特許第6068609号(P6068609)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6068609
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】ピエゾ効果を利用したタッチパッド
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170116BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
   G06F3/041 590
   G06F3/044 Z
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-240147(P2015-240147)
(22)【出願日】2015年12月9日
(65)【公開番号】特開2016-119083(P2016-119083A)
(43)【公開日】2016年6月30日
【審査請求日】2015年12月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0184304
(32)【優先日】2014年12月19日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0048240
(32)【優先日】2015年4月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0048242
(32)【優先日】2015年4月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0057797
(32)【優先日】2015年4月24日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0066535
(32)【優先日】2015年5月13日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0115068
(32)【優先日】2015年8月15日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0119405
(32)【優先日】2015年8月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515342158
【氏名又は名称】ウジョンハイテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】キム、ス ホ
(72)【発明者】
【氏名】ホン、スン ウク
【審査官】 菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5087723(JP,B1)
【文献】 特開2011−048665(JP,A)
【文献】 特表2013−503386(JP,A)
【文献】 特開2014−102660(JP,A)
【文献】 特開2014−106978(JP,A)
【文献】 特表2015−523672(JP,A)
【文献】 特表2016−524755(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0194208(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0145989(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/116835(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/153307(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/197252(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチキーを備えるタッチパッド、
前記タッチパッドの底面に配置されて超音波を放出するピエゾフィルム、及び、
前記ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、ユーザーによるタッチを認識する制御部、を含んで構成されることを特徴とする、
ピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項2】
前記タッチパッドとピエゾフィルムを支持して、タッチキー入力時にタッチパッドとピエゾフィルムの曲げ空間を形成するベースプレートが構成されることを特徴とする請求項1に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項3】
前記ベースプレートは、タッチキー入力時にそれぞれのタッチキーごとに個別的に曲げ空間を形成することを特徴とする請求項2に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項4】
前記制御部は、タッチキー入力時にピエゾフィルムの変位が感知されるだけでなく、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする請求項3にピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項5】
前記ベースプレートは、タッチキー入力時に一つのグループを形成する複数のタッチキーにかけて連続されるように曲げ空間を形成することを特徴とする請求項2に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項6】
前記制御部は、タッチキー入力時に複数のタッチキーにかけたピエゾフィルムの変位が感知されたグループ内で、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする請求項5に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項7】
前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が一定時間以上維持された後にリターンされたタッチキーをユーザーによるロングキー入力と認識することを特徴とする請求項1に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項8】
前記制御部は、ユーザーによるあるタッチキーのタッチ入力と認識した後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が維持される状態で他のタッチキーが入力される場合に、ユーザーによるマルチキー入力と認識することを特徴とする請求項7に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項9】
前記タッチパッドを通じて入力されるユーザーのセキュリティキーを保存するメモリーが構成され、前記制御部は、ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、セキュリティキーを管理し、前記セキュリティキーは、ユーザーによるロングキー入力を含むことを特徴とする請求項7に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項10】
前記セキュリティキーは、ユーザーによるマルチキー入力を含み、制御部は、ユーザーによるあるタッチキーのタッチ入力と認識した後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が維持される状態で他のタッチキーが入力される場合に、ユーザーによるマルチキー入力と認識することを特徴とする請求項9に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項11】
前記セキュリティキーは、ユーザーによるロングキー入力とマルチキー入力の組み合わせからなることを特徴とする請求項10に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項12】
前記セキュリティキーは、タッチパッドを入力待ち状態に転換させるノックキー入力を含むことを特徴とする請求項11に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項13】
タッチキーを備えるタッチパッド、
