(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
屋上や法面等に、植生シート又は所定の植生基材の注入された植生袋を敷設して、緑化又は植生回復(災害等により変化した植物相を本来の植物相に回復させる)を行う施工方法が知られている。
このような植生シート等に求められる機能は、例えば、植生シート等により覆われ又は収納される土壌、客土、植物の種子などの植生基材等の降雨等による流出を防止すること、植物を敷設箇所に根付かせて草木の生い茂った植生環境に整えること、植生シート自体が生分解されて消失し、その役割を終えることである。
【0003】
そうすると、植生シート等は、初期段階では、植生基材等の流出を妨げるようにシートの目合いを一定に保持しながら、植物の成長に合わせて目合いが徐々に拡大することが望ましい。
このような要請から、例えば、特許文献1には、水溶性繊維と、生分解速度の異なる2種以上の繊維とを混合してなるシートを有する侵食防止材が提案されている。
この侵食防止材は、最初に水溶性繊維が消失することにより、シート状からネット状に形態が変化し、さらに生分解速度の速い繊維の分解により、ネットの目合いが拡大するという効果を奏するように構成されている。
【0004】
また、生分解速度の速い糸と遅い糸とを所定の目合いで交錯させて製織した袋状の植生マットが提案されている(特許文献2)。
このマットでは、生分解速度の速い糸が先に分解されることで、生分解速度の異なる糸で交錯した目合いが段階的に拡大され、植物の成育を妨げないようになっている。
【0005】
また、植物の成長に合わせて目合いが拡張するものではないが、特許文献3には、それぞれ撚糸からなる経糸と緯糸とで目合いを形成した植生ネットが開示されている。
また、特許文献4には、生分解速度の異なる糸を撚り合わせて縄状に形成した根巻き資材も提案されており、糸の混合率を変更することで根巻き資材の生分解速度を調整可能に構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、従来の技術では、以下のような課題を解決することができなかった。
植生シート等には、初期段階では、植生基材等の流出を抑止すべく目の詰まった目合いが要求され、植物の成長段階では、目合いの確実な拡張が求められている。
この要求に対して、特許文献1記載の技術では、初期段階では、水溶性繊維により植生基材の流出抑止の目的を達成できるものの、植物の成長段階では、生分解速度の異なる2種以上の繊維の混合に規則性がないため、目合いの大きさがまちまちとなり、目合いの確実な拡張が達成されないおそれがあった。
【0008】
一方、特許文献2記載の技術では、生分解速度の速い糸と遅い糸とを所定の目合いで交錯させて織成したため、植物の成長段階では、生分解速度の速い糸の分解・消失により、目合いの確実な拡大が達成されるものの、残存する生分解速度の遅い糸はテンションの掛かった状態にあるため、植物の成長が妨げられることがあった。
すなわち、植物の成長に伴い、芽や根など植物自体が動いて糸を押し退けようとするが、残存する糸がテンションの掛かったピンと張った状態にあると、植物の動きが抑制されてしまい、植物の成長が妨げられていた。
【0009】
そこで、本願発明者らは、鋭意研究の結果、生分解速度が相対的に異なる二以上の糸を螺旋状に交撚させ、生分解速度の速い糸の分解・消失により、生分解速度の遅い糸が交撚から解放されて螺旋状態から伸長可能となることに着目して、本発明に想到するに至ったものである。
一方、特許文献3には、撚糸からなる経糸と緯糸とで目合いを形成した植生ネットが開示され、特許文献4は、生分解速度が相対的に異なる糸を撚り合わせて縄状に形成した根巻き資材が開示されているものの、一方の糸の生分解後に他方の糸が植物の動きを抑制してしまうという本発明が解決しようとする課題に着目することもなく、その解決手段として撚糸を用いることに着想しているものでもない。
【0010】
本発明は、このような従来の問題を解決するために提案されたもので、初期段階では植生基材の流出を抑止し、生分解速度の速い糸の分解後は、確実に目合いを拡張しながら、植物の動きを抑制することなく根付きまでに至らしめる植生シート及び植生袋の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の植生シートは、所定の糸を製織又は製編して形成される目合いを有する植生シートであって、前記目合いの大きさを時間の経過とともに拡張させる目合い拡張手段を備え、前記目合い拡張手段は、生分解速度が相対的に異なる二以上の糸を螺旋状に交撚させた撚糸を有し、前記目合いは、前記撚糸の製織又は製編により形成されるとともに、生分解速度の速い糸の分解・消失により拡張し、生分解速度の速い糸の分解後において、生分解速度の遅い糸が交撚から解放されて螺旋状態から伸長可能となることにより、拡張範囲が広がる構成としてある。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の植生袋は、所定の植生基材を収納可能に袋状に形成された植生袋であって、所定の糸を製織又は製編して形成される目合いを有する植生シートを備え、前記植生シートが上記の植生シートである構成としてある。
