【実施例】
【0049】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0050】
(表面粗さの測定)
表面粗さRaはJIS B 0601-1994に定義される算術平均粗さのことであり、粗さ曲線からその平均線の方向に基準粗さ(l)だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、X軸と直行する方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)であらわしたときに、次の式によって求められる値である。
【0051】
【数2】
【0052】
フィルムおよび離型フィルム付銅箔を20mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルはレーザー顕微鏡(キーエンス製、VK-X200)を用いて表面観察を行いJIS B0601-1994に準拠して行った。解析は株式会社キーエンス製の解析アプリケーションソフトVK-H1XAを用い、カットオフ値は0.25μmとした。該ソフトにおいて、「計測」、「表面粗さ」の順に選択し、100μmの長さを指定して表面粗さRaを求めた。測定はサンプルのある一方向とその垂直な方向で測定して値の大きな方を表面粗さRaとした。
【0053】
(ピンホールの測定)
暗室中で民生用の写真用バックライトを光源にして目視で5μm以上のピンホールの数を測定した。測定は5平方m以上の面積を行い、1平方m辺りの数に換算した。
【0057】
(ラマン分光スペクトル測定)
フィルム上に炭素層を600nmまで成膜し、ラマン分光スペクトルを測定した。得られたスペクトルデータから、1500cm
−1以上1600cm
−1以下の間のピーク値(ID)と1200cm
−1以上1400cm
−1以下の間のピーク値(IG)を求め、その比(ID/IG)を算出した。
【0058】
(フィルムの厚み、熱収縮率の測定)
フィルムの厚みを膜厚計DIGMICRO MFC-101を用いて測定した。またJIS K 7133に準じて120℃、30minの条件で加熱前の寸法L、加熱後の寸法L
0から寸法変化率
ΔL=(L−L
0)/L
0×100
を算出した。測定はフィルムのMD方向およびTD方向で行い、値の大きな方を熱収縮率とした。
【0059】
(剥離力の測定)
離型フィルム付銅箔を150mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルの銅層面を両面テープ(ナイスタック強力タイプ)でアクリル板に固定した。剥離層を介してフィルムを銅層から一部剥離してテンシロンに固定し、銅層を180°ピールで剥離して得られた値を1cm当りの剥離力に換算して剥離力とした。剥離力は0.1g/cm以上5.0g/cm未満の範囲を良好な範囲で◎とし、5.0g/cm以上10.0g/cm以下の範囲を剥離可能な範囲で○とした。
【0060】
(プレス試験)
離型フィルム付銅箔340mm×340mmの大きさにカットして、プリプレグHL-832NXAとの張り合わせを行った。張り合わせは110℃、30min、0.5MPaの後、所定の温度で105min、3.0MPaの条件で真空プレスを行った。真空条件は60torr以下とした。所定の温度は160〜220℃とした。220℃で剥離可能であったものを◎、170℃以上で剥離可能であったものを○とした。
また、張り合わせた銅張品を150mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルのプリプレグ面を両面テープ(ナイスタック強力タイプ)でアクリル板に固定した。剥離層を介してフィルムを銅層から一部剥離してテンシロンに固定し、銅層を180°ピールで剥離して得られた値を1cm当りの剥離力に換算して剥離力とした。剥離力は0.1g/cm以上5.0g/cm未満の範囲を良好な範囲で◎とし、5.0g/cm以上10.0g/cm以下の範囲を剥離可能な範囲で○とした。
【0061】
実施例1
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.4個/m
2、表面粗さRaは0.02μmであった。
【0062】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0063】
実施例2
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:T60)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
【0064】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度6.0m/minで1.0mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜を表面粗化剤CZ−8101(メック(株)製)で0.5μm研磨して銅層の膜厚を0.5μmとした。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは1.02μmであった。
【0065】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は5.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は5.3g/cmであった。
【0066】
実施例3
厚さ50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、カプトン200EN)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は500℃以上、120℃での収縮率は0.1%以下であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は5.0m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.95であった
。
【0067】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度7.5μm・m/min、ライン速度3.0m/minで2.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.2個/m
2、表面粗さRaは0.03μmであった。
【0068】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は8.9g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は8.8g/cmであった。
【0069】
実施例4
厚さ38μmの二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、テオネックス)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.05μm、融点は269℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
【0070】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2.0m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度12.0m/minで0.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。ただし、銅膜厚をあげるためにライン速度を上げたところ、3.0m/min以下で銅箔が一部剥がれてしまった。
【0071】
この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.08μmであった。
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.7g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.7g/cmであった。
【0072】
実施例5
厚さ20μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、カプトン80EN)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は500℃以上、120℃での収縮率は0.1%以下であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は0.6m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.95であった
。
【0073】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度12.0m/minで0.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着中に1本シワが入ったが巻き取ることは出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.03μmであった。
【0074】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0075】
実施例6
厚さ188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:T60)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.04μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.1%であった。
【0076】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2.0m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度3.0m/minで2.0mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレしてしまい1本シワが入ったが巻き取ることは出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.4個/m
2、表面粗さRaは0.04μmであった。
【0077】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0078】
実施例7
厚さ38μmの二軸延伸ポリテトラフルオロエチレン(三井デュポンフロロケミカル(株)製)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.04μm、融点は327℃、120℃での収縮率は4.1%であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2.0m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0079】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度5.0μm・m/min、ライン速度10.0m/minで0.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は蒸着時の熱によって1本シワが入ったが巻き取ることは出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.04μmであった。
