【実施例】
【0192】
実施例
実施例1
代表的なα−ブロモケトン誘導体の調製
代表的なα−ブロモケトン誘導体を、代表的なチオウレアとの縮合のために調製する。代表的なα-ブロモケトン誘導体の合成に用いた例示の手順を下記に示す。
【0193】
A.α−ブロモケトン誘導体3
【化41】
【0194】
スキーム6
【化42】
【0195】
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-エタノン5(7.0 g, 45.2 mmol)及び4-メチルイミダゾール4(11.1 g, 135.5 mmole)をDMSO (35 mL)中で混合し、次いで、K
2CO
3を添加した。混合物を110
oCで22時間加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却し、氷水 (400 mL)中に15分間激しく攪拌しながら添加した。得られた沈殿物をフィルタ上で回収し、そして水で洗浄した。得られた材料を真空中で乾燥し、化合物6を褐色固形分として提供した (6.1 g, 67%)。LC/MS: [m+1]+=202.2,
1H NMR (DMSO-d6) 300 MHzδ2.18 (3H,s), 2.63 (3H, s), 7.72 (1H, s), 7.87 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.41 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.51 (1H, s), 8.98 (1H, s)。
【0196】
化合物6(6.1 g, 30.3 mmole)を30% HBr/AcOH (75 mL)中で懸濁した。臭素(4.8g, 30.3 mmole)を1時間にわたって滴下して加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌し、600 mLの氷水中に注ぎ、そして15分間攪拌した。得られた沈殿物をフィルタ上で回収し、そして水で洗浄した。化合物を乾燥して化合物3を黄色固形分として生じた (10.6 g, 80%)。 LC/MS: [M+1]
+=282.1。
1H NMR (DMSO-d6) 300 MHzδ2.36及び2.37 (3H, 2つのs), 5.06 (2H, s), 8.16 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.29 (1H, s), 8.69 (1H, d, J=9.0 Hz), 9.15 (1H, s), 9.93 (1H, s)。
【0197】
B.α−ブロモケトン誘導体9の合成
【化43】
【0198】
スキーム7
【化44】
【0199】
DMSO (200 ml)中の4-メチルイミダゾール 4 (28.5 g, 347 mmole)の溶液に、K
2CO
3 (132 g, 955 mmol)及び1-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-エタノン 7 (50.0 g, 320 mmole)を添加した。反応混合物を55
oCで16時間加熱しそして攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、そして水(600 mL)を添加した。反応混合物をさらに60分間攪拌した。沈殿物を回収し、水(約2L)で洗浄し、そして真空下に一晩乾燥し、粗生成物を生じた。粗生成物の再結晶により所望の生成物8を得た(32.5 g, 59%収率)。
【0200】
化合物8(37.5 g, 171.8 mmol)のHBr (30%、HOAc中, 400mL)中の溶液に、臭素 (27.5 g, 8.81mL, 171.8 mmol)を60分間の攪拌下に滴下しながら加えた。反応混合物をさらに40分間攪拌し、そして反応混合物を濃縮して、殆どのHBr及びHOAcを除去した。粗材料をメタノール(300 mL)中に再溶解させ、その後、真空下に濃縮し、HBr及びHOAcの残部を除去した。粗生成物を水に添加し、そして懸濁液をろ過し、真空下で一晩乾燥し、所望の生成物9を提供した(43.5 g, 67 % 収率)。
【0201】
実施例2
代表的な新規化合物の調製
スキーム8
【化45】
【0202】
エタノール中で2,2,2-トリフルオロエチルヒドラジン10及びピバロイルアセトニトリル11を還流下にカップリングさせることにより化合物12を提供した。化合物12をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせ、次いで、アルカリ加水分解させた後に、得られたチオウレア14をα−ブロモケトン9をカップリングさせ、所望の生成物15を提供した。
【0203】
スキーム9
【化46】
【0204】
エタノール中でエチルヒドラジン16をアセトニトリル17と還流下にカップリングさせることにより、化合物18を提供した。化合物18をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア19を優れた収量で生じる。化合物19のアルカリ加水分解により、チオウレア20を生じた。ブロモケトン3とチオウレア20との反応により化合物21を提供した。
【0205】
スキーム10
【化47】
【0206】
エタノール中でエチルヒドラジン16をアセトニトリル11と還流下にカップリングさせて化合物22を提供した。化合物22とベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア23を優れた収量で生じる。化合物23のアルカリ加水分解によりチオウレア24を生じた。ブロモケトン9とチオウレア24との反応により化合物25を提供した。
【0207】
スキーム11
【化48】
【0208】
