(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069611
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】ゲームシステム、並びにゲーム制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20170123BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20170123BHJP
A63F 13/798 20140101ALI20170123BHJP
A63F 13/67 20140101ALI20170123BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/792
A63F13/798
A63F13/67
A63F9/00 513
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-7470(P2013-7470)
(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公開番号】特開2014-136110(P2014-136110A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2014年9月18日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(72)【発明者】
【氏名】井上 佳久
(72)【発明者】
【氏名】芝宮 正和
【審査官】
宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−004993(JP,A)
【文献】
特開2001−334064(JP,A)
【文献】
特開2011−004937(JP,A)
【文献】
特開2003−077067(JP,A)
【文献】
特開2000−176151(JP,A)
【文献】
特開平11−342251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02, 9/00, 9/24
A63F 13/00−13/98
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機をプレイするユーザのプレイデータを記憶するデータ記憶手段を備えたゲームシステムであって、
前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手段と、
前記行動履歴分析手段の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手段と、を備え、
前記行動履歴分析手段には、複数のグループ毎に設定された判別条件をユーザが満たしているか否かを前記行動履歴情報に基づいて判別することにより、前記ユーザを複数のグループに区分けするユーザ区分け手段が設けられ、
前記ゲーム処理実行手段には、
前記ユーザに特典を付与する条件として、前記複数のグループ毎に前記判別条件とは別に設定された特典付与条件のうち前記ユーザが区分けされたグループに対して設定された特典付与条件を当該ユーザが成立させたか否かを判別する条件判別手段と、
前記条件判別手段の判別結果に基づいて、ユーザに特典を付与する特典付与手段と、
が設けられているゲームシステム。
【請求項2】
前記特典付与条件が、前記複数のグループ毎の特徴に応じて設定されている請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム機は、プレイ料金の支払いと引換えに、そのプレイ料金に応じた範囲のゲームを提供し、
前記特典が、プレイ料金の免除又は減額である請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記特典が、ゲームの難易度の調整である請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記特典には、前記特典付与条件に応じた利用制限が設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記複数のグループが、ユーザがプレイする時間帯に応じて区分けされている請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記複数のグループには、所定の順位付けが設定され、
前記ユーザ区分け手段は、ユーザが2以上のグループに区分けされ得る場合に、順位が最も高いグループに区分けするとともに、残りのグループをサブグループとして設定する請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記ユーザ区分け手段は、ユーザが前記順位の最も高いグループの対象から外れると、前記サブグループのうち次に順位が高いグループにユーザを区分けする請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記ゲーム処理実行手段には、
