【文献】
Texas Instruments,UCI Transmission on PUSCH for Carrier Aggregation,3GPP TSG-RAN WG1#61bis,3GPP,2010年 7月 2日,R1-103694
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記CSI要請フィールドのサイズは、前記2つ以上のセルが前記非周期的CSIフィードバックに対してトリガされることを指示するための2ビットに設定される、請求項1に記載の方法。
前記CSI要請フィールドのサイズは、前記2つ以上のセルが前記非周期的CSIフィードバックに対してトリガされることを指示するための2ビットに設定される、請求項5に記載の方法。
前記CSI要請フィールドのサイズは、前記2つ以上のセルが前記非周期的CSIフィードバックに対してトリガされることを指示するための2ビットに設定される、請求項8に記載の装置。
前記CSI要請フィールドのサイズは、前記2つ以上のセルが前記非周期的CSIフィードバックに対してトリガされることを指示するための2ビットに設定される、請求項12に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution) Rel−8システム(以下、LTEシステム)は、一つのコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)を複数の帯域に分割して用いる多重搬送波変調(MCM:Multi−Carrier Modulation)方式を用いている。しかし、3GPP LTE−Advancedシステム(以下、LTE−Aシステム)では、LTEシステムよりも広帯域のシステム帯域幅を支援するために、一つ以上のコンポーネントキャリアを結合して用いるマルチキャリアアグリゲーション方法を用いることができる。
【0004】
すなわち、LTEシステムでは、複数個のDL CC及び/またはUL CCを構成しておらず、端末にフィードバック要請がある場合にどのCCに対してフィードバックを要請しているかについて不明なことがない。しかし、LTE−Aシステムでは、複数個のDL/UL CCが結合するCA状況で、複数個のCCが端末に割り当てられることがあるから、非周期的フィードバック要請時にどのCCまたはサービングセル(Serving Cell)に対してフィードバックを行わなければならないのかが不明である。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたるもので、その目的は、効率的なフィードバック方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、非周期的チャネル状態情報をフィードバックする場合に、フィードバックの対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DL CC)またはサービングセルを明示的または暗黙的に指定する方法を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、マルチキャリアアグリゲーション環境では複数個のDL CCが存在することがあるので、端末がどのDL CCに対するフィードバック情報を基地局に報告すべきかに関する端末の動作についての定義を提供することにある。
【0008】
本発明で達成しようとする技術的目的は、以上に言及した事項に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下に説明する本発明の実施例から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、マルチキャリアアグリゲーション(CA)技術を支援する無線接続システムに関し、非周期的にチャネル状態情報をフィードバックする様々な方法及び装置を開示する。
【0010】
本発明の一様態として、マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムにおいてチャネル状態情報(CSI)を非周期的にフィードバックする方法は、基地局から非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む第1のメッセージを受信することと、基地局からCSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DL CC)を示すビットマップ情報を含む第2のメッセージを受信することと、非周期的CSI要請フィールド、上りリンクグラント及びビットマップ情報のうち一つ以上を考慮してCSIを測定することと、測定したCSIを非周期的にフィードバックするために物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて基地局に伝送することと、を含むことができる。
【0011】
本発明の他の様態として、マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムから非周期的にチャネル状態情報(CSI)のフィードバックを受ける方法は、端末に非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む第1のメッセージを伝送することと、端末にCSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DL CC)を示すビットマップ情報を含む第2のメッセージを伝送することと、非周期的CSI要請フィールド、上りリンクグラント及びビットマップ情報のうち一つ以上を考慮して測定されたCSIを、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて非周期的に受信することと、を含むことができる。
【0012】
本発明のさらに他の様態として、マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムにおいてチャネル状態情報(CSI)を非周期的にフィードバックする端末は、無線信号を受信する受信モジュール、無線信号を送信する送信モジュール、及び非周期的CSIフィードバック方法を制御するプロセッサを備えることができる。ここで、端末は、基地局から非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む物理下りリンク制御チャネル信号、及びCSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DL CC)を示すビットマップ情報を含む無線リソース制御信号を、受信モジュールを用いて受信し、非周期的CSI要請フィールド、上りリンクグラント及びビットマップ情報のうち一つ以上を考慮して、前記プロセッサを制御してCSIを測定し、送信モジュールを用いて測定したCSIを非周期的にフィードバックするために物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて基地局に伝送することができる。
【0013】
以上の本発明の様態において、非周期的CSI要請フィールドが、第2のメッセージに含まれたビットマップ情報で指示されるDL CCがCSI測定対象であることを示す場合に、端末は、ビットマップ情報が示す一つ以上のDL CCに対するCSIを測定することができる。
【0014】
ここで、第1のメッセージは、物理下りリンク制御チャネル信号であり、第2のメッセージは、上位層信号である無線リソース制御信号であってもよい。
【0015】
また、第1のメッセージは、端末特定サーチスペース(USS)または共用サーチスペース(CSS)を通じて伝送されてもよい。
【0016】
以上の本発明の様態において、非周期的CSI要請フィールドが、システム情報ブロック2(SIB2)と連係しているDL CCがCSI測定対象であることを示す場合に、端末はDL CCに対するCSIを測定することができる。
【0017】
以上の本発明の様態は、本発明の好適な実施例の一部に過ぎず、本発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常の知識を有する者により、後述する本発明の詳細な説明から導出され理解されるであろう。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムにおいて端末がチャネル状態情報(CSI)を非周期的にフィードバックする方法であって、
基地局から非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む第1のメッセージを受信することと、
前記基地局から、前記CSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DLCC)を示すビットマップ情報を含む第2のメッセージを受信することと、
前記非周期的CSI要請フィールド、前記上りリンクグラント及び前記ビットマップ情報のうち一つ以上を考慮して前記CSIを測定することと、
前記測定したCSIを非周期的にフィードバックするために物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて前記基地局に伝送することと、
を含む、非周期的フィードバック方法。
(項目2)
前記非周期的CSI要請フィールドが、前記第2のメッセージに含まれたビットマップ情報で指示されるDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記ビットマップ情報が示す一つ以上のDLCCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目1に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目3)
前記第1のメッセージは、物理下りリンク制御チャネル信号であり、
前記第2のメッセージは、上位層信号である無線リソース制御信号である、項目2に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目4)
前記第1のメッセージは、端末特定サーチスペース(USS)を通じて伝送される、項目2に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目5)
前記第1のメッセージは、共用サーチスペース(CSS)を通じて伝送される、項目2に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目6)
前記非周期的CSI要請フィールドが、システム情報ブロック2(SIB2)と連係しているDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記DL CCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目1に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目7)
マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムにおいて非周期的にチャネル状態情報(CSI)のフィードバックを受ける方法であって、
端末に非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む第1のメッセージを伝送することと、
前記端末に前記CSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DLCC)を示すビットマップ情報を含む第2のメッセージを伝送することと、
前記非周期的CSI要請フィールド、前記上りリンクグラント及び前記ビットマップ情報のうち一つ以上を考慮して測定されたCSIを、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて非周期的に受信することと、
を含む、非周期的フィードバック方法。
(項目8)
前記非周期的CSI要請フィールドが、前記第2のメッセージに含まれたビットマップ情報で指示されるDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記ビットマップ情報が示す一つ以上のDL CCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目7に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目9)
