特許第6068435号(P6068435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6068435デバイス製造で用いる光パターン化可能かつ現像性のシルセスキオキサン樹脂
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6068435
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】デバイス製造で用いる光パターン化可能かつ現像性のシルセスキオキサン樹脂
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/075 20060101AFI20170116BHJP
   C08G 59/30 20060101ALI20170116BHJP
   C08F 299/08 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   G03F7/075 511
   C08G59/30
   C08F299/08
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-502726(P2014-502726)
(86)(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公表番号】特表2014-510955(P2014-510955A)
(43)【公表日】2014年5月1日
(86)【国際出願番号】US2012030787
(87)【国際公開番号】WO2012154316
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2014年11月4日
(31)【優先権主張番号】61/468,652
(32)【優先日】2011年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ コーニング コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】DOW CORNING CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ペン−フェイ フ
(72)【発明者】
【氏名】エリック エス モイヤー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ズール
【審査官】 倉本 勝利
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−504958(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/011140(WO,A2)
【文献】 特開2010−169894(JP,A)
【文献】 特開2010−151924(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/038767(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/074813(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0279025(US,A1)
【文献】 特開2004−212983(JP,A)
【文献】 特表2008−506811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F7/004−7/06;7/075−7/115;
7/16−7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ又は電子デバイスなどの基板上にコーティングを形成するためのコーティング可能な樹脂溶液であって、
−(HSiO3/2)−の単位を特徴とする水素化物成分と、−(RSiO3/2)−(式中、Rは光硬化性有機基である)の単位を特徴とする少なくとも1つの光硬化性成分とを含むシルセスキオキサン(silsequioxane)系樹脂と、
フリーラジカル開始剤、カチオン開始剤、及びこれらの組み合わせ又は混合物からなる群のうちの1つとして選択される少なくとも1つの反応開始剤と、
有機溶媒と、
を含み、
該樹脂溶液が、基板の表面に塗布されると、紫外線への曝露に際して誘電材料として光パターン化可能及び現像性であるコーティングを形成することができ、
該シルセスキオキサン系樹脂が、−(RSiO3/2)−(式中、Rは有機基であり、前記有機基は、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、フェニル基、又はこれらの混合若しくは組み合わせである)の単位を特徴とするオルガノシロキサン成分を含まない、樹脂溶液。
【請求項2】
が、エポキシ基、アクリレート基、ビニルエーテル基、ビニル基、及びこれらの混合又は組み合わせからなる群のうちの1つとして選択される、請求項1に記載の樹脂溶液。
