特許第6068900号(P6068900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6068900
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】警報器及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20170116BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   G08B17/00 C
   G08B25/10 A
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-210627(P2012-210627)
(22)【出願日】2012年9月25日
(65)【公開番号】特開2014-67132(P2014-67132A)
(43)【公開日】2014年4月17日
【審査請求日】2015年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145908
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 信雄
(74)【代理人】
【識別番号】100136711
【弁理士】
【氏名又は名称】益頭 正一
(72)【発明者】
【氏名】大江 英城
(72)【発明者】
【氏名】小畑 滋男
(72)【発明者】
【氏名】松井 巧
(72)【発明者】
【氏名】高林 亘
(72)【発明者】
【氏名】田中 彰一
(72)【発明者】
【氏名】草次 将典
(72)【発明者】
【氏名】水沼 昭仁
【審査官】 石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−028708(JP,A)
【文献】 特開2005−208957(JP,A)
【文献】 実開平03−093996(JP,U)
【文献】 特開2007−213507(JP,A)
【文献】 特開2011−060036(JP,A)
【文献】 特開2002−230656(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0241876(US,A1)
【文献】 特開平6−150177(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00−31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサからの信号に基づいて監視領域内に異常状態が発生していると判断した場合、及び、監視領域を異にする他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する警報器であって、
センサからの信号に基づいて異常状態を判断する異常状態判断手段と、
前記異常状態判断手段により異常状態が発生していると判断された場合及び他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する異常状態警報手段と、
前記異常状態警報手段により警報が発せられている場合に所定の第1操作がされることで、この警報を所定時間停止させる停止手段と、を備え、
前記異常状態判断手段は、センサからの信号に基づいて異常状態が沈静化したと判断した場合に警報状態が解除されたと判断し、
前記異常状態警報手段は、前記異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断された場合、又は、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断された場合、発していた警報を停止すると共に、前記停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、前記異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報の音声と異なる警報中である旨の音声を出力する
ことを特徴とする警報器。
【請求項2】
前記異常状態警報手段は、警報中である旨の音声を出力する際の音量を前記警報をする際の音量よりも小さくする
ことを特徴とする請求項1に記載の警報器。
【請求項3】
前記異常状態警報手段は、前記停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合、前記異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の表示をする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の警報器。
【請求項4】
前記所定の第2操作は、点検動作を実行させる際の操作と同じであり、
前記異常状態警報手段は、前記停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、前記異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断され、又は、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断されたときには、点検動作時の出力を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項5】