前記第1のメッセージは、物理下りリンク制御チャネル信号であり、
前記第2のメッセージは、上位層信号である無線リソース制御信号である、項目8に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目10)
前記第1のメッセージは、端末特定サーチスペース(USS)を通じて伝送される、項目8に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目11)
前記第1のメッセージは、共用サーチスペース(CSS)を通じて伝送される、項目8に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目12)
前記非周期的CSI要請フィールドが、システム情報ブロック2(SIB2)と連係しているDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記DL CCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目7に記載の非周期的フィードバック方法。
(項目13)
マルチキャリアアグリゲーション(CA)方式を支援する無線接続システムにおいてチャネル状態情報(CSI)を非周期的にフィードバックする端末であって、
無線信号を受信する受信モジュールと、
無線信号を送信する送信モジュールと、
前記非周期的CSIフィードバック方法を制御するプロセッサと、
を備え、
前記端末は、
基地局から非周期的CSI要請フィールド及び上りリンクグラントを含む物理下りリンク制御チャネル信号、及び前記CSIの測定対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DLCC)を示すビットマップ情報を含む無線リソース制御信号を、前記受信モジュールを用いて受信し、
前記非周期的CSI要請フィールド、前記上りリンクグラント及び前記ビットマップ情報のうち一つ以上を考慮して、前記プロセッサを制御して前記CSIを測定し、
前記送信モジュールを用いて、前記測定したCSIを非周期的にフィードバックするために物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて前記基地局に伝送することを特徴とする、端末。
(項目14)
前記非周期的CSI要請フィールドが、前記第2のメッセージに含まれたビットマップ情報で指示されるDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記プロセッサを用いて前記ビットマップ情報が示す一つ以上のDL CCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目13に記載の端末。
(項目15)
前記非周期的CSI要請フィールドが、システム情報ブロック2(SIB2)と連係しているDLCCが前記CSI測定対象であることを示す場合に、前記端末は、前記DL CCに対する前記CSIを測定することを特徴とする、項目13に記載の非周期的フィードバック方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施例によれば、下記の効果が得られる。
【0019】
第一に、端末は基地局に效率的にチャネル状態情報をフィードバックすることができる。
【0020】
第二に、端末が非周期的チャネル状態情報をフィードバックする場合に、基地局がフィードバックの対象となる下りリンクコンポーネントキャリア(DL CC)またはサービングセルを明示的または暗黙的に指定するため、端末は、マルチキャリアアグリゲーション(CA)環境でも、どのDL CCまたはサービングセルに対するチャネル品質測定をするかが明確にわかる。
【0021】
本発明の実施例から得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の本発明の実施例についての記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に導出及び理解されるであろう。すなわち、本発明を実施する上での意図しなかった効果も、本発明の実施例から、当該技術の分野における通常の知識を有する者により導出されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施例は、競合ベースの上りリンクチャネル信号を送受信する様々な方法及びそれらを支援する装置に関する。
【0024】
以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素または特徴は、別に明示しない限り、選択的なものとして考慮されればいい。各構成要素または特徴を他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよく、一部の構成要素及び/または特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成または特徴に取り替えられてもよい。
【0025】
図面についての説明において、本発明の要旨を曖昧にするような手順または段階などは記述を省略し、当業者のレベルで理解できるような手順または段階も記述を省略した。
【0026】
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末との間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われることもある。
【0027】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、移動局との通信のために行われる種々の動作は、基地局、または基地局以外の他のネットワークノードにより行うことができる。ここで、「基地局」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、進展した基地局(ABS:Advanced Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。
【0028】
また、「端末(Terminal)」は、ユーザー機器(UE:User Equipment)、移動局(MS:Mobile Station)、加入者端末(SS:Subscriber Station)、移動加入者端末(MSS:Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、進展した移動局(AMS:Advanced Mobile Station)などの用語に代えてもよい。
【0029】
また、送信端は、データサービスまたは音声サービスを提供する固定及び/または移動ノードのことを指し、受信端は、データサービスまたは音声サービスを受信する固定及び/または移動ノードのことを指す。そのため、上りリンクでは、移動局が送信端になり、基地局が受信端になり得る。同様に、下りリンクでは、移動局が受信端になり、基地局が送信端になり得る。
【0030】
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802.xxシステム、3GPP(3rd Generation Partnership Project)システム、3GPP LTEシステム及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートでき、特に、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP TS 36.213及び3GPP TS 36.321の文書でサポートすることができる。すなわち、本発明の実施例において説明していない自明な段階または部分については上記文書を参照して説明することができる。また、本文書で開示している全ての用語についても上記標準文書により説明することができる。
【0031】
以下、本発明の好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明することを意図しているもので、本発明が実施されうる唯一の実施の形態を表しているものではない。
【0032】
また、本発明の実施例で用いられる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で別の形態に変更されてもよい。
【0033】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。
【0034】
CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。
【0035】
UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEから進展したシステムである。本発明の技術的特徴についての説明を明確にするために、以下では、3GPP LTE/LTE−Aシステムを中心に述べるが、IEEE 802.16e/mシステムなどにも同様の適用が可能である。
【0036】
1.3GPP LTE/LTE_Aシステムの基本構造
図1は、本発明の実施例で使用可能な無線フレームの構造を示す図である。
【0037】
無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成され、1サブフレームは2個のスロット(slot)で構成される。1サブフレームの伝送にかかる時間をTTI(transmission time interval)という。ここで、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msである。
【0038】
1スロットは、時間領域(time domain)で複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを含み、周波数領域で複数のリソースブロック(RB:Resource Block)を含む。OFDMシンボルは、下りリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)方式を用いる3GPP LTEシステムにおいて1シンボル区間(symbol period)を表現するためのものである。すなわち、OFDMシンボルは、多重接続方式によってSC−FDMAシンボルまたはシンボル区間とも呼ばれる。RBは、リソース割当単位に1スロットで複数の連続する副搬送波を含む。
【0039】
図1の無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、及びスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更可能である。
【0040】
図2は、本発明の実施例で使用可能な一つの下りリンクスロットに対するリソースグリッド(Resource Grid)を示す図である。
【0041】
下りリンクスロットは、時間領域(time domain)で複数のOFDMシンボルを含む。
図2では、一つの下りリンクスロットが7個のOFDMシンボルを含み、一つのリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数領域で12個の副搬送波を含む例を挙げている。
【0042】
リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(RE:Resource Element)といい、1リソースブロック(RB)は、12×7個のリソース要素(RE)を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N
DLは、セルで設定される下りリンク伝送帯域幅(bandwidth)に従う。
【0043】
図3は、本発明の実施例で使用可能な下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0044】
