(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069760
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】脱臭装置及び脱臭方法
(51)【国際特許分類】
B01D 53/38 20060101AFI20170123BHJP
B01D 53/48 20060101ALI20170123BHJP
B01D 53/52 20060101ALI20170123BHJP
B01D 53/54 20060101ALI20170123BHJP
B01D 53/58 20060101ALI20170123BHJP
B01D 53/14 20060101ALI20170123BHJP
B01D 53/18 20060101ALI20170123BHJP
C02F 1/46 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
B01D53/38 120
B01D53/48 100
B01D53/52 210
B01D53/54
B01D53/58
B01D53/14 210
B01D53/18 170
C02F1/46 AZAB
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-40441(P2013-40441)
(22)【出願日】2013年3月1日
(65)【公開番号】特開2014-168726(P2014-168726A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2015年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】507214083
【氏名又は名称】メタウォーター株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】503268143
【氏名又は名称】ナノミストテクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100150360
【弁理士】
【氏名又は名称】寺嶋 勇太
(74)【代理人】
【識別番号】100174001
【弁理士】
【氏名又は名称】結城 仁美
(72)【発明者】
【氏名】立本 豪
(72)【発明者】
【氏名】松浦 一雄
(72)【発明者】
【氏名】砂川 隆幸
【審査官】
松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−104907(JP,A)
【文献】
特開2008−292081(JP,A)
【文献】
特開2011−005442(JP,A)
【文献】
特開平08−173737(JP,A)
【文献】
特開平04−219119(JP,A)
【文献】
特開2002−001055(JP,A)
【文献】
特開平10−309432(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0004389(US,A1)
【文献】
特開平10−071318(JP,A)
【文献】
特開2010−064001(JP,A)
【文献】
特開2008−036513(JP,A)
【文献】
特開2010−234335(JP,A)
【文献】
特開2008−119450(JP,A)
【文献】
特開昭49−134571(JP,A)
【文献】
特開2007−118005(JP,A)
【文献】
実開昭63−051616(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/34−53/73
B01D 53/74−53/85
B01D 53/92
B01D 53/96
B01D 53/14−53/18
A61L 9/00− 9/22
B01D 45/00−45/18
B01D 46/00−46/54
B05B 5/00− 5/16
B05B 17/00−17/08
C02F 1/46− 1/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
臭気ガスに対して脱臭処理を実施する脱臭装置であって、
水を霧化してナノミストを生成する霧化部と、
前記霧化部に霧化用水を供給する、霧化用水供給量調節機を有する霧化用水供給部と、
前記霧化部で生成されたナノミストを脱臭対象の臭気ガスと混合し、前記臭気ガスに含まれる臭気成分を前記ナノミストに吸着させる混合部と、
前記ナノミストを回収するナノミスト回収部であり、前記混合部からの前記ナノミスト及び該ナノミストを回収するための回収水をせん断作用により接触及び混合させる、ナノミスト回収部と、
前記混合部に導入される前記臭気ガスの臭気強度を測定する第1センサと、
前記霧化用水供給量調節機の動作を制御する制御部と、
前記ナノミスト回収部に対して前記回収水を供給する回収水供給部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1センサにより測定された臭気強度に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化部に対する前記霧化用水の供給量を調節することを特徴とする、脱臭装置。
