特許第6069329号(P6069329)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069329
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】圧力検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 23/10 20060101AFI20170123BHJP
   G01L 23/22 20060101ALI20170123BHJP
   F02D 35/00 20060101ALI20170123BHJP
   F02D 45/00 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   G01L23/10
   G01L23/22
   F02D35/00 368A
   F02D45/00 368A
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-533011(P2014-533011)
(86)(22)【出願日】2013年8月27日
(86)【国際出願番号】JP2013072815
(87)【国際公開番号】WO2014034641
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2016年8月24日
(31)【優先権主張番号】特願2012-190619(P2012-190619)
(32)【優先日】2012年8月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000166948
【氏名又は名称】シチズンファインデバイス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和生
(72)【発明者】
【氏名】林 貴之
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4407044(JP,B2)
【文献】 特許第4595747(JP,B2)
【文献】 特許第4386117(JP,B2)
【文献】 特許第4894804(JP,B2)
【文献】 特許第5223765(JP,B2)
【文献】 特公平8−7105(JP,B2)
【文献】 国際公開第2009/016030(WO,A1)
【文献】 米国特許第3566163(US,A)
【文献】 特開昭51−69744(JP,A)
【文献】 特開2002−246148(JP,A)
【文献】 特許第5116941(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
本件特許出願に対応する国際特許出願PCT/JP2013/072815の調査報告が利用された。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの燃焼室に臨ませた機能部材の先端部外周に装着することによりシリンダの内圧を検出する円筒状に構成した圧力検出装置において、
前記シリンダの内部の圧力を受ける受圧部材と、該受圧部材からの圧力を伝達する圧力伝達部材と、該圧力伝達部材に当接して圧力の変動を検出する圧電素子と、該圧電素子に当接する電極部材と、開口部を有する円筒状でなる筐体と、を備え、
前記圧電素子は対向する二つの電極から圧力に応じた電気信号を出力し、
前記圧電素子の一方の前記電極は該圧電素子を前記筐体に当接して接地電極となり、
他方の前記電極は前記圧力伝達部材と前記圧電素子との間に設けた前記電極部材に当接し、
該電極部材は接続端子を介して、プリント基板で構成した電気的伝達手段に電気的に接続し、該電気的伝達手段によって前記電気信号を外部装置に伝達することを特徴とする圧力検出装置。
【請求項2】
前記圧電素子は前記筐体の内部の周方向に沿って一又は複数配置するとともに、この圧電素子は、スペーサを介して交互に配置することを特徴とする請求項1記載の圧力検出装置。
【請求項3】
前記接続端子は、前記スペーサ及び前記筐体に設けた貫通孔を通して前記電気的伝達手段に接続するとともに、この接続端子は、前記筐体に設けた貫通孔を用いて位置決めすることを特徴とする請求項2記載の圧力検出装置。
【請求項4】
前記接続端子と前記電極部材間には、スプリングを介在させることを特徴とする請求項1,2又は3記載の圧力検出装置。
【請求項5】
前記筐体は、前記接続端子が前記貫通孔から露出する箇所に前記電気的伝達手段を固着するための固着部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧力検出装置。
【請求項6】
前記電気的伝達手段を構成するプリント基板は、フレキシブルプリント基板を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の圧力検出装置。
【請求項7】
前記固着部は、端面に、前記電気的伝達手段が固着した際に、前記電気的伝達手段の外れ防止機能を有する対峙する一対の突起部を形成してなることを特徴とする請求項5又は6記載の圧力検出装置。
【請求項8】
前記電気的伝達手段の先端は略T字型形状の止め部を有し、該止め部を前記固着部に填め込んで前記突起部に掛止することを特徴とする請求項7記載の圧力検出装置。
【請求項9】
前記電気的伝達手段は、前記接続端子に対してハンダによって電気的かつ機械的に接続することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の圧力検出装置。
【請求項10】
前記電気的伝達手段は、耐熱部材で覆うことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の圧力検出装置。
【請求項11】
前記電気的伝達手段は、絶縁部材と導電部材の積層構造によって電気的にシールドすることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の圧力検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの燃焼室に臨ませた機能部材の先端部外周に装着して燃焼室内の圧力を検出する圧力検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばエンジンに装着されて燃焼室内の圧力を検出するために、圧電素子を使用した圧力検出装置が提案されている。この圧力検出装置は、圧電素子から出力される電気信号を、圧力検出装置の外部に伝達するための電気的伝達手段を備えている。
【0003】
この種の電気的伝達手段として、導体部(中心導体)の周囲に樹脂からなる絶縁層を形成し、絶縁層の周囲に例えば金属編組からなる遮へい層(外部導体)を形成し、さらに遮へい層の周囲に樹脂からなる保護層を形成した同軸ケーブルが知られている。このケーブル構造において、金属編組に代えて、絶縁層の周囲に電解金属メッキ層を被覆してなる同軸ケーブルが開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、中心導体の外周に樹脂からなる絶縁被膜を形成し、絶縁層の外周に無電解およびまたは電解金属メッキにてシールド導体を形成した同軸ケーブルが開示されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−48719号公報
