【文献】
B A PRIIMENKO,1,2-DIPHENYLIMIDAZO[1,2-A]BENZIMIDAZOLE IN ELECTROPHILIC SUBSTITUTION REACTIONS,CHEMISTRY OF HETEROCYCLIC COMPOUNDS,1981年 9月 1日,V17 N9,P937-940
【文献】
PONOMAR V S,INVESTIGATIONS IN THE IMIDAZOLE SERIES,CHEMISTRY OF HETEROCYCLIC COMPOUNDS,米国,SPRINGER,1972年 1月 1日,V8 N2,P229-231
【文献】
ChemInform,2004年,Vol.35,P. 2004,RevuRoumaine de Chimie, Vol.49, P.157-161
【文献】
Olaj, Szappan, Kozmetika,2010年,Vol. 59,P. 49-55,CHEMICAL ABSTRACTS [online] [retrieved in November 2015], Retrieved from:STN
【文献】
Bulletin des Societes Chimiques Belges,1987年,Vol.96,P.787-792
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
定置型視覚的表示装置として、コンピュータの視覚的表示装置、テレビ、プリンタの視覚的表示装置、台所用電化製品、ならびに広告パネル、照明パネル、情報パネル、ならびに可動型視覚的表示装置として、携帯電話、タブレット型PC、ラップトップ、デジタルカメラ、MP3プレーヤー、自動車、ならびにバスおよび電車の行先表示の視覚的表示装置;照明装置;キーボード;衣服のアイテム;家具;および壁紙、からなる群より選択される機器であって、
請求項10もしくは11に記載の有機電子デバイスまたは請求項12に記載の正孔輸送層もしくは発光層を含む、機器。
電子写真感光体、光電変換素子、有機太陽電池(有機光発電)、スイッチング素子、有機発光電界効果トランジスタ(OLEFET)、画像センサー、色素レーザー、およびエレクトロルミネセントデバイスのための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式IIの化合物の使用。
【技術分野】
【0001】
本発明は、式Iの化合物、その製造方法、および電子デバイス、特にエレクトロルミネセンスデバイス、におけるそれらの使用に関する。式Iの化合物は、エレクトロルミネセンスデバイスにおける正孔輸送材料として使用される場合、改良された、効率、安定性、製造可能性、またはエレクトロルミネセンスデバイスのスペクトル特性を提供し得る。
【0002】
Khan,Misbahul Ain;Ribeiro,Vera Lucia Teixeira,Pakistan Journal of Scientific and Industrial Research 43(2000)168−170には、トリアルキルホスフィット誘導脱酸素化ならびに1−(o−ニトロフェニル)ベンズイミダゾールおよび1−(o−アジドフェニル)ベンズイミダゾールの熱分解による、ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾール:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
の合成について記載されている。
【0003】
Pedro Molina et al. Tetrahedron(1994)10029−10036には、ビス(2−アミノフェニル)アミンから誘導されたビス(イミノホスホラン)と2当量のイソシアネートとのアザWittig型の反応から、ベンズイミダゾ[1,2,a]ベンズイミダゾール誘導体が直接得られることが報告されている。
【0004】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0005】
Kolesnikova,I.V.;Zhurnal Organicheskoi Khimii 25(1989)1689−95には、5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾール1,2,3,4,7,8,9,10−オクタフルオロ−5−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)の合成について記載されている。
【0006】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0007】
Achour,Reddouane;Zniber,Rachid,Bulletin des Societes Chimiques Beiges 96(1987)787−92には、ベンズイミダゾベンズイミダゾール:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
(これは、ベンズイミダゾリノン誘導体から製造されている)の合成について記載されている。
【0008】
Hubert,Andre J.;Reimlinger,Hans,Chemische Berichte 103(1970)2828−35には、ベンズイミダゾベンズイミダゾール
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
の合成について記載されている。
【0009】
特開2001−160488号には、対向する陽極と陰極との間に単層または多層の有機化合物膜を有する発光層を有し、当該有機化合物膜の少なくとも1つの層が式:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
によって示される化合物の少なくとも1種を含有する、エレクトロルミネセント素子について記載されている。以下の化合物:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
についても明確に開示されている。
【0010】
米国特許出願公開第2010/0244006号は、陰極;陽極;および当該陰極と陽極の間の少なくとも1つの有機層、を含む有機エレクトロルミネセントデバイスに関するものである。当該少なくとも1つの有機層は、少なくとも1種の発光材料を含有する発光層を含む。以下の式:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される化合物が、当該少なくとも1つの有機層中に含有されており、この場合、nは2以上の整数を表し、Lはn価の結合基を表し、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を表している。
【0011】
米国特許出願公開第2010/0244006号に記載されている化合物は、好ましくは、発光層においてホストとして使用される。
【0012】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
は、米国特許出願公開第2010/0244006号に開示される化合物の例を表している。
【0013】
韓国特許第1020110008784号は、式:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
の新規の有機ルミネセント化合物、ならびにそれを含む有機エレクトロルミネセンスデバイスに関するものである。
【0014】
米国特許出願公開第2005/079387号は、式Ar
1−Ar
2−Ar
3の化合物(青色ルミネセントホスト化合物)を含むイミダゾール環、ならびにそれを使用する有機エレクトロルミネセンス(EL)表示デバイスに関するものである。
【0015】
Ar
2は、
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択され、Ar
1およびAr
3のそれぞれは、独立して、
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、X’は、OまたはSである]から選択される。
【0016】
米国特許出願公開第2005/074632号は、式:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を有するイミダゾール環、ならびにそれを用いた有機エレクトロルミネセンス(EL)表示デバイスに関するものである。特に、当該イミダゾール環含有化合物は、エレクトロルミネセント層などの有機膜の材料として、単独で、またはドーパントと組み合わせて使用することができる。
【0017】
Aは、
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択され、Bは、
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される。Xは、−O−、−S−、−Se−、および−NH−からなる群より選択される。
【0018】
特開2007−180147号は、有機エレクトロルミネセンス素子に関するものであり、当該素子は、陽極と陰極とによって挟持され、少なくとも発光層を有し、当該発光層は、一般式1、2、3、または4:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される化合物を含有する。Ar
1〜Ar
4=芳香族基または芳香族複素環基;R
1〜R
5=Hまたは置換基;Z
1=5または6員環の複素環を形成するために必要な残基;L
1、L
2=結合または連結基;ならびにX
1〜X
16=炭素または窒素。Ar
1およびAr
2ならびにAr
3およびAr
4の一部において、新しい環が形成されてもよい。
【0019】
以下の化合物:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
について、明確に開示されている。
【0020】
米国特許第6551723号は、一対の電極の間に発光層、または発光層を含有する有機化合物薄層を含む有機エレクトロルミネセンス素子に関するものであり、当該有機エレクトロルミネセンス素子における少なくとも1つの層は、式(I)〜(VII):
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される少なくとも1種の複素環式化合物を含む。R
11、R
12、R
13、R
21、R
22、R
31、R
32、R
41、R
42、R
51、R
61、およびR
71は、それぞれ独立して、水素原子または置換基であり;Z
1、Z
2、Z
3、Z
4、Z
5、Z
6、およびZ
7は、5または6員環を形成するために必要な原子団である。式(I)〜(VII)によって表される化合物は、特に、発光層および/または電子注入/輸送層に加えられる。以下の化合物:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
について、明確に開示されている。
【0021】
国際公開第2011/160757号は、陽極、陰極、および式:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Xは、単結合であってもよく、Lは、二価の基であってもよい]の化合物を含有する少なくとも1つの有機層を備える電子デバイスに関するものである。以下の4H−イミダゾ[1,2−a]イミダゾール化合物:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
についても、明確に開示されている。
【0022】
これらの開発にもかかわらず、改良された、効率、安定性、製造可能性、および/またはエレクトロルミネセンスデバイスのスペクトル特性を提供するための、新規の正孔輸送材料を含む有機発光デバイスが依然として必要とされている。
【0023】
