特許第6069771号(P6069771)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6069771ロイコトリエン生成の阻害薬としてのフェニル−C−オキサジアゾール誘導体併用療法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069771
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】ロイコトリエン生成の阻害薬としてのフェニル−C−オキサジアゾール誘導体併用療法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4439 20060101AFI20170123BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20170123BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20170123BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20170123BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20170123BHJP
   A61K 31/366 20060101ALI20170123BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20170123BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20170123BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   A61K31/4439
   A61K31/4545
   A61K31/497
   A61K31/506
   A61K45/00
   A61K31/366
   A61P9/00
   A61P9/10
   A61P9/12
   A61P9/10 101
【請求項の数】14
【全頁数】234
(21)【出願番号】特願2014-555197(P2014-555197)
(86)(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公表番号】特表2015-505550(P2015-505550A)
(43)【公表日】2015年2月23日
(86)【国際出願番号】EP2013051871
(87)【国際公開番号】WO2013113799
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2016年2月1日
(31)【優先権主張番号】61/593,638
(32)【優先日】2012年2月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503385923
【氏名又は名称】ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100179925
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 真紀
(72)【発明者】
【氏名】バイロック ラース アンデルス
【審査官】 小堀 麻子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−502615(JP,A)
【文献】 特表2009−514886(JP,A)
【文献】 特許第5619284(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化1】
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I
(式中:
R1及びR2はそれぞれ独立に水素、C1-7アルキル又はC3-10炭素環であり、但し、R1とR2が両方とも水素であることはなく;
R3は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜11員ヘテロアリール環であり、ここで、このヘテロアリール環は独立にC1-5アルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、C1-5アルコキシ、C1-3ヒドロキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-6アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R4は水素、C1-3アルキル、ハロゲン又はニトリルであり;
R5はC1-6アルキル、C3-10炭素環、3〜11員ヘテロ環、アリール、5〜11員ヘテロアリール、-C(O)-R6、ヒドロキシ又は-NR7R8であり、ここで、各R5は独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R6はC3-8ヘテロ環又は-NH-5〜6員ヘテロ環であり、それぞれ独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R7及びR8はそれぞれ独立に水素、C1-6アルキルで置換されていてもよい5〜6員ヘテロ環、ヒドロキシで置換されていてもよいC3-10炭素環又はC1-6アルキルであり;R9、R10及びR11は独立に下記
(a) -H、
(b) -OH、
(c) ハロゲン、
(d) -CN、
(e) -CF3
(f) 1〜3個の-OH、-N(R12)(R13)、3〜6員ヘテロ環、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-O-C1-6アルキル、-CO2R12、-C(O)N(R12)(R13)又は-S(O)nC1-6アルキルで置換されていてもよいC1-6アルキル、
(g) C1-6アルコキシ、
(h) -N(R12)(R13)、
(i) -S(O)nC1-6アルキル、
(j) -CO2R12
(k) -C(O)N(R12)(R13)、
(l) -S(O)2N(R12)(R13)、
(m) 1〜3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3〜10員ヘテロ環式基、
(n’) オキソ、
(o) -C(O)-C1-3アルキル
から選択され;
R12及びR13はそれぞれ独立に-H、-C1-6アルキル、C(O)C1-6アルキル、及び3〜6員ヘテロ環式基から選択され(それぞれ独立に1〜3個のC1-6アルキル基、-OH、C1-6アルコキシ、-C(O)N(R14)(R15)、-S(O)nC1-6アルキル、CN、3〜6員ヘテロ環式基、-OC1-6アルキル、CF3で置換されていてもよい);或いは
R12及びR13は、それらが結合している窒素環と共に互いに結合して、1〜3個の-OH、CN、-OC1-6アルキル又はオキソで置換されていてもよいヘテロシクリル環を形成し;
R14及びR15はそれぞれ独立に-H及び-C1-6アルキルから選択され;
nは0、1又は2である)
の化合物又はその医薬的に許容できる塩と、
追加の医薬的に活性な薬剤とを含んでなる、心血管疾患の治療に使用するための医薬組成物。
【請求項2】
前記式(I)の化合物が下記:
【化2】
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及びその医薬的に許容できる塩
から成る群より選択される、請求項の医薬組成物。
【請求項3】
前記追加の医薬的に活性な薬剤がスタチン、HMG-CoAレダクターゼ阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害薬又は拮抗薬、フィブラート系薬剤、ナイアシン誘導体、Lp-PLA2阻害薬、抗血小板薬及び抗凝固薬から成る群より選択される、請求項又はの医薬組成物。
【請求項4】
前記追加の医薬的に活性な薬剤がスタチンである、請求項の医薬組成物。
【請求項5】
前記スタチンがアトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、及びシンバスタチンから成る群より選択される、請求項の医薬組成物。
【請求項6】
前記追加の医薬的に活性な薬剤がコレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害薬又は拮抗薬である、請求項の医薬組成物。
【請求項7】
前記CETP阻害薬がアナセトラピブ、ダルセトラピブ、エバセトラピブ、TA-8995(田辺三菱製薬)、ATH-03(Affris)、DRL-17822(Dr. Reddy’s)から選択される、請求項の医薬組成物。
【請求項8】
前記CETP阻害薬がさらにアナセトラピブ及びダルセトラピブから選択される、請求項の医薬組成物。
【請求項9】
前記追加の医薬的に活性な薬剤がPCSK9阻害薬である、請求項又はの医薬組成物。
【請求項10】
前記PCSK9阻害薬がアリロクマブである、請求項の医薬組成物。
【請求項11】
口投与用である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
スタチン、HMG-CoAレダクターゼ阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害薬又は拮抗薬、フィブラート系薬剤、ナイアシン誘導体、Lp-PLA2阻害薬、抗血小板薬及び抗凝固薬から成る群より選択される2種以上の追加の医薬的に活性な薬剤を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記心血管疾患が、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤、鎌状赤血球クリーゼ、虚血再灌流障害及び肺動脈性肺高血圧症から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記心血管疾患がアテローム性動脈硬化症である、請求項13に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)の阻害薬として有用であり、ひいてはロイコトリエンの活性によって媒介又は持続される種々の疾患及び障害、例えば喘息、アレルギー、関節リウマチ、多発性硬化症、炎症性疼痛、急性胸部症候群並びにアテローム性動脈硬化症、心筋梗塞及び脳卒中といった心血管疾患等の治療に有用なオキサジアゾールを用いる併用療法に関する。本発明は、これらの化合物を含む医薬組成物、種々の疾患及び障害の治療におけるこれらの化合物の使用方法、これらの化合物の調製方法及びこれらの調製方法で有用な中間体にも関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ロイコトリエン(LTs)及びそれらの生成につながるアラキドン酸からの生合成経路は20年間にわたって創薬努力の目標であった。LTsは、好中球、マスト細胞、好酸球、好塩基球、単球及びマクロファージを含めたいくつかの細胞型によって生成される。LTsの細胞内合成の最初の関与段階は、18kDの膜内在性タンパク質5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)の存在を必要とするプロセスである5-リポキシゲナーゼ(5-LO)によるアラキドン酸のLTA4への酸化を伴う(D.K. Miller et al., Nature, 1990, 343, 278-281; R.A.F. Dixon et al., Nature, 1990, 343, 282-284)。引き続くLTA4の代謝がLTB4、システイニルLTs-LTC4、LTD4及びLTE4をもたらす(B. Samuelsson, Science, 1983, 220, 568-575)。システイニルLTsは強力な平滑筋収縮及び気管支収縮作用を有し、粘膜分泌及び血管漏出を刺激する。LTB4は白血球の強力な走化性因子であり、接着、凝集及び酵素放出を刺激する。
LT分野の初期の創薬努力の多くはアレルギー、喘息及び他の炎症状態の治療に向けられた。研究努力は、LTB4及びシステイニルロイコトリエンLTC4、LTD4及びLTE4の拮抗薬、並びに5-リポキシゲナーゼ(5-LO)、LTA4ヒドロラーゼの阻害薬及び5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)の阻害薬を含め、経路の多数の標的に向けられた(R.W. Friesen and D. Riendeau, Leukotriene Biosynthesis Inhibitors, Ann. Rep. Med. Chem., 2005, 40, 199-214)。上記分野の何年もの努力は喘息の治療用の多少の市販製品をもたらした。例えば5-LO阻害薬、ジロートン、及びLT拮抗薬、モンテルカスト、プランルカスト及びザフィルルカストが挙げられる。
【0003】
さらに最近の研究は、心筋梗塞、脳卒中及びアテローム性動脈硬化症といった心血管疾患にLTsを関係づけた(G. Riccioni et al., J. Leukoc. Biol., 2008, 1374-1378)。FLAP及び5-LOは、動脈硬化病変で見られる5-LO及びLTカスケードの成分に含まれ、それらがアテローム発生に関与することを示唆している(R. Spanbroek et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 2003, 100, 1238-1243)。動物モデルの動脈硬化病変サイズを小さくするためにFLAPの薬理学的阻害が報告された。ある研究では、高脂肪食餌を与えた2月齢〜6月齢のアポE/LDL-R二重ノックアウトマウスへのFLAP阻害薬MK-886の経口投与が大動脈におけるプラーク被覆度の56%の減少及び大動脈根にける43%の減少をもたらした(J. Jawien et al., Eur. J. Clin. Invest., 2006, 36, 141-146)。このプラーク効果はプラーク-マクロファージ含量の減少及びコラーゲンと平滑筋含量との同時増加を伴った。これはより安定したプラーク表現型への変換を示唆している。別の研究では、注入によるMK-886のアポE-/-xCD4dnTβRIIマウス(系から全てのTGFβを効率的に除去するドミナントネガティブなTGFβ受容体を発現するアポE KOマウス)への投与が大動脈根内のプラーク面積の約40%の減少をもたらすことが報告された(M. Back et al., Circ. Res., 2007, 100, 946-949)。このマウスは、プラーク成長が既にいくらか熟した(12週間)後に4週間治療しただけなので、この機序によるアテローム性動脈硬化症の治療の可能性を高めた。ヒト動脈硬化病変を検査する研究では、FLAP、5-LO及びLTA4ヒドロラーゼの発現が健康なコントロールに比べて有意に増加することを見出した(H. Qiu et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 103, 21, 8161-8166)。同様の研究は、例えばFLAPの阻害によるLT経路の阻害がアテローム性動脈硬化症の治療に有用であることを示唆している(精査のためには、M. Back Curr. Athero. Reports, 2008 10, 244-251及びCurr. Pharm. Des., 2009, 15, 3116-3132を参照されたい)。
【0004】
上記研究に加えて、多くの他の研究はLTsの生物学的作用及び疾患におけるLTsの役割を理解することに向けられている。これらの研究は、LTsを多数の疾患又は状態において役割を有する可能性があると関係づけた(精査のためには、M. Peters-Golden and W.R. Henderson, Jr., M.D., N. Engl. J. Med., 2007, 357, 1841-1854を参照されたい)。上記特定の疾患に加えて、LTsは多くのアレルギー性、肺性、線維性、炎症性及び心血管性疾患、並びに癌において役割を有する可能性があると関係づけられた。FLAPの阻害は糖尿病誘発性タンパク尿等の腎疾患の治療に有用であるとも報告されている(例えばJ. M. Valdivieso et al., Journal of Nephrology, 2003, 16, 85-94及びA Montero et al., Journal of Nephrology, 2003, 16, 682-690参照)。
科学文献(例えば、J.F. Evans et al., Trends in Pharmacological Sciences, 2008, 72-78参照)及び米国特許で多くのFLAP阻害薬が報告されている。MK-886、MK-591、及びBAY X1005(DG-031としても知られる)を含め、喘息の臨床試験で評価されたものもある。さらに最近では、FLAP阻害薬AM-103(J.H. Hutchinson et al., J. Med. Chem. 52, 5803-5815)がその抗炎症特性に基づいて臨床試験で評価された(D.S. Lorrain et al., J. Pharm. Exp. Ther., 2009, DOI:10.1124/jpet.109.158089)。その後、それは呼吸器疾患の治療用のバックアップ化合物AM-803(GSK-2190915)で置き換えられた。DG-031は、心筋梗塞リスクのバイオマーカーについてその効果を評価するための臨床試験中でもあり、該疾患のいくつかのバイオマーカーの用量依存性抑制を示した(H. Hakonarson et al., JAMA, 2005, 293, 2245-2256)。MK-591は、臨床試験でヒト糸球体腎炎におけるタンパク尿を低減することが示された(例えば、A. Guash et al., Kidney International, 1999, 56, 291-267参照)。
しかしながら、今日まで、FLAP阻害薬は市販薬として認可されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の簡単な概要
本発明は、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)を阻害し、ひいてはロイコトリエンの活性によって媒介又は持続される種々の疾患及び障害、例えばアレルギー性、肺性、線維性、炎症性及び心血管性疾患並びに癌等の治療に有用な新規化合物を提供する。本発明は、これらの化合物を含む医薬組成物、種々の疾患及び状態の治療におけるこれらの化合物の使用方法、これらの化合物の調製方法及びこれらの調製方法で有用な中間体にも関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の詳細な説明
本発明の最も広い第1実施形態では、本発明は、下記式I:
【化1】
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I
【0007】
(式中:
R1及びR2はそれぞれ独立に水素、C1-7アルキル又はC3-10炭素環であり、但し、R1とR2が両方とも水素であることはなく;
R3は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜11員ヘテロアリール環であり、ここで、このヘテロアリール環は任意独立にC1-5アルキル(任意に1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、C1-5アルコキシ、C1-3ヒドロキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-6アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R4は水素、C1-3アルキル、ハロゲン又はニトリルであり;
R5はC1-6アルキル、C3-10炭素環、3〜11員ヘテロ環、アリール、5〜11員ヘテロアリール、-C(O)-R6、ヒドロキシ又は-NR7R8であり、ここで、各R5は任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R6はC3-8ヘテロ環又は-NH-5〜6員ヘテロ環であり、それぞれ任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R7及びR8はそれぞれ独立に水素、任意にC1-6アルキルで置換されていてもよい5〜6員ヘテロ環、任意にヒドロキシで置換されていてもよいC3-10炭素環又はC1-6アルキルであり;
R9、R10及びR11は独立に下記
(a) -H、
(b) -OH、
(c) ハロゲン、
(d) -CN、
(e) -CF3
(f) 任意に1〜3個の-OH、-N(R12)(R13)、3〜6員ヘテロ環、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-O-C1-6アルキル、-CO2R12、-C(O)N(R12)(R13)又は-S(O)nC1-6アルキルで置換されていてもよいC1-6アルキル、
(g) C1-6アルコキシ、
(h) -N(R12)(R13)、
(i) -S(O)nC1-6アルキル、
(j) -CO2R12
(k) -C(O)N(R12)(R13)、
(l) -S(O)2N(R12)(R13)、
(m) 任意に1〜3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3〜10員ヘテロ環式基、
(n’)オキソ、
(o) -C(O)-C1-3アルキル
から選択され;
R12及びR13はそれぞれ独立に-H、-C1-6アルキル、C(O)C1-6アルキル、及び3〜6員ヘテロ環式基から選択され(それぞれ任意独立に1〜3個のC1-6アルキル基、-OH、C1-6アルコキシ、-C(O)N(R14)(R15)、-S(O)nC1-6アルキル、CN、3〜6員ヘテロ環式基、-OC1-6アルキル、CF3で置換されていてもよい);或いは
R12及びR13は、それらが結合している窒素環と共に互いに結合して、任意に1〜3個の-OH、CN、-OC1-6アルキル又はオキソで置換されていてもよいヘテロシクリル環を形成し;
R14及びR15はそれぞれ独立に-H及び-C1-6アルキルから選択され;
nは0、1又は2である)
の化合物;
又はその医薬的に許容できる塩に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】式Iの例示化合物、すなわち化合物115が下行大動脈内のアテローム硬化性プラークに及ぼす効果を示す(平均±SEM)(**p<0.01、***p<0.001対コントロール)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
第2実施形態では、本発明は、最も広い実施形態に記載の化合物であって、式中:
R1及びR2がそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert.ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルであり、但し、R1とR2が両方とも水素であることはなく;
R3がピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、フラニル又はチアゾリルであり、ここで、各ヘテロアリール環は任意独立にC1-3アルキル(任意に1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、C1-3アルコキシ、C1-3ヒドロキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-6アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
或いは
R3がピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピロロピリジニル、ピロロピリジニル又はピロロピラジニルであり、ここで、各ヘテロアリール環は任意独立にC1-3アルキル(任意に1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、C1-3アルコキシ、C1-3ヒドロキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-3アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R4が水素、メチル又はフルオロであり;
