特許第6069741号(P6069741)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6069741家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069741
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23K 10/24 20160101AFI20170123BHJP
   A23K 20/28 20160101ALI20170123BHJP
   A23K 50/80 20160101ALI20170123BHJP
   A23K 40/30 20160101ALI20170123BHJP
【FI】
   A23K10/24
   A23K20/28
   A23K50/80
   A23K40/30 Z
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-198651(P2015-198651)
(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公開番号】特開2016-82968(P2016-82968A)
(43)【公開日】2016年5月19日
【審査請求日】2015年10月9日
(31)【優先権主張番号】201410571814.0
(32)【優先日】2014年10月23日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515277702
【氏名又は名称】メクソムソク ジェネラル メディカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】クァク,ソン−クン
(72)【発明者】
【氏名】クァク,チ−フン
【審査官】 門 良成
(56)【参考文献】
【文献】 特表平06−500473(JP,A)
【文献】 特開平04−079845(JP,A)
【文献】 特開2001−299237(JP,A)
【文献】 特表2004−504823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23K 10/24
A23K 20/28
A23K 40/30
A23K 50/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
養魚飼料用又は配合飼料補助用顆粒の製造方法において、
ゼオライト、ベントナイトを含む複数種の粘土鉱物を準備して、それぞれ粉砕、焼成、及び混合して粉末混合物を製造する1次の混合段階と;
家畜放血を準備して、前記粉末混合物と混合及び粉砕して流動性のコロイドスラリーを製造する2次の混合段階と;
前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーを内部温度130〜400℃の顆粒機に高圧で噴射して、内側に気孔質の顆粒層が形成され、外側に顆粒層を包む有機コーティング層が形成された顆粒を製造する成形段階と;
前記成形された顆粒を冷却する冷却段階と;を含んで構成されることを特徴とする家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法。
【請求項2】
養魚飼料用又は配合飼料補助用顆粒の製造方法において、
ゼオライト原鉱の粉末を400〜950℃の温度で加熱して100重量部準備し、ベントナイトをゼオライト100重量部に対して12〜60重量部を準備及び混合して、粉末混合物を製造する1次の混合段階と;
家畜放血を準備した後、前記粉末混合物および1:0.2〜2.0の重量比で混合及び粉砕して、流動性のコロイドスラリーを製造する2次の混合段階と;
前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーを内部温度130〜400℃の顆粒機に7.0乃至13.0kg/cm2の注入圧力でノズルにより噴射して、0.1〜3mmの平均粒径を持ちながら多孔質の顆粒層が形成され、外側に顆粒層を包む有機コーティング層が形成された顆粒を製造する成形段階と;
前記成形された顆粒を冷却する冷却段階;とを含んで構成されることを特徴とする家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法。
【請求項3】
前記1次の混合段階は、
メクソムソク原鉱の粉末を800〜1100℃の温度で加熱して前記ゼオライト100重量部に対して40〜60重量部を追加準備し、
貝殻粉末を850〜950℃の温度で加熱してゼオライト100重量部に対して0.5〜1.1重量部を追加準備して混合することを特徴とする請求項2に記載の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法。
