【実施例】
【0044】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳述する。
【0045】
<試験1>
実施例で被処理水とした排水は、放射性セシウムを含有した焼却灰の洗浄排水であり、放射性セシウム濃度500Bq/L、カルシウム濃度0.5w/v%(5,000mg/L)、pH12.0であった。
【0046】
実施例1〜8では、1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液に難溶性フェロシアン化合物を混合し、重量組成比で難溶性フェロシアン化合物13.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%を含有する原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。
【0047】
実施例1〜8では、被処理水に硫酸を添加することにより、被処理水のpHを表1に示す値(「処理pH」)に調整し、撹拌機で緩やかに撹拌しながら、前記原料ゾル溶液を、高さ5cm、内径3mmのノズルから25mL/分の速度で液滴を当該被処理水中に滴下させ、30分間撹拌しながらそのままの状態を保持し、4mm〜5mm径の球状の湿潤ゲル(「アルギン酸ゲル」と称する)を得た。
【0048】
内容量15Lの樹脂製容器内において、前記被処理水10Lと前記アルギン酸ゲル1Lとを混合して撹拌機で60分撹拌した後、網目大きさ1mmのスクリーンを使用して固液分離して、アルギン酸ゲルを捕集すると共に処理水を得た。
【0049】
得られた処理水中のセシウム濃度は、放射能濃度等測定方法ガイドライン(環境省、平成23年12月)に準拠してゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリーにより放射能(Bq/L)を測定した。
また、得られた処理水中の全シアン濃度は、工場排水試験方法JIS K 0102(2008年)38.1.2項に記載された方法に準拠して測定した。
被処理水のカルシウム濃度、pH、原料ゾル溶液組成を変化させた場合の実施例を[表1]に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
(結果)
実施例1〜8の全てにおいて、原水の放射性セシウム濃度500Bq/Lに比べて、処理水の放射性セシウム濃度は有効に減少した。
その中で、被処理水のpHを6〜9に調整した実施例5〜8では、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができた。但し、全シアンがリークしたことが確認された。これに対し、被処理水のpHを3〜5に調整した実施例2〜4の場合には、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0052】
<試験2>
実施例9〜16は、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化カルシウムを加えて、被処理水のカルシウム濃度を1.58w/v%とした。また、試験1と同様に、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、被処理水に硫酸を添加することにより、被処理水のpHを表2に示す値(「処理pH」)にそれぞれ調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で、各pH毎に処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0053】
【表2】
【0054】
(結果)
実施例9〜16の全てにおいて、原水の放射性セシウム濃度500Bq/Lに比べて、処理水の放射性セシウム濃度は有効に減少した。
その中で、被処理水のpHを6〜9に調整した実施例13〜16では、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができた。但し、全シアンがリークしたことが確認された。これに対し、被処理水のpHを3〜5に調整した実施例9〜5の場合には、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0055】
<試験3>
実施例17〜23では、上記試験1の処理方法において、1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、難溶性フェロシアン鉄と共にカオリンを混合し、難溶性フェロシアン化合物0.013〜1.3w/w%、カオリン13w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、硫酸を被処理水に添加することにより、何れも被処理水のpHを5に調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0056】
【表3】
【0057】
(結果)
実施例17〜23の全てにおいて、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0058】
<試験4>
実施例24〜30では、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化カルシウムを加えて、被処理水のカルシウム濃度を0.86w/v%とした。
1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、難溶性フェロシアン化合物と共に粉末活性炭を混合し、難溶性フェロシアン化合物0.013〜1.3w/w%、活性炭13w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%を含有する原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。
また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、硫酸を被処理水に添加することにより、何れも被処理水のpHを8に調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0059】
【表4】
【0060】
(結果)
実施例24〜30は、被処理水のpHを8に調整し、且つ原料ゾル溶液中に粉末活性炭を含有させた例である。これら実施例24〜30の全てにおいて、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
また、原料ゾル溶液中に粉末活性炭を含有させて、フェロシアン化鉄の濃度を0.013w/w%としても、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができることを確認することができた。
これより、原料ゾル溶液中の難溶性フェロシアン化合物の含有量が0.01w/w%以上であれば、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができると考えられる。
【0061】
<試験5>
実施例31では、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化カルシウムを加えて、被処理水のカルシウム濃度を0.86w/v%とした。
1w/v%のアルギン酸カリウム水溶液に、難溶性フェロシアン化合物と共にカオリンおよび粉末活性炭を混合し、難溶性フェロシアン化合物0.013〜1,3w/w%、カオリン6.5w/w%、活性炭6.5w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%を含有する原料ゾル溶液(アルギン酸カリウムゾル)を調製した。
また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、硫酸を被処理水に添加することにより、何れも被処理水のpHを5に調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0062】
【表5】
【0063】
(結果)
