(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
同一の変動パターンコマンドに対応付けられる複数の選択領域群に属する選択領域のうち、乱数情報が選択可能に割り振られた選択領域には、当該選択領域に対応付けられた演出状態時に実行される演出の態様が対応付けられていることを特徴とする請求項2または3記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0027】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
【0028】
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0029】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0030】
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0031】
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0032】
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0033】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0034】
また、第2始動口22は、遊技盤8の裏面側から正面側に向けて出没可能な可動片22bを有しており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片22bが遊技盤8の裏面側に没入して、遊技領域16から退避した状態、すなわち、閉状態にある場合には、可動片22bの正面を遊技球が流下する構成となっており、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。
【0035】
これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、遊技領域16に向けて突出した開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
【0036】
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが所定の態様で開放されるとともに、この開閉扉28bが遊技球を大入賞口28内に導く受け皿として機能する。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0037】
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
【0038】
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50aを備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。
【0039】
また、遊技盤8の裏面側であって、かつ、演出表示部50aよりも遊技機1の正面側には、演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、図示のように剣を模した形状に構成されており、演出表示部50aの前面から退避して遊技機1に正対する遊技者から視認できない初期位置から、図示のように演出表示部50aの前面に臨む変位位置へと変位可能に設けられている。
【0040】
また、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。さらに、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。なお、
図1および
図2においては図示していないが、前枠6には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が複数設けられている(
図3参照)。
【0041】
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0042】
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
【0043】
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【0044】
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0045】
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
【0046】
また、主制御基板100には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板100によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
【0047】
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
【0048】
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0049】
また、主制御基板100には、払出制御基板120および副制御基板200が接続されている。
【0050】
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には遊技情報出力端子板110が接続されており、主制御基板100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板110を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
【0051】
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
【0052】
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ123が接続されている。この皿満タン検出スイッチ123は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
【0053】
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ123から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
【0054】
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび発射ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
【0055】
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210または電飾制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0056】
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板210のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
【0057】
電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置52を可動したり演出照明装置54を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板200に送信する。
【0058】
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力するようになっている。
【0059】
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
【0060】
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
【0061】
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では1/399)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では1/39.9)設定された遊技状態である。
【0062】
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
【0063】
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に付与される遊技利益が対応付けられた特別図柄の決定処理(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
【0064】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(特別図柄乱数、大当たり乱数、第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第2保留とよぶ。
【0065】
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の2つの記憶領域を備えており、また、両保留記憶領域はそれぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第1保留記憶領域の第1〜4記憶部に第1保留として記憶され、第2始動口22に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第2保留記憶領域の第1〜4記憶部に第2保留として記憶される。
【0066】
したがって、第1保留記憶領域に4つの第1保留が記憶された状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはなく、また、第2保留記憶領域に4つの第2保留が記憶された状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはない。
【0067】
図4は、特別図柄判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜797の範囲内から1つの特別図柄乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態と、に応じて特別図柄判定テーブルが選択され、当該選択された特別図柄判定テーブルと取得された特別図柄乱数とによって大当たりの判定が行われる。
【0068】
低確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図4(a)に示す特別図柄判定テーブル1が参照される。この特別図柄判定テーブル1によれば、特別図柄乱数が0または1であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/399となる。
【0069】
また、高確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図4(b)に示す特別図柄判定テーブル2が参照される。この特別図柄判定テーブル2によれば、特別図柄乱数が0〜19であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/39.9となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
【0070】
また、低確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図4(c)に示す特別図柄判定テーブル3が参照される。この特別図柄判定テーブル3も、特別図柄判定テーブル1と同様に、特別図柄乱数が0または1であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/399となる。
【0071】
また、高確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、
図4(d)に示す特別図柄判定テーブル4が参照される。この特別図柄判定テーブル4も、特別図柄判定テーブル2と同様に、特別図柄乱数が0〜19であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/39.9となる。このように、第2保留の大当たり判定においても、第1保留の大当たり判定と同様に、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
【0072】
図5は、特別図柄の種別を決定するための図柄種別判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜299の範囲内から1つの大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、上記の大当たりまたはハズレの判定結果と、に応じて図柄種別判定テーブルが選択され、当該選択された図柄種別判定テーブルと取得された大当たり乱数とによって特別図柄の種別が決定される。
【0073】
上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル1が参照される。この図柄種別判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A、B、C、D、E、F、G、H、I、J(以下「A〜J」と記す)の10種類の特別図柄が対応付けられており、例えば、大当たり乱数が「0」であった場合には、特別図柄Aが決定されることとなる。
【0074】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第2保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル2が参照される。この図柄種別判定テーブル2によっても、上記図柄種別判定テーブル1と同様の確率で各特別図柄が決定される。
【0075】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留または第2保留を判定した結果、ハズレの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル3が参照される。この図柄種別判定テーブル3によれば、大当たり乱数とは無関係に特別図柄の種別が決定される。ここでは、第1保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Xが決定され、第2保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Yが決定される。以下では、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
