特許第6072272号(P6072272)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6072272サービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法及びドナー基地局
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6072272
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】サービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法及びドナー基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20170123BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20170123BHJP
   H04W 84/00 20090101ALI20170123BHJP
【FI】
   H04W36/08
   H04W92/20
   H04W84/00 110
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-540024(P2015-540024)
(86)(22)【出願日】2013年8月15日
(65)【公表番号】特表2016-502317(P2016-502317A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】CN2013081525
(87)【国際公開番号】WO2014067317
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2015年4月30日
(31)【優先権主張番号】201210429652.8
(32)【優先日】2012年11月1日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100101063
【弁理士】
【氏名又は名称】松丸 秀和
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,イン
(72)【発明者】
【氏名】シェ,フェン
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第102076041(CN,A)
【文献】 特開2011−091785(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/003962(US,A1)
【文献】 Ericsson,X2 proxy functionality for relays,3GPP TSG RAN WG3 Meeting AH R3-101891,[online],2010年 6月23日,[検索日:2016.02.23],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_AHGs/2010_06_Beijing/Docs/R3-101891.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動中継のシーンで適用されるサービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法であって、
現在のドナー基地局が、移動中継(MR)の前記現在のドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、ターゲットドナー基地局に送信することを含む、サービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法。
【請求項2】
前記現在のドナー基地局がターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信するステップは、
前記現在のドナー基地局が、X2インターフェース又はS1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信することを含む請求項1に記載の伝達方法。
【請求項3】
前記現在のドナー基地局が、S1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するステップは、
前記現在のドナー基地局が、前記S1インターフェースを介して、MMEに前記セルアクティブ化メッセージを送信し、前記MMEが、前記S1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信することを含む請求項2に記載の伝達方法。
【請求項4】
前記セルアクティブ化メッセージには、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含む請求項1に記載の伝達方法。
【請求項5】
前記現在のドナー基地局がターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信する前、
前記現在のドナー基地局が、前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて、前記ターゲットドナー基地局を確定することを更に含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の伝達方法。
【請求項6】
移動中継のシーンで適用され、送信モジュールを含むドナー基地局であって、
前記送信モジュールは、移動中継(MR)の前記ドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、ターゲットドナー基地局に送信するように設定されるドナー基地局。
【請求項7】
前記送信モジュールは、
X2インターフェース又はS1インターフェースを介してターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信するという方式で、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように設定される請求項6に記載のドナー基地局。
【請求項8】
前記送信モジュールは、
MMEがS1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように、前記S1インターフェースを介して前記MMEに前記セルアクティブ化メッセージを送信するという方式で、前記S1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように設定される請求項7に記載のドナー基地局。
【請求項9】
前記セルアクティブ化メッセージには、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含む請求項6に記載のドナー基地局。
【請求項10】
前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて、前記ターゲットドナー基地局を確定するように設定される確定モジュールを更に含む請求項6〜9のいずれか1項に記載のドナー基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線セルラ通信システムに関し、特にサービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法及びドナー基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