センサからの信号に基づいて監視領域内に異常状態が発生していると判断した場合、及び、監視領域を異にする他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する警報器の制御方法であって、
センサからの信号に基づいて異常状態を判断する異常状態判断工程と、
前記異常状態判断工程において異常状態が発生していると判断された場合及び他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する異常状態警報工程と、
前記異常状態警報工程において警報が発せられている場合に所定の第1操作がされることで、この警報を所定時間停止させる停止工程と、
前記異常状態判断工程において警報状態が解除されたと判断された場合、又は、他の警報器の異常状態判断工程において警報状態が解除されたと判断された場合、発していた警報を停止する警報解除工程と、
前記停止工程において警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、前記異常状態判断工程において警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断工程において警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報の音声と異なる警報中である旨の音声を出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする警報器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報器及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の火災警報器を有線又は無線で接続し、いずれか1つの火災警報器にて火災が発生していると判断された場合、すべての火災警報器から警報を発する連動警報が実施されている。また、このような火災警報器は、連動警報の際に、火元がどこであるかを特定すべく、連動元の火災警報器と連動先の火災警報器とが出力する音声を区別するようにしている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−222319公報
【特許文献2】特開2009−237873公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、従来の火災警報器は、引き紐を引くことにより操作される停止スイッチを備え、停止スイッチが操作された場合に、連動警報を所定時間停止させる構成となっている。しかし、従来の火災警報器において、停止スイッチにより連動警報が停止されてしまうと、その後、ユーザの意図により警報が停止したのか(いわゆる警報停止か)、警報の原因となる火災の鎮静化により警報が停止したのか(いわゆる警報解除か)区別することができない。
【0005】
なお、この問題は火災警報器に限らず、連動警報を実施する他の警報器、例えば都市ガスやLPガスのガス漏れを検出するガス警報器、COを検出するガス警報器、及び侵入者を検出する人感警報器などの他の警報器においても共通する問題である。
【0006】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その発明の目的とするところは、警報停止と警報解除とを区別することが可能な警報器及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の警報器は、センサからの信号に基づいて監視領域内に異常状態が発生していると判断した場合、及び、監視領域を異にする他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発するものであって、センサからの信号に基づいて異常状態を判断する異常状態判断手段と、異常状態判断手段により異常状態が発生していると判断された場合及び他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する異常状態警報手段と、異常状態警報手段により警報が発せられている場合に所定の第1操作がされることで、この警報を所定時間停止させる停止手段と、を備え、異常状態判断手段は、センサからの信号に基づいて異常状態が沈静化したと判断した場合に警報状態が解除されたと判断し、異常状態警報手段は、異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断された場合、又は、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断された場合、発していた警報を停止すると共に、停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報の音声と異なる警報中である旨の音声を出力することを特徴とする。
【0008】
この警報器によれば、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の出力を行うため、ユーザは所定の第2操作を行うことにより、警報中であるかを知ることができる。よって、警報停止と警報解除とを区別することができる。さらに、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の音声を出力するため、ユーザが所定の第2操作を行うことにより、例えば「警報中です。」などの音声を出力し、警報解除でないことを分かり易く伝えることができる。
【0013】