【請求項3】
が、エポキシシクロヘキシルエチル基、グリシドオキシプロピル基、又はメタクリルオキシプロピル基である、請求項1又は2に記載の樹脂溶液。
【請求項4】
前記反応開始剤が、光ラジカル発生剤(PRG)、光酸発生剤(PAG)、及びこれらの混合物又は組み合わせからなる群から選択される反応開始剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂溶液。
【請求項5】
前記反応開始剤が、p−イソプロピルフェニル)(p−メチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸及びアミノケトンからなる群から選択される反応開始剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂溶液。
【請求項6】
前記有機溶媒が、イソブタノール(i−BuOH)、プロピレングリコール1−モノブチルエーテル(PGBE)及びプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)からなる群から選択される有機溶媒である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂溶液。
【請求項7】
前記樹脂溶液中の前記シルセスキオキサン樹脂の重量パーセントが、10重量%以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂溶液。
【請求項8】
前記樹脂溶液中の前記反応開始剤の重量パーセントが、0.5重量%〜3.5重量%の範囲内である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂溶液。
【請求項9】
基板に塗布される光パターン化可能な誘電体コーティングであって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のシルセスキオキサン(silsequioxane)系樹脂と請求項1〜8のいずれか一項に記載の反応開始剤とを含み、
該誘電体コーティングの一部が、紫外線、フッ化物含有蒸気、フッ化物系湿式除去剤及び有機溶媒からなる群から選択されるものに曝露されると硬化され、
該誘電体コーティングの一部が未硬化であり、該未硬化部分が、テトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)水溶液に可溶である、誘電体コーティング。
【請求項10】
前記コーティングが3.5以下の誘電率を示す、請求項9に記載の誘電体コーティング。
【請求項11】
前記コーティングの一部が、フォトマスクを介して紫外線に曝露されると硬化され、前記コーティングの前記未硬化部分が前記TMAH水溶液に曝露されて除去されると、前記マスクの写真画像が複製される、請求項9又は10に記載の誘電体コーティング。
【請求項12】
光パターン化可能な誘電体コーティングの調合用のSSQ系樹脂であって、
該SSQ系樹脂は、T(H)成分と、T(CHEp)成分、T(EP)成分及び(MA)成分からなる群から選択される少なくとも1つの光硬化性成分T(R)とを含み、かつ式:T(H)a0T(Ra1T(Ra2T(Ra3...T(Ran
[式中、T(H)は、加水分解性シランの加水分解生成物を表し、T(CHEp)は、(CHEp)Si(OMe)(式中、CHEpはエポキシシクロヘキシルエチル基である)の加水分解生成物を表し、T(Ep)は、(Ep)Si(OMe)(式中、Epはグリシドオキシプロピル基である)の加水分解生成物を表し、T(MA)は、(MA)Si(OMe)(式中、MAはメタクリルオキシプロピル基である)の加水分解生成物を表す]
で表され、
係数a0〜anが、該SSQ系樹脂中に存在する成分のモル分率を表し、全下付き文字(a0+a1+a2+...+an)の和は1に等しく、該下付き文字a0は、0.4〜0.9の範囲であり、該下付き文字a1は、0.1〜0.6の範囲であり、該下付き文字a2〜anは、0.0〜0.4の範囲であり得るが、ただし、下付き文字(a1+a2+a3+...+an)の和は、0.1〜0.6の範囲内であり、
該SSQ系樹脂が、−(RSiO3/2)−(式中、Rは有機基であり、前記有機基は、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、フェニル基、又はこれらの混合若しくは組み合わせである)の単位を特徴とするオルガノシロキサン成分を含まない、SSQ系樹脂。
【請求項13】
前記光硬化性成分が、0.15〜0.30の範囲のモル分率のT(CHEp)である、請求項12に記載のSSQ系樹脂。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、シルセスキオキサン系コーティング、及び電子デバイスにおけるシルセスキオキサン系コーティングの使用に関する。より詳細には、本開示は、光硬化性成分を有するシルセスキオキサン系樹脂の調製及び使用に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの微細加工中の薄膜の一部の選択除去は、フォトリソグラフィプロセスにおいて日常的に行われる。典型的には、こうした薄膜中に存在する樹脂は、光パターン化可能な特性を呈する。薄膜はまた、保護を目的として電子デバイスの表面に適用されてもよく、誘電材料として現像され得る。これら2つの用途の薄膜は、同じか又は同様の表面に適用されるが、それらの特性及び目的は実質的に異なる。
