(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記貯留槽又は前記貯留浸透槽の前記第1外層部より内側に隣接して第2外層部が設けられ、前記第1外層部より内側又は前記第2外層部より内側の仕切板が鉛直方向に1段又は2段以上あけて配置され、前記仕切板が前記第1スペーサより長く形成されかつ鉛直方向に延びる第2スペーサにより連結された請求項1記載の貯留複合体の構造。
前記壁部材の内面に鉛直方向に延びる板状部が突設され、前記第1スペーサの外周面に鉛直方向に延びる外溝部が形成され、前記板状部が前記外溝部に係合可能に構成された請求項1記載の貯留複合体の構造。
前記仕切板の下面に前記円筒リブが同心状に大小2本形成され、前記仕切板の上面に前記円筒リブが同心状に大小2本形成され、前記第1スペーサが、前記小径の円筒リブに嵌合して接続される小径部と、この小径部と一体的に形成され前記小径部より大径に形成されかつ前記大径の円筒リブに嵌合して接続される大径部とを有する漏斗状に形成された請求項1又は2記載の貯留複合体の構造。
前記第1外層部又は前記第1外層部及び前記第2外層部の仕切板及び第1スペーサに鉛直方向に延びる主軸パイプが貫通して設けられた請求項2記載の貯留複合体の構造。
請求項1ないし5いずれか1項に記載の貯留複合体が内部に充填され、前記貯留複合体の外周壁の外面が平面状に形成され、前記貯留複合体が遮水シートで被覆された貯留槽。
請求項1ないし5いずれか1項に記載の貯留複合体が内部に充填され、前記貯留複合体の外周壁の外面が平面状に形成され、前記貯留複合体が透水シートで被覆された貯留浸透槽。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の特許文献1に示された貯留複合体では、土圧のうち水平方向の分圧を発泡スチロール板が受けるため、水平方向の分圧が大きくなると、発泡スチロール及び貯留複合体が損傷するおそれがあった。また、上記従来の特許文献1に示された貯留複合体では、連結スペーサが長手方向に同一の直径を有する円筒状に形成されているため、貯留複合体の各部材をその設置場所に向って搬送するときに、連結スペーサの占める体積が増大してしまう問題点があった。
【0006】
本発明の第1の目的は、貯留複合体の外周面に土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が作用しても、構造的に比較的強固な外周壁が上記分圧を受けることにより、貯留複合体の損傷を防止できる、貯留複合体の構造を提供することにある。本発明の第2の目的は、貯留複合体の各部材をその設置場所に向って搬送するときに、連結スペーサの占める体積を比較的低減できる、貯留複合体の構造並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。本発明の第3の目的は、貯留複合体の外周面に土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が作用しても、構造的に比較的強固な外周壁が上記分圧を受けることにより、遮水シート及び透水シートの損傷を防止できる、貯留複合体の構造を用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
図1〜
図4に示すように、貯留槽10又は貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体11の構造において、下面に少なくとも1本の円筒リブ12a,12bが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ12c,12dが突設された正方形板状の複数の仕切板12と、仕切板12の下面又は上面のいずれか一方又は双方に円筒リブ12a〜12dに嵌合して接続される筒状の第1スペーサ21とを備え、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成される水平連結体41〜44が複数段設けられ、貯留槽10又は貯留浸透槽の少なくとも最も外側に第1外層部51が設けられ、この第1外層部51が仕切板12及び第1スペーサ21を鉛直方向に交互に配置して構成され、第1外層部51を構成する仕切板12及び第1スペーサ21に同一形状の複数の壁部材13がそれぞれ係合するとともに互いに係合することにより第1外層部51の外周面を包囲する外周壁15が形成されたことを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図1〜
