(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21;
N-alpha-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21;
N-alpha-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[K56R、K59R、K69R、D102T、D121Q、K122R、L166F、S167G、M168L、G170T] Ala-FGF21;または
N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21のいずれか1つである、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘導体。
FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の誘導体。
FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、K56R、K59R、K69R、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、K122R、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の誘導体。
【発明を実施するための形態】
【0089】
本発明の好ましい態様
下記は、本発明の誘導体、特に、式A-B-C-D-の1つだけの修飾基が、FGF21化合物のN末端アミノ酸のαアミノ基に共有結合している、本発明の第1の態様の特定の実施形態である。
【0090】
一実施形態においては、A-は、式I、IIまたはIII:
【0092】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-は、存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0094】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0096】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0098】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-は、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0100】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0102】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-は、式XIII、XIIIa、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、#-NH-CH(CH
3)
2-CH
2-* (式XIIIa)、
【0104】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であるか、sは0〜5の範囲の整数であるか、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であり、またはこれらの式のうちの2つであり、
またはそれらの製薬上許容可能な塩である。
【0105】
別の実施形態においては、A-は、式I、IIまたはIII:
【0107】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-は、存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0109】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0111】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0113】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-は、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0115】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0117】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-は、式XIII、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)または
【0119】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であるか、sは0〜5の範囲の整数であるか、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であり、
またはそれらの製薬上許容可能な塩である。
【0120】
一実施形態においては、A-は、式I:
【0122】
(式中、nは好ましくは12、14、16または18であり、より好ましくは、12、14または16であり、ここで、*は-B-への結合点である)
の成分である。
【0123】
別の実施形態においては、A-は、式I:
【0125】
(式中、nは好ましくは14、16または18であり、ここで、*は-B-への結合点である)
の成分である。
【0126】
一実施形態においては、-B-は、-B1-、好ましくは式IVまたはV:
【0128】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分を含む。
【0129】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式VIII:
【0131】
(式中、より好ましくは、cは0であり、かつbは2(γ-Glu)であるか、cは0であり、かつbは1(β-Asp)であり、ここで、*は-C-、-B1-、または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)
の1つまたは2つの成分を含む。
【0132】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式VIII:
【0134】
(式中、より好ましくは、cは0であり、かつbは2であり、ここで、*は-C-、-B1-、または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)
の4つの成分を含む。
【0135】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式IX:
【0137】
(式中、より好ましくは、dは1であり、かつeは2であるか、dは2で、かつeは1であり、ここで、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の1つまたは2つの成分を含む。
【0138】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式X:#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)(式中、より好ましくは、uは3であり、ここで、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)の1つまたは2つの成分を含む。
【0139】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0141】
(式中、好ましくは、qは0、1、2、3または4であり、より好ましくは、qは1または2であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0142】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0144】
(式中、好ましくは、pは1または2であり、より好ましくは、pは1であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0145】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0147】
(式中、pは1であり、かつqは1または2であり、好ましくは、pは1であり、かつqは2であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0148】
一実施形態においては、-C-は、式XII:
【0150】
(式中、好ましくは、mは0、1または2であり、より好ましくは、mは1または2であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0151】
一実施形態においては、-C-は、式XII:
【0153】
(式中、好ましくは、kは1、2、3、4、5または11であり、より好ましくは、kは5であり、よりさらに好ましくは、mは1であり、かつkは4、5または11であり、または最も好ましくは、mは1であり、かつkは5であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0154】
一実施形態においては、-D-は、式XIII、XIIIa、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、
#-NH-CH(CH
3)
2-CH
2-* (式XIIIa)、または、
【0156】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であるか、sは0〜5の範囲の整数であるか、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であるか、これらの成分のうちの2つである。
【0157】
-D-が式XIII、XIIIa、XIVまたはXVの成分のうちの2つであるような場合、これらの2つの成分は同一であっても、異なっていてもよい。-D-が式XIII、XIIIa、XIVまたはXVの成分のうちの2つであるような場合、これらの2つの成分同士が連結している結合点は式XIII、XIIIa、XIVまたはXVの成分の1つから記号#により識別される1つの結合点と、記号*により識別される別の成分からの1つの結合点であり、またこの連結されている成分において、*は式XIII、XIIIa、XIVまたはXVの成分の1つからFGF21化合物への結合点であり、#は別の成分から-C-への結合点である。
【0158】
一実施形態においては、-D-は、式XIII、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、または、
【0160】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であるか、sは0〜5の範囲の整数であるか、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0161】
本発明の一実施形態においては、-D-は本明細書で定義されている式XIIIの成分ではない。言いかえれば、-D-は本明細書で定義されている式XIVまたはXVの成分である。
【0162】
一実施形態においては、-D-は、式XIII:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)
(式中、好ましくは、rは1、2または3であり、より好ましくは、rは1であり、ここで、#は-C-への結合点であり、*はFGF21化合物への結合点である)
の成分である。
【0163】
一実施形態においては、-D-は、式XIV:
【0165】
(式中、好ましくは、sは0または1であり、より好ましくは、sは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0166】
一実施形態においては、-D-は、式XV:
【0168】
(式中、好ましくは、yは0または1であり、より好ましくは、yは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0169】
一実施形態において、-D-は、FGF21化合物のアルデヒドとの反応生成物であり、例えば、限定されるものではないが、式XVIまたはXVII:
#-NH-(CH
2)
t-CHO (式XVI)、
【0171】
(式中、#は-C-または-B-への結合点であり、tは1、2、3、4または5であり、より好ましくは、tは1、2または3であり、または最も好ましくは、tは1であり、または好ましくは、uは0または1であり、より好ましくは、uは1である)
の成分である。
【0172】
一実施形態においては、-D-は、FGF21化合物のアルデヒド前駆体との反応生成物であり(これはin situで活性化される)、例えば、限定されるものではないが、式XVIII:
【0174】
(式中、#は-C-または-B-への結合点であり、vは1、2、3、4または5であり、好ましくは、xは1または2であり、より好ましくは、vは1、2または3であり、好ましくは、xは1であり、または、最も好ましくは、vは1であり、かつxは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点である)
の成分である。
【0175】
一実施形態においては、部分A-B-C-D-は、次式(1〜2):
【0177】
(式中、*はFGF21化合物への結合点である)、
または対応する誘導体の製薬上許容可能な塩から選択される。
【0178】
下記は、本発明の誘導体、特に、式A-B-C-D-の2つの修飾基がFGF21化合物のN末端アミノ酸のαアミノ基に共有結合している、本発明の第2の態様の特定の実施形態である。
【0179】
一実施形態においては、A-は式I、IIまたはIII:
