【文献】
【パズドラ徹底攻略】第11回 : 大事なモンスターはお気に入りに!合成を覚えよう! 【初心者必見】,OCTOBAオクトバ,2016年 1月15日,アップロード日2013年3月25日,URL,http://octoba.net/archives/20130325-android-feature-pad11.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提示手段は、前記抽出手段によって抽出された参照オブジェクト候補とともに、当該抽出の基礎としたオブジェクト条件に関する情報を前記ユーザに提示することを特徴とする、
請求項1に記載されたゲーム制御装置。
前記変更手段は、オブジェクトごとに決められた所定の停止条件を満足する場合には、前記パラメータを変更する処理による当該オブジェクトのパラメータの変更を停止させ、
前記対応付け手段は、オブジェクトが前記停止条件を満足する場合には、当該オブジェクトとオブジェクト条件との対応付けを解除することを特徴とする、
請求項1又は2に記載されたゲーム制御装置。
前記変更手段は、ベースオブジェクトのパラメータの変更量、若しくは変更比率、又は、パラメータの変更確率を、処理対象となる参照オブジェクトのオブジェクト情報、又は、前記ベースオブジェクトのオブジェクト情報及び参照オブジェクトのオブジェクト情報の組合せに基づいて変動させることを特徴とする、
請求項4に記載されたゲーム制御装置。
前記ユーザの入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中で、前記パラメータを変更する処理のベースオブジェクトの候補となるベースオブジェクト候補を、前記ユーザと対応付けて登録する第1登録手段、をさらに備え、
前記第1選択手段は、前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1登録手段によって登録されているベースオブジェクト候補の中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択することを特徴とする、
請求項1〜5のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
前記ユーザの入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中で、前記パラメータを変更する処理の参照オブジェクトの候補となる参照オブジェクト候補を、前記ユーザと対応付けて登録する第2登録手段、をさらに備え、
前記抽出手段は、前記第1選択手段によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足し、かつ前記第2登録手段によって登録されている参照オブジェクト候補の中から参照オブジェクトとなるオブジェクトを選択することを特徴とする、
請求項1〜6のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のカードゲームにおける合成機能では、ユーザは自身の保有カードの中から、ベースカードと参照カード(俗に「素材カード」と呼ばれる。)を選択する。合成機能では、選択された参照カードを消失させるとともに、選択されたベースカードのパラメータを増加させ、それによってベースカードのゲームにおける能力を向上させる。このような合成機能では、近年では仕組みがより複雑化してきている。例えば、ベースカード、参照カードの各カードの合成前のパラメータの値や、各カードの属性若しくはその組合せなどによって、ベースカードの成長率の増加量(合成前のパラメータを基準とした合成後のパラメータの変化量)を異ならせる、あるいは、複数の設けられるパラメータの中から選択的に一部のパラメータを増加させるようにする場合がある。そのため、ユーザは、合成機能を利用して特定のベースカードをユーザの所望の状態まで効率的に成長させるために、合成機能の仕組みを理解した上で、適切な参照カードを選択して繰り返し合成を実行することがもとめられる。ここで、適切な参照カードは、選択されるベースカードによって異なる場合があるため、合成機能を利用してユーザが保有するカードを成長させることは、ユーザにとって煩雑な処理、換言すれば負荷が高い処理となっていた。
【0005】
本発明は上述した観点に鑑みてなされたもので、ユーザが所有する2以上のオブジェクトに基づき当該2以上のオブジェクトの中の少なくともいずれかのオブジェクトのパラメータを変更する場合に、ユーザにとって煩雑とならず、かつ適切にパラメータを変更する処理を実行できるようにしたゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点は、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームのゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する変更手段(56)と、
前記ユーザが所有するオブジェクトを、当該オブジェクトが前記パラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件と対応付ける対応付け手段(51)と、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択する第1選択手段(52)と、
前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出する抽出手段(53)と、
前記抽出手段(53)によって抽出された参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示手段(54)と、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示手段(54)によって提示された参照オブジェクト候補の中から少なくともいずれかのオブジェクトを、参照オブジェクトとして選択する第2選択手段(55)と、
を備える。
【0007】
本発明に係るゲーム制御装置は、ユーザが単独で使用するスタンドアローンのゲーム機であってもよいし、ユーザのユーザ端末上でゲームを表示するために当該ユーザ端末との間で無線又は有線による通信を確立できるサーバ等の情報処理装置であってもよい。
本発明において「オブジェクト」とは、例えば、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含む。キャラクタは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものをも含む。
本発明において「オブジェクト条件」は、参照オブジェクトを選択するための条件であり、適宜設定可能な条件である。オブジェクト条件は、好ましくは、ベースオブジェクト、及び、参照オブジェクトのうち少なくともいずれかのパラメータや、後述する識別情報に関連する条件である。
本発明においてオブジェクトの「パラメータ」は、(i) 予めオブジェクトに対して設定されており、変更の対象とはならない設定情報と、(ii)ユーザによるゲームの実行に伴って変動しうる設定情報とを含み、変更手段によってパラメータを変更する処理の対象となるのは、後者の(ii)に対応する設定情報である。
【0008】
本発明において、「ユーザによる入力情報」は、例えば、ゲーム機、又はユーザ端末に対する所定の指示釦の押下操作のユーザ入力や、タッチパネル機能を備えたゲーム機、又はユーザ端末に対する表示画面上のタッチ操作のユーザ入力に基づく情報であるが、そのような入力形態に限られない。ユーザ入力は、加速度センサを備えたゲーム機、又はユーザ端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えたゲーム機、又はユーザ端末に対する所定のジェスチャを行うことでゲーム機、又はユーザ端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能なゲーム機、又はユーザ端末の場合には、ユーザ入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0009】
本発明では、ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する機能が設けられている。ここで、予め、ユーザが保有するオブジェクト(保有オブジェクト)と、当該オブジェクトがパラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件とが対応付けられている。ユーザが保有するオブジェクトに対応するオブジェクト条件は、予め設定されていてもよいし、ユーザによって選択可能であってもよい。
ユーザが保有する各オブジェクトのパラメータを所望の値まで増加させるためには、各オブジェクトをベースオブジェクトとした、パラメータを変更する処理を複数回繰り返し実行する場合がある。このとき、本発明では、ユーザに提示するために参照オブジェクト候補を選択するときの条件は、複数の保有オブジェクトに対して同一ではなく、ユーザの保有オブジェクトの各々に対して設定されている。そのため、ユーザは、自身の保有オブジェクトの中からベースオブジェクトとして選択されたオブジェクトに対してパラメータを変更する処理を実行するときに、処理の都度に適切な参照オブジェクトを検討、検索する煩雑さが抑制される。
【0010】
本発明のゲーム制御装置は、前記ユーザに対してオブジェクト条件の選択肢を提示し、前記ユーザよる入力情報に基づいて、前記選択肢の中からいずれかのオブジェクト条件を選択する第3選択手段(57)、をさらに備え、
前記抽出手段(53)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトに対してオブジェクト条件が対応付けられていない場合には、前記第3選択手段(57)によって選択されたオブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出し、
前記対応付け手段(51)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトを、前記第3選択手段(57)によって選択されたオブジェクト条件と対応付けてもよい。
【0011】
この構成では、ユーザは、パラメータを変更する処理を実行するに当たってベースオブジェクトを選択したときに、当該ベースオブジェクトに未だオブジェクト条件が対応付けられていない場合には、選択肢の中から所望のオブジェクト条件を選択することができるとともに、そのオブジェクト条件をベースオブジェクトとして選択したオブジェクトに対応付けることができる。そのため、ユーザは、次回以降のパラメータを変更する処理において、ユーザの所望のオブジェクト条件を満足する参照オブジェクト候補を提示させることができ、その都度オブジェクト条件を設定することを要しない。
【0012】
本発明のゲーム制御装置は、前記ユーザに対してオブジェクト条件の選択肢を提示し、前記ユーザよる入力情報に基づいて、前記選択肢の中からいずれかのオブジェクト条件を選択する第3選択手段(57)、をさらに備え、
前記抽出手段(53)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトに対してオブジェクト条件が対応付けられているときに、前記第3選択手段(57)によってオブジェクト条件が選択された場合には、当該選択されたオブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出し、
前記対応付け手段(51)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトに対応付けるオブジェクト条件を、前記第3選択手段(57)によって選択されたオブジェクト条件に更新してもよい。
【0013】
この構成では、ユーザは、パラメータを変更する処理を実行するに当たってベースオブジェクトを選択したときに、当該ベースオブジェクトに既にオブジェクト条件が対応付けられている場合であっても、選択肢の中から選択した別のオブジェクト条件を、参照オブジェクト候補を抽出するときの条件として選択することでき、かつベースオブジェクトに対応付けるオブジェクト条件を、選択肢の中から選択したオブジェクト条件に更新することができる。よって、ユーザは、例えば、ベースオブジェクトとして選択したオブジェクトが当初の期待通りに成長していない場合や、ベースオブジェクトとして選択したオブジェクトの役割を変更させたい場合に、適宜オブジェクト条件を変更させることができる。
【0014】
本発明のゲーム制御装置において、前記提示手段(54)は、前記抽出手段(53)によって抽出された参照オブジェクト候補とともに、当該抽出の基礎としたオブジェクト条件に関する情報を前記ユーザに提示してもよい。
「オブジェクト条件に関する情報」は、オブジェクト条件自体を示すテキスト情報であってもよいし、オブジェクト条件に関連付けられたマーク、記号等の、ユーザがオブジェクト条件を想起できる情報であってもよい。参照オブジェクト候補とともにオブジェクト条件を提示することで、ユーザは、ベースオブジェクトとして選択したオブジェクトに対応付けられているオブジェクト条件を、パラメータを変更する処理を実行する前に確認することができる。
【0015】
本発明のゲーム制御装置において、前記変更手段(56)は、オブジェクトごとに決められた所定の停止条件を満足する場合には、前記パラメータを変更する処理による当該オブジェクトのパラメータの変更を停止させ、
前記対応付け手段(51)は、オブジェクトが前記停止条件を満足する場合には、当該オブジェクトとオブジェクト条件との対応付けを解除してもよい。
「停止条件」は適宜設定することができ、限定されるものではないが、例えば、オブジェクトに対応付けられたパラメータがオブジェクトごとに予め設定される上限値に達したことを条件としてもよい。オブジェクトのパラメータの変更が停止させられた場合には、そのオブジェクトをベースオブジェクトとした、パラメータを変更する処理を実行する利益がないため、当該オブジェクトとオブジェクト条件との対応付けを解除することが好ましい。それによって、オブジェクトとオブジェクト条件の対応付けを記憶装置に記憶する場合に、記憶装置に記憶させるデータ量を節約することができる。
【0016】
本発明のゲーム制御装置において、前記オブジェクトは、前記パラメータと、オブジェクトとその他のオブジェクトを識別するための識別情報とを含むオブジェクト情報と関連付けられており、
前記オブジェクト条件は、参照オブジェクトのオブジェクト情報に関する条件であってもよい。
「識別情報」は、オブジェクトとその他のオブジェクトを識別するための情報であってもよく、そのような情報の例は、オブジェクトのID、名称、画像等である。なお、「オブジェクト情報」は、オブジェクトのパラメータおよび識別情報を含む情報である。
オブジェクト条件を参照オブジェクトのオブジェクト情報に関する条件とすることで、ユーザは、参照オブジェクト候補を抽出するための、より適切な条件を設定することができる。
【0017】
本発明のゲーム制御装置において、前記変更手段(56)は、ベースオブジェクトのパラメータの変更量、若しくは変更比率、又は、パラメータの変更確率を、処理対象となる参照オブジェクトのオブジェクト情報、又は、前記ベースオブジェクトのオブジェクト情報及び参照オブジェクトのオブジェクト情報の組合せに基づいて変動させてもよい。
例えば、ベースオブジェクト、参照オブジェクトの各オブジェクトのパラメータを変更する処理の実行前のパラメータの値や、各オブジェクトの識別情報若しくはその組合せなどによって、ベースオブジェクトのパラメータの変更量や変更度合いが異なるようにしてパラメータを変更する処理が実行される場合に、仮に、オブジェクト条件を満足する参照オブジェクト候補が提示されないとしたならば、パラメータを変更する処理を行う都度に、パラメータを変更する処理の仕組みを理解した上で適切な参照オブジェクトを選択することがもとめられ、ユーザに負担となる。本発明では、上述したような比較的複雑な、パラメータを変更する処理の仕組みが設定されている場合に、ユーザにとって参照オブジェクトを選択する煩雑さが抑制される利点が大きいものとなる。
【0018】
本発明のゲーム制御装置は、前記ユーザの入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中で、前記パラメータを変更する処理のベースオブジェクトの候補となるベースオブジェクト候補を、前記ユーザと対応付けて登録する第1登録手段(58)、をさらに備え、
