(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来より、電線の接続作業や分岐作業を行う下準備として、電工ナイフにより電線被覆
を手作業でもって剥ぎ取るものとされていたが、その作業は熟練を要するものであった。
特に冬場においては、寒さにより指先の細かな動作を行うことが難しく、さらに低温で電
線被覆が硬くなるため、作業能率や安全性に欠けるものとなっていた。
【0003】
かかる電工ナイフの問題点を解決するものとして、例えば、特開2007−11087
4号公報には、電動または手動により回転駆動する回転駆動体と、該回転駆動体により回
転せしめるべくその先部に連結された切削刃を保持する刃物ホルダ−とより構成された電
線被覆の皮剥工具が提案されている。
そして、上述のごとく構成された電線被覆の皮剥工具は、電線を手でもって握持せしめ
つつその端末部を刃物ホルダ−内に差込み、回転駆動体により刃物ホルダ−を回転作動せ
しめながら保持する切削刃でもって電線被覆を所要の長さに皮剥ぎせしめるものである。
【0004】
また、特開平10−215512号公報には、所要長のネジ軸にメネジ部を介して一対
の挾持片が上下に対向して螺合されると共に、一方の挾持片には切削刃が内設され、かつ
、ネジ軸の両端には各々握持自在な握持部が取付けられた構成よりなる電線被覆の皮剥工
具が提案されている。
そして、上述のごとく構成された電線被覆の皮剥工具は、上下の挾持片間に電線をセッ
トせしめたのち、握持部を握持せしめつつネジ軸でもって挾持片を各々対向方向に可動せ
しめ、挾持片間に電線を挾持せしめると共に、握持部により挾持片を電線回り方向に回転
せしめつつ切削刃でもって電線被覆を所要の長さに皮剥ぎせしめるものである。
【0005】
さらに、特開2007−185085号公報には、切削刃を内設した固定挾持片に操作
ハンドル付き可動挾持片が対向状に配設されると共に、該可動挾持片は歯車機構を介して
固定挾持片方向に可動自在とされた構成よりなる電線被覆の皮剥工具が提案されている。
そして、かかる構成を有する電線被覆の皮剥工具は、固定挾持片と可動挾持片との間に
電線をセットせしめたのち、ハンドルを操作せしめつつ可動挾持片を固定挾持片方向に可
動せしめ、両挾持片間に電線を挾持せしめると共に、ハンドルにより挾持片を電線回り方
向に回転せしめつつ切削刃でもって電線被覆を切削して皮剥ぎせしめるものである。
【0006】
なお、特開平11−98639号公報などには、開閉自在とされた切削刃付き回転ユニ
ットを絶縁操作棒により遠隔操作せしめつつ、電線被覆を剥ぎ取る皮剥工具が提案されて
いる。
そして、上述のごとく構成された電線被覆の皮剥工具は、絶縁操作棒により遠隔操作せ
しめつつ回転ユニットを所定方向に回転せしめ、挿通する電線被覆を切削刃により剥ぎ取
るものとされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特開2007−110874号公報記載の電線被覆の皮剥工具は、電線
の端末部を刃物ホルダ−内に差込みつつ、回転駆動体により回転作動せしめながら電線被
覆を皮剥ぎせしめるものであるから、電線の端末部における電線被覆を好適に皮剥ぎせし
めることが出来る反面、電線の中間部における皮剥ぎには適用せしめることが出来ないも
のである。また、皮剥作業は電線を刃物ホルダ−内に差込んで電線被覆を皮剥ぎせしめる
ものであるから、刃物ホルダ−の内径に適合する電線の皮剥ぎにのみしか適用せしめるこ
とが出来ないものであって、種々外径の異なる電線被覆の皮剥ぎには適用せしめることが
出来ないものとなっている。
【0009】
また、特開平10−215512号公報および特開2007−185085号公報記載
の電線被覆の皮剥工具は、挾持片間に電線を挾持せしめつつ電線回り方向に回転せしめて