エタノール中でフェニルヒドラジン26をアセトニトリル11と還流下にカップリングさせることにより、化合物27を提供した。化合物27をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア28を優れた収率で生じる化合物28のアルカリ加水分解により、チオウレア29を生じた。ブロモケトン3とチオウレア29との反応により化合物30を提供した。
【0209】
実施例3
代表的なプロドラッグの調製
スキーム12
【化49】
【0210】
化合物25であるホスホノオキシメチルエーテル誘導体を、クロロメチルホスフェートから調製し、保護エステル部分を分解させる(スキーム12)。
【0211】
スキーム13
【化50】
【0212】
クロロ-メチルアセテートを化合物25と反応させて、プロドラッグ27を生じた(スキーム13)。
【0213】
実施例4
代表的な化合物のインビトロ(IN VITRO)及びインビボ(IN VIVO)におけるアミロイドβ−ペプチド調節の評価方法
インビトロ(in vitro)における代表的な化合物のAβペプチド阻害活性の決定手順
様々な細胞株は、通常、支持媒地中での培養時に培地中に、種々のAβペプチドアロフォームを産生しそして分泌する。約16時間、種々の濃度の化合物で細胞を処理し、次いで、化合物で処理した培地及び処理していない培地の両方の中での種々のAβペプチドアロフォームの濃度を決定することによりAβ
42などの特異的Aβペプチドアロフォームの生成を阻害する化合物の能力を評価するのに通常に使用される細胞株の例[(例えば、HEK-293, N2a δ E9/Swe, SHSY5Y及び初代脳神経細胞培養物(時限妊娠WT Sprague-Dawleyラットの胎生期18(E18)の胎芽のもの) (Netzer, WIら, Gleevec inhibits β-amyloid production but not Notch cleavage Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2003; 100:12444-12449)]。
【0214】
インビボ(in vivo)での代表的な化合物のAβペプチド阻害活性の決定手順
トランスジェニックマウスモデル(例えば、Tg2576又はAPP23)を含む様々な動物モデル(例えば、雄Hartleyモルモット)を用いて、化合物の様々な投与経路及び様々な濃度で、様々な時間長さを用い、特異的Aβペプチドアロフォーム(例えば、Aβ集積及び/又はAβ斑)に関連する病変による、Aβ
42などの特異的Aβペプチドアロフォームのレベル及び/又は脳などの所与の器官の占有レベルを比較し、そしてビヒクル単独で処理された動物で達成される効果と比較することにより、動物の処理時の特異的Aβペプチドアロフォームレベルに影響を及ぼす化合物の能力を評価した[(Lanz TAら, Concentration-Dependent Modulation of Amyloid-β in Vivo and in Vitro Using the ・-Secretase Inhibitor, LY-450139 J Pharmacol Exp Ther 2006;319: 924-933)及び(Abramoswki Dら, Dynamics of Aβ Turnover and Deposition in Different APP Transgenic Mouse Models Following Gamma-Secretase Inhibition J Pharmacol Exp Ther 2008;327:411-424)]。
【0215】
実施例5
新規GSM化合物の合成
進化形(advanced)中間体
【化51】
【0216】
α−ブロモケトン誘導体の調製
A.α−ブロモケトン誘導体1の合成
【0217】
【化52】
【0218】
スキーム1
【化53】
【0219】
4-メチルイミダゾール10(28.5 g, 347 mmole)のDMSO (200 ml)中の溶液に、K
2CO
3 (132 g, 955 mmol)及び1-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-エタノン9 (50.0 g, 320 mmole)を添加した。反応混合物を55
oCで16時間加熱しそして攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、そして水(600 mL)を添加した。反応混合物をさらに60分間攪拌した。沈殿物を回収し、水(約2L)で洗浄し、そして真空中で一晩乾燥し、粗生成物を生じた。粗生成物の再結晶(注)により、所望の生成物11を提供した(32.5 g, 59%収率)。注:30gの粗生成物を水(2160ml)及びアルコール(240 mL)混合物から結晶化し、そして18.74gの生成物を分離した。
1H,
13C NMR及びLC/MSは構造を確認している。
【0220】
化合物11(37.5 g, 171.8 mmol)のHBr (30% 、HOAc中、400mL)中の溶液に、 臭素 (27.5 g, 8.81mL, 171.8 mmol)を滴下して加え、60分間にわたって攪拌した。反応混合物をさらに40分間攪拌し、そして反応混合物を濃縮して、HBr位及びHOAcの殆どを除去した。粗材料をメタノール(300 mL)中に再溶解させ、そして真空下に濃縮して、HBr及びHOAcの残部を除去した。粗生成物に水を添加し、そして懸濁液をろ過し、真空下に一晩乾燥し、所望の生成物1を提供した(43.5 g, 67%収率)。
【0221】
B.α−ブロモケトン誘導体2の合成
【化54】
【0222】
スキーム2
【化55】
【0223】
化合物12の調製手順:
化合物11(12.0 g, 56.3 mmol)を乾燥DMF (40mL)中に溶解し、そしてNaOMe (乾燥, 98%) (6.08 g, 112.6 mmol)を3つの等しい小部分として10分間にわたって加え、温度計を用いてそして氷浴中にフラスコを挿入することにより温度が20
oCを超えないようにした。その後、反応フラスコを50