【特許文献2】特開2005−149892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、エンジン等で使用される圧力検出装置は、燃焼室内での圧力変化に伴って振動する。そして、このような振動が圧力検出装置に設けられた電気的伝達手段に作用した場合、従来例のような同軸ケーブルでは、金属メッキにて形成される遮へい層に割れや剥がれが発生して、結果として同軸ケーブルからの電気信号にノイズが重畳し、最悪の場合は同軸ケーブルの断線が引き起こされる懸念があった。
【0007】
また、圧力検出装置をエンジンの燃焼室に臨ませた機能部材の先端部に装着する場合、圧力検出装置から電気信号(検出信号)を取り出すには、機能部材の先端部、すなわち、エンジンの燃焼室に臨ませた圧力検出装置にまで延出し接続する電気的伝達手段が必須となる。しかし、従来のような同軸ケーブルでは、導体部と絶縁層が何重にも重なるために所定の太さが必要であり、機能部材内部のわずかな隙間に同軸ケーブルを通すことが困難である。このため、同軸ケーブルを通せるように機能部材の内部の隙間を広げて外径を太くするか、または、圧力検出装置を機能部材とは独立に燃焼室に配置して同軸ケーブルを接続する必要があった。しかし、機能部材の外径を太くすることは、エンジンの小型化を困難にさせ、また、圧力検出装置を機能部材とは独立に配置することも、燃焼室を構成するシリンダの連通孔を増やすことになって好ましくない。
【0008】
本発明の目的は上記課題を解決し、振動や衝撃に強く断線し難い、且つ、機能部材のわずかな隙間に配置可能な電気的伝達手段を備えることで、機能部材の先端部の外周に装着できる圧力検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る圧力検出装置は、上述した課題を解決するため、エンジンの燃焼室に臨ませた機能部材の先端部外周に装着することによりシリンダの内圧を検出する円筒状に構成した圧力検出装置において、該シリンダの内部の圧力を受ける受圧部材と、該受圧部材からの圧力を伝達する圧力伝達部材と、該圧力伝達部材に当接して圧力の変動を検出する圧電素子と、該圧電素子に当接する電極部材と、開口部を有する円筒状でなる筐体とを備え、圧電素子は対向する二つの電極から圧力に応じた電気信号を出力し、圧電素子の一方の電極は該圧電素子を筐体に当接して接地電極となり、他方の電極は圧力伝達部材と圧電素子との間に設けられた電極部材に当接し、該電極部材は接続端子を介して、プリント基板で構成された電気的伝達手段に電気的に接続され、該電気的伝達手段によって電気信号を外部装置に伝達することを特徴とする。
【0010】
この場合、発明の好適な態様により、圧電素子は筐体の内部の周方向に沿って一又は複数配置できるとともに、この圧電素子は、スペーサを介して交互に配置できる。また、接続端子は、スペーサ及び筐体に設けた貫通孔を通して電気的伝達手段に接続できるとともに、この接続端子は、筐体に設けた貫通孔を用いて位置決めすることができる。この際、接続端子と電極部材間には、スプリングを介在させることが望ましい。一方、筐体には、接続端子が貫通孔から露出する箇所に電気的伝達手段を固着するための固着部を設けることができる。なお、電気的伝達手段を構成するプリント基板は、フレキシブルプリント基板を用いることが望ましい。また、固着部の端面には、電気的伝達手段が固着した際に、この電気的伝達手段の外れ防止機能を有する対峙する一対の突起部を形成でき、この電気的伝達手段の先端は略T字型形状の止め部を有し、該止め部を前記固着部に填め込んで突起部に掛止することができる。さらに、この電気的伝達手段は、接続端子に対してハンダによって電気的かつ機械的に接続できる。この際、電気的伝達手段は、耐熱部材で覆うことができるとともに、絶縁部材と導電部材の積層構造によって電気的にシールドすることができる。
【発明の効果】
【0011】
このような構成を有する本発明に係る圧力検出装置によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0012】
(1) 圧力検出装置からの電気信号を外部に伝達するために、きわめて薄く構成できるフレキシブルプリント基板で成る電気的伝達手段を用いることで、エンジンの燃焼室に臨ませた機能部材の先端部に装着する圧力検出装置からの電気信号を、機能部材の筐体のわずかな隙間を通して外部装置に伝達することができる。これにより、機能部材の形状に制約を及ぼすことなく、機能部材の先端部外周に圧力検出装置を装着できるので、機能部材と圧力検出装置を一体化して、一つの機能部材としてエンジンに装着できる圧力検出装置を提供できる。
【0013】
(2) 圧力検出装置の接続端子とフレキシブルプリント基板をハンダ付けすると共に、圧力検出装置の筐体に固着部と突起部とを設け、フレキシブルプリント基板の先端部にT字型形状の止め部を設けることによって、止め部を筐体の固着部に填め込むことで突起部に掛止することができる。これにより、圧力検出装置が燃焼室内での圧力変化に伴って振動しても、フレキシブルプリント基板で成る電気的伝達手段が圧力検出装置から外れることを防ぐことが出来る。しかも、フレキシブルプリント基板は薄く柔軟性に優れた構造なので、振動や衝撃によって破損することがない。この結果、振動や衝撃に強く断線し難い電気的伝達手段を備えるとともに、外部装置との電気的接続を高い信頼性で実現できる圧力検出装置を提供できる。
【0014】
(3) 好適な態様により、圧電素子を筐体の内部の周方向に沿って複数配置するとともに、この圧電素子を、スペーサを介して交互に配置すれば、圧力をバランス良く均一に検出でき、高精度な圧力検出が可能となる。また、圧電素子が一個の場合であっても、C形状に形成されるスペーサと共に配置することにより、その配置位置を正確かつ容易に組み込むことが可能であるとともに、圧電素子に対して損失のない圧力伝達が可能となる。さらに、応力バランスをとることで圧電素子のカケや割れが発生せず、圧電素子の数量削減によるコストダウンが可能となる。
【0015】
(4) 好適な態様により、接続端子を、スペーサ及び筐体に設けた貫通孔を通して電気的伝達手段に接続するとともに、この接続端子を、筐体に設けた貫通孔を用いて位置決めするようにすれば、電気的伝達手段に接続する接続端子を位置決めしつつ配置することが出来る。
【0016】
(5) 好適な態様により、接続端子と電極部材間にスプリングを介在させれば、接続端子と電極部材の位置関係が外部からの圧力によって変動しても、スプリングのバネ力により電極部材と接続端子を確実に電気接続することが出来る。
【0017】
(6) 好適な態様により、筐体に、接続端子が貫通孔から露出する箇所に電気的伝達手段を固着するための固着部を設ければ、電気的伝達手段を筐体の固着部に固着できるため、電気的伝達手段と筐体を一体化できる。また、固着部は接続端子が貫通孔から露出する箇所に配置されるので、固着部に固着された電気的伝達手段と接続端子とを容易に接続することが出来る。
【0018】
(7) 好適な態様により、電気的伝達手段を構成するプリント基板に、フレキシブルプリント基板を用いれば、フレキシブルプリント基板は、薄く柔軟性のある構造なので、長期間の振動や衝撃によっても破損することがない。この結果、振動や衝撃に強く断線し難い電気的伝達手段を備えた圧力検出装置を提供できる。
