【実施例】
【0016】
本実施例の発電システムは、固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCと称する。)とガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた
トリプルコンバインドサイクル(Triple Combined Cycle:登録商標)である。このトリプルコンバインドサイクルは、ガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)の上流側にSOFCを設置することにより、SOFC、ガスタービン、蒸気タービンの3段階で電気を取り出すことができるため、極めて高い発電効率を実現することができる。なお、以下の説明では、本発明の燃料電池として固体酸化物形燃料電池を適用して説明するが、この形式の燃料電池に限定されるものではない。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係る発電システムにおける圧縮空気の供給ラインを表す概略図、
図2は、本実施例の発電システムにおけるSOFCの起動時における圧縮空気の供給タイミングを表すタイムチャート、
図3は、本実施例の発電システムを表す概略構成図である。
【0018】
本実施例において、
図3に示すように、発電システム10は、ガスタービン11及び発電機12と、SOFC13と、蒸気タービン14及び発電機15とを有している。この発電システム10は、ガスタービン11による発電と、SOFC13による発電と、蒸気タービン14による発電とを組み合わせることで、高い発電効率を得るように構成したものである。
【0019】
ガスタービン11は、圧縮機21、燃焼器22、タービン23を有しており、圧縮機21とタービン23は、回転軸24により一体回転可能に連結されている。圧縮機21は、空気取り込みライン25から取り込んだ空気Aを圧縮する。燃焼器22は、圧縮機21から第1圧縮空気供給ライン26を通して供給された圧縮空気A1と、第1燃料ガス供給ライン27から供給された燃料ガスL1とを混合して燃焼する。タービン23は、燃焼器22から排ガス供給ライン28を通して供給された排ガス(燃焼ガス)Gにより回転する。なお、図示しないが、タービン23は、圧縮機21で圧縮された圧縮空気A1が車室を通して供給され、この圧縮空気A1を冷却空気として翼などを冷却する。発電機12は、タービン23と同軸上に設けられており、タービン23が回転することで発電することができる。なお、ここでは、燃焼器22に供給する燃料ガスL1として、例えば、液化天然ガス(LNG)を用いている。
【0020】
SOFC13は、還元剤としての高温の燃料ガスと酸化剤としての高温の空気(酸化性ガス)が供給されることで、所定の作動温度にて反応して発電を行うものである。このSOFC13は、圧力容器内に空気極と固体電解質と燃料極が収容されて構成される。空気極に圧縮機21で圧縮された一部の圧縮空気A2が供給され、燃料極に燃料ガスが供給されることで発電を行う。なお、ここでは、SOFC13に供給する燃料ガスL2として、例えば、液化天然ガス(LNG)、水素(H
2)および一酸化炭素(CO)、メタン(CH
4)などの炭化水素ガス、石炭など炭素質原料のガス化設備により製造したガスを用いている。また、SOFC13に供給される酸化性ガスは、酸素を略15%〜30%含むガスであり、代表的には空気が好適であるが、空気以外にも燃焼排ガスと空気の混合ガスや、酸素と空気の混合ガスなどが使用可能である(以下、SOFC13に供給される酸化性ガスを空気という)。
【0021】