また、本発明の警報器において、異常状態警報手段は、警報中である旨の音声を出力する際の音量を警報をする際の音量よりも小さくすることが好ましい。
【0014】
この警報器によれば、警報中である旨の音声を出力する際の音量を警報をする際の音量よりも小さくする。ここで、ユーザは現在の状態を確認すべく所定の第2操作を行うことから、所定の第2操作を行う際には警報器に注視しているといえ、このようなときに警報時のように大音量とするとむしろ煩わしくなってしまう。しかし、警報中である旨の音量を抑えるため、煩わしさを軽減することができる。
【0015】
また、本発明の警報器において、異常状態警報手段は、停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合、異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の表示をすることが好ましい。
【0016】
この警報器によれば、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の表示を行う。ここで、ユーザは現在の状態を確認すべく所定の第2操作を行うことから、所定の第2操作を行う際には警報器に注視しているといえ、天井等に設けられる警報器の表示であっても見逃す可能性が非常に低いといえる。よって、警報中である旨の表示を行うことにより、表示内容によってユーザに確認を行わせることができる。
【0017】
また、本発明の警報器において、所定の第2操作は、点検動作を実行させる際の操作と同じであり、異常状態警報手段は、停止手段により警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断され、又は、他の警報器の異常状態判断手段により警報状態が解除されたと判断されたときには、点検動作時の出力を行うことが好ましい。
【0018】
この警報器によれば、第2操作は、点検動作を実行させる際の操作と同じであり、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていると判断されたときには、点検動作を行う。このため、警報状態が解除されている場合には、通常の通りに点検動作時の出力を行って、直接的に警報状態が解除されていることを伝えることができる。
【0019】
また、本発明の警報器の制御方法は、センサからの信号に基づいて監視領域内に異常状態が発生していると判断した場合、及び、監視領域を異にする他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する方法であって、センサからの信号に基づいて異常状態を判断する異常状態判断工程と、異常状態判断工程において異常状態が発生していると判断された場合及び他の警報器にて異常状態が発生していると判断された場合に、警報を発する異常状態警報工程と、異常状態警報工程において警報が発せられている場合に所定の第1操作がされることで、この警報を所定時間停止させる停止工程と、異常状態判断工程において警報状態が解除されたと判断された場合、又は、他の警報器の異常状態判断工程において警報状態が解除されたと判断された場合、発していた警報を停止する警報解除工程と、停止工程において警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、異常状態判断工程において警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の警報器の異常状態判断工程において警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報の音声と異なる警報中である旨の音声を出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
この警報器の制御方法によれば、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の出力を行うため、ユーザは所定の第2操作を行うことにより、警報中であるかを知ることができる。よって、警報停止と警報解除とを区別することができる。さらに、警報が停止させられた所定時間中において所定の第2操作がされた場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の音声を出力するため、ユーザが所定の第2操作を行うことにより、例えば「警報中です。」などの音声を出力し、警報解除でないことを分かり易く伝えることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、警報停止と警報解除とを区別することが可能な警報器及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る警報器を含む警報システムの概略図である。
図2図1に示した火災警報器の一例を示す構成図である。
図3】本実施形態に係る火災警報器の出力内容を示す図であって、(a)は火災警報時の出力内容を示し、(b)は1回目の引き紐の操作時における出力内容を示し、(c)は2回目の引き紐の操作時における出力内容を示している。
図4】本実施形態に係る火災警報器の制御方法を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る火災警報器の制御方法を示すタイミングチャートであって、(a)は火災警報時の動作、及び1回目の引き紐の操作時における動作を示し、(b)は2回目の引き紐の操作時に警報状態が解除されていないときの動作を示し、(c)は2回目の引き紐の操作時に警報状態が解除されているときの動作を示している。
