【実施例】
【0238】
例示を目的として、以下の実施例が挙げられる。しかし、これらの実施例が、本発明を限定しないこと、および本発明の実施方法を提案することを意図したものにすぎないことは、理解されるべきである。記載する化学反応を、本明細書に記載する多数の他の化合物の調製に容易に適応させることができること、およびそれらの化合物の代替調製方法が本発明の範囲内であると考えられることを、当業者は理解する。例えば、当業者には明白な改変により、例えば、干渉基を適切に保護することにより、記載する試薬以外の当該技術分野において公知の他の適する試薬を利用することにより、および/または反応条件の通例の改変を行うことにより、非例示化合物の合成を首尾よく行うことができる。あるいは、本明細書に開示するかまたは当該技術分野において公知の他の反応が、本明細書に記載する他の化合物の調製に対する適用可能性を有すると認識される。
【0239】
下に記載する実施例において、別段の指示がない限り、すべての温度を摂氏度で示す。試薬は、商品供給業者、例えば、Sigma−Aldrich、Alfa AesarまたはTCIから購入し、別段の指示がない限りさらに精製せずに使用した。
【0240】
下に示す反応は、一般に、無水溶媒中で(別段の記述がない限り)窒素もしくはアルゴンの正圧下でまたは乾燥管を用いて行い、反応フラスコには、典型的に、シリンジによる基質および試薬の導入用のゴムセプタムを取り付けた。ガラス器具は、オーブン乾燥および/または熱乾燥した。
【0241】
カラムクロマトグラフィーは、(別段の記述がない限り)シリカゲルカラムを有するBiotageシステム(製造業者:Dyax Corporation)でまたはシリカSepPakカートリッジ(Waters)で行った。
1H NMRスペクトルは、400MHzで動作するVarianの機器で記録した。
1H NMRスペクトルは、テトラメチルシラン(0.00ppm)または残留溶媒(CDCl
3:7.26ppm;CD
3OD:3.31ppm;D
2O:4.79ppm;(CD
3)
2SO:2.50ppm;(CD
3)
2CO:2.05ppm;C
6D
6:7.16ppm;CD
3CN:1.94ppm)を参照基準として使用して、CDCl
3、CD
3OD、D
2O、(CD
3)
2SO、(CD
3)
2CO、C
6D
6、CD
3CN溶液として得た(ppmで報告する)。ピーク多重度を報告するときには次の略語を用いる。s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、br(広幅化)、dd(二重線の二重線)、dt(二重線の三重線)。結合定数を、与えるときには、ヘルツ(Hz)で報告する。
【0242】
生物学的実施例1
ERK−2 酵素的アッセイ
大腸菌(E.coli)においてn−末端6−His融合タンパク質として組み換え技術によって発現し、aa8−360に対応するヒトERK−2(マイトジェン活性化キナーゼ1)を使用する酵素的アッセイで化合物を試験した。使用した基質は、蛍光OmniaペプチドS/T17(カリフォルニア州カールズバッドのInvitrogen;Cat.KNZ1171C)であった。試験化合物をジメチルスルホキシド(「DMSO」)で、100×最終濃度での3倍系列希釈で希釈した。化合物に加えて、このアッセイは、25μLの全反応体積に対して50mM HEPES[pH7.3]、10mM MgCl
2、1mM DTT、0.005%Triton−X100、5nM ERK−2酵素、6.25μM S/T17ペプチド基質および25μM ATPを(観察されるK
mに応じて)含有した。白色384ウェルポリプロピレンプレート(イリノイ州ネーパーヴィルのNunc,Inc;Cat.267462)において周囲温度でアッセイを実行して、Envisonプレートリーダー(マサチューセッツ州ウォルサムのPerkinElmer、Inc.);励起340mm/放射495nmでおおよそ30分間、50秒ごとにデータを収集した。各ウェルから収集したデータを直線にフィッティングし、得られた速度を用いて対照のパーセントを計算した。対照のパーセントを化合物濃度に対してプロットし、4パラメータフィットを用いてIC
50値を決定した。表1は、本明細書において開示する実施例についての代表データを含む。表1において報告するIC
50は、単一のアッセイからのもの、または複数のアッセイの平均であり得る。実施例1〜310を上記アッセイで試験し、1μM未満のIC
50を有することが判明した。
【0243】
生物学的実施例2
細胞P90RSK(Ser380)リン酸化アッセイ
PMA刺激P90RSK(Ser380)リン酸化の阻害を、細胞と化合物の1.5時間のインキュベーションと、固定された細胞の蛍光pP90RSK(Ser380)シグナルの定量と、GAPDHシグナルへの正規化を含む、以下のin vitro細胞メカニズムアッセイによって判定した。
【0244】
HepG2細胞をATCCから入手し、10%ウシ胎児血清を補充したDMEM中で成長させた。細胞を96ウェルプレートに35,000細胞/ウェルで蒔き(plate)、一晩、37℃/5%CO
2で放置して付着させた。その後、希釈した化合物を0.5%DMSOの最終濃度で添加した。1.5時間の化合物インキュベーションの後、細胞をホルボール12−ミリステート13アセテート(「PMA」)の最終濃度100ng/mLでの添加で刺激した。このPMA刺激は、37℃/5%CO
2での30分のインキュベーションであった。30分のPMA刺激の後、細胞をリン酸緩衝食塩水(「PBS」)で洗浄し、PBS中3.7%ホルムアルデヒドで、室温で、15〜20分間固定した。この後、PBSでのもう一度洗浄を行い、そしてその後、100%MeOH中、室温で10〜15分の透過処理を行った。透過処理インキュベーション後、細胞をPBS/0.05%Tween−20で洗浄し、その後、Odysseyブロッキングバッファー(LI−COR Biosciences)で少なくとも1時間ブロッキングした。リン酸化されたP90RSK(Ser380)に対する抗体(Cell Signaling #9335、ウサギモノクローナル)およびGAPDHに対する抗体(Fitzgerald 10R−G109a、マウスモノクローナル)を上記細胞に添加し、一晩、4℃でインキュベートした。pP90RSK(Ser380)抗体を1:250希釈で使用し、GAPDHを1:10,000希釈で使用した。PBS/0.05%Tween−20での洗浄後、細胞を蛍光標識二次抗体(抗ウサギ−Alexa Flour680、Invitrogen Cat#A21109;抗マウス−IRDye800CW、Rockland Inc.Cat#610−131−121)とともに1時間インキュベートした。両方の二次抗体を1:1000希釈で使用した。その後、細胞を洗浄し、Odyssey赤外イメージングシステム(LI−COR Biosciences)を使用して両方の波長の蛍光について分析した。リン酸化P90RSK(Ser380)シグナルをGAPDHシグナルに正規化した。表1は、本明細書において開示する実施例の代表データを含む。表1において報告するIC
50は、単一のアッセイからのもの、または複数のアッセイからの平均であり得る。
【0245】
表1は、上記アッセイで試験した実施例を含む。
【表1-1】
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【表1-2】
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中間体実施例A
【化87】
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4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0246】
工程A:ジオキサン/H
2O(100mL;1:1)中の4−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン(7.00g、34.1mmol)、2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(5.05g、35.8mmol)、Na
2CO
3(10.9g、102mmol)およびPd(dppf)Cl
2・CH
2Cl
2(1.40g、1.71mmol)の懸濁液をArバルーン下で2時間、85℃に加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。残留物を酢酸エチル(200mL)および水(100mL)で希釈した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで抽出した(1×)。有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(3:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(6.83g、90%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.85 (d, J=5.2 Hz, 1H), 8.46 (d, J=5.2 Hz, 1H), 8.11 (m, 1H), 7.96 (d, J=5.2 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 2.62 (s, 3H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=222.1。
【0247】
工程B:2N HCl(100mL)中の4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(6.83g、30.9mmol)の懸濁液を2時間、加熱して還流させた。その反応混合物を室温に冷却し、氷浴に入れた。そのpHを2N NaOH(約100mL)で約7に調整した。結果として生じた固形物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(5.07g)を固体として得た。この材料をソックスレー(Soxhlet)装置の円筒ろ紙の中に配置し、酢酸エチル(500mL)を入れた1Lフラスコに取り付けた。その材料を3日間、連続抽出した。酢酸エチル層から結果として生じた白色沈殿物を濾過によって収集した(3.3グラム、収率49%)。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.85 (br, s, 1H), 8.75 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.79 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.86 (d, J=7.0 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=220.0。
中間体実施例B
【化88】
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メタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル
【0248】
工程A:水素化ナトリウム(8.549g、213.7mmol、鉱油中60%懸濁液)を、THF(400mL)中の4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒド(26.07g、164.4mmol)およびメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(70.48g、197.3mmol)の冷(0℃)溶液に少しずつ添加した。その反応混合物を一晩放置して室温に温めた。固形物を濾過によって除去し、フィルターケークをエーテルで洗浄した。濾液を濃縮し(水浴約20℃)、残留物をヘキサンに懸濁させ、30分間撹拌した。固形物(主としてPPh
3O)を濾過によって除去し、フィルターケークをヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(25:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、1−クロロ−2−フルオロ−4−ビニルベンゼン(12.1g、47%)を油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.33 (m, 1H), 7.18 (m, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.63 (m, 1H), 5.74 (d, J=17.4 Hz, 1H), 5.32 (d, J=10.8 Hz, 1H)。
【0249】
工程B:1−クロロ−2−フルオロ−4−ビニルベンゼン(12.1g、77.3mmol)をt−BuOH/H
2O(600mL;1:1)中のAD−mix−β(108g、139mmol)の冷(0℃)溶液に添加し、その混合物を一晩放置して室温に温めた。翌日、その反応物を氷浴に入れ、固体Na
2SO
3(114g)で失活させた。その混合物を1時間撹拌し、その後、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。併せた有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮して、(R)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタン−1,2−ジオールを油状物として得た。この粗生成物を精製せずに工程Cにおいて使用した。
【0250】
工程C:イミダゾール(13.1g、193mmol)をDCM(100mL)中の(R)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタン−1,2−ジオール(14.7g、77.1mmol)の冷(0℃)溶液に添加し、続いてTBSCl(12.8g、84.8mmol)を添加した。その反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後、水(50mL)で失活させた。層を分離し、有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(100:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(11.0g、2工程を通して47%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.36 (m, 1H), 7.20 (m, 1H), 7.08 (m, 1H), 4.71 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.49 (m, 1H), 2.96 (d, J=2.6 Hz, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.07 (s, 3H), 0.06 (s, 3H)。
【0251】
工程D:トリエチルアミン(2.09mL、15.0mmol)をDCM(100mL)中の(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(3.05g、10.0mmol)の冷(0℃)溶液に添加し、続いてメタンスルホニルクロリド(0.929mL、12.0mmol)を添加した。その反応混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、水(50mL)で失活させた。層を分離し、有機層を飽和NaHCO
3で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(25:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、メタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(3.80g、99%)を油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.42 (m, 1H), 7.20 (m, 1H), 7.12 (m, 1H), 5.50 (m, 1H), 3.91 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 2.98 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.05 (s, 3H), 0.04 (s, 3H)。
中間体実施例C
【化89】
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(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0252】
工程A:THF溶液としての1.0M KHMDS(5.09mL、5.09mmol)を、THF(20mL)中の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.93g、4.24mmol)の冷(0℃)懸濁液に添加した。その反応混合物を0℃で10分間撹拌した後、メタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(2.44g、6.36mmol)をTHF溶液(5mL)として添加した。その反応物を30時間、加熱して還流させ、その後、室温に冷却し、濃縮した。残留物を酢酸エチル(200mL)に溶かし、水で洗浄した。有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(4:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(1.35g、63%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.66 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.43 (m, 2H), 7.34 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.32−7.28 (m, 2H), 7.16 (m, 1H), 6.85 (m, 1H), 6.24 (m, 1H), 4.35 (m, 1H), 4.23 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.03 (s, 3H), −0.03 (s, 3H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=506.1、508.1。
【0253】
工程B:mCPBA(7.1g、29mmol)を、DCM(100mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(5.8g、11mmol)の冷(0℃)溶液に添加し、その混合物を2時間撹拌した。その反応混合物を飽和Na
2S
2O
3(1×)、NaHCO
3(1×)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させた。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(5.5g、89%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.06 (d, J=5.2 Hz, 1H), 7.91 (d, J=5.4 Hz, 1H), 7.55 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.32 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 6.93 (m, 1H), 6.22 (m, 1H), 4.35 (m, 1H), 4.24 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.03 (s, 3H), −0.03 (s, 3H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=538.1、540.0。
中間体実施例D
【化90】
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(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン
【0254】
工程A:1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビステトラフルオロボレート(147g、414mmol;Selectflour(登録商標))を3L丸底フラスコの中のアセトニトリル/水(800mL;1:1)に入れ、0℃に冷却した。その後、4−メトキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(45.0g、394mmol)の十分に撹拌したアセトニトリル(「ACN」)(120mL)溶液を滴下した。その反応物を氷浴のもとで30分間撹拌し、その後、その浴を取り外した。反応物をさらに1時間撹拌した。その後、固体NaCl(200g)を、DCM(300mL)とともに反応物に添加した。その後、pHが10になるまでゆっくりと飽和Na
2CO
3溶液を添加した。その後、その反応物を4L分液漏斗に注入し、DCMに抽出した(3×)。その後、水性層をDCMとともに連続液-液抽出装置に入れ、18時間、58℃に加熱した。その後、併せた有機部分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、ロトバップ(rotovap)を用いて20℃で濃縮して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(500:3〜500:5 DCM:MeOH)による精製によって、生成物3−フルオロジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(30g、収率64.4%)を得た。
【0255】
工程B:3−フルオロジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(30g、254mmol)を1,2−ジクロロエタン(「DCE」)(800mL)に入れ、0℃に冷却した。フェニルメタンアミン(29.8mL、267mmol)を添加し、その混合物を10分間撹拌した。続いてNaBH(OAc)
3(75.4g、356mmol)を添加し、その後、酢酸(14.5mL、254mmol;d1.049)を滴下した。その反応物を2時間撹拌し、その後、1M NaOHに注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それを逆相カラムクロマトグラフィー(水中0〜40%ACN)によって精製して、ラセミcis生成物(3S,4S)−および(3R,4R)−N−ベンジル−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(39g、収率73.4%)を得た。
【0256】
工程C:上記エナンチオマーを、10%IPA(0.1%NH
4OH)/90%CO
2を用いて300mL/分の流量および40℃の温度で溶離するChiralpak IC、5×25cmカラムでのクロマトグラフィーによって分離した。背圧は、100バールであった。
【0257】
工程D:(3S,4S)−N−ベンジル−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(3.7g、18mmol)を室温でMeOH(40mL)に入れた。Pd/C(3.8g、1.8mmol)を添加し、H
2下で18時間撹拌し、濾過し、MeOHで洗浄し、濃縮して、生成物(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(2.1g、収率100%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 4.58−4.44 (m, 1H), 4.19−4.09 (m, 1H), 4.05−3.95 (m, 1H), 3.56−3.38 (m, 2H), 2.96−2.84 (m, 1H), 1.88−1.77 (m, 1H), 1.72−1.65 (m, 1H)。
中間体実施例E
【化91】
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(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン
【0258】
工程A:3−フルオロジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(34.58g、292.8mmol)をTHF(350mL)に入れ、−78℃に冷却した。その後、L−Selectride(登録商標)(307.4mL、307.4mmol)を滴下し、その反応物を30分間撹拌した。その後、MeOH(35.58mL、878.4mmol)および1N NaOH(878.4mL、878.4mmol)を添加し、反応を放置して0℃に温めた。その後、H
2O
2(99.59mL、1464mmol)を注意深く滴下し、その反応物をさらに30分間撹拌した。その後、飽和ブライン(50mL)溶液を添加し、その反応物を濃縮してTHFを除去し、その後、DCM(500mL)で希釈した。その後、その反応物を液-液連続抽出装置に移し、それを58℃で24時間加熱した。その後、有機画分を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(5:1〜3:1 DCM/酢酸エチル)によって精製して、ラセミcis生成物(3R,4S)−および(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(21g、収率60.2%)を得た。
【0259】
工程B:ラセミ(3R,4S)−および(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(15.0g、125mmol)、イソインドリン−1,3−ジオン(20.2g、137mmol)および2−(ジフェニルホスフィノ)ピリジン(42.7g、162mmol)を0℃のTHF(550mL)に入れた。(E)−ジ−tert−ブチル=ジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(37.4g、162mmol)を添加し、その後、その反応物を24時間で室温に温めた。HCl(156mL、624mmol;ジオキサン中4M)を添加し、その反応物を2時間撹拌し、その後、濃縮乾固させた。結果として生じた残留物をエーテルに溶解させ、4M HClで洗浄した(6×)。エーテルに溶解しなかった固形物は、後の精製のために取り置いた(バッチ1)。その後、有機部分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗製材料をTHFに懸濁させ、濾過して、固体生成物を得た(バッチ2)。次に、濾液を濃縮し、その後、DCMに懸濁させ、濾過した。固体を廃棄した。その濾液を最初の2つの固体バッチ(バッチ1および2)と併せ、濃縮し、クロマトグラフィー(500:2〜500:5 DCM/MeOH)によって精製して、ラセミ生成物2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび2−((3R,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(14g、収率45.0%)を得た。
【0260】
工程C:それらのエナンチオマーを、10%MeOH/DCM(1:1)/90%CO
2を用いて300mL/分の流量および40℃の温度で溶離するChiralpak IA、5×25cmカラムでのクロマトグラフィーによって分離した。背圧は、100バールであった。
【0261】
工程D:2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(8.4g、34mmol)をTHF/MeOH(160mL、1:1)に入れた。その後、ヒドラジン一水和物(17g、337mmol)を添加した。その反応物を50℃で6時間撹拌し、24時間、室温に冷却し、濾過し、THFで洗浄し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(500:20〜500:25 DCM/MeOH)によって精製して、生成物(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(4.0g、収率100%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 4.28−4.04 (m, 2H), 3.94−3.85 (m, 1H), 3.45−3.35 (m, 1H), 3.30−3.20 (m, 1H), 3.05−2.92 (m, 1H), 1.97−1.88 (m, 1H), 1.58−1.48 (m, 1H)。
中間体実施例F
【化92】
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4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0262】
工程A:炭酸ナトリウム(4.91g、46.3mmol)をジオキサン/水(77mL、4:1)中の2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(2.61g、18.5mmol)および2,4−ジクロロピリミジン(77.2mL、15.4mmol)に添加し、その懸濁液をアルゴンでパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.630g、0.772mmol)をその混合物に添加し、その混合物をアルゴン下、80℃で加熱した。3時間後、その反応混合物を水で希釈し、結果として生じた固体を真空濾過によって収集して、少量の不純物を伴う2−クロロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(3.12g、14.9mmol、収率96.4%)を得た。
【0263】
工程B:N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.496mL、2.86mmol)を封管(マイクロ波バイアル)の中の2−ブタノール(2mL)中のテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.265g、2.62mmol)および2−クロロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(0.50g、2.39mmol)に添加した。そのバイアルを密封し、油浴において100℃で一晩加熱した。その反応混合物を蒸発させ、暗色残留物を酢酸エチル(「EtOAc」)および水で処理し、Celite(登録商標)に通して濾過し、層を分離した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、ガラス(0.56g)を得た。これを、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分28〜82は、4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.32g、1.17mmol、収率48.9%)を含有した。
【0264】
工程C:1M HCl(35mL)を4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.32g、1.2mmol)に添加した。その混合物を一晩、還流させながら加熱した。冷却した反応混合物を固体NaHCO
3で中和した。結果として生じた固体を真空濾過によって収集し、EtOAc/MeOHが入っているフラスコに入れて洗浄し、蒸発させ、乾燥させて、4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.30g、1.1mmol、収率94%)を得た。
1H NMR (400MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.74 (br s, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.48 (d, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.11 (d, 1H), 6.99 (br s, 1H), 6.85−6.76 (m, 1H), 4.04−3.92 (m, 1H), 3.92−3.85 (m, 2H), 3.45−3.36 (m, 2H), 1.90−1.81 (m, 2H), 1.59−1.48 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=273.1。
中間体実施例G
【化93】
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4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0265】
工程A:ジオキサン/水(17mL;4:1)中の2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(0.71g、5.0mmol)および2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(0.70g、4.2mmol)への炭酸ナトリウム(1.3g、13mmol)、その混合物を窒素でパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.17g、0.21mmol)をその混合物に添加し、密封したバイアルを80℃で加熱した。1.5時間後、冷却した反応混合物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(1.7g)を油状物として得た。その粗生成物をシリカゲルに吸着させ、2:1 ヘキサン/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分14〜17は、2−クロロ−5−フルオロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(0.82g、3.6mmol、収率86%)を含有した。
【0266】
工程B:N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.459mL、2.64mmol)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.196g、1.93mmol)を、マイクロ波バイアルの中のジメチルアセトアミド(「DMA」)(2mL)中の2−クロロ−5−フルオロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(0.40g、1.76mmol)に添加した。その混合物を120℃で30分間、マイクロ波反応装置において加熱した。その反応混合物をEtOAcと水とで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.52g)を油状物として得た。その粗生成物を、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分14〜26は、5−フルオロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.26g、0.890mmol、収率50.6%)を含有した。