【請求項4】
前記成形段階の前に分散剤、PH調整剤、及び消泡剤の中から選択された1種乃至3種が追加されることを特徴とする請求項1乃至3の中いずれか一項に記載の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法。
【請求項5】
前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーは、濃度が30〜50wt%、pHが7.0乃至9.5、粘度が300〜1、550cpsであることを特徴とする請求項4に記載の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、養魚飼料用又は配合飼料補助用顆粒の製造方法に関するものであり、特に家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
粘土鉱物(clay mineral)は、粒径が0.002mm以下の顆粒子の鉱物として1gの顆粒子の表面積を開くと、バレーボールのコート面積のように広くなると知られている。
【0003】
これは内部に無数の気孔が形成されているためであるが、このような気孔を使用して微生物の吸着や様々な機能性物質の担体の役割をするように飼料の製造技術が公開されている。
【0004】
一般的な粘土鉱物を利用した飼料は内部に存在するいくつかの気孔が外部と連通され、その一部は内部に独自に存在するが、内部に独自に存在する気孔の量が飼料全体の重量に対して、高くないで浮上性を提供するのは難しい。
【0005】
すなわち、粘土鉱物を使用した一般的な飼料の製造技術は、養魚用の浮上飼料を製造することは容易ではない。
【0006】
粘土鉱物を利用した飼料の製造技術の中、本出願人が出願して登録を受けた“顆粒型メクソムソクの飼料添加剤及びその製造方法”(特許文献1)には、粘土鉱物としてメクソムソクを使用して家畜の飼料を製造する技術が開示されている。
【0007】
特許文献1の技術はメクソムソクと水とを混合してスラリーを収得し、ここに炭酸カルシウムを混合した後、顆粒機に投入し、続いて製造された顆粒を焼成する工程が公開されている。
【0008】
ところで、顆粒の成形、焼成の過程で高温による顆粒内部の気泡が短時間に顆粒の外部へ排出されながら、図1のように一側に溝が形成されている環状の形状を取っている。
【0009】
一般的な家畜の飼料として使用する場合、このような溝が形成されている環状の形状は何の問題を発生させないし、むしろ特許文献1に示されたように、微生物の培養に適した担体の役割をすることになるので、良質な飼料を提供することができる。
【0010】
ところで、このような構造は、水中に投入したときに溝の内部に水が満ちると、水の負荷によって短い時間内に沈降することになる。
【0011】
したがって、沈降飼料としては適切であるが、浮上飼料としては不適合な形状である。
【0012】
さらに、天然鉱物を使用した既存の養魚飼料添加用鉱物は粉砕の工程後、養魚飼料に配合する形態であるので、粒子の形状とサイズが均等しなく、材料の浮遊性がなく、流動性が低下され、沈殿されるなどの欠点がある。
【0013】
よって、特許文献1のように、メクソムソクの優秀な効果を持ちながらも水中で一定の時間の間浮遊状態になっていて、浮上飼料として使用するに適切な技術の開発が必要な実情である。
【0014】
一方、“家畜血液を使用した鉄分強化農畜産物肥料と非抗生物質の飼料の開発方法”(特許文献2)には家畜血液を滅菌及び加工処理して有機物及びミネラルと微生物製剤を使用して、農畜産物の生産のための肥料や飼料の製造に使用する技術が公開されている。
【0015】
特許文献2では、血液やその他の添加材を混合、均質化した後、ペレット押出成形する工程が公開されている。
【0016】
このように、家畜の成長を支援する血液を飼料の原料としてリサイクルする技術が、現在公開されているが、単に有無機物質と混合して押出成形する技術だけ公開されている実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10−0573811号(2006.04.18)
【特許文献2】韓国公開特許公報第10−2008−0040296号(2008.05.08)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は前記のような問題点を解決するために提案された技術として、発明の目的は、飼料に適切な有用な無機質を包含しながら家畜血液(放血)を使用して顆粒の表面にタンパク質の主成分を構成する有機コーティング層を形成することにより、無機質で主成分を構成する顆粒内部の気孔に水の浸透時間を遅延させて、浮遊性が優秀な養魚飼料用又は配合飼料補助用顆粒の提供にある。
【0019】