R5がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、フェニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、-C(O)-R6、ヒドロキシ又は-NR7R8であり、ここで、各R5は任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R6がピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル又は-NH-ピペラジニルであり、それぞれ任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R7及びR8がそれぞれ独立に水素、任意にメチルで置換されていてもよい5〜6員ヘテロ環、任意にヒドロキシで置換されていてもよいC3-6炭素環、又はC1-5アルキルであり;
R9、R10及びR11が独立に下記
(a) -H、
(b) -OH、
(c) ハロゲン、
(d) -CN、
(e) -CF3
(f) 任意に1〜3個の-OH、-N(R12)(R13)、3〜6員ヘテロ環、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-O-C1-6アルキル、-CO2R12、-C(O)N(R12)(R13)又は-S(O)nC1-6アルキルで置換されていてもよいC1-6アルキル、
(g) C1-6アルコキシ、
(h) -N(R12)(R13)、
(i) -S(O)nC1-6アルキル、
(j) -CO2R12
(k) -C(O)N(R12)(R13)、
(l) -S(O)2N(R12)(R13)、
(m) 任意に1〜3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3〜8員ヘテロ環式基、
(n’) オキソ、
(o) -C(O)-C1-3アルキル
から選択され;
R12及びR13がそれぞれ独立に-H、-C1-6アルキル、C(O)C1-6アルキル、及び3〜6員ヘテロ環式基から選択され、それぞれ任意独立に1〜3個のC1-6アルキル基、-OH、C1-6アルコキシ、-C(O)N(R14)(R15)、-S(O)nC1-6アルキル、CN、3〜6員ヘテロ環式基、-OC1-6アルキル、CF3で置換されていてもよく;或いは
R12及びR13が、それらが結合している窒素環と共に互いに結合して、任意に1〜3個の-OH、CN、-OC1-6アルキル又はオキソで置換されていてもよいヘテロシクリル環を形成し;
R14及びR15がそれぞれ独立に-H及び-C1-4アルキルから選択され;
nが1又は2である、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩に関する。
【0010】
第3実施形態では、本発明は、先行する上記実施形態のいずれかに記載の化合物であって、式中:
R1及びR2がそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル又はシクロブチルであり、但し、R1とR2が両方とも水素であることはない、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩に関する。
第4実施形態では、先行する上記実施形態のいずれかに記載の式(I)の化合物であって、式中:
R3がピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル又はピリミジニルであり、ここで、各ヘテロアリール環は任意独立にC1-3アルキル(任意に1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、C1-3アルコキシ、C1-3ヒドロキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-5アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1又は2個の基で置換されていてもよく;或いは
R3がピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピロロピリジニル、ピロロピリジニル又はピロロピラジニルである、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
第5実施形態では、先行する上記実施形態のいずれかに記載の化合物であって、式中:
R5がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、アゼチジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、-C(O)-ピペリジニル、-C(O)-ピペリジニル、-C(O)-モルフォリニル、-C(O)-NH-ピペリジニル、ヒドロキシ又は-NR7R8であり、ここで、各R5は任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R7及びR8がそれぞれ独立に水素、任意にメチルで置換されていてもよい5〜6員ヘテロ環、任意にヒドロキシで置換されていてもよいC3-6炭素環又はC1-C5アルキルであり;
R9、R10及びR11が独立に下記
(a) -H、
(b) -OH、
(c) ハロゲン、
(d) -CN、
(e) -CF3
(f) 任意に1〜3個の-OH、-N(R12)(R13) 、モルフォリニル、ピペラジニル、C1-6アルコキシ、C1-3アルコキシ-O-C1-3アルキル、-CO2R12又は-C(O)N(R12)(R13)で置換されていてもよいC1-6アルキル、
(g) C1-3アルコキシ、
(h) -N(R12)(R13)、
(i) -S(O)nC1-6アルキル、
(j) -CO2R12
(k) -C(O)N(R12)(R13)、
(l) -S(O)2N(R12)(R13)、
(m) それぞれ任意にメチル基で置換されていてもよいモルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル又はオキセタニル、
(n’) オキソ、
(o) -C(O)-CH3;
から選択され;
R12及びR13がそれぞれ独立に-H及び-C1-6アルキルから選択され、ここで、該アルキル基は任意に1〜3個の-OH、C1-6アルコキシ、-C(O)N(R14)(R15)又は-S(O)nC1-6アルキルで置換されていてもよく;
R14及びR15がそれぞれ独立に-H及び-C1-4アルキルから選択され;
nが2である、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0011】
第6実施形態では、上記第2実施形態に記載の式(I)の化合物であって、式中:
R1及びR2がそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル又はシクロブチルであり、但し、R1とR2が両方とも水素であることはなく;
R3がピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル又はピリミジニルであり、ここで、各ヘテロアリール環は任意独立にメチル、メトキシ、-CH2OH、トリフルオロメチル、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、-O-ベンジル、オキソ、シアノ、アミノ、-NH-C3-6炭素環、C1-4アルキルアミノ及びC1-3ジアルキルアミノから選択される1又は2個の基で置換されていてもよく;或いは
R3がピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピロロピリジニル、ピロロピリジニル又はピロロピラジニルであり;
R4が水素であり;
R5がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、アゼチジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、-C(O)-ピペラジニル、-C(O)-モルフォリニル、-C(O)-NH-ピペリジニル、ヒドロキシ又は-NR7R8であり、ここで、各R5は任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
R7及びR8がそれぞれ独立に水素、任意にメチル基で置換されていてもよいピペリジニル、任意にヒドロキシ基で置換されていてもよいシクロヘキシル、メチル又はエチルであり;
R9、R10及びR11が独立に下記
(a) -H、
(b) -OH、
(c) ハロゲン、
(d) -CN、
(e) -CF3
(f) 任意に1〜3個の-OH、-N(R12)(R13)、モルフォリニル、ピペラジニル、C1-3アルコキシ、C1-3アルコキシ-O-C1-3アルキル、-CO2H又は-C(O)N(R12)(R13)で置換されていてもよいC1-6アルキル、
(g) C1-3アルコキシ、
(h) -N(R12)(R13)、
(i) -S(O)2C1-2アルキル、
(j) -CO2R12
(k) -C(O)N(R12)(R13)、
(l) -S(O)2N(R12)(R13)、
(m) それぞれ任意にメチル基で置換されていてもよいモルフォリニル、ピペラジニル、又はオキセタニル、
(n’)オキソ、
(o) -C(O)-CH3;
から選択され;
R12及びR13がそれぞれ独立に-H及び-C1-6アルキルから選択され、ここで、該アルキル基は任意独立に1〜3個の-OH、C1-6アルコキシ、-C(O)N(R14)(R15)、又は-S(O)2C1-6アルキルで置換されていてもよく;
R14及びR15がそれぞれ独立に-H及び-C1-4アルキルから選択される、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
第7実施形態では、直前の実施形態に記載の化合物であって、式中:
R1がメチルであり、
R2がメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル及びシクロブチルから選択される、
化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0012】
第8実施形態では、上記第6実施形態に記載の化合物であって、式中:
R3が下記
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0013】
第9実施形態では、上記第6実施形態に記載の化合物であって、式中:
R5が任意独立にR9、R10及びR11から選択される1〜3個の基で置換されていてもよいピラゾリルである、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0014】
第10実施形態では、上記第6実施形態に記載の化合物であって、式中:
R1がメチルであり、
R2がメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル及びシクロブチルから選択され;
R3が下記
【化3】
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から選択され、
R4が水素であり、
R5が下記
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0015】
第11実施形態では、上記第10実施形態に記載の化合物であって、式中:
R2がシクロプロピル又はシクロブチルである、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
第12実施形態では、上記第10実施形態に記載の化合物であって、式中:
R2がメチル、エチル、イソプロピル及びtert-ブチルから選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0016】
第13実施形態では、上記第6実施形態に記載の化合物であって、式中:
R3が下記
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0017】
第14実施形態では、上記第6実施形態に記載の化合物であって、式中:
R3が下記
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0018】
第15実施形態では、上記第10実施形態に記載の化合物であって、式中:
R1がメチルであり、
R2がシクロプロピルであり、
R3が下記
【化7】
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から選択され、
R4が水素であり、
R5が下記
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0019】
第16実施形態では、式Iの化合物であって、式中
R1がメチルであり、
R2がシクロプロピルであり、
R3が下記
【化9】
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から選択され、
R4が水素であり、
R5が下記
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、化合物;
又はその医薬的に許容できる塩が提供される。
【0020】
下記化合物は、一般的合成スキーム、実施例、及び技術上周知の方法により調製できる本発明の代表化合物である。
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【0021】
一実施形態では、本発明は、上表1に示すいずれかの化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
本発明の代表化合物は、表2に示すように、生物学的特性評価セクションに記載のFLAP結合アッセイで活性を示す。
【0022】
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【0023】
本発明は、活性物質として本発明の1種以上の化合物、又はその医薬的に許容できる誘導体を含有し、任意に通常の賦形剤及び/又は担体と併用してよい医薬製剤にも関する。
本発明の化合物は、それらの同位体標識された形態をも包含する。本発明の組み合わせの活性薬の同位体標識された形態は、前記活性薬の1個以上の原子が、自然界に普通に見られる前記原子の原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子と置き換わっているという事実を別にすれば前記活性薬と同一である。容易に商業的に入手可能であり、よく確立された手順で本発明の組み合わせの活性薬に組み入れることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。1個以上の上記同位体及び/又は他の原子の同位体を含有する、本発明の組み合わせの活性薬、そのプロドラッグ、又はどちらかの医薬的に許容できる塩は、本発明の範囲内であるものと企図される。
本発明は、ラセミ体及びラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在し得る、1個以上の不斉炭素原子を含有する上記いずれの化合物の使用をも包含する。異性体はエナンチオマー及びジアステレオマーでると定義するものとする。これらの化合物の全ての該異性形は本発明に明示的に包含される。各ステレオジェン炭素はR若しくはS配置、又は配置の組み合わせであってよい。
本発明の化合物は2以上の互変異性形で存在し得る。本発明はこのような全ての互変異性体の使用方法を包含する。
【0024】
特に指定のない限り、本明細書で使用する全ての用語は、当技術分野で知られているそれらの通常の意味で解釈するものとする。例えば、「C1-6アルコキシ」は、末端酸素を有するC1-6アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等である。全てのアルキル、アルケニル、及びアルキニル基は、構造的に可能であり、特に指定のない限り、分岐又は非分岐であると解釈するものとする。他のさらに具体的な定義は以下のとおりである。
用語「アルキル」は分岐及び非分岐の両アルキル基を表す。「アルク(alk)」又は「アルキル」接頭辞を用いたいずれの組み合わせ用語も「アルキル」上記定義に従う類似体を表すものと解釈すべきである。例えば、「アルコキシ」、「アルキルチオ(alkythio)」は、酸素又は硫黄原子によって第2の基に結び付いたアルキル基を表す。「アルカノイル」はカルボニル基(C=O)に結び付いたアルキル基を表す。
全てのアルキル基又は炭素鎖中、1個以上の炭素原子は任意にO、S又はN等のヘテロ原子と置き換わることができる。Nが置換されない場合、それはNHであるものと解釈すべきである。またヘテロ原子は、末端炭素原子又は分岐若しくは非分岐炭素鎖内の内部炭素原子のどちらとも置き換わり得るものと解釈すべきである。このような基はオキソ等の基によって上述したように置換されて、限定するものではないが、アルコキシカルボニル、アシル、アミド及びチオキソ等の定義をもたらし得る。本明細書では、「窒素」及び「硫黄」には、窒素及び硫黄の酸化形並びに塩基性窒素の四級化形が含まれる。例えば、-S-C1-6アルキル基には、特に指定のない限り、-S(O)-C1-6アルキル及び-S(O)2-C1-6アルキルが含まれるものと解釈すべきである。
用語C1-3ヒドロキシは-C1-3アルキル-ヒドロキシ又は-C1-3アルキル-OHをも意味する。
用語「C3-10炭素環」は、非芳香族3〜10員(好ましくは3〜6員)単環式炭素環式基又は非芳香族6〜10員縮合二環式、架橋二環式、若しくはスピロ環式炭素環式基を表す。C3-10炭素環は、飽和又は一部不飽和であってよく、炭素環は、結果として安定構造の生成となる、環のいずれの原子によっても付着され得る。3〜10員単環式炭素環の非限定例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプタニル、シクロヘプテニル、及びシクロヘキサノンが挙げられる。6〜10員縮合二環式炭素環式基の非限定例として、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、及びビシクロ[4.4.0]デカニル(デカヒドロナフタレニル)が挙げられる。6〜10員架橋二環式炭素環式基の非限定例として、ビシクロ [2.2.2]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、及びビシクロ[3.2.1]オクタニルが挙げられる。6〜10員スピロ環式炭素環式基の非限定例としては、限定するものではないが、スピロ[3,3]ヘプタニル、スピロ[3,4]オクタニル及びスピロ[4,4]ヘプタニルが挙げられる。
用語「C6-10アリール」又は「アリール」は6〜10個の炭素環原子を含有する芳香族炭化水素環を表す。用語C6-10アリールには単環式環及び二環式環(環の少なくとも1つが芳香族である)が含まれる。C6-10アリールの非限定例として、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、ベンゾシクロヘプタニル及びベンゾシクロヘプテニルが挙げられる。
【0025】
用語「5〜11員ヘテロ環」は、安定な非芳香族4〜8員単環式ヘテロ環式基又は安定な非芳香族6〜11員縮合二環式、架橋二環式若しくはスピロ環式ヘテロ環式基を表す。5〜11員ヘテロ環は炭素原子と、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個以上、好ましくは1〜4個のヘテロ原子とから成る。ヘテロ環は飽和又は一部不飽和であってよい。非芳香族4〜8員単環式ヘテロ環式基の非限定例として、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、チオモルフォリニル、1,1-ジオキソ-1λ6-チオモルフォリニル、モルフォリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びアゼピニルが挙げられる。非芳香族6〜11員縮合二環式基の非限定例としてオクタヒドロインドリル、オクタヒドロベンゾフラニル、及びオクタヒドロベンゾチオフェニルが挙げられる。非芳香族6〜11員架橋環式ヘテロ環式基の非限定例として、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、及び3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルが挙げられる。非芳香族6〜11員スピロ二環式基の非限定例として、7-アザ-スピロ[3,3]ヘプタニル、7-スピロ[3,4]オクタニル、及び7-アザ-スピロ[3,4]オクタニルが挙げられる。
用語「5〜11員ヘテロアリール」は、芳香族5〜6員単環式ヘテロアリール又は芳香族7〜11員ヘテロアリール二環式環(環の少なくとも1つが芳香族である)を意味し、ヘテロアリール環は1〜4個のヘテロ原子、例えばN、O及びSを含有すると解釈するものとする。5〜6員単環式ヘテロアリール環の非限定例として、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、チエニル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、及びプリニルが挙げられる。7〜11員ヘテロアリール二環式ヘテロアリール環の非限定例として、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、ジヒドロ-2H-キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3-d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピリドオキサジニル、ジヒドロ-ピロロピリジニル、ピロロピリジニル、ピロロピラジニル、及びベンゾチアゾリルが挙げられる。
【0026】
当然のことながら、C3-10炭素環式環、5〜11員ヘテロ環式環、二環式アリール環の非芳香族部分、及び二環式ヘテロアリール環の非芳香族部分のそれぞれの1〜3個の炭素環成分は独立にカルボニル、チオカルボニル、又はイミニル成分、すなわち、それぞれ-C(=O)-、-C(=S)-及び-C(=NR8)-(R8は上記定義どおりである)と置き換わることができる。本明細書では用語「ヘテロ原子」は炭素以外の原子、例えばO、N、及びSを意味すると解釈するものとする。
本明細書で使用する用語「ハロゲン」は、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を意味するものと解釈すべきである。「ハロゲン化された」、「一部又は完全にハロゲン化された」;「一部又は完全にフッ素化された」;「1個以上のハロゲン原子で置換された」という定義には、例えば1個以上の炭素原子についてのモノ、ジ又はトリハロ誘導体が含まれる。アルキルでは、非限定例は-CH2CHF2、-CF3等であろう。
本明細書に記載の各アルキル、炭素環、ヘテロ環若しくはヘテロアリール、又はその類似体は、任意に一部又は完全にハロゲン化されていてもよいと解釈するものとする。
本発明の化合物は、当業者には分かるように「化学的に安定」と考えられる当該化合物のみである。例えば、「ダングリング原子価」、又は「カルボアニオン」を有するであろう化合物は本明細書で開示する発明方法により企図される化合物ではない。
【0027】
本発明は、式(I)の化合物の医薬的に許容できる誘導体を包含する。「医薬的に許容できる誘導体」は、患者に投与すると、本発明に有用な化合物、又はその薬理学的に活性な代謝物若しくは薬理学的に活性な残基を(直接又は間接的に)もたすことができるいずれの医薬的に許容できる塩若しくはエステル、又はいずれの他の化合物をも表す。薬理学的に活性な代謝物は、酵素的又は化学的に代謝され得る本発明のいずれの化合物をも意味するものと解釈すべきである。これには、例えば、本発明のヒドロキシル化又は酸化誘導体化合物が含まれる。
医薬的に許容できる塩としては、医薬的に許容できる無機酸及び有機酸並びに無機塩基及び有機塩基から得られる当該塩が挙げられる。適切な酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-硫酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-硫酸及びベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸等の他の酸は、それ自体は医薬的に許容性でないが、本化合物及びそれらの医薬的に許容できる酸付加塩を得るときの中間体として有用な塩の調製に利用し得る。適切な塩基から導かれる塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、アンモニウム塩及びN-(C1-C4アルキル)4+塩がある。
さらに、本発明の化合物のプロドラッグの使用は本発明の範囲内である。プロドラッグには、単純な化学変換によって、本発明の化合物を生成するように修飾されている当該化合物が含まれる。単純な化学変換としては、加水分解、酸化及び還元が挙げられる。詳しくは、プロドラッグを患者に投与すると、プロドラッグは上記開示化合物に変換され、それによって所望の薬理作用を与え得る。
式Iの化合物は後述する一般的合成方法を利用して製造可能であり、これらの方法も本発明の一部を構成する。