サブフレームは、時間領域で2個のスロットを含む。サブフレーム内の1番目のスロットにおける先頭の最大3個のOFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)に相当し、残りのOFDMシンボルが、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域に相当する。
【0045】
3GPP LTEシステムで用いられる下りリンク制御チャネルとしては、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)などがある。サブフレームの最初のOFDMシンボルで伝送されるPCFICH信号は、サブフレーム内で制御チャネル信号の伝送に用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を運ぶ。PHICHは、上りリンクHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(None−Acknowledgement)信号を運ぶ。すなわち、端末(UE:User Equipment)が伝送した上りリンクデータに対するACK/NACK信号はPHICH上で伝送される。
【0046】
PDCCHを通じて伝送される制御情報を、下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)という。DCIは、端末(UE)または端末グループのためのリソース割当情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、上りリンクリソース割当情報、下りリンクリソース割当情報及び上りリンク伝送電力制御命令などを含むことができる。
【0047】
PDCCHは、下りリンク共有チャネル(DL−SCH:Downlink Shared Channel)の伝送フォーマット及びリソース割当情報、上りリンク共有チャネル(UL−SCH:Uplink Shared Channel)の伝送フォーマット及びリソース割当情報、ページングチャネル(PCH:Paging Channel)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で伝送されるランダムアクセス応答のような上位層制御メッセージに対するリソース割当情報、任意のUEグループ内における個別UEに対する伝送電力制御命令集合、伝送電力制御命令、VoIP(Voice of Internet Protocol)の活性化などに関する情報を運ぶことができる。
【0048】
複数のPDCCHが一つの制御領域で伝送されてもよく、UEは、複数のPDCCHをモニタすることができる。PDCCHは、一つ以上の連続した制御チャネル要素(CCE:Control Channel Element)上で伝送されてもよい。CCEは、無線チャネルの状態に基づいてPDCCHを一つのコーディング率で提供するのに用いられる論理的割当リソースである。CCEは、複数のリソース要素グループ(REG)に対応する。PDCCHのフォーマット及びPDCCHの可用ビットの個数は、CCEで提供されるコーディング率及びCCEの個数間の相関関係によって決定される。基地局は、UEに伝送されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRCを付加する。
【0049】
CRCは、PDCCHの使用方法または所有者に応じて固有の識別子(RNTI:Radio Network Temporary Identifier)と共にマスキングされる。PDCCHが特定UEのためのものであれば、UEの固有識別子(例えば、C−RNTI:Cell−RNTI)がCRCにマスキングされる。PDCCHがページングメッセージのためのものであれば、ページング指示子識別子(例えば、P−RNTI:Paging−RNTI)がCRCにマスキングされる。また、PDCCHがシステム情報(特に、システム情報ブロック)のためのものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(S−RNTI)がCRCにマスキングされる。UEのランダムアクセスブリアンブルの受信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、ランダムアクセスRNTI(RA−RNTI)がCRCにマスキングされてもよい。
【0050】
キャリアアグリゲーション環境ではPDCCHは一つ以上のコンポーネントキャリアを通じて伝送され、一つ以上のコンポーネントキャリアに関するリソース割当情報を含むことができる。例えば、PDCCHは、一つのコンポーネントキャリアを通じて伝送されるが、一つ以上のPDSCH及びPUSCHに関するリソース割当情報を含むことができる。
【0051】
図4は、本発明の実施例で使用可能な上りリンクサブフレーム構造の一例を示す図である。
【0052】
図4を参照すると、上りリンクサブフレームは、複数(例、2個)のスロットを含む。スロットは、CP長によって異なる数のSC−FDMAシンボルを含めばよい。上りリンクサブフレームは、周波数領域でデータ領域と制御領域とに区別される。データ領域は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含み、音声情報を含むデータ信号を伝送するのに用いられる。制御領域は、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)を含み、上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)を伝送するのに用いられる。PUCCHは、周波数軸においてデータ領域の両端部に位置しているRB対(RB pair)を含み、スロットを境界にホッピングする。
【0053】
LTEシステムにおいて端末は、単一搬送波特性を維持するために、PUCCH信号とPUSCH信号を同時に伝送しない。しかし、LTE−Aシステムでは、端末の伝送モードによってPUCCH信号及びPUSCH信号を同一サブフレームで同時に伝送することができ、PUCCH信号をPUSCH信号にピギーバックして伝送することもできる。
【0054】
一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームでRB対(pair)に割り当てられ、RB対に属するRBは、2個のスロットのそれぞれにおいて互い異なる副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるRB対がスロット境界(slot boundary)で周波数跳躍(frequency hopping)するという。
【0055】
次の制御情報を伝送するのにPUCCHを用いることがてぎる。
【0056】
− SR(Scheduling Request):UL−SCHリソースを要請するのに用いられる情報である。OOK(On−Off Keying)方式を用いて伝送される。
【0057】
− HARQ ACK/NACK:PDSCH上の下りリンクデータパケット、またはSPS(Semi−Persistent Scheduling)解除(release)を指示するPDCCHに対する応答信号である。下りリンクデータパケット、またはSPS解除を指示するPDCCHが成功的に受信されたか否かを示す。単一下りリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 1ビットが伝送され、二つの下りリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 2ビットが伝送される。TDDでは、複数の下りリンクサブフレームに対するACK/NACK応答が集められて、バンドリング(bundling)あるいはマルチプレクシング(multiplexing)を用いて一つのPUCCHで伝送される。
【0058】
− CQI(Channel Quality Indicator)またはCSI(Channel State Information):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。サブフレーム当たり20ビットが用いられる。本発明の実施例でCSIは、CQI、RI及びPMI値を全て含む概念として用いられることもある。
【0059】
端末がサブフレームで伝送できる上りリンク制御情報(UCI)の量は、制御情報伝送に使用可能なSC−FDMAの個数に依存する。制御情報伝送に使用可能なSC−FDMAは、サブフレームにおいて参照信号の伝送のためのSC−FDMAシンボルを除外した残りのSC−FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が設定されたサブフレームでは、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除外される。参照信号は、PUCCHのコヒーレント検出に用いられる。PUCCHは、伝送される情報によって7個のフォーマットを支援する。
【0060】
表1は、LTEにおいてPUCCHフォーマットとUCIとのマッピング関係を示すものである。
【0061】
【表1】
2.マルチキャリアアグリゲーション(Multi−Carrier Aggregation)環境
(1)概括
本発明の実施例で考慮する通信環境は、マルチキャリアアグリゲーション(Multi−Carrier Aggregation)支援環境を全て含む。すなわち、本発明で用いられるマルチキャリアシステムまたはキャリアアグリゲーションシステム(carrier aggregation system)とは、広帯域を支援するために目標とする広帯域を構成するときに、目標帯域よりも小さい帯域幅(bandwidth)を持つ1個以上のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)を結合(aggregation)して用いるシステムのことを指す。
【0062】
本発明でいうマルチキャリアは、キャリアアグリゲーション(または、キャリア結合)を意味し、ここで、キャリアアグリゲーションは、隣接したキャリア間の結合だけでなく、非隣接したキャリア間の結合も意味する。また、キャリア結合は、キャリアアグリゲーション、帯域幅結合などのような用語にしてもよい。
【0063】
2個以上のコンポーネントキャリア(CC)が束ねられて構成されるマルチキャリア(すなわち、キャリアアグリゲーション)は、LTE−Aシステムでは100MHzの帯域幅まで支援することを目標とする。目標帯域よりも小さい帯域幅を持つ1個以上のキャリアを結合するとき、結合するキャリアの帯域幅は、既存のIMTシステムとの互換性(backward compatibility)を維持するために、既存のシステムで用いる帯域幅に制限することができる。
【0064】
例えば、既存の3GPP LTEシステムでは、{1.4、3、5、10、15、20}MHzの帯域幅を支援し、3GPP LTE_Advancedシステム(すなわち、LTE_A)では、LTEで支援する上記の帯域幅のみを用いて20MHzよりも大きい帯域幅を支援するようにすることができる。また、本発明で用いられるマルチキャリアシステムは、既存システムで用いる帯域幅にかかわらず、新しい帯域幅を定義してキャリア結合(すなわち、キャリアアグリゲーションなど)を支援するようにしてもよい。
【0065】
図5は、LTEシステムで用いられる多重帯域無線周波数(RF:Radio Frequency)ベースの信号送受信方法を説明するための図である。
【0066】
図5(a)で、送信端及び受信端の一つのMAC層は、マルチキャリアを效率的に用いるために複数のキャリアを管理することができる。この場合、マルチキャリアを效果的に送受信するために、送信端、受信端両方ともマルチキャリアを送受信できると仮定する。このとき、一つのMAC層で管理される周波数キャリア(FC:Frequency Carrier)は必ずしも互いに隣接する必要がなく、リソース管理の側面で柔軟である。すなわち、隣接キャリアアグリゲーション(Contiguous Aggregation)も、非隣接キャリアアグリゲーション(Non−contiguous Aggregation)も可能である。
【0067】
図5(a)及び
