【実施例】
【0141】
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
【0142】
粒子の平均粒子径は、いずれも電子顕微鏡写真に示される粒子350個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
【0143】
比表面積値は、BET法により測定した値で示した。
【0144】
中間被覆物によって被覆された白色無機粒子末の粒子表面に存在するAl量及びSi量は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
【0145】
白色無機粒子粉末の粒子表面に被覆されている糊剤の被覆量のうち、芯粒子にケイ素を含有せず、且つ、糊剤としてケイ素を含有するものを用いた場合には、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
【0146】
また、白色無機粒子粉末の粒子表面に被覆されている糊剤の被覆量のうち、芯粒子にケイ素を含有している粒子、又は、糊剤としてケイ素を含有していないものを用いた場合には、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用いて炭素量を測定することにより求めた。
【0147】
有機無機複合粒子粉末に付着している有機顔料の被覆量は、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用いて炭素量を測定することにより求めた。
【0148】
有機無機複合粒子粉末に付着している有機顔料の脱離率(%)は、下記の方法により求めた値で示した。有機顔料の脱離率が0%に近いほど、有機無機複合粒子粉末の粒子表面からの有機顔料の脱離量が少ないことを示す。
【0149】
被測定粒子粉末2gとジブロモメタン20mlを50mlの三角フラスコに入れ、20分間超音波分散を行った後、3日間静置し、被測定粒子粉末と有機顔料の比重差によって被測定粒子粉末と上澄み液を分離した。次いで得られた上澄み液の光透過率を「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所)を用いて測定し、予め算出したジブロモメタン中の有機顔料の濃度と光透過率との検量線より、ジブロモメタン中に存在する脱離した有機顔料の濃度を計算し、下記数1に従って求めた値を有機顔料の脱離率(%)とした。
【0150】
<数1>
有機顔料の脱離率(%)={(Wa−We)/Wa}×100
Wa:有機無機複合粒子粉末の有機顔料付着量
We:脱離テスト後の有機無機複合粒子粉末の有機顔料付着量
【0151】
また、有機顔料と有機無機複合粒子粉末の比重が近い場合には、下記方法により、有機無機複合粒子粉末からの有機顔料の脱離の程度を目視により5段階で評価した。5が複合粒子の粒子表面からの有機顔料の脱離量が少ないことを示す。
【0152】
被測定粒子粉末2gとエタノール20mlを50mlの三角フラスコに入れ、60分間超音波分散を行った後、回転数10,000rpmで15分間遠心分離を行い、被測定粒子粉末と溶剤部分とを分離した。得られた被測定粒子粉末を80℃で1時間乾燥させ、電子顕微鏡写真(×50,000)に示される視野の中に存在する、脱離して再凝集した有機顔料の個数を目視で観察し、白色無機粒子と有機顔料を、糊剤を介さず単に混合しただけの混合粒子粉末の電子顕微鏡写真(×50,000)と比較して5段階で評価した。
【0153】
1:白色無機粒子粉末と有機顔料を、糊剤を介さず単に混合した場合と同程度。
2:有機無機複合粒子粉末100個当たりに30個以上50個未満。
3:有機無機複合粒子粉末100個当たりに10個以上30個未満。
4:有機無機複合粒子粉末100個当たりに5個以上10個程度。
5:有機無機複合粒子粉末100個当たりに5個未満。
【0154】
白色無機粒子粉末、有機顔料及び有機無機複合顔料の色相は、試料0.5gとヒマシ油0.5mlとをフーバー式マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリアラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してキャストコート紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作製し、該塗布片について、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)「Multi−Spectro−colour−Meter」及び「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いて測定を行い、JIS Z 8929に定めるところに従って表色指数で示した。なお、C
*値は彩度を表し、下記数2に従って求めることができる。
【0155】
<数2>
C
*値=((a
*値)
2+(b
*値)
2)
1/2
【0156】
有機無機複合顔料の着色力は、まず下記に示す方法に従って作製した原色エナメルと展色エナメルのそれぞれを、キャストコート紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製し、該塗布片について、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)「Multi−Spectro−colour−Meter」及び「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いてL
*値を測色し、その差をΔL
*値とした。
【0157】