【請求項2】
前記脱臭装置は、さらに、前記ナノミスト回収部から放出される臭気ガスの臭気強度を測定する第2センサを備え、
前記制御部は、前記第2センサによる臭気強度の測定値に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化用水の供給量を再調節することを特徴とする、請求項1に記載の脱臭装置。
【請求項3】
前記ナノミスト回収部は、複数の孔を有する複数の螺旋状の羽根体を備え、前記螺旋状の羽根体により前記せん断作用を発生させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の脱臭装置。
【請求項4】
前記霧化用水及び前記回収水はpH5.8以上pH8.6以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の脱臭装置。
【請求項5】
前記脱臭装置は、さらに、前記脱臭装置から放出される排水のpHを測定する第3センサを備え、
前記回収水供給部は、さらに、前記第3センサによるpH測定値に基づいて前記回収水の供給量を調節する回収水供給量調節機を備える、
ことを特徴とする、請求項4に記載の脱臭装置。
【請求項6】
前記脱臭装置は、さらに、酸性電解水及びアルカリ性電解水を生成する電解水生成部を備え、
前記霧化用水供給部は、前記霧化用水として前記アルカリ性電解水を前記霧化部に対して供給し、
前記回収水供給部は、前記回収水として前記酸性電解水を前記ナノミスト回収部に対して供給する、
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の脱臭装置。
【請求項7】
前記第1センサは、さらに、脱臭対象の前記臭気ガスに含まれる臭気成分を分析し、
前記制御部は、さらに、前記臭気成分及び前記臭気強度の測定値の経時変化を取得し、該経時変化に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化部への前記霧化用水の供給量を調節することを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の脱臭装置。
【請求項8】
臭気ガスに対して脱臭処理を実施する脱臭装置における脱臭方法であって、 霧化用水である水を霧化してナノミストを生成する霧化ステップと、
前記霧化ステップで生成されたナノミストを脱臭対象の臭気ガスと混合し、前記臭気ガスに含まれる臭気成分を前記ナノミストに吸着させる混合ステップと、
前記混合ステップを経た前記ナノミスト及び該ナノミストを回収するための回収水である水をせん断作用により接触及び混合させて、前記ナノミストを回収するナノミスト回収ステップと、
前記混合ステップにて導入される前記臭気ガスの臭気強度を測定する第1測定ステップと、
前記第1測定ステップにて測定された臭気強度に基づいて、前記霧化ステップに供給する前記霧化用水の供給量を調節する霧化用水調節ステップと、
を含むことを特徴とする、脱臭方法。
【請求項9】
前記ナノミスト回収ステップを経た臭気ガスの臭気強度を測定する第2測定ステップを更に含み、
前記第2測定ステップによる臭気強度の測定値に基づいて、前記霧化ステップに供給する前記霧化用水の供給量を再調節するステップを更に含む、ことを特徴とする、請求項8に記載の脱臭方法。
【請求項10】
前記霧化用水及び回収水は、pH5.8以上pH8.6以下であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の脱臭方法。
【請求項11】
前記脱臭装置から放出される排水のpHを測定する第3測定ステップを更に含み、
前記第3測定ステップによるpH測定値に基づいて前記回収水の供給量を調節するステップを含むことを更に含む、
ことを特徴とする、請求項10に記載の脱臭方法。
【請求項12】
酸性電解水及びアルカリ性電解水を生成する電解水生成ステップを更に含み、
前記霧化用水は前記アルカリ性電解水であり、前記回収水は前記酸性電解水である、
ことを特徴とする、請求項8〜11の何れか1項に記載の脱臭方法。
【請求項13】
前記第1測定ステップは、脱臭対象の前記臭気ガスに含まれる臭気成分を分析することを含み、
前記臭気成分及び前記臭気強度の測定値の経時変化を取得し、該経時変化に基づいて前記霧化ステップに提供する前記霧化用水の供給量を調節するステップを更に含むことを特徴とする、請求項8〜12の何れか一項に記載の脱臭方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱臭装置及び脱臭方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下水処理施設や、工場の排水処理施設、ゴミ処理場や産業廃棄物処理施設等では、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、及び二硫化メチルを含む硫黄化合物や、アンモニアやトリメチルアミンを含む窒素化合物のような、臭気成分(悪臭物質)が発生する。これらの臭気成分が施設の近隣に漏れ出ると、臭気公害の原因となる。