図6】第2実施形態に係る火災警報器の出力内容を示す図であって、(a)は火災警報時の出力内容を示し、(b)は1回目の引き紐の操作時における出力内容を示し、(c)は2回目の引き紐の操作時における出力内容を示している。
図7】第2実施形態に係る火災警報器の制御方法を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る火災警報器の制御方法を示すタイミングチャートであって、(a)は火災警報時の動作、及び1回目の引き紐の操作時における動作を示し、(b)は2回目の引き紐の操作時に警報状態が解除されていないときの動作を示し、(c)は2回目の引き紐の操作時に警報状態が解除されているときの動作を示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る警報器を含む警報システムの概略図である。なお、以下の実施形態では火災警報器を警報器の一例とすると共に、火災警報システムを警報システムの一例として説明するが、警報器は火災警報器に限らず、且つ、警報システムは火災警報システムに限られるものではない。
【0024】
同図に示す火災警報システム1は、複数(例えば4つ)の火災警報器10a〜10dを備え、これら火災警報器10a〜10dを有線又は無線にて接続し、いずれか1つの火災警報器10a〜10dにて火災(異常状態の一例)が発生していると判断された場合に、すべての火災警報器10a〜10dから警報を発する(連動警報を行う)ものである。
【0025】
具体的に説明すると、これら複数の火災警報器10a〜10dは、それぞれ火災を監視するための監視領域が異なっており、図1に示すように例えば第1火災警報器10aが設置される居室内(監視領域の一例)で火災が発生した場合、第1火災警報器10aはもとより監視領域を異にする第2〜第4火災警報器10b〜10dからも火災警報を発する構成となっている。
【0026】
図2は、図1に示した火災警報器10a〜10dの一例を示す構成図である。なお、第1〜第4火災警報器10a〜10dは構成が同じであるため、第1火災警報器10aの構成を説明し、第2〜第4火災警報器10b〜10dの説明は省略する。
【0027】
図2に示す火災警報器10aは、居室等で火災が発生した場合に火災を検知して警報するものであって、例えば居室等の空間の天井部位に設置されている。なお、火災警報器10aは天井に限らず、壁や床面等のあらゆる箇所に設置可能である。
【0028】
このような火災警報器10aは、COセンサ11と、熱センサ12と、煙センサ13と、CPU(Central Processing Unit)14と、警報部(異常状態警報手段)15と、インターフェース部16と、引き紐17とから構成されている。
【0029】
COセンサ11は、周囲の一酸化炭素濃度に応じた信号を出力するものである。具体的にCOセンサ11は、COの酸化反応によりCO濃度に応じた電流が流れる電気化学式のセンサであり、CO濃度に応じた電流を電圧に変換してCPU14に出力する。
【0030】
熱センサ12は、温度に応じた信号を出力するものである。具体的に熱センサ12は、雰囲気温度により抵抗値が変化するサーミスタを含み、この抵抗値に基づく雰囲気温度に応じた温度信号をCPU14に出力する。
【0031】
煙センサ13は、煙量に応じた信号を出力するものである。具体的に煙センサ13は、所定の光路上の光量に応じた光量信号をCPU14に出力する光電素子を含んで構成される。
【0032】
CPU14は、火災警報器1の全体を制御するものである。このCPU14は、各センサ11〜13の信号に基づいて火災を判断する火災判断部(異常状態判断手段)14aを有している。具体的に火災判断部14aは、COセンサ11からの信号により所定濃度以上のCO濃度が検出された場合、熱センサ12からの信号により所定温度以上の温度が検出された場合、及び、煙センサ13にて所定光量以下の光量しか検出されない場合に、火災が発生していると判断する。なお、火災の判断方法は上記に限られず、種々の変更が可能である。
【0033】
さらに、火災判断部14aは、各センサ11〜13からの信号に基づいて火災が沈静化したと判断した場合に警報状態が解除されたと判断する。具体的に火災判断部14aは、COセンサ11からの信号により所定濃度以上のCO濃度が検出されない場合、熱センサ12からの信号により所定温度以上の温度が検出されない場合、及び、煙センサ13にて所定光量を超える光量が検出される場合に、火災が沈静化したと判断して警報状態が解除されたと判断する。
【0034】
警報部15は、CPU14により火災が発生していると判断された場合に火災警報を発するものであって、例えばスピーカやブザーなどの音声出力部と、LED(Light Emitting Diode)などの表示部から構成されている。また、警報部15は、火災判断部14aにより警報状態が解除されたと判断された場合、発していた火災警報を停止することとなる。
【0035】
インターフェース部16は、他の火災警報器10b〜10dと信号の授受を行う部位であり、例えば火災判断部14aにより火災が発生していると判断された場合、他の火災警報器10b〜10dに対してその旨の信号を送信する部位である。また、他の火災警報器10b〜10dについてもインターフェース部16を備えており、第1火災警報器10aから火災が発生している旨の信号を受信した他の火災警報器10b〜10dは、それらの警報部15から火災警報を発することとなる。
