(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御装置が、CPD駆動ラインと空気連結しているポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節することによって、駆動ラインに供給される圧力を調節するように構成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
ポンプ装置が1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程が、1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバに関連した1つまたは複数の排気バルブを制御する工程を含む、請求項8または請求項9に記載の装置。
心臓が充満している時にはCPDに血液を拍出させ、心臓が血液を拍出している時にはCPDに血液を充満させるように、制御装置が、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて駆動ライン圧力を制御するように構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
【発明の概要】
【0006】
概要
本出願人は、カウンターパルセーション装置(CPD)とともに使用するための本明細書に記載されるような装置、システム、および方法を開発した。
【0007】
一局面において、ヒトまたは動物対象においてカウンターパルセーション装置(CPD)を作動させる方法であって、対象の心拍を示す心拍シグナルを受信する工程;少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて
判定されるタイミングでCPDに血液の充満と血液の拍出を交互に行わせるために、CPDと空気連通しているCPD駆動ラインに供給される圧力を制御することによってカウンターパルセーション療法を提供する工程;カウンターパルセーション療法を提供している間に、CPD駆動ラインにおける圧力を示すCPD駆動ライン圧力シグナルを受信する工程;および少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ラインに供給される圧力を調節する工程を含む方法が開示される。
【0008】
一部の態様において、少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ライン内の圧力を調節する工程は、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満(full fill)状態または完全駆出(full empty)状態を
判定する工程を含む。
【0009】
一部の態様において、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を
判定する工程は、時間の関数として駆動ライン圧力の変化を分析する工程を含む。
【0010】
一部の態様において、CPDは、駆動ラインと空気連通している駆動チャンバおよび膜で密封されて駆動チャンバから分けられている血液チャンバを含む。一部の態様において、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を
判定する工程は、実質的に固定された末端位置に膜が到達したことを示す駆動ライン圧力シグナルの特徴を検出する工程を含む。
【0011】
一部の態様は、CPDの動作サイクル中に完全充満状態または完全駆出状態の
時間位置(temporal location)を検出する工程、
時間位置を望ましい範囲と比較する工程;および
時間位置が望ましい範囲を
外れていれば、駆動ラインに供給される圧力を調節する工程を含む。
【0012】
一部の態様は、CPDの駆出中に、完全駆出状態の
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか
判定する工程、および該
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、駆出を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する工程を含む。
【0013】
一部の態様は、完全駆出状態の
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該
時間位置が発生しないか
判定する工程、および該
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該
時間位置が発生しない場合、駆出を早めるように駆動ライン圧力を調節する工程を含む。
【0014】
一部の態様は、CPDの充満中に、完全充満状態の
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか
判定する工程、および該
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、充満を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する工程を含む。
【0015】
一部の態様は、CPDの充満中に、完全充満状態の
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該
時間位置が発生しないか
判定する工程、該
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該
時間位置が発生しない場合、充満を早めるように駆動ライン圧力を調節する工程を含む。
【0016】
一部の態様において、駆動ラインに供給される圧力を調節する工程は、CPD駆動ラインと空気連結しているポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程を含む。
【0017】
一部の態様において、ポンプ装置はコンプレッサを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程は、コンプレッサの動作パラメータを調節する工程を含む。
【0018】
一部の態様において、ポンプ装置は1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバを含む。一部の態様において、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程は、1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバに関連した1つまたは複数の排気バルブ(venting valve)を制御する工程を含む。
【0019】
一部の態様において、心拍シグナルはEKGシグナルを含む。
【0020】
一部の態様は、心臓が充満している時にはCPDに血液を拍出させ、心臓が血液を拍出している時にはCPDに血液を充満させるように、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて駆動ライン圧力を制御する工程を含む。
【0021】
別の局面において、ヒトまたは動物対象においてカウンターパルセーション装置(CPD)の動作を制御するための装置であって、対象の心拍を示す心拍シグナルを受信し、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて
判定されるタイミングでCPDに血液の充満と血液の拍出を交互に行わせるために、CPDと空気連通しているCPD駆動ラインに供給される圧力を制御することによってカウンターパルセーション療法を提供し、カウンターパルセーション療法を提供している間に、CPD駆動ラインにおける圧力を示すCPD駆動ライン圧力シグナルを受信し、少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ラインに供給される圧力を調節するように構成されている制御装置を含む装置が開示される。
【0022】
一部の態様において、制御装置は、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を
