特許第6069178号(P6069178)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069178
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】切断用平行定規
(51)【国際特許分類】
   B23D 47/00 20060101AFI20170123BHJP
   B23D 45/16 20060101ALI20170123BHJP
   B27B 9/00 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   B23D47/00 Z
   B23D45/16
   B27B9/00 E
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-243291(P2013-243291)
(22)【出願日】2013年11月25日
(65)【公開番号】特開2015-100882(P2015-100882A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2015年10月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】591073050
【氏名又は名称】シンワ測定株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】小林 拓矢
【審査官】 永石 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3176526(JP,U)
【文献】 特開2007−090784(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/047736(WO,A2)
【文献】 実開昭48−032757(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0068837(US,A1)
【文献】 実開昭54−004966(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23D 47/00
B23D 45/16
B27B 9/00
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸鋸に着脱自在に取り付けられ、鋸刃の進行方向と直交する方向に配置される定規杆と、該定規杆の長さ方向一側に設けられ、被加工物の側面に当接する鋸刃の進行方向と平行なガイド面を有するガイド部材とを備え、前記定規杆に対して前記ガイド部材の前記進行方向位置を可変に設け、前記定規杆に対して前記ガイド部材を位置固定するネジ手段を備える切断用平行定規において、
前記ネジ手段は、ネジ本体と、このネジ本体と交差方向のレバー部とを備え
前記ネジ本体にナットを螺合し、前記ネジ本体に対し進退して前記ナットに係脱可能な操作体を備え、前記操作体に前記レバー部を設けたことを特徴とする切断用平行定規。
【請求項2】
前記ネジ本体には不完全ネジ部が設けられていることを特徴とする請求項記載の切断用平行定規。
【請求項3】
前記定規杆を前記ガイド部材に取付ける取付体を備え、前記ネジ本体を前記ガイド部材に螺合し、前記ガイド部材と前記ナットとの間に前記取付体を挟着することにより前記定規杆に対して前記ガイド部材位置固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の切断用平行定規。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸鋸を被加工物の側面と平行にガイドする切断用平行定規に関する。
【背景技術】
【0002】
丸鋸に着脱自在に取り付けられ、鋸刃の進行方向と直交する方向に配置される定規板材と、該定規板材の一方側部側に設けられ、被加工物の側面に当接する鋸刃の進行方向と平行なガイド面を有するガイド部材とからなり、上記定規板材は、上記丸鋸に取り付けられて被加工物の上方に配置される定規竿板部を備え、ボルト部材によりガイド部材を丸鋸の鋸刃の進行方向の前後方向にスライド自在に固定するように構成した丸鋸用ガイド具(例えば特許文献1)が提案されている。
【0003】
