(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ノードを、多数の部屋を備える構造物と関連付けられたアドホックネットワーク内に組み込む方法であって、各ノードは、部屋制限通信及び部屋透過通信の少なくとも一方を使用して前記アドホックネットワークと通信するように構成された通信モジュールを含み、前記方法は、
ユーザーと関連するコンピューティング装置において、前記ユーザーが第1ノードからの部屋制限通信の送信を生じさせるための命令を与える工程であって、コンピューティング装置ノードが前記コンピューティング装置と関連付けられている、命令を与える工程と、
第2ノードにおいて前記部屋制限通信が受信されたかどうかを判定する工程と、
前記部屋制限通信が前記第2ノードにおいて受信されたときに、前記アドホックネットワークにおいて、前記第1及び前記第2ノードを、メモリ内に保存された部屋リスト内の単一の部屋のセグメントとする工程と、
前記セグメントとする工程の後に、前記第1ノードから受信したノードデータに基いて、前記アドホックネットワークにおいて、前記単一の部屋の部屋の機能を決定する工程であって、前記単一の部屋の部屋の機能は浴室の機能を含む、部屋の機能を決定する工程と、
前記単一の部屋の部屋の機能を決定する工程の前に、前記アドホックネットワークにおいて、前記単一の部屋の前記部屋の機能が浴室の機能であると確認する前記コンピューティング装置の前記ユーザーからの入力を受信する工程とを含み、
前記第1ノードは消費者製品と関連しており、前記消費者製品は歯ブラシであり、前記歯ブラシは前記浴室に存在しており、前記方法はさらに、
前記第1ノードが、前記コンピューティング装置ノードにノードデータを送信する工程と、
前記コンピューティング装置が、データベースにアクセスして前記第1ノードに関するデータベースのデータを集め、当該データベースのデータを前記ノードデータと関連付ける工程と、
前記コンピューティング装置が、前記ノードデータと関連付けられた前記データベースのデータに基づいて、前記第1ノードにおいて前記歯ブラシに関連して行われるべき動作を決定する工程と、
前記第1ノードにおいて、前記決定された動作を実行する工程と
を含む、方法。
前記アドホックネットワークは、ブリッジノード、前記第1ノード及び前記第2ノードを含み、前記ブリッジノードは、第1通信ネットワークを介して前記コンピューティング装置と通信し、前記ブリッジノード、前記第1ノード、及び前記第2ノードは、第2通信ネットワークを介して通信し、前記第1通信ネットワークは、前記第2通信ネットワークとは異なる、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に開示される装置及び方法の構造、機能、製造、並びに使用の原理について、総合的な理解を提供するために、本開示の様々な非限定的な実施形態を以後記載する。これらの非限定的な実施形態の1つ以上の実施例が添付図面に示される。当業者は、本明細書において特記され、添付の図面において例示されるシステム及び方法は、非制限的な実施形態である。1つの非限定的な実施形態に関連して示されるか又は説明される特徴を、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせてもよい。このような修正及び変形は、本開示の範囲に含まれることが意図される。
【0010】
一般的なノード及び非照明装置
図1は、ネットワーク機能を有する代表的な消費者製品装置10の単純化した図消費者製品装置10は、消費者製品を収容するか、ないしは別の方法で関連する、アダプタ12を有する。アダプタ12は、消費者製品を収容するか、とりつけるか、ないしは別の方法でこれと関連する、好適な受電器、ソケット、レセプタクル、容器、又は他の構造であり得る。消費者製品は、いずれかの好適な種類の消費者製品であり得る。例えば、消費者製品は、剃毛クリーム、空気清浄剤、歯磨き粉、ローション、シャンプー、綿スワブ、カミソリ刃、ティシューなどの、ある種の消費可能な製品を分配又は送達する消費可能な製品ディスペンサからなる場合がある。消費者製品は、刃、歯ブラシ、ヘアブラシ、はたき、ほうき、モップ、スクラブブラシ、トイレ用清掃用具など、非駆動式用具からなる場合がある。消費者製品は、電気駆動式装置、例えば、コーヒーメーカー、又は他の台所用装置、例えば、トースターオーブン(toaster over)、テレビ、ヘアドライヤー、掃除機、空気清浄機、加湿器などからなってもよい。消費者製品は電源として電池を含む、駆動式装置であるか、他の種類の電源を使用するか、又は電源の組み合わせを使用し得る。例えば、動き、温度、太陽エネルギー、又は運動に基いて電気を生成するように構成された、1つ以上のエネルギーハーベスト源を使用してもよい。例として、一実施形態において、分配動作中に製品を圧搾する動作により、この製品と関連するエネルギーハーベスト源により、電力を生成するために必要な動作が生成される。別の実施例において、第1位置から第2位置へとスイッチを移動させる動作が、電流を誘導し、電力を生じ得る。したがって、理解されるように、これらの特定の実施例は単に例示的な非駆動式及び駆動式製品であり、いずれかの特定の製品又は構成に限定することも意図されず、またそのように推測されるべきではない。本明細書において定義されるように、消費者製品は、いずれのネットワーク通信機能を有さない。これらの装置における通信は、ユーザーインターフェース、警告灯、音響、オーディオ変換器などの、ローカル通信の形態のみをとる。
【0011】
いくつかの実施形態において、アダプタ12は消費者製品装置にスナップ嵌めされるか、ないしは別の方法で消費者装置が、消費者製品装置10に機械的に接続され、及び場合により電気的に接続されることを可能にする。駆動される装置に関し、装置10は、例えば、コンセントに見られるような二叉又は三叉の受電器、又は他の任意の種類の電源コネクタ(電源コネクタ16として例示される)を含み得る。
【0012】
消費者製品装置10はまた、少なくとも1つの通信モジュール又はハブ14を含む。通信ハブは、1つの通信モジュール、又はそれぞれ異なる種類の通信技術を使用する、いくつかの通信モジュールを含むことがある。例えば、通信モジュールは、部屋に限定された通信モジュールからなり得る。本明細書においてにおいて使用するとき「部屋制限」とは、通信モジュール14の通信媒体が、壁、床、閉じたドア、及び天井などの障壁を貫通しないように構成された通信信号の形態を用いることを意味する。代表的な信号としては、見通し内信号、例えば、光学的信号、及びなんらかの種類の音響信号などの、見通し内信号を含む。通信モジュール14はまた、代替的に、又は加えて、部屋透過通信モジュールを含み得る。本明細書において使用するとき「部屋透過」とは、通信モジュール14の通信媒体が、壁、床、又は他の種類の構造物などの障壁により制限されないように構成されていることを意味する。これらの障壁は、信号が伝搬する歳に信号の相対強度を低減させ得るが、一般的にはこれを遮断しない。代表的な「部屋透過」信号は、とりわけ、様々な無線周波数信号、亜音速信号を含む。以下で更に詳述されるように、通信ハブ14は、これらの種類のモジュールの一方又は両方を含んでもよく、例えば、2つの部屋制限モジュール、及び1つの部屋透過モジュールなど、各種類を2つ以上含んでもよく、それぞれが、アドホックメッシュネットワークにより他の装置と通信及び接続する独自の機能を有する。
【0013】
通信モジュール14によりもたらされるネットワーク機能は一般的に、アドホックメッシュネットワークに入リ、出る機能を、元来そのような機能を有さない装置に与え、またやはりこのような機能を有さない他の装置と通信できるようにする。装置及び製品に、他の装置と通信及び調整する能力をもたらすことにより、ユーザーは、その家庭、又は他の種類の環境、例えば、複合オフィス、商業施設、又は消費者製品、若しくは追跡可能なユニットを含む他の種類の領域又は空間の、多くの態様を管理できるようになる。
【0014】
電源コネクタ16は、通信モジュールと電気的に連結し得る。したがって、いくつかの実施形態において、電源コネクタは、通信モジュールに電力を供給し、装置の消費者製品部分に電力を供給し得る。三叉のプラグを有する電源コネクタ16が