前記タッチパッドの底面に配置されて、多方向のセンサーチャンネルが備えられ、超音波を放出するピエゾフィルム、及び、
前記ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、ユーザーによるタッチを認識する制御部、を含んで構成され、
前記制御部は、センサーチャンネルの各チャンネルインピーダンス変化によるタッチオブジェクトの位置座標を抽出して、ユーザーによるスライドタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする、
ピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項14】
前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された状態で一定の方向にスクロールされるタッチオブジェクトをユーザーによるドラッグタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする請求項13に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項15】
前記制御部は、あるドラッグタッチジェスチャ入力の進行状態で他のドラッグタッチジェスチャ入力状態が同時に進行される場合に、ズームインタッチないしズームアウトタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする請求項14に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項16】
前記制御部は、ドラッグタッチジェスチャ入力時に一定時間内にタッチ解除されるタッチオブジェクトをユーザーによるホイールスライドタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする請求項14に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項17】
前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された後、超音波インピーダンスの変化がリターンされたタッチオブジェクトをユーザーによるタッチ解除と認識することを特徴とする請求項16に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項18】
前記タッチパッドは、底面にノッチが突出され
前記ピエゾフィルムは、前記タッチパッドの下部に間隔を置いて配置され
前記ピエゾフィルムを支持して、タッチキー入力時前記ノッチによるピエゾフィルムの曲げ空間を形成するベースプレート、を含んで構成されることを特徴とする、
請求項1に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【請求項19】
前記タッチパッドが、メタルプレートで構成されて
前記制御部は、前記タッチパッドとピエゾフィルムとの間のタッチ静電容量を分析してユーザーによるタッチを認識することを特徴とする、
請求項1に記載のピエゾ効果を利用したタッチパッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパッドに関し、より詳しくは、ピエゾフィルムを使いながらもメタル素材に顕著にスリム化が具現でき、ユーザーによるロングキー、マルチキー、スライドキーなどの多様なタッチパターンを正確に安定的に認識することができ、セキュリティレベルを顕著に向上させることができ、物理的な圧力がなくてもメタルプレート上に静電容量方式のタッチを使うことができるピエゾ効果を利用したタッチパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ感応型スイッチに関する従来技術として、タッチ領域を有する基板、電極がある圧電素子、電極に駆動信号を印加するための駆動手段、駆動信号から誘導された検出信号を提供するための検出手段、出力信号を提供するための判別手段を備える(反射モード超音波)タッチ感応型スイッチ(米国特許第5673041号参照)が開発されている。
【0003】
このようなタッチ感応型スイッチは、第1及び第2の対向する平行な表面を有し、第1表面はタッチ領域を有している基板を備えて、第1及び第2の一般的に偏平で平行な対向表面を有し、それぞれの表面上には電極がある圧電素子を備え、圧電素子は、タッチ領域から基板を横切って基板の第2表面と平行な関係で附着している。
そして、電極に結合されて電極に駆動信号を印加するための駆動手段を備え、電極に結合されて駆動信号から誘導された検出信号を提供するための検出手段を備え、検出手段から検出信号を受信するように結合されて検出信号を評価して、タッチ領域に指がタッチされたことを示す出力信号を提供するための判別手段を備える。
【0004】
このような構成により、タッチ領域から反対側の基板に附着された圧電素子に周波数変調駆動信号が印加され、圧電素子は、この信号を振幅変調された信号に変換させ、振幅変調された信号は復調され、復調された信号の振幅は指がタッチ領域に接触されるか否かによって変動する。
したがって、従来技術による超音波方式のタッチ感応型スイッチは、タッチ領域が容易に損傷されることが防止されて、タッチの信頼性がある程度向上し、漸進的にタッチの力を増加させる場合にも、センサーの感度が大きく低下しない一方、水やケチャップなどの異物にタッチエラーを起こす致命的な欠点をそのまま有している。
【0005】
一方、単純圧電方式の場合、外部の衝撃や振動などに脆弱であるが、特にタッチ認識のために圧電素子を使う場合、タッチキーを備えたメタルなどのプレート厚さが厚かったりタッチキー間の間隔が狭ければ圧電素子の出力値が十分ではなくて、ユーザーによる正確で安定したタッチ認識が保障されない問題点がある。
また、従来技術のピエゾ効果を利用した圧電タッチ装置は、メタルや新素材などに追加的な工程なしに直接的に適用することができない他、タッチキーを備えたメタルプレートなどにタッチ入力をしてもタッチオブジェクトをゆっくりと接触を解除させると、圧電素子の変位値が正確に出力されない。
したがって、ロングキー入力(キー入力状態が一定時間維持されること)とマルチキー入力(複数のキー入力状態が同時に行われること)からホイールスライドタッチ入力(ドラッグタッチを取るものの、短い時間の内にタッチオブジェクトを離すこと)を安全に認識することができない問題点がある。
したがって、ピエゾ効果を利用したタッチ装置をメタルプレートなどに適用する時ロングキー入力とマルチキー入力認識の限界のため、ユーザーが設定できるパスワードなどのセキュリティキーの種類が非常に制限的で、現実的に高いレベルのセキュリティを期待することは難しいという問題点がある。
【0006】
また、従来技術のピエゾ効果を利用した圧電タッチ装置は、セラミックス圧電素子を使う場合、顕著にスリム化することができないので、超薄型スマートホンなどには適用しにくい問題点がある。
一方、従来技術でメタルプレート上に静電容量方式のタッチを具現するためには、メタルプレート下部に別途の空間であるエアギャップを確保して、タッチキーに物理的な圧力をかけてメタルプレートを曲げるようにしてタッチ静電容量を検出した。
ところが、この場合メタルプレートから十分な出力値を得にくいので、タッチキー部分の厚さを薄くするためにエッチングのような工程が追加されるしかなく、メタルプレート面のグラウンド(接地)が必ず必要となる問題点がある(韓国公開特許第2014−129865号参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、ピエゾフィルムを使いながらも水やケチャップなどの異物ないし外部の衝撃や振動に起因する誤ったタッチエラーをフィルタリングして、メタルプレートの厚さが厚かったり、タッチキー間の間隔が狭くても、ピエゾタイプとインピーダンスタイプの欠点を互いに補って、ユーザーによるタッチを正確に認識することができるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【0008】