また、携帯用電気丸鋸のベース長手方向の全長をカバーできる長さを有するガイドベースと、丸鋸刃の前後を跨ぐ間隔を離して該ガイドベースの両端側に直角に設けられるガイドバーと、前記ガイドベースに設けられ、被切断材を案内する案内面構成部材とを備え、前記ガイドバーを介して携帯用電気丸鋸のベースに着脱自在に取り付けられる携帯用電気丸鋸用平行定規であって、ガイドベースの長さの半分より若干短く、被切断材を案内するガイドプレートとを備え、このガイドプレートは、スライド機構により、ガイドベースに対して連結されたままで取付位置の変更を可能とした携帯用電気丸鋸用平行定規(例えば特許文献2)が提案されている。
【特許文献1】実用新案登録第3176526号公報
【特許文献2】特開平8−224701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記丸鋸用ガイド具では、ガイド部材を丸鋸の鋸刃の進行方向の前後方向にスライド自在に固定することができ、上記携帯用電気丸鋸用平行定規では、スライド機構によりガイドプレートの取付位置を変更することができ、ガイドを任意の位置に動かすことで、丸鋸使用時の切り始めと切り終わりの安定性を増すことができる。
【0005】
しかし、上記従来技術では、以下のような課題がある。ガイドのスライド固定に摘み部分が円柱形状のネジを使用している。このネジは、定規板材などを避けるように配置しなければならず、そのスペースは非常に限られている。そして、限られたスペースでは非常にネジを回し難く、力が入り難い。
【0006】
また、摘み部分の直径を大きくすると回し易くなるが、丸鋸のベースと干渉して丸鋸の切断範囲が狭まったり、被切断物と干渉して切断できなくなったりするなどの弊害が出る。
【0007】
解決しようとする課題は、ネジ手段の操作が容易な切断用平行定規を提供することを目的とし、加えて、ネジ手段が丸鋸と干渉しない切断用平行定規を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、丸鋸に着脱自在に取り付けられ、鋸刃の進行方向と直交する方向に配置される定規杆と、該定規杆の長さ方向一側に設けられ、被加工物の側面に当接する鋸刃の進行方向と平行なガイド面を有するガイド部材とを備え、前記定規杆に対して前記ガイド部材の前記進行方向位置を可変に設け、前記定規杆に対して前記ガイド部材を位置固定するネジ手段を備える切断用平行定規において、前記ネジ手段は、ネジ本体と、このネジ本体と交差方向のレバー部とを備え、前記ネジ本体にナットを螺合し、前記ネジ本体に対し進退して前記ナットに係脱可能な操作体を備え、前記操作体に前記レバー部を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項の発明は、前記ネジ本体には不完全ネジ部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項の発明は、前記定規杆を前記ガイド部材に取付ける取付体を備え、前記ネジ本体を前記ガイド部材に螺合し、前記ガイド部材と前記ナットとの間に前記取付体を挟着することにより前記定規杆に対して前記ガイド部材位置固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の構成によれば、交差方向のレバー部を用いることによりネジ本体の操作が容易となる。
【0012】
また、請求項の構成によれば、前記定規杆に対して前記ガイド部材の前記進行方向位置を変更した後、ネジ手段によりガイド部材を定規杆に固定することができる。
【0013】
また、請求項の構成によれば、ナットに操作体を係合した状態で操作体を回し、対象物を締め付け、締め付けた後、ネジ本体に対して操作体を進退することにより、ナットとの係合を解除し、操作体を回し、レバー部の向きを変えることができる。これによりレバー部の位置を任意の位置に収めることができ、丸鋸や被加工物との干渉が避けられる。
【0014】
また、請求項の構成によれば、ナットを不完全ネジ部に螺合することによりネジ本体にナットを仮固定し、操作体によりナットを回してネジ本体を捻じ込むことができる。
【0015】
また、請求項の構成によれば、前記定規杆に対して前記ガイド部材の前記進行方向位置を変更した後、ネジ本体を操作して前記ガイド部材と前記ナットとの間に前記取付体を挟着固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1を示す切断用平行定規の全体斜視図である。