【0267】
工程C:1M HCl(15mL)を5−フルオロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.26g、0.89mmol)に添加した。その懸濁液を還流させながら加熱した。2.5時間後、懸濁液をNaHCO
3で中和し、固体を真空濾過によって収集した。これをMeOHに懸濁させ、蒸発させて、4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.25g、0.86mmol、収率97%)を得た。
1H NMR (400MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.80 (br s, 1H), 8.48 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 6.83 (br s, 1H), 6.65−6.61 (m, 1H), 3.90−3.84 (m, 3H), 3.43−3.36 (m, 2H), 1.88−1.81 (m, 2H), 1.57−1.46 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=291.1。
中間体実施例H
【化94】
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メタンスルホン酸(R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル
【0268】
工程A:THF中2Mのイソプロピルマグネシウムクロリド(91.6mL、183mmol)を、氷で冷却したTHF(500mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)酢酸エチル(10.0g、45.8mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(9.38g、96.2mmol)に滴下した。その混合物を4.5時間撹拌して放置してゆっくりと周囲温度に温めた。その反応混合物をNH
4Cl水溶液で失活させ、1/3の体積に濃縮した。残留物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(8.51g、36.5mmol、収率79.6%)を油状物として得た。
【0269】
工程B:THF中0.5Mの(3−クロロ−4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(27.4mL、13.7mmol)を、氷で冷却したTHF(20mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(2.00g、8.57mmol)に滴下した。この混合物は、そのグリニャール試薬の約半量を添加した後、濁ってきた。これを氷浴の中で2時間撹拌し、NH
4Cl飽和水溶液で失活させ、濃縮してTHFを除去した。水性残留物を2度、DCMで抽出した。併せたDCM層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(3.62g)を油状物として得た。これをヘキサンに溶かし、生成物が溶離し始めるまではヘキサン、その後、15:1 ヘキサン/EtOAcを用いてシリカゲルプラグで精製した。生成物含有画分により、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エタノン(2.28g、7.53mmol、収率87.9%)を油状物として得た。
【0270】
工程C:ジエチルアニリン−ボラン錯体(1.34mL、7.53mmol)をMTBE(45mL)中のトルエン中1.0Mの(R)−1−メチル−3,3−ジフェニルヘキサヒドロピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール(0.753mL、0.753mmol)に添加した。その混合物を40℃で15分間加熱し(溶液が濁ってきた)、その後、MTBE(25mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エタノン(2.28g、7.53mmol)の溶液を40℃のその混合物に滴下した。得られた混合物を40℃で30分間加熱し、冷却し、MeOH(3mL)を滴下して処理した。得られた溶液を1M HCl(10mL)で処理し、水で希釈し、2回分のDCMで抽出した。そのDCMをMgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて粗生成物を油状物として得た。その粗生成物を、48画分に50:1 ヘキサン/EtOAc、その後36画分に15:1 ヘキサン/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分40〜68は、少量の不純物とともに油状物として(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エタノール(2.60g、8.53mmol、収率113%)を含有した。
【0271】
工程D:トリエチルアミン(0.480mL、3.44mmol)を、氷で冷却したDCM(10mL)中の(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エタノール(0.70g、2.30mmol)に添加し、その後、メタンスルホニルクロリド(0.213mL、2.76mmol)を添加した。1時間後、その反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、メタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル(0.87g、2.27mmol、収率98.9%)を油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.47−7.44 (m, 1H), 7.29−7.24 (m, 1H), 7.16 (t, 1H), 5.51−5.47 (m, 1H), 3.94−3.89 (m, 1H), 3.81−3.76 (m, 1H), 2.97 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.04 (d, 6H)。
中間体実施例I
【化95】
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メタンスルホン酸2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル
【0272】
工程A:乾燥THF(40mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アセトアルデヒド(2.00g、10.3mmol)の溶液を氷浴に入れ、(4−クロロ−3−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(24.8mL、12.4mmol)をシリンジにより滴下した。その反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後、水の滴下によって注意深く失活させた。その反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAcとNH
4Cl飽和水溶液とで分配した。有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/EtOAc(20:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(2.92g、9.58mmol、収率92.8%)を油状物として得た。
【0273】
工程B:トリエチルアミン(「TEA」)(0.741mL、5.31mmol;d.0.726)をDCM(10mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(1.08g、3.54mmol)の冷(0℃)溶液に添加し、続いてメタンスルホニルクロリド(0.329mL、4.25mmol)を添加した。1時間後、その反応混合物をDCMで希釈し、有機層をNaHCO
3飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、メタンスルホン酸2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチルを得た(1.30g、3.39mmol、収率95.8%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.33 (m, 1H), 7.18 (m, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.63 (m, 1H), 5.74 (d, 1H), 5.32 (d, 1H)。
中間体実施例J
【化96】
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メタンスルホン酸(S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロピル
【0274】
工程A:4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒド(15.0g、94.6mmol)をマロン酸(10.8g、104mmol)およびピリジン(11.5mL、142mmol)と併せた。その混合物を50℃に加熱し、1時間撹拌した。その後、それを100℃に加熱し、16時間撹拌した。氷(100g)および6M HCl(25mL)を添加し、その混合物を1時間撹拌した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アクリル酸(17.6g、87.7mmol、収率92.7%)を固体として得た。
【0275】
工程B:(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アクリル酸(17.3g、86.24mmol)をエタノール(200mL)に懸濁させ、クロロトリメチルシラン(24.00mL、189.7mmol)を添加した。その後、その混合物を20時間撹拌し、蒸発させて、(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アクリル酸エチル(19.65g、85.94mmol、収率99.65%)を油状物として得、この油状物は、後に凝固した。
【0276】
工程C:(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アクリル酸エチル(18.3g、80.0mmol)をトルエン(200mL)と併せ、−78℃に冷却した。その後、水素化ジイソブチルアルミニウム(「DIBAL−H」)(100g、176mmol)(トルエン中25%)を1時間かけて添加した。その後、その反応物を撹拌させておき、2時間かけて周囲温度に温めた。さらに1時間撹拌した後、反応を氷(200g)で失活させ、6M HCl(100mL)をゆっくりと添加した。水性層を分離し、酢酸エチルで1回抽出した。併せた有機部分をブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて蝋様固体を得、それをヘキサンで摩砕して、(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(14.0g、75.0mmol、収率93.7%)を固体として得た。
【0277】
工程D:D−酒石酸ジイソプロピル(1.690mL、8.038mmol)をジクロロメタン(500mL)に溶解させ、−20℃に冷却した。活性化粉末状4Åモレキュラーシーブ(3g)、チタン(IV)イソプロポキシド(1.570mL、5.359mmol)およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(19.49mL、107.2mmol;デカン中)を順次添加し、その混合物を1時間、−20℃で撹拌した。(E)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(10.0g、53.59mmol)をジクロロメタン(25mL)に溶解させ、4Åモレキュラーシーブ(1.0g)で1時間処理した。この混合物を最初の混合物に20分かけて添加し、さらに3時間、−20℃で撹拌し続けた。その後、反応をNaCl飽和溶液(3mL)と50% w/v NaOH(3mL)の混合物の添加によって失活させた。エーテルを添加し(100mL)、その混合物を放置して10℃に温めた。10分間、この温度で撹拌した後、MsSO
4(5g)およびCelite(登録商標)(2g)を添加し、その混合物をさらに15分間撹拌した。その後、混合物を放置して沈降させ、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過して、エーテルで洗浄した。その後、溶媒を蒸発させ、結果として生じた固体をヘキサンで摩砕して、((2R,3R)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール(10.55g、52.07mmol、収率97.17%)を固体として得た。
【0278】
工程E:((2R,3R)−3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール(10.55g、52.07mmol)を1,2−ジメトキシエタン(150mL)に溶解させ、0℃に冷却した。水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(「Red−Al」)(17.46mL、57.28mmol)を滴下した。その混合物を3時間、室温で撹拌し、エーテル(250mL)で希釈し、HCl溶液(20mL、6M HCl+60mL水)で失活させた。30分間、撹拌した後、水性相を分離し、酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機部分をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、蒸発させて、(S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパン−1,3−ジオール(10.5g、51.31mmol、収率98.55%)を濃稠油状物として得た。
【0279】
工程F:(S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパン−1,3−ジオール(10.5g、51.3mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、イミダゾール(8.73g、128mmol)を添加した。その後、その混合物を0℃に冷却し、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(9.67g、64.1mmol)を添加した。その混合物を1時間撹拌し、ジクロロメタンで250mLに希釈し、水、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し、5〜10%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、(S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパン−1−オール(8.40g、26.3mmol、収率51.3%)を油状物として得た。
【0280】
工程G:(S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロパン−1−オール(0.600g、1.88mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、0℃に冷却した。TEA(0.393mL、2.82mmol;d.0.726)を添加し、続いてメタンスルホン酸クロロ無水物(methanesulfonic acid chloroanhydride)(0.175mL、2.26mmol)を添加し、その混合物を2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで100mLに希釈し、水、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、メタンスルホン酸(S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロピル(0.74g、1.86mmol、収率99.1%)を油状物として得た。
中間体実施例K
【化97】
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4−(6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0281】
工程A:4,6−ジクロロピリミジン(3.06g、20.5mmol)をジメチルホルムアミド(「DMF])(20mL)に溶解させ、Cs
2CO
3(10.0g、30.8mmol)を添加した。DMF(5mL)と併せたテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(1.87g、18.5mmol)を滴下した。わずかな発熱が認められた。周囲温度で2時間撹拌した後、生成物ピークをLC/MSで見た。一晩撹拌し続けた。その後、その混合物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、4回、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、6−クロロ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−4−アミン(2.86g、13.4mmol、収率65.2%)を固体として得た。
【0282】
工程B:炭酸ナトリウム(4.24g、40.0mmol)を4:1 ジオキサン/水(100mL)中の2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(2.26g、16.0mmol)および6−クロロ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−4−アミン(2.85g、13.3mmol)に添加し、その懸濁液をアルゴンでパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.545g、0.667mmol)を添加し、その混合物を窒素下、80℃で加熱した。6時間撹拌した後、その反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し、50〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−4−アミン(2.50g、9.11mmol、収率68.3%)を固体として得た。
【0283】
工程C:6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−4−アミン(2.50g、9.11mmol)を1M HCl(50mL)に溶解させ、90℃に加熱した。その混合物を一晩撹拌し、冷却し、1M NaOH(50mL)で中和した。結果として生じたスラリーを5℃に冷却し、固形物を濾過して除去し、氷冷水で洗浄し、真空下で乾燥させて、4−(6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(2.46g、9.03mmol、収率99.1%)を固体として得た。
中間体実施例L
【化98】
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4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0284】
工程A:4−ブロモ−2−フルオロピリジン(1.38g、7.84mmol)をDMSO(20mL)に溶解させ、(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)アミン(0.912g、9.02mmol)を添加し、続いて炭酸セシウム(5.11g、15.7mmol)を添加した。その混合物を90℃に加熱し、3時間撹拌した。冷却後、その混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(5×)、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、4−ブロモ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−アミン(1.12g、4.36mmol、収率55.5%)を油状物として得た。
【0285】
工程B:炭酸ナトリウム(0.989g、9.33mmol)を、4:1 ジオキサン/水(25mL)中の2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(0.570g、4.04mmol)および4−ブロモ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−アミン(0.80g、3.11mmol)に添加し、その懸濁液を窒素でパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.127g、0.156mmol)を添加し、その混合物を窒素下、80℃で加熱した。6時間撹拌した後、その反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2×)。抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し、50〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、2’−フルオロ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4’−ビピリジン−2−アミン(0.64g、2.34mmol、収率75.3%)を固体として得た。
【0286】
工程C:2’−フルオロ−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4’−ビピリジン−2−アミン(0.64g、2.3mmol)を1M HCl(25mL、25mmol)と併せ、3時間、95℃に加熱した。冷却の際、その混合物を1M NaOH(25mL)で中和した。結果として生じたスラリーを0℃に冷却し、濾過した。固形物を水で洗浄し、乾燥させて、4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.62g、2.3mmol、収率98%)を固体として得た。
中間体実施例M
【化99】
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cis−(4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノール
【0287】
工程A:無水THF(15mL)中のZnCl(0.63g、4.6mmol)の溶液を、室温でトルエン(30mL)中の1−メトキシ−3−(トリメチルシリルオキシ)−1,3−ブタジエン(7.94g、46.0mmol)およびグリオキサル酸エチル(7.05g、69.0mmol)の溶液に添加した。30分間撹拌した後、水(30mL)およびTFA(2mL)を添加し、その混合物を20分間、激しく撹拌した。濃縮後、残留物をEtOAc(200mL)と水(100mL)とで分配した。分離した有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エチルエステル(8.0g、収率100%)を油状物として得、それをさらに精製せずに次の工程に持って行った。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.40 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 5.48 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 5.02 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.26 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 2.85 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 1.32 (t, J = 7.5 Hz 3H);LCMS(ESI)m/z:171[M+H]
+。
【0288】
工程B:酢酸エチル(70mL)中の4−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エチルエステル(8.0g、46mmol)とPd/C(10%、0.20g)の混合物を水素(1気圧)下で4時間撹拌した。その混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液を濃縮し、残留物を、石油エーテル中30%のEtOAcを使用してシリカゲルカラムにより精製して、4−オキソ−テトラヒドロ−ピラン−2−カルボン酸エチルエステル(2.62g、収率33%)を油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 4.40 (m, 1H), 4.23−4.31 (m, 3H), 3.79 (m, 1H), 2.61-2.74 (m, 3H), 2.40 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 1.31 (t, J = 7.5 Hz, 3H)。
【0289】
工程C:Ti(Oi−Pr)
4(4.26g、15.0mol)をTHFおよびCH
3OH(v/v=3:1、100mL)中の4−オキソ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エチル(1.8g、10mol)の撹拌溶液に添加した。室温で1時間撹拌した後、NaBH(CH
3COO)
3(4.22g、20.0mol)を−20℃で添加した。その後、その反応混合物を−20℃の冷凍機の中で一晩保持した。酢酸エチル(100mL)をその反応混合物に添加し、続いてブライン(2mL)をゆっくりと添加した。30分間撹拌した後、固体を濾過して除去し、濾液を濃縮して粗生成物を得、それを、酢酸エチル中1%のメタノールを使用してシリカゲルカラムにより精製して、cis−4−(ベンジルアミノ)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エチル(1.4g、収率51%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.34−7.28 (m, 5H), 4.23 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 4.17 (m, 1H), 3.94 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 3.84 (m, 1H), 3.46 (m, 1H), 2.81 (m, 1H), 2.29 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 1.86 (d, J = 14.5 Hz, 2H), 1.37 (m, 1H), 1.29 (t, J = 7.0 Hz, 3H);LCMS(ESI)m/z:264.2[M+H]
+。
【0290】
工程D:LiAlH
4(1.0g、26mol)を、0℃で、無水THF(50mL)中のcis−4−(ベンジルアミノ)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エチル(1.3g、5.0mol)の撹拌溶液に添加した。1時間撹拌した後、水(1mL)、15%NaOH(1mL)、そして水(3mL)のゆっくりとした逐次添加によって反応を失活させた。無機塩を濾過して除去し、濾液(filtrated)をEtOAc(50mL)で希釈し、乾燥させ、濃縮して、cis−4−(ベンジルアミノ)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノール(1.1g、収率100%)を得た。LCMS(ESI)m/z:222.3[M+H]
+。
【0291】
工程E:メタノール(20mL)中のcis−4−(ベンジルアミノ)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノール(1.1g、5.0mol)とPd/C(10%、0.10g)の混合物を水素(1気圧)下で2時間撹拌した。得られた混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して、cis−(4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノール(500mg、収率77%)を得た。LCMS(ESI)m/z:132.2[M+H]
+。
実施例1
【化100】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0292】
工程A:sec−BuOH(30mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(5.77g、10.7mmol)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(2.17g、21.4mmol)の懸濁液を封管の中で4時間、120℃に加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。その粗製(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを精製せずに工程Bにおいて使用した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=559.2、560.2。
【0293】
工程B:THF(20mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(6.00g、10.7mmol)の溶液を室温で30分間、テトラブチルアンモニウムフルオリド(12.9mL、12.9mmol)で処理した。その反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチルおよび水に溶かした。有機層を水(1×)で洗浄した。併せた有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ))ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを固体として得た(4.14g、87%;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOJ−H、4.6mm×250mm、5u、30%エタノール/70%ヘキサン、1mL/分)により96%エナンチオマー過剰率(「e.e.」))。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.40 (m, 2H), 7.20 (m, 2H), 7.10 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.88 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.78 (m, 1H), 6.20 (m, 1H), 5.16 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.31 (m, 2H), 4.10 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.55 (m, 2H), 2.74 (br, s, 1H), 2.06 (m, 2H), 1.58 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=445.1、447.0。
実施例2
【化101】
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1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0294】
工程A:sec−BuOH(25mL)中の(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(2.8g、24mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(2.9g、22mmol)および(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(8.0g、15mmol)の混合物を封管に入れ、68時間、120℃に加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。その粗生成物1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを精製せずに工程Bにおいて使用した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=577.2、579.2。
【0295】
工程B:ジオキサン中の塩化水素(18.6mL、74.5mmol)の4.0M溶液をMeOH(40mL)中の1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(8.6g、14.9mmol)の冷(0℃)溶液にゆっくりと添加し、その混合物を1時間撹拌した。その反応混合物を濃縮し、残留物を飽和NaHCO
3に溶かし、酢酸エチルで抽出した(2×)。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(1:4)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを固体として得た(4.58g、66%;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、30%エタノール/70%ヘキサン、1mL/分)により97%e.e.)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.41 (m, 2H), 7.21−7.09 (m, 3H), 6.89 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J=7.0 Hz, 1H), 6.20 (m, 1H), 5.55 (d, J=8.2 Hz, 1H), 4.75 (d, J=50 Hz, 1H), 4.38−4.18 (m, 4H), 4.05 (m, 1H), 3.69−3.53 (m, 2H), 3.12 (br, s, 1H), 2.08−1.84 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1、465.0。