図4に示すように、貯留槽又は貯留浸透槽の第1外層部より内側に隣接して第2外層部が設けられ、第1外層部51より内側又は第2外層部52より内側の仕切板12が鉛直方向に1段又は2段以上あけて配置され、仕切板12が第1スペーサ21より長く形成されかつ鉛直方向に延びる第2スペーサ22により連結されたことを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図2、
図3、
図6及び
図9に示すように、壁部材13の内面に鉛直方向に延びる板状部13bが突設され、第1スペーサ21の外周面に鉛直方向に延びる外溝部21cが形成され、板状部13bが外溝部21cに係合可能に構成されたことを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に
図2、
図4及び
図5に示すように、仕切板12の下面に円筒リブ12a,12bが同心状に大小2本形成され、仕切板12の上面に円筒リブ12c,12dが同心状に大小2本形成され、第1スペーサ21が、小径の円筒リブ12a,12cに嵌合して接続される小径部21aと、この小径部21aと一体的に形成され小径部21aより大径に形成されかつ大径の円筒リブ12b,12dに嵌合して接続される大径部21bとを有する漏斗状に形成されたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更に
図2、
図3及び
図5に示すように、第1外層部51又は第1外層部51及び第2外層部52の仕切板12及び第1スペーサ21に鉛直方向に延びる主軸パイプ14が貫通して設けられたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の観点は、
図1に示すように、第1ないし第5の観点のいずれかに記載の貯留複合体11が内部に充填され、貯留複合体11の外周壁15の外面が平面状に形成され、貯留複合体11が遮水シート23で被覆された貯留槽である。
【0013】
本発明の第7の観点は、第1ないし第5の観点のいずれかに記載の貯留複合体が内部に充填され、貯留複合体の外周壁の外面が平面状に形成され、貯留複合体が透水シートで被覆された貯留浸透槽である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の観点の貯留複合体の構造では、仕切板及び第1スペーサを鉛直方向に交互に配置することにより、貯留槽等の少なくとも最も外側に位置する第1外層部を構成し、この第1外層部を構成する仕切板及び第1スペーサに同一形状の複数の壁部材がそれぞれ係合するとともに互いに係合することにより第1外層部の外周面を包囲する外周壁を形成したので、貯留複合体に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を仕切板及び第1スペーサが受け、貯留複合体に作用する外力のうち水平方向の分圧を第1スペーサにより保持された壁部材が受ける。この結果、比較的簡単な形状でありかつ比較的少ない種類の部材を組立てて形成された貯留複合体であっても、構造体として比較的大きな強度を確保できる。特に、土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が外周壁の外周面に作用しても、第1外層部により構造的に強固に保持された外周壁が上記分圧を受けるので、貯留複合体の損傷を防止できる。また外周壁が同一形状の壁部材、即ち単一の形状の壁部材を複数個組合せて形成されるので、この壁部材と比較的簡単な形状の仕切板及び第1スペーサを用いて貯留複合体を形成することにより、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できる。
【0015】
本発明の第2の観点の貯留複合体の構造では、第1外層部より内側又は第2外層部より内側の仕切板を鉛直方向に1段又は2段以上あけて配置し、これらの仕切板を第1スペーサより長い第2スペーサにて連結したので、貯留複合体内部の外圧の殆ど作用しない部分を比較的低い強度に耐え得る構造にすることにより、部品点数及び組立工数を低減できる。
【0016】
本発明の第3の観点の貯留複合体の構造では、壁部材の内面に鉛直方向に延びる板状部を突設し、第1スペーサの外周面に鉛直方向に延びる外溝部を形成し、壁部材に突設された板状部を第1スペーサの外周面に形成された外溝部に係合可能に構成したので、壁部材が第1スペーサにより確実に保持される。この結果、上記と同様に、土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が外周壁の外周面に作用しても、第1外層部により構造的に強固に保持された外周壁が上記分圧を受けるので、貯留複合体の損傷を防止できる。
