【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る目的は
、医療用ポートを用いて達成される。本発明に係る目的はさらに
、血液ホース並び
に医療処理装置を用いて達成される。
【0006】
本発明に係るポートは、ポートを流れる第1の流体を導く内腔(lumen)を有する主チャネルを備える。主チャネルは、主チャネル内に第2の流体を加えるための二次チャネルの二次チャネル開口部を備える。さらに、ポートは、少なくとも1つのハウジング要素と、ハウジング要素に対して第1の位置から第2の位置へ移動可能な少なくとも1つの作動要素とを備える。さらに、本発明に係るポートはシール部分を備え、シール部分は、作動要素が一方の位置から他方の位置へ移されるときに、シール部分が二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆しないシール部分の第1の位置(開放位置又は弁の位置)と、シール部分が二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆するシール部分の第2の位置(閉鎖位置又は弁の位置)と、の間を回転できるように配置される。
【0007】
本発明に係る血液ホースは、体外血液処理に使用されることに適しており、且つ/又は体外血液処理に使用されることを対象としており、且つ/又は体外血液処理に使用されるために設計される。それにより、血液ホースは、前記請求項のうちの1つに係るポートを少なくとも1つ備える。
【0008】
本発明に係る医療処理装置は、少なくとも1つの本発明に係る血液ホースで接続される。
【0009】
本発明に係る諸実施形態は、以下に列挙される特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。また、従属請求項の主題はそれぞれ、本発明に係る諸実施形態を規定する。
【0010】
以下の諸実施形態のすべてにおいて、〜とすることができる(can be)又は〜を有することができる(can have)などの表現の使用は、それぞれ、好ましくは〜である(is preferably)又は好ましくは〜を有する(has prefereably)などと同義であると理解され、本発明に係る諸実施形態を定義するためのものである。
【0011】
第1の流体は、ほとんどの場合に液体、例えば血液、透析液又は輸液である。第2の流体は、通常は処理液体、薬剤などである。さらに第1の流体並びに第2の流体は気体とすることができる。
【0012】
主チャネルは、本発明に係るいくつかの実施形態において本発明に係るポートに一体的に組み込まれる。
【0013】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルは、単にハウジング要素によって具体化され、少なくとも単にハウジング要素内に配置されるか又はハウジング要素から外へ延長されない。
【0014】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルは、ポートに接続されたハウジング内には延長していない。
【0015】
本発明に係るいくつかの実施形態では、作動要素を一方の位置から他方の位置へ移すのは、例えば作動要素の縦軸線を中心にして作動要素を回転させることによって行われる。
【0016】
本発明に係るある実施形態では、ポートの主チャネルはパイプである。
【0017】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルは、連続的な且つ/又は一体のチューブ構造として具体化される。
【0018】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルの内腔は、主チャネルの長手方向部分に対する段付き部(stepping)を備えていない。
【0019】
本発明に係るある実施形態では、主チャネルは、主チャネルの内部断面又は主チャネルの内腔の断面の改変箇所を備えていない。本発明に係る他の実施形態では、主チャネルは、多くても、主チャネルの断面の連続的な改変箇所を1つ備えているが、主チャネルの断面の1つ又は複数の急な又は段付きの改変箇所を備えていない。
【0020】
本発明に係るいくつかの実施形態では、さらに図を用いてより詳細に説明される本発明に係る諸実施形態での場合と同様に、作動要素は、回転させることによって作動要素の第1の位置から作動要素の第2の位置にまで移される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、作動要素は、スライド機構又はプッシュ機構を用いて作動されることもできる。しかし、どんな場合でも、シール部分は、作動要素の作動中に本明細書で指定された異なる位置の間でよじれる。
【0021】
本発明に係るポートのいくつかの実施形態では、シール部分は、主チャネルを流れる第1の流体の通路がシール部分の第1の位置でもシール部分の第2の位置でも損なわれないように配置され且つ設計される。