【0080】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0081】
実施例8
厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:X10S)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.15μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.1%であった。
【0082】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2.0m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度12.0m/minで0.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.15μmであった。
【0083】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は5.5g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は5.4g/cmであった。
【0084】
実施例9
厚さ40μmの2軸配向(王子エフテックス(株)製、)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.05μm、融点は185℃、120℃での収縮率は1.8%であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0085】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.4個/m
2、表面粗さRaは0.05μmであった。
【0086】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また真空プレス条件は170℃まで可能であった。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0087】
実施例10
厚さ125μmの変性ポリフェニレンエーテルフィルム(SABIC(株)製、ノリルフィルム)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.08μm、融点は207℃、120℃での収縮率は1.7%であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0088】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度8.0μm・m/min、ライン速度10.0m/minで0.8μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.6個/m
2、表面粗さRaは0.08μmであった。
【0089】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5g/cmであった。また銅箔表面の表面粗さRaは0.02μmであった。また真空プレス条件は190℃まで可能であった。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は1.4g/cmであった。
【0090】
実施例11
厚さ38μmの二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、テオネックス)に、大気圧プラズマCVD法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.05μm、融点は269℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2.0m/minを採用した。C
2H
2ガスをN
2ガスで希釈して用い、放電電圧は15kV、周波数30kHz、処理速度1.0m/minの条件を採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.5であった
。
【0091】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.0μm・m/min、ライン速度12.0m/minで0.5mの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.05μmであった。
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は9.8g/cmであった。また真空プレス条件は220℃でも容易に剥離することができた。プレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は9.2g/cmであった。
【0092】
比較例1
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:T60)に、グラビアコータ法で水溶性セルロース樹脂を2.5μmの厚さにコーティングし、剥離層をもつフィルムを作成した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。
【0093】
この離型フィルムの水溶性セルロース樹脂形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度10μm/min、ライン速度5.0m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.4個/m
2、表面粗さRaは0.02μmであった。
【0094】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は2.6g/cmであった。また真空プレス条件は120℃以上で銅層とフィルムが固着してしまい剥がすことが出来なくなってしまった。さらに120℃ではプリプレグが硬化せずに銅張板を作成することが出来なかった。
【0095】
比較例2
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’)に、グラビアコータ法でメラミン樹脂を0.2μmの厚さにコーティングし、剥離層をもつフィルムを作成した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。
【0096】
この離型フィルムのメラミン樹脂形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度10μm/min、ライン速度5.0m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m
2、表面粗さRaは0.03μmであった。
【0097】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は3.0g/cmであった。また真空プレス条件は120℃以上で銅層とフィルムが固着してしまい剥がすことが出来なくなってしまった。さらに120℃ではプリプレグが硬化せずに銅張板を作成することが出来なかった。
【0098】
比較例3
厚さ38μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、カプトン150ENC)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は500℃以上、120℃での収縮率は0.1%以下であった。
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0099】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度1.0μm・m/min、ライン速度10.0m/minで0.1μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は9.0個/m
2、表面粗さRaは0.03μmであった。
【0100】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は7.6g/cmであった。また真空プレス条件中にピンホールから樹脂が染み出して剥離が困難となり剥離力は20.6g/cmとなった。
【0101】
比較例4
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:T60)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。
【0102】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0103】
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度10.0μm・m/min、ライン速度2.0m/minで5.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製したが、蒸着中にフィルムから銅箔が自然剥離してしまい、離型フィルムを作製することが出来なかった。銅膜のみのピンホール数は0個/m
2であった。
【0104】
比較例5
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名‘ルミラー’タイプ:T60)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。
【0105】
スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0106】
この離型フィルムの炭素層形成面に誘導加熱蒸着法によって銅を成膜速度20.0μm・m/min、ライン速度10.0m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は10.0個/m
2、表面粗さRaは0.03μmであった。
【0107】
この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.6g/cmであった。また真空プレス条件中にピンホールから樹脂が染み出して剥離が困難となり剥離力は22.7g/cmとなった。
【0108】
比較例6
厚さ36μmの銅箔(日本電解(株)製)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型できるキャリア箔を作製した。スパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10
−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kw、処理速度は2m/minを採用した。この炭素層のGバンドに対するDバンドの比は0.9であった
。
【0109】
このキャリア箔の炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度4.0μm/min、ライン速度8.0m/minで0.5μmの厚さに真空蒸着してキャリア箔付銅箔を作製しようとしたところ、蒸着中にシワが5本以上発生してしまい条件を変更してもシワを減らすことが出来なかった。
【0110】
このキャリア箔付銅箔を剥離したところ、剥離力は3.3g/cmであった。また銅箔表面の表面粗さRaは0.41μmであった。蒸着時に発生したシワのためにプレスは実施することが出来なかった。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】