【0019】
(8) 好適な態様により、固着部の端面に、電気的伝達手段が固着した際に、この電気的伝達手段の外れ防止機能を有する対峙する一対の突起部を形成すれば、固着部に形成される突起部によって、電気的伝達手段が固着部から外れることを防止できる。
【0020】
(9) 好適な態様により、電気的伝達手段の先端に、略T字型形状の止め部を設け、該止め部を前記固着部に填め込んで突起部に掛止するようにすれば、電気的伝達手段の略T字型形状である止め部が、固着部の突起部に掛止されることで、電気的伝達手段が固着部から外れることを確実に防止できる。
【0021】
(10) 好適な態様により、電気的伝達手段を、接続端子に対してハンダによって電気的機械的に接続するようにすれば、電気的伝達手段と接続端子は、電気的機械的に確実に結合できる。
【0022】
(11) 好適な態様により、電気的伝達手段を、耐熱部材で覆うようにすれば、電気的伝達手段をエンジンの熱から保護し、耐熱性に優れた圧力検出装置を実現できる。
【0023】
(12) 好適な態様により、電気的伝達手段を、絶縁部材と導電部材の積層構造によって電気的にシールドするようにすれば、外部からの電気的ノイズを遮断して、S/N比が良好な電気信号を外部装置に伝達することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1〜第3の実施形態に係わるエンジンの概略構成図である。
図2】第1の実施形態の圧力検出装置の中心線方向の断面図である。
図3図2の断面図の領域Aを拡大した拡大断面図である。
図4図2の断面図の領域Bを拡大した拡大断面図である。
図5】第1の実施形態の圧力検出装置の固着部と突起部を説明するための斜視図である。
図6】第1の実施形態の圧力検出装置にフレキシブルプリント基板で成るケーブルを取り付けた状態を説明する斜視図である。
図7】第1の実施形態の圧力検出装置にフレキシブルプリント基板で成るケーブルを取り付けた状態を説明する上面図である。
図8図2で示す第1の実施形態の圧力検出装置を切断線F−F´で切断した断面図である。
図9】第1の実施形態の圧力検出装置の燃料噴射装置への装着例を説明する断面図である。
図10】第1の実施形態の圧力検出装置の圧力検出動作を説明するブロック図である。
図11】第2の実施形態の圧力検出装置の中心線方向の断面図である。
図12】第2の実施形態の圧力検出装置の斜視図である。
図13】第3の実施形態の圧力検出装置のフレキシブルプリント基板で成るケーブルの平面図である。
図14】第3の実施形態の圧力検出装置のフレキシブルプリント基板で成るケーブルの断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1:エンジン,2:シリンダブロック,2a:シリンダ,3:ピストン,4:シリンダヘッド,4a:連通孔,4b:連通孔,5:点火プラグ,6:インジェクタユニット,7:燃料噴射装置,7b:先端部,10:圧力検出装置,10a:開口部,11:フロント外側筐体,12:フロント内側筐体,13:リア筐体,13c:貫通孔,13d:固着部,13e:突起部,13f:突起部,14:受圧リング,15:圧力伝達リング,16:圧電素子群,17:電極部材,52:接続端子,56:コイルスプリング,60:ケーブル,60a:止め部,61:絶縁フィルム,62:導電部,63:ハンダ,65:アンプ回路,66:制御回路,70:圧力検出装置,71:耐熱部材,80:ケーブル,80a:止め部,81:絶縁フィルム,82:導電部,83:シールド部材,84:絶縁部材,85:シールド部材
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る最良実施形態を含む各種実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
最初に各実施形態の特徴について説明する。第1の実施形態の特徴は、本発明の基本的な構成例であり、エンジン等で使用される圧力検出装置からの電気信号をフレキシブルプリント基板(以下、FPCと略す)で成るケーブルを用いて外部に伝達する圧力検出装置である。第2の実施形態の特徴は、FPCで成るケーブルの耐熱性を強化した圧力検出装置である。第3の実施形態の特徴は、FPCで成るケーブルに電気的なシールド構造を付加した圧力検出装置である。
【0028】
まず、本発明の第1〜第3の実施形態の圧力検出装置が組み込まれるエンジンの概略構成を図1を用いて説明する。なお、ここでは、第1の実施形態の圧力検出装置を組み込む例を説明するが、後述する第2及び第3の実施形態の圧力検出装置も同様に組み込むことができる。図1において、符号1は本発明の圧力検出装置が組み込まれるエンジンである。このエンジン1は、シリンダ2aを有するシリンダブロック2と、シリンダ2a内を往復動するピストン3と、シリンダブロック2に締結されてシリンダ2aおよびピストン3などとともに燃焼室Cを構成するシリンダヘッド4とを備えている。
【0029】
また、エンジン1は、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内の混合気を爆発させるための点火を行う点火プラグ5と、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内に燃料を噴射し、且つ、燃焼室C内の圧力を検出するインジェクタユニット6とを、さらに備えている。なお、シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔が2つ設けられており、一方の連通孔4aには点火プラグ5が、他方の連通孔4bにはインジェクタユニット6が、それぞれ貫通した状態で取り付けられている。
【0030】
エンジン用機能部材としてのインジェクタユニット6は、燃焼室C内に燃料を噴射する燃料噴射装置7と、この燃料噴射装置7に装着される本発明の第1の実施形態である圧力検出装置10とを有している。ここで、燃料噴射装置7は、燃焼室Cの外部に配置される本体部7aと、本体部7aから燃焼室Cに向かって延びる円柱状の先端部7bとを備えている。
【0031】
一方、圧力検出装置10は、燃焼室C内の圧力(燃焼圧:矢印D)を検出する機能を有しており、燃料噴射装置7の先端部7bの外周に装着されている。そして、この圧力検出装置10は、後述するように貫通した開口部を有する円筒状に構成される。
【第1の実施形態】
【0032】
次に、第1の実施形態の圧力検出装置10の構成について図2図4を用いて説明する。図2は第1の実施形態の圧力検出装置10の中心線方向の断面図であり、図3図2の領域Aの拡大断面図であり、図4図2の領域Bの拡大断面図である。なお、以下の説明においては、燃料噴射装置7とともにインジェクタユニット6を構成した際に、圧力検出装置10のうち、燃焼室Cを向く側を『前面側』と称し、燃焼室Cとは反対を向く側を『背面側』と称する。また、図2における領域Aは、圧力を検出する圧電素子周辺領域を示しており、領域Bは電気信号を伝達する接続端子周辺領域を示している。なお、図2の切断線F−F´については後述する。
【0033】