判定することによって、少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ライン内の圧力を調節するように構成されている。
【0023】
一部の態様において、制御装置は、時間の関数として駆動ライン圧力の変化を分析することによって、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を
判定するように構成されている。
【0024】
一部の態様において、CPDは、駆動ラインと空気連通している駆動チャンバおよび膜で密封されて駆動チャンバから分けられている血液チャンバを含む。一部の態様において、制御装置は、実質的に固定された末端位置に膜が到達したことを示す駆動ライン圧力シグナルの特徴を検出することによって、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を
判定するように構成されている。
【0025】
一部の態様において、制御装置は、CPDの動作サイクル中に完全充満状態または完全駆出状態の
時間位置を検出し、
時間位置を望ましい範囲と比較し、
時間位置が望ましい範囲を
外れていれば、駆動ラインに供給される圧力を調節するように構成されている。
【0026】
一部の態様において、制御装置は、CPDの駆出中に、完全駆出状態の
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか
判定し、該
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、駆出を遅らせるように駆動ライン圧力を調節するように構成されている。
【0027】
一部の態様において、制御装置は、CPDの駆出中に、完全駆出状態の
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該
時間位置が発生しないか
判定し、該
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該
時間位置が発生しない場合、駆出を早めるように駆動ライン圧力を調節するように構成されている。
【0028】
一部の態様において、制御装置は、CPDの充満中に、完全充満状態の
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか
判定し、該
時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、充満を遅らせるように駆動ライン圧力を調節するように構成されている。
【0029】
一部の態様において、制御装置は、CPDの充満中に、完全充満状態の
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該
時間位置が発生しないか
判定し、該
時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該
時間位置が発生しない場合、充満を早めるように駆動ライン圧力を調節するように構成されている。
【0030】
一部の態様において、制御装置は、CPD駆動ラインと空気連結しているポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節することによって、駆動ラインに供給される圧力を調節するように構成されている。
【0031】
一部の態様において、ポンプ装置はコンプレッサを含む。一部の態様において、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程は、コンプレッサの動作パラメータを調節する工程を含む。
【0032】
一部の態様において、ポンプ装置は1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程は、1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバに関連した1つまたは複数の排気バルブを制御する工程を含む。
【0033】
一部の態様において、心拍シグナルはEKGシグナルを含む。
【0034】
一部の態様において、制御装置は、心臓が充満している時にはCPDに血液を拍出させ、心臓が血液を拍出している時にはCPDに血液を充満させるように、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて駆動ライン圧力を制御するように構成されている。
【0036】
一部の態様は、駆動ライン圧力シグナルを生じるように構成されたセンサを含む。
【0037】
別の局面において、CPD;およびCPDと操作可能に連結している前記タイプのいずれか1つの装置を含むシステムが開示される。一部の態様はCPD駆動ラインを含む。一部の態様は、心拍シグナルを生じるように構成されたセンサを含む。一部の態様において、心拍シグナルを生じるように構成されたセンサはEKGユニットを含む。一部の態様は、対象においてCPDを血管と接続するように構成されたグラフトを含む。
【0038】
様々な態様は、前記の任意の要素を単独で、または任意の適切な組み合わせで含んでもよい。
[本発明1001]
ヒトまたは動物対象においてカウンターパルセーション装置(CPD)を作動させる方法であって、以下の工程を含む、方法:
対象の心拍を示す心拍シグナルを受信する工程;
少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて判定されるタイミングでCPDに血液の充満と血液の拍出を交互に行わせるために、CPDと空気連通しているCPD駆動ラインに供給される圧力を制御することによってカウンターパルセーション療法を提供する工程;
カウンターパルセーション療法を提供している間に、CPD駆動ラインにおける圧力を示すCPD駆動ライン圧力シグナルを受信する工程;および
少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ラインに供給される圧力を調節する工程。
[本発明1002]
少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ライン内の圧力を調節する工程が、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定する工程を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定する工程が、時間の関数として駆動ライン圧力の変化を分析する工程を含む、本発明1002の方法。
[本発明1004]
CPDが、駆動ラインと空気連通している駆動チャンバ、および膜で密封されて駆動チャンバから分けられている血液チャンバを含み、
駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定する工程が、実質的に固定された末端位置に膜が到達したことを示す駆動ライン圧力シグナルの特徴を検出する工程を含む、本発明1003の方法。
[本発明1005]
CPDの動作サイクル中に完全充満状態または完全駆出状態の時間位置を検出する工程、
該時間位置を望ましい範囲と比較する工程;および
該時間位置が望ましい範囲を外れていれば、駆動ラインに供給される圧力を調節する工程
を含む、本発明1002〜1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
CPDの駆出中に、
完全駆出状態の時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか判定する工程、
該時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、駆出を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する工程
を含む、本発明1005の方法。
[本発明1007]
CPDの駆出中に、
完全駆出状態の時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該時間位置が発生しないか判定する工程、
該時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該時間位置が発生しない場合、駆出を早めるように駆動ライン圧力を調節する工程
を含む、本発明1005の方法。
[本発明1008]
CPDの充満中に、