電線被覆を皮剥ぎせしめるものであるから、電線の端末部のみならず中間部の電線被覆を
皮剥ぎせしめることができ、しかも、種々外径の異なる電線被覆の皮剥ぎにも適用せしめ
ることが出来る反面、電線に対する皮剥工具の取付け・取外し作業が面倒で手間がかかり
、しかも、皮剥工具自体を電線回り方向に回転せしめつつ電線被覆を皮剥ぎせしめるもの
であるから、皮剥作業が非常に面倒で手間がかかり、極めて作業能率の悪いものとなって
いた。
【0010】
さらに、特開平11−98639号公報記載の電線被覆の皮剥工具は、回転ユニットを
絶縁操作棒により適宜開閉作動せしめつつ、回転ユニットを回転作動せしめて電線被覆を
剥ぎ取るものであるから、間接活線作業には好適に用いることが出来る反面、回転ユニッ
トの開閉作業を遠隔操作でもって行うものであるから、フックなどの付属部品を別途設け
る必要があり、全体として工具が大型化、重量化するのみならず、グリップなどの持ち手
がないことから手先での直接的な皮剥ぎ作業には適用せしめずらいものである。
【0011】
本発明は従来の問題点を解決し、
1.架設する前の電線を地上で準備する際や高所作業で架空配電線の停電区間の皮剥作
業を行うことが出来ること、
2.間接活線工法に用いられる特開平11−98639号公報記載の電線被覆の皮剥工
具より不要な個所をそぎ落すことでコンパクト化、軽量化をはかること、
3.アダプタ−をつけ替えることなく電動ドリルや柱間引留工具用操作ハンドルを装着
することができること、
を目的とする電線被覆の皮剥工具、及びそれを用いた電線被覆の皮剥方法を提供しようと
するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1記載の発明は、操作軸を備えた握持自在
な工具本体上に開口部を有する略欠円弧状の取付け部材が立設され、該取付け部材には両
側一対の略半筒状回転部材よりなる中空回転体が回転自在に取付けられ、該両側の回転部
材はその一側が付勢バネ付き枢着ピンを介して回動自在に枢着され、同他側は係止片と係
止ピンとにより開閉自在に係止されると共に、中空回転体内には開閉自在な二つ割状の切
削刃付き刃物ホルダ−が着脱自在に挿着されてなる電線被覆の皮剥工具であって、上記取
付け部材の内周縁には弧状のガイド路が同心状に形成され、該ガイド路に沿って回転作動
せしめるべく各回転部材の外周縁には各々半弧状のガイド部材が取付けられると共に、取
付け部材の開口部に対応して係止片がわ回転部材の開閉を許容せしめるべくその枢着がわ
ガイド部材と開口端がわガイド路には各々所要幅のガイド部材用逃げ部が切欠き形成され
、かつ、回転部材の拡開幅を規制せしめるべく該ガイド部材の逃げ部の切欠き端部が対応
するガイド路の自由端部に掛止自在とされてなることを特徴とする、電線被覆の皮剥工具
を要旨とするものである。
【0013】
本発明の請求項2記載の発明は、取付け部材の開口部に対応して開閉作動せしめる係止
片がわ回転部材の回転停止位置が所要の表示部を介して工具本体に表示されてなることを
特徴とする、請求項1記載の電線被覆の皮剥ぎ工具を要旨とするものである。
【0014】
本発明の請求項3記載の発明は、操作軸の下端に回転駆動体を接続せしめるべく連結部
材がスライド自在に取付けられると共に、該連結部材は回転駆動体の種別に応じて適宜取
換え自在とされてなることを特徴とする、請求項1または2記載の電線被覆の皮剥工具を
要旨とするものである。
【0015】
本発明の請求項4記載の発明は、中空回転体を構成する各回転部材の一端には挿着する
刃物ホルダ−の抜出を防止せしめるべく抜止め片が付設されてなることを特徴とする、請
求項1〜3のいづれか1項に記載の電線被覆の皮剥工具を要旨とするものである。
【0016】
本発明の請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいづれか1項に記載の電線被覆の皮剥