【0003】
光硬化性樹脂組成物の例は、特開平04−170547号明細書に開示されており、該明細書において、樹脂組成物は、カラーフィルタ上の保護層として使用されている。該樹脂組成物は、不飽和二重結合とカルボキシル基とを有する光重合組成物、光重合開始剤、エポキシ基含有化合物、及び所定の位置にシリコン原子を含む(メタ)アクリレート化合物からなる。該樹脂組成物を含む塗膜は、接着性、紫外線照射感光性、及び優れた平面度を呈する。
【0004】
特開平09−235358号明細書もまた、短期間にわたって硬化可能な光硬化性エポキシ樹脂組成物を記載している。該エポキシ樹脂組成物は、2個以上の1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂、ゴム系弾性樹脂液、無機充填剤、及び第VIb族元素のオニウム塩を含む。オニウム塩は、紫外線を受けてルイス酸のオニウム塩を放出することができる。
【0005】
特開平08−160623号明細書は、高エネルギービーム及び遠紫外線に感受性のあるポジ型レジスト材料を開示している。このレジスト材料は、酸素プラズマエッチングに耐性を有する高アスペクト比の微細パターンを形成することができる。該レジスト材料は、酸発生剤と、−CHCHCOOH部分及び−CHCHCOOR部分(式中、Rは、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、トリメチルシリル基、又はテトラヒドロピラニル基である)を共に有するシリコーンポリマーと、を含有するアルカリ水溶液にて現像される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
誘電材料としての樹脂の感光性能及び現像性能が共に望ましい。かかる樹脂によって示される特性、例えば、低誘電率、高い光透過率、及び優れた熱安定性は、樹脂が様々な用途で使用される場合に有益である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
関連技術の列挙した欠点及び他の限定を克服するために、本開示は、概して、基板の表面に塗布されると、紫外線及び高温への曝露に際して誘電材料として光パターン化可能及び現像性であるコーティングを形成することができる、コーティング可能な樹脂溶液を提供する。樹脂溶液は、シルセスキオキサン(silsequioxane)系(SSQ系)樹脂と、少なくとも1つの反応開始剤と、有機溶媒とを含む。SSQ系樹脂は、水素化物成分と少なくとも1つの光硬化性成分との両方を含む。水素化物成分は、T(H)と単純化されかつ表されることもできる、−(HSiO3/2)−の単位によって定義され、一方、光硬化性成分は、T(R)(式中、Rは光硬化性有機基である)と単純化されかつ表されることもできる、−(RSiO3/2)−の単位によって定義される。反応開始剤は、フリーラジカル開始剤、カチオン開始剤、及びこれらの組み合わせ又は混合物からなる群から選択される。有機溶媒は、イソブタノール(i−BuOH)、プロピレングリコール1−モノブチルエーテル(PGBE)又はプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)であり得る。
【0008】
本開示の一態様によると、光硬化性成分−(RSiO3/2)−のRは、エポキシ基、アクリレート基、アクリルオキシ基、ビニルエーテル基、ビニル基、又はこれらの混合物又は組み合わせである。具体的には、光硬化性成分は、T(CHEp)(式中、CHEpは、以下に示されるエポキシシクロヘキシルエチル基である)、T(Ep)(式中、Epは、以下に示されるグリシドオキシプロピル基である)、又はT(MA)(式中、MAは、以下に示されるメタクリルオキシプロピル基である)である。
【0009】
【化1】
【0010】
本開示の別の態様によると、SSQ系樹脂は、T(R)(式中、Rは有機基である)と単純化されかつ表されることもできる、−(RSiO3/2)−の単位によって定義されるオルガノシロキサン成分を更に含む。有機基は、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、フェニル基、及びこれらの混合物又は組み合わせであり得る。あるいは、SSQ系樹脂は、T(R)に加えて、T(R)、T(R)、...及びT(R)(式中、R、R、...、及びRは、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、フェニル基、及びこれらの混合物又は組み合わせであり得る有機基として独立して選択される)として表される1つ以上のオルガノシロキサン成分を更に含んでもよい。