【0076】
図6は、大当たりの抽選結果を遊技者に報知する際の演出の態様(変動パターン)を決定する変動パターンコマンド決定テーブルのうち、前半の演出の態様を決定する第1変動パターンコマンド決定テーブルの一例を説明する図である。
図6(a)は、非時短遊技状態において参照される第1変動パターンコマンド決定テーブルを示し、
図6(b)は、時短遊技状態において参照される第1変動パターンコマンド決定テーブルを示している。
【0077】
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの第1変動パターン乱数が取得されるとともに、0〜99の範囲内から1つの第2変動パターン乱数が取得される。なお、本実施形態においては、演出の態様が前半部分と後半部分とに分かれており、第1変動パターン乱数に基づいて前半の演出態様が決定され、第2変動パターン乱数に基づいて後半の演出態様が決定される。以下では、第1変動パターン乱数と第2変動パターン乱数とを総称して変動パターン乱数とよぶ。
【0078】
そして、遊技球が入球した始動口、上記の大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別、および、遊技状態に応じて、第1変動パターンコマンド決定テーブルが決定される。各第1変動パターンコマンド決定テーブルには、変動演出の態様のうち前半部分の演出態様と、第1変動パターン乱数とが対応付けられており、選択された第1変動パターンコマンド決定テーブルと、第1変動パターン乱数とによって、第1変動パターンが1つ決定されることとなる。なお、
図6において、第1変動パターンのうち「なし(0秒)」は、変動演出のうち前半部分の演出が行われないことを示すものである。
【0079】
図7および
図8は、後半の演出の態様を決定する第2変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図である。
図7に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルは、第1変動パターンとして「なし(0秒)」が決定された場合に選択されるテーブルの一例であり、
図8に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルは、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合に選択されるテーブルの一例である。
【0080】
図7に示すように、第1変動パターンとして「なし(0秒)」が決定された場合に選択される第2変動パターンコマンド決定テーブルは、テーブルA1、A2、テーブルB1、B2の二種類設けられており、これらの各テーブルが、遊技状態および始動口種別に応じて図示のとおりに選択されることとなる。なお、第2変動パターンコマンド決定テーブルとしてテーブルA1、A2、B1、B2が選択された場合には、保留の数に応じて「通常ハズレ(12秒)」または「短縮ハズレ(8秒)」のいずれかの第2変動パターンが決定される。
【0081】
ただし、
図7において示す保留数は、変動を開始する保留と同一種別の保留のみを対象としている。つまり、第1保留に基づいて特別図柄の変動を開始する場合には、第1保留数(X1)に応じて第2変動パターンが決定され、第2保留に基づいて特別図柄の変動を開始する場合には、第2保留数(X2)に応じて第2変動パターンが決定されることとなる。
【0082】
一方、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合には、
図8に示すように第2変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。
図8(a)は、非時短遊技状態において参照される第2変動パターンコマンド決定テーブルを示し、
図8(b)、
図8(c)は、時短遊技状態において参照される第2変動パターンコマンド決定テーブルを示している。この図からも明らかなように、「なし(0秒)」以外の第1変動パターンが決定された場合には、変動を開始する保留の種別(第1保留であるか第2保留であるか)、決定された特別図柄の種別、遊技状態(非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるか)、およびテーブル切換状態(テーブル切換前であるかテーブル切換後であるか)に応じて、それぞれ第2変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。各テーブルには第2変動パターン乱数と、後半の変動演出の態様を決定する第2変動パターンとが対応付けられており、第2変動パターン乱数に基づいて、いずれかの第2変動パターンが決定されることとなる。
【0083】
図9は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動TBL1が設けられている。そして、特別図柄A〜Jのいずれかが決定されると、この作動TBL1を参照して特別遊技が実行される。この作動TBL1によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に9個の遊技球が入球する(カウントC=9)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が15回実行される。なお、各特別遊技において、ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、それぞれ2.0秒に設定されている。
【0084】
図10は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技の終了後の遊技状態は、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別によって決定される。
【0085】
図示のとおり、特別図柄A、B、Cが決定された場合には、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄D、E、F、G、H、I、Jが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される。なお、高確率遊技状態は、大当たりの抽選結果が10000回確定するまで継続する。高確率遊技状態においては、大当たりの当選確率が1/39.9に設定されていることから、実質的には、大当たりに再度当選するまで高確率遊技状態が継続することとなる。
【0086】
また、特別遊技の終了後の遊技状態としては、高確率遊技状態または低確率遊技状態に加えて、時短遊技状態に設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の種別に応じて次のようにして決定される。
【0087】
すなわち、大当たり図柄(特別図柄A〜J)が決定されて特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態として必ず時短遊技状態に設定される。ただし、時短遊技状態の継続回数(時短回数)は、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別によって異なっている。具体的には、特別図柄A、Dが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が10回確定するまで時短遊技状態が継続し、特別図柄B、Eが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が20回確定するまで時短遊技状態が継続し、特別図柄C、Fが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が30回確定するまで時短遊技状態が継続する。また、特別図柄G、H、I、Jが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たりの抽選結果が10000回確定するまで時短遊技状態が継続する。ただし、上記した時短遊技状態の継続回数(時短回数)は最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、継続回数が設定されることとなる。
【0088】
また、特別図柄G、H、I、Jが決定されて特別遊技が実行された場合には、テーブル切換回数がそれぞれ図示の回数に設定される。このテーブル切換回数というのは、
図8(b)および
図8(c)に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルのうち、テーブル切換前のテーブルF1、F2、G1、G2から、テーブル切換後のテーブルH1、H2、I1、I2に切り換えるまでの変動回数を示すものである。
【0089】
すなわち、特別図柄G、H、I、Jが決定されると、いずれも高確率遊技状態であって、かつ、時短遊技状態に設定され、その継続回数がいずれも10000回に設定される。
このとき、例えば、特別図柄Gが決定されて特別遊技が実行された場合には、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されてから、最初の10回の大当たりの抽選までは、
図8(b)に示すテーブルF1、F2、G1、G2が選択され、11回目の大当たりの抽選以降は、
図8(c)に示すテーブルH1、H2、I1、I2が選択される。このように、テーブル切換回数というのは、遊技状態の変更を伴わずに、第2変動パターンコマンド決定テーブルを切り換えるまでの大当たりの抽選回数を設定するものである。換言すれば、設定されたテーブル切換回数だけ大当たりの抽選が行われると、遊技状態が変更することなく、つまり、高確率遊技状態であって、かつ、時短遊技状態のまま、第2変動パターンコマンド決定テーブルが変更されることとなる。
【0090】
なお、特別図柄A〜Fが決定されて特別遊技が実行された場合には、遊技状態が変更されるまでテーブルが切り換わることはないため、テーブル切換回数は設定されない。また、特別図柄Jが決定されて特別遊技が実行された場合には、高確率遊技状態であって、かつ、時短遊技状態に設定されたときから、テーブルH1、H2、I1、I2が選択されるように設定されている。
【0091】
図11は、普通図柄判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
【0092】
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの普通図柄乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(普通図柄乱数)を普図保留とよぶ。
【0093】
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図11(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、普通図柄乱数が0であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
【0094】
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図11(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、普通図柄乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
【0095】
図12(a)は、普通図柄変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図であり、
図12(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
【0096】
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて
図12(b)に示すように通電制御される。
【0097】
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。
【0098】
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
【0099】
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0100】
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
【0101】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
【0102】
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
【0103】
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数を更新する演出乱数更新処理を行う。
【0104】
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数および大当たり乱数を更新する際に参照される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
【0105】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
【0106】
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒、以下「2ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
【0107】
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
【0108】
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数、大当たり乱数、普通図柄乱数を更新する処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
【0109】
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
【0110】
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
【0111】