次いで、有機無機複合顔料の標準試料として、有機無機複合顔料と同様の割合で有機顔料と白色無機粒子粉末とを単に混合した混合顔料を用いて、上記と同様にして原色エナメルと展色エナメルの塗布片を作製し、各塗布片のL
*値を測色し、その差をΔLs
*値とした。
【0158】
得られた有機無機複合顔料のΔL
*値と標準試料のΔLs
*値を用いて下記数3に従って算出した値を着色力(%)として示した。
【0159】
<数3>
着色力(%)=100+{(ΔLs
*値−ΔL
*値)×10}
【0160】
原色エナメルの作製:
上記試料粉体10gとアミノアルキッド樹脂16g及びシンナー6gとを配合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで45分間混合分散した後、アミノアルキッド樹脂50gを追加し、更に5分間ペイントシェーカーで分散させて、原色エナメルを作製した。
【0161】
展色エナメルの作製:
上記原色エナメル12gとアミラックホワイト(二酸化チタン分散アミノアルキッド樹脂)40gとを配合し、ペイントシェーカーで15分間混合分散して、展色エナメルを作製した。
【0162】
白色無機粒子粉末、有機顔料及び有機無機複合顔料の隠蔽力は、上記で得られた原色エナメルを用いて、JIS K 5101 8.2のクリプトメーター法に従って得られた値で示した。
【0163】
白色無機粒子粉末、有機顔料及び有機無機複合顔料の耐光性は、前述の着色力を測定するために作製した原色エナメルを、冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成し、得られた測定用塗布片の半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスター」(SUV−W13(岩崎電気株式会社製))を用いて、紫外線を照射強度100mW/cm
2で6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L
*値、a
*値、b
*値)をそれぞれ測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、下記数4に従って算出したΔE
*値によって示した。
【0164】
<数4>
ΔE
*値=((ΔL
*値)
2+(Δa
*値)
2+(Δb
*値)
2)
1/2
ΔL
*値: 比較する試料の紫外線照射有無のL
*値の差
Δa
*値: 比較する試料の紫外線照射有無のa
*値の差
Δb
*値: 比較する試料の紫外線照射有無のb
*値の差
【0165】
マスターバッチペレットの平均長径、平均短径(平均直径)のそれぞれは、ペレット10個をノギスにより測定し、その平均値で示した。
【0166】
有機無機複合顔料を用いた溶剤系塗料及び水系塗料の各色相は、後述する処方によって調製した各塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成して得られた測定用塗布片について、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)「Multi−Spectro−colour−Meter」及び「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いて測定を行い、JIS Z 8929に定めるところに従って表色指数で示した。また、有機無機複合顔料を用いて着色した樹脂組成物の色相は、後述する処法によって作製した着色樹脂プレートを、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)「Multi−Spectro−colour−Meter」及び「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いて前記と同様にして測定した。
【0167】
塗膜の光沢度は、前記測定用塗布片を「グロスメーター UGV−5D」(スガ試験機株式会社製)を用いて入射角60°の時の光沢度で示した。光沢度が高いほど、有機無機複合顔料を配合した塗料の分散性が優れていることを示す。
【0168】
各塗料を用いた塗膜の耐光性は、前述の塗料の色相を測定するために作製した測定用塗布片の半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスター」(SUV−W13(岩崎電気株式会社製))を用いて、紫外線を照射強度100mW/cm
2で6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L
*値、a
*値、b
*値)をそれぞれ測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、前記数4に従って算出したΔE
*値によって示した。
【0169】
また、各樹脂組成物の耐光性は、前述の樹脂組成物の色相を測定するために作製した樹脂プレートの半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスター」(SUV−W13(岩崎電気株式会社製))を用いて、紫外線を照射強度100mW/cm
2で6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L
*値、a
*値、b
*値)をそれぞれ測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、前記数4に従って算出したΔE
*値によって示した。
【0170】
