【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様から見て、本発明は、
少なくとも1つのビット線及びワード線に結合されたビットセルを含み、前記ビットセルが、データ値を格納するノードと、前記ワード線上のワード線信号のワード線電圧に依存するコンダクタンスをもつ前記ノードと前記少なくとも1つのビット線のビット線との間の電流路を提供するように構成されたワード線トランジスタとを有する、ビットセルのアレイと、
前記ビットセルへのアクセス中に、前記ワード線電圧を、
(i)第1の変化期間中に前記ワード線トランジスタが低コンダクタンスを有する第1の電圧レベルから前記ワード線トランジスタが中間コンダクタンスを有する中間電圧レベルに変化する、
(ii)第1の遅延期間中に前記中間電圧レベルを実質的に維持する、
(iii)第2の変化期間中に前記中間レベルから前記ワード線トランジスタが高コンダクタンスを有する第2の電圧レベルに変化する、
(iv)第2の遅延期間中に前記第2の電圧レベルを実質的に維持する、
(v)第3の変化期間中に前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化する、
ように制御するように構成されたワード線ドライバ回路と、
を備えるメモリ回路であって、前記中間電圧レベルが前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間である、メモリ回路を提供する。
【0005】
本技術は、ワード線電圧が、読み出しアクセスと書き込みアクセスとのいずれか又は両方中に、ワード線トランジスタが中間コンダクタンスを有するレベルに最初に変化し、次いで、ワード線トランジスタが高コンダクタンスを有するレベルに変化する前の第1の遅延期間中に実質的にこのレベルに保たれるように制御される、メモリを提供する。ワード線電圧のこのステッピングは、ビットセルのアクセス妨害を低減し、これによりメモリの信頼性を高める。
【0006】
上記で概説されたワード線電圧の変化は、前記ワード線ドライバ回路が、
(i)前記ビットセルがアクセスされないときに第1の低コンダクタンス、
(ii)前記第1の変化期間中に中間コンダクタンス、
(iii)前記第1の遅延期間中に第2の低コンダクタンス、
(iv)前記第2の変化期間及び前記第2の遅延期間中に高コンダクタンス、
(v)前記第3の変化期間中に第3の低コンダクタンス、
を有する、供給電圧源と前記ワード線との間の電流路を提供し、
前記中間コンダクタンスが前記第1の低コンダクタンスと前記高コンダクタンスとの間である、
ように配置された幾つかの実施形態において達成されてもよい。
【0007】
種々の低コンダクタンスレベルは、異なる絶対値を有してもよいが、ほんの幾つかの実施形態において、これらは共通の低コンダクタンスであってもよい。他の実施形態において、例えば、第2の低コンダクタンスは、第1の低コンダクタンスレベル及び第3の低コンダクタンスレベルよりも高い絶対値を有してもよい。したがって、第2の低コンダクタンスはまた、第2の中間コンダクタンスレベルと考えることもできる。第2の低コンダクタンスは、第1の変化期間中に用いられる中間コンダクタンスよりも低いコンダクタンスを示すことを意図された用語である。
【0008】
供給電圧源とワード線との間の電流路のコンダクタンスの変化は、種々の異なる方法で達成されてもよい。幾つかの実施形態において、この電流路は、並列に配置された弱トランジスタ及び強トランジスタを通るように配置されてもよい。
【0009】
上記の配置によれば、供給電圧源とワード線との間の電流路のコンダクタンスの適切な変化は、前記ワード線ドライバ回路が、前記弱トランジスタ及び前記強トランジスタを、
(i)前記ビットセルが読み出されていないときに、前記弱トランジスタが低コンダクタンス状態にあり且つ前記強トランジスタが低コンダクタンス状態にある、
(ii)前記第1の変化期間中に、前記弱トランジスタが高コンダクタンス状態にあり且つ前記強トランジスタが前記低コンダクタンス状態にある、
(iii)前記第1の遅延期間中に、前記弱トランジスタが前記低コンダクタンス状態にあり且つ前記強トランジスタが前記低コンダクタンス状態にある、
(iv)前記第2の変化期間及び前記第2の遅延期間中に、前記強トランジスタが高コンダクタンス状態にある、
(v)前記第3の変化期間中に、前記弱トランジスタが前記低コンダクタンス状態にあり且つ前記強トランジスタが前記低コンダクタンス状態にある、
ように制御するときに達成されてもよい。
【0010】
