特許第6069969号(P6069969)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6069969
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】撮影レンズ制御装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/08 20060101AFI20170123BHJP
   G02B 7/36 20060101ALI20170123BHJP
   G02B 7/28 20060101ALI20170123BHJP
   G03B 13/36 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   G02B7/08 C
   G02B7/36
   G02B7/28 N
   G03B13/36
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-194498(P2012-194498)
(22)【出願日】2012年9月4日
(65)【公開番号】特開2014-48657(P2014-48657A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2015年7月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】311015207
【氏名又は名称】リコーイメージング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】三村 祐介
(72)【発明者】
【氏名】神村 雅之
(72)【発明者】
【氏名】田中 弘之
【審査官】 登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−027363(JP,A)
【文献】 特開平05−181047(JP,A)
【文献】 特開2011−103681(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/08
G02B 7/28
G02B 7/36
G03B 13/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズの合焦動作を操作するために設けられ、第1および第2の方向に操作可能な操作部材と、
撮影レンズの駆動方向を切替えるスイッチング手段と、
前記操作部材の操作態様に応じて撮影レンズに、マニュアルフォーカスとは異なる動作を実行させる制御手段とを備え、
前記スイッチング手段は、標準設定では前記操作部材が第1の方向に操作されたとき前記撮影レンズを無限遠方向に移動し、かつ、第2の方向に操作されたとき前記撮影レンズを近接方向に移動し、特殊設定では前記操作部材が第1の方向に操作されたとき前記撮影レンズを近接方向に移動し、かつ、第2の方向に操作されたとき前記撮影レンズを無限遠方向に移動し、
前記制御手段は、所定の操作態様を検出したときオートフォーカスモードに切替え、または、前記撮影レンズを特定位置に移動させ、所定の操作態様を検出しないとき前記撮影レンズを近方向または無限遠方向の何れかへ移動させることを特徴とする撮影レンズ制御装置。
【請求項2】
前記操作部材が、フォーカスリングであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記所定の操作態様が、前記操作部材の角速度に基づいて検出されることを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ制御装置。
【請求項4】
前記所定の操作態様が、前記操作部材を所定の基準速度以上で操作することであることを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ制御装置。
【請求項5】
前記オートフォーカスモードにおいて、コントラスト比が閾値を超え、かつ、初めてコントラスト比のピークが現れる位置に、前記制御手段が前記撮影レンズを停止させることを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ制御装置。
【請求項6】
前記特定位置は無限遠端であって、
無限遠方向に前記所定の操作態様を検出したときに、前記撮影レンズを前記特定位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影レンズ制御装置に関し、より詳しくは、フォーカスリングの回転方向に対する撮影レンズの移動方向を変更自在な撮影レンズ制御装置である。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影レンズをモータで駆動し、フォーカスリングの操作速度に応じた速度で撮影レンズを駆動するレンズ制御装置が知られている(特許文献1)。この装置では、フォーカスリングを低速で回転させたとき、その回転速度に応じた速度で撮影レンズが駆動され、フォーカスリングを高速で回転させたとき、その回転速度に対して倍速で撮影レンズが駆動される。これにより、微妙なフォーカス調整と迅速なフォーカス調整の両方が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−156574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の構成では、フォーカスリングの回転方向に対する撮影レンズの移動方向は変更不可能であった。