このSOFC13は、第1圧縮空気供給ライン26から分岐した第2圧縮空気供給ライン31が連結され、圧縮機21が圧縮した一部の圧縮空気A2を空気極の導入部に供給することができる。この第2圧縮空気供給ライン31は、供給する空気量を調整可能な制御弁32と、圧縮空気A2を昇圧可能なブロワ(昇圧機)33とが空気の流れ方向に沿って設けられている。制御弁32は、第2圧縮空気供給ライン31における空気の流れ方向の上流側に設けられ、ブロワ33は、制御弁32の下流側に設けられている。SOFC13は、空気極で用いられた排空気A3を排出する排空気ライン34が連結されている。この排空気ライン34は、空気極で用いられた排空気A3を外部に排出する排出ライン35と、燃焼器22に連結される圧縮空気循環ライン36とに分岐される。排出ライン35は、排出する空気量を調整可能な制御弁37が設けられ、圧縮空気循環ライン36は、循環する空気量を調整可能な制御弁38が設けられている。
【0022】
また、SOFC13は、燃料ガスL2を燃料極の導入部に供給する第2燃料ガス供給ライン41が設けられている。第2燃料ガス供給ライン41は、供給する燃料ガス量を調整可能な制御弁42が設けられている。SOFC13は、燃料極で用いられた排燃料ガスL3を排出する排燃料ライン43が連結されている。この排燃料ライン43は、外部に排出する排出ライン44と、燃焼器22に連結される排燃料ガス供給ライン45とに分岐される。排出ライン44は、排出する燃料ガス量を調整可能な制御弁46が設けられ、排燃料ガス供給ライン45は、供給する燃料ガス量を調整可能な制御弁47と、燃料を昇圧可能なブロワ48が燃料の流れ方向に沿って設けられている。制御弁47は、排燃料ガス供給ライン45における燃料ガスL3の流れ方向の上流側に設けられ、ブロワ48は、制御弁47の燃料ガスL3の流れ方向の下流側に設けられている。
【0023】
また、SOFC13は、排燃料ライン43と第2燃料ガス供給ライン41とを連結する燃料ガス再循環ライン49が設けられている。燃料ガス再循環ライン49は、排燃料ライン43の排燃料ガスL3を第2燃料ガス供給ライン41に再循環する再循環ブロワ50が設けられている。
【0024】
蒸気タービン14は、排熱回収ボイラ(HRSG)51で生成された蒸気によりタービン52を回転するものである。この排熱回収ボイラ51は、ガスタービン11(タービン23)からの排ガスライン53が連結されており、空気と高温の排ガスGとの間で熱交換を行うことで、蒸気Sを生成する。蒸気タービン14(タービン52)は、排熱回収ボイラ51との間に蒸気供給ライン54と給水ライン55が設けられている。そして、給水ライン55は、復水器56と給水ポンプ57が設けられている。発電機15は、タービン52と同軸上に設けられており、タービン52が回転することで発電することができる。なお、排熱回収ボイラ51で熱が回収された排ガスGは、有害物質を除去されてから大気へ放出される。
【0025】
ここで、本実施例の発電システム10の作動について説明する。発電システム10を起動する場合、ガスタービン11、蒸気タービン14、SOFC13の順に起動する。
【0026】
まず、ガスタービン11にて、圧縮機21が空気Aを圧縮し、燃焼器22が圧縮空気A1と燃料ガスL1とを混合して燃焼し、タービン23が排ガスGにより回転することで、発電機12が発電を開始する。次に、蒸気タービン14にて、排熱回収ボイラ51により生成された蒸気Sによりタービン52が回転し、これにより発電機15が発電を開始する。
【0027】
続いて、SOFC13では、まず、圧縮空気A2を供給して昇圧を開始すると共に加熱を開始する。排出ライン35の制御弁37と圧縮空気循環ライン36の制御弁38を閉止し、第2圧縮空気供給ライン31のブロワ33を停止した状態で、制御弁32を所定開度だけ開放する。すると、圧縮機21で圧縮した一部の圧縮空気A2が第2圧縮空気供給ライン31からSOFC13側へ供給される。これにより、SOFC13側は、圧縮空気A2が供給されることで圧力が上昇する。
【0028】
一方、SOFC13では、燃料極側に燃料ガスL2を供給して昇圧を開始する。排出ライン44の制御弁46と排燃料ガス供給ライン45の制御弁47を閉止し、ブロワ48を停止した状態で、第2燃料ガス供給ライン41の制御弁42を開放すると共に、燃料ガス再循環ライン49の再循環ブロワ50を駆動する。すると、燃料ガスL2が第2燃料ガス供給ライン41からSOFC13側へ供給されると共に、排燃料ガスL3が燃料ガス再循環ライン49により再循環する。これにより、SOFC13側は、燃料ガスL2が供給されることで圧力が上昇する。
