特許第6070981号(P6070981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6070981
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 9/06 20060101AFI20170123BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   A47B9/06
   A47B13/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-211211(P2012-211211)
(22)【出願日】2012年9月25日
(65)【公開番号】特開2014-64673(P2014-64673A)
(43)【公開日】2014年4月17日
【審査請求日】2015年7月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134800
【氏名又は名称】株式会社ナナミ
(74)【代理人】
【識別番号】100092923
【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 達彦
(72)【発明者】
【氏名】名波 久司郎
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3172244(JP,U)
【文献】 特開平10−276840(JP,A)
【文献】 特開平09−294636(JP,A)
【文献】 特開2002−177051(JP,A)
【文献】 特開平11−127963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の支脚を幕板により連結した支持体と、支持体の幕板の前面に沿って昇降する摺動板に天板を固定した昇降体とよりなり、前記幕板の前面に縦設された左右一対のガイドレール内に、歯が同一方向を向いたラックが固定され、前記摺動板の背面には、各ガイドレール内を昇降するロック部材が装着され、このロック部材におけるケース内に軸着されたL字型のロック爪に、その先端の歯形部をケースの一側に設けた切欠きからケース外に突出してラックに嵌合させると共に、ロック爪の一側縁がケースの切欠きの上端縁に係止させるバネが装着され、前記摺動板の背面に左右動可能に配設された連杆の背面から突出している左右一対のピンが、左右のケースに形成した長孔、及びロック爪の屈曲部に穿設した透孔に夫々挿入され、連杆を貫通した一方のピンの前端、前記摺動板に穿設した長孔から前方へ突出されこの突出したピンの前端が、摺動板の前面、下端が内向きに、上端が外向きに傾斜した状態で中間部が摺動板に枢着された揺動杆の下端に設けられた連結孔に遊嵌され、揺動杆の上端には先端に操作片を設けた屈曲腕が連設され、上記操作片と天板の後端下面との間には間隙が形成され上記操作片を引き上げることにより、揺動杆が回動し、左右のロック爪バネに抗してラックから離脱するように構成したことを特徴とするテーブル。
【請求項2】
天板の後部に、先端が天板下面と揺動杆の操作片との間隙に嵌脱する楔を軸着したことを特徴とする請求項1記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板の高さを調整することができるテーブル関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、固定脚部に可動脚部を昇降自在に支持させた左右の伸縮脚上に天板を固定したテーブルにおいて、固定脚部と可動脚部の何れか一方側に夫々縦長のラックを、反対側にラックに対応させて夫々ロック部材を装着し、天板を引き上げることにより天板を高くし、左右の伸縮脚間に設けた操作杆を手前に引くことによりラックからロック部材におけるロック爪を離脱させて、天板を下降させるテーブルにおける天板の昇降装置を出願し、実用新案登録された(実登第3172244号)。
【0003】
上記実登第3172244号の考案は、天板を所望位置まで下降する場合、天板を保持しながら伸縮脚間の操作杆を手前に引かなければならないので、一人では扱い難く、特に身体の不自由な老人とか車椅子での使用には不向きであった。
【0004】
特許第2978963号公報には、一対の脚部上と、この脚部間に設けた縦横のフレーム上に天板受けを取付け、この天板受けに形成した複数の受け溝に、天板を差し替え自在に挿入することにより、天板の高さを調節するテーブルが開示されている。
【0005】
このテーブルは、身体の不自由な老人や車椅子を利用した人が、天板を受け溝から引抜いて、別の受け溝に差し替えることは極めて困難であり、天板上に重い物とか落下し易い物が載置されている場合、天板の高さ調節は不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3172244号公報