第三世代移動通信システムの通信分野での競争力を保持するために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP、3rd Generation Partnership Project)標準作業グループは、進化型パケットシステム(EPS、Evolved Packet System)の研究に力を注いでいる。EPSシステム全体は、主に進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)及び進化型パケットコアネットワーク(EPC、Evolved Packet Core)の2つの部分を含む。該システムのEPCは、ユーザがグローバルモバイル通信システム(GSM、Global System for Mobile)/強化データレートGSMサービス(EDGE、Enhanced Data rates for GSM Evolution)無線アクセスネットワーク(GERAN、GSM EDGE radio access network)及びユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN、Universal Terrestrial Radio Access Network)からのアクセスをサポートする。
【0003】
EPCパケットコアネットワークには、ホーム加入者データサーバ(HSS、Home Subscriber Server)、移動管理エンティティ(MME、Mobility Management Entity)、サービスゲートウェイ(Serving Gateway、S−GW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW、PDN Gateway)、サービスGPRSサポートノード(SGSN、Serving GPRS Support node)及びポリシー/課金実施機能エンティティ(PCRF、Policy and Charging Enforcement Function)を含み、そのうち、
HSSは、ユーザ加入データの永久記憶場所であり、ユーザ加入のホームネットワークに位置し、
MMEは、ユーザ加入データの現在のネットワークでの記憶場所であり、端末からネットワーク非アクセス層(NAS、Non-Access Stratum)へのシグナリング管理、ユーザのアイドルモードでの追跡/ページング管理機能及び負荷管理を受け持ち、
S−GWは、コアネットワークから無線システムへのゲートウェイであり、端末からコアネットワークへのユーザプレーン負荷、端末のアイドルモードでのデータキャッシュ、ネットワーク側によるサービス要求の開始の機能、合法盗聴及びパケットデータルーティング/転送機能を受け持ち、
P−GWは、進化型パケットシステム(EPS)及び該システム外部ネットワークのゲートウェイであり、端末のIPアドレス割り当て、課金機能、パケットフィルター、ポリシー適用等の機能を受け持ち、
SGSNは、GERAN及びUTRANユーザのEPCネットワークへのアクセスのサービスサポートポイントであり、機能でMMEと類似し、ユーザの位置更新、ページング管理及び負荷管理等の機能を受け持ち、
PCRFは、PCEFにポリシーコントロール及び課金規則を提供することを受け持つ。
【0004】
いくつかのシーンで、無線カバレッジ領域を拡げるために、又は一時的に無線によるアクセスユーザの数を増加するために、中継(Relay)ノードの概念を導入する。該ネットワーク構造の模式図は図1に示され、ネットワークエレメントは以下のように説明され、
中継ノード(RN、Relay node)は2つ部分の機能、即ちUE及び中継ノードの機能を含む。RNは一方ではUEとしてネットワークにアクセスし、負荷等の関連操作を作成し、他方ではeNBとしてUEにアクセスを提供する。
【0005】
ドナー基地局(DeNB、Donor eNodeB)は、RNに無線アクセスを提供しており、RN−UEの無線リソースコントロール(RRC)シグナリングを終了させ、RN−eNBのS1APシグナリング及びX2シグナリングを終了させる。同時にRN−UEのSGW及びPGWを内蔵する。
【0006】
中継ノードのネットワーク管理システム(RN OAM、Relay Node Operator and Management)は、RNがその中から必要な接続情報を取得することに用いられる。
【0007】
オペレータが該構造を配備する主な目的は、有線接続の配備が不便な所で、例えば、比較的辺鄙な未発展地域、又は突発的な大型ミーティング若しくは試合の現場で、中継ノードを配備することにより基地局のカバレッジ領域を拡げることである。このようなシーンで、中継ノードの位置は通常固定されている。ところが、中継ノードの適用に伴って、オペレータは、この技術をより幅広いシーンへの適用を配慮し始め、例えば高速鉄道で、列車の高速移動のため、列車の沿線に多くの有線通信施設を配備する必要があり、このように、大幅にオペレータの配備コストを増加するが、中継ノードとドナー基地局との間の無線リンクは丁度このコストを低下させることができ、従ってオペレータに期待されており、図2に示すように、この装置は移動中継(MR、Mobile Relay)と称される。
【0008】
従来のDeNBサービスセルは、ロングタームエボリューション周波数分割複信(LTE−FDD)セルであってもよく、ロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)セルであってもよい。LTE−TDDシステムには、時間分割復信のメカニズムを用いるため、上り下りリンクサブフレームの割合を柔軟に設定することができる。LTE−TDDシステムのフレーム構造には、10個のサブフレームが存在し、サブフレームは、通常のサブフレームと特殊なサブフレームの2種類に分けられ、通常のサブフレームは、2つの長さが0.5msであるタイムスロットから構成され、特殊なサブフレームは、3つの特殊なタイムスロットから構成され、それぞれは下りリンクパイロットタイムスロット、上りリンクパイロットタイムスロット及びガード区間であり、この3つの特殊なタイムスロットの長さの和は1msである。LTE−TDDシステムは、9種の異なる特殊なサブフレームの設定方式を持つ。従来のサービスセルに含まれているLTE−TDDサブフレーム設定情報は、表1に示されている。MRが次のDeNBに移動した時、ターゲットDeNBセルはMRの上り下りリンクのトラフィック(traffic)割合に基づいてTDD設定(TDD−config)を設定し、又は現在のサービスDeNBセルのTDDサブフレーム設定を継続使用する必要があり、特に、従来のLTE−TDDセルは、現在のセルのサービス状況に基づいて、TDDサブフレーム設定の調整を動的に行うことができ、すなわち、現在のDeNBサービスセル及びMRが次のDeNBサービスセルに移動したTDDサブフレーム設定の連続性を保持することは望ましい。しかしながら、従来の移動中継ノードが複数のドナー基地局の間に移動する時、ターゲットDeNBセルがどのようにTDDサブフレーム設定を迅速且つ効果的に行うかは、解決する必要がある問題になる。
【0009】