図2】同上、要部の斜視図である。
図3】同上、要部の斜視図である。
図4】同上、底面図である。
図5】同上、下側から見た要部の斜視図である。
図6】同上、スライダと挟着部材とネジ手段の斜視図である。
図7】同上、要部の底面図である。
図8】同上、使用状態の平面図である。
図9】同上、間隔調整手段周りの斜視図である。
図10】同上、定規杆と取付体の取付箇所の断面図である。
図11】同上、背面図である。
図12】同上、ネジ手段の断面図である。
図13】同上、一部を切欠いた上方変位防止部材の正面図である。
図14】同上、一部を切欠いた上方変位防止部材の正面図であり、抜止め部を設けている。
図15】同上、上方変位防止部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な切断用平行定規を採用することにより、従来にない切断用平行定規が得られ、その切断用平行定規について記述する。
【実施例1】
【0018】
本発明の実施例1を図1図15を参照して説明する。切断用平行定規1は、前後一対の定規杆2,2と、これら前後一対の定規杆2,2の一側を連結した前側及び後側取付体3,4と、これら前側及び後側取付体3,4に前後方向スライド可能に固定するガイド部材5とを備える。
【0019】
前記ガイド部材5は、中空で略角型の部材よりなり、その一方の側面が、合板などの被加工物の側面に当接するガイド面11である。また、前記ガイド部材5の他方の側面には、長さ方向のスリット溝12が開成されている。そして、前記ガイド部材5内には、一対のスライダ13が移動可能に挿入されている。
【0020】
図5図7などに示すように、前記スライダ13にはスライド方向に長く形成され、前記スリット溝12に連通する雌ネジ部14が設けられ、また、前側のスライダ13の前部にはスリット溝12から突出する突出片15が設けられると共に、前側のスライダ13の後側にはスリット溝12に係合して納まる係合突起16が設けられ、同様に、後側のスライダ13の前部にはスリット溝12から突出する突出片15が設けられると共に、後側のスライダ13の前側にはスリット溝12に係合して納まる係合突起16が設けられている。尚、前側及び後側スライダ13,13は、前後が逆に配置されている以外は同一構成をなす。また、スライダ13の前後はそれぞれ前後に向かって幅狭になるように形成されている。
【0021】
前記前側及び後側取付体3,4には、その上面部21の左右方向他側に前記ガイド部材5の反ガイド面側の側面11Aに当接する縦方向の側面部22を有し、この側面部22以外の周囲は斜めの斜め側面部23が設けられ、この斜め側面部23の下縁23Gは側面部22の下縁22Gより高い位置にある。また、前記前側及び後側取付体3,4は、前後で対象形状の前,後ベース部3B,4Bを備え、それら前,後ベース部3B,4Bには開口部24が設けられ、この開口部24は略台形形状をなす。
【0022】
さらに、前記一対の定規杆2,2の間隔を調整する間隔調整手段31が設けられ、この間隔調整手段31として以下の構成を備える。すなわち、一方の取付体である前側取付体3は、前記前ベース部3Bの後側に内側スライド部3Sを後向きに突設しており、他方の取付体である後側取付体4は、前記後ベース部4Bの前側に外側スライド部4Sを前向きの突設しており、内側スライド部3Sに外側スライド部4Sが外嵌し、前後方向スライド可能となっている。尚、内側及び外側スライド部3S,4Sの左右幅より前記前,後ベース部3B,4Bの左右幅が広く形成されている。
【0023】
また、前ベース部3Bと内側スライド部3Sとの境目には、外側スライド部4Sの厚さに対応した段部32が形成され、この段部32に外側スライド部4Sが近接又は当接した位置が前側及び後側取付体3,4の間隔が最小となる位置であり、この位置で、外側スライド部4Sと内側ベース部3Bとは、上面部21,側面部22及び斜め側面部23同士が略面一となる。
【0024】
この例では、前記内側スライド部3Sの上面に長さ方向の長孔であるスライド孔33を穿設し、このスライド孔33に対応して、前記外側スライド部4Sの上面に透孔34を穿設し、固定手段である蝶ネジ35を、下側から透孔34とスライド孔33に挿通し、挿通した蝶ネジ35の先端にナット36を螺合して締め付けることにより、外側スライド部4Sと内側スライド部3Sとを固定し、前後の定規杆2,2の間隔を固定することができる。以上がこの例の間隔調整手段31の構成である。また、前記蝶ネジ35とナット36により、スライド部固定手段及び挟持固定手段を構成している。