実施例3
【化102】
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1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0296】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかし(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンの代わりに(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=577.2、579.2。
【0297】
工程B:1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(56%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOJ−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により96%e.e.)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.40 (m, 2H), 7.21−7.09 (m, 3H), 6.91 (d, J=5.2 Hz, 1H), 6.79 (m, 1H), 6.19 (m, 1H), 5.34 (d, J=7.8 Hz, 1H), 4.61−4.42 (m, 1H), 4.38−4.26 (m, 3H), 4.10 (m, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.61−3.51 (m, 2H), 3.05 (br, s, 1H), 2.33 (m, 1H), 1.63 (m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1、465.1。
実施例4
【化103】
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1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0298】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかし(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=593.1、595.2。
【0299】
工程B:1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(74%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、30%エタノール/70%ヘキサン、1mL/分)により98%e.e.)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (d, J=5.4 Hz, 1H), 7.50−7.38 (m, 3H), 7.24−7.15 (m, 2H), 6.91 (d, J=5.2 Hz, 1H), 6.77 (m, 1H), 6.19 (m, 1H), 5.53 (d, J=8.6 Hz, 1H), 4.75 (d, J=49 Hz, 1H), 4.40−4.18 (m, 4H), 4.10 (m, 1H), 3.70−3.54 (m, 2H), 2.65 (br, s, 1H), 2.08−01.88 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=479.0、481.0。
実施例5
【化104】
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1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0300】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかしテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンの代わりに(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを用い、かつ、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=593.1、595.2。
【0301】
工程B:1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(54%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、30%エタノール/70%ヘキサン、1mL/分)により98%e.e.)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.49−7.45 (m, 2H), 7.39 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.23−7.17 (m, 2H), 6.93 (d, J=5.2 Hz, 1H), 6.79 (m, 1H), 6.19 (m, 1H), 5.31 (d, J=7.5 Hz, 1H), 4.61−4.42 (m, 1H), 4.38−4.26 (m, 3H), 4.10 (m, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.65−3.51 (m, 2H), 2.68r, s, 1H), 2.33 (m, 1H), 1.66(m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=479.0、481.0。
実施例6
【化105】
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1−((S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0302】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかし(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=577.2、579.2。
【0303】
工程B:1−((S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(66%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により99%e.e.)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.38 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.19−7.14 (m, 2H), 6.92 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J=6.6 Hz, 1H), 6.20 (m, 1H), 5.55 (d, J=9.4 Hz, 1H), 4.75 (d, J=50 Hz, 1H), 4.38−4.18 (m, 4H), 4.08 (m, 1H), 3.69−3.53 (m, 2H), 2.68 (br, s, 1H), 2.08−1.87 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1、465.1。
実施例7
【化106】
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1−((S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0304】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかしテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンの代わりに(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを用い、かつ、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=577.2、579.2。
【0305】
工程B:1−((S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(59%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOJ−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により99%e.e.)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.38 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.19−7.14 (m, 2H), 6.92 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J=6.6 Hz, 1H), 6.20 (m, 1H), 5.34 (d, J=7.8 Hz, 1H), 4.61−4.42 (m, 1H), 4.38−4.26 (m, 3H), 4.10 (m, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.61−3.51 (m, 2H), 3.05 (br, s, 1H), 2.33 (m, 1H), 1.63 (m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1、465.1。
実施例8
【化107】
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1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((1S,3S)−3−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0306】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((1S,3S)−3−ヒドロキシシクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかしテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンの代わりに(1S,3S)−3−アミノシクロペンタノールを用い、かつ、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=575.2、577.1。
【0307】
工程B:1−((S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((1S,3S)−3−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(78%、2工程;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、30%エタノール/70%ヘキサン、1mL/分)により97%e.e.)を、実施例1、工程Bの一般手順に従って、しかし(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((1S,3S)−3−ヒドロキシシクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.31 (d, J=4.2 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.44 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.39 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.80 (m, 2H), 6.17 (m, 1H), 5.22 (d, J=7.2 Hz, 1H), 4.60−4.43 (m, 2H), 4.30 (m, 2H), 3.50 (br, s, 2H), 2.36 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.77−1.64 (m, 2H), 1.52 (m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=461.0、463.1。
実施例9
【化108】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0308】
sec−BuOH(1mL)中の1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(0.054g、0.56mmol)および(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.060g、0.11mmol)の溶液をマイクロ波反応装置において2時間、120℃に加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。残留物を酢酸エチルで希釈し、H
2Oで洗浄した(2×)。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、DCM/MeOH(25:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.013g、26%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.50 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.85 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.34−7.28 (m, 2H), 7.20−7.17 (m, 2H), 7.06 (m, 1H), 6.12 (m, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.19 (m, 1H), 3.88 (s, 3H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=441.1、443.1。
実施例10
【化109】
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1−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)((R)−ピロリジン−2−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0309】
工程A:DCM(50mL)中の(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(5.00g、23.2mmol)、塩酸O,N−ジメチルヒドロキシルアミン(2.49g、25.6mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(8.09mL、46.5mmol)および2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタナミニウム(「HATU」)(9.72g、25.6mmol)を室温で2時間撹拌した。その反応混合物を水で失活させ、層を分離した。水性層をDCMで抽出し(1×)、併せた有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−tert−ブチル2−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレートを油状物として得た(5.5g、92%)。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=159.0。
【0310】
工程B:THF溶液としての0.5M(4−クロロ−3−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(22.5mL、11.2mmol)をN
2下、THF(25mL)中の(R)−tert−ブチル2−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.45g、5.61mmol)の冷(0℃)溶液に滴下し、その反応物を一晩、放置して室温に温めた。翌朝、その混合物を氷浴に入れ、氷で注意深く失活させた。その反応混合物を濃縮した。残留物を1時間、30%ナトリウムカリウムの溶液で処理し、その後、酢酸エチルで抽出した(2×)。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(5:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−tert−ブチル2−(4−クロロ−3−フルオロベンゾイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.12g、61%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=228.1、230.1。
【0311】
工程C:(R)−tert−ブチル2−(4−クロロ−3−フルオロベンゾイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.12g、3.42mmol)を−78℃のTHF(50mL)に入れ、THF溶液としての1.0M L−Selectride(登録商標)(5.13mL、5.13mmol)を添加した。その反応物を−78℃で1時間撹拌し、その後、0℃で2時間撹拌した。反応を1N HClで失活させ、飽和NaHCO
3でpHを約7に調整した。その混合物を濃縮して、大部分のTHFを除去し、残留物を酢酸エチルで抽出した(2×)。併せた有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(12:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)−tert−ブチル2−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.67g、60%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=230.1、232.1。
【0312】
工程D:THF(40mL)中の(R)−tert−ブチル2−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.662g、2.01mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.658g、2.51mmol)の溶液を氷浴に入れ、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.518mL、2.51mmol)を添加した。10分後に氷浴を取り外し、その反応混合物を室温で10分間撹拌した。4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.22g、1.00mmol)を添加し、反応を室温で1時間放置した。反応混合物を濃縮し、その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(大量のPPh
3Oで汚染されている)(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=431.2、433.2。
【0313】
工程E:(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(33%、2工程)を、中間体実施例C、工程Bの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=463.0、465.0。
【0314】
工程F:(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(2−オキソ−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを、実施例1、工程Aの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)(M+1)−Boc=484.1、486.1。
【0315】
工程G:1−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)((R)−ピロリジン−2−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(74%、2工程)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし、1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(R)−tert−ブチル2−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.37 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.52 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.41−7.36 (m, 2H), 7.30 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 6.87 (d, J=5.2 Hz, 1H), 6.75 (m, 1H), 6.03 (d, J=9.0 Hz, 1H), 5.13 (d, J=7.6 Hz, 1H), 4.10 (m, 1H), 4.01 (m, 2H), 3.92 (m, 1H), 3.55 (m, 2H), 3.00 (m, 2H), 2.07 (m, 2H), 1.87 (m, 2H), 1.73 (m, 1H), 1.60 (m, 4H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=484.1、486.1。
実施例11
【化110】
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(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オン
【0316】
工程A:THF中1.0MのKOt−Bu(2.64mL、2.64mmol)、およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.0749g、0.203mmol)を、THF(10mL)中の5−ヨードピリダジン−3(2H)−オン(0.45g、2.03mmol)の溶液に添加した。その混合物を室温で10分間撹拌した後、メタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(1.16g、3.04mmol)をTHF(10mL)溶液として添加した。その反応物を90時間、加熱して還流させ、その後、室温に冷却し、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶かし、水で洗浄した(2×)。有機部分を乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(25:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−5−ヨードピリダジン−3(2H)−オン(0.65g、63%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.45 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.16 (m, 1H), 6.09 (m, 1H), 4.34 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 0.81 (s, 9H), 0.01 (s, 3H), −0.01 (s, 3H)。
【0317】
工程B:NMP(4mL)中の(S)−2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−5−ヨードピリダジン−3(2H)−オン(0.402g、0.790mmol)、2−(メチルチオ)−4−(トリブチルスタンニル)ピリミジン(0.361g、0.869mmol)、ヨウ化銅(I)(0.0150g、0.0790mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.0555g、0.0790mmol)の溶液をAr下で16時間、120℃に加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(200mL)で希釈した。有機部分をブライン(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オン(0.25g、79%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=393.0、395.0。
【0318】
工程C:(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オン(58%)を、中間体実施例C、工程Bの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=425.0、427.0。
【0319】
工程D:(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オン(78%)を、実施例1、工程Aの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−2−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリダジン−3(2H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.68 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.41 (d, J=5.2 Hz, 1H), 7.56 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.34 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.15 (d, J=5.4 Hz, 1H), 6.18 (m, 1H), 4.42 (m, 1H), 4.06−3.97 (m, 4H), 3.56 (m, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.62 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=446.1、448.1。
実施例12
【化111】
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1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0320】
工程A:炭酸ナトリウム(0.575g、5.43mmol)をジオキサン/水(10mL;4:1)中の2−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(0.306g、2.17mmol)および2,4−ジクロロ−5−メチルピリミジン(0.212mL、1.81mmol)に添加し、その懸濁液を窒素でパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.0739g、0.0905mmol)を添加し、そのバイアルを密封し、80℃で加熱した。3時間後、冷却した反応混合物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.50g)を固体として得た。その粗生成物をシリカゲルに吸着させ、1:1 ヘキサン/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分16〜34は、2−クロロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−5−メチルピリミジン(0.22g、0.984mmol、収率54.4%)と少量の不純物を含有した。
【0321】
工程B:テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.109g、1.08mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.258mL、1.48mmol)をDMA(2mL)中の2−クロロ−4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−5−メチルピリミジン(0.22g、0.984mmol)に添加した。その混合物をマイクロ波反応装置において180℃で30分間加熱した。その反応混合物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.28g)をフィルムとして得た。その粗生成物を、EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分17〜32は、4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−5−メチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.158g、0.548mmol、収率55.7%)を固体として含有した。
【0322】
工程C:1M HCl(10mL)を4−(2−フルオロピリジン−4−イル)−5−メチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.158g、0.548mmol)に添加した。その混合物を還流させながら加熱した。2時間後、冷却した反応混合物を固体NaHCO
3で中和した。結果として生じた固体を真空濾過によって収集し、乾燥させて、4−(5−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.126g、0.440mmol、収率80.3%)を固体として得た。
【0323】
工程D:0.55g PS−トリフェニルホスフィン 1.99mmol/g(0.289g、1.10mmol)を氷で冷却したDCM(15mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(0.268g、0.880mmol)に添加した。(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボン酸ジイソプロピル(0.216mL、1.10mmol)をその混合物に滴下した。その反応混合物を10分放置して周囲温度に温めた後、DCM(5mL)中の4−(5−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.126g、0.440mmol)の懸濁液を添加した。その混合物を周囲温度で撹拌した。4時間後、さらに1当量のDIADを添加し、その混合物を一晩撹拌した。その反応混合物を濾過し、蒸発させた。残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.64g)を油状物として得た。その粗生成物を、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分60〜84は、1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.033g、0.0576mmol、収率13.1%)をガラスとして含有した。
【0324】
工程E:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.173mL、0.173mmol)を、THF(3mL)中の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.033g、0.0576mmol)に添加した。その混合物を周囲温度で撹拌した。1時間後、その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.0394g)を固体として得た。その粗生成物を、10:1 EtOAc/MeOHを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分7〜12は、1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−メチル−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0206g、0.0449mmol、収率78.0%)をガラスとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.21 (s, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.50−7.46 (m, 1H), 7.35−7.31 (m, 1H), 7.21−7.18 (m, 1H), 6.72 (d, 1H), 6.59 (dd, 1H), 4.32−4.26 (m, 1H), 4.22−4.17 (m, 1H), 4.12−4.07 (m, 1H), 4.00−3.92 (m, 2H), 3.54−3.47 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.99−1.93 (m, 2H), 1.62−1.52 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=459.1。
実施例13
【化112】
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1−(1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0325】
