(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本願発明に従う単極装置のブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す装置を組み込む電気機械式フライホイールエネルギーストレージシステムのブロック図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す電気機械式フライホイールエネルギーストレージシステムの一部の略示図である。
【
図4A】
図4Aは5ステージ単極装置用のローターおよびステーターを示す。
【
図4B】
図4Bは5ステージ単極装置用のローターおよびステーターを示す。
【
図5A】
図5Aは、
図4Bの装置のひとつのステージにおいて使用されるローターセグメントの斜視図である。
【
図5G】
図5Gは、隣接する傾斜ローターセグメントの側面図である。
【
図7A】
図7Aは、5つの電力コンバータとともに使用するための5極単極電動発電機のステーターの断面略示図である。
【
図7B】
図7Bは、5極、5ステージの単極電動発電機で使用するように構成されたローターセグメントの格子を示す。
【
図7C】
図7Cは、5つの電力チャネルをサポートするためのステーターチャネル内で分割された
図7Bの格子を示す。
【
図7E】
図7Eは
図4Aのステーターリム上に配置された単一のステーターチャネル用のアーマチュアコイルを示す。
【
図7F】
図7Fは、
図7Eのアーマチュアコイルのアーマチュアコイル位相に関連する正弦波形を示す。
【
図7G】
図7Gは、3フェーズ、5チャネル単極電動発電機ステーターのアーマチュアコイルを略示図したものである。
【
図7H】
図7Hは、単極電動発電機とともに使用するためのパワーエレクトロニクスおよびコントロールの略示図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下で開示されるのは、本願発明のいくつかの例である。設計、図面および説明は、本願発明のある例を限定しない。例えば、開示される装置の他の例は、ここで説明する特徴を含んでも含まなくても良い。また、開示する利点および効果は、本願発明の特定の実施形態に対してのみ適用されてもよく、本願発明を限定するものではない。
【0009】
ここで、使用する用語“結合”とは、直接的および間接的なつながりを指す。また、第1および第2装置が結合される場合に、アクティブな装置を含む隙間装置がそれらの間に配置されていてもよい。
【0010】
図1は、第1の単極装置のブロック
図100を示す。第1の単極装置101は、ローター102およびコアアセンブリ104を有する。ローター102は、ローターセグメント106のような複数の磁気部品を含む。さらに、ローター102はローター隙間構造108を有する。コアアセンブリ104は、ステーター110およびステーターサポート112を含む。
【0011】
図2は、電磁気フライホイールエネルギーストレージシステムのブロック図“EFESS”200を示す。エネルギーストレージシステム201は、単極電動発電機101、フライホイールマス204、および、補助的かつ付加的なイクイップメント206を有する。
【0012】
単極装置コンポーネントは、ローター102およびコアアセンブリ104を有する。上記したように、ローターコンポーネントは、ローターセグメント106および隙間構造108を含み、コアアセンブリコンポーネントはステーター110およびステーターサポート112を含む。
【0013】
同期リラクタンス技術のような電動発電機技術に対してフライホイール産業は一般的に好ましいにも拘わらず、出願人の開示は、単極装置の実施形態が通常使用される電動発電機技術に対していくつかの改良点を与えることを示す。また、電動発電機フライホイールエネルギーストレージシステムは、出願人の単極電動発電機に適した例に過ぎない。
【0014】