【0025】
前記定規杆2は、丸鋸101に取り付けられて被加工物102の上方に配置される竿板部41と、被加工物102の側方にして竿板部41の下側に配置され、前記前,後ベース部3B,4Bに固定された基板部42と、それら竿板部41の一側と基板部42の一側部とを連結する連結部43からなり、この場合、連結部43は竿板部41と基板部42とを一体に連結する折曲板部分に形成され、竿板部41と基板部42との間には、前記ベース板103が挿入可能な隙間が設けられている。尚、竿板部41の上面には目盛りが設けられている。
【0026】
そして、図8に示すように、使用時において、定規杆2の竿板部41は電動式の丸鋸101のベース板103の両立上縁部にそれぞれ形成された挿通穴部104,104に挿通され、挿通後に、蝶ボルト105を緊締することにより、定規杆2の竿板部41を丸鋸101に着脱自在に取り付けるように構成されている。
【0027】
また、前記前,後ベース部3B,4Bの上面には、左右方向の突条44,44を一体に設け、図13に示すように、前記突条44は前記基板部42より幅狭に形成されており、突条44の平坦な上面に基板部42を固定することにより、基板部42の下部両側に内側に凹んだ係合凹部45,45が形成される。尚、前記突条44がスペーサであり、この例では前,後ベース部3B,4Bに一体に設けたが、別体としたり、基板部42に一体に設けてもよい。
【0028】
前記前,後ベース部3B,4Bには、前記突条44の箇所に複数(2個)の透孔46を貫通形成し、前記透孔46に対応して前記基板部42に取付孔47を穿設し、この取付孔47の上端には上方に拡大するテーパ部47Tを形成する。そして、径大頭部48Tを有する棒状の加締め部材48を透孔46と取付孔47に挿通し、その加締め部材48の先端48Sを潰すことにより、前,後ベース部3B,4Bに基板部42を固定している。尚、この場合、潰された加締め部材48の先端48Sはテーパ部47Tに収納されて基板部42の上面と略面一になる。
【0029】
切断用平行定規1は、ネジ手段51を備える。図12図15などに示すように、ネジ手段51は、ネジ本体52と、ナット53と、操作体54とを有し、この操作体54は本体55とレバー部56とを一体に有する。前記ネジ本体52は、工具係合部である六角溝57Kを有する頭部57と、この頭部57に一体に設けたネジ棒58とを備え、このネジ棒58の雄ネジ部59にナット53が螺合されており、ナット53の外周には六角形に形成された係合部53Kが設けられている。
【0030】
前記レバー部56はネジ本体52の軸方向に対して交差方向に突出され、本体55の直径より薄く形成され、レバー部56の先端側は本体55の基端側に向かって斜めに形成されている。また、本体55の外周の基端側には隆起部55Rを周設すると共に、この隆起部55Rから前記レバー部56が突設されている。
【0031】
前記操作体54は合成樹脂等からなり、前記本体55は略筒状をなし、内部の先端側に仕切り部61を有し、この仕切り部61の先端に、前記ナット53の前記係合部53Kに係脱する係合受け部たる係合受け孔62が設けられ、この係合受け孔62は前記ナット53に対応して六角形に形成され、その係合受け孔62に軸方向からナット53に係脱する。また、本体55は、仕切り部61の基端側に前記ネジ本体52の頭部57がスライド可能なスライド孔63が形成され、さらに、前記係合受け孔62とスライド孔63を連通する透孔64が前記仕切り部61に穿設されている。
【0032】
尚、スライド孔63は断面が円形であり、頭部57は円柱状で断面が円形である。また、係合受け孔62は、必ずしも六角形に形成する必要はなく、ナット53に係合する形状であればよく、例えば、ナット53の対向する2つの角部に係合する係合部を備えるものなどでもよい。
【0033】
