特許第6069781号(P6069781)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ユニオンの特許一覧

<>
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000002
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000003
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000004
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000005
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000006
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000007
  • 特許6069781-収納扉用タオルハンガー 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069781
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】収納扉用タオルハンガー
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/10 20060101AFI20170123BHJP
   A47B 95/02 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   A47K10/10 A
   A47B95/02 504E
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-215999(P2012-215999)
(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公開番号】特開2014-68744(P2014-68744A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2015年9月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000138613
【氏名又は名称】株式会社ユニオン
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100174768
【弁理士】
【氏名又は名称】金澤 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】青木 巧貴
(72)【発明者】
【氏名】酒井 治彦
(72)【発明者】
【氏名】宮本 尚幸
【審査官】 油原 博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−068557(JP,A)
【文献】 米国特許第04899971(US,A)
【文献】 米国特許第04352478(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/10
A47B 77/16、95/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納扉の扉本体の上方側に位置する下面壁と、下面壁の後端側から上方に延びる後面壁と、下面壁の前端側から上方に延びる持ち手部と、を有するレール状のライン取手を備えた収納扉に装着される収納扉用タオルハンガーであって、
前記ライン取手に固定される固定部と、固定部の前方側に延出されてタオルを掛止する掛止部と、を有し、
前記固定部は、前記持ち手部の上方に位置するベース部の下面側から、前記持ち手部の後面側に延びる第1延出部と、前記持ち手部の前面側に延びる第2延出部と、前記ベース部又は前記第1延出部から前記後面壁側に延びる第1支持体と、を備え、
前記第1延出部が前記持ち手部の後面側に当接し、前記第2延出部に支持された固定部材が前記収納扉に当接すると共に、前記第1支持体の先端部が前記後面壁に当接することにより前記収納扉に固定される収納扉用タオルハンガー。
【請求項2】
前記固定部が、前記掛止部の少なくとも両端近傍に設けられている請求項1記載の収納扉用タオルハンガー。
【請求項3】
前記固定部の長手方向の長さが、掛止部の長手方向の長さと略同一である請求項1記載の収納扉用タオルハンガー。
【請求項4】
前記固定部材がネジ部材であって、前記第2延出部に形成されたネジ孔に挿入されたネジの先端が収納扉に当接することにより前記収納扉に固定される請求項1から請求項3のいずれかに記載の収納扉用タオルハンガー。
【請求項5】