前記第1選択手段(52)は、前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1登録手段(58)によって登録されているベースオブジェクト候補の中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択してもよい。
ユーザは、自身の保有オブジェクトの中で、パラメータを変更させたい保有オブジェクトを決めている場合には、そのオブジェクトをベースオブジェクト候補として登録しておくことで、パラメータを変更する処理の都度に、ベースオブジェクトとなるオブジェクトを検索する手間を省くことができる。
【0019】
本発明のゲーム制御装置は、前記ユーザの入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中で、前記パラメータを変更する処理の参照オブジェクトの候補となる参照オブジェクト候補を、前記ユーザと対応付けて登録する第2登録手段(59)、をさらに備え、
前記抽出手段(53)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足し、かつ前記第2登録手段(59)によって登録されている参照オブジェクト候補の中から参照オブジェクトとなるオブジェクトを選択してもよい。
ユーザは、自身の保有オブジェクトの中で、パラメータを変更する処理において参照オブジェクトとするオブジェクトを決めている場合には、そのオブジェクトを参照オブジェクト候補として登録しておくことで、パラメータを変更する処理のときに、参照オブジェクト候補となるオブジェクトを十分に絞り込むことができる。そのため、ユーザに対して提示される参照オブジェクト候補の数が減り、ユーザが参照オブジェクトを素早く決定することができるようになる。
【0020】
本発明の第2の観点は、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームのゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する変更手段(56)と、
前記ユーザが所有するオブジェクトを、当該オブジェクトが前記パラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件の情報と対応付けて記憶装置(30)に記憶する対応付け手段(51)と、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択する第1選択手段(52)と、
前記記憶装置を参照し、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出し、前記選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられていない場合には、前記ユーザの入力情報に基づいてオブジェクト条件の選択肢の中から選択されたオブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出する抽出手段(53)と、
前記抽出手段(53)によって抽出された参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示手段(54)と、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示手段(54)によって提示された参照オブジェクト候補の中から少なくともいずれかのオブジェクトを、参照オブジェクトとして選択する第2選択手段(55)と、を備え、
前記対応付け手段(51)は、前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトを、前記抽出手段(53)による抽出の基礎としたオブジェクト条件と対応付けるように、前記記憶装置(30)に記憶されているデータを更新することを特徴とする。
【0021】
本発明において「記憶装置」は、ゲーム制御装置に内蔵されているものに限られず、ゲーム制御装置からアクセス可能な外部の装置であってもよい。
【0022】
本発明の第3の観点は、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームのゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する変更手段(64)と、
前記ユーザの入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中で、前記パラメータを変更する処理のベースオブジェクトの候補となるベースオブジェクト候補、及び、前記複数のオブジェクトのうち前記パラメータを変更する処理の参照オブジェクトの候補となる参照オブジェクト候補のうち少なくともいずれかを、前記ユーザと対応付けて登録する登録手段(61)と、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記ユーザと対応付けて登録されているベースオブジェクト候補、又は参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示手段(62)と、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示手段(62)によって提示されたベースオブジェクト候補の中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択するか、又は、前記提示手段(62)によって提示された参照オブジェクト候補の中から参照オブジェクトとなるオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段(63)と、
を備える。
【0023】
本発明では、第1の観点のゲーム制御装置と同様に、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する機能が設けられているとともに、ユーザの保有オブジェクトと、当該オブジェクトがパラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件とが対応付けられている。
本発明では、ユーザのベースオブジェクト候補、及び、参照オブジェクト候補のうち少なくともいずれかが登録可能に構成される。そして、当該ユーザがパラメータを変更する処理を実行するときには、登録されたベースオブジェクト候補、又は参照オブジェクト候補が提示され、ユーザはその候補の中からベースオブジェクト又は参照オブジェクトを選択する。そのため、ユーザは、自身の保有オブジェクトの中から、パラメータを変更する処理に使用するベースオブジェクト又は参照オブジェクトを、自身の全ての保有オブジェクトの中から、処理の都度に検討、検索する煩雑さが抑制される。
【0024】
前記登録手段(61)は、ベースオブジェクト候補として登録するオブジェクトの数、又は、参照オブジェクト候補として登録するオブジェクトの数を所定数以下に制限してもよい。登録するオブジェクトの数を制限することで、登録のために記憶装置に記憶させるデータ量を節約することができる。
【0025】
本発明の第4の観点は、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームのゲーム制御方法である。
このゲーム制御方法は、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいてベースオブジェクトのパラメータを変更するパラメータを変更する処理を実行する前に、前記ユーザが所有するオブジェクトを、当該オブジェクトが前記パラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件と対応付ける対応付けステップと、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択する第1選択ステップと、
前記第1選択ステップにおいて選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示ステップと、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示ステップにおいて提示された参照オブジェクト候補の中から少なくともいずれかのオブジェクトを、参照オブジェクトとして選択する第2選択ステップと、
を備える。
【0026】
本発明の第5の観点は、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームにおいて、コンピュータを、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する変更手段(56)、
前記ユーザが所有するオブジェクトを、当該オブジェクトが前記パラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件と対応付ける対応付け手段(51)、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択する第1選択手段(52)、
前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出する抽出手段(53)、
前記抽出手段(53)によって抽出された参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示手段(54)、及び、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示手段(54)によって提示された参照オブジェクト候補の中から少なくともいずれかのオブジェクトを、参照オブジェクトとして選択する第2選択手段(55)、
として機能させるためのプログラムである。
【0027】
コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
【0028】
本発明の第6の観点は、ユーザ端末(10)と、当該ユーザ端末(10)と通信可能に構成されるサーバ(20)と、を含み、パラメータと関連付けられているオブジェクトを利用するゲームのゲームシステムである。
このゲームシステムは、
ユーザが所有する複数のオブジェクトの中から選択されるベースオブジェクト及び参照オブジェクトに基づいて、ベースオブジェクトのパラメータを変更する処理を実行する変更手段(56)、
前記ユーザが所有するオブジェクトを、当該オブジェクトが前記パラメータを変更する処理におけるベースオブジェクトとなるときの参照オブジェクトに関するオブジェクト条件と対応付ける対応付け手段(51)、
前記パラメータを変更する処理を実行するに当たって、前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記複数のオブジェクトの中からベースオブジェクトとなるオブジェクトを選択する第1選択手段(52)、
前記第1選択手段(52)によって選択されたオブジェクトがオブジェクト条件と対応付けられている場合には、当該オブジェクト条件を満足するオブジェクトを、参照オブジェクト候補として前記複数のオブジェクトの中から抽出する抽出手段(53)、
前記抽出手段(53)によって抽出された参照オブジェクト候補を、前記ユーザに提示する提示手段(54)、及び、
前記ユーザによる入力情報に基づいて、前記提示手段(54)によって提示された参照オブジェクト候補の中から少なくともいずれかのオブジェクトを、参照オブジェクトとして選択する第2選択手段(55)、
の各手段を、前記ユーザ端末(10)又は前記サーバ(20)のいずれか一方が備える。
【0029】
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係るゲーム制御装置等が図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0030】
本発明のゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムによれば、ユーザが所有する2以上のオブジェクトに基づき当該2以上のオブジェクトの中の少なくともいずれかのオブジェクトのパラメータを変更する場合に、ユーザにとって煩雑とならず、かつ適切にパラメータを変更する処理を実行できる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(1)第1の実施形態
(1−1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステム1は、例えばインターネットなどの通信網NWに接続可能なユーザ端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各ユーザ端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、フィーチャーフォン、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)、通信機能付き携帯ゲーム機などの通信端末である。なお、以下の説明において、各ユーザ端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、ユーザ端末10と表記する。
このゲームシステム1において、ゲームサーバ20は、クライアントであるユーザ端末10と通信可能に構成されており、ユーザ端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用プログラムとしてウェブブラウザによって解釈可能な文書を作成可能なプログラムが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。
ユーザ端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザ端末10によるウェブページ上のユーザの操作に基づく処理要求を、ネットワークを介してゲームサーバ20へ送信し、ゲームサーバ20による処理結果を受信することでゲーム用アプリケーションを実行する。
通信網NWは、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、又はこれらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークである。
【0033】
また、
図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各ユーザ端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くのユーザ端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0034】
(1−2)ユーザ端末の構成
図2を参照してユーザ端末10について説明する。
図2に示すように、ユーザ端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0035】
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、通信インタフェース部17を介して取得し、ウェブブラウザを実行してHTMLデータを解釈する。なお、ユーザ端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。そのようなプラグインの一例は、アドビシステムズ社(米国)によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画及び音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
【0036】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ユーザによる指示入力部15の操作によってウェブページ上のURL(Uniform Resource Locator)または操作対象(例えば、指示釦等)が選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果を含むHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。ウェブブラウザは、HTTPレスポンスとしてゲームサーバ20からHTMLデータを取得し、解釈して、画像処理部14を介してウェブページを表示部16に表示する。