oCのオイルバス中に入れ、そして35〜40分間反応物を攪拌した。反応をLC/MSによりモニターし、そして出発材料(40)がU.V. 220 nmにより約10%に減少したときにオイルバスから取り外す。この間に、反応物は暗い色に変色した。水(200 mL)を反応をクエンチするために最初にゆっくりと添加した。その後、混合物をEtOAc (2 x 200 mL)で即座に抽出した。EtOAc層を、その後、合わせ、そして水:ブライン1:1 (200 mL)で洗浄した。その後、EtOAc層をMgSO
4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、暗色液体とした。その後、得られた材料を240gのMerck Silicaゲルプレ充填カラムフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。勾配: 50〜80% EtOAc/ヘキサン、65 mL/minで5分。その後、80〜100% EtOAc/ヘキサン、65 mL/min で20分、その後、化合物が完全にカラムから溶出されるまで(10〜20分)、100% EtOAc、65 mL/minに保持した。画分をTLC (100% EtOAc)によりチェックした。純粋な画分を合わせ、そして淡黄色固形分(1.8g)に濃縮した。混合画分を別々に合わせ、そして濃いオイルにまで濃縮した。Et
2O (15mL)をオイルに即座に添加し、そしてフラスコを素速く回して、オイルを溶解させた。2分以内に結晶が形成し始め、そして18時間にわたって結晶化させた。その後、結晶をフィルタに回収し、Et
2O (2 x 5mL)で洗浄し、化合物をオフホワイト色針状物として生じた。収量1.7g。合わせた材料は合計で3.5g, 収率27%であった。LC/MSによる純度 >98%。
【0224】
化合物2の調製手順:
化合物12(2.2 g, 9.56 mmol)をDCM (30 mL)中に溶解させ、そして33% HBr/AcOH (5.0 mL, 28.68 mmol, 3 eq)を添加した。Br
2 (1.45 g, 9.08 mmol, 0.95eq)をDCM (0.4mL)により希釈し、そして攪拌している混合物に40分間にわたって添加した。その後、溶媒をロータリーエバポレータで除去した。その後、得られた混合物をDCM (20mL)中に再溶解し、そしてロータリーエバポレータで除去した。このプロセスを2回を超えて繰り返し、過剰のHBr及びAcOHの除去を援助した。その後、材料をEt
2O (20 mL)中に懸濁させ、超音波処理し、粉砕化処理(triturate)し、そしてロータリーエバポレータでEt
2Oを除去した。このプロセスを、化合物が易流動性ピンク色固形分に見えるようになるまで2回を超えて繰り返した。その後、材料を高真空下に18時間にわたって乾燥した。収量3.9g, 105%。LC/MS純度82%。注: 主な不純物: 二臭化化合物 (約10%)。
【0225】
α−ブロモケトン誘導体3の合成
【化56】
【0226】
スキーム3
【化57】
【0227】
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-エタノン13(7.0 g, 45.2 mmol)及び4-メチルイミダゾール10(11.1 g, 135.5 mmole)をDMSO (35 mL)中で混合し、次いで、K
2CO
3を添加した。混合物を110
oCで22時間加熱した。反応混合物を、その後、室温に冷却し、そして15分間の激しく混合しながら氷水(400 mL)に注いだ。得られた沈殿物をフィルタ上で回収し、そして水で洗浄した。得られた材料を真空中で乾燥し、化合物14を褐色固形分として提供した(6.1 g, 67%)。LC/MS: [m+1]+=202.2,
1H NMR (DMSO-d6) 300 MHz δ2.18 (3H,s), 2.63 (3H, s), 7.72 (1H, s), 7.87 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.41 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.51 (1H, s), 8.98 (1H, s)。
【0228】
化合物14 (6.1 g, 30.3 mmole)を30% HBr/AcOH (75 mL)中に懸濁させた。臭素 (4.8g, 30.3 mmole)を1時間にわたって滴下して加えた。反応混合物を室温にて2時間攪拌し、600 mLの氷水中に注ぎ、そして15分間攪拌した。得られた沈殿物をフィルタ上で回収し、そして水で洗浄した。化合物を乾燥して黄色固形分として化合物3を得た (10.6 g, 80%)。LC/MS: [M+1]
+=282.1。
1H NMR (DMSO-d6) 300 MHz δ2.36及び・2.37・(3H、2つ), 5.06 (2H, s), 8.16 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.29 (1H, s), 8.69 (1H, d, J=9.0 Hz), 9.15 (1H, s), 9.93 (1H, s)。
【0229】
D.α−ブロモケトン誘導体4の合成
【化58】
【0230】
合成手順:α−ブロモケトン1の調製と同様の合成手順。
チオウレア化合物の合成
【化59】
【0231】
スキーム4
【化60】
【0232】
エタノール中でメチルヒドラジン15をアセトニトリル16と還流下にカップリングさせることにより、化合物17を提供した。化合物17をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア18を優れた収率で生じた。化合物18のアルカリ加水分解により、チオウレア5を提供した。
【0233】
2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-アミン 17の調製