前記第2延出部から後方に向けて設けられた第2支持体の先端部が収納扉に当接することにより前記収納扉に固定される請求項1から請求項4のいずれかに記載の収納扉用タオルハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納扉に設けられたレール型のライン取手に装着される収納扉用タオルハンガーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
キッチンキャビネットや、洗面台等には、通常、引出や開き戸の収納スペースが設けられている。そして、その引出を出し入れしたり、開き戸を開閉するための取手が収納扉に設けられている。
【0003】
この取手の形状や構造は様々なものが存在し、例えば、コの字状の金具を引出等の収納扉(前板)に取り付けた構造は古くから存在する。また、近年では、安全性等も考慮された斬新なデザインの取手として、収納扉の扉本体の上端部に、扉本体の幅と略同一の幅を有する構造のものが種々存在する。このような取手は、キッチン等の全体を観察した際に、横方向の複数の引出等に連続するライン状模様として観察されることからライン取手と呼ばれている。
【0004】
ところで、キッチンや洗面台等では水を取り扱うため、タオルが頻繁に使用される。前述したコの字状の金具が収納扉に取り付けられている場合は、コの字状の金具にタオルを掛けることが可能であるが、ライン取手の場合、通常タオルを掛ける構造にはなっておらず、何らかのタオル掛けを取り付ける必要があった。
【0005】
上記問題を解決するものとして、例えば、ライン取手に装着するタオル掛けが知られている。このタオル掛けは、ライン取手に着脱自在に取り付けられる左右一対のベース部材と、左右一対のベース部材に、先端側が回動可能に、基端部がそれぞれ支持された左右一対のアーム部材と、左右一対のアーム部材の先端部に支持された掛止バーと、掛止バーが前記ライン取手の上側に位置すると共に平面的に収納家具の前面から離反した状態で、アーム部材を位置決めする位置決め機構とを備えているものである(例えば、特許文献1)。
【0006】
これにより、ライン取手に着脱自在に取り付けられる左右一対のベース部材に、掛止バーを支持しているアーム部材が回動可能に支持されているので、ライン取手に取り付けても取手として使用されにくく、破損のおそれが少なくなると共に、左右一対のアーム部材を、位置決め機構によって、掛止バーがライン取手の上側に位置する状態で位置決めすることができるようになっているので、タオルを掛ける際は、アーム部材を、掛止バーがライン取手の上側に位置する状態で位置決めすることによって、掛けたタオルが手元により近くなって、使い勝手がよいとされるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−229742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記構造のタオル掛けは、種々あるライン取手を備えた収納扉のなかでも、収納扉の扉本体の上方側に位置する下面壁と、下面壁の後端側から上方に延びる後面壁と、下面壁の前端側から上方に延びる持ち手部と、を有するレール状のライン取手(いわゆるL字状ライン取手)を備えた収納扉に装着することができないものであった。
【0009】
そこで、本発明はこの問題点を解決すべく、いわゆるL字状ライン取手を備えた収納扉に簡便な作業で着脱可能に装着できるとともに、強固に固定可能な収納扉用タオルハンガーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上述した課題を解決するために下記の手段を講じている。
【0011】
本発明の収納扉用タオルハンガーは、収納扉の扉本体の上方側に位置する下面壁と、下面壁の後端側から上方に延びる後面壁と、下面壁の前端側から上方に延びる持ち手部と、を有するレール状のライン取手を備えた収納扉に装着される収納扉用タオルハンガーであって、前記ライン取手に固定される固定部と、固定部の前方側に延出されてタオルを掛止する掛止部と、を有し、前記固定部は、前記持ち手部の上方に位置するベース部の下面側から、前記持ち手部の後面側に延びる第1延出部と、前記持ち手の前面側に延びる第2延出部と、前記ベース部又は前記第1延出部から前記後面壁側に延びる第1支持体と、を備え、前記第1延出部が前記持ち手部の後面側に当接し、前記第2延出部に支持された固定部材が前記収納扉に当接すると共に、前記第1支持体の先端部が前記後面壁に当接することにより前記収納扉に固定されるものである。
【0012】
前記固定部は、前記掛止部の少なくとも両端近傍に設けることができる。
【0013】
前記固定部の長手方向の長さは、掛止部の長手方向の長さと略同一とすることができる。
【0014】
前記固定部材がネジ部材であって、前記第2延出部に形成されたネジ孔に挿入されたネジの先端が収納扉に当接することにより前記収納扉に固定できる。