【0022】
本発明に係るポートのある実施形態では、シール部分は、主チャネルを流れる第1の流体の通路が、シール部分の第1の位置でも、第2の位置でも、第1の位置と第2の位置との間のどの中間位置でも、且つ/又は第1の位置から第2の位置への移行中に損なわれないように配置され且つ設計される。
【0023】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルの内腔又は断面の任意の変化、及び/又は、流体が主チャネルを貫流する又は主チャネルから流れ込む任意の影響、例えば流体の流量や流体の絞り条件などは、通路の機能を損なうこと(impairing the passage)と理解される。
【0024】
通路の機能を損なうことには乱流の発生又は増大を伴うことがあるので、機能を損なうことを防止又は回避することは当業者に知られている利点につながり得る。
【0025】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルを流れる第1の流体の通路は、シール部分を第1の位置から第2の位置へ移すこと(以下では、弁を閉鎖すること(以下においてclosing the valve)とも称される)によって変更されない。
【0026】
「機能を損なう(impair)」という用語は、それにより、本発明に係るある実施形態では、例えば、流路を縮小させること、流路をふさぐこと、流路の定格を下げること、流路を変化させること、などと理解されるべきである。
【0027】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルの内腔内のシール部分の一部分にシールされていない部分がある。
【0028】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、主チャネルは、二次チャネル開口に加えて隔壁開口を備え、隔壁開口は、ポートの使用中、カニューレで穿刺可能な隔壁によって封止される。
【0029】
本発明に係るある実施形態では、隔壁開口は、シール部分において、二次チャネルに付加的に設けられる。
【0030】
本発明に係るポートのいくつかの実施形態では、隔壁開口又は隔壁開口の主貫通路の方向は、二次チャネルの主軸方向と平行には配置されず、好ましくは基本的に又は完全に直角に配置される。
【0031】
ポートの本発明に係るある実施形態では、二次チャネル開口及び/又は隔壁開口は、主チャネルの内腔又は主チャネルのセグメント若しくは一部の断面の直線部分に入る。
【0032】
本発明に係るいくつかの実施形態では、直線部分は、単に平らに広がる開口部又は平らな表面で封止されるべき開口部(二次チャネル開口又は隔壁開口用)を有する主チャネル壁の一部分として理解される。本発明に係るある実施形態では、開口部と開口部の全範囲で交差しているか又は完全なリムを含んでいる平らな表面は、シール部分の回転軸線と垂直に配置され、シール部分はこの回転軸線を中心に第1の位置から第2の位置へ回転される。
【0033】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、二次チャネル開口及び/又は隔壁開口は、それぞれの場合に、完全に又は少なくとも、例えば主チャネルの内腔(又は内腔の境界)の断面の直線部分に約半分だけ入る。残りの半分又は他の部分はこの場合、断面の丸い部分又は丸みのある部分又は湾曲した部分にある。
【0034】
ポートの本発明に係るある実施形態では、二次チャネル開口は、単に平らな開口領域も単に一様に湾曲した開口領域も有していない。
【0035】
ポートの本発明に係るある実施形態では、隔壁開口は単に平らな開口領域を有する。
【0036】
本発明に係るポートのいくつかの実施形態では、シール部分は表面上に密封面を備える。この密封面は、シール部分を回転させたときに、回転半径に沿って且つ/又は回転半径上で第1の位置から第2の位置まで動かされるように配置される。それにより、密封面は、第2の位置で二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆する。第1の位置では、密封面は二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆しない。それにより、密封面は、シール部分の主断面平面と平行に、すなわちシール部分の回転軸線又は縦軸線に対して垂直に広がる。
【0037】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、シール部分は、シール部分からシール部分の軸線方向に、又は表面上で突出する密封ノーズを備える。それにより、密封ノーズは、ハウジング要素を回転させたとき又はハウジング要素を一方の位置から他方の位置にまで移動させたときに、回転半径上で回転半径上の第1の位置から第2の位置まで動かされるように配置される。それにより、密封ノーズは、第2の位置で二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆し、第1の位置では二次チャネル開口を閉鎖又は封止又は被覆しない。