2-オキソシクロヘキサンカルボニトリル16(10 g, 81.2 mmol)及びメチルヒドラジン15(3当量、11.2 g)の150 mLの無水エタノール中の溶液を20時間還流し、そしてロタベーパで乾燥まで濃縮した。粗生成物をメタノールから再結晶化し、所望の生成物17を提供した。(化合物17の調製に関する文献:J. Am. Chem. Soc. 1959, 81, 2448-2452)。
【0234】
N-(2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-イルカルバモチオイル)ベンズアミド18の調製
化合物17(5.0 g, 33.1 mmol)の40 mLのアセトン中の溶液に0 °Cで滴下してベンゾイルイソチオシアネート(5.4 g, 33.1 mmol)を添加した。反応混合物を徐々に温め、そして60 °Cのオイルバス中で、TLCで出発材料が残っていないことを示すまで攪拌した。ロタベーパでの反応混合物の濃縮により、黄色固形分が提供され、それをさらに酢酸エチル中で再結晶化し、所望の生成物18を生じた。
【0235】
1-(2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-イル)チオウレア5の調製
化合物18(3 g, 9.5 mmol)の30 mLの5% NaOH水溶液中の懸濁液を90 °Cのオイルバス中で8時間攪拌し、そして室温に冷却した。氷を加え、その間、反応混合物を攪拌した。得られた懸濁液をろ過し、そしてケークを冷水(10 mL × 3)で洗浄し、そして真空中でさらに乾燥し、所望の生成物5をオフホワイト色粉末として提供した。
【0236】
F.チオウレア6の合成
【化61】
【0237】
スキーム5
【化62】
【0238】
合成手順:チオウレア5の調製と同様の手順
エタノール中においてエチルヒドラジン19をアセトニトリル16と還流下にカップリングさせることにより、化合物20を提供した。化合物20をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングにより、ベンゾイルチオウレア21を優れた収率で生じる。化合物21のアルカリ加水分解により、チオウレア6を生じた。ブロモケトン3のチオウレア20との反応により化合物21を提供した。
【0239】
G.チオウレア8の合成
【化63】
【0240】
スキーム6
【化64】
【0241】
エタノール中においてエチルヒドラジン19をアセトニトリル22と還流下にカップリングさせることにより、化合物23を提供した。化合物23をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア24を優れた収率で生じる。化合物24のアルカリ加水分解により、チオウレア8を生じた。
【0242】
3-tert-ブチル−エチル−1H-ピラゾールピラゾール-5-アミン23の調製
4,4-ジメチル-3-オキソペンタンニトリル22 (10 g, 79.9 mmol)及びエチルヒドラジン19(3当量, 14.4 g)の150 mLの無水エタノール中の溶液を24時間還流し、そしてロタベーパで乾燥まで濃縮した。粗生成物を酢酸エチルから再結晶化し、所望の生成物23を提供した。
【0243】
N-(3-tert-ブチル-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イルカルバモチオイル)ベンズアミド24の調製
化合物23(5.0 g, 29.9 mmol)の40 mLのアセトン中の溶液に0 °Cで、ベンゾイルイソチオシアネート(4.88 g, 29.9 mmol)を滴下して加えた。反応混合物を徐々に温め、そしてTLCが、出発材料が残存しないことを示すまで60 °Cでオイルバス中で攪拌した。反応混合物をロタベーパで濃縮して、黄色固形分を提供し、それをエチルエーテル中でさらに粉砕化処理し、所望の生成物24を提供した。
【0244】
1-(3-tert-ブチル-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)チオウレア8の調製
化合物24 (5 g, 15.1 mmol)の30 mLの5% NaOH水溶液中の懸濁液を90 °Cオイルバス中で8時間攪拌し、そして室温に冷却した。攪拌しながら氷を反応混合物に添加した。得られた懸濁液をろ過し、そしてケークを冷水で洗浄し(10 mL × 3)、さらに真空中で乾燥し、所望の生成物8をオフホワイト色粉末として提供した。
【0245】
チオウレア7の合成
【化65】
【0246】
スキーム7
【化66】
【0247】
合成手順:チオウレア8の調製と同様の手順
【0248】
新規GSM化合物の化学構造:
【化67】
【0249】
新規GSM化合物の調製
スキーム8
【化68】
【0250】
化合物33の調製(スキーム8)
化合物5(500 mg, 2.4 mmol)の8 mLの無水エタノール中の溶液に、化合物2(737 mg, 2.4 mmol)を、次いで、ヒューニッヒ塩基(4 当量, 1.1 g)を室温にて添加した。LCMSが単一ピークの生成物が生成されそして出発材料が残存していないことを示すまで、反応混合物を55 °Cのオイルバス中で攪拌した。エタノール及びDIEAのほとんどを除去して、粗生成物を提供し、それを逆相HPLCにより精製して、所望の生成物33を生じた。
【0251】
化合物31、32及び34の調製(スキーム9)
合成手順:化合物33の調製と同様の手順
スキーム9
【化69】
【0252】
化合物39〜42の調製(スキーム10)
合成手順:化合物33の調製と同様の手順
スキーム10
【化70】
【0253】
スキーム11
【化71】
【0254】
化合物37の調製(スキーム11)
化合物8(500 mg, 2.4 mmol)の10 mLの無水エタノール中の溶液に、化合物2(737 mg, 2.4 mmol)、次いで、ヒューニッヒ塩基 (4 当量, 1.1 g)を室温にて添加した。LCMSが単一ピークの生成物が生成されそして出発材料が残存していないことを示すまで、反応混合物を55 °Cのオイルバス中で攪拌した。エタノール及びDIEAのほとんどを除去して、粗生成物を提供し、それを逆相HPLCにより精製して、所望の生成物37を生じた。