【0015】
前記第2延出部から後方に向けて設けられた第2支持体の先端部が収納扉に当接することにより前記収納扉に固定できる。
【発明の効果】
【0016】
上述した本発明に係る収納扉用タオルハンガーによれば、いわゆるL字状のライン取手を備えた収納扉に簡便な作業で着脱可能に装着できるとともに、強固に固定可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態に係る収納扉用タオルハンガーの斜視図である。
図2図1の収納扉用タオルハンガーを、固定部材を持ち手部に当接させて、収納扉に装着させた状態を示す断面図である。
図3図1の収納扉用タオルハンガーを、固定部材を扉本体に当接させて、収納扉に装着させた状態を示す断面図である。
図4】掛止部の基部の幅と略同じ幅の固定部で構成した収納扉用ハンガーの斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る収納扉用タオルハンガーの(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)A―A線断面図、(e)B−B線断面図である。
図6】第2実施形態の収納扉用タオルハンガーを、収納扉に取り付けた状態を示す斜視図である。
図7】本発明の第3実施形態に係る収納扉用タオルハンガーを、収納扉に取り付けた状態を示す一部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。収納扉4が設けられたキッチンキャビネット等を設置した状態において、天井側を上方とし、床面側を下方とする。また、収納扉4に本発明の収納扉用タオルハンガーH(以下、タオルハンガーHという。)を装着した状態において、タオル5が掛止される側を前方とし、収納スペース側を後方とする。
【0019】
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係るタオルハンガーHを示す斜視図である。このタオルハンガーHは、収納扉4の扉本体41の上方側に位置する下面壁43と、下面壁43の後端側から上方に延びる後面壁44と、下面壁43の前端側から上方に延びる持ち手部45と、を有するレール状のライン取手42(いわゆるL字状ライン取手42)を備えた収納扉4に装着されるものである。
【0020】
ライン取手を備えた収納扉とは、扉本体に、例えばアルミ等の金属部材から形成されたライン取手を取り付けたものや、木製等の収納扉の上方側を刳り抜いてライン取手を形成した、扉本体と一体のもの等を含む。また、下面壁が湾曲した略J字状のライン取手も当然に含むものである。
【0021】
タオルハンガーHは、L字状ライン取手42を備えた収納扉4に固定される固定部1と、固定部1の前方に延出されてタオル5を掛止する掛止部2とから構成される。
【0022】
固定部1は、タオルハンガーHを収納扉4に装着させた状態において、持ち手部45の上方に位置するベース部11の下面側から、持ち手部45の後面側45bに延びる第1延出部12と、持ち手部45の前面側45aに延びる第2延出部13と、ベース部11又は第1延出部12から後面壁44側に延びる第1支持体14とを備え、第1延出部12が持ち手部45の後面側45bに当接し、第2延出部13に支持された固定部材3が収納扉4に当接すると共に、第1支持体14の先端部14aが後面壁44に当接することにより収納扉4に固定される。
【0023】
ベース部11は、ライン取手42の持ち手部45の上方に位置し、第1延出部12と第2延出部13とを延出させる基部となるものである。また、図1及び図2に示すタオルハンガーHにおいては、第1支持体14と掛止部2とを延出させる基部となるものである。
【0024】
ベース部11は、長尺状に形成され、収納扉4に装着させた状態において持ち手部45の上端側を覆う。ベース部11の長手方向の長さは、後述する掛止部2の長手方向の長さと略同一である。
【0025】
第1延出部12は、タオルハンガーHを収納扉4に装着させた状態において、持ち手部45の後面側45bと当接されるものである。第1延出部12は、タオルハンガーHが収納扉4に装着された状態において、ベース部11の下面側からベース部11の下面に対して略垂直に延出し、持ち手部45の後面側45bに位置する。当該第1延出部12は、第1延出部12の少なくとも一部が、持ち手部45の後面側45bの一部と当接可能であれば良い。
【0026】
第1延出部12の延出方向の長さは、持ち手部45の後面側45bの高さよりも短く、持ち手の部の裏面側に当接可能な適宜の長さであれば良い。図2に示すライン取手42のように、下面壁43の前端側近傍から湾曲部を設けた後、直線部を有しながら上方に延びる持ち手部45の場合は、例えば、第1延出部12の先端縁が湾曲部に当接しない長さとすれば、より強固に固定されると共に体裁よく固定でき好ましい。
