(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
圃場から作物を引き抜いて搬送する引抜搬送装置(24)を設け、該引抜搬送装置で搬送された作物を貯留する貯留部材(78)を設け、この作物を搬送しながら根部を除去する調製搬送装置(104)を設け、該調製搬送装置(104)から排出される作物を収容する収容部(113)を設け、
前記引抜搬送装置(24)に作物の茎葉部の切断位置を揃える位置揃え装置(54,213)を設け、該位置揃え装置(54,213)で揃えた作物の茎葉部を切断する茎葉切断装置(61)を設け、該茎葉切断装置(61)の下方に落下する作物を受けて左右一側から左右他側に搬送する作物搬送装置(75)を設け、該作物搬送装置(75)の搬送終端側に前記貯留部材(78)を設け、該貯留部材(78)の左右他側に前記調製搬送装置(104)の搬送始端側を設けたことを特徴とする農作物収穫機。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施の形態について説明する。
図1から
図16に示すとおり、実施例の一つとして示す農作物収穫機の一種である玉葱収穫機は、機体を走行させる走行部Aと、操縦者が搭乗する操縦部Bと、機体左右一側で圃場から玉葱を引き抜いて機体後上側に搬送する収穫部Cと、該収穫部Cから玉葱を引き継いで機体後方に搬送しながら茎葉部を切断する茎葉切断部Dと、茎葉切断部Dから落下した玉葱を貯留する一時貯留部Eと、一時貯留部Eに貯留された玉葱を作業者が移動させると玉葱を機体左右一側から左右他側へと搬送しながら玉葱に残る茎葉部と根部とを除去する調製搬送部Fと、該調整搬送部Fから排出される玉葱の収容部材を配置する収容部Gから構成される。
なお、本件においては、平面図において、機体の進行方向に対して右側を機体左右一側、機体の進行方向に対して左側を機体左右他側と称する。以下、各部の詳細を具体的に記載する。
まず、走行部Aの構成について説明する。
図1から
図3で示すように、メインフレーム1の下方に機体前部側の左右駆動スプロケット2,2と機体後部側の左右従動輪3,3と、該左右駆動スプロケット2,2と左右従動輪3,3との間に取り付けた複数の転輪4,4・・・の周りに左右ベルト5,5を巻き掛けて左右のクローラ6L,6Rを構成する。そして、該左右クローラ6L,6Rの左右駆動スプロケット2,2を、エンジン7の動力が伝動されるミッションケース8から左右両側に延出させた左右ドライブシャフト9,9に取り付け、一定の左右間隔を設けて左右クローラ6L,6Rを該メインフレーム1に取り付ける。
次に、操縦部Bの構成について説明する。
図1、
図2で示すように、前記メインフレーム1の右側上部に操縦部フレーム10を取り付け、該操縦部フレーム10には操縦座席11を取り付けると共に、機体前側に操縦パネル12を取り付ける。そして、該操縦パネル12に機体の前後進及び走行速度を切り換える変速操作レバー13を取り付けると共に、機体の左右旋回操作及び収穫部Cの作業高さを操作する昇降操作レバー14を取り付ける。
また、前記操縦部フレーム10の機体左右他側(機体右側)にエンジン7を冷却するラジエータ(図示省略)を保護すると共に冷却風を取り込むラジエータカバー10aを着脱自在に取り付けることにより。操縦部Bが構成される。
上記構成により、変速操作レバー13や昇降操作レバー14のような、1本で複数の操作を行える操縦部材を設けることによって、機体の操縦が容易になるため操縦者の作業を軽減することができる。
次に、収穫部Cの構成について説明する。
図4、
図5(a)(b)で示すとおり、左右の引抜フレーム15,15の搬送始端側に、左右方向に回動自在な条数調節フレーム151をそれぞれ設け、該左右の条数調節フレーム151,151の前端部に左右の従動プーリ16,16を回転自在に装着する。該左右の条数調節フレーム151,151の回動支点は、条数調節フレーム151,151の後端部よりも前方で、且つ玉葱の茎葉部が挟持される側とは反対側に設ける。そして、該条数調節フレーム151,151の回動支点よりも搬送始端側寄りに、条数調節フレーム151,151を回動させて玉葱の引抜条数を1条または2条に切り替える条数切替レバー152,152を回動操作自在に設ける。
該条数切替レバー152,152は、収穫部Cの左右の外側端側に突出する方向に操作すると、条数切替レバー152,152のロック状態が解除され、条数調節フレーム151,151が回動可能となり、引抜条数を変更できる状態になると共に、収穫部Cの左右幅内に収まる方向に操作すると、条数切替レバー152,152の下端部が引抜フレーム15,15に接触してロック状態となり、作業中に条数が切り替わることを防止する構成とする。
なお、左右の条数調節フレーム151,151の回動範囲は約90度とすると、ロック状態とロック解除状態がわかりやすくなるので、操作性が向上する。
また、前記左右の引抜フレーム15,15の搬送終端側に油圧式無段変速装置(図示省略)の駆動力を受けて回転する左右の駆動プーリ17,17を設け、該左右の駆動プーリ17,17と左右の従動プーリ16,16に亘って、玉葱の茎葉部を左右から挟持して引き抜く引抜搬送ベルト18,18をそれぞれ巻回すると共に、該左右の引抜搬送ベルト18,18に接触して弛みの発生を防止する複数のテンションローラ19を回転自在に配置する。該左右の引抜搬送ベルト18,18は、機体内側の面を互いに接触させて、玉葱の引抜搬送経路Rを形成する。さらに、前記左右の条数調節フレーム151,151の回動支点よりも後側に、該左右の条数調節フレーム151,151が2条引抜位置に操作された時に左右の引抜搬送ベルト18,18に接触して引抜搬送始端部の左右間隔を2条分に変更する条数切替テンションローラ153,153を回転自在に取り付ける。該左右の条数切替テンションローラ153,153よりも前側には、引抜搬送始端側の左右の引抜搬送ベルト18,18を内側から張圧する複数の前側テンションローラ154,154…をそれぞれ回転自在に設ける。そして、前記左右の条数調節フレーム151,151のうち、左右の条数切替テンションローラ153,153よりも後側で且つ引抜搬送経路R側に延設フレーム151a,151aを取り付け、該左右の延設フレーム151a,151aの前後方向に亘って、条数調節フレーム151,151を2条引抜位置に操作すると引抜搬送ベルト18,18に接触して押圧し、挟持力を強くする複数の後側テンションローラ155,155…をそれぞれ回転自在に設ける。
なお、左右の後側テンションローラ155,155…を、取付位置を左右交互にずらして配置すると、2条分の引き抜きを行う際、強い挟持力を引抜搬送経路Rの始端側に生じさせることができるので、玉葱の茎葉部を掴み損なうことが防止され、作業能率が向上する。前記左右の延設フレーム151a,151aの後方には、平面視でL字形状の支持フレーム151b,151bの基部側を設け、該左右の支持フレーム151b,151bの端部側は、条数調節フレーム151,151が1条引抜位置でも2条引抜位置でも、引抜搬送ベルト18,18の巻回域よりも外側に向かって突出する配置とする。そして、該左右の支持フレーム151b,151bの端部に、引抜搬送ベルト18,18を巻回域の外側から押圧し、引抜搬送ベルト18,18の左右方向への弛みを抑える外側テンションローラ156,156を回転自在に設ける。
なお、左右の外側テンションローラ156,156の取付位置を、前記後側テンションローラ155,155…の配置に合わせて前後方向にずらしておくと、引抜搬送ベルト18,18にかかる挟持力が左右でほぼ同じとなるため、玉葱の茎葉部をバランスよく掴むことができるので、玉葱の引抜が確実に行われ、作業能率が向上する。
さらに、前記左右の条数調節フレーム151,151の前端部で且つ下面側に、後述する縦引起し装置25及び横引起し装置26によって持ち上げられず、圃場面に垂れ下がっている玉葱の茎葉部を掻き分ける分草ロッド157,157を前方に向けて配置する。該左右の分草ロッド157,157は機体前側ほど左右幅の広くなる平面視八の字状に配置すると共に、取付位置を前後方向で変更して突出量を調節可能に構成すると共に、左右方向に回動させて掻き込み幅を調節可能に構成する。
なお、調節可能な突出量は、圃場に植生する玉葱同士の前後間隔の平均値に該当する50〜100mm程度とすると、余分な茎葉を持ち上げることが無く、茎葉部の絡み付きを確実に防止できるので、茎葉部が引っ張られて玉葱が挟持される前に引き抜かれることが防止され、圃場に残された玉葱の回収が不要となり、作業能率が向上する。
また、調節可能な回動量は、平均的な玉葱の半径に該当する20mmから40mm程度とすると、玉葱が分草ロッド157,157に接触し、傷付くことが防止されると共に、隣接条の玉葱の茎葉部を掬い上げることが無く、隣接条の玉葱を土中から引き抜き、次の引抜作業時に引抜搬送装置24が玉葱を挟持できなくなることが防止される。
そして、
図1及び
図2で示すとおり、前記機体フレーム1の上方に左右横軸21を回動支点として上下方向に回動自在な作業部フレーム20を取り付け、該作業部フレーム20の後端部に前記左右の駆動プーリ17,17に駆動力を伝動する伝動ケース22を、回動支点Xを中心として上下回動自在に取り付ける。また、前記機体フレーム1と作業部フレーム20とを昇降シリンダ23で連結し、該昇降シリンダ23を操縦部Bで操作可能に取り付けて引抜搬送装置24を構成する。