【0005】
そこで、本発明は、フォーカスリングの回転方向に対する撮影レンズの移動方向を変更自在な撮影レンズ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る撮影レンズ制御装置は、撮影レンズの合焦動作を操作するために設けられ、第1および第2の方向に操作可能な操作部材と、撮影レンズの駆動方向を切替えるスイッチング装置とを備え、スイッチング装置は、標準設定では操作部材が第1の方向に操作されたとき撮影レンズを無限遠方向に移動し、かつ、第2の方向に操作されたとき撮影レンズを近接方向に移動し、特殊設定では操作部材が第1の方向に操作されたとき撮影レンズを近接方向に移動し、かつ、第2の方向に操作されたとき撮影レンズを無限遠方向に移動することを特徴とする。
【0007】
操作部材が、フォーカスリングであることが好ましい。
【0008】
また、操作部材の操作態様に応じて撮影レンズに、マニュアルフォーカスとは異なる動作を実行させる制御手段をさらに備えていても良い。制御手段は、所定の操作態様を検出したときオートフォーカスモードに切替え、または、撮影レンズを特定位置に移動させ、所定の操作態様を検出しないとき撮影レンズを近方向または無限遠方向の何れかへ移動させることが好ましい。
【0009】
所定の操作態様が、操作部材の速度または回転角度として検出されることが好ましい。
【0010】
所定の操作態様が、操作部材を所定の基準速度以上で高く操作することであって、特定位置は無限遠端であることが好ましい。無限遠方向へフォーカスリングが高速で回転されるとき、ユーザの意図を汲んで即座に無限遠端へ撮影レンズを移動させることが可能となる。
【0011】
オートフォーカスモードにおいて、コントラスト比が閾値を超え、かつ、初めてコントラスト比のピークが現れる位置に、制御装置が撮影レンズを停止させることを特徴とすることが好ましい。これにより、即座に合焦位置を検出することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フォーカスリングの回転方向に対する撮影レンズの移動方向を変更自在な撮影レンズを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態を適用したカメラの電気的構成を表すブロック図である。
図2図1に示すカメラを正面から見た概略図である。
図3】本発明の実施形態を適用したカメラの表示画面を表す図である。
図4】本発明の実施形態を適用したカメラの動作を説明するための図である。
図5図4の動作に対応したフローチャートである。
図6】本発明の実施形態を適用したカメラのオートフォーカス動作の模式図である。
図7】本実施形態を適用したカメラの他の動作例のフローチャートである。
図8図7のサブルーチン1を表すフローチャートである。
図9図7のサブルーチン2を表すフローチャートである。
図10図7のサブルーチン3を表すフローチャートである。
図11図7のサブルーチン4を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1を参照すると、カメラ10は、レンズユニット20とカメラボディ30とからなる。レンズユニット20とカメラボディ30とは、後に詳述する信号線12を介して通信する。
【0015】
レンズユニット20を制御するレンズCPU22は、モータドライバ24に接続される。フォトインタラプタ25は、フォーカスリング(操作部材)26を挟むように配置される。モータドライバ24は、レンズCPU22からの信号によって、フォーカスモータ27、絞りアクチュエータ28およびシャッターアクチュエータ29を制御し、撮影レンズ(図示せず)の合焦制御は、フォーカスモータ27によって行われる。
【0016】
カメラボディ30は、カメラDSP32(制御手段)によって制御される。カメラボディ30は、イメージセンサ34、イメージLCD36及びメモリ38を有する。カメラDSP32は、イメージセンサ34からの画像信号を処理し、撮影画像をイメージLCD36に表示するとともに、メモリ38に保存することが可能である。
【0017】
図2を参照すると、フォーカスリング26は、A方向およびB方向の何れにも回転自在である。ここでは、標準設定において、フォーカスリング26をA方向へ回転させると撮影レンズは無限遠方向へ移動し、B方向へ回転させると撮影レンズは近方向へ移動するものとする。フォーカスリング26には、例えば、50個の突起(図示せず)が設けられる。突起は、カメラ10に固定されたフォトインタラプタ25(図1参照)の光検出部(図示せず)を通過するように配置される。フォトインタラプタ25の光検出部では、2相のパルス波形が検出される。フォーカスリング26が回転されると、フォトインタラプタ25の光検出部で認識されるパルス波形は変化する。これにより、レンズCPU22は、フォーカスリング26の回転方向を検出することが出来る。このとき、図3に示されるように、フォーカスリング26がA方向へ回転されると、フォーカスリング26の回転方向を示す無限遠表示40がイメージLCD36(図1参照)に表示される。同様に、フォーカスリング26がB方向へ回転されると、近表示42が表示される。
【0018】
図4を参照し、レンズユニット20とカメラボディ30の動きを説明する。撮影レンズの合焦制御は、レンズユニット20とカメラボディ30との間の信号線12(図1参照)を介した通信により実行される。信号線12は、信号線SOUTおよび信号線SINとクロックラインSCLKとを有する。信号線SOUTは、カメラDSP32からレンズCPU22への信号を伝達し、信号線SINは、レンズCPU22からカメラDSP32への信号を伝達する。