したがって、本発明の目的は、前述の先行技術に関連して、OLEDおよび有機エレクトロニクスにおけるさらなる用途での使用に好適なさらなる材料を提供することである。より具体的には、OLEDでの使用のための、正孔輸送材料、電子/励起子ブロッカー材料、およびマトリックス材料を提供可能であるべきである。当該材料は、とりわけ、少なくとも1つのリン光発光体、とりわけ、少なくとも1つの緑色発光体または少なくとも1つの青色発光体、を含むOLEDに好適であるべきである。さらに、当該材料は、良好な効率、良好な作動寿命、および熱ストレスに対する高い安定性、ならびにOLEDの低い使用電圧および作動電圧を確保するOLEDの提供に好適であるべきである。
【0024】
ある特定のイミダゾール誘導体
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
(R
9’は、R
9と同じ意味を有し、R
10’は、R
10と同じ意味を有する)が、有機エレクトロルミネセントデバイスでの使用に好適であることが分かっている。特に、ある特定のイミダゾール誘導体は、好適な正孔輸送材料、あるいは良好な効率および耐久性を有するリン光発光体のための良好なホスト材料である。
【0025】
上記の目的は、式:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
X
6は−N=でありかつX
7は−NR
1−であるか、または、
X
7は=N−でありかつX
6は−NR
1−であり、
R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり、
pは0または1であり、qは0または1であり、rは0または1であり、
A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリーレン基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基であり、この場合、
基A
1、A
2、A
3、およびA
4は、1つ以上の基−(SiR
7R
8)−で中断されていてもよく;
R
6は、H、基−(SiR
20R
21R
22)、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;
R
7およびR
8は、互いに独立して、C
1〜C
25アルキル基またはC
6〜C
24アリール基であり、これらは場合によりGで場合により置換されていてもよく;
X
1は、NまたはCR
9であり;
X
2は、NまたはCR
10であり、
R
9、R
10、R
9’、およびR
10’は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;
あるいは、R
9およびR
10ならびに/あるいはR
9’およびR
10’は、一緒に環を形成し、これは、場合により置換されていてもよく、
R
20、R
21、およびR
22は、互いに独立して、C
1〜C
25アルキル基またはC
6〜C
24アリール基であり、これらは、場合によりGで場合により置換されていてもよく;Dは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO
2−、−O−、−NR
65−、−SiR
70R
71−、−POR
72−、−CR
63=CR
64−、または−C≡C−であり、
Eは、−OR
69、−SR
69、−NR
65R
66、−COR
68、−COOR
67、−CONR
65R
66、−CN、またはハロゲンであり、
Gは、E、またはC
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
24アリール基、Fで置換されているC
6〜C
24アリール基、C
1〜C
18アルキル、またはOで中断されているC
1〜C
18アルキル;C
2〜C
30ヘテロアリール基、またはFで置換されているC
2〜C
30ヘテロアリール基、C
1〜C
18アルキル、またはOで中断されているC
1〜C
18アルキルであり;
R
63およびR
64は、互いに独立して、C
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル、C
1〜C
18アルコキシ、で置換されているC
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキルであり;
R
65およびR
66は、互いに独立して、C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり;あるいは、
R
65およびR
66は一緒に、5または6員環を形成し、
R
67は、C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
68は、H;C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
69は、C
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
70およびR
71は、互いに独立して、C
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
18アリール基、またはC
1〜C
18アルキルで置換されているC
6〜C
18アリール基であり、ならびに、
R
72は、C
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
18アリール基、またはC
1〜C
18アルキルで置換されているC
6〜C
18アリール基であり;ただし、以下の化合物:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
を除く]の化合物によって解決される。
【0026】
特に、上記の目的は、式:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
X
6は−N=でありかつX
7は−NR
1−であるか、または
X
7は=N−でありかつX
6は−NR
1−であり、この場合、
R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり、
pは0または1であり、qは0または1であり、rは0または1であり、
A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリーレン基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基であり、この場合、
基A
1、A
2、A
3、およびA
4は、1つ以上の基−(SiR
7R
8)−で中断されていてもよく;
R
2、R
3、R
4、およびR
5は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基;場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;
R
6は、H、基−(SiR
20R
21R
22)、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;
R
7およびR
8は、互いに独立して、C
1〜C
25アルキル基またはC
6〜C
24アリール基であり、これらはGで場合により置換されていてもよく;
X
1は、NまたはCR
9であり、
X
2は、NまたはCR
10であり、
R
9およびR
10は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基;場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;あるいは、
R
9およびR
10は、一緒に環を形成し、これは、場合により置換されていてもよく、
R
20、R
21、およびR
22は、互いに独立して、C
1〜C
25アルキル基またはC
6〜C
24アリール基であり、これらは、場合によりGで場合により置換されていてもよく;Dは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO
2−、−O−、−NR
65−、−SiR
70R
71−、−POR
72−、−CR
63=CR
64−、または−C≡C−であり、
Eは、−OR
69、−SR
69、−NR
65R
66、−COR
68、−COOR
67、−CONR
65R
66、−CN、またはハロゲンであり、
Gは、E、またはC
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
24アリール基、C
1〜C
18アルキルで置換されているC
6〜C
24アリール基であり;
R
63およびR
64は、互いに独立して、C
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル、C
1〜C
18アルコキシ、で置換されているC
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキルであり;
R
65およびR
66は、互いに独立して、C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり;あるいは
R
65およびR
66は一緒に5または6員環を形成し、
R
67は、C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
68は、H;C
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール基;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
69は、C
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシで置換されているC
6〜C
18アリール;C
1〜C
18アルキル基;または−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基であり、
R
70およびR
71は、互いに独立して、C
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
18アリール基、またはC
1〜C
18アルキルで置換されているC
6〜C
18アリール基であり、ならびに
R
72は、C
1〜C
18アルキル基、C
6〜C
18アリール基、またはC
1〜C
18アルキルで置換されているC
6〜C
18アリール基である]の化合物によって解決される。
【0027】
本発明の化合物は、電子写真感光体、光電変換素子、有機太陽電池(有機光発電)、スイッチング素子、例えば、有機トランジスタ、例えば、有機FETおよび有機TFT、有機発光電界効果トランジスタ(OLEFET)、画像センサー、色素レーザー、ならびにエレクトロルミネセントデバイス、例えば、有機発光ダイオード(OLED)、に使用することができる。
【0028】
したがって、本発明のさらなる主題は、本発明による化合物を含む電子デバイスを対象としている。当該電子デバイスは、好ましくは、エレクトロルミネセントデバイスである。
【0029】
式Iの化合物は、原則として、ELデバイスの任意の層において使用することができるが、好ましくは、ホスト、正孔輸送材料、および電子ブロッキング材料として使用される。特に、式Iの化合物は、青色光を発するリン光発光体のホスト材料として使用される。
【0030】
したがって、本発明のさらなる主題は、本発明による式Iの化合物を含む正孔輸送層を対象とする。
【0031】
本発明のさらなる主題は、本発明による式Iの化合物を含む発光層を対象とする。当該実施形態において、式Iの化合物は、好ましくは、リン光発光体との組み合わせにおいてホスト材料として使用される。
【0032】
本発明のさらなる主題は、本発明による式Iの化合物を含む電子ブロッキング層を対象とする。
【0033】
式Iの化合物は、とりわけ、式:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
X
6は−N=でありかつX
7は−NR
1−であるか、または
X
7は=N−でありかつX
6は−NR
1−であり、
R
2、R
3、R
4、およびR