【0017】
本発明の第4の観点の貯留複合体の構造では、仕切板の下面に円筒リブを同心状に大小2本形成し、仕切板の上面に円筒リブを同心状に大小2本形成し、第1スペーサを、小径の円筒リブに嵌合して接続される小径部と、大径の円筒リブに嵌合して接続される大径部とを有する漏斗状に形成したので、貯留複合体の各部材をその設置場所に向って搬送するときに、第1スペーサの大径部内に別の第1スペーサの小径部を挿入し、この別の第1スペーサの大径部内に更に別の第1スペーサの小径部を挿入し、この作業を繰返して複数の第1スペーサを連結することにより、第1スペーサの占める体積を比較的低減できる。この結果、貯留複合材を構成する部材の搬送効率を向上できる。
【0018】
本発明の第5の観点の貯留複合体の構造では、第1外層部又は第1外層部及び第2外層部の仕切板及び第1スペーサに鉛直方向に延びる主軸パイプを貫通して設けたので、貯留複合体に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を仕切板、第1スペーサ及び主軸パイプが受け、貯留複合体に作用する外力のうち水平方向の分圧を第1スペーサにより保持された壁部材が受ける。特に、土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が外周壁の外周面に作用しても、主軸パイプで補強された第1外層部により構造的に更に強固に保持された外周壁が上記分圧を受けるので、貯留複合体の損傷を更に確実に防止できる。
【0019】
本発明の第6の観点の貯留槽では、上記貯留複合体を内部に充填し、この貯留複合体の外周壁の外面を平面状に形成し、更に貯留複合体を遮水シートで被覆したので、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が遮水シートを貯留複合体の外周壁の外面に圧接する方向に作用するけれども、外周壁の外面が略平面状に形成されているため、遮水シートの損傷を防止できる。
【0020】
本発明の第7の観点の貯留浸透槽では、上記貯留複合体を内部に充填し、この貯留複合体の外周壁の外面を平面状に形成し、更に貯留複合体を透水シートで被覆したので、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が透水シートを貯留複合体の外周壁の外面に圧接する方向に作用するけれども、外周壁の外面が略平面状に形成されているため、透水シートの損傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明第1実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す縦断面図である。
【
図5】第1外層部及び第2外層部において仕切板上に第1スペーサを連結しかつこの仕切板の中心孔に主軸パイプを挿通する直前の状態(a)及び直後の状態(b)を示す要部斜視図である。
【
図6】第1外層部のコーナ部に位置する仕切板に同一形状の2枚の壁部材を直角に取付けた状態を内側から見た斜視図である。
【
図7】第1外層部のコーナ部に位置する仕切板に同一形状の2枚の壁部材を直角に取付けた状態を外側から見た斜視図である。
【
図8】隣接する2枚の壁部材が互いに係合する直前の状態を内側から見た斜視図である。
【
図10】同一水平面内で隣接する4枚の仕切板を第1結合片で連結する直前の状態(a)及び直後の状態(b)を示す斜視図である。
【
図11】第1結合片で連結された4枚の仕切板上に連結アダプタを介して第2スペーサを連結する直前の状態を示す要部斜視図である。
【
図12】同一水平面内で隣接する4枚の仕切板の各コーナ部を互いに連結する第1結合片の底面図である。
【
図13】同一水平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板における外側の各コーナ部を互いに連結する第2結合片の底面図である。
【
図14】同一に形成された上面板及び下面図の底面図及び平面図である。
【
図15】本発明第2実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す
図1に対応する縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