図1に例示される一方で、通信モジュール14は任意の好適な電源から電力を受け取ることができる通信モジュール14は、コンセント、又は電池から、電源コネクタ16を介して電力を受け取ることができる。いくつかの実施形態において、電源コネクタ16は、無線受電器を含み得る。ベース装置が受信機に信号を送り、受信機が信号を受信機のための電力に変換することができる。いくつかの実施形態において、電源コネクタ16は、通信モジュール14にエネルギーを供給するために、エネルギーハーベストを使用することがある。例えば、消費者製品装置10と関連付けられた製品の物理的運動は、電流及び/又は電圧を誘導的に生成し、これらは電源として使用され得る。消費者製品装置10は、多くの種類の電源コネクタを含み得る。消費者製品装置10は、利用可能な電源の種類により、電源に直接接続するか、ないしは別の方法でこれらの動作を変更する際に、通信モジュール14がより広い範囲を有するように構成され得る。
【0015】
実施形態において、
図1に例示されるように、消費者製品装置10は、センサー18を含む。1つのセンサー18が示されるが、任意の好適な数のセンサーが使用され得る。センサー18は、ユーザーが受信機12内の消費可能な製品の残量を追跡することを可能にし得る。例えば、消費者製品がなんらかの種類のディスペンサからなる場合、センサー18は、光センサーであり得る(すなわち、フォトダイオード)光センサーは、ディスペンサ内の消費可能な製品の残量が、センサー18に関連する一定の閾値を超えている場合には、センサーの光が遮蔽されるように位置付けられてもよい。ディスペンサ内の消費可能な製品の量が、閾値を下回ると、周囲光がセンサーに到達し、センサーにより信号が生成されて、ディスペンサがほぼ空であることを示す。他の種類のセンサーには、熱センサー、重量センサー、加速度計、温度センサー、診断センサー、空気質センサー、VOC(揮発性有機化合物)センサー、流れセンサー、圧力センサーなどが挙げられる。以下で更に詳述されるように、センサー18がある状態(すなわち、低製品量)の存在を検出するとき、以下により詳しく説明するように、1つ以上の動作が消費者製品10のネットワーク機能を使用してトリガされ得る。
【0016】
いくつかの実施形態において、消費者製品装置10は、直接接続通信ポート17、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、又はIEEE 1394(ファイヤーウォール)ポート、RJ45ポート、サンダーボルトポート、又は他の様々な通信プロトコルと関連する他の任意の種類のポートを有し得る。ポート17は、ユーザーに、消費者製品装置10をコンピューティング装置に接続する能力をもたらし得る。この接続を通じ、装置10は、例えば、ファームウェア又はソフトウェアの、初期設定又はプログラミング、及び更新を受け取ることができる。ポート17はまた、装置が、例えば、テレビ、リモコン、又は音楽システムなどの、同様のポートを有する消費者製品に直接属されることを可能にする。ポート17はまた、インターネットなどの外部ネットワークとの接続をもたらすために、ネットワークアクセスポイント、又はゲートウェイへの接続を可能にし得る。いくつかの実施形態において、消費者製品装置10は、加えて、又は代替的に無線通信ポートを含み得る。無線通信ポートは、例えば、Bluetooth(登録商標)プロトコル、Wi−Fi通信プロトコルなどの、好適な通信プロトコル、又は通信プロトコルの組み合わせを使用し得る。
【0017】
図2は、ネットワーク機能を提供する通信モジュール14の実施例の概略図を示す。モジュールは、部屋透過モジュール26、及び部屋制限通信モジュール28を含み得る。
【0018】
部屋透過モジュール26は、インターネットプロトコルなどのパケットベースのプロトコルを含む、様々な種類のプロトコルの1つにより通信し得る。特にインターネットプロトコルを利用する実施形態に関し、プロトコルは、低出力無線パーソナルエリアネットワーク上のIPバージョン6(IPv6)(6LoWPAN)、又は近隣交換プロトコル(Neighborhood Exchange Protocol)の1つであってもよい。いくつかの実施形態において、部屋透過モジュール26は、米国電気電子学会(IEEE)802.xxシリーズのプロトコル、例えば、標準的なプロトコルのIEEE 802.11a/b/g/nシリーズ及び変形(「Wi−Fi」とも称される)、標準的なプロトコル及び変形のIEEE 802.16シリーズ及び変形(「WiMAX」とも称される)、標準的なプロトコル及び変形のIEEE 802.20シリーズ及び、標準的なプロトコル及び変形のIEEE 802.15.4シリーズなどと関連する無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データ通信機能提供し得る。
【0019】
部屋透過モジュール26は、無線プロセッサ、1つ以上の送受信機、増幅器、フィルター、スイッチ、などを含む様々な無線要素を含むか、ないしは別の方法によりこれと通信し、データ通信機能を提供し得る。部屋透過モジュール26は、様々な通信技術を実施するために、様々な無線素子を使用する様々な種類の無線ネットワークシステムと共に動作し得ることが理解され得る。部屋透過モジュール26はまた、シリアル接続ポート、IRポート、Bluetooth(登録商標)インターフェース、ネットワークインターフェース、Wi−Fiインターフェース、WiMaxインターフェース、セルラー通信ネットワークインターフェース、ワイヤレスネットワークインターフェースカード(WINIC)、送受信機など、様々な種類の接続をサポートする様々な入出力(I/O)インターフェースを含み得る。部屋透過モジュール26は、多数の周波数帯域又はサブバンド、例えば、Wi−Fi及びBluetooth(登録商標)通信のISM周波数帯域の2.4GHz範囲、GSM、CDMA、TDMA、NAMPS、セルラー、及び/又はPCS通信のための850MHz、900MHz、1800MHz、及び1900MHz周波数帯域の1つ以上、CDMA2000/EV−DO及び/又はWCDMA/JMTSの2100MHz周波数帯域、全地球測位システム(GPS)動作の1575MHz周波数帯域などにおける動作をサポートするための1つ以上の内部及び/又は外部アンテナを含み得る。部屋透過モジュール26を通じて、装置10は、例えば、ファームウェア又はソフトウェアへのセットアップ又はプログラミング、加えて更新を受け取ることができる。部屋透過モジュール26はまた、装置が、他の装置、例えば、テレビ、リモコン、又は音楽システムなどと通信することを可能にし得る。部屋透過モジュール26からの通信により、ネットワークアクセスポイント、又は他の種類のゲートウェイへの接続により、インターネットなどの外部ネットワークへの接続が促進され得る。
【0020】
部屋制限通信モジュール28は、例えば、赤外線光、可視光、超音波、及び/又は他の音響信号を使用する、見通し内通信モジュールであり得る。受信機が送信機の視野内にないとき、受信機は信号を受信しない。見通し内通信モジュールは、部屋制限通信をブロードキャストするために、発信機24と通信することができる。いくつかの実施形態において、発信機24は、消費者製品装置10の構成要素である。いくつかの実施形態において、消費者製品装置10と関連する消費者製品(図示されない)は、部屋制限通信の発信機として機能するように動作し得る。この構成の一例としては、消費者製品装置10と関連する電球などの照明要素が挙げられる。
図14を参照して以下で更に詳述されるが、部屋制限通信モジュール28は、光学的に近接する他の消費者製品装置に見通し内通信信号の光をもたらすために、特定の時間に特定の周波数で電球のオン・オフを切り替えるように構成され得る。特定の周波数を有する部屋制限通信を利用することにより、受信機の回路は、この周波数に特定的に合わせられ、これにより光学的検出中に、信号雑音比を改善することができる。他の実施形態は、部屋制限信号を送信するための他の技術を使用し得る。いくつかの実施形態において、発信機24によりブロードキャストされた部屋制限通信は、変調したフォーマットなどのデータを含むか、又は他の技術を使用して、データを通信信号に埋め込むことができる。したがって、部屋制限通信モジュール28は、任意の好適な通信プロトコルを使用して、様々な信号を送信するように構成され得る。