5は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基;場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり;
X
1、X
2、R
1、E、D、およびGは、上記において定義した通りである]の化合物である。
【0034】
式Iの化合物は、式:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物であってもよく、この場合、X
6は−N=でありかつX
7は−NR
1−であるか、あるいはX
7は=N−でありかつX
6は−NR
1−である。とりわけ好ましいのは、式Idの化合物であり、この場合、R
9およびR
10は一緒に、環:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、下記において定義される通りである]を形成する。R
11、R
12、R
13、およびR
14は、好ましくはHである。R
2、R
3、R
4、およびR
5は、好ましくはHである。
【0035】
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、式:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。別の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、式:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0036】
好ましくは、式Iの化合物は、式:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。式Ib’およびId’の化合物が好ましい。式Id’の化合物がより好ましい。
【0037】
さらにより好ましいのは、R
9およびR
10が一緒に、環:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、下記において定義される通りである]を形成している式Id’の化合物である。R
11、R
12、R
13、およびR
14は、好ましくはHである。
【0038】
R
2、R
3、R
4、およびR
5は、好ましくはHである。
【0039】
軸に対して対称ではない式Iの化合物、例えば、R
9およびR
10がHである式Id’の化合物など、は、2つの異性型:
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
に存在し得る。以下の化合物:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物の合成について説明する、実施例2を参照されたい。
【0040】
4H−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールは、ARKIVOC 2002(v)48−61に記載されている通りに製造する。4H−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールと1−ブロモ−3−ヨード−ベンゼンとのウルマン反応により、およそ1:1の比率において2つの異性体が得られる。
【0041】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
R
20、R
21、およびR
22は、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−メチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、またはn−ヘプチル、C
6〜C
14アリール、例えば、フェニル、ナフチル、またはビフェニリル、あるいは、Gで置換されているC
6〜C
14アリール、例えば、−C
6H
4OCH
3、−C
6H
4OCH
2CH
3、−C
6H
3(OCH
3)
2もしくは−C
6H
3(OCH
2CH
3)
2、−C
6H
4CH
3、−C
6H
3(CH
3)
2、−C
6H
2(CH
3)
3、または−C
6H
4Buである。
【0043】
R
9およびR
10は、好ましくは、H、あるいは、C
6〜C
14アリール、例えば、フェニル、ナフチル、またはビフェニリル(場合により1つ以上のC
1〜C
8アルキル基で置換されていてもよい);またはC
2〜C
30ヘテロアリール、例えば、ジベンゾフラニル(場合により1つ以上のC
1〜C
8アルキル基で置換されていてもよい)、である。
【0044】
好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
X
6は−N=でありかつX
7は−NR
1−であるか、または
X
7は=N−でありかつX
6は−NR
1−であり、
R
11、R
12、R
13、およびR
14は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基;場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり、ならびにE、D、G、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、上記において定義される通りである]の化合物を対象とする。
【0045】
好ましい実施形態において、式(II)の化合物は、式:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。別の好ましい実施形態において、式(II)の化合物は、式:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0046】
R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、およびR
14がHであり、ならびにR
1が上記において定義される通りである、式IIの化合物:
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
が、さらにより好ましい。
【0047】
R
6は、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であってもよい。
【0048】
場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基R
6は、典型的には、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、ナフチル、とりわけ1−ナフチルもしくは2−ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、ピレニル、2−もしくは9−フルオレニル、フェナントリル、またはアントリルであり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0049】
場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であるR
6は、5〜7員環原子または縮合環系を表しており、この場合、窒素、酸素、または硫黄が、可能なヘテロ原子であり、ならびに、典型的には、少なくとも6つの共役π電子を有する5〜30個の原子を有する複素環基、例えば、チエニル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾチオフェニル、チアントレニル、フリル、フルフリル、2H−ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、フェノキシチエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ビピリジル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルボリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソキサゾリル、フラザニル、4−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、5−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、カルバゾリル、またはフェノキサジニル、であり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。さらに、C
2〜C
30ヘテロアリール基R
6は、4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾイルを含み、これは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0050】
C
6〜C
24アリールおよびC
2〜C
30ヘテロアリール基は、Gで場合により置換されていてもよく、ならびに、好ましくは、1つ以上のC
1〜C
8アルキル基で置換されている。
【0051】
好ましいC
2〜C
30ヘテロアリール基は、ピリジル、トリアジニル、ピリミジニル、4−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、5−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、カルバゾリル、ジベンゾフラニルであり、これらは、非置換であってもよく、あるいは、とりわけC
6〜C
10アリール、またはC
1〜C
4アルキルで置換されているC
6〜C
10アリール、またはC
2〜C
5ヘテロアリールで置換されていてもよい。4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾイルも、好ましいC
2〜C
30ヘテロアリール基R
6を表す。
【0052】
A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリーレン基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基である。場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリーレン基A
1、A
2、A
3、およびA
4は、典型的には、フェニレン、4−メチルフェニレン、4−メトキシフェニレン、ナフチレン、とりわけ、1−ナフチレンもしくは2−ナフチレン、ビフェニリレン、ターフェニリレン、ピレニレン、2−もしくは9−フルオレニレン、フェナントリレン、またはアントリレンであり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0053】
場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基A
1、A
2、A
3、およびA
4は、5〜7員環原子または縮合環系を表しており、この場合、窒素、酸素、または硫黄が、可能なヘテロ原子であり、ならびに、典型的には、少なくとも6つの共役π電子を有する5〜30個の原子を有する複素環基、例えば、チエニレン、ベンゾチオフェニレン、ジベンゾチオフェニレン、チアントレニレン、フリレン、フルフリレン、2H−ピラニレン、ベンゾフラニレン、イソベンゾフラニレン、ジベンゾフラニレン、フェノキシチエニレン、ピロリレン、イミダゾリレン、ピラゾリレン、ピリジレン、ビピリジレン、トリアジニレン、ピリミジニレン、ピラジニレン、ピリダジニレン、インドリジニレン、イソインドリレン、インドリレン、インダゾリレン、プリニレン、キノリジニレン、キノリレン、イソキノリレン、フタラジニレン、ナフチリジニレン、キノキサリニレン、キナゾリニレン、シンノリニレン、プテリジニレン、カルボリニレン、ベンゾトリアゾリレン、ベンゾキサゾリレン、フェナントリジニレン、アクリジニレン、ピリミジニレン、フェナントロリニレン、フェナジニレン、イソチアゾリレン、フェノチアジニレン、イソキサゾリレン、フラザニレン、カルバゾリレン、またはフェノキサジニレンなど、であり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0054】