前記伝動ケース22は、引抜搬送装置24だけでなく、後述する位置揃え装置54L,54R、排葉搬送装置65及び残葉搬送装置70にも駆動力を供給するものである。
また、該引抜搬送装置24の前方に玉葱の茎葉部を引き起こす縦引起し装置25と、該縦引起し装置25が引起した茎葉部を掬い上げる横引起し装置26を設けると共に、該横引起し装置26の前部に分草杆27と、ハンドル29を回すと上下伸縮する伸縮ロッド30の下端部に、圃場面に接地して前記引抜搬送装置24の圃場との接触を防止する回転自在なゲージ輪31を設ける。
さらに、
図2及び
図5(a)(b)で示すとおり、前記エンジン7から駆動力を得て前記縦引起し装置25に駆動力を供給する分岐伝動ケース28を作業部フレーム20の前部に取り付け、該分岐伝動ケース28の出力軸28aの端部にテーパ形状の偏心カム28bを偏心させて軸着する。そして、該偏心カム28bの回転によって上下及び左右に振動する振動ロッド32の基部を装着し、該振動ロッド32の端部にスフェリカルジョイント(ピロボール)32aを設け、該スフェリカルジョイント32aにスライドブッシュ33aを介して左右他側の振動フレーム33の後部側を回動自在に取り付ける。該スライドブッシュ33aの端部にはブーツカバー33bを設け、スライドブッシュ33aやスフェリカルジョイント32aに泥土や葉屑等の夾雑物の進入を防止する。
さらに、前記スライドブッシュ33aに伝動シャフト33cを設け、該伝動シャフト33cの左右一側端部に左右一側の振動フレーム33の後部側を回動自在に設ける。また、左右の振動フレーム33,33を後下がり傾斜姿勢とし、これらの前端部を作業部フレーム20に装着し、該左右の振動フレーム33,33の前後中間部に、玉葱の左右の土を振動によって解す左右の振動ソイラ34,34をボルトとナット等の固定部材を介して取り付ける。該左右の振動フレーム33,33と左右の振動ソイラ34,34には固定部材を取り付ける取付孔部を複数個所に形成し、圃場条件や作業時期、玉葱の品種に合わせて配置を調節可能に構成している。
そして、前記引抜搬送装置24で搬送中の玉葱に接触し、表面に付着している泥土を除去する左右の泥落し体34a,34aを、該振動ソイラ34,34の取付部よりも機体後側に装着すると共に、前記引抜搬送通路Rの下方に引抜搬送装置24で搬送中の玉葱の下端部に伸びているヒゲ根を切断する尻部切断装置35を設けて、収穫部Cを構成する。
上記構成により、一つの引抜搬送装置24で玉葱の1条掘りと2条掘りを選択的に行うことができるので、一台の玉葱収穫機で様々な作業条件に対応することが可能となる。
この1条掘りと2条掘りの調節は、条数切替レバー152,152の操作のみで行うことができるので、掘取条数の切替操作が容易であり、作業能率が向上する。
そして、左右の条数切替テンションローラ153,153を、左右の条数調節フレーム151,151を2条掘り位置に回動操作すると引抜搬送ベルト18,18に接触する構成としたことにより、引抜搬送装置24の搬送始端部の左右間隔を広くすることができるので、2条分の玉葱の茎葉部をこの左右間隔部で案内してから引き抜くことができ、茎葉部を掴み損なうことが防止されるため、抜き残された玉葱の回収作業が不要となる。
また、左右の条数調節フレーム151,151の後部に設けた延設フレーム151a,151aに後側テンションローラ155,155…を設け、左右の条数調節フレーム151,151を2条掘り位置に回動操作すると引抜搬送ベルト18,18に接触する構成としたことにより、左右の条数切替テンションローラ153,153の後方位置の挟持力を強くすることができるので、左右間隔部に案内されてきた茎葉部を確実に掴んで引き抜くことができ、玉葱の抜き残しがより確実に防止される。
一方、1条掘りの時には条数切替テンションローラ153,153と後側テンションローラ155,155…が引抜搬送ベルト18,18から離間することにより、引抜搬送装置24の搬送始端側の挟持力が強くなり過ぎることが防止されるので、強い挟持力が掛かり続けて茎葉部がすり潰されて玉葱の根部が搬送途中で落下することが防止され、玉葱を拾い集める作業が不要となって作業者の労力が軽減されると共に、落下の衝撃で玉葱が傷付くことが防止され、玉葱の商品価値が維持される。
さらに、外側から引抜搬送ベルト18,18を押圧する左右の外側テンションローラ156,156を設けたことにより、引抜搬送ベルト18,18が弛み、外側に向かって広がることを防止することができるので、引抜搬送ベルト18,18がカバー(図示省略)等に接触して摩耗することや、接触の際に外れることが防止されるため、引抜搬送ベルト18,18の耐久性が向上する。
そして、機体前側に分草杆27を備える横引起し装置26と、縦引起し装置25を設けることによって、圃場に倒伏した玉葱の茎葉を掻き上げながら収穫作業ができ、収穫する玉葱の視認性が向上するので引き抜き位置が合わせやすく、作物の抜き残しが減少するため作業能率が向上する。
また、テーパ形状の偏心カム28bを分岐伝動ケース28の出力軸28aに装着し、この偏心カム28bに振動ロッド32を設けて上下及び左右に振動可能に構成したことにより、玉葱の周囲の土を上下方向だけでなく左右方向の振動でより細かく解すことができるので、玉葱が引抜搬送装置24に確実に引き抜かれて抜き残しの発生が防止され、抜き残し玉葱を収穫する作業が不要となり、作業能率が向上すると共に作業者の労力が軽減される。
そして、振動ロッド32の端部にスフェリカルジョイント32aを設け、このスフェリカルジョイント32aにスライドブッシュ33aを介して左右他側の振動フレーム33を設けたことにより、振動ソイラ34,34の左右方向の振動幅を拡げることができるので、玉葱の周りの土の解れがいっそうよくなり、抜き残し玉葱が減少する。
これに加えて、左右の振動の際に生じる負荷が軽減されるため、振動ロッド32や振動フレーム33の耐久性が向上する。
さらに、伝動シャフト33cを介して左右一側の振動フレーム33を設け、左右一側の振動フレーム33にはスフェリカルジョイント32aやスライドブッシュ33aを設けないことにより、隣接する玉葱があり土が固い側(未掘り側)は上下のみの振動で土を解すので、土が固い側の振動ソイラ34にかかる抵抗が小さくなり、振動ソイラ34や振動フレーム33の耐久性が向上する。なお、上下及び左右方向に振動する左右他側の振動ソイラ34は、既に玉葱が掘り起こされており土が柔らかい側(既掘り側)の土を解すので、比較的負荷が小さく、耐久性に問題が生じることはない。
そして、左右の泥落し体34a,34aを設けたことにより、搬送中の玉葱に付着した泥土を除去することができるので、機体の掃除にかかる時間が短縮されてメンテナンス性が向上すると共に、作業者や選別作業者が玉葱の形状や傷等の異常の有無を目視することができるので、玉葱の選別精度が向上する。
さらに、ハンドル29を回すと上下伸縮する伸縮ロッド30の下端部にゲージ輪31を設けたことによって、ゲージ輪31を圃場面に接地させるとそれ以上引抜搬送装置24が下降しなくなるので、操縦者の操縦ミスや予期せぬ地面の凹凸によって引抜搬送装置24の下端部が圃場面に接触して破損することが防止される。
そして、機体フレーム9と左右横軸21を回動支点として上下方向に回動自在な作業部フレーム20とを昇降シリンダ23で連結し、昇降シリンダ23を操縦部Bの昇降操作レバー14を操作することによって伸縮させる構成としたことによって、昇降操作レバー14の操作により収穫部C全体の上下高さを調節することができるので、収穫部Cの引抜搬送始端部の位置を上下方向に調節しするとともに圃場に植生する玉葱の適切な引き抜き高さに合わせて引抜搬送始端部の位置調節を行え、玉葱の抜き残しが防止されるので作業能率が向上する。
また、旋回時に収穫部Cを上昇させておくと、収穫部Cの下端部が圃場に接触しにくくなるため、旋回動作がスムーズに行われて作業能率が向上する。
次に、茎葉切断部Dについて説明する。
図1及び
図6から
図10で示すとおり、前記伝動ケース22に駆動力を伝道する左右の伝動軸36,36を取り付け、該左右の伝動軸36,36の上部に左右伝動ケース37,37を取り付けると共に、該左右の伝動ケース37,37内に複数のギアを噛み合わせて構成する左右の第1ギアユニット38,38を機体前側に向かって取り付ける。また、前記伝動ケース22内部の左右の伝動軸36,36に左右の第2ギアユニット39,39を機体後側に向かって取り付け、該左右の第2ギアユニット39,39の後端部に左右の第1出力軸40,40を機体上方に向けて軸着する。
そして、前記の左右第1ギアユニット38,38の前端部に左右の第2出力軸41,41を機体下方に向けて軸着し、該左右の第2出力軸41,41に左右の位置揃え駆動スプロケット42,42を軸着する。さらに、前記左右伝動ケース37,37の前下部に側面視L字型の左右の位置揃えフレーム43,43を取り付け、該位置揃えフレーム43,43に機体左右方向の孔部44,44を形成し、該孔部44,44に左右の位置揃え従動スプロケット45,45を軸着した左右回転軸46,46を取り付ける。また、該位置揃え従動スプロケット45,45と位置揃え駆動スプロケット42,42との前後間で且つ位置揃え駆動スプロケット42,42よりも機体内側位置に左右の位置揃えテンションスプロケット47,47を回転自在に取り付ける。さらに、該位置揃えテンションスプロケット47,47と位置揃え駆動スプロケット42,42と位置揃え従動スプロケット45,45とに左右の位置揃えチェーン48,48を無端状に巻回する。該左右の位置揃えチェーン48,48には、位置揃えチェーン48,48の上下及び搬送経路側を覆う、複数のチェーンカバー51,51…を、位置揃えチェーン48,48の全域に亘って取り付けることにより、茎葉部が位置揃えチェーン48,48に接触して千切られ、引抜搬送装置24の搬送途中で玉葱が下方に落下することを防止できる。