有機無機複合顔料を用いた塗膜の透明性は、後述する処法によって調製した塗料を厚さ100μmのクリアベースフィルムに塗布して得られた塗膜について、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いて測定した光透過率から、下記数5によって定義される線吸収係数で示した。樹脂組成物の透明性は後述する組成から成る樹脂プレートについて、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いて前記と同様にして測定した。線吸収係数は値が小さいほど光を透しやすく透明性が高いことを示す。
【0171】
<数5>
線吸収係数(μm
−1)=ln(1/t)/FT
t:λ=900nmにおける光透過率(−)
FT:測定に用いたフィルムの塗膜又は樹脂プレートの厚み(μm)
【0172】
透明性評価用塗料の作製:
250mlのガラスビンに試料粉体5gを用い、塗料組成を下記割合で配合して3mmφガラスビーズ160gとともにペイントシェーカーで120分間混合分散し、透明性評価塗料を作製した。
試料粉体 9.9 重量部、
メラミン樹脂(スーパーペッカミン J−820−60
:商品名:大日本インキ化学工業株式会社製) 9.8 重量部、
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60EL
:商品名:大日本インキ化学工業株式会社製) 39.6 重量部、
キシレン 29.7 重量部、
ブタノール 1.0 重量部。
【0173】
透明性評価用水系塗料の作製:
250mlのガラスビンに試料粉体5gを用い、塗料組成を下記割合で配合して3mmφガラスビーズ160gとともにペイントシェーカーで120分間混合分散し、透明性評価塗料を作製した。
試料粉体 10.1 重量部、
水溶性メラミン樹脂 9.3 重量部、
(商品名:S−695:大日本インキ化学工業株式会社製)
水溶性アルキッド樹脂 40.7 重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.2 重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 28.2 重量部、
ブチルセロソルブ 11.5 重量部。
【0174】
透明性評価用樹脂組成物の作製:
試料粉体0.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末(103EP8D:商品記号:日本ゼオン株式会社製)49.5gとを秤量し、これらを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく混合して混合粉末を得た。
【0175】
得られた混合粉末にステアリン酸カルシウムを1.0g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロールのクリアランスを0.2mmに設定した後、上記混合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。次に、表面研磨されたステンレス板の間に上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm
2)の圧力で加圧成形して厚さ1mmの透明性評価用着色樹脂プレートを得た。
【0176】
塗料の貯蔵安定性は、後述する処方によって調製した各塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS−G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して製造した塗膜のL
*値、a
*値及びb
*値と、該塗料を25℃において1週間静置して得られた塗料を冷間圧延鋼板に塗布、乾燥して製造した塗膜のL
*値、a
*値及びb
*値を測定し、下記数6に従って得られたΔE
*値で示した。
【0177】
<数6>
ΔE
*値=((ΔL
*)
2+(Δa
*)
2+(Δb
*)
2)
1/2
ΔL
*値: 比較する塗膜の静置前後のL
*値の差
Δa
*値: 比較する塗膜の静置前後のa
*値の差
Δb
*値: 比較する塗膜の静置前後のb
*値の差
【0178】
塗料粘度については、後述する処方によって調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計(コーンプレート型粘度計)EMD−R(株式会社東京計器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec
−1における値を求めた。
【0179】
有機無機複合顔料の樹脂組成物への分散性は、得られた着色樹脂プレート表面における未分散の凝集粒子の個数を目視により判定し、5段階で評価した。5が最も分散状態が良いことを示す。
5: 未分散物認められず、
4: 1cm
2当たり1個以上5個未満、
3: 1cm
2当たり5個以上10個未満、
2: 1cm
2当たり10個以上50個未満、
1: 1cm
2当たり50個以上。
【0180】
<発明の実施の形態>
<有機無機複合粒子粉末の製造>
酸化チタン粒子粉末(粒子形状:粒状、平均粒子径0.24μm、BET比表面積値11.6m
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値94.15、a
*値1.06、b
*値2.22、C
*値2.46、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値96.31、a
*値1.06、b
*値−1.66、C
*値1.97、隠蔽力1,490cm
2/g、耐光性ΔE
*値6.86)20kgを凝集を解きほぐすために、純水150lに攪拌機を用いて邂逅し、更に「TKパイプラインホモミクサー」(特殊機化工業株式会社製)を3回通して酸化チタン粒子粉末を含むスラリーを得た。
【0181】
次いで、この酸化チタン粒子粉末を含むスラリーを横型サンドグラインダー「マイティーミルMHG−1.5L」(井上製作所株式会社製)を用いて軸回転数2000rpmにおいて5回パスさせて、酸化チタン粒子粉末を含む分散スラリーを得た。