ここで、圧力検出装置10は、全体として円筒形状を呈しており、前面側から背面側に貫通し、図1に示す燃料噴射装置7における先端部7bを収容する開口部10aが設けられている。すなわち、円筒形状の圧力検出装置10の開口部10aに、燃料噴射装置7の先端部7bが収容され、先端部7bに設けられている燃料を噴射するためのノズル(後述する)が、圧力検出装置10の開口部10aを介して燃焼室C内に露出している。
【0034】
圧力検出装置10の構造は、円筒状の形状を有するフロント外側筐体11と、円筒状の形状を有し、且つ、フロント外側筐体11の内側にフロント外側筐体11と同心状に配置されるフロント内側筐体12と、円筒状の形状を有し、フロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の背面側に取り付けられるリア筐体13と、環状の形状を有するとともにフロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の前面側に取り付けられ、シリンダ2aの内部の圧力を受ける受圧部材としての受圧リング14とを備えている。
【0035】
次に、圧力検出装置10の筐体を図2図4を用いて詳細に説明する。フロント外側筐体11は、前述したように円筒状の形状を有しており、その前面側の端部内側には、受圧リング14の後述する受圧先端部の外側端部をはめ込むための切り欠き11aが形成されている(図3図4参照)。
【0036】
フロント内側筐体12は、前述したように円筒状の形状を有しており、その外径は、前述したフロント外側筐体11の内径よりも小さい。また、フロント内側筐体12の前面側における端部外側には、受圧リング14の受圧先端部の内側端部をはめ込むための切り欠き12aが形成されている(図3図4参照)。また、フロント内側筐体12の背面側における端部外側には、リア筐体13の前面側の端部内側をはめ込むための切り欠き12bが形成されている(図3図4参照)。
【0037】
リア筐体13は、円筒状の形状を有しており、リア筐体13の前面側となる端面に圧電素子群16の接地電極として機能する接地電極層13bを備えている(図3参照)。ここで、リア筐体13は、前面側において、フロント外側筐体11の内径とほぼ同じ外径に設定された前段部131と、前段部131の背面側において、フロント外側筐体11の外径とほぼ同じ外径に設定された中段部132と、中段部132の背面側において、フロント外側筐体11の内径とほぼ同じ外径に設定された後段部133とを有している(図3図4参照)。
【0038】
そして、前述した接地電極層13bは、リア筐体13の前段部131の前面側の端面に、ほぼ全周にわたって形成されている。また、前段部131の前面側の端部外側には、中段部132とによって、フロント外側筐体11の背面側の端部外側をはめ込むための切り欠き131aが形成されている(図3図4参照)。また、前段部131の前面側における端部内側は、前述したフロント内側筐体12の背面側の端部外側に設けられた切り欠き12bにはめ込まれる構造である。
【0039】
ここで、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13は、高温となり得る燃焼室Cに面する位置または燃焼室Cに近い位置に存在することになるため、少なくとも、−40℃〜350℃の使用温度環境に耐える材料を用いて製作することが望ましい。また、この例では、後述するように、圧電素子群16およびFPCで成るケーブルの接地対象としてリア筐体13を使用することから、リア筐体13は、導電性を有する材料を用いて製作することが望ましい。具体的には、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13は、耐熱性が高く、且つ、導電性を有するステンレス鋼材、例えばJIS規格のSUS630、SUS316、SUS430等を用いて構成するとよい。
【0040】
そして、フロント外側筐体11の背面側の端部は、リア筐体13の前面側の端部外側に設けられた切り欠き131aにはめ込まれた状態で、全周にわたってレーザ溶接が施されることで固定される。また、フロント内側筐体12の背面側の切り欠き12bは、リア筐体13の前面側にはめ込まれた状態で、全周にわたってレーザ溶接が施されることで固定される。このように、フロント外側筐体11とリア筐体13がレーザ溶接され、フロント内側筐体12とリア筐体13がレーザ溶接されることにより、一体化された筐体が形成される。
【0041】
このように、一体化された圧力検出装置10の筐体は円筒状であるので、筐体内の開口部10bに燃料噴射装置7の先端部7bを配置でき、燃料噴射装置7と圧力検出装置10は一つのインジェクタユニット6としてシリンダブロック2に組み込むことが出来る(図1参照)。これにより、圧力検出装置10のためにシリンダブロック2に新たな連通孔を設ける必要がなく、スペース効率に優れた圧力検出装置を提供できる。
【0042】
また、リア筐体13の前面側となる前段部131の端面に設けられる接地電極層13bは、導電性の高い金属薄膜をリア筐体13に対し単層あるいは複数層積層して構成されている。このような接地電極層13bとしては、リア筐体13上に例えば密着強化層としてTiを用いた内層を積層し、内層の上に例えば拡散防止層としてPtを用いた中間層を積層し、中間層の上となる最上層に、例えばAuを用いた接合層を積層したものを使用することができる。
【0043】
次に、圧力検出装置10の筐体内に形成される内部空間について図3図4を用いて説明する。圧力検出装置10は、前述したフロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13および受圧リング14によって囲まれる部位に、円筒状の内部空間10bが形成されている。そして、この内部空間10bは、環状の形状を有するとともに受圧リング14の背面側に配置され、受圧リング14からの圧力をさらに背面側に伝達する圧力伝達部材としての圧力伝達リング15と、この圧力伝達リング15の背面側とリア筐体13の前段部131の端面との間に配置され、圧力伝達リング15から受けた圧力を電気信号に変換する圧電素子群16とを備えている。この圧電素子群16の詳細については後述する。
【0044】
次に、受圧リング14の詳細を図3図4を用いて説明する。受圧リング14は、同心状に配置したフロント外側筐体11およびフロント内側筐体12が前面側において形成する環状の隙間を、塞ぐように設けられる。この受圧リング14は、外部すなわち燃焼室C(図1参照)側に露出することで、シリンダ2aの燃焼室Cの内圧を受ける受圧先端部14aと、この受圧先端部14aの背面側において受圧先端部14aが受けた圧力を圧力伝達リング15に伝達する伝達部14bとを、一体化して構成している。そして、受圧リング14の受圧先端部14aの外側端部は、フロント外側筐体11の前面側の端部内側に設けられた切り欠き11aにはめ込まれた状態で、全周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。
【0045】