【0038】
ポートの本発明に係るある実施形態では、密封ノーズは、第2の位置で二次チャネル開口を、例えば、例えばシール部分の主断面平面に対して少なくとも部分的に高くなった密封面で、閉鎖又は封止又は被覆する。
【0039】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、ハウジング要素は、少なくとも1つの部分(以下で、切換カップ(switch cup)とも称される)を備える。この部分は、その中で移動可能な密封ノーズを受容する凹所を備える。この部分は、さらに二次チャネル開口を備えるか又は二次チャネル開口に隣接する。
【0040】
本発明に係るある実施形態では、この部分は基本的に円形断面を有する。
【0041】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、密封ノーズは、密封ノーズの端面とシール部分の外側面の両方に開放している溝を備える。
【0042】
本発明に係るいくつかの実施形態では、開放溝は、シール部分内又はシール要素内に配置された二次チャネル又は二次チャネルの一部分である。
【0043】
ポートの本発明に係るある実施形態では、シール部分の第1の位置での溝は二次チャネルチューブ内の開口部に対して、溝がシール部分を覆って又は横切って二次チャネルパイプの流路を継続するような形で嵌合する。それにより、シール部分の前記第2の位置では、溝は、二次チャネルチューブ又は二次チャネルチューブの開口部と流体連通しない。
【0044】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、シール部分は、表面上の密封面に加えて又は密封ノーズに加えて、隆起したシール構造を備え、隆起したシール構造は、その周辺で閉鎖され、シール部分の第2の位置で二次チャネルチューブの開口部を封止するか又は開口部からの流体の漏れを防止する。
【0045】
「隆起」は、本発明に係るいくつかの実施形態において、シール構造がシール部分の側面の高さ(level)よりも高いことを意味する。
【0046】
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖されたシール構造はシール部分の側面又は周囲に位置する。
【0047】
ポートの本発明に係るある実施形態では、シール部分は別個のシール要素として設計され、本発明に係るある実施形態では、シール部分は一体に設計される。
【0048】
本発明に係るいくつかの実施形態では、シール要素は、ハウジング要素及び/又は作動要素とは異なる部材から作られる。
【0049】
本発明に係るいくつかの実施形態では、シール要素は、使用時にハウジング要素と作動要素との間に位置する。
【0050】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、シール部分は少なくとも1つの穿刺可能な隔壁を備える。
【0051】
ポートの本発明に係るある実施形態では、隔壁開口と二次チャネル開口の両方が主チャネルの半分の断面内に一緒に配置される、
【0052】
本発明に係る血液ホースは、本発明に係るいくつかの実施形態では、少なくとも1つの動脈側患者ラインと少なくとも1つの静脈側患者ラインとを備える。
【0053】
血液ホースの本発明に係るいくつかの実施形態では、本発明に係るポートが動脈側患者ライン内に挿入される。
【0054】
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療処理装置は、血液処理装置として、特にアフェレーシス又は透析用の装置として、さらに特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過、腹膜透析、急性透析などのための装置として具体化される。
【0055】
本発明に係る実施形態のいくつか又はすべてが、上記利点又は以下の利点のうちの1つ又は複数を含む。それにより、より良く理解するために、本発明は以下の図の説明に引用される。
【0056】
本発明に係るポートは、閉鎖可能な開口部を介して主チャネルに接続された少なくとも1つの二次チャネルを備える。二次チャネルは、流体システムの他の部分への流体接続を確立することができる。二次チャネルは、有利には流体ホースへの着脱可能な流体接続部である二次チャネルコネクタに例示的につながることができる。この二次チャネルにより、さらなる流体が主チャネル内に有利に加えられることができ、又は、第1の流体のサンプルが主チャネルから抽出され得る。
【0057】
二次チャネルの主チャネルへの接続を開閉する機構は、主チャネルが、有利には二次チャネルから隔たれる空隙のない又は実質的に空隙のない少なくとも1つの位置を有する。
【0058】