完全充満状態の時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか判定する工程、
該時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、充満を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する工程
を含む、本発明1005の方法。
[本発明1009]
CPDの充満中に、
完全充満状態の時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該時間位置が発生しないか判定する工程、
該時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該時間位置が発生しない場合、充満を早めるように駆動ライン圧力を調節する工程
を含む、本発明1005の方法。
[本発明1010]
駆動ラインに供給される圧力を調節する工程が、CPD駆動ラインと空気連結しているポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程を含む、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1011]
ポンプ装置がコンプレッサを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程が、コンプレッサの動作パラメータを調節する工程を含む、本発明1010の方法。
[本発明1012]
ポンプ装置が1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程が、1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバに関連した1つまたは複数の排気バルブを制御する工程を含む、本発明1010または本発明1011の方法。
[本発明1013]
心拍シグナルがEKGシグナルを含む、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1014]
心臓が充満している時にはCPDに血液を拍出させ、心臓が血液を拍出している時にはCPDに血液を充満させるように、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて駆動ライン圧力を制御する工程を含む、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1015]
ヒトまたは動物対象においてカウンターパルセーション装置(CPD)の動作を制御するための装置であって、
対象の心拍を示す心拍シグナルを受信し;
少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて判定されるタイミングでCPDに血液の充満と血液の拍出を交互に行わせるために、CPDと空気連通しているCPD駆動ラインに供給される圧力を制御することによってカウンターパルセーション療法を提供し;
カウンターパルセーション療法を提供している間に、CPD駆動ラインにおける圧力を示すCPD駆動ライン圧力シグナルを受信し;かつ
少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ラインに供給される圧力を調節する
ように構成されている制御装置を含む、装置。
[本発明1016]
制御装置が、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定することによって、少なくとも部分的に駆動ライン圧力シグナルに基づいて駆動ライン内の圧力を調節するように構成されている、本発明1015の装置。
[本発明1017]
制御装置が、時間の関数として駆動ライン圧力の変化を分析することによって、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定するように構成されている、本発明1016の装置。
[本発明1018]
CPDが、駆動ラインと空気連通している駆動チャンバ、および膜で密封されて駆動チャンバから分けられている血液チャンバを含み、
制御装置が、実質的に固定された末端位置に膜が到達したことを示す駆動ライン圧力シグナルの特徴を検出することによって、駆動ライン圧力シグナルを分析してCPDの完全充満状態または完全駆出状態を判定するように構成されている、本発明1017の装置。
[本発明1019]
制御装置が、
CPDの動作サイクル中に完全充満状態または完全駆出状態の時間位置を検出し、
該時間位置を望ましい範囲と比較し、かつ
該時間位置が望ましい範囲を外れていれば、駆動ラインに供給される圧力を調節する
ように構成されている、本発明1016〜1018のいずれかの装置。
[本発明1020]
制御装置が、CPDの駆出中に、
完全駆出状態の時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか判定し、
該時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、駆出を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する
ように構成されている、本発明1019の装置。
[本発明1021]
制御装置が、CPDの駆出中に、
完全駆出状態の時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該時間位置が発生しないか判定し、
該時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該時間位置が発生しない場合、駆出を早めるように駆動ライン圧力を調節する
ように構成されている、本発明1019の装置。
[本発明1022]
制御装置が、CPDの充満中に、
完全充満状態の時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生するか判定し、
該時間位置が望ましい範囲より早い時間に発生する場合、充満を遅らせるように駆動ライン圧力を調節する
ように構成されている、本発明1021の装置。
[本発明1023]
制御装置が、CPDの充満中に、
完全充満状態の時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するか、または該時間位置が発生しないか判定し、
該時間位置が望ましい範囲より遅い時間に発生するかまたは該時間位置が発生しない場合、充満を早めるように駆動ライン圧力を調節するように構成されている、本発明1005の装置。
[本発明1024]
制御装置が、CPD駆動ラインと空気連結しているポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節することによって、駆動ラインに供給される圧力を調節するように構成されている、本発明1015〜1023のいずれかの装置。
[本発明1025]
ポンプ装置がコンプレッサを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程が、コンプレッサの動作パラメータを調節する工程を含む、本発明1024の装置。
[本発明1026]
ポンプ装置が1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバを含み、ポンプ装置の1つまたは複数の動作パラメータを調節する工程が、1つまたは複数の圧力チャンバまたは減圧チャンバに関連した1つまたは複数の排気バルブを制御する工程を含む、本発明1024または本発明1025の装置。
[本発明1027]
心拍シグナルがEKGシグナルを含む、本発明1015〜1026のいずれかの装置。
[本発明1028]
心臓が充満している時にはCPDに血液を拍出させ、心臓が血液を拍出している時にはCPDに血液を充満させるように、制御装置が、少なくとも部分的に心拍シグナルに基づいて駆動ライン圧力を制御するように構成されている、本発明1015〜1027のいずれかの装置。
[本発明1029]
ポンプ装置をさらに含む、本発明1024〜1028のいずれかの装置。
[本発明1030]
駆動ライン圧力シグナルを生じるように構成されたセンサをさらに含む、本発明1015〜1029のいずれかの装置。
[本発明1031]