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
【0112】
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認するとともに、遊技球の入球があった場合には、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
【0113】
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88,90の表示データを作成する処理を行う。
【0114】
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
【0115】
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
【0116】
図15は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
【0117】
(ステップS310)
まず、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
【0118】
(ステップS320)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタを加算して更新する。
【0119】
(ステップS330)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、
図16を用いて後述する。
【0120】
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理は、各種データの記憶領域を異にする点を除いて、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理と同じである。
【0121】
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定する。このゲート検出スイッチ入力処理については、
図18を用いて後述する。
【0122】
図16は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0123】
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0124】
(ステップS330−2)
上記ステップS330−1において、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
【0125】
(ステップS330−3)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている第1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、第1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−4に処理を移し、第1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0126】
(ステップS330−4)
上記ステップS330−3において、第1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0127】
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された特別図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した特別図柄乱数を記憶する。
【0128】
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された大当たり乱数を取得するとともに、当該取得した大当たり乱数を、上記ステップS330−5で特別図柄乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0129】
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−5およびステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0130】
(ステップS331)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS330−5〜ステップS330−7で記憶部に記憶された各乱数を判定する事前判定処理を実行し、当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0131】
図17は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
【0132】
(ステップS331−1)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS330−5で記憶部に記憶された特別図柄乱数を、上記した特別図柄判定テーブル1または特別図柄判定テーブル2に基づいて判定する。具体的には、現在の遊技状態に応じて、
図4に示す特別図柄判定テーブル1または特別図柄判定テーブル2を選択するとともに、選択したテーブルを参照して特別図柄乱数を判定し、当該事前判定結果をメインRAM100cの所定の処理領域に記憶する。なお、各乱数の判定は、大当たりの抽選を行うとき、すなわち、特別図柄の変動表示を開始するとき、および、当該特別図柄の変動表示よりも前、より具体的には、第1保留または第2保留が留保されたときの2回行われる。以下では、第1保留または第2保留が留保されたときになされる各乱数の判定処理を事前判定とよび、特別図柄の変動表示を開始するときになされる判定と区別することとする。
【0133】
(ステップS331−2)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS330−6で記憶部に記憶された大当たり乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−1の事前判定によって「大当たり」の結果が導出された場合には、
図5に示す図柄種別判定テーブル1を選択するとともに、当該選択したテーブルを参照して大当たり乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された特別図柄の種別を、メインRAM100cの所定の処理領域に記憶する。一方、上記ステップS331−1の事前判定によって「大当たり」の結果が導出されなかった場合には、特別図柄Xに係るデータを、メインRAM100cの所定の処理領域に記憶する。
【0134】
(ステップS331−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS330−7で記憶部に記憶された第1変動パターン乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−2の事前判定結果によって導出された特別図柄の種別に応じて、
図6に示す第1変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択したテーブルを参照して第1変動パターン乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された第1変動パターンの種別に係る情報(以下、「第1変動パターン事前判定情報」という)を、メインRAM100cの所定の処理領域に記憶する。
【0135】
(ステップS331−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS330−7で記憶部に記憶された第2変動パターン乱数を事前判定する。具体的には、上記ステップS331−3の事前判定結果によって導出された第1変動パターン事前判定情報、現在の遊技状態、テーブル切換回数、上記ステップS331−2の事前判定結果によって導出された特別図柄の種別に応じて、
図7または
図8に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、選択したテーブルを参照して第2変動パターン乱数を事前判定する。そして、当該事前判定によって導出された第2変動パターンの種別に係る情報(以下、「第2変動パターン事前判定情報」という)を、メインRAM100cの所定の処理領域に記憶する。
【0136】
(ステップS331−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−3および上記ステップS331−4においてメインRAM100cに記憶された第1変動パターン事前判定情報および第2変動パターン事前判定情報に基づいて始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットし、事前判定処理(第1始動口検出スイッチ入力処理)を終了する。これにより、第1保留が留保された時点における第1変動パターン事前判定情報と第2変動パターン事前判定情報と、が副制御基板200に送信されることとなる。
【0137】
なお、始動入賞コマンドは、新たに留保された保留が、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の各記憶部のうち、いずれの記憶部に記憶されたのかについて識別可能に構成されている。これにより、始動入賞コマンドを受信した副制御基板200においも、第1保留または第2保留がいくつ留保されているのかを識別することが可能となっている。また、始動入賞コマンドには、上記の第1変動パターン事前判定情報および第2変動パターン事前判定情報に加えて、上記ステップS331−2で導出された特別図柄の種別についての事前判定情報が識別可能に対応付けられている。これらの各事前判定情報は、1つのコマンドに対応させてもよいし、それぞれの情報を別個のコマンドに対応させ、複数コマンドを送信することとしてもよい。この事前判定処理は第2始動口22に遊技球が入球した場合にも同様に行われる。
【0138】
図18は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0139】
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0140】
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0141】
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0142】
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された普通図柄乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、普通図柄乱数が取得されると、第1記憶部から順に普通図柄乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した普通図柄乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された普通図柄乱数を普図保留とよぶ。
【0143】
次に、
図19〜
図25を用いて、主制御基板100において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
【0144】
図19は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
【0145】
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
【0146】
次に、メインCPU100aは、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理を実行するが、これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0147】
図20は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0148】
(ステップS420−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=00と判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特図特電データ=00ではないと判定した場合には当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0149】
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、特図特電データ=00であると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されているかを判定する。その結果、第2保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−3に処理を移し、第2保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−4に処理を移す。
【0150】
(ステップS420−3)
上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている第2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第2保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな第2保留数(X2)として記憶する。
【0151】
(ステップS420−4)
また、上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されているかを判定する。その結果、第1保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−5に処理を移し、第1保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
【0152】
(ステップS420−5)
上記ステップS420−4において、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている第1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第1保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0153】