【0037】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示するための表示用画像データを生成する。表示部16は、たとえば、LCD(Liquid Cristal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスである。マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタを適用した場合、表示部16は、画像処理部14によって生成される表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0038】
ユーザ端末10が釦入力方式のユーザ端末である場合、指示入力部15は、例えば、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦、決定釦、テンキーなどの複数の指示入力釦を備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のURLまたは操作対象が表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されているURLまたは操作対象をユーザが操作することをCPU11へ指示するために設けられる。
【0039】
ユーザ端末10がタッチパネル入力方式のユーザ端末である場合、指示入力部15は、主として表示画面に指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。
【0040】
ユーザ端末10に表示されるウェブページ上の指示釦に対する操作は、例えばユーザ端末10が釦入力方式を採る場合には、方向指示釦の押下操作によって指示釦を選択し、決定釦の押下操作によって、選択した指示釦に対する操作を確定することによって行われる。また、ウェブページ上の指示釦に対する操作は、例えばユーザ端末10がタッチパネル入力方式を採る場合には、ウェブページが表示されている表示画面上の指示釦の位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
【0041】
(1−3)ゲームサーバの構成
図3を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、ユーザ端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。
図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0042】
ROM22には、クライアントであるユーザ端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0043】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ゲームサーバ20のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行う。例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ユーザ端末10から受信したHTTPリクエスト(例えば、前述したように、ウェブページ上でのユーザのURLまたは指示釦の選択結果を含む。)に基づいて所定のデータ処理や、演算処理を行い、その処理結果を含むHTTPレスポンスをゲームサーバ20のウェブブラウザに返す。HTTPレスポンスには、ウェブページを更新するためのHTMLデータが含まれる。また、ゲームサーバ20がユーザ端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0044】
(1−4)データベースサーバの構成
記憶装置としてのデータベースサーバ30は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図4に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。
図4に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
【0045】
本実施形態のゲームサーバ20によって実現されるゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、実施形態の説明の便宜上、ゲームサーバ20によって実現されるゲームの一例として、ユーザが保有するオブジェクトとしてのモンスターカードを利用するゲーム(以下、単に「ゲーム」又は「本実施形態のゲーム」という。)を挙げる。このゲームでは、モンスターカード(以下、適宜単に「カード」という。)がパラメータと関連付けられている。カードのパラメータについては後述するが、例えば対戦時の攻撃力、防御力の値である。このゲームでは、カードを利用したユーザ間の対戦、又はユーザ対コンピュータの対戦の機能が設けられており、対戦ではカードの攻撃力、防御力が大きいほど有利になるように構成されている。
本実施形態のゲームでは、ユーザの保有カードのうちユーザによって選択されたカードであるベースカードと、ユーザの保有カードのうちベースカード以外から参照カードとして選択されたカードとを合成することで、ベースカードのパラメータを増加させる機能(「合成機能」又は「合成」という。)が設けられている。ベースカード、参照カードともに1枚のカードであってもよいし、複数のカードであってもよい。以下では一例として、ベースカードが1枚であり、参照カードが1枚又は複数枚である場合について説明する。
【0046】
図5に、本実施形態のゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名、ユーザ画像、進行レベル、保有ポイント、及び保有カードの各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
なお、ユーザIDは、ユーザによるユーザ端末10に対する所定の操作に基づいて、ユーザ端末10の固有の端末IDと対応付けて発行される。1人のユーザが複数のユーザIDを有することができてもよいが、1人のユーザが有するユーザIDの数が一定数以下に制限されてもよい。以下の説明では、「ユーザ」というときには、一つのユーザIDで特定されるユーザを示す。すなわち、同一のユーザとは、同一のユーザIDを有しているユーザを意味し、異なるユーザとは異なるユーザIDを有しているユーザを意味する。
【0047】
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名(後述する)ごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
・ユーザ名
ユーザ名は、ユーザIDに対応付けられたテキスト情報であり、例えばユーザによって予め指定される所定長以下のテキストである。ユーザ名は、ゲームの実行時にユーザ端末10を操作するユーザを特定するために表示される。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・ユーザ画像
ユーザ画像は、ユーザIDに対応付けられた画像(静止画、動画を含む。)であり、例えばユーザによって予め指定されるアバタ画像である。ユーザ画像は、ゲームの実行時にユーザ端末10のユーザを特定するために表示される。
・進行レベル
ユーザのゲームにおける進行度合いを示すデータであり、ユーザによるゲームの進行に伴って増加する値である。例えば、進行レベルは、例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。進行レベルは、本実施形態のゲームにおいて予め規定された規則に従って増加する。進行レベルは例えば、対戦でユーザが勝利した数、又は対戦での勝率が増加するにつれて増加してもよいし、クエスト機能(ユーザがエリアやステージを進行させる機能)が設けられている場合には、エリアやステージの進行の程度に基づいて進行レベルが決定されてもよい。
・ポイント
ポイントは、ユーザがゲーム上で保有しているポイントである。ユーザが上述した合成機能を実行する場合に、一定量のポイント、又は合成に使用するカードのパラメータに基づくポイントを消費するように構成されていてもよい。
【0048】
図4に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報を記憶、更新する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。例えば、ゲームの進行に関する情報は、ユーザ間の対戦結果や対戦履歴に関する情報、ユーザが保有したことがあるカードの情報などである。ゲームデータベース32はさらに、カードデータベースを含む。
【0049】
図6にカードデータベースのデータ構成例を示す。
図6に示すように、カードデータベースには、ユーザID毎に、ユーザが保有する各カードについてのカード情報が記述されている。本実施形態の例では、カード情報は、各カードの識別情報と、パラメータと、参照カード条件に関する情報とを含む。カード情報は、オブジェクト情報の一例である。
カードの識別情報は、カードとその他のカードを識別するための情報であり、
図6に示すカードデータベースにおいて、カードID、名称、および画像が、カードの識別情報の例である。
カードのバラメータは、(i) 予めカードに対して設定されており、変更の対象とはならない設定情報と、(ii) 初期値は設定されているが、ユーザによるゲームの実行に伴って変動しうる設定情報とを含む。
図6に示すパラメータのうち、(i)のパラメータ例は、属性、レア度、コストであり、(ii)のパラメータ例は、成長率、カードレベル、連携レベル、攻撃力、及び、防御力である。(ii)のパラメータ例は、後述する合成処理による変更対象となるパラメータである。
【0050】
なお、ユーザがカードを保有する方法はゲーム上で適宜設定されてよく、例えば、(a)ゲームに設けられた抽選機能を実行することによってユーザが抽選でカードを引いて取得する方法、(b)クエスト等のゲームの実行によって任意の確率あるいは所定の条件(ミッションのクリア等)に基づいてユーザがカードを取得する方法、(c)ゲーム上の対戦などで得られるポイントによるランキングの結果に基づく報償としてユーザがカードを取得する方法、又は、(d)他のユーザからトレードによってカードを取得する方法、などが挙げられる。
また、
図6に示すカードデータベースは一例に過ぎず、他の形式のカードデータベースを採ってもよい。例えば、
図6に示すカードデータベースは、すべてのユーザが保有するカードのカード情報がすべて記述されているが、カードの識別情報やユーザごとに変動しないパラメータを記述するカードデータベースを設け、ユーザが保有するカードのカードIDと、ユーザのゲームの実行によって変動するパラメータとを、ユーザデータベースによって管理するようにしてもよい。
【0051】
・名称、画像
「名称」は、カードに表示されるキャラクタの名称のテキストデータである。「画像」は、カードに表示されるキャラクタの画像データである。
【0052】
・属性
カードの属性は、カードに表示されるキャラクタの性質によって予め規定されており、本実施形態の例では、属性T1〜T3のいずれかである。
・レア度
レア度は、ゲーム内におけるカードの希少価値の程度を示す指標であって、本実施形態の例では1〜5のいずれかの値である。レア度が1であるカードは最も希少価値が低く、レア度が5であるカードは最も希少価値が高い。カードのレア度が高いほど、概してそのカードがゲーム上で出現し難い(流通枚数が少ない)傾向にあるため、ユーザが入手しづらくなっている。
・成長率
成長率は、カードレベルが増加するための成長度合いを示す値であり、0〜100%の範囲の値である。カードの成長率は、当該カードをベースカードとした合成処理によって増加させることができる。カードのカードレベルが増加すると、そのカードの成長率はゼロにリセットされる。
・カードレベル
カードレベルの初期値は1であり、成長率が100%に達する度にカードレベルが1つ増加する。カード毎にカードレベルの上限値を設定してもよい。
・連携レベル
連携レベルは、カードが対戦に使用されたときに有利に働く効果に関連するレベルである。
本実施形態のゲームでは、ユーザが複数枚のカードを対戦に参加させることが可能に構成されている。対戦に使用する複数枚のカードの中に特定のカードの組合せ(「コンボ」という。)が含まれている場合には、対戦能力(例えば、総攻撃力、総防御力、HP等)が上昇するようにしてもよい。その場合に、連携レベルが高いカードがコンボに含まれているほど、対戦能力を上昇させる効果が高い。カードの連携レベルは、そのカードと同一の名称の他のカードと合成させることで、例えば所定の確率で増加させることができる。
・攻撃力、防御力
カードの攻撃力及び防御力は、カードを使用して対戦を行うときに参照されるカードのパラメータである。カードレベルが増加するにつれて、攻撃力及び防御力も増加する。
・コスト
コストは対戦時に参照されるパラメータである。本実施形態のゲームでは、対戦に使用するカードのコストの総和が制限されていてもよい。
【0053】
・参照カード条件
参照カード条件(オブジェクト条件の一例)は、対象となるカードをベースカードとして選択してユーザがカードの合成を実行するときに、参照カード候補を抽出するための条件であって、参照カードのカード情報に関する条件を示す。参照カード条件は、ユーザのすべての保有カードに設定されていなくてもよい。参照カード条件は任意に設定でき、限定されるものではないが、例えば、
図7に例示する条件が挙げられる。
図7は、参照カード条件を識別する条件IDに対応付けて、参照カード条件の内容が対応付けられた条件設定テーブルを示す。条件設定テーブルは、例えばゲームデータベース32に記憶され、ゲームサーバ20によって参照される。
図7の条件ID:C2〜C9に示すように、参照カード条件は、参照カード自体のカード情報に基づいて設定される条件であってもよいし、条件ID:C1,C10に示すように、ベースカードとの間のカード情報に関する関係について設定される条件であってもよい。
なお、下記では、参照カードのカード情報に関連する単一の条件のみを例示しているが、これらの条件を複数組み合わせた(つまり、論理積又は論理和とした)条件を参照カード条件としてもよい。
【0054】
(1−5)本実施形態のカードの合成
以下、本実施形態のカードの合成について、
図8〜11を参照しながら説明する。
図8〜11はそれぞれ、本実施形態のカードの合成を実行しているときにユーザ端末10上に表示されるウェブページの一例を示す図である。以下では、処理対象のユーザのユーザ名が「ABC」であるユーザ(以下、ユーザABC)を例として説明する。
以下の説明において、ユーザ端末10に表示されるウェブページ上の指示釦、表示領域等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、ユーザ端末10で視認される指示釦、表示領域等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
なお、本実施形態において、「カード」はオブジェクトの一例である。「ベースカード」、「参照カード」は、それぞれベースオブジェクト、参照オブジェクトの一例である。「参照カード条件」は、オブジェクト条件の一例である。
【0055】
図8のウェブページP0は、本実施形態のゲームのトップページの一例であり、個々のユーザIDに応じて構成される。
図8の例では、ユーザデータ表示領域101、及び指示釦表示領域102を含む。
ユーザデータ表示領域101は、処理対象のユーザABCのユーザデータに含まれるユーザ画像とともに、ユーザABCの「進行レベル」(図では単に「レベル」)、及びユーザABCが保有するポイントが表示される領域である。指示釦表示領域102は、本実施形態のゲームに設けられる複数の指示釦が表示される領域である。
図8の例では、指示釦b1(「合成」)、指示釦b2(「バトル」)、及び指示釦b3(「クエスト」)が指示釦表示領域102に含まれる。
【0056】
ウェブページP0において指示釦b1(「合成」)が操作されると、P1に示すようにウェブページが更新される。ユーザはウェブページP1において、ユーザABCは保有カードの中からベースカード候補を抽出するための条件を選択する。ウェブページP1は、ベースカード候補を抽出するための条件を設定するための条件設定部f1と、ベースカード候補を抽出して表示する指示を出すための指示釦b4(「表示」)とを含む。条件設定部f1は、カードのパラメータや識別情報に関連する条件の選択肢からなるプルダウンメニューを複数含むようにしてもよい。ウェブページP1に示す例では、ベースカード候補の条件として「属性T2であること」とした場合の例が示される。ウェブページP1において、ベースカード候補を抽出するための条件を設定した上で指示釦b4(「表示」)を操作すると、P2に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP2では、ユーザABCの保有カードの中で、ウェブページP1の条件設定部f1において設定された条件を満足するカードのリスト(名称がTED,ROD,…のカード群)が表示される。なお、ウェブページP2において、ベースカード候補を抽出するための条件を別の条件に変更することができる。