【0021】
通信モジュール14は、他の構成要素を含み得る。例えば、メモリ20は、通信モジュール14内に位置してもよく(例示されるように)、装置内の他所に位置するか、又は、ネットワーク化されるか、若しくはクラウドコンピュータにおいて一般的であるように遠隔メモリであってもよい。コントローラ20が通信モジュール14の一部として例示されるが、他の実施形態は、ネットワーク化したコントローラなど、通信モジュール14とは別の、コントローラ20を有してもよい。いくつかの実施形態において、多数の通信モジュール14を制御するために、中央装置コントローラが使用されてもよい。消費者製品装置10と関連する製品の状態を感知するように構成されたセンサーに加えて、他の種類のセンサーが、消費者製品装置10上に存在してもよく、又はセンサーは、消費者製品とローカルで関連するのではなく、アドホックネットワークのメンバーである、独自のノード上に位置してもよい。センサーは、セキュリティセンサー、無線周波数識別タグ、バーコードリーダー、近距離無線通信(NFC)、又は環境センサー、動きセンサー、音センサー、臭気センサー、煙アラーム、空中微粒子センサー、花粉及び埃センサー、空気清浄化システム、メトロロジー、空中の生物学的因子センサー、微生物及びウイルスセンサー、表面汚染センサー、衛生センサー、水質センサー、湿度センサーなどであり得る。環境センサーは、空気の質、光レベル、温度、空気の流れ、又は他の環境条件を感知し得る。例えば、空気質を感知するセンサーは、部屋は換気を必要とすることを判定することができ、空気清浄機の作動により換気するように、空気清浄機と関連する消費者製品装置にネットワークを通じて信号を送信することができる。照明用途において、センサーは1つ以上の照明装置をオンにする、オフにする、暗くするために、照明レベルに関する情報を送信し得る。ノードなどの照明装置は、以下で更に詳述される。
【0022】
照明製品
1つの代表的な実施形態において、装置10と関連する消費者製品は、照明製品であり得る。用語「照明製品」は、本明細書において使用するとき、電源からの電力を選択的に受け取るために、ソケット又はレセプタクルにねじで、ないしは別の方法で挿入するために、いずれかの形態の電球又は照明要素を幅広く指す。この点において、照明製品はとりわけ、従来的な白熱電球、LED電球、LED、小型蛍光灯(CFL)電球を含み得る。更に「照明装置」はまた、ランプ、安定器、照明固定具、及び様々な種類の電球、又は照明要素を受容し、スイッチを切り替える、及び/又は暗くすることができる、他の装置を指し得る。照明製品に電力を供給する電源は、実現例に基いて変化し得る。代表的な電源としては、電源、電気グリッド、誘導電源、太陽光による電源、音波による電源、様々な種類の電源の組み合わせなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0023】
図3は、照明製品(図示されない)で使用されるアダプタ30である、消費者製品装置の実施形態を示す。例示される実施形態において、アダプタ30は、ハウジングの一部と一体である、通信モジュール14を含む。ハウジングはまた、例示される実施形態において、ねじ付きのタイプの基部を有する電源を受容するように構成された、発光レセプタクル32を含むが、本開示はこれに限定されない。アダプタ30はまた、典型的には照明製品を受容するライトソケット又はレセプタクル内に挿入されるように一般的に構成され得る、挿入可能部34を含む。例示される実施形態において挿入可能部34にはねじがあり、標準的な電球のねじ付き部と同様の構成であり、標準的なソケットに受容され得る。ユーザーは、家庭用電球などの照明製品を発光レセプタクル32に挿入し、その後挿入可能部34を標準的なライトソケットに挿入することができる。認識されるように、
図3に示される特定の構造的構成は、単に代表的な非限定的実施形態の例示にすぎない。任意の特定のアダプタの特定の構造的構成は、本開示の範囲から逸脱することなく、変形し得る。例えば、いくつかの地理的地域においては、第1の構造的構成を有するアダプタが利用され、一方で他の地理的地域においては第2の構造的構成を有するアダプタが使用され得る。したがって、用語「ライトソケット」の使用は、限定を落とせず、単に構造的構成の1つの代表的な種類として使用される。更に、いくつかの実施形態において、アダプタ30の構成要素はまた、不可分の構成における照明製品と一体であり得る。
【0024】
図3は、発光レセプタクル32の1つの代表的な構成を例示するが、様々な他の実施形態が可能である。例えば、
図4は、コンセントと同様の構成のソケットの形態をとる発光レセプタクル32を有するアダプタ30の実施形態を例示する。この実施形態において、アダプタ30は、
図1の消費者製品装置10の裏側の電源コネクタ16と同様の、三叉構成を含む、挿入可能部16を含み得る。先に詳述したように、
図4のアダプタ30はまた、部屋制限通信モジュール、及び部屋透過通信モジュールの一方又は両方を有する、通信モジュール14を含み得る。
図3の発光レセプタクル32は、任意の好適な電球、ライト、ランプ、又はプラグを有する他の照明装置の電源コードのプラグを受容し得る。発光レセプタクル32はまた、例えば、非常照明に見られる、一体化した電源コネクタを有する、ライトと関連する電源コネクタなど、他の好適な電源コネクタを受容し得る。更に、いくつかの実施形態において、アダプタ30は、標準的な壁ソケット、延長コード、電源コード、サージ保護装置、又は他の電気構成要素と一体である。
【0025】
図1に例示される装置10と同様に、
図3及び/又は4のアダプタ30はまた、センサー18などのデータ収集装置を含み得る。センサー18は、フォトダイオードなど、光センサーであってもよい。他の実施形態において、センサーは、温度センサー、煙検出センサー、近接センサー、若しくは他の任意の好適なセンサー、又はデータ収集装置、あるいはこれらの集合であり得る。センサーは、アダプタ30内に位置するコントローラ(すなわち、
図2のコントローラ20)と通信し得るか、又はこれは関連するアドホックネットワーク内の照明装置又は非照明装置に位置するコントローラと通信し得る。コントローラは、センサーからの入力により指示される、発光装置の電源をオン又はオフに切り替えるように、電源接続を制御し得る。いくつかの実施形態において、スイッチングは、代替的に、又は加えて、例えば、特定の時刻、活動、又は他の要因のために所望される照明レベルへのユーザーの入力により制御され得る。
【0026】
照明製品及び関連するアダプタ30は、ネットワーク化したノードのアドホックメッシュネットワークを形成してもよく、様々な装置(例えば、消費者製品、照明装置、非照明装置など)がネットワークから随意的に出入りし、ネットワーク化内の全ての装置が、その半に内の任意の、かつ全ての装置と通信し得る。中央コントローラが存在してもよいが、各装置はまた、その独自のコントローラを有してもよい。いくつかの実施形態において、1つのノードが、他のノードへの制御信号をもたらし得る。制御信号は、部屋透過信号発信、部屋制限信号発信、又は部屋透過信号発信及び部屋制限信号発信の組み合わせであり得る。既知のアドホックメッシュネットワークプロトコルとの関連において、ネットワーク化のノードはアドホックメッシュネットワークを他のネットワークに接続する能力を有する、ブリッジノードであり得る。
【0027】
この点に関する議論は、アドホックのワイヤレスメッシュネットワークを形成する能力を消費者製品に与えることに焦点を当てている。消費者製品は、電球、掃除機、空気清浄機などの比較的「低知能(dumb)」なものから、消費者様電子機器及びコンピューティング装置などの高機能なものにまで及ぶ、知能を有し得る。これらの機能を有する装置のネットワークを有することにより、ユーザーは、間取りに関する予備知識なしに、ネットワークのノードを家又は構造物の部屋へとセグメント化することができる場合がある。
【0028】
部屋リスト/部屋ID