【0029】
そして、SOFC13の空気極側の圧力が圧縮機21の出口圧力になると、制御弁32を全開にすると共に、ブロワ33を駆動する。それと同時に制御弁37を開放してSOFC13からの排空気A3を排出ライン35から排出する。すると、圧縮空気A2がブロワ33によりSOFC13側へ供給される。それと同時に制御弁46を開放してSOFC13からの排燃料ガスL3を排出ライン44から排出する。そして、SOFC13における空気極側の圧力と燃料極側の圧力が目標圧力に到達すると、SOFC13の昇圧が完了する。
【0030】
その後、SOFC13の反応(発電)が安定し、排空気A3と排燃料ガスL3の成分が安定したら、制御弁37を閉止する一方、制御弁38を開放する。すると、SOFC13からの排空気A3が圧縮空気循環ライン36から燃焼器22に供給される。また、制御弁46を閉止する一方、制御弁47を開放してブロワ48を駆動する。すると、SOFC13からの排燃料ガスL3が排燃料ガス供給ライン45から燃焼器22に供給される。このとき、第1燃料ガス供給ライン27から燃焼器22に供給される燃料ガスL1を減量する。
【0031】
ここで、ガスタービン11の駆動による発電機12での発電、SOFC13での発電、蒸気タービン14の駆動により発電機15での発電が全て行われることとなり、発電システム10が定常運転となる。
【0032】
ところで、一般的な発電システムでは、SOFC13を起動するとき、ガスタービン11の圧縮機21で圧縮した空気の一部を第2圧縮空気供給ライン31からSOFC13に供給することで昇圧している。そして、本実施例では、圧縮機21の出口圧力と、SOFCから排出された排燃料ガスが供給される燃焼器22の入口圧力とが一定となり、そこに圧損分を加えてSOFC13に圧縮空気A2を供給する流れを生じさせるため、圧縮空気A2をブロワ33で流す。しかし、ブロワ33は、運転開始から定格運転に至るまでの間に内部の圧力や流量が急激に変動して運転が不安定である。このため、ブロワ33の運転開始時に伴い急激に圧縮空気A2の流量が増加してSOFC13に送られ、ガスタービン11では、燃焼器22に供給される圧縮空気A1やタービン23に送られる冷却空気が不足してしまうおそれがある。
【0033】
そこで、本実施例の発電システム10では、
図1に示すように、ブロワ33の位置に昇圧機循環ライン60及び制御弁(第1制御弁)61を設け、制御装置(制御部)62は、SOFC13の起動時に、ブロワ33の始動と共に制御弁61を開放するようにしている。
【0034】
即ち、SOFC13の起動時に、ブロワ33の始動と共に制御弁61を開放すると、ガスタービン11の圧縮機21で圧縮した一部の圧縮空気A2が、ブロワ33で流されつつ昇圧機循環ライン60に循環する。そして、ブロワ33の運転が安定するまでこれを行うことで、SOFC13に送られる圧縮空気A2の流量が安定する。そのため、ガスタービン11での空気不足を抑制することができる。
【0035】
詳細に説明すると、
図1に示すように、昇圧機循環ライン60は、第2圧縮空気供給ライン31において、ブロワ33の上流側と下流側とに接続され、ブロワ33を迂回するように設けられている。制御弁61は、この昇圧機循環ライン60に設けられている。なお、ブロワ33は、駆動モータ33aで駆動される。また、ブロワ33は、その出口を通過する圧縮空気A2の圧力を検出する圧力検出器33bを有している。
【0036】
また、制御弁(第2制御弁)63が、第2圧縮空気供給ライン31であって、昇圧機循環ライン60とSOFC13との間に設けられている。
【0037】
また、第1検出器64が、第2圧縮空気供給ライン31であって、圧縮機21と制御弁32との間に設けられている。この第1検出器64は、ガスタービン11の圧縮機21で圧縮した制御弁32の上流側の圧縮空気A2の第1圧力を検出する。