<第1の実施の形態>
図1に示すように、貯留槽10の内部に貯留複合体11が充填される。この貯留複合体11は、
図2に示すように、下面に少なくとも1本の円筒リブ12a,12bが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ12c,12dが突設された複数の仕切板12と、仕切板12の下面又は上面のいずれか一方又は双方に円筒リブ12a〜12dに嵌合して接続される筒状の第1スペーサ21とを備える。この実施の形態では、仕切板12の下面に円筒リブ12a,12bが同心状に大小2本形成され、仕切板12の上面に円筒リブ12c,12dが同心状に大小2本形成される(
図2、
図3、
図5、
図6、
図10及び
図11)。具体的には、仕切板12の下面に小径の第1円筒リブ12aと大径の第2円筒リブ12bが形成され、仕切板12の上面に小径の第3円筒リブ12cと大径の第4円筒リブ12dが形成される。第1円筒リブ12aの直径と第3円筒リブ12cの直径は同一に形成される。また、第2円筒リブ12bの直径と第4円筒リブ12dの直径は、同一に形成され、かつ第1及び第3円筒リブ12a,12cの直径より大きく形成される。更に、仕切板12の中央には後述の主軸パイプ14を挿通可能な挿通孔12eが形成される(
図2、
図3及び
図6〜
図8)。
図3、
図5、
図6、
図10及び
図11中の符号12fは、仕切板12に複数形成され雨水25(
図1)が通過可能な流通孔であり、
図3、
図5、
図6、
図10及び
図11中の符号12gは、仕切板12の4つコーナ部にそれぞれ形成され後述の第1結合片31の第1係合突起31b又は第2結合片32の第2係合突起32bが係合可能な被係合孔である。また、上記仕切板12は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により形成される。
【0024】
上記第1スペーサ21は、この実施の形態では、小径の第1円筒リブ12a又は第3円筒リブ12cに嵌合して接続される小径部21aと、この小径部21aと一体的に形成され小径部21aより大径に形成されかつ大径の第2円筒リブ12b又は第4円筒リブ12dに嵌合して接続される大径部21bとを有する漏斗状に形成される(
図2、
図4、
図5及び
図9)。また第1スペーサ21の外周面には、この第1スペーサ21の中心線を軸として90度毎に第1スペーサ21の長手方向に延びる4本の外溝部21cが形成される。これらの外溝部21cの底面には外溝部21cの長手方向に所定の間隔をあけて形成されかつ外溝部21cの長手方向に延びる一対の溝内長孔21d,21dがそれぞれ形成される。
図2、
図4及び
図9中の符号21eは第1スペーサ21に複数形成され雨水25(
図1)が通過可能な流通孔である。また上記第1スペーサ21は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により形成される。
【0025】
一方、仕切板12の外周面、即ち4つの外側面の上部は、第1凹部12h及び第1凸部12iが並んでそれぞれ形成され、4つの外側面の下部には、第2凸部12j及び第2凹部12kが並んでそれぞれ形成される(
図4〜
図7、
図10及び
図11)。第2凸部12jは第1凹部12hの下方に位置し、第2凹部12kは第1凸部12iの下方に位置するように構成される。そして、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより水平連結体41〜44が構成される。このとき仕切板12の第1凹部12h及び第1凸部12iに隣りの仕切板12の第1凸部12i及び第1凹部12hがそれぞれ遊挿及び遊嵌され、上記仕切板12の第2凸部12j及び第2凹部12kに上記隣りの仕切板12の第2凹部12k及び第2凸部12jがそれぞれ遊嵌及び遊挿される。これにより上記仕切板12及び上記隣りの仕切板12がこれらの接する面内で移動するのを阻止できる、即ち上記仕切板12及び上記隣りの仕切板12が上下方向及び左右方向に相対的に移動するのを阻止できるようになっている。
【0026】
同一水平面内に位置する複数の仕切板12は、第1結合片31又は第2結合片32により結合される(
図3、
図4及び
図10〜
図13)。即ち、同一水平面内で隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部が第1結合片31により互いに結合され、同一水平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部は第2結合片32により互いに結合される。第1結合片31は、正方形板状に形成された第1結合本体31aと、第1結合本体31aの一方の面における4つのコーナ部にそれぞれ突設された第1係合突起31bとを有する(