【0036】
また、インターフェース部16は、他の火災警報器10b〜10dから火災が発生している旨の信号を受信する機能も備えており、この場合、第1火災警報器10aの警報部15は、他の火災警報器10b〜10dからの信号を受けて火災警報を発することとなる。さらに、インターフェース部16は、警報状態が解除された旨の信号を受信する機能も備えており、この場合、第1火災警報器10aの警報部15は、他の火災警報器10b〜10dから警報状態が解除された旨の信号を受けて、発していた火災警報を停止することとなる。
【0037】
引き紐17は、ユーザにより操作可能となっており、引き紐17が引かれることにより火災警報器10aのスイッチ(不図示)が操作される。また、CPU14は、停止処理部(停止手段)14bを備えており、停止処理部14bは、警報部15により火災警報が発せられている場合に引き紐17が引かれてスイッチ操作(所定の第1操作)がされることで、この警報を所定時間(例えば5分)停止させる処理を実行する。なお、引き紐17は、火災警報を停止させる場合のみならず、例えば火災警報が発せられていない待機中において引かれると、CPU14は、点検操作であると判断し、点検用の出力を警報部15から行わせることとなる。また、本実施形態において火災警報器10aは引き紐17を備えているが、これに限らず、単に火災警報器10aの本体にスイッチを備え、ユーザによりスイッチが直接押下される構成であってもよい。
【0038】
ここで、上記の如く、火災警報が発せられている場合に引き紐17によるスイッチ操作がされることで、所定時間警報が停止する。しかし、引き紐17によるスイッチ操作により連動警報が停止されてしまうと、その後、ユーザの意図により警報が停止したのか(いわゆる警報停止か)、警報の原因となる火災の鎮静化により警報が停止したのか(いわゆる警報解除か)区別することができない。
【0039】
そこで、本実施形態においてCPU14は、停止処理部14bにより火災警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が引かれてスイッチ操作(所定の第2操作)されることにより以下の報知を実行させる。すなわち、CPU14は、火災判断部14aにより警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の出力を行う。一方、CPU14は、火災判断部14aにより警報状態が解除されていると判断されたときには、点検動作時の出力を行う。
【0040】
図3は、本実施形態に係る火災警報器10a〜10dの出力内容を示す図であって、(a)は火災警報時の出力内容を示し、(b)は1回目の引き紐17の操作時における出力内容を示し、(c)は2回目の引き紐17の操作時における出力内容を示している。
【0041】
図3(a)に示すように、例えば第1火災警報器10aの火災判断部14aにより監視領域内で火災が発生していると判断された場合、第1火災警報器10aが連動元となる。このため、第1火災警報器10aのCPU14は、LEDを点灯させ、「ピィポッピィポッ 火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージを音量大にて警報部15から出力させる。
【0042】
これに対して、連動先となる第2〜第4火災警報器10b〜10dのCPU14は、LEDを点滅させ、「ピィポッピィポッ 別の火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージを音量大にて警報部15から出力させる。
【0043】
そして、この状態から引き紐が引かれてスイッチ操作がされると、停止処理部14bにより火災警報の停止処理が実行される。このため、図3(b)に示すように、第1〜第4火災警報器10a〜10dのすべてにおいて、LEDが消灯すると共に、音声メッセージが無しとなる。
【0044】
さらに、図3(b)の状態から引き紐17が引かれてスイッチ操作がされると、警報状態が解除されていないときには、連動元となる第1火災警報器10aのCPU14は、図3(c)に示すように、LEDを点灯させ、「ピィポッピィポッ 火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージを音量大にて警報部15から出力させる。すなわち、第1火災警報器10aのCPU14は、再度火災警報を出力することにより、警報中である旨の出力を行う。
【0045】
また、連動先となる第2〜第4火災警報器10b〜10dのCPU14は、LEDを点滅させ、「ピィポッピィポッ 別の火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージを音量大にて警報部15から出力させる。すなわち、第2〜第4火災警報器10b〜10dのCPU14についても同様に、再度火災警報を出力することにより、警報中である旨の出力を行う。
【0046】
このように、本実施形態において警報部15は、火災警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が引かれてスイッチ操作された場合に、自己の火災判断部14aにより警報状態が解除されていないと判断され、且つ、他の火災警報器10b〜10dの火災判断部14aにより警報状態が解除されていないと判断されたときには、火災警報を発することにより、警報中である旨の出力を行う。このため、ユーザが引き紐17を引くことにより、再度火災警報が出力されることとなり、警報解除でないことを直接的に伝えることができる。