【0027】
第1延出部12の横方向の長さは、図示の例ではベース部11の長さと同じ長尺状に形成されているが、例えば、ベース部11の長手方向に間隔を有して複数配設されるものであってもよい。
【0028】
また、第1延出部12の下端側には前方に向けて突出する突部12aを設けることができる。突部12aは、タオルハンガーHが収納扉4に固定された状態において、持ち手部45の後面側45bと当接するものである。第1延出部12が持ち手部45の後面に対して略平行に設けられていない場合であっても、突部12aが当接することにより安定した固定状態とすることができる。また、突部12aは、長尺状であっても良いし、間隔を有して複数配設されるものであってもよい。
【0029】
第2延出部13は、持ち手部45の前面側45aに当接される固定部材3を支持するものである。第2延出部13は、タオルハンガーHが収納扉4に装着された状態において、ベース部11の下面側からベース部11の下面に対して略垂直に延出され、持ち手部45の前面側45aに位置する。つまり、第2延出部13は、ベース部11を介して、第1延出部12と略平行に延出し、第1延出部12に向き合う位置に設けられる。
【0030】
また、第2延出部13には、適宜の位置にネジ孔15が形成されており、ネジ孔15に挿入された固定部材3であるネジ部材31の先端が収納扉4に当接する。ネジ孔15の先端は、図2示すように、収納扉4に備えられたライン取手42の持ち手部45の前面側45aに当接させることもできるし、図3に示すように、収納扉4の扉本体41の前面側に当接させることもできる。なお、扉本体41の前面側に当接する場合、扉本体41の上端近傍に当接することとすれば、固定状態がより安定する。また、ネジ部材31をノブ付きネジとすれば、タオルハンガーHを収納扉4に、より簡便な作業で着脱可能に装着できる。
【0031】
そして、持ち手部45が、第2延出部13に支持された固定部材3であるネジ部材31と、第1延出部12とに挟持されることによりタオルハンガーHが収納扉4に固定される。
【0032】
なお、弾性部材等を介して、ネジ部材31の先端と収納扉4とを当接させてもよい。
【0033】
第1支持体14は、先端部14aがライン取手42の後面壁44に当接することで、主として、収納扉4に装着されたタオルハンガーHの上方への回動を阻止するものである。本実施形態の第1支持体14は、収納扉4にタオルハンガーHを装着させた状態において、ベース部11の後端縁からライン取手42の後面壁44側に向けて斜め上方に延びるように形成されている。これにより、第1支持体14の先端部14aが後面壁44に当接されると共に、第1支持体14によって、後面壁44と下面壁43と持ち手部45とから形成されるライン取手42の溝部分が覆われ、溝に埃、ごみ等が侵入することを防止できると共に掃除も簡便に行うことができる。
【0034】
先端部14aは、後面壁44に当接できればどのような形状でもよいが、例えば、図1及び図2に示すように、半球状とすることもできるし、後面壁44の傾斜に沿うような形状としてもよい。
【0035】
なお、弾性部材等を介して、第1支持体14と後面壁44とを当接させてもよい。
【0036】
第1支持体14は、後面壁44側に向けて垂直方向又は斜め下方に延びるように形成することもできる。また、ベース部11の後端縁から間隔を有して複数の第1支持体14を設けることとしてもよい。
【0037】
また、第1支持体14は第1延出部12から、後面壁44に向けて延出させても良い。
【0038】
掛止部2は、タオル5を掛止するもので固定部1の前方側に延出するように設けられており、基部21と掛止バー22とから構成される。掛止部2は、タオル5を収納扉4と離間した状態で掛止できれば、どのような構成のものでもよく、適宜のデザインにすることができる。例えば、図1に示すように、ベース部11の前端縁の両端近傍から、それぞれ前方に延びる基部21と、その基部21の先端同志を繋ぐ掛止バー22とから形成される。基部21は、ベース部11に対して水平に延びた後、下方に湾曲するように形成すれば、第2延出部13に支持されたネジ部材31の頭部又ノブ付きネジのノブが覆われ体裁がよい。
【0039】
掛止部2の基部21は、図4に示すように、ベース部11に対して水平に延びるだけの構成とすることもできるし、ベース部11に対して水平方向よりも上方斜めに延びる構成(図示しない。)、可動可能な構成等、種々の構造とすることができる。
【0040】
また、掛止部2は、第2延出部13から前方側に延出する構成とすることもできる。
【0041】
また、固定部1を掛止部2の少なくとも両端近傍に設ける構成とすることもできる。例えば、図4に示すように、掛止部2の基部21の幅と略同じ幅の固定部1とすることもできる。
【0042】
