特許第6072144号(P6072144)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6072144
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】定量装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 13/00 20060101AFI20170123BHJP
【FI】
   G01F13/00 311Z
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-132906(P2015-132906)
(22)【出願日】2015年7月1日
(65)【公開番号】特開2017-15574(P2017-15574A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2015年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000103574
【氏名又は名称】株式会社オーバル
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】陸名 智之
(72)【発明者】
【氏名】瀧沢 脩
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 拓哉
【審査官】 山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−028413(JP,A)
【文献】 特開平04−258419(JP,A)
【文献】 特開2005−282265(JP,A)
【文献】 特開2013−143813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 13/00
G01F 11/12
B30B 15/00
B67D 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部と、供給を開始するスタートボタンと、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部の値を初期状態に戻すリセットボタンと、緊急時に流体の供給を停止するストップボタンを備える計数部と流量計本体で構成される定量装置において、
前記定量装置の仕込運転中に緊急停止を行う緊急停止機能を前記リセットボタンに割り付けて、前記定量装置の仕込運転中に、緊急停止操作が必要になった場合、前記ストップボタンの緊急停止操作機能に加えて、前記リセットボタンの緊急停止機能によって緊急停止操作を二重化した
ことを特徴とする定量装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、
前記リセットボタンによる緊急停止が行われた場合、警報が発報される
ことを特徴とする定量装置。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、
前記警報発報中は、継続して仕込運転を行うことができないようにした
ことを特徴とする定量装置。
【請求項4】
請求項2に記載の発明において、
前記リセットボタンによる緊急停止が行われた場合、前記ストップボタンを操作することで前記警報を解除できるようにした
ことを特徴とする定量装置。
【請求項5】
請求項2に記載の発明において、
記定量装置への電源の供給遮断することによって緊急停止が行われた場合、システムを再起動することで警報を解除する
ことを特徴とする定量装置。
【請求項6】
請求項5に記載の発明において、
前記システムを再起動し前記定量装置の電源を投入した後に、前記ストップボタンを操作し、該ストップボタンの操作が受け付けられた場合に、バルブの閉信号出力を行った後、流体の供給計量再開可能状態へと移行する
ことを特徴とする定量装置。
【請求項7】
請求項1,2,3,4,5又は6に記載の発明において、
前記定量装置の仕込み運転中に、外部に設けられたスイッチを操作することにより、CPUを経由することなくバルブ閉信号を出力する
ことを特徴とする定量装置。
【請求項8】
供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部と、供給を開始するスタートボタンと、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部の値を初期状態に戻すリセットボタンと、緊急時に流体の供給を停止するストップボタンを備える計数部と流量計本体で構成される定量装置において、
前記定量装置の仕込運転中に緊急停止を行う緊急停止機能を前記リセットボタンに割り付けて、該リセットボタンによって緊急停止し警報発報されている状態において、前記供給流量設定カウンタ部の内部に附属しているスイッチを操作することによってパラメータ設定モードへ移行すると、警報発報時のパラメータを確認できる
ことを特徴とする定量装置。
【請求項9】
請求項8に記載の発明において、
前記ストップボタンの操作を行うことにより、仕込み可能な状態(初期状態)へ移行する
ことを特徴とする定量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気圧を制御して流体供給配管(流路)に設けられた定量弁の開閉を行う定量装置に関する。ここで、定量弁とは、空気信号(圧力)によるシリンダ内のピストンの押し引きによって開閉を行うことができるバルブを意味する。