【0019】
通信の時間間隔は、例えば30msである。通信の都度、レンズCPU22は、フォーカスリング26の回転角度および回転時間を検出し、カメラDSP32へ検出結果を送信する。カメラDSP32は、受信した検出結果からフォーカスリング26の回転方向および回転速度を算出する。ここで、通信1は、初期状態であり、フォーカスリング26は初期位置に停止している。通信2は、通信1から30ms後における通信であり、フォーカスリング26は回転中の状態である。
【0020】
通信1において、カメラDSP32からレンズCPU22への通信要求がなされると、信号線SOUTを介して、レンズCPU22からカメラDSP32へ回転角度および回転時間が送信される。通信1は初期状態であるため、回転角度および回転時間は0である。カメラDSP32は、受信した回転角度および回転時間からフォーカスリング26の回転方向および回転速度を算出する。
【0021】
次に、通信1から通信2の間に、フォーカスリング26が回転されると、フォトインタラプタ25において、パルス波形の変化が検出される。パルス波形は突起が光検出部を通過する毎にレンズCPU22でパルス数がカウントされる。ここで、回転時間は、フォトインタラプタ25が初めにパルスを検出した時刻から、最後のパルスを検出した時刻までの時間と定義される。
【0022】
通信2において、カメラDSP32からレンズCPU22への通信要求がなされると、レンズCPU22は、回転角度を計算する。算出された回転角度は、信号線SINを介してレンズCPU22からカメラDSP32へ送信される。ここで、回転角度は“回転角度=最大回転角×回転パルス数÷総パルス数”によって定義される。カメラDSP32は、回転角度を受信すると、回転速度および回転方向を算出する。回転速度は“回転速度=回転角度÷回転時間”と定義される。すなわち、本実施形態における回転速度は、角速度として定義される。また、回転方向は“通信2の回転角度−通信1の回転角度>0”のとき無限遠方向と定義され、“通信2の回転角度−通信1の回転角度<0”のとき近方向と定義される。なお、レンズCPU22においては、回転方向は、2相のパルスのうち特定の相が検出されると、フォーカスリング26は無限遠方向へ回転したことが認識され、他方の相が検出されると、フォーカスリング26は近方向へ回転したことが認識され、カメラDSPにおいては、通信で取得される回転角度の符号により回転方向が認識される。
【0023】
図5は、図4の動作に対応したフローチャートである。ステップS01において、通信が開始されると、ステップS03においてマニュアルフォーカスモードであるか否かが判定される。マニュアルフォーカスモードでないとき、すなわち、オートフォーカスモードであるとき、ステップS21に進み処理は終了する。マニュアルフォーカスモードであるとき、ステップS05に進む。
【0024】
ステップS05において、フォーカスリング26に関し、通信1における回転角度と通信2における回転角度が等しいか否か検出される。この検出結果に基づいて、ステップS07において、フォーカスリング26が回転していないと判定されたとき、ステップS21に進み処理は終了する。フォーカスリング26が回転中のとき、ステップS09に進む。
【0025】
ステップS09において、上述のように、フォーカスリング26の回転速度が算出される。ステップS11において、基準速度以上であるか否かが判定される。基準速度より小さいとき、ステップS12に進む。ステップS12において、レンズはマニュアルフォーカスモードで駆動されたのち、ステップS21に進み、処理は終了する。基準速度以上であるとき、ステップS13に進む。
【0026】
ステップS13において、上述のように、フォーカスリング26の回転方向が検出される。ステップS15において、回転方向が無限遠方向ではないとき、ステップS16に進み、モードがマニュアルフォーカスモードからオートフォーカスモードに切替えられる。ステップS18において、レンズはオートフォーカスモードで駆動されたのち、ステップS21に進み処理は終了する。回転方向が無限遠方向であるとき、ステップS19に進み、レンズは無限遠端(特定位置)へ移動されたのち、ステップS21に進み、処理は終了する。
【0027】
上述のように、撮影レンズの合焦制御において、フォーカスリング26の操作態様に応じて撮影レンズに、マニュアルフォーカスとは異なる動作を実行させることが可能である。すなわち、マニュアルフォーカスモードであり、かつ、基準速度以上(所定の操作態様)でフォーカスリングが近方向へ回転されたとき、オートフォーカスモードに切替えられる。または、マニュアルフォーカスモードであり、かつ、基準速度以上でフォーカスリングが無限遠方向へ回転されたとき、撮影レンズを無限遠端に移動させる。また、フォーカスリング26が基準速度より小さい速度で操作されるときは、通常のマニュアルフォーカスモードのままである。すなわち、レンズは無限遠方向または近方向の何れかへ移動される。
【0028】
このように、フォーカスリング26はマニュアルモード時の合焦機能のみならず、所定の操作態様に応じて、撮影レンズに、マニュアルフォーカスとは異なる動作を実行させることが可能となる。
【0029】