CPD;および
CPDと操作可能に連結している本発明1015〜1030のいずれかの装置
を含む、システム。
[本発明1032]
CPD駆動ラインをさらに含む、本発明1031のシステム。
[本発明1033]
心拍シグナルを生じるように構成されたセンサをさらに含む、本発明1031または1032のシステム。
[本発明1034]
心拍シグナルを生じるように構成されたセンサがEKGユニットを含む、本発明1033のシステム。
[本発明1035]
対象においてCPDを血管に接続するように構成されたグラフトをさらに含む、本発明1031〜1034のいずれかのシステム。
【発明を実施するための形態】
【0041】
詳細な説明
以下の開示は、植込み可能なカウンターパルセーション装置(CPD)とともに使用するためのグラフトおよび関連の方法を説明する。
【0042】
図1は、CPD 10の例示的な態様を示す。CPD 10は、グラフト100(図示せず、以下に記す)を用いて対象の血管に取り付けることができるポンプポート11を有する。ポンプポート11によってCPD 10への血液の流入およびCPD10からの血液流出が可能になる。CPD 10は、例えば、以下に詳述するようにCPD 10の動作を制御し得る駆動ライン201(図示せず、以下に記す)を受けることができる駆動ラインポート12を含む。一部の態様において、CPD 10は、ポンプポート11と流体連通している血液ポンプ、例えば、バルブレスポンプを含んでもよい。一部の態様において、CPDは、膜で駆動チャンバから分けられた血液チャンバを含む。駆動チャンバは駆動ラインと空気連通しているのに対して、血液チャンバはグラフト100を介して血管と流体連通している。
【0043】
一部の態様において、CPD 10は、Abiomed, Inc., Danvers, MAから入手可能なSymphony(登録商標)製品ラインで入手可能なタイプのものでもよい。
【0044】
図2は、カウンターパルセーション療法を対象に提供するのに用いられる例示的なCPDシステム200を示す。CPD 10は、グラフト100、例えば、下記のタイプのグラフトを用いて血管300(例えば、鎖骨下動脈)に取り付けられる。一部の態様において、CPDは、対象に、例えば、対象の胸腔の外側にあるいわゆる「ペースメーカーポケット」に表在的に植込まれてもよく、グラフト100が、CPDと胸腔内の血管300との流体連通を提供する。
【0045】
CPD 10の動作の制御を可能にするために、駆動ライン201(例えば、空気ライン)はCPD 10を駆動制御装置202に取り付ける。例えば、一部の態様において、駆動制御装置202はCPD 10からの外部血液ポンピングと対象の心臓周期を同期して循環を補助し、心臓の負担を軽減する。制御装置を用いると、CPD 10は心臓が弛緩している時に血液を拍出して心臓に向かう血流および酸素を増加させ、心臓が収縮して血液を拍出している時にポンプに受動的または能動的に充満して心臓の作業負荷を軽減し、酸素要求量を少なくすることができる。例えば、駆動制御装置202は、CPD 10に駆出させ、かつCPD 10に充満させるために、駆動ライン201を介して陽圧および減圧を交互に適用することができる。例えば、駆動制御装置202に送られる検出されたEKGシグナルを用いて、CPD 10のポンピング動作を対象の心拍と同期させて、カウンターパルセーションを提供してもよい。
【0046】
図3は、グラフト100の一態様の詳細な図を示す。グラフト100は、インターポジショングラフト101およびポンプグラフト110から作られる。インターポジショングラフト101は、任意の適切な吻合法を用いて血管300に取り付けられる第1端102と、ポンプグラフト110に取り付けられる第2端103とを有する。例えば、一部の態様において、インターポジショングラフト101は血管300に縫い付けられる。ポンプグラフト110との流体連通を提供する内部通路104(例えば、管状通路)がインターポジショングラフト101の中に形成される。
【0047】
一部の態様において、グラフト100は、2012年8月16日に公開された米国特許出願公開第2012/0209057号、発明の名称「施錠可能なクイックカップリング(Lockable Quick Coupling)」に記載のコネクタの1つまたは複数を含んでもよい。この全内容は参照として本明細書に組み入れられる。
【0048】
ポンプグラフト110は、任意の適切な取り付け法を用いてインターポジショングラフト101の第2端103に取り付ける第1端112を有する。図示したように、インターポジショングラフト101およびポンプグラフト110はそれぞれ縫合リング105および115(それぞれ)を含む。これらのリングを縫い合わせると、インターポジショングラフト101とポンプグラフト110とを取り付けることができる。
【0049】
ポンプグラフト110は、任意の適切なコネクタ(図示せず)を用いてCPD 10(図示せず)に取り付ける第2端113を有する。
【0050】
CPD 10との流体連通を提供する内部通路114(例えば、管状通路)がポンプグラフト110の中に形成される。従って、完全に組み立てられた時に、グラフト100は、血管300からインターポジショングラフト101およびポンプグラフト110を通ってCPD 10に達する流体連通を提供する。
【0051】
一部の態様において、グラフト100は、インターポジショングラフト101に接触している、およびインターポジショングラフト101を取り囲んでいる生物学的組織の成長を促進する(例えば、容器100との接続を改善するため)一方で、ポンプグラフト110上への組織成長を阻害するように(例えば、CPDの動作への干渉を避けるため)構成されている。
【0052】
一部の態様において、この配置は、CPD 10とともに使用するのに、例えば、グラフト100を介して血管300と接続することによって血流がCPD 10に出入りする場合に有利である。本明細書に記載のグラフト100の態様は、グラフトの隅々までの良好な洗浄を促進し、血栓形成を阻止または軽減することによって、両方向に流れるための血液適合性(hemocompatibilty)を有利に提供することができる。
【0053】
この配置は、循環補助装置(VAD)などの他の血液ポンプ装置とは対照的である。典型的に、VADは別々の流入管および流出管を有し、そのため、本明細書に記載のタイプのグラフト接続を必要としない。
【0054】
一部の態様において、インターポジショングラフト101の内部通路104(および/または他の表面)は、表面での生物学的成長を促進するように構成された粗面を含む。一部の態様において、粗面は布地材料を含む。一部の態様において、布地材料は、ポリマー繊維を含む布地を含む。一部の態様において、繊維はポリエステル繊維を含む。例えば、一部の態様において、インターポジショングラフト101は、当業者がよく知っている、ある長さのDACRON(登録商標)布地で構成されてもよい。
【0055】
一部の態様において、ポンプグラフト110の内部通路114は、表面での生物学的成長を阻害するように構成された平滑な面または実質的に平滑な面を含む。例えば、一部の態様において、ポンプグラフト110は、プラスチックまたは他の適切な材料、例えば、成形されたおよび/または発泡性の熱可塑性ポリマーから作られてもよい。一部の態様において、ポリマーは、フルオロポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。一部の態様において、ポンプグラフト110の内部通路114は、通路の平滑性をさらに向上させるために(例えば、シリコーンコーティングを用いて)コーティングされてもよい。
【0056】
一部の態様において、インターポジショングラフト101および/またはポンプグラフト110の物理的形状は、ポンプグラフト110の内部通路114への組織の内方成長を阻止するように設計されてもよい。例えば、図示したように、インターポジショングラフト101は、インターポジショングラフト101の粗面または表面とポンプグラフト110の内部通路114の平滑な面との接触を阻止するような形をしている。インターポジショングラフト101の内部通路104は、ポンプグラフト110との接続箇所の近くに位置する直径増大領域である、いわゆる「チムニー特徴」106を有する。チムニー特徴106は、任意の粗面と物理的に接触することなくポンプグラフト110の第1端112がインターポジショングラフト101の内部通路104の中に延びるように配置される。一部の態様において、これは、ポンプグラフト110の内側通路114への組織の内方成長を阻害する、または実質的に阻止することができる。