そして、本発明は、タッチスクリーンのようにタッチ解除時点を正確に認識して、ユーザーによるロングキーとマルチキーなどの多様なタッチパターンを安定的に認識することができるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、ロングキー入力とマルチキー入力を組み合わせて、その位置だけではなく押しパターンに応じて、多様なキー値に変形することができ、他人と重ならない自分だけの秘密のセキュリティキー設定が可能で、セキュリティレベルも顕著に向上させることができるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、チャンネル別のインピーダンス変化(隣接チャンネル間の干渉)を座標として抽出して、タッチ解除時点を正確に認識することで、特にメタル素材にも適用が可能で、ピエゾフィルムを使いながらもタッチスクリーンのようにドラッグ、ホイールスライド、ズームイン、ズームアウトなどのユーザーによる多様なスライドタッチパターンを安定的に認識することができるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、ピエゾフィルムを使いながらも、メタル素材などに適用可能で、超薄型スマートホンなどに顕著にスリム化が具現でき、タッチキーの出力値を安定的に敏感に認識することができるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【0012】
また、物理的な圧力がなくてもメタルプレート上に静電容量方式のタッチを使うことができ、エッチングのような別途の工程が必要でなく、インピーダンスタイプのタッチを並行して使用してタッチエラーを防止し、さらに敏感で安定的なタッチが保障されるピエゾ効果を利用したタッチパッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を実現するための本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、タッチキーを備えるタッチパッド、前記タッチパッドの底面に配置されて超音波を放出するピエゾフィルム、及び前記ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、ユーザーによるタッチを認識する制御部を含んで構成されることを特徴とする。
【0014】
ここで、前記タッチパッドとピエゾフィルムを支持してタッチキー入力時にタッチパッドとピエゾフィルムの曲げ空間を形成するベースプレートがさらに構成されることを特徴とする。
【0015】
そして、前記ベースプレートは、タッチキー入力の時それぞれのタッチキーごとに個別的に曲げ空間を形成することを特徴とする。
【0016】
この時、前記制御部は、タッチキー入力の時ピエゾフィルムの変位が感知されるだけでなく、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする。
【0017】
代案的に、前記ベースプレートは、タッチキー入力の時一つのグループを形成する複数のタッチキーにかけて連続されるように曲げ空間を形成することを特徴とする。
【0018】
ここで、前記制御部は、タッチキー入力の時複数のタッチキーにかけたピエゾフィルムの変位が感知されたグループ内で、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする。
【0019】
本発明の一実施例として、前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が一定時間以上維持された後リターンされたタッチキーをユーザーによるロングキー入力と認識することを特徴とする。
【0020】
また、前記制御部は、ユーザーによるどのタッチキーのタッチ入力と認識された後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が維持される状態で他のタッチキーが入力される場合にユーザーによるマルチキー入力と認識することを特徴とする。
【0021】
一方、前記タッチパッドを通じて入力されるユーザーのセキュリティキーを保存するメモリーがさらに構成され、前記制御部は、ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析してセキュリティキーを管理し、前記セキュリティキーはユーザーによるロングキー入力を含むことを特徴とする。
【0022】
ここで、前記セキュリティキーは、ユーザーによるマルチキー入力を含み、制御部は、ユーザーによるどのタッチキーのタッチ入力と認識された後、該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が維持される状態で他のタッチキーが入力される場合にユーザーによるマルチキー入力と認識することを特徴とする。
【0023】
そして、前記セキュリティキーは、ユーザーによるロングキー入力とマルチキー入力の組み合わせからなることを特徴とする。
【0024】
また、前記セキュリティキーは、タッチパッドを入力待ち状態に転換させるノックキー入力を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の一実施例として、タッチキーを備えるタッチパッド、前記タッチパッドの底面に配置されて多方向センサーチャンネルを備えて超音波を放出するピエゾフィルム、及び前記ピエゾフィルムの変位とタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、ユーザーによるタッチを認識する制御部を含んで構成され、前記制御部は、センサーチャンネルのチャンネル別のインピーダンス変化によるタッチオブジェクトの位置座標を抽出してユーザーによるスライドタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする。
【0026】
ここで、前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された状態で一定の方向にスクロールされるタッチオブジェクトをユーザーによるドラッグタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする。
【0027】
そして、前記制御部は、どのドラッグタッチジェスチャ入力進行状態で他のドラッグタッチジェスチャ入力状態が同時に進行される場合に、ズームインタッチないしズームアウトタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする。
【0028】
また、前記制御部は、ドラッグタッチジェスチャ入力の時一定時間内にタッチが解除されるタッチオブジェクトをユーザーによるホイールスライドタッチジェスチャ入力と認識することを特徴とする。
【0029】
また、前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された後超音波インピーダンスの変化がリターンされたタッチオブジェクトをユーザーによるタッチ解除と認識することを特徴とする。
【0030】
本発明の一実施例として、タッチキーを備え、底面にノッチが突出されるタッチパッド、前記タッチパッドの下部に間隔を置いて配置されるピエゾフィルム、前記ピエゾフィルムを支持してタッチキー入力の時前記ノッチによるピエゾフィルムの曲げ空間を形成するベースプレート、及び前記ピエゾフィルムの変位を分析してユーザーによるタッチを認識する制御部を含んで構成されることを特徴とする。
【0031】
ここで、前記ピエゾフィルムは超音波を放出し、前記制御部はタッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波を分析してユーザーによるタッチを認識することを特徴とする。
【0032】
そして、前記制御部は、タッチキー入力の時ピエゾフィルムの変位が感知されるだけでなく、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする。
【0033】
本発明の一実施例として、タッチキーを備えるメタルプレートタッチパッド、前記タッチパッドの底面に配置されるピエゾフィルム、及び前記タッチパッドとピエゾフィルムとの間のタッチ静電容量を分析してユーザーによるタッチを認識する制御部、を含んで構成されることを特徴とする。
【0034】
具体的に、前記ピエゾフィルムは電極を含み、前記制御部は、タッチパッドとピエゾフィルム電極との間のタッチ静電容量を分析してユーザーによるタッチを認識することを特徴とする。
【0035】
ここで、前記ピエゾフィルムは超音波を放出し、前記制御部は、タッチパッドの表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析してユーザーによるタッチを認識することを特徴とする。
【0036】