なお、前記位置揃え駆動スプロケット42,42は、位置揃え従動スプロケット45,45及び位置揃えテンションスプロケット47,47よりも小径のものを用いてもよい。
そして、前記伝動ケース37,37に左右の受け板49,49を前後方向に位置調節可能に取り付け、該受け板49,49と位置揃えフレーム43,43との間に、前記位置揃え従動スプロケット45,45を付勢して位置揃えチェーン48,48に生じる弛みを吸収させる左右の付勢バネ50,50を取り付ける。該付勢バネ50,50は、受け板49,力を変更することができ、玉葱の種類や生育状態、茎葉部の平均的な太さに応じて変更することで、様々な作業条件に対応することができる。
また、前記左右の位置揃えフレーム43,43に機体左右方向の孔部44,44を形成、該孔部44,44に位置揃え従動スプロケット45,45の回転軸46,46を貫通させて設けたことにより、位置揃え従動スプロケット45,45を左右方向に移動させて位置調節することができるので、非作業時及び茎葉部が通過中でない、あるいは径の小さい茎葉部が通過する際は、位置揃え従動スプロケット47,47は付勢バネ50,50に押圧されて前側で且つ機体内側方向に向かって押圧され、大径の茎葉部が通過する際には位置揃え従動スプロケット47,47は機体外側方向に向かって押圧される構成となり、大径の茎葉部が噛み込まれることを防止でき、噛み込まれた茎葉部を取り除く必要が無く作業能率が向上する。
加えて、位置揃え装置54の搬送始端側から搬送終端側までの左右間隔が、大径の茎葉部が通過して負荷がかかったときのみ略直線状となるので、それ以外の場合には位置揃え装置の左右間隔を搬送始端側から搬送終端側に向かって広がる構成となり、位置揃え装置54の左右間隔を通過する玉葱が左右方向にふらつくことを防止でき、玉葱の茎葉部の切断位置揃えが適正に行なわれる。
さらに、大径の茎葉部が位置揃え装置54の左右間を通過できず、玉葱の茎葉部の切断位置が上がり過ぎ、根部に茎葉部が残ることを防止でき、後処理でこの茎葉部を取り除く作業が不要となり、作業能率が向上すると共に、玉葱が持ち上げられ過ぎ、根部を後述する茎葉切断装置61に切断されてしまうことを防止できるので、玉葱が傷付くことが無く、商品価値が向上する。
そして、前記位置揃えチェーン48,48の巻回域内で且つ位置揃え従動スプロケット45,45と位置揃えテンションスプロケット47,47との間に、位置揃えチェーン48,48を巻回域内から茎葉部接触面に向かって押圧する左右のテンションプレート53,53を機体左右方向に位置調節自在に取り付けることにより、位置揃え装置54が引抜搬送装置24の搬送方向後側の下方位置に構成される。
該テンションプレート53,53は、前記伝動ケース37,37に長穴を形成して取付軸53a,53aをボルト等着脱可能な部材で位置調節に取り付け、該取付軸53a,53aの端部に板体53b,53bを溶着して構成する。
なお、テンションプレート53,53は、位置揃え装置54に略平行位置に設けてもよいが、機体外側の位置揃え装置53の前側にテンションプレート52を設ける場合、機体内側の位置揃え装置53のテンションプレート52は位置揃え装置53のテンションプレート52よりも機体後側に設けると、大径の茎葉部が位置揃え装置54の左右間を通過する際、テンションプレート52またはテンションプレート52の無い側に位置揃えチェーン48及び位置揃えガイド体52が移動するので、玉葱の茎葉部の径が大きくても位置揃え装置54に噛み込まれることを防止でき、機体を停止させて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要がなく、作業能率が向上する。
加えて、テンションプレート53,53の張力は、前記付勢バネ50,50の張力よりも弱く設定すると、大径の茎葉部が通過して負荷がかかると位置揃えチェーン48,48が適正な位置まで撓んで退避することができるので、位置揃え装置54に噛み込まれることを防止でき、機体を停止させて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要がなく、作業能率が向上する。
そして、前記位置揃え駆動スプロケット42,42の近傍で且つ位置揃えガイド体52,52の外側位置で伝動ケース37,37に長穴を形成し、この長穴に位置揃えガイド体52,52の表面に付着した茎葉部の切れ端や泥等を落とす左右のスクレーパ55,55を位置揃えガイド体52,52の軌跡に沿って位置調節時際に取り付ける。
前記スクレーパ55,55は、後下り傾斜姿勢で配置することにより、茎葉部の切れ端や泥を下方に落下させやすくなる。
そして、
図9、
図10で示す通り、前記左右の第2出力軸41,41を下方に延出させ、該左右の第2出力軸41,41に左右の補助入力軸201,201を、左右のカップリング202,202を介して各々取り付ける。該左右の補助入力軸201,201は、スプライン構造等により、前記左右の第2出力軸41,41の回転と異なる回転をしない構成とする。また、該左右のカップリング202,202は、ボールとスプリング(図示省略)を内装し、左右のカップリング202,202を回転させることによって左右の補助入力軸201,201の位置を上下方向に調節可能に構成する。前記左右の補助入力軸201,201の下端部には、左右の補助駆動スプロケット203,203を各々装着する。
さらに、該左右の補助駆動スプロケット203,203の上方に、前記左右の補助入力軸201,201を貫通させる孔部を形成した左右の補助支持フレーム204,204を機体前側に向けて設ける。該左右の補助支持フレーム204,204が左右の補助入力軸201,201の回転に連動して回転することを防止すべく、孔部には前記左右の補助入力軸201,201を受けるベアリング(図示省略)を設ける。前記左右の補助支持フレーム204,204の前端下部には、伸縮自在なスプリング206を取り付ける取付プレート205,205を各々設け、該左右のスプリング206,206の前端部には、左右の移動軸207,207の下端部を各々装着する。
そして、該左右の移動軸207,207の上端部には、前後方向にスライド自在な左右のスライドフレーム208,208の後部側を各々設け、該左右のスライドフレーム208着した左右の補助出力軸209,209を各々取り付ける。さらに、該左右のスライドフレーム208,208の後端部に左右のスライドピン211,211を各々設け、該左右のスライドピン211,211を差し込む切欠溝212aを形成した左右のガイドレール212,212をスライドフレーム208,208の後端部から前記左右の伝動ケース37,37との間に設ける。該左右のガイドレール212,212は、前記引抜搬送装置24の傾斜姿勢と同じ後上り傾斜姿勢とし、傾斜角度も同じに設定する。
また、前記左右の補助従動スプロケット210,210と左右の補助駆動スプロケット203,203に亘って、左右の補助位置揃えチェーン211,211を各々巻回することにより、玉葱の茎葉部の切断位置を揃える補助位置揃え装置213が構成される。該左右の補助位置揃えチェーン211,211には、上記位置揃え装置54を構成する左右の位置揃えチェーン48,48と同じく、複数のチェーンカバー51,51…を補助位置揃えチェーン211,211の全域に亘って取り付けることにより、茎葉部が補助位置揃えチェーン211,211に接触して千切られ、引抜搬送装置24の搬送途中で玉葱が下方に落下することを防止できる。
なお、上記構成では、補助位置揃え装置213の上下位置を変更すると前端部側が前後移動し、後端部の位置は変わらない構成としているが、例えば左右の第2出力軸41,41と連結する左右の補助入力軸201,201をユニバーサルジョイント等の屈曲可能な回転軸とし、補助駆動スプロケット203,203を後方に移動可能な構成とすると共に、補助従動スプロケット210,210は前後方向に移動しない構成とすることも考えられる。
上記の構成により、左右のカップリング202,202を回転操作して左右の補助入力軸201,201を上下移動させると、上端部側を左右の伝動ケース37,37に取り付けている左右のガイドレール212,212の切欠溝212a,212aに差し込まれた左右のスライドピン211,211がガイドレール212,212によって上昇または下降させられ、これにより左右のスライドフレーム208,208が前後移動して左右のスプリング206,206を伸縮させることができる。
具体的には、カップリング202,202を上昇側に回すと、ガイドレール212,212の上昇に伴いスライドピン211,211が上方に引き上げられ、これによりスライドフレーム208,208が後方に引き下げられてスプリング206,206が収縮させられることにより、補助位置揃え装置213の前後長さが位置揃え装置54と略同じ前後長さにまで収縮可能な構成となる。一方、カップリング202,202を下降側に回すと、ガイドレール212,212の下降に伴いスライドピン211,211が下方に押し下げられ、これによりスライドフレーム208,208が前方に押し出されてスプリング206,206が伸張することにより、補助位置揃え装置213の前後長さが位置揃え装置54の前後長さよりも長くなるように伸張可能な構成となる。