図8に示す例では、ベースカード候補を抽出するための条件をユーザが設定できる場合を示したが、このような条件設定ができなくてもよい。例えば、ウェブページP0において指示釦b1(「合成」)が選択された場合に、ベースカード候補として、ユーザのすべての保有カードのリストを表示するようにしてもよい。
【0057】
ここでは、カードTEDに対応する参照カード条件が設定されていない場合を想定する。
ウェブページP2において、例えば名称がTEDのカード(カードTED)が選択された場合、
図9のP3に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP3において、ユーザABCは保有カードの中から、ウェブページP2で選択されたカードTEDに対応する参照カード候補を抽出するための条件(参照カード条件)を設定する。本実施形態の例では、参照カード条件は、カードのパラメータや識別情報に関連する条件、又は、カードのパラメータや識別情報に関連する複数の条件の組合せである。
ウェブページP3は、選択されたベースカードとなるカードとともに、参照カード条件を設定するための条件設定部f2と、参照カード候補を抽出して表示する指示を出すための指示釦b5(「参照カードを表示」)とを含む表示領域201が設けられる。条件設定部f2は、参照カード条件の選択肢を構成する。すなわち、条件設定部f2は、カードのパラメータやカードの識別情報に関連する条件を選択可能なプルダウンメニューを複数含んでいる。そしてユーザは、パラメータや識別情報に関連する条件の様々な組み合わせからなる選択肢の中から、参照カード条件を決定(選択)することができるように構成されている。ウェブページP3に示す参照カード条件の例は、「属性T2であって、かつレア度が2以下である」という条件である。
【0058】
ウェブページP3において指示釦b5(「参照カードを表示」)が操作されると、P4に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP4では、ユーザABCの保有カードの中で、ウェブページP3の条件設定部f2において設定された参照カード条件を満足するカード(つまり、参照カード候補)のリスト(名称がKAZ,LUK,…のカード群)が、表示領域202に表示される。なお、ウェブページP4において、条件設定部f2に示す参照カード条件を変更することで参照カード条件を別の条件に変更することができ、さらに指示釦b5(「参照カードを表示」)を操作することで、新たな参照カード条件を満足するカードのリストを表示領域202に表示させることができる。
【0059】
ユーザABCは、ウェブページP4で表示される参照カード候補の中から参照カードとするカードを、参照カード候補の各々に対応付けられたチェックボックスb10−1,b10−2,…に対するチェックを付けることで選択することができる。いったん付けたチェックを外すこともできる。指示釦b4(「すべてチェック」)は、すべての参照カード候補のチェックボックスにチェックを付けるために設けられている。指示釦b5(「チェックを外す」)は、チェックが付けてあるすべての参照カード候補のチェックボックスのチェックを外すために設けられている。少なくとも1枚のカードに対応するチェックボックスにチェックを付けた状態で指示釦b20(「合成する」)を操作すると,チェックが付けられたカードを参照カードとした合成処理が実行され、
図10のP5に示すようにウェブページが更新される。
ウェブページP5では、ベースカードであるカードTEDのパラメータ(成長率、攻撃力、防御力、カードレベル、連携レベル)の合成前後での値の変化について示される。また、合成処理が実行されることで、合成処理の基礎とした参照カード条件が、合成処理においてベースカードとしたカードTEDと対応付けられる。
【0060】
図11のウェブページP4aは、ウェブページP1〜P3に示したようにカードTEDをベースカードとした合成処理が行われた後に、再度、カードTEDを合成処理のベースカードとして選択した場合に表示されるウェブページである。この時点では、カードTEDに対して、ウェブページP1〜P3に示した合成処理で設定された参照カード条件が対応付けられている。この例では、カードTEDに対して、「属性T2であって、かつレア度が2以下である」という参照カード条件が既に対応づけられている。そのため、ユーザが新たに参照カード条件を設定する必要はなく、カードTEDがベースカードとして選択されると、ユーザABCの保有カードの中から、既存(現在)の参照カード条件を満足する参照カード候補のリスト(名称がLUK,PAT…のカード群)が、表示領域205に表示される。なお、ウェブページP4aの表示領域203に示すように、現在設定されている参照カード条件を確認のためにユーザに提示することが好ましい。
ウェブページP4aに示したように、ベースカードとして選択されたカードに参照カード条件が設定されている場合には、そのカードに対して合成を実行する度に適切な参照カードを都度検討、検索する必要はなく、既に設定されている参照カード条件を基に参照カード候補が提示されるため、その候補の中から参照カードを選択することができる。そのため、適切な参照カードを処理の都度に検討、検索する煩雑さが抑制される。
【0061】
ウェブページP4aにおいて、既に設定されている参照カード条件とは異なる条件で、参照カード候補を表示させたい場合には、ユーザは、表示領域204に表示されている条件設定部f2で別の条件を設定し、指示釦b8(「条件を変更」)を操作することで、別の条件を満足する参照カード候補のリストを表示領域205に表示させることもできる。
【0062】
図8のウェブページP0に戻る。
図8のウェブページP0上で指示釦b2(「バトル」)、b3(「クエスト」)が操作された場合のウェブページの変化については図示しないが、例えば、以下の通り進行する。
先ず指示釦b2(「バトル」)が操作された場合には、対戦相手である他のユーザを選択するための対戦相手の候補のリストが表示され、そのリストの中からユーザABCが対戦相手を決定することができるように構成される。対戦相手の候補は任意に選択されるが、好ましくはユーザABCと同程度の進行レベルのユーザの中から選択される。なお、対戦相手に使用するカード(対戦カード)は、対戦カードとして選択される1又は複数のカードのコストの総和が所定の上限値を超えない範囲で、ユーザの保有カードの中から選択されてもよい。対戦の勝敗の決定方法は如何なる方法でもよいが、例えばユーザ間で対戦カードに使用するカードの攻撃力、及び、防御力の総和(総攻撃力、総防御力)を比較することで決定する方法を採ることができる。このとき、対戦カードの中にコンボを発動するカードの組合せが存在する場合には、そのコンボの効果によって総攻撃力又は総防御力を変動させてもよい。
【0063】
図8のウェブページP0上で指示釦b3(「クエスト」)が選択されると、クエストを進行させるための背景画像を含むウェブページが表示される。クエストは複数のエリアからなり、あるエリアについて指示釦をユーザが操作する度に、一定の、あるいはランダムな量でエリア内の進行率が決定され、そのエリアの進行率が100%に達すると次のエリアに進行することができる。クエストを進行させていくとクエストの途中において、所定の、あるいはランダムな確率でアイテムやカードなどをユーザが入手できる仕組みとなっている。
【0064】
(1−6)ゲーム制御装置が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためにゲーム制御装置が備える機能について説明する。
本実施形態では、ゲームサーバ20によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述した実施形態のゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、
図12を参照して説明する。
図12は、本実施形態のゲーム制御装置50で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
なお、
図12に示す機能ブロック図に含まれる手段のすべてが本発明に必須の要素とは限らない。
【0065】
対応付け手段51は、ユーザの保有カードを、当該カードが合成処理におけるベースカードとなるときの参照カードに関する参照カード条件と対応付ける機能を備える。
対応付け手段51の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から、ベースカードとして選択されたカードに参照カード条件を対応付けるための登録要求を受け付けると、データベースサーバ30のカードデータベース(
図6)に対して、ユーザIDごとに、ユーザの保有カードのうちベースカードとして選択されたカードのカードIDに対応付けて参照カード条件の条件IDを書き込む。登録要求がなされる条件、つまり、対応付けが行われる条件は適宜設定できるが、本実施例においては、ユーザの保有カードの中からベースカードとして選択されたカードと、ユーザによって特定の参照カード条件を満足する参照カード候補の中から選択された参照カードとに基づいて合成処理が実行された場合には、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から取得した、ベースカードとして選択されたカードのカードIDと対応付けて、参照カードの選択の基礎とした参照カード条件の条件IDをカードデータベースに書き込む。それによって、ベースカードとして選択されたカードと参照カード条件との対応付けが行われる。なお、カードデータベースを含むデータベースサーバ30は、記憶装置の一例である。
【0066】
第1選択手段52は、合成処理を実行するに当たって、ユーザによる入力情報に基づいて、ユーザの複数の保有カードの中からベースカードとなるカードを選択する機能を備える。なお、本実施形態の例では、「ユーザによる入力情報」は、ベースカードとしてユーザが選択したカードのカードIDを含むHTTPリクエストである。
第1選択手段52の機能は、以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から合成の実行要求を受けると、データベースサーバ30のカードデータベースにアクセスし、実行要求を行ったユーザに対応付けられた保有カードのリストを含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する。このとき、ユーザ端末10からの実行要求の中にベースカードを抽出する条件についての情報が含まれている場合には、ユーザの保有カードのうちその条件を満足するカードを抽出したリストを作成し、そのリストを含むHTMLデータを送信する。送信されるHTMLデータに含まれるリスト内の保有カードは、ベースカード候補である。なお、ユーザ端末10は、すべてのベースカード候補をリスト内に表示しなくてもよく、少なくとも一部の(例えば、所定数の)ベースカード候補を表示すればよい。
ユーザ端末10に表示されるウェブページ上でベースカード候補の中からいずれかのカードがユーザによって選択されると、カードの選択結果(例えば、選択されたベースカードのカードID)がユーザ端末10からゲームサーバ20へ送信される。ユーザ端末からカードの選択結果(たとえば、カードID)を受け付けると、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによるベースカードとなるカードの選択結果に従って、合成処理におけるベースカードとなるカードを決定(選択)する。すなわち、ユーザの入力情報に基づいてベースカードとなるカードが選択される。
【0067】
抽出手段53は、第1選択手段52によって選択されたカードが参照カード条件と対応付けられている場合には、参照カード条件を満足するカードを、参照カード候補としてユーザの複数の保有カードの中から抽出する機能を備える。
抽出手段53の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25で受信したHTTPリクエストに基づいて、合成処理においてベースカードとなるカードが選択されたことを認識すると、カードデータベースにアクセスし、その選択されたベースカードのカードIDに対応付けられている参照カード条件の条件IDを読み出し、条件設定テーブルを参照して参照カード条件を特定する。次いでCPU21は、ユーザの保有カードの中から、特定した参照カード条件を満足するカードを抽出する。例えば、参照カード条件が「属性がT1であり、レア度が2以下である」という条件である場合には、CPU21は、カードデータベースにアクセスして、ユーザの保有カードの中から属性がT1であり、レア度が2以下の条件を満足するカードIDを抽出する。抽出されたカードIDに対応するカードは、参照カード候補である。
なお、CPU21は、ベースカードとなるカードに対応付けられている参照カード条件の条件IDが存在しない場合には、ユーザの保有カードのうち、ベースカードとなるカード以外のすべてのカードを参照カード候補として抽出してもよい。
【0068】
提示手段54は、抽出手段53によって抽出された参照カード候補を、ユーザに提示させる機能を備える。
提示手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、参照カード候補(参照カード条件を満足するカード)のリストを含むHTMLデータを生成して、ユーザ端末10へ送信することで、ユーザ端末10のウェブブラウザによって、参照カード候補のリストを含むウェブページを表示させ、それによって、参照カード候補をユーザに提示させる。なお、ユーザ端末10にすべての参照カード候補がリスト内に表示されなくてもよく、少なくとも一部の(例えば、所定数の)参照カード候補が表示されればよい。
【0069】
第2選択手段55は、ユーザによる入力情報に基づいて、提示手段54によって提示された参照カード候補の中から少なくともいずれかのカードを、参照カードとして選択する機能を備える。なお、本実施形態の例では、「ユーザによる入力情報」は、参照カードとしてユーザが選択したカードIDを含むHTTPリクエストである。
第2選択手段55の機能を実現するために、ユーザ端末10は、ユーザに提示された参照カード候補の中から少なくとも1つのカードが参照カードとして選択されたことを認識するとゲームサーバ20に対して、選択結果(たとえば、参照カードとして選択されたカードのカードID)を含むHTTPリクエストを送信する。当該選択結果を受信すると、ゲームサーバ20のCPU21は、選択されたカードを合成処理における参照カードとして決定する。すなわち、ユーザの入力情報に基づいて参照カードとなるカードが選択される。
【0070】
パラメータ変更手段56は、ユーザが所有する複数のカードの中から選択されるベースカード及び参照カードに基づきベースカードの合成処理を実行することで、ベースカードのパラメータを変更する機能を備える。本実施形態の例では、パラメータ変更手段56によって変更対象となるパラメータは、成長率、カードレベル、連携レベル、攻撃力、防御力である。
パラメータ変更手段56の機能は以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード及び参照カードとなるカードを決定すると合成処理を実行する。本実施形態における合成処理では、ベースカードのパラメータを、ベースカード及び参照カードのカード情報のうち少なくともいずれかに基づいて増加させるとともに、参照カードを消失させる処理を行う。具体的には、ゲームサーバ20のCPU21は、例えばベースカード及び参照カードのカード情報のうち少なくともいずれかに基づいて、ベースカードの合成処理による成長率の増加量を決定する。ここで決定される成長率の増加量は、100%以上の値になる場合もある。成長率が決定されると、ベースカードのカードレベル、攻撃力、および防御力が決定される。例えば、合成前のベースカードのカードレベルが1であり成長率が20%である場合に、合成によって成長率の増加量が250%と決定された場合には、合成後のベースカードのカードレベルは3となり成長率は70%となる。すなわち、成長率が特定のカードレベルにおいて100%に達するとカードレベルが1つ増加するとともに成長率は0%にリセットされる。カードレベルの値が増加すると、カードの攻撃力および防御力はカードレベルに応じて増加する。カード毎にカードレベルの値に応じた攻撃力および防御力が記述されているテーブルがカード毎に設けられていてもよく、ゲームサーバ20のCPU21は、そのテーブルを参照してカードの攻撃力および防御力を決定する。