工程A:トリフェニルホスフィン(0.565g、2.15mmol)を、氷で冷却したDCM(20mL)中の2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.494g、1.72mmol;中間体実施例I、工程AおよびBのとおりに、しかし、工程Aにおいて(4−クロロ−3−フルオロフェニル)マグネシウムブロミドの代わりに(3−クロロフェニル)マグネシウムブロミドを用いて調製したもの)に添加した。(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボン酸ジイソプロピル(0.423mL、2.15mmol)をその混合物に滴下した。その反応混合物を10分放置して室温に温めた後、その溶液を4−(5−フルオロ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.25g、0.861mmol)に添加して、DCM(10mL)で洗浄した。その懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。その反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、粗生成物を得た。その粗生成物を、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分20〜36は、1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(5−フルオロ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0307g、0.0549mmol、収率6.38%)をフィルムとして含有した。
【0326】
工程B:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.165mL、0.165mmol)をTHF(3mL)中の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(5−フルオロ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0307g、0.0549mmol)に添加した。その混合物を室温で30分間撹拌した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物をフィルムとして得た。その粗生成物を、EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分17〜32は、ガラス(16.2mg)を含有した。そのガラスを水で摩砕し、乾燥させて、1−(1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0129g、0.0290mmol、収率52.8%)をフィルムとして得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.33 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.43−7.24 (m, 5H), 7.03−6.99 (m, 1H), 6.16−6.12 (m, 1H), 4.32−4.27 (m, 1H), 4.22−4.17 (m, 1H), 4.02−3.94 (m, 3H), 3.57−3.49 (m, 2H), 2.02−1.96 (m, 2H), 1.64−1.54 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=445.1。
実施例14
【化113】
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1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン
【0327】
工程A:1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(9.87mL、74.3mmol)を1−(2−メチルチオ)ピリミジン−4−イル)エタノン(0.50g、2.97mmol)に添加した。その混合物を一晩、還流させながら加熱した。その反応混合物を半分の体積に濃縮し、Et
2Oで処理した。結果として生じた固体を真空濾過によって収集して、所望の(E)−3−(ジメチルアミノ)−1−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.46g、2.06mmol、収率69.3%)を得た。
【0328】
工程B:(E)−3−(ジメチルアミノ)−1−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.206g、0.923mmol)とウレア(1.11g、18.5mmol)と60%水素化ナトリウム(0.0922g、2.31mmol)の十分に撹拌した固体混合物を、140℃に予熱した砂浴において、完全に溶融するまでの3分間加熱し、その後、さらに2分間、溶融物として加熱した。冷却した反応混合物を水で処理した。その溶液を1M HClでpH3に酸性化し、結果として生じた固体を真空濾過によって収集して、粗生成物(0.082g)を得た。その粗製物を、10:1 DCM/MeOHを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分16〜48は、所望の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.04g、0.182mmol、収率19.7%)を固体として含有した。
【0329】
工程C:2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(0.026g、0.24mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.0067g、0.018mmol)を、氷で冷却したTHF(4mL)に懸濁させた4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.040g、0.18mmol)に添加した。10分後、THF(1mL)中のメタンスルホン酸2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(0.10g、0.27mmol)の溶液を添加した。その混合物を室温で一晩撹拌し、その後、90℃で3日間加熱した。不完全な反応に起因して、その材料をマイクロ波バイアルに移し、マイクロ波反応装置において130℃で1時間加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を、1:1 ヘキサン/EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分8〜13は、所望の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.030g、0.059mmol、収率33%)をフィルムとして含有した。
【0330】
工程D:3−クロロベンゾペルオキシ酸(0.0306g、0.177mmol)を、DCM(5mL)中の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.030g、0.0592mmol)に添加した。その混合物を室温で撹拌した。2時間後、その反応混合物を蒸発させた。残留物をEtOAcに溶かし、2回、Na
2S
2O
3飽和水溶液とNaHCO
3飽和水溶液の混合物、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.0349g、0.0647mmol、収率109%)を得た。
【0331】
工程E:テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.0327g、0.324mmol)を、THF(5mL)中の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.0349g、0.0647mmol)に添加した。その混合物をマイクロ波反応装置において120℃で1時間、そしてその後、130℃で1.5時間加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcと水とで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(30.2mg)をフィルムとして得た。その粗生成物を、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分23〜34は、所望の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.0048g、0.00857mmol、収率13.2%)をフィルムとして含有した。
【0332】
工程F:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.026mL、0.026mmol)を、THF(2mL)中の1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.0048g、0.0086mmol)に添加した。その混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(2.8mg)をフィルムとして得た。その粗生成物を、10:1DCM/MeOHで溶離する分取薄層クロマトグラフィー(「TLC」)プレートでのクロマトグラフィーによって精製した。主バンドは、所望の1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(0.0006g、0.0013mmol、収率16%)を含有した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=446.1。
実施例15
【化114】
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1−ベンズヒドリル−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0333】
工程A:60%水素化ナトリウム(0.036g、0.89mmol)を、DMF(3mL)中の(ブロモメチレン)ジベンゼン(0.19g、0.75mmol)および4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.15g、0.68mmol)の懸濁液に添加した。その混合物を周囲温度で一晩撹拌した。その後、混合物を50℃で一晩加熱した。その反応混合物を希薄NaCl水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.28g)をフィルムとして得た。これを、1:1 EtOAc/ヘキサンを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分13〜22は、所望の1−ベンズヒドリル−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.11g、0.29mmol、収率42%)を固体フォームとして含有した。
【0334】
工程B:3−クロロベンゾペルオキシ酸(0.15g、0.86mmol)をDCM(10mL)中の1−ベンズヒドリル−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.11g、0.29mmol)に添加した。その混合物を周囲温度で撹拌した。5時間後、その反応混合物を蒸発させた。残留物をEtOAcに溶かし、2回、Na
2S
2O
3飽和水溶液とNaHCO
3飽和水溶液の混合物、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、所望の1−ベンズヒドリル−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.12g、0.29mmol、収率101%)をフィルムとして得た。
【0335】
工程C:テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.20g、2.0mmol)をマイクロ波バイアルの中のDMA(3mL)中の1−ベンズヒドリル−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.12g、0.29mmol)に添加した。その混合物をマイクロ波反応装置において120℃で1時間加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcを水で、2回ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.09g)をフィルムとして得た。これを、EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分9〜20は、フィルム(0.0764g)を含有した。これを水で摩砕し、乾燥させ、その後、ヘキサンで摩砕し、乾燥させて、所望の1−ベンズヒドリル−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.072g、0.16mmol、収率57%)をフィルムとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.40−7.15 (m, 9H), 6.91 (d, 1H), 6.76−6.72 (m, 1H), 5.25−5.21 (m, 1H), 4.15−4.06 (m, 1H), 4.02−3.96 (m, 2H), 3.59−3.51 (m, 2H), 2.09−2.03 (m, 2H), 1.62−1.52 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=439.2。
実施例16
【化115】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0336】
工程A:THF中1.0Mの2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(0.49mL、0.49mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.017g、0.045mmol)を、氷で冷却したTHF(8mL)中の4−(5−フルオロ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.13g、0.45mmol)に添加した。その混合物を10分撹拌した。THF(2mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(0.31g、0.81mmol)の溶液を添加し、その混合物を密封バイアルの中で一晩、60℃で加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.31g)を油状物として得た。これを、4:1 DCM/EtOAc、その後、1:1 DCM/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分76〜96は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.08g、0.14mmol、収率31%)をフィルムとして含有した。
【0337】
工程B:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.42mL、0.42mmol)をTHF(10mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.08g、0.14mmol)に添加した。その混合物を室温で撹拌した。1時間後、その反応混合物を蒸発させ、残留物を希薄NaCl水溶液とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.10g)をフィルムとして得た。その粗生成物を、EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分13〜23は、所望の(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.050g、0.11mmol、収率78%)をガラスとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.24 (d, 1H), 7.42−7.37 (m, 2H), 7.25−7.19 (m, 2H), 7.12−7.08 (m, 1H), 6.83−6.80 (m, 1H), 6.23−6.19 (m, 1H), 5.27−5.24 (m, 1H), 4.30−4.25 (m, 1H), 4.15−4.09 (m, 1H), 4.03−3.95 (m, 3H), 3.57−3.50 (m, 2H), 2.05−2.00 (m, 2H), 1.61−1.50 (m, 2H)。
実施例17
【化116】
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(S)−1−(1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0338】
工程A:THF中1.0Mの2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(2.02mL、2.02mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.0573g、0.155mmol)を、氷で冷却したTHF(20mL)中の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.340g、1.55mmol)の懸濁液に添加した。氷中で10分撹拌した後、THF(5mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル(1.07g、2.79mmol)の溶液を添加した。その混合物を一晩、60℃で加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(1.14g)を油状物として得た。これを、4:1 DCM/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分19〜46は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.45g、0.889mmol、収率57.3%)をフィルムとして含有した。
【0339】
工程B:3−クロロベンゾペルオキシ酸(0.46g、2.7mmol)を、DCM(20mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.45g、0.89mmol)に添加した。その混合物を室温で3時間撹拌した。その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcに溶かし、2回、Na
2S
2O
3飽和水溶液とNaHCO
3飽和水溶液の混合物、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.48g、0.89mmol、収率100%)をフィルムとして得た。
【0340】
工程C:テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.45g、4.5mmol)をマイクロ波バイアルの中のDMA(4mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.48g、0.89mmol)に添加した。その混合物をマイクロ波反応装置において120℃で1時間加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcを希薄NaCl水溶液で3回洗浄し、水で洗浄し、ブラインで2回洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.46g、0.82mmol、収率92%)をフィルムとして得た。
【0341】
工程D:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(2.5mL、2.5mmol)を、THF(40mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.46g、0.82mmol)に添加した。その混合物を室温で撹拌した。45分後、その反応混合物を蒸発させ、残留物を希薄NaCl水溶液とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.43g)をフィルムとして得た。その粗生成物を、10:1 EtOAc/MeOHを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分19〜29は、所望の(S)−1−(1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.25g、0.56mmol、収率68%)を固体フォームとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, 1H), 7.47−7.44 (m, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.29−7.24 (m, 1H), 7.18−7.14 (m, 1H), 6.88 (d, 1H), 6.80−6.77 (m, 1H), 6.21−6.17 (m, 1H), 5.17−5.14 (m, 1H), 4.32−4.29 (m, 2H), 4.15−4.08 (m, 2H), 4.03−3.98 (m, 2H), 3.60−3.52 (m, 2H), 2.70−2.66 (m, 1H), 2.09−2.03 (m, 2H), 1.63−1.53 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=445.1;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、15%エタノール/85%ヘキサン、1mL/分)により81.6%e.e.。
実施例18
【化117】
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(S)−1−(1−(3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0342】
工程A:THF中1Mの2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(0.815mL、0.815mmol;溶液)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.0251g、0.0679mmol)を、密封バイアルの中のジオキサン(10mL)に懸濁させた4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.185g、0.679mmol)に添加した。10分撹拌した後、ジオキサン(2mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−フルオロフェニル)エチル(0.355g、1.02mmol;中間体実施例Bに関して記載したとおりに、しかし、工程Aにおいて4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒドの代わりに3−フルオロベンズアルデヒドを用いて調製したもの)の溶液を添加した。その混合物を95℃で一晩加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.45g)を油状物として得た。その粗生成物を、4:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分42〜84は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.14g、0.267mmol、収率39.3%)をガラスとして含有した。
【0343】
工程B:THF(10mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.14g、0.267mmol)へのTHF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.800mL、0.800mmol)。その混合物を室温で20分間撹拌した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を希薄NaCl水溶液とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.17g)をフィルムとして得た。その粗生成物を10:1 EtOAc/MeOHを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分7〜11は、所望の(S)−1−(1−(3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.100g、0.244mmol、収率91.3%)をフィルムとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.31 (d, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.32−7.28 (m, 1H), 7.20−7.06 (m, 3H), 6.80 (d, 1H), 6.78−6.76 (m, 1H), 6.38−6.34 (m, 1H), 5.34−5.31 (m, 1H), 4.35−4.28 (m, 3H), 4.15−4.09 (m, 2H), 4.08−3.96 (m, 2H), 3.58−3.50 (m, 2H), 2.07−2.00 (m, 2H), 1.62−1.51 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=411.1;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により86%e.e.。
実施例19
【化118】
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(S)−1−(1−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0344】
工程A:THF中1Mの2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(0.815mL、0.815mmol;溶液)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.0251g、0.0679mmol)を、密封バイアルの中のジオキサン(10mL)に懸濁させた4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.185g、0.679mmol)に添加した。10分撹拌した後、ジオキサン(2mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル(0.355g、1.02mmol;中間体実施例Bに関して記載したとおりに、しかし、工程Aにおいて4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒドの代わりに2,3−ジフルオロベンズアルデヒドを用いて調製したもの)の溶液を添加した。その混合物を95℃で一晩加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.45g)を油状物として得た。その粗生成物を、4:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分42〜84は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.14g、0.267mmol、収率39.3%)をガラスとして含有した。
【0345】
工程B:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.00mL、1.00mmol)を、THF(10mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.18g、0.33mmol)に添加した。その混合物を室温で20分間撹拌した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を希薄NaCl水溶液とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.15g)をフィルムとして得た。その粗生成物を、10:1 EtOAc/MeOHを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。画分7〜11は、所望の(S)−1−(1−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.091g、0.21mmol、収率64%)をフィルムとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.31 (d, 1H), 7.43 (d, 1H), 7.36−7.28 (m, 1H), 7.15−7.08 (m, 3H), 7.04−6.98 (m, 1H), 6.80 (d, 1H), 6.77−6.74 (m, 1H), 6.30−6.26 (m, 1H), 5.46−5.43 (m, 1H), 4.41 (br s, 1H), 4.32−4.23 (m, 2H), 4.25−4.19 (m, 2H), 4.18−4.02 (m, 1H), 4.02−3.96 (m, 1H), 3.57−3.50 (m, 2H), 2.06−2.00 (m, 2H), 1.62−1.51 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=429.1;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により83%e.e.。
実施例20
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0346】
工程A:炭酸ナトリウム(1.6g、15mmol)を、4:1 ジオキサン/水(25mL)中の5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イルボロン酸(1.0g、6.0mmol)および2,4−ジクロロピリミジン(0.75g、5.0mmol)に添加し、その懸濁液をアルゴンでパージした。PdCl
2(dppf)*DCM(0.21g、0.25mmol)を添加し、その混合物をアルゴン下で一晩、80℃で加熱した。その反応混合物を水で希釈し、結果として生じた固体を真空濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、所望の2−クロロ−4−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)ピリミジン(1.2g、5.0mmol、収率99%)を固体として得た。
【0347】
工程B:テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.101g、1.00mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.188mL、1.08mmol)を、バイアルの中の2−ブタノール(5mL)に溶解させた2−クロロ−4−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)ピリミジン(0.20g、0.835mmol)に添加した。そのバイアルを密封し、100℃で一晩加熱した。その混合物を蒸発させ、暗色残留物をEtOAcと水とで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.25g)を油状物として得た。これを、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分22〜48は、所望の4−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.0992g、0.326mmol、収率39.1%)を固体として含有した。
【0348】
工程C:ヨードトリメチルシラン(0.186mL、1.30mmol)を、室温でバイアルの中のアセトニトリル(6mL)中の4−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.0992g、0.3260mmol)の溶液に滴下した。密封したバイアルを80℃で一晩加熱した。その反応混合物をMeOH(約2mL)および多少のNaHCO
3飽和水溶液で処理した。その混合物を濃縮し、その水性残留物を、黄褐色沈殿が形成される(pH2)まで1M HClを滴下して処理した。これを、2度、DCM中10%イソプロピルアルコール(「IPA」)で抽出した。併せた有機部分をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0293g、0.1009mmol、収率30.96%)を固体として得た。
【0349】
工程D:テトラブチルアンモニウムヨージド(0.00186g、0.00505mmol)およびTHF中1Mの2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(0.121mL、0.121mmol)を、THF(3mL)中の5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0293g、0.101mmol)に添加した。室温で10分撹拌した後、THF(2mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(0.0541g、0.141mmol)の溶液を添加した。その混合物を2時間、還流させながら加熱した。その反応混合物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.12g)をフィルムとして得た。これを、1:1 ヘキサン/EtOAcを用いる1g Sep−packカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分8〜16は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0036g、0.00624mmol、収率6.18%)を含有した。
【0350】
工程E:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.019mL、0.019mmol)を、THF(1mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0036g、0.0062mmol)に添加した。10分後、その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcと希薄NaClとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.0092g)をフィルムとして得た。これを、10:1 EtOAc/MeOHを用いる1gシリカSep−packでのクロマトグラフィー法で分離した。画分2〜4は、所望の(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−5−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0018g、0.0039mmol、収率62%)をフィルムとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, 1H), 7.46−7.42 (m, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.27−7.20 (m, 2H), 7.14−7.11 (m, 1H), 6.93−6.90 (m, 1H), 6.20−6.12 (m, 1H), 5.22−5.19 (m, 1H), 4.31 (d, 2H), 4.15−4.09 (m, 2H), 4.03−3.97 (m, 2H), 3.60−3.53 (m, 2H), 2.09−2.03 (m, 2H), 1.63−1.55 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1。
