特許第6071858号(P6071858)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6071858消臭性能を有する不織布の製造方法及び該不織布を用いた自動車用内装材の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6071858
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】消臭性能を有する不織布の製造方法及び該不織布を用いた自動車用内装材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   D06M 15/248 20060101AFI20170123BHJP
   D06M 23/04 20060101ALI20170123BHJP
   D06M 11/74 20060101ALI20170123BHJP
   B32B 5/24 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   D06M15/248
   D06M23/04
   D06M11/74
   B32B5/24 101
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-253581(P2013-253581)
(22)【出願日】2013年12月6日
(65)【公開番号】特開2015-110850(P2015-110850A)
(43)【公開日】2015年6月18日
【審査請求日】2015年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390014487
【氏名又は名称】住江織物株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮村 佳成
(72)【発明者】
【氏名】大澤まゆみ
【審査官】 斎藤 克也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−138421(JP,A)
【文献】 特開平05−263358(JP,A)
【文献】 特開2008−206802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00 − 43/00
D06M 10/00 − 16/00
D06M 19/00 − 23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成繊維からなる不織布に発泡樹脂層が形成された不織布において、前記発泡樹脂層は、消臭剤を配合したガラス転移温度が0℃〜50℃の樹脂エマルジョンを含む組成物を、2〜20倍に発泡させて前記不織布の少なくとも片面に塗布し、乾燥することで形成され、前記樹脂エマルジョンが、塩化ビニル系樹脂エマルジョンであることを特徴とする消臭性能を有する不織布の製造方法
【請求項2】
前記発泡樹脂層は、樹脂成分100質量部に対し消臭剤が5〜80質量部配合された請求項1に記載の消臭性能を有する不織布の製造方法
【請求項3】
前記消臭剤は、ゼオライト、活性炭、アルデヒド吸着剤を含有する請求項1又は2に記載の消臭性能を有する不織布の製造方法
【請求項4】
請求項1〜のいずれかに記載の製造方法で製造された消臭性能を有する不織布を用いた自動車用内装材の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不織布に発泡樹脂層が形成され、生活臭やVOCガス等の悪臭に対して、優れた吸着性能を発揮する不織布及び該不織布用いた自動車用内装材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年建設される住宅は、断熱性、気密性が著しく向上しているため、室内にいやな臭いがこもり易いといわれている。さらに、住宅の建材等の一部から揮発性有機化合物が放散しているともいわれ、現在人にとって健康で快適に暮らしたいという思いから、生活空間の悪臭の問題は大きな関心事となってきている。また、住宅に限らず、自動車の室内や、電車、旅客機等の室内空間の様々ないやな臭いに対する消臭の要求も大きくなってきている。
【0003】
住居内のトイレ、枕カバー、ペット用マットレス等に使用する消臭材として用いられる消臭発泡体が知られている。例えば、特許文献1にはアクリル系重合体からなるエマルジョン粒子を用いて備長炭等をポリウレタン発泡体に接合させた消臭発泡体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−10756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、室内空間における空気中の悪臭、特にホルムアルデヒド、タバコ臭に多いアセトアルデヒド等の中性ガスや、トルエン等のVOCガス(揮発性有機化合物)の悪臭を効率よく吸着除去することができる優れた吸着性能を発揮する不織布及び該不織布用いた自動車用内装材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0007】