図5(b)において、PHY0,PHY1,…,PHYn−2,PHYn−1は、本技術に係る多重帯域を意味し、それぞれの帯域は、あらかじめ定められた周波数政策に従って特定サービスのために割り当てる周波数割当帯域(FA)サイズを有することができる。例えば、PHY0(RF carrier 0)は、一般FMラジオ放送のために割り当てる周波数帯域サイズを有することができ、PHY1(RF carrier 1)は、携帯電話通信のために割り当てる周波数帯域サイズを有することができる。
【0068】
図5(a)のように多重帯域を通じて信号を伝送し、
図5(b)のようで多重帯域を通じて信号を受信するために、送/受信機は両方も、多重帯域で信号を送受信するためのRFモジュールを含むことが要求される。また、
図1において、「MAC」は、DL及びULにかかわらず、基地局によりその構成方法が決定される。
【0069】
要するに、本技術は、一つのMACエンティティ(Entity)(以下、混同がない限り、簡単に「MAC」と称する。)が複数の無線周波数キャリア(RF carrier:Radio Frequency)を管理/運営することによって信号を送/受信する技術のことをいう。また、一つのMACで管理されるRFキャリアは必ずしも互いに隣接(contiguous)する必要がない。したがって、本技術によれば、リソース管理の側面でより柔軟(flexible)であるというメリットがある。
【0070】
図6は、LTEシステムで用いられる複数のキャリアを複数個のMAC層が管理する方法の一例を示す図である。
【0071】
図6(a)は、送信端(基地局)でマルチキャリアを支援する場合に、MAC層と物理層との1対1マッピング関係を示している。また、
図6(b)は、受信端(端末機)でマルチキャリアを支援する場合に、MAC層と物理層との1対1マッピング関係を示している。ここで、一つの物理層は一つのキャリアを用いることができる。
【0072】
図7は、LTEシステムで用いられる一つのMAC層が一つ以上のキャリアを管理する方法の一例を示す図である。
【0073】
図7で、特定キャリア(carrier 0、carrier 1)については、それぞれの物理層にマッピングされるMAC層が独立して存在しており、特定の一つ以上のキャリア(carrier n−1、carrier n−2)については、それぞれの物理層(Carrier PHY)に一つのMAC層がマッピングされている。このようにハイブリッド方式が用いられる場合に、多重PHYに対して一つのMACが存在する一部のキャリアについては、
図6の多重化方法を用いることができる。
【0074】
図7を参照すると、
図7(a)は、送信端(基地局)でマルチキャリアを支援する場合に、MAC層と物理層との1対1または1対m(m>1)マッピング関係を示す。また、
図7(b)は、受信端(端末機)でマルチキャリアを支援する場合に、MAC層と物理層との1対1または1対mマッピング関係を示す。
【0075】
マルチキャリアを支援するシステムでは、基地局と端末機の性能(capability)によって、各端末機が用いるキャリアはそれぞれ異なることがある。ただし、基地局のキャリア帯域支援能力は一定に定められていればよい。基地局と端末機は、基地局の性能によって呼設定(Call Setup)時にキャリアを支援するか否かについて交渉することができる。
【0076】
TDDシステムは、それぞれのキャリア内にDL及びULの伝送を含みながら、N個の複数のキャリアを運用するように構成される。FDDシステムは、複数のキャリアを上、下りリンクでそれぞれ使用できるように構成される。LTERel−8システムでは、上りリンク及び下りリンクの帯域幅はそれぞれ異なるように設定されてもよいが、基本的に単一キャリア内での送受信を支援している。しかし、LTE−Aシステムでは、キャリア結合(キャリアアグリゲーション)を通じて複数個のキャリアを運用することができる。これに加えて、FDDシステムでは、上、下りリンクで結合するキャリアの数及び/またはキャリアの帯域幅が異なる非対称キャリア結合も支援できる。
【0077】
本発明で開示するLTE−A端末は、自身の性能に基づいて一つ以上のコンポーネントキャリア(CC)を通じて同時にモニタリングすることができる。しかし、LTE端末(例えば、LTE Rel−8端末)は、LTERel−8システムから提供するコンポーネントキャリアの構造に従って一つのコンポーネントキャリアを通じてのみ無線信号を送受信することができる。少なくとも上りリンク(UL)及び下りリンク(DL)で結合されるコンポーネントキャリアが同数である場合に、LTE Rel−8の全てのコンポーネントキャリアは互換可能でなければならない。LTE−Aのコンポーネントキャリアについては、非互換構造についての考慮は制限されない。
【0078】
L1(PHY)規格は、LTE Rel−8の数理学を用いる最大110個のリソースブロックを含む隣接及び非隣接コンポーネントキャリアのキャリア結合を支援しなければならない。隣接キャリア結合において各隣接キャリア間の周波数間隔に関する内容は、RAN WG 4規格を参考することができる。RAN WG 4規格は、コンポーネントキャリア当たりに支援されるRBの個数、及び特定キャリア結合に対する必要なガードバンドに関する内容を提供する。可能であれば、RAN WG 4規格の内容は、隣接キャリア結合及び非隣接キャリア結合についてL1規格でも適用されることが好ましい。
【0079】
端末(UE)は、UL及びDLで互いに異なる帯域幅を有するように、互いに異なる個数のコンポーネントキャリアが結合されたマルチキャリアを支援するように構成されてもよい。典型的なTDD配置において、DL及びULでのそれぞれのコンポーネントキャリアの帯域幅及びコンポーネントキャリアの個数は同一でよい。RAN WG 4規格は、結合されたコンポーネントキャリア及び帯域幅の組み合わせを支援するように研究される予定である。
【0080】
UEの観点で空間多重化をしていない一つの伝送ブロック及びスケジュールされたコンポーネントキャリア当たり一つのHARQ個体を考慮することができる。各伝送ブロックは、シングルコンポーネントキャリアにのみマッピングされうる。UEは、複数のコンポーネントキャリア上で同時にスケジューリングされうる。
【0081】
(2)LTE−Aシステムの互換性
LTE−Aシステムでは、既存のシステム(例えば、LTEシステム)を支援する互換可能なキャリア(Backward Compatible Carrier)がある。このようなキャリアは、全てのLTE規格に該当する端末(UE:User Equipment)が接近可能なものであるとともに、単一キャリアまたはマルチキャリア(キャリア結合)の一部として動作できるものでなければならない。FDDでは、互換可能なキャリアはDL及びULで常に対として存在する。
【0082】
LTE−Aシステムでは、既存のシステムを支援しない非互換キャリア(Non−Backward Compatible Carrier)が存在する。このようなキャリアを既存のLTE端末は用いることができないが、LTE−A端末は当該キャリアを用いることができる。非互換キャリアがデュプレックス距離に起因すると、非互換キャリアは単一キャリアとして動作でき、そうでないと、キャリア結合の部分として動作できる。
【0083】
LTE−Aシステムでは拡張キャリアを支援することができる。拡張キャリアは単一キャリアとして動作できないが、コンポーネントキャリア集合において少なくとも一つのキャリアが単一キャリアである場合には、コンポーネントキャリア集合の部分として動作する。
【0084】
(3)セル特定連係及びUE特定連係
キャリア結合において、一つ以上のキャリアを用いる形態は、セル特定(Cell−Specific)またはUE特定(UE−Specific)の2種類の方法がある。本発明でいうセル特定とは、任意のセルまたは基地局が運用する観点でのキャリア結合を意味し、便宜上、セル特定と表現する。セルが一つの互換可能キャリアまたは非互換キャリアを意味する場合に、セル特定という用語は、セルと表現される一つのキャリアを含む一つ以上のキャリアまたはリソース(任意の基地局が管理する)について用いることができる。
【0085】
セル特定キャリア結合(Cell−specific DL/UL linkage)は、任意の基地局またはセルが構成するキャリア結合の形態になりうる。セル特定キャリア結合の形態は、FDDの場合に、LTE Rel−8及び/またはLTE−Aで規定する既に設定されたデフォルトTx−Rx区分(default Tx−Rx seperation)によってDL及びULの連係(linkage)が決定される形態でよい。一例として、LTE Rel−8でのデフォルトTx−Rx区分は、3GPP TS 36.101 V8.8.0規格のセクション5.7.3及び5.7.4を参照することができる。また、LTE−AのみのためのTx−Rx区分が定義される場合には、該当の連係によってセル特定DL/UL連係を定義できる。LTE−AでのデフォルトTx−Rx区分は、3GPP TS 36.101 V10.0.0規格のセクション5.7.3及び5.7.4を参照することができる。
【0086】
UE特定マルチキャリア(UE特定DL/UL連係)は、基地局と端末間における任意の方法(例えば、UE性能、交渉過程、シグナリング過程、放送など)を用いて、特定端末または端末グループが使用できるキャリア結合の形態を設定することである。例えば、LTE−Aで定義されたUE特定キャリア結合は、UE DL CC集合及びUE UL CC集合などがある。専用シグナリングによって構成されたDLコンポーネントキャリアの集合であるUE DL CC集合は、下りリンクでPDSCHを受信するためにスケジューリングされる。UE UL CC集合は、上りリンクでPUSCHを伝送するためにULコンポーネントキャリア上でスケジューリングされる。UE特定キャリア結合では、PDCCHモニタリング集合(PDCCH Monitoring Set)及び測定集合(Measurement Set)のようなコンポーネントキャリア(CC)集合を定義することができる。
【0087】
PDCCHモニタリング集合は、UE DL/UL CC集合とは別個に、UE DL CC集合内でまたはUE DL CC集合の一部を含む形態で、またはUE DL CC集合と異なるCCに対して構成することができる。また、PDCCHモニタリング集合は、UE特定またはセル特定で構成することができる。
【0088】
測定集合(Measurment Set)は、キャリア結合が導入されながら端末が報告すべき測定結果が結合されたキャリアの個数に従って増加することになる。このような報告オーバーヘッドを減らすために、または各端末の性能に基づいて測定を效果的に支援するために、測定集合を定義することができる。
【0089】
このような端末特定マルチキャリアを構成する方法を柔軟性側面で区別すると、(1)端末特定マルチキャリア(DL/UL連係)をセル特定マルチキャリア(DL/UL連係)に関わらずに任意に構成することができ、(2)端末特定マルチキャリアをセル特定マルチキャリアの構造を維持する範囲内で構成することができる。
【0090】
上述したように、LTE−Aシステムは、無線リソースを管理するためにセル(cell)の概念を用いる。セルは、下りリンクリソースと上りリンクリソースとの組み合わせで定義され、上りリンクリソースは必須要素ではない。したがって、セルは下りリンクリソース単独、または下りリンクリソース及び上りリンクリソース両方で構成される。マルチキャリア(すなわち、キャリアアグリゲーション)が支援される場合に、下りリンクリソースのキャリア周波数(または、DL CC)と上りリンクリソースのキャリア周波数(または、UL CC)間のリンケージ(linkage)は、システム情報により指示することができる。
【0091】
LTE−Aシステムで用いられるセルは、プライマリセル(PCell:Primary Cell)及びセカンダリセル(SCell:Secondary Cell)を含む。Pセルは、プライマリ周波数(または、primary CC)上で動作するセルを意味し、Sセルは、セカンダリ周波数(または、Secondary CC)上で動作するセルを意味する。ただし、特定端末には、Pセルは一つのみ割り当てられ、Sセルは一つ以上割り当てられてもよい。
【0092】
Pセルは、端末が初期接続確立(initial connection establishment)過程を行ったり、接続再確立過程を行うのに用いられる。Pセルは、ハンドオーバー過程で指示されたセルを指すこともある。Sセルは、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続が確立された後に構成可能であり、追加の無線リソースを提供するのに用いることができる。