図5は、家の間取りの例を示す。しかしながら、本明細書において利用される技術は、オフィスビル、病院、ホテル、製造設備、造船所、スタジアム、団地、飛行場、及び倉庫などの、任意の種類の構造物又は環境に適用することができる。単に例示目的のために、この議論は、家の内部の消費者製品に焦点を当てる。この選択は、限定を意図せず、示唆するものではない。アドホックネットワークのノードは部屋の中に位置するが、特定の間取り、又は構造物内の様々な部屋種類の識別(すなわち、浴室、寝室など)は、必ずしもシステムのユーザーによりシステムに入力される必要がない。代わりに、マスターノード、ブリッジノード、又は他のコントローラが、構造におけるノード間の部屋透過通信及び連動する部屋制限通信の組み合わせに基いて、構造物の間取り及び部屋種類を分析的に判定し得る。技術及び実施形態のユーザーは、必ずしも人間の消費者ではないことに留意すべきである。「ユーザー」は、人間が行わなくてもよいように、この情報を収集するために、人間の消費者により利用されるコンピューティング装置であり得る。
図5に例示されるノードは、様々な消費者製品及び装置と関連付けられてもよい。単に例として、ノードAは壁コンセントと関連付けられてもよく、ノードBは、フロアランプと関連付けられても、ノードEは空気清浄機と関連付けられてもよく、ノードJはライトスイッチと関連付けられてもよく、ノードLは器具と関連付けられてもよい、など。
【0029】
図6は、どのノードが部屋の中に位置するのかを判定する方法の実施形態のフローチャートを示す。40において、アドホックメッシュネットワークが形成される。これは、ノードを展開することと、その後これらの信号をブロードキャストさせて、これらが存在する領域内のいずれかのノードに通知することとを含み得る。ノードは先に記載されたもののような照明製品、又は消費者製品であり得る。ネットワーク形成の一部として、ノードは、その信号を送信し、他のノードの存在を判断し得る。
【0030】
42において、アドホックメッシュネットワークのノード間の信号が分析される。この分析は、例えば、ネットワーク、ノード、クラウド、コンピュータ装置、例えば、デスクトップコンピュータ内、手持ち式コンピューティング装置、例えば、スマートフォン又はタブレットなど、1つ以上の位置で生じてもよい。
図5の間取りを参照し、いくつかのノードは、他のノードが「見る」ことのできないノードを見、ここでノードを「見る」とは、部屋制限信号などの検出を介したノードの存在の検出を意味する。例えば、ノードIは、ノードJ、A、及びHを見ることができる。しかしながら、ノードJはまた、ノードL及びノードKを見ることができる。ノードKは、ノードMを見ることができる。信号を分析することにより、ノードJはノードMを見られないことが判定され、よって信号送信時にノードJとMとの間には壁が存在するはずである。同様に、ノードIは、戸口を通じてノードHを見ることができるが、ノードIはGが見えないが、ノードIはノードHからの情報により、ノードGの存在を認識している。
【0031】
この分析により、ノードはまたこれらの間の距離を判定することができる。受信ノードは、別のノードからの送信時間を判定することができ、これにより、ノード間の距離を判定するが、必ずしも方向を判定しない。例えば、これら2種類の分析を使用して、構造内の部屋を判定することができる。視線データに基づき、ノードを部屋にセグメント化することができる。更に、受信される信号強度に基づき、ネットワークは部屋のおよその大きさを判定することができる場合がある。ノードは、例えば、光学的に、電気的、センサーを使用するなどして、互いを検出する多くの方法を有する。いくつかの実施形態において、ノードはコンセント、ライトスイッチに組み込まれ、他の構成要素は典型的には構造物の壁に取り付けられる。このようなノードは、部屋の境界線(すなわち、壁)に位置付けられる傾向があるため、これらが関連する部屋のおよその寸法の判定を補助し得る。
【0032】
上記の分析は、部屋限定通信モジュールの使用のみを想定している。いくつかの実施形態において、ノードの1つ以上が、部屋透過通信モジュールを使用し得る。この例において、ノードはそれ自体を、部屋限定通信に基いて識別し得る。このデータを見通し内データと結合することにより、ネットワークは、ノードの間の壁及び開口部を特定し、44においてノードを部屋にセグメント化することができる。例えば、
図5を参照し、ノードIは、部屋透過通信モジュールに基いてノードCの存在を認識し得る。しかしながら、部屋制限信号を見ると、ノードIはノードCの存在を検出することができず、これらの間に壁又は他の障壁が存在することを示す。更に、部屋制限通信の不在又は存在を経時的に分析することにより、構造物に関する追加的な情報が収集され得る。例えば、ドアは、所要の構造物における2つのノードの間に配置されてもよい。ドアが開いているとき、部屋制限通信は、2つのノードの間で送信されてもよい。ドアが閉じているとき、部屋制限通信は、2つのノードの間で送信されない。したがって、2つのノードの間の非制限通信の存在又は不在に基いて、ドアの位置が推定され得る。
【0033】
更に、様々な状態、活動、又は事象が、部屋透過通信の分析により、代替的に、又は追加的に推測され得る。例えば、2つのノードの間の部屋透過通信の信号強度は、2つのノードの間のドアが開位置から閉位置へと動かされると、2つのノードの間の部屋透過通信が低減しうる。別の実施例において、ノードはペットの首輪に取り付けられ、ペートが家の中を動くと、首輪ノードと家の中の他のノードとの間の通信における相対的信号強度が測定されて、家の中のペットのリアルタイムの位置が判定される。更に他の実施例において、人と関連するノードが追跡されて、家の中の人の位置を確認することができる。したがって、人が家の中を移動すると、様々な動作がトリガされ得る。以下で更に詳述されるように、このような動作としては、ライトのオン/オフ、器具(すなわち、コーヒーメーカー)オン/オフ、HVACユニット、セキュリティシステムなどの制御が挙げられる。いくつかの実施形態において、ノードは、掃除用具と関連付けられてもよい。掃除用具の動きが検出されると、音楽システムがオンになる。一度ノードが部屋にセグメント化されると、ノード情報が更新されて、46においてノードを特定の部屋と関連付ける。ネットワーク上におけるノードの1つが、不揮発性メモリを含むことがあり、又は不揮発性メモリはネットワークの外側に位置に位置するが、ノードの1つと通信していることがある。部屋リスト、及び部屋と関連するノードは、このメモリに保存され得る。不揮発性メモリを有するか、又は不揮発性メモリへのリンクを有するノードは、インターネットなど、別のネットワークへのブリッジであってもよい。アドホックネットワーク内の1つ以上のノードがユーザーによって動かされ得るか、又はそれ自体が可動であり得る、消費者製品に取り付けられるか、又はこれを含み得るため、このプロセスは更新された情報を得るために、反復されてもよい。例えば、プロセスは、トリガ事象(ノードの追加/排除)に基いて定期的に反復され得る(例えば、毎時間、毎日、又は毎週)か、又はユーザーに要求された際に反復されてもよい。
【0034】
上記にて例示されたプロセスは、ノードを部屋にセグメント化することに向けられているが、例えば、ユーザー、装置の種類などによりセグメント化するなど、装置を更なる、又は別の種類のセグメントにセグメント化することもまた可能である。この議論は部屋によるセグメント化に焦点を当てているが、他の種類のセグメントの使用もまた、本明細書において提示される実施形態の範囲内であるとみなされるべきである。
【0035】
部屋の目的
一度ノードが部屋にセグメント化されて、ノードがこれらの部屋と関連付けられると、各部屋の目的が決定され得る。
図7は、部屋に目的を割り当てる方法の実施形態のフローチャートを示す。プロセッサ50〜56は
図6のものと類似であり、同じではないにしろ、同様の信号分析でノードを部屋にセグメント化する。50において、ノードがネットワークを形成し、ノードの間の信号が分析される。分析は、例えば、各個別のノードで、マスターノードで(指定されている場合)、ネットワークで、クラウドで、デスクトップコンピュータなどのコンピュータ装置で、スマートフォン若しくはタブレットコンピュータなどの手持ち式コンピューティング装置で、又はこれらのいずれかの組み合わせにおいて生じ得る。ノードを部屋にセグメント化すると、ネットワークは次に58において部屋のノードの1つのアイデンティティを獲得する。