【0057】
典型的なケースでは、血管110(例えば、鎖骨下動脈)への外科的アクセスが制限される場合があり、視認性は制限される。これを補うために、一部の態様では、インターポジショングラフト101は、インターポジショングラフト101を変形することができる可撓性材料から作られる。これを用いると、外科医は、インターポジショングラフト101を吻合を実施するときに動脈の切り口を見ることができる。インターポジショングラフト110の吻合が完了した後に、例えば、縫合リング105および115または任意の他の適切な技法を用いてポンプグラフト110はインターポジショングラフトに取り付けられる。一部の態様において、インターポジショングラフト101の弾力性は、血管とグラフトとの間の接続部を開いた状態に、すなわちポンプの充満期間中、維持するのに十分である。
【0058】
一部の態様において、端部102から端部103までの寸法に沿ったインターポジショングラフト101の長さは、端部112から端部113までの寸法に沿ったポンプグラフト110の長さより短くてもよい。例えば、一部の態様において、ポンプグラフト110の長さは、インターポジショングラフトの長さの少なくとも1.25倍、1.5倍、1.75倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、4.5倍、5.0倍、5.5倍、6.0倍でもよく、それより長くてもよい。
【0059】
図4は、ヒト対象に植込まれたCPD 10の図を示す。一部の態様において、CPDは、前記において組み入れられる参考文献に記載の技法または他の任意の適切な技法を用いて植込むことができる。
【0060】
図5は、CPD駆動制御装置202の例示的な態様をさらに詳細に示す。下記のように、制御装置440(例えば、1つまたは複数のプロセッサを含む)は、有利な性能を提供するように、例えば、(心拍に対応する)各ポンピングの間にCPD 10の充満および駆出の正しいタイミングを確実にするようにCPD 10を制御する制御ループを遂行する。一部の態様において、制御装置440は、心電図(EKG)470および駆動ラインセンサ480からフィードバックを受け取る。様々な態様において、駆動ラインセンサ480は、駆動ライン内の圧力を検出することができる任意の適切なセンサであってもよい。
【0061】
制御装置440は、ポンプユニット400の動作を制御することによって、例えば、多数の駆動ラインバルブ465、排気バルブ460、チャンバ充満バルブ450、およびコンプレッサ410と連動することによってCPD 10を動かす。さらに、一部の態様において、制御装置440は、例えば、対象およびシステムの状態をユーザに報告するために、ならびに/またはCPD 10の動作を制御するために、ディスプレイおよび/またはディスプレイI/Oユニット490を介して入力/出力(I/O)装置と連動してもよい。
【0062】
様々な態様において、駆動制御装置202を含むシステム200の構成要素の1つまたは複数は、Abiomed, Inc., Danvers, MAから入手可能なSymphony(登録商標)製品系列のものであってもよい。
【0063】
前記のように、駆動制御装置202は減圧チャンバ420および圧力チャンバ430を含む。一部の態様において、駆動ライン201に供給される拍動性の陽圧および減圧によって、それぞれ、CPD 10を駆出状態および充満状態にする。制御装置440は、圧力チャンバ430に陽圧をかけ、減圧チャンバ420に陰圧をかけるように、バルブ450(1)およびバルブ450(2)の開放および閉鎖を制御することができる。一部の態様において、バルブ450の一方または両方は省かれてもよい。
【0064】
一部の態様において、コンプレッサ410は、ループの減圧チャンバ側からループの圧力チャンバ側にガスを押し出して、それぞれの陰圧および陽圧を誘導することができる。他の態様において、コンプレッサは、外部環境またはガス供給ラインからガスをポンピングして、圧力チャンバ430を加圧することができる。同様に、コンプレッサ410は、減圧チャンバから外部環境にガスをポンピングして、減圧チャンバ420に減圧を誘導することができる。一部の態様において、複数のコンプレッサ、例えば、減圧チャンバに取り付けられた第1のコンプレッサ、ならびに減圧チャンバ420および圧力チャンバ430に取り付けられた第2のコンプレッサが使用されてもよい。
【0065】
一部の態様において、減圧チャンバ420のチャンバ排気バルブ460(1)および圧力チャンバ430のチャンバ排気バルブ460(2)を用いると、制御装置440は、減圧チャンバ420および圧力チャンバ430の圧力を調節することが可能になる。例えば、制御装置440によって、圧力チャンバ430内の圧力が高すぎることが確認されると、制御用の制御装置は、圧力チャンバの排気バルブ460(2)を開放することによってシステムから圧力の制御放出を実行することができる。さらに、または代わりに、減圧チャンバ420および圧力チャンバ430内の圧力は、コンプレッサ410の速度または他の動作パラメータを制御することによって制御することができる。
【0066】
一部の態様において、CPD 10の拍動性の充満および駆出は、駆動ラインを交互に加圧および減圧することによって生じる。一部の態様において、制御装置440は駆動ラインバルブ465(1)および465(2)を交互に起動することによってCPD 10の充満および駆出を駆動する。例えば、駆動ラインバルブ465(1)を開放し、駆動ラインを減圧チャンバ420の陰圧にさらすことによって駆動ラインに陰圧が誘導される。結果として生じた陰圧がかけられた駆動ラインによって、CPD 10に対象からの血液が充満する。駆動ラインバルブ465(1)を閉鎖した後に、制御装置は駆動ラインバルブ465(2)を開放して駆動ラインに陽圧を誘導することができる。CPD 10内の誘導された陽圧によってCPD 10は血液を駆出する。一部の態様において、それぞれの駆動ラインバルブ465の1つが閉鎖されたら、制御装置440はそれぞれの充満バルブ460を開放し、コンプレッサ410を起動させて、それぞれのチャンバを適切な圧力レベルまで再加圧する。一部の態様において、前記および下記の陽圧および陰圧は、大気圧に対するゲージ圧力である。他の態様において、説明された圧力は対象の血圧に対するゲージ圧力である。
【0067】
本明細書に記載のように、駆動制御装置202は、対象の生理学的記録およびシステム記録に基づいてシステムの拍動動作を調節することができる。前記のように、制御装置440は対象のEKGを入力として受信することができる。一部の態様において、制御装置440は、駆動ラインバルブの開放を対象の心臓の収縮と同期させる。例えば、制御装置はEKGを分析し、CPD 10からの外部血液ポンピングを対象の心臓周期と同期させて、循環を補助し、心臓の負担を軽減することができる。制御装置を用いると、CPD 10は、心臓が弛緩している時には(例えば、駆動ラインに陽圧をかけることによって)血液を拍出して心臓に向かう血流および酸素を増大させ、心臓が収縮している時には(例えば、駆動ラインに低圧、例えば陰圧または減圧をかけることによって)ポンプを受動的または能動的に充満させ、血液を拍出して心臓の作業負荷を軽減し、酸素要求量を少なくすることができる。または、例えば一部の態様において、EKGシグナルに応答して、制御装置440は駆動ラインバルブ465(2)を開放して、駆動ラインに陽圧をかけてCPD 10に駆出させ、駆動ラインバルブ465(1)を開放して、駆動ラインに減圧をかけてCPD 10に充満する。従って、CPD 10のポンピング動作を対象の心拍と同期させ、カウンターパルセーションを提供することができる。心臓収縮の検出に応答して、制御装置440は駆動ラインバルブ465(2)を開放して駆動ラインに陽圧をかけ、CPD 10に駆出させることができる。さらに、または代わりに、他の態様において、制御装置440はCPD 10の駆出および充満を駆動するために、血圧計または対象の心拍を検出することができる他の任意のセンサからの読み取りを含んでもよい。
【0068】