【0038】
また、第2検出器65が、第2圧縮空気供給ライン31であって、昇圧機循環ライン60と制御弁32との間に設けられている。この第2検出器65は、ガスタービン11の圧縮機21で圧縮した制御弁32の下流側の圧縮空気A2の第2圧力を検出する。
【0039】
また、第3検出器66が、SOFC13に設けられている。この第3検出器66は、SOFC13の空気極、つまり、第2圧縮空気供給ライン31における制御弁63よりもSOFC13側の第3圧力を検出する。
【0040】
制御装置62は、制御弁61及び制御弁63の開度を調整可能であると共に、駆動モータ33aによるブロワ33の始動及び停止を制御可能となっている。また、制御装置62は、制御弁32、制御弁37及び制御弁38の開度を調整可能となっている。また、制御装置62は、各検出器64,65,66が検出した第1圧力、第2圧力、及び第3圧力を入力する。また、制御装置62は、ブロワ33における圧力検出器33bが検出した圧力を入力する。
【0041】
そして、制御装置62は、各検出器64,65,66が検出した第1圧力、第2圧力及び第3圧力や、ブロワ33の圧力検出器33bが検出した圧力を入力し、これらの入力に基づき、駆動モータ33a、制御弁61、制御弁63、制御弁32、制御弁37及び制御弁38を制御する。
【0042】
ここで、上述した制御装置62による制御であって、本実施例の発電システム10におけるSOFC13の起動方法について説明する。
【0043】
図2に示すように、時間t1にて、ガスタービン11が起動し、所定時間の経過後の時間t2までにガスタービン11による発電が開始される。この時間t1から時間t2までの間は、ブロワ33は停止しており(駆動モータ33aが停止)、制御弁32,37,38,63は閉止され、制御弁61は開放されている(または閉止されて
いてもよい)。
【0044】
そして、時間t2にSOFC13を起動する起動指令を取得する。この場合、ガスタービン11は、低負荷運転状態であってもよいし、定格運転状態であってもよい。この時間t2にて、制御弁32を全開ではない所定の開度とすると共に、制御弁63を開放する。すると、制御弁32から昇圧機循環ライン60を介した第2圧縮空気供給ライン31と、SOFC13と、制御弁38までの圧縮空気循環ライン36と、制御弁37までの排出ライン35との圧力が上昇する。
【0045】
そして、時間t3にて、第2検出器65の第2圧力P2が第1検出器64の第1圧力P1に同等となったとき、制御弁32,61を開放し、制御弁63を閉止(または所定開度に絞り)、ブロワ33を始動する(駆動モータ33aを駆動)。すると、圧縮機21で圧縮した一部の圧縮空気A2が、ブロワ33の下流側から上流側へ昇圧機循環ライン60を経由して循環する。なお、制御弁63は、圧縮空気A2がSOFC13に供給することを抑制し、昇圧機循環ライン60で圧縮空気A2を循環させる。制御弁63は、所定開度に絞ってもよいが、閉止することで圧縮空気A2の循環を確実にし、ブロワ33により昇圧される圧縮空気A2のSOFC13への影響(例えば、SOFC13の圧力(第3圧力P3)変動など)を確実に抑制することが可能である。
【0046】
そして、時間t4にて、ブロワ33の圧力Pがブロワ33の定格時の所定値の圧力となったとき、ブロワ33を駆動したまま、制御弁61を徐々に閉止する。このとき、制御弁63及び制御弁37を徐々に開く。すると、ブロワ33で昇圧された圧縮空気A2が、SOFC13に供給される。このとき、ブロワ33は定格運転であるから運転が安定しており、SOFC13に送られる圧縮空気A2の流量が安定する。また、このとき、制御弁63及び制御弁37を徐々に開くことにより第3検出器66の第3圧力P3、即ち、SOFC13の圧力の急激な変動を抑えられる。一方、SOFC13では、圧縮空気A2が、第2圧縮空気供給ライン31を通ってSOFC13に流れることから、SOFC13の圧力(第3圧力P3)が徐々に高くなる。