より具体的には、養魚に必要な栄養素及びミネラル成分を顆粒層の内部に含まれるようにし、高温の顆粒機で瞬時に噴射されて乾燥するときに前記材料と混合されている家畜血液の主成分である水分が外側に移動しながら水分を含まれていた蛋白質及び脂肪などの有機物が水分と一緒に顆粒層の外側へ移動しながら乾燥して、顆粒層を包む有機コーティング層を形成することによって、内部の顆粒層は多数の気孔が形成され、外部の有機コーティング層は、自体に含まれる脂肪成分などによって顆粒層の内部へ水分が浸透することを防止して製造された顆粒の浮遊性を向上させることになる。
【0020】
このとき、粘土鉱物の中、ゼオライトの構成を備え、ゼオライトに含まれるミネラル、カルシウム、リン、マンガン、亜鉛、銅などの多くの鉱物を利用して養魚の成長を促進し、肉の質を改善し、病気への抵抗力を強化することができる。
【0021】
また、魚類成長に必要なミネラルが多く含まれていることはもちろん、膨張性に起因して飼料の通過速度を遅らせることによって、消化率と吸収率の向上に支援を与えることと共に、特に決着性が優れたベントナイトの構成を備え、顆粒化された飼料の製造時、硬さを増大させることが可能にすることである。
【0022】
また、メクソムソクなどの付加的な粘土鉱物として活用することによって、メクソムソクから発生する遠赤外線を利用して異物質と悪臭の発生分を吸着及び除去するようにして、養魚さしみの味を向上させることが可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記のような目的を果たすための本発明による家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法は、ゼオライト原鑛の粉末を400〜950℃の温度で加熱して100重量部準備し、メクソムソク原鑛の粉末を800〜1、100℃の温度で加熱して前記ゼオライト100重量部に対して40〜60重量部準備し、貝殻粉末を850〜950℃の温度で加熱してゼオライト100重量部に対して0.5〜1.1重量部準備し、ベントナイトをゼオライト100重量部に対して12〜60重量部を準備及び混合して粉末混合物を製造する1次の混合段階と;家畜放血を準備した後、前記粉末混合物と1:0.2〜2.0の重量比で混合及び粉砕して、流動性のコロイドスラリーを製造する2次の混合段階と:前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーを内部温度130〜400℃の顆粒機に7.0乃至13.0kg/cmの注入圧力でノズルにより噴射して、0.1〜3mmの平均粒径を持ちながら多孔質を形成する顆粒層が形成され、外側に顆粒層を包む有機コーティング層が形成された顆粒を製造する成形段階と;前記成形された顆粒を冷却する冷却段階と;を含んで構成される。
【0024】
この時、前記成形段階の前に分散剤、PH調整剤、及び消泡剤の中から選択された1種乃至3種が追加されることを特徴とする。
【0025】
また、前記2次の混合された段階から製造した流動性のコロイドスラリーは、濃度が0〜50wt%、pHが7.0乃至9.5、粘度が300〜1、550cpsであることを特徴とする。
【0026】
また、ゼオライトとメクソムソクを含む複数の粘土鉱物を準備して、それぞれ粉砕、焼成、及び混合して粉末混合物を製造する1次の混合段階と;家畜放血を準備して、前記粉末混合物と混合及び粉砕して、流動性のコロイドスラリーを製造する2次の混合段階と;前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーを内部温度130〜400℃の顆粒機に高圧で噴射して、内側に気孔質を構成する顆粒層が形成され、外側に顆粒層を包む有機コーティング層が形成された顆粒を製造する成形段階と;前記成形された顆粒を冷却する冷却段階と;を含んで構成される。
【0027】
さらに、発明の顆粒は、前記製造方法によって製造され、粘土鉱物、ゼオライト、メクソムソク、貝殻、ベントナイトが含まれており、多孔質を持つ顆粒層と;前記顆粒層の外側を包み、血液中の水分が蒸発して残った蛋白質を含んで構成される有機コーティング層と;で構成されており、密度が7.0〜1.22g/cm、比表面積が25〜65m2/g、気孔率が47〜62%になることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によって、飼料に適切な有用な無機質を包含しながら家畜血液(放血)を使用して顆粒の表面にタンパク質の主成分を構成する有機コーティング層を形成することにより、無機質で主成分を構成する顆粒内部の気孔に水の浸透時間を遅延させて、浮遊性が優秀な養魚飼料用又は配合飼料補助用顆粒が提供される。
【0029】