好ましいC
6〜C
24アリーレン基は、1,3−フェニレン、3,3’−ビフェニリレン、3,3’−m−ターフェニレン、2−もしくは9−フルオレニレン、フェナントリレンであり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0055】
好ましいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基は、ピリジレン、トリアジニレン、ピリミジニレン、カルバゾリレン、ジベンゾフラニレンであり、これらは、非置換であっても、あるいは、とりわけ、C
6〜C
10アリール、またはC
1〜C
4アルキルもしくはC
2〜C
5ヘテロアリールで置換されているC
6〜C
10アリール、で置換されていてもよい。
【0056】
より好ましいC
2〜C
30ヘテロアリーレン基は、カルバゾリレンおよびジベンゾフラニレンであり、場合によりこれらは、場合により1つ以上のC
1〜C
4アルキル基で置換されていてもよいC
6〜C
10アリールで置換されていてもよい。
【0057】
C
6〜C
24アリーレンおよびC
2〜C
30ヘテロアリーレン基は、Gで場合により置換されていてもよく、ならびに、好ましくは、1つ以上のC
1〜C
8アルキル基で置換されている。
【0058】
「C
2〜C
30ヘテロアリール基」なる用語が、例えば、式:
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
の基を含む場合、基A
1、A
2、A
3、およびA
4は、例えば、式:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つ以上の基で置換されていてもよく、結果、例えば、式:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を生じ、この場合、A
1は、式:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ならびにR
6は、式:
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。さらに、R
6は、式:
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
の基であってもよい。X
6’は−N=でありかつX
7’は−N<であるか、あるいはX
7’は=N−でありかつX
6’は−N<である。m3は、0または1〜4の整数である。m4は、0または1〜3の整数である。
【0059】
R
1は、好ましくは、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6、例えば、−A
1−R
6、−A
1−A
2−R
6、−A
1−A
2−A
3−R
6、−A
1−A
2−A
3−A
4−R
6、または
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、
m5は、0または1〜4の整数であり、
m2は、0または1〜3の整数であり、
X
3は、−O−、−S−、または−NR
15−であり、
R
7およびR
8は、C
1〜C
18アルキル基であり、
R
15は、C
1〜C
18アルキル基;−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基;C
6〜C
18アリール基;1つ以上のC
1〜C
18アルキル基またはC
1〜C
18アルコキシ基で置換されているC
6〜C
18アリール基;C
2〜C
20ヘテロアリール基、または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
2〜C
20ヘテロアリール基であり、
R
41は、各場合において同じかまたは異なっていてもよく、ならびに、F,C
1〜C
18アルキル、Eで置換されおよび/またはDで中断されているC
1〜C
18アルキル、C
6〜C
24アリール、Gで置換されているC
6〜C
24アリール、C
2〜C
20ヘテロアリール、またはGで置換されているC
2〜C
20ヘテロアリールであり、ならびにR
6、p、q、r、E、D、およびGは、上記または下記において定義される通りである。
【0060】
式:
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
の基は、式:
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
の基よりも好ましくない。
【0061】
より好ましくは、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
15は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基である。
【0062】
R
15は、好ましくは、式:
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100は、C
1〜C
8アルキル基である。
【0063】
基−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−が好ましく、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4のうちの少なくとも1つは、式:
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、Yは、−O−、−S−、または−NR
15−であり、R
15は、上記において定義される通りである。基−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−がより好ましく、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4のうちの少なくとも1つは、式:
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0064】
好ましい基−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の例を以下に示す。
【0065】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0066】
式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基のさらなる例は、式:
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0067】
別の好ましい実施形態において、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基、例えば、−A
1−R
6、−A
1−A
2−R
6、−A
1−A
2−A
3−R
6、または−A
1−A
2−A
3−A
4−R
6、であり、基A
1、A
2、A
3、およびA
4のうちの少なくとも1つは、式:
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり;ならびに、残りは、互いに独立して、式:
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
15は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基である。好ましい基−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の例を以下に示す。
【0068】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
R
6は、とりわけ、式:
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、特段には、式:
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、R
14、R
43、およびm3は、上記において定義される通りである。
【0072】
本発明の好ましい実施形態において、R
6は、式:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
の基、または基−(SiR
20R
21R
22)であり、この場合、R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、互いに独立して、H、場合によりEで置換されていてもおよび/またはDで中断されていてもよいC
1〜C
25アルキル基;場合によりGで置換されていてもよいC
6〜C
24アリール基、または場合によりGで置換されていてもよいC
2〜C
30ヘテロアリール基であり、
R
16は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基であり、
R
20、R
21、およびR
22は、互いに独立して、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基であり、
R
43は、各場合において同じかまたは異なっていてもよく、ならびに、F、C
1〜C
18アルキル、Eで置換されおよび/またはDで中断されているC
1〜C
18アルキル、C
6〜C
24アリール、Gで置換されているC
6〜C
24アリール、C
2〜C
20ヘテロアリール、またはGで置換されているC
2〜C
20ヘテロアリールであり、
m3は、0または1〜4の整数であり、m4は、0または1〜3の整数であり、ならびに
E、D、およびGは、上記において、または下記において定義される通りである。
【0073】
Dは、好ましくは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO
2−、−O−、−NR
65−であり、R
65は、C
1〜C
18アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、イソブチル、またはsec−ブチル、あるいはC
6〜C
14アリール、例えば、フェニル、トリル、ナフチル、またはビフェニリル、である。
【0074】
Eは、好ましくは、−OR
69;−SR
69;−NR
65R
65;−COR
68;−COOR
67;−CONR
65R
65;または−CNであり、この場合、R
65、R
67、R
68、およびR
69は、互いに独立して、C
1〜C
18アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヘキシル、オクチル、または2−エチル−ヘキシル、あるいはC
6〜C
14アリール、例えば、フェニル、トリル、ナフチル、またはビフェニリル、である。
【0075】
Gは、Eと同じ選好性を有しているか、あるいはC
1〜C
18アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヘキシル、オクチル、または2−エチル−ヘキシル、であるか、あるいは、C
1〜C
18ペルフルオロアルキル、例えば、−CF
3、である。
【0076】
R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、好ましくはHである。
【0077】
R
43は、好ましくは、H、またはC
6〜C
14アリール、例えば、フェニル、トリル、ナフチル、またはビフェニリルなど、であり、これらは場合により置換されていてもよい。
【0078】
m3は、好ましくは0または1、最も好ましくは0である。m4は、好ましくは0または1、最も好ましくは0である。
【0079】
M2は、好ましくは0または1、最も好ましくは0である。m5は、好ましくは0または1、最も好ましくは0である。
【0080】
R
20、R
21、およびR
22は、好ましくは、式:
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基である。
【0081】
より好ましくは、R
6は、式:
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
16は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基である。
【0082】
R
16は、好ましくは、式:
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基である。
【0083】
好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり、
A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化68】
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の基であり、
R
6は、式:
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ならびに
R
15は、式:
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基であり、ならびに、p、q、およびrは、上記において定義される通りである]の化合物を対象とする。
【0084】
当該実施形態において、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、とりわけ、式:
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
(IVj)の基である。式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基のさらなる例は、式:
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0085】
現時点で最も好ましい式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、式(IVa)、(IVb)、(IVe)、(IVl)、(IVk)、(IVs)、(IVv)、および(VIj)の基である。
【0086】
好ましい化合物の例は、請求項8に示される化合物A−1〜A−20、とりわけ、A−1〜A−19、ならびに下記の表に示される化合物A−21〜A−32である。
【0087】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0088】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0090】
別の好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4のうちの少なくとも1つは、式:
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり;ならびに、残りは、互いに独立して、式:
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、R
6は、式:
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ならびに、
R
15は、式:
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基であり、ならびにp、q、およびrは、上記において定義される通りである]の化合物を対象とする。
【0091】
上記の実施形態において、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、とりわけ、式:
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0094】
現時点で最も好ましい式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、式(IVa)、(IVb)、(IVe)、(IVl)、(IVk)、(IVs)、(IVv)、および(Vlj)の基である。
【0095】
式Iの化合物が、青色または緑色リン光発光体のホスト材料として、または電子/励起子ブロッキング材料として使用される場合、
式:
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
の基、すなわち、式(IVp)および(IVr)の基、を有している、基A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−は、それほど好ましくない。
【0096】
好ましい化合物の例は、下記の表に示される化合物C−1〜C−78である。
【0097】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0099】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
別の好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を対象とする。別の好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を対象とする。
【0110】
上記の実施形態において、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、
R
6は、式:
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、
R
15およびR
16は、式:
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基であり、ならびにp、q、およびrは、上記において定義される通りである。さらに、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、式:
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
の基を表し得る。さらに、R
6は、式:
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
の基を表し得る。上記の実施形態において、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、とりわけ、式:
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。さらに、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、式:
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり得る。
【0111】
好ましい化合物の例は、請求項9に示される化合物B−1〜B−5、とりわけB−1〜B−4、ならびに、下記の表に示される化合物B−6〜B−35である。
【0112】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
好ましい化合物のさらなる例は、下記の表に示される化合物J−1〜J−35、K−1〜K−35、ならびにL−1〜L−35である。
【0118】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0134】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
別の好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を対象とし、この場合、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基であり;ならびにA
1、A
2、A
3、A
4、R
2、R
3、R
4、R
5、p、q、およびrは、上記において定義される通りである。
【0136】
R
1は、好ましくは、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−R
6の基、または
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
であり、この場合、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
m5は、0または1〜4の整数であり、
m2は、0または1〜3の整数であり、
X
3は、−O−、−S−、または−NR
15−であり、
R
7およびR
8は、C
1〜C
18アルキル基であり、
R
15は、C
1〜C
18アルキル基;−O−で中断されているC
1〜C
18アルキル基;C
6〜C
18アリール基;1つ以上のC
1〜C
18アルキルまたはC
1〜C
18アルコキシ基で置換されているC
6〜C
18アリール基;C
2〜C
20ヘテロアリール基、または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
2〜C
20ヘテロアリール基であり、ならびに、
R
41は、各場合において同じかまたは異なっていてもよく、ならびに、F、C
1〜C
18アルキル、Eで置換されおよび/またはDで中断されているC
1〜C
18アルキル、C
6〜C
24アリール、Gで置換されているC
6〜C
24アリール、C
2〜C
20ヘテロアリール、またはGで置換されているC
2〜C
20ヘテロアリールである]の基である。
【0137】
R
6は、好ましくは、式:
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0138】
R
43は、各場合において同じかまたは異なっていてもよく、ならびに、F、C
1〜C
18アルキル、Eで置換されおよび/またはDで中断されているC
1〜C
18アルキル、C
6〜C
24アリール、Gで置換されているC
6〜C
24アリール、C
2〜C
20ヘテロアリール、またはGで置換されているC
2〜C
20ヘテロアリールであり、
m3は、0または1〜4の整数である。E、D、G、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、上記において定義される通りである。
【0139】
R
2、R
3、R
4、およびR
5は、好ましくは水素である。
【0140】
好ましくは、A
1、A
2、A
3、およびA
4は、互いに独立して、式:
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
15は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基である。
【0141】
R
15は、好ましくは式:
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基である。
【0142】
R
6は、式:
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
の基、とりわけ、式:
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、R
14、R
43、およびm3は、上記において定義される通りである。
【0143】
上記の実施形態において、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、とりわけ、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVo)、(IVp)、
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