【0182】
得られた分散スラリーの325mesh(目開き44μm)における篩残分は0%であった。この分散スラリーを濾別、水洗して、酸化チタン粒子粉末のケーキを得た。この酸化チタン粒子粉末のケーキを120℃で乾燥した後、乾燥粉末11.0kgをエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、294N/cm(30Kg/cm)で30分間混合撹拌を行い、粒子の凝集を軽く解きほぐした。
【0183】
次に、メチルトリエトキシシラン(商品名:TSL8123:GE東芝シリコーン株式会社製)110gを200mlのエタノールで混合希釈して得られるメチルトリエトキシシラン溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記酸化チタン粒子粉末に添加し、588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。なお、このときの撹拌速度は22rpmで行った。
【0184】
次に、有機顔料B−1(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径0.06μm、BET比表面積値71.6m
2/g、隠蔽力240cm
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値5.20、a
*値9.14、b
*値−21.84、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値17.70、a
*値9.72、b
*値−23.44、耐光性ΔE
*値10.84)1,100gを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に392N/cm(40Kg/cm)の線荷重で20分間、混合攪拌を行い、メチルトリエトキシシラン被覆の上に有機顔料B−1を付着させた後、乾燥機を用いて105℃で60分間加熱処理を行い、有機無機複合粒子粉末を得た。なお、このときの撹拌速度は22rpmで行った。
【0185】
得られた有機無機複合粒子粉末からなる有機無機複合顔料は、平均粒子径が0.24μmの粒状粒子粉末であった。BET比表面積値は13.8m
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値は64.33、a
*値は−5.68、b
*値は−29.36、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値64.67、a
*値1.06、b
*値−31.42、着色力は138%、隠蔽力は1,520cm
2/g、耐光性ΔE
*値は2.48であり、有機顔料の脱離率は2.5%であった。メチルトリエトキシシランから生成したオルガノシラン化合物の被覆量はSi換算で0.15重量%であり、付着している有機顔料の量は、C換算で6.04重量%(酸化チタン粒子粉末100重量部に対して10重量部に相当する)であった。
【0186】
電子顕微鏡写真観察の結果、有機顔料B−1がほとんど認められないことから、有機顔料B−1のほぼ全量がメチルトリエトキシシランから生成するオルガノシラン化合物被覆に付着していることが認められた。
【0187】
<有機無機複合顔料を含む溶剤系塗料の製造>
前記有機無機複合顔料10gとアミノアルキッド樹脂及びシンナーとを下記割合で配合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで90分間混合分散し、ミルベースを作製した。
【0188】
有機無機複合顔料 12.2重量部、
アミノアルキッド樹脂 19.5重量部、
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
シンナー 7.3重量部。
【0189】
前記ミルベースを用いて、下記割合となるようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェーカーで更に15分間混合分散して、有機無機複合顔料を含む溶剤系塗料を得た。
【0190】
ミルベース 39.0重量部、
アミノアルキッド樹脂 61.0重量部。
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
【0191】
得られた溶剤系塗料の塗料粘度は1,024cP、塗料の貯蔵安定性は、ΔE
*値で0.83であった。
【0192】
次いで、前記溶剤系塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られた塗膜の光沢度は91%、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が67.13、a
*値が−5.32、b
*値が−28.64、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値67.41、a
*値−5.32、b
*値−30.74、耐光性ΔE
*値が2.81であった。
【0193】
<有機無機複合顔料を含む水系塗料の製造>
前記有機無機複合顔料7.62gと水溶性アルキッド樹脂等とを下記割合で3mmφガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、次いでペイントシェーカーで90分間混合分散し、ミルベースを作製した。
【0194】
有機無機複合顔料 12.4重量部、
水溶性アルキッド樹脂 9.0重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 4.8重量部、