好ましくは、前記制御部は、タッチ静電容量が感知されるだけでなく、タッチパッドの表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする。
【0037】
そして、タッチキー入力の時タッチパッドとピエゾフィルムの曲げ空間を形成するベースプレートがさらに構成され、前記制御部は、ピエゾフィルムの変位が感知されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することを特徴とする。
【発明の効果】
【0038】
このように構成された本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは次のような有用な効果を奏する。
一番目、ピエゾフィルムを使いながらも水やケチャップなどの異物ないし外部の衝撃や振動による誤ったタッチエラーをフィルタリングしてユーザーによるタッチを正確に認識することができる。
二番目、タッチパッドの厚さが厚かったり、タッチキー間の間隔が非常に狭い場合にも、ピエゾタイプとインピーダンスタイプの欠点を互いに補完し、特にピエゾタイプの問題を確かに解決してユーザーによるタッチを正確に認識することができる。
三番目、ピエゾタイプの欠点であるタッチ解除の時出力値未認識問題をインピーダンス変化とそのリターンを感知するインピーダンスタイプで補って、メタルプレートのような素材でもユーザーによるロングキー、マルチキーやホイールスライドタッチなどの多様なタッチパターンを正確に安定的に認識することができる。
四番目、タッチスクリーンのようにロングキー入力とマルチキー入力を組み合わせて、その位置だけではなく押しパターンによって多様なキー値に変形することができ、他人と重ならない自分だけのセキュリティキー設定が可能で、セキュリティレベルも顕著に向上することができる。
五番目、ピエゾ効果を利用しながらもインピーダンスタイプによってセンサーチャンネル(パターン)のチャンネル別のインピーダンス変化によるタッチオブジェクトの位置座標移動を抽出して、特にメタル素材にも適用が可能で、ユーザーによるスライドタッチパターンを安定的に認識することができる。
六番目、タッチパッド底面のノッチとベースプレート上部に配置されたピエゾフィルムによってタッチを認識して、メタル素材に容易に適用が可能で、顕著にスリム化が可能でタッチキー出力値も安定的に敏感に認識することができる。
七番目、エッチングのような別途の工程と物理的な圧力がなくても電極を含むピエゾフィルムを利用してメタルプレート上に静電容量方式のタッチをエラーなしに使うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図2】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図3】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図4】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのタッチキー入力による出力値を示す図面である。
図5】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのキーパターンの一実施例を示す図面である。
図6】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図7】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図8】本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図9】本発明の他の実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
図10】本発明の他の実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の目的が具体的に実現することができる好ましい実施例について添付した図面を参照して詳しく説明する。本実施例の説明において、同一構成に対しては同一名称及び同一符号が使われるが、これによる付加的な説明は省略する。
図1は、本発明によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図であり、図2及び図3は、本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
【0041】
本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、図1に示すように、タッチパッド100、ピエゾフィルム200及び制御部(未図示)を含んで構成される。
タッチパッド100は、複数のタッチキーK1、K2、K3を備え、材質が金属からなることが好ましいが、必ずこれに限定されるのではなくて、合金、アルミニウム、他の新素材やガラスなどの一般タッチパネル素材も含む概念である。
ピエゾフィルム200は、前記タッチパッド100の底面に配置される圧電フィルムであり、電気信号の入力によって前記タッチパッド100の表面に超音波パルスを放出する。
前記ピエゾフィルム200は、加えられる機械的エネルギーと電気的エネルギーを互いに変化させることができるフィルムであり、外部から物理的な力を受けて変形が生じれば電気的エネルギーが発生して、逆に電気的エネルギーによって物理的変形が発生する。
前記ピエゾフィルム200によって放出された超音波パルスは、前記タッチパッド100の表面に移動した後、その表面で一部分はさらに下に反射され、この時、表面及びその表面と接触される任意のタッチオブジェクトの超音波インピーダンスに関する情報が含まれる。
【0042】
前記ピエゾフィルム200は、単純にフィルムのみを意味するものではなく、ピエゾフィルムが含まれている部分を意味し、軟性印刷回路基板(FPCB)と電気的に接続されて超音波を送(受)信するための電極(未図示)などを含む概念と理解されることができる。
また、前記ピエゾフィルム200は、薄いフィルム形態からなることが好ましいが、必ずこれに限定されるものではなく、圧電効果を示すことができる一定厚さを有するセラミックスなどの素子を含む概念である。
さらに、本発明は、下部において前記タッチパッド100とピエゾフィルム200を支持するためにベースプレート300が使われることができ、ベースプレート300は、ユーザーによるタッチキー入力の時タッチパッド100とピエゾフィルム200が下に曲がることができる段差である曲げ空間310を形成する。
【0043】
ここで、前記ベースプレート300は、本発明の一実施例として、タッチキー入力の時それぞれのタッチキーごとに個別的に曲げ空間310を形成(以下「個別タイプ」と称する)でき、このためにそれぞれのタッチキー空間を区切るスペーサ320が曲げ空間310に間隔を置いて備える。
前記個別タイプは、多くのタッチキー間の間隔が狭いとしても、ピエゾフィルム200の曲げ(歪曲)による出力値を充分に得て、タッチキーごとに個別認識されることができるように0.40mm以下の厚さが薄いタッチパッド100に適用されることが好ましい。
しかし、前記タッチパッド100の厚さが0.45mm以上、またはタッチキー間の間隔が非常に狭い場合、ピエゾフィルム200の曲げ(歪曲)による出力値が十分ではなくてタッチキーごとに個別認識されにくい問題がある。
【0044】
これを解決するために、本発明の他の実施例として、図2に示すように、前記ベースプレート300は、ユーザーによるタッチキー入力の時一つのグループを形成する複数のタッチキーK1、K2、K3にかけて障害物なしに連続されるように曲げ空間310を形成(以下「連続タイプ」と称する)できる。
前記連続タイプの場合、図2のように、一つのグループを形成する複数のタッチキーを備えたタッチパッド100下部のベースプレート300の曲げ空間310には前記個別タイプのように、それぞれのタッチキー空間を区切るスペーサが不必要である。
図面では本発明の一実施例として、一つのグループを形成するタッチキーの個数を3個に示したが、必要によって2個で設定するとか、さらに複数の個数のタッチキー(4個以上)で一つのグループを形成することができる。
【0045】
また、本発明のさらに他の実施例として、図3に示すように、ベースプレート300下部を貫通するように前記曲げ空間310を形成することで、ユーザーによるタッチキー入力の時タッチパッド100とピエゾフィルム200がさらに敏感に歪曲されることができるように構成することができる。