また、受圧リング14の受圧先端部14aの内側端部は、フロント内側筐体12の前面側の端部外側に設けられた切り欠き12aにはめ込まれた状態で、全周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。そして、受圧リング14に設けられた伝達部14bは、フロント外側筐体11の内周面およびフロント内側筐体12の外周面の両者に接触しないように、これら両者に対する位置決めがなされる。なお、受圧リング14を構成する材料としては、高温であり、且つ、高圧となる燃焼室C内に露出することを考慮し、弾性が高く、且つ、耐久性、耐熱性、耐食性に優れる合金製であることが望ましく、例えばSUH660等を用いることができる。
【0046】
この受圧リング14は、燃焼室Cからの燃焼圧(図3の矢印D)を受圧先端部14aによって受け、その燃焼圧Dは伝達部14bを経て圧力伝達リング15に伝達され、さらに、圧力伝達リング15に当接する圧電素子群16に伝達して後述する電気信号に変換されるのである。
【0047】
圧力伝達リング15は、環状の形状を有しており、断面は矩形状であり、その外径はフロント外側筐体11の内径よりも小さく、内径はフロント内側筐体12の外径よりも大きい。なお、圧力伝達リング15は、耐熱性および絶縁性を有するアルミナ等のセラミック材料で構成するとよい。
【0048】
また、圧力伝達リング15の背面側となる端面には、圧電素子群16からの電気信号を出力するための出力電極として機能する電極部材17が設けられている。この電極部材17は、圧力伝達リング15の背面側の端面に、環状に全周にわたって配置される。すなわち、電極部材17は、圧力伝達リング15と圧電素子群16との間に設けられている。
【0049】
この電極部材17は、一例として、圧力伝達リング15とは別部材の導電性の高い金属膜を片面に形成した環状の絶縁フィルムを、圧力伝達リング15の背面側となる端面に接着剤等によって固着して配置しても良く、または、圧力伝達リング15の端面に導電性の高い金属膜を直接形成し、圧力伝達リング15と一体となった電極部材17でも良い。すなわち、圧力伝達リング15の背面側となる端面は、電極部材17が設けられていることで、導電性の電極面となる。
【0050】
次に、リア筐体13に形成される貫通孔について図4を用いて説明する。図4において、リア筐体13には、中心線方向に沿ってリア筐体13を貫通する貫通孔13cが形成されている。貫通孔13cの前面側は、前述した圧力伝達リング15および圧電素子群16を収容する内部空間10bと繋がり、貫通孔13cの背面側は、リア筐体13に形成される後述する固着部と繋がっている。この貫通孔13cは、後述する接続端子が挿入され、この接続端子を内部空間10bからリア筐体13の外部に露出させると共に、接続端子を位置決めする機能を有している。
【0051】
次に、本発明の特徴であるFPCで成る電気的伝達手段を筐体に固着するための固着部について図4図5を用いて説明する。図4図5において、貫通孔13cの背面側、すなわち、貫通孔13cが貫通するリア筐体13の後段部133には、後述するFPCで成るケーブルを固着するための固着部13dが形成される。固着部13dは、貫通孔13cが後段部133を貫通する箇所に、後段部133の一部を切り欠いたように形成され、固着部13dの底面は平面である。また、固着部13dの背面側の端面には、対峙する一対の突起部13e、13fが形成されている。
【0052】
次に、接続端子について、図4図5を用いて説明する。接続端子52は、耐熱性および導電性を有する金属製の棒状体で構成されており、圧力伝達リング15の端面に設けられた電極部材17に突き当たる突き当て部52aと、突き当て部52aの背面側に位置して突き当て部52aより径の大きい止め部52bと、さらに背面側に位置して先端部分になる接続部52cとを、一体化して構成している(図4参照)。なお、接続端子52の形状は特に限定されるものではない。この接続端子52は、リア筐体13の貫通孔13cに内部空間10b側から挿入され、固着部13dの前面側の端面に位置する貫通孔13cから接続端子52の接続部52cが露出する(図5参照)。
【0053】
この接続端子52の接続部52cが貫通孔13cに挿入されるにあたり、位置決めチューブ55に填め込まれて貫通孔13cの内部で位置決めされる(図4参照)。また、接続端子52の突き当て部52aの外周面に巻き回され、電極部材17に当接して電極部材17と接続端子52を電気的に接続するコイルスプリング56が配設されている(図4参照)。このコイルスプリング56のバネ力によって、コイルスプリング56の前面側の端部が電極部材17に当接し、コイルスプリング56の背面側の端部が接続端子52の止め部52bに当接することで、電極部材17が固着している圧力伝達リング15と接続端子52の位置関係が外部からの圧力によって変動しても、電極部材17と接続端子52は、確実に電気的に接続される。なお、コイルスプリングに限定されるものではなく、板バネや導電性ゴム等の各種のスプリングが利用可能である。
【0054】
次に、リア筐体13の固着部13dに取り付けられる本発明の特徴である電気的伝達手段としてのケーブル60の構造について、図6図7を用いて説明する。なお、図6で示すケーブル60は、導電部等の図示を省略している。ここで、ケーブル60はFPCによって成り、細長いシート状であり、薄く柔軟性を有している。ケーブル60のベースとなる絶縁フィルム61は、耐熱性に優れたポリイミドなどを用いている。また、絶縁フィルム61の表面には、長手方向に沿って電気信号を通す導電部62が形成されている。この導電部62は銅箔で形成される。
【0055】
ケーブル60の一方の先端の止め部60aはT字型形状であり、この止め部60aが圧力検出装置10の固着部13dに填め込まれることで、止め部60aが固着部13dの一対の突起部13e、13fに掛止される。また、ケーブル60の止め部60aの裏面と固着部13dの底面は耐熱性に優れた接着剤等で固着される。これにより、ケーブル60は固着部13dに固着され、また、ケーブル60を矢印E方向(図6参照)に引っ張る応力が発生しても、突起部13e、13fによってケーブル60は掛止されているので、ケーブル60が圧力検出装置10から外れることを防ぐことが出来る。
【0056】
また、ケーブル60の止め部60aが固着部13dに填め込まれることで、ケーブル60の止め部60aの導電部62上に、リア筐体13の貫通孔13cから露出している接続端子52の先端の接続部52cが位置することになり、ケーブル60と接続端子52の接続部52cは、近接、または接触する。この状態でケーブル60の導電部62と接続端子52の接続部52cとをハンダ63によってハンダ付けすることで、ケーブル60の導電部62と接続端子52が電気的機械的に接続される。なお、止め部60aの導電部62のパターンは、ハンダ付けのために所定の面積を設けることが望ましい。
【0057】
一方、ケーブル60のT字型形状の止め部60aに対して反対側の先端である外部接続部60b(図7参照)は、外部装置(図示せず)と接続するために、所定の面積の絶縁フィルム61と導電部62が形成される。なお、外部接続部60bの形状は、接続する外部装置の仕様に応じて任意に変更される。また、T字型形状の止め部60aと外部接続部60bの間にある中間部60cの絶縁フィルム61と導電部62は、柔軟性を確保するために出来るだけ細い形状が望ましい。
【0058】