図3は、単極電動発電機を組み込む電気機械式フライホイールエネルギーストレージシステムの一部300を略示したものである。エネルギー変換ブロック302はスピニングアセンブリ310およびコアアセンブリ312を有する。スピニングアセンブリ310に含まれるのは、電動発電機ローター314の周りに位置しかつそれに結合されたフライホイールマス316である。さまざまな例において、エネルギー交換ブロックはフライホイールマス316に結合されたハブ350、および、可動サスペンションエレメント344を含む。ある例において、スリーブまたはシリンダ、例えば、非磁性スリーブまたはシリンダのようなサポートが、ローター314の半径方向の拡張を制限し、ローター314を元に戻し、および/または、ローター314を支持するために、ローター314とフライホイールマス316との間に挿入されている。好適なスリーブ材料は、例えば、非磁性ステンレススチール、非磁性超合金、非磁性インコネルなどの合金のような非磁性金属である非磁性材料を含む。
【0015】
ローター314、フライホイールマス316、ハブ350、および、可動サスペンションエレメント344は、軸線x−xに関して回転対称である。さまざまな例において、ハブ350はローター314およびフライホイールマス316の一方または両方に取り付けられる。コアアセンブリ312に含まれるのは、ステーター320およびステーターサポート322である。ある例において、ステーターサポート322は、真空バリア334に関連するハウジング壁に結合されている。
【0016】
電動発電機ステーター320の周りに位置するのは、電動発電機ローター314である。さまざまな例において、電動発電機ローター314は、多部品の組立体であり、ある例において、磁気部354および非磁気部356を有する。ある例において、非磁気部は磁気部を支持するブロッキングまたはマトリクス材料を含む。ある例において、磁気部354は積層構造である。
【0017】
さまざまな例において、ステーター320は、可変電流を流すことができる導電体巻き線を有するひとつ以上の嵌合したコイルを有する磁気構造体を含む。それによって、磁気構造体の磁束が変化する。ある例において、第1のステーターコイル364は、軸線x−xに対して略垂直の軸線y−yの周りに位置する。ある例において、第2のステーターコイル368は軸線x−xの周りに位置する。ある例において、複数の第1ステーターコイルは、軸線y−yの周りに位置し、一つ以上の第2のステーターコイルが軸線x−xの周りに位置する。ある例において、第1のステーターコイルは、アーマチュアコイルであり、第2のステーターコイルは、フィールドコイルである。
【0018】
電動発電機は、ローターがステーターの周りに位置する配列を有する単極装置である。ここで、a)ローターに類似の回転ローター314はコイルレスの積層磁気構造を有し、b)ステーター320に類似の固定中心ステーターは磁気構造内に磁気フラックスを作成するためのコイルを有する積層磁気構造を有し、c)ローターはステーターの周りに位置する。
【0019】
図4Aおよび4Bは、それぞれのステージが5つの極を有する5ステージ461−465単極装置用のローター400Aおよびステーター400Bを示す。単一のステージ内での極の数に従い、装置は5極装置と呼ばれる。文脈において、特に記載しない限り、“極”は、完全な極または典型的に1/2極と呼ばれる極の一対を指す。
【0020】
上記した例では、5つの極、5ステージ装置が記載されている。当業者であれば理解するように、極の数およびステージの数は、異なる応用に対して適宜選択可能である。例えば、ここに開示するものは、2つ以上の極、および、1つ以上ステージを有する単極装置を製造しかつ使用する当業者により利用可能である。
【0021】
図4Bに示すのは、複数のローター磁路部品420−423を有する多部品のローター400Bである。各部品は、2つの1/2磁極を有する。ひとつはN極であり、もう一つはS極である。以下で説明するように、各部品の1/2極の間に鉄側板が伸長し、磁路を形成する。これらの磁路部品をローターセグメントと呼ぶ。
【0022】
400Bに示すローターセグメント420−423は、通常は円筒形のローター構造314を平面状に広げたものである。ローターセグメント配列は、部品419の間のスペースによって格子状構造469を形成する。さまざまな例において、スペースは、非磁性材料によって充填される。ここで、非磁性材料は、例えば、エポキシおよびその関連合成物、炭素化合物、非磁性材料、他の適当な当業者に周知のフィラーのような合成物の一つ以上の樹脂固体、これらの組み合わせから作成されるブロッキング構造体である。