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、特別図柄判定テーブル(
図4参照)および図柄種別判定テーブル(
図5参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に複写された特別図柄乱数および大当たり乱数を、それぞれ選択したテーブルに基づいて判定して、いずれかの特別図柄を決定するとともに、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM100cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
【0154】
このように、この特別図柄変動開始処理によれば、第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、第2保留に基づいて特別図柄決定処理がなされる。つまり、ここでは、第2保留が第1保留に優先して処理されることとなる。
【0155】
(ステップS421)
次に、メインCPU100aは、
図6に示す第1変動パターンコマンド決定テーブル、および、
図7または
図8に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルのうち、現在の遊技状態等に基づいて、対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に上書きされた変動パターン乱数を、選択したテーブルに基づいて判定することにより変動パターンを決定する。この変動パターン決定処理については、
図21を用いて後述する。
(ステップS420−7)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器82、84において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
【0156】
(ステップS420−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421で決定した変動時間を変動時間カウンタにセットする。
【0157】
(ステップS420−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0158】
(ステップS420−10)
また、上記ステップS420−4において、第1保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
【0159】
図21は、上記ステップS421の変動パターン決定処理を説明するフローチャートである。
【0160】
(ステップS421−1)
まず、メインCPU100aは、始動口種別(第1始動口または第2始動口)、現在の遊技状態、および特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別を判定し、
図6に示す複数種類の第1変動パターンコマンド決定テーブルから1のテーブルを決定する。
【0161】
(ステップS421−2)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第1変動パターン乱数を、上記ステップS421−1で選択した第1変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて判定することにより第1変動パターンを決定する。
【0162】
(ステップS421−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された第1変動パターンに対応する第1変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0163】
(ステップS421−4)
次に、メインCPU100aは、始動口種別(第1始動口または第2始動口)、現在の遊技状態、特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別、上記ステップS421−2で決定された第1変動パターン(なし(0秒)であるか否か)、さらには、
図8(c)に示す切換後のテーブル選択を示すテーブル切換後フラグの設定状況を判定し、
図7および
図8に示す複数種類の第2変動パターンコマンド決定テーブルから1のテーブルを決定する。
【0164】
(ステップS421−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第2変動パターン乱数を、上記ステップS421−4で選択した第2変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて判定することにより第2変動パターンを決定する。
【0165】
(ステップS421−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−5で決定された第2変動パターンに対応する第2変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0166】
(ステップS421−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された第1変動パターンの変動時間と、上記ステップS421−5で決定された第2変動パターンの変動時間と、を合算した変動時間を記憶し、当該変動パターン決定処理を終了する。
【0167】
図22は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0168】
(ステップS430−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=01と判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、特図特電データ=01ではないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0169】
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、特図特電データ=01と判定した場合には、メインCPU100aは、変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−3に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0170】
(ステップS430−3)
上記ステップS430−2において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−6で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
【0171】
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0172】
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0173】
(ステップS430−6)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0174】
図23は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。
【0175】
(ステップS440−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=02と判定した場合にはステップS440−2に処理を移し、特図特電データ=02ではないと判定した場合には当該停止後処理を終了する。
【0176】
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、特図特電データ=02と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS430−5でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−3に処理を移す。
【0177】
(ステップS440−3)
上記ステップS440−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、時短遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた特定変動回数記憶領域を更新する。この特定変動回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残り変動回数(継続回数)が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に時短遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−4に処理を移す。
【0178】
(ステップS440−4)
次に、メインCPU100aは、
図7に示す第2変動パターンコマンド決定テーブルのうち、
図8(b)に示す切換前のテーブルから、
図8(c)に示す切換後のテーブルに切り換えるために必要となる処理を行う。具体的には、特別図柄G、H、Iが決定されて特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の終了後に、時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態に設定され、このとき、同時に、メインRAM100cのテーブル切換回数記憶領域に、テーブル切換回数(T)=10、20、30のいずれかが設定される。ここでは、現在記憶されているテーブル切換回数(T)から「1」減算した値を新たなテーブル切換回数(T)として記憶する。そして、メインCPU100aは、テーブル切換回数(T)が「1」から「0」になった場合に、テーブル切換後フラグをオンする。これにより、次回以降の特別図柄の変動表示に際して第2変動パターンコマンドを決定する場合に、
図8(c)に示す切換後テーブルが選択されるようになる。
【0179】
(ステップS440−5)
次に、メインCPU100aは、高確率遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた高確変動回数記憶領域を更新する。この高確変動回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残り変動回数(継続回数)が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に高確遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−6に処理を移す。
【0180】
(ステップS440−6)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−7に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−8に処理を移す。
【0181】
(ステップS440−7)
上記ステップS440−6において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、次の特別図柄の変動表示が開始可能となる。
【0182】
(ステップS440−8)
一方、上記ステップS440−6において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、現在の遊技状態を遊技状態バッファに記憶した後、遊技状態(高確遊技フラグ、高確残り変動回数、時短遊技フラグ、時短残り変動回数、テーブル切換回数、テーブル切換後フラグ)をリセットする処理を行う。
【0183】
(ステップS440−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
【0184】
(ステップS440−10)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。
【0185】
図24は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0186】
(ステップS450−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=03と判定した場合にはステップS450−2に処理を移し、特図特電データ=03ではないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0187】
(ステップS450−2)
上記ステップS450−1において、特図特電データ=03と判定した場合には、メインCPU100aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、ラウンド遊技が開始する前のオープニング処理、
図9に示す作動TBL1を参照して行われるラウンド遊技実行処理、ラウンド遊技の終了後のエンディング処理が行われる。また、ここでは、オープニング処理の開始時にオープニングコマンドがセットされ、各ラウンド遊技の開始時にラウンド開始コマンドがセットされ、エンディング処理の開始時にエンディングコマンドがセットされる。そして、これらの各コマンドを受信すると、副制御基板200において特別遊技中の演出が実行される。
【0188】
(ステップS450−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS450−2における特別遊技実行処理によって特別遊技が終了したか、より具体的には、全てのラウンド遊技が終了するとともに、エンディング処理によって計時されるエンディング時間が経過したかを判定する。その結果、特別遊技が終了したと判定した場合にはステップS450−4に処理を移し、特別遊技は終了していないと判定した場合には、そのまま当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0189】
(ステップS450−4)
上記ステップS450−3において、特別遊技は終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0190】
図25は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
【0191】
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶された特別図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技状態データをロードする。そして、