【0036】
部屋のノードの1つのアイデンティティの獲得は、任意の数の識別プロセスに基づき得る。例えば、ノード自体は、装置識別子、在庫商品識別番号、名前など、これが信号にエンコードして送信するための情報を有する。いくつかの実施形態においてこの情報は、ノードの部屋透過通信において送信される。いくつかの実施形態において、この情報は、ノードの部屋制限通信において送信される。更に他の実施形態において、情報が、ノードの部屋制限及び部屋透過通信の両方において送信される。いくつかの実施形態において、ユーザーは、ノードをアクティブ化する際に情報をノードにもたらしてもよい。情報は、任意の好適な技術、例えば、USBポートを使用して、又はノード上の常駐インターフェース、例えば、無線インターフェースなどを使用して提供され得る。いくつかの実施形態において、ユーザーは、コンピュータ装置で実行するアプリケーションを通じてノードと対話し得る。いずれにせよ、ノードは本明細書において「ノードデータ」と称されるものとともにこの情報を保存してもよい。ノードデータは、ノードに関するいずれかの情報、例えば、ノードのある装置の種類、装置の状態(例えば、フル、又はほぼ空など)、その電力状態、他のどのノードに接続されているかなどを含み得る。
【0037】
一実施形態において、ノードデータは、ノードに常駐する消費者製品装置の、少なくとも識別子を含む。このノード、又はネットワーク上の別のノードは、識別子のデータベースにアクセスし、データベースへのインデックスとして装置識別子を使用する。生じる情報は、ネットワークにノードに関するより多くの情報を提供する。例えば、消費者製品装置は、在庫商品識別(SKU)番号を識別しとして有し得る。データベースの結果へのアクセスすることにより、SKUが歯ブラシとして識別される。他の種類の識別子もまた存在し得る。識別子はバーコード、ネットワークアドレス、RFIDベースのコード、周辺装置の分析に基づいて想定されるアイデンティティ、又は環境に関する情報などであり得る。この情報に基づき、60において部屋に部屋機能を割り当てることができる(この実施例においては歯ブラシが存在する部屋を浴室として)。
【0038】
データベースもまた様々な形態を取り得る。これは、データを完全に投入した製品データベース、小さなルックアップ表、又は他の任意の好適なフォーマットであり得る。データベースは、ネットワーク内のノード上の不揮発性メモリ内に位置してもよく、又はこれは、ネットワークの外部にありながら、ブリッジノードなどにおいて、リンクを通じて外部ネットワークにアクセス可能であってもよい。
【0039】
データベースへのアクセスはまた層状に生じてもよい。第1データベースは、歯ブラシとして特定の装置を識別し、これにより第2データベースのアクセスが生じて、これがモデル番号、又はブランド名などの歯ブラシに関する更なる情報を提供する。一実施形態において、アクセスされるデータベースは、同様のネットワークを有する消費者によりデータを投入されたデータベースを含んでもよく、機能を部屋に割り当てるための、より高度な洞察を有し得る。
【0040】
データベースは、多くの異なる方法で編成され得る。一実施形態において、データベースは、ノードの表、部屋の表、及びノードの表と部屋の表との間の関連である。あるいは、データベースは、無線ネットワークにおけるノードの表、家の中の部屋の表、部屋機能の表、及び部屋機能と、部屋と、ノードとの間の関連である。この関連は、ノードが部屋の間を移動するとき、ネットワークから出るとき、ノードと関連する製品が使用されるとき、又はノードがネットワークに追加されるときに、経時的に更新され得る。
【0041】
一実施形態において、部屋リストに含まれる情報は、部屋に機能を割り当てるのに有用であることがわかることがある。あるいは、部屋機能は、前の部屋リスト又はその履歴、現在のノード機能リスト、ノード機能リストの履歴、現在のノード位置データ、ノード位置データの履歴、現在のセンサーデータ、センサーデータの履歴、ユーザープリファレンスデータ、部屋機能の外部データベース、構造物の青写真、及び構造物に関する外部データに基いて割り当てることができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、部屋の識別は、部屋内の2つ以上のノードから収集したノードデータに基づき得る。例えば、部屋の中の第1ノードがハンドソープディスペンサとして識別される場合、ハンドソープディスペンサと関連する部屋は、台所又は浴室であり得る。一度部屋の中の第2ノードが食器洗い機(又は台所で通常使用される他の製品)として識別されると、システムは第1ノードが台所にあるものと判断し得る。
【0043】
動作
部屋の目的を識別すると、部屋の目的及び部屋の中のノードに基いて動作が行われ得る。このプロセスの実施形態は
図8に示される。一実施形態において、62において、アドホックネットワークは、空気清浄剤ディスペンサなどの、消費者製品と関連するノードを有する。しかしながら、容易に理解されるように、ノードは、
図1に関して記載される任意の種類の消費者製品装置と関連し得る。加えて、ネットワークは、内部又は外部ネットワークのいずれかへのリンクを有する、ノードA(場合によりブリッジノードと称される)などのコンピューティング装置を備えるノードを有する。
【0044】
62において、消費者製品ノードは、コンピューティング装置ノードにデータを送信する。このデータは上記のノードデータであり得、ノードの識別子、消費者製品の状態、及び/又は電力状態などを含み得る。ノードデータは消費者製品ノードにおけるセンサーから収集された情報を含み得る。コンピューティング装置は、64においてデータベースにアクセスして、ノードに関するより多くの情報を収集し、このデータをノードデータと関連付ける。コンピューティング装置はその後、66において、ノードにおいて装置に関連して取られる動作の決定を行い、68においてこの動作を実行することができる。動作は、ネットワークの内部又は外部であり得る。
【0045】
内部動作は、ノードの機能を変更すること、例えばこれをシャットダウンする、速度を落とす、これをオンにする、使用を減らすことなどを含み得る。これは動作状態が変更した現在のノードに対するパートナーデバイスを含む場合があり、例えば、装置内の補給品の量が低下している場合に別の装置をアクティブ化する。これはまた、特定のノードにおいて必要とされる供給品を特定する買い物リストをユーザーに提供するなど、内部データベースを更新するか、又はネットワーク内でユーザーにメッセージを送信することを含み得る。
【0046】
外部動作は、携帯電話ネットワークへのリンクを介してユーザーにテキストメッセージを送信すること、インターネットゲートウェイ、及びメールクライアントを通じてEメールを送信すること、更なる供給品を注文するために電子商取引ゲートウェイにアクセスすること、又は外部データベースからノードに位置する装置の情報にアクセスすること、又は他の任意の好適な外部動作を含み得る。
【0047】
例えば、ノードが空気清浄剤ディスペンサを有することを想定し、ノードデータは、空気清浄機として装置を特定する識別子、及びリザーバ内に残っている清浄剤の量を示す状態を含み得る。ノードは、コンピューティング装置にこのデータを送信する。コンピューティング装置はデータベースにアクセス(内部又は外部)、この量に基いてリザーバがほぼ空であることを判定する。この例におけるデータベースは、単にメモリ内に保存されたリストであり得る。コンピューティング装置はその後、ほぼ空であるリザーバに基いて異なる動作を特定する。装置は、ユーザーと連絡して、ユーザーにこの状態を伝える(例えば、テキストメッセージ、e−メールメッセージ、又はインスタントメッセージにより)。この装置は、電子商取引ゲートウェイにアクセスして、より多くの空気清浄剤を注文することができる。装置はまた、空気清浄機が燃えるのを避けるために、これをシャットダウンすることができる。装置は、動作を開始するために、空気清浄機と関連する別のノードに命令することができる。
【0048】