【0028】
一般的合成方法
本発明は式(I)の化合物の製造方法をも提供する。全てのスキーム中、特に指定のない限り、下記式中のR1、R2、R3、R4及びR5は、上述した本発明の式(I)中のR1、R2、R3、R4及びR5の意味を有するものとする。
最適の反応条件及び反応時間は使用する個々の反応物に応じて異なり得る。特に指定のない限り、当業者は溶媒、温度、圧力及び他の反応条件を容易に選択することができる。合成実験セクションで具体的手順を提供する。典型的に、所望により、反応の進行を薄層クロマトグラフィー(TLC)又はLC-MSでモニターし、シリカゲル上クロマトグラフィー、再結晶及び/又は分取HPLCによって中間体及び生成物を精製し得る。
以下の例は例示であり、当業者に認められるように、特定の試薬又は条件は、過度の実験を行なうことなく、個々の化合物の必要に応じて変更可能である。下記スキーム中、使用する出発材料及び中間体は市販されているか又は当業者によって市販材料から容易に調製される。
【0029】
式(I)の化合物は下記スキームIにより合成可能である。
【化11】
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スキーム1
【0030】
スキーム1に示すように、適切な溶媒中、適切な触媒の存在下での式IIの化合物とホウ酸又は上記スキームに示す対応ホウ酸エステルとの反応が式(I)の化合物をもたらす。Ra及びRbは水素であるか又はRa及びRbは、それらが結合している酸素原子と一緒に、任意に2〜4個のメチル基で置換されていてもよい5〜6員環を形成する。
或いは、標準的反応条件下での式IIの化合物とジボランとの反応が式IIIの化合物をもたらす。適切な溶媒中、適切な触媒の存在下での式IIIの中間体とハロゲン化物又はトリフラートR3Xとの反応が式(I)の化合物をもたらす。Xはクロロ、ブロモ、トリフラート、又はヨードである。
【0031】
式(I)の化合物は下記スキーム2により調製可能である。
【化12】
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スキーム2
【0032】
スキーム2に示すように、適切な溶媒中、適切な塩基の存在下での式IVの化合物と酸塩化物R5COClとの反応が式(I)の化合物をもたらす。
或いは、適切な溶媒中、カルボニルジイミダゾール、又は他の適切なアミドカップリング試薬の存在下での式IVの化合物と酸R5COOHとの反応が式(I)の化合物をもたらす。
【0033】
下記スキーム3で概要を示すように式IIの中間体を合成することができる。
【化13】
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スキーム3
【0034】
スキーム3に示すように、適切な溶媒中、水素化ナトリウム又はカリウムt-ブトキシド等の適切な塩基の存在下での式Vのニトリルとハロゲン化物R1Xとの反応が式VIの置換ニトリルをもたらす。適切な溶媒中、適切な塩基の存在下での式VIの中間体とハロゲン化物R2Xとのさらなる反応が式VIIの対応する二置換ニトリルをもたらす。Xはクロロ、ブロモ、又はヨードである。標準的反応条件下での式VIIの化合物とヒドロキシルアミンとの反応がVIIIの化合物をもたらす。適切な溶媒中、適切な塩基の存在下での式VIIIの化合物と酸塩化物R5COClとの反応が式IIの化合物をもたらす。或いは、適切な溶媒中、カルボニルジイミダゾール、又は他の適切なアミドカップリング試薬の存在下での式VIIIの化合物と酸R5COOHとの反応が式IIの化合物をもたらす。
或いは、式VIIIの化合物とカルボニルジイミダゾール等の試薬との反応が式II(式中、R5は-OHである)の化合物をもたらす。この-OHのさらなる変換を技術上周知の手順で行なって式IIのさらなる化合物を得ることができる。
式VIIのニトリル中間体を当業者に既知の分割手法により分割してエナンチオマーVIIA及びVIIA’を得てもよい。これらの各エナンチオマーを上記スキーム3で示した反応シーケンスにより式Iの化合物にさらに変換することができる。
【0035】
式IIの中間体を下記スキーム4に示すように合成してもよい。
【化14】
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スキーム4
【0036】
スキーム4に示すように、適切な溶媒中での式IXのカルボニル化合物とグリニャール試薬R2MgXとの反応が式Xのヒドロキシ化合物をもたらす。標準的手順を利用する式Xの化合物中のヒドロキシル基のシアノ基への変換が式VIIの化合物をもたらす。スキーム3に示した反応によって式VIIの化合物を式IIの中間体に変換する。R2MgX中のXはクロロ、ブロモ又はヨードである。
【0037】
式IVの中間体は下記スキーム5に従って合成可能である。
【化15】
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スキーム5
【0038】
上記スキーム5に示すように、適切な溶媒中、適切な触媒の存在下での式VIIのニトリルとホウ酸又は上記スキームに示した対応ホウ酸エステルとの反応が式XIの化合物をもたらす。Ra及びRbは水素であるか又はRa及びRbはそれらが結合している酸素原子と一緒に、任意に2〜4個のメチル基で置換されていてもよい5〜6員環を形成する。標準的反応条件下での式XIの化合物とヒドロキシルアミンとの反応が式IVの化合物をもたらす。
【0039】
式VIIのニトリル中間体は下記スキーム6に従って合成可能である。
【化16】
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スキーム6
【0040】
スキーム6に示すように、適切な溶媒中、適切な塩基の存在下での式XIIIのケトンとメチル化剤との反応が式XIVのエノールエーテルをもたらす。適切な条件下でのエノールエーテルXIVとオゾン等の酸化剤との反応が式XVのエステルをもたらす。適切な溶媒中、適切な塩基の存在下での式XVのエステルの加水分解が式XIIの酸をもたらす。このラセミ酸を分割してエナンチオマーXIIA及びXIIA’を得ることができる。或いは、酸XIIを適切な溶媒中で一級又は二級アミン等の有機塩基と反応させて対応する塩を形成してもよい。
適切な溶媒中での式XIIのカルボン酸とアンモニア等の試薬との反応が式XVIIのアミドをもたらす。適切な溶媒中での式XVIIのアミドと適切な脱水剤との反応が式VIIのニトリルをもたらす。
工程(a)で有用な塩基の非限定例として、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、リチウムt-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムエトキシド、LDA、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム又はt-ブチルリチウムが挙げられる。工程(a)に有用な溶媒の非限定例として、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、メチルtert-ブチルエーテル、酢酸イソプロピル、トルエン、及びシクロプロピルメチルエーテルが挙げられる。工程(a)で有用なアルキル化剤の非限定例として、硫酸ジメチル、炭酸ジメチル、ブロモメタン、トリフルオロメタンスルホン酸メチル及びヨードメタンが挙げられる。工程(a)で有用なシリル化剤の非限定例として、トリメチルクロロシラン、tert-ブチルジメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、及びトリイソプロピルクロロシラン、トリエチルクロロシランが挙げられる。
工程(b)で有用な溶媒の非限定例として、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、メチルtert-ブチルエーテル、酢酸イソプロピル、トルエン、及びシクロプロピルメチルエーテルが挙げられる。工程(b)で有用な塩基の非限定例として、1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(DBU)、トリエチルアミン、ピリジン、4-メチルモルフォリン、ジイソプロピルエチルアミン及びジメチルアミンが挙げられる。工程(b)で有用な脱水剤の非限定例として、酢酸無水物、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロ酢酸無水物、トルエンスルホニルクロリド、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム及び次亜塩素酸tert-ブチルが挙げられる。
工程(c)で有用な塩基の非限定例として、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム及び水酸化セシウムが挙げられる。工程(c)で有用な溶媒の非限定例としてメタノール、メタノール-水混合物、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、メチルtert-ブチルエーテル、酢酸イソプロピル、トルエン、及びシクロプロピルメチルエーテルが挙げられる。
任意工程d)に記載の式XIIのラセミ酸の分割は、例えば、分別結晶及びキラルクロマトグラフィーといった技術上周知の方法を用いて行なえる。
一実施形態では、本発明は、上記スキーム6に従う中間体酸XII、XIIA又はXIIA’の製造方法に関する。別の実施形態では、本発明は、式XII、XIIA又はXIIA’の中間体酸に関する。
上記方法により調製した式Iの化合物及び中間体はさらに、当技術分野で既知の方法及び下記合成例セクションで例示する方法によりさらなる中間体又は式Iの化合物に変換可能である。
【実施例】
【0041】
合成例
以下に一般的合成スキーム、実施例、及び技術上周知の方法により製造できる本発明の代表的化合物を示す。
下記方法の1つによって下記化合物のLCMS保持時間及びm/z観測データを得る。
【0042】
LC-MS方法A
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【0043】
LC-MS方法B
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【0044】
LC-MS方法C
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【0045】
LC-MS方法D
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【0046】
LC-MS方法E
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【0047】
LC-MS方法F
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【0048】
合成方法
本発明の化合物は下記方法で調製可能である。最適な反応条件及び反応時間は使用する個々の反応物によって異なり得る。特に指定のない限り、当業者は、溶媒、温度、圧力及び他の反応条件を容易に選択することができる。合成例セクションで具体的手順を提供する。典型的に、所望により薄層クロマトグラフィー(TLC)又はHPLC-MSで反応の進行をモニターすることができる。シリカゲル上クロマトグラフィー、再結晶及び/又は逆相HPLCによって中間体及び生成物を精製することができる。HPLC精製方法は水中0〜100%の範囲のアセトニトリルを使用し、0.1%のギ酸、0.1%のTFA又は0.2%の水酸化アンモニウムを含有してよく、下記カラムの1つを用いた。
a) Waters Sunfire OBD C18 5μM 30×150mm カラム
b) Waters XBridge OBD C18 5μM 30×150mm カラム
c) Waters ODB C8 5μM 19×150mm カラム
d) Waters Atlantis ODB C18 5μM 19×50mm カラム
e) Waters Atlantis T3 OBD 5μM 30×100mm カラム
f) Phenomenex Gemini Axia C18 5μM 30×100mm カラム
g) Waters SunFire C18 Prep OBD 5um 19×100mm
h) Waters XBridge Prep C18 5um 19×100mm
出発材料及び試薬は商業的に入手可能であるか又は化学文献に記載の方法を利用して当業者により調製可能である。
【0049】
ニトリル中間体の合成:
2-(4-ブロモ-フェニル)-2,3-ジメチルブチロニトリルの合成
【化17】
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【0050】
0℃でDMF(300mL)中のR-1(20.0g,0.102mol)の溶液にNaH(油中60%の懸濁液,4.28g,0.107mol)を緩徐に加える。次に混合物をさらに15分間撹拌し、2-ブロモプロパン(9.60mL,0.107mol)を加える。反応混合物を室温に戻し、2時間撹拌を続けてから真空中で濃縮する。残渣をCH2Cl2とブラインに分配する。混ぜ合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中0〜15%のEtOAc)で精製してI-1(21.3g)を得る;m/z 238.3, 240.2 [M/M+2H]
I-1(21.3g,89.6mmol)をDMF(300mL)に溶かす。混合物を0℃に冷却してNaH(油中60%の懸濁液,3.76g,94.1mmol)を緩徐に加える。次に混合物をさらに15分間撹拌し、ヨウ化メチル(5.9mL,94.1mmol)を加える。反応混合物を0℃から室温になるまで2時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣を塩化メチレンとブラインに分配する。混ぜ合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中0〜15%のEtOAc)で精製して表題中間体(21.7g)を得る;m/z 252.3, 254.3 [M/M+2H]。
【0051】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化18】
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【0052】
2-(4-ブロモ-フェニル)-2-シクロプロピルプロピオニトリルの合成
【化19】
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【0053】
THF(30mL)中のR-2(5.00g,22mmol)の溶液にMeMgBrの溶液(ブチルエーテル中1.0M,27.0mL)を加える。溶液を30分間撹拌してからNaHCO3飽和水溶液で処理する。混合物をCH2Cl2とブラインに分配してから有機物を収集し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮してR-3(5.35 g)を得る。
R-3(5.35g,22.2mmol)のCH2Cl2(100mL)中の溶液にTMSCN(5.9mL,44mmol)及びInBr3(790mg,2.22mmol)を加える。反応を一晩撹拌してから20%Na2CO3水溶液に注ぐ。混合物をCH2Cl2で抽出し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中0〜15%のEtOAc)で精製して表題中間体(3.82g)を得る;1H-NMR, 400 MHz, DMSO-d6 ppm: 7.65 (2H)(d: J=12 Hz); 7.52 (2H)(d: J=12 Hz); 1.69 (3H) (s); 1.41 (1H) (m); 0.68 (1H) (m); 0.58 (2H)(m); 0.41 (1H) (m)。
【0054】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化20】
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【0055】
2-(4-ブロモ-フェニル)-2-シクロプロピルプロピオニトリルも以下のように調製できる:
R-2(309g,1.37mol)のTHF(3.0L)中の溶液にMeMgBr(Et2O中3M,1.37L,4.12mol)を-78℃で滴加する。混合物を-78℃で10分間、次いで室温で2時間撹拌する。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出する。混ぜ合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物R-3(330g)を得、さらに精製せずに次工程で使用する。
R-3(330g,1.37mol)のCH2Cl2(2.4L)中の溶液にBF3.EtO2(198g,1.37mol)を-78℃で滴加する。混合物を同温度で30分間撹拌する。TMSCN(272g,2.74mol)を-78℃で滴加する。添加後、混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を冷却水でクエンチし、有機層を分離する。水相をCH2Cl2で抽出する。有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させて濃縮する。残渣をシリカゲル上クロマトグラフィーで石油エーテル/EtOAc(50:1)を用いて精製して表題中間体を得る(160g)。
【0056】
(R)-2-(4-ブロモ-フェニル)-2-シクロプロピルプロピオニトリル(I-6)及び(S)-2-(4-ブロモ-フェニル)-2-シクロプロピルプロピオニトリル(I-7)の調製
【化21】
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【0057】
エナンチオマーI-6及びI-7はI-4(150g)のChiralPak AY-H 300×20mm SFCカラム(溶出85:15 SF CO2:エタノール,流速80mL/分)での分割により調製する。より速く溶出する異性体をI-7であると決定する;1H-NMR, 400 MHz, CDCl3-d6 ppm: 7.54-7.50 (2H)(m); 7.41-7.37 (2H)(m); 1.73 (3H) (s); 1.26-1.19 (1H) (m); 0.74-0.50 (4H) (m);より遅く溶出する異性体はI-6である;1H-NMR, 400 MHz, CDCl3-d6 ppm: 7.54-7.50 (2H)(m); 7.41-7.37 (2H)(m); 1.73 (3H) (s); 1.26-1.19 (1H) (m); 0.74-0.50 (4H) (m)。
【0058】
2-(4-ブロモ-フェニル)-3,3-ジメチルブチロニトリルの合成
【化22】
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【0059】
t-BuMgBrの溶液(110mL,THF中1.0M)にR-4(10g,54mmol)のTHF(50mL)中の溶液を加える。この溶液を10分間撹拌してからNaHCO3飽和水溶液で処理する。混合物を塩化メチレンとブラインに分配し、有機物を収集し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン→ヘプタン中15%のEtOAc)で精製して黄色固体を得、ヘプタン中でスラリーにすることによってさらに精製し、ろ過後にR-5(4.67g)を得る。
R-5(4.63g,19.0mmol)のCH3CN(100mL)中の溶液にイミダゾール(3.89g,57.1mmol)、次いでPh3PBr2(24.1g,57.1mmol)を加える。混合物を40℃で6時間加熱してから23℃に冷却し、EtOAcとNaHCO3飽和水溶液に分配する。有機物を収集し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をヘプタン中でスラリーにし、結果として生じる固体をろ過する。ろ液を収集し、真空中で揮発性物質を除去する。残渣をDMSO(100mL)に溶かしてNaCN(1.11g,22.7mmol)で処理する。混合物を140℃で3時間加熱してから23℃に冷却する。混合物をEt2Oと水に分配する。有機物を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,Hep→Hep中15%のEtOAc)で精製して表題中間体(2.37g)を得る。1H-NMR, 400 MHz, CDCl3 ppm: 7.59 (2H)(d: J=12 Hz); 7.33 (2H)(d: J=12 Hz); 4.26 (1H)(brs); 1.35 (9H)(s)。
【0060】
カルボキサミジン中間体の合成
2-(4-ブロモ-フェニル)-N-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブチルアミジンの合成
【化23】
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【0061】
I-2(10.0g,40mmol)のEtOH(50mL)中の溶液を50%のヒドロキシルアミン水溶液(50mL)で処理する。反応を80℃で一晩加熱してから真空中で濃縮する。固体をろ過し、水、次いでヘプタンで洗浄する。固体を収集し、EtOAcと摩砕してからろ過し、収集し、乾燥させて表題中間体を得る(10.4g);m/z 285.4;287.2 [M/M+2H]
【0062】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化24】
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【0063】
2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-N-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブタンイミドアミド(butanimidamide)の合成
【化25】
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【0064】
THF(20mL)とNa2CO3飽和水溶液(10mL)中のI-2(2.00g,7.93mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(2.63g,11.9mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(459mg,0.397mmol)の溶液を80℃で3時間加熱する。混合物を23℃に冷却してからEtOAcとブラインに分配する。有機物を収集し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮して得られる残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2→CH2Cl2中3%のMeOH)で精製してI-20を得る(m/z 267.5 [M+H])。
【0065】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成した。
【化26】
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【0066】
I-20をEtOH(30mL)に溶かして50%のヒドロキシルアミン水溶液(12mL)で処理する。反応を80℃で48時間加熱してから23℃に冷却し、セライトでろ過する。ろ液をEtOAcと水に分配する。有機物を収集し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2→CH2Cl2中10%のMeOH)で精製して表題中間体を得る(1.56g);m/z: 300.4 [M+H]。
【0067】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成した。
【化27】
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【0068】
(R)-2-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-2-シクロプロピル-N-ヒドロキシ-プロピオンアミジンの合成
【化28】
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【0069】