【0181】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-は存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0183】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0185】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0187】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-は、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0189】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0191】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-は、式XIII、XIIIa、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、#-NH-CH(CH
3)
2-CH
2-* (式XIIIa)、
【0193】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であるか、またはこれらの成分のうちの2つであり、
またはそれらの製薬上許容可能な塩である。
【0194】
別の実施形態においては、A-は、式I、IIまたはIII:
【0196】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-は、存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0198】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0200】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0202】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-は、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0204】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0206】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-は、式XIII、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)または
【0208】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であり、
またはそれらの製薬上許容可能な塩である。
【0209】
一実施形態においては、A-は、式I:
【0211】
(式中、nは好ましくは12、14、16または18であり、より好ましくは、12、14または16であり、ここで、*は-B-への結合点である)
の成分である。
【0212】
別の実施形態においては、A-は、式I:
【0214】
(式中、nは好ましくは14、16または18であり、ここで、*は-B-への結合点である)
の成分である。
【0215】
一実施形態においては、-B-は、-B1-、好ましくは式IVまたはV:
【0217】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分を含む。
【0218】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式VIII:
【0220】
(式中、より好ましくは、cは0であり、かつbは2(γ-Glu)であるか、cは0であり、かつbは1(β-Asp)であり、ここで、*は-C-、-B1-、または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)
の1つまたは2つの成分を含む。
【0221】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式IX:
【0223】
(式中、より好ましくは、dは1であり、かつeは2であるか、dは2であり、かつeは1であり、ここで、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の1つまたは2つの成分を含む。
【0224】
一実施形態においては、-B-は、-B2-、好ましくは式X:#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)(式中、より好ましくは、uは3であり、ここで、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)の1つまたは2つの成分を含む。
【0225】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0227】
(式中、好ましくは、qは0、1、2、3または4であり、より好ましくは、qは1または2であり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0228】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0230】
(式中、好ましくは、pは1または2であり、より好ましくは、pは1であり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0231】
一実施形態においては、-C-は、式XI:
【0233】
(式中、pは1であり、かつqは1または2であり、好ましくは、pは1であり、かつqは2であり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0234】
一実施形態においては、-C-は、式XII:
【0236】
(式中、好ましくは、mは0、1または2であり、より好ましくは、mは1または2であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0237】
一実施形態においては、-C-は、式XII:
【0239】
(式中、好ましくは、kは1、2、3、4、5または11であり、より好ましくは、kは5であり、よりさらに好ましくは、mは1で、かつkは4、5または11であり、または最も好ましくは、mは1で、かつkは5であり、ここで、*は-D-への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である。
【0240】
本発明の一実施形態においては、-D-は本明細書で定義されている式XIIIの成分ではない。言いかえれば、-D-は本明細書で定義されている式XIVまたはXVの成分である。
【0241】
一実施形態においては、-D-は、式XIII:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)
(式中、好ましくは、rは1、2または3であり、より好ましくは、rは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0242】
一実施形態においては、-D-は、式XIV:
【0244】
(式中、好ましくは、sは0または1であり、より好ましくは、sは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0245】
一実施形態においては、-D-は、式XV:
【0247】
(式中、好ましくは、yは1、2または3であり、より好ましくは、yは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である。
【0248】
一実施形態において、-D-は、FGF21化合物のアルデヒドとの反応生成物であり、例えば、限定されるものではないが、式XVまたはXVI:
#-NH-(CH
2)
t-CHO (式XV)、
【0250】
(式中、#は-C-または-B-への結合点であり、tは1、2、3、4または5であり、より好ましくは、tは1、2または3であり、または最も好ましくは、tは1であり、または好ましくは、uは0または1であり、より好ましくは、uは1である)
の成分である。
【0251】
一実施形態においては、-D-は、FGF21化合物のアルデヒド前駆体との反応生成物であり(これはin situで活性化される)、例えば、限定されるものではないが、式XVII:
【0253】
(式中、#は-C-または-B-への結合点であり、vは1、2、3、4または5であり、好ましくは、xは1または2であり、より好ましくは、vは1、2または3であり、好ましくは、xは1であり、または、最も好ましくは、vは1で、かつxは1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点である)
の成分である。
【0254】
一実施形態においては、部分A-B-C-D-は、次式(1または3):
【0256】
(式中、*はFGF21化合物への結合点である)、
または対応する誘導体の製薬上許容可能な塩から選択される。
【0257】
一実施形態においては、修飾基は、N末端アミノ酸のαアミノ基に結合し、2つのアルキルアミン結合を形成する。
【0258】
一実施形態においては、本発明の化合物は、実施例3、4、5および6の化合物、好ましくは、下記のN-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物I); N-alpha-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物II); N-alpha-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[K59R、K69R、D102T、D121Q、K12NR、L166F、S167G、M168L、G170T] Ala-FGF21 (化合物III); N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21 (化合物IV)の化合物、または対応する誘導体の製薬上許容可能な塩である。
【0259】
下記は、構成FGF21化合物の構造により特性決定される、本発明の誘導体のさらなる特定の実施形態である:
【0260】
好ましくは、FGF21化合物は、配列番号1に対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、よりさらに好ましくは少なくとも95%の同一性を有する。
【0261】
好ましくは、FGF21化合物は、配列番号1と比較して、最大36のアミノ酸変化(修飾)、好ましくは、最大30、25、20、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2または1のアミノ酸変化;より好ましくは、最大15、14、13、12、11または10のアミノ酸修飾;よりさらに好ましくは、最大9、8、7、6または5のアミノ酸修飾;または最も好ましくは、最大4、3、2または1のアミノ酸修飾を有する。
【0262】
一実施形態においては、FGF21化合物は、配列番号1と比較して、(a)以下の修飾: -1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、R17H、Q27E、Q28R、Q28E、A31E、R36A、R36H、K56R、K59R、K69R、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、N121D、K122R、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、G170P、P171L、P171G、P171S、S172E、S172L、S172Q、Q173E、Q173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181K、S181Rおよび/または182Gの少なくとも1つを含む。
【0263】
一実施形態においては、FGF21化合物は、Y179F、A180Eおよびdes 181(i)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)および(iii)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0264】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)を含み、好ましくは、それはさらにY179F、A180Eおよびdes 181(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0265】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179F、A180Eおよびdes 181(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0266】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)を含み、好ましくは、それはさらにY179F、A180Eおよびdes 181(iii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0267】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179F、A180Eおよびdes 181(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0268】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)、Y179F、A180Eおよびdes 181(iii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0269】
一実施形態においては、FGF21化合物は、Y179F、A180Eおよびdes 181(i)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aA、およびG174V(ii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)および(iii)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0270】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)を含み、好ましくは、それはさらにY179F、A180Eおよびdes 181(ii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0271】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179F、A180Eおよびdes 181(ii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0272】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)、Y179F、A180Eおよびdes 181(iii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0273】