【0047】
そして、時間t5にて、SOFC13の圧力(第3圧力P3)がSOFC13の所定の圧力となったとき、ブロワ33を駆動したまま、制御弁61を閉止し、制御弁63を開放する。そして、SOFC13の運転が安定するまでの時間t6に至り制御弁38を徐々に開けると共に、制御弁37を徐々に閉じる。これにより、定格運転のSOFC13から排出される排空気A3が、排空気ライン34から圧縮空気循環ライン36を経て燃焼器22に供給される。この排空気A3は、ブロワ33の運転が安定しているから急激な変動はなく、安定して燃焼器22に供給される。このため、ガスタービン11では、燃焼器22に供給される圧縮機21からの圧縮空気A1やタービン23に送られる冷却空気が過不足なく安定して供給されることになる。
【0048】
なお、制御装置62は、ブロワ33における圧力検出器33bが検出した圧力を入力し、時間t4にて、ブロワ33の圧力Pがブロワ33の定格時の所定値の圧力となったとき、ブロワ33を駆動したまま、制御弁61を徐々に閉止する。この圧力検出器33bに代えて、ブロワ33は、その出口を通過する圧縮空気A2の流量を検出する流量検出器を有してもよい。この場合、制御装置62は、ブロワ33における流量検出器が検出した流量を入力し、時間t4にて、ブロワ33の流量がブロワ33の定格時の所定値の流量となったとき、ブロワ33を駆動したまま、制御弁61を徐々に閉止する。
【0049】
このように本実施例の発電システムにあっては、圧縮機21と燃焼器22を有するガスタービン11と、圧縮機21で圧縮した圧縮空気A1を燃焼器22に供給する第1圧縮空気供給ライン26と、空気極及び燃料極を有するSOFC13と、圧縮機21で圧縮した一部の圧縮空気A2を空気極に供給する第2圧縮空気供給ライン31と、第2圧縮空気供給ライン31に設けられて圧縮空気A2を昇圧するブロワ33と、第2圧縮空気供給ライン31におけるブロワ33の上流側と下流側とを接続する昇圧機循環ライン60と、昇圧機循環ライン60に設けられる制御弁61と、第2圧縮空気供給ライン31における昇圧機循環ライン60とSOFC13との間に設けられる制御弁63と、SOFC13の起動時に制御弁63を閉作動させると共に制御弁61を開作動させてブロワ33を始動する制御装置62と、を有する。
【0050】
従って、SOFC13の起動時、圧縮機21で圧縮した一部の圧縮空気A2を空気極に供給する第2圧縮空気供給ライン31において、ブロワ33の下流側から上流側へ圧縮空気A2を循環させる。そのため、このときに燃焼器22やタービン23に供給される圧縮空気A1が不足することがなく、燃焼器22での異常燃焼やタービン23での冷却不足を抑制することができる。その結果、ガスタービン11での空気不足を抑制して安定した起動を可能とすることができる。
【0051】
本実施例の発電システムでは、ブロワ33における圧縮空気A2の圧力または流量を検出する検出器33bを備え、制御装置62は、検出器33bにより検出された圧力または流量が所定値となった場合、制御弁63を開作動すると共に制御弁61を閉作動させる。従って、ブロワ33における圧縮空気A2の圧力または流量が安定してからSOFC13に圧縮空気A2を送ることで、ガスタービン11における空気不足を適正に抑制することができる。
【0052】
また、本実施例の発電システムにおける燃料電池の起動方法にあっては、SOFC13の起動時に、ガスタービン11の圧縮機22で圧縮した一部の圧縮空気A2をSOFC13の空気極の手前に設けたブロワ33を始動して昇圧させると共に当該ブロワ33の下流側から上流側へ循環させる工程と、次に、ガスタービン11の圧縮機22で圧縮した一部の圧縮空気A2の圧力または流量が所定値となった場合に圧縮空気A2をブロワ33で昇圧させつつSOFC13の空気極に供給する工程と、を有している。
【0053】
従って、SOFC13の起動時、燃焼器22やタービン23で圧縮空気A1が不足することがなく、ガスタービン11での空気不足を抑制して安定した起動を可能とすることができる。