そして、スライド孔63側から透孔64にネジ棒58を挿通すると共に、そのネジ棒58にナット53を螺合し、且つ、ネジ棒58に外装した付勢手段たるコイルスプリング65を仕切り部61と頭部57との間に配置している。図12に示す状態、即ち、頭部57の基端面が本体55の基端と略同一の位置にある状態で、コイルスプリング65は圧縮されており、このコイルスプリング65の弾性復元力により、ナット53が仕切り部61に圧接する。また、前記ネジ棒58は、基端側には雄ネジ部59が形成されておらず、図12に示す状態では、ナット53は雄ネジ部59の基端に位置する不完全ネジ部59Aに噛み合うように螺合しており、また、ネジ棒58に対して操作体54を基端側に引っ張ると、コイルスプリング65が収縮して係合受け孔62からナット53が抜け、操作体54がナット53に対して非係合状態となる。
【0034】
そして、使用においては、先ず、操作体54によりナット53を不完全ネジ部59A側に回すと、ナット53が不完全ネジ部59Aに部分的に螺合し、仮固定される。ここから操作体54を逆方向(捩じ込む方向)に回すと、ナット53に仮固定されたネジ棒58が操作体54と一体的に回転し、雄ネジ部59を後述する雌ネジ部に螺入することができる。
【0035】
次に、ネジ手段51を使用してガイド部材5に前側及び後側取付体3,4を固定する構成について説明する。図5に示すように、前記前側及び後側取付体3,4の側面部22には、縦長の透孔71と、この透孔71を前後に挟んで両側に配置された縦長の係合孔72,72とが穿設されており、中央の透孔71は前記スライダ13の雌ネジ部14に対応して形成されている。
尚、図5では前側取付体3を図示している。
【0036】
そして、前記スライダ13が一方の挟着手段であり、他方の挟着手段たる挟着部材73を備える。図13図15などに示すように、挟着部材73は、筒部74の両側に腕部75,75を有し、筒部74に前記ネジ棒58が遊挿される。また、挟着部材73の側面部22に当たる面は平坦面になっており、この平坦面をなす両側の腕部75,75には前記係合孔71に係入する突起部76,76をそれぞれ設けており、この突起部76は縦長に形成されている。
【0037】
また、前記前ベース部3Bの前側角部には、前記スライダ13の突出片15が係合する係合切欠き部77が設けられ、前記後ベース部4Bの後側角部には、前記スライダ13の突出片15が係合する係合切欠き部77が設けられ、スライダ13の突出片15を、係合切欠き部77,77に設けた側面部22の前,後縁22F,22Fに合わせることにより、スライダ13の雌ねじ部14と側面部22の長孔71とが位置合わせされる。また、上述したようにナット53を不完全ネジ部59Aに螺合した後、ネジ棒58を挟着部材73の筒部74と側面部22の長孔71とガイド部材5のスリット溝12に通して雌ねじ部14に捩じ込み、スライダ13と挟着部材73との間に、ガイド部材5の側面11Aと前側及び後側取付体3,4の側面部22とを挟着し、これによりガイド部材5に前側及び後側取付体3,4を固定する。尚、ネジ手段51,51は定規杆2,2の前後方向外側に位置する。
【0038】
この場合、前側及び後側取付体3,4の前,後ベース部3B,4Bには開口部24が設けられているから、開口部24を用いてベース部3B,4Bに当たることなくレバー部56を操作することができる。また、捩じ込んで固定した状態で、レバー部56が上下に突出する場合は、操作体54を引っ張ってナット53との係合を解除し、操作体54を空転してナット53に係合することにより、レバー部56を倒した位置に収納できる。この場合、ナット53は六角であるから、レバー部56の向きを60度単位で変更することができ、レバー部56が邪魔にならない方向に向けることができる。
【0039】
さらに、係合孔72は突起部76より長く形成されているから、係合孔72に対する突起部76の上下位置を調整することにより、ガイド部材5と前側及び後側取付体3,4の取付高さ位置を調整することができる。そして、前記スライダ13,挟着部材73及びネジ手段51により、前側及び後側取付体3,4をガイド部材5に位置固定する位置固定手段67を構成している。尚、図11ではガイド部材5に竿板部41が当接しているが、ガイド部材5と前側及び後側取付体3,4の取付高さ位置を調整することより、ガイド部材5の上面と竿板部41の下面との間に前記ベース板103を挿入可能な隙間を形成することができる。
【0040】
次に、前記間隔調整手段31の使用方法について説明する。まず、使用する丸鋸101の前後の挿通穴部104,104の間隔に、前後の定規杆2,2の位置を合わせるために、蝶ネジ35を緩め、内側スライド部3Sと外側スライド部4Sとをスライドし、蝶ネジ35を締めて前後の定規杆2,2の間隔を固定する。そして、定規杆2,2の間隔を固定した状態で、定規杆2,2に対してガイド部材5を前後に移動し、雌ネジ部14に螺合するネジ手段51を締めて、ガイド部材5に前側及び後側取付体3,4を固定する。