[1]合成繊維からなる不織布に発泡樹脂層が形成された不織布において、前記発泡樹脂層は、消臭剤を配合したガラス転移温度が0℃〜50℃の樹脂エマルジョンを含む組成物を、2〜20倍に発泡させて前記不織布の少なくとも片面に塗布し、乾燥することで形成され、前記樹脂エマルジョンが、塩化ビニル系樹脂エマルジョンであることを特徴とする消臭性能を有する不織布の製造方法
【0008】
[2]前記発泡樹脂層は、樹脂成分100質量部に対し消臭剤が5〜80質量部配合された前項1に記載の消臭性能を有する不織布の製造方法
【0010】
[] 前記消臭剤は、ゼオライト、活性炭、アルデヒド吸着剤を含有する前項1又は2に記載の消臭性能を有する不織布の製造方法
【0011】
[]前項1〜のいずれかに記載の製造方法で製造された消臭性能を有する不織布を用いた自動車用内装材の製造方法
【発明の効果】
【0012】
[1]の発明では、消臭剤を配合したガラス転移温度が0℃〜50℃の樹脂エマルジョンを含む組成物を、2〜20倍に発泡させて不織布の少なくとも片面に塗布し、乾燥することで形成された発泡樹脂層を備えているので、消臭性能を発揮する。特に、前記発泡樹脂層の塗布量が少なくても消臭効果を発揮するとともに、ガラス転移温度が0℃〜50℃の範囲の樹脂を含んでいるので前記消臭剤の脱落を抑えることができ、速効のある消臭効果を発揮する。また、発泡倍率が、2〜20倍の範囲なのでガスを取り込み易く、ガスと接触し吸着する面積を広くできるので発泡樹脂層中にガスを取り込み吸着することから優れた消臭性能を発揮する。前記樹脂エマルジョンが塩化ビニル系樹脂エマルジョンであるので不織布が燃えにくいものとなる。
【0013】
[2]の発明では、発泡樹脂層には樹脂成分100質量部に対し消臭剤が5〜80質量部配合されているので安定的に優れた消臭性能を確保できる。
【0015】
]の発明では、前記消臭剤は、ゼオライト、活性炭、アルデヒド吸着剤を含有するので、タバコ臭、汗臭、ペット臭、アルデヒドガス及びVOCガス等各種ガスに対して優れた消臭性能を発揮する。
【0016】
]の発明では、優れた消臭性能を発揮する自動車用内装材を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、この発明に係る消臭性能を有する不織布の一実施形態について説明する。この実施形態の不織布は、合成繊維からなる不織布に発泡樹脂層が形成された不織布において、前記発泡樹脂層は、消臭剤を配合したガラス転移温度が0℃〜50℃の樹脂エマルジョンを含む組成物を、2〜20倍に発泡させて前記不織布の少なくとも片面に塗布し、乾燥することで形成されたことを特徴とし、生活臭やVOCガス等の悪臭に対して、優れた吸着性能を発揮する消臭性能を有する不織布である。
【0018】
本発明の消臭性能を有する不織布は、特に限定されることなくどのようなものも使用でき、例えばケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、ウォーターニードル不織布、スパンボンド不織布などが用いられ、不織布の素材は、特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは、麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維から構成される。不織布の素材は耐久性の点で合成繊維からなるのが好ましい。不織布の厚さは、1〜10mmであるのが好ましい。1mm未満では、内装材として用いるのが難しくなる。10mmを超えると徒にコスト高となり好ましくない。
【0019】
本発明の発泡樹脂層を形成する樹脂として、ガラス転移温度が0℃〜50℃の範囲であればどのような樹脂でも使用することができる。例えば、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、などが挙げられる。中でも、難燃性の点で塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂が好ましい。これらの樹脂をエマルジョンにして、発泡させて用いる。ガラス転移温度をこの範囲とすることで、柔軟性に優れ乾燥後の樹脂の粉落ちを抑制するとともに優れた消臭効果を発揮とすることができる。ガラス転移温度が0℃を下回ると、消臭効果が低下する虞があり、50℃を超えると粉落ちの虞が増すことになる。
【0020】
前記樹脂エマルジョンを発泡するには発泡剤を用いる。発泡剤としては、どのような発泡剤でも使用することができる。例えば、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、アルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩などを挙げることができる。中でも、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましい。アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩として、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムを挙げることができる。中でも、消臭剤との混和性の点で、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましい。