(IVq)、(IVr)、(IVs)、(IVt)、(IVu)、(IVv)、(IVw)、(IVx)、(IVy)、(IVz)、(VIa)、(Vlb)、(VIc)、(VId)、(VIe)、(VIf)、(VIg)、(VIh)、(VIi)、(VIj)、(VIk)、(VIl)、(VIm)、(VIn)、(VIo)、(VIp)、(VIq)、(VIr)、(VIs)、(VIt)、または(VIu)の基である。現時点で最も好ましい式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−の基は、式(IVa)、(IVb)、(IVe)、(IVl)、(IVk)、(IVs)、(IVv)、および(VIj)の基である。
【0144】
好ましい化合物の例は、下記の表に示される化合物D−1〜D−144、E−1〜E−183、ならびにH−1〜H−264である。
【0145】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0146】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
【表34】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0150】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0151】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0152】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0153】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0158】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
【表47】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
【表49】
[この文献は図面を表示できません]
【0164】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
【表51】
[この文献は図面を表示できません]
【0167】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
【表57】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
【表58】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
【表59】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
【表60】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
【表61】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
【表62】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
【表63】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
【表64】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
【表65】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
【表66】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
【表67】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
【表68】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
【表69】
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
【表70】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
【表71】
[この文献は図面を表示できません]
【0187】
【表72】
[この文献は図面を表示できません]
【0188】
【表73】
[この文献は図面を表示できません]
【0189】
【表74】
[この文献は図面を表示できません]
【0190】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
【表75】
[この文献は図面を表示できません]
【0192】
【表76】
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
【表77】
[この文献は図面を表示できません]
【0194】
【表78】
[この文献は図面を表示できません]
【0195】
【表79】
[この文献は図面を表示できません]
【0196】
【表80】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
【表81】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
【表82】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
【表83】
[この文献は図面を表示できません]
【0200】
【表84】
[この文献は図面を表示できません]
【0201】
【表85】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
【表86】
[この文献は図面を表示できません]
【0203】
【表87】
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
【表88】
[この文献は図面を表示できません]
【0205】
【表89】
[この文献は図面を表示できません]
【0206】
【表90】
[この文献は図面を表示できません]
【0207】
【表91】
[この文献は図面を表示できません]
【0208】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0209】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
【表94】
[この文献は図面を表示できません]
【0211】
【表95】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
【表96】
[この文献は図面を表示できません]
【0213】
【表97】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
【表98】
[この文献は図面を表示できません]
【0215】
【表99】
[この文献は図面を表示できません]
【0216】
【表100】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
【表101】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
【表102】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
【表103】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
【表104】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
【表105】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
【表106】
[この文献は図面を表示できません]
【0223】
【表107】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
【表108】
[この文献は図面を表示できません]
【0225】
【表109】
[この文献は図面を表示できません]
【0226】
【表110】
[この文献は図面を表示できません]
【0227】
別の好ましい実施形態において、本発明は、式:
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を対象とし、この場合、R
1は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−A
4−R
6の基であり;この場合、A
1、A
2、およびA
3は、互いに独立して、式:
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
15は、C
6〜C
18アリール基;または1つ以上のC
1〜C
18アルキル基で置換されているC
6〜C
18アリール基であり、
A
4は、式:
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、これは、N原子を介してA
3に結合しており;
R
6は、式:
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ならびにpおよびqは、上記において定義される通りである。
【0228】
R
15は、好ましくは、式:
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、この場合、R
100はC
1〜C
8アルキル基である。上記の実施形態において、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−の基は、とりわけ、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVo)、(IVp)、(IVq)、(IVr)、(IVs)、(IVt)、(IVu)、(IVv)、(IVw)、(IVx)、(IVy)、(IVz)、(VIa)、(VIb)、(VIc)、(VId)、(VIe)、(VIf)、(VIg)、(VIh)、(VIi)、(VIj)、(VIk)、(VIl)、(VIm)、(VIn)、(VIo)、(VIp)、(VIq)、(VIr)、(VIs)、(VIt)、または(VIu)の基である。現時点で最も好ましい式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−の基は、式(IVa)、(IVb)、(IVe)、(IVl)、(IVk)、(IVs)、(IVv)、および(VIj)の基である。
【0229】
式Iの化合物が、青色または緑色リン光発光体のホスト材料として、または電子/励起子ブロッキング材料として使用される場合、式:
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
の基を含有する基A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−、すなわち、式(IVp)および(IVr)の基は、それほど好ましくない。好ましい化合物の例は、下記の表に示される化合物F−1〜F−62、G−1〜G−62である。
【0230】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0231】
【表111】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
【表112】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
【表113】
[この文献は図面を表示できません]
【0234】
【表114】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
【表115】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
【表116】
[この文献は図面を表示できません]
【0237】
【表117】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
【表118】
[この文献は図面を表示できません]