この時、曲げ空間310の幅Wはタッチパッド100の厚さに比例して増減されるように構成することが好ましい。
制御部(未図示)は、前記ピエゾフィルム200の変位とタッチパッド100表面及びその表面と接触される指やタッチペンなどのタッチオブジェクトによって反射した超音波を分析してユーザーによるタッチを認識する。
すなわち、前記制御部は、ユーザーによる正確で安定されたタッチを認識して、タッチエラーをフィルタリングするために、ピエゾフィルム200の変位を感知(以下圧電気モード検出器を「ピエゾタイプ」と称する)するだけでなく、これに加えて各種タッチオブジェクトによって反射された超音波を分析(以下超音波モード検出器を「インピーダンスタイプ」と称する)する。
この時、インピーダンスタイプによって前記タッチパッド100表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトから反射された超音波を検出するためのハイドロフォンアレイなどのような別途の超音波受信機(未図示)がさらに構成されることができる。
【0046】
前記のように構成された本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、ピエゾタイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程を並行して使ってユーザーによるタッチを認識する。
具体的には、前記タッチキーごとに曲げ空間310が提供される個別タイプの場合、制御部は、タッチキー入力の時(タッチキー入力と判断される時)ピエゾフィルム200の変位が感知(ピエゾタイプ)されるだけでなく、タッチパッド100の表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識する。
このような二重タッチ認識によってピエゾタイプの欠点である外部衝撃や振動などの誤認識(誤ったタッチ)をインピーダンスタイプが補うことは勿論で、インピーダンスタイプの欠点である水やケチャップなどの異物による誤認識(誤ったタッチ)をピエゾタイプが補うことで、ユーザーによるタッチが正確で安定するように認識されることができる。
この時、前記ピエゾタイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程は互いに手順に拘らず、どのタイプの認識過程を先に進行するとか、二つのタイプの認識過程を同時に進行しても関係ない。
【0047】
一方、複数のタッチキーにかけて連続されるように曲げ空間310が提供される連続タイプの場合、制御部は、タッチキー入力の時(タッチキー入力と判断される時)複数のタッチキーにかけたピエゾフィルム200の変位が感知(ピエゾタイプ)されたグループ内で、タッチパッド100の表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識する。
このような連続タイプの場合にも、ピエゾタイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程が互いに手順に拘らず、すなわち、制御部はタッチキー入力の時タッチパッド100の表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されたタッチキーの中でピエゾフィルム200の変位が感知(ピエゾタイプ)されたグループに属するタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識する。
これにより、前記連続タイプのタッチ認識によってグループごとにピエゾフィルム200の曲げ(歪曲)による出力値を検出して、また超音波の反射値を個別タッチキーごとに分析することで、タッチパッド100の厚さが0.45mm以上、またはタッチキー間の間隔が非常に狭い場合にも、ピエゾタイプの欠点とインピーダンスタイプの欠点が互いに補完されて、ユーザーによる正確で安定されたタッチが保障されることができる。
したがって、本発明によるタッチパッドはタッチパッドの厚さとタッチキー間の間隔に対する問題の大部分を克服することで、各種の家電製品のユーザータッチメニューは勿論で、自動車分野のようなメタル素材を主とする多様な産業分野のタッチ技術に広く適用されることができる。
【0048】
図4は、本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのタッチキー入力による出力値を示す図面である。
本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのピエゾフィルム200は、前記タッチパッド100の底面に配置される圧電フィルムであり、電気信号の入力によって前記タッチパッド100の表面に超音波パルスを放出する。
前記ピエゾフィルム200によって放出された超音波パルスは、前記タッチパッド100の表面に移動した後、その表面で一部分は再び下に反射され、この時、表面及びその表面と接触される任意のタッチオブジェクトの超音波インピーダンスに関する情報が含まれる。
制御部(未図示)は、前記ピエゾフィルム200の変位Vとタッチパッド100表面及びその表面と接触される指やタッチペンなどのタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析してユーザーによるタッチを認識する。
【0049】
なお、以下で説明されるロングキー入力とは、ユーザーによるタッチキー入力後、設定された時間以上該当のキーの入力状態が維持(持続)されることを意味し、マルチキー入力とは、ユーザーによって2つの以上のタッチキーが同時に入力(同時入力状態が維持)されることを意味する。
ここで、マルチキー入力は、どのタッチキーのロングキーやマルチキー入力状態で他のタッチキーの入力(ロングキーとマルチキー入力を含み)からなることを含む概念である。
ところが、前記ピエゾタイプでタッチを認識する場合、タッチパッド100が厚いメタルプレートなどやユーザーがタッチキーからタッチオブジェクトをゆっくり接触を解除させるようになれば、ロングキーを判断するためのピエゾフィルム200の逆変位−V出力値が正確に出ない問題点がある(図4に示すピエゾタイプにおける出力値参照)。
【0050】
したがって、このようなピエゾタイプのロングキー入力認識問題を解決するために、前記制御部は、ユーザーによるタッチキーの入力が認識された後、インピーダンスタイプを考慮して入力された該当のタッチキーの超音波インピーダンス変化がロングキーと見なされるほど、一定時間以上維持された後、本来のインピーダンス値ないし設定されたインピーダンス値にリターンされたタッチキーをユーザーによるロングキー入力と認識するように構成することができる(図4に示すインピーダンスタイプにおける出力値参照)。
すなわち、図4の各リードポイントA、B、C、D、E、Fで確認される出力値から分かるように、ピエゾタイプでキー入力解除を正確に認識することができないことをインピーダンスタイプで認識してロングキー入力を正確に判断することができる(A:p−off、i−on、B、C、D:p−off、i−on、E、F:p−off、i−off(p:piezo output、i:impedance output)。
【0051】
ここで、前記制御部は、何れかのタッチキーがユーザーによるタッチの入力と認識された後、インピーダンスタイプを考慮して入力された該当のタッチキーの超音波インピーダンスの変化が維持される状態(タッチ入力が解除されていない状態)で他のタッチキーが入力される場合、ユーザーによるマルチキー入力と認識するように構成することができる。
【0052】
前記のように構成された本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドは、ピエゾタイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程を並行して使用し、ユーザーによるロングキーとマルチキータッチ入力を認識する。
すなわち、タッチの入力を認識するために、主にピエゾタイプが使われて、タッチの解除を認識するためにインピーダンスタイプが使われるが、タッチの入力認識の時にもピエゾタイプの欠点を補うために、または単独でインピーダンスタイプが使われることができることは勿論である。
【0053】
このような二重タッチ認識によって、ピエゾタイプの場合、メタルプレートや新素材などをタッチパッドに適用する時ユーザーがタッチキーからタッチオブジェクトを非常にゆっくりと接触解除させる際のピエゾフィルム200の逆変位値−Vの未出力問題を解決することができる。