【背景技術】
【0002】
一般に、定量装置は、流量計に定量機能を付加したものであり、周知である。この定量装置は、定量設定手段によって予め定量値(定量装置の下流側に供給する流体量を設定し、スタートボタンを操作すると、流路に設けた定量弁が開放され流体が流れ始める。そして、定量装置は、流量計によって流量計を通過する流体の流量を計測し、定量値に達すると定量弁を閉止し、流体の流れを停止するよう作動するものである。
【0003】
すなわち、定量装置は、流路である流体供給配管を介して下流側に供給する流体の供給量を設定する定量設定手段によって定量値を予め設定するようになっている。本発明の定量装置では定量値の設定は、定量設定手段である供給流量設定カウンタによってデジタル的に行われている。このように設定した定量値に基づいて流体が供給配管を介して供給される。この流体の供給配管による供給は、スタートボタンを操作することによって、流路に設けられた定量弁が開いて流体の供給を開始するようになっている。
【0004】
また、定量装置は、スタートボタンの操作によって流体の供給が開始された後、流体の供給量を計測し、供給流量設定カウンタによって予め設定した定量値に達したときに、自動で定量弁を閉じ、これにより流体供給配管(流路)内の流体の流れが停止するようになっている。
すなわち、定量装置は、空気圧を制御して空気配管に設けられた切替弁の開閉を行い、定量弁を制御する構成となっている。
そして、この切替弁は、機械式弁機構である場合や電磁弁の場合がある。下記特許文献1に開示された定量装置においては、電磁弁が適用されている。
【0005】
特許文献1に開示された定量装置では、計数部A、定量弁制御部B、流量計(センサ)Cを有し、計数部Aは、流量計(センサ)Cからの測定信号を増幅する増幅器31と、液晶表示部12と接続され、流量を計測し、かつ定量装置全体を制御するとともに、スタートボタン21,ストップボタン22からの計量開始、緊急計量停止などの操作により開閉信号SV及びMVを成生するCPU11とを備えている。
スタートボタン21が押下され、CPU11より開閉信号SVが立ち上がると、電磁弁b2のソレノイドS1にワンショットパルス信号SV1が印加され、電磁弁b2の空気出力OUT2に半開出力を生じ前記定量弁を半開し、計測を開始する。所定の量を計測すると、開閉信号MVが立ち上がり、電磁弁b1のソレノイドS3にワンショットパルス信号MV3が印加され、電磁弁b1の空気出力OUT1に全開出力を生じ、前記定量弁を全開する。
【0006】
流量計Cが設定値より所定の量手前の流量を計測すると、開閉信号MVが立ち下がり、ソレノイドS4にワンショットパルス信号MV4が印加され、電磁弁b1の空気出力OUT1の全開出力を閉じ、定量弁は半開状態に復帰する。設定値の流量を計測すると、開閉信号SVが立ち下がり、ソレノイドS2にワンショットパルス信号SV2が印加され、電磁弁b2の空気出力OUT2の半開信号を閉じ、定量弁を全閉する。
定量弁は通常、閉弁時に動作遅れによって行過量(図3(E)のE1)を伴うものであるが、何らかの要因により定量弁が正常に全閉しない場合は、行過量は図3(E)のE2のようになる。
いま、何らかの要因により定量弁が正常に全閉しない場合は、ストップボタン22を押下する。すると、CPU11より開閉信号MVが立ち下がり、ソレノイドS4にワンショットパルス信号MV4が印加され、開閉信号SVが立ち下がり、ソレノイドS2にワンショットパルス信号SV2が印加され、電磁弁b2の空気出力OUT2の半開信号を閉じ、定量弁を全閉する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−28413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような定量装置は、図4図5に示す如き構成を有している。すなわち、図4において、引用符号1は定量装置で、この定量装置1は、流量計本体3と、この流量計本体3の軸方向に対して直交方向から流量計本体3に取り付けられる計数部4とを備えて構成されている。
定量装置1は、図4に示すように配管5の途中に取り付けられており、この配管5の内部を流れる被測定流体(図示せず)を計量して計数部4の内部で流量に係る演算をすることができるように構成されている。また、定量装置1は、演算により得られた流量を計数部4に設けたLCD表示部6に表示することができるように構成されている。
【0009】
また、定量装置1は、計数部4と、計量室を有する流量計本体3にて構成され、流量計本体3は上流側フランジ9及び下流側フランジ10とを備えて構成されている。
この計数部4には、図5に示す如く、定量値の設定と流路上に配置された流量計本体を通過した流体供給量をカウントする供給流量設定カウンタ部12と、配管5の定量弁を開けて流体の供給を開始するスタートボタン13と、供給流量設定カウンタのカウント値を初期状態に戻すリセットボタン14と、緊急時に流体の供給を停止するストップボタン15と、空気配管の空気圧を制御する切替弁(図示せず)と、定量装置を駆動させるための電池(図示せず)とが備わっている。供給流量設定カウンタ部12は、LCD表示部6とCPU(図示せず)と制御回路(図示せず)で構成されている。
【0010】