実施例31は、被処理水のpHを5に調整し、且つアルギン酸カリウムを使用し、原料ゾル溶液中にカオリン6.5w/w%および粉末活性炭を6.5w/w%を含有させた例である。この実施例31においても、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0064】
<試験6>
実施例32では、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化カルシウムを加えて、被処理水のカルシウム濃度を0.86w/v%とした。
1w/v%のアルギン酸リチウム水溶液に、難溶性フェロシアン化合物と共にカオリンおよび粉末活性炭を混合し、難溶性フェロシアン化合物0.013〜1.3w/w%、カオリン6.5w/w%、活性炭6.5w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸リチウムゾル)を調製した。
また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、硫酸を被処理水に添加することにより、何れも被処理水のpHを5に調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0065】
【表6】
【0066】
(結果)
実施例32は、被処理水のpHを5に調整し、且つアルギン酸リチウムを使用し、原料ゾル溶液中にカオリン6.5w/w%および粉末活性炭を6.5w/w%を含有させた例である。この実施例32においても、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0067】
<試験7>
実施例33〜38では、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化コバルトを加えて、被処理水のカルシウム濃度0.50w/v%、コバルト濃度を1.36w/v%とした。
1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、難溶性フェロシアン化合物と共にカオリンおよび粉末活性炭を混合し、難溶性フェロシアン化合物0.13w/w%、カオリン6.5w/w%、活性炭6.5w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。
また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、塩酸を被処理水に添加することにより、被処理水のpHを4〜9の範囲で調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で、各pH毎に処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0068】
【表7】
【0069】
(結果)
実施例33〜38のいずれにおいても、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0070】
<試験8>
実施例39〜44では、上記試験1の処理方法において、被処理水に塩化ニッケルを加えて、被処理水のカルシウム濃度を0.50w/v%、ニッケル濃度を1.36w/v%とした。
1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、難溶性フェロシアン化合物と共に、粉末4A型ゼオライトおよび粉末活性炭を混合し、難溶性フェロシアン化合物0.13w/w%、ゼオライト6.5w/w%、活性炭6.5w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。また、アルギン酸ゲルと混合接触させる前に、塩酸を被処理水に添加することにより、被処理水のpHを4〜9の範囲で調整した。これ以外の点については試験1と同様に処理水を得た。
そして、試験1と同様の方法で、各pH毎に処理水中のセシウム濃度及び全シアン濃度を測定した。
【0071】
【表8】
【0072】
(結果)
実施例39〜44のいずれにおいても、処理水の放射性セシウム濃度を検出限界未満まで減少させることができ、しかも、全シアンのリークも検出されなかった。
【0073】
<試験9>
実施例45では、被処理水の放射性セシウム濃度が100Bq/Lであること以外は実施例10と同条件で処理を行った後、本発明の放射性物質吸着ゲルを任意の場所から試料1、試料2、試料3を3点試料採取して放射能を測定したところ、それぞれ7,500、7,300、7,500Bq/kgであり、ほぼ均一な放射能レベルであった。
【0074】
これに対し、比較例1では、実施例10と同一の原料ゾル溶液を、実施例4と同一のpH、カルシウム濃度のゲル化液中に内径3mmのノズルを介して液面高さ5cmから滴下してゲル化後、50℃で12時間乾燥させて作成した多孔質放射性物質吸着剤を、内径40mmのカラムに層厚400mmとなるよう充填し、実施例45と同一の被処理水500Lを通水速度LV10m
3/m
2/時で通水した。
処理後の吸着剤を、通水入口側と出口側に二分割して採取し射能を測定したところ、それぞれ15,500Bq/kg(wet)および100Bq/kg(wet)未満であり、入口側の吸着剤に集中して吸着され、著しく高い放射能レベルとなっていた。
【0075】
実施例46では、
図3に示した装置を用いて、放射性セシウムを含む放射能濃度80Bq/L、pH7.5、カルシウム濃度5,500mg/Lの被処理水100Lを処理槽に導入後、被処理水を撹拌機で緩やかに撹拌しながら、実施例37と同様の原料ゾル溶液1Lを滴下してアルギン酸ゲルを形成せしめ、さらに2時間撹拌を継続した。処理後終了後、目開き2mmのスクリーンを介して、アルギン酸ゲルと処理水を分離したところ、処理水の放射能濃度は10Bq/L未満、全シアンは0.01mg/L未満となり、処理後のアルギン酸ゲルの放射能濃度は6,500Bq/kgであった。
【0076】
<参照実施例>
上記実施例は、放射性物質除去物質として、主に難溶性フェロシアン化合物を使用したものであるが、粘土鉱物、活性炭、ゼオライトなども放射性物質除去効果を発揮することを示すために、下記参照実施例1〜31及び参照参考例32〜34を示す。
【0077】
なお、下記参照実施例1〜31及び参照参考例32〜34の製造条件を表9に、処理試験結果を表10に示した。
また、参照実施例における各物性の評価方法は次のようであった。
【0078】
(放射性物質除去率の測定)
処理試験条件は、セシウムイオン及びヨウ素イオンの濃度が各5mg/Lとなるように塩化セシウム及びヨウ化カリウムを水道水に添加し、このようにして調製した原水に、実施例で得られた乾燥ゲルを振動ミルで粉砕した粉砕物(平均粒径45μm以下)を5000mg/L添加し、100rpmで6時間連続撹拌による接触処理を行った後、0.45μmのGFフィルターでろ過し、ろ液中のセシウムイオンを原子吸光光度法及びヨウ素イオンの濃度をイオンクロマトグラフ法で測定して、それぞれの除去率を測定した。
【0079】
なお、原水にヨウ素イオンを添加したのは、活性炭を含む本発明剤の場合のみであり、この場合には遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムの添加を行った。
また、本試験では、放射線を放出していないセシウムイオン及びヨウ素イオンの除去率を測定したが、除去のメカニズムを考慮すれば、放射線を放出しているものの除去率も同様であると考えることができる。
【0080】
(湿潤ゲルの粒径の測定)
湿式の篩い分け法によって湿潤ゲルの粒径を測定した。
【0081】
(乾燥ゲルの平均粒径の測定)
JIS K 1474活性炭試験方法6.4項の粒度分布の測定方法に準拠して篩試験を行い、通過重量の累積比率(%)が50%となった粒径を平均粒径として求めた。
【0082】
(参照実施例1)