【0003】
そこで、各施設は臭気成分を排気ガスから除去するために、種々の対策を講じている。そのような対策には、例えば、活性炭吸着法、生物脱臭法、及び薬液洗浄法がある。なかでも、生物脱臭法の一つである充填塔式生物脱臭法や、臭気成分の吸着剤として活性炭を使用する活性炭吸着法が多く用いられている。活性炭吸着法は、活性炭の吸着作用を利用する方法であり、多くの臭気成分を吸着除去できるという特徴を有しているが、吸着能が低下した活性炭を頻繁に取り替える必要があり、ランニングコスト面とメンテナンス面で改善の余地があった。
【0004】
そこで、ガス中の臭気成分をミストに吸着させて脱臭する技術が提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の脱臭装置は、界面活性剤を含む水をミストに霧化して臭気成分を吸着させ、静電気、冷却及びサイクロンを用いてミストを回収することによって脱臭する。このような脱臭装置によれば、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく速やかにミストに吸収して脱臭することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−234335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1に記載のような脱臭方法では、下水処理及びゴミ処理により生じる臭気成分のように臭気強度の変動が想定される用途において、変動に追従することができず常に良好な脱臭効率を維持できないおそれがあった。
【0007】
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる、脱臭装置及び脱臭方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を行い、脱臭対象の臭気ガスの臭気強度に応じてミストの量を変更することにより臭気強度の変動に適応可能なことを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、この発明は、臭気ガスに対して脱臭処理を実施する脱臭装置であって、臭気ガスに対して脱臭処理を実施する脱臭装置であって、水を霧化してナノミストを生成する霧化部と、前記霧化部に霧化用水を供給する、霧化用水供給量調節機を有する霧化用水供給部と、前記霧化部で生成されたナノミストを脱臭対象の臭気ガスと混合し、前記臭気ガスに含まれる臭気成分を前記ナノミストに吸着させる混合部と、前記ナノミストを回収するナノミスト回収部
であり、前記混合部からの前記ナノミスト及び該ナノミストを回収するための回収水をせん断作用により接触及び混合させる、ナノミスト回収部と、前記混合部に導入される前記臭気ガスの臭気強度を測定する第1センサと、前記霧化用水供給量調節機の動作を制御する制御部と、
前記ナノミスト回収部に対して前記回収水を供給する回収水供給部と、を備え、前記制御部は、前記第1センサにより測定された臭気強度に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化部に対する前記霧化用水の供給量を調節することを特徴とするものである。このように、脱臭対象の臭気ガスの臭気強度に基づいて霧化用水の供給量を調節することで、臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる。
【0010】
また、本発明に係る脱臭装置においては、さらに、前記ナノミスト回収部から放出される臭気ガスの臭気強度を測定する第2センサを備え、前記制御部は、前記第2センサによる臭気強度の測定値に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化用水の供給量を再調節することが好ましい。脱臭処理後の臭気ガスの臭気強度を測定することで、供給された霧化用水の水量が適切であったかを評価し、その評価結果を霧化用水の供給量にフィードバックすることで、臭気強度の変動に対してより一層良好に適応して脱臭を実施することができる。
【0011】
また、本発明に係る脱臭装置においては、前記ナノミスト回収部は、
複数の孔を有する複数の螺旋状の羽根体を備え、前記螺旋状の羽根体により前記せん断作用を発生させることが好ましい。
螺旋状の羽根体により前記せん断作用を発生させることで、臭気成分を吸着したナノミストを
高効率で回収することができる。
【0012】
また、本発明に係る脱臭装置においては、前記霧化用水及び前記回収水はpH5.8以上pH8.6以下であることが好ましい。霧化用水及び回収水としてpH5.8以上pH8.6の中性水を用いることで、簡易な構成で、ナノミストによる脱臭効果を達成することができる。
【0013】