I-6(18.5g,0.074mol)のTHF(300mL)中の混合物に5-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(19.6g,0.089mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(8.5g,0.007mol)及び2M Na2CO3(74mL,0.148mol)を加える。混合物を80℃で24時間加熱する。溶液を室温に冷ましてEtOAc及び水で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮して残渣をCH2Cl2に再懸濁させる。溶液から沈殿する固体をろ過で収集する。固体を乾燥させ、I-28であることを確認する(14.8g);m/z 265.4 [M+H]。
I-28(14.8g,0.056mol)、KOH(15.7g,0.28mol)、及びヒドロキシルアミン溶液(H2O中50重量%)(34mL,0.56mol)の懸濁液を85℃で48時間撹拌する。混合物を冷却し、固体をろ過し、乾燥させて表題中間体(12.5g)を得る;m/z 298.4 [M+H]。
【0070】
(R)-2-シクロプロピル-N-ヒドロキシ-2-[4-(2-メチルアミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-プロピオンアミジンの合成
【化29】
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【0071】
5mlのマイクロ波反応容器内でトルエン(5ml)中にて5-ブロモ-2-(メチルアミノ)ピリミジン(451mg,2.39mmol)とヘキサメチルジスタンナン(0.456ml,2.19mmol)を混ぜ合わせる。アルゴンを用いて混合物を脱気した後にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg,0.10mmol)を加える。もう一度反応を脱気し、蓋をして115℃に1時間温める。周囲温度に冷まして、I-6(500mg,1.99mmol)をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg,0.10mmol)と共に導入する。容器に蓋をして一晩115℃に温める。この時間後に反応を冷まして濃縮する。結果として生じる固体をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜100%のEtOAc/ヘプタン)で精製してI-29ビス(134mg)を得る;m/z 279.4 [M+H]。
I-29ビス(134mg,0.481mmol)のEtOH(3.2ml)中の懸濁液にヒドロキシルアミン溶液(H2O中50重量%)(1.18mL,19.24mmol)を加えて85℃で72時間撹拌する。混合物を冷却して濃縮し、水及び酢酸エチルで希釈する。白色固体をろ過し、乾燥させ、有機物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、固体と合わせて表題中間体(110mg)を得る;m/z 312.4 [M+H]。
【0072】
臭化アリール中間体の合成
3-[2-(4-ブロモフェニル)-3-メチルブタン-2-イル]-5-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾールの合成
【化30】
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【0073】
ピリジン(2mL)中のI-14(150mg,0.53mmol)とシクロプロピルカルボニルクロリド(60mg,0.58mmol)の混合物を室温で15分間撹拌した後、110℃で18時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮してからCH2Cl2とNaHCO3飽和水溶液に分配する。有機物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して表題中間体を得る(167mg);m/z 336.0 [M+H]。
【0074】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化31】
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【0075】
5-{3-[2-(4-ブロモフェニル)-3-メチルブタン-2-イル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}ピリミジンの合成
【化32】
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【0076】
ピリミジン-5-カルボン酸(200mg,0.70mmol)のピリジン(1.0mL)中の溶液に塩化チオニル(61μL,0.84mmol)を加える。混合物を室温で15分間撹拌した後、I-14(91mg,0.74mmol)を加える。結果として生じる混合物を110℃で18時間加熱してから真空中で濃縮する。残渣をEtOAcとNaHCO3飽和水溶液に分配し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して表題化合物(236mg)を得る;m/z 373.0, 375.0 [M, M+2H]。
【0077】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成した。
【化33】
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【0078】
3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-5-(1H-ピラゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾールの合成
【化34】
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【0079】
1,1'-カルボニルジイミダゾール(4.9g,30.7mmol)を1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3.4g,30.7mmol)の1,4-ジオキサン(150ml)中の混合物に加える。混合物を50℃で30分間撹拌し、I-16を加えて反応混合物を85℃で48時間加熱する。反応混合物を室温に冷まし、NaHCO3飽和溶液に注ぎ、EtOAcで抽出する。有機層をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して粗生成物を得、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2,0〜6%のMeOH/CH2Cl2)で精製して表題中間体(6.9g)を得る;m/z 359,361 [M, M+2H]。
【0080】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化35】
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【0081】
3-[(R)-1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-5-(1H-ピラゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾールの合成
【化36】
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【0082】
封管に1,4-ジオキサン(8ml)中の1H-ピラゾール-4-カルボン酸(484mg,4.2mmol)を添加してから1,1'-カルボニルジイミダゾール(679mg,4.2mmol)を加える。反応混合物を55℃で30分間撹拌する。次に1,4-ジオキサン(5ml)中のI-17(1.1g,4.0mmol)を上記混合物に加える。反応混合物を120℃で18時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮する。残渣をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4下で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,0〜5%のMeOH/CH2Cl2)で精製して表題中間体(1.3g)を得る;m/z 359.0, 361.0 [M, M+2H]。
【0083】
2-(4-{3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル}-ピラゾール-1-イル)-N,N-ジメチル-アセトアミドの合成
【化37】
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【0084】
I-59(6.9g,19mmol)のDMF(80mL)中の溶液にK2CO3(5.3g,38mmol)及び2-クロロ-N,N-ジメチルアセトアミド(2.9g,28mmol)を室温で加える。混合物を同温度で24時間撹拌する。水(200mL)を加えて混合物をEtOAc(300mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残存する残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中8%のMeOHを用いて精製して表題中間体(8.3g)を得る;m/z 444.2, 446.2 [M, M+2]。
【0085】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化38】
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a) 反応混合物を80℃で48時間撹拌する。
b) 対応するヨウ化物から出発して反応を行ない、混合物を80℃で一晩撹拌する。
【0086】
3-[(R)-1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾールの合成
【化39】
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【0087】
バイアルに6mlのDMF中のI-61(550mg,1.531mmol)、ヨードメタン(0.191mL,3.062mmol)及びK2CO3(423mg,3.062mmol)を加える。反応混合物を室温で2時間撹拌してから水及びブラインに注ぎ、EtOAc(4×25ml)で抽出する。混ぜ合わせた有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して表題中間体(516mgs)を得る;m/z 374.0, 376.0 [M/M+2]。
【0088】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化40】
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【0089】
2-[4-(3-{1-シクロプロピル-1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニル]-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミドの合成
【化41】
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【0090】
圧力バイアル内の1,4-ジオキサン(20mL)中のI-62(2.6g,5.9mmol)の溶液にビス(ピナコラト)二ホウ素(2.2g,8.8mmol)、KOAc(2.3g,23mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(481mg,0.6mmol)を加える。反応混合物をAr下で100℃にて4時間撹拌する。混合物を冷まして真空中で濃縮する。残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、セライト栓を通し、EtOAc(20mL)で徹底的にすすぐ。ろ液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過して表題中間体を得る(1.9g);m/z 492.3 (M+H)
【0091】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成した。
【化42】
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a) 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタンを代用する。
b) 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタンを代用し、反応混合物を100℃で一晩撹拌する。
【0092】
Boc-ピペリジン中間体の合成:
5'-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ジピラジニル-4-カルボン酸tert-ブチルエステルの合成
【化43】
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【0093】
250mlのRBフラスコに100mLのNMP中のR-7(5.4g,28.99mmol)を入れる。R-8(5.00g,28.99mmol)、次いでトリエチルアミン(4.85ml,34.79mmol)を加える。反応を窒素下で一晩60℃に加熱する。反応を室温に冷まし、氷水中に注ぎ、沈殿するI-76(8.60g)をろ過で単離する;m/z 323.4 [M+H]。
I-76(8.60g,26.68mmol)のエタノール(250ml)中の撹拌懸濁液に5M NaOH(26.68ml,133.39mmol)を室温で加える。混合物は均一になると、持続的に沈殿が生じ、固体塊になる。水(200ml)を加えて混合物を4時間撹拌した後に反応が完了するようである。淡褐色スラッジをビーカーに注いで水で処理する。AcOHを加えて酸性pHにし、生成物をDCM中に抽出する(2×)。混ぜ合わせた有機物を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して生成物を固体として得、ヘプタンに懸濁させる。ろ過により固体を収集し、ヘプタンで洗浄してI-77を得る(7.90g);m/z 309.4 [M+H]。
I-77(3.0g,9.71mmol)のTHF(40ml)中の懸濁液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(1.6g,9.71mmol)を室温で加える。混合物を50℃で30分間撹拌する。この時間後、I-16(2.5g,8.83mmol)を加え、結果として生じる混合物を80℃で3時間加熱する。混合物を冷ましてAcOH(8ml)で処理する。混合物を80℃に温めて一晩撹拌する。室温に冷ましたら、反応を濃縮し、水で希釈する。生成物をDCM中に抽出する(2×)。混ぜ合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させる。混合物をろ過かつ濃縮する。残存する粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜5%のMeOH/DCM)で精製してI-78(2.2g)を得る。
マイクロ波反応容器に15mlのDMF中のI-78(0.50g,0.90mmol)を加え、次いで2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(0.30g,1.35mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(105mg,0.09mmol)及びNa2CO3水溶液(2.0M,1.8ml)を添加する。反応混合物を85℃で16時間撹拌する。この時間後、反応混合物をブライン中に注ぎ、EtOAcで抽出する(3×)。混ぜ合わせた有機フラクションを無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過してから真空中で濃縮して粗製物質を得る。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜5%のMeOH/DCM)で精製して表題中間体(150mg)を得る;m/z 570.4 [M+H]。
【0094】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化44】
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【0095】
5'-(3-{(S)-1-[4-(5-アミノ-ピラジン-2-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ジピラジニル-4-カルボン酸tert-ブチルエステルの合成
【化45】
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【0096】
I-77(1.0g,3.53mmol)のTHF(20ml)中の懸濁液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(0.63g,3.88mmol)を室温で加える。混合物を50℃で30分間撹拌する。この時間後、I-19(1.2g,3.88mmol)をTHF溶液(15ml)として加え、結果として生じる混合物を80℃3時間加熱する。混合物を冷却し、AcOH(8ml)で処理してから80℃に温めて一晩撹拌する。この時間後、反応を室温に冷まし、濃縮し、水で希釈する。生成物をDCM中に抽出する(2×)。混ぜ合わせた 有機物をブラインで洗浄し、乾燥させる(MgSO4)。ろ過かつ濃縮する。残存する粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜5%のMeOH/DCM)で精製してI-84(1.2g)を得る。
5mlのマイクロ波反応容器内でトルエン(2ml)中にて5-アミノ-2-ブロモピラジン(60mg,0.34mmol)とヘキサメチルジスタンナン(120mg,0.38mmol)を混ぜ合わせる。アルゴンを用いて混合物を脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg,0.03mmol)を加える。もう一度反応を脱気し、蓋をして115℃に1時間温める。周囲温度に冷ましてすぐに、I-84(270mg,0.48mmol)をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg,0.05mmol)と共に導入する。容器に蓋をして一晩115℃に温める。この時間後、反応を冷却して濃縮する。粗製物をDCM/MeOHに懸濁させ、シリカゲルで処理して濃縮する。結果として生じる固体をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜10%のMeOH/DCM)で精製して表題中間体を得る(100mg)。
【0097】
4-フルオロ-ピリミジン-2-イルアミンの合成
【化46】
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【0098】
R-9(100mg,0.77mmol)のCH3CN(10mL)中の懸濁液にEt3N中のHF(0.26mL,1.5mmol)を室温で加える。溶液を80℃に48時間加熱する。溶液を冷まして水(10mL)を加える。溶液をEtOAc(20mL)及びH2O(5mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮してI-86(25mg)を得る;m/z 113.9 [M+H]。
【0099】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化47】
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【0100】
5-ブロモ-4-フルオロ-ピリミジン-2-イルアミンの合成
【化48】
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【0101】
I-86(280mg,2.5mmol)のCH3CN(20mL)中の溶液にN-ブロモスクシンイミド(881mg,4.9mmol)を室温で加える。溶液を同温度で12時間撹拌する。溶液から沈殿する固体を収集し、乾燥させて表題中間体(250mg)を得る;m/z 191.9, 193.9 [M, M+2H]。
【0102】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化49】
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【0103】
5-ブロモ-3-トリフルオロメチル-ピリジン-2-イルアミンの合成
【化50】
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【0104】
R-10(2.70g,16.66mmol)のDMF(15ml)中の撹拌溶液にN-ブロモスクシンイミド(3.00g,16.85mmol)をDMF溶液として加える(15ml,滴加)。4時間後、反応を氷上に注ぐ。結果として生じる沈殿物をろ過で収集して生成物をオフホワイト固体として得、DCMに溶かしてブラインで洗浄する。層を分け、有機相を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮して表題中間体を得る(3.8g);m/z 241.2/243.2 [M/M+2H]。
【0105】
5-ブロモ-3-フルオロ-ピリジン-2-イルアミンの合成
【化51】
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【0106】
丸底フラスコにCH3CN(120ml)中のR-11(500mg,4.46mmol)を0℃で加え、次いでN-ブロモスクシンイミド(397mg,2.23mmol)を添加する。反応混合物を激しく15分間撹拌(光から保護)してから室温で1時間撹拌する。さらにN-ブロモスクシンイミド(397mg,2.23mmol)を0℃で加えてから反応混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮する。残渣をEtOAcに溶かし、飽和Na2S2O3(20ml)、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,0〜20%のEtOAc/ヘプタン)で精製して表題中間体(772mg)を得る;m/z 190.89/192.86 [M/M+2H]。
【0107】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化52】
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【0108】
(5-ブロモ-ピリミジン-2-イル)-tert-ブチル-アミンの合成
【化53】
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バイアルにDMF(5ml)中のR-12(200mg,1.13mmol)を加え、次いでK2CO3(312mg,2.26mmol)及びイソプロピルアミン(134mg,2.27mmol)を添加する。反応混合物を70℃で3時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮する。残渣をEtOAcに溶かし、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4下で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して表題中間体を得る(221mg);m/z 216.0/218.0 [M/M+2H]。
【0109】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化54】
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【0110】
3-ベンジルオキシ-5-ブロモ-ピリジンの合成
【化55】