本発明に係るポート又はコンビポート(combiport)は、少なくとも2つの弁位置、すなわち閉(closed)位置及び開(open)位置を有することができる。さらに、弁機構は、抽出又は供給される流体を無段階且つ微細段階付きの態様で削減するように有利に機能することができる。場合により、2つの弁位置の一方又は第3の弁位置が、単に流入に対する解放機能を有する調節可能なプレロード逆止め弁を設定するために有利に使用され得る。さらに、弁位置は、有利には機械的に監視され得る。
【0059】
本発明に係るいくつかの実施形態では、本発明に係るポートは、受容部内又は受容部上で受け取られるように具体化される。受容部は、例えば、処理装置の、特にハウジング内の前部又は別の部分に設けられ得る。受容部は、好ましくはポートを着脱可能に固定するように機能する。ポートは、例えば、ラッチされる、スナップ留めされる、固締される、取り付けられる、実装される、などとすることができる。したがって、ユーザは、他のデバイス、他のデバイスの概要又はディスプレイと共に、ポートの弁位置を、一目でかつこれらの状況と共に見ることができる。
【0060】
さらに、本発明に係るいくつかの実施形態では、処理装置での(例えば、受容部内の又は受容部での)ポート及び/又は医療処理装置によって自動的に読み取られるポートの弁位置が存在し得る且つ提供される。例えば光学センサやカラーセンサなどを用いて装備される対応デバイスが処理装置に設けられ得る。それによって得られた情報は、さらに処理装置の制御又は調節に使用され得る。
【0061】
本発明に係るいくつかの実施形態における本発明に係るポートは、有利には3つの構成要素だけからなる。したがって、小型の包装アセンブリが可能にされる。
【0062】
さらに、本発明に係るいくつかの実施形態における本発明に係るポートは、分注されるべき従来のポート溶液に使用される少なくとも1つのホース又はホース部分を可能にする。したがって、このホースのねじれが防止される。
【0063】
全長が短いために、ポートは、ポートの使用時にスペースをほとんど必要としない。
【0064】
これまで従来技術から知られているアクセスポイントは、主チャネルの内腔と密封隔壁との間、又は主チャネルの内腔と二次チャネルの遮断面との間に流れの空隙を呈する。これらの空隙は、主チャネルを通じて充填するシステムにエアポケットを引き起こす。主チャネルを流れる第1の流体は、ほとんどの場合に血液であり、これらの空隙に浸透する。血液は、不十分な流れ且つ血液が空気との接触によって、空隙ですぐに凝固する可能性がある。この凝固は、いくつかの実施形態における本発明に係るポートを用いて有利に回避される。
【0065】
本発明によれば(本発明によれば存在しないか又は少なくとも最小限に抑えられる)空隙におけるかかる浸透が回避されることを考えれば、最初に(後でも)、第2の流体が二次チャネル開口を通って又は隔壁を通って主チャネル内に加わって、このように損傷を受けて凝固した血液が主チャネル内に戻されないので、このことはさらなる利点である。
【0066】
また、従来のホース及びホースクランプを有する構造から知られているように、アクセスポイントを最初に使用するときに気泡が二次チャネル開口を経由して主チャネルに注入することが有利に防止される。
【0067】
平衡配置では、体積流量は、できるだけ正確に定義できなければならない。デッド流れスペース内の空気柱の圧縮性のために、体積流量の変造及び圧力測定の異なる結果が引き起こされ得る。これは、空隙が本発明によって回避可能であるので、本発明には当てはまらない。
【0068】
本発明に係るポートは、ホースクランプを用いずに二次チャネルを遮断する。これは、いくつかの理由で有利である。一方、本発明によれば、ホースクランプが必要ないので、コスト及び手間を節約することができる。さらに、ホースクランプに関して、閉鎖されたクランプで流体システムを送達する場合のように長時間にわたって閉鎖されたときに、ホースクランプが疲弊することが頻繁に見られる。そのことは、固締されているホース部分の部材にも当てはまる。特に、ホースクランプが長期間にわたって何度も繰り返して閉鎖されると、ホースクランプを開放したときに、ホースは全く開放しないか一部しか開放しないようになる。原則として、締付け点に圧痕が残り、このことは、締付け点においてねじれる又はねじれする傾向を著しく高める。これらの欠点は、ホースクランプなしに本発明に係るポートを用いて有利に回避される。
【0069】
閉位置では、費用効率の高い熱可塑性材料で作製されたホース及びホースクランプを有する流体システムは一般に蒸気で滅菌されることに適していない、というのは、両構成物は標準温度の121℃によって永久的に損傷を受けるからである。したがって、ホースクランプの最初の必ず開放している位置(元の位置)では、第2の閉鎖部、例えば緊密なルアー保護キャップ(tight Luer protective cap)が必要である。または、この位置では、ユーザは、処理装置をセットアップするときに、いかなる場合でもポートの使用前にホースクランプを閉め忘れてはならない。このことは、こうすることが忘れられるという危険性をもたらす。
【0070】