また、本発明に係る脱臭装置においては、前記脱臭装置は、さらに、前記脱臭装置から放出される排水のpHを測定する第3センサを備え、前記回収水供給部は、さらに、前記第3センサによるpH測定値に基づいて前記回収水の供給量を調節する回収水供給量調節機を備える、ことが好ましい。このような構成とすることで、脱臭装置から放出される排水のpHが適正値となるように制御することが可能になる。
【0014】
また、本発明に係る脱臭装置においては、前記脱臭装置は、さらに、酸性電解水及びアルカリ性電解水を生成する電解水生成部を備え、前記霧化用水供給部は、前記霧化用水として前記アルカリ性電解水を前記霧化部に対して供給し、前記回収水供給部は、前記回収水として前記酸性電解水を前記ナノミスト回収部に対して供給することが好ましい。霧化用水にアルカリ性電解水を使用し、回収水に酸性電解水を使用することで、ナノミストへの臭気成分の吸着効率を高めるとともに、脱臭装置全体としての水の使用量を低減することができる。
【0015】
また、本発明に係る脱臭装置においては、前記第1センサは、さらに、脱臭対象の前記臭気ガスに含まれる臭気成分を分析し、前記制御部は、さらに、前記臭気成分及び前記臭気強度の測定値の経時変化を取得し、該経時変化に基づいて前記霧化用水供給量調節機の動作を制御して、前記霧化部への前記霧化用水の供給量を調節することが好ましい。臭気成分及び臭気ガスの臭気強度の測定値の経時変化に基づいて霧化用水の供給量を調節することで、より良好な脱臭効率を達成することができる。
【0016】
上記目的を達成するための本発明の脱臭方法は、臭気ガスに対して脱臭処理を実施する脱臭装置における脱臭方法であって、霧化用水である水を霧化してナノミストを生成する霧化ステップと、前記霧化ステップで生成されたナノミストを脱臭対象の臭気ガスと混合し、前記臭気ガスに含まれる臭気成分を前記ナノミストに吸着させる混合ステップと、
前記混合ステップを経た前記ナノミスト及び該ナノミストを回収するための回収水である水をせん断作用により接触及び混合させて、前記ナノミストを回収するナノミスト回収ステップと、前記混合ステップにて導入される前記臭気ガスの臭気強度を測定する第1測定ステップと、前記第1測定ステップにて測定された臭気強度に基づいて、前記霧化ステップに供給する前記霧化用水の供給量を調節する霧化用水調節ステップと、を含むことを特徴とするものである。このような方法により、臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる。
【0017】
また、本発明に係る脱臭方法は、前記ナノミスト回収ステップを経た臭気ガスの臭気強度を測定する第2測定ステップを更に含み、前記第2測定ステップによる臭気強度の測定値に基づいて、前記霧化ステップに供給する前記霧化用水の供給量を再調節するステップを更に含むことが好ましい。このような方法により、臭気強度の変動に対してより一層良好に適応して脱臭を実施することができる。
【0019】
また、本発明に係る脱臭方法においては、前記霧化用水及び回収水は、pH5.8以上pH8.6以下であることが好ましい。このような方法により、簡易にナノミストによる脱臭効果を達成することができる。
【0020】
また、本発明に係る脱臭方法においては、前記脱臭装置から放出される排水のpHを測定する第3測定ステップを更に含み、前記第3測定ステップによるpH測定値に基づいて前記回収水の供給量を調節するステップを含むことを更に含むことが好ましい。このような方法により、生じる排水のpHが適正値となるように制御することが可能になる。
【0021】
また、本発明に係る脱臭方法は、酸性電解水及びアルカリ性電解水を生成する電解水生成ステップを更に含み、前記霧化用水は前記アルカリ性電解水であり、前記回収水は前記酸性電解水であること好ましい。このような方法により、ナノミストへの臭気成分の吸着効率を高めるとともに、脱臭方法全体としての水の使用量を低減することができる。
【0022】
また、本発明に係る脱臭方法においては、前記第1測定ステップは、脱臭対象の前記臭気ガスに含まれる臭気成分を分析することを含み、前記臭気成分及び前記臭気強度の測定値の経時変化を取得し、該経時変化に基づいて前記霧化ステップに提供する前記霧化用水の供給量を調節するステップを更に含むことが好ましい。このような方法により、より良好な脱臭効率を達成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、臭気ガスの臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1実施形態による脱臭装置の概略構成図である。
【
図2】
図1に示す脱臭装置のナノミスト回収部の構成の一例を説明するための図である。
【
図3】
図1に示す脱臭装置のナノミスト回収部の構成の他の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明による脱臭装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の脱臭装置は、下水処理場やゴミ処理場で生じる臭気ガスに含まれる臭気成分を除去するために用いられるものである。なお、本発明による脱臭方法は、本発明の実施形態による脱臭装置の説明から明らかになる。