【0255】
化合物35、36及び38の調製(スキーム12)
合成手順:化合物37の調製と同様の手順
スキーム12
【化72】
【0256】
化合物27〜30の調製(スキーム13)
合成手順:化合物37の調製と同様の手順
スキーム13
【化73】
【0257】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0258】
実施例6
新規化合物:
【化74】
【0259】
化合物43、45、46及び48の調製
スキーム1
【化75】
【0260】
チオウレア中間体の合成:
合成スキーム2
【化76】
【0261】
合成スキーム3
【化77】
【0262】
ブロモケトン中間体の合成:
合成スキーム4
【化78】
【0263】
合成スキーム5
【化79】
【0264】
化合物49の合成:
合成スキーム6
【化80】
【0265】
ブロモケトン誘導体の合成:
合成スキーム7
【化81】
【0266】
チオウレア誘導体の合成
スキーム8
【化82】
【0267】
実施例7
SGSM化合物の効力を試験するために使用されるヒト細胞株
野生型ヒトAPP
751 cDNAを発現しそしてヒトAPP及びヒトAβの安定した発現を選択するプラスミドによりヒト神経芽細胞腫(SH-SY5Y)細胞株を形質移入することによりSH-SY5Y-APPヒト細胞株を誘導化した。各場合に、これらの細胞の培地中に分泌されるAβ
42又はAβ
total 又はAβ
38 ペプチドのレベルを、2部位モノクローナル抗体(mAb)-系サンドイッチELISAアッセイ(Aβ
42 及びAβ
totalについて下記に記載)を使用するか、又は、Aβ
38 EC
50の場合には、Meso Scale Sector Imager 6000とともにMeso Scale Aβ
38, 40, 42 トリプレックスキットを製造者の手順にしたがって使用することにより測定した。このSH-SY5Y-APPヒト細胞株を、すべての細胞系Aβペプチド免疫化学アッセイについて使用した。
【0268】
Aβ
42及びAβ
total IC
50ならびにAβ
38 EC
50を測定するために使用した細胞系アッセイ
SH-SY5Y-APP細胞を、96-ウェル組織培養プレートに75,000 細胞/ウェルで撒いた。16〜18時間後に、培地を、化合物を含有する又はビヒクルを含有する新鮮培地で置き換えた。1試験濃度あたり3ウェルのリプリケートを、そして1/2ログのステップ間隔で10種の濃度を用いた。ベヒクル(0.12% DMSO)は対照物として含まれる。
【0269】
Aβ
42 の阻害性を測定しそしてAβ
42 IC
50 阻害値を決定するためのサンドイッチELISA アッセイ
材料:
マイクロフルオル(Microfluor)-2 ホワイトフラットボトム96-ウェルマイクロプレート
溶液:
1×ホスフェート緩衝化塩類溶液(PBS) pH 7.4
1×トリス緩衝化塩類溶液 (TBS) pH 8.0
1%ウシ血清アルブミン(BSA) / TBS
CSPD-サファイヤII ルミネッセンス基質
試薬:
60 μlアリコート中に-80
oC で保管された(解凍しそして使用後に廃棄)、Aβ
42ペプチドに対して特異的である抗-Aβ
35-42 コーティングモノクローナル抗体
ヘキサフルオロイソプロパノール (HFIP)
1中に溶解され、-20
oCで保管された、 Aβ
1-42 ペプチド(Bachem) 0.01 mg/ml 原料溶液
4
oCで保管された抗-Aβ
1-12 アルカリホスファターゼ複合モノクローナル抗体
【0270】
手順
抗-Aβ
35-42 モノクローナル抗体を1x TBS中で1/300倍に希釈した。ボルテックス後に、100μlの抗体をマイクロプレートの各ウェル中にピペットで入れた。抗体は各ウェルの全底面を覆った。各マイクロプレートをプレートシーラで覆い、4
oCで19時間置いておいた。
【0271】
マイクロプレート低温室から取り出し、コーティングモノクローナル抗体をすべてのウェルから吸引した。各ウェルを200μlのTBSで一回濯いだ
2。ウェルを、1ウェル当たり200μlの1% BSA/TBSブロッキング溶液をピペットで入れることによりブロックし、実験室ベンチトップ上でプレートを室温で60分間インキュベートした。
【0272】
Aβ
1-42 ペプチドの原料溶液を、5 μlのAβ
42 を4.995 mlの培地に添加することにより1/1000倍に希釈し、10 ng/ml原料溶液 (500 pg/50 μl溶液)を得た。
【0273】
Aβ
1-42 標準曲線を調製した。深いウェルディッシュのウェル#2-#12に0.5 mlの培地を添加し、ウェル#1に1 mlのAβ
42の500 pg/50 μl 溶液を添加した。ウェル#1から始めてウェル#11までウェル毎に5回溶液0.5 mlをピペットで入て混合することにより、10箇所のプレートに対して順次に2倍に希釈した (12番目のウェルはAβ
1-42 ペプチドを含まず、バックグラウンドとしての役割を果たす)。
【0274】
プレートに対するサンプルの添加:60分のブロック工程の直後に、ブロッキング緩衝剤を吸引除去し、そして50 μlのサンプルを各ウェルにピペットで入れ、その後、標準曲線サンプル(50 μl)を上の2つの列に複製物として加えた。
プレートを室温にて2時間インキュベートした。
各プレートを3回洗浄した。各洗浄液は1ウェル当たり1x PBS/0.1%Tween-20を用いて200μmであった。
【0275】
抗−Aβ
1-12 mAb-アルカリホスファターゼ複合体を1% BSA/TBS/0.1%Tween-20中で1/10,000に希釈し、そしてボルテックスした。50μlをマイクロプレートの各ウェル中 にピペットで入れた。プレートを室温で2時間インキュベートした。その後、プレートを6回、1ウェル当たり200μlの1x PBS/0.1%Tween-20で洗浄した。