なお、ベースカードと参照カードの名称が同一である場合に、合成処理後のベースカードの連携レベルを所定の確率で増加させてもよい。
【0071】
本実施形態では、ユーザが自身の保有カードの参照カード条件を自ら設定するために、第3選択手段57を備えていてもよい。なお、参照カード条件を設定するタイミングは合成実行時に限られず、ユーザの所望のタイミングで参照カード条件を設定してもよい。例えば、参照カード条件を設定するための指示釦を
図8のウェブページP0に設け、その指示釦に対するユーザの操作に基づいて参照カード条件を設定するための処理が開始されるようにしてもよい。
第3選択手段57は、ユーザに対して参照カード条件の選択肢を提示し、ユーザよる入力情報に基づいて、選択肢の中からいずれかの参照カード条件を選択する機能を備える。
第3選択手段57の機能を実現するために、例えば、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの保有カードの中からユーザによって選択されたいずれかのカードの参照カード条件を設定するための条件設定部を含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信し、それによってユーザ端末10は、条件設定部を含むウェブページ(例えば、
図9のP3)を表示する。条件設定部は、参照カード条件の各々の内容と条件IDが対応付けられて構成されている。ユーザ端末10において、条件設定部を操作することでユーザにより参照カード条件が選択されると、選択結果として、選択された参照カード条件の条件IDがゲームサーバ20に送信される。なお、
図9のウェブページP3では、参照カード条件の提示例として、選択可能なプルダウンメニューを複数含む操作対象である条件設定部f2が提示される場合を例示したが、この例に限られず、複数の参照カード条件の各々に対応する複数の指示釦(条件を含めるか否かを示す釦)を提示してもよい。
ゲームサーバ20のCPU21は、参照カード条件の選択結果を含むHTTPリクエストを取得することでユーザによる参照カード条件の選択結果(条件ID)を取得すると、カードデータベースにアクセスして、ユーザによって選択されたカードのカードIDと、取得した参照カード条件の条件IDを対応付けて記憶する。
【0072】
本実施形態において、第1選択手段52によって選択されたカードに対して参照カード条件が対応付けられていない場合には、第3選択手段57によって、ユーザに対して参照カード条件の選択肢を提示し、ユーザによる参照カード条件の選択を受け付ける。抽出手段53は、第3選択手段57によって選択された参照カード条件を満足するカードを、参照カード候補としてユーザの複数の保有カードの中から抽出する。さらに、対応付け手段51は、第1選択手段52によって選択されたカードを、第3選択手段57によって選択された参照カード条件と対応付ける。
この場合、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10に表示される条件設定部(例えば、P3の条件設定部f2)に対するユーザの操作に基づく選択結果(参照カード条件の条件ID)を含むHTTPリクエストを取得すると、選択された参照カード条件を満足するユーザの保有カードを、カードデータベースから抽出する。そして、CPU21は、合成処理を実行した後にカードデータベースにアクセスして、その合成処理においてベースカードとしたカードに対応する参照カード条件の欄に、その合成処理においてユーザが選択した参照カード条件の条件IDを新規に書き込む。
【0073】
本実施形態において、第1選択手段52によって選択されたベースカードに対して参照カード条件が対応付けられているときには、抽出手段53は、選択されたベースカードに対して参照カード条件を満足するカードを参照カード候補として抽出し、提示手段54はユーザに対して抽出された参照カード候補を提示する。この際に、第3選択手段57は、ベースカードに対応付けられた参照カード条件と、参照カード条件の選択肢を提示し、ユーザによって新たな参照カード条件の選択を受け付けてもよい。抽出手段53は、第3選択手段57がベースカードに対応付けられている参照カード条件と異なる参照カード条件の選択を受け付けた場合には、当該選択された参照カード条件を満足するカードを、参照カード候補としてユーザの複数の保有カードの中から抽出する。対応付け手段51は、第1選択手段52によって選択されたカードに対応付ける参照カード条件を、第3選択手段57によって選択された参照カード条件に更新する。
この場合、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10に表示される条件設定部(例えば、P4aの条件設定部f2)に対するユーザの操作結果(参照カード条件の条件ID)を含むHTTPリクエストを取得すると、選択された参照カード条件を満足するユーザの保有カードを、カードデータベースから再度抽出する。つまり、ベースカードとしたカードに対して既に参照カード条件が設定されている場合には、その参照カード条件を満足するカードが抽出されてユーザに提示されるが、既に設定されている参照カード条件とは異なる参照カード条件が選択された場合には、新たに選択された参照カード条件に基づいて新たにカードの抽出が行われる。そして、CPU21は、既に設定されている参照カード条件とは異なる参照カード条件に基づいて合成処理を実行した場合には、その合成処理の後にカードデータベースにアクセスして、その合成処理においてベースカードとしたカードに対応する参照カード条件の欄に、その合成処理においてユーザが新たに選択した参照カード条件の条件IDを上書きする。
【0074】
(1−7)本実施形態の合成処理のフロー
次に、本実施形態の合成処理のフローの一例について、
図13A、
図13Bのフローチャートを参照して説明する。
図13A、
図13Bは、本実施形態のゲームにおける合成処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
図13A、
図13Bでは、ユーザ端末10からの合成の実行要求に基づいて、ゲームサーバ20は、実行要求を行ったユーザに対応付けられた保有カードの少なくとも一部であるベースカード候補のリストを生成し、ユーザ端末10にカード候補のリストをユーザ端末10へ送信することで、ユーザ端末10にベースカード候補のリストを含むウェブページが表示されている場合が想定される。
このとき、ユーザ端末10に表示されるウェブページ上でベースカード候補の中からいずれかのカードがユーザによって選択されると、ベースカードの選択結果(例えば、ベースカードのカードID)を含むHTTPリクエストがユーザ端末10からゲームサーバ20へ送信される。ゲームサーバ20のCPU21は、受信したHTTPリクエストに基づいて、ユーザによって選択されたベースカードの選択結果を受け付けると(ステップS10:YES)、選択されたカードを合成処理におけるベースカードとして決定する(ステップS12)。次いでゲームサーバ20のCPU21は、カードデータベースにアクセスして、ベースカードとしてユーザに選択されたカードに対応する参照カード条件が記録されているか否かを判定する(ステップS14)。参照カード条件が設定されている場合には(ステップS14:YES)、ステップS16へ進み、参照カード条件が設定されていない場合には(ステップS14:NO)、
図13BのステップS26へ進む。なお、ベースカードを選択するユーザ操作以外のユーザ操作(例えば、合成キャンセル要求を行う操作)を認識した場合には(ステップS10:NO)、合成処理を終了する。
【0076】
ベースカードとして選択されたカードに対応する参照カード条件が設定されている場合には(ステップS14:YES)、ゲームサーバ20のCPU21は、カードデータベースにアクセスして、ユーザの保有カードの中から、ベースカードとして選択されたカードに対応する参照カード条件を満足するカードを、参照カード候補として抽出する。次いでゲームサーバ20のCPU21は、参照カード候補のリストを含むHTMLデータを生成して、ユーザ端末10へ送信する。ユーザ端末10のウェブブラウザは、HTMLデータを解釈して参照カード候補のリストを含むウェブページを表示し、それによって、参照カード候補がユーザに提示される(ステップS16)。
提示された参照カード候補の中からユーザが参照カードを選択した場合、ユーザに選択された参照カードのカードIDを含むHTTPリクエストがゲームサーバ20に対して送信される。ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25で受信したHTTPリクエストに基づいて、ユーザに提示された参照候補の中から選択された少なくとも1つの参照カードを認識すると(ステップS18:YES)、その選択されたカードを合成処理における参照カードとして決定する(ステップS20)。
【0077】
ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード及び参照カードとなるカードを決定した後、合成処理を実行する(ステップS22)。すなわち、CPU21は、ベースカードのパラメータを増加させる。本実施形態においては、ベースカードのパラメータの増加方法としては、ベースカード及び参照カードのカード情報に基づいてベースカードの成長率の増加量を決定し、それによってカードレベルの増加量又は増加率を決定し、当該決定された増加量又は増加率に基づいてベースカードのカードレベルを増加させる。合成処理によって連携レベルが増加する場合もある。カードレベルが増加する場合には、それに伴ってカードの攻撃力及び防御力も増加する。
合成処理が終了すると、CPU21は、カードデータベースにアクセスして、ベースカードとしたカードのパラメータの値をステップS22の処理後のパラメータの値に更新するとともに、参照カードとしたカードをカードデータベースから削除する(ステップS24)。
【0078】
一方、ベースカードとして選択されたカードに対応する参照カード条件が設定されていない場合には(ステップS14:NO)、ゲームサーバ20のCPU21は、参照カード条件を設定するための条件設定部を含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信し、それによってユーザ端末10は、条件設定部を含むウェブページ(例えば、
図9のP3)を表示する。すなわち、参照カード条件の選択肢がユーザに提示される(ステップS26)。提示された参照カード条件の選択肢に対してユーザによっていずれかの選択肢が選択されると、ユーザ端末10は選択された参照カード条件の条件IDを含むHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。ゲームサーバ20のCPU21は、参照カード条件の条件IDを含むHTTPリクエストを取得すると、ユーザによる参照カード条件の選択結果を認識する。このHTTPリクエストは、例えば、
図9のウェブページP3において条件設定部f2に参照カード条件として属性がT2であるという条件を設定した状態で指示釦b5を操作することによって、ユーザ端末10から参照カード条件の条件IDとしてC3を含むようにしてゲームサーバ20へ送信される。ゲームサーバ20のCPU21は、参照カード条件の選択結果(条件ID)を認識すると(ステップS28:YES)、ユーザによって選択された参照カード条件を満足するユーザの保有カードを、参照カード候補としてカードデータベースから抽出し、参照カード候補のリストを含むHTMLデータを生成して、ユーザ端末10へ送信する。ユーザ端末10のウェブブラウザは、HTMLデータを解釈して参照カード候補のリストを含むウェブページを表示し、それによって、ユーザに参照カード候補が提示される(ステップS30)。
【0079】
提示された参照カード候補からユーザが参照カードを選択した場合、ユーザ端末10から参照カード情報(例えば、カードID)を含むHTTPリクエストがゲームサーバ20へと送信される。ゲームサーバ20のCPU21は、当該HTTPリクエストに基づき、参照カード候補の中から少なくともいずれかの参照カードが選択されたことを認識すると(ステップS32:YES)、その選択されたカードを参照カードとして決定し(ステップS34)、決定されたベースカードと参照カードに基づき合成処理を実行する(ステップS36)。すなわち、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード及び参照カードのパラメータや識別情報に基づいてベースカードの成長率の増加量を決定し、それによってカードレベル、攻撃力、および防御力の増加量又は増加率を決定する。合成処理によって連携レベルが増加する場合もある。
合成処理が終了すると、ゲームサーバ20のCPU21は、その合成処理においてベースカードとしたユーザの保有カードに対応付けて、選択された参照カード条件(つまり、ステップS28で認識した参照カード条件)の情報をカードデータベースに記録する(ステップS38)。さらにCPU21は、カードデータベースにアクセスして、ベースカードとしたカードのパラメータの値を増加された後のパラメータの値へと更新するとともに、参照カードとしたカードをカードデータベースから削除する(
図13A:ステップS24)。
【0080】
以上説明したように、本実施形態のゲーム制御装置によって実行されるゲームには、ユーザが所有する複数のカードの中から選択されるベースカード及び参照カードに基づいて、ベースカードの合成処理を実行する機能が設けられている。カードデータベースには、ユーザの保有カードと、当該カードがパラメータを変更する処理(すなわち、パラメータ変更処理)におけるベースカードとなるときの参照カードに関するカード条件とが対応付けられている。本実施形態のゲームにおいて、ユーザが保有している特定のカードを成長させていくには、そのカードをベースカードとした合成処理を繰り返し実行することがもとめられるが、そのカードに参照カード条件が設定されている場合には、設定されている参照カード条件を満足する参照カード候補が各々の合成処理においてユーザに提示されるため、ユーザは、自身のすべての保有カードの中から適切な参照カードを合成処理の都度に検討、検索する煩雑さが抑制されるという利点がある。また、参照カード条件は、ユーザの保有カードに対して同一ではなく、ユーザの保有カードの各々に対して個別に設定されている。そのため、合成処理においてユーザの負担を軽減しつつ、かつ保有カードごとに、合成処理によって効率的に成長させる、あるいはユーザの所望の状態に成長させることができる。
【0081】
上述した実施形態において、第3選択手段を設けることは必須ではないが、第3選択手段を設けることで、以下の利点がある。
すなわち、ユーザは、合成処理を実行するに当たってベースカードを選択したときに、当該ベースカードに未だ参照カード条件が対応付けられていない場合には、選択肢の中から所望の参照カード条件を選択することができるとともに、その参照カード条件をベースカードとして選択したカードに対応付けることができる。そのため、ユーザは、次回以降の合成処理において、ユーザの所望の参照カード条件を満足する参照カード候補を提示させることができ、その都度参照カード条件を設定することを要しない。
また、ユーザは、合成処理を実行するに当たってベースカードを選択したときに、当該ベースカードに既に参照カード条件が対応付けられている場合であっても、選択肢の中から選択した別の参照カード条件を、参照カード候補を抽出するときの条件として選択することでき、かつベースカードに対応付ける参照カード条件を、選択肢の中から選択した参照カード条件に更新することができる。よって、ユーザは、例えば、ベースカードとして選択したカードが当初の期待通りに成長していない場合や、ベースカードとして選択したカードの役割を変更させたい場合に、適宜参照カード条件を変更させることができる。
【0082】
上述した実施形態では、
図11のウェブページP4aの表示領域203に示したように、提示手段54が、抽出手段53によって抽出された参照カード候補とともに、当該抽出の基礎とした参照カード条件に関する情報をユーザに提示する場合について説明したが、この場合に限られない。参照カード条件に関する情報をユーザに提示する場合には、ユーザが、ベースカードとして選択したカードに対応付けられている参照カード条件を、合成処理を実行する前に確認することができる。