図3及び
図10〜
図12)。この第1係合突起31bを仕切板12の被係合孔12gに打込んで挿入することにより、第1係合突起31bが仕切板12の被係合孔12gに係合して抜けなくなる。一方、第2結合片32は、長方形板状の第2結合本体32aと、第2結合本体32aの一方の面における2つのコーナ部にそれぞれ突設された第2係合突起32bとを有する(
図3、
図4及び
図13)。第2係合突起32bは第1係合突起31bと同一形状に形成され、第2係合突起32bを仕切板12の被係合孔12gに打込んで挿入することにより、第2係合突起32bが仕切板12の被係合孔12gに係合して抜けなくなる。また、上記第1及び第2結合片31,32は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により成形される。
【0027】
上記水平連結体41〜44は、この実施の形態では、4段設けられ、最下段の第1水平連結体41と、下から2段目の第2水平連結体42と、下から3段目の第3水平連結体43と、下から4段目(最上段)の水平連結体44とからなる(
図1、
図2及び
図4)。第1、第3及び第4水平連結体41,43,44は四角板状に形成され、第2水平連結体42は四角枠状に形成される。また、この実施の形態では、貯留槽10の最も外側に第1外層部が設けられ、この第1外層部より内側に隣接して第2外層部が設けられる。上記第1外層部51及び第2外層部52は、仕切板12及び第1スペーサ21を鉛直方向に交互に配置して構成される。即ち、第1外層部51及び第2外層部52は、最下段の第1水平連結体41を構成する仕切板12と最上段の第4水平連結体44を構成する仕切板12との間に鉛直方向に積み重ねられた仕切板12及び第1スペーサ21のみならず、第1水平連結体41を構成する仕切板12と最上段の第4水平連結体44を構成する仕切板12とを含む。そして第2外層部52より内側の仕切板12は鉛直方向に1段あけて配置される。これにより第2水平連結体42は、第2外層部52より内側に仕切板12が配設されずに、第1及び第2外層部51,52を構成する仕切板12のみからなる四角枠状に形成される。
【0028】
第1外層部51を構成する仕切板12及び第1スペーサ21には、同一形状の複数の壁部材13がそれぞれ係合するとともに互いに係合するように構成される(
図2、
図4及び
図6〜
図8)。上記壁部材13は、幅が仕切板12の一辺の長さと略同一であり、かつ高さが第1スペーサ21の高さと略同一である長方形状に形成される。また壁部材13の外面は平坦に形成され、壁部材13の内面にはその周縁に沿ってリブ13aが突設される。また壁部材13の内面の中央には鉛直方向に延びかつ先端面が第1スペーサ21の外周面の傾斜角と同一の角度で傾斜する板状部13bが突設され、この板状部13bの上端及び下端には壁部材13から更に離れる方向に延びかつ横断面略矢印状の一対の係止片13c,13cが突設される。そして板状部13bの先端部は第1スペーサ21の外溝部21cに挿入され、一対の係止片13c,13cは第1スペーサ21の一対の溝内長孔21d,21dにそれぞれ係止可能に構成される。更に壁部材13の内面上縁には、先端面が仕切板12の第2円筒リブ12b又は第4円筒リブ12dの外周面に沿うように湾曲するアッパリブ12dが突設され、壁部材13の内面下縁には、先端面が仕切板12の第2円筒リブ12b又は第4円筒リブ12dの外周面に沿うように湾曲するロアリブ13eが突設される。
図3、
図4及び
図6〜
図8中の符号13fは壁部材13に複数形成され雨水25(
図1)が通過可能な流通孔である。
【0029】
壁部材13の一方の側面には、鉛直方向に所定の間隔をあけて2つの第1壁用凸部13gが突設され、これにより壁部材13の一方の側面には、鉛直方向に所定の間隔をあけて3つの第1壁用凹部13hが突設される(
図6〜