【0011】
本開示の別の態様によると、反応開始剤は、更に、光ラジカル発生剤(PRG)、光酸発生剤(PAG)、又はこれらの混合物又は組み合わせと定義される。あるいは、反応開始剤は、p−イソプロピルフェニル)(p−メチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸又はアミノケトンである。
【0012】
本開示の別の態様によると、光パターン化可能な誘電体コーティングは基板に塗布され、該コーティングは、本明細書に記載されるシルセスキオキサン(silsequioxane)系樹脂及び反応開始剤を含む。誘電体コーティングの一部は、紫外線に曝露されると硬化される。誘電体コーティングの別の部分は、未硬化のまま残される。この未硬化部分は、テトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)水溶液に可溶である。あるいは、未硬化又は未露光部分は、フッ化物含有蒸気、フッ化物系湿式除去剤及び有機溶媒から選択されるものによって除去又は溶解される。
【0013】
コーティングの一部がフォトマスクを介した照射によって硬化されると、コーティングの未硬化部分がTMAH水溶液に曝露されて除去された後に、フォトマスクの画像が複製される。誘電体コーティングは、約3.5以下である誘電率を示す。
【0014】
本開示の別の態様によると、T(H)成分と、T(CHEp)成分、T(Ep)成分及びT(MA)成分からなる群から選択される少なくとも1つの光硬化性成分T(R)とを含むSSQ系樹脂が提供され、該SSQ系樹脂は、式:−(HSiO3/2a0−(RSiO3/2a1−(RSiO3/2a2−(RSiO3/2a3−...−(RSiO3/2anで表され(またT(H)a0T(Ra1T(Ra2T(Ra3...T(Ran[式中、T(H)は、加水分解性シラン、例えばトリクロロシラン又はトリメトキシシランなどの加水分解生成物を表す]で表されることもできる)、nは任意の正の整数であり得る。具体的には、nは5以下である。下付き文字a0〜anは、SSQ系樹脂中に存在する成分のモル分率を表し、全下付き文字(a0+a1+a2+...+an)の和は1に等しい。下付き文字a0は、約0.4〜約0.9の範囲であり得、下付き文字a1は、約0.1〜約0.6の範囲の正数であり、下付き文字a2〜anは、0.0〜約0.4の範囲であり得るが、ただし、下付き文字(a1+a2+a3+...+an)の和は、約0.1〜約0.6の範囲内である。
【0015】
本発明を適用する別の分野は、本明細書において提供される詳細な説明から明かになるであろう。詳細な説明及び特定例は、単なる例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書に記載の図面は、説明目的のみであり、本開示の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
図1】本開示の一態様に従って調製されたシルセスキオキサン系樹脂に対して測定されたSi−29 NMRスペクトルのグラフ表示。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の記載は、本質的に単なる例示であり、決して本開示、その用途、又は使用を限定することを意図したものではない。説明及び図面を通して、対応する参照番号は、同様の又は対応する部分及び特徴を示すことを理解されたい。
【0018】
本開示は、概して、光硬化性基を含有するシリコーン水素化物系シルセスキオキサン(SSQ)樹脂を提供する。本開示の教示に従って光開始剤と共に調合されるSSQ系樹脂は、スピンコーティング及びスプレーコーティングが挙げられるがこれらに限定されない従来のコーティング技術を用いて、基板に塗布されることができる。フォトマスクを通して光照射すると、塗布されたSSQ系コーティングの露光領域は急速に硬化され、これに対して、未露光領域は、未硬化のままであり、テトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)水溶液に可溶のままである。TMAHに曝露された後(コーティングを「現像する」と呼ばれることもある)、所定のパターンを有する所望のSSQ系コーティングが形成される。
【0019】
本開示の一態様によると、SSQ系樹脂は、電子デバイス製造で使用される誘電材料に期待される理想的な特性(例えば、低誘電率、高い光透過率、及び優れた熱安定性など)の多くを有している。SSQ系樹脂は、これらの特性が必要とされるか又は望ましい領域(例えば、保護層において、又は電子表示用途で使用される誘電体層としてなど)で使用され得る。SSQ系樹脂は、一般に、電子デバイスの製造中に使用され得る、感光性かつ現像性の誘電材料を含む。
【0020】