ノードにより検出される様々な条件によりトリガされる機能又は動作もまた、相互接続され得、例えば第1ノードにおいて第1条件が満たされると、他のノードにおいて一定の動作がトリガされる。したがって、ユーザーが家を掃除しているものと判断されると(すなわち、モップと関連するノードの動きを検出することにより)、一連の事象が開始され得る。光を一定の設定にする、娯楽システムをオンにする、カーテンを開ける、空気清浄剤を分配するなど、これらの事象はユーザーにより規定されてもよい。他の検出される事象が、他の動作をトリガしてもよい。例えば、数時間(又は数日)にわたり、家に人がいないと判断されたとき、家の中のライトが、セキュリティ対策として、周期的にオン及びオフにされてもよい。更に、部屋の中の者が部屋を出たと検出されるときに、部屋の光のスイッチがオフにされてもよい(又は少なくとも暗くする)。
【0049】
実行する動作の選択は、センサーからの入力、ユーザー入力、ユーザーにより設定された前の状態などを含み得る。例えば、センサーは空気フィルターを通る空気の流れが特定の閾値以下まで低下したことを検出し、フィルターの清浄化又は交換が必要であることを示し得る。この情報は、ネットワークが採るべき動作を選択するのを支援する。
【0050】
このように、ネットワークは、ネットワークのノードにおける装置に関する様々な情報を得て、ネットワークがユーザーに自動的にサービスを提供するのを可能にする。ネットワークが処理できるタスク及びサービスが多いほど、ユーザーにとって製品及びネットワークの使用が容易になる。構造内に存在するこのようなネットワークを有することにより、他の利益もまた生じ得る。
【0051】
ホームディスカバリ
構造の設計の判定に関して先に記載したように、ユーザーはネットワークに入力する青写真又は間取りを有さないことがある。しかしながら、ネットワークのノードは、ネットワーク内の様々なノードの間で信号送信する通信に基いて、構造を異なる方法で「見る」ことができる。したがって、ネットワークの1つの利益は、構造の三次元表示を構成するその能力にあり得る。
図9は、装置のネットワークが、家の三次元表現を生成する「ホームディスカバリ」を行う方法の一実施形態を示す。
図9は、家との関連において例示されているが、構造又は環境のいずれかの種類の設計を判定するために、システム及び方法が使用され得ることが容易に認識されるはずである。80において、少なくとも3つのノードを有するネットワークが提供される。3つのノードの使用により、1つのノードが他の2つのノードに対して三角形を形成するようにして位置することができる。一般的に、これらのノードにおける通信モジュールは、部屋透過モジュールである。3つのノードを有することにより、信号分析に十分な情報が提供され、ノードの1つの別のフロアに位置し得ると、部屋制限モジュールにより生じる信号送信は、このノードには届かない。82において、3つのノードの間の信号の飛行時間が得られる。84において、信号分析は、
図10に示されるような、構造物の三次元表示を生成することができる。いくつかの実施形態において、飛行時間の計算は、NXP Semiconductors Netherlands B.Vによりもたらされる、JenNet−IPネットワークプロトコルを有する無線マイクロコントローラチップなどの、部屋透過モジュールと関連するチップにより提供することができる。
【0052】
信号分析に加えて、ノードの種類、及びノードが可動性であるかどうかなど、家の三次元表示を定義するのに役立つ他の情報が存在し得る。例えば、ノードの1つが、Swiffer(登録商標)ダストモップなどの、フロア掃除機に取り付けられてもよい。使用中、フロア掃除機の動きにより、カーペットのないフロアがどこに存在するかという情報がもたらされ、加えて他の2つのノードの位置に関する更なる三角法データをもたらす。別の実施例において、ノードはRoomba(登録商標)などのロボット掃除機に取り付けられてもよい。この構成において、カーペットを敷いた表面、加えて部屋の中の家具の位置に関するあり得る情報が特定され得る。ユーザーは更にダスター又は他の種類の「ワンド」構造を使用して、ネットワークの構造をマッピングし得る。更に別の代替は、ペットへのノードの取り付けを含む。他の移動性ノードも当然可能である。
【0053】
更なる情報は、家のより正確な画像を生じる。上記においては、ノードの位置特定の手段として部屋透過通信モジュールの使用に焦点が当てられているが、部屋制限モジュール、加えて先に特定された部屋セグメント化、及び部屋の目的もまた使用され得る。部屋のリスト、部屋の中のノードのリスト、ノードと関連する消費者製品の状態などを含み得る家の三次元表示を生成するために、この信号分析と共に、この追加的な情報の全てが使用され得る。情報は、ネットワーク内、又はその外部に保存され得るが、少なくとも1つのノードによりアクセス可能である。
【0054】
ネットワーク構成
図11は、複数のノードA〜Eにより形成される、アドホックネットワーク100を含む、代表的なネットワーク構成を示す。アドホックネットワーク100は、構造物130内に含まれる。上記のように、構造物120は、多数の部屋の、及び/又は多数の階を備えてもよく、ノードA〜Eが構造物内に一時的に、又は恒久的に配置されている。ノードの様々なグループ化が、構造物130内の部屋(図示されない)にセグメント化され得る。1つ以上のノードA〜Eは、例えば、照明製品などの消費者製品と関連してもよい。1つ以上のノードA〜Eはまた、センサー18と同様であり得るセンサーを含んでもよい(
図1〜4)。ノードA〜Eはまた、部屋制限通信及び部屋透過通信を促進するための通信モジュールを含み得る。
【0055】
ノード間の様々な通信チャネルが
図11に例示される。ノードA〜Eは、部屋制限通信102、104、106、108、110を介して他の様々なノードと通信している。ノードA〜Eが構造物内の部屋に配置されているため、いくつかのノードは、部屋制限通信による信号通信を介して他のノードと通信していない。部屋透過通信による信号通信に注目し、ノードAは、部屋透過通信112、114、116、118を介して各ノードA〜Eと通信している。部屋透過通信112、114、116、118を介して、ノードAは、例えば、ノードB〜Eからノードデータを要求する、ノードB〜Eにおいて機能を開始するなど、様々な機能を実行してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、様々なノードB〜Eはまた、部屋透過通信(図示されない)を介して互いに通信し得ることが述べられている。このような通信は、例えば、アドホックネットワーク100内のノード間の相対距離を決定するための、飛行時間の計算に使用され得る。したがって、例えば、ノードB及びノードEが
図11において、部屋制限通信により通信していない場合、ノードEはそれでもノードBから送信された部屋透過通信を受信し、これに反応することができ得る。
【0057】
図11において、ノードAは、ブリッジノードとして機能し、ネットワーク通信120を介してアドホックネットワーク100を通信ネットワーク122に接続するのに役立つ。認識されるように、通信ネットワーク122は、任意の好適な種類のネットワークであり得、多くのコンピュータ及び/又はインターネットを含むデータネットワークを含むことができ、有線及び/又は無線通信リンクを含み得る。更に、ノードAは通信ネットワーク122へのブリッジとして役立つが、本開示はこれに限定されない。他のノード又は装置は、ブリッジング装置として機能し得る。
【0058】
通信装置124はまた、通信ネットワーク122と通信し得る。通信装置124は、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又はネットブックコンピューターなど、通信ネットワーク122を介した通信のための、任意の種類のクライアント装置であり得る。いくつかの実施形態において、コンピュータ装置124は、モバイル通信装置であり、これは、スマートフォン、PDA、タブレット、携帯電話などの手持ち式又はモバイル装置で使用するためにオペレーティングシステムを実行する、いずれかのコンピュータ、又はコンピューティング装置を含む。例えば、モバイル通信装置としては、アップルiPhone(商標)、アップルiPad(商標)、パームプレ(商標)、又はアップルiOS(商標)を実行するいずれかの装置、アンドロイド(商標)OS、グーグルクロームOS、シンビアンOS(商標)、ウィンドウズモバイル(商標)OS、パームOS(商標)、又はパームウェブOS(商標)などの装置が挙げられる。