図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、これら特別図柄データに基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確継続回数(残り変動回数)、時短遊技フラグ、時短継続回数(残り変動回数)、テーブル切換回数、テーブル切換後フラグを設定する。
【0192】
(ステップS460−2)
次に、メインCPU100aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確継続回数(残り変動回数)、時短遊技フラグ、時短継続回数(残り変動回数)、テーブル切換回数に係る情報に加え、特別遊技の実行契機となった特別図柄の種別に係る情報を有している。
【0193】
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
【0194】
次に、
図26〜
図30を用いて、主制御基板100において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
【0195】
図26は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
【0196】
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
【0197】
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0198】
図27は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0199】
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0200】
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0201】
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0202】
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている普通図柄乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に普通図柄乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ番号(序数)の小さい記憶部にシフトさせる。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普通図柄保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
【0203】
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された普通図柄乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、
図11(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、
図11(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。
【0204】
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
【0205】
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0206】
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0207】
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、
図12(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
【0208】
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
【0209】
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
【0210】
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0211】
図28は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0212】
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0213】
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0214】
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。
【0215】
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0216】
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0217】
図29は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
【0218】
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0219】
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
【0220】
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
【0221】
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0222】
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0223】
図30は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0224】
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0225】
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
【0226】
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
【0227】
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データをセットする。
【0228】
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0229】
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
【0230】
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0231】
以上のように、主制御基板100において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板100から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板200において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、副制御基板200において決定、制御され、特別図柄の変動表示中に演出表示部50aに表示される変動演出について、具体的に説明する。
【0232】
本実施形態においては、
図31(a)に示すように、演出表示部50aに表示される3つの演出図柄40a、40b、40cの組み合わせによって、大当たりの抽選結果を遊技者に報知するようにしている。
【0233】
演出図柄40a、40b、40cのそれぞれは、1〜9の数字が記された9種類の図柄から構成されている。そして、特別図柄の変動表示が開始するのとほぼ同時に、
図31(b)に示すように、演出図柄40a、40b、40cのそれぞれが、9種類の図柄を縦方向にスクロール表示させる変動演出を開始する。なお、
図31(b)における矢印は、演出図柄40a、40b、40cが変動表示中(縦方向のスクロール表示中)であることを示している。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出表示部50aに、全ての演出図柄40a、40b、40cが停止表示される。
【0234】
このように、特別図柄の変動表示中には、演出図柄40a、40b、40cが演出表示部50aに変動表示される変動演出が行われる。本実施形態においては、変動演出の態様が、「リーチなし演出」、「リーチ演出」、「擬似連続リーチ演出」に分類され、これらのいずれかの態様の変動演出が行われることとなる。
【0235】
図32は、「リーチなし演出」の一例を示す図である。「リーチなし演出」においては、
図32(a)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、
図32(b)に示すように、まず、演出図柄40aが停止表示する。その後、さらに所定時間経過後に、
図32(c)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと異なる図柄で停止表示し、その後、さらに所定時間が経過したところで、
図32(d)に示すように、最後に演出図柄40bが停止表示する。このとき、演出図柄40a、40b、40cの全てが同一の図柄で停止表示することはなく、これによって大当たりの抽選結果がハズレであったことが遊技者に報知される。
【0236】
なお、この「リーチなし演出」は、
図6に示すように、「なし(0秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。この「なし(0秒)」の第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ決定されるので、大当たり当選時に「リーチなし演出」が実行されることはない。また、「なし(0秒)」の第1変動パターンが決定された場合には、
図7に示すように、「通常ハズレ(12秒)」または「短縮ハズレ(8秒)」のいずれかの第2変動パターンが決定される。したがって、「リーチなし演出」中の画像や音声、あるいは変動演出の時間は、これらのいずれかの第2変動パターンに基づいて決定されることとなる。
【0237】
図33は、「リーチ演出」の一例を示す図である。「リーチ演出」においては、
図33(a)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、
図33(b)に示すように、まず、演出図柄40aが停止表示する。その後、さらに所定時間経過後に、
図33(c)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと同じ図柄で停止表示する。
【0238】
このとき、
図33(d)に示すように、演出図柄40bが変動表示を継続したままの状態で、演出表示部50aにおいて、「リーチ」という文字が、演出図柄40a、40b、40cに重畳表示される。その後、
図33(e)に示すように、演出役物装置52が初期位置から変位位置へと変位するとともに、所定時間、演出役物装置52が演出表示部50aの前面に臨んだ状態に保持される。
【0239】
そして、
図33(f)に示すように、演出役物装置52が初期位置へと復帰するとともに、演出図柄40a、40b、40cの表示面積が小さくなって、演出表示部50aの右上の表示領域に表示された後、演出表示部50aにおいて、ストーリー画像等のさまざまな演出画像が表示される。その後、
図33(g)に示すように、演出図柄40a、40b、40cの表示面積が元の大きさとなったところで、演出図柄40bが停止表示し、このときの演出図柄40a、40b、40cの停止表示態様によって大当たりの抽選結果が報知されることとなる。
【0240】
なお、この「リーチ演出」は、
図6に示すように、「リーチ(20秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。この「リーチ(20秒)」の第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合と、「ハズレ」であった場合との双方の場合に決定され得る。そして、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、
図33(g)に示すように、最終的に全ての演出図柄40a、40b、40cが同一の図柄で停止表示する。これに対して、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、演出図柄40a、40cは同一の図柄で停止表示するものの、演出図柄40bは、最終的に演出図柄40a、40cと異なる図柄で停止表示することとなる。
【0241】
また、「リーチ(20秒)」の第1変動パターンが決定された場合には、
図8に示すように、「スーパーA(30秒)」、「スーパーB(40秒)」、「スーパーC(50秒)」、「スーパーD(60秒)」、「プレミアE(60秒)」のいずれかの第2変動パターンが決定される。したがって、「リーチ演出」中の画像や音声、あるいは変動演出の時間は、これらのいずれかの第2変動パターンに基づいて決定されることとなる。
【0242】
なお、詳しい説明は省略するが、「疑似連続リーチ演出」は、上記した「リーチ演出」の前半に、演出図柄40a、40b、40cの変動表示が、所定の停止表示態様で仮停止表示した後、変動表示を再開するといった態様の演出が所定回数行われ、その後、上記した「リーチ演出」と同様の変動演出が実行されるものである。
【0243】
なお、「擬似連続リーチ演出」は、
図6に示すように、「疑似1リーチ(25秒)」、「疑似2リーチ(30秒)」、「疑似3リーチ(35秒)」、「疑似4リーチ(40秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合に実行される。これら各第1変動パターンコマンドは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合と、「ハズレ」であった場合との双方の場合に決定され得る。
【0244】