【0276】
すべてのプレートに対して、50μl of CDP-スター (Sapphire) ルミネセンス基質 (使用前に室温にする)を各ウェルに添加し、そして室温にて暗状態で15分間インキュベートした。第一のプレート群に基質を添加した後にタイマーを開始した。この工程を5つ以下のプレート群で行った。各マイクロプレートをグローランナーイルミノメータ
3で読んだ。
【0277】
総Aβペプチドの阻害性を測定し、そしてAβ
total ペプチドのIC
50阻害値を決定するためのサンドイッチELISAアッセイ
材料:
マイクロフルオル(Microfluor)-2 ホワイトフラットボトム96-ウェルマイクロプレート
溶液:
1×PBS pH 7.4
1×TBS pH 8.0
1%BSA/TBS
CSPD-サファイヤII ルミネッセンス基質
【0278】
試薬:
抗-Aβ
1-12 コーティング抗体 (3.4 mg/ml)
Aβ
1-40 ペプチド (Bachem) 0.01mg/ml
シグネット-モノクローナル、ヒトアミロイドβタンパク、クローン4G8, ビオチン化
Rockland -アルカリホスファターゼ共役ストレプタビジン
【0279】
手順:
抗-Aβ
1-12 モノクローナル抗体を1x TBSで1/100 に希釈し、ボルテックスし、100μl をマイクロプレートの各ウェル中にピペットで入れた。コーティングモノクローナル抗体は各ウェルの底全体を覆った。各マイクロプレートをプレートシーラで覆い、そして冷蔵室に一晩入れた。
【0280】
マイクロプレートを冷蔵室から取り出し、各ウェルを200μlのTBSで濯いだ。各マイクロプレートのウェル1つ当たりに200μlの1% BSA/TBS をピペットで入れることによりウェルをブロックした。マイクロプレートを室温にて60分間インキュベートした。
【0281】
Aβ
1-40 標準曲線を調製した。Aβ
1-40 ペプチドを原料濃度0.01mg/ml で保管した。10μlのペプチド原料を4.990 mlの培地に添加し、原料1000 pg/50 μlを製造し、その後、2倍でプレート毎に原料を順次に希釈し、最後のものは培地中のペプチドを含まないものとして、原料溶液を1/500まで細胞培養用完全培地中で希釈した。ペプチドの最終の標準曲線は1000 pg, 500,pg 250pg, 125pg, 62.5pg, 31.3pg, 15.6pg, 7.8pg, 3.9pg, 1.95pg, 0.98pg及び0pgである。
【0282】
適当な希釈の50 μlのサンプルを、マイクロプレートの指定されたウェル中にピペットで入れた。マイクロプレートを室温で2時間インキュベートした。
【0283】
各マイクロプレートを3回洗浄した。各洗浄はウェルあたりに200μlの1x PBS/0.1%Tween-20/ウェルを用いた。
【0284】
ビオチン化モノクローナル抗体(抗ヒトアミロイドβタンパク、クローン 4G8)を1% BSA/TBS/0.1%Tween-20中で1/5000に希釈した。ボルテックスした後に、50μlを各マイクロプレートの各ウェル中にピペットで入れた。マイクロプレートを室温にて実験室ベンチトップ上で1時間インキュベートした。
【0285】
各マイクロプレートを3回洗浄した。各洗浄はウェル当たり200μlの1x TBS/0.1%Tween-20を用いた。
【0286】
アルカリホスファターゼ共役ストレプタビジンを、1% BSA/TBS/0.1%Tween-20中で1/10,000に希釈し、ボルテックスし、50μlをマイクロプレートのウェル中にピペットで入れた。マイクロプレートをベンチトップ上で1時間室温にてインキュベートした。
【0287】
すべてのプレートを、1ウェル当たり200μlの1x PBS/0.1%Tween-20で6回洗浄した。
【0288】
マイクロプレートの洗浄の終了後に(≦5 マイクロプレート毎アッセイ)、50μlのCSPD-サファイヤルミネッセンス基質 (使用前に室温にする)を各ウェルに添加し、そしてウェルを暗状態で室温にて15分間インキュベートした。マイクロプレートの第一のプレート群に基質の添加を終了した後にタイマーを開始した。この工程を5つ以下のプレート群で行った。各マイクロプレートをグローランナーイルミノメータで読んだ。
【0289】
データ分析 (Aβ
42 及びAβ
total サンドイッチELISAアッセイの両方に適用される):
標準曲線基準
1.標準曲線の線状範囲を決定する(R
2>0.96)。すべてのサンプルが曲線の線状範囲内にあると仮定する。
2.標準曲線の最も低い感度を決定する:独立両側t検定(unpaired two-tailed T-test) (Prism)によりペプチドバックグランドと有意に異なる値。また、この点は独立片側t検定(unpaired one-tailed T-test)による標準曲線上のより高い隣接点と統計的に有意に異なることも確認する。
3.線状範囲内にある標準曲線上の各%CV (% 変化率)を計算する(すべてのデータポイントは%CV <30%でなければならない)。
【0290】
A.計算
1.サンプル値を平均し、そしてSD (標準偏差)及び%CVを計算する(すべてのデータポイントは%CV <30%でなければならない)。そうでなければ、グラブス検定を用いることにより1つのウェルが異常値であるかどうかを決定する(グラフパッド(Graphpad)ウェブサイト)。
2.標準曲線の線形近似を用いてサンプル値をpg/ウェルに変換する。
【0291】
脚注(Aβ
42 及びAβ
total サンドイッチELISAアッセイの両方に適用される)
1 AβペプチドをHFIP中に保存し、これらのペプチドで頻繁に起こる凝集を防止する。
2 この工程は高いバックグラウンドに寄与することができる残存のコーティングされていない抗体を除去するのに重要である。
3 96−ウェルマイクロプレートからの光を定量化するグロランナーイルミノメータを使用した。
【0292】