1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液にベントナイトを混合し、重量組成比でベントナイト2.0w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。これとは別に、ゲル化溶液として4w/v%の塩化カルシウム水溶液を調製した。このゲル化溶液をマグネチックスターラーで緩やかに撹拌しながら、前記原料ゾル溶液を、高さ5cm、内径3mmのノズルから25mL/分の速度で液滴を滴下させ、30分間ゲル化溶液中に保持し、4mm〜5mm径の球状の湿潤ゲル(アルギン酸ナトリウムゲル)を得た。得られた湿潤ゲルを、乾燥機で115℃、8時間の乾燥をし、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、上記のように放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0083】
なお、原料ゾル溶液を内径2mmのノズルから液滴を滴下させ、粒径の小さい球状湿潤ゲルを得ることを試みたが、ノズル内径を小さくしても得られる球状湿潤ゲルの粒径は同様に4mm〜5mm径であり、ノズル径を変えても球状湿潤ゲル径は同様であった。
【0084】
(参照実施例2)
重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4〜5mm径の球状の湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させ、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0085】
(参照実施例3)
重量組成比でベントナイト21w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させ、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0086】
参照実施例1〜3の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(「乾燥ゲル」)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと精度良く制御することができた。
【0087】
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0088】
(参照実施例4)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を0.5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.5w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0089】
(参照実施例5)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を2w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0090】
(参照実施例6)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を3w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム1.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0091】
参照実施例4〜6の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、アルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を0.5〜3w/v%の範囲で変化させても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0092】
(参照実施例7)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を0.5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0093】
(参照実施例8)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を1w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0094】
(参照実施例9)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を2w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0095】
(参照実施例10)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を3w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0096】
(参照実施例11)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0097】
参照実施例2及び参照実施例7〜11の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液の濃度を0.5〜5w/v%の範囲で変化させても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0098】
(参照実施例12)
アルギン酸ナトリウム水溶液に替えてアルギン酸カリウムの1w/v%水溶液を用い、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0099】
(参照実施例13)
アルギン酸ナトリウム水溶液に替えてアルギン酸リチウムの1w/v%水溶液を用い、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0100】
参照実施例2及び参照実施例12、13の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、アルギン酸塩をナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩の何れかの水溶性アルギン酸塩に替えても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0101】
(参照実施例14)
ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液に替えて、硝酸カルシウムの4w/v%水溶液とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0102】
(参照実施例15)
ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液に替えて、臭化カルシウムの4w/v%水溶液とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0103】
参照実施例2及び参照実施例14、15の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、ゲル化溶液のカルシウム塩を塩化物、硝酸化物、臭化物の何れかの水溶性カルシウム塩に替えても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0104】
(参照実施例16)
重量組成比でベントナイト0.7w/w%、活性炭0.7w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0105】
(参照実施例17)
重量組成比でベントナイト2.4w/w%、活性炭2.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0106】
(参照実施例18)
重量組成比でベントナイト6.1w/w%、活性炭6.1w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0107】