図34は、「連続演出」の一例を示す図である。「連続演出」は、連続する複数回の変動演出に亘って実行される演出であり、上記した「リーチなし演出」と、「リーチ演出」または「疑似連続リーチ演出」と、によって構成される演出である。具体的には、「リーチなし演出」に分類される演出態様は複数種類設けられており、この中には、「連続演出」に対応する演出態様が含まれている。同様に、「リーチ演出」または「疑似連続リーチ演出」に分類される演出態様もそれぞれ複数種類設けられており、この中には、それぞれ「連続演出」に対応する演出態様が含まれている。
【0245】
そして、「リーチなし演出」の演出態様のうち、「連続演出」に対応する演出態様と、「リーチ演出」または「疑似連続リーチ演出」のうち、「連続演出」に対応する演出態様と、が連続して実行されることにより、1つの「連続演出」が実現されることとなる。この「連続演出」では、次のような演出が行われる。
【0246】
例えば、
図34(a)に示すように、3つの保留が留保されている状態で連続演出の実行が決定されたとする。そして、
図34(b)に示すように、連続演出の1回目を構成する変動演出(連続2回前演出)が開始すると、当該変動演出の開始に伴って演出役物装置52が、初期位置から変位位置に変位する。このとき、演出表示部50aには、連続演出専用の画像が表示されており、その下部に、演出図柄40a、40b、40cが変動表示されている。
【0247】
そして、連続演出の1回目を構成する変動演出(連続2回前演出)が開始してから、所定時間(8秒または12秒)が経過すると、
図34(c)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが「ハズレ」であったことを示すハズレ報知態様で停止表示される。このとき、演出役物装置52は、変位位置に維持されたままとなっており、この状態で、
図34(d)に示すように、連続演出の2回目を構成する変動演出(連続1回前演出)が開始する。そして、連続演出の2回目を構成する変動演出(連続1回前演出)が開始してから、所定時間(8秒または12秒)が経過すると、
図34(e)に示すように、再び演出図柄40a、40b、40cがハズレ報知態様で停止表示される。なお、このときも、演出役物装置52は、変位位置に維持されたままとなっており、この状態で、
図34(f)に示すように、連続演出の3回目を構成する変動演出(連続当該演出)が開始する。
【0248】
そして、連続演出の3回目を構成する変動演出(連続当該演出)が開始してから所定時間が経過したところで、演出役物装置52が初期位置に復帰するとともに、演出表示部50aにストーリー画像が表示される。その後、演出表示部50aに演出図柄40a、40b、40cが停止表示され、大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。このように、本実施形態の「連続演出」は、複数回の連続する変動演出に亘って、一連の演出が実行されるものであり、遊技者が「連続演出」の実行中であることを容易に認識することができるようになっている。
【0249】
なお、本実施形態においては、連続演出の一態様として、「ガセ連続演出」が設けられている。「ガセ連続演出」というのは、通常の「連続演出」が「リーチなし演出」を1回もしくは複数回行った後に、最終的に「リーチ演出」で終了するのに対して、「連続2回前演出」と同一態様で「リーチなし演出」が1回のみ行われ、次回の変動演出から通常の演出態様に戻る演出である。つまり、「ガセ連続演出」は、
図34(a)〜
図34(c)の変動演出が行われ、次回以降、通常の変動演出が行われる。このように、「ガセ連続演出」を設けることにより、
図34(a)〜
図34(c)の変動演出が行われたときに、次の変動演出においても引き続き「連続演出」が行われるか否かについて、遊技者に疑念を抱かせて、期待感と緊張感とを同時に与えるようにしている。
【0250】
以下に、上記の演出を実行するための副制御基板200における制御処理について説明する。
【0251】
(副制御基板200のメイン処理)
図35は、副制御基板200のメイン処理を説明するフローチャートである。
【0252】
(ステップS1000)
サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
【0253】
(ステップS1001)
次に、サブCPU200aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。
【0254】
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図36は、副制御基板200のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板200には、所定の周期(2ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU200aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
【0255】
(ステップS1100)
まず、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
【0256】
(ステップS1200)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板200においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
次に、サブCPU200aは、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置56の操作の受け付け可否を判定するとともに、演出操作装置検出スイッチ56aの信号のチェックを行う。そして、演出操作装置検出スイッチ56aから操作信号が入力されたときに、演出操作装置56の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置56が操作されたことを画像制御基板210に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。
【0257】
(ステップS1400)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
【0258】
図37は、上記コマンド解析処理のうち、始動入賞コマンドを受信した場合に実行される始動入賞コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この始動入賞コマンドは、主制御基板100において、事前判定処理のステップS331−5(
図17参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図14参照)によって副制御基板200に送信される。
【0259】
すでに説明したように、始動入賞コマンドは、当該保留の保留種別(第1保留であるのか第2保留であるのか)と、留保された時点における各乱数の事前判定結果に係る情報、具体的には、第1変動パターン情報および第2変動パターン情報を有している。なお、始動入賞コマンドに、第1変動パターン情報や第2変動パターン情報に加えて、大当たりやハズレといった大当たりの抽選結果を付加してもよい。
【0260】
(ステップS1210−1)
始動入賞コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、受信した始動入賞コマンドを解析して、第1変動パターン情報をサブRAM200cの所定の記憶領域に記憶する。
【0261】
なお、サブRAM200cには、主制御基板100のサブRAM100cと同様に、第1保留記憶領域と第2保留記憶領域とが設けられており、受信した始動入賞コマンドが第1保留に係るコマンドであった場合には、第1変動パターン情報を第1保留記憶領域に記憶し、受信した始動入賞コマンドが第2保留に係るコマンドであった場合には、第1変動パターン情報を第2保留記憶領域に記憶する。このとき、両保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部〜第4記憶部を備えており、サブCPU200aは、主制御基板100において保留が記憶されたのと同じ番号の記憶部に第1変動パターン情報を記憶する処理を行う。
【0262】
(ステップS1210−2)
次に、サブCPU200aは、受信した始動入賞コマンドを解析し、上記第1変動パターン情報を記憶したのと同じ記憶部に第2変動パターン情報を記憶する。
【0263】
(ステップS1210−3)
次に、サブCPU200aは、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域に記憶されている情報に基づいて、第1保留数(X1)または第2保留数(X2)を更新するとともに、演出表示部50a等に、第1保留数(X1)および第2保留数(X2)を表示する保留表示コマンドをセットし、当該始動入賞コマンド受信処理を終了する。
【0264】
図38は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理(
図21参照)のうち、ステップS421−3およびステップS421−6でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図14参照)によって副制御基板200に送信される。
【0265】
(ステップS1220)
変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、上記した「連続演出」を開始するか否かを決定する連続演出実行開始処理を実行する。この連続演出実行開始処理については、
図39を用いて後述する。
【0266】
(ステップS1221)
次に、サブCPU200aは、主制御基板100においてなされた大当たりの抽選結果を報知するための変動演出態様決定処理を実行して、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、この変動演出態様決定処理については、
図40を用いて後述する。
【0267】
図39は、連続演出実行開始処理を説明するフローチャートである。
【0268】
(ステップS1220−1)
まず、サブCPU200aは、受信した変動パターンコマンドが、第1保留に係る変動パターンコマンドであるかを判定する。その結果、受信した変動パターンコマンドが、第1保留に係る変動パターンコマンドであると判定した場合にはステップS1220−2に処理を移し、受信した変動パターンコマンドは、第1保留に係る変動パターンコマンドではないと判定した場合にはステップS1220−14に処理を移す。なお、この判定処理は、「連続演出」および「ガセ連続演出」が、第1保留についてのみ実行されるようにするためのものである。
【0269】
(ステップS1220−2)
上記ステップS1220−1において、第1保留に係る変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、サブCPU200aは、サブRAM200cに設けられた連続演出実行カウンタ(Z)が「1」以上であるかを判定する。この連続演出実行カウンタ(Z)には、「0」〜「3」の値が記憶可能であり、記憶された値によって、「連続演出」の実行回数、すなわち、何回目の「連続演出」を実行するのかが示される。
【0270】
具体的には、変動演出の態様を決定するときに、Z=1の場合には、「連続当該(最終)演出」に係る変動演出態様が決定され、Z=2の場合には、「連続1回前演出」に係る変動演出態様が決定され、Z=3の場合には、「連続2回前演出」に係る変動演出態様が決定される。なお、Z=0は、「連続演出」を実行しないことを示しており、変動演出の態様を決定するときに、通常の変動演出態様が決定される。サブCPU200aは、Z≧1であると判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、Z≧1ではないと判定した場合にはステップS1220−3に処理を移す。なお、この判定処理は、「連続演出」の実行中に、さらに「連続演出」を重複して開始するのを防ぐためのものである。
【0271】
(ステップS1220−3)
上記ステップS1220−2において、Z≧1ではないと判定した場合、すなわち、Z=0である場合には、サブCPU200aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、現在の遊技状態は時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1220−4に処理を移す。なお、この判定処理は、非時短遊技状態においてのみ「連続演出」を開始するためのものである。
【0272】
(ステップS1220−4)
上記ステップS1220−3において、現在の遊技状態は時短遊技状態ではない(非時短遊技状態である)と判定した場合には、サブCPU200aは、第1保留数(X1)が「2」以上であるかを判定する。その結果、第1保留数(X1)≧2であると判定した場合にはステップS1220−5に処理を移し、第1保留数(X1)≧2ではないと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移す。
【0273】
(ステップS1220−5)
上記ステップS1220−4において、第1保留数(X1)≧2であると判定した場合には、サブCPU200aは、第1保留記憶領域に記憶された変動パターン情報を解析する。なお、ここで解析される変動パターン情報には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶された情報、すなわち、いままさに変動演出を開始しようとする保留に対応する情報も含まれる。
【0274】
(ステップS1220−6)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−5における解析の結果、第1保留記憶領域の第2記憶部または第3記憶部に、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が記憶されているかを判定する。その結果、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合にはステップS1220−7に処理を移し、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれの第2変動パターン情報も記憶されていないと判定した場合にはステップS1220−10に処理を移す。
【0275】
(ステップS1220−7)
上記ステップS1220−6において、第2記憶部または第3記憶部に、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合には、サブCPU200aは、上記の第2変動パターン情報を有する保留よりも先に変動演出が行われる第1保留の第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であるかを判定する。