図8)。また壁部材13の他方の側面には、鉛直方向に所定の間隔をあけて3つの第2壁用凸部13iが突設され、これにより壁部材13の他方の側面には、鉛直方向に所定の間隔をあけて2つの第2壁用凹部13jが突設される。2つの第1壁用凸部13gの先端面には、外側が内側より突出する段差が形成され、3つの第1壁用凹部13hの奧面には、内側が外側より突出する段差が形成される。更に3つの第2壁用凸部13iの先端面には、外側が内側より突出する段差が形成され、2つの第2壁用凹部13jの奧面には、内側が外側より突出する段差が形成される。そして、複数の壁部材13を第1外層部51の外周面を包囲するように並べて互いに連結することにより、第1外層部51の外周面を包囲する外周壁15が形成される。このとき壁部材13の第1壁用凹部13h及び第1壁用凸部13gに隣りの壁部材13の第2壁用凸部13i及び第2壁用凹部13jがそれぞれ遊挿及び遊嵌され、上記壁部材13の第2壁用凸部13i及び第2壁用凹部13jに上記隣りの壁部材13の第1壁用凹部13h及び第1壁用凸部13gがそれぞれ遊嵌及び遊挿される。これにより上記壁部材13及び上記隣りの壁部材13がこれらの接する面内で移動するのを阻止できる、即ち上記壁部材13及び上記隣りの壁部材13が上下方向及び厚さ方向に相対的に移動するのを阻止できるようになっている。更に壁部材13のアッパリブ13d及びロアリブ13eの両端が角度45度に切欠かれた状態に形成される。これにより壁部材13の第1壁用凹部13h及び第1壁用凸部13gに隣りの壁部材13の第2壁用凸部13i及び第2壁用凹部13jがそれぞれ遊挿及び遊嵌されたときに、これらの壁部材が直角に保たれるようになっている。
【0030】
一方、鉛直方向に延びる主軸パイプ14が、第1外層部51及び第2外層部52を構成する仕切板12及び第1スペーサ21を貫通して設けられる(
図2、
図3及び
図5)。この主軸パイプ14は、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリプロピレン(PP)等のプラスチックにより形成される。主軸パイプ14の外径は仕切板12の挿通孔12eの直径より僅かに小さく形成される(
図2、
図3及び
図5)。これにより主軸パイプ14は挿通孔14eにスムーズに挿入できるようになっている。また主軸パイプ14の外周面には所定の間隔をあけて主軸パイプ14の長手方向に延びる複数の長孔14aが形成される(
図2及び
図5)。これらの長孔14aは、貯留槽10に貯留される雨水等を主軸パイプ14内に導入することにより、主軸パイプ14内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。更に主軸パイプ14の長さは、貯留槽10の底面から上面まで延びて設けられる(
図1)。貯留槽10の深さが主軸パイプ14の長さより深い場合には、パイプ継手(図示せず)により連結される。なお、貯留槽10が比較的小型であり、比較的小さい強度しか要求されない場合には、主軸パイプ10を省略してもよい。
【0031】
第2外層部52より内側に位置しかつ4段の水平連結体41〜44のうち最下段の第1水平連結体41及び下から3段目の第3水平連結体43を構成する仕切板12は、第1スペーサ21より長く形成されかつ鉛直方向に延びる第2スペーサ22及び連結アダプタ16により連結される(
図1〜
図4及び
図11)。第2スペーサ22は、VU管(内圧の作用しない下水道用の硬質塩化ビニル管)等の市販のプラスチック管を所定の長さに切断して形成される。また連結アダプタ16は、4つの仕切板12を同一平面上で1つに結束する結束部材17と、この結束部材17と第2スペーサ22とを連結させる漏斗状の漏斗部材18とを有する(
図1〜
図4及び
図11)。結束部材17は、正方形板状の結束本体17aと、この結束本体17a下面の4つのコーナ部にそれぞれ突設され第2円筒リブ12b又は第4円筒リブ12dに嵌合可能な円筒状の4つの第1結束リブ17bと、結束本体17aの上面中央に第1結束リブ17bより大径に形成された単一の円筒状の第2結束リブ17cとからなる。また、漏斗部材18は、結束部材17の第2結束リブ17cに嵌合可能な大径リブ18aと、この大径リブ18aと一体的にかつ大径リブより小径に形成され更に第2スペーサ22と嵌合可能な円筒状の小径リブ18bとからなる。また、上記結束部材17及び漏斗部材18は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等によりそれぞれ形成される。更に、
図2及び
図4中の符号22aは、第2スペーサ22に複数形成され雨水25(
図1)が流通可能な流通孔であり、
図3、
図4及び
図11中の符号17dは、結束部材17の結束本体17aに複数形成され雨水25(
図1)が流通可能な流通孔である。なお、この実施の形態では、連結アダプタを結束部材と漏斗部材の2つの部材により構成したが、結束部材と漏斗部材を一体成形した単一の部材により連結アダプタを構成してもよい。
【0032】