前記特典付与条件の設定を変更する条件設定変更手段が設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記ゲーム処理実行手段には、
前記特典を変更する特典変更手段が設けられている請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項11】
ゲーム機をプレイするユーザのプレイデータを記憶するデータ記憶手段を備えたゲームシステムのゲーム制御方法であって、
前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手順と、
前記行動履歴分析手順の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手順と、を備え、
前記行動履歴分析手順には、複数のグループ毎に設定された判別条件をユーザが満たしているか否かを前記行動履歴情報に基づいて判別することにより、ユーザを複数のグループに区分けするユーザ区分け手順が設けられ、
前記ゲーム処理実行手順には、
前記ユーザに特典を付与する条件として、前記複数のグループ毎に前記判別条件とは別に設定された特典付与条件のうち前記ユーザが区分けされたグループに対して設定された特典付与条件を当該ユーザが成立させたか否かを判別する条件判別手順と、
前記条件判別手順における判別結果に基づいて、ユーザに特典を付与する特典付与手順と、
が設けられている、ゲーム制御方法。
【請求項12】
ゲーム機をプレイするユーザのプレイデータを記憶するデータ記憶手段を備えたゲームシステムに適用されるコンピュータプログラムであって、
前記ゲームシステムに含まれるコンピュータ装置を、
前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手段、及び
前記行動履歴分析手段の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手段、
として機能させ、
前記行動履歴分析手段には、複数のグループ毎に設定された判別条件をユーザが満たしているか否かを前記行動履歴情報に基づいて判別することにより、前記ユーザを複数のグループに区分けするユーザ区分け手段が設けられ、
前記ゲーム処理実行手段には、
前記ユーザに特典を付与する条件として、前記複数のグループ毎に前記判別条件とは別に設定された特典付与条件のうち前記ユーザが区分けされたグループに対して設定された特典付与条件を当該ユーザが成立させたか否かを判別する条件判別手段と、
前記条件判別手段の判別結果に基づいて、ユーザに特典を付与する特典付与手段と、
が設けられるように構成されたゲームシステムのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザのプレイ内容に応じたサービスを提供するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗等の商業施設に設置される各種のゲーム機が周知である(例えば特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−204394号公報
【特許文献2】特開2005−224322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗に設置されるゲーム機は、曜日や時間帯によって集客にばらつきが生じている。これを解決するため、例えば、来店するユーザにポイントカード等を配り来店回数に応じて特典を付与するにしても、店舗の運営及び管理をするオペレータの負担がかかる。
【0005】
そこで、本発明はユーザのプレイ履歴を利用してゲーム機の稼働率を高めることが可能なゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、ゲーム機(3)をプレイするユーザのプレイデータ(41)を記憶するデータ記憶手段(22)を備えたゲームシステム(1)であって、前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手段(23)と、前記行動履歴分析手段の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手段(24、31)と、を備えたものである。
【0007】
本発明のゲーム制御方法は、ゲーム機(3)をプレイするユーザのプレイデータ(41)を記憶するデータ記憶手段(22)を備えたゲームシステム(1)のゲーム制御方法であって、前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手順(S16)と、前記行動履歴分析手順の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手順(S17)と、を備えたものである。
【0008】
本発明のコンピュータプログラムは、ゲーム機(3)をプレイするユーザのプレイデータ(41)を記憶するデータ記憶手段(22)を備えたゲームシステム(1)に適用されるコンピュータプログラムであって、前記ゲームシステムに含まれるコンピュータ装置(21、31)を、前記プレイデータのうち、ユーザの行動に関連する行動履歴情報を分析する行動履歴分析手段(23)、及び前記行動履歴分析手段の分析結果に応じたゲーム処理を、分析対象のユーザがプレイするゲームに対して実行するゲーム処理実行手段(24、31)、として機能させるように構成されたものである。