一実施形態においては、FGF21化合物は、Y179FおよびA180E(i);好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)および(iii)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0274】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)を含み、好ましくは、それはさらにY179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0275】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0276】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)を含み、好ましくは、それはさらにY179FおよびA180E(iii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0277】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0278】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)、Y179FおよびA180E(iii)を含み;好ましくは、それはさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0279】
一実施形態においては、FGF21化合物は、Y179FおよびA180E(i)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)および(iii)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0280】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)を含み、好ましくは、それはさらにY179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0281】
一実施形態においては、FGF21化合物は、N121Q(i)、Y179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0282】
一実施形態においては、FGF21化合物は、S71C(i)、N121Q(ii)、Y179FおよびA180E(iii)を含み;好ましくは、それはさらにdes 170、173aAおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、それはさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、それは(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0283】
一実施形態においては、FGF21化合物は146位にプロリンを有し、ここで、当該位置番号は配列番号1を意味し、これは先行技術から公知のFGF21の対立遺伝子野生型である。
【0284】
下記は、生物特性および化学特性によって特性決定される、本発明の誘導体のさらなる特定の実施形態である:
【0285】
一実施形態においては、本発明の誘導体は持続型である。
【0286】
本発明の誘導体は、好ましくは、許容される効力を有する(本明細書の実験セクションの実施例38を参照)。
【0287】
一実施形態においては、本発明の誘導体の効力は、Met-FGF21の効力の少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、よりさらに好ましくは少なくとも20%、または最も好ましくは少なくとも30%であり、この場合、この効力は3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みを測定することにより決定される(実施例38を参照)。
【0288】
一実施形態においては、本発明の誘導体の効力は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、よりさらに好ましくは少なくとも70%である。
【0289】
一実施形態において、本発明の誘導体の効力は、Met-FGF21の効力に対し、さらに少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも100%、よりさらに好ましくは少なくとも110%、または最も好ましくは少なくとも120%であり得る(下記の実施例38を参照)。
【0290】
これらのそれぞれの実施形態については、本発明の誘導体の効力は、好ましくは、3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みを測定することにより決定される。
【0291】
本発明の誘導体の効力は、Met-FGF21のEC
50に対する誘導体のEC
50として計算される。
【0292】
3T3-L1脂肪細胞は、マウス3T3-L1繊維芽細胞、好ましくはATCC CL-173由来である。
【0293】
本発明の誘導体の3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みは、実施例38で概説したように測定することができる。
【0294】
一実施形態においては、本発明のFGF21類似体は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも1%の効力を有し、この場合、この効力は3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みを測定することにより決定される(実施例38を参照)。
【0295】
一実施形態においては、本発明のFGF21類似体は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、よりさらに好ましくは少なくとも30%、または最も好ましくは少なくとも40%の効力を有する。
【0296】
一実施形態においては、本発明のFGF21類似体は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、よりさらに好ましくは少なくとも80%、または最も好ましくは少なくとも90%の効力を有する。
【0297】
一実施形態においては、本発明のFGF21類似体は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも100%、好ましくは少なくとも120%、より好ましくは少なくとも140%、よりさらに好ましくは少なくとも160%、または最も好ましくは少なくとも180%の効力を有する。
【0298】
一実施形態においては、本発明のFGF21類似体は、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも200%、好ましくは少なくとも250%、より好ましくは少なくとも300%、よりさらに好ましくは少なくとも350%、または最も好ましくは少なくとも400%、より一層好ましくは少なくとも500%、またはさらに少なくとも600%、特に少なくとも1000%の効力を有する。
【0299】
効力は、本明細書のFGF21誘導体に関して記載したように決定される。
【0300】
本発明のFGF21類似体は、ビヒクル対照に対し、db/dbマウスにおける血糖を低下させることができる。
【0301】
一実施形態においては、本発明の誘導体の血糖は、mMでの平均血糖測定に基づいて、対応するビヒクル対照に対し、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも3%、よりさらに好ましくは少なくとも4%、または最も好ましくは少なくとも5%低下する。
【0302】
一実施形態において、本発明のFGF21誘導体は、10nM未満、好ましくは5nM未満、特に好ましくは2nM未満、よりさらに好ましくは約1nM未満のHSA欠乏pERK-HEK293-β-klotho [EC50(nM)]値を有する(下記の試験(実施例39)を参照)。
【0303】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、マウスに皮下(s.c.)投与した場合、少なくとも1.5時間、好ましくは少なくとも2時間、より好ましくは少なくとも4時間、よりさらに好ましくは少なくとも5時間、または最も好ましくは少なくとも6時間のT
1/2を有する(以下の実施例40を参照)。
【0304】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、マウスに皮下(s.c.)投与した場合、少なくとも10時間、好ましくは少なくとも15時間、より好ましくは少なくとも24時間、または最も好ましくは少なくとも48時間のT
1/2を有する。マウスはdb/dbマウスであり、好ましくはレプチン受容体欠損マウスである。
【0305】
一実施形態においては、本発明の誘導体の用量は0.5mg/kgであるが、0.1〜1.0mg/kgの範囲の用量で使用することもできる。
【0306】
別の実施形態においては、本発明の誘導体は、ミニブタにi.v.投与した場合、少なくとも15時間、好ましくは少なくとも20時間、より好ましくは少なくとも30時間、よりさらに好ましくは少なくとも40時間、または最も好ましくは少なくとも50時間のT
1/2を有する。
【0307】
本発明の誘導体は、ミニブタにi.v.投与した場合、少なくとも60時間、好ましくは少なくとも70時間、より好ましくは少なくとも75時間のT
1/2をさらに有していてもよい。ミニブタは、好ましくは、正常な雄性Gottingenミニブタである。各処置群におけるブタの数はn=3〜4が好ましい。ブタは12〜15月齢が好ましく、より好ましくは体重は約25kgである。ブタには、好ましくは0.1mg/kgの単回静注用量で投与するのが好適である(約5nmol/kg)。
【0308】
本発明の誘導体および類似体、ならびに比較用のFGF21化合物の血漿濃度は、当技術分野で公知の任意の適切な方法により測定することができる。好ましいアッセイは、BioVendorからカタログ番号RD191108200Rで入手できる、Fibroblast Growth Factor-21 Human ELISAである(例えば、BioVendor GmbH, Im Neuenheimer Feld 583, D-69120 Heidelberg, Germany)。
【0309】
本発明の誘導体は、db/dbマウスの血糖値に対してin vivoで効果を有する(下記の実施例41参照)。
【0310】
本発明の誘導体は、ビヒクル対照に対し、db/dbマウスにおけるin vivoの血糖を低下させることができる。
【0311】
一実施形態において、本発明の誘導体の血糖値は、最終用量の誘導体を投与した後、24時間、好ましくは48時間低下する。
【0312】
一実施形態において、本発明の誘導体の血糖値は、mMでの平均血糖測定に基づいて、対応するビヒクル対照に対し、少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、より好ましくは少なくとも20%、よりさらに好ましくは少なくとも25%、または最も好ましくは少なくとも30%低下する。
【0313】
一実施形態においては、本発明の誘導体の血糖値は少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも45%、または最も好ましくは少なくとも50%低下する。
【0314】
本発明の誘導体は、好ましくは、許容される効力および持続型半減期を有する。
【0315】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、マウスにおいてs.c.投与した場合、少なくとも1.5時間、好ましくは少なくとも2時間、より好ましくは少なくとも4時間、よりさらに好ましくは少なくとも5時間、または最も好ましくは少なくとも6時間のT
1/2を有し、しかも、同時に、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載した効力を有する(実施例40参照)。
【0316】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、マウスにおいてs.c.投与した場合、少なくとも10時間、好ましくは少なくとも15時間、より好ましくは少なくとも24時間、または最も好ましくは少なくとも48時間のT
1/2を有し、しかも、同時に、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載した効力を有する。
【0317】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、ミニブタにおいてi.v.投与した場合、少なくとも15時間、好ましくは少なくとも20時間、より好ましくは少なくとも30時間、よりさらに好ましくは少なくとも40時間、または最も好ましくは少なくとも50時間のT
1/2を有し、しかも、同時に、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載した効力を有する。
【0318】
一実施形態においては、本発明の誘導体は、ミニブタにおいてi.v.投与した場合、少なくとも60時間、好ましくは少なくとも70時間、より好ましくは少なくとも75時間のT
1/2を有し、しかも、同時に、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載した効力を有する。
【0319】