図6は、CPD駆動制御装置202が使用することができる例示的な制御ループ600を示す。工程601では、任意の適切なセンサを用いて駆動ライン201の圧力がモニタリングされる。工程602では、CPD 10の動作を示す情報を
判定するために(例えば、下記の任意の技法を用いて)駆動ライン圧力が分析される。例えば、図示したように、CPDの各ポンピングサイクル中に完全充満(FF)および完全駆出(FE)状態がいつ発生するのかを
判定するために駆動ライン圧力が分析される。工程603では、工程602において
判定された情報に基づいてCPD駆動制御装置202の動作が調節される。例えば、図示したように、工程603では、CPD 10のFFおよびFEのタイミングを調節するために、駆動ライン圧力情報に基づいて駆動ライン圧力セットポイントが調節される。工程604および605では、駆動制御装置202の様々な動作特徴を調節することによって新たな駆動ラインセットポイントが遂行される。例えば、図示したように、工程604では、チャンバ420および430の圧力セットポイントが調節され、工程605では、セットポイントを遂行するために、バルブ460(1)および460(2)の動作ならびに/またはコンプレッサ410の速度もしくは他の動作パラメータが調節される。
【0069】
以下において、制御ループ600における各工程の例示的な態様が詳述される。
【0070】
FF/FEの検出
一部の態様において、CPD 10の完全充満(FF)および完全駆出(FE)状態は駆動ライン圧力をモニタリングすることによって検出される。一部の態様において、FF状況およびFE状況において、CPD 10の駆動チャンバおよび血液チャンバを分ける膜は末端位置(例えば、加えられた駆動ライン圧力の絶対値のさらなる増加と共に変化しない固定された位置)に到達し、その結果、圧力は大きく変化する。例えば、
図7は、時間の関数として、駆動ライン圧力および測定された血流のプロットを示す。プロットは、mmHg単位での駆動ライン圧力 対 時間、および流速(
l/分
*10) 対 時間を示す。時間0での上方のプロットトレースは駆動ライン圧力であるのに対して、下方のプロットトレースは流速である。図示したように、FF状態およびFE状態は圧力グラフ中の屈曲によって示される。一部の態様において、駆動ライン圧力シグナルは、圧力シグナルの傾きを
判定することによって、これらの圧力変化を検出するアルゴリズムを用いて検出される。例えば、図示したように、FF状態およびFE状態は、圧力シグナルの傾きの突然の変化として検出される。
【0071】
FE状態は、駆出開始後の
ブランキング時間を伴う、駆出中の駆動ライン圧力シグナルの正の傾きとして検出することができる。FF状態は、充満開始後の
ブランキングを伴う、充満期間中の駆動ライン圧力シグナルの負の傾きとして検出することができる。
【0072】
一部の態様において、充満/駆出の開始からFFおよびFEに到達する期間は、それぞれ、下記のように駆動ライン圧力セットポイントを設定するための基準となり得る。
【0073】
駆動ライン圧力の調節
駆出サイクル
図8を見ると、CPD 10の駆出の開始は駆動ライン圧力の立ち上がり端を検出することによって
判定することができる。駆出中に、(例えば、前記のように圧力曲線特徴に基づいて)完全駆出の発生を追跡し、完全駆出が発生した相対時間および絶対時間を計算するアルゴリズムが使用されてもよい。図示したように、相対時間は完全駆出期間のうちの割合(%)として求められる。一部の態様において、駆動制御装置202は、望ましい範囲内でFE発生の
時間位置を維持するように駆動ライン圧力を調節する(本明細書において「ヒステリシス」と呼ばれる)。図示したように、その範囲は全駆出期間の80%〜95%である。しかしながら、他の態様において他の範囲が用いられてもよい。範囲を超えるFE状態の時間が検出されれば(または駆出中にFE状態が全く検出されなければ)、駆出を速めるように駆動ライン圧力を上げる。FE状態の時間が望ましい範囲より短ければ、駆出を減速するように駆動ライン圧力を下げる。
【0074】
充満サイクル
充満の開始は駆動ライン圧力の立ち下がり端を検出することによって評価される。充満期間中に、(例えば、前記のように圧力曲線特徴に基づいて)FF状態の発生を検出し、次いで、相対充満時間および絶対充満時間を求めることができる。図示したように絶対充満時間が求められる。次いで、絶対充満時間を望ましい範囲(例えば、図示したように、範囲は150ms〜300msであるが、他の態様では他の範囲が用いられてもよい)と比較することができる。駆動制御装置202は、絶対充満時間が望ましい範囲内に確実に保たれるように駆動ライン圧力を調節することができる。例えば、一部の態様において、充満期間中に陰圧の絶対値を上げて充満を速めることができる、または陰圧の絶対値を下げて充満を遅くすることができる。
【0075】
一部の態様において、駆動ライン内の圧力および減圧のセットポイントの範囲は、例えば、患者の安全上の理由により、例えば、制御装置440のソフトウェア中で制限される。
【0076】
ポンプユニット動作パラメータの調節
前記のように、様々な態様において、制御装置202は、駆動ライン201と空気連通しているポンプユニット400の動作を制御することによって、駆動ライン201に供給される圧力を調節することができる。
【0077】
例えば、一部の態様において、CPD 10の充満中には駆動ラインは減圧チャンバ420とつながっているのに対して、駆出中にはCPD 10は圧力チャンバ430とつながっている。一部の態様において、充満中および駆出中の望ましい駆動ライン圧力セットポイントは、チャンバ420および430の圧力セットポイントを制御することによって間接的に制御することができる。
【0078】
この間接制御を
図10および
図11に示した。
図9は、プレナム圧力を介した駆動ライン圧力の制御を示す。x軸に沿って左から右にかけて続いている4つの表示された駆動装置の反応は、圧力チャンバセットポイントを下げる、圧力チャンバセットポイントを上げる、減圧チャンバセットポイントを上げる、および減圧チャンバセットポイントを下げる、である。y軸は圧力測定値を任意単位で示す。駆出中に、測定された駆動ライン圧力が駆動ラインの圧力セットポイントの望ましい範囲を上回った時に、圧力チャンバセットポイントを下げるという動作が発生する。測定された駆動ライン圧力が駆動ラインの圧力セットポイントの望ましい範囲を下回った時に、圧力チャンバセットポイントを上げるという動作が発生する。
【0079】
同様に、充満中に、駆動ライン圧力が駆動ライン圧力の望ましい範囲を下回った時に、減圧チャンバ圧力を上げるという動作が発生する。駆動ライン圧力が駆動ライン圧力の望ましい範囲を上回った時に、減圧チャンバ圧力を下げるという動作が発生する。
【0080】
一部の態様において、減圧チャンバ420および圧力チャンバ430は同じコンプレッサ410によって供給され、制御装置440は、コンプレッサ速度ならびに/または排気バルブ460(1)および460(2)を調節して圧力および減圧を同調的に調節するために使用することができる。
【0081】
一部の態様において、コンプレッサ速度は減圧チャンバ420と圧力チャンバ430との間の圧力間の全圧力差を規定する。コンプレッサ速度を上げることによって、同時に圧力を高め、減圧を弱めることができる。もちろん、他の態様において、複数のコンプレッサを用いて、圧力チャンバおよび減圧チャンバを独立して制御することができる。
【0082】
一部の態様において、排気バルブ460(1)および460(2)を制御すると、全体のシステム圧力を上下することが可能になる。圧力チャンバ430を排気すれば、閉鎖ループ空気システム内の空気量は少なくなり、その結果、圧力および減圧の絶対値が下がる。減圧チャンバ420を排気すれば、空気システム内の空気量は多くなり、その結果、圧力および減圧の絶対値が上がる。一部の態様において、減圧チャンバ排気バルブは充満期間を妨害しないように駆出期にしか開放しない。一部の態様において、圧力チャンバ排気バルブは駆出期間を妨害しないように充満期にしか開放しない。
【0083】
