(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6072313
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】ソフトボックスの係合装置
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20060101AFI20170123BHJP
F16B 2/12 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
G03B17/56 A
F16B2/12 B
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-560528(P2015-560528)
(86)(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公表番号】特表2016-510906(P2016-510906A)
(43)【公表日】2016年4月11日
(86)【国際出願番号】CN2013090673
(87)【国際公開番号】WO2015070505
(87)【国際公開日】20150521
【審査請求日】2015年9月2日
(31)【優先権主張番号】201320719239.5
(32)【優先日】2013年11月14日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515241035
【氏名又は名称】深▲セン▼市神牛▲撮▼影器材有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】曾偉均
【審査官】
登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】
中国実用新案第202110363(CN,U)
【文献】
中国実用新案第201993561(CN,U)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0192510(US,A1)
【文献】
特表2013−524448(JP,A)
【文献】
特開2009−180954(JP,A)
【文献】
特開平11−237688(JP,A)
【文献】
特開2005−156714(JP,A)
【文献】
特開2011−242663(JP,A)
【文献】
特表2015−534103(JP,A)
【文献】
中国実用新案第202110364(CN,U)
【文献】
中国実用新案第201628835(CN,U)
【文献】
中国実用新案第201345022(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
F16B 2/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを備え、
前記ハウジングに支持部材と、係合部材と、透光ホールとが形成され、
前記透光ホールが貫通孔状を呈するトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置であって、
前記貫通孔状の透光ホール内にトップフラッシュランプヘッド固定装置が形成され、
前記フラッシュランプヘッド固定装置が支持プラットフォーム及び位置が支持プラットフォームに対向し且つ支持プラットフォームに対して位置調節可能なプレスプレートを備え、
調節ボルトを更に備え、
前記調節ボルトは、前記透光ホールが形成される前記ハウジングに螺合され、且つ、調節ボルトのヘッドによって前記プレスプレートの支持プラットフォームに対する位置が限定され、
前記透光ホールは、外形がフラッシュランプヘッドと一致する方形孔であり、
前記係合部材は、透光ホールの前端部に接続されるリングホールを備え、
前記リングホールの周辺には、複数のスロットが設けられ、
前記スロットがL状を呈し、軸方向スロットと周方向スロットからなり、
前記リングホールの軸線は、前記透光ホールの中心線と重なり合い、
前記リングホールの周辺には、環状平面を形成するリングディスクが形成され、
前記リングディスクの内周部にて前記リングホールの円周壁面が形成され、前記円周壁面、及び、前記リングディスクを切り欠くようにして前記スロットが形設され、
前記スロットに対しソフトボックスの係合部が係合される、
フラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置。
【請求項2】
前記係合部材は、透光ホールの前端部周辺に接続されるリングディスクを備えることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置。
【請求項3】
前記支持部材は、ヒンジングレバー又はジョイント部材であることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トップフラッシュランプヘッド(top flash lamp head)固定部付きソフトボックス(softbox)係合装置に関し、撮影器材類に属する。
【背景技術】
【0002】
カメラのトップフラッシュランプソフトボックス(top flash lamp softbox)は、撮影者によってよく用いられる撮影補助用具であり、使用が非常に普遍的である。従来技術では、前記ソフトボックスは、一般的に、反射カバー(レフレクター)とチャックから構成される。普通、ソフトボックスとフラッシュランプは、係合部材によって固定されて接続される。前記係合部材は、産業上の長時間の改良の後、現在、主に、クランピングベース(clamping base)型とチャック型との2種類の基本的な構造形態がある。クランピングベース型については、上表面に、クランピングホールのタイプが異なる撮影室フラッシュランプソフトボックスとマッチングされるためのクランピングホールがあり、このクランピングホールを介して、撮影室フラッシュランプソフトボックスはトップフラッシュランプのために用いられるようになる。チャック型については、上表面に皿状リングがあり、チャックを介してトップフラッシュランプのために設計される目前に市販される折り畳み式ソフトボックスに接続される。従来技術は、クランピングベースにしても、チャックにしても、ジョイント又はヒンジ付きL状部材を介してフラッシュランプに接続され、且つ、フラッシュランプボディーに接続され、クランピングベース又はチャックの角度が独立して調節されることは可能であり、ジョイント又はヒンジ装置によって上下左右等にフラッシュランプの位置を調節することにより、トップフラッシュランプヘッドをクランピングベース又はチャックの透光ホールに嵌め込むことができ、ソフトボックスを使用する効果を達成する。しかしながら、このような効果を達成するために、一定時間の調節で達成することが明らかであり、比較的に面倒になる。且つ、従来技術のクランピングベース又はチャックは、L状部材を有し、サイズが比較的に大きく、携帯に不便になる。また、トップフラッシュランプの取り付けには、L状部材の影響が及ばされ、トップフラッシュランプのヘッド部分とソフトボックスの接続が適切ではない場合があり、実際応用の光効果に悪い影響を及ぼす。さらに、トップフラッシュランプの固定及び上下左右の移動を実現するために、L状部材は、普通、金属材料からなり、加工が非常に複雑であり、処理に多くの工夫が必要であり、コストが非常に高い。要するに、従来技術は、一層改良する必要があることが明らかである。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、トップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置を提供し、従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0004】