用語の「安定性のある」または安定性とは、本明細書に記載したように決定される、効力を意味する。
【0320】
一実施形態においては、H
2O
2でインキュベーションした後の本発明の類似体の効力は、H
2O
2を使用しないこと以外は同様に処理されたMet-FGF21に対し、少なくとも15%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、よりさらに好ましくは少なくとも40%、または最も好ましくは少なくとも50%である。
【0321】
FGF21化合物(FGF21類似体を含む)、および本発明のFGF21化合物の誘導体は、類似化合物について記載されているようにして調製することができる。より詳しくは、以下の詳細な実際の実施例、およびそのような化合物の調製について記載されている別の刊行物を参照されたい。
【0322】
下記の実施例1および2では、大腸菌におけるFGF21およびFGF21類似体のクローニングおよび発現について記載する。あるいは、FGF21およびFGF21類似体(場合によりN末端伸長のあるもの)は、以下のように酵母において発現させることができる。
【0323】
N末端アミノ酸伸長を含むFGF21は、サッカロマイセス・セレビシエで発現させることができる。一実施形態においては、これは、PMT2、PEP4およびYPS1が破壊されている株を作出する、株の設計が必要である。この株は、それぞれの遺伝子座で特定の組込みがなされる相同組換えを利用する従来の技術を用いて設計することができる。N末端伸長を含むFGF21は、サッカロマイセス・セレビシエ中で維持され得るサッカロマイセス・セレビシエ発現ベクターにコードされる。FGF21類似体を分泌経路へ導くために、シグナルペプチドを含むプレプロ配列(例えば、MFαプレプロリーダー配列)を組換え発現ベクター中に提供することができる。この配列は、正確なリーディングフレームでFGF21類似体をコードするDNAに連結される。このシグナルペプチドは、確実に培地へ分泌させる。FGF21類似体配列の上流でかつ隣接して、二塩基性アミノ酸配列が、FGF21類似体からのプレプロ配列を確実に切断するように配置され、その後、培地へ分泌される。この切断は、KEX2活性により生じると考えられる。FGF21類似体は、培地から回収することができる。
【0324】
FGF化合物の誘導体およびFGF21類似体は、所望により、インシュリンなどの別の医薬と一緒に製剤化することができる。
【0325】
上記記述をまとめ、かつ補足するための本発明の特定の実施形態は下記の通りである:
【0326】
1. 式A-B-C-D-の修飾基がFGF21化合物のN末端アミノ酸のαアミノ基に共有結合している、FGF21化合物の誘導体[式中、
A-は、式I、IIまたはIII:
【0328】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-は、存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0330】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0332】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0334】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-は、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0336】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0338】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-は、式XIII、XIIIa、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、#-NH-CH(CH
3)
2-CH
2-* (式XIIIa)、
【0340】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分でありか、これらの成分のうちの2つである]
またはそれらの製薬上許容可能な塩。
【0341】
2. A-が、式I、IIまたはIII:
【0343】
(式中、nは8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり、*は-B-への結合点である)
の成分であり;
-B-が、存在しないか、結合を表すか、-B1-、-B2-またはそれらの組み合わせから選択され、ここで、-B1-は、式IV、V、VIまたはVII:
【0345】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分であり;
-B2-は、式VIII、IXまたはX:
【0347】
(式中、bは0、1または2であり、cは0、1または2であり、但し、cが0である場合はbは1または2であり、cが1または2である場合はbは0であり、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)、
【0349】
(式中、dは1または2であり、eは0、1または2であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)、または
#-NH-SO
2-(CH
2)
u-CO-* (式X)
(式中、uは2、3または4であり、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分であるか、式VIIIおよび/または式IXおよび/または式Xの4つ以下の成分の組み合わせであり;
-C-が、存在しないか、結合を表すか、式XIまたはXII:
【0351】
(式中、pは0、1、2、3、4、5または6であり、qは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
【0353】
(式中、kは0、1、2、3、4、5、11または23であり、mは0、1、2、3、4、5または6であり、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分であり;
-D-が、式XIII、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)または
【0355】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である、式A-B-C-D-の修飾基がFGF21化合物のN末端アミノ酸のαアミノ基に共有結合している、実施形態1に記載のFGF21化合物の誘導体、またはそれらの製薬上許容可能な塩。
【0356】
3. Aが式(III)の成分である場合、-B-および-C-の少なくとも1つは存在し、かつ/または結合を示さない、実施形態1の誘導体。
【0357】
4. -B-および-C-が存在し、かつ結合を示さない、可能な範囲の実施形態1から3のいずれかの誘導体。
【0358】
5. A-が式I、IIまたはIII:
【0360】
(式中、nは12、14または16であり、*は-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から4のいずれかに記載の誘導体。
【0363】
(式中、nは本明細書で定義されている通りであり、*は-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から5のいずれかに記載の誘導体。
【0364】
7. nが12、14、16または18であり、好ましくは12、14または16である、可能な範囲の実施形態1から6のいずれか1つに記載の誘導体。
【0365】
8. nが14、16または18であり、好ましくは14または16である、可能な範囲の実施形態1から7のいずれか1つに記載の誘導体。
【0366】
9. A-が式Iの成分であり、好ましくはnが13であるものである、可能な範囲の実施形態1から8のいずれか1つに記載の誘導体。
【0367】
10. -B-が-B1-を含み、好ましくは式IVまたはV:
【0369】
(式中、*は-B2-または-C-への結合点であり、#はA-または-B2-への結合点である)
の成分を含む、可能な範囲の実施形態1から9のいずれか1つに記載の誘導体。
【0370】
11. -B-が-B2-であり、好ましくは式VIII:
【0372】
(式中、より好ましくは、cは0であり、かつbは2であるか、cが0であり、かつbは1であり、ここで、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)
の1つまたは2つの成分である、可能な範囲の実施形態1から10のいずれか1つに記載の誘導体。
【0373】
12. -B-は-B2-であり、好ましくは式VIII:
【0375】
(式中、より好ましくは、cは0であり、かつbは2であり、ここで、*は-C-、-B1-または別の-B2-への結合点であり、#はA-、-B1-または別の-B2-への結合点である)
の4つの成分である、可能な範囲の実施形態1から11のいずれか1つに記載の誘導体。
【0376】
13. -B-が-B2-であり、より正確には式IX:
【0378】
(式中、好ましくは、dは1であり、かつeが2であるものであり、ここで、*は-C-または-B1-への結合点であり、#はA-または-B1-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から12のいずれか1つに記載の誘導体。
【0379】
14. -B-が結合である、可能な範囲の実施形態1から13のいずれか1つに記載の誘導体。
【0382】
(式中、好ましくは、qは0、1、2、3または4であり、より好ましくは、qは1または2であり、よりさらに好ましくは、qは2であり、pは本明細書で定義された通りであり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#が-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から14のいずれか1つに記載の誘導体。
【0385】
(式中、好ましくは、pは1または2であり、より好ましくは、pは1であり、qは本明細書で定義された通りであり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から15のいずれか1つに記載の誘導体。
【0386】
17. pが1であり、qが1または2であり、好ましくは、pが1であり、qが2である、可能な範囲の実施形態1から16のいずれか1つに記載の誘導体。
【0389】
(式中、好ましくは、mは0、1または2であり、より好ましくは、mは1または2であり、kは本明細書で定義された通りであり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から17のいずれか1つに記載の誘導体。
【0392】
(式中、好ましくは、kは1、2、3、4、5または11であり、より好ましくは、kは5であり、mは本明細書で定義された通りであり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#が-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から18のいずれか1つに記載の誘導体。
【0395】
(式中、mは1で、かつkは4、5または11であり、好ましくは、mは1で、かつkは5であり、mは本明細書で定義された通りであり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#が-B-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から19のいずれか1つに記載の誘導体。
【0396】
21. -D-が式XIII、XIIIa、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、#-NH-CH(CH
3)
2-CH
2-* (式XIIIa)、
【0398】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分であるか、これらの成分のうちの2つである、可能な範囲の実施形態1から20のいずれか1つに記載の誘導体。
【0399】
22. -D-が式XIII、XIVまたはXV:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)、
【0401】
(式中、rは1〜5の範囲の整数であり、yは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から21のいずれか1つに記載の誘導体。
【0402】
23. -D-が式XIII:
#-NH-(CH
2)
r-CH
2-* (式XIII)
(式中、好ましくは、rが1、2または3であり、より好ましくは、rが1であり、ここで、*はFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から22のいずれか1つに記載の誘導体。
【0405】
(式中、好ましくは、sが0または1であり、より好ましくは、sが1であり、ここで、*は-D-またはFGF21化合物への結合点であり、#は-C-への結合点である)
の成分である、可能な範囲の実施形態1から23のいずれか1つに記載の誘導体。
【0406】
25. -D-が本明細書で定義されている式XIIIの成分ではない(言いかえれば、-D-が本明細書で定義されている式XIVまたはXVの成分である)、可能な範囲の実施形態1から24のいずれか1つに記載の誘導体。
【0407】
26. 式A-B-C-D-の修飾基が次式(1)〜(3):
【0409】
(式中、*はFGF21化合物への結合点である)
から選択される、可能な範囲の実施形態1から25のいずれか1つに記載の誘導体、または対応する誘導体のいずれか1つの製薬上許容可能な塩。
【0410】
27. 修飾基(A-B-C-D-)を1つだけ有する、可能な範囲の実施形態1から26のいずれか1つに記載の誘導体。
【0411】
28. 同一であるか異なる2つの修飾基(A-B-C-D-)を有する、可能な範囲の実施形態1から27のいずれか1つに記載の誘導体。
【0412】
29. 1つまたは2つの修飾基(A-B-C-D-)を有する、可能な範囲の実施形態1から28のいずれか1つに記載の誘導体。
【0413】