ブチルセロソルブ 4.1重量部。
【0195】
前記ミルベースを用いて、塗料組成を下記割合で配合してペイントシェーカーで更に15分間混合分散して、有機無機複合顔料を含有する水系塗料を得た。
【0196】
ミルベース 30.4重量部、
水溶性アルキッド樹脂 46.2重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
水溶性メラミン樹脂 12.6重量部、
(商品名:S−695:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 9.1重量部、
ブチルセロソルブ 1.6重量部。
【0197】
得られた水系塗料の塗料粘度は2,560cP、貯蔵安定性はΔE
*値で0.86であった。
【0198】
次いで、前記水系塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られた塗膜の光沢度は88%、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が65.13、a
*値が−5.63、b
*値が−29.26、多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値65.44、a
*値−5.63、b
*値−31.33、耐光性ΔE
*値が2.72であった。
【0199】
<樹脂組成物の製造>
前記有機無機複合顔料2.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末103EP8D(日本ゼオン株式会社製)47.5gとを秤量し、これらを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく混合して混合粉末を得た。
【0200】
得られた混合粉末にステアリン酸カルシウムを0.5g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロールのクリアランスを0.2mmに設定した後、前記混合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。
【0201】
次に、表面研磨されたステンレス板の間に上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm
2)の圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得た。得られた着色樹脂プレートの分散状態は5であり、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が66.31、a
*値が−5.84、b
*値が−28.65、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値66.60、a
*値−5.84、b
*値−30.75、耐光性はΔE
*値で2.95であった。
【0202】
<溶剤系顔料分散体の製造>
前記有機無機複合顔料を下記顔料分散体構成基材とともに下記割合で配合し、サンドグラインダーミルを用いて分散処理を行い、溶剤系顔料分散体を作製した。
【0203】
有機無機複合顔料 12.2重量部、
アミノアルキッド樹脂 6.1重量部、
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
シンナー 12.2重量部。
【0204】
<溶剤系塗料の製造>
前記溶剤系顔料分散体を用いて、下記割合となるようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェーカーで15分間混合分散して、有機無機複合顔料を含む溶剤系塗料を得た。
【0205】
溶剤系顔料分散体 30.5重量部、
アミノアルキッド樹脂 69.5重量部。
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
【0206】
得られた溶剤系塗料の塗料粘度は608cP、塗料の貯蔵安定性は、ΔE
*値で0.84であった。
【0207】
次いで、前記溶剤系塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られた塗膜の光沢度は105%、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が67.72、a
*値が−5.36、b
*値が−28.09、「多光源分光測色計 MSC−IS−2D」による測定値)L
*値が67.99、a
*値が−5.36、b
*値が−30.22、耐光性ΔE
*値が2.65であった。
【0208】
<水系顔料分散体の製造>
前記有機無機複合顔料を下記顔料分散体構成基材とともに下記割合で配合し、サンドグラインダーミルを用いて分散処理を行い、水系顔料分散体を作製した。
【0209】
有機無機複合顔料 17.5重量部、
水溶性アルキッド樹脂 3.5重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 7.5重量部、
ブチルセロソルブ 6.4重量部。
【0210】
前記ミルベースを用いて、塗料組成を下記割合で配合してペイントシェーカーで更に15分間混合分散し水系性塗料を得た。
【0211】
<水系塗料の製造>
水系顔料分散体 35.0重量部、
水溶性アルキッド樹脂 30.0重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
水溶性メラミン樹脂 10.8重量部、
(商品名:S−695:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 24.1重量部、
【0212】