【0093】
PセルとSセルをサービングセルとして用いることができる。RRC_CONNECTED状態にあるが、キャリアアグリゲーションが設定されていないか、キャリアアグリゲーションを支援しない端末の場合は、Pセルのみで構成されたサービングセルが一つのみ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあるとともに、キャリアアグリゲーションが設定された端末の場合は、一つ以上のサービングセルが存在でき、全体サービングセルにはPセルと一つ以上のSセルが含まれる。
【0094】
初期保安活性化過程が始まった後に、E−UTRANは、接続確立過程で初期に構成されるPセルに加えて一つ以上のSセルを含むネットワークを構成することができる。マルチキャリア環境で、Pセル及びSセルはそれぞれのコンポーネントキャリアとして動作することができる。すなわち、キャリアアグリゲーションは、Pセル及び一つ以上のSセルの結合として理解すればよい。以下の実施例では、プライマリコンポーネントキャリア(PCC)はPセルと同じ意味に用いられ、セカンダリコンポーネントキャリア(SCC)はSセルと同じ意味に用いられるとする。
【0095】
3.MIMOフィードバック(Multi−Input Multi−Output Feedback)
本発明の実施例で用いられるマルチキャリアアグリゲーション(CA)技術を支援する無線接続システムでは、2以上の入出力アンテナを用いるMIMOフィードバック方法を支援することもできる。
【0096】
MIMOフィードバックは、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)及びCQI(Channel Quality Information)インデックスで構成される。RIは、割り当てられた伝送レイヤ(Transmission Layers)の個数から決定され、端末は、関連したDCIからRI値を獲得することができる。PMIは、3GPP TS 36.211規格に定義されており、各PMIに対するSINRを計算し、容量を計算するためにSINRを伝送し、計算した容量に基づいて最適のPMIを選択することができる。CQIは、チャネルの品質を表すもので、CQIインデックスは、チャネルコーディング率及び変調方法を表す。
【0097】
下記の表2に、LTEシステムで用いられるCQIテーブルの一例を示す。
【0098】
【表2】
システムにMIMOが適用される場合には必要なCQIの個数も変化する。MIMOシステムは、多重アンテナを用いて多重チャネルを生成するので、複数の符号語が使用可能である。そのため、CQIも複数個用いなければならない。複数のCQIが用いられると、これに比例して制御情報の量も増加する。
【0099】
端末は、システム帯域幅で伝送BLERが0.1を越えないCQI値のうち、最も高いCQIインデックスを選択して基地局にフィードバックする。また、CQIオンリー(CQI−only)モードのMIMOフィードバック伝送は、非周期的(Aperiodic)CQIをPUSCHを通じて伝送することであり、その場合にPUSCHデータは伝送されない。基地局は、非周期的CQIを要請するためにDCIフォーマット0を端末に伝送することができる。
【0100】
図8は、LTEシステムで用いられるCQI報告(report)方法の一例を示す図である。
【0101】
図8を参照すると、CQI報告は、周期的報告(Periodic Report)と非周期的報告(Aperiodic Report)とに区別される。周期的CQI報告は、別途のシグナリング無しで、定められた時点に端末がチャネル品質を基地局に報告することを意味する。一方、非周期的CQI報告は、ネットワークが必要によって明示的(explicit)シグナリングを通じて端末にCQI報告を要求することを意味する。
【0102】
端末の周期的CQI報告はPUCCHを通じて行われる。PUCCHを通じて周期的にCQIを報告する場合に、端末は、PUSCHを通じたCQI報告に比べて、より制限されたビットを用いなければならない。広帯域CQI/PMIを計算するために、最近に伝送したRIを用いることができる。
【0103】
非周期的CQI報告が必要であれば、ネットワークは端末にDCIフォーマット0を用いて上りリンクスケジューリンググラントをシグナリングする。端末は、DCIフォーマット0のCQI要請(request)値が1の場合に、非周期的CQI報告を行う。非周期的CQI報告(すなわち、CQI要請=1)は、CQIオンリー(only)(伝送)モードとCQI+データ(伝送)モードとに区別される。
【0104】
例えば、CQI要請値が1で、MCSインデックス(IMCS)が29で、割り当てられたPRB(Physical Resource Block)の個数が4以下(NPRB≦4)であると、端末は、当該シグナリングをCQIオンリーモードと解釈する。その他の場合は、端末は当該シグナリングをCQI+データモードと解釈する。CQIオンリーモードの場合に、端末はPUSCHを通じてデータ(すなわち、UL−SCH伝送ブロック)無しにチャネル状態情報のみを伝送する。一方、CQI+データモードの場合に、端末はPUSCHを通じてチャネル状態情報とデータを共に伝送する。CQIオンリーモードを一般化してフィードバックオンリーモードと呼ぶこともでき、CQI+データモードはフィードバック+データモードと呼ぶこともできる。チャネル状態情報は、CQI、PMI及びRIの少なくとも一つを含む。
【0105】
もし、同一のサブフレームで周期的CQI報告と非周期的CQI報告を同時に行うようにスケジューリングされた場合に、端末は非周期的CQI報告のみを行う。また、PUSCHを通じてデータを伝送するようにスケジュールされた場合に、同一のPUCCHベースの報告フォーマットがPUSCHで用いられる。PUCCH報告モード上のRIはPUSCH報告モード上のRIと独立している。PUSCH報告モード上のRIはPUSCH報告モード上のCQI/PMIに対してのみ意味がある。
【0106】
4.非周期的フィードバック(Aperiodic Feedback)報告方法
LTEシステムでは、2通りの方法を用いて非周期的フィードバック要請(Aperiodic feedback request)をすることができる。その一つは、DCIフォーマット0に含まれているCQI要請フィールド(CQI request field)を用いる方法であり、もう一つは、ランダムアクセスグラント(Random Access Grant)に含まれるCQI要請フィールドを用いる方法である。本発明の実施例では、便宜上、DCIフォーマットのCQI要請フィールドを用いる場合を挙げて説明する。
【0107】
基地局はDCIフォーマット0に含まれているCQI要請フィールドを「1」に設定し、当該DCIフォーマット0を含むPDCCH信号をn番目のサブフレームで端末に伝送する。この時、周波数分割多重化(FDD)の場合には、端末はn+4番目のサブフレームでPUSCH信号を通じてCQI/RI/PMIフィードバックを基地局に伝送し、時分割多重化(TDD)の場合には、n+k番目のサブフレームでCQI/RI/PMIフィードバックを基地局に伝送する。k値は3GPP TS 36.213規格のTable 8−2を参照すればよい。非周期的フィードバック報告時に最小周期は1サブフレームであり、CQIのためのサブバンドのサイズはTx−Rx構成と同一に設定することができる。
【0108】
端末(UE)は、事前に基地局との上位層シグナリングを通じてチャネル状態に対するフィードバックのための伝送モードを設定するように構成され、フィードバックのための伝送モードは下記の表3を参照すればよい。
【0109】
【表3】
表3で、それぞれの伝送モード(Transmission mode)に関する具体的な説明は、3GPP TS 36.213規格文書を参照すればよい。フィードバックモードの設定は、現在構成されているDL伝送モードと関連しており、それぞれのDL伝送モードによって支援可能なフィードバックモードは、下記のように整理することができる。
【0110】
− 伝送モード1:Modes 2−0、3−0
− 伝送モード2:Modes 2−0、3−0
− 伝送モード3:Modes 2−0、3−0
− 伝送モード4:Modes 1−2、2−2、3−1
− 伝送モード5:Mode 3−1
− 伝送モード6:Modes 1−2、2−2、3−1
− 伝送モード7:Modes 2−0、3−0
端末が上りリンクデータ及び制御信号の伝送をPUSCHを通じて行うには、基地局がDL PDCCHを通じて上りリンクグラント(UL Grant)メッセージを当該端末に伝送しなければならない。LTEシステムでは、基地局がDCIフォーマット0で定義されたPDCCH信号の伝送を通じてULグラントを端末に伝送する。複数個のULキャリア(または、サービングセル)が存在する場合には、基地局はキャリア指示子フィールド(CIF:Carrier Indication Field)に定義されているキャリアインデックス値を、PDCCHに伝送されるDCIの情報フィールド(information field)に含めることによって、PUSCH信号が伝送されるUL CCを指定することができる。
【0111】
CIFは、指示すべきCCの個数にしたがって変わることがあるが、端末のPDCCH受信時にブラインドデコーディング(BD:Blind Decoding)の負担を軽減するために、固定された大きさ(例えば、3ビット)及びDCIフォーマット上の定められた位置に含まれることが好ましい。
【0112】
図9は、本発明の一実施例として、CIFを用いたフィードバック伝送方法の一例を示す図である。
【0113】
図9では、CIFを用いてCA環境でPUSCH信号を伝送する方法を示している。CI(Carrier Indication)値は、端末特定(UE−specific)に定義されている。例えば、総N個のDL CCとM個のUL CCで構成された基地局に接続して通信中の端末x(UEx)は、n個のDL CCとm個のUL CCで端末特定に構成されたCC集合を有することができる。このようなCC集合内でDL/UL CCは端末特定のCI値を有することができる。基地局がサブフレームnで1〜mのいずれか一つのCI値を含むPDCCH DCIフォーマット0を伝送すると(S910)、端末は、サブフレームn+4(ここではFDDと仮定する。)で、CI値が指示するUL CCでPUSCH信号を伝送することができる(S920)。
【0114】
図9で、もし該当のPDCCHiがCQI要請を「1」に設定して端末に伝送する場合に、端末は当該要請が非周期的フィードバック要請であることを認識し、フィードバック値をPUSCH信号を通じて基地局に伝送することができる。この場合、端末が一つ以上のDL CCに対するフィードバック情報を一つの特定UL CCを通じて非周期的に基地局に伝送するとすれば、端末は、非周期的フィードバックの対象となるDL CC及び/またはUL CCを知っていなければならない。すなわち、マルチキャリアアグリゲーション環境ではDL CC及びUL CCが複数個存在することがあるから、端末がどのDL CCに対するフィードバック情報を基地局に報告すべきかに関する端末の動作について定義する必要がある。
【0115】
図10は、本発明の実施例として、キャリアアグリゲーション(CA)環境でフィードバックの対象となるDL CC(または、サービングセル)の個数によってチャネル状態情報(CSI)を非周期的にフィードバックする方法の一つを示す図である。
【0116】
以下では、CA環境でフィードバックの対象となるDL CCの個数によって、フィードバックの対象となるDL CCを設定する方法について説明する。基地局及び/または端末は、CSIフィードバックの対象となる一つ以上のDL CCまたはサービングセルを選択することができる。
【0117】
図10を参照すると、基地局(eNB)は、上位層(例、RRC)シグナリングを通じて、CAを支援する端末(UE)には、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)をフィードバックする対象となるDL CCが一つのみスケジュールされるか、または2つ以上スケジュールされるかを知らせることができる。これは、端末のQoS(Quality of Service)、CA性能、セル負荷(cell load)及び/またはクロスキャリアスケジューリングの有無などによって基地局が設定して端末に知らせることができる(S1010)。