30. 本明細書の実施例3、4、5および6の誘導体、好ましくは下記: N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物I); N-alpha-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物II); N-alpha-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[K56R、K59R、K69R、D102T、D121Q、K122R、L166F、S167G、M168L、G170T] Ala-FGF21 (化合物III); N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21 (化合物IV);または対応する誘導体の製薬上許容可能な塩から選択される化合物である、可能な範囲の実施形態1から29のいずれか1つに記載の誘導体。
【0414】
31. 本明細書の実施例3、4、5および6の誘導体、好ましくは下記: N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物I); N-alpha-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[Arg56、Arg59、Arg69、Arg122] Gly-FGF21 (化合物II); N-alpha(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル)[S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21 (化合物IV);または対応する誘導体の製薬上許容可能な塩から選択される化合物である、可能な範囲の実施形態1から30のいずれか1つに記載の誘導体。
【0415】
32. FGF21化合物が配列番号1に対して少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、よりさらに好ましくは少なくとも95%の同一性を有する、可能な範囲の実施形態1から31のいずれか1つに記載の誘導体。
【0416】
33. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、最大36のアミノ酸修飾、好ましくは最大30、25、20、15、10もしくは5のアミノ酸変化、または最大30、25、20、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2もしくは1のアミノ酸変化;より好ましくは、最大15、14、13、12、11または10のアミノ酸修飾;よりさらに好ましくは、最大9、8、7、6もしくは5のアミノ酸修飾;または最も好ましくは、最大4、3、2もしくは1のアミノ酸修飾を有する、可能な範囲の実施形態1から32のいずれか1つに記載の誘導体。
【0417】
34. FGF21化合物が配列番号1のアミノ酸配列を含む、可能な範囲の実施形態1から33のいずれか1つに記載の誘導体。
【0418】
35. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含む、可能な範囲の実施形態1から34のいずれか1つに記載の誘導体。
【0419】
36. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含み、よりさらに好ましくは少なくとも7つの修飾を含む、可能な範囲の実施形態1から35のいずれか1つに記載の誘導体。
【0420】
37. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、K56R、K59R、K69R、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、K122R、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含み、よりさらに好ましくは少なくとも7つの修飾を含む、可能な範囲の実施形態1から36のいずれか1つに記載の誘導体。
【0421】
38. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、K56R、K59R、K69R、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、K122R、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181K、S181Rおよび/または182Gの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含み、よりさらに好ましくは少なくとも7つの修飾を含む、可能な範囲の実施形態1から37のいずれか1つに記載の誘導体。
【0422】
39. FGF21化合物がY179F、A180Eおよびdes181(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)および(iii)を含む、可能な範囲の実施形態1から38のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0423】
40. FGF21化合物がS71C(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がY179F、A180Eおよびdes181(ii)をさらに含み;好ましくは、FGF21化合物がP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)をさらに含み;より好ましくは、FGF21化合物がL166F、S167GおよびM168L(iv)をさらに含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から39のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0424】
41. FGF21化合物がN121Q(i)、Y179F、A180Eおよびdes181(ii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から40のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0425】
42. FGF21化合物がS71C(i)、N121Q(ii)、Y179F、A180Eおよびdes181(iii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む、可能な範囲の実施形態1から41のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0426】
43. FGF21化合物がY179FおよびA180E(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)および(iii)を含む、可能な範囲の実施形態1から42のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0427】
44. FGF21化合物がS71C(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにY179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から43のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0428】
45. FGF21化合物がN121Q(i)、Y179FおよびA180E(ii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から44のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0429】
46. FGF21化合物がS71C(i)、N121Q(ii)、Y179FおよびA180E(iii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにP171L、S172E、Q173AおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む、可能な範囲の実施形態1から45のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0430】
47. FGF21化合物がY179F、A180Eおよびdes181(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにdes170、173aAおよびG174V(ii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iii)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)および(iii)を含む、可能な範囲の実施形態1から46のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iii)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0431】
48. FGF21化合物がS71C(i)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにY179F、A180Eおよびdes181(ii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにdes170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から47のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0432】
49. FGF21化合物がN121Q(i)、Y179F、A180Eおよびdes181(ii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにdes170、173aAおよびG174V(iii)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(iv)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)および(iv)を含む、可能な範囲の実施形態1から48のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(iv)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0433】
50. FGF21化合物がS71C(i)、N121Q(ii)、Y179F、A180Eおよびdes181(iii)を含み;好ましくは、FGF21化合物がさらにdes170、173aAおよびG174V(iv)を含み;より好ましくは、FGF21化合物がさらにL166F、S167GおよびM168L(v)を含み;最も好ましくは、FGF21化合物が(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)を含む、可能な範囲の実施形態1から49のいずれか1つに記載の誘導体。これらのそれぞれの実施形態(i)〜(v)は、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含んでいてもよい。
【0434】
51. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、des181、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含み、よりさらに好ましくは少なくとも7つの修飾を含む、可能な範囲の実施形態1から50のいずれか1つに記載の誘導体。
【0435】
52. FGF21化合物が、配列番号1と比較して、以下の修飾:-1G、-1A、-1S、-1F、-1M、R17A、17H、Q27E、A31E、R36A、R36H、S71C、D102E、D102N、D102T、N121Q、des121N、N121D、D159E、L166F、S167G、M168L、D169E、V169aT、des170、G170T、P171L、P171G、S172E、S172L、Q173E、173aA、Q173A、G174A、G174V、Y179F、A180E、S181Kおよび/またはS181Rの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記FGF21化合物が前記修飾の少なくとも3つを含み、より好ましくは前記修飾の少なくとも5つを含み、よりさらに好ましくは少なくとも7つの修飾を含む、可能な範囲の実施形態1から51のいずれか1つに記載の誘導体。
【0436】
53. FGF21化合物がN121Qを含み、N末端アミノ酸M、G、S、FまたはA(例えば-1A)を場合により含む、可能な範囲の実施形態1から52のいずれか1つに記載の誘導体。
【0437】
54. FGF21化合物が配列番号1のアミノ酸配列を含む、可能な範囲の実施形態1から53のいずれか1つに記載の誘導体。
【0438】
55. FGF21化合物が146位でプロリンを有し、ここで、位置番号は配列番号1を意味する、可能な範囲の実施形態1から54のいずれか1つに記載の誘導体。
【0439】
56. マウスにおいてs.c.投与した場合、少なくとも1.5時間、好ましくは少なくとも2時間、より好ましくは少なくとも4時間、よりさらに好ましくは少なくとも5時間、または最も好ましくは少なくとも6時間のT
1/2を有する、可能な範囲の実施形態1から55のいずれか1つに記載の誘導体。
【0440】
57. マウスにおいてs.c.投与した場合、少なくとも10時間、好ましくは少なくとも15時間、より好ましくは少なくとも24時間、または最も好ましくは少なくとも48時間のT
1/2を有する、可能な範囲の実施形態1から56のいずれか1つに記載の誘導体。
【0441】
58. Met-FGF21の効力に対し、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、よりさらに好ましくは少なくとも20%、または最も好ましくは少なくとも30%の効力を有し、効力が3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みを測定することにより決定することができる、可能な範囲の実施形態1から57のいずれか1つに記載の誘導体。