最下段の第1水平連結体41の下面には正方形状の底板19が敷き詰められ、最上段の第4水平連結体44の上面には正方形状の天板20が被せられる(
図2及び
図4)。底板19の下面は平坦に形成され、底板19の上面には仕切板12の円筒リブ12b,12dに係合可能な係合リブ19aが突設される。また天板20の上面は平坦に形成され、天板20の下面には仕切板12の円筒リブ12b,12dに係合可能な係合リブ20aが突設される。これらの底板19及び天板20は同一形状に形成される。また1枚の底板及び1枚の天板は、正方形状に結合した4つの仕切板12と略同一の大きさにそれぞれ形成される。更に底板19の下面に、後述の遮水シート23が接触しても、底板19の下面は平坦であるため、遮水シート23を損傷せず、天板20の上面に遮水シート23が接触しても、天板20の上面は平坦であるため、遮水シート23を損傷しないようになっている。
図14中の符号19b,20bは、底板及び天板に複数形成され雨水15(
図1)が流通可能な流通孔である。
【0033】
上記貯留複合体11は遮水シート23で被覆され、これにより貯留槽10が構成される(
図1)。この貯留槽10には雨水導入管24の先端が挿入される。この雨水導入管24の基端は貯留槽10より高い位置の地中に埋設された除塵管理枡26に接続され、この除塵管理枡26は雨水流入管27を介して横断面略U字状の側溝28に接続される(
図1)。上記除塵管理枡26は、上部側面が雨水流入管27を介して側溝28に接続された第1枡61と、第1枡61に隣接して設けられた第2枡62と有する。第1枡61の鉛直方向の中央には、上面が次第に下る方向に傾斜する中底壁61aが設けられる。また、第1枡61の底部中央には、直立管61bが中底壁61aを貫通して立設され、この直立管61bの上端は中底壁61aの上面と略同じ方向に傾斜して形成される。更に直立管61bの下部側面には雨水導入管24の基端が接続される。一方、第1枡61及び第2枡62の互いに接する側面には、小雨時に中底壁61a上を流下する少量の雨水25を第2枡62内に導く比較的小さい流出孔61c及び流入孔62aがそれぞれ形成される。なお、
図1中の符号29は第2枡62内に流入した雨水25を地中に浸透させる砂利及び砂であり、
図1中の符号62bは第2枡62の上部側面に形成されたオーバフロー孔である。
【0034】
このように構成された貯留複合体11の構造の動作を説明する。仕切板12及び第1スペーサ21を鉛直方向に交互に配置することにより、貯留槽10の第1及び第2外層部51,52を構成し、第1外層部51を構成する仕切板12及び第1スペーサ21に同一形状の複数の壁部材13がそれぞれ係合するとともに互いに係合することにより第1外層部51の外周面を包囲する外周壁15を形成したので、貯留複合体11に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を仕切板12及び第1スペーサ21が受け、貯留複合体11に作用する外力のうち水平方向の分圧を第1スペーサ21により保持された壁部材13が受ける。具体的には、壁部材13の板状部13bを第1スペーサ21の外溝部21cに挿入し、壁部材13の一対の係止片13c,13cを第1スペーサ21の一対の溝内長孔21d,21dにそれぞれ係止する。このとき壁部材13のアッパリブ13dが第1スペーサ21の上端に設置された仕切板12の第2円筒リブ12b外周面に当接し、壁部材13のロアリブ13eが第1スペーサ21の下端に設置された仕切板12の第4円筒リブ12d外周面に当接する。これにより壁部材13が、第1スペーサ21及び仕切板12により、確実に保持されかつ固定される。この結果、比較的簡単な形状でありかつ比較的少ない種類の部材を組立てて形成された貯留複合体11であっても、構造体として比較的大きな強度を確保できる。特に、土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が外周壁15の外周面に作用しても、第1外層部51により構造的に強固に保持された外周壁15が上記分圧を受けるので、貯留複合体11の損傷を防止できる。また上記分圧が遮水シート23を外周壁15に圧接する方向に作用するけれども、外周壁15の外面が略平面状に形成されているため、遮水シート23の損傷を防止できる。
【0035】