実施例21
【化120】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0351】
工程A:炭酸ナトリウム(2.13g、20.1mmol)を、4:1 ジオキサン/水(50mL)中の2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(1.41g、8.05mmol)および2,4−ジクロロピリミジン(1.0g、6.71mmol)に添加し、その混合物にアルゴンを注入した。PdCl
2(dppf)*DCM(0.274g、0.336mmol)を添加し、その混合物をアルゴン下、80℃で加熱した。4.5時間後、さらなるボロン酸(おおよそ0.2g)を添加し、合計8.5時間、加熱し続けた。その反応混合物を水で希釈し、結果として生じた固体を真空濾過によって収集して、少量の不純物を伴う所望の2−クロロ−4−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(1.18g、4.84mmol、収率72.0%)を得た。
【0352】
工程B:N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.185mL、1.07mmol)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.0912g、0.901mmol)を、バイアルの中の2−ブタノール(7mL)中の2−クロロ−4−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)ピリミジン(0.200g、0.819mmol)に加えた。そのバイアルを密封し、80℃で一晩加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcと水とで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.25g)をフィルムとして得た。これを、EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分8〜13は、所望の4−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.08g、0.259mmol、収率31.6%)を固体として含有した。
【0353】
工程C:4−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミジン−2−アミン(0.08g、0.259mmol)および1M HCl(3.89mL、3.89mmol)をマイクロ波バイアルに添加した。そのバイアルをマイクロ波反応装置において140℃で2時間ずつ合計10時間加熱した。その反応混合物を水で希釈し、所望の3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0565g、0.195mmol、収率75.1%)を真空濾過によって収集した。
【0354】
工程D:THF中1MのKHMDS(0.234mL、0.234mmol)を、氷で冷却した2−メチルテトラヒドロフラン(5mL)に懸濁させた3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0565g、0.195mmol)に添加した。その混合物を10分間、室温で撹拌した。その後、2−メチルテトラヒドロフラン(2mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル(0.112g、0.292mmol)の溶液を添加し、その混合物を80〜90℃で2日間加熱した。冷却した反応混合物を蒸発させた。残留物を希薄NaClおよびEtOAcで処理し、濾過して固形物を除去し、層を分離した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.09g)をフィルムとして得た。これを、2:1 EtOAc/ヘキサンを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分12〜16は、所望の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.02g、0.0347mmol、収率17.8%)をガラスとして含有した。
【0355】
工程E:THF中1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.10mL、0.10mmol)を、THF(5mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.02g、0.035mmol)に添加した。30分後、その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcと希薄NaClとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.02g)をフィルムとして得た。これを、EtOAcを用いるBiotage 10g SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分23〜33は、所望の(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−3−フルオロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.0018g、0.0039mmol、収率11%)をフィルムとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.41 (d, 1H), 7.45−7.40 (m, 1H), 7.24−7.18 (m, 2H), 7.14−7.10 (m, 2H), 6.81−6.77 (m, 1H), 6.23−6.20 (m, 1H), 5.14−5.12 (m, 1H), 4.34−4.31 (m, 2H), 4.15−4.04 (m, 2H), 4.03−3.97 (m, 2H), 3.58−3.51 (m, 2H), 2.09−2.03 (m, 2H), 1.63−1.53 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=463.1。
実施例22
【化121】
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1−((S)−1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0356】
工程A:THF中1MのKHMDS(5.47mL、5.47mmol)を、氷で冷却した2−メチルテトラヒドロフラン(15mL)中の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(1.00g、4.56mmol)の懸濁液に添加した。室温で15分撹拌した後、2−メチルテトラヒドロフラン(5mL)中のメタンスルホン酸(R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル(2.33g、6.39mmol;中間体実施例Bに関して記載したとおりに、しかし、工程Bにおいて1−クロロ−2−フルオロ−4−ビニルベンゼンの代わりに1−クロロ−3−ビニルベンゼンを用いて調製したもの)の溶液をその混合物に添加し、80℃で48時間加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcを水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(2.22g)を固体として得た。これを、1:1 ヘキサン/EtOAcを用いる50g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分12〜30は、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.86g、1.76mmol、収率38.6%)を固体フォームとして含有した。
【0357】
工程B:3−クロロベンゾペルオキシ酸(0.91g、5.3mmol)を、氷で冷却したDCM(20mL)中の(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.86g、1.8mmol)に添加した。その混合物を室温で2時間撹拌した。その反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO
3飽和水溶液とNa
2S
2O
3飽和水溶液の混合物で2回洗浄し、水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.83g、1.6mmol、収率91%)を得た。
【0358】
工程C:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.200g、0.385mmol)および2−ブタノール(2mL)をバイアルに添加した。N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.0999mL、0.577mmol)および(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.0596g、0.500mmol)をその溶液に添加した。そのバイアルを密封し、120℃で40時間加熱した。その反応混合物を蒸発させ、残留物を水とEtOAcとで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.20g)をフィルムとして得た。これを、EtOAcを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分9〜18は、1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.105g、0.188mmol、収率48.8%)をガラスとして含有した。
【0359】
工程D:ジオキサン中4MのHCl(0.939mL、3.76mmol)を、MeOH(5mL)中の1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3−クロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.105g、0.188mmol)に添加した。30分後、その反応混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcとNaHCO
3飽和水溶液とで分配した。そのEtOAcをブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗生成物(0.08g)をフィルムとして得た。これを、10:1 EtOAc/i−PrOHを用いる10g Biotage SNAPカラムでのクロマトグラフィー法で分離した。画分9〜16は、1−((S)−1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを固体フォームとして含有した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.38 (d, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.41−7.39 (m, 1H), 7.38−7.28 (m, 2H), 7.22 (d, 1H), 7.09 (d, 1H), 7.00−6.97 (m, 1H), 6.15−6.11 (m, 1H), 4.83−4.70 (m, 1H), 4.34−4.25 (m, 2H), 4.20−4.15 (m, 1H), 4.01−3.98 (m, 1H), 3.94−3.88 (m, 1H), 3.70−3.54 (m, 2H), 2.08−1.95 (m, 1H), 1.83−1.77 (m, 1H) 1.13 (d, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=445.1;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により97.5%e.e.。
実施例23
【化122】
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1−((S)−1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0360】
1−((S)−1−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例22に関して説明したとおりに、しかし、工程Cにおいて(3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンの代わりに(3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.39 (d, 1H), 7.83 (d, 1H), 7.43−7.41 (m, 1H), 7.38−7.27 (m, 3H), 7.26 (d, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.02 (dd, 1H), 6.14 (dd, 1H), 4.62−4.44 (m, 1H), 4.36−4.26 (m, 2H), 4.22−4.17 (m, 1H), 4.07−3.86 (m, 1H), 3.60−3.44 (m, 2H), 2.22−2.14 (m, 1H), 1.73−1.63 (m, 1H) 1.15 (d, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=445.1;キラルHPLC(Chiral Tech、カラムOD−H、4.6mm×250mm、5u、20%エタノール/80%ヘキサン、1mL/分)により99%e.e.。
実施例24
【化123】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0361】
工程A:2−メチルピリミジン−4−アミン(0.41g、3.7mmol)および(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.10g、0.19mmol)をsec−BuOH(1mL)に入れ、封管の中で18時間、110℃に加熱し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(不純物を除去するために500:5 DCM/MeOH、その後、生成物のために500:15)によって精製して、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((2−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.034g、収率32%)を得た。
【0362】
工程B:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((2−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.034g、0.060mmol)を室温のTHF(5mL)に入れた。テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(「TBAF」)(0.18mL、0.18mmol)をその混合物に添加した。混合物を1時間撹拌し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜5.5%MeOH)によって精製して、生成物(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.005g、収率18%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=453。
実施例25
【化124】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((6−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0363】
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((6−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例24に従って、しかし工程Aにおいて2−メチルピリミジン−4−アミンの代わりに6−メチルピリミジン−4−アミンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=453。
実施例26
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((6−メトキシピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0364】
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((6−メトキシピリミジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例24に従って、しかし工程Aにおいて2−メチルピリミジン−4−アミンの代わりに6−メトキシピリミジン−4−アミンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=469。
実施例27
【化126】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メチルピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0365】
工程A:2−メチルピリジン−4−アミン(0.28g、2.6mmol)をTHF(5mL)に入れ、−78℃に冷却した。t−BuLi(1.5mL、2.6mmol)を滴下し、その溶液を30分かけて0℃に温めた。その後、この溶液を、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.070g、0.13mmol)の−78℃のTHF溶液(5mL)に滴下した。その反応物をさらに30分間、−78℃で撹拌し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(500:10〜500:20 DCM/MeOH)によって精製して、生成物(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((2−メチルピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.028g、収率38%)を得た。
【0366】
工程B:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((2−メチルピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.028g、0.049mmol)をTHF(5mL)に入れた。その後、TBAF(0.054mL、0.054mmol)を添加し、その反応物を1時間撹拌し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(500:40〜500:50 DCM/MeOH)によって精製して、生成物(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メチルピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.005g、収率22%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=452。
実施例28
【化127】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0367】
工程A:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.100g、0.186mmol)および1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−アミン(0.413g、3.72mmol)をs−BuOH(2mL)に入れ、一晩、110℃に加熱し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(500:10 DCM/MeOH)によって精製して、生成物(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.070g、収率66.2%)を得た。
【0368】
工程B:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.070g、0.12mmol)をTHF(3mL)に入れた。TBAF(0.14mL、0.14mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌し、その後、水に注入し、DCMで抽出した。併せた有機画分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(500:20〜500:30 DCM/MeOH)によって精製して、生成物(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.040g、収率71%)を得た。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=455。
実施例29
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メトキシピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0369】
(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((2−メトキシピリジン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例27に従って、しかし工程Aにおいて2−メチルピリジン−4−アミンの代わりに2−メトキシピリジン−4−アミンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=468。
実施例30
【化129】
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(S)−1−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0370】
工程A:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例1、工程Aの一般手順に従って、しかし1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=575.2、577.2。
【0371】
工程B:(S)−1−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(43%、2工程)を、実施例1、工程Bの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.42−8.41 (d, J=5.1 Hz, 1H), 7.92−7.90 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.64−7.62 (m, 2H), 7.36−7.34 (d, J=6.9 Hz, 1H), 7.31−7.28 (d, J=10.6 Hz, 1H), 7.16−7.14 (d, J=5.1 Hz, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.89−6.87 (d, J=5.9 Hz, 1H), 5.97−5.93 (t, 1H), 5.34−5.31 (t, 1H), 4.19−4.13 (m, 1H), 4.08−3.96 (m, 2H), 3.89−3.86 (m, 2H), 3.43−3.37 (t, 2H), 1.87−1.84 (m, 2H), 1.59−1.48 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=461.1、463.1。
実施例31
【化130】
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(S)−1−(1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0372】
工程A:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例1、工程Aの一般手順に従って、しかし1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=575.2、577.2。
【0373】
工程B:(S)−1−(1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(60%、2工程)を、実施例1、工程Bの一般手順に従って、しかし、(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.43−8.41 (d, J=5.1 Hz, 1H), 7.96−7.94 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.39−7.38 (d, J=1.7 Hz, 2H), 7.36−7.34 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.17−7.15 (d, J=5.1 Hz, 1H), 7.11−7.10 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.94−5.91 (t, 1H), 5.36−5.33 (t, 1H), 4.21−4.14 (m, 1H), 4.09−3.95 (m, 2H), 3.89−3.86 (m, 2H), 3.43−3.37 (t, 2H), 1.88−1.84 (m, 2H), 1.58−1.49 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=461.1、463.1。
実施例32
【化131】
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1−((S)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0374】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例3、工程Aの一般手順に従って、しかし(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=593.2、595.2。
【0375】
工程B:1−((S)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(52%、2工程)を、実施例3、工程Bの一般手順に従って、しかし、1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4R)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.45−8.44 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.97−7.95 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.63−7.61 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.58−7.57 (t, 1H), 7.39−7.38 (d, J=1.9 Hz, 2H), 7.22−7.21 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.13−7.12 (d, J=1.9 Hz, 1H), 6.92−6.90 (m, 1H), 5.95−5.91 (t, 1H), 5.36−5.33 (t, 1H), 4.66−4.49 (m, 1H), 4.31−4.15 (m, 2H) 4.09−3.97 (m, 2H), 3.85−3.81 (m, 1H), 3.51−3.40 (m, 2H), 2.04−2.01 (m, 1H), 1.63−1.57 (m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=479.0、481.1。
実施例33
【化132】
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1−((S)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0376】
工程A:1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、実施例2、工程Aの一般手順に従って、しかし(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。m/z(APCI−ポジティブ)M+1=593.1、595.1。
【0377】
工程B:1−((S)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(59%、2工程)を、実施例2、工程Bの一般手順に従って、しかし、1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンの代わりに1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル)−4−(2−(((3S,4S)−3−フルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを用いて調製した。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.46−8.45 (d, J=5.1 Hz, 1H), 7.96−7.94 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.58−7.57 (t, 1H), 7.41−7.38 (m, 3H), 7.24−7.23 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.13−7.12 (d, J=2.1 Hz, 1H), 6.93−6.91 (m, 1H), 5.95−5.91 (t, 1H), 5.36−5.33 (t, 1H), 4.86−4.73 (d, J=51.7 Hz, 1H), 4.25−4.15 (m, 2H), 4.09−3.89 (m, 3H), 3.66−3.48 (m, 2H), 2.02−1.92 (m, 1H), 1.69−1.65 (m, 1H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=479.0、481.0。
実施例34
【化133】
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1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0378】
工程A:(4−クロロ−3−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(40.6mL、20.3mmol;THF中0.5M)を、窒素下、0℃でTHF(40mL)中のオキサゾール−5−カルボアルデヒド(1.97g、20.3mmol)の撹拌溶液にシリンジにより滴下した。反応を放置して室温に温め、その後、30分間、室温で撹拌した。1/1 酢酸エチル/ヘキサン中でのTLCは、出発原料のほぼ完全な消費と、新たなわずかにrfの低いスポットを主成分として示した。撹拌しながら塩化アンモニウム飽和溶液をピペットにより注意深く添加することによって反応を失活させた。塩化アンモニウム(50mL)溶液を添加した。その後、THFの大部分をロトバップによって除去した。残留水性懸濁液を酢酸エチル(100mL)および水(50mL)で希釈し、分液漏斗に移し、振盪した。層を分離し、有機部分を単離し、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物へと濃縮した。その粗生成物を、2/3 酢酸エチル/ヘキサンを用いてBiotage 40Mカラムにロードし、溶離した。生成物含有画分をプールし、固体、(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メタノール(4g、86%)へと濃縮した。
【0379】
工程B:N,N−ジイソプロピルエチルアミン(「DIEA」)(174μL、0.997mmol;d0.742)を窒素下、0℃でジクロロメタン(3mL)中の(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メタノール(227mg、0.997mmol)の撹拌溶液にニートでシリンジによって添加し、続いてメタンスルホニルクロリド(77.5μL、0.997mmol)をニートでシリンジによって添加した。1時間後、2/3 酢酸エチル/ヘキサン中でのTLCは、反応が完了したことを示した。その反応物をジクロロメタンで30mLに希釈し、2N HCl(2×30mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、フォーム、5−(クロロ(4−クロロ−3−フルオロフェニル)メチル)オキサゾール(240mg、90%)へと濃縮した。
1H NMRは、メシレートのメチルシグナルを示さなかった。この塩化物は、想定した生成物である。
【0380】
工程C:ニートのNaH(13.2mg、0.331mmol;60重量%油分散物)を固体として、窒素下、室温でDMF(600μL)中の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(65.9mg、0.301mmol)の撹拌懸濁液に添加した。30分後、その懸濁液は溶液になっていた。その後、5−(クロロ(4−クロロ−3−フルオロフェニル)メチル)オキサゾール(111mg、0.451mmol)の溶液を、DMF溶液(300μL)としてシリンジにより滴下した。室温で一晩撹拌した後、酢酸エチル中でのTLCは、新たな高rfのスポットばかりでなく、新たなrfが中程度のスポットも示した(UV下で両方とも鮮やかな青色)。反応を水(1mL)で失活させ、その後、酢酸エチル(30mL)と少しブラインを伴う水(30mL)とで分配した。有機部分を単離し、水/ブライン(3×30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物へと濃縮した。その混合物を、7/3 酢酸エチル/ヘキサンを用いてBiotage 12Mカラムにロードし、溶離した。2つの主スポットが溶離し、対応する画分をプールし、濃縮した。最も極性が低い画分は、ピリドン酸素がアルキル化されるようである。第二の溶離スポットは、所望のN−アルキル化ピリドンであるようであり、それをフォーム、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(50mg、39%)として単離した。