工具を用いた電線被覆の皮剥方法であって、工具本体を握持せしめつつ係止片を外方に押
圧して係止ピンとの係止を解除せしめ、係止片がわ回転部材のガイド部材を取付け部材の
ガイド路より各々逃げ部を介して外方に逃がしつつ、枢着ピンを中心として回転部材を外
方に回動せしめると共に、逃げ部の切欠き端部をガイド路の自由端部に掛止せしめること
により回転部材を取付け部材の開口部に合わせて拡開せしめ、拡開する回転部材と刃物ホ
ルダ−に取付け部材の開口部を通して電線を挿通せしめたのち、回転部材を回動せしめつ
つ係止片を係止ピンに係止せしめて閉作動せしめ、しかるのち、操作軸を介して回転部材
を刃物ホルダ−と共に回転作動せしめつつ切削刃でもって電線被覆を皮剥ぎせしめるべく
構成されてなることを特徴とする、電線被覆の皮剥方法を要旨とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1記載の発明は、上述のように構成されているから、架設する前の電線
を地上で準備する際や高所作業で架空配電線の停電区間においても、工具本体を握持せし
めつつ取付け部材の開口部に合せて回転部材を開閉作動せしめ、中空回転体内に電線を保
持せしめると共に、操作軸に電動ドリルなどの回転駆動体を接続せしめて中空回転体と共
に刃物ホルダ−を所定方向に回転作動せしめつつ電線被覆を皮剥ぎせしめるものであって
、常に直接作業により径の異なる種々の電線の端末部のみならず中間部の電線被覆を安全
、かつ確実に、しかも能率よく皮剥ぎせしめることが出来るのみならず、従来の間接活線
工法に用いられる電線被覆の皮剥工具に比して非常にコンパクトであり、かつ軽量で取扱
いに至便である。そして、特に本発明は、係止片を外方に押圧せしめるという簡単な操作
でもって、枢着ピンに付設する付勢バネでもって付勢せしめつつ係止ピンとの係止を容易
に解除せしめ、係止片がわ回転部材のガイド部材を取付け部材のガイド路より各々逃げ部
を介して外方に逃がしつつ枢着ピンを中心として回転部材を外方に回動せしめ、逃げ部の
切欠き端部をガイド路の自由端部に掛止せしめて回転部材を所要幅に拡開せしめることが
でき、また、逆に拡開する回転部材を付勢バネの付勢に抗しつつ枢着ピンを中心として係
止方向に回動せしめ、係止片を係止ピンに係止せしめることにより閉作動せしめることが
出来るものであって、常に取付け部材の開口部に対応して中空回転体を容易に、しかも、
迅速かつ確実に開閉作動せしめることが出来るものである。
【0018】
本発明の請求項2記載の発明は、上述のように構成されているから、表示部を目印とし
て係止片がわ回転部材を取付け部材の開口部に対応する位置に停止せしめることが出来る
ものであって、常に回転部材を確実に拡開作動せしめることが出来るものである。なお、
係止片がわ回転部材は、そのガイド部材における逃げ部と取付け部材におけるガイド部の
逃げ部との位置関係により表示部以外の位置においては拡開作動せしめることが出来ない
ものである。
【0019】
本発明の請求項3記載の発明は、上述のように構成されているから、アダプタ−を付け
替えることなく、電動ドリルや柱間引留工具用操作ハンドルなど所要の回転駆動体に応じ
て連結部材を適宜取換えて適正に接続せしめることが出来るものである。さらに、連結部
材を使用者側に引き出して柱間引留工具用操作ハンドルを装着することで、工具本体を握
持する腕に操作ハンドルが当たることなく円滑に回転作動させることができる。
【0020】
本発明の請求項4記載の発明は、上述のように構成されているから、挿着する刃物ホル
ダ−の抜出を確実に防止せしめ、常に安全に皮剥作業を行なうことが出来るものである。
さらに、電動ドリルの振動の影響で抜止め片が外れる方向に動いた場合は、ボ−ルプラン
ジャ−が抜止め片に当接することで、不測の外れを防止することが出来る。
【0021】