【発明の効果】
【0013】
本発明の植生シート及び植生袋によれば、初期段階では植生基材の流出を抑止しながら、生分解速度の速い糸の分解後では、目合いが拡張されるとともに植物の動きが抑制されないので、植物の成育が促進され、敷設箇所を最適な植生環境に改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る植生袋及び植生シートの好ましい実施形態について、
図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0016】
植生袋1は、客土等の植生基材を収納可能に袋状に形成された植生袋であって、所定の撚糸4を製織又は製編して形成される目合い13を有する植生シート10を備え、この植生シート10が目合い13の大きさを時間の経過とともに拡張させる本発明に係る目合い拡張手段を備えることにより、初期段階では植生基材の流出を抑止し、撚糸4のうちの生分解速度の速い糸2の分解後は、確実に目合いを拡張しながら、植物の動きを抑制することなく根付きまでに至らしめるようになっている。
以下、植生袋1の各部の構成について詳述する。
【0017】
植生袋1は、ほぼ同じ大きさを有する二枚の植生シート10a,10bをその周縁の縫合部11において縫い合わせて袋状に形成した袋体からなり、注入口12から注入される客土、種子などの植生基材を収納可能に形成されている。
袋内の対向する内側面間には、これらを密着させた状態で縫合させることなく、注入口12に平行な方向であって袋内側に交互に架け渡された抑止糸14が設けられている。
この抑止糸14は、張架された状態で、対向する内側面間が所定の間隔を保つ長さを有している。これにより、植生基材の収納状態における植生袋1の厚みが均等となるので、取り扱いが容易となるとともに、収納される植生基材の量のばらつきを抑えることができる。
なお、抑止糸14は、糸状に形成されていることから、植生基材の注入を阻害することもない。また、抑止糸14は、注入口12に平行のみならず、垂直又は任意な方向に沿って掛け渡すこともできる。また、抑止糸14は二以上の方向に掛け渡すこともできる。例えば、注入口12に平行と垂直な二方向に掛け渡すこともできる。これにより、植生袋1の強度と、植生基材の収納状態における形態安定性がより向上する。
【0018】
このような植生袋1を構成する植生シート10は、本発明の特徴的な作用効果を発揮すべく、以下のような構成を有している。
植生シート10は、経糸13aと緯糸13bを製織して形成される目合い13を有し、この目合い13の大きさを時間の経過とともに拡張させる目合い拡張手段を備えている。
具体的には、経糸13aと緯糸13bとをそれぞれ相対的に生分解速度の異なる糸2と、糸3とを螺旋状に撚り合わせた撚糸4により構成することにより、目合い拡張手段としての機能を発揮するようになっている。
本実施形態では、糸2は糸3よりも相対的に生分解速度が速い糸が選定されており、このため、植生袋1敷設後の経時変化により、糸2は糸3よりも速く、分解・消失することになる。
糸2と糸3との撚り合わせは、例えば、長糸2と長糸3とを引き揃え(なお、それぞれ又は一方が撚糸でも可)、撚りをかけることが好ましく、さらに500〜1000T/m程度の撚りをかけることが好ましい。
なお、糸2と糸3は、融着又は接着等で接合させることなく、単に撚り合わせのみにより相互に係合させることが好ましい。これは、糸2の分解後において糸3の良好な可動性を確保するためである。
【0019】
このように構成された目合い13は、以下のように動作する。
図2(a)に示すように、植生シート10製造時において、目合い13の大きさLaを、収納する客土等の流出不能な(例えば、客土等より小さい)目合いとする。これにより、植生袋1敷設後の初期段階では、収納される植生基材の降雨等による流出が防止される。
【0020】
ところが、目合い13の大きさは、糸2の経時変化による生分解に伴い、徐々に拡大する。
具体的には、まず、分解の初期段階では、糸2自体の径が徐々に細くなることで、その分の隙間が形成され、目合い13の大きさが拡張する。
その後、糸2の消失により、完全に隙間が形成され、目合い13の大きさLbが一層拡張することになる。
また、糸2の分解・消失により、糸3が交撚によって拘束された状態から解放されて伸長するので、その分、目合い13の大きさがさらに拡張することになる。
【0021】