【0041】
このように丸鋸101の使用時に丸鋸101に対してガイド部材5の前後位置を変更しても、前後の定規杆2,2の間隔が変わることがなく、丸鋸101による切断作業を簡便に行うことができる。
【0042】
また、前記基板部42に対して竿板部41の上方変位を防止する上方変位防止部材81を備える。この上方変位防止部材81は、挟持部材82と、前記ネジ手段51とから構成され、この例では、前記挟持部材82は竿板部41及び基板部42の幅両側に配置する一対の挟持片83,83からなる。
【0043】
前記挟持片83は、竿板部41及び基板部42の幅両側に配置する縦部84と、この縦部84の上部に設けられ幅方向内側に突設して前記竿板部41の上面に係止する上係止部85と、前記縦部84の下部に設けられ幅方向内側に突出して前記基板部42の下面に形成する下係止部86とを一体に備え、この下係止部86は前記係合凹部45に係入する。一方の前記縦部84の中心に雌ネジ部84Nを穿設し、他方の前記縦部84の中心に前記ネジ棒58を遊挿する透孔84Tを穿設している。尚、上係止部85は下係止部86よりネジ本体52の長さ方向に長く形成されている。
【0044】
次に、上方変位防止部材81の使用方法を説明する。前記竿板部41及び基板部42を両側から挟むように挟持片83,83を配置し、他方の縦部84の透孔84Tにネジ棒58を挿通し、このネジ棒58を一方の縦部84の雌ネジ部84Nに螺合する。さらに、ネジ棒58を螺入すると共に、操作体54及びナット53が他方の縦部84に圧接することにより、一対の挟持片83,83により竿板部41及び基板部42が幅方向両側から挟持され、これにより竿板部41と基板部42との幅方向の位置が合わされるように規制され、且つ、上係止部85と下係止部86により竿板部41及び基板部42が上下から挟まれ、竿板部41及び基板部42の上下間隔が規制され、これにより基板部42に対する竿板部41の上方変位を防止することができる。そして、透孔84Tにネジ棒58を螺入する場合、ネジ手段51を、上述したスライダ13に螺合する際と同様に操作する。
【0045】
そして、上述したようにネジ手段51により一対の挟持片83,83を取り付けた後は、ネジ棒58を外すことなく、ネジ棒58を緩めれば、ネジ手段51と挟持部材82を竿板部41及び基板部42の長さ方向にスライドして位置決めすることができる。即ち、被加工物102の側面側に、前記丸鋸101を近づける場合、ベース板103を竿板部41と基板部42の間に挿入することができ、そのベース板103の位置により挟持部材82の位置を変更する。この場合、挟持部材82をベース板103に近い位置に配置することにより、竿板部41の上方変位防止効果が向上する。
【0046】
また、上方変位防止部材81は取外しする必要がないから、図14に示すように、雌ネジ部84Nに挿通したネジ棒58の先端に径大な抜止め部87を設けるようにしてもよい。その抜止め部87は加締めなどにより形成することができる。そして、ナット53を不完全ネジ部59Aの位置より前側に位置され、ナット53を係合した状態で操作体54を回すと、雌ネジ部84Nに螺合したネジ本体52は回転せずに、ナット53が回転しながらネジ棒58の先端側に移動し、そのナット53を他方の挟持片83に圧接することにより、一対の挟持片83,83の間隔を狭めるようにして固定することができる。
【0047】
尚、上述したスライダ13と挟着部材73による挟持の際も、同様にネジ棒58を回転せずに、ナット53を回転しながらネジ棒58の先端側に移動して締め付けるようにしてもよい。また、ナット53を不完全ネジ部59Aの位置より前側に位置される場合などに、六角溝57Kを用いてネジ本体52を操作してもよい。
【0048】
このように本実施例では、請求項1に対応して、丸鋸101に着脱自在に取り付けられ、鋸刃101Aの進行方向と直交する方向に配置される定規杆2と、該定規杆2の長さ方向一側に設けられ、被加工物102の側面に当接する鋸刃101Aの進行方向と平行なガイド面11を有するガイド部材5とを備え、定規杆2に対してガイド部材5の前記進行方向位置を可変に設け、定規杆2に対してガイド部材5を位置固定するネジ手段51を備える丸鋸用ガイド具において、ネジ手段51は、ネジ本体52と、このネジ本体52と交差方向のレバー部56とを備え、ネジ本体52にナット53を螺合し、ネジ本体52に対し進退してナット53に係脱可能な操作体54を備え、操作体54にレバー部56を設けたから、交差方向のレバー部56を用いることによりネジ本体52の操作が容易となる。