図11のウェブページP4aの表示領域203に示した例では、「参照カード条件に関する情報」は、参照カード条件自体を示すテキストであるが、参照カード条件に関連付けられた他のテキスト、マーク、記号等の、ユーザが参照カード条件を想起できる情報であってもよい。例えば、
図11のウェブページP4aの表示領域203に示した例では、「参照カード条件に関する情報」を「T2&R2↓」としてもよい。
【0083】
上述した実施形態において、パラメータ変更手段56は、カードごとに決められた所定の停止条件を満足する場合には、合成処理による当該カードのパラメータの変更を停止させてもよい。その場合、対応付け手段51は、カードが停止条件を満足する場合には、当該カードと参照カード条件との対応付けを解除してもよい。
「停止条件」は適宜設定することができ、限定されるものではないが、例えば、カードに対応付けられるパラメータ(例えば、カードレベル、攻撃力、防御力等)がカードごとに予め設定される上限値に達したことを条件としてもよい。カードのパラメータの変更が停止させられた場合には、そのカードをベースカードとした合成処理を実行する利益がないため、当該カードと参照カード条件との対応付けを解除することが好ましい。それによって、停止条件を満足したカードに対応する参照カード条件をカードデータベースに記憶しなくても済むため、カードデータベースのデータ量を節約することができる。
例えば、特定のカードに対して攻撃力の上限値を設定した場合、ゲームサーバ20のCPU21は、そのカードをベースカードとした合成処理を実行する度に、合成処理後にカードの攻撃力が上限値に達したか否かについて判定し、上限値に達したと判定した場合には、上限値に達したことを示す情報をユーザに通知するとともに、カードデータベースにおいて当該カードに対応する参照カード条件を削除する。ユーザへの通知は、例えば「このカードは、攻撃力が上限値に達したため、もう成長できません。」等のテキストを含むウェブページによって行うようにしてもよい。この通知以降、ユーザは、当該カード以外のカードを合成処理のベースカードとして選択することを動機付けられる。
なお、上記上限値は、ユーザが設定してもよい。その場合、ユーザへの通知は、例えば「このカードの攻撃力は、あなたが設定した上限値に達したため、もう成長できません。」等のテキストを含むウェブページによって行うようにしてもよい。
【0084】
上述した実施形態において、カードは、パラメータと、カードとその他のカードを識別するための識別情報とを含むカード情報と関連付けられている。すなわち、
図6に示すように、カードのパラメータの例は、属性、レア度、成長率、カードレベル、連携レベル、攻撃力、防御力、及び、コストである。カードの識別情報の例は、カードID、名称、画像である。そして参照カード条件は、参照カードのパラメータ又は識別情報に関する条件である。参照カード条件を参照カードのパラメータ又は識別情報に関する条件とすることで、ユーザは、参照カード候補を抽出するための、より適切な条件を設定することができる。
【0085】
例えば、ユーザは、レア度やカードレベル等のパラメータの値が比較的大きいカードをベースカードとし、そのようなパラメータの値が比較的低いカードを参照カードとすることで、バトルに使用する見込みがない弱いカードを消失させつつ、バトルに使用する予定の強いカードをさらに強くすることを目的として合成を行う場合がある。その場合には、レア度、カードレベル、攻撃力、防御力等を所定の値以下とする参照カード条件を設定することで、目的に合致した参照カード候補を抽出させることができる。
また、合成処理において、ベースカードと参照カードが同一の属性である場合に、両カードが別属性である場合と比較してベースカードのパラメータの増加率又は増加量が大きくなる仕組みとなっている場合には、ユーザは、ベースカードとして選択したカードと同一の属性のカードを参照カードとすることによって効率良くベースカードを成長させることを目的として合成を行う場合がある。その場合には、ベースカードとするカードと同一属性であることを参照カード条件に設定することで、目的に合致した参照カード候補を抽出させることができる。
また、合成処理において、ベースカードと参照カードの名称が同一であるときにベースカードの連携レベルが増加する可能性があるような仕組みとなっている場合には、ユーザは、ベースカードとして選択したカードと同一の名称のカードを参照カードとすることによってベースカードの連携レベルを増加させ、そのベースカードを対戦に使用したときの対戦能力を向上させることを目的として合成を行う場合がある。その場合には、ベースカードとするカードと同一の名称であることを参照カード条件に設定することで、目的に合致した参照カード候補を抽出させることができる。
【0086】
図9のウェブページP3の条件設定部f2に示したように、参照カードのパラメータ又は識別情報に関する条件は、複数の条件を組み合わせて設定されてもよい。例えば、バトルに使用する見込みがない弱いカードを消失させつつ、バトルに使用する予定の強いカードを効率良く、かつさらに強くすることを目的として合成を行う場合には、レア度、攻撃力等の所定の値以下とし、かつベースカードと同一属性であるとする参照カード条件を設定することで、目的に合致した参照カード候補を抽出させることができる。
【0087】
本実施形態のゲームにおいて、ユーザの保有カードは多数存在し、各保有カードに対するユーザの使用目的や位置付けはそれぞれ異なることが想定される。そのような状況下では従来、ベースカードとしたカードの使用目的や位置付けに対応する参照カードを、合成処理を行う都度に検索することはユーザにとって従来煩雑なものであったが、本実施形態では、参照カード条件を参照カードのパラメータ又は識別情報に関する条件とすることで、ベースカードとしたカードごとに適切な参照カード候補を合成処理の都度に抽出させることができ、参照カードの決定を適切とし、かつ煩雑さを抑制することができる。
【0088】
本実施形態では、パラメータ変更手段56が、ベースカードのパラメータの変更量又は変更比率を、処理対象となる参照カードのカード情報、ベースカードのカード情報、又は、それらの組み合わせに基づいて変動させる場合に、上述した、すべての保有カードの中から適切な参照カードを合成処理の都度に検討、検索する煩雑さが抑制されるという利点がより発揮される。
例えば、ベースカード、参照カードの各カードの合成処理の実行前のパラメータの値や、各カードの名称等の識別情報若しくはその組合せなどによって、ベースカードのパラメータの変更量や変更度合いが異なるようにして合成処理が実行される場合に、仮に、参照カード条件を満足する参照カード候補が提示されないとしたならば、合成処理を行う都度に、合成処理の仕組みを理解した上で適切な参照カードを選択することがもとめられ、ユーザにとって参照カードを選択することが負担となる。本実施形態では、上述したような比較的複雑な合成処理の仕組みが設定されている場合に、ユーザにとって参照カードを選択する煩雑さが抑制される利点が大きいものとなる。
なお、パラメータ変更手段56は、ベースカードのパラメータ変更確率(すなわち、ベースカードのパラメータを変更させる確率)を、処理対象となる参照カードのカード情報、ベースカードのカード情報、又は、それらの組み合わせに基づいて変動させてもよい。
【0089】
本実施形態において、参照カード条件を設定可能なユーザの保有カードの枚数を所定数以下に制限してもよい。参照カード条件を設定できるカードの数を制限することで、設定のために記憶装置に記憶させるデータ量(つまり、カードデータベースに記録するデータ量)を節約することができる。
【0090】
本実施形態の合成処理においてベースカードが決定されると、
図9に示したように、参照カード条件の選択肢が提示され、選択された参照カード条件を満たす参照カード候補を提示するようにした例を示したが、この例に限られない。参照カード条件の選択肢と合わせて、ベースカードを除く保有カードの少なくとも一部を参照カード候補として提示してもよい。このとき、提示された参照カード候補の中のいずれかのカードが参照カードとして選択された場合には、合成処理を実行し、参照カードとして選択されたカードが満たす参照カード条件(条件ID)を、合成処理の実行時のベースカードに対応付けてカードデータベースに記憶するようにしてもよい。ここで、「参照カードとして選択されたカードが満たす参照カード条件」は、例えば予め決められた規則に基づいて決定することができる。例えば、参照カードとして選択されたカードの属性と同じ属性であることをベースカードに対応する参照カード条件としてもよいし、参照カードとして選択されたカードのカードレベル以下であることをベースカードに対応する参照カード条件としてもよい。
【0091】
(2)第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態のゲームシステム、ゲーム制御装置について説明する。
第2の実施形態のゲームシステムは、第1の実施形態と同様に、ユーザ端末10、ゲームサーバ20、及びデータベースサーバ30によって構成される。各装置の構成についても第1の実施形態と同じでよい。
本実施形態では、ゲーム内で入手したカードをユーザの選択に応じてベースカード又は参照カードのいずれにも設定することができるゲームにおいて、合成処理時にベースカードとなるカードと、合成処理時に参照カードとなるカードの少なくともいずれかが予めユーザによって登録される。そして、カードの合成処理を実行するときには、ユーザには、ベースカード又は参照カードとして登録済みのカード(つまり、ベースカード候補、又は参照カード候補)が提示され、その候補の中からユーザは、ベースカード、又は参照カードを選択することができる。
【0092】
(2−1)カードデータベース
本実施形態のゲームデータベース32に含まれるカードデータベースの構成例について、
図14に示す。
図14のカードデータベースにおいて、
図6に示したカードデータベースと異なるのは、カードIDに対応付けて、参照カード条件の代わりに、ベースカード又は参照カードについての登録情報が「カード候補」の欄に記録される点である。
図14に例示するカードデータベースの「カード候補」の欄には、ユーザがベースカード候補として登録したカードIDに対応付けて「Bc」と記録され、ユーザが参照カード候補として登録したカードIDに対応付けて「Rc」と記録される。
【0093】
(2−2)本実施形態のベースカード・参照カード候補の登録
以下、本実施形態のベースカード・参照カード候補の登録について、
図15〜16を参照しながら説明する。
図15〜16はそれぞれ、本実施形態のユーザが保有するカードについて、ベースカード・参照カード候補として登録する場合にユーザ端末10上に表示されるウェブページの一例を示す図である。以下では、処理対象のユーザがユーザABCである場合を例として説明する。
図15及び
図16に示すウェブページはそれぞれ、ユーザABCの保有カードを、ベースカード候補、又は参照カード候補として登録されるときにユーザ端末10に表示される。
なお、
図15では、クエストによってカードが付与されたタイミングでベースカード候補又は参照カード候補として登録を行う場合、
図16では、合成処理を実行することでベースカード候補又は参照カード候補として登録を行う場合が記載されているが、保有カードをベースカード候補、参照カード候補として登録方法はこれに限られず、ゲーム上で適宜設定してもよい。例えば、ユーザが保有していないカードについても登録できるようにしてもよい。例えば、ユーザが過去に保有したことのカードの一覧を表示する図鑑機能を有する場合、現在は保有していないが過去に保有したことのあるカードをベースカード候補又は参照カード候補として登録できるようにしてもよい。また、ユーザが任意のタイミングで登録できるようにしてもよい。例えば、ユーザの保有カードのリストを表示する場合、各カードに対応付けて、ウェブページP7の指示釦b31,b32と同様に、ベースカード候補、又は参照カード候補として登録するための指示釦を設けてもよい。
【0094】
図15のウェブページP0上で指示釦b3(「クエスト」)が選択されると、P6に示すように、クエストを進行させるための背景画像を含むウェブページが表示される。ウェブページP6には、指示釦b25(「探索する」)が設けられ、クエスト上の現在の地点が表示される。クエストは複数のエリアからなり、あるエリアについて指示釦b25(「探索する」)をユーザが操作する度に、一定の、あるいはランダムな量でエリア内の進行率が決定され、そのエリアの進行率が100%に達する(つまり、P6の例では、現在地点が1100mに達する)と次のエリアに進行することができる。クエストを進行させていくとクエストの途中において所定の、あるいはランダムな確率でアイテムやカードなどをユーザが入手できる仕組みとなっている。例えば、ウェブページP7は、クエストの進行中にモンスターカードを取得した場合の例が示される。
本実施形態では、カードを取得した時点で、そのカードをベースカード候補、又は参照カード候補として登録することができる。すなわち、ユーザ端末10からクエスト進行要求(例えば、指示釦b25の操作情報)がゲームサーバ20に送信され、ゲームサーバ20はクエスト進行要求を受け取ると所定の条件(例えば、所定の確率)に基づいて、カードを付与するか否かを決定する。カードを付与すると決定された場合、付与対象として決定されたカード情報とともに、当該カードをベースカード候補、又は、参照カード候補に登録するか否かの選択肢を示す情報をユーザ端末10に送信する。ユーザ端末10は当該送信されたカード情報と、ベースカード候補、又は、参照カード候補として選択するか否かの選択肢とを提示する(ウェブページP7)。ウェブページP7において、ユーザが指示釦b31(「ベースカード候補」)を操作すると、ユーザ端末10はベースカード候補として登録する旨を示す情報をゲームサーバ20に送信する。ゲームサーバ20は、当該ベースカードとして登録する旨を示す情報を受け取ると、取得したカードをベースカード候補として、カードデータベースに書き込む(
図14のBc)。
ウェブページP7において指示釦b32(「参照カード候補」)が操作されると、ユーザ端末10は参照カード候補として登録する旨を示す情報をゲームサーバ20に送信する。ゲームサーバ20は、当該参照カード候補として登録する旨を示す情報を受け取ると、取得したカードを参照カード候補としてカードデータベースに書き込む(
図14のRc)。指示釦b33(「今は登録しない」)が操作されると、ユーザ端末10はベースカード候補としても参照カード候補としても登録しない旨を示す情報(不登録情報)をゲームサーバ20に送信する。ゲームサーバ20は、当該不登録情報を受け取ると、カード候補の情報をカードの取得時点ではカードデータベースには書き込まない。
なお、いずれの場合も取得したカードはユーザABCが保有するカードとして、ユーザABCに対応付けてカードデータベースに記録される。
例えば、ウェブページP7において指示釦b31(「ベースカード候補」)が操作されると、P8に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP8において、指示釦b35(「クエストに戻る」)が操作されると、P6に示したクエスト用の画面に遷移する。
【0095】
図16は、ベースカード候補、及び参照カード候補として登録するための、
図15とは別の場面を示している。
図16では、
図10のウェブページP5と同様に、ベースカードとしたカードTEDの合成処理が完了し、カードTEDのパラメータが変更されたときのウェブページP5aを示している。ウェブページP5aがP5と異なるのは、ゲームサーバ20において、合成処理が完了した時点で、ベースカードとしたカードがベースカード候補として登録され、参照カードとしたカードと同一の名称のカードが参照カード候補として登録される点である。この場合、ユーザに対して、いずれのカードをベースカード候補又は参照カードとして登録するか否かの選択肢を提示し、当該選択肢に対するユーザの選択操作を受け付けることなく、カードをベースカード候補、又は参照カード候補として登録することができる。ウェブページP5aには、合成処理のベースカードとしたカードTEDがベースカードとして登録されたことをユーザに通知するための表示領域301と、参照カードとしたカード群KAZ,LUK,…が参照カードとして登録されたことをユーザに通知するための表示領域302とが含まれる。なお、この合成処理で使用したカード群が消失する場合には、ユーザの保有カードのうちこれらのカードの名称と同一の名称の他のカードが参照カード候補として登録されてもよい。