このように構成される定量装置1は、供給流量設定カウンタ部12によって定量値を設定すると、スタートボタン13を押して配管5の定量弁を開放して流体の供給を開始する。すると、流体が配管5を通って移送される。この流体の流量は、配管5を通る際に流量計本体3によって計数化され、供給流量設定カウンタ部12により、演算処理され、LCD表示部6に表示される。
そして、スタートボタン13の操作によって流体の供給を開始した後、流体を供給している最中(仕込計量中)に、何らかの不都合が生じ、緊急に流体の供給を停止する必要が生じたときは、ストップボタン15を押して計量を緊急停止させる。
【0011】
この緊急停止について、仕込計量中に何らかの異常が発生し、緊急的に定量弁20を閉止する場合を例にとって図6に示すフローチャートを用いて説明する。
図6のステップ50において、スタートボタン13が操作され、ステップ51において配管5の定量弁20が開放される。すると、流体の供給(仕込)を開始し、流体の供給(仕込計量)が継続される。正常な仕込ではステップ53において、流体の供給量(仕込量)が定量値まで達成したか否かを判定する。このステップ53において流体の供給量(仕込計量)が設定した量まで到達したと判定すると、ステップ54において、自動で定量弁20を閉弁し、ステップ55において、仕込が完了となる。
但し、ステップ52において、流体の供給量(仕込量)が定量値に到達する前に、何らかの異常が発生し、緊急に流体の供給(仕込計量)を停止する、ストップボタン15を操作して定量弁20を閉弁し、システムを停止する。
【0012】
このステップ52において、緊急停止用のストップボタン15が押された後、何もしないと、このまま緊急停止状態が継続し、システムが停止したままとなる。
次に、ステップ50において、スタートボタン13が押されたか否かを判定する。スタートボタン13が押された場合、停止を解除し、仕込計量が再開される。
【0013】
なお、スタートボタン13が操作され、仕込計量が開始されると、リセットボタン14は、何も機能しない状態となっている。
【0014】
定量装置が健全である時は、パラメータ設定モードに移行することにより、ストップボタンにて個々のパラメータをローテーション表示できる。
【0015】
このように、従来の定量装置1にあっては、流体の漏れやシステム異常が発生した場合に、システムを停止するには、ストップボタン15を押して緊急停止する方法が取られている。
しかしながら、従来の定量装置1にあっては、例えば、計数部4内部において断線等何らかの理由で、ストップボタン15が機能しなかった場合には、緊急停止することができないという問題点を有している。
例えば供給する流体が、化学薬品や石油類の場合、過充填の要因となる過大な定量値を誤って設定することによって、流体の溢れが生じた場合、又は、システム異常が発生した場合には、充填(流体の供給)を確実に停止(定量弁を閉止)させることが必要である。
ところが従来の定量装置1にあっては、3つ備わっている操作部(ストップボタン15、リセットボタン14、スタートボタン13)のうち、ストップボタン15が緊急停止用の操作部として備わっているだけであって、ストップボタン15が故障している場合は、システムを停止させることができなかった。
また、ストップボタン15が故障している場合は、パラメータ設定モードに移行しても、LCD表示部6のパラメータ表示をローテーションすることができないため、そのときのパラメータ設定を確認することができなかった。
尚、パラメータ設定モードにおいては、スタートボタンとリセットボタンはパラメータ数値の設定、または、桁送りとして機能する。
【0016】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、流体の供給(仕込計量)中に、流体の漏れやシステム異常等によって流体の供給(仕込計量)を緊急停止する必要があるにも拘わらず、ストップボタンの操作によって緊急停止ができないような事態が生じたときでも流体の供給(仕込計量)を緊急停止することができる定量装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の定量装置は、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部と、供給を開始するスタートボタンと、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部の値を初期状態に戻すリセットボタンと、緊急時に流体の供給を停止するストップボタンを備える計数部と流量計本体で構成される定量装置において、
前記定量装置の仕込運転中に緊急停止を行う緊急停止機能を前記リセットボタンに割り付けて、前記定量装置の仕込運転中に、緊急停止操作が必要になった場合、前記ストップボタンの緊急停止操作機能に加えて、前記リセットボタンの緊急停止機能によって緊急停止操作を二重化したことを特徴としている。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項2に記載の定量装置は、請求項1に記載の定量装置において、前記リセットボタンによる緊急停止が行われた場合、警報が発報されることを特徴としている。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項3に記載の定量装置は、請求項2に記載の定量装置において、前記警報発報中は、計量の再開を行うことができないようにしたことを特徴としている。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項4に記載の定量装置は、請求項2に記載の定量装置において、前記リセットボタンによる緊急停止が行われた場合、前記ストップボタンを操作することで前記警報を解除できるようにしたことを特徴としている。