【0381】
工程D:ニートのmCPBA(80.5mg、0.350mmol)を固体として、窒素下、室温でジクロロメタン(2mL)中の1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(50mg、0.117mmol)の撹拌溶液に添加した。1時間後、酢酸エチル中でのTLCは、出発原料の完全消費および新たなrfがより低いスポット(UV可視化により鮮やかな青色)を示した。反応を10%Na
2S
2O
3(1mL)で失活させ、5分間撹拌した。その反応物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、10%Na
2S
2O
3(2×20mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×20mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(53mg、99%)へと濃縮した。
【0382】
工程E:マイクロ波管に、DMA(1.2mL)中の1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(53mg、0.12mmol)の溶液を入れた。テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(35mg、0.35mmol)をニートでシリンジによって添加した。その反応物をマイクロ波反応装置に入れ、120℃に加熱した。1時間後、その溶液を酢酸エチルで30mLに希釈し、水/ブライン混合物(4×30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。酢酸エチル中でのTLCは、出発原料の完全喪失およびほぼ同じrfの新たなスポットを示した。その粗生成物を、酢酸エチルを用いてBiotage 12Mカラムにロードし、溶離した。生成物含有画分をプールし、油状物、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(オキサゾール−5−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(20mg、36%)へと濃縮した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.40 (d, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.22 (br s, 1H), 7.08 (s, 1H), 7.00 (m, 2H), 6.90 (s, 1H), 6.83 (dd, 1H), 5.20 (br d, 1H), 4.11 (m, 1H), 4.01 (m 2H), 3.55 (m, 2H), 2.06 (m, 2H), 1.58 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=483.0。
実施例35
【化134】
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1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0383】
工程A:Boc
2O(2183mg、10.0mmol)を室温でアセトニトリル(30mL)中の1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(961mg、10.0mmol)の撹拌溶液に添加し、続いて4−ジメチルアミノピリジン(「DMAP」)(61.1mg、0.500mmol)を添加した。一晩撹拌した後、その反応物を濃縮乾固させ、酢酸エチル(30mL)と水(30mL)とで分配した。有機部分を単離し、0.5N HCl(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物へと濃縮し、それを、4/1 ヘキサン/酢酸エチルを用いてBiotage 40Mカラムにロードし、同溶媒で溶離した。生成物含有画分をプールし、油状物へと濃縮し、この油状物、4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(1.4g、71%)は最終的に固体へと凝固した。
【0384】
工程B:(4−クロロ−3−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(7400μL、3.70mmol)(THF中0.5M)を、窒素下、−78℃でTHF(24mL)中の4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(605mg、3.08mmol)の撹拌溶液にシリンジにより滴下した。10分後、2/3 酢酸エチル/ヘキサン中でのTLCは、出発原料より低いrfの新たなスポットをおおよそ1:1の比で示した。1時間後、−78℃で、塩化アンモニウム飽和溶液(10mL)で反応を失活させ、放置して0℃に温めた。その後、その反応物をある程度濃縮してTHFを除去し、残留混合物を酢酸エチル(50mL)と水(50mL)とで分配した。有機部分を単離し、ブライン(30mL)で洗浄した。有機部分を再び単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗製材料を、35/65 酢酸エチル/ヘキサンを用いてBiotage 40Sカラムにロードし、溶離した。生成物含有画分をプールし、油状物、4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg、40%)へと濃縮した。
【0385】
工程C:ニートのDIEA(646μL、3.71mmol;d0.742)を、窒素下、0℃でジクロロメタン(25mL)中の4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(808mg、2.47mmol)の撹拌溶液にシリンジにより添加し、続いてニートのメタンスルホニルクロリド(191μL、2.47mmol)をシリンジにより添加した。1時間後、1/1 酢酸エチル/ヘキサン中でのTLCは、新たな高rfのスポットが優勢で反応が完了したことを示した。その反応物をジクロロメタンで50mLに希釈し、2N HCl(2×50mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×50mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、フォーム、4−(クロロ(4−クロロ−3−フルオロフェニル)メチル−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(850mg、100%)へと濃縮した。この塩化物は、想定した生成物である。
【0386】
工程D:ニートのNaH(92.0mg、2.30mmol;60%油分散物)を固体として、窒素下室温でDMF(15mL)中の4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(504mg、2.30mmol)の撹拌懸濁液に添加した。15分後、溶液が形成されていた。その後、4−(クロロ(4−クロロ−3−フルオロフェニル)メチル−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(794mg、2.30mmol)をDMF溶液(7mL)としてシリンジにより滴下した。一晩撹拌した後、塩化アンモニウム飽和溶液(10mL)の添加により反応を失活させた。その混合物を酢酸エチル(50mL)と水(50mL)とで分配した。有機部分を単離し、水(3×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、3/2 酢酸エチル/ヘキサンを用いてBiotage 40Mカラムにロードし、同溶媒で溶離した。生成物含有画分をプールし、フォーム、4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(565mg、46%)へと濃縮した。
【0387】
工程E:トリフルオロ酢酸(「TFA」)(5mL)を、窒素下、室温でジクロロメタン(5mL)中の4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(562mg、1.06mmol)の撹拌溶液にピペットによって添加した。3時間後、その反応物をロトバップによって濃縮した。残留物をジクロロメタン(10mL)に再度溶解させ、重炭酸ナトリウム飽和溶液(10mL)で注意深く処理し、10分間、急速撹拌した。層を分離し、水性相をジクロロメタン(20mL)で抽出した。併せた有機部分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、フォーム、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(455mg、100%)へと濃縮した。
【0388】
工程F:ニートのNaH(51.0mg、1.28mmol、60%油分散物)を固体として、窒素下、室温でDMF(5mL)中の1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(455mg、1.06mmol)の撹拌溶液に添加した。30分後、ヨウ化メチル(86.1μL、1.38mmol)をニートでシリンジによって添加した。一晩撹拌した後、塩化アンモニウム飽和溶液(5mL)の添加により反応を失活させた。その混合物を酢酸エチル(30mL)と飽和重炭酸ナトリウム(30mL)とで分配した。有機部分を単離し、水(3×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。98/2 酢酸エチル/メタノール中でのTLCは、ほとんど無い残留出発原料と、わずかにrfが高い新たな主スポットを示した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、98/2 酢酸エチル/メタノールを用いてBiotage 40Sカラムにロードし、同溶媒で溶離した。生成物含有画分をプールし、フォーム、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(340mg、72%)へと濃縮した。
【0389】
工程G:ニートのmCPBA(523mg、2.27mmol)を固体として、窒素下、室温でジクロロメタン(7.6mL)中の1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(335mg、0.758mmol)の撹拌溶液に添加した。1時間後、酢酸エチル中でのTLCは、出発原料の完全消費、および新たなrfがより低いスポット(UV可視化により鮮やかな青色)を示した。反応を10%Na
2S
2O
3(10mL)で失活させ、5分間撹拌した。その反応物をジクロロメタン(40mL)で希釈し、10%Na
2S
2CO
3(2×50mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×50mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(343mg、95%)へと濃縮した。
【0390】
工程H:DMA溶液(5mL)としての1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(343mg、0.724mmol)を、撹拌棒を装着したマイクロ波管に添加した。その後、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(366mg、3.62mmol)をニートでシリンジによって添加した。その溶液を撹拌しながらマイクロ波反応装置において1時間、120℃に加熱した。1時間後、その溶液を酢酸エチルで30mLに希釈し、水/ブライン混合物(4×30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。5/95 メタノール/酢酸エチル中でのTLCは、出発原料の完全喪失、およびほぼ同じrfの新たなスポットを示した。その粗生成物を、2.5/97.5 メタノール/酢酸エチルを用いてBiotage 40Sカラムにロードし、溶離した。生成物含有画分をプールし、フォーム、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(225mg、63%)へと濃縮した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (d, 1H), 7.37 (m, 4H), 7.23 (s, 1H), 7.18 (br s, 1H), 7.00 (m, 2H), 6.90 (d, 1H), 6.79 (dd, 1H), 5.15 (br d, 1H), 4.11 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.56 (m, 2H), 2.06 (m, 2H), 1.57 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=496.1。
実施例36
【化135】
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1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0391】
工程A;ニートのNaH(8.1mg、0.20mmol;60%油分散物)を固体として、窒素下、室温でDMF(1.5mL)中の4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(59mg、0.20mmol)の撹拌懸濁液に添加した。15分後、溶液が形成されていた。その後、4−(クロロ(4−クロロ−3−フルオロフェニル)メチル−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(70mg、0.20mmol)をDMF溶液(500μL)としてシリンジにより滴下した。一晩撹拌した後、反応を塩化アンモニウム飽和溶液(1mL)の添加により失活させた。その混合物を酢酸エチル(30mL)と水(30mL)とで分配した。有機部分を単離し、水(3×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗生成物を最少量のジクロロメタンに溶解させ、濾過して不溶未反応ピリドンを除去した。濾液を再濃縮し、1/1 酢酸エチル/ヘキサンを用いてBiotage 12Mカラムにロードし、溶離した。生成物含有画分をプールし、フォーム、4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(5−フルオロ−2−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(46mg、38%)へと濃縮した。
【0392】
工程B:TFA(1mL)を窒素バルーン下、室温でジクロロメタン(1mL)中の4−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(46mg、0.077mmol)の撹拌溶液に添加した。3時間後、その反応物をロトバップによって濃縮した。残留物をジクロロメタン(10mL)に再度溶解させ、重炭酸ナトリウム飽和溶液(10mL)で注意深く処理し、10分間、急速撹拌した。層を分離し、水性相をジクロロメタン(10mL)で抽出した。併せた有機部分を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、フォーム、1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(38mg、100%)へと濃縮した。
【0393】
工程C:ニートのNaH(3.05mg、0.0762mmol;60%油分散物)を固体として、窒素下、室温でDMF(1mL)中の1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(38mg、0.0762mmol)の撹拌溶液に添加した。15分後、赤色溶液が形成されていた。その後、ヨウ化メチル(4.75μL、0.0762mmol)をニートでシリンジによって添加した。一晩撹拌した後、反応を塩化アンモニウム飽和溶液(1mL)の添加により失活させた。その混合物を酢酸エチル(15mL)と飽和重炭酸ナトリウム(15mL)とで分配した。有機部分を単離し、水(3×15mL)およびブライン(15mL)で洗浄した。95/5 酢酸エチル/メタノール中でのTLCは、出発原料の完全消費と、より高いrfの2つの新たな主スポットを示した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗生成物を20cm×20cm×0.5mm分取プレートにロードし、95/5 酢酸エチル/メタノールで溶離した。3つのバンドをプレートからこすり落とした。15分間の酢酸エチル(50mL)との撹拌および濾過により、化合物をシリカゲルから遊離させた。高rf材料は、
1H NMRにより2つのメチルシグナルを示し、ジメチル化副生成物であると推定された。rfが低いほうの材料を、透明油状物である1−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−4−(5−フルオロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(9mg、23%)として単離した。非フルオロ類似体(実施例35参照)との比較により、これが所望の生成物であるようである。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.27 (d, 1H), 7.36 (m, 3H), 7.30 (br s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.01 (m, 2H), 6.80 (d, 1H), 5.09 (d, 1H), 4.00 (m, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.54 (m, 2H), 2.04 (m, 2H), 1.57 (m, 2H)。
実施例37
【化136】
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1−(4−クロロ−3−フルオロフェネチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0394】
工程A:ニートのDIEA(172μL、0.985mmol;d0.742)を、窒素下、0℃でジクロロメタン(3mL)中の2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(172mg、0.985mmol)の撹拌溶液にシリンジにより添加し、続いてニートのメタンスルホニルクロリド(76.2μL、0.985mmol)をシリンジにより添加した。15分後、1/1 酢酸エチル/ヘキサン中でのTLCは、新たな高rfのスポットを示した。出発原料は、完全に消費された。その反応物をジクロロメタンで30mLに希釈し、2N HCl(2×30mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、油状物、メタンスルホン酸4−クロロ−3−フルオロフェネチル(240mg、96%)へと濃縮した。
【0395】
工程B:ニートのNaH(11.1mg、0.277mmol;60%油分散物)を固体として、窒素下、室温でDMF(700μL)中の4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(75.4mg、0.277mmol)の撹拌懸濁液に添加した。15分後、透明溶液が形成されていた。その後、DMF(700μL)中のメタンスルホン酸4−クロロ−3−フルオロフェネチル(105mg、0.416mmol)の溶液を滴下した。一晩撹拌した後、反応を塩化アンモニウム飽和溶液(1mL)の添加により失活させた。その混合物を酢酸エチル(30mL)と水(30mL)とで分配した。有機部分を単離し、水(3×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機部分を単離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。その粗生成物を、2.5/97.5 メタノール/酢酸エチルを用いてBiotage 12Mカラムにロードし、溶離した。望ましくないO−アルキル化生成物が先ず溶離し、それを回収しなかった。その後、生成物含有画分が溶離し、それらをプールし、油状物へと濃縮し、この油状物である1−(4−クロロ−3−フルオロフェネチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(20mg、17%)は最終的に凝固した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.38 (d, 1H), 7.30 (dd, 1H), 7.18 (br s, 1H), 7.02 (d, 1H), 6.98 (dd, 1H), 6.90 (m, 2H), 6.66 (dd, 1H), 5.17 (br d, 1H), 4.16 (t, 2H), 4.12 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.57 (m, 2H), 3.08 (t, 2H), 2.06 (m, 2H), 1.58 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=430.1。
実施例38
【化137】
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(R)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0396】
工程A:カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中0.91M、0.202mL)を、2−メチルテトラヒドロフラン(4mL)中の4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(40mg、0.147mmol)の0℃に冷却した懸濁液に添加した。その混合物を15分撹拌し、2−メチルテトラヒドロフラン(1mL)中のメタンスルホン酸(S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロピル(81.6mg、0.206mmol)を添加した。その後、その混合物を75℃に加熱し、一晩撹拌した。反応を重炭酸ナトリウム飽和溶液で失活させ、酢酸エチル(5mL)で希釈した。有機層を水で洗浄し(2×)、蒸発させた。50〜75%酢酸エチル/ヘキサンで溶離させるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し、(R)−1−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.056g、0.0977mmol、収率66.5%)を濃稠油状物として得た。
【0397】
工程B:(R)−1−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)プロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.056g、0.098mmol)をクロロホルム(1mL)に溶解させ、ジオキサン中4MのHClを添加した。30分間撹拌した後、その混合物を蒸発させ、真空下で乾燥させて、(R)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.045g、0.098mmol、定量収率)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.22 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.37 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.42 (t, J=5.0 Hz, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.28−7.10 (m, 4H), 6.77 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.45 (m, 1H), 4.25 (br s, 1H), 4.20−4.00 (m, 2H), 3.80−3.42 (m, 9H), 2.55 (m, 1H), 2.20 (m, 1H), 2.02 (m, 2H), 1.82 (m, 2H);m/z(APCI−ポジティブ)M+1=459.0。
実施例39
【化138】
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(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0398】
工程A:(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ(siloxy))−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(47mg、0.087mmol)、2−メチルピラゾール−3−アミン(0.175mmol、2.0当量)および無水DMF(3.0mL)を、撹拌棒を装着した25mL丸底フラスコに加えた。そのフラスコをゴムセプタムでキャップし、フラスコに窒素を流した。窒素ブランケット下で水素化ナトリウム(8.5mg、鉱油中60%分散物)を一度に添加した。そのフラスコに窒素を流し、キャップし、室温で撹拌した。反応の進行をLCMSによってモニターし、30分後、出発原料は消費された。その反応混合物を水(0.5mL)および酢酸エチル(15mL)の添加により失活させた。その丸底フラスコの内容物を125mL分液漏斗に移し、反応フラスコを追加の酢酸エチルで数回すすいだ。粗製(S)−1−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを酢酸エチルと水(80mL/30mL)で分配した。酢酸エチル層をブラインで1回洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して、粗製(S)−1−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを得た。この粗製物を脱保護工程に直接持って行った。
【0399】
工程B:粗製(S)−1−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(48mg)を酢酸エチル(4mL)に溶解させ、酢酸エチル溶液(1.0mL、HClガスで飽和させたもの)のゆっくりとした(2分にわたっての)滴下によって処理した。その反応物を室温で15分間撹拌し、この後、LCMSは、出発原料の完全消費を示した。その反応混合物を油性残留物へと濃縮し、分取RP HPLCによって精製して、(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(20.8mg、収率54.6%)を凍結乾燥粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 9.58 (s, 1H), 8.60 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.91 (t, J = 9.0 Hz, 1H),7.58 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.52−7.41 (m, 2H), 7.37 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 10.7,5.1 Hz 2H), 6.86 (dd, J = 7.3, 1.8 Hz, 1H), 6.27(d, J = 1.7 Hz, 1H), 5.97 (dd, J = 7.7, 5.7 Hz, 1H), 5.31(t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 4.10−3.95 (m,1H), 3.69 (s, 3H);LCMS m/z 441(M+H)+。
実施例40
【化139】
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1−((1H−インドール−6−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0400】
工程A:N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(460mg、3.76mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(6.17g、28.3mmol)を、室温でアセトニトリル(60mL)中の1H−インドール−1,6−ジカルボン酸メチル(3.30g、18.8mmol)の溶液に添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒の除去後、残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(10:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1H−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチル6−メチル(4.9g、収率95%)を固体として得た。LCMS(ESI)m/z 220.1[M+H−56]
+、276.1[M+H]
+。
【0401】
工程B:水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1M、12mL、12mmol)を、−50℃でトルエン(15mL)中の1H−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチル6−メチル(1.38g、5.00mmol)の溶液に10分かけて添加した。−50℃で30分間撹拌した後、反応をメタノール(2.5mL)および水(2.5mL)で失活させた。結果として生じた沈殿物を濾過して除去し、濾液を蒸発させた。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(5:1から1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(815mg、収率55%)を油状物として得た。LCMS(ESI)m/z 174.3[M+H−18−56]
+、230.3[M+H−18]
+。
【0402】
工程C:トリエチルアミン(122mg、1.20mmol)およびメタンスルホニルクロリド(138mg、1.20mmol)を、室温でジクロロメタン(10mL)中の6−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(198mg、0.800mmol)の溶液に添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン(15mL)で希釈した後、その混合物を水(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過した。溶媒の除去後、残留物(6−((メチルスルホニルオキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル)を次の工程で直接使用した。
【0403】
工程D:KOt−Bu(180mg、1.6mmol)およびn−Bu
4NI(37mg、0.1mmol)を、無水THF(15mL)中の6−((メチルスルホニルオキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(0.8mmol)と4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(164mg、0.6mmol)の混合物に添加した。得られた混合物を、マイクロ波を照射しながら70℃で2時間、撹拌した。LC−MSは、6−(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルが消失したことを示した。その反応混合物を水(20mL)で処理し、ジクロロメタンで希釈した。濾過による不溶物の除去後、濾液をジクロロメタンで抽出した。併せた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物をCombiflash(A:0.5%NH
3HCO
3を含むH
2O、B:CH
3CN)で精製して、6−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(70mg、収率23%)を得た。
【0404】
工程E:TFA(2mL)を20℃でジクロロメタン(3mL)中の6−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(70mg、0.14mmol)の溶液に添加した。その混合物を室温で2時間撹拌した。LC−MSは、6−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルが消失したことを示した。その反応混合物をNaHCO
3飽和溶液で約8〜9のpHに調整し、その後、ジクロロメタンで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させた。有機相を蒸発させ、残留物を分取HPLC(A:0.5%NH
3HCO
3を含むH
2O、B:CH
3CN)で精製して、1−((1H−インドール−6−イル)メチル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(11mg、収率20%)を得た。
1H NMR (500 MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.10 (s, 1H), 8.41 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J =7.0 Hz, 1H), 7.50 (d, J =8 Hz, 1H), 7.40−7.32 (m, 3H), 7.15−7.11 (m, 2H), 7.03 (d, J =8 Hz, 1H), 6.85 (d, J =7 Hz, 1H), 6.39 (s, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.98 (m, 1H), 3.89−3.85 (m, 2H), 3.45−3.36 (m, 2H), 1.86−1.83 (m, 2H), 1.60−1.45 (m, 2H);LCMS(ESI)m/z 402.2[M+H+]。