さらに、糸2の分解・消失後は、芽や根の植物自体の動きにより、目合い13の大きさが拡張する。
これは、糸3が交撚から解放されて螺旋状態から伸長可能となり、拡張範囲が広がることで実現される。
すなわち、糸3はそもそも所定の長さを有する一の長糸から構成されているが、糸2との交撚により、全体の長さが縮められた状態で拘束されている。そうすると、糸2の分解・消失後は、この拘束から解放されることになり、元の長さに伸長可能な拡張範囲が確保されることになる。
これにより、植物自体が動いて糸3を押し退けようとしたときに、糸3はテンションの掛かったピンと張った状態ではなく、螺旋状態から伸長可能な状態にあることから、植物の動きを抑制することがなく、自由な動きが許容されることになる。
【0022】
さらに、糸2の分解・消失後は、経糸13aと緯糸13bとの交点においても糸2が存在していないので、その分経糸13aと緯糸13bとの間に生じる摩擦力が減少する。
これにより、経糸13aと緯糸13bは一方が他方に対して滑り易くなることから、目ずれが発生し易くなり、植物の動きの抑制がさらに緩和されることになる。
また、目合い13は経糸13aと緯糸13bを製織して形成されることから、製編により形成される目合いに比べて、糸同士(経糸13aと緯糸13b)の接触面積が少なく、また、可動方向も直線的であるため、目ずれを起こし易くなっている。
このように、経糸13aと緯糸13bとをそれぞれ生分解速度の異なる糸2と、糸3とを螺旋状に撚り合わせた撚糸4により構成することにより、初期段階では植生基材の流出を抑止し、生分解速度の速い糸の分解後は、目合い13の拡張を確実に実現しながら、目ずれを起こし易くすることで、植物の動きを抑制することなく根付きまでに至らしめることができる。
【0023】
さらに、上述の構成に加えて、生分解速度の速い糸2を、生分解速度の遅い糸3よりも摩擦係数の大きい糸とすることもできる。
このような構成を加えることで、以下のような作用効果を発揮する。
【0024】
植生袋1敷設後の初期段階では、植生基材等の流出を抑止すべく、植生シート10の目合い13は、目寄れ・目ずれが起こり難いことが好ましい。
そこで、生分解速度の速い糸2を、生分解速度の遅い糸3よりも摩擦係数の大きい糸とする。これにより、糸2が分解されない状態では、撚糸4同士の接触による摩擦力の増大に加えて、糸2の有する摩擦力により目合い13の目寄れ・目ずれがさらに阻害され、製造時の目合いの大きさを維持することができる。
なお、糸2の静摩擦係数(μ)は、糸2対糸2、又は、糸2対糸3において、0.25以上、より好ましくは0.3以上である。
【0025】
一方、糸2の分解・消失後は、目寄れ・目ずれを抑止するものは糸3同士の摩擦力のみとなることから、糸2が存在していたときに比べて目寄れ・目ずれが発生し易くなる。これにより、植物自体が動いて糸3を押し退けようとする力が軽減され、植物の動きの抑制がさらに緩和されることになる。
また、糸2と糸3との摩擦係数の差は、これらの差が大きければ大きいほど有利に作用する。これは、摩擦係数の格差が大きいほど、初期段階での目合い13の安定性が確保され、糸2の分解・消失後は、目合い13の不安定さが助長されるからである。
なお、糸3の静摩擦係数(μ)は、糸3対糸3において、0.25未満、より好ましくは、0.2以下である。
【0026】
このような作用効果を発揮する撚糸4を構成する糸2、糸3は、以下ように選定することができる。
生分解速度の違いに基づいた選定では、例えば、生分解速度の速い糸2を綿、麻などの天然繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維、及び、テンセルなどの精製繊維とし、生分解速度の遅い糸3をビニロン、ポリ乳酸などの合成繊維やアセテートなどの半合成繊維から選定することができるが、生分解速度が相対的に異なれば、これらに限定されるものではなく、植生させる植物の種類及び成長期間に応じて適宜変更できる。
特に、糸2を綿とすることにより、保水性が向上し、植物の育成上好適である。
【0027】
また、摩擦係数の違いに基づいた選定では、生分解速度の速く、摩擦係数の大きい糸2を、綿とし、生分解速度の遅く、摩擦係数の小さい糸3をビニロンとすることができるが、これらの組合せに限定されるものではない。
例えば、糸2を短繊維から選定し、糸3を長繊維から選定することもできる。
一般的に、綿を含む短繊維は、毛羽を多く持ち、摩擦係数が大きい。一方、長繊維は、毛羽を持つことがほとんどなく、摩擦係数が小さいからである。特に、長繊維のビニロンは一般的に断面丸形であることから、綿に比べて摩擦係数が小さい。また、同じ材質及び同じ太さならば、糸3を長繊維とすることで、糸3自体の剛性が向上することから、糸2の分解・消失後は、螺旋状態から伸長可能な状態でありながらも、形態安定性が確保されることになり、シート形状又は袋形状を所定期間に亘って維持できるからである。