【0276】
具体的には、上記ステップS1220−6において、第2記憶部に「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合には、第1記憶部に記憶された第2変動パターン情報が「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であるかを判定する。また、上記ステップS1220−6において、第3記憶部に「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合には、第1記憶部および第2記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、いずれも「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であるかを判定する。その結果、判定対象の記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であると判定した場合には、ステップS1220−8に処理を移し、判定対象の記憶部に、「通常ハズレ」および「短縮ハズレ」以外の第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合には、ステップS1220−9に処理を移す。
【0277】
(ステップS1220−8)
上記ステップS1220−7において、判定対象の記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であると判定した場合には、サブCPU200aは、連続演出実行カウンタ(Z)に「2」または「3」をセットする。具体的には、上記ステップS1220−6において、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が、第3記憶部に記憶されていると判定した場合には、連続演出実行カウンタ(Z)に「3」をセットする。一方、上記ステップS1220−6において、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれかの第2変動パターン情報が、第2記憶部に記憶されていると判定した場合には、連続演出実行カウンタ(Z)に「2」をセットする。これにより、「連続演出」が開始されることとなる。
【0278】
(ステップS1220−9)
次に、サブCPU200aは、第1保留記憶領域または第2保留記憶領域のシフト処理を行って、連続演出実行開始処理を終了する。具体的には、上記ステップS1220−1において、受信した変動パターンコマンドが、第1保留に係る変動パターンコマンドであると判定した場合には、第1保留記憶領域における各記憶部のシフト処理を行い、第1保留に係る変動パターンコマンドではないと判定した場合には、第2保留記憶領域における各記憶部のシフト処理を行う。ここでは、第2記憶部に記憶されている情報を第1記憶部に上書きし、第3記憶部に記憶されている情報を第2記憶部に上書きし、第4記憶部に記憶されている情報を第3記憶部に上書きする。
【0279】
(ステップS1220−10)
また、上記ステップS1220−6において、第1保留記憶領域の第2記憶部または第3記憶部に、「スーパーC」、「スーパーD」、「プレミアE」のいずれの第2変動パターン情報も記憶されていないと判定した場合には、サブCPU200aは、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であるかを判定する。その結果、第1記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であると判定した場合にはステップS1220−11に処理を移し、第1記憶部に「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」以外の第2変動パターン情報が記憶されていると判定した場合には、ステップS1220−9に処理を移す。
【0280】
(ステップS1220−11)
上記ステップS1220−10において、第1記憶部に記憶された第2変動パターン情報が、「通常ハズレ」または「短縮ハズレ」であると判定した場合には、サブCPU200aは、ガセ連続演出実行決定処理を行う。ここでは、「ガセ連続演出」の実行可否を決定する抽選を行っており、例えば、1/20〜1/200の確率で、「ガセ連続演出」の実行が決定される。
【0281】
(ステップS1220−12)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−11の決定処理により、「ガセ連続演出」の実行が決定されたか否かを判定する。その結果、「ガセ連続演出」を実行すると判定した場合にはステップS1220−13に処理を移し、「ガセ連続演出」を実行しないと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移す。
【0282】
(ステップS1220−13)
上記ステップS1220−12において、「ガセ連続演出」を実行すると判定した場合には、サブCPU200aは、ガセ連続演出実行フラグをオンし、上記ステップS1220−9に処理を移す。これにより、当該変動演出において、「ガセ連続演出」が実行されることとなる。
【0283】
(ステップS1220−14)
また、上記ステップS1220−14において、受信した変動パターンコマンドは、第1保留に係る変動パターンコマンドではないと判定した場合(第2保留に係る変動パターンコマンドを受信した場合)には、サブCPU200aは、連続演出実行カウンタ(Z)が「1」以上であるかを判定する。その結果、(Z)≧1であると判定した場合にはステップS1220−15に処理を移し、(Z)≧1ではないと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移す。
【0284】
(ステップS1220−15)
上記ステップS1220−14において、(Z)≧1であると判定した場合には、サブCPU200aは、連続演出実行カウンタをリセットする。これにより、「連続演出」の実行中に第2保留に基づく変動演出が割り込んで実行される場合には、その時点で実行中の「連続演出」を終了することとなる。
【0285】
図40は、変動演出態様決定処理を説明するフローチャートである。この変動演出態様決定処理は、
図39に示す連続演出実行開始処理に引き続き実行される。
【0286】
(ステップS1221−1)
サブCPU200aは、受信した第1変動パターンコマンドを解析する。
【0287】
(ステップS1221−2)
次に、サブCPU200aは、受信した第2変動パターンコマンドを解析する。
【0288】
(ステップS1221−3)
次に、サブCPU200aは、連続演出実行カウンタ(Z)に記憶された値を解析する。
【0289】
(ステップS1221−4)
次に、サブCPU200aは、ガセ連続演出実行フラグのフラグ状況を解析する。
【0290】
(ステップS1221−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1221−1〜ステップS1221−4の解析結果に基づいて、受信した第1変動パターンコマンドおよび第2変動パターンコマンドを、それぞれ第1変換コマンドおよび第2変換コマンドに変換する。
【0291】
図41(a)は、受信した第1変動パターンコマンドを第1変換コマンドに変換する第1変動パターンコマンド変換テーブルを示し、
図41(b)は、受信した第2変動パターンコマンドを第2変換コマンドに変換する第2変動パターンコマンド変換テーブルを示している。サブCPU200aは、
図41(a)に示す第1変動パターンコマンド変換テーブルに基づいて、受信した第1変動パターンコマンドを第1変換コマンドに変換する。
【0292】
このテーブルによれば、受信した第1変動パターンコマンドと、連続演出実行カウンタ(Z)のカウンタ値とに基づいて、いずれか1つの第1変換コマンドが決定される。なお、「なし(0秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合には、必ず第1変換コマンドとして「F1H」が決定される。
【0293】
また、「リーチ(20秒)」、「疑似1リーチ(25秒)」、「疑似2リーチ(30秒)」、「疑似3リーチ(35秒)」、「疑似4リーチ(40秒)」の第1変動パターンコマンドを受信する場合には、上記ステップS1220−6〜ステップS1220−8の処理により、連続演出実行カウンタ(Z)が、通常演出状態を示す「0」、もしくは、「連続当該演出」を実行することを示す「1」の、いずれかにセットされている。そこで、上記の各リーチコマンドは、連続演出実行カウンタ(Z)が「0」の場合に決定される第1変換コマンドと、連続演出実行カウンタ(Z)が「1」の場合に決定される第1変換コマンドと、がそれぞれ設けられている。
【0294】
なお、副制御基板200における誤作動により、上記の各リーチコマンドを受信したときに、連続演出実行カウンタ(Z)が意図せずに「2」または「3」にセットされてしまったり、あるいは、主制御基板100における誤作動によって、Z=2または3にセットされているときに、上記の各リーチコマンドを受信したりすることも考えられる。そこで、Z=2または3の場合には、Z=0の場合、すなわち、通常演出状態と同じ第1変換コマンドが決定されるようになっている。
【0295】
また、サブCPU200aは、
図41(b)に示す第2変動パターンコマンド変換テーブルに基づいて、受信した第2変動パターンコマンドを第2変換コマンドに変換する。このテーブルによれば、受信した第2変動パターンコマンドと、連続演出実行カウンタ(Z)のカウンタ値、および、ガセ連続演出実行フラグのフラグ状況に基づいて、いずれか1つの第2変換コマンドが図示のとおりに決定される。
【0296】
なお、「通常ハズレ(12秒)」および「短縮ハズレ(8秒)」の第2変動パターンコマンドを受信する場合には、上記ステップS1220−6〜ステップS1220−8の処理により、連続演出実行カウンタ(Z)が、通常演出状態を示す「0」、「連続2回前演出」を実行することを示す「3」、「連続1回前演出」を実行することを示す「2」のいずれかにセットされている。そこで、連続演出実行カウンタ(Z)が「0」、「2」、「3」の場合に決定される第2変換コマンドがそれぞれ設けられている。
【0297】
なお、連続演出実行カウンタ(Z)が「0」の場合においては、ガセ連続演出実行フラグがオンされている場合と、オフされている場合とがあるため、ガセ連続演出実行フラグのフラグ状況に応じて、異なる第2変換コマンドが決定されるようになっている。また、副制御基板200における誤作動により、「通常ハズレ(12秒)」および「短縮ハズレ(8秒)」の第2変動パターンコマンドを受信したときに、連続演出実行カウンタ(Z)が意図せずに、「連続当該演出」の実行を示す「1」にセットされてしまったり、あるいは、主制御基板100における誤作動によって、Z=1にセットされているときに、上記のハズレコマンドを受信したりすることも考えられる。そこで、Z=1の場合には、Z=0であってガセ連続演出実行フラグがオフされている場合(通常演出状態)と同じ第2変換コマンドが決定されるようになっている。
【0298】
さらに、「スーパーA(30秒)」または「スーパーB(40秒)」の第2変動パターンコマンドを受信する場合には、上記ステップS1220−6〜ステップS1220−8の処理により、連続演出実行カウンタ(Z)が、通常演出状態を示す「0」にセットされている。つまり、「スーパーA(30秒)」または「スーパーB(40秒)」の第2変動パターンコマンドを受信したときに、「連続演出」が実行されることはないため、これら両コマンドを受信した場合には、連続演出実行カウンタ(Z)の値に関わらず、必ず1の第2変換コマンドが決定されるようになっている。
【0299】
また、「スーパーC(50秒)」、「スーパーD(60秒)」、「プレミアE(60秒)」の第2変動パターンコマンドを受信する場合には、上記ステップS1220−6〜ステップS1220−8の処理により、連続演出実行カウンタ(Z)が、通常演出状態を示す「0」、もしくは、「連続当該演出」を実行することを示す「1」の、いずれかにセットされている。そこで、上記の各コマンドは、連続演出実行カウンタ(Z)が「0」の場合に決定される第2変換コマンドと、連続演出実行カウンタ(Z)が「1」の場合に決定される第2変換コマンドと、がそれぞれ設けられている。
【0300】
なお、上記したとおり、主制御基板100または副制御基板200における誤作動を考慮し、連続演出実行カウンタ(Z)=2または3の場合には、Z=0の場合と同じ第2変換コマンドが決定されるようになっている。このように、本実施形態の変動パターンコマンド変換テーブルによれば、全ての第1変動パターンコマンドおよび第2変動パターンコマンドに対して、通常演出状態を示す連続演出実行カウンタ(Z)=0の場合に決定される変換コマンドが設けられている。そして、上記のテーブルに基づいて、第1変動パターンコマンドが第1変換コマンドに変換され、第2変動パターンコマンドが第2変換コマンドに変換されたら、サブCPU200aは、
図40に示すステップS1221−6に処理を移す。
【0301】
(ステップS1221−6)
サブCPU200aは、上記ステップS1001において更新された第1演出乱数および第2演出乱数を取得する。なお、ここでは、第1演出乱数および第2演出乱数ともに、0〜249の範囲内から1つずつ取得される。
【0302】
(ステップS1221−7)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1221−6で取得した第1演出乱数および第2演出乱数を、サブROM200bに格納された演出決定テーブルに基づいて判定し、演出態様を決定する。
【0303】
図42は、発展前演出決定テーブルを示す図である。この図に示す発展前演出決定テーブルは、乱数情報が割り振られるとともに演出の態様が対応付けられた複数の選択領域aを備えている。各選択領域aは、上記ステップS1221−5で変換された第1変換コマンドのうちのいずれか、すなわち、主制御手段100から送信される第1変動パターンコマンドのうちのいずれかに対応付けられる(図中横軸)とともに、「通常演出状態」または「連続当該演出状態」のいずれかの演出状態に対応付けられている(図中縦軸)。
【0304】
そして、演出状態のそれぞれに対応付けられる複数の選択領域aのうち、同一の第1変換コマンドに対応付けられた選択領域aによって選択領域群bが構成されている。また、こうした選択領域群bは、所定の第1変動パターンコマンド(リーチコマンド)に対して2つずつ設けられている。例えば、「疑似1リーチ(25秒)」の第1変動パターンコマンドに対応する選択領域群bとして、選択領域群b1および選択領域群b2が設けられている。