【0118】
S1010段階で端末は、自身がフィードバックすべきCSI測定の対象となるDL CC(または、サービングセル)が1個か、または2個以上かに関する情報をあらかじめ獲得し、自身のCSI報告方法によってCSIを基地局にフィードバックすることができる。
【0119】
基地局は、PDCCH信号に含まれたULグラントまたはキャリア指示子フィールド(CIF)を通じて、非周期的フィードバックを行う対象となるDL CCまたはサービングセルを知らせることができる(S1020)。
【0120】
S1020段階で、非周期的フィードバックを行う対象となるDL CCを明示的または暗黙的に端末に知らせることができ、その詳細な方法は後述する。
【0121】
端末は、非周期的フィードバックの対象となる一つのまたは二つ以上のDL CCまたはサービングセルを確認し(S1030)、当該DL CCに対してチャネル品質を測定することができる(S1040)。
【0122】
CAを支援しないLTEシステムでは、一つのDL CCに対するCSI情報が一つのPUSCHを通じて伝送されたが、CAを支援するLTE−Aシステムでは、CSI伝送対象となるDL CCが2つ以上である場合がある。そのため、
図10の端末は、CAを支援すること仮定しているので、一つ以上のDL CCに対して測定したチャネル品質に関するCSIをPUSCH信号を用いて基地局に報告することができる(S1050)。
【0123】
S1050段階で、2つ以上のDL CCに対してチャネル品質を測定することから増加した情報量を有するCSIを端末が伝送する方法としては、次の2方法を考慮できる。
【0124】
第一の方法は、時間マルチプレクシング(Time multiplexing)方法である。時間マルチプレクシングは、一種のサイクリング(cycling)のような概念で、N個のDL CCに対するCSIを1サブフレームで伝送するのではなく、最大N個のサブフレームを通じて伝送する方法である。例えば、DL CC #0に対するCSIをn番目のサブフレーム、DL CC #1に対するCSIをn+1番目のサブフレーム、N番目DL CC #Nに対するCQIをn+N番目のサブフレームに伝送することが、最も簡単な例である。この場合、CSIの伝送されるサブフレームは、連続するように、または特定オフセットによって連続しないように設定される。また、端末は、一つのサブフレームで一つ以上のDL CCに対するCSIをPUSCHを通じて非周期的に伝送することができる。
【0125】
第二の方法は、ジョイントコーティング(Joint coding)方法である。ジョイントコーディング方法は、一つ以上のDL CCに対するCSI情報を一つのサブフレームで全て伝送する方法である。この場合、端末は、非周期的CSI報告のために、拡張された周波数リソースを用いることができ、それぞれのDL CCのCQI情報をジョイントコーディングして一つのPUSCHで伝送することができる。
【0126】
本発明の実施例で、S1010段階は選択的に用いられ、S1010段階が用いられない場合には、端末はS1020段階で指示されたDL CCのみに対してCSIを測定して基地局に報告すればよい。
【0127】
以下では、S1020段階乃至S1050段階で、(1)一つのDL CCのみがフィードバックの対象となる場合、及び(2)2以上のDL CCがフィードバックの対象となる場合について、フィードバックの対象となるDL CCを設定及びスケジューリングする方法について詳細に説明する。
【0128】
(1)1個のDL CCのみをフィードバックの対象にする場合
例えば、1個のDL CCのみをフィードバックの対象にする場合に、対象DL CCとして、<1>非周期的CQI報告情報を含んでいるULグラントを受信したDL CC、<2>ULグラントが指示するPUSCHが伝送されるUL CCとシステム情報ブロック2(SIB2:System Information Block2)で連係しているDL CC、<3>DL PCC、<4>上位層シグナリング(例えば、RRC層)で割当及び構成されたDL CC、及び<5>CQI測定のために暗黙的に割り当てられたDL CCのいずれか一つを選択することができる。
【0129】
以下では、<2>ULグラントが指示するPUSCHが伝送されるUL CCとSIB2で連係しているDL CCがフィードバックの対象となる場合について詳細に説明する。
【0130】
SIB2は、共用チャネル情報、ランダムアクセスチャネル情報、ランダムアクセスプリアンブル情報、及びHARQ情報を含むことができる。このとき、SIB2は上りリンク共有チャネル(例、UL CC)に関する情報を含むことができ、上りリンク共有チャネルは一つ以上のDL CCと連係(Linkage)される。
【0131】
一つのUL CCに対して多数のDL CCが割り当てられるDL過重(DL heavy)の場合には、UL CCとSIB2連係(Linkage)を有するDL CCが1個であり、SIB2連係しているDL CCをCSIフィードバックの対象にする場合には、一つのDL CCに対するチャネル状態情報(CSI:Channel Status Information)のみをフィードバックするという短所がある。したがって、このような場合には、SIB2連係しているDL CC以外の他のDL CCがフィードバックの対象となることが好ましい。
【0132】
第一の例として、基地局は、CIFを含むULグラントを端末に伝送する場合に、CIFをUL CCに対する指示ではなく、フィードバックの対象となるDL CCを指示する用途に用いることができる。この時、DL過重の場合であるから、UL CCは一つしか存在しない。したがって、端末はSIB2連係しているDL CC及びCIFで指示されたDL CCのいずれか一つに関するCSIをPUSCHを通じて基地局にフィードバックすることができる。
【0133】
第二の例として、基地局は、CIFを含むULグラントを端末に伝送する場合に、CIFをフィードバックの対象となるDL CCを指示する用途に用いることができる。すなわち、端末は、CIFにより指示されたDL CCを基準に、キャリアインデックス(CI)の順序または周波数順序などの特定基準に合わせて(例えば、昇順/降順)時分割多重化の形態で、CIFに指示されたDL CCの隣接したDL CCに関するCSIを基地局に報告することができる。
【0134】
第三の例として、端末は、上述した第一及び第二の方法を混合した形態を用いることもできる。
【0135】
第四の例として、仮想のSIB2連係しているDL CCをフィードバック対象に設定することができる。例えば、SIB2連係を有していないDL CCには、仮想のSIB2連係しているUL CCを設定することができる。このような仮想のSIB2連係は、上位層(例、RRC)または暗黙的な方法で決定することができる。非周期的CSI報告が要請される場合に、端末は、SIB2連係しているDL CCに対するCSIフィードバック、または単一UL CCに仮想SIB2連係しているDL CCに対するCSIフィードバックを基地局に報告することができる。
【0136】
すなわち、基地局は、SIB2連係を有しいないDL CCは仮想SIB2連係を有するように設定でき、このような仮想SIB2連係は、明示的に上位層にシグナリングされたり、暗黙的に端末に知らせることができる。例えば、仮想SIB2連係を暗黙的に行う場合には、元来のSIB2連係しているDL CCからキャリアインデックス、セルインデックス、CIF順序及び/または周波数インデックスなどの一種の順序を用いて昇順または降順に仮想SIB2連係を暗黙的に構成することができる。
【0137】
このように仮想SIB2連係を構成し、非周期的CSI報告が要請されると、端末は、元来のSIB2連係しているDL CCまたは仮想のSIB2連係を有するDL CCのいずれか一つに対してCSIフィードバックを基地局に伝送することができる。もし、ULグラントで用いるCIFに、未使用のコードポイント(code point)がある場合(例えば、CIFが3ビットの場合に8個の状態まで表現可能であり、この場合、DL/UL CC指示用に各状態を設定して残った状態やビットがあると、残った状態をコードポイントとして活用できる。)、それを用いて、元来のSIB2連係しているDL CCに対するフィードバックを伝送するか、または仮想SIB2連係しているDL CCに対するフィードバックを伝送するかを知らせることもできる。または、CIFにさらに多くの状態が残ってコードポイントとして活用できる余裕がある場合には、基地局は、既存のSIB2連係しているDL CCまたは仮想SIB2連係しているDL CCのいずれを対象にCSIフィードバックを伝送するかを端末に知らせることもできる。
【0138】
上述したように、3ビットのCIFを、SIB2連係しているDL CCやUL CCを指示する用途ではなく、他のDL CCを指示する用途に用いる場合には、CIFの1ビットが残ることがある。この場合には、基地局は、残ったCIF 1ビットを用いて、CIFにより指示されたDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、SIB2連係しているDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、または全てのDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、を端末に伝達することができる。
【0139】
以下では、<5>CQI測定のために暗黙的に割り当てられたDL CCのいずれか一つに対するCSIをフィードバックする方法について説明する。
【0140】
非周期的CSI要請に用いられたULグラントが指示するUL CCとSIB2連係しているDL CCが非周期的CSI測定及び報告の対象となる場合に、該UL CCとSIB2連係しているDL CCは明示的に非周期的CSI測定及び報告の対象となる。しかし、UL CCと連係を有していないDL CCの場合は、非周期的CSI要請そのそものが不可能である。このようなDL CCに対して非周期的CSI要請を可能にする方法として暗黙的ルールを提案する。
【0141】
例えば、端末は、SIB2連係しているDL CCまたはCIFに指示されたDL CCと隣接したDL CCに対するCSIを測定及び報告することができる。すなわち、特定DL CC #1に対して非周期的CSIが要請された場合に、基地局及び端末は、当該DL CCと隣接したキャリアインデックスまたはセルインデックスを有するDL CCまたはサービングセルを明示的な指示無しにも非周期的CSI測定及び報告の対象に設定することができる。
【0142】
本発明の実施例で明示されたDL CCは、キャリアインデックス(CI)、CIFにより指示されるCCインデックス、またはEARFCNなどの周波数インデックスなどで指示されたDL CCを意味する。この時、非周期的CSI報告の対象となる暗黙的なDL CCは、上記明示されたDL CCに隣接したDL CCに設定することができる。例えば、特定DL CC #1が非周期的CSI報告要請された場合に、端末は、DL CC #1と隣接したDL CC #2またはDL CC #0に対して、暗黙的に非周期的なCSI測定及び報告ができる。
【0143】
このとき、隣接したDL CCインデックスは、明示的に指示されたCCから低いCCインデックス方向に算出されてもよく、指示されたCCから高いCCインデックス方向に算出されてもよい。
【0144】
上述の方法で、暗黙的に指摘される非周期的CSI要請の対象となるDL CCの個数は1個になることが好ましい。また、上述の暗黙的な方法に加えて、基地局は、上位層シグナリングなどを通じて非周期的CSI報告対象となるDL CCに関する情報を各端末に伝送することもできる。例えば、CSI対象となるDL CC、隣接CCインデックスを指示する方向(例えば、指示されたDL CCから高いインデックス順序または低いインデックス順序)などを端末に知らせることができる。これは、上述したいかなる方法(例えば、ULグラントを受信したDL CC、SIB2連係しているDL CCまたはDL PCCなど)を用いても適用可能である。