【0023】
全部で50個のローターセグメント420−423は、第1から第5ステージ461−465を形成する格子469を構成する。それぞれのステージは5つのN極および5つの対応するS極を有する。NNおよびSSは完全極を表し、NおよびSは1/2極を表す。
【0024】
本例において、第1、第3および第5ステージ461、463、465は、S極SS、SS、SS、SS、SSおよびN極N、NN、NN、NN、NN、Nを有する。第2および第4ステージ462、464は、N極N、NN、NN、NN、NN、NおよびS極SS、SS、SS、SS、SSを有する。第1ステージのN極は第2ステージのN極とアライメントされ、第2ステージのS極は第3ステージのS極とアライメントされ、第3ステージのN極は第4ステージのN極とアライメントされ、第4ステージのS極は第5ステージのS極とアライメントされる。
【0025】
各ステージ461−465は、10個のローターセグメントを有する。400Bに示すように、左から右へ、第1、第3、第5ステージ461、463、465で使用されるローターセグメントは、420、422、420、422、420、422、420、422、420、422である。第2および第4ステージ462、464で使用されるローターセグメントは、423、421、423、421、423、421、423、421、423、421である。
【0026】
ローター400Bとともに使用するためのステーター400Aの断面図が示されている。ステーターは、軸線x−xを中心とする、大きな直径のリム440、442、444、446、448、450および小さい直径のリム441、443、445、447、449を有する。第1から第4の大きい直径の中間リム442、444、446、448が大きい直径の外側リム440、450の間に挿入されている。リムが440−450の順番に積層されるように、小さい直径のリム441、443、445、447、449のひとつが、大きい直径のリムの一対の間に挿入されている。リムは容器の壁430のような構造を介して支持される結合ステーターサポート432によって支持される。
【0027】
複数のアーマチュア巻き線471、472はスロットまたはより小さい構造を介して複数の大きい直径のリム外縁474と嵌合する。フィールド巻き線431、433、435、437、439はステーターの回転軸線x−xの周りに位置する。さまざまな例において、各フィールド巻き線は、各フィールド巻き線が大きい直径のリムの一対の間に配置されるように、小さい直径のリムの外縁の周りに位置する。
【0028】
ローター400Bの格子構造は、ステーターの第1のリム440が第1ステージ461のS極に対応し、ステーターの第3のリム442が第1および第2ステージ461、462のN極と対応し、ステーターの第5のリム444が第2および第3ステージ462、463のS極と対応し、ステーターの第7のリム446が第3および第4ステージ463、464のN極に対応し、ステーターの第9のリム448が第4および第5ステージ464、465のS極に対応し、ステーターの第11のリムが第5ステージ465のN極に対応するように配列されている。
【0029】
図5Aは、5極単極装置500Aの一つのステージで使用されるローターセグメントの斜視図である。5ステージ装置420、422の第1ステージにおいて、10個のステーターセグメントが、回転軸線x−xの周りに位置する。
【0030】
図5Bは、5ステージ単極ローター500Bの斜視図を示す。4つのローターセグメント420−423が15個のローターセグメントからなる円形格子554を組み立てるべく使用される。隙間構造552がローターセグメントの間のギャップに充填されている。ある例において、隙間構造は、ローターセグメントの内側面556および/または外側面558の少なくとも一部を覆うように伸長する。ある例において、隙間構造は、ローターセグメント557、559を越えて、軸線x−x方向に伸長する。
【0031】
図5Cは、隣接するローターセグメントの側面
図500Cを示す。
図5Dは、同じローターセグメントの平面
図500Dを示す。さまざまな例において、ローターセグメント420−423は積層構造である(
図5Cの薄板581)。また、さまざまな例において、ローターセグメントは積層構造ではない。
【0032】