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バイアルにTHF(5ml)中の3-ブロモ-5-ヒドロキシピリジン(200mg,1.15mmol)、ベンジルアルコール(137mg,1.27mmol)及びトリフェニルホスフィン(332mg,1.27mmol)を0℃で加え、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシラート(256mg,1.27mmol)を添加する。反応混合物を室温で18時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮する。残渣をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4下で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,0〜5%のMeOH/CH2Cl2)で精製して表題化合物を得る(97mg);m/z 264.0, 266.0 [M, M+2H]
【0111】
5-ブロモ-3-トリフルオロメチル-ピラジン-2-イルアミンの合成
【化56】
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Ar下で撹拌する2-アミノ-5-ブロモピラジン(174mg,1mmol)のDMSO(3ml)中の溶液にフェロセン(56mg,0.3mmol)を加え、Arを用いて5分間脱気する。2mlの1N H2SO4(DMSO中)を加え、次いでDMSO(2ml)中のCF3I(0.276ml,3mmol)を加えて淡黄色溶液を得る。0.2mlの30%H2O2を緩徐に加えて反応を起こさせると黄色から濃緑色になる。反応をAr下で50℃に2時間加熱した。室温に冷ました後、反応混合物をブライン中に注ぎ、生成物をEtOAcで抽出する(4×20ml)。混ぜ合わせた有機フラクションを硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過してから真空中で濃縮する。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,Biotage SNAP 10g,0〜50%のEtOAc/ヘプタン)で精製して70mgの表題化合物を得る;m/z 242.0, 244.0 (M, M+2H)
【0112】
4-ベンジルオキシ-5-ブロモ-ピリミジン-2-イルアミンの合成
【化57】
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20mlのマイクロ波反応容器にベンジルアルコール(7.0ml)とナトリウム(145mg,6.33mmol)を入れる。容器に蓋をして周囲温度でナトリウムが消費されるまで撹拌する。この時間後、I-90(1.10g,5.28mmol)を加えて反応を130℃に2時間温める。室温に冷ましたら反応混合物を濃縮して少量にする。残存する残渣を水で希釈する。水をデカントして残存油をメタノールで処理する。沈殿固体をろ過で収集し、メタノールで洗浄して表題中間体(0.86g)を得る;m/z 282.0 [M+H]。
【0113】
(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-メチル-アミンの合成
【化58】
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20mlのマイクロ波反応容器に2,5-ジブロモ-ピリジン(2.00g,8.44mmol)を入れてメチルアミン(10.45ml,エタノール中33%の溶液,84.43mmol)で処理し、80℃に3日間温める。この時間後、反応を濃縮し、残存固体を1M HCl(50ml)及びDCMで処理する。層を分け、1N NaOHを用いて水相を塩基性(pHを約11)にする。生成物をDCM(2×)中に抽出し、混ぜ合わせた有機物を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮して所望生成物I-96ビス(1.20g)を得る。1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): 2.75 ppm (d, 3H), 6.44 ppm (d, 1H), 6.72 ppm (bs, 1H), 7.51 ppm (dd, 1H), 8.05 ppm (s, 1H)
【0114】
2-[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-4-ベンジルオキシ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミドの合成
【化59】
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I-97は、方法26(パラジウムテトラキス、2M Na2CO3、及びDMFを85℃で16時間用いる)の後に調製される;m/z 565.0 [M+H]。
【0115】
2-{2-[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-エチル}-イソインドール-1,3-ジオンの合成
【化60】
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例48(100mg,0.266mmol)をDMF(2.5mL)、2-(2-ブロモ-エチル)-イソインドール-1,3-ジオン(101mg,0.399mmol)、及びCs2CO3(83.0mg,0.599mmol)で処理し、反応を一晩撹拌する結果として生じる混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、相を分ける。有機相を水及びブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残存する残渣を、0〜10%のメタノール/CH2Cl2で溶出するシリカ上フラッシュクロマトグラフィーで精製してI-98(120mg)を得る。
【0116】
最終化合物の合成
方法1
2-(3-{2-[4-(5-メトキシピリジン-3-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン(例1,表1)の合成
【化61】
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I-27(200mg,0.64mmol)のDMF(5mL)中の溶液にヒューニッヒ塩基(0.3mL,1.6mmol)を加え、次いでピラジン-2-カルボニルクロリド(110mg,0.80mmol)を加える。反応混合物を120℃で2時間加熱してから揮発性物質を真空中で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン→ヘプタン中60%のEtOAc)で精製して表題化合物(165mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成した。
例2〜5、表1
例7、表1
例117〜118、表1
例120、表1
【0117】
方法2
[2-アミノ-5-(4-{3-メチル-2-[5-(ピリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(例6、表1)の合成
【化62】
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I-58(0.450g,1.21mmol)を1,4-ジオキサン(3.0mL)に懸濁液させる。ビス(ピナコラト)ジボラン(0.364g,1.43mmol)、酢酸カリウム(0.500g,5.09mmol)及び1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(0.100g,0.122mmol)を加える。この反応混合物を脱気し、アルゴン下100℃で4時間撹拌する。混合物を室温に冷ましてからEtOAcで希釈し、水で洗浄する。有機物を収集し、真空中で濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘキサン→ヘキサン中30%のEtOAc)で精製してI-99(0.362g)を得る;m/z 420.61 [M+1]。
I-99(0.100g,0.238mmol)をDMF(2.0mL)に溶かし、2-アミノ-5-ブロモ-3(ヒドロキシメチル)ピリジン(0.051g,0.25mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g,0.025mmol)、及びNa2CO3水溶液(2.0M,1.0mL,1.0mmol)で処理する。この反応混合物を脱気し、アルゴン下100℃で4時間加熱する。混合物を室温に冷ましてからEtOAcで希釈し、水で洗浄する。有機物を収集し、真空中で濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜10%のMeOH)で精製して表題化合物(0.025g)を得る。
【0118】
方法3
5-(4-{2-[5-(6-メトキシピリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]-3-メチルブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例8、表1)の合成
【化63】
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例7(35mg,0.083mmol)をMeOH(2.0mL)に溶かす。MeOH中25%(w/w)のNaOMe溶液(50μL)を加える。反応混合物を70℃で6時間加熱してから揮発性物質を真空中で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜10%のMeOH)で精製して表題化合物(26mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例9、表1
【0119】
方法4
3-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-2(1H)-オン(例12、表1)の合成
【化64】
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I-21(100mg,0.255mmol)を1-メチル-2-ピロリジノン(1mL)に溶かす。エチル-ジイソプロピルアミン(0.3mL,1.6mmol)を加え、次いで2-クロロ-ニコチノイル(nicotinyl)クロリド(62mg,0.35mmol)を加える。反応混合物を120℃で1時間加熱してから室温に冷ましてCH2Cl2と水に分配する。有機物を収集し、揮発性物質を真空中で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中0〜100%の酢酸エチル)で精製してI-100(78mg)を得る;m/z 421.48 [M+1]
I-100(35mg,0.083mmol)を1,4-ジオキサン(2.0mL)に溶かす。10%(w/w)LiOH水溶液(50μL)を加える。反応混合物を70℃で2時間加熱する。真空中で溶媒を除去し、残渣を水(2.0mL)に懸濁させる。沈殿物をろ過で収集し、水で洗浄し、空気乾燥させる。固体をさらにフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜10%のMeOH)で精製して表題化合物(28mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例10、表1
【0120】
方法5
5-(4-{2-[5-(4-メトキシピリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]-3-メチルブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例11、表1)の合成
【化65】
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4-メトキシ-ニコチン酸(54mg,0.35mmol)を1-メチル-2-ピロリジノン(1mL)に溶かし、カルボニルジイミダゾール(57mg,0.35mmol)を加える。混合物を15分間撹拌してからI-21(100mg,0.255mmol)を加える。この反応混合物を120℃で1時間加熱してから室温に冷まして水で希釈する。ろ過により固体を収集し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中0〜100%のEtOAc)で精製して表題化合物(19mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成した。
例13〜15、表1
例18〜22、表1
例25〜29、表1
例33〜34、表1
例37、表1
例58、表1
例67〜69、表1
例119、表1
【0121】
5-(4-{(R)-1-シクロプロピル-1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-エチル}-フェニル)-ピリミジン-2-イルアミン(例48、表1)の合成
【化66】
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1H-ピラゾール-4-カルボン酸(7.1g,0.063mol)のTHF(200mL)中の懸濁液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(10.2g,0.063mol)を室温で加える。混合物を50℃で30分間撹拌する。I-29(12.5g,0.042mol)のTHF(100mL)中の懸濁液を上記化合物に加え、結果として生じる混合物を加熱して24時間還流させる。混合物を冷まし、ろ過によって固体を収集する。次に固体をAcOH(150mL)に室温で懸濁させる。混合物を90℃に2時間加熱する。溶液を冷まして真空下で濃縮する。残渣をEtOAc(100mL)に溶かし、この溶液をH2O(200mL)及びNaHCO3飽和溶液(200mL)で洗浄する。有機層を濃縮して表題化合物(14.7g,0.040mol)を得る。
【0122】
方法6
4-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(例109、表1)及び5-(4-{3-メチル-2-[5-(ピペリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例110、表1)の合成
【化67】
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N-Boc-イソニコチン酸(isonipocotic acid)(115mg,0.50mmol)のTHF(1mL)中の懸濁液にカルボニルジイミダゾール(81mg,0.50mmol)を加える。混合物を55℃で20分間加熱してぁらI-21(100mg,0.33mmol)で処理する。反応混合物を55℃で17時間加熱してからマイクロ波内150℃で20分間加熱する。混合物を室温に冷ましてから直接フラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中15〜100%のEtOAc)で精製して例109(89mg)を得る。
例109(83mg,0.17mmol)をCH2Cl2(1mL)に溶かし、1,4-ジオキサン中のHCl溶液(4.0M,0.4mL)で処理する。混合物を室温で3.5時間撹拌し、結果として生じる固体をろ過し、CH2Cl2で洗浄し、収集し、乾燥させて表題化合物(63mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例111〜114、表1
【0123】
方法7
5-(4-{3-メチル-2-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例146、表1)の合成
【化68】
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DMF(1mL)中のI-47(70mg,0.19mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(51mg,0.23mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.2mL)の混合物をN2下で5分間脱気する。この混合物にPdCl2(PPh3)2(14mg,0.02mmol)を加える。混合物を80℃で18時間撹拌してからEtOAcと水に分配する。有機物を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣を分取HPLCで精製して表題化合物(13mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例125、表1−I-38と2-アミノピリミジン-5-ボロン酸、PdCl2dppf(0.05当量)及びdppf(0.05当量)の反応によって、例128の代わりに例125のみが形成される。
例126〜133、表1
例139、表1
例143、表1
例146〜157、表1
【0124】
方法8
5-[4-(3-メチル-2-{5-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ブタン-2-イル)フェニル]ピリミジン-2-アミン(例136、表1)の合成
【化69】
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圧力管内のエタノール:トルエン(4:1,2ml)中のI-33(156mg,0.35mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸(58mg,0.42mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.53mL)の懸濁液に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(25mg,0.030mmol)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(15mg,0.02mmol)を加える。反応混合物を90℃で2時間撹拌する。反応混合物をセライト栓を通してろ過し、EtOAcとCH2Cl2で洗浄する。収集ろ液を真空中で濃縮する。分取HPLCで精製して表題化合物(72mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例135〜138、表1
例140〜141、表1
【0125】
方法9
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチルアセトアミド(例59、表1)の合成
【化70】
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例21(350mg,0.94mmol)のDMF(1mL)中の溶液にK2CO3(260mg,1.9mmol)と2-クロロ-N,N-ジメチルアセトアミド(0.19mL,1.9mmol)を加える。反応混合物を室温で20時間撹拌してからそのまま分取HPLC(0.1%TFAを含有する水中10〜60%のCH3CN)で精製して表題化合物(200mg)を得る。
【0126】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化71】
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a) 反応混合物を50℃で加熱する。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例30、表1
例43、表1
例60、表1
例75〜76、表1
例79、表1
例97〜99、表1
例106、表1
例271、表1−対応する臭化物から出発して130℃で48時間反応を行なう。
【0127】
2--[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例115、表1)の合成
【化72】
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例48(14.7g,0.040mol)のDMF(150mL)中の溶液に2-クロロ-N,N-ジメチルアセトアミド(6.1mL,0.059mol)とK2CO3(10.9g,0.079mol)を室温で加える。混合物を同温度で2時間撹拌する。水(100mL)を加えて混合物をEtOAc(200mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4(20g)で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残存固体を少量のアセトニトリル(30mL)に10分間再懸濁させる。ろ過で固体を収集して冷アセトニトリルで洗浄する。結果として生じる固体を真空下で乾燥させ、表題化合物(10g)であることを確認する。
所望により、表題化合物をエタノール、メタノール又はTHFからの再結晶によりさらに精製する。或いは、この遊離塩基をエタノール又はイソプロピルアルコールに溶かした後、この溶液に塩酸水溶液を添加することによって、表題化合物をその塩酸塩に変換する。
【0128】
方法10
2-[(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)アミノ]エタノール(例80、表1)の合成
【化73】
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I-21(900mg,3.0mmol)のトルエン(35mL)中の溶液にトリクロロ酢酸無水物(0.69mL,3.6mmol)を加える。反応混合物を還流下で2.5時間加熱してから室温に冷ます。混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してI-101を得る(1.25g); m/z 426.31/428.22 [M/M+2H]。
I-101(80mg,0.19mmol)とKOH(19mg,0.28mmol)のDMSO(1mL)中の溶液にエタノールアミン(20μL,0.28mmol)を加える。反応混合物を室温で1時間撹拌してから水で処理する。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜10%のMeOH)で精製して表題化合物(45mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例81〜83、表1
例84、表1−例83を形成するために行なう反応から単離される副生物
例86、表1−意図したアミン誘導体は単離されず、アミド副生物のみが単離される。
例87、表1
例89、表1
例90、表1−例89を形成するために行なう反応から単離される副生物
例91、表1−意図したアミン誘導体は単離されず、アミド副生物のみが単離される。
例134、表1
例171、表1
【0129】
方法11
1-{[5-(3-{1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン-2-イル]アミノ}-2-メチルプロパン-2-オール(例44、表1)の合成
【化74】
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5-クロロ-ピラジン-2-カルボン酸(490mg,3.1mmol)のNMP(3mL)中の溶液にカルボニルジイミダゾール(500mg,3.1mmol)を加える。混合物を50℃で0.5時間撹拌してからI-23(830mg,2.8mmol)で処理し、110℃で2時間加熱する。混合物を室温に冷まし、水で処理し、18時間撹拌する。結果として生じる固体をろ過し、乾燥させ、収集してI-102(1.0g)を得る。
1H NMR (DMSO-d6) δ ppm 9.40 (1H, s), 9.20 (1H, s), 8.75 (1H, s), 8.55 (2H, s), 8.10 (1H, s), 7.60 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.20 (1H, s), 6.75 (2H, s), 1.65-1.75 (1H, m), 1.55 (3H, s), 0.3-0.75 (4H, m)。
I-102(300mg,0.66mmol)を1-アミノ-2-メチル-プロパン-2-オール(1.5mL)に溶かして80℃で4時間加熱する。混合物を室温に冷まして水で処理する。結果として生じる固体をろ過し、収集し、さらにCH3CNからの再結晶で精製して表題化合物(155mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例42、表1
例45、表1
例35〜36、表1
例73〜74、表1
例162〜163、表1
【0130】
方法12
5-{4-[1-シクロプロピル-1-(5-{6-[(2-メトキシエチル)アミノ]ピリジン-3-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン(例38、表1)の合成