したがって、どのタッチキーの入力状態が維持(持続)になっているのか、あるいは入力の解除がどの時点で行われるかをインピーダンスタイプで正確に把握することができるので、タッチキーのロングキー入力を判断することができる。
また、何れかのタッチキーのキー入力が維持される状態をインピーダンスタイプと認識することができるので、多くのタッチキー(2つ以上)の同時入力(維持)状態をマルチキー形式で容易に認識することができることは勿論である。
【0054】
上述したように、本発明によるタッチパッドは、基本的にメタル素材やその他新素材をピエゾタイプでタッチパッドに適用する時のタッチ解除時点把握(ロングキー認識)の問題点をインピーダンスタイプで補ってロングキー入力とマルチキー入力を正確に認識することができる。
だから、本発明は、メタル素材を利用した各種の家電製品のユーザータッチメニューや、セキュリティキーを必要とするデジタルドアロックは勿論、自動車分野のようなメタル素材を主とする多様な産業分野のタッチ技術に広く適用されることができる。
【0055】
一方、本発明の他の実施例として、メモリー(未図示)がさらに構成され、前記タッチパッド100を通じて入力されるユーザーのセキュリティキーを保存することができるが、前記セキュリティキーは、ユーザーによって入力されるタッチキーの位置、手順、多様なキーパターン(後述するロングキー入力、マルチキー入力など)及びこれらの組み合わせで保存されることができる。
前記セキュリティキーは、スマートホンのようなスマート機器などのタッチパッドを入力待ち状態に転換させるノックキーやロック解除からスマートホンバンキングなどの特定プロセスを行うためのユーザー認証などのセキュリティを要求する多様な認証キーを含む概念である。
【0056】
ここで、制御部(未図示)は、前記ピエゾフィルム200の変位Vとタッチパッド100表面及びその表面と接触される指やタッチペンなどのタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析してユーザーによるタッチを認識してセキュリティキーを管理する。
この時、制御部は、ユーザーによってセキュリティキーの入力を受けてあらかじめ登録して、その後にユーザーが入力するキー値と前記メモリーに保存されたセキュリティキーを比べて、その結果に応じてユーザーの承認可否を決める。
【0057】
一方、本発明のさらに他の実施例として、前記タッチパッド100をメタルプレート素材で構成して、メタル素材からなるドアと外見的に一体に製作されるドアロックに含ませた後、ノックキー入力後こそ初めて照明などによってドアとドアロック部分が仕分け(キー入力準備)されるように構成することができるなど多様な実生活セキュリティ製品に適用が可能である。
したがって、本発明によるタッチパッドは、基本的にメタル素材やその他新素材をピエゾタイプでタッチパッドに適用する時のタッチ解除時点把握(ロングキー認識)の問題点をインピーダンスタイプで補ってロングキー入力とマルチキー入力を正確に認識することができるので、ユーザーによるセキュリティキーの多様化とセキュリティレベルの高レベル化を果たすことができる。
すなわち、ピエゾタイプをタッチパッドに適用しながらもタッチスクリーンのようにロングキー入力とマルチキー入力を組み合わせ、活用して、位置だけではなく押し形態によって多様なキー値に変形することができるので、他人と重ならない自分だけのセキュリティキー設定が可能で、セキュリティレベルも顕著に向上させることができる。
だから、本発明はスマートホンのような各種スマート機器のノックキー、ロック解除、スマートバンキングでのユーザータッチメニュー、デジタルドアロックは勿論、自動車分野のようなメタル素材を主とする多様な産業分野のタッチセキュリティ技術に広く適用されることができる。
【0058】
図5は、本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのキーパターンの一実施例を示す図面である。
本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドのピエゾフィルム200は、前記タッチパッド100の底面に配置される圧電フィルムで多方向のセンサーチャンネル(パターン)(未図示)が塗布などの方式で具備され、電気信号の入力によって前記タッチパッド100の表面に超音波パルスを放出する。
なお、以下で説明されるスライドタッチジェスチャ入力は、タッチパッド100の画面をタッチした状態でタッチオブジェクトを移動させる包括概念を意味する。
そして、前記スライドタッチジェスチャの入力中でドラッグタッチジェスチャ入力とは、タッチパッド100の画面をタッチした状態で一定の方向にスクロールするモーションを意味する。
また、前記スライドタッチジェスチャの入力中でズームインタッチジェスチャ入力とは、ピンチオープンとも言われ、まるで画面を伸ばすように二つの指をタッチスクリーン上にタッチしたまま開けるタッチジェスチャを意味する。
ズームアウトタッチジェスチャ入力とは、前記ズームインタッチの反対ジェスチャとして、ピンチクローズともいわれ、まるで画面を狭めるように二つの指をタッチスクリーン上にタッチしたまま狭めるジェスチャを意味する。
最後に、ホイールスライドタッチジェスチャ入力とは、フリックとも言われ、前記ドラッグタッチをとり、短い時間の内にタッチオブジェクトをタッチスクリーンから離すジェスチャを意味し、例えばスクロール可能なインターフェース要素においで画面を上下に速くスクロールする際に使用される。
【0059】
さらに、本実施例において、前記制御部は、ピエゾタイプの欠点をインピーダンスタイプが補って多方向のセンサーチャンネル(パターン)の各チャンネルのインピーダンス変化(隣接チャンネル間の干渉)によるタッチオブジェクトの位置座標(移動)を抽出して、ユーザーによるスライドタッチジェスチャ入力と認識する。
これは、既存の静電容量方式タッチで多方向に配置されたセンサーチャンネル(パターン)の「チャンネル別の静電容量変化」による位置座標を抽出して、タッチポイントの移動情報を生成したことと違い、本発明では「チャンネル別のインピーダンス変化」による位置座標を抽出する差異がある。
【0060】
例えば、図5に示すように、センサーのキーパターンをピエゾフィルムで構成したら、1番パターン(チャンネル)にタッチを入力すれば1番にインピーダンスの変化が最大で、同時に隣接した2番パターン(チャンネル)にもインピーダンスの変化が一部感知されるので、ドラッグあるいはスライドでタッチオブジェクトが移動するということが分かる。
具体的には、前記制御部はユーザーによるタッチの入力と認識された状態で多方向センサーチャンネル(パターン)のチャンネル別のインピーダンス変化(隣接チャンネル間の干渉)によるタッチオブジェクトの位置座標(移動)を抽出して、一定の方向にスクロールされるタッチオブジェクトをユーザーによるドラッグタッチジェスチャ入力と認識する。
前記制御部は、ユーザーによるタッチの入力と認識された状態で多方向センサーチャンネル(パターン)のチャンネル別のインピーダンス変化(隣接チャンネル間の干渉)によるタッチオブジェクトの位置座標(移動)を抽出して、何れかのドラッグタッチジェスチャの入力進行状態で他のドラッグタッチジェスチャ入力状態が同時に行われる場合、ズームインタッチないしズームアウトタッチジェスチャ入力と認識する。
【0061】
前述したように、前記ズームインタッチジェスチャ入力は、二つのドラッグタッチジェスチャの距離が互いに徐徐に遠くなるモーションを意味して、ズームアウトタッチジェスチャ入力は二つのドラッグタッチジェスチャの距離が互いに徐徐に近くなるモーションを意味する。
ところが、前記ピエゾタイプでタッチを認識する場合、タッチパッド100が厚いメタルプレートなどやユーザーがタッチキーからタッチオブジェクトをゆっくり接触解除させるようになれば、ピエゾフィルム200の逆変位−V出力値が正確に出ない問題点がある(図4に示すピエゾタイプにおける出力値参照)。
したがって、このようなピエゾタイプのタッチ解除認識問題を解決するために、前記制御部は、インピーダンスタイプを考慮して入力された該当のタッチの超音波インピーダンス変化が発生(ユーザーによるタッチの入力と認識)した後、超音波インピーダンスの変化が本来のインピーダンス値ないし設定されたインピーダンス値にリターンされたタッチをユーザーによるタッチ解除と認識する(図4に示すインピーダンスタイプにおける出力値参照)。