【0047】
なお、図示を省略するが、図3(b)の状態から引き紐17が引かれてスイッチ操作がされた場合に、自己又は他の火災警報器10b〜10dの火災判断部14aにより警報状態が解除されていると判断されたときには、点検動作時の出力が行われる。このとき、例えばCPU14は、LEDを点滅させ、「ピィ 正常に動作してします。」などの音声メッセージを警報部15から出力させる。
【0048】
次に、本実施形態に係る火災警報器10a〜10dの制御方法について説明する。図4は、本実施形態に係る火災警報器10a〜10dの制御方法を示すフローチャートである。
【0049】
図4に示すように、まず、CPU14は各センサ11〜13からの信号、及び、他の火災警報器10a〜10dが火災の発生を判断した場合には、その旨の信号を入力する(S1)。次いで、CPU14の火災判断部14aは、ステップS1にて入力した信号に基づいて自己の監視領域又は他の火災警報器10a〜10dの監視領域にて、火災が発生しているか否かを判断する(S2)。
【0050】
火災が発生していないと判断した場合(S2:NO)、処理はステップS9に移行する。一方、火災が発生していると判断した場合(S2:YES)、CPU14は、自己が連動元であるか否かを判断する(S3)。
【0051】
連動元であると判断した場合(S3:YES)、CPU14は、警報部15に第1警報を出力させる(S4)。ここで、第1警報とは、例えば図3(a)に示したように、LEDの点灯、及び、「ピィポッピィポッ 火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージの出力である。そして、処理はステップS6に移行する。
【0052】
一方、連動元でないと判断した場合(S3:NO)、CPU14は、警報部15に第2警報を出力させる(S5)。ここで、第2警報とは、例えば図3(a)に示したように、LEDの点滅、及び、「ピィポッピィポッ 別の火災警報が作動しました。確認して下さい。」という音声メッセージの出力である。そして、処理はステップS6に移行する。
【0053】
ステップS6において、CPU14は、引き紐17が操作されたか否かを判断する(S6)。引き紐17が操作されていないと判断した場合(S6:NO)、処理はステップS1に移行する。一方、引き紐17が操作されたと判断した場合(S6:YES)、停止処理部14bは、第1又は第2警報の出力を停止させ(S7)、その後CPU14は、所定時間経過したか否かを判断する(S8)。
【0054】
所定時間経過していないと判断した場合(S8:NO)、CPU14は、引き紐17が操作されたか否かを判断する(S9)。引き紐17が操作されていないと判断した場合(S9:NO)、処理はステップS8に移行する。
【0055】
引き紐17が操作されたと判断した場合(S9:YES)、CPU14は、警報状態が解除されているか否かを判断する(S10)。この処理においてCPU14は、ステップS1及びステップS2と同様に、各センサ11〜13からセンサ信号を入力すると共に、他の火災警報器11a〜11dから警報状態であるか警報状態が解除されているかの信号を入力し、入力した信号に基づいて自己の監視領域及び他の火災警報器10a〜10dの監視領域にて、火災が発生しているか否かを判断することとなる。そして、火災が発生していないと判断された場合、CPU14は、警報状態が解除されていると判断し(S10:YES)、警報部15に点検動作時の出力を行わせる(S11)。その後、図4に示す処理は終了する。
【0056】
一方、警報状態が解除されていないと判断した場合(S10:NO)、CPU14は、自己が連動元であるか否かを判断する(S12)。連動元であると判断した場合(S12:YES)、警報部15は、第1警報を出力する(S13)。そして、図4に示す処理は終了する。一方、連動元でないと判断した場合(S12:NO)、警報部15は、第2警報を出力する(S14)。そして、図4に示す処理は終了する。
【0057】
ところで、所定時間が経過したと判断した場合(S8:YES)、図4に示す処理は終了する。なお、図4に示す処理は火災警報器10a〜10dの電源がオフされるまで、繰り返し実行される。
【0058】
図5は、本実施形態に係る火災警報器10a〜10dの制御方法を示すタイミングチャートであって、(a)は火災警報時の動作、及び1回目の引き紐17の操作時における動作を示し、(b)は2回目の引き紐17の操作時に警報状態が解除されていないときの動作を示し、(c)は2回目の引き紐17の操作時に警報状態が解除されているときの動作を示している。
【0059】
図5に示すように、例えば時刻t1において火災の発生による第1又は第2警報が出力されたとする。この場合、CPU14は、引き紐17が操作されるまで、又は、火災が沈静化するまでの間、時刻t2,t3に示すように、繰り返し第1又は第2警報を警報部15から出力させる。
【0060】
次に、時刻t4にて引き紐17が操作されたとする。このとき、CPU14は、引き紐17が操作された時刻t4にて第1又は第2警報を停止させる。
【0061】
その後、時刻t5において再度引き紐17が操作されたとする。このとき、警報状態が解除されていなければ、図5(b)に示すように、火災警報が再開される。すなわち、CPU14は、繰り返し第1又は第2警報を警報部15から出力させる。
【0062】