【0145】
(2)2つ以上のDL CCがフィードバックの対象である場合
2つ以上のDL CCがCSIフィードバックの対象となる場合に、それらの対象となるDL CCを次のように定義できる。<1>活性化したDL CC、<2>SIB2連係しているDL CC、<3>ULグラントを伝送するために用いられるDL CC、<4>上位層シグナリング(例えば、RRC層)を通じて明示的に指示されたDL CC、<5>全てのDL CC、及び<6>CQI測定のために暗黙的に割り当てられたDL CCのいずれか一つを選択できる。
【0146】
以下では、<2>SIB2連係しているDL CCがフィードバックの対象となる場合について詳細に説明する。
【0147】
一つのUL CCに対して多数のDL CCが割り当てられるDL過重(DL heavy)の場合には、UL CCとSIB2連係(Linkage)を有するDL CCが1個であり、SIB2連係しているDL CCをCSIフィードバックの対象にする場合には、単に一つのDL CCに対するチャネル状態情報(CSI:Channel Status Information)のみがフィードバックされるという短所がある。そのため、このような場合には、SIB2連係しているDL CC以外の他のDL CCがフィードバックの対象となることが好ましい。
【0148】
第一の例として、基地局は、CIFを含むULグラントを端末に伝送する場合に、CIFをUL CCに対する指示ではなく、フィードバックの対象となるDL CCを指示する用途に用いることができる。この時、DL過重の場合であるから、UL CCは一つしか存在しない。したがって、端末はSIB2連係しているDL CC及びCIFで指示されたDL CCに関するCSIをPUSCHを通じて基地局にフィードバックすることができる。
【0149】
第二の例として、基地局は、CIFを含むULグラントを端末に伝送する場合に、CIFをフィードバックの対象となるDL CCを指示する用途に用いることができる。すなわち、端末は、CIFにより指示されたDL CCを基準に、キャリアインデックス(CI)の順序または周波数順序などの特定基準に合わせて(例えば、昇順/降順)時分割多重化の形態で、各DL CCに関するCSIを基地局に報告することができる。
【0150】
第三の例として、ULグラントのCIFが指示するUL CCとSIB2連係しているDL CCを基準に、キャリアインデックス(CI)順序、周波数順序などの特定基準に合わせて(昇順/降順)、時分割多重化形態で、各DL CCに関するCSIを順次に基地局に報告することができる。
【0151】
すなわち、DL過重の場合のようにSIB2連係しているUL CCが存在しないDL CCがある場合に、端末が、これらのDL CCに対する非周期的CSI報告をするために、SIB2連係しているDL CCを基準に定められた時間に、優先してSIB2連係しているDL CCに関する非周期的CSIを該当のUL CCを通じて基地局に伝送する。また、端末は、キャリアインデックス順序、周波数インデックス順序またはCIF順序などの特定基準に合わせて、時分割多重化の形態で、各DL CCに関するCSIを特定サブフレームで順次に基地局に伝送することができる。
【0152】
第四の例として、端末は、上述した第一乃至第三の方法を混合した形態を用いることもできる。
【0153】
第五の例として、仮想のSIB2連係しているDL CCをフィードバックの対象に設定することができる。例えば、SIB2連係を有していないDL CCには仮想のSIB2連係しているUL CCを設定することができる。このような仮想のSIB2連係は、上位層(例、RRC)または暗黙的な方法で決定することができる。非周期的CSI報告が要請される場合に、端末は、SIB2連係している複数のDL CCに対するCSIフィードバック、または単一UL CCに仮想SIB2連係しているDL CCに対するCSIフィードバックを基地局に報告することができる。
【0154】
すなわち、基地局は、SIB2連係を有していないDL CCは仮想SIB2連係を有するように設定でき、このような仮想SIB2連係は、明示的に上位層にシグナリングされたり、暗黙的に端末に知らせることができる。例えば、仮想SIB2連係を暗黙的に行う場合には、元来のSIB2連係しているDL CCからキャリアインデックス、セルインデックス、CIF順序及び/または周波数インデックスなどの一種の順序を用いて昇順または降順に仮想SIB2連係を暗黙的に構成することができる。
【0155】
このように、仮想SIB2連係を構成し、非周期的CSI報告が要請されると、端末は、元来のSIB2連係しているDL CCの他、仮想のSIB2連係を有するDL CCに対してもCSIフィードバックを伝送するようにすることができる。もし、ULグラントで用いるCIFに、未使用のコードポイント(code point)がある場合(例えば、CIFが3ビットの場合に8個の状態まで表現可能であり、この場合、DL/UL CC指示用に各状態を設定して残った状態やビットがあると、残った状態をコードポイントとして活用できる。)、それを用いて、元来のSIB2連係しているDL CCに対するフィードバックを伝送するか、または仮想SIB2連係しているDL CCに対するフィードバックを伝送するか、を知らせることができる。または、CIFにさらに多くの状態が残ってコードポイントとして活用できる余裕がある場合には、基地局は、既存のSIB2連係しているDL CC、仮想SIB2連係しているDL CC、または全てのDL CCのいずれを対象にCSIフィードバックを伝送するかを端末に知らせることができる。
【0156】
上述したように、3ビットのCIFを、SIB2連係しているDL CCやUL CCを指示する用途ではなく、他のDL CCを指示する用途に用いる場合には、CIFの1ビットが残ることがある。この場合には、基地局は、残ったCIF 1ビットを用いて、CIFにより指示されたDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、SIB2連係しているDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、または全てのDL CCに対するCSIフィードバックを報告するか、を端末に伝達することができる。
【0157】
基地局は、非周期的にCSIをフィードバックする多数のDL CCを明示的な方法で端末に知らせることができる。例えば、基地局は、ULグラントに定義される新しいフィールドを通じて、非周期的SCI報告が必要なDL CCに関する情報を端末に知らせることができる。または、基地局は、DL CCに対するCIFを通じて明示的にDL CCを端末に知らせることもできる。この時、PUSCH信号が伝送されるUL CCに関する情報は、CIFまたはUL PCCにより暗黙的に決定することができる。または、基地局は、他のPDCCHのTPCを用いてフィードバックされるDL CCを指示することもできる。または、基地局は、RRCのような上りリンクシグナリングを通じて明示的に、非周期的にCSIをフィードバックするDL CCに対して知らせることもできる。
【0158】
以下では、<6>CQI測定のために暗黙的に割り当てられたDL CCのいずれか一つに関するCSIをフィードバックする方法について説明する。
【0159】
非周期的CSI要請に用いられたULグラントが指示するUL CCとSIB2連係しているDL CCが非周期的CSI測定及び報告の対象となる場合に、当該UL CCとSIB2連係しているDL CCは明示的に非周期的CSI測定及び報告の対象となる。しかし、UL CCと連係を有していないDL CCの場合は、非周期的CSI要請そのものが不可能である。このようなDL CCに対して非周期的CSI要請を可能にする方法として暗黙的ルールを提案する。
【0160】
例えば、端末は、SIB2連係しているDL CCまたはCIFに指示されたDL CCと隣接したDL CCに対するCSIを測定及び報告することができる。すなわち、特定DL CC #1に対して非周期的CSIが要請された場合に、基地局及び端末は、当該DL CCと隣接したキャリアインデックスまたはセルインデックスを有するDL CCまたはサービングセルを明示的な指示無しにも非周期的CSI測定及び報告の対象に設定することができる。
【0161】
本発明の実施例で明示されたDL CCは、キャリアインデックス(CI)、CIFにより指示されるCCインデックス、またはEARFCNなどの周波数インデックスなどで指示されたDL CCを意味する。この時、非周期的CSI報告の対象となる暗黙的なDL CCは、上記明示されたDL CCに隣接したDL CCに設定することができる。例えば、特定DL CC #1が非周期的CSI報告要請された場合に、端末は、DL CC #1と隣接したDL CC #2またはDL CC #0に対して、暗黙的に非周期的なCSI測定及び報告ができる。
【0162】
このとき、隣接したDL CCインデックスは、明示的に指示されたCCから低いCCインデックス方向に算出されてもよく、指示されたCCから高いCCインデックス方向に算出されてもよい。
【0163】
また、暗黙的に指示される非周期的CSI要請の対象となるDL CCの個数は2個以上になり得る。例えば、端末がPUSCH信号を伝送するUL CCと連係しているDL CC 1個が、明示的にCSI報告の対象となったDL CCであれば、端末は、これに隣接したDL CC 1個またはそれ以上の個数(例えば、2個以上)のDL CCに対する非周期的CSI報告ができる。
【0164】
また、上述の暗黙的な方法に加えて、基地局は、上位層シグナリングなどを通じて非周期的CSI報告対象となるDL CCに関する情報を各端末に伝送することもできる。例えば、CSI対象となるDL CCの個数、隣接CCインデックスを指示する方向(例えば、指示されたDL CCから高いインデックス順序または低いインデックス順序)などを端末に知らせることができる。これは、上述したいかなる方法(例えば、ULグラントを受信したDL CC、SIB2連係しているDL CCまたはDL PCCなど)を用いても適用可能である。
【0165】
図11は、本発明の実施例として、キャリアアグリゲーション(CA)環境で非周期的CSI報告方法の一つを示す図である。
【0166】
図11で説明する非周期的CSI報告方法は、PDCCH信号が伝送される領域である共用サーチスペース(CSS:Common Search Space)または端末特定サーチスペース(USS:UE−specific Search Space)によって基地局と端末の動作が変更される。
【0167】
まず、非周期的CSI報告方法がCSSで開始(triggering)される場合について説明する。CSSで、非周期的CSI要請フィールドを含むULグラントはDCIフォーマット0に設定される。この場合、DCIフォーマット0はDCIフォーマット1Aとビット整列(bit aligned)されてブラインドコーディングされる。そのため、端末の追加的なブラインドデコーディングオーバーヘッドを防止するために、非周期的CSI要請フィールドのサイズは1ビットとしてスケジューリングされるとよい。下記の表4に、本発明の実施例で使用可能な非周期的CSI要請フィールドフォーマットの一例を示す。
【0168】
【表4】
表4で、CSI要請フィールドが「0」に設定されると、CSI報告が要請されないことを表し、「1」に設定されると、CSI報告が要請されるものの、上位層シグナリング(例えば、RRC)を通じて、CSI報告が必要なDL CCなどを端末に知らせることを表す。表4で、CSI要請フィールドが「1」に設定される場合は、全てのDL CCに対する非周期的CSI報告を要請することを表すことができる。ここで、全てのDL CCは、活性化したDL CCまたはRRCシグナリングを通じて端末に構成されたDL CCでよい。
【0169】
次に、非周期的CSI報告方法がUSSで開始される場合について説明する。CSI報告方法がUSSで開始される場合には、非周期的CSI要請フィールドを2ビットのサイズに設定することができる。すなわち、UCCで用いられるDCIフォーマットに1ビットを付加することができる。LTEシステムでは1ビットで非周期的CSIを開始したが、LTE−Aシステムでは2ビットで非周期的CSIを開始することができる。
【0170】