実施例41
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
1−((1H−インドール−2−イル)メチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0405】
工程A:N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(460mg、3.76mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(4.46g、40mmol)を、室温でアセトニトリル(60mL)中の1H−インドール−1,6−ジカルボン酸メチル(3.5g、20.0mmol)の溶液に添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒の除去後、残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(10:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1H−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(5.1g、収率92%)を固体として得た。
【0406】
工程B:水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1M、29mL、29mmol)を、−50℃でトルエン(25mL)中の1H−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(3.28g、12.0mmol)の溶液に10分にわたって添加した。−50℃で30分間撹拌した後、反応をメタノール(10mL)および水(10mL)で失活させた。結果として生じた沈殿物を濾過して除去し、濾液を蒸発させた。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(5:1から1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(1.5g、収率51%)を油状物として得た。LCMS(ESI)m/z 174.3[M+H−18−56]
+。
【0407】
工程C:トリエチルアミン(194mg、1.7mmol)およびメタンスルホニルクロリド(171mg、1.7mmol)を、室温でジクロロメタン(10mL)中の2−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(300mg、1.20mmol)の溶液に添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン(15mL)で希釈した後、その混合物を水(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過した。溶媒の除去後、残留物(2−((メチルスルホニルオキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル)を次の工程で直接使用した。
【0408】
工程D:KOt−Bu(224mg、2mmol)およびn−Bu
4NI(37mg、0.1mmol)を、無水THF(15mL)中の2−((メチルスルホニルオキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(350mg、1.07mmol)と4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(272mg、1mmol)の混合物に添加した。得られた混合物を、マイクロ波を照射しながら70℃で2時間、撹拌した。LC−MSは、2−(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルが消失したことを示した。その反応混合物を水(20mL)で処理し、ジクロロメタンで希釈した。濾過による不溶物の除去後、濾液をジクロロメタンで抽出した。併せた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物をCombiflash(A:0.5%NH
3HCO
3を含むH
2O、B:CH
3CN)で精製して、2−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(130mg、収率26%)を得た。
【0409】
工程E:TFA(2mL)を20℃でジクロロメタン(3mL)中の2−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(130mg、0.32mmol)の溶液に添加した。その混合物を室温で2時間撹拌した。LC−MSは、2−((2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルが消失したことを示した。その反応混合物をNaHCO
3飽和溶液で約8〜9のpHに調整し、ジクロロメタンで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させた。有機相を蒸発させ、残留物を分取HPLC(A:0.5%NH
3HCO
3を含むH
2O、B:CH
3CN)で精製して、1−((1H−インドール−2−イル)メチル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(60mg、収率60%)を得た。
1H NMR (500 MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.07 (s, 1H), 8.41 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J =7.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J =8 Hz, 1H), 7.37−7.36 (m, 2H), 7.15−7.14 (m, 2H), 7.06 (m 1H), 6.96 (m, 1H), 6.88 (d, J =6 Hz, 1H), 6.35 (s, 1H), 5.26 (s, 2H), 3.97 (m, 1H), 3.88−3.86 (m, 2H), 3.42−3.37 (m, 2H), 1.85−1.83 (m, 2H), 1.56−1.48 (m, 2H);LCMS(ESI)m/z 402.3[M+H+]。
実施例42
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
4−(2−((1S,4R,5R)−2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2(1H)−オン
【0410】
工程A:ジフェニルホスホリルアジド(「DPPA」)(0.97g、3.5mmol)およびトリエチルアミン(384mg、3.80mmol)を、乾燥トルエン(5.0mL)中の3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボン酸(0.50g、3.2mmol;国際公開第2008/092955号に従って調製したもの)の溶液に添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下、100℃で撹拌した。フェニルメタノール(354mg、3.50mmol)を添加した後、その混合物を130℃でさらに2時間撹拌した。水(1mL)で失活させた後、その混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和ブライン(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、その後、濃縮した。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(4:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルカルバミン酸ベンジル(600mg、収率72%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.80-7.74 (m, 1H), 7.39-7.31 (m, 5H), 5.08-5.00 (m, 3H), 3.87 (s, 1H), 2.78 (s, 1H), 2.24-2.15 (m, 1H), 2.14 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 1.97 (t, J = 20.5 Hz, 1H), 1.71 (d, J = 14.0 Hz, 1H)。
【0411】
工程B:NaBH
4(0.580g、15.2mmol)を、0℃でエタノール(50mL)中の3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルカルバミン酸ベンジル(1.0g、3.8mmol)およびCaCl
2(0.85g、7.6mmol)の溶液に添加した。室温で12時間撹拌した後、その反応混合物を濃HClで処理した。揮発分を除去し、残留物をCHCl
3(3×100mL)で抽出し、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物を石油エーテルから再結晶させて、4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバミン酸ベンジル(750mg、収率75%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, (CD
3)
2SO) δ 7.38-7.31 (m, 5H), 7.25 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.99 (s, 2H), 4.53 (d, J = 4 Hz, 1H), 4.48 (t, J = 10 Hz, 1H), 4.09 (d, J = 4 Hz, 1H), 3.73 (t, J = 15.5 Hz, 1H), 3.46-3.43 (m, 1H), 3.31-3.28 (m, 1H), 1.99 (d, J = 7 Hz, 1H), 1.80-1.74 (m, 2H), 1.57 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 1.26 (s, 1H)。
【0412】
工程C:乾燥トルエン(3.0mL)中のTsCl(290mg、1.52mmol)の溶液を、0℃で乾燥トルエン(6.0mL)中の4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバミン酸ベンジル(100mg、0.380mmol)および乾燥ピリジン(3.0mL)の溶液に滴下した。その後、その混合物を室温に温め、2日間撹拌した。その反応混合物を120℃に加熱し、さらに16時間撹拌した。濃縮後、残留物を逆相Combi−flash(0.3%NH
4HCO
3/CH
3CN)によって精製して、2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルカルバミン酸ベンジルを固体として得た(58mg、収率62%)。
1H NMR (500 MHz, CD
3OD) δ 7.37-7.31 (m, 5H), 5.09 (s, 2H), 4.33 (s, 1H), 3.73 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.63-3.61 (m, 1H), 3.48 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 2.53 (s, 1H), 2.07-2.04 (m, 1H), 1.72 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.61 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 1.42 (d, J = 14.0 Hz, 1H)。
【0413】
工程D:メタノール(20mL)中の2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルカルバミン酸ベンジル(0.50g、2.0mmol)とPd/C(10%、50mg)の混合物を水素雰囲気(1気圧)下、室温で16時間撹拌した。反応の完了後、その反応混合物をメタノール中1MのHClによりpH約4に調整した。その混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、減圧下で濃縮して、2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−アミン塩酸塩(300mg、収率100%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CD
3OD) δ 4.43 (s, 1H), 3.72-3.70 (m, 1H), 3.54 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.50−3.48 (m, 1H), 2.76 (s, 1H), 2.20-2.15 (m, 1H), 1.96 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 1.78 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 1.61 (d, J = 11.0 Hz, 1H)。
【0414】
工程E:マイクロ波バイアルに(S)−1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(100mg、0.190mmol)、2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−アミン塩酸塩(53mg、0.47mmol)、TEA(0.50mmol、50mg)およびs−ブタノール(3.0mL)を入れた。その混合物を、マイクロ波を照射しながら130℃で3時間撹拌した。反応の完了後、その混合物を濃縮して、4−(2−(2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)ピリジン−2(1H)−オンを油状物として得、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。LCMS(ESI)m/z:571.3[M+H]+。
【0415】
工程F:粗製4−(2−(2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)ピリジン−2(1H)−オンをメタノール中のHClの溶液(5mL、1M)に溶解させた。室温で2時間撹拌した後に、その反応混合物を飽和Na
2CO
3によってpH約8に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。併せた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製して、4−(2−(2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2(1H)−オン(23mg、収率29%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CD
3OD) δ 8.42 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 16 Hz, 1H), 7.35−7.33 (m, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.08−7.06 (m, 1H), 6.15−6.13 (m, 1H), 4.40 (s, 1H), 4.32−4.28 (m, 1H), 4.22−4.19 (m, 1H), 4.09−4.07 (m, 1H), 3.71−3.69 (m, 1H), 3.61 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 2.69 (s, 1H), 2.19 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 1.86 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.66 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 14.0 Hz, 1H);LCMS(ESI)m/z:571.3[M+H]+。
実施例43
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0416】
工程A:プロリン(23mg、0.20mmol)をアセトン(2.5mL)中の4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒド(159mg、1.00mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その後、その反応混合物を飽和塩化アンモニウムで処理した。分配後、水性層を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。併せた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシブタン−2−オン(160mg、収率73%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.36 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.06 (m, 1H), 5.13 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.43 (br s, 1H), 2.82 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 2.21 (s, 3H)。
【0417】
工程B:ナトリウムボロヒドリド(112mg、2.95mmol)を、メタノール(5mL)中の4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシブタン−2−オン(160mg、0.73mmol)の溶液に3度に分けて添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その後、その反応混合物を飽和塩化アンモニウムで処理した。メタノールの除去後、水性層を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。併せた有機層を乾燥させ、濃縮して、1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブタン−1,3−ジオール(130mg、収率81%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.36 (m, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.04 (m, 1H), 5.07 (m, 1H), 3.48 (br s, 1H), 2.13 (m, 1H), 1.56 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
【0418】
工程C:イミダゾール(96.0mg、1.42mmol)およびtert−ブチルクロロジメチルシラン(107mg、0.710mmol)を、DCM(10mL)中の1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブタン−1,3−ジオール(130mg、0.590mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その後、その反応混合物をDCM(15mL)で希釈し、ブラインおよび水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブタン−1−オール(130mg、収率66%)を油状物として得た。
【0419】
工程D:トリエチルアミン(84mg、0.85mmol)およびメタンスルホニルクロリド(94.6mg、0.850mmol)を、室温で、DCM(15mL)中の3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブタン−1−オール(250mg、0.75mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、その反応混合物をジクロロメタン(15mL)で希釈し、水(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。その生成物であるメタンスルホン酸3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブチルを次の工程で直接使用した。
【0420】
工程E:2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(135mg、1.20mmol)と、テトラブチルアンモニウムヨージド(67mg、0.18mmol)と、無水THF(15mL)中のメタンスルホン酸3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブチル(0.75mmol)の溶液とを、無水THF(5.0mL)中の4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(163mg、0.600mmol)の懸濁液に添加した。得られた混合物を、マイクロ波を照射しながら95℃で2時間撹拌した。反応を水(20mL)で失活させた。その混合物をDCMでさらに希釈した。濾過による不溶物の除去後、濾液をDCMで抽出した。併せた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物をCombiflash(0.5%NH
3HCO
3/CH
3CN)によって精製して、1−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(80mg、収率26%)を得た。LCMS(ESI)m/z:587.2[M+H]
+。
【0421】
工程F:HCl/メタノール(3N、1.0mL)を、5℃で、メタノール(3.0mL)中の1−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ブチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(90.0mg、0.154mmol)の溶液に添加した。室温で2時間撹拌した後、その反応混合物を飽和NaHCO
3でpH約8〜9に調整し、ジクロロメタンで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取HPLCで精製して、1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシブチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(36mg、収率50%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, (CD
3)
2SO) δ 10.92 (s, 1H), 8.41 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.95 (m, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.46 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.10 (m, 1H), 7.07 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 6.14 (m, 1H), 4.70 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 3.89−3.87 (m, 2H), 3.41−3.33 (m, 2H), 2.47 (m, 1H), 2.06 (m, 1H), 1.86−1.84 (m, 2H), 1.56−1.52 (m, 2H), 1.12−1.09 (m, 3H);LCMS(ESI)m/z:473.2[M+H]
+。
実施例44
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
1−(2−ヒドロキシ−1−(1H−インドール−2−イル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0422】
工程A:水素化ジイソブチルアルミニウム(159mL、159mmol)を、−60℃で、THF(100mL)中の1H−インドール−2−カルボン酸メチル(10.0g、52.9mmol)の溶液に滴下した。1時間撹拌した後、反応を飽和NH
4Clで失活させた。得られた混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、(1H−インドール−2−イル)メタノール(8.0g、収率100%)を固体として得た。LCMS(ESI)m/z:148.1[M+H]
+。
【0423】
工程B:酢酸エチル(200mL)中の(1H−インドール−2−イル)メタノール(8.00g、54.4mmol)と2−ヨードキシ安息香酸(「IBX」)(40.0g、0.163mol)の混合物を80℃で16時間撹拌した。固体を濾過して除去し、濾液を濃縮した。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(50:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1H−インドール−2−カルボアルデヒド(4.0g、収率50%)を固体として得た。LCMS(ESI)m/z:146.1[M+H]
+。
【0424】
工程C:0℃のNaH(2.6g、66.2mmol)を、乾燥THF(100mL)中の1H−インドール−2−カルボアルデヒド(4.00g、27.6mmol)とPPh
3CH
3Br(19.7g、55.2mmol)の混合物に添加した。室温で16時間撹拌した後、反応を水で失活させた。分配後、水性層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。併せた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(50:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−ビニル−1H−インドール(4.0g、収率83%)を固体として得た。
【0425】
工程D:室温のN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(100mg)およびトリエチルアミン(7.0mL、69mmol)を、DCM(50mL)中の2−ビニル−1H−インドール(4.0g、28mmol)とBoc
2O(7.26g、33.6mmol)の混合物に添加した。1時間撹拌した後、その混合物を濃縮した。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(200:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−ビニル−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(5.2g、収率76%)を油状物として得た。
【0426】
工程E:4−メトキシ−4−メチルモルホリン−4−イウム(1.5g、12.8mmol)と、水(10mL)と、水(10mL)中のOsO
4(250mg、1mmol)とを、アセトン(15mL)およびTHF(15mL)中の2−ビニル−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(2.60g、10.7mmol)の混合物に添加した。室温で16時間撹拌した後、飽和Na
2SO
3を添加し、得られた混合物を30分間撹拌した。不溶材料を濾過して除去した。濾液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g、収率69%)を油状物として得た。
【0427】
工程F:ジクロロメタン(20mL)中のTBSCl(1.3g、8.9mmol)を、0℃で10分にわたって、DCM(30mL)中の2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g、7.2mmol)およびイミダゾール(1.20g、17.4mmol)の溶液に滴下した。室温で1時間撹拌した後、その混合物を水(2×50mL)およびブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物を、石油エーテル/酢酸エチル(50:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して油状物を得、それを分取HPLCによってさらに精製して、2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、収率18%)を油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:318.3[M−56−17]
+。
【0428】
工程G:トリエチルアミン(68mg、0.67mmol)およびメタンスルホニルクロリド(71mg、0.67mmol)を、室温で、DCM(20mL)中の2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(240mg、0.610mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、その反応混合物をジクロロメタン(15mL)で希釈した。得られた混合物を水(15mL)でさらに洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒の除去後、残留物2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−メチルスルホニルオキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルを次の工程で直接使用した。
【0429】
工程H:2−メチルプロパン−2−オレイン酸カリウム(114mg、1.02mmol)と、テトラブチルアンモニウムヨージド(57mg、0.15mmol)と、無水THF(15mL)中の2−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−メチルスルホニルオキシエチル)−1H−インドール−1−カルボン酸tert−ブチル(0.61mmol)の溶液とを、無水THF(5.0mL)中の4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(139mg、0.510mmol)の懸濁液に添加した。得られた混合物を、マイクロ波を照射しながら95℃で2時間撹拌した。その後、その反応混合物を水(20mL)で処理し、DCMで希釈した。濾過による不溶物の除去後、濾液をDCMで抽出した。併せた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取HPLCで精製して、1−(2−ヒドロキシ−1−(1H−インドール−2−イル)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンギ酸塩(4.6mg、収率1.1%)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, (CD
3)
2SO) δ 11.20 (s, 1H), 8.46−8.40 (m, 2H), 7.64 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.35−7.31 (m, 2H), 7.14−7.12 (m, 2H), 7.06 (m, 1H), 6.97 (m, 1H), 6.81 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.54 (s, 1H), 6.24 (m, 1H), 5.30 (m, 1H), 4.13−4.07 (m, 2H), 3.97 (m, 1H), 3.88−3.86 (m, 2H), 3.41−3.36 (m, 2H), 1.85−1.83 (m, 2H), 1.56−1.49 (m, 2H);LCMS(ESI)m/z:432.2[M+H]
+。
実施例45
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
1−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)((R)−ピロリジン−3−イル)メチル−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0430】
工程A:(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(922.3mg、4.285mmol)を窒素下、室温でジクロロメタン(42.8mL、0.1M)に溶解させ、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(501.6mg、5.142mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウレア(1955mg、5.142mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1493μL、8.570mmol)で処理した。その混合物を室温で2時間撹拌した。その後、その反応物をジクロロメタンで100mLに希釈し、水(100mL)で洗浄した。水層を4/1 ジクロロメタン/イソプロパノール(2×50mL)で抽出し戻した。併せた有機部分を水(100mL)で洗浄し、単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、油状物へと濃縮した。その粗生成物をSP1サンプレットにロードし、ヘキサン中の10%から70%アセトン勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有画分(ニンヒドリン可視化)をプールし、濃縮して、(R)−tert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレートを油状物として得た(1.1グラム、収率100%)。
【0431】
工程B:(R)−tert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.107g、4.285mmol)をTHF(21.4mL、0.2M)に溶解させ、0℃に冷却し、N