図16では、参照カードとしたカードと同一の名称のカードが参照カード候補として登録される例を示したが、この例に限られない。参照カードとしたカードと同一のカードが参照カード候補として登録されるようにしてもよい。その場合、ゲーム上で2以上のカードを同一のカードとして判定するための条件とするための設定情報が記憶されており、その設定情報を参照してカードが同一か否かを判定するようにしてもよい。
【0096】
(2−3)本実施形態のカードの合成
以下、本実施形態のカードの合成について
図17Aおよび
図17Bを参照しながら説明する。
図17Aおよび
図17Bはそれぞれ、本実施形態においてユーザがカードを合成している場合にユーザ端末10上に表示されるウェブページの一例を示す図である。以下では、処理対象のユーザがユーザABCである場合を例として説明する。
図17Aに示すウェブページは、本実施形態の合成処理においてベースカード候補がユーザに提示されるときにユーザ端末10に表示される。
図17Bに示すウェブページは、本実施形態の合成処理において参照カード候補がユーザに提示され、ユーザによって参照カードが決定されるときにユーザ端末10に表示される。
【0097】
図17Aにおいて、ユーザABCの保有カードTEDがベースカード候補として登録済みであることを想定する。ウェブページP0において、指示釦b1(「合成」)が操作されると、P1aに示すようにウェブページが更新される。ウェブページP1aでは、ユーザABCの保有カードの中からベースカード候補として登録されたカードのリストが表示される。このリストの中で例えばカードTEDがベースカードとして選択されると、
図17BのP3aに示すようにウェブページが更新される。ウェブページP3aには、ユーザABCの保有カードの中で、参照カード候補として登録済みのカードのリスト(名称がKEN,BOB,…のカード群)が表示される。ユーザABCは、ウェブページP3aで表示される参照カード候補の中から参照カードとするカードを、参照カード候補の各々に対応付けられたチェックボックスb11−1,b11−2,…に対するチェックを付けることで選択することができる。いったん付けたチェックを外すこともできる。指示釦b41(「すべてチェック」)は、すべての参照カード候補のチェックボックスにチェックを付けるために設けられている。指示釦b42(「チェックを外す」)は、チェックが付けてあるすべての参照カード候補のチェックボックスのチェックを外すために設けられている。少なくとも1枚のカードに対応するチェックボックスにチェックを付けた状態で指示釦b43(「参照カードを決定」)を操作すると,チェックが付けられたカードを参照カードのリストを表示するウェブページP4aが表示される。ここで、指示釦b44(「合成する」)を操作すると合成処理が実行され、
図10のP5に例示したようにウェブページが更新される。ウェブページP5では、ベースカードであるカードTEDのパラメータ(成長率、カードレベル、攻撃力、防御力、連携レベル)の合成前後での値の変化について示される。
【0098】
(2−4)ゲーム制御装置が備える機能の概要
次に、本実施形態の合成処理を実現するためにゲーム制御装置が備える機能について、
図18を参照して説明する。
図18は、本実施形態のゲーム制御装置60で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
登録手段61は、ユーザの入力情報に基づいて、合成処理のベースカードの候補となるベースカード候補、及び、ユーザの保有カードのうち合成処理の参照カードの候補となる参照カード候補のうち少なくともいずれかを、ユーザと対応付けて登録する機能を備える。
登録手段61の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からユーザ毎にユーザによって指定されたカードをベースカード候補として登録するための登録要求を受け付けた場合には、カードデータベースにアクセスして、ユーザによって指定されたカードに対応する「カード候補」の欄に「Bc」(ベースカード候補)と書き込む。また、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からユーザ毎にユーザによって指定されたカードを参照カード候補として登録するための登録要求を受け付けた場合には、カードデータベースにアクセスして、ユーザによって指定されたカードに対応する「カード候補」の欄に「Rc」(参照カード候補)と書き込む。なお、ベースカード候補又は参照カード候補として登録するための登録要求に対応するユーザ操作は、ゲーム上の場面に応じて様々に設定してもよい。例えば、
図15のウェブページP7では、ベースカード候補又は参照カード候補として登録するための登録要求に対応するユーザ操作は、指示釦b31(「ベースカード候補」)又は指示釦b32(「参照カード候補」)に対する操作に相当する。ベースカード候補又は参照カード候補として登録するための登録指示に対応するユーザ操作は、
図16には図示しないが、ウェブページP5aの表示前の合成を実行する操作(例えば、
図17BのウェブページP4aの指示釦b44(「合成する」))に相当する。
【0099】
提示手段62は、合成処理を実行するに当たって、ユーザによる入力情報に基づいて、ユーザと対応付けて登録されているベースカード候補、又は参照カード候補を、前記ユーザに提示する機能を備える。
提示手段62の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25で受信したHTTPリクエストに基づいて、ユーザ端末10からの合成処理の実行開始指示(例えば、指示釦b1の入力情報)を認識すると、カードデータベースにアクセスし、処理対象のユーザのベースカード候補として登録されているカード(つまり、「カード候補」の欄に「Bc」(ベースカード候補)が書き込まれているカード)の情報を読み出し、読み出したカードの情報を含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する。それによって、ベースカード候補のリストがユーザ端末10に表示される。また、ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25で受信したHTTPリクエストに基づいて、ユーザ端末10からのベースカードの選択結果を認識すると、カードデータベースにアクセスし、処理対象のユーザの参照カード候補として登録されているカード(つまり、「カード候補」の欄に「Rc」(参照カード候補)が書き込まれているカードのカード情報を読み出し、読み出したカードのカード情報を含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する。それによって、参照カード候補のリストがユーザ端末10に表示される。
なお、参照カード候補、ベースカード候補を表示するタイミングはこれに限られない。例えば、ユーザ端末10からの合成処理の実行開始指示(例えば、指示釦b1の入力情報)を認識した場合に、カードデータベースにアクセスし、処理対象のユーザのベースカード候補、及び、参照カード候補として登録されているカードの情報を読み出し、読み出したベースカード候補のリストと参照カード候補のリストを同時にユーザ端末10に対して送信し、ユーザ端末10がそれらのリストを表示することで、ユーザがベースカード候補と参照カード候補から同時にベースカードおよび参照カードを指定できるようにしてもよい。
【0100】
カード選択手段63は、ユーザによる入力情報に基づいて、提示手段62によって提示されたベースカード候補の中からベースカードとなるカードを選択するか、又は、提示手段62によって提示された参照カード候補の中から参照カードとなるカードを選択する機能を備える。カード選択手段63は、オブジェクト選択手段の一例である。
ユーザ端末10に表示されるウェブページ上でベースカード候補のリストの中からいずれかのカードがユーザによって選択されると、ユーザ端末10は、カードの選択結果(例えば、カードID)をゲームサーバ20へ通知する。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から通知されたカードの選択結果に基づき、ユーザによる選択されたカードを合成処理におけるベースカードとして決定する。すなわち、ユーザの入力情報に基づいてベースカードとなるカードが選択される。
ユーザ端末10に表示されるウェブページ上で参照カード候補のリストの中からいずれかのカードがユーザによって選択されると、ユーザ端末10は、カードの選択結果をゲームサーバ20へ通知する。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から通知されたカードの選択結果に基づき、ユーザによる選択されたカードを合成処理における参照カードとして決定する。すなわち、ユーザの入力情報に基づいてベースカードとなるカードが選択される。
【0101】
パラメータ変更手段64は、ユーザが所有する複数のカードの中から選択されるベースカード及び参照カードに基づきベースカードの合成処理を実行することで、ベースカードのパラメータを変更する機能を備える。パラメータ変更手段64は、第1の実施形態のパラメータ変更手段56と同一の機能であり、同様にしてその機能を実現できる。すなわち、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード及び参照カードとなるカードを決定すると合成処理を実行する。本実施形態における合成処理では、ベースカードのパラメータを、ベースカード及び参照カードのカード情報のうち少なくともいずれかに基づいて増加させるとともに、参照カードを消失させる処理を行う。具体的には、ゲームサーバ20のCPU21は、例えばベースカード及び参照カードのカード情報のうち少なくともいずれかに基づいて、ベースカードの成長率の増加量を決定する。成長率の増加量が決定されると、ベースカードのカードレベル、攻撃力、および防御力が決定される。ベースカードと参照カードの名称が同一である場合に、合成処理後のベースカードの連携レベルを所定の確率で増加させてもよい。参照カードを消失させる処理は例えば、カードデータベースにおいて、参照カードのカード情報と合成を実施したユーザIDとの関連付けを解除する処理等である。
【0102】
(2−5)本実施形態の登録処理、合成処理のフロー
次に、本実施形態の登録処理、合成処理のフローの一例についてそれぞれ、
図19、
図20のフローチャートを参照して説明する。
図19は、ユーザの保有カードをベースカードとして登録するための登録処理を示すフローチャートである。
図20は、本実施形態のゲームにおける合成処理の一例を示すフローチャートである。なお、図示しないが、ユーザの保有カードを参照カードとして登録するための登録処理は、
図19と同様にして行うことができる。
【0103】
図19に示す登録処理では先ず、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード候補を登録するための登録要求が有ったか否かを判定する(ステップS40)。例えば、
図15に示したように、クエスト実行中に新たなカードを取得した場合、指示釦b31(「ベースカード候補に登録」)の操作に基づくHTTPリクエストを取得した場合に、CPU21は、ユーザが取得したカードをベースカード候補として登録するための登録要求が有ったと判定する。また、
図16に示したように、特定のカードをベースカードとする合成処理を実行する操作があった場合には、そのカードをベースカード候補として登録するための登録要求が有ったと判定する。
【0104】
ユーザの保有カードをベースカード候補として登録するユーザ操作が有った場合には(ステップS40:YES)、カードデータベースにアクセスして、登録対象のカードに対応する「カード候補」の欄に「Bc(ベースカード候補)」と書き込む(ステップS42)。次いでゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの保有カードがベースカード候補として登録されたことをユーザに通知するためのテキストを含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する(ステップS44)。それによって、例えば、
図15のウェブページP8、又は、
図16のウェブページP5aがユーザ端末10に表示される。
なお、ユーザの保有カードをベースカード候補として登録するユーザ操作がない場合には(ステップS40:NO)、登録処理を終了する。
【0105】
図20に示す合成処理において、ウェブページP0(
図8参照)上で指示釦b1(「合成」)が操作されたことを認識すると、ユーザ端末10はゲームサーバ20に対して合成開始要求を送信し、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からの合成開始要求を受け付けると、カードデータベースにアクセスして、処理対象のユーザの保有カードのうち「カード候補」の欄が「Bc」(ベースカード候補)となっているカードを抽出する。ゲームサーバ20のCPU21は、抽出したカードのリストを含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する。それによって、登録されているベースカード候補のリストがユーザに通知される(ステップS50)。次いで、ベースカード候補のリストの中からいずれかのカードを選択するユーザ操作が行われたか否かについて判定される(ステップS52)。本実施形態においては、ユーザ端末10においてベースカード候補のいずれかがベースカードとして選択されると、ゲームサーバ20に対して、ベースカードの選択結果(例えば、選択したベースカードのカードID)が通知される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からのベースカードの選択結果の通知の有無に応じて、ベースカードを選択するユーザ操作が行われたか否かを判定する。いずれかのカードを選択するユーザ操作が行われた場合、つまり、ユーザ端末10からのベースカードの選択結果の通知があった場合には(ステップS52:YES)、ゲームサーバ20のCPU21は、選択されたカードを合成処理におけるベースカードとして決定する(ステップS54)。
【0106】
次いでゲームサーバ20のCPU21は、カードデータベースにアクセスして、処理対象のユーザの保有カードのうち「カード候補」の欄が「Rc」(参照カード候補)となっているカードを抽出する。ゲームサーバ20のCPU21は、抽出したカードのリストを含むHTMLデータを生成してユーザ端末10へ送信する。それによって、登録されている参照カード候補のリストがユーザに通知される(ステップS56)。次いで、参照カード候補のリストの中からいずれかのカードを選択するユーザ操作が行われたか否かについて判定される(ステップS58)。本実施形態においては、ユーザ端末10において参照カード候補のいずれかが参照カードとして選択されると、ゲームサーバ20に対して、参照カードの選択結果(例えば、選択した参照カードのカードID)が通知される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からの参照カードの選択結果の通知の有無に応じて、参照カードを選択するユーザ操作が行われたか否かが判定される。いずれかのカードを選択するユーザ操作が行われた場合、つまり、ユーザ端末10からの参照カードの選択結果の通知があった場合には(ステップS58:YES)、ゲームサーバ20のCPU21は、選択されたカードを合成処理における参照カードとして決定する(ステップS60)。
ベースカード及び参照カードとなるカードを決定した後、ゲームサーバ20のCPU21は合成処理を実行する(ステップS62)。すなわち、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカード及び参照カードのパラメータや識別情報に基づいてベースカードのパラメータの増加量又は増加率を決定する。
合成処理が終了すると、ゲームサーバ20のCPU21は、カードデータベースにアクセスして、ベースカードとしたカードのパラメータ(成長率、カードレベル、攻撃力、防御力、連携レベル)を合成処理後の値に更新するとともに、参照カードとしたカードをカードデータベースから削除する(ステップS64)。
【0107】