【0239】
【表119】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【表120】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
【表121】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
【表122】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
【表123】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
【表124】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
【表125】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
【表126】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
【表127】
[この文献は図面を表示できません]
【0249】
【表128】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
上記の表において、参照番号
1)、
2)、
3)、および
4)は、以下の意味を有する:
1)L
1=
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
2)点線は、式:
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
の基への結合を示す。
3)点線は、それぞれ、式:
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
の基への結合を示す。
4)点線は、式:
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
の基への結合を示す。
【0251】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物M−1〜M−62を対象とし、これらは、式:
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物F−1〜F−62から得られる。
【0252】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物N−1〜N−62を対象とし、これらは、式:
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物F−1〜F−62から得られる。
【0253】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物O−1〜O−62を対象とし、これらは、式:
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物F−1〜F−62から得られる。
【0254】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物P−1〜P−62を対象とし、これらは、式:
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物G−1〜G−62から得られる。
【0255】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物Q−1〜Q−62を対象とし、これらは、式:
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物G−1〜G−62から得られる。
【0256】
別の好ましい実施形態において、本発明は、化合物R−1〜R−62を対象とし、これらは、式:
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
の基を、式:
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
の基で置き換えることにより、化合物G−1〜G−62から得られる。
【0257】
現時点で最も好ましい化合物は、化合物:
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0258】
特に、式:
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
のイミダゾール部分を含有する化合物が有機エレクトロルミネセントデバイスにおける使用に好適であることが、見出される。
【0259】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素である。
【0260】
C
1〜C
25アルキル(C
1〜C
18アルキル)は、典型的には、可能であれば、直鎖状または分岐鎖状である。その例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、および2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、またはオクタデシルである。C
1〜C
8アルキルは、典型的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチル−プロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、および2−エチルヘキシルである。C
1〜C
4アルキルは、典型的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルである。
【0261】
C
1〜C
25アルコキシ基(C
1〜C
18アルコキシ基)は、直鎖状または分岐鎖状アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシもしくはtert−アミルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、およびオクタデシルオキシである。C
1〜C
8アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、2−ペンチルオキシ、3−ペンチルオキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、1,1,3,3−テトラメチルブトキシ、および2−エチルヘキシルオキシであり、好ましくはC
1〜C
4アルコキシ、例えば、典型的には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、である。
【0262】
「シクロアルキル基」なる用語は、典型的には、C
4〜C
18シクロアルキル、とりわけ、C
5〜C
12シクロアルキル、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルなどであり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0263】
C
6〜C
24アリール(C
6〜C
18アリール)は、場合により置換されていてもよく、典型的には、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、ナフチル、とりわけ1−ナフチルもしくは2−ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、ピレニル、2−もしくは9−フルオレニル、フェナントリル、またはアントリルであり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0264】
C
2〜C
30ヘテロアリールは、5〜7員環原子または縮合環系を表しており、この場合、窒素、酸素、または硫黄が、可能なヘテロ原子であり、ならびに、典型的には、少なくとも6つの共役π電子を有する5〜30個の原子を有する複素環基、例えば、チエニル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾチオフェニル、チアントレニル、フリル、フルフリル、2H−ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、フェノキシチエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ビピリジル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソオキサゾリル、フラザニル、4−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、5−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾイル、カルバゾリル、またはフェノキサジニルなど、であり、これらは、非置換であってもまたは置換されていてもよい。
【0265】
C
6〜C
24アリール(C
6〜C
18アリール)およびC
2〜C
30ヘテロアリール基は、好ましくは、1つ以上のC
1〜C
8アルキル基で置換されている。
【0266】
「アリールエーテル基」なる用語は、典型的には、C
6〜24アリールオキシ基、すなわち、O−C
6〜24アリール、例えば、フェノキシまたは4−メトキシフェニルなど、である。
【0267】
上記において言及した基の可能な置換基は、C
1〜C
8アルキル、ヒドロキシル基、メルカプト基、C
1〜C
8アルコキシ、C
1〜C
8アルキルチオ、ハロゲン、ハロ−C
1〜C
8アルキル、またはシアノ基である。
【0268】
置換基、例えば、R
41などが、1つの基において複数生じる場合、それらは、各場合において異なっていてもよい。
【0269】
「Gで置換されている」なる語句は、1つ以上、とりわけ1〜3つの置換基Gが存在し得ることを意味する。
【0270】
上記において説明されるように、前述の基は、Eで置換されていてもよく、および/または所望であればDで中断されていてもよい。割り込みは、当然のことながら、単結合で互いに接続されている少なくとも2つの炭素原子を有する基の場合にのみ可能であり、C
6〜C
18アリールは、割り込まれず;中断されているアリールアルキルは、アルキル部分にユニットDを含有する。1つ以上のEで置換されおよび/または1つ以上の単位Dで中断されているC
1〜C
18アルキルは、例えば、(CH
2CH
2O)
1〜9−R
xであり、この場合、R
xは、H、またはC
1〜C
10アルキル、またはC
2〜C
10アルカノイル(例えば、CO−CH(C
2H
5)C
4H
9)、CH
2−CH(OR
y’)−CH
2−O−R
yであり、この場合、R
yは、C
1〜C
18アルキル、C
5〜C
12シクロアルキル、フェニル、C
7〜C
15フェニルアルキルであり、R
y’は、R
yと同じ定義を包含するか、または、H;C
1〜C
8アルキレン−COO−R
z、例えば、CH
2COOR
z、CH(CH
3)COOR
z、C(CH
3)
2COOR
z(この場合、R
zは、H、C
1〜C
18アルキル、(CH
2CH
2O)
1〜9−R
xであり、R
xは、上記に示した定義を包含する);CH
2CH
2−O−CO−CH=CH
2;CH
2CH(OH)CH
2−O−CO−C(CH
3)=CH
2である。
【0271】
式:
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
の合成は、例えば、Achour,Reddouane;Zniber,Rachid,Bulletin des Societes Chimiques Beiges 96(1987)787−92に記載されている。
【0272】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
式:
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