【0021】
上記課題を解決するためになされた請求項5に記載の定量装置は、請求項2に記載の発明において、
記定量装置への電源の供給遮断することによって緊急停止が行われた場合、システムを再起動することで警報を解除することを特徴としている。
【0022】
上記課題を解決するためになされた請求項6に記載の定量装置は、請求項5に記載の発明において、
前記システムを再起動し前記定量装置の電源を投入した後に、前記ストップボタンを操作し、該ストップボタンの操作が受け付けられた場合に、バルブの閉信号出力を行った後、流体の供給計量再開可能状態へと移行することを特徴としている。
【0023】
上記課題を解決するためになされた請求項7に記載の定量装置は、請求項1,2,3,4,5又は6に記載の定量装置において、前記定量装置の仕込計量中に、外部に設けられたスイッチを操作することにより、CPUを経由することなくバルブ閉信号を出力することを特徴としている。
【0024】
上記課題を解決するためになされた請求項8に記載の定量装置は、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部と、供給を開始するスタートボタンと、供給する流体の量を設定する供給流量設定カウンタ部の値を初期状態に戻すリセットボタンと、緊急時に流体の供給を停止するストップボタンを備える計数部と流量計本体で構成される定量装置において、
前記定量装置の仕込運転中に緊急停止を行う緊急停止機能を前記リセットボタンに割り付けて、該リセットボタンによって緊急停止し警報発報されている状態において、前記供給流量設定カウンタ部の内部に附属しているスイッチを操作することによってパラメータ設定モードへ移行すると、警報発報時のパラメータを確認できることを特徴としている。
【0025】
上記課題を解決するためになされた請求項9に記載の定量装置は、請求項8に記載の定量装置において、前記ストップボタンの操作を行うことにより、仕込計量可能な状態(初期状態)へ移行することを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
このような特徴を有する請求項1に記載の発明によれば、ストップボタンに異常があって作動しなくても、緊急停止機能をリセットボタンに割り付けているため、緊急停止用操作部の冗長化を図ることができる。
【0027】
このような特徴を有する請求項2に記載の発明によれば、リセットボタンによる緊急停止が行われた場合、警報の発報によって緊急停止したことを周囲に知らせ、装置に異常がある(虞がある)ことをオペレータに認知させることができる。
【0028】
このような特徴を有する請求項3に記載の発明によれば、リセットボタンによる緊急停止が行われ、警報の発報がされている最中は仕込計量再開することができないようにしてあるため、安全性を確保することができる。
【0029】
このような特徴を有する請求項4に記載の発明によれば、リセットボタンによる緊急停止が行われ警報の発報がされた後は、ストップボタンを操作することで警報を解除できるようにしてあるため、ストップボタンの機能が回復しない限り仕込計量を再開することができないようになっており、高い安全性を確保することができる。
【0030】
このような特徴を有する請求項5に記載の発明によれば、リセットボタンによる緊急停止が行われ警報が発報され警報が継続している場合、定量装置への電源の供給を遮断し、再び定量装置へ電源の供給が行われ、システムを再起動することで警報を解除するように構成してある。
【0031】
このような特徴を有する請求項6に記載の発明によれば、システムを再起動し定量装置の電源を投入した後に、ストップボタンを操作し、ストップボタンの操作が受け付けられた場合に、バルブの閉信号出力を行った後、仕込計量が可能な状態へと移行するようになっているため、ストップボタンの機能が回復することによって仕込計量が可能な状態とすることができる。
【0032】
このような特徴を有する請求項7に記載の発明によれば、定量装置の仕込計量中に、外部に設けられたスイッチを操作することにより、CPUを経由することなくバルブ閉信号を出力するようになっているため、CPUに異常が生じても仕込計量の緊急停止を行うことができる。
【0033】
このような特徴を有する請求項8に記載の発明によれば、警報発報中にパラメータ設定モードへ移行すると、警報発報時のパラメータを確認できるようにしてあるため、異常発生(緊急停止)時の状態について容易に確認することができる。
【0034】
このような特徴を有する請求項9に記載の発明によれば、定量装置のストップボタンの操作を行うことにより、仕込計量可能な状態(初期状態)へ移行することができるため、ストップボタンの機能が正常であればシステム復帰を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の定量装置の第1の実施例を示す動作フローチャートである。
図2】本発明の定量装置の第2の実施例を示す動作フローチャートである。
図3】本発明が適用される定量装置と定量弁との配置状態を説明するための模式図である。