また、第1外層部51及び第2外層部52の仕切板12及び第1スペーサ21に鉛直方向に延びる主軸パイプ14を貫通したので、貯留複合体11に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を仕切板12、第1スペーサ21及び主軸パイプ14が受け、貯留複合体11に作用する外力のうち水平方向の分圧を第1スペーサ21により保持された壁部材13が受ける。特に、土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が外周壁15の外周面に作用しても、主軸パイプ14で補強された第1外層部51により構造的に更に強固に保持された外周壁51が上記分圧を受けるので、貯留複合体11の損傷を更に確実に防止できる。
【0036】
一方、外周壁15を同一形状の壁部材13、即ち単一の形状の壁部材13を複数個組合せて形成したので、この壁部材13と比較的簡単な形状の仕切板12及び第1スペーサ21を用いて貯留複合体11を形成することにより、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できる。また、第2外層部52より内側の仕切板12を鉛直方向に1段あけて配置し、これらの仕切板12を第1スペーサ21より長い第2スペーサ22にて連結したので、貯留複合体11内部の外圧の殆ど作用しない部分を比較的低い強度に耐え得る構造にすることができる。この結果、貯留複合体11の部品点数及び組立工数を低減できる。なお、第1スペーサ21を漏斗状に形成したので、貯留複合体11の各部材をその設置場所に向って搬送するときに、第1スペーサ21の大径部21b内に別の第1スペーサ21の小径部21aを挿入し、この別の第1スペーサ21の大径部21b内に更に別の第1スペーサ21の小径部21aを挿入し、この作業を繰返して複数の第1スペーサ21を連結することにより、第1スペーサ21の占める体積を比較的低減できる。この結果、貯留複合材11を構成する各部材の搬送効率を向上できる。
【0037】
<第2の実施の形態>
図15は本発明の第2の実施の形態を示す。
図15において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、水平連結体は、7段設けられ、下から上に向って順に第1〜第7水平連結体91〜97からなる。第1、第3、第6及び第7水平連結体91,93,96,97は、四角板状に形成され、第2、第4及び第5水平連結体92,94,95は四角枠状に形成される。また、第2外層部102より内側の仕切板12は、鉛直方向に1段及び2段あけて配置される。これにより第2、第4及び第5水平連結体92,94,95は、第2外層部102より内側に仕切板12が配設されずに、第1及び第2外層部101,102を構成する仕切板12のみからなる四角枠状に形成される。
図15中の符号85は外周壁である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0038】
このように構成された貯留複合体81の構造は、第1の実施の形態の貯留複合体の構造より高く容量の大きく形成されるけれども、貯留複合体81の部品点数及び組立工数の増大を抑制できるとともに、所定の強度を確保できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0039】
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、第2外層部より内側の仕切板を鉛直方向に1段あけて配置したが、貯留槽の上面から土圧が比較的小さい場合には、第1外層部より内側の仕切板を鉛直方向に1段あけて配置してもよい。また、上記第1及び第2の実施の形態では、第1スペーサを漏斗状に形成したが、第1スペーサをその長手方向に同一の直径を有する円筒状に形成してもよい。更に、上記第1及び第2の実施の形態では、貯留複合体を遮水シートで被覆した貯留槽を挙げたが、貯留複合体を透水シートで被覆した貯留浸透槽であってもよい。この貯留浸透槽は、地面を掘削して形成された掘削部の底面及び側面に砂利を敷き詰めて透水層を形成し、この掘削部の底面及び側面を透水シート(雨水が徐々に通過可能なシート)で覆い、この透水シート内に貯留複合体を充填することにより形成される。この貯留浸透槽は、降雨強度が下水道管渠等の流下能力を越える大規模の降雨時に、浸透槽に流れ込んだ雨水を一旦この浸透槽に貯留した後、地中に浸透して拡散される。この結果、下水道管渠や河川が溢れるのを防止できるようになっている。ここで、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が透水シートに圧接される方向に作用しても、構造的に比較的強固な外周壁が上記水平方向の分圧を受けるので、遮水シートの損傷を防止できる。