このような方式によって、制御部は、前記ドラッグタッチジェスチャ入力時一定の時間(決まれた短い時間)内にタッチ解除(インピーダンス値リターン)されるタッチオブジェクトをユーザーによるホイールスライドタッチジェスチャ入力と認識するように構成することができる。
これは、図4の各リードポイントA、B、C、D、E、Fで確認される出力値から分かるように、ピエゾタイプでタッチ入力解除を正確に認識することができないことをインピーダンスタイプで認識してホイールスライドタッチジェスチャ入力を正確に判断することができる(A:p−off、i−on、B、C、D:p−off、i−on、E、F:p−off、i−off(p:piezo output、i:impedance output)。
【0062】
前記のように構成された本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、ピエゾタイプを補ってインピーダンスタイプのタッチ認識過程を並行して使用し、特にメタル素材にも適用が可能で、センサーチャンネルのチャンネル別のインピーダンス変化によるタッチオブジェクトの位置座標移動を抽出して、ユーザーによるスライドタッチジェスチャ入力を認識する。
すなわち、タッチの入力を認識するために、主にピエゾタイプが使われ、タッチの移動及び解除を認識するためにインピーダンスタイプが使われるが、タッチの入力認識の時もピエゾタイプの欠点を補うためにまたは単独でインピーダンスタイプが使われることができることは勿論である。
このような二重タッチ認識によってピエゾタイプの場合、メタルプレート、合金、アルミニウムや新素材などをタッチパッドに適用する時、ユーザーがタッチキーからタッチオブジェクトを非常にゆっくり接触解除させる時のピエゾフィルム200の逆変位値−Vの未出力問題を解決することができる。
したがって、どのタッチキーの入力解除がどの時点で行われるかをインピーダンスタイプで正確に把握することができるので、ホイールスライドタッチジェスチャを安定的に判断することができる。
また、どのドラッグタッチジェスチャの入力が維持される状態をインピーダンスタイプと認識することができるので、他のドラッグタッチジェスチャの同時入力(維持)状態と比べてズームインタッチないしズームアウトタッチジェスチャ入力を認識することができる。
上述したように、本実施例によるタッチパッドは、基本的にメタル素材やその他新素材をピエゾタイプでタッチパッドに適用する時のタッチの移動とタッチ解除時点把握の問題点をインピーダンスタイプで補ってドラッグタッチジェスチャとホイールスライドタッチ入力などを正確に認識することができる。
【0063】
本発明の一実施例として、前記タッチパッド100をスマートホンの後面部分にメタルプレート素材で構成し、センサーチャンネルを備えたピエゾフィルム200を配置した後、タッチパッドを入力待ち状態に転換させるために、スマートホンの後面部分を2回ないし3回などの回数でノックするノックキー入力をすれば、スマートホン背面のタッチパッド100でタッチで前面の画面をコントロールすることができるように構成することができる。
このような実施例によれば、スマートホンを運転中に使用する時ハンドルを握っていない手でスマートホンの背面を2回ないし3回など連続してこつこつ叩くノックキー入力により、スマートホンの画面を調整することができ、以後、前述したスライドタッチジェスチャ入力によって上下左右ショグ・シャトルなどの方式で利用することができる。
前記実施例で、タッチパッド100を入力待ち状態に転換させるためのノックキー入力は、ピエゾタイプによって制御部が認識するように構成されることが好ましい。
【0064】
本発明で、多方向センサーチャンネル(パターン)の形態は単純四角格子型、ダイヤモンド型、円型、錐形、扇形型、弓形型など隣接チャンネル(パターン)間の干渉によってセンサーチャンネルの各チャンネルインピーダンス変化によるタッチオブジェクトの位置座標移動を容易に抽出することができると、公知された多様な形態が自由に選択されることができる。
したがって、本発明は、ハプティック技術を含んでメタル素材を利用した各種の家電製品のスライドタッチジェスチャを利用したユーザータッチメニュー(例えばボリューム調節など)とセキュリティキーを必要とする分野は勿論、自動車分野のようなメタル素材を主とする多様な産業分野のタッチ技術に広く適用されることができる。
【0065】
図6及び図7は、本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
本発明の一実施例で、タッチパッド100はユーザーによるタッチの時、後述するピエゾフィルム200を押して変位を発生させるように底面にノッチ110が突出されて、前記ノッチ110はタッチキーK1、K2、K3それぞれに対応する位置ごとに形成される。
前記ノッチ110は、タッチパッド100の底面から下部に向けて略半球形状に突出されることが好ましいが、その形態はこれに限定されず、円筒状、多角形など多様な形態で構成することができる。
そして、ピエゾフィルム200は前記タッチパッド100の下部に間隔を置いて配置される圧電フィルムであり、前記ピエゾフィルム200とタッチパッド100間の間隔(距離)Dは数um程度で、ノッチ110の下端がピエゾフィルム200の上面に触れている程度の間隔(距離)なら十分である。
【0066】
ベースプレート300は、下部で前記ピエゾフィルム200を支持するもので、ユーザーによるタッチキー入力の時タッチパッド100のノッチ110によって押されて、ピエゾフィルム200が下に曲がることができる段差である曲げ空間310を形成する。
前記ベースプレート300は、本発明の一実施例として、図6に示すように、タッチキー入力の時、それぞれのタッチキーごとに個別的に曲げ空間310を形成することができ、このためにそれぞれのタッチキー空間を区切るスペーサ320が曲げ空間310に間隔を置いて具備されることができる。
制御部(未図示)は、タッチパッド100の変形による前記ピエゾフィルム200の変位を分析してユーザーによるタッチを認識する。
【0067】
また、本発明の他の実施例として、図7に示すように、ベースプレート300下部を貫通するように前記曲げ空間310を形成することで、ユーザーによるタッチキー入力の時、タッチパッド100のノッチ110によってピエゾフィルム200がさらに敏感に歪曲されるように構成することができる。
この時、曲げ空間310の幅Wはタッチパッド100の厚さに比例して増減されるように構成することが好ましく、本実施例でも、図6に示すように、タッチキー入力の時、それぞれのタッチキーごとに個別的に曲げ空間310を形成するように構成することができることは勿論である。
前記のように構成された本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、基本的にタッチパッド100底面のノッチ110とベースプレート300上部に配置されたピエゾフィルム200をタッチの認識に使うので、メタル素材に容易に適用可能で、顕著にスリム化が具現でき、タッチキー出力値を安定的に敏感に認識することができる。
【0068】
また、本発明の一実施例として、前述したピエゾタイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程を並行して使ってユーザーによるタッチを認識することができる。
すなわち、制御部は、タッチキー入力の時(タッチキー入力と判断される時)、ピエゾフィルム200の変位が感知(ピエゾタイプ)されるだけでなく、タッチパッド100の表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識する。
このような二重タッチ認識によってピエゾタイプの欠点である外部衝撃や振動などの誤認識(誤ったタッチ)をインピーダンスタイプが補うことは勿論で、インピーダンスタイプの欠点である水やケチャップなどの異物による誤認識(誤ったタッチ)をピエゾタイプが補うことで、ユーザーによるタッチが正確で安定するように認識されることができる。
したがって、本発明によるタッチパッドは、ピエゾフィルムのメタル素材の適用に対する問題とタッチパッドの厚さ(スリム化)問題を大部分克服することで、各種超薄型携帯用器機のタッチメニューは勿論、その他の家電製品やメタル素材を主とする多様な産業分野のタッチ技術に広く適用されることができる。
【0069】
図8は、本発明によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図であり、図9及び図10は、本発明の他の実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドを示す断面図である。