シルセスキオキサン系樹脂は、−(RSiO3/2)−基によって定義される少なくとも1つの光硬化性成分と、−(HSiO3/2)−基によって表される別の水素化物成分とを含有する。R部分は光硬化性有機基である。例えば、R部分は、エポキシ、アクリレート、ビニルエーテル基、又はこれらの混合物又は組み合わせである。具体的には、光硬化性成分は、T(CHEp)(式中、CHEpは、以下に示されるエポキシシクロヘキシルエチル基である)、T(Ep)(式中、Epは、以下に示されるグリシドオキシプロピル基である)、又はT(MA)(式中、MAは、以下に示されるメタクリルオキシプロピル基である)である。
【0021】
【化2】
【0022】
あるいは、SSQ系樹脂は、他の副成分としてのシロキサン成分、例えば、−(RSiO3/2)−基によって定義されるオルガノシロキサン成分を含有していてもよい。R部分は有機基である。有機基のいくつかの例は、とりわけ、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、及びフェニル基である。SSQ系樹脂は、T(R)に加えて、T(R)、T(R)、...及びT(R)(式中、R、R、...、及びRは、ポリエチレングリコール基、スルホン酸基、リン酸基、メチル基、フェニル基、及びこれらの混合物又は組み合わせであり得る有機基として独立して選択される)として表される1つ以上のオルガノシロキサン成分を更に含んでもよい。
【0023】
本開示の別の態様によると、T(H)成分と、T(CHEp)成分、T(Ep)成分、及びT(MA)成分からなる群から選択される少なくとも1つの光硬化性成分T(R)とを含むSSQ系樹脂が提供され、該SSQ系樹脂は、式:−(HSiO3/2a0−(RSiO3/2a1−(RSiO3/2a2−(RSiO3/2a3−...−(RSiO3/2anで表され(またT(H)a0T(Ra1T(Ra2T(Ra3...T(Ran[式中、T(H)は、加水分解性シラン、例えばトリクロロシラン又はトリメトキシシランなどの加水分解生成物を表す]で表されることもできる)、nは任意の整数であり得る。具体的には、nは5以下である。下付き文字a0〜anは、SSQ系樹脂中に存在する成分のモル分率を表し、全下付き文字(a0+a1+a2+...+an)の和は1に等しい。下付き文字a0は、約0.4〜約0.9の範囲であり得、下付き文字a1は、約0.1〜約0.6の範囲の正数であり、下付き文字a2〜anは、0.0〜約0.4の範囲であり得るが、ただし、下付き文字(a1+a2+a3+...+an)の和は、約0.1〜約0.6の範囲内である。
【0024】
SSQ系樹脂は、SSQ系コーティングとして塗布されると、フリーラジカル開始剤、カチオン開始剤、又はこれらの組み合わせ又は混合物の少なくとも1つの存在下で光化学的に硬化される。コーティングとして塗布された後のSSQ系樹脂がフォトマスクを通して照射されると、未硬化又は未露光SSQ系コーティングが、TMAH水溶液に曝露することによって除去された後、マスクの写真画像が複製される。パターニング後のシルセスキオキサン系コーティングは、優れた熱安定性及び低誘電率(k≦3.5)を呈する。
【0025】
あるいは、未硬化又は未露光SSQ系コーティングは、HF蒸気、及びその他のフッ化物含有蒸気などの化学蒸気によって現像され得る。未硬化又は未露光SSQ系コーティングはまた、ACT(登録商標)NE−89(Air Products & Chemicals,Inc.,Allentown,Pennsylvania,USA)などの市販のフッ化物系湿式除去剤によって現像されてもよい。未硬化又は未露光SSQ系コーティングはまた、望ましい場合には、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)などの有機溶媒によって現像されてもよい。
【0026】
以下の具体例は本発明を例証するために提示するものであり、本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきでない。
【実施例】
【0027】
実施例1−SSQ系樹脂の性能評価
いくつかのSSQ系樹脂(試験番号1〜5)を、実施例2〜6において以下に提供される説明に従って調製した。試験番号1〜5における各SSQ系樹脂の処方の説明、SSQ系コーティングを形成するために樹脂を塗布及び硬化することに関連したパラメータ、及び形成されたコーティングの光硬化特性が、表1に提供されている。SSQ系樹脂中に存在する成分のそれぞれを説明するために用いられる短縮命名法は、以下の特定の略語の使用を含む。T(PEO)と記載される成分は、(PEO)SiX(式中、PEOはポリエチレンオキシドであり、Xは、クロライド基、メトキシ基、又は他の同様の基などの加水分解性部分である)の加水分解生成物を表す。PhSi(OMe)及びMeSi(OMe)の加水分解生成物は、それぞれ、T(Ph)成分及びT(Me)成分(式中、Phはフェニル基を表し、Meはメチル基を表す)で表される−(PhSiO3/2)−及び−(MeSiO3/2)−である。同様に、T(CHEp)成分は、(CHEp)Si(OMe)(式中、CHEpはエポキシシクロヘキシルエチル基である)の加水分解生成物であり、T(Ep)成分は、(Ep)Si(OMe)(式中、Epはグリシドオキシプロピル基である)の加水分解生成物である。成分はメタクリルオキシプロピル基(MA)を更に含んでもよい。最後に、成分T(H)は、トリクロロシラン、トリメトキシシラン、又は同様のものの加水分解生成物である。