そして、前記左右第1ギアユニット38,38の位置揃え装置54の後方位置に左右の切断刃回転軸56,56を軸着し、該切断刃回転軸56,56に左右のベアリング57,57を回転自在に取り付ける。そして、前記左右のベアリング57,57に左右の支持プレート59,59を取り付け、該支持プレート59,59に左右の茎葉切断刃60,60を取り付けて、茎葉切断装置61が構成される。
また、前記左右第1出力軸40,40に左右茎葉搬送駆動プーリ62,62を軸着し、前記左右第1ギアユニット38,38よりも機体前側で且つ位置揃え装置54L,54Rの上方に左右茎葉搬送従動プーリ63,63を回転自在に取り付ける。そして、該左右茎葉搬送駆動プーリ62,62と左右茎葉搬送従動プーリ63,63とに左右排葉搬送ベルト64,64を無端状に巻回することによって、前記引抜搬送装置24から玉葱の茎葉部を引き継いで機体後方に排出する排葉搬送装置65が、前記左右の伝動ケース37,37の上部外周で且つ引抜搬送装置24の搬送終端側の下方に構成される。
さらに、前記左右第1出力軸40,40の上端部に左右残葉搬送駆動プーリ66,66を軸着し、前記伝動ケース37,37の上方に左右残葉搬送従動プーリ67,67を回転自在に取り付けるとともに、該左右残葉搬送駆動プーリ66,66と左右残葉搬送従動プーリ67,67との前後間に複数の左右の残葉搬送テンションプーリ68,68…を取り付ける。そして、前記左右残葉搬送駆動プーリ66,66と左右残葉搬送従動プーリ67,67と左右残葉搬送テンションプーリ68,68…とに左右残葉搬送ベルト69,69を無端状に巻回することによって、茎葉の上部を挟持して機体後方に搬送する残葉搬送装置70が、前記排葉搬送装置65の上方に構成される。
上記排葉搬送装置65と残葉搬送装置70の終端部から茎葉切断装置61によって切断された茎葉を圃場に排出する排葉シュータ71を設けて、茎葉切断部Dを構成する。
上記構成により、左右の位置揃え駆動スプロケット42,42が、茎葉部が通過する位置揃え装置54の左右間隔部から離間する位置に配置されることにより、位置揃え駆動スプロケット42,42や第2出力軸41,41に茎葉部が絡み付いて位置揃え装置54を停止させてしまうことを防止できるので、収穫作業が中断されず、作業能率が向上する。
また、位置揃え駆動スプロケット42,42を位置揃え従動スプロケット45,45及び位置揃えテンションスプロケット47,47よりも小径としたことにより、位置揃え駆動スプロケット42,42がいっそう位置揃え装置54の左右間隔部から離間するので、位置揃え駆動スプロケット42,42や第2出力軸41,41に茎葉部が絡み付くことをいっそう防止でき、作業能率がさらに向上する。
そして、位置揃え従動スプロケット45,45を付勢する左右の付勢バネ50,50を設けたことにより、位置揃え装置54に茎葉部が接触する際に左右の位置揃えチェーン48,48に生じる弛みを吸収させることができ、位置揃えチェーン48,48がすぐに張り状態に戻るため、径の異なる茎葉部が連続して通過するときでも位置揃え装置54が確実に玉葱の茎葉部を受けることができ、玉葱の茎葉部の切断位置が適正に揃えられて茎葉部が適正に切断され、後工程で茎葉部を除去する必要が無く、作業能率が向上する。
また、左右の受け板49,49を前後方向に移動させることで付勢バネ50,50の張力が調節されることにより、玉葱の生育状況や品種による茎葉部の径の差異、あるいは天候や土質等、作業場所の作業条件に合わせて張力を適正に変更できるので、茎葉部を切断する際に収穫部を切断することが防止され、作物の商品価値が向上する。
なお、玉葱は収穫部にある程度の茎葉部が残る位置で切断するのが最適な切断である。収穫部と茎葉部の境界を切ると、玉葱の内部が露出してしまい、内部が過度に乾燥して品質が低下してしまうためである。
さらに、左右の位置揃えフレーム43,43に機体左右方向の孔部44,44を形成し、この孔部44,44に位置揃え従動スプロケット45,45を軸着した回転軸46,46を移動自在に設けたことにより、負荷がかからない状態では、付勢バネ50,50に付勢された位置揃え従動スプロケット45,45は茎葉部の搬送経路寄りに移動するので、小径の茎葉部が通過する際に位置揃え装置54が茎葉部を受けて玉葱の茎葉部の切断位置を適正に揃えることができ、後工程で玉葱に残る茎葉部を取り除く必要がなくなり、作業能率が向上する。
また、大径の茎葉部が通過する際、位置揃え装置54に大きな負荷がかかると、位置揃え従動スプロケット45,45は孔部44,44に沿って茎葉部の移動経路から離間する方向に移動するので、位置揃え装置54の前側の左右間隔が広くなり、茎葉部が位置揃え装置54の間隔部に噛み込まれることを防止でき、機体を止めて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要が無く、作業能率が向上する。
なお、玉葱の茎葉部が須らく大径であることが収穫作業前にわかっている場合には、位置揃え従動スプロケット45,45を位置揃え装置54の左右間から離間する方向に移動させ、位置揃え装置54の搬送方向上手側の左右間隔を広くしておくと、位置揃え装置54が茎葉部を噛み込むことを防止でき、噛み込んだ茎葉部を取り除く作業が必要なく、作業能率が向上する。
そして、位置揃えチェーン48,48の巻回域内に左右のテンションプレート53L,53Rを設けたことにより、位置揃えチェーン48,48を巻回域内から押圧するため、大径の茎葉部が通過する際、テンションプレート53,53が押圧していない部分の位置揃えチェーン48,48は位置揃え駆動スプロケット42,42の方向へ退避できるので、茎葉部が位置揃え装置54の左右間に噛み込まれることが無く、機体を止めて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要が無く、作業能率が向上する。
また、位置揃え駆動スプロケット42,42の外周を移動する位置揃えガイド体52,52に付着した茎葉部の破片や泥等の夾雑物を擦り落とす左右のスクレーパ55,55を設けたことによって、茎葉部の移動経路から離れて位置で位置揃えガイド体52,52に付着した夾雑物を除去することができるので、茎葉部の破片が位置揃え装置54の各部に絡み付くことが防止され、機体を止めて絡み付いた茎葉部の破片を取り除く必要が無く作業能率が向上すると共に、泥の塊が玉葱の根部を傷つけることが防止され、玉葱の商品価値が向上する。
さらに、スクレーパ55,55は長穴に沿って取り付け位置を変更することができるので、収穫作業を行う圃場の玉葱の茎葉部の径の平均に合わせて最適な位置にスクレーパ55,55を設定し、確実に茎葉部の破片や泥等の夾雑物を位置揃えガイド体52,52から除去することにより、上記の効果がさらに向上する。
そして、左右のカップリング202,202を回転させると補助位置揃え装置213の上下高さと前後長さを変更できる構成としたことにより、玉葱のように茎葉部が上下に長く収穫部(鱗茎部)が短い作物を収穫する際は、補助位置揃え装置213を下降させて前後長さを長く構成すると共に、人参等の茎葉部と収穫部(根部)の長さの差が小さい作物を収穫する際は、補助位置揃え装置213を上昇させて前後長さを短く構成することができるので、異なる作物の収穫作業が可能となり、汎用性が向上する。
また、収穫する玉葱や人参の品種やサイズに合わせて上下位置を調節することができるので、茎葉部の切断位置が適切になり収穫部を傷付けることが防止され、玉葱や人参の商品価値が向上する。
さらに、左右のガイドレール212,212を引抜搬送装置24と同じ傾斜角度で後下がり傾斜姿勢としたことにより、補助位置揃え装置213の上下高さを変更しても補助位置揃え装置213と位置揃え装置54の位置関係を平行のまま維持することができるので、玉葱や人参の位置揃え姿勢が乱れることが無く、茎葉部の切断位置が安定する
なお、
図1及び
図10で示す通り、人参を収穫するときや、玉葱に長めに茎葉部を残す必要があるときなど、補助位置揃え装置213を位置揃え装置54の直下まで上昇させて前後長さを短くしたときは、引抜搬送装置24から位置揃え装置54及び補助位置揃え装置213に玉葱や人参の茎葉部を案内する、左右一対の茎葉案内ガイド35,35を左右の引抜フレーム15,15に各々取り付ける。
上記により、引抜搬送装置24から位置揃え装置54及び補助位置揃え装置213に茎葉部が引き継がれるまで、茎葉部を左右の茎葉案内ガイド35,35が案内することにより、茎葉部が位置揃え装置54及び補助位置揃え装置213の搬送域に入り込まず、玉葱や人参が落下してしまうことを防止できるので、落下の衝撃で玉葱や人参が傷付くことが防止され、商品価値が向上すると共に、玉葱や人参に茎葉部が残った茎葉部を人手で切断する作業が不要となり、作業能率が向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
後述の調製搬送装置 は、玉葱に残っている茎葉部を設定した位置で切断するものであるが、茎葉部が長過ぎると搬送途中で茎葉部が倒伏し、適切な位置で切断できなくなることや茎葉部が詰まって搬送が停滞してしまう問題が生じ得るので、作業者が移動させる前に茎葉部を切断する必要があり、この間玉葱の移動及び選別作業が中断され、作業能率が低下する。従って、玉葱は茎葉切断装置61により茎葉部を所定長さに亘って切断されてから一時貯留部Eに移動することが望ましい。