得られた水系塗料の塗料粘度は1,291cP、貯蔵安定性はΔE
*値で0.85であった。
【0213】
次いで、前記水系塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られた塗膜の光沢度は95%、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が65.45、a
*値が−5.59、b
*値が−29.38、「多光源分光測色計 MSC−IS−2D」による測定値:L
*値が65.76、a
*値が−5.59、b
*値が−31.44、耐光性ΔE
*値が2.61であった。
【0214】
<マスターバッチペレットの製造>
ポリ塩化ビニル樹脂粉末103EP8D(日本ゼオン株式会社製)80.0重量部に対して上記有機無機複合顔料20.0重量部を二軸混練機により160℃で混練、押出後、切断をして円柱状(平均短径3mm、平均直径3mm)のマスターバッチペレットを得た。
【0215】
<樹脂組成物の製造>
前記マスターバッチペレット25.0重量部とポリ塩化ビニル樹脂粉末103EP8D(日本ゼオン株式会社製)74.5重量部及びステアリン酸カルシウム0.5重量部とをリボンブレンダーで混合したものを着色樹脂プレート原料として用いた。
【0216】
次に、表面研磨されたステンレス板の間に上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm
2)の圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得た。得られた着色樹脂プレートの分散状態は5であり、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値が66.51、a
*値が−5.72、b
*値が−28.92、「多光源分光測色計 MSC−IS−2D」による測定値:L
*値が66.80、a
*値が−5.72、b
*値が−31.01、耐光性ΔE
*値は2.84であった。
【0217】
次に、実施例及び比較例を示す。
【0218】
芯粒子1〜5:
芯粒子粉末として表1に示す特性を有する白色無機粒子粉末を用意した。
【0219】
【表1】
【0220】
芯粒子6:
芯粒子1の酸化チタン粒子粉末20kgと水150lとを用いて、酸化チタン粒子粉末を含むスラリーを得た。得られた酸化チタン粒子粉末を含む再分散スラリーのpH値を、水酸化ナトリウム水溶液を用いて10.5に調整した後、該スラリーに水を加えスラリー濃度を98g/lに調整した。このスラリー150lを加熱して60℃とし、このスラリー中に1.0mol/lのアルミン酸ナトリウム溶液5444ml(酸化チタン粒子粉末に対してAl換算で1.0重量%に相当する)を加え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を7.5に調整した。この状態で30分間保持した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化物により被覆されている酸化チタン粒子粉末を得た。
【0221】
このときの製造条件を表2に、得られた表面処理済み酸化チタン粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0222】
芯粒子7〜10:
芯粒子2〜5の各白色無機粒子粉末を用い、表面被覆物の種類及び量を種々変化させた以外は、前記芯粒子6と同様にして粒子表面が被覆物で被覆されている白色無機粒子粉末を得た。
【0223】
このときの製造条件を表2に、得られた表面処理済み白色無機粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0224】
【表2】
【0225】
【表3】
【0226】
尚、表面処理工程における被覆物の種類のAはアルミニウムの水酸化物であり、Sはケイ素の酸化物を表わす。
【0227】
有機顔料:
有機顔料として表4に示す諸特性を有する有機顔料を用意した。
【0228】
【表4】
【0229】
実施例1〜14、比較例1〜5:
糊剤による被覆工程における添加物の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間、有機顔料の付着工程における有機顔料の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして有機無機複合顔料を得た。
【0230】
このときの製造条件を表5に、得られた有機無機複合顔料の諸特性を表6に示す。
【0231】
なお、実施例4では、有機顔料Y−1 100gを 20gづつ5回に分けて添加した後、更に、Y−2 50gを25gづつ2回に分けて添加した。実施例13では、有機顔料B−1 50gと有機顔料Y−2 50gをあらかじめヘンシェルミキサー等で混合した後、該混合顔料100gを200分かけて添加した。実施例14では、有機顔料G−1 150gを15gづつ10回に分けて添加した。
【0232】
【表5】
【0233】
【表6】
【0234】
<複数の有色付着層を有する有機無機複合粒子粉末>
実施例15:
酸化チタン粒子粉末(粒子形状:粒状、平均粒子径0.24μm、BET比表面積値11.6m
2/g、色相は「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値94.15、a
*値1.06、b
*値2.22、C
*値2.46、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値96.31、a
*値1.06、b
*値−1.66、C
*値1.97、隠蔽力1,490cm
2/g、耐光性ΔE