【0028】
【表1】
【0029】
試験番号1〜5のSSQ系樹脂のそれぞれは、所定量のT(H)成分と共に、T(Ep)成分、(MA)成分、及びT(CHEp)成分の少なくとも1つを種々の割合で含む。あるいは、T(Ph)成分、T(Me)成分、及びT(PEO)成分の少なくとも1つもまた、処方中に存在していてもよい。例えば、試験番号1で形成された樹脂は、次式による4つの成分を有するとして記載されている:T(Ph)0.07T(H)0.45T(Me)0.36T(Ep)0.12。この実施例のT(Ph)成分、T(H)成分、T(Me)成分、及びT(Ep)成分と共に用いられている下付き文字である0.07、0.45、0.36、及び0.12は、それぞれ、SSQ系樹脂全体に存在する当該成分のモル分率を示す。処方中に存在するT(H)成分の量は、約0.40〜約0.90の範囲のモル分率であり得る。処方中に存在するT(Ep)成分、(MA)成分、及びT(CHEp)成分の量は、0.00〜約0.40の範囲のモル分率であり得、残部は、とりわけ、T(Ph)成分、T(PEO)成分、及びT(Me)成分によって占められる。
【0030】
SSQ樹脂中の種々の成分の比は、Si−29核磁気共鳴(NMR)、又は当業者に既知である任意の他の技術を用いて決定され得る。例えば、図1には、T(H)基及びT(CHEp)基を含むSSQ系樹脂について得たNMRスペクトルが示されており、T(H):T(CHEp)に関する比である約26:74は、各成分に対応するピーク面積の比較から決定される。
【0031】
樹脂の処方に応じて、所定量の光開始剤、例えば、光ラジカル発生剤(PRG)、光酸発生剤(PAG)、あるいはこれらの組み合わせ又は混合物などが、樹脂溶液を形成するためにSSQ系樹脂が溶媒中に分散又は溶解されるときに、該SSQ系樹脂に添加され、かつこれと混合されることができる。使用することができる溶媒のいくつかの例としては、とりわけ、イソブタノール(i−BuOH)、プロピレングリコール1−モノブチルエーテル(PGBE)及びプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)が挙げられる。樹脂溶液に添加される光開始剤の量は、樹脂溶液の0.5重量%〜約3.5重量%の範囲内であり得る。あるいは、PAG光開始剤の量は約0.85重量%であり、PRG開始剤の量は約3重量%程度である。PAG及びPRG溶媒の1つの具体例は、それぞれ、p−イソプロピルフェニル)(p−メチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸及びアミノケトン(即ち、Ciba Special Chemicals,Switzerlandから入手可能なIrgacure(登録商標)379)である。
【0032】
本開示の一態様によると、樹脂溶液を形成するために溶媒中に分散又は溶解されるSSQ系樹脂の量は、約10重量%以上である(試験番号1〜4)。あるいは、溶媒中のSSQ系樹脂の重量パーセントは、約20重量%以下であってもよい(試験番号5)。コーティング可能な樹脂溶液を形成するために光開始剤が樹脂溶液に加えられた後、このコーティング可能な樹脂溶液を使用して、スピンコーティング、スプレーコーティング、又は当業者に既知の任意の他の技術によって、ウエハなどの基板上に被膜又はコーティングを形成することができる。スピンコーティング装置の一例は、CT62スピンコーター(Karl Suss,Germany)である。望ましい場合には、コーティング可能な樹脂溶液は、コーティングとして基板に塗布される前に、0.2マイクロメートルのTeflon(登録商標)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルタを通して濾過されてもよい。
【0033】
試験番号1〜5では、コーティング可能な樹脂溶液は、標準的な片面10.2cm(4インチ)研磨低抵抗ウエハ又は両面研磨FTIR(フーリエ変換赤外分光法)ウエハ上に、スピンコーターを使用し、初期速度2000rpm及び加速度5000rpmで20秒の期間にわたってコーティングされた。基板は、約120℃にて約60秒以上にわたってプリベークされた後、広帯域紫外線照射に曝露されてもよい(試験番号1〜5の紫外線線量は表1にJ/mで示されている)。コーティングの塗布後のウエハは、硬化に影響を及ぼすために、約120℃にて約60秒にわたってポストベークされてもよい。その後、この硬化ウエハを、水溶液、例えば、TMAH水溶液(0.24N)に60秒間浸漬する。表1に記載されるように、120−10J−120の硬化条件(試験番号2、3、及び5)は、SSQ系コーティングを、プリベーク温度120℃、紫外線線量10J/m、及びポストベーク温度120℃に曝露することを指している。
【0034】