これは、USS領域で伝送されるPDCCHに対して適用することができる。下記の表5に、本発明の実施例で使用可能な非周期的CSI要請フィールドフォーマットの他の例を示す。
【0171】
【表5】
表5を参照すると、非周期的CSIフィールドが「00」に設定されると、非周期的CSI報告が要請されないことを表す。非周期的CSIフィールドが「01」になっていると、SIB2連係しているDL CCに対する非周期的CSI報告が要請されることを表す。例えば、端末がUSS領域でBDにより検出したPDCCH信号のULグラントにおいて、非周期的CSIが「01」に設定された場合には、該ULグラントが指示するUL CCとSIB2連係によって連結されたDL CCを対象に非周期的CSI報告が開始されることを表す。このとき、当該ULグラントでどのUL CCのPUSCHをスケジューリングしているかによってUL CCが決定される。すなわち、端末及び基地局でクロスキャリアスケジューリングを用いる場合には、端末は、CIFから受信ULグラントがどのUL CCに関する情報なのかがわかる。もし、クロスキャリアスケジューリングが支援されない場合には、非周期的CSI報告対象のDL CCとしては、ULグラントを受信したDL CCとSIB2連係しているUL CCが自然に決定される。
【0172】
表5で非周期的CSI報告フィールドが「10」または「11」に設定される場合は、上位層シグナリング(例えば、RRC)を通じて端末に割り当てられて構成されたDL CCを対象に非対称的CSI報告が開始されることを表す。
【0173】
ここで、非周期的CSI報告フィールドの「10」及び「11」状態のいずれか一つは、全てのDL CCに対する非周期的CSI報告を指示することができる。すなわち、「10」または「11」は、全てのDL CC(ここで、全てのDL CCは、活性化したDL CC、または端末に構成されたDL CCである)に対する非周期的CSI報告を要請することを意味することができる。
【0174】
また、表5で、非周期的CSI報告フィールドの「10」または「11」状態のいずれかは、上述したCSSで伝送されるULグラントに含まれた表4の非周期的CSI要請フィールドが「1」である状態が意味するRRCシグナリングで構成されたDL CCの組み合わせと一致するように構成することができる。
【0175】
図11を参照すると、基地局は、CSSまたはUSS領域で、表4または表5で説明した非周期的CSI要請フィールドを含むULグラントを、PDCCH信号を通じて端末に伝送することができる(S1110)。
【0176】
また、表4の非周期的CSI要請フィールドが「1」に設定されたり、表5の非周期的CSI要請フィールドが「10」または「11」に設定されると、基地局は、非周期的CSI報告を行うDL CC(または、サービングセル)に関する情報を含む上位層シグナルを端末に伝送することができる(S1120)。
【0177】
S1120段階で、フィードバックの対象となるDL CCを表す情報を上位層シグナルに含めることができる。LTE−Aシステムでは、最大5個のCCまたはサービングセルが一つの広帯域を構成できる。この場合、フィードバックの対象となるDL CCに関する情報はビットマップ形式で上位層シグナリングに含めることができる。
【0178】
例えば、「10」+「01001」のような形態とすることができる。この場合、前の「10」は、S1110段階においてPDCCHのULグラントで伝送される非周期的CSI要請フィールドのフィールド値を表し、後の「01001」は、最大5個までのCCのうち、フィードバックの要請されるDL CCを指示するために用いられる。ビットマップの各ビットは一つのDL CCを指し、「01001」は、2番目及び5番目のCCに対する非周期的CSI要請を意味する。
【0179】
DL CCを指示する5ビットにおいて、各ビットの位置は、各端末が構成しているCCのCCインデックス、周波数インデックスまたはCIF値などによって各CCを指すようにすることができる。例えば、端末が構成している5個のCCがf1、f2、f3、f4、f5であるとすれば(f1<f2<f3<f4<f5)、01001の各ビットは、前からf1、f2、f3、f4、f5を指す。
【0180】
また、ビットマップ情報は、端末に構成されたDL CCまたは活性化したDL CCを対象に構成することができる。基地局でビットマップ情報を構成する際、ビットマップのMSBの位置から有効な情報を表すように設定できる。もし、ある端末の活性化したDL CCまたは構成されたDL CCが3個のみであると、5ビットを全て用いる必要がない。そのため、「xxxxx」の5ビットにおいて、「101xx」のように、ビットマップのMSB位置から有効情報を伝送するように設定することが好ましい。
【0181】
非構成または非活性化したDL CCが存在する場合に、5ビットが非周期的CSI報告要請の対象となるDL CCを全て指示してから残ったり使用しなくてもよいビットがあると、当該ビットを常に「0」に設定することで、端末の誤りや不明確性を除去することがよい。したがって、上記「101xx」は「10100」に設定することが好ましい。
【0182】
再び
図11を参照すると、S1120段階の上位層シグナリングから、端末は、どのDL CC(または、サービングセル)が非周期的CSI測定及び報告の対象となるかを確認することができる(S1130)。
【0183】
もし、上記の例示のように1番目及び3番目のDL CCが非周期的CSIフィードバックの対象となる場合には、端末は、1番目及び3番目のDL CCに対するチャネル品質を測定し、関連したCSIを生成することができる(S1140)。
【0184】
また、端末は、測定した非周期的CSIの報告を、PUSCH領域を通じて基地局にフィードバックすることができる(S1150)。
【0185】
もし、S1110段階で表4の非周期的CSI要請フィールドが「0」に設定されたり、表5の非周期的CSI要請フィールドが「00」に設定された場合には、端末は、非周期的CSI報告動作を行わず、周期的なCSI報告動作のみを行う。この場合、端末はPUSCH領域ではなくPUCCH領域を通じて基地局にCSI報告を行うことができる。
【0186】
また、S1110段階で表5の非周期的CSI要請フィールドが「01」に設定された場合には、S1120段階の上位層シグナルとは無関係に、SIB2連係しているDL CCに対してのみCSIを測定し、非周期的CSI報告動作を行うことができる。
【0187】
図12は、本発明のさらに他の実施例として、
図1乃至
図11で説明した本発明の実施例を実行できる端末及び基地局を示す図である。
【0188】
端末は、上りリンクでは送信機として動作し、下りリンクでは受信機として動作できる。また、基地局は、上りリンクでは受信機として動作し、下りリンクでは送信機として動作できる。
【0189】
すなわち、端末及び基地局は、情報、データ及び/またはメッセージの送信及び受信を制御するために、それぞれ、送信モジュール(Tx module)1240,1250及び受信モジュール(Rx module)1250,1270を備えることができ、情報、データ及び/またはメッセージを送受信するためのアンテナ1200,1210)などを備えることができる。
【0190】
また、端末及び基地局は、それぞれ、上述した本発明の実施例を実行するためのプロセッサ(Processor)1220,1230と、プロセッサの処理過程を臨時的にまたは持続的に格納できるメモリー1280,1290と、をそれぞれ備えることができる。また、
図12の端末及び基地局は、LTEシステム及びLTE−Aシステムを支援するためのLTEモジュール及び低電力RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)モジュールの少なくとも一つをさらに備えることができる。
【0191】
移動端末及び基地局に備えられている送信モジュール及び受信モジュールは、データ伝送のためのパケット変復調機能、高速パケットチャネルコーディング機能、直交周波数分割多重接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)パケットスケジューリング、時分割デュプレックス(TDD:Time Division Duplex)パケットスケジューリング及び/またはチャネル多重化機能を行うことができる。
【0192】
図12で説明した装置は、
図1乃至
図11で説明した方法を具現できる手段である。上述した移動端末及び基地局装置の構成成分及び機能を用いて本発明の実施例を実行することができる。
【0193】
例えば、端末のプロセッサは、USSまたはCSSをモニタリングして、ULグラント及び/またはCIFを含むPDCCH信号を受信することができる。特に、LTE−A端末では、拡張されたCSSに対してBDを行うことによって、他のLTE端末とのPDCCH信号に対するブロッキング無しにPDCCHを受信することができる。また、端末のプロセッサは、基地局から受信した非周期CSI報告要請フィールドを確認して、CSIを測定するDL CCまたはサービングセルを確認し、当該DL CCに対するCSI測定及び非周期的CSI報告を制御することができる。
【0194】
一方、本発明において、移動端末としては、個人携帯端末機(PDA:Personal Digital Assistant)、セルラーフォン、個人通信サービス(PCS:Personal Communication Service)フォン、GSM(登録商標)(Global System for Mobile)フォン、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォン、ハンドヘルドPC(Hand−Held PC)、ノートブック型PC、スマート(Smart)フォンまたはマルチモードマルチバンド(MM−MB:Multi Mode−Multi Band)端末機などを用いることができる。
【0195】
ここで、スマートフォンとは、移動通信端末機と個人携帯端末機のメリットを結合した端末機で、移動通信端末機に、個人携帯端末機の機能である日程管理、ファックス送受信及びインターネット接続などのデータ通信機能を組み合わせた端末機のことを意味する。また、マルチモードマルチバンド端末機とは、マルチモデムチップを組み込んでおり、携帯インターネットシステム及び他の移動通信システム(例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)2000システム、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)システム等)のいずれにおいても作動可能な端末機のことをいう。
【0196】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現することができる。
【0197】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現することができる。
【0198】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順または関数などの形態とすることができる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリーユニット1280,1290に格納されて、プロセッサ1220,1230により駆動されてよい。メモリーユニットは、プロセッサの内部または外部に設けられて、公知の様々な手段によりプロセッサとデータを交換することができる。
【0199】
本発明は、本発明の技術的思想及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化可能であるということは、当業者にとっては明らかである。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制約的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的な解釈により決定されるべきであり、よって、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。なお、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることができる。