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特許6069325セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069325
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/18 20090101AFI20170123BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20170123BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20170123BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20170123BHJP
【FI】
   H04W84/18 110
   H04W16/32
   H04W48/16 132
   H04W72/04 131
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-530071(P2014-530071)
(86)(22)【出願日】2011年9月19日
(65)【公表番号】特表2014-530526(P2014-530526A)
(43)【公表日】2014年11月17日
(86)【国際出願番号】CN2011079843
(87)【国際公開番号】WO2012119444
(87)【国際公開日】20120913
【審査請求日】2014年3月25日
【審判番号】不服2015-22121(P2015-22121/J1)
【審判請求日】2015年12月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】周 鵬斌
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】何 ▲龍▼科
(72)【発明者】
【氏名】王 定▲偉▼
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 吉田 隆之
【審判官】 水野 恵雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−97225(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/150896(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置がセルに位置し、かつ、複数のリモート無線ユニットが前記セルを共有するユーザ装置のためのリソース割り当て方法であって
基地局によって、複数のリモート無線ユニットのそれぞれの下の前記セルにおける前記ユーザ装置の基準信号の試験値を取得するステップと、
前記基地局によって、最大試験値を有する前記複数のリモート無線ユニットの一つを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択するステップと、
前記基地局によって、前記動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の別の試験値との差を計算するステップと、
前記基地局によって、前記差がプリセット値よりも小さい場合、前記選択された動作リモート無線ユニットに加えて、前記別のリモート無線ユニットを別の動作リモート無線ユニットとして選択するステップであって、もし、前記差が前記プリセット値よりも小さくない場合、前記最大試験値を有する前記リモート無線ユニットは、前記ユーザ装置の唯一の前記動作リモート無線ユニットとして選択されるステップと
を含み、
前記基準信号の前記試験値は、基準信号受信電力を含む、方法。
【請求項2】
前記動作リモート無線ユニットが選択された後に、前記方法はさらに、
前記基地局によって、前記動作リモート無線ユニットの動作時間を測定するステップと、
前記基地局によって、前記動作時間がプリセット時間値に達するとき、前記ユーザ装置のために動作リモート無線ユニットを再選択するステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差を計算するステップは、前記ユーザ装置が前記選択された動作リモート無線ユニットのセンタユーザ又はエッジユーザのいずれであるかを判断する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザ装置がセルに位置し、かつ、複数のリモート無線ユニットが前記セルを共有するユーザ装置のためのリソース割り当ての装置であって、
リモート無線ユニットのそれぞれの下の前記セルにおける前記ユーザ装置の基準信号の試験値を取得するように構成された基準信号測定ユニットと、
前記基準信号測定ユニットによって測定された最大試験値を有する複数のリモート無線ユニットの一つを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択し、
前記動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の別の試験値との差を計算し、
前記差がプリセット値よりも小さい場合、前記選択された動作リモート無線ユニットに加えて、前記別のリモート無線ユニットを別の動作リモート無線ユニットとして選択するように構成された選択ユニットと
を具備し、
前記差が前記プリセット値よりも小さくない場合、前記最大試験値を有する前記リモート無線ユニットは、前記ユーザ装置の唯一の前記動作リモート無線ユニットであり、
前記基準信号の前記試験値は、基準信号受信電力を含む、装置。
【請求項5】
前記動作リモート無線ユニットが選択された後に、前記動作リモート無線ユニットの動作時間を測定し、その結果、前記動作時間がプリセット時間値に達するとき、動作リモート無線ユニットが前記ユーザ装置のために再選択されるように構成される、リモート無線ユニット動作時間測定ユニットをさらに含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記選択ユニットは、前記差を計算することで、前記ユーザ装置が前記選択された動作リモート無線ユニットのセンタユーザ又はエッジユーザのいずれであるかを判断する、請求項4又は5に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関連し、特にセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法及び装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
複数のRRU(radio remote unit, リモート無線ユニット)がセルを共有する場合、同一の屋内のベースバンド処理ユニットの下にある複数のRRUが異なるステーションアドレス(station address)に配信するが、それらは論理的には同一セルである。ゆえに、例えば各RRUのキャリアの数、周波数ポイント、及びチャネル構成のようなセルパラメータは同一である。この状況においては、ダウンリンクチャネルに対して、各RRUは同一のPDSCH/PDCCH(物理下りリンク共有チャネル/物理ダウンリンク制御チャネル)信号を送信し、アップリンクチャネルに対して、各RRUはUE(user equipment、ユーザ装置)によって送信されるPUCCH/PUSCH(物理アップリンク制御チャネルを受信する共有チャネル/物理アップリンク)信号を共同で受信するか、または選択的に受信する。
【0003】
前述の解決策を実装するプロセスにおいて、発明者は従来技術における少なくとも以下の問題を見出した。複数のRRUがセルを共有する場合、ユーザ装置は、信号を送信しかつ受信するためにセルにおける全てのRRUを占有することができる。この場合、複数のダウンリンク/アップリンクチャネルは、同一信号を送信/受信し、結果的にチャネル資源の浪費となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様は、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法及び装置を提供し、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおけるチャネルリソースの浪費の問題を解決する。
【0005】
前述の目的を達成するために、本発明において、以下の技術的解決策が採用される。
【0006】
一態様において、本発明の態様は、ユーザ装置はセルに位置し、かつ、複数のリモート無線ユニットは前記セルを共有する前記ユーザ装置のリソース割り当てのための方法を提供し、
基地局によって、前記複数のリモート無線ユニットのそれぞれの下の前記セルにおける前記ユーザ装置の基準信号の試験値を測定するステップと、
前記基地局によって、最大試験値を有する前記複数のリモート無線ユニットの一つを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択するステップと、
前記基地局によって、前記動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の別の試験値との差を計算するステップと、
前記基地局によって、前記差がプリセット値よりも小さい場合、同時に、前記別のリモート無線ユニットを別の動作リモート無線ユニットとして選択するステップであって、もし、前記差が前記プリセット値よりも小さくない場合、前記最大試験値を有する前記リモート無線ユニットは、前記ユーザ装置の前記動作リモート無線ユニットのみとして選択されるステップと
を含むユーザ装置のリソース割り当て方法。
【0007】
一態様において、本発明の態様は、ユーザ装置がセルに位置し、かつ、複数のリモート無線ユニットが前記セルを共有する前記ユーザ装置のためのリソース割り当ての装置であって、
前記リモート無線ユニットのそれぞれの下の前記セルにおける前記ユーザ装置の基準信号の試験値を測定するように構成された基準信号測定ユニットと、
前記基準信号測定ユニットによって測定された最大試験値を有する前記複数のリモート無線ユニットの一つを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択し、
前記動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の別の試験値との差を計算し、
前記差がプリセット値よりも小さい場合、前記別のリモート無線ユニットを、別の動作リモート無線ユニットとして選択するように構成された選択ユニットと
を具備し、
前記差が前記プリセット値よりも小さくない場合、前記最大試験値を有する前記リモート無線ユニットは、前記ユーザ装置の前記動作リモート無線ユニットのみであるユーザ装置のためのリソース割り当ての装置。
【0008】
本発明の態様において提供されるセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法及び装置に基づいて、複数のリモート無線ユニットがセルを共有する場合、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値に基づいて対応する動作リモート無線ユニットがユーザ装置のために選択され、それによって、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおけるチャネルリソースの浪費の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態又は従来技術における技術的解決策をより明瞭に説明するために、実施形態又は従来技術についての説明に必要となる添付図面が以下に簡単に説明する。以下に説明する添付図面は、本発明のいくつかの実施形態のみを例示しており、当業者は、創造的努力なしに、これらの添付図面から他の添付図面を導き出すことができることは明らかである。
【0010】
図1】本発明の実施形態1に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施形態2に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施形態2に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てのビットマップである。
図4】従来技術に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てのビットマップである。
図5】本発明の実施形態3に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て装置のブロック図である。
図6】本発明の実施形態3に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのための別のリソース割り当て装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態における技術的解決法は、本発明の実施形態において添付図面を参照して、明瞭かつ十分に以下に説明する。説明される実施形態は、全ての本発明の実施形態というよりはむしろ、単なる本発明の実施形態の一部であることは明らかである。創造的な努力をすることなく、本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲内にであるものとする。
【0012】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態は、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法を提供する。図1に示されているように、前記方法は以下のステップを含む。
【0013】
S101:複数のリモート無線ユニットを有するセルにおいて、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値を測定する。
【0014】
S102:前記最大試験値を有するリモート無線ユニットを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニット(work radio remote unit)として選択する。
【0015】
ここで留意すべきは、ステップS102における前記基準信号の前記試験値は、基準信号受信電力 (RSRP, 基準信号受信電力)、又は、サウンディング基準信号の信号対干渉・雑音比(SRS SINR, sounding reference signal; signal to interference plus noise ratio)、又は、復調基準信号の信号対干渉・雑音比 (DMRS SINR, demodulation reference symbol signal to interference plus noise ratio)のいずれかであってもよい。
【0016】
さらに、以下の実施形態において、基地局は、セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値を測定する。留意すべきは、前記基地局はここで、以下の場合のいずれかにおける基地局であってもよい。その場合は、標準が、GSM(登録商標)(global system for mobile communications, グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ), UMTS (universal mobile telecommunications system, ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム), WIMAX(worldwide interoperability for microwave access, ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス), 又は別の無線標準であるセルを共有する複数のリモート無線ユニットの場合である。
【0017】
複数のリモート無線ユニットを有する前記セルにおいて、前記基地局は、対応する前記ユーザ装置のために動作リモート無線ユニットを選択する。ゆえに、チャネルリソース割り当てが、対応する前記ユーザ装置のために動作リモート無線ユニットにおいてのみ実行される。
【0018】
本発明の実施形態において提供されるセルを共有する複数のリモート無線ユニットのための前記リソース割り当て方法は、複数のリモート無線ユニットがセルを共有する場合に、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値に基づいて、ユーザ装置のための対応する動作リモート無線ユニットを選択することが可能であり、それによって、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおけるチャネルリソースの浪費を減らす。
【0019】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態は、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法を提供する。図2に示されるように、前記方法は以下のステップを含む。
【0020】
S201:複数のリモート無線ユニットを有するセルにおいて、基地局は、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値を測定する。
【0021】
S202:前記基地局は、前記最大試験値を有するリモート無線ユニットを前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択する。
【0022】
S203:その動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号のそれとの差を比較する。もし、前記差がプリセット値よりも小さい場合、同時に、前記別のリモート無線ユニットを、動作リモート無線ユニットとして選択する。
【0023】
一般に、前記ユーザ装置が、その動作リモート無線ユニットのセンターユーザ(center user)であるとき、その動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号のそれとの差は、比較的大きくてもよいということは理解されうる。この場合、ステップ203における方法を介して、前記基地局は、前記ユーザ装置のために唯一の(unique)動作リモート無線ユニットを選択するのみであり、前記ユーザ装置は、RRUセンターユーザとして参照されてもよい。前記ユーザ装置は、その動作リモート無線ユニットのエッジユーザ(edge user)であるとき、その動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号のそれとの差は、比較的小さくてもよい。さらに、もし前記差が前記プリセット値よりも小さい場合、前記基地局は、同時に、複数の前記ユーザ装置のために動作リモート無線ユニットを選択してもよく、かつ、前記ユーザ装置は、RRUエッジユーザとして参照されてもよい。この方法で、通信品質が保証される。
【0024】
さらに、ステップS202及びS203における前記基準信号の前記試験値は、以下のいずれかであってもよく、それは、基準信号受信電力 (RSRP, reference signal receiving power)、又は、サウンディング基準信号の信号対干渉・雑音比 (SRS SINR, sounding reference signal signal to interference plus noise ratio) 、又は、復調基準信号の信号対干渉・雑音比 (DMRS SINR, demodulation reference symbol signal to interference plus noise ratio)である。ここで、前記動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の前記試験値と、前記別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号のそれとの差が、ステップS203において比較されるとき、試験値の同一タイプが採用される。
【0025】
S204:前記動作リモート無線ユニットを選択した後、前記基地局は、前記リモート無線ユニットの動作時間を測定し、その結果、前記動作時間がプリセット時間値に達するとき、前記基地局は、前記ユーザ装置のために動作リモート無線ユニットを再選択する。
【0026】
例えば、図3及び図4に示されているように、3つのリモート無線ユニット RRU0, RRU1, 及びRRU2がセルAに存在している。図中の各ボックスは、RB(resource block, リソースブロック)を表しており(図中の各ボックスはまたいくつかのRBを表してもよいとも理解されてもよい)、図中の値1は、ユーザ装置1に割り当てられたチャネルリソースを表しており、値2は、ユーザ装置2に割り当てられたチャネルリソースを表しており、値0は、割り当てられていないチャネルリソースを表していることとする。
【0027】
図3は、本発明に基づく実施形態に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てのビットマップである。図4は、従来技術に基づくセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てのビットマップである。実際の場合において、物理アップリンクチャネルと、物理ダウンリンクチャネルとが存在する。従来技術に基づくセルでは、物理ダウンリンクチャネルのために、各RRUは同一PDSCH/PDCCH信号を送信し、物理アップリンクチャネルのために、各RRUは、ユーザ装置によって送信された同一PUCCH/PUSCH信号を共同で受信または選択的に受信する。
【0028】
前記基地局は、RRU0の下のユーザ装置1の基準信号の試験値が最大であることを検出することとする。RRU0は、ユーザ装置1の動作RRUとして選択される。もし、前記基地局が、他の二つのRRU(RRU1, RRU2)の下のユーザ装置1の前記基準信号の試験値と、RRU0の下の前記基準信号の前記試験値との差が、プリセット比較値よりも大きいことを検出する場合、前記基地局は、ユーザ装置1の動作RRUとしてRRU0のみを選択する。この場合、ユーザ装置1は、図3に示される3つのRBのチャネルリソースのみを占有することとする。しかしながら、図4に示される従来技術においては、ユーザ装置1は、前記セルの中の全てのRRU(RRU0, RRU1, 及びRRU2)を占有し、信号を送信及び受信してもよい。この場合、ユーザ装置1は、3つのRRUにおける9つのRBのチャネルリソースを占有する。ゆえに、本発明のこの実施形態における解決策は、チャネルリソースをセーブ(save)する。
【0029】
さらに、前記基地局は、前記基準信号の前記最大試験値を有する前記リモート無線ユニットRRU1を、ユーザ装置2の動作RRUとして選択することとする。前記基地局は、他の2つのRRUの下のユーザ装置2の基準信号の試験値を測定し、かつ、RRU2の下の前記基準信号の前記試験値と、RRU1の下の前記基準信号の前記試験値との差が前記プリセット比較値よりも小さいことを検出する。そのように、RRU2はまた、ユーザ装置2の動作RRUとして設定される。この場合、前記基地局は、RRU1及びRRU2を、ユーザ装置2の動作RRUとして選択し、図に示されるように4つのRBのみのチャネルリソースを占有する。しかしながら、図4に示される従来技術において、ユーザ装置1は、前記セルにおける全てのRRU(RRU0, RRU1, 及びRRU2)を占有し、信号を送信及び受信してもよい。この場合、ユーザ装置1は、3つのRRUにおいて合計で6つのRBのチャネルリソースを占有する。それゆえに、本発明のこの実施形態の解決策はチャネルリソースをセーブする。この実施形態におけるRBの数は想定データであってもよく、実際の場合において、占有されるRBの数は、実際の状況に基づいて決定される必要があり、本発明に限定されないことは理解されてもよい。
【0030】
この実施形態において説明された前記基準信号の前記試験値は、基準信号受信電力 (RSRP, reference signal receiving power)、又は、サウンディング基準信号の信号対干渉・雑音比 (SRS SINR, sounding reference signal signal to interference plus noise ratio)、又は、復調基準信号の信号対干渉・雑音比 (DMRS SINR, demodulation reference symbol signal to interference plus noise ratio)のいずれかであってよい。
【0031】
本発明のこの実施形態において提供されるセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て方法に基づいて、複数のリモート無線ユニットがセルを共有する場合、前記基地局は、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値に基づいてユーザ装置のための対応する動作リモート無線ユニットを選択し、それによって、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおいてチャネルリソースの浪費を減らす。
【0032】
さらに、前記ユーザ装置はモバイル装置である場合において、前記動作リモート無線ユニットに対して時間測定のプロセスを追加することは、前記ユーザ装置が異なる位置に移動するときに前記動作リモート無線ユニットを変更するために大いに有益であり、それによって通信品質を改善する。
【0033】
〔実施形態3〕