一方、警報状態が解除されていれば、図5(c)に示すように、火災警報が再開されず、点検メッセージや点検表示が出力される。そして、点検動作の終了後、火災警報器10a〜10dは、待機状態となる。
【0063】
このようにして、本実施形態に係る火災警報器10a〜10d及びその制御方法によれば、警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が操作された場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の出力を行うため、ユーザは引き紐17を操作することにより、警報中であるかを知ることができる。よって、警報停止と警報解除とを区別することができる。
【0064】
また、警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が操作された場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報を発することにより、警報中である旨の出力を行うため、ユーザが引き紐17を操作することにより、再度警報が出力されることとなり、警報解除でないことを直接的に伝えることができる。
【0065】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る火災警報器10a〜10d及びその制御方法は、第1実施形態のものと同様であるが、処理内容が一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
【0066】
まず、第1実施形態に係る火災警報器10a〜10dは、停止処理部14bにより火災警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が引かれてスイッチ操作された場合に、警報状態が解除されていなければ、再度火災警報を発することとしていた。
【0067】
これに対して、第2実施形態に係る火災警報器10a〜10dは、再度火災警報を発するのではなく、専用の出力を行って、警報中である旨を出力することとしている。なお、専用の出力とは、火災警報と少なくとも一部が異なる出力である。本実施形態において警報部15は、LED表示と音声出力とを行っているため、専用の出力とは、LED表示と音声出力との双方が火災警報と異なっているもの、及び、LED表示と音声出力との一方が火災警報と異なっているものを含む概念である。
【0068】
図6は、第2実施形態に係る火災警報器10a〜10dの出力内容を示す図であって、(a)は火災警報時の出力内容を示し、(b)は1回目の引き紐17の操作時における出力内容を示し、(c)は2回目の引き紐17の操作時における出力内容を示している。なお、図6(a)及び図6(b)は、図3(a)及び図3(b)と同じであるため、説明を省略する。
【0069】
図6(b)の状態から引き紐17が引かれてスイッチ操作がされると、警報状態が解除されていないときには、連動元となる第1火災警報器10aのCPU14は、図6(c)に示すように、LEDを点灯させ、「警報中です。」という音声メッセージを音量小にて警報部15から出力させる。すなわち、第1火災警報器10aのCPU14は、専用の音声を出力することにより、警報中である旨の出力を行う。また、CPU14は、LED点灯を行うことにより、警報中である旨の出力を行う。なお、このときのLED表示は、火災警報時と同じである。
【0070】
また、連動先となる第2〜第4火災警報器10b〜10dのCPU14は、LEDを点滅させ、「警報中です。」という音声メッセージを音量小にて警報部15から出力させる。すなわち、第2〜第4火災警報器10b〜10dのCPU14は、専用の音声を出力することにより、警報中である旨の出力を行う。また、CPU14は、LED点滅を行うことにより、警報中である旨の出力を行う。なお、このときのLED表示は、火災警報時と同じである。
【0071】
このように、第2実施形態では、警報中である旨の音声(警報中であり火災状態が解除されていないことを伝える旨の音声)を出力するため、ユーザが所定の引き紐17を引くことにより、「警報中です。」などの音声を出力し、警報解除でないことを分かり易く伝えることができる。
【0072】
ここで、ユーザは現在の状態を確認すべく引き紐17を引くことから、引き紐17を引く際には火災警報器10a〜10dに注視しているといえ、このようなときに警報時のように大音量とするとむしろ煩わしくなってしまう。しかし、第2実施形態では、警報中である旨の音声を出力する際の音量を、火災警報をする際の音量よりも小さくするため、煩わしさを軽減することができる。
【0073】
さらに、ユーザが火災警報器10a〜10dに注視していることから、天井等に設けられる火災警報器10a〜10dの表示(点灯及び点滅)であっても見逃す可能性が非常に低いといえる。よって、警報中である旨の点灯表示又は点滅表示を行うことにより、表示内容によってユーザに確認を行わせることができる。
【0074】
図7は、第2実施形態に係る火災警報器10a〜10dの制御方法を示すフローチャートである。なお、図7に示す処理において図4を同じ処理について同じ符号を付して説明を省略する。
【0075】
警報状態が解除されていないと判断した場合(S10:NO)、CPU14は、自己が連動元であるか否かを判断する(S12)。連動元であると判断した場合(S12:YES)、警報部15は、第1出力を行う(S15)。そして、図7に示す処理は終了する。ここで、第1出力とは、図6を参照して説明したように、LEDを点灯させ、「警報中です。」という音量小の音声メッセージの出力である。