本発明の一実施例によるピエゾ効果を利用したタッチパッドは、図8に示すように、メタルプレートからなるタッチパッド100、ピエゾフィルム200及び制御部(未図示)を含んで構成される。
タッチパッド100はタッチキーKを備えるもので、材質が金属になることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
ピエゾフィルム200は前記タッチパッド100の底面に配置される圧電体で、圧電効果を示すことができれば、薄いフィルムなどその形態は任意に選択可能である。
【0070】
制御部(未図示)は、前記タッチキーKを備えたメタルプレートからなるタッチパッド100とピエゾフィルム200との間のタッチ静電容量Ctの変化を分析(以下静電容量モード検出器を「静電容量タイプ」と称する)してユーザーによるタッチを認識する。
具体的には、前記ピエゾフィルム200は、タッチパッド100に隣接した位置に配置される上部電極210とその反対側の位置の下部電極220を含んで構成され、上部電極210とタッチパッド100との間には絶縁体150が配置されている。
前記絶縁体150は、絶縁と同時にタッチパッド100と上部電極210を互いに付着させることができるように、例えば絶縁の両面テープが使われることができる。
ここで、前記制御部は、静電容量タイプでタッチを認識する時タッチパッド100とピエゾフィルム200に含まれた(上部)電極210との間のタッチ静電容量Ct変化を分析(基準静電容量と比較)してユーザーによるタッチを認識する。
この時、前記(上部)電極210はタッチを検出するためのセンシングないし駆動ラインの機能をする。
【0071】
また、本発明の一実施例として、前記ピエゾフィルム200は、電気信号の入力によって前記タッチパッド100の表面に超音波パルスを放出するように構成することができる。
ここで、前記ピエゾフィルム200によって放出された超音波パルスは、前記タッチパッド100の表面に移動した後、その表面で一部は再び下に反射され、この時表面及びその表面と接触される任意のタッチオブジェクトの超音波インピーダンスに関する情報が含まれる。
この場合、前記制御部は、タッチパッド100表面及びその表面と接触される指やタッチペンのようなタッチオブジェクトによって反射した超音波インピーダンスを分析(以下超音波モード検出器を「インピーダンスタイプ」と称する)してユーザーによるタッチを認識する。
【0072】
このような実施例で、前記制御部は、タッチキー入力の時タッチ静電容量Ctが感知(静電容量タイプ)されるだけでなく、タッチパッド100表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することが好ましい。
言い替えると、前記制御部は、タッチパッド100とピエゾフィルム電極210との間のタッチ静電容量Ctとタッチパッド100表面及びその表面と接触されるタッチオブジェクトによって反射された超音波インピーダンスを分析して、ユーザーによるタッチを認識するが、タッチキー入力の時タッチ静電容量Ctが感知されるだけでなく、タッチパッド100表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識する。
この時、前記静電容量タイプとインピーダンスタイプのタッチ認識過程は、お互いに手順に拘らず、どのタイプの認識過程を先か二つのタイプの認識過程を同時に進行しても関係ない。
特に、前記インピーダンスタイプの場合、水などの異物によって予期しないタッチエラーが発生することがあるので、入力待機状態に進入する時から、静電容量タイプを主に使用して安定的なタッチ認識を誘導することが好ましい。
このように、本発明は、静電容量方式のタッチにインピーダンスタイプのタッチを並行して使用する場合は、タッチエラーをフィルタリングしてユーザーによるより正確で安定したタッチを認識することができるものである。
したがって、メタルパッド全体に形成されている水を含む伝導性液体類による静電容量の値と、人体による値を認知して仕分けが可能で、タッチキーの部分では、インピーダンスの変化を感知できるので、必要に応じて、その値を組み合わせないし優先順位による選択などの方法でエラーを大幅に削減し、タッチキー部分での人体タッチを決めることができる。
【0073】
一方、本発明の他の実施例として、図9に示すように、タッチキー入力時、メタルプレートからなるタッチパッド100とピエゾフィルム200が曲げることができる段差である曲げ空間310を形成することができる。
このような実施例で、前記制御部はタッチキー入力時、予期しないタッチエラーの発生を防止するために、ピエゾフィルム200の変位が感知されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識(以下圧電気モード検出器を「ピエゾタイプ」と称する)できる。
ここで、前記制御部は、タッチ静電容量Ctが感知(静電容量タイプ)されるだけでなく、タッチパッド100の表面と接触されるタッチオブジェクトによって超音波が反射(インピーダンスタイプ)されるだけでなく、ピエゾフィルム200の変位が感知(ピエゾタイプ)されたタッチキーのみをユーザーによるタッチとして認識することができる。
【0074】
本発明のさらに他の実施例として、図10に示すように、タッチキー入力時、タッチパッド100とピエゾフィルム200が曲がることができる段差である曲げ空間310を形成するためのベースプレート300がさらに構成されることができる。
前記ベースプレート300は、ピエゾフィルム200が曲がることができる曲げ空間310を形成するだけでなく、タッチパッド100とピエゾフィルム200などを下部で支持する役割も兼ねる。
一方、前記静電容量タイプ、インピーダンスタイプ、ピエゾタイプのタッチ認識過程は、必要に応じて、いずれかの過程のみを使ってタッチを認識したり、ある二つないし三つ全部を併行して使ってタッチを認識するように構成することができることは勿論である。
【0075】
本発明は、このような二重ないし三重タッチ認識によって各タッチタイプの欠点(水のような異物によるタッチエラー、外部衝撃や振動によるタッチエラー、耐久性など)を残りのタッチタイプが補うことで、ユーザーによるタッチが正確で安定するように認識されることができる。
また、本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、エッチングのような別途の工程が必要でなく、ピエゾタイプを使わない場合、物理的な圧力がなくてもタッチパッド100に静電容量方式のタッチを具現することができる(メタルプレートからなるタッチパッド100のグラウンド(接地)も不要である)。
したがって、本発明によるピエゾ効果を利用したタッチパッドは、物理的な圧力と複雑な追加工程がなくて、メタル素材に静電容量方式を適用する問題と各種タッチタイプでの認識エラーの問題の大部分を克服することができる。
このように、本発明による好ましい実施例を説明したが、先に説明した実施例以外にも、本発明がその主旨や範疇から逸脱することがなく、他の特定の形態で具体化されることができるという事実は、当該技術分野において、通常の知識を持った者には自明である。
したがって、上述した実施例は、制限的なものではなく、例示的なものとして考慮されるべきであり、これによって本発明は、上述した説明に限定されず、添付された請求項の範疇及びその同等の範囲内で変更されることができる。
【0076】
このように構成された本発明のピエゾ効果を利用したタッチパッドは、ピエゾフィルムを使用しながらも水やケチャップなどの異物ないし外部の衝撃や振動に起因する誤ったタッチエラーをフィルタリングして、ユーザーによるタッチを正確に認識することができ、スリムなメタルプレートのような素材でもユーザーによるロングキーやマルチキーなどの多様なタッチパターンを正確に安定的に認識することができ、他人と重ならない自分だけのセキュリティキー設定が可能で、セキュリティレベルも顕著に向上させることができ、物理的な圧力がなくてもメタルプレート上に静電容量方式のタッチをエラーなしに使用できる産業上の利点がある。
【符号の説明】
【0077】
100 タッチパッド
110 ノッチ
150 絶縁体
200 ピエゾフィルム
210 上部電極
220 下部電極
300 ベースプレート
310 曲げ空間
320 スペーサ
K1、K2、K3 タッチキー
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