このように、本発明の圧力検出装置10は、圧力変化を検出した電気信号を外部に伝達するためにFPCで成るケーブル60を用い、圧力検出装置10の接続端子52とケーブル60をハンダ付けすると共に、圧力検出装置10のリア筐体13に固着部13dと一対の突起部13e、13fとを設け、さらに、ケーブル60の先端にT字型形状の止め部60aを設けることによって、止め部60aをリア筐体13の固着部13dに填め込み突起部13e、13fに掛止している。
【0059】
この構造により、圧力検出装置10がエンジン1の燃焼室C内での圧力変化に伴って振動しても、ケーブル60が圧力検出装置10から外れることを防ぐことが出来る。また、FPCで成るケーブル60は薄く柔軟性のある構造なので、長期間の振動や衝撃によっても破損することがない。この結果、振動や衝撃に強く断線し難い電気的伝達手段を備えた圧力検出装置を提供できる。なお、FPCの代わりに、非フレキシブル性のプリント基板(PC)を用いる場合を排除するものではない。したがって、外部装置が圧力検出装置10の近傍に配置される場合、或いは途中から一般的な円芯タイプのケーブルを接続(中継)して使用する場合などにおいては、PCを用いることも可能である。
【0060】
次に、圧力検出装置10に組み込まれる圧電素子群16について図2図3、及び図8を用いて説明する。図8図2の切断線F−F´で切断した圧電素子群16付近の断面図である。図2図3図8において、圧電素子群16は、圧力伝達リング15の背面側とリア筐体13の前面側の端面との間の内部空間10bに、円筒状のリア筐体13の周方向に沿って、リア筐体13に支持されて複数配置されている。本実施形態では、6個の圧電素子161〜166が略等間隔で配置されているが、圧電素子群16の数は6個より少なくてもよいし、多くてもよい。
【0061】
ここで、圧電素子161〜166は共通の構成を有しており、それぞれが直方体状に加工された圧電体16aと、圧電体16aの前面側の端面に形成されたフロント側電極16bと、圧電体16aの背面側の端面に形成されたリア側電極16cとを備えている(図3参照)。このフロント側電極16bとリア側電極16cは、導電性の高い金属膜が圧電体16aを挟んで対向して形成されている。
【0062】
また、圧電体16aは、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LGTA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを使用することを例示することができる。なお、本実施形態の圧電素子群16には、圧電体としてランガサイト単結晶を用いている。
【0063】
圧電素子161〜166のそれぞれにおいて、各フロント側電極16bは、圧力伝達リング15の端面に設けられた電極部材17と当接し、各リア側電極16cは、リア筐体13に設けられた接地電極層13bに当接する。
【0064】
各圧電素子161〜166の隙間には、スペーサ171〜176が配置され、圧電素子161〜166が、略等間隔で配置されるように機能している。また、スペーサ171の略中央部分には、前述の接続端子52を貫通させるためのスペーサ貫通孔171aが設けられ、接続端子52が貫通している。なお、スペーサ171〜176の材質はセラミックス(アルミナ、ジルコニア)などであるが、絶縁材であれば材質は限定されない。このように、圧電素子群16は、筐体の内部において周方向に沿って等間隔で複数配置されているので、シリンダ2aの内部の圧力をバランス良く均一に受けることができ、高精度な圧力検出が可能となる。
【0065】
なお、圧電素子は一個であってもよい。この場合、一個の圧電素子が、C形状に形成されたスペーサと共に配置されればよい。一個の圧電素子を配する場合、ダイヤフラムで圧縮荷重をかけるから、偏荷重がかからないように応力バランスを取るスペーサを用いることが肝要である。したがって、圧電素子の配置の調整を容易にするためスペーサの形状は、C形状であることが望ましい。すなわち、一個の圧電素子であっても、スペーサを用いることで、その配置位置に正確かつ容易に組み込むことが可能であるとともに、圧電素子に対して損失のない圧力伝達が可能である。また、応力バランスをとることで圧電素子のカケや割れが発生せず、圧電素子の数量削減によるコストダウンが可能となる。
【0066】
次に、第1の実施形態の圧力検出装置の電気的接続構造について、図2図4、及び図7を用いて説明する。まず、圧電素子群16を構成する圧電素子161〜166の背面側に設けられたそれぞれのリア側電極16cは、前述したように、リア筐体13に設けられた接地電極層13bに当接して電気的に接続される。ここで、リア筐体13は導電性を有するので、リア筐体13と接地電極層13bとは、電気的に接続された状態となる(図3参照)。
【0067】
これに対し、圧電素子群16を構成する圧電素子161〜166の前面側に設けられたそれぞれのフロント側電極16bは、圧力伝達リング15の端面に設けられた電極部材17に当接して電気的に接続される。このような構成によって、圧電素子群16は、リア筐体13の接地電極層13bと電極部材17に挟まれて、電気的に接続される。
【0068】
すなわち、圧電素子群16の個々の圧電素子161〜166は、接地電極層13bと電極部材17の間にあって並列接続されている。このため、個々の圧電素子161〜166が受けた圧力によって発生するそれぞれの電荷が並列接続によって平均化されて、一つの電気信号として出力されるので、圧電素子161〜166の位置の僅かな違いによる圧力差や、各圧電素子の特性ばらつき等が平均化によってキャンセルされ、高精度な圧力検出を実現できる。
【0069】
また、圧力伝達リング15は、前述したように絶縁性を有するので、圧力伝達リング15と電極部材17とは固着しているが電気的には絶縁された状態であり、これにより、電極部材17は、周囲のフロント外側筐体11とフロント内側筐体12からも絶縁されている。
【0070】
一方、電極部材17は、コイルスプリング56を介して接続端子52と電気的に接続されている(図4参照)。さらに前述したように、接続端子52は、貫通孔13cを通って接続部52cが固着部13dに露出し、その接続部52cとケーブル60の導電部62がハンダ63によって電気的に接続される。すなわち、圧電素子群16のフロント側電極16bに当接して出力電極として機能する電極部材17は、接続端子52を介してケーブル60に電気的に接続されるのである。
【0071】
これにより、ケーブル60の導電部62に圧電素子群16からの電気信号が伝達され、ケーブル60の外部接続部60b(図7参照)がエンジン1の外部装置(図示せず)に接続されることで、電気信号を外部装置に伝達することが出来る。
【0072】
また、接続端子52からケーブル60への電気信号の伝達経路は、それぞれが絶縁体で構成された内部空間10b、位置決めチューブ55によって、金属で構成され相互に電気的に接続されたフロント外側筐体11、フロント内側筐体12およびリア筐体13と電気的に絶縁される。また、接続端子52は、貫通孔13cと位置決めチューブ55によって位置が規制されていることから、接続端子52は、フロント外側筐体11における外周面およびフロント内側筐体12における内周面には接触しない(図4参照)。
【0073】