図11は、制御装置440によってポンプユニット400を作動させるための制御スキームの例示的な一態様を示す。x軸は駆動装置の動作を示す。y軸は対応する圧力測定値を任意単位で示す。左から右に移動した時に、測定された駆動ライン圧力が充満および駆出に望ましい範囲を上回れば、圧力チャンバ430を排気する。測定された駆動ライン圧力が充満および駆出に望ましい範囲より小さくなれば、減圧チャンバ420を排気し、コンプレッサ410の速度を上げる。測定された駆動ライン圧力が駆出中に高すぎ、充満中に低すぎる場合、排気することなくコンプレッサ410の速度を下げる。測定された駆動ライン圧力が駆出中に低すぎ、充満中に高すぎる場合、排気することなくコンプレッサ410の速度を上げる。
【0084】
一部の態様において、圧力チャンバ430のセットポイントの範囲は、例えば、機械的に、または制御装置440が使用するソフトウェアによって限定されてもよい。一部の態様において、チャンバ430の中の圧力が上限を超えた場合、対応する排気は、例えば、規定された時間枠に、または許容可能な圧力が検出されるまで開放する。
【0085】
一部の態様において、減圧チャンバ420のセットポイントの範囲は、例えば、機械的に、または制御装置440が使用するソフトウェアによって限定されてもよい。一部の態様において、チャンバ420の中の圧力が下限を下回った場合、対応する排気バルブは、例えば、規定された時間枠に、または許容可能な圧力が検出されるまで開放する。
【0086】
CPDとともに使用するための本明細書に記載の装置および技法が説明されたが、様々な態様において、他のタイプの血液ポンプに適用され得ることが理解されるはずである。
【0087】
本明細書で使用する減圧という用語は、容積内に物体が全く無いことをいうと理解されるのではなく、ある特定のシステムの雰囲気圧より小さな圧力をいうと理解されるべきである。
【0088】
様々な本発明の態様が本明細書において説明および例示されたが、当業者であれば、機能を実施するための、ならびに/あるいは本明細書に記載の結果および/または利点の1つもしくは複数を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に予想する。このようなバリエーションおよび/または変更はそれぞれ本明細書に記載の本発明の態様の範囲内であると考えられる。より一般的には、当業者であれば、本明細書に記載の全てのパラメータ、寸法、材料、および形態が例示であると意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または形態は、本発明の開示が用いられる特定の用途に左右されると理解するだろう。当業者であれば、ルーチンにすぎない実験を用いて、本明細書に記載の本発明の特定の態様の多くの均等物を認識するか、または突き止めることができるだろう。従って、前述の態様は一例として示されたにすぎず、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、本発明の態様は、具体的に説明および主張されたように他の方法で実施され得ることが理解されるはずである。本開示の本発明の態様は、本明細書に記載のそれぞれ個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に関する。さらに、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、このような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相反しないのであれば、本開示の本発明の範囲内に含まれる。
【0089】
前記の態様は非常に多くの任意のやり方で遂行することができる。例えば、態様は、ハードウェア、ソフトウェアまたはその組み合わせを用いて遂行されてもよい。ソフトウェアコードがソフトウェア内で遂行される時、単一のコンピュータに入れられて提供されても複数のコンピュータ間に分散されても任意の適切なプロセッサまたはプロセッサの集まりにおいて実行することができる。
【0090】
さらに、コンピュータは、ラックマウントコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはタブレットコンピュータなどの任意の複数の形で具体化され得ることが理解されるはずである。さらに、コンピュータは、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、または他の任意の適切な携帯型電子装置もしくは据え置き型電子装置を含む、一般的にコンピュータとみなされないが、適切な処理能力を有する装置に組み込まれてもよい。
【0091】
また、コンピュータは1つまたは複数の入力装置および出力装置を有してもよい。これらの装置は、特に、ユーザインタフェースを提示するために使用することができる。ユーザインタフェースを提供するために使用することができる出力装置の例には、プリンタまたは出力を視覚的に提示するためのディスプレイスクリーン、およびスピーカまたは出力を音で提示するための音を発生させる他の装置が含まれる。ユーザインタフェースに使用することができる入力装置の例には、キーボード、およびポインティング装置、例えば、マウス、タッチパッド、およびデジタル化タブレットが含まれる。別の例として、コンピュータは音声認識または他の可聴形式で入力情報を受信してもよい。
【0092】
このようなコンピュータは、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワーク、例えば、企業ネットワーク、およびインテリジェント・ネットワーク(IN)、またはインターネットを含む任意の適切な形で1つまたは複数のネットワークに相互接続されてもよい。このようなネットワークは任意の適切な技術に基づくものでもよく、任意の適切なプロトコルに従って動作してもよく、ワイヤレスネットワーク、有線ネットワーク、または光ファイバーネットワークを含んでもよい。
【0093】
本明細書に記載の機能の少なくとも一部を遂行するのに用いられるコンピュータは、メモリ、1つまたは複数の演算処理ユニット(本明細書において単に「プロセッサ」とも呼ばれる)、1つまたは複数の通信インタフェース、1つまたは複数のディスプレイユニット、および1つまたは複数のユーザ入力装置を含んでもよい。メモリは任意のコンピュータ読取り可能な媒体を含んでもよく、本明細書に記載の様々な機能を遂行するためのコンピュータ命令(本明細書において「プロセッサにおいて実行可能な命令」とも呼ばれる)を記憶してもよい。命令を実行するために演算処理ユニットが用いられてもよい。通信インタフェースは有線ネットワークもしくはワイヤレスネットワーク、バス、または他の通信手段とつながっていてもよく、従って、コンピュータが通信を送信する、および/または他の装置からの通信を受信することを可能にし得る。ディスプレイユニットは、例えば、ユーザが命令の実行に関連した様々な情報を見ることができるように提供される場合がある。ユーザ入力装置は、例えば、ユーザが手動調節を行うことができるように、選択することができるように、データもしくは様々な他の情報を入力することができるように、および/または命令の実行中に様々な任意のやり方でプロセッサと対話することができるように提供されてもよい。
【0094】
本明細書において概説された様々な方法またはプロセスは、様々なオペレーティングシステムまたはプラットフォームのいずれか1つを使用する1つまたは複数のプロセッサにおいて実行可能なソフトウェアとしてコード化されてもよい。さらに、このようなソフトウェアは、複数の任意の適切なプログラミング言語および/またはプログラミングツールもしくはスクリプティングツールを用いて書かれてもよく、フレームワークまたは仮想計算機上で実行される実行可能な機械言語コードまたは中間コードとして編集されてもよい。
【0095】
この点で、本発明の様々な概念は、1つもしくは複数のコンピュータもしくは他のプロセッサにおいて実行される時に前記の本発明の様々な態様を遂行する方法を実施する1つもしくは複数のプログラムでコード化されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体(または複数のコンピュータ読取り可能な記憶媒体)(例えば、コンピュータメモリ、1つまたは複数のフロッピーディスク、コンパクトディスク、光学ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array)もしくは他の半導体装置における回路形態、または他の非一時的媒体(non-transitory medium)もしくはタンジブルコンピュータ記憶媒体)として具体化されてもよい。コンピュータ可読媒体は、前記のような本発明の様々な局面を遂行するために、コンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムを1つまたは複数の異なるコンピュータまたは他のプロセッサにロードできるように可搬式でもよい。