【0026】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による脱臭装置は、水を霧化してナノミストを生成する霧化部と、霧化部に霧化用水を供給する、霧化用水供給量調節機を有する霧化用水供給部と、霧化部で生成されたナノミストを脱臭対象の臭気ガスと混合し、臭気ガスに含まれる臭気成分をナノミストに吸着させる混合部と、混合部からのナノミスト及び該ナノミストを回収するナノミスト回収部と、混合部に導入される臭気ガスの臭気強度を測定する第1センサと、霧化用水供給量調節機の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、第1センサにより測定された臭気強度に基づいて霧化用水供給量調節機の動作を制御して、霧化部に対する霧化用水の供給量を調節することを特徴とする。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態による脱臭装置の概略構成図である。脱臭装置1は、水槽11と、霧化部15と、霧化用水供給部28と、混合部19と、ナノミスト回収部2と、第1センサ25と、制御装置(制御部)24と、を備える。ナノミスト回収部2は、混合部19からのナノミスト及び該ナノミストを回収するための回収水を接触及び混合させる機能を有する。ナノミスト回収部2は、臭気成分を吸着したナノミストを導入するナノミスト導入口4と、回収水を供給する回収水供給部12から回収水を導入する回収水導入口5とを備える。ナノミスト回収部2は、
図2及び
図3を参照して構成を説明する、右回転のミキシングエレメント22と、左回転のミキシングエレメント23とを備えることが好ましい。さらに、脱臭装置1は、ナノミスト回収部2を経たミストをサイクロンで回収するミスト回収部3を備え、ミスト回収部3は、遠心力で臭気ガスからミストを分離するサイクロン室6と、サイクロン室6で分離したミストを回収して貯留する回収ミスト貯留槽9を有することが好ましい。
【0028】
以下、脱臭装置1を構成する各構成要素について説明するとともに、本実施形態に係る脱臭装置1の動作の一例を説明する。
水槽11は、水を貯蔵する。水槽11に貯蔵された水は、霧化部15に対しては霧化用水として、ナノミスト回収部2に対しては回収水として供給される。水槽11は、20℃でのpHがpH5.8以上pH8.6以下の中性水を貯蔵することができる。中性水のpHは、好ましくは、pH6.5以上である。
【0029】
霧化部15は、静電霧化又は超音波霧化により水を霧化してナノミストを生成する。本例では、霧化部15は静電霧化を実施することとして説明する。この場合、霧化部15は、プラス電極13及びマイナス電極14を備え、水槽11からポンプ(P)16により循環貯留槽17に送出され、循環貯留槽17からポンプ18によりくみ出されて複数の霧化用水供給部28に送りこまれた霧化用水である水を静電霧化する。霧化部15は、プラス電極13及びマイナス電極14の間に高電圧を印加して放電させるための、
図1に示さない電源を備える。霧化部15は、プラス電極13側から供給される霧化用水にレイリー分裂を生じさせて霧化させることでナノオーダーのミスト(ナノミスト)を生成する。なお、本明細書において、ナノオーダーとは1μm未満、特に、100nm以下の粒子径をいう。一般に、静電霧化により生成されるナノミストの粒子径は、10nm以上30nm以下、あるいは20nm以上30nm以下であり、超音波霧化により生成されるナノミストの粒子径は100nm以下であり、且つ100nm付近の粒子径のミストが超音波霧化により生成されるナノミストの大部分を占める。なお、霧化部15が超音波霧化を実施する場合には、霧化部15はプラス電極13及びマイナス電極14を備えず、超音波振動子を霧化用水の入った水槽(図示しない)内に配置して構成される。このとき、超音波振動子面から水面までの距離を30mm〜40mmとすることで、良好な霧化効率を達成することができる。ナノミストは、ラジカル(OH
−)のような活性種により臭気成分を酸化分解するとともに、表面張力により臭気成分を吸着させる作用があると考えられる。
【0030】
複数の霧化用水供給部28は、それぞれ、霧化用水供給量調節機27を有する。各霧化用水供給量調節機27は例えば、バルブにより構成される。各霧化用水供給量調節機27は、制御装置24によって開閉及び開度を調節されうる。
【0031】
混合部19は、霧化部15により生成されたナノミストと、外部、例えば脱臭装置1の外部から導入した脱臭対象の臭気ガス(原臭)とを混合することで、ナノミストに臭気ガス中の臭気成分を吸着させて、さらに吸着済みの臭気ガスでナノミストを搬送させる。混合部19は、ナノミストが自由拡散することができる構成であればよく、ナノミスト及び臭気ガスの接触を促進するための、例えば、可動の攪拌部材のような構成を有する必要は無い。混合部19は、例えば、臭気ガス及びナノミストの流路を阻害するように構成された複数の板状部材19Bを備えても良い。板状部材19Bにより、臭気ガス及びナノミストの移動距離を長くすることができる。この移動過程において水滴化したナノミストや、霧化部15によってナノミスト化しきれなかった霧化用水は、内壁20及び混合部19を経て循環貯留槽17に至り、貯留される。一方、混合部19内を移動する間に、ナノミスト及び臭気ガスが混合されて、臭気ガス中の臭気成分がナノミストに吸着される。