*値6.86)20kgを凝集を解きほぐすために、純水150lに攪拌機を用いて邂逅し、更に「TKパイプラインホモミクサー」(特殊機化工業株式会社製)を3回通して酸化チタン粒子粉末を含むスラリーを得た。
【0235】
次いで、この酸化チタン粒子粉末を含むスラリーを横型サンドグラインダー「マイティーミルMHG−1.5L」(井上製作所株式会社製)を用いて軸回転数2000rpmにおいて5回パスさせて、酸化チタン粒子粉末を含む分散スラリーを得た。
【0236】
得られた分散スラリーの325mesh(目開き44μm)における篩残分は0%であった。この分散スラリーを濾別、水洗して、酸化チタン粒子粉末のケーキを得た。この酸化チタン粒子粉末のケーキを120℃で乾燥した後、乾燥粉末11.0kgをエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、294N/cm(30Kg/cm)で30分間混合撹拌を行い、粒子の凝集を軽く解きほぐした。
【0237】
次に、メチルトリエトキシシラン(商品名:TSL8123:GE東芝シリコーン株式会社製)110gを200mlのエタノールで混合希釈して得られるメチルトリエトキシシラン溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記酸化チタン粒子粉末に添加し、588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で20分間混合攪拌を行った。なお、このときの撹拌速度は22rpmで行った。
【0238】
次に、有機顔料B−1(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径0.06μm、BET比表面積値71.6m
2/g、隠蔽力240cm
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値5.20、a
*値9.14、b
*値−21.84、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値17.70、a
*値9.72、b
*値−23.44、耐光性ΔE
*値10.84)2,200gを、エッジランナーを稼動させながら20分間かけて添加し、更に392N/cm(40Kg/cm)の線荷重で60分間、混合攪拌を行い、メチルトリエトキシシラン被覆の上にフタロシアニンブルーが付着している中間顔料を得た。なお、このときの撹拌速度は22rpmで行った。
【0239】
メチルトリエトキシシランの被覆量と有機顔料B−1の付着量とを確認するために、得られた中間顔料の一部を分取し、乾燥機を用いて105℃で60分間加熱処理を行った。メチトリエトキシシランの被覆量は、Si換算で0.15重量%であり、有機顔料B−1の付着量はC換算で10.96重量%(酸化チタン粒子粉末100重量部に対して20重量部に相当する)であった。電子顕微鏡写真観察の結果、有機顔料B−1がほとんど認められないことから、有機顔料B−1のほぼ全量がメチルトリエトキシシランから生成するオルガノシラン化合物被覆層に付着していることが認められた。
【0240】
次に、ジメチルポリシロキサン(商品名:TSF451:GE東芝シリコーン株式会社製)220gを、エッジランナーを稼動させながら上記中間顔料に添加し、588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行って、表面にジメチルポリシロキサンが被覆されている中間顔料を得た。なお、この時の攪拌速度は22rpmで行った。
【0241】
次に、有機顔料B−2(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径0.08μm、BET比表面積値56.3m
2/g、隠蔽力272cm
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値6.00、a
*値−11.60、b
*値−23.56、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値17.32、a
*値−11.60、b
*値−26.53、耐光性ΔE
*値10.21)2200gを、エッジランナーを稼動させながら20分間かけて添加し、更に392N/cm(40Kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行い、有機顔料B−1付着層にジメチルポリシロキサンを介して有機顔料B−2を付着させた後、乾燥機を用いて105℃で60分間熱処理を行って、有機無機複合粒子粉末を得た。なお、この時の攪拌速度は22rpmで行った。
【0242】
得られた有機無機複合顔料は、平均粒子径が0.25μmの粒状粒子粉末であった。BET比表面積値は11.8m
2/g、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド45/0」による測定値:L
*値62.14、a
*値7.24、b
*値−19.92、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」による測定値:L
*値は62.67、a
*値は7.24、b
*値は−23.07、着色力は217%、隠蔽力は1,810cm
2/g、耐光性ΔE
*値は2.36であり、有機顔料の脱離率は6.2%であった。ジメチルポリシロキサンの被覆量がSi換算で0.70重量%、有機顔料の総付着量がC換算で18.84重量%(酸化チタン粒子粉末100重量部に対して40重量部に相当する)であった。
【0243】
電子顕微鏡写真観察の結果、有機顔料B−2がほとんど認められないことから、有機顔料のほぼ全量が、ジメチルポリシロキサン被覆層に付着していることが認められた。
【0244】