ハウジングを備え、前記ハウジングに支持部材と、係合部材と、透光ホールとが形成され、前記透光ホールが貫通孔状を呈する本発明に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置は、前記貫通孔状の透光ホール内にトップフラッシュランプヘッド固定装置が形成され、前記フラッシュランプヘッド固定装置が支持プラットフォーム及び位置が支持プラットフォームに対向し且つ支持プラットフォームに対して位置調節可能なプレスプレートを備えることを特徴とする。
【0005】
好適な実施形態としては、調節ボルトを更に備え、前記調節ボルトは、透光ホールが形成される前記ハウジングに螺合され、且つ、調節ボルトのヘッドによって前記プレスプレートの支持プラットフォームに対する位置が限定される。
【0006】
好適な実施形態としては、前記透光ホールは、外形がフラッシュランプヘッドと一致する方形孔である。
【0007】
好適な実施形態としては、前記係合部材は、透光ホールの前端部に接続されるリングホールを備え、前記リングホールの周辺には、若干のスロットが設けられ、前記スロットがL状を呈し、軸方向スロットと径方向スロットからなり、前記リングホールの軸線は、前記透光ホールの中心線と重なり合う。
【0008】
上述の好適な実施形態の更なる改良としては、リングホールの径方向周辺には、リングディスクが形成される。
【0009】
他の好適な実施形態としては、前記係合部材は、透光ホールの前端部周辺に接続されるリングディスクを備える。
【0010】
更なる好適な実施形態としては、前記支持部材は、ヒンジングレバー又はジョイント部材である。
【0011】
本発明に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置は、透光ホール内にフラッシュランプヘッド固定装置が設置され、フラッシュランプヘッドを固定することによってフラッシュランプと係合装置の接続を実現する。従来技術に比べて、このような固定接続形態は、使用際にフラッシュランプヘッドの角度及び位置と係合装置の適応性を調節する必要がある問題を解決し、ユーザーの使用に大幅に便利になる。また、本発明によれば、従来技術のL状部材がなくなり、サイズが大幅に低減され、携帯に非常に便利になる。また、L状部材がなくなるため、製品全体は、プラスチックから射出成形され、そして、簡単に組み立てられればよく、加工工夫及びコストを大幅に節約する。更に、本発明は、トップフラッシュランプヘッドとソフトボックスの前後マッチング位置を勝手に調節できるとともに、トップフラッシュランプのヘッド中心が透光ホールの中心軸線にあることを確保でき、最もよい光効果を実現し、これは、従来技術の2種類の係合部材で実現されないものである。好適な実施形態としては、本発明は、リングディスク構造の設置によって、チャックとクランピングベース構造を実質的に結合し、これにより、トップフラッシュランプは、トップフラッシュランプ折り畳み式ソフトボックスと撮影室フラッシュランプソフトボックスのいずれかを使用することができるようになり、従来技術の2種類の係合部材の統一を完璧に実現し、そして、ユーザーのために費用を節約し、本発明の目的を達成することが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は、本発明の好適な実施形態に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置の構造概略図である。
図2は、本発明の好適な実施形態に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置の、
図1に対して視角を変えた後の構造概略図である。
【符号の説明】
【0013】
1 リングホール
2 スロット
21 軸方向スロット
22 径方向スロット
3 チャック
(リングディスク)
4 透光ホール
5 軸方向位置定め端面
6 支持部材
7 プレスプレート
8 支持プラットフォーム
9 調節ボルト
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置及び図面を参照して、本発明について説明する。
【0015】
本発明の好適な実施形態に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置は、
図1、
図2に示されるように、ハウジングを備え、前記ハウジングには、支持部材6と、係合部材と、透光ホール4とが形成される。前記透光ホール4は、貫通孔状を呈する。前記貫通孔状の透光ホール4内には、フラッシュランプヘッド固定装置が形成される。前記フラッシュランプヘッド固定装置は、支持プラットフォーム8及び位置が支持プラットフォーム8に対向し且つ支持プラットフォーム8に対して位置調節可能なプレスプレート7を備える。
【0016】
この好適な実施形態では、調節ボルト9を更に備え、前記調節ボルト9は、透光ホール4が形成される前記ハウジングに螺合され、且つ、調節ボルト9のヘッドによって前記プレスプレート7の支持プラットフォーム8に対する位置が限定される。
【0017】
この好適な実施形態では、前記透光ホール4は、外形がフラッシュランプヘッドと一致する方形孔である。
【0018】
この好適な実施形態では、前記係合部材は、透光ホール4の前端部に接続されるリングホール1を備える。前記リングホール1の周辺には、複数のスロット2が設けられ、前記スロット2がL状を呈し、軸方向スロット21と
周方向スロット22からなる。この好適な実施形態では、前記リングホール1の軸線は、前記透光ホール4の中心線と重なり合う。
【0019】
上述の好適な実施形態の更なる改良としては、リングホールの径方向周辺には、リングディスク
3が形成され、前記支持部材は、ヒンジングレバー又はジョイント部材である。
【0020】
特に、前記透光ホール4の前端部周辺には、一つのリングディスク
3のみが単独に形成され、これも本発明の実施可能な形態であり、本発明の要旨及び構造特徴にも合致する。
【0021】
要するに、ハウジングを備え、前記ハウジングに支持部材と、係合部材と、透光ホールとが形成され、前記透光ホールが貫通孔状を呈する本発明に係るトップフラッシュランプヘッド固定部付きソフトボックス係合装置は、前記貫通孔状の透光ホール内にフラッシュランプヘッド固定装置が形成され、前記フラッシュランプヘッド固定装置が支持プラットフォーム及び位置が支持プラットフォームに対向し且つ支持プラットフォームに対して位置調節可能なプレスプレートを備えることを特徴とする。本発明は、使用の便利性を向上させ、トップフラッシュランプの応用範囲を広げる。
【0022】
上記は、本発明の実施形態にすぎない。しかしながら、本発明の保護範囲は、これに限定されない。当業者が本発明に開示された技術的範囲において容易に想到し得る変化又は代替は、本発明の保護範囲に属する。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の保護範囲に準じるべきである。