【0009】
本発明によれば、ユーザがゲーム機でゲームをプレイすると、ユーザがプレイした時間帯や、ユーザの好むゲーム環境等のプレイモード、ゲーム機でのプレイ料金の消費量等といった行動履歴情報がプレイデータに蓄積される。行動履歴情報を分析し、ユーザの行動に応じたゲーム処理、例えば、行動履歴情報から平日によくプレイしていることがわかるユーザに対して平日に、あるいは水曜日の午前中といった特定の時間帯にゲームをプレイすることを誘導することができる。従って、オペレータに負担をかけることなく、ユーザの特徴に応じてユーザをゲームに誘導し、集客性を高めることができる。よって、ゲーム機の稼働率を向上させることができる。
【0010】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記行動履歴分析手段には、前記行動履歴情報に基づいてユーザを複数のグループに区分けするユーザ区分け手段(23)が設けられていてもよい。これによれば、ユーザの行動に応じてユーザをグループ化し、グループ毎に区別してゲーム処理をすることができる。従って、効率的にユーザを誘導することができる。
【0011】
ユーザ区分け手段が設けられた形態において、前記複数のグループ毎にユーザに特典を付与する特典付与条件が設定され、前記ゲーム処理実行手段には、前記特典付与条件が成立したか否かを判別する条件判別手段(24)と、前記条件判別手段の判別結果に基づいて、ユーザに特典を付与する特典付与手段(24)と、が設けられていてもよい。これによれば、ユーザのグループに応じて特典付与条件が設けられるので、そのグループに属するユーザが成立させやすい条件を設定することができる。特典付与条件の対象ユーザをグループ化により絞れるので、効率的にユーザを誘導することができる。この形態において、前記特典付与条件が、前記複数のグループ毎の特徴に応じて設定されていてもよい。
【0012】
上述した形態において、前記ゲーム機は、プレイ料金の支払いと引換えに、そのプレイ料金に応じた範囲のゲームを提供し、前記特典が、プレイ料金の免除又は減額であってもよい。また、前記特典が、ゲームの難易度の調整であってもよい。また、前記特典には、前記特典付与条件に応じた利用制限が設けられていてもよい。ユーザが属するグループに応じて付与する特典を柔軟に設定することができる。
【0013】
ユーザ区分け手段が設けられた形態において、前記複数のグループが、ユーザがプレイする時間帯に応じて区分けされていてもよい。これによれば、ユーザがプレイする時間帯に応じてグループ化されるので、行動の傾向が似ているユーザ群をグループ化できる。従って、ユーザがゲームをプレイするように効率的に誘導することができる。
【0014】
グループ区分け手段が設けられている形態において、前記複数のグループには、所定の順位付けが設定され、前記ユーザ区分け手段は、ユーザが2以上のグループに区分けされ得る場合に、順位が最も高いグループに区分けするとともに、残りのグループをサブグループとして設定してもよい。また、この形態において、前記ユーザ区分け手段は、ユーザが前記順位の最も高いグループの対象から外れると、前記サブグループのうち次に順位が高いグループにユーザを区分けしてもよい。これによれば、ユーザのプレイスタイルの変化にすぐに対応することができる。
【0015】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記ゲーム処理実行手段には、前記特典付与条件の設定を変更する条件設定変更手段(24)が設けられていてもよい。また、本発明のゲームシステムの一形態において、前記ゲーム処理実行手段には、前記特典を変更する特典変更手段(24)が設けられていてもよい。特典付与条件や特典を変更可能とすることで、ユーザの行動に応じて柔軟な対応ができる。また、ゲーム機を運営するオペレータの運営計画に従って特典付与条件や特典を柔軟に変更できる。
【0016】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
以上、説明したように本発明によれは、ユーザがゲーム機でゲームをプレイすると、ユーザがプレイした時間帯や、ユーザの好むゲーム環境等のプレイモード、ゲーム機でのプレイ料金の消費量等といった行動履歴情報がプレイデータに蓄積される。行動履歴情報を分析し、ユーザの行動に応じたゲーム処理、例えば、行動履歴情報から平日によくプレイしていることがわかるユーザに対して平日に、あるいは水曜日の午前中といった特定の時間帯にゲームをプレイすることを誘導することができる。従って、オペレータに負担をかけることなく、ユーザの特徴に応じてユーザをゲームに誘導し、集客性を高めることができる。よって、ゲーム機の稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図。
【
図2】ゲームシステムで実施されるアーケードゲームの特典付与機能について説明する図。
【
図3】ゲームシステムの制御系の要部の構成を説明する機能ブロック図。