【0096】
「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、前記の態様の様々な局面を遂行するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために使用することができる、任意のタイプのコンピュータコードまたは一組のコンピュータ実行可能な命令をいうために本明細書において一般的な意味で用いられる。さらに、一局面によれば、実行された時に、本発明の方法を実施する1つまたは複数のコンピュータプログラムは単一のコンピュータまたはプロセッサにある必要はなく、本発明の様々な局面を遂行するために複数の異なるコンピュータまたはプロセッサの間にモジュール方式で分散されてもよいことが理解されるはずである。
【0097】
コンピュータ実行可能な命令は、1つまたは複数のコンピュータまたは他の装置によって実行される、プログラムモジュールなどの多くの形をとってもよい。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する、または特定の抽象データ型を遂行する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。典型的に、プログラムモジュールの機能は様々な態様において望ましいように組み合わされてもよく、分散されてもよい。
【0098】
また、データ構造はコンピュータ読取り可能な媒体に任意の適切な形で記憶することができる。説明を簡単にするために、データ構造は、データ構造内の位置によって関連付けられたフィールドを有すると示されてもよい。同様に、このような関係は、フィールド間の関係を伝えるコンピュータ可読媒体内の位置のあるフィールドに記憶域を割り当てることによって成し遂げられてもよい。しかしながら、データ構造のフィールドにおける情報間の関係を確立するために、ポインタ、タグ、またはデータ要素間の関係を確立する他の機構の使用を含む任意の適切な機構が使用されてもよい。
【0099】
また、本発明の様々な概念は1つまたは複数の方法として具体化されてもよく、この中の一例が示されている。前記方法の一部として実施された行為は任意の適切なやり方で並べることができる。従って、例示されたものとは異なる順序で行為が実施される態様が組み立てられてもよく、例示的な態様では連続的な行為として示されたが、いくつかの行為を同時に実施する工程を含んでもよい。
【0100】
本明細書において定義および使用される全ての定義は、辞書の定義、参照として組み入れられる文献内の定義、および/または定義された用語の普通の意味を支配することが理解されるはずである。
【0101】
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する不定冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、そうでないことが明示されていない限り、「少なくとも1つの」を意味することが理解されるはずである。
【0102】
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する「および(ならびに)/または(もしくは)」という句は、このように連結された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、場合によっては接続的に存在する要素および他の場合では選言的に存在する要素を意味することが理解されるはずである。「および/または」と共に列挙された複数の要素は、同様に、すなわち、このように連結された要素の「1つまたは複数」と解釈すべきである。具体的に特定された要素に関連しても関連していなくても、「および/または」の節によって具体的に特定された要素以外に他の要素が任意に存在してもよい。従って、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む、備える(comprising)」などのオープンエンドの言葉と共に用いられた場合、一態様において、Aのみ(任意でB以外の要素を含む)を意味してもよく、別の態様において、Bのみ(任意でA以外の要素を含む)を意味してもよく、さらに別の態様において、AおよびBの両方(任意で他の要素を含む)などを意味してもよい。
【0103】
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する「または(もしくは)」は、前記で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、リストの中の物品を分ける時に、「または」あるいは「および/または」は、包括的、すなわち、複数の要素または要素のリストの中の少なくとも1つを含むが、多数の要素または要素のリストの中の複数、任意で、列挙されていないさらなる物品も含むと解釈するものとする。「〜のうち1つのみ」もしくは「〜のうち厳密に1つ」、または特許請求の範囲において用いられる時には「からなる」などのそうでないことが明示されている用語だけが、多数の要素または要素のリストの中の厳密に1つの要素を含むことを意味する。概して、本明細書で使用する「または」という用語は「どちらか」、「〜のうち1つ」、「〜のうち1つのみ」、または「〜のうち厳密に1つ」などの排他性の用語の後ろにある時にだけ、どちらか1つだけ(exclusive alternative)(すなわち、「一方または他方であるが、両方でない」)を示すと解釈する。「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲において用いられる時、特許法の分野において用いられる普通の意味を有するものとする。
【0104】
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する、1つまたは複数の要素のリストに関連する「少なくとも1つの」という句は、要素のリストの中にある要素のいずれか1つまたは複数より選択される少なくとも1つの要素を意味し、必ずしも、要素のリストの中に具体的に列挙されたそれぞれの要素および全ての要素の少なくとも1つを含むとは限らず、要素のリストの中にある要素の任意の組み合わせを排除しないことが理解されるはずである。この定義はまた、具体的に特定された要素に関連しても関連していなくても、「少なくとも1つの」という句が指している要素のリストの中に具体的に特定された要素以外の要素が任意に存在してもよいことを可能にする。従って、非限定的な例として、「AおよびBのうち少なくとも1つ」(または言葉を換えると「AまたはBのうち少なくとも1つ」、あるいは言葉を換えると「Aおよび/またはBのうち少なくとも1つ」は、一態様において、Bは存在せず(任意でB以外の要素を含む)、任意で複数を含む少なくとも1つのAを意味してもよく、別の態様において、Aは存在せず(任意でA以外の複数を含む)、任意で複数を含む少なくとも1つのBを意味してもよく、さらに別の態様において、任意で複数を含む少なくとも1つのAおよび任意で複数を含む少なくとも1つのB(任意で他の要素を含む)などを意味してもよい。
【0105】
特許請求の範囲ならびに前記の明細書において「含む、備える(comprising)」、「含む、備える(including)」、「保有する(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む、伴う(involving)」、「保持する(holding)」、「構成される(composed of)」などの移行句は全てオープンエンドである、すなわち、包含するが、これに限定されない(including but not limited to)ことを意味することが理解されるはずである。「〜からなる(consisting of)」および「本質的に〜からなる」という移行句だけが、米国特許庁特許審査手続便覧2111.03条に示されるように、それぞれ、クローズドまたはセミクローズドの移行句である。