より具体的には、養魚に必要な栄養素及びミネラル成分を顆粒層の内部に含まれるようにし、高温の顆粒機で瞬時に噴射されて乾燥するときに前記材料と混合されている家畜血液の主成分である水分が外側に移動しながら水分を含まれていた蛋白質及び脂肪などの有機物が水分と一緒に顆粒層の外側へ移動しながら乾燥して、顆粒層を包む有機コーティング層を形成することによって、内部の顆粒層は多数の気孔が形成され、外部の有機コーティング層は、自体に含まれる脂肪成分などによって顆粒層の内部へ水分が浸透することを防止して製造された顆粒の浮遊性を向上させる。
【0030】
また、多数の気孔を包含する顆粒を提供することにより、溶存酸素濃度を高めて優秀な養魚環境を提供する。
【0031】
このとき、粘土鉱物の中、ゼオライトの構成を備え、ゼオライトに含まれるミネラル、カルシウム、リン、マンガン、亜鉛、銅などの多くの鉱物を利用して養魚の成長を促進し、肉の質を改善し、病気への抵抗力を強化することができる。
【0032】
また、魚類成長に必要なミネラルが多く含まれていることはもちろん、膨張性に起因して飼料の通過速度を遅らせることによって、消化率と吸収率の向上に支援を与えることと共に、特に決着性が優れたベントナイトの構成を備え、顆粒化された飼料製造時、硬さを増大させることが可能にすることである。
【0033】
また、メクソムソクなどの付加的な粘土鉱物として活用することによって、メクソムソクから発生する遠赤外線を利用して異物質と悪臭の発生分を吸着及び除去するようにして、養魚さしみの味を向上させることが可能にすることである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】メクソムソクを使用した従来の家畜飼料を示した顕微鏡写真である。
図2】本発明の原料であるゼオライトの成分分析表である。
図3】本発明の原料であるメクソムソクの遠赤外線の放射量を示すグラフである。
図4】メクソムソクの遠赤外線の分光分布試験結果を示す表とグラフである。
図5】本発明の原料である焼成したアワビ貝殻の成分分析表である。
図6】本発明により製造された顆粒の顕微鏡写真である。
図7】本発明により製造された顆粒の切断された状態の顕微鏡写真である。
図8】本発明の顆粒の分析成績書である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法の説明前に、本発明に使用される各構成原材料について説明することにする。
【0036】
本発明の構成原料である家畜血液を説明する。
【0037】
家畜血液をなしている物質は、有形成分である血球と無形成分である血漿とでなる。血漿に含まれている血清は、90%が水分で構成され、約9%程度の血清蛋白質で成っているし、その外に糖と脂肪などが含まれている。
【0038】
このような家畜血液が瞬間的な高温の環境にさらされると、水分が蒸発され、タンパク質が主成分になる。
【0039】
このような家畜血液の飼料化技術の適用事例は、特許文献2のようなその他の添加材を混合、均質化した後、ペレット押出成形して、家畜血液が含まれている有機性物質を単純に活用する程度であるが、本発明では、家畜血液の有機性物質自体を栄養成分として活用することはもちろん、これを顆粒層の外側を包むコーティング層ができるようにするが、別のコーティング工程の代わりに、高温の顆粒機の内部へ噴射して、水分が蒸発する過程で自然に層を形成して、飼料の浮遊性を向上させることができる。
【0040】
本発明の構成要素である粘土鉱物は、土壌中の粘土部分を構成し、主に二次的に生成されたものであり、非常に微細な鉱物粒子でなる土状鉱物の総称である。また、土壌や風化作用を受けた岩石から産出され、火山の発達した地帯の火山灰などの堆積物や堆積岩から産出される。
【0041】
主な粘土鉱物としては、カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイトなどのカオリン系鉱物、ベントナイト、酸性白土などのモンモリロナイト系鉱物、イライト、海緑石などの雲母類、緑泥石類、アロフェン(allophane)などがある。
【0042】
本発明では、いくつかの粘土鉱物の中、ゼオライトを含むことを特徴とする。ゼオライトは、図2に図示されたように、ミネラル、カルシウム、リン、マンガン、亜鉛、銅などの多くの鉱物を構成していて、養魚の成長を促進し、肉質を改善し、病気に対る抵抗力を増強させるなどの効果を期待することがある。
【0043】
また、本発明では、いくつかの粘土鉱物中にベントナイトを含むことを特徴とする。
【0044】
ベントナイトには、魚類の成長に必要なミネラルを含有しており、膨張性に起因して飼料の通過速度を遅らせることによって、消化率及び吸収率の向上に支援を与える。
【0045】
特に、決着性が優れて、顆粒化された飼料の製造時、硬度を高める役割をすることになる。
【0046】
前記ゼオライト、ベントナイトが含まれることと共に、メクソムソクがさらに含まれることがある。
【0047】