【0032】
第1センサ25は、混合部19に供給される臭気ガスの臭気強度を測定する。臭気強度は、例えば、複数の臭気成分を含む臭気ガスの臭気(複合臭)の強度を表すことができるあらゆる測定値で表されることができる。例えば、臭気強度は、「臭気レベル」で表される。ここで、「臭気レベル」は、例えば、高感度酸化インジウム系熱線型焼結半導体式で測定されるレベル値である。なお、下水処理場及びゴミ処理場で生じる臭気ガスに含まれる臭気成分は、主に、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、及び二硫化メチルを含む硫黄化合物や、アンモニアやトリメチルアミンを含む窒素化合物がある。
【0033】
制御装置24は、脱臭装置1におけるナノミスト供給量の制御を司り、具体的には、第1センサ25により得られた臭気強度を所定時間間隔で、例えば、15分〜60分間隔でモニタリングし、第1センサ25により測定された臭気強度の測定値に基づいて、霧化用水供給量調節機27の開閉及び開度を制御する。このようにして、制御装置24は、霧化部15に供給される霧化用水の量を調節する。制御装置24は、例えば、第1センサ25の臭気強度(臭気レベル)1の臭気ガス1m
3Nあたり、(所定の係数)×(臭気レベル値)×(臭気ガス体積1m
3N)値を乗じた量の霧化用水を供給するように、霧化用水供給量調節機27に開度を調節する指令を与えることができる。例えば、所定の係数は、0.3である場合は、制御装置24は、臭気レベル1の臭気ガス1m
3Nあたり、0.3mgの霧化用水を霧化部15に供給するように制御することができる。
【0034】
制御装置24は、このような霧化用水供給量調節機27の動作の制御を繰り返し、脱臭対象の臭気ガスの臭気強度に応じて、霧化部15にて発生させるナノミストの量を調節するので、臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる。
【0035】
ナノミスト回収部2は、混合部19から搬送されたナノミストと、ナノミストを回収するための回収水とを接触及び混合させる。ナノミスト導入口4は、混合部19を経た、臭気成分を吸着したナノミスト及び臭気ガスを、ナノミスト回収部2に導入する。さらに、回収水導入口5は、ポンプ21により水槽11から送出された回収水を、ナノミスト回収部2に導入する。ナノミスト導入口4により導入された臭気成分を吸着したナノミスト及び臭気ガスは、
図2、3を参照して後述するミキシングエレメント22及び23により、回収水導入口5により導入された回収水と接触及び混合される。好ましくは、回収水導入口5は、例えばシャワーノズル等の液体を水滴状にして滴下することができる部材を備え、導入する回収水を水滴状とし、回収水をシャワーリングすることができる。このように、回収水導入口5において、水滴状の回収水を導入することで、臭気成分を吸着したナノミストとの接触面積を大きくすることが可能となり、回収水の水滴にナノミストを効率的に吸収させることができるようになる。
【0036】
図2及び
図3は90°回転型のミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント22及び23はそれぞれ筒状の管31及び37と、この管31及び37内にそれぞれ内設された螺旋状の羽根体32,33及び38,39とを有する。この羽根体32,33及び38,39はそれぞれ時計方向(右回転)及び反時計方向(左回転)へ端部間で90°だけねじられており、この羽根体32,33及び38,39により複数の通路34,35及び通路40,42が形成されて、管31及び37の内部が区画されている。これらの通路34,35及び通路40,42は、羽根体32,33及び38,39相互の隙間を介して、管31及び37の全長に亘って連通し、開口部36及び42にそれぞれ通じている。更に、羽根体32,33及び38,39は、孔33h及び39hを有する。
【0037】
ナノミスト導入口4を介して導入された臭気成分を吸着したナノミスト及び臭気ガスは、回収水導入口5から導入された回収水と並流し、羽根体32,33及び38,39、孔33h及び39hを通流しながら、分割、合流、水平、及び垂直方向のせん断作用により接触及び混合(接触混合)される。このようにして、ナノミスト回収部2において臭気ガス、ナノミスト、及び回収水を接触させることにより、回収水によるナノミスト吸収効率が向上し、また、ナノミスト間の衝突頻度が増加するだけではなく、臭気ガス中の臭気成分がナノミストに吸着することも促進することができる。
【0038】