図5C、
図5Dに示すように、第1および第2ローターセグメント420、422は、N極560、574およびS極564、570の1/2極をそれぞれ含む。第1ローターセグメントのN極およびS極の1/2極を相互接続するのは、第1の鉄側板562である。第2ローターセグメントのN極およびS極の1/2極を相互接続するのは、第2の鉄側板572である。
【0033】
ある例において、鉄側板を通じて移動する磁束の減衰は、極を通じて移動する磁束の減衰とほぼ一致する。ある例において、極の断面と、ローターセグメントの磁路に沿った鉄側板とはほぼ等しい。例えば、一定のローターセグメントの厚さ“t”に対して、鉄側板の寸法S1を極の寸法S2と等しく設定することで、2つの等しい断面積(S1×t)および(S2×t)が得られる。第1の断面は鉄側板内で磁束の方向に略垂直であり、第2の断面は極内の磁束の方向に略垂直である。
【0034】
図5E、5Fは、薄板側面
図500Eおよび薄板斜視
図500Fを示す(典型的な薄板が
図5Cに示されている)。薄板は、中央部583によって相互接続される上突出部582および下突出部584を有する。
図5Cを参照して、上突出部582はS極570の一部に対応し、下突出部584はN極574の一部に対応し、中央部583は鉄側板572の一部に対応する。
【0035】
ある例において、薄板は、分離部が最初は平面586、583、585であるシートストックから切断されるか、または、分離される。第1延長部586を上方に曲げて上突出部582を形成し、第2延長部585を下方に曲げて下突出部584を形成する。ローターにより画定される円筒環のような円筒形状にフィットするまで曲げられると、中央部は半径“r1”で角度方向に沿って角度“α”だけ湾曲し、多くの極を含む装置を収容する。
【0036】
切断ダイス、トーチ、レーザ、ミル等のいずれかを使ったさまざまな例において、ローターセグメントはシートストックから分離され、曲がった中央部を有する平坦部が生成され、中央部の両端部は反対方向に曲げられて未完成ローターセグメントを形成する。真空含浸または他の適当な方法を使って、バーニッシュまたは他の適当な絶縁材料とともに積層する方法が以下で説明される。積層した後、ローターセグメントの未完成端部は所定の長さに切断される。
【0037】
図5Gは隣接する傾斜ローターセグメントの側面
図500Gを示す。ローターセグメント591、592のそれぞれの、1/2N極597、598および1/2S極593、594は、中央線CLに垂直な軸線y1−y1に関して角度βで傾斜した側面を有する対応する鉄側板595、596により相互接続される。ある例において、角度βは10度から30度の範囲であり、ある例においては、角度βは19.9+/−5度の範囲である。さまざまな例において、傾斜した鉄側板を有するローターセグメントは
図5Eおよび5Fに示すものと類似の薄板により作成された積層構造である。傾斜鉄側板を有しないローターセグメントに比べ、傾斜鉄側板を有するローターセグメントは、傾斜鉄側板がステーターの歯ともはやアライメントされないため、アーマチュア磁束がローターセグメントに移るのを減少させるのに有用である。
【0038】
図6はステーター部600を示す。ステーター部は
図4Aのステーターのひとつの実施形態のステーター部に対応する。特に、ステーター部は1ステージ661のセクタおよび部分ステージ662のセクタを示す。これらのリムは、外側の直径の大きいリム640、中間の直径の大きいリム(または2つの隣接リム)642、および、それらの間の直径の小さいリム641を有する。さまざまな例において、直径の小さいリムは連続アーマチュア鉄背面シリンダ614の一部であり、さまざまな例において、リムは、一体的に鉄背面シリンダに固定されるか、および/または、縮み嵌め、機械的固定部材、半田付け等により取り付けられる。
【0039】
外側の直径の大きいリム640は厚さt2の単一プラテン620を有する。中間の直径の大きいリム642は2つのプラテン622、624を有する。プラテンの各々は、プラテンの外周612から半径方向に伸長するスロット474を有する。スロットはアーマチュア巻き線471、472を受けるように設計され、ある例において、スロットはアーマチュア巻き線上部加熱パイプ(図示せず)を受けるように設計されている。隣接スロットの各対を分離するのは、スロット616のベースからプラテンの外周へ延在するステーター歯610である。