【0059】
いくつかの実施形態において、コンピューティング装置124と対話するユーザーはまた、場合により「app」と称される専用アプリケーションと対話してもよく、これはアドホックネットワーク100の様々なノードと相互作用するために、コンピューティング装置124のコンピューティングプラットフォームで実行することができる、コンピュータで実行可能な命令を含む。コンピューティング装置124は加えて、又は代替的に、ユーザーがアドホックネットワーク100により様々なタスクを達成できるようにする、及び/又はアドホックネットワーク内のノードにより生成される通信を受信する、1つ以上の他のアプリケーションを提供する。アプリケーションとしては、ウェブブラウザアプリケーション(例えば、INTERNET EXPLORER、MOZILLA、FIREFOX、SAFARI、OPERA、NETSCAPE NAVIGATOR)、テレフォンアプリケーション(例えば、セルラー、VoIP、PTT)、ネットワーキングアプリケーション、メッセージアプリケーション(例えば、Eメール、IM、SMS、MMS、ブラックベリーメッセンジャー)、カレンダーアプリケーションなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0060】
図12は、通信ネットワーク122が構造物130内にある、別のネットワーク構成を示す。
図12の通信ネットワーク122は、ローカルエリアネットワーク(一般的にLANと称される)を使用して相互接続される、オフィス、家、又は他の屋内及び屋外施設などの、特定の局所的地理的領域内に位置するコンピュータシステムを含み得る。LANはまた、インターネットなどの、追加的な公衆ネットワーク(図示されない)と接続し得る。Wi−Fiを使用してLANの無線領域をもたらすために、1つ以上のWi−FiアクセスポイントがLANと接続し得る。ブリッジノードAなど、1つ以上のノードA〜Eは、通信ネットワーク122と通信し得る。通信装置124はまた、通信ネットワーク122と通信し得る。
図11と同様に、コンピューティング装置124は、通信ネットワーク122への接続を通じて、アドホックネットワーク100内の様々なノードに関する情報を制御するかないしは別の方法で受信し得る。
【0061】
図13は、1つ以上のデータベースを含む(単純化のために、1つのデータベース136のみが例示されている)、ネットワーク装置134を含む代表的なネットワーク構成を示す。例えば、
図8に参照して先に記載されたように、データベース136は、製品情報、ノードデータ、部屋リスト、部屋機能リスト、ノードと部屋の関連などを保存し得る。ネットワーク装置134は、アドホックネットワーク100と関連する構造物の付近、又はアドホックネットワーク100から一般的に離れた位置(すなわち、クラウドベースの構成)を含む、ネットワーク構成内のいずれかの好適な点に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、データベース136がブリッジノードAに位置してもよい。いくつかの実施形態において、ブリッジノードAは、データベース通信138を使用して、データベース136と直接通信して、データベース136に情報を送信し、加えてアドホックネットワーク100に関連する情報を呼び出してもよい(例えば、
図6に関して記載される)。他の実施形態において、データベース136は、通信ネットワーク122を介した通信により、アクセスすることができる。いくつかの実現例は、部屋リストを保存するための構造物内の第1データベース、及び製品情報を保存するためのクラウドベースの構成の第2データベースなど、複数のデータベースを使用してもよい。
【0062】
データベース136、又はシステムと関連する他のデータベースに保存される情報が、分析など、任意の好適な目的のために使用され得る。例えば、情報は、製品消費、製品使用、及び他の種類の消費者習慣と関連する消費者に関する情報をもたらすために使用され得る。
【0063】
ユーザーは、アドホックネットワーク100内の様々なノードに関する情報を制御するか、ないしは別の方法で受信するために、コンピューティング装置124と対話することができる。制御の種類は、ノードの種類、及びノードと関連する消費者製品の種類に基いて変化するが、代表的な種類の制御としては、照明製品の操作、セキュリティシステムの操作、器具の操作、暖房/空調システムの操作などが挙げられる。ユーザーはまた、例えばメッセージングアプリケーションによって、アドホックネットワーク100、又は他の種類の情報と関連する消費可能な製品の状態に関する、製品情報を受け取ることができる。いくつかの実施形態において、部屋リスト、部屋機能リスト、部屋と関連するノード、製品リスト、及びアドホックネットワーク100と関連するデータベースに保存される他の情報が、コンピューティング装置124を介してアクセス可能であり得る。
【0064】
いくつかの実施形態において、組み込みプロセスに関する命令が、コンピューティング装置124に提示され得る。コンピューティング装置124は、公衆ネットワークを介してアドホックネットワーク100と通信することができ(すなわち、
図11)、又はアドホックネットワークのブリッジノード内のネットワークと通信してもよい(すなわち、
図12)。いずれにせよ、命令は、ウェブブラウザ、又はコンピューティング装置124で実行される専用アプリケーションを介して提示されてもよい。1つの代表的な組み込みプロセスにおいて、ユーザーは、構造物内の一定の照明製品をオンにするように命令される。一度照明製品が点灯されると、どのノードがこの照明製品と見通し内通信しているかが、各ノードにおけるセンサーから収集されるデータに基いて、判定され得る。いくつかの実施形態において、照明製品が点灯されると、これらは、
図14で以下に記載されるように、人間の肉眼に知覚可能である、一定の周波数でパルスを送るように命令される。いくつかの場合において、ユーザーは、複数の照明製品を同時に照明するために壁スイッチを操作してもよい。
【0065】
ユーザーは、コンピューティング装置124により命令されるように、照明製品を反復的にオン及びオフにしてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザーは、これらの照明製品のグループ化を確立するために、一定のタイムフレーム(すなわち、5秒)内で2つの照明装置をオンにすることができる。例えば、組み込みプロセスの間、ユーザーは、一定のタイムフレーム内にリビングルーム内のフロアランプ及びテーブルランプをオンにしてもよい。システムは、これらの3つの照明製品(すなわち、ノード)が全て関連し、リビングルームの照明のために同時に制御され得ることを理解する。いくつかの実施形態において、照明製品、又は他の種類の製品が識別子を送信してもよく(例えば、SKU番号)、それにより回路又はノードの他のグループが確立され得る。組み込みプロセスを通じて、ブリッジノードA、又は他のネットワーク装置がアドホックネットワーク100内のノードから、及び/又はユーザーから情報を収集してもよい。例えば、ユーザーは、コンピューティング装置124のインターフェースを通じて、構造物130内の特定の部屋の機能を入力してもよい。いくつかの実施形態において、ノードデータに基づいて決定された部屋機能のリストが、コンピューティング装置124を介してユーザーに提供され、ユーザーは部屋機能を確認又は編集する。一度組み込みプロセスが完了すると、ユーザーは、コンピューティング装置124と対話して、アドホックネットワーク100内のノードからのデータを制御又は受信し得る。いくつかの実施形態において、
図14に関して以下に記載されるように、組み込みプロセスが自動化されて、ユーザーからの入力をほとんど、又は全く必要としなくなる。
【0066】
ゼロ構成ネットワーキング