前記メクソムソク(Maeksumseok)は、次の表1のような成分で構成され、火成岩類中の石英斑岩に属する石であり、全体には風化されて壊れやすいことが特徴である。特に、白い長石はカオリン化されている場合が多く、黒雲母もほとんど酸化されて酸化鉄の形態で分散している。角閃石が多く含まれている点が特徴であり、ジルコンが多く含まれており、aラインが存在し、生物に良い影響を与える作用があることで知られている。
【0048】
【表1】
【0049】
前記メクソムソクから発生する波長は8〜14μmの範囲以内として生体に最も有益な波長の遠赤外線で知られている。この波長の遠赤外線は生体細胞を活性化させて魚類の新陳代謝を促進させることで知られている。前記メクソムソクは岩石の状態から発生する遠赤外線の放射率よりメクソムソクを微粉末化(1〜6μm)したときに発生する遠赤外線の放射率が高いという点に着目して、本発明では、メクソムソクを粉末化して、特に焼成後、粉末化して他の原料と混合及び加工して粒状に製造し、養魚に必要な栄養素およびミネラルを坦持及び固定させる担体として利用することを特徴とする。
【0050】
前記メクソムソクの作用は、多孔性による吸着、無機質の析出、水質の調整、及び水中溶存酸素量の増加などの機能を示す。
【0051】
前記メクソムソクの遠赤外線放射量を測定したグラフを図3に示した。図3での放射量の単位は70℃で測定することを基準にしてW/m・μmであり、黒体と同様に高い遠赤外線放射量を表すことを確認することがある。図3のグラフは韓国の遠赤外線応用評価研究所から測定した結果である。
【0052】
さらに、図4は韓国の標準科学研究院から測定した遠赤外線の分光分布試験結果として、180℃のメクソムソクの粉が23±1℃の温度、相対湿度50%の環境での分光分布を示す。
【0053】
また、粘土鉱物の構成成分として貝殻を使用することもある。
【0054】
貝類の皮である貝殻は、アワビ、カキなどの貝を使用するが、これを前記温度で焼成することにより、異物をできるだけ炭火、削除されるようにする。
【0055】
図5はアワビの貝殻を準備して大韓民国忠南大学校の農業科学研究所に成分分析を依頼した結果を示すことで、粗灰分、カルシウム、マグネシウムなどが含まれていることを知ることができる。
【0056】
その他粘土鉱物として、カオリン、麦飯石、蒙脱石が使用されることもある。
【0057】
特に、前記蒙脱石は、中国で呼ばれる名前として、モンモリロナイトと呼ばれ、スメクタイトの一種として層状の構造を構成する含水アルミノケイ酸塩鉱物で通常マイクロサイズの極顆粒で産出され、水を吸収したときの膨張性が高くて養魚の消化吸収率に助けを与える。
【0058】
以下、本発明の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法について説明する。
【0059】
しかし、以下の本製造工程の例では、この技術分野における通常の知識を持つ者に本発明は、十分に理解されるように提供されることで複数の種類の他の形に変形することがあり、本発明の範囲が限定されることはない。
【0060】
本発明による家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の製造方法は、1次の混合段階、2次の混合段階、成形段階、および冷却段階を含んで構成される。
【0061】
1.1次の混合段階
ゼオライト、ベントナイトを含む複数種の粘土鉱物を準備して、それぞれ粉砕、焼成、及び混合して、粉末混合物を製造する。
【0062】
ゼオライト原鑛粉末(粒子)を400〜950℃の温度で焼成(加熱)して100重量部を準備する。
【0063】
ベントナイトをゼオライト100重量部に対して12〜60重量部を準備した後に混合して粉末混合物を製造する。
【0064】
この時、ベントナイト、ゼオライト100重量部に対して15〜83重量部でなるのが最も好ましい。
【0065】
その他メクソムソク粉末を追加する場合、メクソムソク原鑛粉末を800〜1100℃の温度で加熱して、前記ゼオライト100重量部に対して4〜60重量部を準備する。
【0066】
特許文献1ではメクソムソクを水と混合してスラリーを製造した後、加工処理したが、本発明では、メクソムソクを焼成、粉末化された状態で他の材料と混合し、別の水なしで、家畜血液中に含まれている水分を利用してスラリー化することを特徴とする。
【0067】
また、貝殻粉末を追加する場合は、貝殻粉末を850〜950℃の温度で加熱してゼオライト100重量部に対して0.5〜1.1重量部を準備する。
【0068】
この時、粉体混合物の最適な混合比率は全体の粉末混合物100重量%に対してゼオライト、メクソムソク、貝殻、ベントナイトがそれぞれ60重量%、30重量%、0.5重量%、9.5重量%でなるのが好ましい。
【0069】
さらに、1次の混合段階では、各原料を粉末化した後に混合するか、混合した後に粉末化して製造することができる。
【0070】
2.2次混合された段階