図4】本発明が適用される定量装置の斜視図である。
図5】本発明が適用される定量装置の正面図である。
図6】従来の定量装置が仕込計量中に緊急停止した場合の処理フローチャートである。
図7】パラメータ設定モード移行時のLCD表示遷移及び操作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
定量装置は、前面の操作ボタンによって仕込量(定量値)を設定し、空気式定量弁と組み合わせることによって、スタートボタンを操作すると定量弁が開き液体が流れ、設定した仕込量に達すると自動的に定量弁を閉じて計測液体の流れを停止させるものである。
【0037】
この定量装置と定量弁とは、図3に示す如き構成を有している。すなわち、図3において、引用符号1は定量装置で、20は定量弁である。
この定量装置1は、内部に被測定流体が流れる配管5を介して定量弁20と接続されている。例として21は、復動式トルクシリンダボールバルブで、空気配管を介して、定量装置1からのバルブ開閉信号によりバルブの開閉を行い、被測定流体の供給量を制御している。
フィルタ付き減圧弁22は、エアフィルターとエアレギュレーターを一体化して構成されている。このフィルタ付き減圧弁22は、エアフィルターで、空気中の水分やゴミを除き、エアレギュレーターで、力の平衡により弁体を 自動的に調整して一次側(入口側)の高圧を二次側(出口側)において低圧に下げ、 一次側(入口側)の圧力変動があってもその圧力を一定に保つ自動調整弁である。
【0038】
定量装置1はフィルタ付き減圧弁22から供給される空気圧を制御し、空気配管を介してバルブ開閉信号として出力し、定量弁20の開閉を行う。すなわち、フィルタ付き減圧弁22から供給される空気圧を制御することによって、定量装置1を作動し、配管5内の被測定流体が定量装置1の上流側から下流側に供給される。この配管5内を流れる被測定流体は、定量弁20によって制御され、一定の量が配管5の上流側から下流側に供給される。
【0039】
定量装置は、図4図5に示す如き構成を有している。すなわち、図4において、引用符号1は定量装置で、この定量装置1は、流量計本体3と、この流量計本体3の軸方向に対して直交方向から流量計本体3に取り付けられる計数部4とを備えて構成されている。
【0040】
定量装置1は、図4に示すように配管5の途中に取り付けられており、この配管5の内部を流れる被測定流体(図示省略)を計量して計数部4の内部で流量に係る演算をすることができるように構成されている。また、定量装置1は、演算により得られた流量を計数部4に設けた供給流量設定カウンタ部12に表示することができるように構成されている。
また、定量装置1は、計数部4と、計量室を有する流量計本体3にて構成され、流量計本体3は上流側フランジ9及び下流側フランジ10とを備えて構成されている。
【0041】
この計数部4には、図4に示す如く、定量値の設定と流路上に配置された流量計本体3を通過した流体供給量をカウントする供給流量設定カウンタ部12と、配管5の定量弁を開けて流体の供給を開始するスタートボタン13と、供給流量設定カウンタのカウント値を初期状態に戻すリセットボタン14と、緊急時に流体の供給を停止するストップボタン15と、空気配管の空気圧を制御する切替弁と(図示せず)、定量装置を駆動させるための電池(図示せず)とが備わっている。供給流量設定カウンタ部12は、LCD表示部6とCPU(図示せず)と制御回路(図示せず)で構成されている。
【0042】
そこで、定量装置による流体の供給(仕込計量)について説明する。
まず、供給する流体の仕込量(定量値)を設定する。この仕込量を設定する場合は、供給流量設定カウンタ部12のLCD表示部6が仕込量を表示しているときにリセットする。しかる後、ストップボタン15を、例えば3秒以上押し続けると、仕込量を表示しているLCD表示部6が点滅し、供給する流体の仕込量の設定変更が可能となる。
【0043】
この仕込量を設定する際に、スタートボタン13によって仕込量の数値の設定を行う。さらに、リセットボタン14によって仕込量の数値の桁送りを行う。
スタートボタン13及びリセットボタン14の操作によって仕込量の設定値の値が、任意の設定値になったら、ストップボタン15を押して仕込量の設定値を確定する。このとき、仕込量の設定値が点滅(例えば、約2秒間)し、LCD表示部6は、動作モードに移行する。
供給流量設定カウンタ部12のLCD表示部6には、仕込量の積算が減算方式の場合は、仕込設定値そのものを表示し、仕込量の積算が加算方式の場合は、「0」を表示する。
減算方式は仕込計量を行う際、定量弁20を開弁した後、供給流量設定カウンタ部12のLCD表示部6に表示される仕込量を流体の供給量に応じて、減算していき「0」になった際に定量弁20の閉弁を行う。
加算方式は仕込計量を行う際、定量弁を開弁した後、「0」から始まる供給流量設定カウンタ部12のLCD表示部6に表示される仕込量を流体の供給量に応じて、加算していき定量値に達した際に定量弁20の閉弁を行う。
【0044】
流量設定カウンタ部12は、内部に付属しているスイッチ(図示せず)を操作することによって、図7に示すLCD表示推移を行うパラメータ設定モードへ移行することが出来る。
パラメータ設定モードにおいては、スタートボタンは設定数値の変更を行い、ストップボタンは表示遷移、及び、設定数値の確定を行い、リセットボタンは数値の桁送りを行う機能をもつ。