このときの製造条件を表7及び表8に、得られた有機無機複合粒子からなる有機無機複合顔料の諸特性を表11に示す
【0245】
実施例16〜39、比較例6〜16:
芯粒子の種類、第一有色付着層の付着工程における糊剤の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間、有機顔料の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間並びに第二有色付着層の付着工程における糊剤の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間、有機顔料の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間を種々変化させた以外は、前記実施例15と同様にして有機無機複合顔料を得た。
【0246】
このときの製造条件を表7乃至表10に、得られた有機無機複合粒子粉末の諸特性を表11乃至表13に示す
【0247】
なお、中間顔料5は、有機顔料Y−1 150gを150分かけて添加した。中間顔料7は、有機顔料R−1 100gを150分かけて添加した。中間顔料8は、有機顔料Y−1 150gを15gづつ10回に分けて添加した。
【0248】
実施例20は、有機顔料B−2 75gを25gづつ3回に分けて添加した。実施例23は、有機顔料B−2 100gを100分かけて添加した。実施例24は、有機顔料R−2 100gを100分かけて添加した。実施例29は、有機顔料Y−2 150gを150分かけて添加した。実施例30は、有機顔料Y−1 80gを20gづつ4回に分けて添加した。実施例32は、有機顔料Y−2 200gを200分かけて添加した。
【0249】
【表7】
【0250】
【表8】
【0251】
【表9】
【0252】
【表10】
【0253】
【表11】
【0254】
【表12】
【0255】
【表13】
【0256】
<溶剤系塗料>
実施例40〜78、比較例17〜40:
有機無機複合顔料の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして溶剤系塗料を得た。
【0257】
得られた塗料の諸特性及び塗膜の諸特性を表14乃至表18に示す。
【0258】
【表14】
【0259】
【表15】
【0260】
【表16】
【0261】
【表17】
【0262】
【表18】
【0263】
<溶剤系顔料分散体>
実施例79〜100:
有機無機複合顔料の種類、顔料分散体構成基材における樹脂及び溶剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして溶剤系顔料分散体を得た。
【0264】
このときの製造条件を表19に示す。
【0265】
【表19】
【0266】
<溶剤系塗料>
実施例101〜116:
溶剤系顔料分散体及び樹脂の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして溶剤系塗料を得た。
【0267】
このときの製造条件を表20に、得られた溶剤系塗料及び塗膜の諸特性を表21に示す。
【0268】
【表20】
【0269】
【表21】
【0270】
<水系塗料>
実施例117〜155、比較例41〜64:
有機無機複合顔料の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして水系塗料を得た。
【0271】
得られた水系塗料の諸特性及び塗膜の諸特性を表22乃至表26に示す。
【0272】
【表22】
【0273】
【表23】
【0274】
【表24】
【0275】
【表25】
【0276】
【表26】
【0277】
<水性顔料分散体>
実施例156〜177:
有機無機複合顔料の種類、水性顔料分散体構成基材における樹脂、添加剤及び溶剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして水性顔料分散体を得た。
【0278】
このときの製造条件を表27及び表28に示す。
【0279】
【表27】
【0280】
【表28】
【0281】
<水系塗料>
実施例178〜193:
水性顔料分散体、樹脂、添加剤及び溶剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして水系塗料を得た。
【0282】
このときの製造条件を表29に、得られた水系塗料及び塗膜の諸特性を表30に示す。
【0283】
【表29】
【0284】
【表30】
【0285】
<樹脂組成物>
実施例194〜232、比較例65〜88:
有機無機複合顔料の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして樹脂組成物を得た。
【0286】
このときの製造条件及び得られた樹脂組成物の諸特性を表31乃至表35に示す。
【0287】
【表31】
【0288】
【表32】
【0289】
【表33】
【0290】
【表34】
【0291】
【表35】
【0292】
<マスターバッチペレット>
実施例233〜254:
有機無機複合顔料の種類及び樹脂の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にしてマスターバッチペレットを得た。
【0293】
このときの製造条件を表36に示す。
【0294】
【表36】
【0295】
<樹脂組成物>
実施例255〜270:
マスターバッチペレット、樹脂及び添加剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして樹脂組成物を得た。
【0296】
このときの製造条件を表37に、得られた樹脂組成物の諸特性を表38に示す。
【0297】
【表37】
【0298】
【表38】