【
図7】ゲーム機のゲーム制御部とセンターサーバのゲームサービス管理部とが協働して実行するゲーム制御処理を示すフローチャート。
【
図8】センターサーバのゲームサービス管理部が実行するプレイスタイル判別処理を示すフローチャート。
【
図9】センターサーバのゲームサービス管理部が実行する特典付与処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。ゲームシステム1は、サーバ装置としてのセンターサーバ2と、店舗6に設置され、ネットワーク5を介してセンターサーバ2と相互に通信可能に接続される複数のゲーム機3とを含んでいる。センターサーバ2は、複数のサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0020】
ゲーム機3は、所定のプレイ料金の支払いと引換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機3は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗6等の所定の施設に設置されるコンピュータゲーム装置である。なお、店舗6には一以上の適宜数のゲーム機3が設置される。
図1では、ゲーム機3を区別せずに描いているが、そのハードウエア構成やゲームの内容は適宜に選択されてよい。ゲーム機3は、特定のゲームに適合する物理的構成(例えば操作部等)を備えた専用機として構成されてもよいし、ソフトウエアの書き換えにより種々のゲームに対応可能な汎用機として構成されてもよい。プレイ料金の支払いと引換えにメダルの貸与を受け、メダルを投入してゲームをプレイするメダルゲーム機であってもよい。
【0021】
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3を接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。なお、ゲーム機3と店舗6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3aがセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
【0022】
図2は、ゲームシステム1で実施されるアーケードゲームの特典付与機能について説明する図である。特典付与機能は、ユーザがゲーム機3でゲームをプレイすると、ユーザのプレイデータ41を分析して、ユーザのプレイスタイルを判別する。プレイデータ41には、ユーザがプレイしたゲームのデータの他に、ユーザがプレイした日時、曜日、時間帯等の情報や、難易度やゲーム環境等が記録されるプレイモードの情報、支払ったプレイ料金(消費量)の情報等の行動履歴情報が記録されている。この行動履歴情報を利用してプレイスタイルを判別する。なお、プレイスタイルがグループに相当する。
【0023】
プレイスタイルには、特徴に応じて複数の種類が設けられている。例えば、ユーザAが1週間に3回以上ゲーム機3でゲームをプレイすると、行動履歴情報に基づいてユーザAのプレイスタイルを「平日VIP」として認定する。プレイスタイルには、ユーザに特典を付与するための特典付与条件が設定されている。例えば、「平日VIP」には、木曜日午前中にゲーム機3でゲームを1回プレイすることが特典付与条件として設定されている。プレイスタイルには、認定が有効となる認定有効期間が設定されている。認定有効期間を過ぎるとプレイスタイルの認定が解除される。また、特典付与条件は、認定有効期間の間のみ成立が可能となる。例えば認定有効期間が3週間と設定されている場合、プレイスタイルが認定されてから3週間の間に特典付与条件を成立させることができ、3週間を過ぎるとプレイスタイルの認定が解除されるとともに、特典付与条件の成立が不可となる。ユーザが認定有効期間の間に特典付与条件を成立させると特典が付与される。特典として、例えば、ゲーム機3での1回のプレイを無料にすることが設定される。
【0024】
店舗6に設置されるゲーム機3では、ユーザがプレイする曜日や時間帯にばらつきがある。ポイントカード等を利用してユーザが少ない時間帯にユーザを誘導することが実施されるが、ゲーム機3をプレイする全てのユーザを対象としても、本当にその時間帯に店舗6へ赴いてゲーム機3をプレイできるユーザは限られている。そこで、ユーザのプレイデータ41を分析して、集客性が低い時間帯にプレイしているユーザに対してプレイスタイルを認定し、特典付与条件を設定してその条件が成立するとユーザに特典が付与されるようにする。そうすると、集客性が低い時間帯に来店することが可能なユーザに働きかけてゲームプレイを促すことができ、集客性を高めることができる。
【0025】
プレイスタイルは、プレイスタイルを判別するプレイスタイル判別条件と関連付けられて後述するプレイスタイルデータ42に記録され、ユーザに付与される特典は、特典付与条件と関連付けられて後述する特典データ43に記録される。プレイスタイルと特典付与条件とは、互いに1対1又は1対多に対応付けられる。一つのプレイスタイルに対して複数の特典付与条件が設けられ、抽選等によりいずれか一つの特典付与条件が設定されるようにしてもよい。