【0049】
また、このように本実施例では、請求項に対応して、ネジ手段51が定規杆2に対してガイド部材5を位置固定するものであるから、定規杆2に対してガイド部材5の前記進行方向位置を変更した後、ネジ手段51によりガイド部材5を定規杆2に固定することができる。
【0050】
また、このように本実施例では、請求項に対応して、ネジ本体52にナット53を螺合し、ネジ本体52に対し進退してナット53に係脱可能な操作体54を備え、操作体54にレバー部56を設けたから、ナット53に操作体54を係合した状態で操作体54を回し、対象物を締め付け、締め付けた後、ネジ本体52に対して操作体54を進退することにより、ナット53との係合を解除し、操作体54を回し、レバー部56の向きを変えることができる。これによりレバー部56の位置を任意の位置に納めることができ、丸鋸101や被加工物102との干渉が避けられる。
【0051】
また、このように本実施例では、請求項に対応して、ネジ本体52には不完全ネジ部59Aが設けられているから、ナット53を不完全ネジ部59Aに螺合することによりネジ本体52にナット53を仮固定し、操作体54によりナット53を回してネジ本体52を捻じ込むことができる。
【0052】
また、このように本実施例では、請求項に対応して、定規杆2をガイド部材5に取付ける取付体3,4を備え、ネジ本体52をガイド部材5のスライダ13に螺合し、ガイド部材5とナット53との間に取付体3,4の側面部22を挟着することにより定規杆2に対してガイド部材5位置固定されているから、定規杆2に対してガイド部材5の前記進行方向位置を変更した後、ネジ本体52を操作してガイド部材5とナット53との間に取付体3,4を挟着固定することができる。
【0053】
以下、実施例上の効果として、前後一対のスライダ13を備えるから、取付体3,4を安定して固定することができる。さらに、前,後ベース部3B,4Bの前側,後側角部には、前記スライダ13の突出片15が係合する係合切欠き部77が設けられているから、スライダ13の突出片15を、係合切欠き部77,77に設けた側面部22の前,後縁22F,22Fに合わせることにより、スライダ13の雌ねじ部14と側面部22の長孔71とが位置合わせすることができる。また、内側スライド部3Sと外側スライド部4Sの重ね合わせ代により、前後の定規杆2,2の間隔を無段階で調整できる。この場合、前側及び後側取付体3,4の一方に内側スライド部を設け、他方に内側スライド部3Sに重ね合わせる外側スライド部を設ければよい。
【0054】
また、ナット53は六角形以上であるから、60度以下の範囲でレバー部56の向きを調整できる。さらに、本体55の基端側には隆起部55Rが設けられているから、隆起部55Rを用いて操作体54を基端側に引っ張り易くなる。また、操作体54をナット53に係合する方向に付勢する付勢手段たるコイルスプリング65を有するから、ナット53との非係合状態で、手を離すと、コイルスプリング65によりナット53に操作体54が係合する。さらに、ネジ本体52には六角溝57Kが設けられているから、六角溝57Kを用いてネジ本体52を操作することもできる。
【0055】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、外側スライド部にスライド孔を設け、内側スライド部に透孔を設けてもよい。さらに、前,後ベース部の一方に外側スライド部を設け、他方に内側スライド部を設ければよい。
【符号の説明】
【0056】
1 切断用平行定規
2 定規杆
3 前側取付体
4 後側取付体
5 ガイド部材
11 ガイド面
51 ネジ手段
52 ネジ本体
53 ナット
54 操作体
56 レバー部
59A 不完全ネジ部
101 丸鋸
101A 鋸刃
102 被加工物
図1
図2
図3
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図5
図6
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