光硬化後にTMAH水溶液に曝露されると失われる、塗布されたコーティング又は被膜の厚さは、硬化ウエハをTMAH溶液に浸漬する前と後の被膜厚さを、エリプソメータ(J.A.Woollam Co.,Lincoln,Nebraska,USA)を使用して測定することによって決定される。測定及び記録される厚さの値は、単一測定値、又は、所望の場合には、多重測定値の、即ち、9回の測定値の平均を含んでもよい。
【0035】
更に表1を参照すると、本開示のSSQ系樹脂を使用して調製されたコーティング又は被膜は、TMAH水溶液に曝露されると、約0.25%〜約26.5%の範囲内の被膜損失を示す。メタクリルオキシプロピル基(MA)をその成分の1つとして含むSSQ系樹脂を使用して調製されたコーティング(試験番号2)は、テトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)水溶液に曝露されると、最大量の被膜損失を示す。MAを成分として含まないコーティング(試験番号1、3〜5)は、実質的により少ない被膜損失を示す。あるいは、これらコーティングは、TMAH水溶液に曝露されると、約1%未満の被膜損失を示す。
【0036】
本開示の教示に従って調製されたSSQ系コーティング又は被膜は、硬化過程を通して優れた熱安定性を示す。例えば、表2に記載されるように、試験番号5のSSQ樹脂から得たSSQ系コーティングを、不活性窒素雰囲気下及び温度勾配10℃/分で、熱重量分析(TGA)を用いて評価した。0.86重量%の光酸発生剤(PAG)の存在下で120−10−120の硬化条件に曝露された後のこのSSQ系コーティングの重量差は、2.2%である。
【0037】
【表2】
【0038】
T(H)0.85T(CHEp)0.15組成を有して調製された試験番号5のSSQ系樹脂を使用して、厚さの異なるいくつかの被膜をキャストした(試験番号6及び7)。これら被膜の機械的、光学的、化学的、及び電気的特性は、当該技術分野において既知の任意の技術によって試験することができる。異なる基本的な被膜特性の例としては、表3に試験番号6及び7に関して示されるように、硬度、弾性率、応力、破壊電圧、反射率、誘電率、被膜収縮、及び透過性が挙げられるが、これらに限定されない。これら被膜の一方(試験番号6)は、他方の被膜(試験番号7)の厚さの約1/3である厚さを示した。これら被膜と関連する特性の全ては、破壊電圧及び被膜収縮以外は比較的一定に保たれた。他方の被膜(試験番号7)よりも厚さが薄い被膜(試験番号6)は、より大きな破壊電圧及び被膜収縮百分率を示した。本開示の光硬化されかつ現像されたSSQ系コーティングは、誘電率約3.0を示す。
【0039】
【表3】
【0040】
実施例2−T(Ph)0.07T(H)0.45T(Me)0.36T(Ep)0.12樹脂の調製
この実施例は、試験番号1で記載されるSSQ系樹脂を調製するために用いられる方法を示す。合計で500グラムのプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)、14.80グラムのPhSiCl、53.80グラムのMeSiCl、及び77.20グラムのHSiClを、3リットルの三つ口フラスコの中に一緒に加えた。PGMEA(800g)及び水(40g)の溶液を1時間にわたってフラスコに加え、樹脂溶液を形成した。樹脂溶液を23℃にて1時間にわたって更に加水分解させた。次に、樹脂溶液を脱イオン化された(DI)水で3回洗浄し(3×100グラム)、留去して15重量%のPGMEA溶液とした。合計で28.35グラムの3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン及び数滴の白金触媒をこの溶液に加えた。この混合物を50℃にて2時間にわたって攪拌した。次に、活性炭(5重量%)をこの溶液に加え、混合物を50℃で2時間にわたって攪拌し続けた後、0.2マイクロメートルのPTFEフィルタに通して濾過した。濾過溶液をPGMEAで希釈して10重量%の樹脂溶液を形成し、SSQ系コーティングを形成する際に使用するためにHDPE瓶の中で保管した。SSQ系樹脂(試験番号1)の重量平均分子量(M)及び多分散性(PDI)をゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定し、それぞれ約19,500及び2.97であった。
【0041】
実施例3−T(H)0.55(MA)0.30T(PEO)0.15樹脂の調製