【0026】
図3は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を説明する機能ブロック図である。センターサーバ2には、ゲームサービス管理部21及びデータ記憶手段としての記憶部22が設けられる。ゲームサービス管理部21は、センターサーバ2のコンピュータハードウエア(CPU及びその動作に必要な内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。記憶部22は、ハードディスクアレイ等の記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には各種のデータが記憶されるが、
図3にはプレイデータ41、プレイスタイルデータ42、及び特典データ43が示されている。
【0027】
プレイデータ41は、ユーザがゲームを続きからプレイするためにゲームのプレイ内容を保存したデータであり、上述したように、ゲームデータの他に、プレイ時間帯等の行動履歴情報が記述されている。プレイデータ41は、ユーザ毎に作成され、ユーザの識別情報と対応付けて記憶部22に記憶されるが、
図3では一のユーザ識別情報に対応付けられたプレイデータ41のみを示す。プレイスタイルデータ42は、プレイスタイルとプレイスタイル判別条件とが関連付けられて記録されたデータである。プレイスタイルには、プレイスタイル判別条件の成立の難易度に応じて順位付けとしてのランクが設けられていてもよい。特典データ43は、プレイスタイルと特典と特典付与条件とが互いに関連付けられて記録されたデータである。
【0028】
ゲームサービス管理部21は、ゲーム機3に対して所定のゲームサービスを提供する。ゲームサービスとしては、例えばゲーム機3からユーザの認証情報(一例としてユーザ毎にユニークな識別番号及びパスワード)を受け取ってユーザを認証し、そのユーザに対応するプレイデータ41をゲーム機3から受け取って記憶部22に保存し、あるいは、記憶部22に保存されたユーザのプレイデータ41をゲーム機3に提供するサービス、ゲーム機3のソフトウエア(ゲーム用のプログラムあるいはデータ)をネットワーク5を介して更新するサービス等がある。
【0029】
ゲームサービス管理部21には、プレイスタイル判別部23及び特典付与部24が設けられている。プレイスタイル判別部23は、ユーザのプレイデータ41に基づいて、ユーザのプレイスタイルを判別する。プレイスタイル判別部23は、プレイスタイルデータ42を参照して判別する。特典付与部24は、ユーザのプレイスタイルに応じて設定される特典付与条件か成立したか否かを判別し、判別結果に基づいてユーザに特典を付与する。特典付与部24は、特典データ43を参照して判別する。
【0030】
ゲーム機3には、ゲーム制御部31及び記憶部32が設けられる。ゲーム制御部31は、ゲーム機3のコンピュータハードウエアとソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。ゲーム制御部31では、上述したアーケードゲームの制御に関する処理が実行される。記憶部32は、ハードディスクアレイ等の記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。ゲーム制御部31には、ユーザによるゲーム操作が入力される入力装置33と、ゲーム画面が表示される表示装置34と、ユーザ識別情報を記録したカード36の情報を読み取ってその情報に対応した信号をゲーム制御部31に出力するためのカードリーダ35とが接続される。入力装置33及び表示装置34は公知のゲーム機と同様に構成される。カード36には、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられ、その媒体にはカード36毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶことがある。)等が記録される。カードIDは、ゲーム機3のユーザをセンターサーバ2が識別するための情報として利用される。ユーザのカードIDに対応付けてセンターサーバ2の記憶部22に記録されているプレイデータ41がゲーム機3の記憶部32に記録される。
【0031】
図4は、プレイデータ41の一例を示す図である。プレイデータ41には、ユーザ情報と、行動履歴情報と、ゲームデータと、コミュニティ情報といった各種の情報がユーザ識別情報(ユーザIDやカードID等)と対応付けて記録されている。ユーザ情報は、ユーザがゲームにて利用するニックネーム等を特定するための情報である。また、ユーザ情報には、ユーザのプレイスタイルやサブグループの情報も含まれる。ゲームデータは、ゲーム機3でゲームをプレイしたプレイ結果等を記録したログ情報である。行動履歴情報には、ユーザがゲーム機3でゲームをプレイした日時、曜日、プレイする時間帯、プレイ時間、プレイモード、プレイ料金の消費量等の各種のユーザの行動に基づく情報が含まれている。時間に関係する日時、曜日、プレイする時間帯、プレイ時間等の情報をプレイ時間帯と総称することがある。行動履歴情報は、ゲームデータの一部として設けられていてもよい。
【0032】