本発明のこの実施形態は、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て装置を提供する。図5に示されるように、前記装置は、基準信号測定ユニット51及び選択ユニット52を具備する。
【0034】
前記基準信号測定ユニット51は、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値を測定するように構成される。
【0035】
前記選択ユニット52は、前記基準信号測定ユニットによって測定された前記最大試験値を有するリモート無線ユニットを、前記ユーザ装置の動作リモート無線ユニットとして選択するように構成される。
【0036】
本発明の実施形態において提供されるセルを共有する複数のリモート無線ユニットためのリソース割り当て装置は、複数のリモート無線ユニットがセルを共有する場合において、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値に基づいてユーザ装置のための対応する動作リモート無線ユニットを選択することができ、それによって、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおけるチャネルリソースの浪費を減らす。
【0037】
さらに、前記選択ユニット52は、その動作リモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号の試験値と、前記セルにおける別のリモート無線ユニットの下の前記ユーザ装置の前記基準信号のそれとの差を比較するように構成される。もし、前記差がプリセット値よりも小さい場合、同時に、前記別のリモート無線ユニットを、動作リモート無線ユニットとして選択する。この場合、同時に前記ユーザ装置を用いるために複数のリモート無線ユニットを採用することは、サービスの品質を改善するためにも有効である。
【0038】
留意すべきは、この実施形態において説明される前記基準信号の前記試験値は、以下の、基準信号受信電力 (RSRP, reference signal receiving power)、又は、サウンディング基準信号の信号対干渉・雑音比 (SRS SINR, sounding reference signal signal to interference plus noise ratio)、又は、復調基準信号の信号対干渉・雑音比 (DMRS SINR, demodulation reference symbol signal to interference plus noise ratio)のいずれかであってよい。
【0039】
さらに、図6における装置はリモート無線ユニット動作時間測定ユニット53を具備する。
【0040】
前記リモート無線ユニット動作時間測定ユニット53は、前記動作リモート無線ユニットが選択された後に、前記リモート無線ユニットの動作時間を測定し、その結果、前記動作時間がプリセット時間値に達するとき、動作リモート無線ユニットは、前記ユーザ装置のために再選択されるように構成されてもよい。
【0041】
ここで、前記ユーザ装置は、モバイル装置である場合において、前記リモート無線ユニット動作時間測定ユニット 53を追加することは、前記ユーザ装置が異なる位置に移動するときに前記動作リモート無線ユニットを変更するために大いに有益であり、それによって通信品質を改善する。
【0042】
本発明のこの実施形態において提供される解決策は、標準が、GSM(登録商標)(global system for mobile communications, グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ), UMTS (universal mobile telecommunications system, ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム), WIMAX (worldwide interoperability for microwave access, ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス), 又は別の無線標準であるセルを複数のリモート無線ユニットが共有する場合に適用可能である。本発明の実施形態において提供される装置は、前述の場合のそれぞれにおける基地局であってよく、かつ、独立したユニットセットであってもよい。
【0043】
本発明の実施形態において提供されるセルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当て装置は、複数のリモート無線ユニットがセルを共有する場合において、前記セルにおける各リモート無線ユニットの下のユーザ装置の基準信号の試験値に基づいて、ユーザ装置のために対応する動作リモート無線ユニットを選択することが可能であり、それによって、セルを共有する複数のリモート無線ユニットのためのリソース割り当てにおけるチャネルリソースの浪費を減らす。
【0044】
さらに、前記ユーザ装置はモバイル装置である場合において、前記ユーザ装置は異なる位置に移動するとき、前記リモート無線ユニット動作時間測定ユニットは、前記動作リモート無線ユニットを変更するために有効であり、それによって、通信品質を改善する。
【0045】
当業者は、本発明の実施形態に係る方法の全て又は一部のステップは、関連するハードウェアに命令するプログラムにより実現され得ることを理解することができる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。プログラムを実行するとき、前記方法の実施形態のステップが実行される。記憶媒体は、例えばROM、RAM、磁気ディスク、又は光ディスクのようなプログラムコードを記憶することができる任意の媒体であってもよい。
【0046】
以上、本発明の特定の実施形態のみを記載したが、本発明の保護範囲はこれに限定されない。本発明に開示された技術の範囲内で当業者によって容易に考えられる任意の修正または置換は、本発明の保護範囲内であるべきである。従って、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に従う。
【符号の説明】
【0047】
51 基準信号測定ユニット
52 選択ユニット
53 リモート無線ユニット動作時間測定ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6