弱トランジスタは、幾つかの実施形態においては、強トランジスタが導電性であるのと同時に導電性であってもよいが、他の実施形態においては、弱トランジスタは、強トランジスタがオンに切り換えられるときにオフに切り換えられることが便利である。
【0011】
幾つかの実施形態において、ワード線ドライバ回路は、ワード線選択信号に応答してワード線をワード線電圧に駆動するためのバッファ回路であってもよい。これに関連して、弱トランジスタと強トランジスタは、供給電圧源からバッファ回路に電力供給電流を提供するように作用してもよい。
【0012】
幾つかの実施形態はまた、前記ビットセルへのアクセス中に、前記ワード線電圧を、
(i)第1の通常モード変化期間中に前記第1の電圧レベルから前記高電圧レベルに変化する、
(ii)通常モード遅延期間中に前記高電圧レベルを実質的に維持する、
(iii)第2の通常モード変化期間中に前記高電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化する、
ように制御される基本モードで動作してもよい。
【0013】
ビット線を読み出すためのセンスアンプは、ワード線回路が基本モード又は2ステップワード線電圧信号を用いるモードのいずれで動作しているかに応じて変化する、遅延を伴って生成された起動信号によって起動されてもよい。
【0014】
2ステップワード線電圧信号の特徴、特に第1のステップの高さは、変化してもよく、特に第1のステップの高さ及び第1のステップの持続時間は、メモリによって受信された1つ又は複数の構成信号に依存して選択可能であってもよい。
【0015】
別の態様から見て、本発明は、
データ値を格納するためのビットセル手段のアレイであって、前記アレイが、少なくとも1つのビット線及びワード線に結合されたビットセル手段を含み、前記ビットセル手段が、データ値を格納するノードと、前記ワード線上のワード線信号のワード線電圧に依存するコンダクタンスをもつ前記ノードと前記少なくとも1つのビット線のビット線との間の電流路を提供するためのワード線トランジスタ手段とを有する、ビットセル手段のアレイと、
前記ビットセル手段へのアクセス中に、前記ワード線電圧を、
(i)第1の変化期間中に前記ワード線トランジスタ手段が低コンダクタンスを有する第1の電圧レベルから前記ワード線トランジスタ手段が中間コンダクタンスを有する中間電圧レベルに変化する、
(ii)第1の遅延期間中に前記中間電圧レベルを実質的に維持する、
(iii)第2の変化期間中に前記中間レベルから前記ワード線トランジスタ手段が高コンダクタンスを有する第2の電圧レベルに変化する、
(iv)第2の遅延期間中に前記第2の電圧レベルを実質的に維持する、
(v)第3の変化期間中に前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化する、
ように制御するためのワード線ドライバ手段と、
を備え、前記中間電圧レベルが前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間である、メモリ回路を提供する。
【0016】
さらなる態様から見て、本発明は、
少なくとも1つのビット線及びワード線に結合されたビットセルを含み、前記ビットセルが、データ値を格納するノードと、前記ワード線上のワード線信号のワード線電圧に依存するコンダクタンスをもつ前記ノードと前記ビット線との間の電流路を提供するように構成されたワード線トランジスタとを有する、ビットセルのアレイを有するメモリ回路を作動させる方法であって、
(i)第1の変化期間中に前記ワード線トランジスタが低コンダクタンスを有する第1の電圧レベルから前記ワード線トランジスタが中間コンダクタンスを有する中間電圧レベルに変化するステップと、
(ii)第1の遅延期間中に前記中間電圧レベルを実質的に維持するステップと、
(iii)第2の変化期間中に前記中間レベルから前記ワード線トランジスタが高コンダクタンスを有する第2の電圧レベルに変化するステップと、
(iv)第2の遅延期間中に前記第2の電圧レベルを実質的に維持するステップと、
(v)第3の変化期間中に前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化するステップと、
を含み、前記中間電圧レベルが前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間である、方法を提供する。
【0017】
本発明の上記の、及び他の目的、特徴、及び利点は、付属の図面と併せて読まれるべき例証となる実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。