参照実施例16〜18の結果から分かるように、ベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0108】
(参照実施例19)
重量組成比でゼオライト2.5w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0109】
(参照実施例20)
重量組成比でゼオライト7.8w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0110】
(参照実施例21)
重量組成比でゼオライト14w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0111】
参照実施例19〜21の結果から分かるように、ゼオライトの場合でも原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0112】
(参照実施例22)
重量組成比でゼオライト1.3w/w%、活性炭1.3w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0113】
(参照実施例23)
重量組成比でゼオライト5.0w/w%、活性炭5.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0114】
(参照実施例24)
重量組成比でゼオライト8.0w/w%、活性炭8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0115】
参照実施例22〜24の結果から分かるように、ベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0116】
(参照実施例25)
重量組成比でベントナイト0.7w/w%、ゼオライト0.7w/w%、活性炭0.7w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0117】
(参照実施例26)
重量組成比でベントナイト2.6w/w%、ゼオライト2.6w/w%、活性炭2.6w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0118】
(参照実施例27)
重量組成比でベントナイト5.0w/w%、ゼオライト5.0w/w%、活性炭5.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0119】
参照実施例25〜27の結果から分かるように、ベントナイトとゼオライトと活性炭の3種の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量、ゼオライト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0120】
(参照実施例28)
重量組成比で紺青8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0121】
(参照実施例29)
重量組成比で紺青4.0w/w%、活性炭4.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0122】
(参照実施例30)
重量組成比で紺青4.0w/w%、ベントナイト4.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを参照実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、参照実施例1と同様の処理試験を行い、上述のように放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0123】
(参照実施例31)
重量組成比で紺青3.0w/w%、ベントナイト3.0w/w%、活性炭3.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。また、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0124】
参照実施例28〜31の結果、紺青、紺青と活性炭の混合物、紺青とベントナイトの混合物、紺青とベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量、紺青添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を平均粒径2.0mmに制御することができた。
また、それぞれの参照実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
【0125】
(参照参考例32)
重量組成比でカオリン8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0126】
(参照参考例33)
重量組成比で酸性白土8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0127】
(参照参考例34)
重量組成比で酸性白土8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は参照実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。参照実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表10に示した。
【0128】
参照参考例32〜34の結果から分かるように、カオリン、酸性白土、活性白土の場合でも原料ゾル溶液のベントナイト添加量、紺青添加量および活性炭添加量を変化させることで、乾燥球状物の粒径を平均粒径2.0mmに制御することができた。
【0129】
(参照実施例35)
参照実施例2で作成したベントナイトの平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去物質を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水を空塔速度SV=2[m
3−原水/m
3−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
【0130】
(参照実施例36)
参照実施例17で作成したベントナイトおよび活性炭の平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去物質を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/L、ヨウ素イオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水に遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムを添加し、空塔速度SV=2[m
3−原水/m
3−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ヨウ素イオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
【0131】
(参照実施例37)
参照実施例26で作成したベントナイト、ゼオライトおよび活性炭の平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去物質を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/L、ヨウ素イオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水に遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムを添加し、空塔速度SV=2[m
3−原水/m
3−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ヨウ素イオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
【0132】
【表9】
【0133】
【表10】