本発明の請求項5記載の発明は、上述のように構成されているから、架設する前の電線
を地上で準備する際や高所作業で架空配電線の停電区間においても、工具本体を握持せし
めつつ取付け部材の開口部に合せて回転部材を開閉作動せしめ、中空回転体内に電線を保
持せしめると共に、操作軸に電動ドリルなどの回転駆動体を接続せしめて中空回転体と共
に刃物ホルダ−を所定方向に回転作動せしめつつ電線被覆を皮剥ぎせしめるものであって
、常に直接作業により径の異なる種々の電線の端末部のみならず中間部の電線被覆を安全
、かつ確実に、しかも能率よく皮剥ぎせしめることが出来るものである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明を実施するための形態を図面に示す一実施例に基づいて説明する。
【0024】
図1乃至
図11は本発明の一実施例を示すもので、同図中、1は握持自在とされた所要
長の筒状工具本体で、該工具本体1の外表面には握持時における滑りを防止せしめるべくロ−レット加工が施されている。2は後記する電動ドリル30により所定方向に回転作動せしめるべく該工具本体1に挿設された操作軸、3は後記する電動ドリル30を接続せしめるべく該操作軸2の下端にスライド状に着脱自在に取付けられた連結部材、4は該操作軸2の先部に取付けられた傘歯車、5は上記工具本体1上に起立状に取付けられた側方に電線用開口部6を有する略欠円弧状の取付け部材、7は後記する回転部材12a・12bを同心状に回転作動せしめるべく該取付け部材5の内周縁に沿って同心状に切欠き形成された弧状のガイド路、8は同回転部材12aのガイド部材21を外方に逃がすべく該ガイド路7の開口端がわに切欠き形成された弧状の逃げ部である。
【0025】
9は上記取付け部材5内に略C字形状のガイド用側板10付き回転軸11を介して同心
状に回転自在に軸着された中空回転体で、該中空回転体9は両側一対の半筒状回転部材1
2a・12bを付勢バネ13付き枢着ピン14でもって開閉自在に枢着することにより構
成されている。15は上記両側回転部材12a・12bの一方の自由端に付勢バネ16付
き取付けピン17を介して取付けられた係止片、18は該係止片15を係止せしめるべく
同他方の自由端に取付けられた係止ピン、19a・19bは前記操作軸2の傘歯車4に噛
合せしめるべく該両側回転部材12a・12bの外周縁に各々取付けられた両側一対の半
割歯車、20は前記ガイド路7に沿って回転作動せしめるべく該両側半割歯車19a・1
9bの一方の外周縁に同心状に取付けられた厚肉状の弧状ガイド部材、21は同他方の外
周縁に同心状に取付けられた薄肉状の弧状ガイド部材、22は該ガイド部材21を取付け
部材5のガイド路7より外方に逃がすべく該ガイド部材21の枢着がわに切欠き形成され
た逃げ部で、該逃げ部22の幅は取付け部材5の開口部6に対応して回転部材12aを拡
開せしめるべく所要の幅に設定されると共に、該逃げ部22の切欠き端部23が対応する
ガイド路7の自由端部24に掛止した時点で回転部材12aの回動を停止せしめるべく構
成されている。
【0026】
25は取付け部材5の開口部6に対応して開閉作動せしめるべく係止片15がわの回転
部材12aの停止位置を表示する表示部で、該表示部25は係止片15を基準として工具
本体1の上部外表面に表示されている。26は前記中空回転体9に着脱自在に挿着された
二つ割状の筒状刃物ホルダ−、27は該刃物ホルダ−26に保持された切削刃、28は刃
物ホルダ−26の抜出を防止せしめるべく各回転部材12a・12bの自由端面にスライ
ド自在に付設された抜止め片、29は該抜止め片28の不測の外れを防止せしめるべく付
設されたボ−ルプランジャ−である。その他、30は電動ドリル、31は電線を各々示す
。
【0027】
次に、上述のごとく構成された実施例の作動について説明する。
先ず、工具本体1を握持せしめつつ係止片15を表示部25に合せると共に、係止片1