【表1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の実施例は、サブフレーム設定情報の伝達方法を提供しており、従来のMRが複数のドナー基地局の間に移動する時、ターゲットDeNBセルがどのようにTDDサブフレーム設定の連続性を保証するかの問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の技術問題を解決するために、以下の技術的解決手段を用いる。
【0012】
移動中継のシーンで適用されるサービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法であって、
現在のドナー基地局が、移動中継(MR)の前記現在のドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージをターゲットドナー基地局に送信することを含む。
【0013】
選択的に、前記現在のドナー基地局がターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信するステップは、
前記現在のドナー基地局が、X2インターフェース又はS1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信することを含む。
【0014】
選択的に、前記現在のドナー基地局がS1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するステップは、
前記現在のドナー基地局が、前記S1インターフェースを介して、MMEに前記セルアクティブ化メッセージを送信し、前記MMEが、前記S1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信することを含む。
【0015】
選択的に、前記セルアクティブ化メッセージには、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含む。
【0016】
選択的に、前記現在のドナー基地局がターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信する前、前記方法は、
前記現在のドナー基地局が、前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて、前記ターゲットドナー基地局を確定することを更に含む。
【0017】
移動中継のシーンで適用され、送信モジュールを備えるドナー基地局であって、
前記送信モジュールは、移動中継(MR)の前記ドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、ターゲットドナー基地局に送信するように設定される。
【0018】
選択的に、前記送信モジュールは、
X2インターフェース又はS1インターフェースを介してターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信するという方式で、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように設定される。
【0019】
選択的に、前記送信モジュールは、
MMEがS1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように、前記S1インターフェースを介して前記MMEに前記セルアクティブ化メッセージを送信するという方式で、前記S1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように設定される。
【0020】
選択的に、前記セルアクティブ化メッセージには、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含む。
【0021】
選択的に、前記ドナー基地局は確定モジュールを更に備え、
前記確定モジュールは、前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて前記ターゲットドナー基地局を確定するように設定される。
【発明の効果】
【0022】
上記技術的解決手段はインターフェースメッセージにLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むことにより、移動中継がターゲットDeNBに移動した後、ターゲットDeNBがより迅速且つ効果的にLTE−TDDサブフレームを選択及び設定することができ、十分にMRのサービス量を配慮してMRのサービスセルのTDDサブフレーム設定の連続性を保持し、移動中継の切替最適化の実現及びネットワーク性能の向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、関連する移動中継の配備シーン図一である。
図2図2は、関連する移動中継の配備シーン図二である。
図3図3は、本発明に係るサブフレーム設定情報の伝達方法の実施例1のシグナリングフローチャートである。
図4図4は、本発明に係るサブフレーム設定情報の伝達方法の実施例2のシグナリングフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例に係るドナー基地局構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。なお、矛盾がない場合、本願における実施例及び実施例における特徴は、任意に組み合せることができる。
【0025】
本発明の実施例はサービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法を提供しており、該方法は現在のドナー基地局側から説明され、移動中継のシーンで適用され、該方法は、
ステップ101:前記現在のドナー基地局が、前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて、前記ターゲットドナー基地局を確定する、このステップは選択的なステップである、
ステップ102:現在のドナー基地局が、移動中継(MR)の前記現在のドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、ターゲットドナー基地局に送信する、
を含む。
【0026】
該セルアクティブ化メッセージには、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含み、前記現在のドナー基地局が、X2インターフェース又はS1インターフェースを介して、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信する。
【0027】
以下、現在のドナー基地局とターゲットドナー基地局のインタラクションの視点からサービスセルのサブフレーム設定情報の伝達方法を詳細に説明する。
【0028】
図3を参照しながら、サブフレーム設定情報の伝達方法の実施例1を説明する。
DeNBがローカルで省エネルギー判断を行い、現在のセル内のMRユーザが移行した後、且つその他の通常のユーザがその他のセルに切り替えることができ、例えばDeNBはその他のマクロセルにカバレッジされなければ、休眠状態に入ることができない。
【0029】
MRの移動は正確な方向性を有するため、これは通常のユーザと異なる点である。従来のMRの切替フローが通常のユーザと同様であるため、切替要求メッセージに履歴セル情報を含む。DeNB1はMRのUE履歴情報に基づいて該MRの移動方向を判断することができ、MR切替の前にDeNB2のアクティブ化操作を行い、DeNB1とDeNB2の間にX2インターフェースが存在すると仮定すると、該方法は、