そして、茎葉切断装置61で玉葱から切断された排葉(切断された茎葉部)を圃場に排出する排葉シュータ71が、既掘り側(玉葱を収穫し終えた側)に茎葉を排出するように下方傾斜姿勢に設けられていることによって、排出された茎葉が未掘り側(玉葱を収穫していない側)の玉葱の上に落下し、排葉が左右の挟持搬送ベルト19,19や左右の従動プーリ17,17等に絡み付いて収穫部Cを停止させて収穫作業を妨げることが防止できるので、作業能率が向上すると共に、玉葱の上に落下した排葉が収穫する玉葱の視認性を妨げることを防止できる。
なお、上記の補助位置揃え装置213の上下調節は、作業者が手作業で行う構成であるが、下記の構成としてもよい。なお、前記補助位置揃え装置213と同一の構成である部分については、重複を避けるべく記載を省略する。
図11、
図12で示す通り、前記左右の第2出力軸41,41を中空とし、該左右の第2出力軸41,41の内部に左右の補助入力軸214,214を上下方向に移動自在に挿入する。該左右の補助入力軸214,214の外周部には、少なくとも左右の第2出力軸41,41の径と略同径の蛇腹状の保護カバー214a,214aを各々伸縮自在に設け、前記左右の補助入力軸214,214が露出しない構成とする。前記左右の補助入力軸214,214の下端部には、前記左右の補助駆動スプロケット203,203を装着する。
そして、前記左右の伝動ケース36,36の上部で且つ左右の補助入力軸214,214の上端部に、該左右の補助入力軸214,214を上下移動させる左右の操作ノブ215,215を各々設け、該左右の操作ノブ215,215に従動ギア216,216を各々設け、該従動ギア216,216と噛み合う駆動ギア217,217を各々装着した上下移動モータ218,218を各々伝動ケース36,36上に設ける。
また、前記操縦部Bの操作パネル12に該上下移動モータ218,218を作動させて補助位置揃え装置213の上下位置を変更操作する上下操作スイッチ219を設ける。
さらに、
図13で示す通り、前記左右の伝動ケース36,36の前端部に、前記左右のガイドレール212,212の有無を検知する左右のレール検知センサ220,220を設け、該左右のレール検知センサ220,220が検知状態になると点灯する第1ランプ221を前記操作パネル12に設ける。
なお、レール検知センサ220,220は接触式のセンサ、非接触式のセンサのどちらでも構わない。また、第1ランプ221が点灯するときは、左右のガイドレール212,212がレール検知センサ220,220の前方に位置しているときであり、補助位置揃え装置213は上方移動して人参の収穫作業形態となっているので、赤やオレンジのランプとすると、作業者が現在の作業状態を視覚的に把握しやすくなる。
これに加えて、レール検知センサ220,220が非検知状態であるときは、補助位置揃え装置213は下方に位置し、玉葱の収穫作業形態となっているので、白や黄色の第2ランプ222を設け、作業者が補助位置揃え装置213の現在の作業状態をより視覚的に把握しやすくなる。
さらに、人参の収穫作業形態では補助位置揃え装置213は上方、玉葱の収穫作業形態では補助位置揃え装置213は下方に位置するので、該第1ランプ221を上側、第2ランプ222を下側に配置すると、作業者はさらに視覚的な判断が容易になる。
上記構成としたことにより、作業者は操縦座席10に座ったままでも補助位置揃え装置213の作業形態を変更することができるので、補助位置揃え装置213の操作の度に移動する必要が無く、作業能率が向上する。
また、補助入力軸214,214の外周部に保護カバー214a,214aを設けたことにより、玉葱や人参の茎葉部が補助入力軸214,214に直接絡み付くことを防止できるので、茎葉部が巻き付いて補助入力軸214,214の回転が停滞することが防止されて作業能率が向上すると共に、巻き付いた茎葉部を除去する作業が不要となり、作業者の労力が軽減される。
そして、保護カバー214a,214aを蛇腹状としたことにより、補助位置揃え装置213を上下移動させる際に保護カバー214a,214aは伸び縮みすることができるので、補助位置揃え装置213の上下移動操作の際に保護カバー214a,214aを取り外す必要がなく、作業能率が向上する。
そして、保護カバー214a,214aを少なくとも第2出力軸41,41の径と略同径としたことにより、補助位置揃え装置213を上方に移動させる際に保護カバー214a,214aが第2出力軸41,41の内部に入り込むことを防止できるので、保護カバー214a,214aが破損することが防止されると共に、第2出力軸41,41が停止しなくなることが防止される。
また、上下移動モータ218,218の操作を上下操作レバー223で行うものとし、該上下操作レバー223の操作量を検知するポテンショメータ224を設け、該ポテンショメータ224の検知する上下操作レバー223の操作量から、上下移動モータ218,218の回転方向及び回転時間を決定する構成とすると、該上下操作レバー223の操作量から補助位置揃え装置213の上下位置を判断することが可能になるので、前記操作パネル12にレベルゲージ224を設け、収穫する作物や茎葉部の切断位置を細かく調節することができ、作物に残る茎葉部の処理作業が不要となり、作業能率が向上する。
そして、茎葉部の切断時に作物を傷付けることが防止され、作物の商品価値が向上する。
次に、一時貯留部Eについて説明する。
図1から
図3で示すとおり、前記茎葉切断装置61の下方に前後の保持フレーム72,72を設け、該保持フレーム72,72の機体左右一側の前後間に搬送従動ローラ73aを回転自在に取り付ける。また、前記前後の保持フレーム72,72の機体左右他側の前後間で且つ搬送従動ローラ73aよりも下方位置に搬送駆動ローラ73bを回転自在に取り付ける。そして、該搬送従動ローラ73aと搬送駆動ローラ73bとにゴムやウレタン等の弾性体で構成する作物搬送ベルト74を無端状に巻回することにより、茎葉切断部Dから引き継いだ玉葱を機体外側方向から左右内側方向に搬送する作物搬送コンベア75を構成する。該作物搬送コンベア75は、機体左右一側から左右他側に向けて2〜5度程度傾斜させると、玉葱が搬送順路を逆行しにくくなり、搬送能率が向上する。
また、該作物搬送コンベア75の搬送終端部に玉葱を機体前側に移動させる案内壁76を前後方向に設け、作物搬送コンベア75の前部に玉葱を受けて一時的に貯留する貯留ホッパ77を設ける。さらに、前記作物搬送コンベア75の搬送終端側の下方には、後述する補助作業座席108に着座する補助作業者が、貯留ホッパ77に貯留された玉葱のうち商品としての出荷に適さないもの(例えば、傷が有る、腐っている、極端に小さい等)を選別しておく選別用コンテナ78を配置する。
なお、出荷に適さない玉葱は、圃場に放棄して土壌に還元させても問題は無いが、放棄する位置によっては石や土塊と同様に玉葱収穫機の走行を妨げる可能性があるが、選別用コンテナ78に貯留しておき、収穫作業の終了後に放棄することにより、この問題の発生を防止することができる。
上記の構成では、これにより、落下した玉葱は作物搬送ベルト74の駆動と傾斜による移動により移動するので、作物搬送コンベア76上で玉葱の移動が停止することがなく、手作業で停止した玉葱を動かす必要がなく、作業能率が向上する。また、残葉処理コンベア76が若干(約2〜5度)傾斜していることにより、機体が圃場の状態等により機体左右一側方向に傾斜しても作物搬送コンベア76は地面に対して略水平状態となるに留まるので、玉葱が作物搬送コンベア76上に停滞したり、作物搬送コンベア76の搬送方向とは逆方向に移動したりすることがなく、こうした玉葱を手作業で搬送経路に戻す必要がなく、作業能率が向上する。
また、作物搬送コンベア76を構成する作物搬送ベルト74をゴムやウレタン等の弾性体で構成したことによって、茎葉切断装置61で茎葉部を切除されて玉葱が落下しても作物搬送ベルト74が落下の衝撃を軽減するので、落下の衝撃で玉葱が傷付くことが防止され、玉葱の品質が向上する。
そして、作物搬送コンベア76の搬送終端部に案内壁77に案内されて貯留ホッパ77に一時的に貯留されることにより、引抜搬送装置24に引き抜かれて搬送されてくる玉葱の数が多くても、作業者は貯留ホッパ77に貯留された玉葱の状態の確認や調製搬送部Fへの移動を任意のタイミングで行うことができるので、玉葱の選別精度が向上すると共に、玉葱の調製作業の精度が向上する。
次に、調製搬送部Fについて説明する。
図1から
図3、及び
図14から
図16で示すとおり、前記貯留ホッパ77の機体左右他側に前後の調整搬送フレーム79,79を設け、該前後の調整搬送フレーム79,79の機体左右一側に左右方向の根切り搬送フレーム80,80を設け、該前後の根切り搬送フレーム80,80の左右一側に前後の根切り従動プーリ81,81を各々回転自在に設け、左右他側に前後の根切り駆動プーリ82,82を各々回転自在に設ける。そして、該前後の根切り従動プーリ81,81と前後の根切り駆動プーリ82,82に亘って前後の根切り搬送ベルト83,83を各々巻回し、前記前後の根切り搬送フレーム80,80の下方に前後の根切り駆動プーリ82,82に駆動力を供給する根切り駆動モータ84,84を各々設ける。該前後の根切り搬送ベルト83,83は、玉葱の下部を受けるべく、前後方向に3〜5cm程度間隔を空けて配置する。