化合物49の合成のための合成手順
ブロモケトン進化形(advanced)中間体の調製
ブロモケトン 111の合成:
【化83】
【0293】
合成スキーム1
【化84】
【0294】
文献:国際公開第2010/098488号
【0295】
N-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)ホルムアミドの合成
【化85】
【0296】
無水酢酸 (203 mL)をギ酸 (204 mL)に氷冷下に滴下しながら加え、そして混合物を同一の温度で25分間攪拌した。6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン粉末(CAS#89466-18-2, 146 g)を反応混合物に10分間にわたって入れ、そして反応溶液を同一の温度で30分間攪拌した。ウォーターバスを取り外した。tert-ブチルメチルエーテル (300 mL)及びn-ヘプタン (500 mL)を反応溶液に対して逐次的に滴下しながら加え、その後、反応溶液を30分間攪拌した。沈殿粉末をろ過により回収した。得られた粉末を乳鉢で破砕し、tert-ブチルメチルエーテルで洗浄し、その後、減圧下に乾燥し、137.4 gの題記の化合物を得た。その後、合わせたろ液及び洗浄溶液を減圧下に濃縮した。残留物をtert-ブチルメチルエーテル中で粉砕し、そして減圧下に乾燥し、21.9 gの題記の化合物を得た。化合物の特性値は下記のとおりである。
1H-NMR (CDCl
3) ・(ppm): 4.03 (s, 3H), 7.08 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.61 (brs, 1 H), 8.47-8.51 (m, 2H)。
【0297】
N-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)-N-(2-オキソプロピル)ホルムアミドの合成
【化86】
【0298】
クロロアセトン(82 mL)を、N-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)ホルムアミド (159.3 g)、炭酸セシウム(359 g)及びヨウ化カリウム(11.4 g)のDMF (800 mL)中の懸濁液に滴下しながら数分間にわたって加えた。その後、反応溶液を室温にて1時間20分間攪拌した。反応溶液を減圧下に濃縮した。酢酸エチル及び水を、得られた残留物に添加し、そして有機層を分離した。得られた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下に濃縮し、215.2 gの題記の化合物を得た。化合物の特性値は下記のとおりである。
1H-NMR (CDCl
3) δ (ppm): 2.17 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 4.47 (s, 2H), 7.13 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.48 (d, J=7.6 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H)。
【0299】
6-ブロモ-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジンの合成
【化87】
【0300】
酢酸アンモニウム(267 g)及びN-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)-N-(2-オキシプロピル)ホルムアミド (199 g)の氷酢酸 (400 mL)中の懸濁液を130
oCで1時間10分間攪拌した。反応溶液を室温に戻した。酢酸エチル及び氷水を反応溶液に添加し、そして混合物を氷冷した。その後、濃縮したアンモニア水溶液(500 mL)を滴下して加え、その後、有機層を分離した。得られた有機層を逐次に水及びブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。その後、有機層を、短シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。溶離した画分を濃縮した。得られた残留物を酢酸エチル及びtert-ブチルメチルエーテル中で粉砕化処理し、そして減圧下に乾燥して、107.7 gの題記の化合物を得た。
【0301】
その後、粉砕化処理の母液を濃縮した。得られた残留物をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。標的画分を濃縮した。得られた残留物をtert-ブチルメチルエーテル中で粉砕化処理しそして減圧下に乾燥して、12.9 gの題記の化合物を得た。
【0302】
化合物に特性値は下記のとおりである。
【0303】
1H-NMR (CDCl
3) δ (ppm): 2.29 (d, J=0.8 Hz, 3H), 4.03 (s, 3H), 6.92 (dd, J=1.2, 0.8Hz, 1H), 7.16 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.40 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J=1.2 Hz, 1H)。
ESI-MS; m/z 268 [M+H]。
【0304】
6-(1-エトキシビニル)-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジンの合成
【化88】
【0305】
1-エトキシビニルトリ-n-ブチルスズ (3.7 mL)を、6-ブロモ-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン (2.66 g)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(350 mg)のジオキサン (25 mL)中に懸濁液に添加し、そして混合物を100