なお、燃料噴射装置7および、本発明の圧力検出装置10を用いて構成したインジェクタユニット6を、図1に示すシリンダヘッド4に取り付けた際、少なくともフロント外側筐体11が、金属製のシリンダヘッド4と電気的に接続される。このシリンダヘッド4は、電気的に接地された状態にあるため、圧力検出装置10の圧電素子161〜166の背面側の各リア側電極16cは、リア筐体13およびフロント外側筐体11を介して、インジェクタユニット6の接地電極に接続して接地されることになる。これにより、圧電素子群16の一方の電極であるリア側電極16cは、装置全体の接地電極に接続されるので、外部からの電気的なノイズの影響を遮断して、高精度な圧力検出を実現できる。
【0074】
次に、圧力検出装置10を機能部材としての一例である燃料噴射装置7の装着例、具体的には、燃料噴射装置7の先端部7b(図1参照)の外周に装着する例を図9を用いて説明する。なお、図9は圧力検出装置10の開口部10aに、燃料噴射装置7の先端部7bが組み込まれていることを示している。図9において、燃料噴射装置7の先端部7bは、略円筒状の金属で成る内部筐体91と、内部筐体91の外側を覆う略円筒状の金属で成る外部筐体92の2重構造を有している。
【0075】
ここで、内部筐体91は、圧力検出装置10の開口部10aに挿入され、内部筐体91の先端に設けられているノズル7cは、圧力検出装置10の前面側から露出している。この構造によって、燃料噴射装置7の先端部7bのノズル7cは、圧力検出装置10の前面側の開口部10aから燃焼室C内に燃料を噴射することができる。また、内部筐体91の先端角部と圧力検出装置10のフロント内側筐体12が接する全周でレーザ溶接が施される(溶接箇所:G1)。
【0076】
一方、外部筐体92は、圧力検出装置10のリア筐体13に填め込まれ、外部筐体92の先端部とリア筐体13が接する全周に対してレーザ溶接が施される(溶接箇所:G2)。この溶接箇所G1、G2によって、圧力検出装置10と燃料噴射装置7は固定され一体化する。
【0077】
また、内部筐体91と外部筐体92の間には、狭い隙間93が形成されており、この隙間93に圧力検出装置10からのケーブル60が通り、図示しないが外部装置側の電極にケーブル60の先端の外部接続部60b(図7参照)が接続される。このようにして、圧力検出装置10と外部装置は電気的に接続されて、圧力検出装置10に組み込まれている圧電素子群16からの電気信号を外部装置に伝達することが出来る。
【0078】
ここで、ケーブル60が従来のように同軸ケーブルで構成されるならば、同軸ケーブルは導体部と絶縁層が何重にも重なるために、その外径寸法は所定の太さが必要となる。このため、内部筐体91と外部筐体92の隙間93は、同軸ケーブルの外径に合わせて広げなければならず、この結果、燃料噴射装置7の先端部7bの外径寸法は隙間93の広がりに応じて太くなるので、燃料噴射装置7を通すシリンダブロック2の連通孔(図1参照)の径が大きくなり、エンジンの小型化等の妨げになって好ましくない。
【0079】
しかし、本発明の圧力検出装置10は、厚みの薄いFPCでなるケーブル60によって電気信号を伝達するので、先端部7bの隙間93の幅は、ケーブル60の厚みに応じて最小限に狭く出来る。この結果、燃料噴射装置7の外径寸法を太くすることなく、燃料噴射装置7の先端部7bに装着した圧力検出装置10からの電気信号を確実に外部装置に伝達することができる。このため、燃料噴射装置7の形状に制約を及ぼすことなく、圧力検出装置10を燃料噴射装置7の先端部7b外周に装着できるので、圧力検出装置10と燃料噴射装置7を一体化でき、インジェクタユニット6として一つの連通孔4bによってシリンダブロック2に装着できる(図1参照)。
【0080】
なお、ケーブル60は燃料噴射装置7に直接接続されるのではなく、詳細は後述するが、圧力検出装置10の電気信号を変換する外部装置としてのアンプ回路などを経て、燃料噴射装置7や他の装置に接続される。
【0081】
次に、エンジン1に装着された圧力検出装置10の圧力検出動作を図10のブロック図を用いて説明する。なお、圧力検出装置10の構成は図2図8を参照する。図10において、エンジン1のシリンダブロック2内の燃焼室Cに発生した内圧としての燃焼圧(矢印D)の変動は、受圧リング14および圧力伝達リング15を介して圧電素子群16に作用する。このとき、燃焼圧Dの変動に伴って発生する振動は、最大で数KHz程度の周波数成分を含むものである。
【0082】
この例において、圧電素子群16は、筐体の周方向に沿って等間隔に配置された圧電素子161〜166を備えており(図8参照)、圧電素子161〜166には、ほぼ均一に燃焼圧Dの変動に応じた電荷が発生する。そして、圧電素子161〜166を構成する各圧電体16aに発生した電荷は、各圧電体16aの各フロント側電極16bから電気信号P1として圧力伝達リング15の端面に設けられた電極部材17を通って接続端子52に伝達される。
【0083】
次に接続端子52に伝達された電気信号P1は、接続端子52に接続しているケーブル60の導電部62に伝達される。さらに、ケーブル60に伝達された電気信号P1は、ケーブル60が接続されている外部装置としてのアンプ回路65に伝達される。このアンプ回路65は積分回路を含み、微分波形でなる電気信号P1を積分して圧力信号P2に換算し、その圧力信号P2をエンジン1を制御する制御回路66に伝達して、燃料噴射装置7や点火プラグ5の制御を行う。
【0084】
また、圧電素子群16を構成する圧電素子161〜166の背面側のリア側電極16cは、接地電極層13bからリア筐体13とフロント外側筐体11とを介してシリンダヘッド4を含むシリンダブロック2と電気的に接続されて接地電極となる。この結果、圧力検出装置10の筐体とシリンダブロック2の全体が接地されるので、外部からの電気的なノイズの混入を軽減することができる。このようにして、圧力検出装置10は、エンジン1のシリンダブロック2内の燃焼室Cに発生した燃焼圧Dを検出することが出来る。
【0085】
そして、ケーブル60は、薄いシート状のFPCによって構成されているので、燃料噴射装置7の先端部7bの筐体にわずかな隙間を設けるだけでケーブル60を通すことが可能であり、燃料噴射装置7の形状に制約を及ぼすことなく、圧力検出装置10からの電気信号を確実に伝達することが出来る。また、FPCは優れた柔軟性があるので、繰り返し曲げや振動等を受けたとしても、ケーブル60が破損することがない。このため、FPCで成るケーブル60を備えた圧力検出装置10は、エンジン1から長期にわたって振動や衝撃を受けることになるが、前述した理由により、振動や衝撃に強く断線し難い信頼性に優れた圧力検出装置を提供することが出来る。
【第2の実施形態】
【0086】
次に、第2の実施形態の圧力検出装置の構成を図11図12を用いて説明する。第2の実施形態の圧力検出装置は、前述した第1の実施形態の圧力検出装置10に、ケーブルの耐熱性向上を目的として、ケーブルを耐熱部材で覆う構成であり、基本的な構成は第1の実施形態と同様であるので、同一要素には同一番号を付し、重複する説明は一部省略する。
【0087】
図11図12において、符号70は第2の実施形態の圧力検出装置である。圧力検出装置70は、第1の実施形態の圧力検出装置10と同様に、円筒状の形状を有するフロント外側筐体11と、円筒状の形状を有し、且つフロント外側筐体11の内側にフロント外側筐体11と同心状に配置されるフロント内側筐体12と、円筒状の形状を有し、フロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の背面側に取り付けられるリア筐体13と、環状の形状を有するとともにフロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の前面側に取り付けられ、シリンダ2aの内部の圧力を受ける受圧リング14とを備えている。