【0028】
このような糸2、糸3を交撚した撚糸4から植生シート10を製織する工法は、平織、斜文織、朱子織のいずれでもよいが、製造容易性から平織が好ましい。
また、植生シート10に、注入口12と垂直及び/又は平行であって所定の間隔で撚糸4よりも太く剛性を有する補強糸15を設けることもできる。これにより、植生シート10全体の形状維持の安定化を図ることができる。
【0029】
このように構成された植生袋1に、客土、土壌改良材、有機質を主体とした肥料、草本類及び木本類の植物種子など(これらの一部でもよい)の植生基材を施工現場等において水で混練したものを、注入口12からポンプで加圧注入することで植生マットが完成する。
なお、本実施形態では、植生袋1の一辺に注入口12を設けたが、任意の部位に設けることもできる。
また、注入口12を予め設けることなく閉じた状態の植生袋1を形成することもできる。
注入口12を予め設けておかなくても、施工現場等において、目合い13を強制的に広げて開口させたり、所定の穿孔工具等を用いて穿孔させ、そこにノズル等を挿入し植生基材を加圧注入すればよいからである。
【0030】
次に、この植生マット(植生袋1)の法面への施工例について説明する。
まず、
図3(a)に示すように、植生マット(植生袋1)を設置箇所の斜面に沿って敷設する。次いで、植生袋1の縫合部11などに適宜の間隔でアンカー20を打設して、植生マット(植生袋1)を斜面に固定する。
施工後、製造時の目合い13が保持されることで、植生基材の流出が阻止されるとともに、綿の高い保水力により植生基材に適した環境が維持される。
その後、6〜24ヶ月位経過すると、生分解速度の速い糸2の部分的な分解により目合い13が徐々に拡大するとともに、草本類の種子が発芽、発根する。草本類の根は比較的細いので伸長した根が目合い13を突き抜けて地盤に絡み付く。2〜4年経過すると、生分解速度が相対的に速い糸2が水と炭酸ガスなどに完全に分解して土に還る。これにより、目合い13が拡張するとともに、目ずれが起こし易くなる。この時点で木本類の種子は苗木に生長し、伸長した根が目合い13を押し退けながら地盤に絡みつく。施工後10〜25年経過すると、生分解速度が遅い糸3が分解し、これが土に還る時点で設置箇所に草本類、木本類の生い茂った植生環境が形成される。
【0031】
同様に、植生シート10の法面への施工例について説明する。
まず、
図3(b)に示すように、植生シート10を設置箇所の斜面に沿って敷設する。次いで、適宜の間隔でアンカー20を打設して、植生シート10を斜面に固定する。
施工後、製造時の目合い13が保持されることで、設置箇所の土壌の流出が阻止されるとともに、綿の高い保水力により好適な植生環境が維持される。
その後、6〜24ヶ月位経過すると、生分解速度の速い糸2の部分的な分解により目合い13が徐々に拡大するとともに、在来又は飛来した草本類、木本類の種子が発芽、発根し、伸長した根が地盤に絡み付く。2〜4年経過すると、生分解速度の速い糸2が水と炭酸ガスなどに完全に分解して土に還る。これにより、目合い13が拡張するとともに、目ずれが起こし易くなる。伸長した芽や根が目合い13を押し退けながら地盤に絡みつく。施工後10〜25年経過すると、生分解速度が遅い糸3が分解し、これが土に還る時点で設置箇所に草本類、木本類の生い茂った植生環境が形成される。
なお、上記各施工例における生分解に関する期間は、糸2及び糸3の太さ、目合いの大きさ、敷設環境等により変動する。
【0032】
以上説明したように、本実施形態の植生シート及び植生袋によれば、初期段階では土壌、植生基材等の流出を阻止しながら、生分解速度の速い糸の分解後では、目合いが拡張されるとともに植物の芽や根の動きが抑制されないので、植物の成育が促進され、敷設箇所を最適な植生環境に改善することができる。
【0033】
以上、本発明の植生シート及び植生袋の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る植生シート及び植生袋は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0034】
例えば、本実施形態では、植生袋1の両面を植生シート10で形成したが、片面、又は一部分のみを植生シート10で形成することもできる。
また、本実施形態では、植生袋1を二枚の植生シート10a,10bを縫い合わせて袋状に形成したが、袋状に形成する方法は縫い合わせに限らず、接着、融着などその他の方法を採用することもできる。また、一枚の植生シート10を袋状に形成してもよい。
また、撚糸4を構成する糸は、三以上の糸でもよい。この場合、それぞれの糸の生分解速度が異なってもよい。また、生分解速度の異なるグループが二以上存在し、各グループ内には、生分解速度が同じ糸が複数存在してもよい。