ナノミスト回収部2において、所定時間の気液接触時間でナノミストと回収水とを接触及び混合させることにより、臭気成分を吸着したナノミストの大部分が回収水の水滴に吸収される。臭気成分が溶け込んだ排水は、ナノミスト回収部2の下部にたまる。したがって、ナノミスト回収部2から排出される臭気ガスの臭気強度は、原臭と比較して大幅に低減している。
【0039】
さらに、脱臭装置1は、ナノミスト回収部2から放出される臭気ガスの臭気強度を測定する第2センサ26を備えることが好ましい。すなわち、制御装置24は、上述の第1センサ25による臭気強度の測定値に基づく霧化用水の供給制御に加え、第2センサ26の臭気強度の測定値に基づいて、霧化用水供給量調節機27の開度を制御して、第1センサ25に基づく供給制御から所定時間後に、霧化用水の供給量を再調節する。なお、
図1において、第2センサ26は、ナノミスト回収部2から放出される直前の測定ポイントで測定を実施することとして示した。しかし、例えば、後述するブロワ8により放出される臭気ガスについて測定を実施するように、第2センサ26を配置することももちろん可能である。
【0040】
具体的には、制御装置24は、第1センサ25の臭気強度の測定値に基づいて霧化用水の供給量を調節した所定時間後(例えば、7〜30分後)に、第2センサ26により臭気強度を測定して、霧化用水供給量調節機27の開度にフィードバックして、霧化用水の供給量を再調節する。すなわち、制御装置24は、第2センサ26により測定された臭気強度と所定の閾値とを比較し、所定の閾値を上回った場合に、例えば、再度第1センサ25の臭気強度を取得し、供給すべき霧化用水の量を再計算するか、臭気ガス1m
3Nあたり、第1センサ25と第2センサ26の臭気強度の差分に所定の係数(例えば、0.3)を乗じた量(mg)を、追加供給するように、霧化用水供給量調節機27の開度を制御する。
【0041】
さらに好ましくは、第1センサ25は、脱臭対象の臭気ガスに含まれる臭気成分を分析し、制御装置24は、臭気成分及び臭気レベルの経時変化を取得し、当該経時変化に基づいて、霧化用水の供給量を調節するように霧化用水供給量調節機27を制御する。脱臭対象の臭気ガスに含まれる臭気成分は、季節や時間に伴って変動することが考えられるため、脱臭効率をより一層向上させるためには、そのような変動を霧化用水の供給量(ミストの供給量)に反映させることが有効である。
【0042】
ナノミスト回収部2は下部において内壁20と連通しており、ナノミスト回収部2の下部にたまった排水は、内壁20の下部に備えられる回収ミスト貯留槽9に流入する。そして、任意のタイミングでポンプ10により、回収ミスト貯留槽9内にたまった排水を放出する。好ましくは、脱臭装置1は、脱臭装置1から放出される排水のpHを測定する第3センサ30を備え、回収水供給部12は、さらに、第3センサ30による排水のpHの測定値に基づいて回収水の供給量を調節する回収水供給量調節機29を備える。このような構成とすることにより、第3センサ30による排水のpHが環境基準を満たさない場合には、回収水の量を増量して、排水のpHが適正値となるように制御することが可能になる。また、脱臭装置1は、図示しないpH調整用薬剤添加部をさらに備え、第3センサ30による排水のpHの測定値に基づいて回収ミスト貯留槽9に薬剤を添加することにより、排水のpHを調整することも可能である。かかる構成により、排水のpHを微調整することができる。
【0043】
一方、ナノミスト回収部2で酸性電解水に吸着されず、依然としてミスト状態を保っているミストは、ミスト回収部3のサイクロン室6に送出される。サイクロン室6は、サイクロン効果により流入してきたミストを分離するとともに水滴状態とする。回収ミスト貯留槽9は、分離され水滴状態となり、内壁20を流下する水滴を貯留する。
【0044】
そして、ブロワ(B)8は、ミスト回収部3を経た臭気ガスを大気中に放出する。この時点において、臭気ガス中の臭気成分は、ナノミスト回収部2から放出される時点と比較してより一層低減されており、大気中に放出しても悪臭公害を回避することができる。
【0045】
本発明の第1実施形態に係る脱臭装置1によれば、第1センサ25により測定した脱臭対象の臭気ガスの臭気強度に応じて、ナノミストの供給量を調節するので、臭気強度が変動しても適応することができる。また、脱臭装置1は、第2センサ26を設けることで、ナノミストの供給量が必要十分であったかを評価することができる。さらに、脱臭装置1は、第3センサ30を設けることで、脱臭装置1から放出される排水のpHを適正範囲に保つように制御することが可能となる。
【0046】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による脱臭装置は、水槽11が電解水生成部として構成される以外は、
図1に示す第1実施形態による脱臭装置と同様の構成を有する。水槽11が電解水生成部である場合、水槽11は、水を電解して電解水を生成し、内部に酸性電解水貯留槽及びアルカリ性電解水貯留槽を有し、それぞれに酸性電解水及びアルカリ性電解水を貯留する。さらに、この場合、水槽11は、水を電解する電解槽と、電解槽の電極に電圧を加える電源とを備える。水槽11は、例えば、水道水、地下水、雨水、及び二次処理水を分解して電解水を生成することができる。水槽11は、酸性電解水の水素イオン(H