【0442】
59. Met-FGF21の効力に対し、少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、よりさらに好ましくは少なくとも70%の効力を有する、可能な範囲の実施形態1から58のいずれか1つに記載の誘導体。
【0443】
60. Met-FGF21の効力に対し、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも100%、よりさらに好ましくは少なくとも110%、または最も好ましくは少なくとも120%の効力を有する、可能な範囲の実施形態1から59のいずれか1つに記載の誘導体。
【0444】
61. 効力が、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも100%、よりさらに好ましくは少なくとも110%、または最も好ましくは少なくとも120%である、可能な範囲の実施形態1から60のいずれか1つに記載の誘導体;
【0445】
62. 効力が、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも100%、好ましくは少なくとも120%、より好ましくは少なくとも140%、よりさらに好ましくは少なくとも160%、または最も好ましくは少なくとも180%である、可能な範囲の実施形態1から61のいずれか1つに記載の誘導体。
【0446】
63. 効力が、Met-FGF21の効力に対し、少なくとも200%、好ましくは少なくとも250%、より好ましくは少なくとも300%、よりさらに好ましくは少なくとも350%、または最も好ましくは少なくとも400%、より一層好ましくは少なくとも500%、またさらには少なくとも600%、特に少なくとも1000%である、可能な範囲の実施形態1から62のいずれか1つに記載の誘導体。
【0447】
64. 効力がMet-FGF21のEC
50に対する誘導体のEC
50として計算される、可能な範囲の実施形態1から63のいずれか1つに記載の誘導体。
【0448】
65. 3T3-L1脂肪細胞がマウス3T3-L1繊維芽細胞、好ましくはATCC CL-173由来である、可能な範囲の実施形態1から64のいずれか1つに記載の誘導体。
【0449】
66. 3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込みが本明細書の実施例38で概説されているように測定される、可能な範囲の実施形態1から65のいずれか1つに記載の誘導体。
【0450】
67. FGF21誘導体が、約10nM未満、好ましくは約5nM未満、特に好ましくは約2nM未満、よりさらに好ましくは約1nM未満のHSA欠乏pERK-HEK293-β-klotho [EC50(nM)]値を有する(本明細書の実施例39に記載の試験を参照)、可能な範囲の実施形態1から66のいずれか1つに記載の誘導体。
【0451】
68. ビヒクル対照に対し、db/dbマウスにおけるin vivoでの血糖を低下させることができる、可能な範囲の実施形態1から67のいずれか1つに記載の誘導体。
【0452】
69. 誘導体の最終用量が投与された後、血糖が24時間、好ましくは48時間低下する、可能な範囲の実施形態1から68のいずれか1つに記載の誘導体。
【0453】
70. 血糖が、mMでの平均血糖測定に基づいて、対応するビヒクル対照に対し、少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約15%、より好ましくは少なくとも約20%、よりさらに好ましくは少なくとも約25%、または最も好ましくは少なくとも約30%低下する、可能な範囲の実施形態1から69のいずれか1つに記載の誘導体。
【0454】
71. 血糖が少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも45%、または最も好ましくは少なくとも50%低下する、可能な範囲の実施形態1から70のいずれか1つに記載の誘導体。
【0455】
72. (i)db/dbマウスが雄性、9〜11週齢であり、(ii)誘導体がs.c.投与され、(iii)誘導体用量が0.2〜1.0mg/kg、好ましくは0.2、0.4、0.6、0.8または1.0mg/kgの範囲にあり、(iv)誘導体がPBSに溶解され、(v)誘導体が毎日1回、好ましくは1日、2日および3日に1回投与され、(vi)ビヒクル対照が、好ましくは250ul/50gマウスのPBSで処置され、かつ/または、(vii)血糖が、好ましくはBiosen 5040などのグルコースアナライザーを使用して、グルコースオキシダーゼ法を用いて測定される、可能な範囲の実施形態1から71のいずれか1つに記載の誘導体。
【0456】
73. ビヒクル対照がMet-FGF21で置き換えられる、可能な範囲の実施形態1から72のいずれか1つに記載の誘導体。
【0457】
74. (i)誘導体およびMet-FGF21が両方ともPBS(pH7.2)中に溶解され、かつ/または、(ii)誘導体およびMet-FGF21の濃度が1mg/mLである、可能な範囲の実施形態1から73のいずれか1つに記載の誘導体。
【0458】
75. 実施例3、4および5に記載されている特定の誘導体のいずれか1つである、可能な範囲の実施形態1から74のいずれか1つに記載の誘導体。
【0459】
76. ビヒクル対照に対し、db/dbマウスにおける血糖を低下させることができる、可能な範囲の実施形態1から75のいずれか1つに記載のFGF21誘導体。
【0460】
77. ヒトに投与した場合、mMでの平均血糖測定に基づいて、対応するビヒクル対照に対し、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも3%、よりさらに好ましくは少なくとも4%、または最も好ましくは少なくとも5%、血糖が低下する、可能な範囲の実施形態1から76のいずれか1つに記載のFGF21誘導体。
【0461】
78. 血糖低下作用を決定する場合に以下の態様を使用することができる、可能な範囲の実施形態1から77のいずれか1つに記載のFGF21誘導体:(i)db/dbマウスが雄性、9〜11週齢であり、(ii)類似体がs.c.投与され、(iii)類似体用量が0.1〜1.0mg/kg、好ましくは0.1、0.2、0.4、0.6、0.8または1.0mg/kgの範囲にあり、(iv)類似体が毎日1回、好ましくは1日、2日および3日に1回投与され、かつ/または、(v)血糖が、好ましくはBiosen 5040などのグルコースアナライザーを使用して、グルコースオキシダーゼ法を用いて測定される。
【0462】
79. FGF化合物が上記実施例2(すなわち、2a〜2d)に記載されている特定の類似体のいずれか1つである、可能な範囲の実施形態1から78のいずれか1つに記載のFGF誘導体。
【0463】
80. 実施形態1から79のいずれか1つに記載の誘導体と製薬上許容可能な担体とを含む組成物。
【0464】
81. 医薬としての使用に関して可能な範囲の実施形態1から80のいずれか1つに記載の誘導体。
【0465】
82. 糖尿病、異脂肪血症、肥満、循環器疾患、メタボリック症候群および/または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の治療または予防における医薬として使用するための実施形態1から81のいずれか1つに記載の誘導体。
【0466】
83. 糖尿病、異脂肪血症、肥満、循環器疾患、メタボリック症候群および/または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の治療または予防における医薬の製造で使用するための実施形態1から82のいずれか1つに記載の誘導体。
【0467】
84. 実施形態1から83のいずれか1つに記載の誘導体の治療上有効な量を患者に投与する工程を含む、糖尿病、異脂肪血症、肥満、循環器疾患、メタボリック症候群および/または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)に罹患している患者の治療方法。
【0468】
85. 実施形態1から84のいずれか1つに記載の誘導体の治療上有効な量を患者に投与する工程を含む、集中治療を必要とする患者の治療方法。
【0469】
86. 本明細書に記載の実施形態、態様および請求項の任意の新規な組み合わせ。
【0470】
各種参考文献が本明細書中に引用されているが、それらの開示内容は、参照によりそれら全体を援用するものとする。
【0471】
本明細書に記載の条項(clauses)および実施形態の1つまたは複数を、場合により下記の請求項の1つまたは複数と組み合わせることによりさらなる実施形態が得られ、本発明は、前記の条項、実施形態および請求項のあらゆる可能性のある組み合わせに関する。
【0472】
以下の実施例は限定によるものではなく、事例として提示されるものである。
【0473】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を説明するためのものである。
【0474】
略語
以下の略語を下記で用いる、アルファベット順: AcOHは酢酸であり、CVはカラム容量であり、DCMはジクロロメタンであり、DIPEAはジイソプロピルエチルアミンであり、DPBSはダルベッコリン酸緩衝生理食塩水であり、DVBはジビニルベンゼンであり、EtOHはエタノールであり、EtOAcは酢酸エチルであり、HEPESは4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸であり、HPβCDはヒドロキシプロピルβシクロデキストリンであり、HPLCは高速液体クロマトグラフィーであり、IBMXは3-イソブチル-1-メチルキサンチンであり、Inpはイソニペコチン酸であり、IPTGはイソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシドチェック(check)であり、LCMSは液体クロマトグラフィー質量分析であり、MALDI-TOF MSは、マトリクス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(Matrix-Assisted Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectroscopy)であり、NaAcは酢酸ナトリウムであり、OtBuはtert.ブチルエステルであり、PBSはリン酸緩衝生理食塩水であり、RTは室温であり、TFAはトリフルオロ酢酸であり、THFはテトラヒドロフランであり、Trisはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-ヒドロキシメチルプロパン-1,3-ジオールであり、Trxはトラネキサム酸であり、TSTUはO-(N-スクシミジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートであり、UPLCは超高速液体クロマトグラフィー(Ultra Performance Liquid Chromatography)である。
【0475】
一般法
LCM法1(LCMS1)
Agilent Technologies LC/MSD TOF (G1969A)質量分析計を使用して、Agilent 1200シリーズHPLC系より溶離した後の試料の質量を同定した。タンパク質スペクトルのディコンボリューションは、Agilent製のタンパク質確認ソフトウェアで計算した。
溶離液:
A: 0.1%トリフルオロ酢酸を含む水
B: 0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル
カラム:Zorbax 5u、300SB-C3、4.8×50mm
勾配:15分かけて25%〜95%のアセトニトリル
【0476】
LCM法2(LCMS2)
Waters Micromass ZQ質量分析計を使用して、Waters Alliance HT HPLC系より溶離した後の試料の質量を同定した。
溶離液:
A: 0.1%トリフルオロ酢酸を含む水
B: 0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル
カラム:Phenomenex、Kinetex C18 50 × 4.60mm id 2.6μm、100AA
勾配:1.0ml/分で7.5分かけて10%〜90%のB
【0477】
(実施例1)
FGF21のクローニングおよび発現
ヒトFGF21に関するDNA配列およびアミノ酸配列は、例えば、Nishimuraら Biochim. Biophys. Acta 1492(1):203〜206頁 (2000)により開示されている。また、これらの配列は、それぞれ、アクセッション番号EMBL:AB021975およびUNIPROT:Q9NSA1で公的データベースから利用可能である。
【0478】
分泌用の28アミノ酸のシグナルペプチドを含む天然ポリペプチドを合成する:
1 MDSDETGFEH SGLWVSVLAG LLLGACQAHP IPDSSPLLQF GGQVRQRYLY
51 TDDAQQTEAH LEIREDGTVG GAADQSPESL LQLKALKPGV IQILGVKTSR
101 FLCQRPDGAL YGSLHFDPEA CSFRELLLED GYNVYQSEAH GLPLHLPGNK
151 SPHRDPAPRG PARFLPLPGL PPALPEPPGI LAPQPPDVGS SDPLSMVGPS
201 QGRSPSYAS
【0479】
上記のイタリック体で示したシグナルペプチドは、配列番号2として添付の配列表中に含まれている。残りの181アミノ酸からなる成熟FGF21ポリペプチドは、配列番号1として配列表中に含まれている。
【0480】
成熟FGF21ポリペプチドは、シグナルペプチドは含まないが、付加されたN末端メチオニンまたはN末端Met-Ala(これは大腸菌内で処理され、N末端Ala (-1Ala)を生じる)を含む、細胞内タンパク質として大腸菌においてクローニングし、発現させた。より詳しくは、3’-末端にMetに関するATGコドンを、ならびに、3’-末端および5’-末端にそれぞれNde1およびBamH1の制限酵素切断部位を含む550bpコード領域をファージT7プロモーターの制御下で発現ベクターpET 11cへNde1-BamH1中で挿入し、大腸菌B BL21(DE3)を形質転換させた。細胞は、OD