家畜放血を準備して、前記粉末混合物と混合及び粉砕して、流動性のコロイドスラリーを製造する。
【0071】
この時、前記粉末混合物と1:0.2〜2.0の重量比で混合及び粉砕して、流動性のコロイドスラリーを製造する。
【0072】
最も望ましくは、家畜血液と前記粉末混合物との最適な混合比は1:1が適切である。
【0073】
これはほとんどが水分で構成されている血液の重量が過度に多くの場合、後述するスラリーが薄くて粉末混合物の粒子間に強固な結合が達成できないから、気孔のサイズが余りに小さくなり、排出されたガスが増加することになり、顆粒の嵩が小さくなり、全体の気孔の面積が減少する問題がある。また、過度に少ない場合、気孔の形成が円滑でない。
【0074】
粉砕は連続湿式微粉砕機、チューブミル、ボールミルなどを使用して10〜600分間粉砕するのが好ましい。
【0075】
家畜血液(放血)は、現在韓牛の血液の一部を食用として使用しているが、一部だけを利用しているだけであり、豚の血液は、選別、冷蔵、殺菌、乾燥、破砕などの過程を経て、血分の粒子を作って、おがくずなどと混合して、農業用肥料等として販売されている。
【0076】
このとき、混合される家畜血液(放血)は粉砕のプロセスを経るか、またはフィルター処理を経て、サイズが0.1〜40μm程度のサイズにするのが好ましい。
【0077】
前記混合過程は、攪拌速度によって違いが、低速攪拌の場合は最低30分以上が適切であり、高速攪拌の場合はその時間を短縮することがある。
【0078】
また、製造された流動性のコロイドスラリーは、混合及び攪拌しながら粉砕した後、十分に老化(aging)させてふるいにかけて異物を除去した後、次の成形段階を実行するのがよい。
【0079】
このような家畜血液(放血)は、成形の段階で、高温の顆粒機の内部へノズルにより高圧で噴射されて水分の蒸発の移動によって顆粒層の外側に移動して有機コーティング層を形成することになる。
【0080】
この時、前記サイズの範囲に制限することは、形成段階で、ノズルから噴射されて瞬間的な高温の環境に触れる時、粉末混合物のすき間から顆粒層の外側に移動するが、そのサイズが大きい場合は、その移動に制限を受けることができるためである。
【0081】
また、余りにも小さいサイズに形成された場合は、顆粒層の外側に移動した後、強固な相互間の接続関係を持てなくて使用の過程で外部からの水分の浸透速度が早くなることによって、浮上持続時間が減少することがであきるためである。
【0082】
また、家畜血液(放血)は、固体の粉末混合物と混合して流動性を持ちながら粘性を持つコロイド状態のスラリーになることによって、粉末混合物の粒子が互いにくっつく状態を確保して、成形段階で高温の顆粒機の内部へ噴射する時に隣接した粉体混合物の粒子が互いに組みついて水分が蒸発するための圧力が緩和されるポイントを最小化することにより、水分の蒸発圧力を高め、有機コーティング層がさらに容易に形成することはもちろん、水分の蒸発と共に内部に発生する気孔が顆粒機内部の熱により膨張して抜け出す時、小さい気孔単位で抜け出すことを防止して顆粒層の内部で大きいサイズに膨張するため、製造された顆粒の単位粒子の大きさを大きくして、浮遊性の向上を取得する。
【0083】
このような2次混合ステージの進行において、粉末混合物は独自の凝集および家畜血液の蛋白質により凝集体を形成し、粒子が静電気力により分散が円滑でなく、凝集体として存在しやすい。
【0084】
分散が円滑でない場合、成形後の顆粒の形状がへこへこになるか、または、曲がるので、最終製品の品質が低下し、操作性および安定性が低下されることができる。
【0085】
これを防ぐために分散剤は、スラリーのpH調整、粒子の電荷制御、分散と凝集を調節する機能があり、適切な顆粒を製造することが可能になる。
【0086】
前記分散剤は高分子無機塩として、陰イオン系分散剤を使用することができる。陰イオン系ポリカルボン酸塩分散剤は、灰分がなく、スラリーのpHが6.0から10.0程度で分散性が優秀して、30〜60wt%の高濃度スラリーの製造に適している。
【0087】
より優れた分散剤の使用量は、製造が完了した顆粒の固形分(solid)重量の0.5乃至4wt%であり、好ましくは1.5乃至3wt%程度である。
【0088】
また、流動性のコロイドスラリーの粘度を増加させるために酸または塩基の中から選択されたいずれか1つのpH調整剤を加えることができる。
【0089】
粉末混合物と家畜血液が混ぜられた初期の流動性のコロイドスラリーは、pHが7.0乃至9.5程度であるが、1時間以上放置すると、スラリーが沈み、その後、放置すると、凝固して再度攪拌または粉砕を必要とする。
【0090】
酸と塩基を粉砕または混合の過程で追加させることによって、凝集及び凝固現象を防ぐことが可能になる。
【0091】
酸と塩基として硝酸が使用されることがあり、この時、酸と塩基の付加後には安定のために30分以上攪拌した後、放置する。