【0045】
次に、仕込計量開始について説明する。まず、計数部4のリセットボタン14を押して、供給流量設定カウンタ部12のLCD表示部6に表示されている仕込量の数値をリセットしてからスタートボタン13を押す。
スタートボタン13が押されると、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20が開き、仕込計量が開始される。
【0046】
仕込計量が開始されると、定量弁20が開き配管5内に流体が流れ始める。そして、供給流量設定カウンタ部12は、配管5内を流れる流量のカウントを開始する。
そして、流体の供給量(仕込量)が、仕込量設定値に達するとを閉弁し、計量を完了する。
【0047】
次に、リセットボタン14を押してからスタートボタン13を押すと、同一量の繰返し計量ができる。また、リセットボタン14を押さないでスタートボタン13を押しても計量ができないように、誤操作防止機構(インターロック機構)が備わっている。
【0048】
さらに、定量弁20が開き配管5内を流体が流れ始め計量が開始され、仕込計量中にストップボタン15を押すと、計量を緊急停止させることができる。
この緊急停止したときの流体の供給量(仕込量)の残量をさらに継続して計量したいときは、スタートボタン13を押すことによって再開させることができる。
【実施例1】
【0049】
次に、図1を参照して、定量装置の流体の供給(仕込)の制御の実施例1について説明する。
図1には、定量装置の流体の供給(仕込)の制御フローチャートが示されている。
図1においては、ステップ270において仕込量の設定が完了し、計量を開始するところから示されている。
【0050】
まず、ステップ100において、計数部4のスタートボタン13の操作(スイッチの投入)を行うと、ステップ110において仕込計量が開始され、ステップ280において流体が移送される配管5の流路に設けられる定量弁20が開き、流体の供給(仕込)が開始される。ステップ280において、定量弁20が開き流体の供給(仕込)が開始されると、ステップ120において、流体の供給(仕込)は継続する。
【0051】
このステップ120において、流体の供給(仕込)が継続することによって、ステップ130において、流体の供給量(仕込量)が予め設定された定量値に達したか否かを判定する。
このステップ130において、流体の供給量(仕込量)が予め設定した定量値に達したと判定すると、ステップ150において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁する。
このステップ150において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁すると、ステップ160において、配管5を介した流体の供給(仕込)を終了し、このフローを終了する。
また、ステップ130において、流体の供給量(仕込量)が予め設定した定量値に達していないと判定すると、ステップ140において、ストップボタン15の操作があったか否かを判定する。このストップボタン15を操作するのは、何らかの理由で流体の供給(仕込)を終了するためのものである。
【0052】
ステップ140において、ストップボタン15の操作があったと判定すると、ステップ150において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁する。
このステップ150において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁すると、ステップ160において、流体の供給(仕込)を終了し、このフローを終了する。
【0053】
ステップ140において、ストップボタン15の操作がなかったと判定すると、ステップ170において、リセットボタン14の操作があったか否かを判定する。このリセットボタン14は、何らかの理由で流体の供給(仕込)を終了するためにストップボタン15を操作しても流体の供給(仕込)が終了しない緊急時に、システムを緊急停止させ流体の供給(仕込)を停止するためのものである。このため、リセットボタン14の機能は、仕込計量中においては、ストップボタン15の機能と同一の機能を有している。
何らかの理由で流体の供給(仕込)を終了する場合、通常は、ストップボタン15を操作して流体の供給(仕込)を停止するが、このストップボタン15を操作しても、流体の供給(仕込)の停止ができなかった場合の緊急処置として用いるものである。
【0054】
このステップ170において、リセットボタン14の操作がなかったと判定すると、ステップ120に戻る。また、ステップ170において、リセットボタン14の操作があったと判定すると、ステップ180において、緊急停止処理を行う。緊急停止処理は、ストップボタン15と同様、定量弁20の閉弁を行い流体の供給(仕込)を直ちに停止する処理が行われる。
さらに、ステップ190において、警報を発報する。この警報の発報は、リセットボタンによって緊急停止が行われたことから、本来使用されるべきストップボタンが何らかの要因で機能していない(虞がある)ことをオペレータに認知させるためのものである。
このようにリセットボタン14の操作による緊急停止が行われ、警報が発報されている最中は継続して流体の供給(仕込)を行うことができないようになっている。
【0055】