これにより、前後の根切り搬送ベルト83,83に玉葱を載せると、玉葱は前後の根切り搬送ベルト83,83によって、機体左右一側から左右他側に搬送される。
さらに、前記前後の根切り搬送ベルト83,83の巻回域内に駆動力を受けて回転する前後の根切り伝動プーリ85,85を各々設け、該前後の根切り伝動プーリ85,85の回転軸85aに、該回転軸85aと共に回転する上下長さ調節可能な前後の根切り伸縮出力軸86,86を、前記根切り搬送フレーム80,80を貫通させて各々設ける。そして、該前後の根切り伸縮出力軸86,86の下端部に玉葱の下部に生えている根部を切断する前後の根部切断刃87,87を各々装着すると共に、該前後の根部切断刃87,87を下方から連結する側面視でコの字型の根切り支持プレート88を設ける。また、該根切り支持プレート88の後側端部と機体後側の調整搬送フレーム79とに上下一対の根切り平行リンクアーム89,89を上下方向に回動自在に設け、該根切り平行リンクアーム89,89を上下方向に回動操作する第1切断位置調節レバー90を設け、該第1切断位置調節レバー90の後端部を機体後側の調整搬送フレーム79に形成した上下方向の第1調節孔部79aから機体後方に突出させる。
なお、前記前後の根切り搬送フレーム80,80の左右一側端部には、左右一側方向に突出する、玉葱の根部を案内する根部案内バー102,102を左右一側から左右他側に下方傾斜姿勢で設けると、作業者が調製搬送する玉葱をセットする際、根部が根部切断刃87,87の切断作用域を通過する位置にセットしやすくなる。該前後の根部案内バー102,102の左右一側端部は、下方に向けて折り曲げてR形状とすることにより、玉葱が接触しても傷付きにくい構成となる、
該第1切断位置調節レバー90を操作して根切り平行リンクアーム89,89を上下回動操作すると、根切り支持プレート88が連動して上下移動して根切り伸縮出力軸86,86を伸縮させ、根部切断刃87,87の切断位置を上下方向に変更する構成となる。
なお、根部切断刃87,87の切断位置は、第1調節孔部79aの上下方向に亘って第1切断位置調節レバー90を引掛ける溝部79b…を複数形成することにより、作業者は任意の根切り高さを設定することが可能となる。
また、前記前後の調製搬送フレーム79,79の機体左右他側で且つ根切り搬送フレーム80,80よりも上側に、前後の葉切り搬送フレーム91,91を各々左右方向に向けて設け、該前後の葉切り搬送フレーム91,91の機体左右一側に前後の葉切り従動プーリ92,92を各々回転自在に設けると共に、機体左右他側に前後の葉切り駆動プーリ93,93を各々回転自在に設ける。そして、該前後の葉切り従動プーリ92,92と前後の葉切り駆動プーリ93,93に亘って前後の葉切り搬送ベルト94,94を各々巻回し、前記前後の葉切り搬送フレーム91,91の下方に前後の葉切り駆動プーリ93,93に駆動力を供給する葉切り駆動モータ95,95を各々設ける。該前後の葉切り搬送ベルト94,94の搬送始端部は、前記前後の根切り搬送ベルト83,83の搬送終端部とオーバーラップさせると共に、根切り搬送ベルト83,83から玉葱を受けて引き継ぐべく、根切り搬送ベルト83,83同士の前後間隔と略同じ、3〜5cm程度の前後間隔を空けて配置する。
これにより、前後の根切り搬送ベルト83,83から前後の葉切り搬送ベルト94,94に玉葱が引き継がれると、玉葱は機体左右一側から左右他側に搬送される。
さらに、前記前後の葉切り搬送ベルト94,94の巻回域内に駆動力を受けて回転する前後の葉切り伝動プーリ96,96を各々設け、該前後の葉切り伝動プーリ96,96の回転軸96aに、該回転軸96aと共に回転する上下長さ調節可能な前後の葉切り伸縮出力軸97,97を各々設ける。そして、前記前後の回転軸96a,96aの下端部を前後の端部に玉葱の上部に残っている茎葉部を切断する前後の茎葉部切断刃98,98を各々装着すると共に、前記前後の回転軸96a,96aを葉切り搬送フレーム91,91を貫通させて下方に延長する。
また、延長した前後の回転軸96a,96aの下端部に側面視でコの字型の葉切り支持プレート99を設け、該葉切り支持プレート99の後側端部と機体後側の調整搬送フレーム79とに上下一対の葉切り平行リンクアーム100,100を上下方向に回動自在に設け、該葉切り平行リンクアーム100,100を上下方向に回動操作する第2切断位置調節レバー101を設け、該第2切断位置調節レバー101の後端部を機体後側の調整搬送フレーム79に形成した上下方向の第2調節孔部79cから機体後方に突出させる。
該第2切断位置調節レバー101を操作して葉切り平行リンクアーム100,100を上下回動操作すると、葉切り支持プレート99が連動して上下移動して回転軸96a,96aを上下動させ、回転軸96a,96aに押し引きされて葉切り伸縮出力軸97,97が伸縮することにより、茎葉部切断刃98,98の切断位置を上下方向に変更する構成となる。
なお、茎葉部切断刃98,98の切断位置は、第2調節孔部79cの上下方向に亘って第2切断位置調節レバー101を引掛ける溝部79d…を複数形成することにより、作業者は任意の茎葉部の切断高さを設定することが可能となる。
これにより、調製搬送装置104が構成される。
なお、前記根部切断刃87,87の下方は、作業部フレーム20に空間部を形成し、切断された玉葱の根部が左側のクローラ6Lの上部に落下する構成とする。該クローラ6L上に落下した根部は、クローラ6Lの作動に伴い前方に搬送され、クローラ6Lの前端部から圃場に落下すると、クローラ6Lに踏み潰されて土中にすき込まれる。
そして、前記前後の葉切り搬送ベルト94,94及び前後の茎葉部切断刃98,98の下方に、切断されて落下する茎葉部を機体後方に排出する茎葉排出シュータ105を機体後側に向けて後下がり傾斜姿勢で配置する。該茎葉排出シュータ105は、後側の調製搬送フレーム79から出口部分を突出させる。当然のことながら、その際調製搬送フレーム79にはシュータ出口孔105aを形成する。
さらに、前記前後の搬送調整フレーム79,79の機体左右他側端部で且つ調製搬送装置104の搬送終端部に、調製搬送装置104の搬送終端部から排出される玉葱を、収容部Gに載置するコンテナ等の収容容器106に排出する作物排出シュータ107を下り傾斜姿勢で配置する。該作物排出シュータ107は、前記前後の搬送調整フレーム79,79に固定する固定シュータ107aと、該固定シュータ107aから玉葱を受けて排出する下り傾斜姿勢と玉葱の移動を規制する上り傾斜姿勢とに上下回動させて切替可能な回動シュータ107bで構成する。
そして、前記作業部フレーム20の後部側で、前記作物搬送コンベア75の搬送終端部の近傍で、且つ前記調製搬送装置104の搬送始端側に、前記貯留ホッパ77に貯留されている玉葱の選別作業や調製搬送装置104への移動作業を行う補助作業者が着座する補助作業座席108を設けることにより、調製搬送部Fが構成される。
上記構成により、調製搬送装置104を収穫部Cと収容部Gの左右間に配置することにより、引抜搬送装置24の下方に調製搬送装置104の配置スペースを確保する必要が無く、機体の前後方向及び上下方向の大型化を防止できるので、コンパクトな機体構成となり、圃場端で旋回走行しやすく操作性が向上すると共に、面積の狭い圃場でも機体の移動が制限されにくく、作業能率が向上する。
また、調製搬送装置104で玉葱を機体左右一側から左右他側に搬送することができるので、他の搬送装置を別途設ける必要がなく、構成が簡潔になると共に、部品点数が削減される。
補助作業者が根部案内バー102,102に玉葱をセットすると、玉葱の収容部Gへの搬送と同時に根部と茎葉部の除去作業を行うことができるので、手作業による根部や茎葉部の除去作業が不要になり、作業能率が向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
また、第1切断位置調節レバー90を操作して根部切断刃87,87の切断位置を上下方向に変更させる構成としたことにより、玉葱の根部の長さや玉葱のサイズに合わせて適切な位置で根部を除去することができるので、残った根部を手作業で除去する必要が無く、作業能率が向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
さらに、根部切断刃87,87が根部だけでなく玉葱の収穫対象部まで切断することを防止できるので、玉葱の商品価値が損なわれることが防止される。
そして、第2切断位置調節レバー101を操作して茎葉部切断刃98,98の切断位置を上下方向に変更させる構成としたことにより、玉葱の茎葉部の長さや玉葱のサイズに合わせて適切な位置で根部を除去することができるので、残った茎葉部を手作業で除去する必要が無く、作業能率が向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
さらに、茎葉部切断刃98,98が茎葉部だけでなく玉葱の収穫対象部まで切断することを防止できるので、玉葱の商品価値が損なわれることが防止される。
また、玉葱の乾燥作業等、後工程で茎葉部を玉葱の吊り下げのために残しておく必要があるときには、茎葉部を残す、あるいは茎葉部を切断しないことを選択できるので、様々な作業条件に対応した作業が可能となる。
根部切断刃87,87と茎葉部切断刃98,98の上下位置調節は、根切り平行リンクアーム89,89及び葉切り平行リンクアーム100,100で行うことにより、上下位置を変更する際に根部切断刃87,87及び茎葉部切断刃98,98の切断作用位置が前方や後方に移動することを防止できるので、決まった位置で茎葉部及び根部の除去が行われる。