コミュニティ情報はゲームの実行中や、ユーザがコミュニティサービスを利用したりする際に参照されるべき各種の情報が記録される。例えば、ユーザが登録した仲間となるユーザの識別情報や、ユーザとやりとりしたコメントが記録される。仲間を登録すると、各ゲームにて協力してゲームを進行させたり、ゲーム内でメッセージのやりとりをしたりすることができる。なお、仲間を登録する手順は、一般的なコミュニティサービスのそれと同様に、ゲーム機3からセンターサーバ2にアクセスして他のユーザに仲間としての招待を送信し、送信相手の了解が得られた場合にそれぞれのユーザの仲間の識別情報に相手の識別情報を記録するといった処理を実行すればよく、その詳細な説明は省略する。仲間の関係の設定は、ネットワーク5を介したオンライン処理に限らず、オフラインで申請され、センターサーバ2の運営者が適当な時期にプレイデータ41にその申請内容を記述するようにしてもよい。
【0033】
図5は、プレイスタイルデータ42の一例を示す図である。プレイスタイルデータ42には、各プレイスタイルと、プレイスタイル判別条件と、ランクとが互いに関連付けられて記録されている。プレイスタイル判別部23は、ユーザの行動履歴情報がプレイ判別条件を満たしているか否かを判別する。プレイ判別条件を満たしている場合、その条件に関連付けられたプレイスタイルがユーザのプレイスタイルとして認定される。なお、複数のプレイ判別条件を満たしている場合、ランクが高いプレイスタイルを認定する。例えば、ユーザが1週間に平日3回以上プレイし、かつ2000円以上の消費をしている場合、ランクの高い「ゲーム王」がプレイスタイルとして認定される。この場合、プレイ判別条件を満たす「平日VIP」は、サブグループに登録される。ユーザが、「ゲーム王」のプレイ判別条件を満たさなくなると、サブグループに設定されている「平日VIP」がプレイスタイルとして自動的に繰り上げ設定される。サブグループの設定は、プレイデータ41に記録される。
【0034】
図6は、特典データ43の一例を示す図である。特典データ43には、各プレイスタイルと、特典付与条件と、特典とが互いに関連付けられて記録されている。特典付与部24は、ユーザの行動履歴情報が特典付与条件を満たしているか否かを判別する。特典付与条件を満たしている場合、その条件に関連付けられた特典がユーザに付与される。例えば、「平日VIP」と認定されたユーザが、木曜日の午前中にゲーム機3でゲームを1回以上プレイすると、特典としてプレイ料金が1回無料になる。
【0035】
図7は、ゲーム機3のゲーム制御部31とセンターサーバ2のゲームサービス管理部21とが協働して実行するゲーム制御処理を示すフローチャートである。ゲーム制御処理は、ゲーム機3で実行されるゲームにおける一連の制御処理を示したものである。ゲーム機3のゲーム制御部31は、ユーザにカード36を要求し、カード36のカードIDをカードリーダ35により読み取る。ゲーム制御部31は、読み取ったカードID(ユーザID)をセンターサーバ2に通知し、ログイン要求をする(ステップS1)。センターサーバ2のゲームサービス管理部21は、通知されたカードIDに基づき、ユーザIDを識別するとともに(ステップS11)、ユーザID(又はカードID)に対応付けられたユーザのプレイデータ41を抽出し(ステップS12)、ゲーム機3へ提供する(ステップS13)。
【0036】
ゲーム機3のゲーム制御部31は、センターサーバ2から提供されたプレイデータ41を取得する(ステップS2)。ゲーム制御部31は、プレイデータ41及びユーザの操作による入力装置33からの出力信号に基づいてゲームを実行する(ステップS3)。ゲーム終了後、ゲーム制御部31は、プレイデータ41の更新をセンターサーバ2に要求する(ステップS4)。なお、プレイデータ41の更新要求は、ゲーム実行中に適宜行われてもよい。
【0037】
プレイデータ41の更新要求を受けて、センターサーバ2のゲームサービス管理部21は、プレイデータ41を更新する。(ステップS14)。ゲームサービス管理部21は、プレイデータ41にプレイスタイルの設定があるか否かを判別する(ステップS15)。ユーザがまだプレイスタイルの認定を受けていない場合、ゲームサービス管理部21は、後述するプレイスタイル判別処理を実行する(ステップS16)。プレイスタイルの判別後、又はプレイスタイルの認定がある場合、ゲームサービス管理部21は、後述する特典付与処理を実行する(ステップS17)。そして、ゲームサービス管理部21は、それぞれの処理の処理結果をゲーム機3に通知する(ステップS18)。
【0038】
ゲーム機3のゲーム制御部31は、センターサーバ2から通知された処理結果を表示装置34に表示する(ステップS5)。ステップS17のプレイスタイル判別処理で新たにプレイスタイルが認定された場合、ユーザに対して、プレイスタイルの認定がされたことが提示される。また、特典付与条件を満たした場合、ユーザに特典が付与されたことが提示される。
【0039】
上述の処理において、ゲームサービス管理部21が実行するステップS16の処理が行動履歴分析手段として機能し、ゲームサービス管理部21が実行するステップS17の処理と、ステップS17の処理に基づいてゲーム機3のゲーム制御部31が実行するゲーム制御処理とがゲーム処理実行手段として機能する。ステップS16の処理は、ゲームサービス管理部21のプレイスタイル判別部23が実行し、ステップS17の処理は、特典付与部24が実行する。また、ゲーム機3のゲーム制御部31が実行するゲーム制御処理、例えば、プレイ料金が1回無料となるゲーム実行処理は周知技術を利用してよい。