【0040】
図3と関連して説明すると、ステーターは、アーマチュアコイルおよびフィールドコイルを有する。アーマチュアコイル364、471、472はスターターの大きい直径のリムと一体化されている。フィールドコイルはステーターの小さい直径のリムの周りに位置する。さまざまな例において、フィールドコイルは直流電源によって付勢され、電動発電機が動作中にローターセグメントを磁化する。同様に、アーマチュアコイルは電動発電機が動作中にステーター歯を磁化する。ローターの磁力およびステーターの磁力が相互作用することにより、電動モード(電力消費)で動作するためのトルク、および、発電モード(電力生成)で動作するためのトルクが生成される。
【0041】
当業者は、電動発電機のアーマチュアコイルが多くの異なる方法で配列可能であることを良く知っている。例えば、アーマチュアコイルは、単相または3相動作用に配列されてよい。また、スロット間隔は、アーマチュア巻き線の緩みによるローターの加熱を減少させるように、特定の装置特徴を与えるべく選択される。ここに参考文献として組み込む、Nakamuraによる米国特許第4,462,859号、およびKawamuraらによる第5,231,324号にはアーマチュア巻き線、アーマチュア巻き線設計、および、アーマチュア巻き線配列が開示されている。
【0042】
ひとつの例において、ステーター312のアーマチュア巻き線364は、複数の電力チャネルが可能であるような複数の電力コンバータとともに使用される単極電動発電機に適するように配列される。例えば、5極装置において、ひとつの電力コンバータは、5つの電力チャネルがイネーブルとなるように5極のそれぞれと関連している。単一の電力コンバータ設計に対するこれらの設計の利点は、複数の電力コンバータで使用される絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのパワー半導体に対するより低い定格電力、および、より低い関連定格電流である。電力チャネル数は必要に応じて変化してよい。例えば、電力チャネルの数を選択するためのひとつの基準は、電力チャネル数と半導体定格電流との間で一般に逆の関係を生じさせる、半導体定格電流における制限である。
【0043】
図7Aは、5つの電力コンバータ700Aとともに使用するための5極単極電動発電機のステーターの断面略示図である。ステーター断面は、半径方向に境界で5つのセクションG1−G5に分割され、それぞれは72°円周角を有する。それぞれのセクションはスターターチャネルと呼ばれ、各電力チャネルはステーターチャネルおよび電気的接続されたコンバータチャネルを有する。
【0044】
図7Bは、5極、5ステージ単極電力発電機700Bで使用するように構成されたローターセグメントの格子を示す。
図7Cは5つの電力チャネル700Cをサポートするために格子がステーターチャネルG1−G5に分割される様子を示す。例えば、第1のステーターチャネルG1はグループG11の5つのローターセグメントに対応する正弦波742の第1の半分、グループG12の5つのローターセグメントに対応する正弦波744の第2の半分を有する正弦波出力電力740を与える。
【0045】
さまざまな例において、複数極の装置の動作周波数は、ローター速度および極対の数に基づいて計算される。例えば
図7Bのステーター格子を使用する装置は5つの極対を有する。ローター速度が毎分30000回転(RPM)であれば、周波数は基本周波数(30000回転/60秒)に極対の数を乗じた数と等しい、すなわち、2500Hzである。
【0046】
図7Dは、スロットが形成されたステーターリム部700Dの平面図である。スロットを有するステーターリム部751は72°の円周角を有し、5つの電力チャネルを有する5つの単極装置で使用するための5つのステーターチャネルのステーターと互換性を有する。ステーターリムの外周には、1−12の符号が付された12個のステータースロット752が設けられている。各スロットは、アーマチュアコイルの巻き線の両端部の間に配置されるアーマチュアコイルを受けるためのものである。当業者には理解できるように、ステータースロットの数は、異なるアーマチュアコイル設計および配列を収容するべく変更可能である。図示する例において、スロット1−12は、3つの相の巻き線A+(+1)、B−(−0.5)、B−(−0.5)、C+(+0.5)、C+(+0.5)、A−(−1)、A−(−1)、B+(+0.5)、B+(+0.5)、C−(−0.5)、C−(−0.5)、A+(+1)を受けとる。