ステップ190において、警報を発報すると、ステップ200において、ストップボタン15の操作があったか否かを判定する。このステップ200におけるストップボタン15の操作は、機能が回復したストップボタン15によって警報の解除を行えるようにしたものである。したがって、ストップボタン15の操作が機能せず、流体の供給(仕込)を停止できなかったものをリセットボタン14の操作によってストップボタン15の代わりに緊急停止を行ったときは、ストップボタン15の操作が正常に復帰しない限りシステムを再起動させることができない仕組みになっている。これによって、高い安全性を確保している。
このステップ200において、ストップボタン15の操作があったと判定すると、ステップ210において、警報を解除する。この警報が解除されるということは、ストップボタン15の機能が正常に復帰したことを示している。
【0056】
ステップ210において、警報が解除されると、ステップ220において、流体の供給(仕込)を停止した際の既供給量(仕込量)のカウント値から継続して流体の供給(仕込)を開始することが可能となる。すなわち、ステップ220において、仕込計量が再開可能な状態になると、ステップ100へ戻り、スタートボタン13の操作を行い、流体の供給(仕込)を停止した際の既供給量(仕込量)のカウント値から継続して流体の供給(仕込)を開始することが可能となっている。
また、ステップ200において、ストップボタン15の操作がなかったと判定すると、ステップ230において、電源遮断スイッチ(図示せず)が投入されたか否かを判定する。
【0057】
流体の供給(仕込)において緊急事態が生じた際に、最初、ストップボタン15を操作して、流体の供給(仕込)を停止することを行うが、ストップボタン15の機能がダウンした場合(ストップボタン15を操作しても流体の供給(仕込)を停止しない場合)、リセットボタン14を操作して緊急停止を行う(但し、このステップではリセットボタン本来の既供給量のカウント値をリセットする機能を無効としている)。しかし、このリセットボタン14の機能もダウンしてしまう場合(リセットボタン14を操作しても流体の供給(仕込)が緊急停止しない場合)がある。例えば、劇薬指定の化学薬品とか、原油等、有害、高価な流体を扱っている場合、オーバーフローのような状態になったときに、どうしてもシステムを停止しなければならない。
このような場合の最後の手段として、ステップ230以降のフローチャートに示すように、電源遮断スイッチを投入して、システムを強制的に再起動し、流体の供給(仕込)を停止する。
【0058】
この電源遮断スイッチは、定量装置1の電源をOFFするもので、ステップ230においては、電源遮断スイッチが投入されたか否かを判定している。
このステップ230において、電源遮断スイッチが投入されていないと判定すると、ステップ200に戻る。
また、このステップ230において、電源遮断スイッチが投入されたと判定すると、ステップ240において、システム再起動を行う。
【0059】
このステップ240において、システム再起動を行うと、ステップ250において、ストップボタン15の操作があったか否かを判定する。このステップ250においては、ストップボタン15の操作が行われるまで待機する。
このステップ250において、ストップボタン15の操作があったと判定すると、ステップ260において、流体の供給(仕込)計量再開可能状態になる。このステップ260において、流体の供給(仕込)計量再開可能状態になると、ステップ100に戻る。
【実施例2】
【0060】
次に、図2を参照して、定量装置の流体の供給(仕込)の制御の実施例2について説明する。
図2には、定量装置の流体の供給(仕込)の制御フローチャートが示されている。
図2においては、ステップ290において仕込量の設定が完了し、計量を開始するところから示されている。
【0061】
まず、ステップ300において、計数部4のLCD表示部6のスタートボタン13の操作(スイッチの投入)を行うと、ステップ310において、仕込計量が開始され、ステップ480において流体が移送される配管5の流路に設けられる定量弁20が開き、流体の供給(仕込)が開始される。ステップ480において、定量弁20が開き流体の供給(仕込)が開始されると、ステップ320において、流体の供給(仕込)は継続する。
【0062】
このステップ320において、流体の供給(仕込)が継続することによって、ステップ330において、流体の供給量(仕込量)が初期設定した流体の供給設定量(定量値)に達したか否かを判定する。
このステップ330において、流体の供給量(仕込量)が初期設定した流体の供給設定量(定量値)に達したと判定すると、ステップ350において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を全閉する。
このステップ350において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を全閉する閉信号が出力されると、ステップ360において、配管5を介した流体の供給(仕込)を終了し、このフローを終了する。
また、このステップ330において、流体の供給量(仕込量)が初期設定した流体の供給設定量(定量値)に達していないと判定すると、
ステップ340において、ストップボタン15の操作があったか否かを判定する。このストップボタン15を操作するのは、何らかの理由で流体の供給(仕込計量)を終了するためのものである。
【0063】