【0021】
発泡倍率は2〜20倍の範囲である。すなわち、発泡剤を樹脂エマルジョンに加えたのち、例えばミキサーによって、機械的に泡立てて嵩を大きくした状態で不織布に塗布するのであるが、その際の発泡倍率は2〜20倍に設定する。そうすると、樹脂エマルジョンが発泡されているから、少ない樹脂エマルジョンでありながら不織布に十分発泡樹脂層を形成することができる。中でも、樹脂エマルジョンの発泡倍率は5〜12倍にするのがより好ましい。
【0022】
樹脂をエマルジョンに配合する消臭剤としては、特に限定されないが、ゼオライト、椰子殻活性炭、アルデヒド吸着剤から選ばれる消臭剤を含有する消臭剤が好ましい。
【0023】
また、前記発泡樹脂層を形成する樹脂成分100質量部に対し消臭剤が5〜80質量部配合されるのが好ましい。消臭剤が5質量部未満では十分な消臭性能を発揮しない虞があり、80質量部を越えると発泡樹脂層の樹脂量が少なく脆弱になる虞があるので好ましくない。
【0024】
不織布に発泡樹脂層が形成するには、あらかじめ樹脂エマルジョンを用意し、該樹脂エマルジョンを水に分散させた分散液に消臭剤を加えたのちに発泡剤を加え、例えばミキサーによって、機械的に泡立てて嵩を大きく発泡させた処理液を用意する。この処理液には、発泡させる前に分散剤などの各種添加剤、増粘剤、難燃剤を各種特性向上のため配合してもよい。前記処理液を不織布に塗布する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば浸漬法、コーティング法等が挙げられる。中でも、コーティング法が好ましい。 前記樹脂エマルジョンには、必要に応じて分散剤、難燃剤、増粘剤等の添加が可能である。
【0025】
消臭剤の不織布への固着量は50〜200g/mが好ましい。50g/mを下回ると消臭性能の低下を招き、200g/mを越えると発泡樹脂の含侵により風合いが硬くなるので好ましくない。固着量は70〜100g/mがさらに好ましい。
【0026】
前記難燃剤としては、三酸化アンチモン、ハロンゲン化合物、リン系化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の難燃剤の組合せを挙げることができる。
【0027】
<消臭性>
消臭性能を有する不織布の大きさ10cm×10cmの試験片を内容量3Lのテドラーバック内に入れた後、内部の濃度が20ppmとなるようにホルムアルデヒドガスを注入し、4時間経過後にこの該ガスの残存濃度を測定し、ガスの除去率(%)を算出し初期性能とした。なお、アセトアルデヒド、トルエンについても同様に実施した。消臭性の評価としては、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドについて、除去率90%以上であるものを「◎」、除去率が70%以上90%未満であるものを「○」、除去率が70%未満であるものを「×」で示した。トルエンについて、除去率90%以上であるものを「◎」、除去率が50%以上90%未満であるものを「○」、除去率が50%未満であるものを「×」で示した。いずれも「○」以上を合格とした。
【0028】
<粉落ち性>
消臭性能を有する不織布に形成された発泡樹脂層の粉落ち性評価は、JIS L1096に適応するテーバー型磨耗強さ試験機を用い、金属製歯車状ロールの摩耗輪を用い、荷重250g、回転数250回で試験を実施し、脱落した樹脂の質量を測定した。脱落した樹脂の質量が30mg以下を「○」で示し、30mgを超えるものを「×」で示した。「○」を合格とした。
【0029】
<燃焼性>
難燃性については、米国自動車安全基準FMVSS302規定に従って試験し評価した。消臭性能を有する不織布に、バーナの炎をあてて着炎させ、1分間に試験片(前記不織布)が燃焼した長さ(炎の移動距離)から燃焼速度を算出する。試験片は布帛の縦方向、横方向それぞれを3枚用意し試験を実施し、燃焼速度50mm/分以下を合格(不燃性)とし「○」で示し、燃焼速度50mm/分を超えるものを不合格とし、「×」で示した。
【0030】
<不織布の裏面染出し>
発泡樹脂層が形成された不織布の外観であって、裏面への発泡樹脂の染み出しを目視で観察して評価した。裏面への染み出しが目視で認められないものを合格とし「○」で示し、染み出しが認められるものを不合格とし「×」で示した。
【実施例】
【0031】
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例のものに特に限定されるものではない。なお、不織布、樹脂の種類、消臭剤等は表1に示された各材料を用いた。また性能評価についても表1に示した。
【0032】
<実施例1>