このようにして構成されるタオルハンガーHは図2及び図3に示すように、次のようにして装着される。まず、持ち手部45の上方にベース部11を配置し、持ち手部45の後面側45bに第1延出部12、持ち手部45の前面側45aに第2延出部13をそれぞれ位置させる。そして、第2延出部13に支持された固定部材3であるネジを締め、ネジの先端を収納扉4の前面側に当接させ、第1延出部12を持ち手部45の後面側45bに当接させると共に、第1支持体14の先端部14aをライン取手42の後面壁44に当接させる。
【0043】
以上、説明した本発明の実施形態に係るタオルハンガーHによれば、ネジ締めだけの簡便な作業により、L字状のライン取手42を備える収納扉4に着脱可能に装着できる。また、第1延出部12が持ち手部45の裏面側に当接し、第2延出部13に支持された固定部材3が収納扉4に当接することで、収納扉4が、第1延出部12と固定部材3とに挟持され、収納扉4に装着されたタオルハンガーHの、主として、横方向への移動、下方への回動を阻止できると共に、第1支持体14の先端部14aが後面壁44に当接することにより、主として、タオルハンガーHの上方への回動を阻止できる。つまり、いわゆるL字状のライン取手42を備える収納扉4に簡便な作業で着脱可能に装着できると共に、揺動することなく強固に固定可能となる。
【0044】
図5は、本発明の第2実施形態に係るタオルハンガーHの正面図、背面図、右側面図、正面図のA−A線断面図、背面図のB−B線断面図である。本実施形態のタオルハンガーHの基本的な構成は、第1実施形態と同様であるが、以下の点で異なる。
【0045】
図6に示すように、第2延出部13から後方に向けて第2支持体16を設けている。第2支持体16は、タオルハンガーHが収納扉4に装着された状態において、収納扉4にその先端部16aが当接するものである。
【0046】
第2支持体16は、図5及び図6に示すように、第2延出部13の下端を後方に向けてL字状に湾曲させたものとすれば、安全で体裁のよいものとなるが、収納扉4に当接可能であれば、どのような形状でも構わない。
【0047】
また、固定部材3を収納扉4の持ち手部45の前面側45aに当接させ、第2支持体16を収納扉4の扉本体41の前面側に当接させる構成とすれば、さらに安定かつ強固に固定可能となるので好ましい。
【0048】
また、図6に示すように、扉本体41を保護するために、弾性部材6を介して第2支持体16と扉本体41とを当接させることもできる。
【0049】
以上説明した本発明の実施形態に係るタオルハンガーHによれば、第2支持体16が収納扉に当接して固定されるため、タオルハンガーの下方への回動をさらに阻止することができ、より安定かつ強固に固定可能となる。
【0050】
図7(a)(b)は、本発明の第3実施形態に係るタオルハンガーHを、収納扉4に取り付けた状態を示す一部拡大斜視図である。本実施形態のタオルハンガーHの基本的な構成は、第1実施形態及び第2実施形態と同様であるが、以下の点で異なる。
【0051】
第3実施形態のタオルハンガーHは、第2延出部13に支持され、収納扉4の前面側に当接される固定部材3が異なる。第2延出部13と収納扉4との間に設けられた間隙に、固定部材3である嵌合体32を嵌合させることにより、嵌合体32は第2延出部13に支持され、収納扉4の前面側に当接される。
【0052】
つまり、収納扉4が、第2延出部13に支持された固定部材3である嵌合体32と、第1延出部12とに挟持されることによりタオルハンガーHが収納扉4に固定される。
【0053】
嵌合体32は、第2延出部13と収納扉4との間に設けられた間隙に嵌合し得る短形板体に形成される。例えば、図7(a)に示すような楔形状とすることができる。
【0054】
以上説明した本発明の実施形態に係るタオルハンガーHによれば、固定部材3である嵌合体32を嵌合させることで、いわゆるL字状のライン取手42を備える収納扉4に揺動することなく、より強固に固定可能となる。
【0055】
当該発明は、上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、固定部1の形状、掛止部2の形状、固定部材3の形状、寸法、材質等を適宜変更して実施することが可能である。また、一部構成を省略した構成とすることができるのは勿論である。
【符号の説明】
【0056】
H 収納扉用タオルハンガー
1 固定部
11 ベース部
12 第1延出部
12a 突部
13 第2延出部
14 第1支持体
14a 先端部
15 ネジ孔
16 第2支持体
16a 先端部
2 掛止部
21 基部
22 掛止バー
3 固定部材
31 ネジ部材
32 嵌合体
4 収納扉
41 扉本体
42 ライン取手
43 下面壁
44 後面壁
45 持ち手部
45a 前面側
45b 後面側
5 タオル
6 弾性部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7