【化75】
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6-クロロニコチン酸(500mg,3.2mmol)のNMP(7mL)中の溶液にカルボニルジイミダゾール(520mg,2.9mmol)を加える。混合物を室温で1時間撹拌してからI-23(860mg,2.8mmol)で処理し、130℃で2時間加熱する。混合物を室温に冷まして水で処理する。結果として生じる固体をろ過し、乾燥させ、収集してI-103(350mg)を得る;m/z 419.33 [M+H]。
I-103(150mg,0.36mmol)を2-メトキシエチルアミン(0.5mL)に溶かして80℃で2時間加熱する。混合物を室温に冷まし、水で処理して残渣を得る。水をデカントし、残渣を分取HPLC(0.1%TFAを含有する水中10〜60%のCH3CN)で精製して表題化合物(98mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例39〜41、表1
例70〜72、表1
【0131】
方法13
1-[4-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-メチルプロパン-2-オール(例159、表1)の合成
【化76】
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I-47(336mg,0.93mmol)と炭酸カリウム(154mg,1.12mmol)のDMF(6mL)中の懸濁液に1-クロロ-2-メチル-プロパン-2-オール(100μL,0.98mmol)を加える。反応混合物を80℃で16時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をCH2Cl2で抽出し、NH4Cl飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮してI-104(365mg)を得る;m/z 434 [M+H]。
【0132】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(4mL)中のI-104(365mg,0.84mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(279mg,1.26mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.85mL)の混合物をN2下で5分間脱気する。この混合物にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(59mg,0.08mmol)を加える。混合物を80℃で18時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をCH2Cl2で抽出し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜5%のMeOH)で精製して表題化合物(268mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例142、表1
例144、表1
例158、表1
例161、表1
【0133】
方法14
1-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)シクロプロパンカルボン酸(例95、表1)の合成
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
I-21(189mg,0.63mmol)のDMF(1mL)中の溶液に1-クロロカルボニル-1-シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(113mg,0.69mmol)のDMF(1mL)中の溶液を加える。反応混合物を室温で15分間撹拌してから120℃で2時間加熱する。混合物を冷ましてから水で処理し、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜10%のMeOH)で精製してI-105(30mg)を得る;m/z 408 [M+H]。
I-105(30mg,0.074mmol)のMeOH(0.5mL)中の溶液にNaOH水溶液(4.0M,90μL)を加える。反応混合物を室温で1時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をEtOAcと水に分配してから1M HCl水溶液で水層を酸性にしてpHを約4にする。水性混合物をEtOAcで抽出し、真空中で濃縮して得られる残渣を分取HPLCで精製して表題化合物(20mg)を得る。
【0134】
方法15
1-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(例145、表1)の合成
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
シクロヘキサン-1,1-ジカルボン酸モノエチルエステル(142mg,0.50mmol)、HATU(199mg,0.52mmol)及びトリエチルアミン(80μL,0.55mmol)のDMF(2.5mL)中の混合物を5分間撹拌してからI-14(100mg,0.50mmol)を加える。混合物を室温で2時間、次に90℃で18時間撹拌してから真空中で濃縮する。結果として生じる残渣を1M HCl水溶液とEtOAcに分配する。有機物をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,シクロヘキサン中15%のEtOAc)で精製してI-106(251mg)を得る;m/z 449/451 [M/M+2H]。
DMF(5mL)中のI-106(223mg,0.50mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(121mg,0.55mmol)及び2M Na2CO3水溶液(1.9mL)の混合物をN2下で5分間脱気する。この混合物にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(35mg,0.05mmol)を加える。混合物を80℃で1時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をEtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,シクロヘキサン中0〜20%のEtOAc)で精製してI-107(182mg)を得る;m/z 464 [M+H]。
1:1のTHF:水(3mL)中のI-107(175mg,0.38mmol)の溶液にLiOH-H2O(17mg,0.40mmol)を加える。反応混合物を室温で2日間撹拌してからTHFを真空中で除去する。水性混合物をEtOAcで洗浄してからNH4Cl飽和水溶液で酸性にする。水性混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。結果として生じる固体をEt2Oと摩砕してからろ過し、収集し、乾燥させて表題化合物(88mg)を得る。
【0135】
方法16
3-[4-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2,2-ジメチルプロパン酸(例164、表1)の合成
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(8mL)中のI-47(407mg,1.13mmol)と3-クロロ-2,2-ジメチルプロピオン酸エチルエステル(557mg,3.38mmol)の混合物にCs2CO3(734mg,2.25mmol)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(832mg,2.25mmol)を加える。混合物を80℃で36時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をCH2Cl2とNaHCO3飽和水溶液に分配する。有機物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,シクロヘキサン中10%のEtOAc)で精製してI-108(299mg)を得る;m/z 489/491 [M/M+2H]。
【0136】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
a) DMF中のK2CO3を用いて80℃で8時間反応を行なう。
DMF(6mL)中のI-108(290mg,0.46mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(307mg,1.39mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.46mL)の混合物をN2下で5分間脱気する。この混合物にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(65mg,0.09mmol)を加える。混合物を80℃で3時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をEtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜1%のMeOH)で精製してI-109(171mg)を得る;m/z 504.90 [M+H]。
【0137】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
I-109(171mg,0.282mmol)、LiOH.H2O(12mg,0.286mmol)、メタノール(2.5mL)、THF(2.5mL)及び水(1.3mL)の混合物を40℃で8時間加熱してから真空中で濃縮する。残渣を分取HPLCで精製して表題化合物(33mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例160、表1
【0138】
方法17
6-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(例165、表1)の合成
【化83】
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2-カルボン酸-6-オキソ-ピリジン(161mg,1.16mmol)のDMF(3mL)中の溶液にカルボニルジイミダゾール(188mg,1.16mmol)を加える。混合物を20分間50℃で撹拌してからI-14(300mg,1.05mmol)で処理し、110℃で3時間撹拌する。混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中2%のMeOH)で精製してI-110(223mg)を得る;m/z 389.95 [M+1]。
【0139】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化84】
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I-110(223mg,0.41mmol)のTHF(3mL)中の溶液にK2CO3(68mg,0.49mmol)とMeI(30μL,0.49mmol)を加える。混合物を40℃で20時間撹拌し、3時間と15時間の時点でさらなるMeI(30μL,0.49mmol)で処理する。混合物をアンモニア飽和水溶液及びMeOHで処理してから揮発性物質を真空中で除去する。残渣をEtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液、水、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,シクロヘキサン中0〜10%のEtOAc)で精製してI-111(80mg)を得る;m/z 403.85 [M+1]。
【0140】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化85】
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DMF(2mL)中のI-111(80mg,0.19mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(124mg,0.56mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.20mL)の混合物をN2下で5分間脱気する。この混合物にPdCl2(PPh3)2(26mg,0.094mmol)を加える。混合物を80℃で3時間撹拌してから真空中で濃縮する。残渣をEtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中0〜1%のMeOH)で精製して表題化合物(30mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例166-167、表1−I-110ビスとI-111ビスの混合物から出発して反応を行なう。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより例166及び167を得る。
【0141】
方法18
2-[4-(3-{(1R)-1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチルアセトアミド(例115)及び2-[4-(3-{(1S)-1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチルアセトアミド(例116、表1)の合成
【化86】
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エナンチオマー115及び116は、Chiralpak(登録商標)AD-H(Chiral Technologies, Inc., Exton, PAから入手可能)半分取(250×20mm)HPLCカラム(0.1%のジエチルアミンを含有するヘプタン中95%のEtOHで溶出する)での例59(100mg)の分割により調製される。より速く溶出するエナンチオマー115は約35分の保持時間を有し、より遅く溶出するエナンチオマー116は約73分の保持時間を有する。溶出液を濃縮して例115(32mg)及び例116(27mg)が得られる。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例23〜24、表1
例31〜32、表1−70%のEtOHと0.1%のジエチルアミン/ヘプタンで溶出
例61〜62、表1
例65〜66、表1
例77〜78、表1
例102〜103、表1
例104〜105、表1−ヘプタン中95%のEtOH+0.05%のジエチルアミン、8ml/分、40℃で
例107〜108、表1
例115〜116、表1−ヘプタン中95%のEtOH+0.05%のジエチルアミン、55ml/分で
例121〜122、表1−ヘプタン中95%のEtOH+0.4%のジエチルアミン、55ml/分で
例123〜124、表1
例227〜228、表1
例230〜231、表1
例233〜234、表1
例254〜255、表1
例257〜258、表1
例282〜283、表1
【0142】
方法19
5-(4-{(2R)-3-メチル-2-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例46)及び5-(4-{(2S)-3-メチル-2-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例47、表1)の調製
【化87】
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エナンチオマー46及び47は、250バールにてChiralpak(登録商標)AD-H(Chiral Technologies, Inc., Exton, PAから入手可能)半分取(250×30mm)HPLCカラム(CO2中70%のMeOHで溶出する)で例15(50mg)を分割することによって調製される。より速く溶出するエナンチオマー46は約5分の保持時間を有し(Chiralpak(登録商標)AD-H分析HPLCカラム4.6×100mm)、より遅く溶出するエナンチオマー47は約13分の保持時間を有する。溶出液を濃縮して例46(12mg)及び例47(15mg)が得られる。
同様に下記化合物が分割される。
例16〜17、表1
例48〜49、表1
【0143】
方法20
2-{[5-(3-{(1R)-1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン-2-イル]アミノ}-2-メチルプロパン-1-オール(例56、表1)及び2-{[5-(3-{(1S)-1-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-1-シクロプロピルエチル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン-2-イル]アミノ}-2-メチルプロパン-1-オール(例57、表1)の調製
【化88】
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エナンチオマー56及び57は、250バールにてRegisPak(Chiral Technologies, Inc., Exton, PAから入手可能)半分取(250×30mm)HPLCカラム(CO2中70%のMeOHで溶出する)で例45(89mg)を分割することによって調製される。より速く溶出するエナンチオマー56は約5分の保持時間を有し(Chiralpak(登録商標)AD-H分析HPLC カラム4.6×100mm)、より遅く溶出するエナンチオマー57は約13分の保持時間を有する。溶出液を濃縮して例56(12mg)及び例57(15mg)が得られる。
同様に下記化合物が分割される。
例50〜51、表1−CO2中55%のMeOHで溶出
例52〜53、表1−CO2中45%の3/1/0.1のMeOH/イソプロパノール/イソプロピルアミンで溶出
例54〜55、表1−CO2中55%のEtOHで溶出
例56〜57、表1−45%の1/1のメタノール/イソプロパノールで溶出
例100〜101、表1−40%の1:1のメタノール:イソプロパノール共溶媒と0.5%のイソプロピルアミンで150バールにて溶出
例63〜64、表1
【0144】
方法21
5-(4-{3-メチル-2-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ブタン-2-イル}フェニル)ピリミジン-2-アミン(例96、表1)の合成
【化89】
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I-14(1.029g,3.61mmol)とカルボニルジイミダゾール(702mg,7.33mmol)の混合物にアセトニトリル(20mL)を加える。反応混合物を75℃で18時間加熱する。この時間後、反応混合物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中12〜100%のEtOAc)で精製してI-112(373mg)を得る;m/z 311.2/313.2 [M/M+2H]。
I-112(163mg,0.523mmol)のピリジン(0.5mL)中の溶液にPOCl3(0.479mL,5.23mmol)を加える。反応混合物を90℃で18時間加熱する。反応混合物を室温に冷まして慎重に氷水中に注いでEtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中12〜100%のEtOAc)で精製してI-113(59mg)を得る;1H NMR (DMSO-d6) δ ppm 7.50 (2H, d), 7.35 (2H, d), 2.62 (1H, m), 1.60 (3H, s), 0.83 (3H, d), 0.6 (3H, d)。
I-113(44mg,0.133mmol)のDMSO(1mL)中の溶液に1-メチルピペラジン(0.148mL,1.33mmol)を加えて反応混合物を室温で1.5時間撹拌する。反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせて水、次にブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中10〜100%のMeOH)で精製してI-114(45mg)を得る;m/z 393.0/395.0 [M/M+2H]。
【0145】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化90】
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a) 1.2当量のアミン及び1.2当量のジイソプロピルエチルアミンを用いる。
b) 1.2当量のアミン(遊離塩基として又は塩酸塩として)及び2.5当量のジイソプロピルエチルアミンを用いる。
c) 二塩酸塩として1.2当量のアミン及び5当量のジイソプロピルエチルアミンを用いる。
【0146】
バイアル内のI-114(45.000mg,0.114mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(30.286mg,0.137mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(13.173mg,0.011mmol)の混合物から排気し、Arで3回埋め戻す。次にTHF(1mL)とNa2CO3飽和水溶液を加えて混合物を65℃に18時間加熱する。この時間後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,ヘプタン中12〜100%のEtOAc)で精製して例96(12mg)を得る。
【0147】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化91】
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a) マイクロ波オーブン内で110℃にて45分間反応を行なった。
【0148】
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例168、表1
例169、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて1時間行なった。
例170、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例186、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例192、表1
例198〜202、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例208〜209、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例212〜213、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例218、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例235、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で100℃にて45分間行なった。
例236〜237、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例260、表1
例261〜262、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例264、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例266、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
例269〜270、表1−最後の工程はマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間行なった。
【0149】
方法22
4-(3-{2-[4-(2-アミノピリミジン-5-イル)フェニル]-3-メチルブタン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-2,2-ジメチルブタン酸(例85、表1)の合成
【化92】