また、根部や茎葉部の切断位置が変わることが無く、根部や茎葉部を決まった位置から機外に排出することができるので、機体上に残る茎葉部や根部の除去作業が不要となり、掃除に要する時間と労力が軽減される。
根部切断刃87,87の下方の作業部フレーム20に落下空間を形成し、切断された根部が左側のクローラ6L上に落下する構成としたことにより、根部を前方に運んで圃場に落下させ、このクローラ6Lで踏み潰して圃場にすき込むことができるので、根部を手作業で捨てに行く作業が不要となり、作業者の労力が軽減される。
また、右側のクローラ6に踏み潰されながら圃場にすき込まれた根部は、自然分解されて圃場に養分として還元されるので、圃場の栄養分が豊富になり、次の作物栽培が効率よく行えると共に、肥料の使用量が抑えられるため、肥料コストや環境負荷が低減される。茎葉部切断刃98,98の下方に、茎葉排出シュータ105を機体後側に向けて後下がり傾斜姿勢で配置したことにより、切断された茎葉部を機体後方に落下させて排出することができるので、茎葉部を手作業で捨てに行く作業が不要となり、作業者の労力が軽減される。
また、排出された茎葉部は、自然分解されて圃場に養分として還元されるので、圃場の栄養分が豊富になり、次の作物栽培が効率よく行えると共に、肥料の使用量が抑えられるため、肥料コストや環境負荷が低減される。
さらに、固定シュータ107aに回動シュータ107bを上下方向に回動自在に取り付けて、作物排出シュータ107を構成したことにより、回動シュータ107bを下方回動させると収容容器106に玉葱を排出することができる。一方、収容容器106の交換作業を行うときなど、調製搬送装置104から玉葱が排出されると不都合であるときは、回動シュータ107bを上方回動させると固定シュータ107aに玉葱を滞留させることができるので、収容容器106の交換作業が容易に行え、作業者の労力が軽減される。
また、収容容器106の交換作業中に玉葱が落下し、落下の衝撃で傷付くことが防止されるので、落下した玉葱を拾う作業が不要となり作業能率が向上すると共に、玉葱の商品価値が損なわれることが防止される。
なお、
図15及び
図16で示す通り、前記作物排出シュータ107を構成する固定シュータ107aに調製搬送入切スイッチ110を設け、回動シュータ107bを上方回動させて玉葱を固定シュータ107aに滞留させる形態とすると該調製搬送入切スイッチ110がオフになり、前後の根切り駆動モータ84,84と前後の葉切り駆動モータ95,95を停止させる構成とすると、作業能率が向上する。
あるいは、前記前後の根切り駆動モータ84,84と前後の葉切り駆動モータ95,95を各々停止させる、あるいは一括して停止させる調製搬送操作装置109を、補助作業座席108の側方に設け、収容容器106の交換作業時等、作業者が調製搬送装置104を停止させたいときにすぐに停止させる構成としてもよい。
次に、収容部Gの構成について説明する。
図2及び
図15、
図16で示すとおり、前記回収フレーム20の機体左右他側端部に、複数の収容容器106…を積載する収容容器載置台111を上下回動自在に取り付け、該収容容器載置台111の後端部に、空の回収容器108を積載する延長載置台112を設ける。該延長載置台112は、機体前方に回動させると収容容器載置台111上に折り畳まれる構成とすると共に、機体後方に回動させると機体後側に若干上方傾斜する姿勢で停止する構成とする。
なお、前記収容容器載置台111の最後部が、前記作物排出シュータ107の下方に位置し、この部分で収容容器106は排出される玉葱を回収する。この部分を、収容作業部113とする。
そして、該収容作業部113の前部に、一本の従動回転自在な回転軸114に装着した左右一対の搬送従動ダブルプーリ115,115を設け、前記収容容器載置台111の前端部に一本の回転自在な駆動回転軸116に装着した左右一対の搬送駆動ダブルプーリ117,117を設ける。さらに、該左右の搬送従動ダブルプーリ115,115と搬送駆動ダブルプーリ117,117に亘り、収容容器106を機体前側に向かって搬送する二本一組の左右搬送ベルト118,118、118,118をそれぞれ巻回する。
また、該左右の搬送ベルト118,118、118,118の左右間に、収容容器106の搬送を補助する複数の補助搬送ローラ119,119…を、前後方向に亘って回転自在に設ける。
そして、前記駆動回転軸116の左右方向中央部に搬送駆動モータ120を設けることにより、回収容器コンベア121が構成される。
なお、補助搬送ローラ119,119…には、ワンウェイクラッチ(図示省略)を設け、機体前側に収容容器106を移動させるときのみ回転し、機体後側には回転しない構成とすると、機体が後下がり傾斜したときに収容容器106が機体後側に移動することが防止され、玉葱を回収中の収容容器106の位置がずれて玉葱が落下することが防止される。これにより、玉葱を拾う作業が不要となり、作業能率が向上すると共に、落下の際に玉葱が傷つくことが防止され、玉葱の商品価値が維持される。
また、前記収容作業部113に、収容作業部113の前後方向に亘って収容容器106がセットされているか否かを検知する回収容器センサ122を設ける。該回収容器センサ122は、接触式でも構わないが、重量物である玉葱を収容した収容容器106が上方に接触したまま前方移動する作業工程があるので、破損防止や誤検知の発生防止の観点から、光センサや超音波センサ等、非接触式とすることが望ましい。
該回収容器センサ122が、前後方向全域に亘って収容容器106を検知しているときは、収容容器106で玉葱を回収している最中である。また、回収作業が終わり、作業者が作物の収容された収容容器106を収容容器載置台111の前側に向かって移動させ、回収容器センサ122の後部側が非検知状態になると、収容容器106の移動が開始されたと判断し、搬送駆動モータ120を自動的に作動させ、回収容器コンベア121で収容容器106を機体前側に移動させる。
そして、収容容器106が機体前側に移動し、回収容器センサ122が前後全域に亘って非検知状態になると、次の収容容器106を収容作業部113にセット可能になったと判断し、搬送駆動モータ120を自動的に停止させ、回収容器コンベア121を停止させる。
このとき、作業者が延長載置台112から空の回収部材106を移動させ、収容作業部113の上方を収容容器106で覆うと、再度回収容器センサ122が前後方向全域に亘って検知状態となる。
空の収容容器106が収容作業部113にセットされないと、前記作物排出シュータ107の回動シュータ107bを下方回動させて調製搬送入切スイッチ110をオンにしても、前後の根切り駆動モータ84,84と前後の葉切り駆動モータ95,95は作動しない構成とする。
これにより、収容部Gが構成される。
上記構成のとおり、作物排出シュータ107の下方を収容容器106をセットする収容作業部113としたことにより、玉葱の排出経路を別途形成する必要が無く、シンプルな構成となると共に、部品点数が削減される。
そして、回収容器コンベア121を設けたことにより、玉葱が収容されて重くなった収容容器106を機体前側に自動的に搬送することができるので、作業者が収容容器106を移動させる距離が短縮され、作業者の労力が軽減されると共に、作業者の労力が軽減される。
また、左右の搬送ベルト118,118、118,118を各々二本一組とし、左右の搬送ベルト118,118、118,118の左右間に複数の補助搬送ローラ119,119…を前後方向亘って配置したことにより、重量物である回数容器106の搬送中に搬送ベルト118,118、118,118が重量で撓んで搬送が停止してしまうことを防止できるので、作業者が収容容器106を移動させる必要が無く、作業能率が向上する。
さらに、収容容器載置台111を回動させて作業部フレーム20側に移動させることにより、非作業時には収容部Gの幅分だけ機体の左右幅を短くすることができるので、玉葱収穫機をトラックの荷台に積み込む作業や倉庫に格納する際に必要なスペースが抑えられる。
そして、収容容器載置台111の後端部に、空の収容容器106を積載する延長載置部112を設けたことにより、空の収容容器106を前に移動させるだけで収容作業部113にセットすることができるので、作業能率が向上する。
上記に加えて、延長載置部112が機体後側に突出することが防止され、非作業時の玉葱収穫機の前後幅が抑えられ、玉葱収穫機をトラックの荷台に積み込む作業や倉庫に格納する際に必要なスペースがいっそう抑えられる。
また、延長載置部112を機体後方に回動させる際、収容容器載置台111の底面から若干後上がり傾斜姿勢となる位置で停止する構成とすると、延長載置部112から機体前側に滑り降りようとする空の収容容器106の前部は、収容作業部113で玉葱を回収中の収容容器106の後部に押さえられた状態になるので、収容作業部113から収容容器106を機体前側に移動させると自動的に空の収容容器106が収容作業部113に移動してくる構成となり、空の収容容器106を収容作業部113にセットする作業が容易になり、作業能率が向上する。
さらに、収容作業部113に収容容器106の有無を検知する回収容器センサ122を設け、この回収容器センサ122の後部側が非検知状態になると搬送駆動モータ120が自動的に作動すると共に、回収容器センサ122が全域に亘って収容容器106を検知しなくなると搬送駆動モータ120が自動的に停止する構成としたことにより、回収容器コンベア121を常時駆動させる必要が無く、電力や燃料の消費が抑えられ、省エネ効果が向上する。