【特許文献2】特許第2978963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、天板の高さを使用者の体格とか車椅子の高さに応じて容易に調節することができるテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る請求項1のテーブルは、左右の支脚を幕板により連結した支持体と、支持体の幕板の前面に沿って昇降する摺動板に天板を固定した昇降体とよりなり、前記幕板の前面に縦設された左右一対のガイドレール内に、歯が同一方向を向いたラックが固定され、前記摺動板の背面には、各ガイドレール内を昇降するロック部材が装着され、このロック部材におけるケース内に軸着されたL字型のロック爪に、その先端の歯形部をケースの一側に設けた切欠きからケース外に突出してラックに嵌合させると共に、ロック爪の一側縁がケースの切欠きの上端縁に係止させるバネが装着され、前記摺動板の背面に左右動可能に配設された連杆の背面から突出している左右一対のピンが、左右のケースに形成した長孔、及びロック爪の屈曲部に穿設した透孔に夫々挿入され、連杆を貫通した一方のピンの前端、前記摺動板に穿設した長孔から前方へ突出されこの突出したピンの前端が、摺動板の前面、下端が内向きに、上端が外向きに傾斜した状態で中間部が摺動板に枢着された揺動杆の下端に設けられた連結孔に遊嵌され、揺動杆の上端には先端に操作片を設けた屈曲腕が連設され、上記操作片と天板の後端下面との間には間隙が形成され上記操作片を引き上げることにより、揺動杆が回動し、左右のロック爪バネに抗してラックから離脱するように構成している。
【0009】
上記請求項1の発明にあっては、天板を持ち上げると、ロック爪はバネの付勢力によりラックの歯に係脱しながら摺動し、天板は上昇する。天板が適当な高さになったとき、天板から手を離すと天板の自重によりロック爪がラックの歯に支持され、且つロック爪の一側縁がケースに設けた切欠きの上端縁に支持されるため、天板は所望の高さで停止する。
【0010】
天板と一緒に操作片を掴み上げると、揺動杆が枢軸を中心として下端の連結孔が外向きに回動し、連杆が外向きに横移動して左右のピンを外向きに横移動させると、左右のロック爪がバネに抗してラックから離脱する。操作片を掴んで左右のロック爪をラックから離脱させたまま、天板を下降させ、適宜高さに達したとき、操作片から手を離すと、揺動杆が枢軸を中心として下端の連結孔が内向きに回動し、連杆も同方向へ水平移動する。これに伴なって、左右のロック爪がバネの付勢力により回動して先端の歯形部がラックの歯に係合し、ロック爪の一側縁がケースに設けた切欠きの上端縁に支持されて天板は停止する。
【0011】
本発明に係る請求項2の発明は、請求項1における天板の後部に、先端が天板下面と揺動杆の操作片との間隙に嵌脱する楔を軸着したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項1の発明と同様に、天板を持ち上げたり、操作片を掴みながら天板を下降させたりして、天板を所望の高さに調節した後、楔を回動させて天板と操作片との間隙に嵌入することにより、天板の昇降を完全にロックする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る請求項1のテーブルは、前記のように天板を持ち上げて天板を高くし、天板を持った手で操作片を引き上げながら天板を低くすることができるので、椅子とか車椅子に座ったまま、手を伸ばして操作することが可能であり、身体の不自由な人でも容易に且つ安全に使用することができる。
【0014】
請求項2のテーブルは、天板の高さを調節した後、楔を回動させ、その先端を天板と操作片との間隙嵌合させるときは、天板の昇降が完全にロックされるので、身体の不自由老人や車椅子の乗った人も、安心して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るテーブルの実施形態を示す平面図である。
図2】同上実施形態の正面図である。
図3】同上実施形態の側面図である。
図4】同上実施形態における要部の一部横断面図である。
図5】同上実施形態における要部を示す縦断面図である。
図6】同上実施形態において、ロック爪を係止した状態の要部を示す縦断面図である。
図7】同上実施形態において、ロック爪を解除した状態の要部を示す縦断面図である。
図8】本考案に係るテーブルの別の実施形態を示す平面図である。
図9】同上別の実施形態の正面図である。
図10】同上別の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るテーブルの実施形態を図1乃至図7を参照して詳細に説明する。
【0017】
符号Aは左右の支脚1を幕板2により連結した支持体であり、符号Bは支持体Aの幕板2に沿って昇降する摺動板3に天板4を固定した昇降体である。
前記幕板2の前面には、上下に長い左右一対のガイドレール5を配設している。このガイドレール5は、前面中央部が全長に亘って開口し、両側内にガイド溝5a,5bを設け、その一方のガイド溝5aとガイド溝5aに、全長に亘って標準歯型のラック6を、歯が同一方向になるように固定している。
【0018】