ステップ301:DeNB1が、X2インターフェースを介して、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報及びMRの現在のDeNB1でのサービスセルのLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、DeNB2に送信する、
ステップ302:DeNB2がセルアクティブ化メッセージを受信した後、処理が成功すると、DeNB1にセルアクティブ化確認メッセージを送信し、さもないと、ステップ303に移行する、
ステップ303:DeNB2が失敗原因を含むセルアクティブ化失敗メッセージをDeNB1に送信する、
を含む。
【0030】
図4を参照しながら、サブフレーム設定情報の伝達方法の実施例2を説明する。
DeNBがローカルで省エネルギー判断を行い、現在のセル内のMRユーザが移行した後、且つその他の通常のユーザがその他のセルに切り替えることができ、例えばDeNBはその他のマクロセルにカバレッジされなければ、休眠状態に入ることができない。
【0031】
MRの移動は正確な方向性を有するため、これは通常のユーザと異なる点である。従来のMRの切替フローが通常のユーザと同様であるため、切替要求メッセージに履歴セル情報を含む。DeNB1はMRのUE履歴情報に基づいて該MRの移動方向を判断することができ、MR切替の前にDeNB2のアクティブ化操作を行い、DeNB1とDeNB2の間にX2インターフェースが存在しないと仮定すると、該方法は、
ステップ401:DeNB1が、S1インターフェースを介して、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報及びMR現在のDeNB1でのサービスセルのLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、MMEに送信するステップ401、
ステップ402:MMEが、S1インターフェースを介して、アクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報及びMRの現在のDeNB1でのサービスセルのLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、DeNB2にパススルーする、
ステップ403:DeNB2がセルアクティブ化メッセージを受信した後、処理が成功すると、MMEにセルアクティブ化確認メッセージを送信し、ステップ404を実行し、さもないと、ステップ405に移行する、
ステップ404:MMEがセルアクティブ化確認メッセージをDeNB1にパススルーし、終了する、
ステップ405:DeNB2が失敗原因を含むセルアクティブ化失敗メッセージをMMEに送信する、
ステップ406:MMEがセルアクティブ化失敗メッセージをDeNB1にパススルーする、
を含む。
【0032】
上記サブフレーム設定情報の伝達方法は、インターフェースメッセージにLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むことにより、移動中継がターゲットDeNBに移動した後、ターゲットDeNBがより迅速且つ効果的にLTE−TDDサブフレームを選択及び設定することができ、十分にMRのサービス量を配慮して、MRのサービスセルのTDDサブフレーム設定の連続性を保持し、移動中継の切替最適化の実現及びネットワーク性能とユーザ満足度の向上に有利である。
【0033】
図5に示すように、本発明に係るドナー基地局の実施例の構造模式図であり、該ドナー基地局は送信モジュール51を備え、
送信モジュール51は、移動中継(MR)の前記ドナー基地局でのサービスセルのロングタームエボリューション時間分割復信(LTE−TDD)サブフレーム設定情報を含むセルアクティブ化メッセージを、ターゲットドナー基地局に送信するように設定される。
【0034】
前記送信モジュール51は、X2インターフェース又はS1インターフェースを介してターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信するという方式で、前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように設定される。具体的には、前記送信モジュール51は、MMEが前記S1インターフェースを介して前記ターゲットドナー基地局に前記セルアクティブ化メッセージを送信するように、前記S1インターフェースを介して前記MMEに前記セルアクティブ化メッセージを送信する。
【0035】
さらに、前記セルアクティブ化メッセージにはアクティブ化待ちの一つ又は複数のセル情報を更に含む。
【0036】
選択的に、前記ドナー基地局は、前記送信モジュール51がターゲットドナー基地局にセルアクティブ化メッセージを送信する前、前記MRの切替要求メッセージに含まれている履歴セル情報に基づいて前記ターゲットドナー基地局を確定するように設定される確定モジュール52を更に含む。
【0037】
上記ドナー基地局は、ターゲットDeNBにLTE−TDDサブフレーム設定情報を伝達することにより、ターゲットDeNBが単独なMRに対して正確且つ効果的なサービスセルのLTE−TDDサブフレーム設定を実現しやすく、ネットワーク性能の最適化に寄与し、ユーザ満足度を向上させる。
【0038】
当業者は、上記方法における全部又は一部のステップをプログラムによって関連ハードウェアに命令を出して完成させることができ、上記プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば読取り専用メモリ、ディスク又は光ディスク等に記憶してもよいと理解することができる。選択肢として、上記実施例の全部又は一部のステップは1つ又は複数のICにより実現されてもよい。それに対応して、上記実施例における各モジュール/ユニットはハードウェアの形式で実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現されてもよい。本発明はあらゆる特定形式のハードウェアとソフトウェアの組合せに限らない。
【0039】
以上の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するものに過ぎず、本発明を制限するものではなく、好適な実施例を参照しながら本発明を説明するものに過ぎない。当業者にとって、本発明の技術的解決手段の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決手段に対して変更又は等価置換を行うことができ、これら変更又は等価置換はいずれも本発明の請求の範囲内に属すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0040】
上記技術的解決手段は、インターフェースメッセージにLTE−TDDサブフレーム設定情報を含むことにより、移動中継がターゲットDeNBに移動した後、ターゲットDeNBがより迅速且つ効果的にLTE−TDDサブフレームを選択及び設定することができ、十分にMRのサービス量を配慮してMRのサービスセルのTDDサブフレーム設定の連続性を保持し、移動中継の切替最適化の実現及びネットワーク性能の向上に有利である。従って、本発明は産業上の実用性が高い。
図1
図2
図3
図4
図5