一般に蒸気滅菌の場合、シール機能なしのルアー保護キャップが必要とされる。これらのキャップは、外部から通常は見えないか又は辛うじて見ることができる1つの蒸気アドミタンスポイントを含んでいる。主な多くの市販の流体システムは蒸気滅菌されていないので、ユーザはルアー保護キャップの密封効果に頼ることができないが、ユーザはユーザが保護キャップを取り除く前にのみ、他のシステムで行われなければならないすべてのクランプの閉鎖を行われなければならないことをユーザに説明するのは困難である。
【0071】
これらの不確実性及び危険性は、本発明に係るポートを使用するときに当てはまらない。すなわち、本発明に係るポートは、すべての弁位置で有利に滅菌され且つ保管され得る。
【0072】
本発明に係るある実施形態における本発明に係るポートは空隙を備えていないため、流体システム内でのこのポートの使用は、処理の終了時に逆の動脈返血(reverse arterial blood return)を遮断しない。空隙のない配置は、例えば、空気分離チャンバも血餅トラップ若しくは空気の検出器も空気及び損傷を受けた血液が空隙領域から人体に入るのを阻止しない方法において、かかる返血に必要なものであり、本発明に係るポートによって有利に確保される。
【0073】
好ましい一実施形態では、ハウジング要素は、主チャネルを有する、例えば熱可塑性プラスチックから有利に特にコスト効率良く射出成形され得る。
【0074】
本発明は、繰り返し開閉可能なポートを有利に提供する。このポートは、患者の治療中でも、液体の喪失及び液体若しくは空気の主流れの中への望まれない浸入なしに接続及び切断を可能にする。
【0075】
この製造プロセスから生じるさらなる利点は、接着又は溶接が行われなくてもよいことである。さらに、製造は、単に自動的に又は機械的に容易に行うことができる。
【0076】
ポートの本発明に係るいくつかの実施形態では、ポートは、自動閉鎖式又は自己密封式の穿刺可能な隔壁をさらに備える。これにより、流体がカニューレを用いて空隙のない主チャネルから取り出されたり該主チャネルに導入されたりすることができる。
【0077】
いくつかの実施形態における本発明に係るポートのシールは、有利に双方向に自己補強する。
【0078】
ポリプロピレン(PP)の使用は、いくつかの実施形態において備えられているように、ポートの費用効率の高い環境的に及び生物学的に影響のない製造を可能にする。PPはさらに、既知のすべての方法で有利に滅菌可能である、すなわち、ガス滅菌可能、蒸気滅菌可能、且つ放射線滅菌可能である。
【0079】
ポートの作動、特に作動要素の作動は、右利きの人並びに左利きの人にとって有利に等しく可能である。
【0080】
本発明は、弁位置を離れた所からよく見えることを有利に可能にする。
【0081】
処理装置を用いて現在の弁位置を監視するセンサは、本発明で有利に任意に実行可能であり、同様に、装置による弁位置の可能なアクティブブロッキング又は弁位置の機械的作動が実行可能である。このように、新しいレベルの処理安全性及びユーザ案内が達成され得る。
【0082】
二次チャネル及び隔壁開口を単一構成要素又は少ない構成要素に組み込むことにより、機能安全性は有利に高められ、製造費用は最小限に抑えられる。
【0083】
さらに、互いに対して回転する部分、すなわち、ハウジング要素、作動要素及び密封要素は、第1の流体と環境との間の流体漏れ及び流体侵入(気体及び液体)に対して有利に永久的に封止され、逆も同様である。このことは、本発明に係るある実施形態では、永久的にプレロードされるラジアルシール配置、半軸方向シール配置又は軸方向シール配置を用いて達成される。その結果、シール部分又はシール要素は、スタッフィングボックスのシール機能も担う。したがって、他のシールは、すなわちそれぞれの一体回転部分のほかに、有利に必要とされない。
【0084】
本発明は、隔壁開口用の再乾燥排水装置を有利に提案する。
【0085】
本発明に係るいくつかの実施形態における再乾燥排水装置は、液体を機能要素(例えば隔壁)から離れる向きに又は機能要素の方へ導く又は案内するための1つ又は複数の毛細管構造を備える又は該毛細管構造からなる。
【0086】
本発明は、いくつかの実施形態では、隔壁との意図しない接触に対する二重保護を有利にもたらす。
【0087】
本発明でもたらされるカニューレガイドは、隔壁の不正確な穿刺に対する保護を有利に含む。
【0088】
したがって、本発明は、隔壁を横切って第1の流体中に拡散する粒子からの保護を有利に提供する。
【0089】
本発明は、装置用の簡単で信頼性の高いスナップ方式の保持器を有利に備える。
【0090】
弁の切換位置に依存する切換位置である位置ピクトグラムによる表示が、本発明を用いて有利に包含される。
【0091】
本発明は、本発明の設計により、本発明の作動要素が第1の流体と接触しないように、本発明の作動要素の色識別を有利に可能にする。
【0092】
本発明は、同じ参照番号が同一部分又は類似部分を表している添付図面の支援により、以下で例示的に説明される。