摺動板3の背面には、左右一対のロック部材7を突出した状態で装着し、夫々ガイドレール5内に昇降自在に嵌入している。このロック部材7は、ラック6側に切欠き8を設けたケース9内の上部に、L字型のロック爪10,10の上端を軸着している。ロック爪10は、バネ11の付勢力により一側縁12が切欠き8の上端縁13に当接するまで回動し、先端に形成した歯形部14が切欠き8よりケース9外に突出して前記ラック6の歯に係合している。またケース9内の下部には、軸受け孔15を設けた補助用の歯車16を回転自在に軸着している。尚符号9a、9bは、上記ケース9の上下に固定したガイド駒であり、ガイドレール5内を昇降するケース9の摺動を円滑化するものである。
【0019】
符号17は摺動板3の背面に配設した連杆であり、水平溝18内に左右動自在に嵌合している。この連杆17の一側端部にはピン19を貫通させ、他側端にはピン20を突設している。この両方のピン19,20の後端は、左右のケース9に形成した長孔21、及びロック爪10の屈曲部に穿設した透孔22に夫々挿入し、連杆17を貫通した一方のピン19の前端は、摺動板3に穿設した長孔23を貫通させている。
【0020】
符号24は摺動板3の前面に中間部を軸Sにより枢着した揺動杆であり、下端が摺動板3の内側に、上端が摺動板3の外側に傾斜するバランスで枢着されている。この揺動杆24の下端には二又連結孔25を設け、バネ11によりロック爪10と共にラック6側に押されたピン19の前端が、図6に示すように、二又連結孔25内の一側に遊嵌している。揺動杆24の上端には屈曲腕26を連設し、その先端に操作片27を設け、この操作片27と天板4との間に、間隙28が形成されている。
【0021】
符号29は天板4の下面に枢着した楔であり、これを回動して先端を前記間隙28に嵌入することにより、操作片27の引き上げを防止するものである。
【0022】
本発明に係る上記テーブルの実施形態において、天板4の左右両側を両手で持って引き上げると、揺動杆24は図6から図7の状態に回動する。ロック爪10はラック6の歯に接しながらケース9の切欠き8からの出没を繰り返えしながら上昇する。天板4が適当な高さになったとき、天板4から手を離すと、揺動杆24は図7から図6の状態に戻り、ロック爪10は天板4の自重によりラック6の歯に支持されると共に、一側縁12が切欠き8の上端縁13に当接し、天板4が所望の高さに保持される。
【0023】
図6状態において、天板4の左右両側を持ちながら操作片27を引き上げると、図7ように揺動杆24が回動し、二又連結孔25の他側により、ピン19がバネ11を圧縮する方向に押され、連杆17の横移動に伴ない、ピン20がピン19と同様にバネ11を圧縮する方向に押され、左右のロック爪6の歯形部14が同時にラック6から離脱する。この図7の状態において、操作片27を引き上げたまま、天板4をその自重を利用して下降させ、適宜の高さに位置したとき、操作片27から手を離すと、揺動杆24が逆方向へ回動し、ピン19と連杆17とピン20の逆方向への移動により、両ロック爪10の歯形部14がラック6に嵌合し、ロック爪10の一側縁12がケース9における切欠き8の上端縁13に係止され、天板4は安定する。
【0024】
上記実施形態にあっては、天板4を高くする場合、天板4を持ち上げるだけで、所望の高さに調節することができ、また天板4を低くする場合は、天板4を持ちながら、操作片27を引き上げれば、所望の位置まで下降することができるので、高さ調節が極めて容易であり、身体の不自由な人とか車椅子の人も、安全に高さ調節をすることができる。
【0025】
使用者の体格とか車椅子により、天板4の高さを調節した後、天板4の下面に設けた楔29を回動させて先端を、天板4と操作片27との間隙28に挿入するときは、揺動杆24の回動が阻止され、天板4の昇降が完全にロックされるので、不慮の事故を起こしたり、天板上に載せた物を転倒したり、床に落下したりする虞がない。
【0026】
上記実施形態は、天板の昇降をロックするための楔29を備えているが、この楔29は必要に応じて使用するものである。また上記実施形態のテーブルは一人用の場合であるが、支持体Aを箱状に形成し、前後の幕板2に昇降体Bを装着するとか、図8乃至図10に示すように、支持体Aを横長の箱状に形成し、前側の幕板2に左右2体の昇降体Bを、後側の幕板2に左右2体の昇降体Bを装着し、各昇降体Bが前記実施形態と同じ手段により、個別に高さ調節ができる2人用、或いは4人用のテーブルを構成することも可能である。
【0027】
尚、左右のケース9内に軸着した歯車16は、天板2の昇降に伴なって自転し、ケース9の昇降を補佐するものであるが、駆動軸とか補強杆により連結することも可能である。また天板4の下面に設けた楔29は、省略す場合もある。
【符号の説明】
【0028】
A 支持体
B 昇降体
1 支 脚
2 幕 板
3 摺動板
4 天 板
5 ガイドレール
6 ラック
7 ロック部材
8 切欠き
9 ケース
10 ロック爪
11 バ ネ
12 ロック爪の一側縁
13 切欠きの上端縁
14 歯形部
15 軸受け穴
16 歯 車
17 連 杆
18 水平溝
19 ピ ン
20 ピ ン
21 長 孔
22 透 孔
23 長 孔
24 揺動杆
25 二又連結孔
26 屈曲腕
27 操作片
28 間 隙
29
30 ブラケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10