本発明では、ユーザのベースカード候補、及び、参照カード候補のうち少なくともいずれかが登録可能に構成される。そして、当該ユーザがパラメータ変更処理を実行するときには、登録されたベースカード候補、又は参照カード候補が提示され、ユーザはその候補の中からベースカード又は参照カードを選択する。そのため、ユーザは、自身の保有カードの中からパラメータ変更処理に使用するベースカード又は参照カードを、自身の全ての保有カードの中から、処理の都度に検討、検索する煩雑さが抑制される。
【0108】
なお、本実施形態において、登録手段61は、ベースカード候補として登録するカードの数、又は、参照カード候補として登録するカードの数を所定数以下に制限してもよい。登録するカードの数を制限することで、登録のために記憶装置に記憶させるデータ量(つまり、カードデータベースに記録するデータ量)を節約することができる。
【0109】
第2の実施形態において、ユーザが保有していないカードをベースカード候補、又は参照カード候補として登録してもよい。この場合、ゲームサーバ20は、ユーザの保有カードを示す
図14のカードデータベースとは別のデータベース(「未保有カードデータベース」という。)に、ベースカード候補又は参照カード候補として登録要求がなされた、ユーザが保有していないカードのカードIDとカード候補(「Bc」(ベースカード候補)又は「Rc」(参照カード候補))とをユーザIDに対応付けて記録する。ゲームサーバ20は、ユーザが新たなカードを取得すると、そのカードのカードIDをキーとして未保有カードデータベースを検索し、ベースカード候補、又は参照カード候補として登録されている場合には、取得したカードのカード情報をカードデータベースに書き込む。このときに、カードデータベースのカード候補の欄に書き込まれるデータは、未保有カードデータベースに記録されていたデータと同じである。ゲームサーバ20は、新たに取得したカードのカード情報をカードデータベースに書き込んだ後、当該カードのカード情報を未保有カードデータベースから削除する。以上のように、ユーザが保有していないカードをベースカード候補、又は参照カード候補として未保有カードデータベースに登録しておくことで、ユーザが保有していないカードを将来のベースカード候補、又は参照カード候補として登録予約を行うことができるようにしてもよい。
【0110】
第2の実施形態において、ベースカード候補と参照カード候補は両方登録する必要はなく、いずれか一方のみを登録してもよい。
また、第2の実施形態を第1の実施形態と適宜組み合わせてもよい。すなわち、第2の実施形態においてもベースカード抽出機能、および参照カード条件の選択機能を設けてもよい。その場合、ベースカード候補として登録されているカードの中から所定の条件に基づいて、提示されるベースカード候補をさらに絞り込んでもよい。また、参照カード候補として登録されているカードの中から、選択されたベースカードに対応付けられた参照カード条件を満足するカードを、ユーザに提示される参照カード候補としてもよい。
【0111】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。
【0112】
[変形例]
各実施形態に記載された技術的事項を組み合わせた変形例について説明する。
この変形例では、第1の実施形態のゲーム制御装置に対して、ベースカード候補、及び、参照カード候補のうち少なくともいずれかを登録する機能を付加した構成について説明する。
図21は、第1の実施形態の変形例に係るゲーム制御装置50Aの機能ブロック図である。この機能ブロック図は、
図12に示したものと比較して、第1登録手段58、及び第2登録手段59が追加された点で異なる。
【0113】
第1登録手段58は、ユーザの入力情報に基づいて、ユーザの保有カードの中で、合成処理のベースカード候補を、ユーザと対応付けて登録する機能を備える。そして、第1選択手段52は、合成処理を実行するに当たって、ユーザによる入力情報に基づいて、第1登録手段58によって登録されているベースカード候補の中からベースカードとなるカードを選択する。
ユーザは、自身の保有カードの中で、パラメータを変更させたい保有カードを決めている場合には、そのカードをベースカード候補として登録しておくことで、合成処理の都度に、保有する全てのカードからベースカードとなるカードを検索する手間を省くことができる。
第1登録手段58の機能は、
図14に示すように、
図6のカードデータベースの参照カード条件の欄に代えて、ベースカード候補、又は、参照カード候補を記録するための「カード候補」の欄を設けることによって実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの保有カードをベースカード候補として登録するための登録要求が有った場合には、カードデータベースにアクセスして、登録対象のカードに対応する「カード候補」の欄に「Bc」(ベースカード候補)を書き込む。
【0114】
第2登録手段59は、前記ユーザの入力情報に基づいて、ユーザの保有カードの中で、合成処理の参照カード候補を、ユーザと対応付けて登録する機能を備える。そして、抽出手段53は、第1選択手段52によって選択されたカードが参照カード条件と対応付けられている場合には、当該参照カード条件を満足し、かつ第2登録手段59によって登録されている参照カード候補の中から参照カードとなるカードを選択する。
このような構成を採ることで、ユーザは、自身の保有カードの中で、合成処理において参照カードとするカードを決めている場合には、そのカードを参照カード候補として登録しておくことで、合成処理のときに、保有する全てのカードから参照カード候補を選択するのではなく、参照カード候補となるカードを十分に絞り込むことができる。そのため、ユーザに対して提示される参照カード候補の数が減り、ユーザが参照カードを素早く決定することができるようになる。
第2登録手段59の機能は、
図14に示すように、
図6のカードデータベースの参照カード条件の欄に代えて、ベースカード候補、又は、参照カード候補を記録するための「カード候補」の欄を設けることによって実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの保有カードを参照カード候補として登録するための登録要求が有った場合には、カードデータベースにアクセスして、登録対象のカードに対応する「カード候補」の欄に「Rc」(ベースカード候補)を書き込む。CPU21は、合成処理においてベースカードとするカードを決定すると、そのカードに対応する参照カード条件を満足し、かつ参照カード候補として登録されているカードの中から参照カード候補を抽出する。
【0115】
なお、本変形例では、第1登録手段58、及び第2登録手段59の両方がなくてもよく、いずれか一方が設けられていればよい。また、第1登録手段58のみが設けられている場合に、参照カード候補を提示する際に、ベースカード候補として登録されているカードを除いたカードを参照カード候補を提示するようにしてもよいし、第2登録手段59のみが設けられている場合に、ベースカード候補を提示する際に、ユーザの保有カードから参照カード候補として登録されているカードを除いたカードをベースカード候補を提示するようにしてもよい。
【0116】
上述した各実施形態では、合成処理の結果、合成処理において参照カードとしたユーザの保有カードが消失する場合について説明したが、この場合に限られない。参照カードとしたカードを消失させなくてもよい。
また、本発明において、参照カードとしたユーザの保有カードの消失とは、カードデータベースにおいて、合成処理を実行したユーザに対応付けられた参照カードのカード情報を消失させる例としたが、これに限られない。例えば、カードデータベースにおいて、ユーザに対応付けられたデータとして保有/非保有を示すフラグ、又は保有状況を示すデータ列を設け、合成処理が行われた場合、合成処理を行ったユーザに対応付けられた参照カードのフラグを保有から非保有へと更新することを保有カードが消失するとしてもよい。
【0117】
パラメータ変更手段56によって行われる、合成処理に基づくパラメータの変更は、上述した実施形態の例に限られず、様々な態様で行われてもよい。
(i) ベースカード又は参照カードのパラメータに基づいてベースカードのパラメータの変動が異なる場合
例えば、ベースカード、又は、参照カードのパラメータの一例であるレア度が大きいほど、合成によってベースカードに対する成長率の増加量を大きくし、それによってカードレベルの増加量、および攻撃力の増加量若しくは増加率が大きくしてもよい。また、例えば、ベースカード、又は、参照カードのレア度が大きいほど、合成によってベースカードのパラメータの一例である連携レベルが増加する確率を大きくしてもよい。
例えば、ベースカード、又は、参照カードのパラメータの一例である攻撃力が大きいほど、合成によってベースカードに対する成長率増加量を大きくし、それによってカードレベルの増加量、および攻撃力の増加量若しくは増加率が大きくしてもよい。また、例えば、ベースカード、又は、参照カードのパラメータの一例であるレア度が高いほど、合成によってベースカードのパラメータの一例である連携レベルが増加する確率を大きくしてもよい。
(ii) ベースカードのパラメータと、参照カードのパラメータの比較結果に応じて、ベースカードのパラメータの変動が異なる場合
例えば、ベースカードのパラメータの一例である属性と、参照カードのパラメータの一例である属性とを比較し、当該属性が同一である場合に、当該属性が同一でない場合に比べて、ベースカードに対する成長率増加量を大きくし、それによってカードレベルの増加量、および攻撃力の増加量若しくは増加率が大きくしてもよい。また、例えば、ベースカードのパラメータの一例である属性と、参照カードのパラメータの一例である属性とを比較し、当該属性が同一である場合に、当該属性が同一でない場合に比べて、ベースカードのパラメータの一例である連携レベルが増加する確率が大きくなるようにしてもよい。
なお、合成によってベースカードのパラメータの増加率又は増加量に影響を与える要素は、ベースカードおよび参照カードの名称、属性、ゲーム上でのカードが同一と判定されるか否かについての判定結果についての情報であってもよい。ゲーム上でカードが同一か否かの判定については、ゲーム上で適宜設定してもよい。名称や画像が異なる同士を同一のカードと設定してもよい。例えば、カードのキャラクタが、卵→幼獣→小獣→成獣、という具合に進化し、それによってカードに表示されるキャラクタの画像および名称が変化する場合には、それらを同一のカードとして設定してもよい。
【0118】
上述した各実施形態では、合成によって変化するパラメータの例として、成長率、カードレベル、連携レベル、攻撃力、防御力の例を挙げたが、合成によって変化するパラメータは適宜設定することができる。例えば、カードがスキル(特技)を備えているゲームでは、スキルに関するパラメータを合成による変化対象としてもよい。カードのスキルとは、カードを利用した対戦時に所定の確率で発動し、スキルを備えたカードが対戦時に有利となるようにする効果である。例えば、各ユーザのカードIDに対応付けて、スキルの内容を特定するスキルID、スキルの発動する確率を示す発動率データ、スキルが発動したときに調整対象となるパラメータ(例えば、攻撃力等)を規定するデータ、及び、スキルが発動したときに調整対象となるパラメータの変動量を示すデータが、カードデータベースにおいて記述される。例えば、合成によってカードレベルが増加したときには、スキルの発動率や、調整対象となるパラメータの変動量を増加させてもよい。
スキル毎にスキルレベルを設定してもよい。スキルレベルを設定する場合、スキルレベルに応じて、上述したスキルの発動率や、調整対象となるパラメータの変動量などが異なる。例えば、スキルレベルが増加するにつれて、スキルの発動率や、調整対象となるパラメータの変動量を増加させてもよい。スキルレベルが増加するための合成処理の条件は、適宜設定することができる。例えば、同一名称のベースカード及び参照カードを合成することで、ベースカードのスキルレベルを所定の確率で増加させてもよいし、ベースカード及び参照カードが同一の名称でない場合でもベースカードを合成によって所定の確率で増加させてもよい。あるいは、ベースカードのカードレベルが増加するときに、所定の確率でスキルレベルも増加させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、合成によってカードの連携レベルを増加させることで、そのカードが含まれるコンボの効果が上昇する場合について説明したが、上述したスキルと同様にコンボをカードデータベース内に規定してもよい。すなわち、カードIDに対応付けて、コンボの成立条件とコンボの内容を特定するコンボID、コンボの発動する確率を示す発動率データ、コンボが発動したときに調整対象となるパラメータ(例えば、総攻撃力等)を規定するデータ、及び、コンボが発動したときに調整対象となるパラメータの変動量を示すデータが、カードデータベースにおいて記述される。例えば、合成によってカードレベルが増加したときには、コンボの発動率や、調整対象となるパラメータの変動量を増加させてもよい。
【0119】
上述した各実施形態では、オブジェクトの一例としてモンスターカードを挙げたが、これに限られない。オブジェクトであれば如何なるものでもよい。例えば、オブジェクトは、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含むものでよく、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、本実施形態で示したように、それらがカードに表示されているものでもよい。
【0120】
上述した実施形態では、ユーザ端末に対する所定の操作入力は、ユーザ端末に対する所定の指示釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えたユーザ端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えたユーザ端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えたユーザ端末に対する所定のジェスチャを行うことでユーザ端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能なユーザ端末の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0121】
上述した実施形態では、ゲームのアプリケーションが、所謂ブラウザ型(Web型)のアプリケーションを例としたが、これに限られない。ゲームアプリケーションに関する処理の実行主体がゲームサーバ20ではなく、ユーザ端末10となるような、所謂ネイティブ型のアプリケーションであってもよい。このように、ユーザ端末10が処理の実行主体となるネイティブ型のアプリケーションの場合、本発明におけるゲーム制御装置はユーザ端末10となる。
また、ネットワーク上のゲームサーバ20が、
図12、
図18にそれぞれ示した各手段が備える機能の実行主体として実現する構成としたが、この構成に限られない。
図12、
図18にそれぞれ示した手段のすべて、あるいは少なくとも一部の手段をユーザ端末10によって実現する構成としてもよい。つまり、ゲームサーバ20のCPU21が実行主体として処理を行っている構成をユーザ端末10のCPU11が実行主体となり処理を実施するようにしてもよい。
図22A,
図22Bにはそれぞれ、第1の実施形態のゲーム制御装置の各機能(
図12に示す各機能)について、ユーザ端末10と、ゲームサーバ20との間の機能を分担した場合の例であるゲームシステム1A,1Bを示す。
図23A,
図23Bにはそれぞれ、第2の実施形態のゲーム制御装置の各機能(
図18に示す各機能)について、ユーザ端末10と、ゲームサーバ20との間の機能を分担した場合の例であるゲームシステム1C,1Dを示す。
例えば、
図12、
図18にそれぞれ示した各機能をユーザ端末10において主体的に実現するために、ユーザ端末10は、
図5、
図6にそれぞれ示したユーザデータベース、カードデータベースのユーザ個別の部分を記憶し、合成処理を実行し、その合成処理によって更新されたユーザデータベース、カードデータベースのユーザ個別の部分をゲームサーバ20へ送信するようにしてもよい。
【0122】
上述した実施形態では、ユーザ間の対戦ゲームがネットワーク上のサーバを介して実現される場合について説明したが、この場合に限られない。サーバを用いずに直接ユーザ端末間で行われる通信方式、例えばP2P(Peer to Peer)や無線アドホックネットワークによる通信を利用して、ユーザ間の対戦ゲームを実現してもよい。