【0092】
酸および塩基の添加は、1次の混合段階及び2次の混合段階が全部可能であるが、原料の混合過程で凝固や凝集を防止するために原料の混合初期に追加するのが望ましい。特に、分散剤を使用する前に追加することがいい。
【0093】
また、前記成形段階で気泡が発生する場合、成形に邪魔になるだけでなく、品質にも悪い影響を与える。
【0094】
さらに、分散剤を使用する場合、泡が多く発生され、この気泡の除去及び発生抑制も重要であり、このために消泡剤を加えることができる。
【0095】
前記消泡剤の基本的な作用は、気泡の表面張力を下げて細かい気泡を集合させて浮上しやすいように大きな気泡を形成させて、スラリーの表面から気泡を取り除き、気泡の表面粘着性を低下させて混入された気孔が気泡となることを妨害する役割をすることになる。
【0096】
前記消泡剤は、溶液形及びエマルション形が使用されることができ、シリカ系やシリコン系などが使用されることがある。
【0097】
前記消泡剤は、前記分散剤の投入前または攪拌過程中に加え、粉砕及び分散効率を向上させることもある。
【0098】
一方、有機添加剤を更に加えることができる。
【0099】
前記有機添加剤は、ゼオライト粒子にコーティングされて、噴霧乾燥成形時に潤滑油の役割をして流動性を提供し、顆粒の強度を維持することになる。
【0100】
前記有機添加剤の種類と量に応じて、水溶液の粘度及び強度が異なるから、メクソムソクの原料および成形方法などを考慮して結合剤を選定する必要がある。
【0101】
前記有機添加剤は、顆粒の強度に影響を与えており、低強度の有機添加剤を使用すると、顆粒体が変形しやすく、処理時に容器などに付着する欠点がある。
【0102】
前記工程により製造された流動性のコロイドスラリーは水、酸や塩基、分散剤などの投入により、濃度は30〜50wt%、pHは7.0ないし9.5、粘度は300〜1、550cpsである状態が望ましく、有機添加物および消泡剤が添加された状態では、濃度は35乃至45wt%、pHは7.0乃至9.5、粘度は350乃至1、350cpsである状態が好ましい。
【0103】
3.成形段階
前記2次の混合段階から製造した流動性のコロイドスラリーを内部温度130〜400℃の顆粒機に7.0乃至13.0kg/cmの注入圧力に加圧ノズルで噴射して、0.1〜3mmの平均粒径を持つ顆粒を製造する。
【0104】
顆粒粒子の形状、粒子のサイズと分布、および顆粒組織に影響を与える因子としては、スラリーの濃度と粘度、分散ほど、スラリーの注入圧力と量、噴霧乾燥器の乾燥容量、及び温度などがある。このような変数は、噴霧乾燥器の構造とノズルの形態により異なることがある。
【0105】
一例として、乾燥桶のサイズは、高さが10m、直径が4mであり、LPGで乾燥する噴霧乾燥器でなる顆粒機は、上部に加圧ノズルを使用して並流式に下部に設置された加圧ノズルを使用して向流式で噴霧乾燥することができるように設計し、噴霧乾燥器で、顆粒の直径が約0.1〜3.0mmのサイズで製造するために乾燥器の内部に噴射された粒子の滞留時間を増加させるために、噴霧乾燥器の下部に加圧ノズル(内径0.3〜0.8mm)を使用して向流式の噴霧方式を使用することがある。典型的な噴霧乾燥器の運転条件は、注入圧力が7.0乃至13.0kg/cm、加圧ノズルの内径が0.3〜0.8mm、噴霧乾燥器の内部温度が130℃乃至400℃、噴霧乾燥器の出口温度が80乃至160℃に設定することができる。
【0106】
前記顆粒機の動作の例として、1次の点火は炉内のLPガス(LPG)の圧力を0.1kg/hrで調整して30分間に300℃度に達することにした。1時間後にはガスの圧力を0.125kg/hrで調整して30分間に500℃に達することにした。500℃に達すると、ガスの圧力を0.15kg/hrで調整して1時間30分の間に800℃に上昇した後、熱風炉のバーナーを点火して2時の間、温度を上昇させて炉の内部温度が800℃に達することにし、800℃になると、送風機を操作して熱をサイクロン内部へ移動し、内部温度が500℃になると、サイクロンの下端部にノズルを投入し、40kgf/cmのポンプ圧力で微細に粉砕された流動性のコロイドスラリーを上部点まで上がった。
【0107】
この時、スラリーの濃度が30±5wt%、粘度が500±200cps、サイズが0.2mm以下に調整された状態である。
【0108】
放出されたコロイドスラリーは、サイクロンの上部の側面から流入する熱風により渦流を起こし、落下することになり、130℃乃至400℃を維持する内部熱により原料に含まれる水分が蒸発し、これによって気孔が形成された0.1〜3.0mmサイズの顆粒が得られる。
【0109】
この過程では、流動性のコロイドスラリーに含まれる水分は内部で急激な気化が起こり、この時、内部には顆粒層が形成され、外部には有機コーティング層が形成され、顆粒層の内部には、水分の蒸発及び温度膨張による気泡の膨張で図7のような多孔質構造を形成することになる。