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I-21(100mg,0.334mmol)のDMF(1mL)中の溶液に2,2-ジメチルグルタル酸無水物(52mg,0.367mmol)を加える。反応混合物を120℃に2.5時間加熱する。この時間後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせ、水、次いでブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2中10〜100%のMeOH)で精製してから熱MeOH中で摩砕して例85(40mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例92〜94、表1
【0150】
方法23
5-(4-{(R)-1-シクロプロピル-1-[5-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ジピラジニル-5'-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-エチル}-フェニル)-ピラジン-2-イルアミン(例195、表1)の合成
工程1:
【化93】
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冷(0℃)メタノール(20ml)を1mlの塩化アセチルに加える(1滴ずつ)。添加が完了したら、I-83(350mg,0.61mmol)をメタノール溶液(5ml)として加える。徐々にRTに戻し、一晩撹拌する。この時間後、7Nアンモニアを用いて反応を塩基性にし、濃縮乾固させる。残存する残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜10%のMeOH/DCM)で精製してI-135を得る。
【0151】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化94】
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【0152】
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例214、表1−粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜100%のMeOH/DCM)で精製する。
例267、表1
例268、表1−粗製物を濃縮乾固させ、この粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜10%のMeOH/DCMと0.5%のNH4OH)で精製する。
【0153】
工程2:
【化95】
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I-135のキラル分割はChiralPak(登録商標)AD-Hカラム(3.0×25.0cm,Chiral Technologies, West Chester PAから入手可能)を用いて行なった。メタノール/IPA(1:3)と1%のイソプロピルアミンで150バールにて溶出して例195(6mg)を得た。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例196、表1−キラル分割は8.62×105Pa(125psi)で行なう。
例210、表1−キラル分割は8.62×105Pa(125psi)で行い、溶出剤はイソプロピルアミンを含まない。
【0154】
方法24
1-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-2-メチル-プロパン-2-オール(例225、表1)の合成
【化96】
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R-13(118mg,1.0mmol)のTHF(10ml)中の懸濁液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(162mg,1.0mmol)を室温で加える。混合物を50℃で30分間撹拌する。この時間後I-21(200mg,0.67mmol)を加え、結果として生じる混合物を還流下で3時間加熱する。この時間後、反応をRTに冷まし、HOAc(1ml)で処理し、80℃に温める。3日間の撹拌後、混合物をRTに冷まして濃縮する。残存する残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,0〜8%のMeOH/DCM)で精製して表題化合物(80mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例229、表1−AcOHを反応混合物に加えない。
例232、表1−AcOHを反応混合物に加えない。
【0155】
方法25
5-(4-{1-シクロプロピル-1-[5-(3-オキセタン-3-イル-3H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-エチル}-フェニル)-ピリミジン-2-イルアミン(例206、表1)の合成
5-(4-{1-シクロプロピル-1-[5-(1-オキセタン-3-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-エチル}-フェニル)-ピリミジン-2-イルアミン(例207、表1)の合成
【化97】
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【0156】
1-トリチル-1H-イミダゾール-4-カルボン酸(893mg,2.5mmol)のTHF(10mL)中の懸濁液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(409mg,2.5mmol)を室温で加える。混合物を50℃で30分間撹拌する。I-23(500mg,1.7mmol)のTHF(5mL)中の懸濁液を上記混合物に加え、結果として生じる混合物をマイクロ波容器内で130℃にて2時間加熱する。混合物を冷まして真空下で濃縮する。残渣をH2O(10mL)及びEtOAc(20mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製してI-144(150mg)を得る;m/z 374 [M-トリチル基]。
I-144(80mg,0.13mmol)のCH2Cl2(10mL)中の溶液にTFA(0.015mL,0.19mmol)を室温で加える。溶液を同温度で24時間撹拌する。溶液を真空下で濃縮してI-145(48mg)を得る;m/z 374 [M+H]。
丸底フラスコにDMF(10mL)中のI-145(100mg,0.27mmol)、3-ヨードオキセタン(98mg,0.54mmol)及びK2CO3(111mg,0.8mmol)を加える。反応混合物を80℃で12時間撹拌する。反応を冷まして水(10mL)を加える。溶液をEtOAc(20mL)及びH2O(10mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてTBME中10%のMeOHを用いて精製して表題化合物を得る(例206:8mg;例207:10mg)。
【0157】
方法26
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-4-フルオロ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例275、表1)の合成
【化98】
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I-69(300mg,0.6mmol)のDMF(10mL)中の溶液にI-87(140mg,0.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(70mg,0.06mmol)及び2M Na2CO3(1.5mL,3.0mmol)を加える。マイクロ波容器内で混合物を100℃に1時間加熱する。混合物を冷ましてH2O(20mL)及びEtOAc(30mL)で抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製して表題化合物(200mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例175、表1−120℃で反応を行なう。
例176〜180、表1−120℃で反応を行なう。
例184〜185、表1−120℃で反応を行なう。
例187〜189、表1−120℃で反応を行なう。
例191、表1−120℃で反応を行なう。
例239〜243、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例244〜246、表1
例247、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例249〜250、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例251、表1−85℃で一晩反応を行なう。
例253、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例256、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例265、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例273、表1−油浴内で100℃にて6時間反応を行なう。
例275、表1
例279、表1
例280〜281、表1−80℃で48時間反応を行なう。
例284〜286、表1
例289〜291、表1
例292、表1−85℃で16時間反応を行なう。
例293〜294、表1
例298、表1
【0158】
方法27
2-[4-(3-{(R)-1-[4-(6-アミノ-ピリジン-3-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例172、表1)
【化99】
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マイクロ波バイアルにDMF(2ml)中のI-63(100mg,0.225mmol)を添加した後、2-アミノピリジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(55mg,0.25mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(26mg,0.023mmol)及び2M Na2CO3水溶液(0.4ml,0.8mmol)を加える。反応混合物をマイクロ波反応器内で120℃にて1時間撹拌する。残渣をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4下で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,0〜5%のMeOH/CH2Cl2)で精製して表題化合物(39mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例173〜174、表1
例181、表1
例183、表1
例263、表1−80℃で一晩反応を行なう。
【0159】
方法28
5-(4-{1,2-ジメチル-1-[5-(4-メチルアミノ-ピペリジン-1-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-プロピル}-フェニル)-ピリミジン-2-イルアミン(例217、表1)の合成
【化100】
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I-141(138mg,0.265mmol)をDCM(2mL)に溶かし、1,4-ジオキサン中4NのHCl(0.663mL,2.65mmol)を加えて反応混合物を室温で3時間撹拌する。この時間後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をMeOHに溶かし、PL-HCO3 MP-樹脂カラムを通して塩基生成物を遊離させる。ろ液を真空中で濃縮し、粗製物を分取TLCで溶媒混合物として10%のMeOH/DCMを用いて精製して表題化合物(71mg)を得る;m/z 422.4 [M+1]。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例222、表1
【0160】
方法29
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペラジン-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例193、表1)の合成
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペラジン-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミドの合成
方法9で用いた同様の条件で適切な試薬を用いて合成を行なう。
【0161】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例211、表1
【0162】
方法30
1-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-カルボン酸(例219、表1)の合成
【化103】
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合成は、方法14工程2で用いた条件と同様であり、適切な試薬を使用する;m/z 437.4 [M+1]。熱MeOHからの研和(trituation)により化合物を精製する。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例272、表1
【0163】
方法31
1-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-3-メチル-アゼチジン-3-オール(例203、表1)の合成
【化104】
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1-{3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1,2-ジメチル-プロピル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル}-アゼチジン-3-オンの合成
方法21工程3で用いた同様の条件で適切な試薬を用いて合成を行なう;m/z 364 [M+H]。
【0164】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化105】
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1-{3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1,2-ジメチル-プロピル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル}-3-メチル-アゼチジン-3-オールの合成
I-147(132.6mg,0.364mmol)のTHF(1mL)中の-78℃の冷却溶液にTHF中3Mのメチルマグネシウムクロリド(0.485mL,1.456mmol)を加える。反応混合物を-78℃で10分間、次いで室温で20分間撹拌する。この時間後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して表題化合物(122mg)を得る;m/z 380 [M+H]。
【0165】
同様に下記中間体を適切な試薬から合成する。
【化106】
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1-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-3-メチル-アゼチジン-3-オールの合成
方法21工程4で用いた同様の条件で適切な試薬を用いて合成を行なう。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例216、表1
例238、表1
例276、表1
【0166】
方法32
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペラジン-1-イル]-エタノール(例252、表1)の合成
【化107】
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【0167】
3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オールの合成
方法21工程1で用いた同様の条件で適切な試薬を用いて合成を行なう;m/z 307 [M+H]。
3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-5-クロロ-[1,2,4]オキサジアゾールの合成
マイクロ波バイアル内DCM(8mL)中のI-149(847mg,2.74mmol)の溶液にPOCl3(0.401mL,4.384mmol)及びピリジン(1.107mL,13.7mmol)を加える。反応混合物をマイクロ波オーブン内で120℃にて1時間加熱する。この時間後、反応混合物を水でクエンチし、CH2Cl2で2回抽出する。有機物を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,6〜50%のEA/Hep)で精製して表題中間体(694mg)を得る。1H-NMR: (DMSO-d6) δ ppm 7.5 (2H, d), 7.3 (1H, d), 1.5 (1H, m), 1.4 (3H, s), 0.6 (1H, m), 0.5 (1H, m), 0.4 (1H, m), 0.3 (1H, m)。
【0168】
2-(4-{3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-1-シクロプロピル-エチル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル}-ピペラジン-1-イル)-エタノールの合成
合成は方法21工程3で用いた条件と同様であり、適切な試薬を使用する;m/z 421/423[M/M+2H]。
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペラジン-1-イル]-エタノールの合成
マイクロ波バイアル内のI-151(193mg,0.458mmol)とPd(PPh3)4(53mg,0.046mmol)の混合物に2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(121.6mg,0.55mmol)のDMF(5mL)溶液と2M Na2CO3水溶液(0.92mL)を加える。反応混合物をArでパージしてからマイクロ波オーブン内で110℃にて45分間加熱する。この時間後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機物を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,1.2〜10%のMeOH/DCM)で精製して表題化合物(83mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例204〜205、表1
例248、表1
例252、表1
例259、表1
例274、表1
例287〜288、表1
例297、表1
【0169】
方法33
1-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-オール(例223、表1)及び1-(3-{(S)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-オール(例224、表1)の合成
【化108】
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例223及び例224は、RegisPak(Regis Technologies, Morton Grove, ILから入手可能)半分取(30×250mm)HPLCカラム(CO2中35%の、0.1%イソプロピルアミンを含有するイソプロパノール中1:1MeOHで溶出する)で100バールにて例262(90.3mg)を分割することにより調製される。より速く溶出するエナンチオマー例223は2.07分の保持時間を有し(RegisPack4.6×100mm,Regis Technologies, Morton Grove, ILから入手可能)、より遅く溶出するエナンチオマー例224は2.68分の保持時間を有する。溶出液を濃縮して例223(36mg)及び例224(34mg)が得られる。
【0170】
方法34:
5-[4-((R)-1-シクロプロピル-1-{5-[1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-[1,2,4]オキサジアゾール--イル}-エチル)-フェニル]-ピリミジン-2-イルアミン(例182、表1)の合成
【化109】
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例48(75.0mg,0.201mmol)を(2-クロロ-エチル)-ジメチル-アミン塩酸塩(43.4mg,0.301mmol)、Cs2CO3(147mg,0.452mmol)及びDMF(1.5mL)で処理し、結果として生じる混合物を60℃で1時間撹拌する。この時間後、混合物を(2-クロロ-エチル)-ジメチル-アミン塩酸塩(14.5mg,0.100mmol)、Cs2CO3(32.7mg,0.100mmol)で処理して1時間以上撹拌する。次に反応をそのままC-18シリカ上で10〜60%のアセトニトリル/水/0.1%のトリフルオロ酢酸で溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製する。結果として生じる半純粋物質をCH2Cl2及びNaHCO3飽和水溶液で処理して相を分ける。結果として生じる水相をさらに5回CH2Cl2で抽出し、混ぜ合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して得られる残渣を8%のメタノール/CH2Cl2で溶出する分取TLCでさらに精製して表題化合物(35.0mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例215、表1
【0171】
方法35:
2-[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-1-((R)-3-メトキシ-ピロリジン-1-イル)-エタノン(例220、表1)の合成
【化110】
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[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-
[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-酢酸エチルエステルの合成
例48を方法9に従ってアルキル化する;m/z 460 [M+H]。
[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-酢酸の合成
I-152を方法16の最終工程に従って加水分解する;m/z 432 [M+H]。
I-153(94.0mg,0.218mmol)を(R)-3-メトキシ-ピロリジン(33.1mg,0.327mmol)、HATU(125mg,0.327mmol)、DIEA(114μL,0.654mmol)、及びDMF(1.50mL)で処理し、結果として生じる混合物を1時間撹拌する。反応をそのまま、30〜70%のアセトニトリル/水/0.1%のギ酸で溶出する逆相分取HPLCで精製して表題化合物(16.0mg)を得る。
同様に下記化合物を適切な中間体から合成する。
例194、表1
例221、表1
【0172】
方法36
2-[4-(3-{(R)-1-[4-(2-アミノ-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例197、表1)の合成
【化111】
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I-97(170mg,0.30mmol)をエタノール(10ml)に溶かしてパールマン触媒(水酸化パラジウム,35mg,50%ウェット,0.12mmol)で処理する。容器を脱気し、水素(バルーン)下に置く。完全に変換したら、反応をセライトのパッドでろ過し、固体をメタノールで洗浄する。混ぜ合わせたろ液を濃縮し、残存する粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜10%のMeOH/DCM)で精製して表題化合物(100mg)を得る。