2で脱気した。4−クロロ−3−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M;17.14mL、8.571mmol)をシリンジにより滴下し、その後、その反応物を0℃で1.5時間撹拌した。その後、水(10mL)を添加して、反応を失活させた。その混合物をロトバップによって濃縮して、大半のTHFを除去した。残存混合物を水で50mLに希釈し、4/1 ジクロロメタン/イソプロピルアルコール(2×50mL)で抽出した。併せた有機部分を水(100mL)で洗浄し、単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物をSP1サンプレットにロードし、ヘキサン中の2%から50%酢酸エチル勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有画分をプールし、濃縮して、(R)−tert−ブチル3−(4−クロロ−3−フルオロベンゾイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(920mg、収率65%)を得た。
【0432】
工程C:(R)−tert−ブチル3−(4−クロロ−3−フルオロベンゾイル)ピロリジン−1−カルボキシレート(920mg、2.806mmol)をTHF(14.0mL、0.2M)に溶解させ、N
2で脱気し、−78℃に冷却した。リチウムトリ−sec−ブチルボロヒドリド(THF中1M;4210μL、4.210mmol)をシリンジによりゆっくりと滴下した。その後、その反応物を−78℃で30分間撹拌した。その後、水(5mL)を添加して反応を失活させた。その混合物をロトバップで濃縮して、大半のTHFを除去した。残存混合物を水で50mLに希釈し、4/1 ジクロロメタン/イソプロピルアルコール(2×50mL)で抽出した。併せた有機部分を水(100mL)で洗浄し、単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物をSP1サンプレットにロードし、ヘキサン中の1%から55%酢酸エチル勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有画分をプールし、濃縮して、(3R)−tert−ブチル3−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを油状物として、かつジアステレオマーの1:1混合物として得た(640mg、収率69%)。
【0433】
工程D:(3R)−tert−ブチル3−((4−クロロ−3−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(640mg、1.943mmol)を窒素下、DCM(4.9mL、0.2M)に溶解させ、トリフェニルホスフィン(637.0mg、2.429mmol)で処理し、0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(478.2μL、2.429mmol)をシリンジによって添加した。5分後、その混合物を室温に温め、10分間撹拌した後、4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(213mg、0.9714mmol)で処理した。その後、その混合物を室温で16時間撹拌した。ロトバップおよび高真空による濃縮後、その混合物をC18逆相カラムにロードし、水中の5%アセトニトリルから100%アセトニトリルの勾配で溶離した。その後、単離されたジアステレオマーの混合物をSP1サンプレットにロードし、ジクロロメタン中のMTBEの20%から80%勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。各ジアステレオマーを含有する画分を単離し、濃縮して、rfが高いほうのスポットから(R)−tert−ブチル3−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを、そしてrfが低いほうのスポットとして(R)−tert−ブチル3−((S)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを、両方とも油状物として得た(それぞれ、54mg、収率10%、および48mg、収率9%)。
【0434】
工程E:(R)−tert−ブチル3−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(54.5mg、0.103mmol)を窒素下、室温でDCM(1.0mL、0.1M)に溶解させ、3−クロロペルオキシ安息香酸(75.9mg、0.308mmol)で処理した。1時間撹拌した後、その混合物をEtOAc(15mL)で希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄した。その後、単離した有機部分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物をSP1サンプレットにロードし、ジクロロメタン中のアセトンの2%から50%勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)−tert−ブチル3−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを固体として得た(45mg、収率78%)。
【0435】
工程F:(R)−tert−ブチル3−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)(4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(45.1mg、0.0801mmol)を窒素下、室温でDMA(1.0mL、0.1M)に溶解させ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(40.5mg、0.401mmol)で処理した。その溶液を1時間、マイクロ波反応装置において120℃に加熱した。その後、その反応物をEtOAc(15mL)で希釈し、水(3×15mL)およびブライン(15mL)で洗浄した。有機部分を単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗生成物をSP1サンプレットにロードし、ヘキサン中のアセトンの10%から80%勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有画分をプールし、濃縮し、その後、ジクロロメタン(2mL)に再度溶解させ、1:1 TFA/DCM(1.0mL)で処理し、室温で1時間撹拌した。その反応物を追加のDCMで15mLに希釈し、NaHCO
3(2×15mL)で洗浄した。有機部分を単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−((R)−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)((R)−ピロリジン−3−イル)メチル−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンを油状物状物として得た。
1H NMR (400 MHz, ((CD
3)
2SO) δ 8.40 (d, 1H), 8.04 (d, 1H), 7.62 (m, 2H), 7.37 (d, 1H), 7.34 (br s, 1H), 7.13 (d, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 5.84 (br s, 1H), 3.97 (m, 1H), 3.87 (m, 2H), 3.38 (m, 2H), 2.86 (m, 1H), 2.79 (m, 2H), 2.34 (m, 1H), 1.84 (br d, 2H), 1.74 (m, 1H), 1.52 (m, 3H), 1.27 (m, 2H);LCMS(ESI)m/z 484.1[M+H+]。
実施例46
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)酢酸
【0436】
工程A:撹拌棒を装着した500mL 24/40丸底フラスコに、(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸メチルエステル(4.17g)を入れ、無水四塩化炭素(200mL)に溶解させた。N−ブロモスクシンイミド(「NBS」)(4.89g)を添加し、続いて過酸化ベンゾイル(「BPO」)(550mg)を添加した。そのフラスコに水冷凝縮器を装着し、予熱した100℃の油浴に入れた。17.5時間還流させた後、フラスコを油浴から取り出し、室温に冷却し、濾過した。濾液をLCMSおよびTLCによって分析した。出発原料および両方の生成物が十分にイオン化していなかったので、TLC(40%酢酸エチル/ヘプタン)を用いて、出発原料の生成物への変換率を判定した。TLCは、出発原料が完全に消費されたことを示した。その濾液を残留物へと濃縮し、最少量のDCMに溶解させ、シリカプレカラムに吸着させた。ISCO精製(80gカラム、25カラム容量にわたって0〜100%酢酸エチル/ヘプタン)の後、主uv生成物(30〜40%酢酸エチル)についての画分を併せ、濃縮して、2−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸メチル(4.73g)を得た。CDCl
3中でのNMRは、2−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸メチルと一致し、国際公開第2007/024945号に報告されているものと一致した。uv活性二次副生成物(50〜60%酢酸エチル)についての画分を併せ、濃縮した。NMRは、二臭素化化合物である2,2−ジブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸メチル(0.539g、6.7%)を示した。
【0437】
工程B:窒素下で冷却した、撹拌棒を装着した25mLオーブン乾燥丸底フラスコに、4−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−1H−ピリジン−2−オン(553mg、2.031mmol)を入れた。その固体を無水THF(10mL、0.203M)に溶解させ、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン中1Mのリチウムヘキサメチルジシラジド(3.6mL、1.8当量、3.66mmol)で処理した。氷浴を取り外し、その反応混合物を室温に温めた。室温で激しく撹拌しながら、2−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)酢酸メチル(563mg、1.0当量、2.031mmol)のTHF溶液(2.0mL)を2分にわたって滴下した。その反応混合物を室温で16時間撹拌し、残留物へと濃縮した。LCMSは、新たな主生成物が、上記メチルエステルの加水分解の結果として生じた酸であることを示した。残留物をメタノール(15mL)に溶解させ、分取RP HPLC(5回注入×3mL/(注入1回あたり)、14分かけて0〜80%CH
3CN/(0.1%FAを伴うH
2O))によって精製した。すべての実行からの所望のM+H+を含みかつ純度>90%である画分を併せ、凍結乾燥させて、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)酢酸(89mg、収率10%、純度94.2% uv、254nm)を得た。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 8.41 (d, J = 5.1 Hz,1H), 7.44 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.34 (m, 2H), 7.25 (m, 2H), 7.12 (br s, 2H), 6.81 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.32 (s, 1H), 4.13−3.91 (m, 1H), 3.90−3.83 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.38 (m and H
2O 2H), 1.85 (m, 2H), 1.53 (dq, J = 12.0, 4.4 Hz, 2H);LC−MS:m/z=+455.17(M+H)
+。
実施例47
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ビニル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0438】
撹拌棒を装着した2−5mLマイクロ波バイアルに、1−[(1S)−2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−1−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−(2−メチルスルホニルピリミジン−4−イル)ピリジン−2−オン(100mg、0.1858mmol、1.0当量)および2,5−ジメチルピラゾール−3−アミン(41.31mg、0.3717mmol、2.0当量)を入れた。固形物をジメチルホルムアミド(3.0mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(14.08mg、0.5575mmol、3.0当量、鉱油中60%分散物)を室温で添加した。そのマイクロ波バイアルをキャップし、マイクロ波反応器に入れ、160℃10分間加熱した。そのバイアルを室温に冷却し、キャップを外し、LCMSによって分析した。uv活性主生成物は、1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ビニル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オンと一致するM+H+を示した。その反応混合物を水/EtOAc間で分配した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、粗製半固体残留物へと濃縮した。その残留物をRP HPLCによって精製して、1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ビニル)−4−(2−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(11.7mg、収率14%、純度99.5%、uv 254nm)を得た。
1H NMR (400 MHz, (CD
3)
2SO) δ 9.53 (s, 1H), 8.61 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 7.2 Hz 1H), 7.58 (t, J = 8.2 Hz 1H), 7.53− 7.44 (m, 2H), 7.15 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.5, 2.0 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 7.1, 1.8 Hz 1H), 6.22(d, J = 1.5 Hz 1H), 6.05 (s, 1H), 5.63 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 3.61(s, 3H), 2.12 (s, 3H);LCMS:m/z=+437.12(M+H)
+。
実施例48
【化147】
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1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(3−オキソ−2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0439】
工程A:メタノール(20mL)中の2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルカルバミン酸ベンジル(0.05g、2.0mmol)とPd/C(10%、50mg)の混合物を水素雰囲気(1気圧)下、室温で16時間撹拌した。反応の完了後、その混合物をCelite(登録商標)に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、5−アミノ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン(360mg、100%超)を得、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。LCMS(ESI)m/z:128.1[M+H]
+。
【0440】
工程B:マイクロ波バイアルに、1−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(150mg、0.280mmol)と、5−アミノ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン(89mg、0.70mmol)と、1滴の濃HClと、s−ブタノール(2.0mL)を入れた。その混合物を、マイクロ波を照射しながら130℃で3時間撹拌した。反応の完了後、その混合物を濃縮して、1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(164mg、収率100%)を得、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。LCMS(ESI)m/z:285.2[M+H]
+。
【0441】
工程C:TBAF(80mg、0.31mmol)をTHF(10mL)中の1−((S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル)−4−(2−(3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(164mg、0.280mmol)の溶液に添加した。室温で16時間撹拌した後、その反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(5×30mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製して、1−((S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−4−(2−(3−オキソ−2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(6mg、収率5%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.45 (d, J = 3 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 13.5 Hz, 2H), 7.20 (d, J = 10 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 5.5, 1H), 5.03(s, 1H), 4.16 (s, 1H), 4.33 (d, J = 5 Hz, 2H), 3.21 (s, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.32 (t, J = 13.5 Hz, 1H), 2.02 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.69 (d, J = 4.5 Hz, 1H);LCMS(ESI)m/z:471.1[M+H]
+。
実施例49
【化148】
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1−(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0442】
工程A:n−BuLi(2.5N、8.0mL)を、−78℃で、THF(50mL)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.6g、0.15mol)の混合物に添加した。0.5時間撹拌した後、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノン(3.9g、0.013mol)をその反応混合物に添加した。その後、その混合物を2時間、25℃で撹拌した。飽和NH
4Cl(100mL)で失活させた後、その反応混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。併せた有機層を乾燥させ、濃縮した。残留物を、石油エーテルで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アリルオキシ)ジメチルシラン(1.6g、収率40%)を得た。
【0443】
工程B:mCPBA(372mg、2.20mmol)を、CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アリルオキシ)ジメチルシラン(450mg、1.50mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、Na
2S
2O
3(10%、2×10mL)で反応を失活させた。有機層を飽和Na
2CO
3(3×10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、tert−ブチル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)オキシラン−2−イルオキシ)ジメチルシラン(490mg、収率100%超)を得た。
【0444】
工程C:4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(136mg、0.500mmol)およびK
2CO
3(248mg、1.80mmol)を、DMF(5.0mL)中のtert−ブチル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)オキシラン−2−イルオキシ)ジメチルシラン(200mg、0.600mmol)の溶液に添加した。80℃で一晩加熱した後、その混合物をH
2O(50mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機相をブライン(3×30mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をCH
2Cl
2に溶解させ、続いてTFA(5.0mL)を添加した。その混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残留物を分取HPLCによって精製して、1−(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(70mg、収率30%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CD
3OD) δ 8.39 (m, 1H), 7.67−7.66 (m, 1H), 7.51−7.49 (m, 1H), 7.45−7.38 (m, 1H), 7.22 (s, 2H), 7.08−7.07 (m, 1H), 6.97−6.95 (m, 1H), 4.69−4.66 (m, 1H), 4.31−4.28 (m, 1H), 4.10 (s, 1H), 4.01−3.99 (m, 2H), 3.72−3.66 (m, 2H), 3.60−3.56 (m, 2H), 2.03−2.00 (m, 2H), 1.67−1.59 (m, 2H);LCMS(ESI)m/z:475.1[M+H]
+。
【0445】
適切な出発原料および中間体を使用して、上記手順に従って、表2中の以下の化合物を調製した。
【表2-1】
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【表2-2】
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【表2-3】
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【表2-4】
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【表2-5】
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【表2-6】
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【表2-7】
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【表2-8】
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【表2-9】
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【表2-10】
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【表2-11】
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【表2-12】
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【表2-13】
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【表2-14】
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【表2-15】
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【表2-16】
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【表2-17】
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【表2-18】
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【表2-19】
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【表2-20】
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【表2-21】
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【表2-22】
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【表2-23】
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【表2-24】
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【表2-25】
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【表2-26】
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【表2-27】
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【表2-28】
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【表2-29】
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【表2-30】
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【表2-31】
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【表2-32】
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【表2-33】
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【表2-34】
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【表2-35】
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【表2-36】
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【表2-37】
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【表2-38】
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【表2-39】
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【表2-40】
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実施例α
【化149】
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リン酸二水素(S)−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エチル
【0446】
工程A:1−[(1S)−1−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エチル]−4−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]ピリジン−2−オン(0.62g、1.39mmol)を100mL乾燥丸底フラスコのTHF(50mL)の中に移した。炭酸セシウム(2.26g、6.93mmol)を添加した。その混合物を室温で20分間撹拌した後、トルエン中のジベンジルホスホリルクロリド(0.91g、3.05mmol)を添加した。その混合物を一晩、室温で撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水(2×30mL)、飽和重炭酸ナトリウム(2×30mL)およびブライン(2×30mL)で洗浄し、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して油状物を残した。その油状物をCombiFlash(24gカラム;15分かけて0〜5%メタノール/DCM)によって精製した。LCMSにより、生成物が(S)−ジベンジル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エチル)ホスフェート(978mg)であることを確認した。(M+1=705)。
【0447】
工程B:5%Pd/C(0.15g)を窒素下で(S)−ジベンジル(2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エチル)ホスフェート(978mg)に添加した。MeOH(8mL)を添加し、その混合物を水素バルーンでパージした。混合物を水素下で一晩放置した。混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、溶媒を除去して固体を残した。その固体をHPLCによって精製して、リン酸二水素(S)−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エチル(3.8mg)を得た。MS=525.0。
実施例β
【化150】
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リン酸二水素(S)−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エトキシ)メチル
【0448】
工程A:水素化ナトリウム(44mg、1.10mmol)を0℃でDMF(10mL)中の1−[(1S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−エチル]−4−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]ピリジン−2−オン(0.49g、1.10mmol)に添加し、これを0℃で撹拌した。別のバイアルにヨウ化ナトリウム(0.17g、1.10mmol)および硫化クロロジメチル(0.11g、1.10mmol)を移し、その後、これを上記反応混合物に添加した。この反応混合物を一晩室温で撹拌した。混合物を水で注意深く失活させた後、酢酸エチルで希釈した。相を分離した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム、水、そしてその後ブラインで洗浄した。この混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を除去して油状物を残した。その油状物をCombiFlash(24gカラム;20分かけて0〜10%MeOH/DCM)によって精製して、(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−((メチルチオ)メトキシ)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(555mg)を固体として得た(M+1=506)。
【0449】
工程B:リン酸(0.40g、3.98mmol)、4Åモレキュラーシーブ(5g)およびN−ヨードスクシンイミド(0.46g、1.99mmol)をDMF(5mL)中の(S)−1−(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−((メチルチオ)メトキシ)エチル)−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.50g、1.00mmol)に添加した。その混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をチオ硫酸ナトリウムで失活させた。炭酸ナトリウムを添加してpHを10にし、溶媒を除去した。結果として生じたものをHPLCによって精製して、リン酸二水素(S)−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(2−オキソ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)ピリジン−1(2H)−イル)エトキシ)メチル(13mg)を得た。M+1=555.1。
【0450】
列挙した実施形態が、本発明をこれらの実施形態に限定することを意図したものではないことは、理解される。それどころか、本発明は、すべての代替形態、改変形態および等価物を包含することが意図されており、すべての代替形態、変更形態および等価物が、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれ得る。したがって、上述の説明は、単に本発明の原理の例示となるものに過ぎないと考えられる。