【0076】
一方、連動元でないと判断した場合(S12:NO)、警報部15は、第2出力を行う(S16)。そして、図7に示す処理は終了する。ここで、第2出力とは、図6を参照して説明したように、LEDを点滅させ、「警報中です。」という音量小の音声メッセージの出力である。
【0077】
図8は、第2実施形態に係る火災警報器10a〜10dの制御方法を示すタイミングチャートであって、(a)は火災警報時の動作、及び1回目の引き紐17の操作時における動作を示し、(b)は2回目の引き紐17の操作時に警報状態が解除されていないときの動作を示し、(c)は2回目の引き紐17の操作時に警報状態が解除されているときの動作を示している。
【0078】
図8に示すように、例えば時刻t1において火災の発生による第1又は第2警報が出力されたとする。この場合、CPU14は、引き紐17が操作されるまで、又は、火災が沈静化するまでの間、時刻t2,t3に示すように、繰り返し第1又は第2警報を警報部15から出力させる。
【0079】
次に、時刻t4にて引き紐17が操作されたとする。このとき、CPU14は、引き紐17が操作された時刻t4にて第1又は第2警報を停止させる。
【0080】
その後、時刻t5において再度引き紐17が操作されたとする。このとき、警報状態が解除されていなければ、図8(b)に示すように、時刻t5において「警報中です。」という専用音声が出力される。また、火災警報器10a〜10dが連動元である場合には、時刻t5〜時刻t6の間においてLEDが点灯する。
【0081】
一方、警報状態が解除されていれば、図8(c)に示すように、点検メッセージや点検表示が出力される。そして、点検動作の終了後、火災警報器10a〜10dは、待機状態となる。
【0082】
このようにして、第2実施形態に係る火災警報器10a〜10d及びその制御方法によれば、第1実施形態と同様に、警報停止と警報解除とを区別することができる。
【0083】
また、警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が操作された場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の音声を出力するため、ユーザが引き紐17を操作することにより、例えば「警報中です。」などの音声を出力し、警報解除でないことを分かり易く伝えることができる。
【0084】
また、警報中である旨の音声を出力する際の音量を警報をする際の音量よりも小さくする。ここで、ユーザは現在の状態を確認すべく引き紐17を操作することから、引き紐17を操作する際には火災警報器10a〜10dに注視しているといえ、このようなときに警報時のように大音量とするとむしろ煩わしくなってしまう。しかし、警報中である旨の音量を抑えるため、煩わしさを軽減することができる。
【0085】
また、警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が操作された場合に、警報状態が解除されていないと判断されたときには、警報中である旨の表示を行う。ここで、ユーザは現在の状態を確認すべく引き紐17を操作することから、引き紐17を操作する際には火災警報器10a〜10dに注視しているといえ、天井等に設けられる火災警報器10a〜10dの表示であっても見逃す可能性が非常に低いといえる。よって、警報中である旨の表示を行うことにより、表示内容によってユーザに確認を行わせることができる。
【0086】
また、第2操作は、点検動作を実行させる際の操作と同じであり、警報が停止させられた所定時間中において引き紐17が操作された場合に、警報状態が解除されていると判断されたときには、点検動作を行う。このため、警報状態が解除されている場合には、通常の通りに点検動作時の出力を行って、直接的に警報状態が解除されていることを伝えることができる。
【0087】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、上記実施形態において火災の判断方法は上記に限られるものではなく、例えば各センサ11〜13からの信号を複合的に判断してもよい。
【0088】
また、上記に示した各警報及び報知についてLEDの点灯状態や、音声メッセージなどは種々の変更が可能である。
【0089】
さらに、上記実施形態では火災警報器10a〜10dを例に説明したが、上記した機能を有していれば、火災警報器10a〜10dに限らず、ガス火災一体型警報器であってもよい。また、都市ガスやLPガスのガス漏れを検出するガス警報器、COを検出するガス警報器、及び侵入者を検出する人感警報器などの他の警報器であってもよい。
【0090】
加えて、本実施形態では、警報と専用音声の音量を同じとしてもよいし、専用音声の音量を警報よりも大きくしてもよい。さらには、専用音声に擬音を使用してもよいし、所定の第1及び第2操作は異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1…火災警報システム
10…火災警報器
11…COセンサ
12…熱センサ
13…煙センサ
14…CPU
14a…火災判断部(異常状態判断手段)
14b…停止処理部(停止手段)
15…警報部(異常状態警報手段)
16…インターフェース部
17…引き紐
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8