【0110】
このような工程は高温の顆粒機の内部に瞬間的な高圧で流動性のコロイドスラリーを噴射されながら、内部の水分である家畜血液(放血)が蒸発して外側に先に移動して外部へ放出されながら内部に気孔が形成されて多孔質を形成する顆粒層を形成することになる。
【0111】
この時、家畜血液(放血)に含まれていた蛋白質、脂肪などの有機成分は、瞬間的な水分移動により一緒に外側に移動されて顆粒層をくるんで約楕円または円の横断面形状を持つシールドのような粘膜である有機コーティング層を形成することになる。
【0112】
4.冷却段階
前記成形された顆粒を冷却する。
【0113】
前記冷却は、常温の状態で、自然徐冷をすることもできるし、冷却タンクなどに投入して高速冷却をすることもある。
【0114】
図6は、上のようなプロセスによって製造された本発明の家畜血液および粘土鉱物を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質顆粒の40倍率の顕微鏡写真を示すことであり、楕円または円の横断面、即ち、気孔形またはこれと類似した曲面体の形状に見えることを確認することがある。
【0115】
図7は、このような顆粒を切断してその内部構造を示すことで、図示されたように内部の顆粒層は多孔質になり、その外側には有機コーティング層が形成されていることを知ることができる。
【0116】
図8は家畜血液から水分を除去した血粉と、これを使用して製造した本発明の顆粒を慶北大学校共同研究室に依頼して、その成分分析を依頼して調査した結果である。
【0117】
図8の実験のための粉末混合物は、全体の粉末混合物100重量%に対してゼオライト、メクソムソク、貝殻、ベントナイトがそれぞれ60重量%、30重量%、0.5重量%、9.5重量%であり、粉末混合物と家畜血液は1:1の重量比で混合したときの結果である。
【0118】
図面に表示されたように、本発明の顆粒では粗蛋白質が16.60%、粗脂肪が0.59%含まれており、単位重量当たりの鉄粉が非常に多いことを知ることができる。
【0119】
前記工程により製造された本発明の顆粒を淡水に投入して、沈む時間を測定した結果、浮遊時間が60〜150秒の範囲を持つので、浮上飼料として使用するに適合することを知ることができる。
【0120】
さらに、前記工程により製造された本発明の家畜血液と貝殻を利用した養魚飼料用又は配合飼料補助用有機コーティング多孔質の顆粒は、測定結果、その密度は0.70乃至1.22g/cmの範囲であり、比表面積は25〜65m/gである。気孔率は47〜62%の範囲を持ち、バルク領域に20〜200nmサイズの複数のナノ気孔と、1から200μmサイズの複数のマイクロ気孔が形成されていることが確認された。
【0121】
このように、単位体積あたりの重量を最小限にすると、養魚飼料混合器で配合するプロセスで混合するとき、回転によって発生する遠心力及び重力により下部に傾く現状が減少され、移送管を通じた給餌時にも、輸送中に沈む現象を最小限に抑えることが可能になる。
【0122】
また、混合及び給餌過程で、定量の混合が可能であり、顆粒製造の過程から形成られた気孔は養魚飼料の浮上を持続させ、適切なサイズの担体の役割をすることができる構造体を提供することによって、養魚飼料の効率を高め、養魚の成長率を増加させ、飼育した養魚から良質な肉質を作ることができるようにする効果がある。
【0123】
さらに、養魚の生長促進に寄与することができる適切な波長の遠赤外線の放出を持つメクソムソクが原料と含まれていて養魚の生長促進に寄与することができる。
【0124】
また、メクソムソク、ゼオライト、ベントナイト、及び貝殻は、カルシウム、リン、マンガン、亜鉛、銅などのような多くのミネラルや栄養素が含まれており、家畜血液には蛋白質が多く含まれているので、養魚の成長促進および肉質の改善に必要な栄養素を均等に多く供給することができる。
【0125】
また、このような粘土鉱物は、養魚養殖での悪臭除去の効果があることで知られているので、多数の無機質鉱物質で構成されている顆粒は養魚の養殖で、排泄物の悪臭の除去に寄与することができる。
【0126】
このような本発明により製造された顆粒は、養魚の飼料に使用され、成長の期間に合わせて0.5〜3%の割合で配合して給与することがある。
【0127】
以上では本発明を実施例によって詳細に説明したが、本発明は実施例によって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、養魚飼料用又は配合飼料補助用として使用することがある。
【0129】
特に、養魚飼料用として使用されるときに、浮遊時間が延長されるので、浮上飼料として使用するときに最も適切である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8