次に、本実施形態におけるオートフォーカスモードのレンズ位置の制御について説明する。図6を参照すると、撮影レンズは1から4の順番で駆動される。撮影レンズの初期位置は位置aである。カメラ10がオートフォーカスに設定されると、カメラDSP32はコントラスト比を検出しつつ、撮影レンズは無限遠方向へ駆動が開始される。カメラDSP32は、位置bを通り過ぎた時点で、コントラスト比が閾値を超える場合には、位置bがコントラスト比のピークであることを記録する。カメラDSP32は、撮影レンズが位置cに来た時、撮影レンズを位置bへ戻す指示を行う。このように、コントラスト比が閾値を超え、かつ、初めてコントラスト比のピークが現れる位置に、カメラDSP32は撮影レンズを停止させる。この構成により、即座にフォーカス位置を検出することが可能となる。なお、オートフォーカスモードのレンズ位置の制御は、マニュアルフォーカスモードから切替えられた場合にも適用される。このとき、コントラスト比の検出は、マニュアルフォーカス設定の間にも行われていても良い。また、コントラスト比のピーク値の検出は、撮影レンズが近方向へ駆動されることによって行われても良い。なお、閾値を超え、かつ、コントラスト比がピークとなる、撮影レンズの位置が検出されないとき、撮影レンズは強制的に特定の位置に移動される。例えば、撮影レンズは、無限遠端または近方向端に配置される。
【0030】
次に、フォーカスリング26の回転方向と、撮影レンズの移動方向との関係を変更する場合の動作について説明する。標準設定において、フォーカスリング26をA方向へ回転させると撮影レンズは無限遠方向へ移動し、B方向へ回転させると撮影レンズは近方向へ移動するが、特殊設定では逆に定められる。すなわち、上述の標準設定では、フォーカスリング26はA方向へ回転されると撮影レンズが近方向へ移動し、B方向へ回転されると撮影レンズが無限遠方向へ移動するように設定することが可能である。このときの動作は、図7に示される。図5の動作フローと同じステップには同符号が付されている。なお、標準設定から特殊設定への変更は、イメージLCD36に表示されるカメラメニュー(スイッチング手段)を設定することにより行われる。また、フォーカスリング26の回転方向と、撮影レンズの駆動方向との関係は、イメージLCD36に表示されるアイコンによって識別可能である。
【0031】
ステップS01からステップS11までの動作は、図5に示された動作と等しい。ステップS11において、基準速度以上でフォーカスリング26が回転されると、オートフォーカスモードに切替えられる。ステップS46において、フォーカスリング26の回転方向が判定される。回転方向がA方向であるとき、ステップS50のサブルーチン1に進む。図8を参照すると、ステップS52において、フォーカスリング26の回転方向が標準設定であるか否かが判定される。標準であるとき、ステップS54において、無限遠方向にオートフォーカスが開始される。ステップS52において、標準設定でないと判定されると、ステップS56において、近方向にオートフォーカスが開始される。このように、ステップS50が実行されると、ステップS21に戻り、処理は終了する。
【0032】
同様に、ステップS46において、フォーカスリング26の回転方向が判定される。回転方向がA方向ではないとき、ステップS60のサブルーチン2に進む。図9を参照すると、ステップS62において、フォーカスリング26の回転方向が標準設定であるか否かが判定される。標準であるとき、ステップS64において、近方向にオートフォーカスが開始される。ステップS62において、標準設定でないと判定されると、ステップS66において、無限遠方向にオートフォーカスが開始される。このように、ステップS60が実行されると、ステップS21に戻り、処理は終了する。
【0033】
一方、ステップS11において、基準速度以上ではないと判定されると、マニュアルフォーカスモードのままステップS40に進む。ステップS40において、フォーカスリング26の回転方向が判定される。回転方向がA方向であるとき、ステップS70のサブルーチン3に進む。図10を参照すると、ステップS72において、フォーカスリング26の回転方向が標準設定であるか否かが判定される。標準であるとき、ステップS74において、無限遠方向にマニュアルフォーカスが開始される。ステップS72において、標準設定でないと判定されると、ステップS76において、近方向にマニュアルフォーカスが開始される。このように、ステップS70が実行されると、ステップS21に戻り、処理は終了する。
【0034】
同様に、ステップS40において、フォーカスリング26の回転方向が判定される。回転方向がA方向でないとき、ステップS80のサブルーチン4に進む。図11を参照すると、ステップS82において、フォーカスリング26の回転方向が標準設定であるか否かが判定される。標準であるとき、ステップS84において、近方向にマニュアルフォーカスが開始される。ステップS82において、標準設定でないと判定されると、ステップS86において、無限遠方向にマニュアルフォーカスが開始される。このように、ステップS80が実行されると、ステップS21に戻り、処理は終了する。
【0035】
このように、フォーカスリングの回転方向に対する撮影レンズの移動方向を変更自在な撮影レンズが実現される。なお、図8のステップS54および図9のステップS66に示すオートフォーカス制御においては、図5のステップS13からS21のように、撮影レンズが無限遠端に移動される構成であってもよい。
【符号の説明】
【0036】
26 フォーカスリング(操作部材)
A方向 (第1の方向)
B方向 (第2の方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11