【0173】
方法37
5-[4-((R)-1-{5-[1-(2-アミノ-エチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル}-1-シクロプロピル-エチル)-フェニル]-ピリミジン-2-イルアミン(例190、表1)の調製
【化112】
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中間体I-98(120mg,0.22mmol)をエタノール(2.7mL)及びTHF(0.5mL)で処理してからヒドラジン(97mg,1.93mmol)を加える。結果として生じる混合物を50℃で2時間撹拌する。結果として生じる混合物をろ過し、エタノールですすぎ、酢酸エチル及び水で希釈し、相を分ける。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮する。10〜80%のアセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸で溶出する逆相分取HPLCで残渣を精製して表題化合物(33.0mg)を得る。
【0174】
方法38
2-[4-(3-{1-[4-(2-アミノ-6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例277、表1)及び2-[4-(3-{1-[4-(6-アミノ-2-フルオロ-ピリジン-3-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例278、表1)の合成
【化113】
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I-69(300mg,0.68mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)中の混合物に2,6-ジフルオロピリジン-3-ボロン酸(128mg,0.81mmol)、PdCl2(PPh3)2(47mg,0.068mmol)及び2M Na2CO3溶液(2M水溶液)(1mL,02mmol)を加える。マイクロ波反応器内で混合物を100℃に1時間加熱する。溶液を冷ましてH2O及びEtOAcで抽出する。混ぜ合わせた有機層をMg2SO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製してI-154(200mg)を得る(m/z: 479.2 [M++H])。
I-154(150mg,0.31mmol)をMeOH中のNH3(2M溶液)(10mL)に溶かし、この溶液を100℃に72時間加熱する。溶液を冷まして濃縮する。残渣を分取シリカゲルTLCで精製して表題化合物を得る(例277:10mg;例278:14mg)。
【0175】
方法39
2-[4-(3-{1-[4-(5-アミノ-3-シアノ-ピラジン-2-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例295、表1)の合成
【化114】
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I-69(100mg,0.2mmol)のDMF中の溶液に2-アミノ-5-ブロモ-6-クロロピラジン(51mg,0.24mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(24mg,0.02mmol)及び2MのNa2CO3溶液(2M水溶液)(0.5mL,1mmol)を加える。マイクロ波反応器内で混合物を100℃に1時間加熱する。混合物を冷ましてH2O及びEtOAcで抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製してI-155(86mg)を得る(m/z: 493.2 [M++H])。
マイクロ波反応容器内でI-155(80mg,0.16mmol)をDMF(8mL)に溶かす。シアン化亜鉛(23mg,0.19mmol)及びPd(PPh3)4(18mg,0.016mmol)を加え、溶液を内で120℃に2時間加熱する。溶液を冷まして水中に注ぎ、生成物をEtOAc中に抽出する。混ぜ合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、ろ過かつ濃縮する。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製して表題化合物(38mg)を得る。
【0176】
方法40
2-[4-(3-{1-[4-(6-アミノ-2-シアノ-ピリジン-3-イル)-フェニル]-1-シクロプロピル-エチル}-1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピラゾール-1-イル]-N,N-ジメチル-アセトアミド(例296、表1)の合成
【化115】
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2-ブロモ-6-アミノピリジン(200mg,1.2mmol)のDMF(10mL)中の溶液にZn(CN)2(163mg,1.4mmol)及びPd(PPh3)4(134mg,0.12mmol)を室温で加える。溶液をマイクロ波反応器内で120℃にて2時間加熱する。溶液を冷まして水を加える。溶液をEtOAcで抽出し、混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製してI-156(54mg)を得る(m/z: 119.9 [M+])。
I-156(54mg,0.46mmol)のCH3CN(10mL)中の溶液にNBS(162mg,0.9mmol)を室温で加える。溶液を同温度で12時間撹拌する。溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製してI-157(35mg)を得る(m/z: 197.9 [M+])。
I-69(50mg,0.1mmol)のDMF(8mL)中の溶液にI-157(24mg,0.12mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11mg,0.01mmol)及び2M Na2CO3(0.25mL,0.51mmol)を加える。混合物をマイクロ波反応器内で100℃に1時間加熱する。混合物を冷ましてH2OとEtOAcで抽出する。混ぜ合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過する。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてCH2Cl2中10%のMeOHを用いて精製して表題化合物(26mg)を得る。
【0177】
方法41:
3-{1-[4-(2-アミノ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-1,2-ジメチル-プロピル}-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール(例88、表1)の合成
【化116】
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モルフォリン-4-カルボニルクロリド(32.907mg,0.220mmol)のDMF(1ml)中の懸濁液にI-21(60.000mg,0.200mmol)を加える。反応混合物を室温で20分間撹拌してからヒューニッヒ塩基(0.038mL,0.22mmol)を加えて反応混合物を55℃で1時間加熱してからマイクロ波オーブン内で150℃にて30分間加熱する。この時間後、反応混合物を真空中で濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,DCM中0〜10%のMeOH)、次いで分取TLC(DCM中10%のMeOH)で精製して例88(23mg)を白色固体として得る;m/z 326.0 [M+H]。
【0178】
最終化合物;表3
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【0179】
生物学的特性の評価
1. 結合アッセイ
シンチレーション近接アッセイ形式によりヨウ素化(125I)FLAP阻害薬の化合物特異性置換を測定する結合アッセイでは化合物がFLAPに結合する能力を評価する(出典S.Charleson et al., Mol.Pharmacol., 1992, 41, 873-879)。
組換えヒトFLAPタンパク質を発現するsf9昆虫細胞から生成された細胞ペレットを緩衝液A[15mMトリス-HCl(pH 7.5)、2mM MgCl2、0.3mM EDTA、1mM PMSF]に再懸濁させる。細胞をダウンス型ホモジナイザーで溶解させ、この物質を10,000xgで10分間遠心分離機にかける。次に上清を収集して100,000xgで60分間遠心分離機にかける。アッセイ用の膜タンパク質を調製するため、一定分量の100,000xgペレットを1mlの緩衝液Aに再懸濁させ、ダウンス型でホモジナイズし、最後にポリトロン混合(30秒)に供する。膜タンパク質(25μl, 5μg)をWGA SPAビーズ(Amersham)と混合して1時間撹拌する。アッセイプレート(Perkin Elmer FlexiPlate)に、結合緩衝液[100mMトリス(pH 7.5)、140mM NaCl、5%グルセロール、2mM EDTA、0.5mM TCEP、0.05% Tween 20]中で調製した25μlの試験化合物、25μlの[125I]L-691,831(MK-591のヨウ素化類似体、Charleson et al.Mol.Pharmacol., 41, 873-879, 1992)及び最後に50μlのビーズ/タンパク質混合物(最終濃度:ビーズ、200μg/ウェル;タンパク質、5μg/ウェル;[125I]プローブ、0.08nM/ウェル(17nCi/ウェル)を加える。プレートを2時間振とうさせた後、Microbetaプレートリーダーで読み取る。10μMの冷L-691,831化合物の添加によって非特異性結合を決定する。
一般に、上記アッセイにおける化合物の好ましい効力範囲(IC50)は0.1nM〜10μMであり、さらに好ましい効力範囲は0.1nM〜1μMであり、最も好ましい効力範囲は0.1nM〜100nMである。
【0180】
2. 全血アッセイ
化合物をさらにヒト全血アッセイで試験して細胞系内でLTB4の合成を阻害するそれらの能力を決定する。化合物をヘパリン処置ヒト全血と混ぜ合わせて37℃で15分間インキュベートする。次いでカルシマイシン(最終20μM、リン酸緩衝食塩水中で調製、pH 7.4)を加えて混合物を37℃でさらに30分間インキュベートする。サンプルを低速(1500xg)で5分間遠心分離機にかけ、血漿層を除去する。次いで抗体をベースとする均一時間分解蛍光方法(CisBio, Bedford, MA)を利用して血漿LTB4濃度を測定する。
スタチンと組み合わせた式Iの例示化合物、すなわち、表Iの化合物115の付加的効果を実施例A及び図1により例証する。
【0181】
3. IN VIVO研究:
本研究の目的は、式Iの化合物が、シンバスタチンのみに比し、シンバスタチンより優位に、高脂肪/高コレステロールHF/HCを与えたウサギにおけるアテローム性動脈硬化発生をさらに低減できるかどうかを判定することである。
スタチンによる治療は、臨床的にアテローム性動脈硬化症の標準治療とみなされる。ウサギで観察される抗アテローム性動脈硬化効果がスタチン治療より優位に有効であるかどうかを判定するため、シンバスタチンと組み合わせた化合物115(表1)でウサギを治療し、アテローム性動脈硬化低減に及ぼす効果をコントロール及びスタチン治療のみの両方と比較した。
ウサギにHF/HC食餌を与えることによって誘発された疾患の13週齢ウサギモデルにおけるシンバスタチンでの治療より優位にアテローム性動脈硬化を低減する能力について化合物115を試験した。化合物115を2.5mg/kgのシンバスタチンと組み合わせて0.05及び2.5mg/kgの用量で試験し、コントロールの未治療ウサギ及び2.5mg/kgのシンバスタチンのみで治療したウサギと比較した。化合物115プラスシンバスタチンは、下行大動脈内のアテローム性動脈硬化プラーク面積を用量依存様式で著しく減少させ、コントロールウサギに比べて0.05mg/kg及び2.5mg/kgの用量でそれぞれ37%及び50%減少させた。さらに、2.5mg/kgの化合物115と2.5mg/kgのシンバスタチンの組み合わせは、シンバスタチンのみに比べてプラーク面積のさらに32%の減少を示した(p=0.05)。2.5mg/kgのシンバスタチンのみは、コントロールに比べて有意にはプラークを抑制しなかった。
【0182】
実施例A:
材料及び方法:
動物:
この研究の生存部分はCovance研究室(Greenfield, IN)で行なった。0.25%のコレステロール、3%のピーナツ油、及び3%のヤシ油を含有するResearch Diets Inc.製のHF/HC食餌(C30355)を3週間NZWウサギに与えた後、コレステロールレベルとLTB4生成に基づいて23匹の動物の治療群にランダム化した。治療開始時に250mg/dL未満のコレステロールレベルのウサギはさらなる分析から除去した。ウサギに毎日125gのウサギ用固形飼料を与え、研究期間を通して食品消費と体重を測定した。3週間後、ウサギにこれと同じ食餌を10週間続けるか(コントロール)、又は同食品処方中2.5mg/kgのシンバスタチンと組み合わせた0.05及び2.5mg/kgの用量の被験化合物115でウサギを治療した。別群のウサギは2.5mg/kgの用量のシンバスタチンのみで治療した。この時間中、コレステロール、化合物曝露、ALT及びAST活性、並びにex vivo LTB4生成用に治療0、2、4及び10週で血漿サンプルを取った。2、4及び10週でHDL及びLDLレベル用に血漿サンプルを取った。治療10週間後に動物を屠殺し、10%ホルマリンを灌流させ、それらの下行大動脈を解体して100%のホルマリンに入れてプロセシングのためBoehringer Ingelheim Pharmaceuticals Inc.に輸送した。
【0183】
ウサギのアテローム性動脈硬化の評価
血管を金属トレイのシリコーン表面にピンで止めてSunan IV染料で染色した後、下行大動脈内におけるアテローム性動脈硬化発生の程度を測定した。染色血管をNIS ElementsバージョンBR 3.1解析ソフトウェアを用いて撮影した。下行大動脈のプラーク面積の百分率を決定した。ホルマリンに固定、パラフィン包埋、及び5μm厚さで回転式ミクロトームを用いて、大動脈弓から開始する断面内の病巣形成を評価した後に腕頭動脈の組織学的評価を行なった。これらの断面をスライドガラスに貼り付けてヘマトキシリン及びエオシンで染色し、Spot-Advanceソフトウェアを備えたデジタルカメラを用いて撮影した。ImagePro Plusソフトウェアを用いる画像解析ソフトウェアでアテローム性動脈硬化病巣形成を定量化した。100μm離れた3つの異なる断面の平均を決定した。
【0184】
統計解析
各パラメーターの平均値をそれぞれ異なる治療群について計算し、コントロール値と比較した。一元配置ANOVAを利用して、Excell Statソフトウェアを使用する測定多重度のダネット検定を用いて治療群とコントロール群を比較した。予め計画された測定として化合物115治療群の平均値をスチューデントT検定によりシンバスタチンのみ群と個々に比較した。p<0.05レベルで統計学的有意性を考慮した。
アテローム性動脈硬化の発生
アテローム性動脈硬化の進行は、化合物115併用治療により用量依存様式で下行大動脈内で著しく抑制された(図1)。この減少は、0.05mg/kg及び2.5mg/kgの両用量群でコントロールと著しく異なった。観察された抑制は、0.05及び2.5mg/kgの用量群でコントロールに比べてそれぞれ-37%及び-50%であった。シンバスタチンのみはプラーク面積の26%減少を示したが、コントロールからは統計的に有意でなかった。しかしながら、2.5mg/kgの化合物115とシンバスタチンの高用量併用治療はシンバスタチンのみに比べてさらに34%の減少を示した(p=0.05)。
アテローム性動脈硬化の発生は、下行大動脈内のプラーク減少により測定したところ、アテローム性動脈硬化症のNZWウサギモデルにおけるシンバスタチンと併用した化合物115の治療によって著しく抑制された。観察されたプラーク面積の減少はシンバスタチン治療のみより多かった。
【0185】
使用方法
本発明の化合物は5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)の有効な阻害薬であり、ひいてはそれらはロイコトリエン生成を阻害することを示唆している。従って、本発明の一実施形態では、本発明の化合物又はその医薬的に許容できる塩を用いてロイコトリエン媒介障害を治療する方法を提供する。別の実施形態では、本発明の化合物又はその医薬的に許容できる塩を用いて心血管性、炎症性、アレルギー性、肺性及び線維性疾患、腎疾患及び癌を治療する方法を提供する。
理論に拘束されることを望むものではないが、FLAPの活性を阻害することによって、本発明の化合物は、5-LOによるアラキドン酸の酸化とその後の代謝に起因するLTsの生成を遮断する。従って、FLAP活性の阻害は、LTsによって媒介される種々の疾患を予防及び治療するための魅力的手段である。これらの疾患としては以下のものが挙げられる。
心血管疾患、例えばアテローム性動脈硬化症及び全ての関連障害、心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤、鎌状赤血球クリーゼ、虚血再灌流障害、肺動脈性肺高血圧症及び敗血症等;
アレルギー性疾患、例えば喘息、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アトピー性皮膚炎及びじん麻疹等;
線維性疾患、例えば喘息における気道リモデリング、特発性肺線維症、強皮症、石綿肺等;
肺性症候群、例えば成人呼吸促迫症候群、ウイルス性細気管支炎、閉塞型睡眠時無呼吸、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、及び気管支肺異形成症等;
炎症性疾患、例えば関節リウマチ、変形性関節症、痛風、糸球体腎炎、間質性膀胱炎、乾癬、炎症性腸疾患、炎症性疼痛、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、移植片拒絶、炎症性及びアレルギー性眼疾患等;
癌、例えば固形腫瘍、白血病及びリンパ腫等;及び
腎疾患、例えば糸球体腎炎等。
上記疾患及び状態の治療のため、治療的に有効な用量は一般的に本発明の化合物の投薬当たり約0.01mg〜約100mg/kg(体重);好ましくは投薬当たり約0.1mg〜約20mg/kg(体重)の範囲であろう。例えば、70kgの人への投与では、用量範囲は、本発明の化合物の投薬当たり約0.7mg〜約7000mg、好ましくは投薬当たり約7.0mg〜約1400mgであろう。ある程度のルーチン的な用量の最適化が最適な投与レベル及びパターンを決定するために必要とされることもある。1日1〜6回活性成分を投与してよい。
【0186】
一般投与及び医薬組成物
医薬品として用いる場合、は典型的に医薬組成物の形態で本発明の化合物を投与する。このような組成物は医薬業界で周知の手順を用いて調製可能であり、本発明の少なくとも1種の化合物を含む。また本発明の化合物を単独で投与してよく、或いは本発明の化合物の安定性を高め、特定の実施態様ではそれらを含む医薬組成物の投与を促進し、溶解又は分散の向上、拮抗活性の向上をもたらし、補助治療を与える等のアジュバントと組み合わせて投与してもよい。本発明の化合物を単独で使用してよく、或いは本発明の他の活性物質と併用してよく、任意に他の薬理学的に活性な物質と併用してもよい。一般に、治療的に有効な量又は医薬的に有効な量で本発明の化合物を投与するが、診断その他の目的のためには、より少ない量で投与してもよい。
【0187】
医薬組成物の投与の認められているいずれの様式を利用しても純粋形態又は適切な医薬組成物での本発明の化合物の投与を行なうことができる。従って、投与は、例えば、錠剤、座剤、丸剤、軟質弾性及び硬質ゼラチンカプセル剤、散剤、溶液、懸濁液、又はエアロゾル等の固体、半固体、凍結乾燥粉末、又は液体剤形、好ましくは正確な用量の簡単な投与に適した単位剤形の形態で、例えば、経口、頬側(例えば、舌下)、経鼻、非経口、局所、経皮、膣内、又は直腸内投与であり得る。医薬組成物は一般的に通常の医薬担体又は賦形剤及び活性薬としての本発明の化合物を含み、さらに、他の医療薬、医薬、担体、アジュバント、希釈剤、ビヒクル、又はその組み合わせを含んでよい。このような医薬的に許容できる賦形剤、担体、又は添加剤並びに種々の様式又は投与用の医薬組成物の製造方法は当業者に周知である。技術水準は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, A.Gennaro (ed.), Lippincott Williams & Wilkins, 2000; Handbook of Pharmaceutical Additives, Michael & Irene Ash (eds.), Gower, 1995; Handbook of Pharmaceutical Excipients, A.H.Kibbe (ed.), American Pharmaceutical Ass’n, 2000; H.C.Ansel and N.G.Popovish, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 5th ed., Lea and Febiger, 1990(それぞれ、技術水準をより良く記載するため、参照によってその全体が本明細書に組み入れられる)により証明される。
当業者が予想するように、特定の医薬製剤に利用される本発明の化合物の形態は、製剤が有効であるために必要とされる好適な物理的性質(例えば、水溶性)を有するように選択されるであろう(例えば、塩)。
【0188】
併用療法
本発明の化合物は単独で又は少なくとも1種の追加活性薬と組み合わせて投与し得る。従って、一実施形態では、本発明は、本発明の1種以上の化合物を少なくとも1種の追加薬と組み合わせて含む医薬組成物に関する。別の実施形態では、本発明は、LTB4によって媒介される疾患の治療方法であって、治療的に有効な量の本発明の1種以上の化合物を少なくとも1種の追加薬と組み合わせて投与する工程を含む方法に関する。
追加活性薬の非限定としては、スタチン(又はHMG-CoAレダクターゼ阻害薬);コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害薬(又は拮抗薬);フィブラート系薬剤、ナイアシン誘導体、Lp-PLA2阻害薬(例えば、ダラプラディブ、バレスプラディブ(varespladib))、抗血小板薬及び抗凝固薬が挙げられる。
一実施形態では、追加活性薬はスタチンである。別の実施形態では、追加活性薬は、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、及びシンバスタチンから成る群より選択されるスタチンである。
一実施形態では、本発明は、本発明の化合物115をスタチンと組み合わせて、特にアトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンと組み合わせて、さらに特にシンバスタチンと組み合わせて含む医薬組成物に関する。
一実施形態では、追加活性薬はCETP阻害薬である。別の実施形態では、追加活性薬はアナセトラピブ、ダルセトラピブ、エバセトラピブ、TA-8995(田辺三菱製薬)、ATH-03(Affris)、DRL-17822(Dr. Reddy’s)から成る群より選択されるCETP阻害薬である。さらに別の実施形態では、追加活性薬はダルセトラピブ及びアナセトラピブから選択される。
一実施形態では、追加活性薬はPCSK9阻害薬である。PCSK9阻害薬の好ましい例はアリロクマブ(alirocumab)である。別の実施形態では、前記PCSK9阻害薬は、2又は4週間毎に皮下投与される可能性が最も高いが、これに限定されない。
一実施形態では、追加活性薬はIL1β抗体である。別の実施形態では、前記IL1β抗体は、3カ月毎に皮下投与される可能性が最も高いが、これに限定されない。
一実施形態では、追加活性薬は重複する生物学的活性、例えば抗アテローム性動脈硬化作用を有するであろう。
一実施形態では、追加活性薬はアポA-1又はHDLである。別の実施形態では、アポA-1又はHDLは静脈内投与される可能性が最も高いが、これに限定されない。
図1
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