ポリ塩化ビニリデン(Tg15℃、固形分45%)60質量部と、ポリ塩化ビニル-アクリル共重合体(Tg45℃、固形分45%)40質量部を水100質量部に加えた後に、難燃剤三酸化アンチモン1質量部を加え攪拌機を用いて均一に分散させた。続いて増粘剤としてCMC(カルボキシメチルセルロース)1質量部とポリアクリル酸ナトリウム1質量部を加えよく攪拌した。次に、消臭剤として、椰子殻活性炭分散液(固形分35%)42質量部及びアルデヒド吸着剤分散液(固形分20%)20質量部を加え、よく攪拌した後に、発泡剤としてアルファオレフィンスルホン酸塩2質量部を加え、ミキサーによって機械的に泡立てて嵩を大きくし9倍発泡させた処理液を得た。この処理液をニードルパンチ不織布(ポリエステル繊維、目付200g/m)にドクターナイフを用いてコーティングし、150℃×5分乾燥して、消臭性能を有する不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。得られた消臭性能を有する不織布について、「消臭性」を試験し評価した。さらに、自動車用内装材用途として「燃焼性」を試験し評価した。また、実用上の点から「粉落ち性」と「不織布の裏面染出し」についても試験評価した。
【0033】
<実施例2>
次に、実施例1において、発泡樹脂層の樹脂として、ポリ塩化ビニリデン(Tg15℃、固形分45%)と、ポリ塩化ビニル-アクリル共重合体(Tg45℃、固形分45%)に替えて、ポリ塩化ビニル-アクリル共重合体(Tg45℃、固形分45%)100質量部とした以外は実施例1と同様にして消臭性能を有する不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0034】
<実施例3>
次に、実施例1において、発泡樹脂層の樹脂として、ポリ塩化ビニリデン(Tg15℃、固形分45%)と、ポリ塩化ビニル-アクリル共重合体(Tg45℃、固形分45%)に替えて、ポリ塩化ビニル-エチレン共重合体(Tg30℃、固形分45%)100質量部とした以外は実施例1と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は8倍であった。この処理液を実施例1と同様にしてコーティングし、乾燥して消臭性能を有する不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0035】
参考例
次に、実施例1において、発泡樹脂層の樹脂として、ポリ塩化ビニリデン(Tg15℃、固形分45%)と、ポリ塩化ビニル-アクリル共重合体(Tg45℃、固形分45%)に替えて、ポリアクリル(Tg32℃、固形分50%)100質量部とした以外は実施例1と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は10倍であった。この処理液を実施例1と同様にしてコーティングし、乾燥して消臭性能を有する不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0036】
<実施例
次に、実施例1において、消臭剤として、椰子殻活性炭分散液(固形分35%)を、42質量部から30質量部にした以外は実施例1と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は12倍であった。この処理液を実施例1と同様にしてコーティングし、乾燥して消臭性能を有する不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は69g/m(乾燥重量)であった。
【0037】
<比較例1>
次に、参考例において、Tg32℃のポリアクリルに替えて、Tgが−32℃のポリアクリル100質量部とした以外は参考例と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は13倍であった。この処理液を参考例と同様にしてコーティングし、乾燥して不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0038】
<比較例2>
次に、参考例において、Tg32℃のポリアクリルに替えて、Tgが−10℃のポリウレタン100質量部とした以外は参考例と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は10倍であった。この処理液を参考例と同様にしてコーティングし、乾燥して不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0039】
<比較例3>
次に、実施例1において、消臭剤として、椰子殻活性炭分散液(固形分35%)を、42質量部から100質量部にした以外は実施例1と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は7倍であった。この処理液を実施例1と同様にしてコーティングし、乾燥して不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は110g/m(乾燥重量)であった。
【0040】
<比較例4>
次に、実施例1において、発泡剤として、アルファオレフィンスルホン酸塩を、2質量部から10質量部にした以外は実施例1と同様にして発泡させた処理液を得た。発泡倍率は25倍であった。この処理液を実施例1と同様にしてコーティングし、乾燥して不織布を得た。発泡樹脂の不織布への固着量は80g/m(乾燥重量)であった。
【0041】
【表1】
【産業上の利用可能性】
【0042】
例えば車室内の悪臭を効率よく吸着除去することができる優れた吸着性能を発揮する不織布の製造方法及び該不織布を用いた自動車用内装材の製造方法として好適に用いられる。