5をその付勢バネ16に抗して外方に押圧せしめ、係止ピン18との係止を解除せしめる
。すると、枢着ピン14に付設する付勢バネ13の外方付勢により回転部材12aのガイ
ド部材21は各々逃げ部8・22を介して外方に逃げてガイド路7より解放されると共に
、枢着ピン14を中心としてその付勢バネ13により付勢されつつ回動し、ガイド部材2
1の切欠き端部23が対応するガイド路7の自由端部24に掛止した時点でその回動を停
止し、取付け部材5の開口部6に対応して適正に拡開する。このさい、回転部材12aの
拡開作動に連動して刃物ホルダ−26も同期に拡開作動する(
図6乃至
図11参照)。
なお、回転部材12aはそのガイド部材21の逃げ部22とガイド路7の逃げ部8との
位置関係により表示部25以外の点においては拡開せしめることが出来ないものである。
【0028】
次いで、
図12に図示するように、取付け部材5の開口部6を通して電線31の中間部
を拡開する回転部材12aおよび刃物ホルダ−26に挿通状にセットせしめたのち、拡開
する回転部材12aを付勢バネ13の付勢に抗しつつ枢着ピン14を中心として係止方向
に回動せしめ、係止片15を係止ピン18に係止して閉作動せしめる。
しかるのち、工具本体1を握持せしめると共に、連結部材3を介して接続する電動ドリ
ル30により操作軸2を所定方向に回転せしめ、傘歯車4・半割歯車19a・19bを介
して回転部材12a・12bと共に刃物ホルダ−26を回転作動せしめつつ切削刃27で
もって電線31の中間部における電線被覆を切削して剥ぎ取る。このさい、回転部材12
a・12bはそのガイド部材20・21を各々取付け部材5のガイド路7に沿ってガイド
せしめつつ回転して電線被覆を剥ぎ取ることが出来るものであって、電線31の中間部に
おける電線被覆を安全、かつ確実にしかも能率よく行うことが出来るものである。
【0029】
そして、電線31における電線被覆の皮剥ぎが完了すると、電動ドリル30の回転駆動
を停止せしめると共に、係止片15の取付けピン17を工具本体1の表示部25に合致せ
しめる。しかるのち、前記回転部材12aの拡開操作と同様に操作せしめ、回転部材12
aを取付け部材5の開口部6に合わせて拡開し、電線31より取外して皮剥作業を終了す
る。
【0030】
また、電線31の端末部における電線被覆の皮剥ぎをせしめる場合には、係止片15と
係止ピン18が係止し、回転部材12a・12bが閉口した状態で、刃物ホルダ−26の
端部と電線31の端末部を当接させながら、操作軸2を介して回転部材12a・12bを
刃物ホルダ−26と共に回転作動せしめつつ切削刃27でもって電線被覆を皮剥ぎせしめ
るものである。
【0031】
図13乃至
図15は本発明の他の実施例を示すもので、既存の柱間引留工具用操作ハン
ドル32を接続せしめるべく操作軸2の下端に連結部材33がスライド状に着脱自在に取
付けられた点が上記実施例と相違し、他の部分は同一であり、同一符号は同一部分を示す
。
【0032】
そして、上述のごとく構成された実施例は、上記実施例と同様に操作し、回転部材12
aと刃物ホルダ−26との間に電線31やその端末部を挿通せしめて閉作動せしめたのち
、操作ハンドル32でもって操作軸2を回転作動せしめつつ切削刃27でもって電線被覆
を皮剥ぎせしめるものである。
【0033】
なお、上記実施例において、取付け部材5はその側方に開口部6が形成されているが、
これに限定されるものでなく、斜側方あるいは上方に形成してもよく、この場合には該開
口部6に対応して係止片15がわ回転部材12aの開閉を許容せしめるべく所要の位置に
逃げ部8・22を形成せしめるとよい。
また、上記実施例において、回転駆動体として電動ドリル30や柱間引留工具用操作ハ
ンドル32が示されているが、これに限定されるものでなく、この種他の回転駆動体を採
択使用することが出来るものである。