ステップ340において、ストップボタン15の操作があったと判定すると、ステップ350において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁する。
このステップ350において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁すると、ステップ360において、流体の供給(仕込)を終了し、このフローを終了する。
【0064】
ステップ340において、ストップボタン15の操作がなかったと判定すると、ステップ370において、外部に設けられた緊急停止スイッチが操作されたか否かを判断する。この外部緊急停止スイッチは何らかの理由で流体の供給(仕込)を終了するためにストップボタン15を操作しても流体の供給(仕込)が終了しない緊急時に、システムを緊急停止させ流体の供給(仕込)を停止するためのものである。このため、仕込計量中においては、外部緊急停止スイッチはストップボタン15の作用と同一の作用を有し、CPUを経由することなくバルブ閉信号を出力する作用を備えており(例えば、空気配管内の圧力を強制的に大気に開放し、定量弁20を閉弁させるなど)、何らかの理由で流体の供給(仕込)を終了する場合、通常は、ストップボタン15を操作して流体の供給(仕込)を停止するが、このストップボタン15を操作しても、流体の供給(仕込)の停止ができなかった場合の緊急処置として用いるものである。
【0065】
このステップ370において、外部緊急停止スイッチの操作がなかったと判定すると、ステップ320に戻る。また、ステップ370において、外部緊急停止スイッチの操作があったと判定すると、ステップ380において、緊急停止処理を行う。緊急停止処理は、ストップボタン15と同様、定量弁20の閉弁を行い、流体の供給(仕込)を直ちに停止する処理が行われる。
【0066】
このステップ380において、流体が移送される配管5のラインに設けられる定量弁20を閉弁すると、ステップ390において、警報を発報する。この警報の発報は、外部緊急停止スイッチによって緊急停止が行われたことから、本来使用されるべきストップボタンが何らかの要因で機能していない(虞がある)ことをオペレータに認知させるためのものである。
このように外部緊急停止スイッチの操作による緊急停止が行われ、警報の発報がされている最中は仕込(流体の供給)計量を再開できないようになっている。
【0067】
ステップ390において、警報を発報すると、ステップ400において、ストップボタン15の操作があったか否かを判定する。このステップ400におけるストップボタン15の操作は、機能が回復したストップボタン15によって警報の解除を行えるようにしたものである。これは、機能しなくなったストップボタン15の操作で、流体の供給(仕込)を停止できなかったものを緊急停止スイッチの操作によってストップボタン15の代わりに緊急停止を行ったもので、ストップボタン15の操作が正常に復帰しない限りシステムを再起動させることができない仕組みになっている。これによって、高い安全性を確保している。
このステップ400において、ストップボタン15の操作があったと判定すると、ステップ440において、警報を解除する。この警報が解除されるということは、ストップボタン15の機能が正常に復帰したことを示している。
【0068】
ステップ400において、ストップボタン15の操作が行われ、ステップ405において警報が解除されると、ステップ440において、流体の供給(仕込)を再開することが可能となる。このステップ440において、流体の供給(仕込)を再開することが可能となると、ステップ300に戻る。
また、ステップ400において、ストップボタン15の操作がなかったと判定すると、流体の設定供給量(設定仕込量)に到達していないと判定すると、ステップ410において、電源遮断スイッチが投入されたか否かを判定する。
【0069】
流体の供給(仕込)において緊急事態が生じた際に、最初、ストップボタン15を操作して、流体の供給(仕込)を停止することを行うが、ストップボタン15の機能がダウンした場合(ストップボタン15を操作しても流体の供給(仕込)を停止しない場合)、リセットボタン14を操作して緊急停止を行う(但し、このステップではリセットボタン本来の既供給量のカウント値をリセットする機能を無効としている)。しかし、このリセットボタン14も何らかの異常により機能しない場合(リセットボタン14を操作しても流体の供給(仕込)が緊急停止しない場合)があり、例えば、劇薬指定の化学薬品とか、原油等、有害、高価な流体を扱っている場合、オーバーフローのような状態になったときに、どうしてもシステムを停止しなければならない。
このような場合の最後の手段として、外部緊急停止スイッチを投入し、強制的にバルブ閉信号を出力し、流体の供給(仕込)を停止する。
【0070】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0071】
1…………定量装置
3…………流量計本体
4…………計数部
5…………配管
6…………LCD表示部
9…………上流側フランジ
10………下流側フランジ
12………供給流量設定カウンタ部
13………スタートボタン
14………リセットボタン
15………ストップボタン
20………定量弁
22………フィルタ付き減圧弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7