【0047】
図7Eは、単一のステーターチャネルがステーターリム700Eに配置されている様子を示す。アーマチュアコイルがステーター上で一巻きずつ巻かれながら、ステーターに取り付けられて完全なコイルとなるか、周知の他の手段によりステーターと一体化されるか、その組み合わせで配置される場合、使用されるアーマチュア構成方法と無関係に、アーマチュアコイルおよびアーマチュアコイル巻き線と呼ぶ。
【0048】
3つの電気相A、B、Cを反映する3つのアーマチュアコイル巻き線が示されている。第1のアーマチュアコイル巻き線AL/A+はスロット1と嵌合し、スロット6A−、スロット12A+、スロット7AN/A−に次々と嵌合する。第2のアーマチュアコイル巻き線BL/B+は、スロット9と嵌合し、スロット2B−、スロット8B+、スロット3BN/B−に次々と嵌合する。第3のアーマチュアコイル巻き線CL/C+は、スロット5と嵌合し、スロット10C−、スロット4C+、スロット11C−に次々と嵌合する。さまざまな例において、各アーマチュアコイル巻き線AL、BL、CLの一端は電力コンバータに接続され、アーマチュアコイル巻き線AN、BN、CNの反対端部は相互に接続されている。
図7Fは、
図7Eのアーマチュアコイル相と関連する正弦波形700Fを示す。
【0049】
図7Gは3層の5チャネル単極電動発電機ステーター700Gのアーマチュアコイルの略示図である。電気的接続部J1−J5において、アーマチュアコイルA1−A5、B1−B5、および、C1−C5のそれぞれの第1端部は相互接続されている。これらのコイルの反対端部は5つの電力コンバータと相互接続するようにグループ化されている(A1、B1、C1:A2、B2、C2:A3、B3、C3:A4、B4、C4:A5、B5、C5)。
【0050】
図7Hは、パワーエレクトロニクスおよびコントロール700Hの略示図である。2つ以上のステーター電力チャネルの接続が示されている。アーマチュアコイル接続A1/B1/C1、A2/B2/C2は、パワーエレクトロニクス接続ブロック782、784に作成されている。相接続A/B/Cを介して電力がコンバータ772により変換される。中間フィルタは、直列のインジケータセットL11/L12/L13、L21/L22/L23、および、並列の位相コンデンサC12/C13/C14、C22/C23/C24を備える。
【0051】
AC−DCコンバータ772、774は、正のライン771、775および負のライン773、779を介するDCバス781によって電力を変換する。バスとコンバータとをインターフェースする保護およびコントロールは、プリチャージ回路およびヒューズを有する。ある例において、これらの機能は、スイッチS11、S21、直列に接続された抵抗R11、R21およびダイオードD11、D21、マスター制御コマンドおよび検知したコンバータDC電圧に従ってスイッチを動作させるためのスイッチ自動ユニット762、764を含む関連スイッチオートメーションによって実現される。このヒューズ機能は正のバスライン771、775におけるヒューズF11、F21によって与えられる。コンデンサC11およびC21はコンバータDC端子をまたぐ。
【0052】
マスターコントローラ770は、コンバータABCのそれぞれ、および、スイッチオートメーションユニットPCCのそれぞれと相互接続される。バス電圧Vをモニターすると、マスターコントローラはスイッチオートメーションユニット762、764およびコンバータ772、774に制御信号を与え、特定のバス電圧を維持する。
【0053】
本願発明のさまざまな例を説明してきたが、これらは例示に過ぎず、発明を限定するものではない。本願発明の思想および態様から離れることなく、さまざまな修正および変更が可能であることは当業者の知るところである。本願発明の思想および態様は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲およびそれを均等の範囲に限定されるべきものである。