450 0.5までLB培地 amp 100ug/mL中で増殖させ、37℃で4時間、0.3mMのIPTGを用いて発現を誘導した。細胞の粗抽出物は、FGF21発現を解析するため、超音波処理により調製した。
【0481】
クーマシー染色SDS-PAGEにより、可溶性上清画分で主として同定されたFGF21の発現が成功していたこと、不溶性ペレット中にはほとんどなかったことが示された。こうして発現したFGF21(Met-FGF21)(化合物A)のMW計算値は19.5kDであるが、それは25kDのタンパク質としてゲル上で移動した。これは恐らく、タンパク質の移動を遅らせる高含有量のプロリンによるものと思われる。
【0482】
(実施例2)
FGF21類似体のクローニング、発現および精製
以下のMet-FGF21の類似体を当技術分野で公知のようにして設計し、実施例1で一般的に記載したように大腸菌で発現させた:
2a) [K56R、K59R、K69R、K122R] Gly-FGF21。
2b) [Q28R、K56R、K59R、K69R、D102T、D121Q、K122R、L166F、S167G、M168L、G170T] Ala-FGF21。
2c) [S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21。
2d) [S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、des170、173aA、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21。
2e) [S71C、N121Q、L166F、S167G、M168L、173aA、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21。
2f) [N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Ala-FGF21。
2g) [N121Q] Met-FGF21。
2h) [N121Q] Ala-FGF21。
2i) [N121Q、L166F、S167G、M168L、P171L、S172E、Q173A、G174V、Y179F、A180E、des181] Phe-FGF21。
【0483】
同一類似体を、サッカロマイセス・セレビシエにおいて、それ自体は公知であって、この生物に好適である方法によって発現させ、調製することができる。
【0484】
実施例1〜2に記載のように調製したFGF21ポリペプチドおよびその類似体は、以下のようにして、または類似の技術を使用して、さらに精製した。
【0485】
10mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)中の大腸菌のスラリー(20%w/v)を超音波で処理した(5分間氷上で3秒のオン/オフ間隔)。ポリペプチドを遠心分離(30分間、10,000×g)によりペレット形成させ、50mMのTris(pH8.0)中で超音波処理により再溶解させ、残渣を遠心分離(30分間、10,000×g)により除去した。得られた上清中のポリペプチドは、Protein Purificationで一般に概説されているように、Q Sepharose Fast Flow樹脂(GE Healthcare)を使用するアニオン交換クロマトグラフィー(50mM Tris(pH8.0)、50〜250mM NaCl)により精製した。原理および実施系列:Springer Advanced Texts in Chemistry Scopes、Robert K. 第3版、1994年。場合によっては、さらなる精製を、50mMのTris(pH8.0)および200mMのNaClを用いて操作する、HiLoad 26/60 Superdex pg 75カラム(GE Healthcare)を使用して、サイズ排除クロマトグラフィーにより実施した。保存のため、ポリペプチドをDPBSSに移し、冷凍保存した。
【0486】
(実施例3)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
アルデヒド含有の修飾基は、下記に記載のように合成することが可能であり、FGF21およびそれらの類似体は、下記に記載されているようにかかる修飾基で誘導体化することができる。
【0487】
17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチル-カルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸の調製
t-Bu-N-(4-ホルミルベンジル)カーバメート(100mg)を1時間TFA/DCM(1:1)で処理した。混合物を真空で濃縮し、トルエンで共濃縮した(2回)。残渣をTHF(2.5ml)中に溶解させ、17-((S)-1-カルボキシ-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル-メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ヘプタデカン酸(国際公開第2009/083549号で既に記載されていたように調製したもの、320mg)を含むTHF(5ml)溶液を加えた。DIPEA(0.5ml)をゆっくりと加えた。130分後、混合物を真空濃縮した。残渣をEtOAcおよび1N HCl中に溶解させた。有機層を1NのHClおよびブラインで抽出した。有機層を脱水し(Na
2SO
4)、真空濃縮し、白色固体として表題化合物を得た。これは、それ以上精製を行うことなく使用した。収率234mg(72%)。
LCMS2:理論的質量:851.0、実測値:851.5(M+1)。
【0488】
(K56R, K59R, K69R, K122R) Gly-FGF21誘導体 N-α-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [Arg56, Arg59, Arg69, Arg122]Gly-FGF21 (化合物I)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したK56R, K59R, K69R, K122R Gly-FGF21類似体中のN末端Gly残基(K56R, K59R, K69RおよびK122R、ならびにN末端Gを含む配列番号1)は、以下の試薬:
【0490】
を用いてαアミノ基で修飾した。
K56R, K59R, K69R, K122R Gly-FGF21を含むPBS緩衝液(2mg、0.32ml、102nmol)の6.3mg/ml溶液に、17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸の調製物を含む1M NaAc(6.1ul、1.5eq)の20mg/ml溶液を加えた。pHは10%AcOHで6.0に調節した。15分後、1MのNaCNBH
3(7ul)を加えた。混合物を0.5時間RTで静置し、次いで、一晩5℃で保存した。混合物を20mM Tris、5%EtOH、pH7.5で希釈し、A-緩衝液:20mM Tris、5% EtOH、pH7.5、およびB-緩衝液:20mM Tris、0.5M NaCl、5%EtOH、pH7.5を用いて2mlの流速で、5CVに対して勾配0〜20%のBを、60CVに対して勾配20〜80%のBを使用し、MonoQ 5/50 GLのアニオン交換クロマトグラフィーにより精製した。化合物は、HiPrep 26/10脱塩カラム上でDPBS緩衝液にバッファー交換した。回収画分は、viva spin限外濾過装置MWCOで濃縮した。3000gで10.000 Da。
LCMS1:理論的質量=20413.1、実測値20413.4。
【0491】
(実施例4)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
(K56R, K59R, K69R, K122R) Gly-FGF21誘導体N-α-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [Arg56, Arg59, Arg69, Arg122] Gly-FGF21 (化合物II)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したK56R, K59R, K69R, K122R Gly-FGF21類似体中のN末端Gly残基(K56R、K59R、K69RおよびK122R、ならびにN末端Gを含む配列番号1)は、以下の試薬:
【0493】
を用いてαアミノ基で修飾した。この化合物は、5当量の17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸を使用し、実施例3に記載されているように調製した。
LCMS1:理論的質量=21248.2、実測値21248.9。
【0494】
(実施例5)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
(K56R, K59R, K69R, D102T, D121Q, K122R, L166F, S167G, M168L, G170T) Ala-FGF21誘導体 N-α-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [K56R, K59R, K69R, D102T, D121Q, K122R, L166F S167G, M168L, G170T] Ala-FGF21 (化合物III)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したK56R, K59R, K69R, D102T, D121Q, K122R, L166F, S167G, M168L, G170T Ala-FGF21類似体中のN末端Ala残基(K56R, K59R, K69R, D102T, D121Q, K122R, L166F, S167G, M168L, G170TおよびN末端Aを含む配列番号1)は、以下の試薬:
【0496】
を用いてαアミノ基で修飾した。この化合物は、5当量の17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸を使用し、実施例3に記載されているように調製した。
LCMS1:理論的質量=20485.2、実測値20485.5。
【0497】
(実施例6)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Ala-FGF21 (化合物IV)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したS71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181 Ala-FGF21類似体中のN末端Ala残基(S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181およびN末端Aを含む配列番号1)は、以下の試薬:
【0499】
を用いてαアミノ基で修飾した。この化合物は、pH6.0で5当量の17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)-プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸を使用し、実施例3に記載されているように調製した。
LCMS1:理論的質量=20329.14、実測値20329.14。
【0500】
同様に、以下の実施例における本発明のFGF21誘導体を調製することができる。
【0501】
(実施例7)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物V)
【0502】
(実施例8)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物VI)
【0503】
(実施例9)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-ビス(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物VII)
【0504】
(実施例10)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-ビス(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物VIII)
【0505】
(実施例11)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物IX)
【0506】
(実施例12)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物X)
【0507】
(実施例13)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-ビス(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物XI)
【0508】
(実施例14)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-ビス(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Gly-FGF21 (化合物XII)
【0509】
(実施例15)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Ala-FGF21 (化合物XIII)
【0510】
(実施例16)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Ala-FGF21 (化合物XIV)
【0511】
(実施例17)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Ala-FGF21 (化合物XV)
【0512】
(実施例18)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Ser-FGF21 (化合物XVI)
【0513】