+)濃度を高く、アルカリ性電解水の水酸化物イオン(OH
−)濃度を高くすることで、20℃でのpHを、酸性電解水についてはpH0以上pH5.8以下とし、アルカリ性電解水についてはpH8.6以上pH14以下とすることができる。
【0047】
また、霧化用水がアルカリ性電解水である場合、ナノミスト回収部2の回収水導入口5は、ポンプ21により水槽11の酸性電解水貯留槽から送出された酸性電解水を、ナノミスト回収部2に導入する。そして、ナノミスト回収部2内で、アルカリ性電解水から生成されたナノミストと、回収水である酸性電解水とが接触及び混合されることで排水が中性となる。さらに、制御装置24が第3センサ30により測定された排水のpHが適正範囲を超えたと判定した場合には、制御装置24は、霧化用水供給量調節機27及び/又は回収水供給量調節機29の動作を制御して、脱臭効果に悪影響が出ない範囲で、霧化用水或いは回収水の供給量を増減させて、排水のpHを適正範囲に維持することができる。
【0048】
本発明の第2実施形態による脱臭装置において、アルカリ性電解水を霧化用水として用いることで、単位量当りのナノミストに対する臭気成分の吸着効率が中性水を霧化用水とした場合と比較して向上する。これは、臭気成分に含まれる、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチルを含む硫黄化合物や、及びアンモニアやトリメチルアミンを含む窒素化合物等は、それら自体が酸性であるため、アルカリ性のナノミストに対して吸着性が高いからである。単位量当りのナノミストに対する臭気成分の吸着効率が高いので、霧化用水及び回収水に中性水を用いた場合よりも、使用する水の量(酸性電解水及びアルカリ性電解水の総量)を低減することができる。特に、霧化用水としてアルカリ性電解水を使用し、回収水として酸性電解水を使用した場合には、ナノミストが回収水に取り込まれやすくなる。よって、ナノミスト回収部2における気液接触時間を霧化用水及び回収水に中性水を用いた場合と同じ長さとすると、少ない量の回収水で十分にナノミストを溶け込ませることができるため、回収水の量を少なくすることができる。さらに、回収水が少量でも十分な脱臭効果を奏することができるため、脱臭装置を小型化することが可能となる。
【0049】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による脱臭装置は、ナノミスト回収部2において、ミキシングエレメント22、23に代えて、粒子状物質を補足することができる、例えば、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF:Diesel particulate filter)のようなフィルターを備える他は、第1実施形態による脱臭装置と同様である。ナノミスト回収部にフィルターを用いる場合、霧化用水にpHがpH5.8以上pH8.6の範囲の中性水を使用するか、又は、霧化用水としてアルカリ性電解水を用いて、臭気成分をアルカリ性のナノミストに吸着させて、かかるナノミストをナノミスト回収部2に備えられるフィルターにより捕集し、得られた排水を酸性電解水と混合して排水を中性とすることを要する。また、この場合、サイクロンにより構成されるミスト回収部3は不要である。また、回収水によりナノミストを回収する構成を使用しないため、回収水導入口5、回収水供給部12、及び回収水供給量調節機29も不要である。
このような構成とすることで、本発明の第3実施形態に係る脱臭装置は、サイクロンにより構成されるミスト回収部3を動作させるために必要な電力を消費することなく、臭気ガスを脱臭することができる。
【0050】
以上、本発明の脱臭装置及び脱臭方法の例を説明したが、本発明の脱臭装置及び脱臭方法は、上記例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。具体的には、上記第1実施形態では、ナノミスト回収部2はミキシングエレメントにより構成されるものとして記載したが、ミキシングエレメントに代えて、エジェクターを備えることにより、ナノミスト回収部2を構成することももちろん可能である。この場合、ナノミスト回収部2は、回収水導入口5から導入される回収水と、ナノミスト導入口4から導入されるナノミストとをエジェクター内で接触及び混合させて、ナノミストを回収水に取り込ませることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の脱臭装置によれば、臭気強度の変動に適応して脱臭を実施することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 脱臭装置
2 ナノミスト回収部
3 ミスト回収部
4 ナノミスト導入口
5 回収水導入口
6 サイクロン室
11 水槽
12 回収水供給部
15 霧化部
19 混合部
24 制御装置(制御部)
25 第1センサ
26 第2センサ
27 霧化用水供給量調節機
28 霧化用水供給部
29 回収水供給量調節機