【0040】
図8は、センターサーバ2のゲームサービス管理部21が実行するプレイスタイル判別処理を示すフローチャートである。
図8のフローチャートは、
図7のステップS16の処理に相当する。ゲームサービス管理部21は、ユーザのプレイデータ41に基づいてプレイスタイルを判別する(ステップS21)。プレイスタイルの判別には、プレイスタイルデータ42が参照される。例えば、ユーザのプレイ回数が1週間に平日3回以上あれば「平日VIP」と判別され、2週間連続で1週間に週末(土曜日及び日曜日)に1回以上あれば「週末VIP」と判別される。また、ユーザが支払うプレイ料金が1週間に2000円以上であれば「ゲーム王」と判別される。その他、行動履歴条件から分析可能な適宜のプレイスタイル判別条件を設定することができる。
【0041】
ゲームサービス管理部21は、ステップS21で判別されたプレイスタイルを設定する(ステップS22)。ゲームサービス管理部21は、ユーザのプレイデータ41に判別されたプレイスタイルを記録する。また、ゲームサービス管理部21は、ユーザのプレイスタイルに基づいて特典付与条件を設定する(ステップS23)。ゲームサービス管理部21は、特典データ43を参照して特典付与条件を設定し、ユーザのプレイデータ41に記録する。そしてゲームサービス管理部21は今回の処理を終了し、
図7のステップS17に進む。
【0042】
上述の処理によれば、ユーザを複数のプレイスタイルで区別しグループ化することにより、ユーザのプレイスタイル毎にゲームを継続させるアプローチができる。例えば、平日によくプレイするユーザを「平日VIP」として区別することで、平日によくプレイするユーザに対して平日のより集客性の低い時間帯にプレイするように誘導することができる。各プレイスタイルは、ユーザの行動履歴に基づき区別されるので、ユーザに効率的にゲームの継続を働きかけることができる。ゲームサービス管理部21のプレイスタイル判別部23が実行するステップS21の処理がユーザ区分け手段として機能する。
【0043】
図9は、センターサーバ2のゲームサービス管理部21が実行する特典付与処理を示すフローチャートである。
図9のフローチャートは、
図7のステップS17の処理に相当する。ゲームサービス管理部21は、ユーザのプレイデータ41を参照して特典付与条件が成立しているか否かを判別する(ステップS31)。例えば、「平日VIP」のユーザが、認定有効期間の間で木曜日の午前中に1回以上ゲームをプレイすると、特典付与条件が成立したと判別される。なお、認定有効期間は、各特典付与条件に一律に定められていてもよいし、特典付与条件毎に定められていてもよい。特典付与条件を設定することにより、ユーザは特典を取得するために特典付与条件に提示された時間帯でゲームをプレイする。これにより、集客性の低い時間帯にユーザを誘導することができる。特典付与条件は、もともとその時間帯で多くプレイするユーザを対象としているため、ユーザが特典付与条件を成立させる可能性が高く、効率よくユーザにアプローチできる。
【0044】
特典付与条件が成立している場合、ゲームサービス管理部21は、ユーザに特典を付与する(ステップS32)。例えば、「平日VIP」のユーザであれば、特典としてゲーム機3でのプレイ料金が1回無料になる。特典には利用制限としての利用期限が設けられていてもよい。例えば、「ゲーム王」の特典であれば、水曜日にプレイする場合にプレイ料金が3回無料になるようにしてもよい。特典の利用期限を限定することで集客性の低い時間帯にユーザを誘導することができる。あるいは、「平日VIP」のユーザに対して、プレイ料金の無料特典が平日午前中の利用に限るようにしてもよい。特典の利用期限は、特典データ43に記録すればよい。
【0045】
ゲームサービス管理部21は、ユーザの認定有効期間を延長する(ステップS33)。例えば、特典付与条件が成立した日から3週間の期間を認定有効期間として再設定する。延長期間は適宜設定してよい。そしてゲームサービス管理部21は、特典付与条件を再度設定する(ステップS34)。再設定される特典付与条件は、設定されていた条件と同じであってもよいし、さらに難易度が高い条件、あるいは低い条件であってもよい。適宜の設定が可能である。そして、ゲームサービス管理部21は、
図7のステップS18に進み、プレイスタイル判別処理及び特典付与処理の処理結果をゲーム機3に通知する。プレイスタイル判別処理が実行されている場合、ゲームサービス管理部21は、ユーザのプレイスタイルと、それに関連付けられた特典付与条件とをゲーム機3に通知する。さらに、特典付与条件が成立していれば、ゲームサービス管理部21は、ユーザが獲得した特典と、認定有効期間の延長と、新たに設定された特典付与条件を通知する。
【0046】