そして、回収容器センサ122が全域に亘って収容容器106を検知しないと、回動シュータ107bを下方回動させて調製搬送入切スイッチ110をオフにしても根切り駆動モータ84,84と前後の葉切り駆動モータ95,95は作動しない構成としたことにより、収容容器106が収容作業部113にセットされていない状態で調製搬送装置104から玉葱が排出されることを防止できるので、落下した玉葱を回収する作業が不要となり作業能率が向上すると共に、落下の際に玉葱が傷つくことが防止され、玉葱の商品価値が維持される。
以下、本件玉葱収穫機の別実施例を説明する。
図17、
図18で示すとおり、前記機体内側(左右他側)の従動プーリ16の回転軸の上端部に入力プーリ171を装着すると共に、該入力プーリ171の上部に掻き込みカバー172を斜め前方に突出させて設ける。そして、該掻き込みカバー172の前端部に入力プーリ171よりも径の小さな出力プーリ173を回転自在に装着し、該出力プーリ173と入力プーリ171に掻き込みベルト174を巻回することにより、補助掻込装置176が構成される。
該掻き込みベルト174には所定間隔毎にゴム等の弾性体で構成する掻き込みラグ174a…を設け、複数の掻き込みラグ174a…で地表付近に垂れている茎葉部を引抜搬送装置24の搬送始端部に案内する。
なお、前記入力プーリ171には貫通孔を形成し、この貫通孔を通じて駆動ピン175を挿し込み、該駆動ピン175が機体内側の従動プーリ16に接触すると、従動プーリ16の回転に連動して入力プーリ171が回転する構成とする。前記駆動ピン175を入力プーリ171から外す、もしくは従動プーリ16に接触しない位置に移動させると、従動プーリ16は回転するが、入力プーリ171は回転しない。
前記駆動ピン175は、スプリング等を噛み込ませて一度押し込むと入力プーリ171が連動回転し、再度押し込むと入力プーリ171が回転しない状態となる構成、あるいは貫通孔に雌螺子溝を形成すると共に駆動ピン175の表面に雄螺子溝を形成し、締め込むと入力プーリ171が連動回転し、緩めると回転しなくなる構成とすると、駆動ピン175を入力プーリ171から完全に取り外すことなく連動回転を解除することができるので、駆動ピン175を無くすことが防止される。
そして、前記機体内側の従動プーリ16の回転軸の下端部には、前記分草ロッド157を機体前側に突出させて配置する。該分草ロッド157は、取付基部にボルト等の固定部材177を挿し込み可能な穴部を形成し、この穴部に固定部材177を挿し込むと固定状態となり、固定部材177を外すと左右方向に回動して分草角度を調節可能な構成とする。
なお、入力プーリ171を従動プーリ16と連動回転する状態であるとき、該固定部材177を外して分草ロッド157を回動させると、入力プーリ171が連動回転して補助掻込装置176が回動する構成としてもよい。この構成により、非作業時には補助掻込装置176を引抜搬送装置24の下部で且つ左右幅内に収納することができるので、収納場所に補助掻込装置176が接触し続けて歪むことが防止されるため、掻き込み性能が維持される。
さらに、前記出力プーリ173の回転軸の下端部に、複数の突起爪または円盤を中心に外周部に複数の突起を設けた掻き込みディスク178を設け、該掻き込みディスク178の下側の面、即ち圃場に近接する側を球面状に形成する。この球面部または掻き込みディスク178全体は、摩擦力がかかっても傷付きにくい特性を有する合成樹脂で構成すると、耐久性が向上するので効果が長持ちする。
上記の構成により、縦引起し装置25と横引起し装置26に引き起こされず地表に垂れ下がっている茎葉部を補助掻込装置176で掻き込み、引抜搬送装置24に案内することができるので、より多くの茎葉部を挟持して玉葱を引き抜くことができるので、抜き残される玉葱が減少し、作業能率が向上する。
また、補助掻込装置176を、先に玉葱を収穫し終えた既掘り側が位置する、機体内側の従動プーリ16に設けたことにより、現在引抜収穫作業を行っている玉葱の茎葉部のみを掻き込むことができるので、収穫されていない玉葱の茎葉部を巻き込んで圃場から引き抜き、次の作業時に引抜搬送装置24で玉葱が引き抜けず、抜き残し玉葱が発生することが防止される。
そして、補助掻込装置176の駆動力を引抜搬送装置24の従動プーリ16から得ることにより、別の伝動経路を形成する必要が無く、機体構成が簡潔になり、部品点数が削減される。
さらに、駆動ピン175の着脱によって入力プーリ171が従動プーリ16と連動回転するか否かを切り替えることができるので、夏場等玉葱の茎葉部が繁茂している時など、未掘り側の玉葱の茎葉部を巻き込みかねない作業条件では補助掻込装置176を使用しないこともできるので、対応可能な作業条件が増え、作業能率が向上する。
また、従動プーリ16の下部に掻き込みディスク178を設けたことにより、地表面に伏せている茎葉部も掻き上げることができるので、茎葉部の引き抜きがいっそう確実になり、抜き残し玉葱を行う必要が無くなり、作業能率が向上する。
そして、この掻き込みディスク178の下面を球面状に形成したことにより、掻き込みディスク178は圃場面に沿って滑走する構成となるため、引抜搬送装置24の引抜作業高さが変更されることがなく、引抜作業の精度が向上する。
さらに、分草ロッド157を回動させると掻き込みカバー172を連動して回動可能に構成したことにより、補助掻込装置176の作業角度を変更することができるので、茎葉部の状態に合わせて角度を調節して掻き込み作業を行えるため、茎葉部の掻き込み作業能率が向上する。
図19で示すとおり、左右の条数調節フレーム151,151を鉤型とし、該条数調節フレーム151の前部側で且つ内側部に前側ロック部181を形成すると共に、条数調節フレーム151の後部側に後側ロック部182を形成する。そして、該前側ロック部181から後側ロック部182の前後長さと略同じ前後長さの挟持スライドフレーム183を左右の引抜フレーム15,15に前後方向にスライド自在に設け、該左右の挟持スライドフレーム183,183に、引抜搬送ベルト18,18を押圧する押圧テンションローラ184…を複数、回転自在に配置する。さらに、左右の挟持スライドフレーム183,183には、後方にスライドさせた際に後側ロック部182,182に引っ掛かる、ストッパ溝183aを切り欠いている。
また、該左右の挟持スライドフレーム183,183の後部には作業者が挟持スライドフレーム183,183を前後スライドさせる操作グリップ185をそれぞれ設けると共に、挟持スライドフレーム183,183の後端部と引抜フレーム15,15に設ける固定板186,186との間に、挟持スライドフレーム183,183を機体後側に引っ張る引張スプリング187をそれぞれ配置して、条数変更機構188,188を構成する。
該条数変更機構188は、挟持スライドフレーム183を前側ロック部181から後側ロック部182の間に位置させてロックした状態とすると、条数調節フレーム151が引抜搬送経路Rに対して略平行姿勢となると共に、複数の押圧テンションローラ184…が引抜搬送ベルト18の前端部寄りの位置を押圧するので、左右の引抜搬送ベルト18,18が密接し合い、1条掘り形態となる。
一方、操作グリップ185を掴み、後側ロック部182を条数調節フレーム151が乗り越えられる力で後側に引っ張ると、左右の条数調節フレーム151,151が搬送始端部側ほど離間すると共に、左右の引抜搬送ベルト18,18が密接し始める位置で複数の押圧テンションローラ184…が左右の引抜搬送ベルト18,18を押圧するので、搬送始端部付近に左右間隔部が形成されて2条分の玉葱の茎葉部が案内可能となり、2条掘り形態となる。
この挟持スライドフレーム183の操作では、作業者は少なくとも後側ロック部182を乗り越えられる力で操作する必要があるが、引張スプリング187が挟持スライドフレーム183を後方に付勢していることにより、比較的軽い力で操作が可能となっている。これにより、作業者の労力が軽減されるが、圃場の凹凸や玉葱の周囲の土を左右の振動ソイラ34,34で掘り起こす際、機体に振動が生じると、挟持スライドフレーム183が後側ロック部182を乗り越え、掘取条数が突然変わるおそれがある。これを防止すべく、条数調節フレーム151,151の回動を規制するロック状態と、条数調節フレーム151,151の回動規制を解除する非ロック状態を切り替える、ロックハンドル189,189を設け、該ロックハンドル189,189を解除操作しないと条数調節フレーム151,151が回動せず、挟持スライドフレーム183,183が後方に移動できない構成とする。
上記の構成により、挟持スライドフレーム183,183を前後移動させて1条掘りと2条掘りを変更することにより、挟持スライドフレーム183,183に設けた押圧テンションローラ184…で引抜搬送ベルト18,18を押圧して掘取条数を変更することができるので、押圧テンションローラ184…の数が削減され、コストダウンが図られる。
また、挟持スライドフレーム183に後側ロック部182に引っ掛かるストッパ溝183aを形成したことにより、ストッパ溝183aが後側ロック部182に引っ掛かるまで挟持スライドフレーム183を操作すると、2条掘り形態に最適な位置となるので、2条分の茎葉部を引抜搬送装置24で確実に引き抜くことができると共に、茎葉部が引抜搬送始端部に詰まることが防止され、作業能率が向上する。