【0088】
また、受圧リング14からの圧力を、さらに背面側に伝達する圧力伝達リング15と、圧力伝達リング15の背面側とリア筐体13における前面側の端面との間に配置され、圧力伝達リング15から受けた圧力を電気信号に変換する圧電素子群16とをさらに備えている。これらの各要素の構成と機能は、第1の実施形態と同様なので詳細な説明は省略する。
【0089】
符号71は、第2の実施形態の特徴である円筒状の形状を有する耐熱部材である。耐熱部材71の外径は、リア筐体13の中段部132の外径よりわずかに小さく設定され、耐熱部材71の内径は、リア筐体13の後段部133の外径とほぼ同じ径に設定される。この耐熱部材71は、リア筐体13の後段部133に填め込まれ、耐熱部材71の全周をレーザ溶接によって固着し、耐熱部材71とリア筐体13とを一体化する。なお、耐熱部材71の材質は、SUS、PBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることが出来る。
【0090】
以上の構造によって、接続端子52の周辺とケーブル60は、耐熱部材71に覆われるので、発熱源である燃焼室C(図1参照)との間に耐熱部材71の壁が形成される。この結果、燃焼室Cからの熱は、耐熱部材71によって遮蔽されるので、ケーブル60とその周辺の温度上昇が抑制されて、ケーブル60が加熱の繰り返しによって損傷、劣化することを防ぎ、耐熱性に優れた圧力検出装置を実現することが出来る。なお、耐熱部材71の形状や中心線方向の長さ等は限定されず、圧力検出装置10の仕様や、燃料噴射装置7の形状等に応じて適切に変更して良い。
【0091】
また、第2の実施形態の圧力検出装置70の燃料噴射装置7の先端部7bへの装着は、第1の実施形態で示した装着例(図9参照)と同様であるので、説明は省略するが、耐熱部材71は、先端部7bの外部筐体92の内側に填め込まれてケーブル60を覆う構造となる。なお、薄いシート状のFPCで成るケーブル60の特徴により、第2の実施形態の圧力検出装置70も、第1の実施形態と同様に多くの効果を有するが、重複するので説明は省略する。
【第3の実施形態】
【0092】
次に、第3の実施形態の圧力検出装置、特に、ケーブル構成を図13及び図14を用いて説明する。ここで、図13は第3の実施形態の圧力検出装置のFPCで成るケーブルの平面図であり、図14は、図13の切断線G−G´で切断した拡大断面図である。なお、第3の実施形態の圧力検出装置は、前述した第1の実施形態の圧力検出装置のケーブルをシールド構造とした構成であり、圧力検出装置自体の基本的な構造は第1の実施形態と同様であるので、ここでは、シールド構造のケーブルのみについて説明する。
【0093】
図13及び図14において、符号80は第3の実施形態の圧力検出装置の電気的伝達手段としてケーブルである。ケーブル80はFPCによって成り、シート状であり、薄く柔軟性を有している。ケーブル80の一方の先端の止め部80aはT字型形状であり、この止め部80aが圧力検出装置10の固着部13d(図7参照)に填め込まれることで、この止め部80aが固着部13dの一対の突起部13e、13fに掛止される。これにより、ケーブル80が圧力検出装置10から外れることを防ぐことが出来る。また、ケーブル80のT字型形状の止め部80aと反対側の先端である外部接続部80b、及び、中間部80cは、第1の実施形態のケーブル60と同様の構造であるので、説明は省略する。
【0094】
ケーブル80の絶縁フィルム81は、耐熱性に優れたポリイミドなどを用いている。絶縁フィルム81上の導電部82は銅箔で構成される。また、ケーブル80の裏面、すなわち、絶縁フィルム81の裏面には、裏面の全体を覆う導電性のシールド部材83が形成されている。また、ケーブル80の表面、すなわち、導電部82側には、導電部82の全体を覆う薄いシート状の絶縁部材84が形成され、さらに絶縁部材84の表面には、導電性のシールド部材85が形成される。
【0095】
ここで、上下2枚のシールド部材83、85は、絶縁フィルム81と絶縁部材84の外形よりわずかに大きく設定されており、絶縁フィルム81と絶縁部材84の外周よりはみ出た部分(図14の破線Hで示す)を導電性接着剤等で固着することで、シールド部材83、85は重なって接触し電気的に接続される。この構造によって、ケーブル80の導電部82は、上下のシールド部材83、85と絶縁フィルム81と絶縁部材84の積層構造によって、電気的にシールドされた構成となる。また、上下のシールド部材83、85は、図示しないが絶縁フィルム81と絶縁部材84を貫通するスルホールによって、電気的に接続してもよい。
【0096】
また、ケーブル80の表面のシールド部材85には、止め部80aの位置に導電部82を露出するための開口部85aと、外部接続部80bの位置に導電部82を露出するための開口部85bを有している。ここで、開口部85aは、導電部82と接続端子52とをハンダ付けするための領域であり、開口部85bは、導電部82と外部装置を接続するための領域である。
【0097】
このケーブル80が、圧力検出装置10に組み込まれると、リア筐体13の固着部13dに固着されるが(図7参照)、ケーブル80の裏面、すなわち、シールド部材83が固着部13dの底面に当接することで、リア筐体13とシールド部材83は、電気的に接続される。ここで、前述したように、リア筐体13は、導電部材であって接地電極に接続されているので、ケーブル80を覆う上下のシールド部材83、85は接地電極となる。
【0098】
従って、ケーブル80の導電部82は、接地された上下のシールド部材83、85によって覆われることになり、ケーブル80の導電部82は電気的にシールドされる。この結果、圧力検出装置10の電気信号は電気的にシールドされたケーブル80を通過するので、外部からの電気的ノイズを遮断して、S/N比が良好な電気信号を外部装置に伝達することが出来る。
【0099】
また、第3の実施形態で示したシールド構造のケーブル80を、第2の実施形態の圧力検出装置70に取り付けてもよい。これにより、耐熱性に優れ、且つ、耐ノイズ特性に優れた圧力検出装置を実現することが出来る。
【0100】
以上、各種実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量等において、本発明の精神を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。即ち、上述した燃焼圧センサの実施形態に限定されることはなく、それらの全てを行う必要もなく、特許請求の範囲の各請求項に記載した内容の範囲で種々に変更や省略をすることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明に係る圧力検出装置は、エンジンの燃焼室内の圧力測定、特に、点火プラグ,インジェクタ等の先端外周部に装着して燃焼圧を検出する際に利用することができる。
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