oCで5時間45分攪拌した。反応溶液を放置して室温とし、そしてその後、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。ターゲット画分を濃縮した。得られた粉末をジエチルエーテル-n-ヘキサン中で粉砕化処理し、そして減圧下に乾燥して、1.57 gの題記の化合物を得た。その後、母液を濃縮して858 mgの題記の化合物を得た。化合物の特性値は下記のとおりである。
1H-NMR (CDCl
3) δ (ppm): 1.45 (t, J=7.2 Hz, 3H), 2.30 (s, 3H), 3.98 (q, J=7.2 Hz, 2H), 4.04 (s, 3H), 4.38 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.48 (d, J=1.6 Hz, 1H), 6.97 (s, 1H), 7.38 (d, j=8.0 Hz, 1H), 7.52 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H)。
【0306】
2-ブロモ-1-[6-メトキシ-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン-2-イル]エタノンジヒドロクロリドの合成
【化89】
【0307】
N-ブロモスクシンイミド (543 mg)を、6-(1-エトキシビニル)-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン (791 mg)のTHF (15 mL)-水 (2 mL)中の溶液に室温にて添加し、そして混合物を同温度で15分間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液及び酢酸エチルを反応溶液に添加し、そして有機層を分離した。得られた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。有機層から無水硫酸マグネシウムをろ過により除去した。HClの酢酸エチル中の4N溶液を得られたろ液に添加した。その後、ろ液を減圧下に濃縮し、1.06 gの題記の化合物を得た。化合物の特性値は下記のとおりである。
ESI-MS; m/z 310 [M+H-2HCl]。
【0308】
チオウレア進化形中間体の調製
C.チオウレア113の合成
【化90】
【0309】
スキーム2
【化91】
【0310】
エタノール中でエチルヒドラジン123をアセトニトリル120と還流下にカップリングさせることにより、化合物124を提供した。化合物124をベンゾイルイソチオシアネートとカップリングさせることにより、ベンゾイルチオウレア125を優れた収量で生じる。化合物125のアルカリ加水分解により、チオウレア113を生じた。
【0311】
2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-アミン124の調製
2-オキソシクロヘキサンカルボニトリル120(10 g, 81.2 mmol)及びエチルヒドラジン119(3 当量, 14.6 g)の150 mLの無水エタノール中の溶液を20時間還流し、ロタベーパで乾燥するまで濃縮した。粗生成物をメタノール中で再結晶化し、所望の生成物124を提供した。(化合物124の調製に関する文献: J. Am. Chem. Soc. 1959, 81, 2448-2452)。
【0312】
N-(2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-イルカルバモチオイル)ベンズアミド125の調製
化合物124 (5.44 g, 33.1 mmol) の40 mLのアセトン中の溶液に、0 °Cにて、ベンゾイルイソチオシアネート (5.4 g, 33.1 mmol)を滴下しながら加えた。反応混合物を徐々に温め、そしてTLCが、出発材料が残存していないことを示すまで60 °Cのオイルバス中で攪拌した。ロタベーパで反応混合物を濃縮して、黄色固形分を提供し、それを酢酸エチル中で再結晶化し、所望の生成物125を生じた。
【0313】
1-(2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3-イル)チオウレア113の調製
化合物125(3.1 g, 9.5 mmol)の30 mLの5% NaOH水溶液中の懸濁液を90 °Cのオイルバス中で8時間攪拌し、そして室温に冷却した。反応混合物を攪拌しながら氷を加えた。得られた懸濁液をろ過し、そしてケークを冷水 (10 mL × 3)で洗浄し、そしてさらに真空中で乾燥し、所望の生成物113をオフホワイト色粉末として提供した。
【0314】
化合物49の合成
【化92】
【0315】
合成スキーム7
【化93】
【0316】
化合物113(538 mg, 2.4 mmol)の8 mLの無水エタノール中の溶液に、化合物111 (744 mg, 2.4 mmol)を、次いで、ヒューニッヒ塩基 (4当量, 1.1 g)を室温にて添加した。LCMSが、単一ピークの生成物が生成しそして出発材料が残存していないことを示すまで、反応混合物を55 °Cのオイルバス中で攪拌した。エタノール及びDIEAのほとんどが除去して、粗生成物を提供し、それを逆相HPLCにより精製し、所望の生成物49を生じた。
1H-NMR (DMSO-d6)・δ(ppm): 1.24 (t, J=7.2 Hz, 3H), 1.64-1.72 (m, 4H), 2.14 (s, 3H), 2.30-2.32 (m, 2H), 2.48-2.52 (m, 4H), 3.92 (q, J=7.2 Hz, 2H), 3.98 (s, 3H), 7.23 (brs, 1H), 7.47-7.51 (m, 2H), 7.84-7.90 (m, 2H), 9.73 (brs, 1H), [M+H]
+=437。