上述の処理によれば、ユーザのプレイスタイルに応じて特典付与条件が設定されるので、そのプレイスタイルのユーザが条件を成立させやすく、かつゲームをプレイしてもらいたい時間帯を設定することができる。従って、ユーザに効率的にゲームの継続を働きかけることができ、集客性の低い時間帯にユーザを誘導させることができる。また、特典に使用期限を設けることで、集客性の低い時間帯にユーザを誘導させることもできる。ゲームサービス管理部21の特典付与部24が実行するステップS31の処理が条件判別手段として機能し、ステップS32の処理が特典付与手段として機能する。
【0047】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、特典としてプレイ料金を無料にすることで説明したがこれに限られない。例えば、プレイ料金を減額してもよい。プレイ料金の減額は、一定の割引率を定めてもよいし、ユーザのプレイスタイルやプレイデータ41に応じて割引率が変動するようにしてもよい。また、特典としてプレイモードの変更であってもよい。例えば、ゲーム機3がメダルゲーム機である場合、「平日VIP」としてプレイスタイルが判別されているユーザは、平日の比較的ユーザが少ない時間帯にプレイしていることが多い。このため、「平日VIP」のユーザには、プレイモードを当選の配当や倍率が通常に比べて低く設定され、かつメダル回収率も低く設定された長時間プレイモードに設定することで、ユーザの満足度が高いサービスを提供することができる。また、店舗6のオペレータにとっても、この時間帯は集客性が低いため、回収率の低いユーザがプレイしていても運営への影響が少ない。また、「週末VIP」のユーザに対しては、例えば、ジャックポット抽選等の高配当抽選が発生しやすい高配当プレイモードに設定することで、短時間で盛り上がることができるゲームを提供するようにしてもよい。これらのプレイモードは適宜設定することができる。プレイモードが変更されることはユーザに通知してもよいし、しなくてもよい。プレイモードの変更として、ゲームの難易度の調整であってもよい。プレイデータ41に基づいて、初心者と判別されるユーザに対してゲームを易しくしたり、上級者と判別されるユーザに対してゲームを難しくしたりしてもよい。
【0048】
また、特典付与条件や特典を店舗6のオペレータが設定できるようにしてもよい。この場合、ゲーム機3毎に設定できるようにしてもよい。プレイスタイルの認定及び特典付与条件の設定はゲーム機3のローカルで行われてもよいし、センターサーバ2で行われてもよい。例えば、店舗6でイベントを実施する場合、所定期間のみ特典を増量するように設定することができる。あるいは、特典付与条件の難易度を調節することができる。このような設定は、オペレータが全て設定可能にしてもよいし、何種類かの特典パターンを予め設定しておいてオペレータが特典パターンを決定するだけで変更されるようにしてもよい。これにより、店舗6のオペレータの運営計画に従って柔軟に対応することができる。この場合において、ゲーム機3のゲーム制御部31又はセンターサーバ2のゲームサービス管理部21が条件設定変更手段として機能する。あるいは、ゲーム制御部31及びゲームサービス管理部21が協働して条件設定変更手段として機能してもよい。同様に、ゲーム機3のゲーム制御部31又はセンターサーバ2のゲームサービス管理部21が特典変更手段として機能する。ゲーム制御部31及びゲームサービス管理部21が協働して特典変更手段として機能してもよい。
【0049】
特典付与条件は、ユーザが判別されたプレイスタイルに包含された時間帯にゲームをプレイすることが設定されたがこれに限られない。例えば、「平日VIP」のユーザに対して特典付与条件として週末のゲームプレイを課してもよい。あるいは、「週末VIP」のユーザに対して、平日夜間のゲームプレイを課してもよい。ユーザが流動し、店舗6の活性化を図ることができる。このように、店舗6のオペレータがプレイしてほしい時間帯に特定のプレイスタイルのユーザを呼び込むことができる。また、集客性の高い週末から集客性の低い平日へのユーザの誘導、あるいは反対に集客性の低い平日から集客性の高い週末へのユーザの誘導といったユーザへの働きかけを効率的に実施することができる。
【0050】
上述した形態では、ユーザをグループ分けしてグループ毎に特典付与条件を設定したがこれに限られない。ユーザのプレイデータ41を分析してユーザ毎に特典付与条件を設定してもよい。設定した特典付与条件は、ユーザのプレイデータ41に記録させればよい。ユーザ毎に特典付与条件を設定することでより細かな対応が可能となる。
【0051】
上述した形態において、センターサーバ2でプレイスタイル判別処理及び特典付与処理が実行されるとして説明したがこれに限られない。例えば、これらの処理をゲーム機3のゲーム制御部31が実行してもよい。あるいは、ゲーム機3のゲーム制御部31とセンターサーバ2のゲームサービス管理部21とが協働して実行してもよい。ゲームシステム1の構成に応じて演算処理を実行する実行部を適宜の装置に設けてよい。
【符号の説明】
【0052】
1 ゲームシステム
2 センターサーバ(サーバ装置)
3 ゲーム機
21 ゲームサービス管理部(行動履歴分析手段、ゲーム処理実行手段)
22 記憶部(データ記憶手段)
23 プレイスタイル判別部(ユーザ区分け手段)
24 特典付与部(条件判別手段、特典付与手段)
31 ゲーム制御部(ゲーム処理実行手段)
41 プレイデータ