(実施例19)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Ser-FGF21 (化合物XVII)
【0514】
(実施例20)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Ser-FGF21 (化合物XVIII)
【0515】
(実施例21)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Ser-FGF21 (化合物XIX)
【0516】
(実施例22)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Phe-FGF21 (化合物XX)
【0517】
(実施例23)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Phe-FGF21 (化合物XXI)
【0518】
(実施例24)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Phe-FGF21 (化合物XXII)
【0519】
(実施例25)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Phe-FGF21 (化合物XXIII)
【0520】
(実施例26)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Met-FGF21 (化合物XXIV)
【0521】
(実施例27)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, P171L, S172E, Q173A, G174V, Y179F, A180E, des181] Met-FGF21 (化合物XXV)
【0522】
(実施例28)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Met-FGF21 (化合物XXVI)
【0523】
(実施例29)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [S71C, N121Q, L166F, S167G, M168L, des170, 173aA, G174V, Y179F, A180E, des181] Met-FGF21 (化合物XXVII)
【0524】
(実施例30)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Gly-FGF21 (化合物XXVII)
【0525】
(実施例31)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α-ビス(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Gly-FGF21 (化合物XXIX)
【0526】
(実施例32)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Ala-FGF21 (化合物XXX)
【0527】
(実施例33)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Ser-FGF21 (化合物XXXI)
【0528】
(実施例34)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Phe-FGF21 (化合物XXXII)
【0529】
(実施例35)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
N-α(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) [N121Q] Met-FGF21 (化合物XXXIII)
【0530】
(実施例36)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
Met-FGF21誘導体N-α-ビス-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) Met-FGF21 (化合物XXXIV)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したMet-FGF21類似体中のN末端Met残基は、以下の試薬:
【0532】
を用いてαアミノ基で修飾した。この化合物は、1.2当量の17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸を使用し、実施例3に記載されているように調製した。
【0533】
(実施例37)
FGF21化合物の修飾基によるN末端での誘導体化
Met-FGF21誘導体N-α-(4-{[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]メチル}ベンジル) Met-FGF21 (化合物XXXV)の調製
実施例1および2で一般的に記載したように調製したMet-FGF21類似体中のN末端Gly残基(配列番号1およびN末端M)は、以下の試薬:
【0535】
を用いてαアミノ基で修飾した。この化合物は、1M NaAc(6.1ul、1.5eq)中の1.5当量の17-[(S)-1-カルボキシ-3-(2-{2-[(2-{2-[(4-ホルミルベンジルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)メトキシ]エトキシ}エチルカルバモイル)プロピルカルバモイル]ヘプタデカン酸を使用し、実施例3に記載されているように調製した。pHは10%AcOHで6.0に調節し、その後8mgのヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを添加した。15分後に、1M NaCNBH
3(7ul)を添加した。混合物を2時間RTで静置し、分析した。
LCMS1:理論的質量=20374.2、実測値20375.25。
【0536】
(実施例38)
効力アッセイ-3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取込み
本発明のFGF21化合物の生物活性または効力を決定するために以下のアッセイを使用した。
【0537】
マウス3T3-L1繊維芽細胞(例えば、ATCCから入手可能、カタログ番号CL-173)を基本培地(10%ウシ胎児血清(FBS)およびペニシリン/ストレプトマイシンを補充したDMEM(4500mg/lグルコース))で維持する。細胞はコンフルエンスにならないようにし、(目視により)コンフルエンシーが約60%に達する前に継代しなければならない(新しいバイアルに移す)。
【0538】
グルコース取込みアッセイのために、細胞は、24ウェルプレートに80,000細胞/ウェルでプレーティングするか、96ウェルプレートに20,000細胞/ウェルでプレーティングし、細胞がコンフルエンシーに達した際に(調製された分化した脂肪細胞を得ること目的とした高密度)、培地を基本培地から、トログリタゾン(Troglitazone)、IBMX、デキサメタゾン(市販されているもの、例えばSigma製)およびヒトインスリン(市販されているもの、例えばNovo Nordisk A/S製)を含有する基本培地に取り換える。
【0539】
細胞は、分化開始7〜14日後、好ましくは7〜10日後に用いる。細胞を、基本培地中、FGF21ポリペプチドまたは本発明の誘導体を用いて濃度を増大させて(0〜300nM)、20時間刺激する。3H-デオキシグルコース(以下において:トレーサーという)を添加する前に、細胞を加温(約37℃)アッセイバッファー(1mM MgCl
2および2mM CaCl
2を含むPBS)、HEPESおよび0.1%ヒト血清アルブミン)で洗浄し、細胞をトレーサーと1時間インキュベートする。このインキュベーションは、氷冷アッセイバッファーで2回洗浄することにより終止する。細胞をトリトンX-100で溶解させ、溶解物を96ウェルプレートに移し、microscint-40(市販のもの、例えばPerkin Elmer製)を加え、トレーサーの量をTOPカウンター(例えば、Perkin Elmer製のパッカードトップカウンター)でカウントする。当該ポリペプチドのEC
50を計算する。下記のTable 1(表1)に示す結果は、Met-FGF21のEC
50(効力)に対する本発明のFGF21化合物のEC
50(効力)を示す。
【0541】
(実施例39)
HEK293/β-klotho Erkリン酸化アッセイ
Erkリン酸化アッセイは、ヒトβ-Klothoで安定的にトランスフェクトされたHEK293細胞において実施した。HEK293T/β-klotho安定細胞を96ウェルプレート上30000細胞/ウェルで播種した。2日後、新鮮培地を加え、2時間後、さらにFGF21タンパク質を加えた。このプレートを12分間インキュベートした。トータルERKリン酸化は、メーカーの使用説明書に従ってAlphaScreen SureFire Phospho-ERK1/2アッセイキット(Perkin Elmer, Waltham, MA)を使用して評価し、シグナル検出には、AlphaScreen HTS Turbo optionを備えたEnVision Multilabel Microplate Reader Model 2103 (Perkin Elmer)を使用した。データは、GraphPad Prismバージョン5.02を使用し、4-パラメーターロジスティックス非線形回帰分析から決定された平均+/- S.E.M. EC50値として表す。参考文献:Yie, J.ら: FGF21 N- and C-termini play different roles in receptor interaction and activation, FEBS Letters 583 (2009) 19〜24頁、および、Micanovic R.ら: Different roles of N- and C- termini in the functional activity of FGF21. J. Cell. Physiol. 2009年5月; 219(2):227〜34頁。
【0543】
(実施例40)
FGF21化合物に関するin vivo試験-薬物動態
ミニブタ
Met-FGF21の薬物動態プロファイルは、正常な雄性Gottingenミニブタ(n=4)で試験することができる(8〜15月齢、体重約18〜30kg)。試験対象の化合物の血漿濃度を14日間モニターする。Met-FGF21を単回静注用量0.1mg/kgとして投与する(約5nmol/kg)。
【0544】
比較化合物Met-FGF21の平均半減期(T
1/2)は、標準偏差2.7時間を有する10.8時間であると判定された。
【0545】
本発明のFGF21化合物の薬物動態プロファイルは、正常な雄性Gottingenミニブタ(n=4)で試験する(8〜15月齢、体重約18〜30kg)。血漿濃度を19日間モニターする。化合物は単回静注用量0.01〜0.5mg/kgとして投与する。
【0546】
試験対象の化合物の平均半減期(T
1/2)を決定する。
【0547】
FGF21化合物の血漿濃度は、Fibroblast Growth Factor-21 Human ELISA (BioVendorから入手可能、カタログ番号RD191108200R)を使用して決定することができる。薬物動態の算出には、PC系ソフトウェア、Pharsight Corportion, Cary N.C.のWinNonLinバージョン5.2を使用することができる。
【0548】
この試験で、本発明のFGF21誘導体の持続効果を確認する。
【0549】
(実施例41)
FGF21化合物のin vivo試験-薬効
db/dbマウスは2型糖尿病に関するマウスモデルである。このマウスはレプチン受容体を欠損しており、高血糖症、インシュリン抵抗性、過食症および肥満により特徴づけられる。
【0550】
本発明によるFGF21類似体および誘導体の血糖に対する効果の測定には、雄性db/dbマウス(9〜10週齢)を使用することができる。
【0551】
化合物は、50mMリン酸塩、145mM NaCl、0.05% Tween-80(pH=7.4)中に0.1mg/kg(2ml/kg)とし、7日間毎日1回s.c.投与することができる(n=7〜9)。それぞれビヒクル処理群(対照)は、50mMリン酸塩、145mM NaCl、0.05% Tween-80(pH=7.4)(2ml/kg)とし、7日間毎日1回s.c.投与により処置される。非空腹時血糖は、投与前と、再度投与7日後2時間に測定することができる。血糖は、グルコースオキシダーゼ法に基づき、グルコースアナライザー(Biosen 5040)を使用して測定することができる。
【0552】
ここに引用された刊行物、特許出願および特許を含む全ての文献は、あたかも、それぞれの文献が個別に、かつ詳しく参照により援用され、またその全内容が本明細書に(法律により許容される最大範囲まで)本明細書に記載されているのと同程度まで、参照により本明細書により援用される。
【0553】
本明細書における特許文献の引用および援用は単に便宜上行われているにすぎず、そのような特許文献の有効性、特許性、および/または権利行使性についての見解を反映させるものではない。本明細書における参考文献の言及は、これらが先行技術を構成するということを承認するものではない。
【0554】
本明細書においては、全ての表題および副題は便宜的に使用されているにすぎず、いかなる場合も本発明を限定するものとは解釈すべきでない。
【0555】
本明細書で提供しているあらゆる例、または例示的な語(例えば、「など」)の使用は、本発明を適切に例示することを意図しているにすぎず、他に特段の指示のない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中のいかなる語も、特許請求されていないいかなる要素も本発明の実施に必須であることを示しているものと解すべきではない。
【0556】
本明細書では、「含む(comprise)」という用語は、「含む(include)」、「含有する(contain)」または「包括する(comprehend)」を広く意味していると理解されたい(EPOガイドライン(C)、III、4.13を参照)。
【0557】
本発明は、適用される法律に許容される範囲まで、ここに提供されている請求項および条項に列挙された主題の全ての変更形態および均等物を含む。