この実施例は、試験番号2で記載されるSSQ系樹脂を調製するために用いられる方法を示す。合計で100グラムのエチルアセテート、28.84グラムのPEO−SiCl、37.25グラムの(MA)Si(OMe)、及び37.25グラムのHSiClを、3リットルの三つ口フラスコの中に一緒に加えた。エチルアセテート(300g)及び水(27g)の溶液を1時間にわたってフラスコに加え、樹脂溶液を形成した。樹脂溶液を1時間にわたって更に加水分解させた。次に、樹脂溶液を脱イオン化された(DI)水で洗浄し、最終的にロータリーエバポレーターを用いて溶媒をイソブタノールと交換させた。換言すれば、樹脂溶液中の溶媒を減圧留去し、i−ブタノールを加え、10重量%のSSQ系樹脂を有する樹脂溶液を形成した。次に、樹脂溶液を0.2マイクロメートルのPTFEフィルタに通して濾過し、SSQ系コーティングを形成する際に使用するために高密度ポリエチレン(HDPE)瓶の中で保管した。SSQ系樹脂(試験番号2)の重量平均分子量(M)及び多分散性(PDI)をゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定し、それぞれ約9,530及び2.02であった。
【0042】
実施例4−T(H)0.75T(CHEp)0.25樹脂の調製
この実施例は、試験番号3で記載されるSSQ系樹脂を調製するために用いられる方法を示す。トルエン及びビニルシクロヘキセンオキシド中に分散又は溶解された12.5重量%の量の水素シルセスキオキサン(M=2200)を収容している500mLのフラスコに、白金触媒を数滴加えた。この混合物を23℃にて2時間にわたって攪拌した。次に、活性炭(5重量%)をこの溶液に加え、混合物を23℃で1時間にわたって攪拌し続けた後、濾過した。次に濾過溶液を減圧留去に供し、溶媒をPGMEAと交換させ、10重量%の樹脂溶液を形成した。次に、樹脂溶液を0.2マイクロメートルのPTFEフィルタに通して濾過し、SSQ系コーティングを形成する際に使用するためにHDPE瓶の中で保管した。SSQ系樹脂(試験番号3)の重量平均分子量(M)及び多分散性(PDI)をゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定し、それぞれ約8,900及び4.06であった。
【0043】
実施例5−T(H)0.6T(CHEp)0.3T(PEO)0.10樹脂の調製
この実施例は、試験番号4で記載されるSSQ系樹脂を調製するために用いられる方法を示す。実施例4の方法と同様に、数滴の白金触媒を、トルエン中の水素シルセスキオキサン(Mw=2,200、トルエン中12.5重量%)、アリルモノ−メチルポリエチレングリコール、及びビニルシクロヘキセンオキシドを収容している500mLのフラスコに加えた。この混合物を80℃にて2時間にわたって攪拌した。次に、活性炭(5重量%)をこの溶液に加え、混合物を23℃で更に1時間にわたって攪拌した後、濾過した。次に濾過溶液を減圧留去に供し、溶媒をプロピレングリコール1−モノブチルエーテル(PGBE)と交換させ、10重量%の樹脂溶液を形成した。樹脂溶液を0.2マイクロメートルのPTFEフィルタに通して濾過し、SSQ系コーティングを形成する際に使用するためにHDPE瓶の中で保管した。SSQ系樹脂(試験番号4)の重量平均分子量(M)及び多分散性(PDI)をゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定し、それぞれ約4,360及び3.04であった。
【0044】
実施例6−T(H)0.85T(CHEp)0.15樹脂の調製
この実施例は、試験番号5で記載されるSSQ系樹脂を調製するために用いられる方法を示す。実施例4及び5の方法と同様に、数滴の白金触媒を、トルエン中の水素シルセスキオキサン(153.2g、Mw=2200、トルエン中12.5重量%)及びビニルシクロヘキセンオキシド(9.31g)を収容している500mLのフラスコに加えた。この混合物を23℃にて2時間にわたって攪拌した。次に、活性炭(5重量%)をこの樹脂溶液に加え、混合物を23℃で更に1時間にわたって攪拌した後、濾過した。次に濾過溶液を減圧留去に供し、溶媒をPGMEAと交換させ、20重量%の樹脂溶液を形成した。この溶液を0.2マイクロメートルのPTFEフィルタに通して濾過し、SSQ系コーティングを形成する際に使用するためにHDPE瓶の中で保管した。SSQ系樹脂(試験番号5)の重量平均分子量(M)及び多分散性(PDI)をゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定し、それぞれ約6,950及び4.43であった。
【0045】
当業者は、上述の測定値が、様々な異なる試験方法によって得ることができる標準的測定値であることを認識するであろう。これら実施例に記載されている試験方法は、必要な測定値のそれぞれを得るために利用可能な方法を1つだけ示している。
【0046】
本開示の種々の実施形態に関する上述の説明は、説明及び解説を目的として提示されている。これは、網羅的なものであること、又は本開示を開示された厳密な形態に限定することを意図していない。上記の教示を踏まえて、多くの改変又は変更が可能である。本明細書に記載の実施形態は、本開示の原理及びその実際的な用途の最良の説明を提供し、それによって当業者が本開示の教示を様々な実施形態で、また企図される特定の用途に適するように様々な修正を行って利用できるように、選択され説明された。このような変更及び変形は全て、公正に、法的に、かつ公平に与えられた範囲に従って解釈されたときの、添付の特許請求の範囲によって決定される本開示の範囲内にある。
図1