図14は、デュアルチャンネル通信が可能な複数のノードを含む、ゼロ構成アドホックネットワークを形成するための、代表的なメッセージシーケンスチャートを示す。アドホックネットワークは、マスターノード、ノードA、ノードB、ノードC、ノードD、及びデータベースを含む。しかしながら、容易に認識されるように、本開示に関するアドホックネットワークは、それぞれがネットワークに出入りし得る、比較的多数のノードを有してもよい。
図14におけるノードA〜Dのそれぞれが、
図2の通信モジュール14と同様であり得る通信モジュールを含み、部屋制限通信、及び部屋透過通信をもたらす。
図14におけるアドホックネットワークのノードA〜Eは、部屋制限、及び部屋透過性通信機能を有するが、他のアドホックネットワークは、双方の形態の通信機能を有さないノードを含み得る。例えば、いくつかのノードは部屋制限通信を検出することができるが、これらを送信することができない。いくつかのノードは、部屋透過通信を送信及び受信することのみができる。
【0067】
例示目的のため、ノードA〜Dそれぞれが、各照明製品と関連している。しかしながら、容易に認識されるように、様々なノードが、広範な他の種類の製品及び装置、例えば、台所器具、掃除用製品、製品ディスペンサ、消費者製品、コンピューティング装置、人、ペット、壁コンセント、ライトスイッチなどと関連してもよい。
【0068】
代表的なゼロ構成プロセスの間、マスターノードは最初に、各ノードが、ノード付近の照明レベルのサンプルを獲得するように命令する。この器具はネットワーク内のノードA〜D全てにサイマルキャストされた部屋透過通信メッセージを含む、任意の好適な形態をとることがあり、又は命令は特定のノードに宛てたターゲット通信であり得る。例示される実施形態において、命令212、216、220、224は、マスターノードにより、それぞれノードA、ノードB、ノードC、及びノードDに送信される。マスターノードが
図14に例示されるが、命令は、任意の好適なネットワーク要素により送信され得る。命令の受信に応答して、各ノードはノードと関連するセンサー(例えば、フォトダイオード)を使用して、照明レベルを測定する。いくつかの実施形態において、一度測定が行われると、ノードA〜Eは、データベースに保存するために、部屋透過通信214、218、222、226のマスターノードにそれぞれ、照明レベルデータを送信する。いくつかの実施形態において、各ノードにおいて測定される照明レベルは、以降のプロセスにおいてノードが使用するために、ノードでローカルに保存される。
【0069】
各ノードの一度背景照明レベルが測定されると、命令228がマスターノードから、ノードのネットワーク全体のサブセットに送信される。例示される実施形態において、命令228は、単一ノード(ノードA)に送信される。命令228は、部屋制限通信信号230を送信するようにノードAに命令する。部屋制限通信信号230は、光学的、聴覚的など、任意の好適な種類の信号であってもよい。この実施形態において、ノードAが照明製品と関連しているため、光源の調整を行うために、特定の持続時間にわたって、特定の周期でオン及びオフで切り替えられてもよい。部屋制限通信信号230は、肉眼で知覚不可能であり得る。一実施形態において、ノードAと関連する照明源は、変調周波数が受信機の帯域フィルターの中央周波数と合うように、約1.8kHzに変調して部屋制限信号を生成するが、他の周波数も使用され得る。他の実施形態は、異なる周波数を使用し得る。いくつかの実施形態において、周波数は、約600Hz〜約2000Hzの範囲である。ノードAによる、部屋制限通信信号の発信の間、ノードC及びノードDが部屋制限信号232、234を受信する。換言すると、ノードC及びDは、ノードAと見通し内通信している。例示される実施例において、ノードBは、ノードAから部屋制限信号を受信せず、これはノードAとノードBとの間の見通し経路を遮断する物理的障害(例えば、壁、床、又はドアなど)の存在による場合がある。
【0070】
マスターノードが、ノードAに部屋制限通信を送信させると、マスターノードは各ノードに、ノード付近の照明レベルの第2サンプルを得るように命令する。例示される実施形態において、命令234、238、242が、マスターノードにより、それぞれノードB、ノードC、及びノードDに送信される。命令の受信に応じて、各ノードは、センサーを使用して照明レベルを測定し得る。ノードB〜Dは、一定の周波数(例えば、約1.8kHz)のみが測定されるように、フィルター回路を使用してもよい。いくつかの実施形態において、一度測定が行われると、ノードB〜Dは、部屋透過通信236、240、244のマスターノードにそれぞれ、照明レベルデータを送信する。このような実施形態において、マスターノード、又は他のネットワーク全体は、各ノードが部屋制限通信を受信したかどうかを判定するために、部屋透過通信218、222、226を介して受信された初期測定値を比較することができる。この場合、ノードC及びDから受信された測定値は、ノードAからの部屋制限通信の受信の成功を示す。測定されたレベルがノード内に保存される実施形態において、各ノードはこれが部屋制限通信を受信したかどうかを個別に判定し、その後、後の処理のためにマスターノードにこの情報を送信してもよい。
【0071】
図14の一般的なメッセージ送信は、アドホックネットワーク内の各ノードについて反復され、これにより各ノードが部屋制限通信を発信するように連続的に命令され、よって通信を受信するノードが特定及び記録され得る。ノードはまた、部屋機能を決定するために使用され得るマスターノードにデータを提供し得る。アドホックネットワーク内の各ノードを循環した後、又はゼロ構成プロセスにおける他の好適なときに、マスターノードは、通信246によりデータベースと通信し、ノードのグループ、SKU番号、製品情報、部屋機能など、アドホックネットワークに関する関連情報を提供することができる。
【0072】
一度部屋リスト、及びノードセグメント化が決定されると、ネットワーク内に新しいノードが現れたときに、検討され得る。例として、ノードA、C、及びDが構造内の浴室にあることが判定され得る。ユーザーは、浴室に新しいノードを配置し得る。新しいノードは、マスターノードに、ネットワーク内におけるその存在を知らせるために、マスターノードに部屋透過通信を送信してもよい。マスターノードは、これに部屋制限通信を発信するように命令し得る。この場合、ノードA、C、及びDは、部屋制限通信を検出する。部屋制限通信の検出に基づき、マスターノード又は他のエンティティは、新しいノードがノードA、C、及びDと同じ部屋に物理的に位置することを判定し、したがって部屋リスト、及びノードセグメント化を更新することができる。
【0073】
上記の実施形態は、ユーザーが環境内の製品(例えば、環境内の消費者製品)のノードのネットワークを確立するために、便利、単純、かつ容易な使用方法をもたらす。ネットワークは、ユーザーのための情報を収集し、より自律的に動作してもよい。最終結果は、ユーザーが環境を維持及び享受するのに役立ち得る、装置のネットワークである。
【0074】
参照文献、関連特許、出願及びいずれかの特許出願、又は本出願が優先権又はその利益を主張する特許を含む、本明細書において引用される全ての文書が、明示的に除外されるかないしは別の方法で制限されない限り、本明細書において参照としてその全体が組み込まれる。いずれかの文書の引用は、本明細書において開示又は請求されるいずれかの発明に対する先行技術として認められず、又はこれが単独で、若しくは他のいずれかの参照文献との組み合わせにおいて、いずれかのこのような発明を教示、提示、又は開示するものと認めるものではない。更に、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照として組み込まれる文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるこの用語の意味又は定義が優先されるものとする。
【0075】
本発明の特定の実施形態が例示及び記載されたが、当業者には様々な他の変更及び修正が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが明らかであろう。したがって、添付の請求項において、本発明の範囲内の変更及び修正を包含することが意図される。