【0305】
このように、同一の第1変動パターンコマンドが対応付けられた各選択領域群bは、1の選択領域群bに属する複数の選択領域aのうち、いずれかの演出状態に対応付けられた選択領域aのみが選択可能に乱数情報が割り振られている。例えば、選択領域群b1においては、通常演出状態に属する選択領域a1のみが選択可能に乱数情報が割り振られ、選択領域群b2においては、連続当該演出状態に属する選択領域a4のみが選択可能に乱数情報が割り振られている。
【0306】
しかも、同一の第1変動パターンコマンドが対応付けられた複数の選択領域群bにおいては、選択可能な選択領域aが、選択領域群bごとに異なる演出状態に属するようになっている。例えば、同一の第1変動パターンコマンド(疑似1リーチ(25秒))に対応付けられた選択領域群b1、b2においては、選択領域群b1において選択可能な選択領域a1は通常演出状態に属しており、選択領域群b2において選択可能な選択領域a4は「連続当該演出状態」に属している。
【0307】
そして、各選択領域aには、当該選択領域aが属する演出状態で実行すべき演出の態様が対応付けられている。例えば、「リーチ(20秒)」の第1変動パターンコマンドを受信した場合には、通常の発展前演出の態様と、「連続演出」の最後に実行される特有の演出態様と、が実行され得る。各選択領域aには、これらの態様で演出を実行するための演出実行コマンドが対応付けられているが、このとき、「通常演出状態」に属する選択領域aには、上記の通常の発展前演出の態様に係る演出実行コマンドが対応付けられており、「連続当該演出状態」に属する選択領域aには、上記の「連続演出」の最後に実行される特有の演出態様に係る演出実行コマンドが対応付けられている。
【0308】
サブCPU200aは、受信した第1変動パターンコマンドを、現在設定されている演出状態にしたがって第1変換コマンドに変換する。そして、当該変換した第1変換コマンドに対応する選択領域群bを特定するとともに、当該特定した選択領域群bに割り振られた乱数情報に基づいて第1演出乱数を判定することにより、いずれかの選択領域aを決定する。このようにして、選択領域aを決定することにより、現在の演出状態に対応する演出実行コマンドが決定されることとなる。
【0309】
図43は、発展後演出決定テーブルを示す図である。この図に示す発展後演出決定テーブルは、上記の発展前演出決定テーブルと同様に、乱数情報が割り振られるとともに演出の態様が対応付けられた複数の選択領域aを備えている。各選択領域aは、上記ステップS1221−5で変換された第2変換コマンドのうちのいずれか、すなわち、主制御手段100から送信される第2変動パターンコマンドのうちのいずれかに対応付けられる(図中横軸)とともに、「通常演出状態」、「連続2回前演出状態」、「連続1回前演出状態」、「連続当該演出状態」のいずれかの演出状態に対応付けられている(図中縦軸)。
【0310】
そして、演出状態のそれぞれに対応付けられる複数の選択領域aのうち、同一の第2変換コマンドに対応付けられた選択領域aによって選択領域群bが構成されている。また、こうした選択領域群bは、所定の第2変動パターンコマンドに対して複数設けられている。例えば、「短縮ハズレ(8秒)」の第2変動パターンコマンドに対応する選択領域群bとして、選択領域群b11、b12、b13、b14が設けられている。
【0311】
このように、同一の第2変動パターンコマンドが対応付けられた各選択領域群bは、1の選択領域群bに属する複数の選択領域aのうち、いずれかの演出状態に対応付けられた選択領域aのみが選択可能に乱数情報が割り振られている。例えば、選択領域群b11においては、「通常演出状態」に属する選択領域a11のみが選択可能に乱数情報が割り振られ、選択領域群b12、b13においては、「連続2回前演出状態」に属する選択領域a16、a20のみが選択可能に乱数情報が割り振られ、選択領域群b14においては、「連続1回前演出状態」に属する選択領域a25のみが選択可能に乱数情報が割り振られている。
【0312】
このとき、同一の第2変動パターンコマンドが対応付けられた複数の選択領域群bにおいては、選択可能な選択領域aの属する演出状態が2以上となっている。例えば、同一の第2変動パターンコマンド(短縮ハズレ(8秒))に対応付けられた選択領域群b11、b12、b13、b14においては、選択領域群b11において選択可能な選択領域a11は「通常演出状態」に属しており、選択領域群b12、b13において選択可能な選択領域a16、a20は「連続2回前演出状態」に属しており、選択領域群b14において選択可能な選択領域a25は「連続1回前演出状態」に属している。
【0313】
なお、「スーパーA(30秒)」および「スーパーB(40秒)」のように、選択領域群bが1つのみ対応付けられた第2変動パターンコマンドは、本来、「通常演出状態」に設定されている場合にのみ受信し得るコマンドである。換言すれば、選択領域群bが1つのみ対応付けられた第2変動パターンコマンドは、「連続演出」の実行状態で送信されることはない。このように、「連続演出」の実行状態で受信することが本来ない第2変動パターンコマンドには、選択領域群bが1つのみ対応付けて設けられており、当該選択領域群bを構成する複数の選択領域aのうち、「通常演出状態」に属する選択領域aのみが選択可能に乱数情報が割り振られている。
【0314】
そして、各選択領域aには、当該選択領域aが属する演出状態で実行すべき演出の態様が対応付けられている。例えば、「短縮ハズレ(8秒)」の第2変動パターンコマンドを受信した場合には、通常の発展後演出の態様と、「連続2回前演出」または「連続1回前演出」特有の演出態様と、が実行され得る。各選択領域aには、これらの態様で演出を実行するための演出実行コマンドが対応付けられている。
【0315】
サブCPU200aは、受信した第2変動パターンコマンドを、現在設定されている演出状態にしたがって第2変換コマンドに変換する。そして、当該変換した第2変換コマンドに対応する選択領域群bを特定するとともに、当該特定した選択領域群bに割り振られた乱数情報に基づいて第2演出乱数を判定することにより、いずれかの選択領域aを決定する。このようにして、選択領域aを決定することにより、現在の演出状態に対応する演出実行コマンドが決定されることとなる。
【0316】
なお、上記のような演出決定テーブルは、演出表示部50aに表示する画像の内容や、演出役物装置52の可動態様、演出照明装置54の点灯態様、音声出力装置58の音声出力態様ごとにそれぞれ設けられている。そして、各演出の態様が決定されると、サブCPU200aは、
図40のステップS1221−8に処理を移す。
【0317】
(ステップS1221−8)
サブCPU200aは、上記ステップS1221−7で決定された態様で演出を実行するための演出実行コマンドを生成してセットする。このコマンドは、画像制御基板210および電飾制御基板220に送信され、これによって各演出が実行されることとなる。
【0318】
(ステップS1221−9)
次に、サブCPU200aは、連続演出実行カウンタ(Z)を更新する処理を行う。ここでは、連続演出実行カウンタ(Z)=3の場合には「2」に更新し、Z=2の場合には「1」に更新し、Z=1の場合には「0」に更新する。なお、連続演出実行カウンタ(Z)=0の場合には、サブCPU200aは、そのまま処理をステップS1221−10に移す。
【0319】
(ステップS1221−10)
次に、サブCPU200aは、ガセ連続演出実行フラグをリセットする処理を行う。これにより、ガセ連続演出実行フラグは、上記ステップS1221−7において決定された後、必ずオフされることとなる。
【0320】
(ステップS1221−11)
次に、サブCPU200aは、保留数更新処理を行う。ここでは、受信した変動パターンコマンドが第1保留に係る場合には、第1保留数(X1)に記憶されている値から「1」減算した値を、新たな第1保留数(X1)として記憶し、受信した変動パターンコマンドが第2保留に係る場合には、第2保留数(X2)に記憶されている値から「1」減算した値を、新たな第2保留数(X2)として記憶する。
【0321】
上記の処理が実行される本実施形態によれば、「連続演出」の実行回数に応じた態様で演出を実行しながらも、演出決定テーブル数の削減により、記憶部の容量の増加を抑制することが可能となる。また、主制御基板100から送信される変動パターンコマンドの全てにおいて、通常演出状態の演出態様が決定可能に構成されている。これにより、受信した変動パターンコマンドと演出状態との間に不一致が生じたとしても、いずれかの演出が実行されることとなり、遊技を中断する事態が生じることもない。
【0322】
なお、上記実施形態においては、1回の変動演出について、当該変動演出の前半の態様を決定する第1変動パターンと、変動演出の後半の態様を決定する第2変動パターンとを別個に決定することとした。しかしながら、変動演出の前後半を分けることなく、1つの変動パターンによって1の変動演出の態様全てを決定するようにしてもよい。
【0323】
また、上記実施形態においては、記憶部に記憶された事前判定情報に基づいて「連続演出」を実行することとしたが、事前判定を行うことなく、単に複数回の変動演出に亘って「連続演出」を実行することとしても構わない。ただし、事前判定情報に基づいて「連続演出」を実行することとした方が、「連続演出」に大当たりの期待度を対応付けることができるため、「連続演出」による演出効果をより向上させることができる。また、上記実施形態においては、「ガセ連続演出」が実行されることとしたが、「ガセ連続演出」は実行しないこととしてもよい。
【0324】
また、上記実施形態においては、非時短遊技状態において、第1保留が所定の開始条件を満たした場合にのみ「連続演出」を実行することとしたが、「連続演出」の開始条件は特に限定されるものではない。「連続演出」を開始する保留の種別や、遊技状態などは適宜設定することが可能である。
【0325】
また、上記実施形態においては、1つの変換コマンドに対応する複数の選択領域が、全て異なる演出状態に属することとしたが、このとき、同一の演出状態に属する選択領域が複数であっても構わない。例えば、
図43において、変換コマンド「01H」に対応する選択領域aのうち、「通常演出状態」に属する2つの選択領域a50、a51(不図示)を設けるとともに、選択領域a50と選択領域a51とがそれぞれ所定の確率で決定されるように乱数情報を割り振る。そして、選択領域a50には、通常演出態様1を実行するための演出実行コマンド1を対応付けておき、選択領域a51には、通常演出態様2を実行するための演出実行コマンド2を対応付けておく。このようにすれば、同一の演出状態においても、複数の演出パターンを備えることが可能となる。
【0326】
また、上記実施形態においては、「連続演出」が、必ず、複数回の演出に亘って連続的に実行されることとしたが、「連続演出」を構成する各演出を、断続的に行うようにしても構わない。例えば、4つの第1保留によって「連続演出」を実行する場合において、1つ目の第1保留に係る変動演出によって「連続2回前演出」を実行するとともに、2つ目の第1保留に係る変動演出においては通常の演出を行う。そして、3つ目の第1保留に係る変動演出において「連続1回前演出」を実行するとともに、4つ目の第1保留に係る変動演出において「連続当該演出」を実行する。このように、「連続演出」は、必ずしも開始から終了まで、途切れることなく実行しなければならないものではなく、「連続演出」の実行中に中断することがあっても構わない。したがって、上記実施形態においては、第1保留に係る「連続演出」の実行中に第2保留が留保された場合には、「連続演出」を終了することとしたが、第2保留に係る処理が終了した後、「連続演出」を再開するようにしてもよい。
【0327】
なお、上記実施形態における主制御基板100のメインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cが本発明の主制御手段に相当し、副制御基板200のサブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cが本発明の副制御手段に相当する。また、上記実施形態における操作ハンドル12、タッチセンサ12a、操作ボリューム12b、発射制御基板130、発射用ソレノイド131によって本発明の発射手段が構成される。また、上記実施形態における第1始動口20内の領域および第2始動口22内の領域が本発明の始動領域に相当する。
【0328】
また、上記実施形態における特別図柄乱数および大当たり乱数が本発明の特別遊技判定用乱数に相当し、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域が本発明の記憶部に相当する。また、上記実施形態において、
図16の第1始動口検出スイッチ入力処理を実行するメインCPU100aが、本発明の乱数記憶手段に相当する。また、上記実施形態において、
図20のステップS420−6における特別図柄決定処理を実行するメインCPU100aが本発明の特別遊技実行判定手段に相当する。また、上記実施形態において、
図21の変動パターン決定処理を実行するメインCPU100aが、本発明の変動パターン決定手段に相当する。また、上記実施形態において、
図14のステップS800の出力制御処理を実行するメインCPU100aが、本発明のコマンド送信手段に相当する。
【0329】
また、上記実施形態において、
図40のステップS1221−6の処理を実行するサブCPU200aが、本発明の演出乱数取得手段に相当する。また、上記実施形態において、
図40のステップS1221−7の処理を実行するサブCPU200aが、本発明の演出態様決定手段に相当する。また、上記実施形態において、
図39のステップS1220−1〜ステップS1220−7の処理を実行するサブCPU200aが、本発明の連続演出実行可否決定手段に相当する。また、上記実施形態において、
図39のステップS1220−8の処理、および、
図40のステップS1221−9の処理を実行するサブCPU200aが、本発明の演出状態設定手段に相当する。
【0330】
また、上記実施形態における第1変換コマンドおよび第2変換コマンドが、本発明の選択領域群特定コマンドに相当し、
図40のステップS1221−5の処理を実行するサブCPU200aが、本発明のコマンド変換手段に相当する。また、上記実施形態における始動入賞コマンドが本発明の事前判定コマンドに相当し、
図17の事前判定処理を実行するメインCPU100aが、本発明の事前判定手段に相当する。
【0331】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。