の好適な基本骨格は、市販されている(とりわけ、Xが、S、O、NHの場合)、または当業者に既知のプロセスによって得られる。国際公開第2010/079051号および欧州特許第1885818号を参照されたい。
【0274】
ハロゲン化は、当業者に公知の方法によって実施することができる。式(II)の基本骨格、2、8位(ジベンゾフランおよびジベンゾチオフェン)または3、6位(カルバゾール)、の3位および6位(二臭素化)あるいは3位または6位(一臭素化)での臭素化およびヨウ素化が選好される。
【0275】
場合により置換されていてもよいジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールは、氷酢酸中またはクロロホルム中で、臭素またはNBSにより、2、8位(ジベンゾフランおよびジベンゾチオフェン)において、または3、6位(カルバゾール)において二臭素化してもよい。例えば、Br
2による臭素化は、低温、例えば0℃、において、氷酢酸中またはクロロホルム中で実施することができる。好適なプロセスは、例えば、M.Park,J.R.Buck,C.J.Rizzo,Tetrahedron,54(1998)12707−12714(X=NPhの場合)、およびW.Yang et al.,J.Mater.Chem.13(2003)1351(X=Sの場合)に記載されている。さらに、3,6−ジブロモカルバゾール、3,6−ジブロモ−9−フェニルカルバゾール、2,8−ジブロモジベンゾチオフェン、2,8−ジブロモジベンゾフラン、2−ブロモカルバゾール、3−ブロモジベンゾチオフェン、3−ブロモジベンゾフラン、3−ブロモカルバゾール、2−ブロモジベンゾチオフェン、および2−ブロモジベンゾフランは、市販されている。
【0276】
ジベンゾフラン(ジベンゾチオフェンの場合も同様に)の4位における一臭素化は、例えば、J.Am.Chem.Soc.1984,106,7150に記載されている。ジベンゾフラン(ジベンゾチオフェン)は、ニトロ化、還元、およびそれに続くザンドマイヤー反応を含む、当業者に既知の手順により、3位において一臭素化することができる。
【0277】
ジベンゾフランまたはジベンゾチオフェンの2位における一臭素化ならびにカルバゾールの3位における一臭素化は、臭素またはNBSを1当量のみ加えることを除いて、二臭素化と同様に実施される。
【0278】
あるいは、ヨウ素化されたジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールを用いることも可能である。当該製造については、とりわけ、Tetrahedron.Lett.47(2006)6957−6960、Eur.J.Inorg.Chem.24(2005)4976−4984、J.Heterocyclic Chem.39(2002)933−941、J.Am.Chem.Soc.124(2002)11900−11907、J.Heterocyclic Chem,38(2001)77−87に記載されている。
【0279】
求核置換の場合、Cl置換またはF置換されたジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールが必要である。塩素化については、とりわけ、J.Heterocyclic Chemistry,34(1997)891−900、Org.Lett.,6(2004)3501−3504;J.Chem.Soc.[Section]C:Organic,16(1971)2775−7、Tetrahedron Lett.25(1984)5363−6、J.Org.Chem.69(2004)8177−8182に記載されている。フッ素化については、J.Org.Chem.63(1998)878−880およびJ.Chem.Soc.,Perkin Trans.2,5(2002)953−957に記載されている。
【0280】
基:
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
の導入は、塩基の存在下において実施される。好適な塩基は、当業者に公知であり、好ましくは、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、例えば、NaOH、KOH、Ca(OH)
2、アルカリ金属水素化物、例えば、NaH、KH、アルカリ金属アミド、例えば、NaNH
2、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ土類金属炭酸塩、例えば、K
2CO
3またはCs
2CO
3、ならびにアルカリ金属アルコキシド、例えば、NaOMe、NaOEt、からなる群より選択される。さらに、前述の塩基の混合物も好適である。特に好ましいのは、NaOH、KOH、NaH、K
2CO
3である。
ヘテロアリール化は、例えば、
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
による、式:
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
のハロゲン化化合物への銅触媒カップリングによって実施することができる(ウルマン反応)。
N−アリール化については、例えば、H.Gilman and D.A.Shirley,J.Am.Chem.Soc.66(1944)888;D.Li et al.,Dyes and Pigments 49(2001)181−186、ならびにEur.J.Org.Chem.(2007)2147−2151に記載されている。当該反応は、溶媒中または溶融物中において実施することができる。好適な溶媒は、例えば、(極性)非プロトン性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、NMP、トリデカン、またはアルコール、である。
【0281】
9−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)カルバゾール:
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
の合成については、国際公開第2010/079051号に記載されている。2−ブロモ−8−ヨード−ジベンゾフラン:
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
の合成については、欧州特許第1885818号に記載されている。
【0282】
式:
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物のための可能な合成経路を、以下のスキームに示す。
【0283】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
Angew.Chem.Int.Ed.46(2007)1627−1629を参照されたい。
【0285】
ジボロン酸またはジボロネート基含有ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールは、増加する多くの経路によって容易に製造することができる。当該合成経路の概要については、例えば、Angew.Chem.Int.Ed.48(2009)9240−9261に記載されている。
【0286】
ジボロン酸もしくはジボロネート基含有ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールは、1つの一般的な経路によって、ハロゲン化されたジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールを、(Y
1O)
2B−B(OY
1)
2、
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
と、溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、および/またはトルエンなど、において、触媒、例えば、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、錯体(Pd(Cl)
2(dppf))、および塩基、例えば、酢酸カリウム、の存在下で反応させることによって得られ(Prasad Appukkuttan et al.,Synlett 8(2003)1204を参照のこと)、この場合、Y
1は、独立して各場合において、C
1〜C
18アルキル基であり、Y
2は、独立して各場合において、C
2〜C
10アルキレン基、例えば、−CY
3Y
4−CY
5Y
6−または−CY
7Y
8−CY
9Y
10−CY
11Y
12−、であり、この場合、Y
3、Y
4、Y
5、Y
6、Y
7、Y
8、Y
9、Y
10、Y
11、およびY
12は、互いに独立して、水素、またはC
1〜C
18アルキル基、とりわけ、−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、−C(CH
3)
2CH
2C(CH
3)
2−、または−CH
2C(CH
3)
2CH
2−であり、ならびにY
13およびY
14は、互いに独立して、水素またはC
1〜C
18アルキル基である。
【0287】
ジボロン酸もしくはジボロネート基含有ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールは、ハロゲン化されたジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールを、アルキルリチウム試薬、例えば、n−ブチルリチウムまたはt−ブチルリチウム、と反応させ、続いて、ボロン酸エステル、例えば、B(イソプロポキシ)
3、B(メトキシ)
3、または
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
と反応させることによっても製造することができる(Synthesis(2000)442−446を参照のこと)。
ジボロン酸もしくはジボロネート基含有ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールは、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾールを、リチウムアミド、例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、と反応させ、続いて、ボロン酸エステル、例えば、B(イソプロポキシ)
3、B(メトキシ)
3、または
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
と反応させることによっても製造することができる(Org.Chem.73(2008)2176−2181を参照のこと)。
【0288】
ジボロン酸もしくはジボロネート基含有ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾール、例えば、
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
、は、等モル量のハロゲン化されたジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、およびカルバゾール、例えば、
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
と、溶媒中において、ならびに触媒の存在下において、反応させることができる。当該触媒は、μ−ハロ(トリイソプロピルホスフィン)(η
3−アリル)パラジウム(II)タイプのものであり得る(例えば、国際公開第99/47474号を参照のこと)。
【0289】
好ましくは、Suzuki反応は、有機溶媒、例えば、芳香族炭化水素または通常の極性有機溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、もしくはジオキサン、またはそれらの混合物など、最も好ましくはトルエン、の存在下において実施される。通常、溶媒の量は、ボロン酸誘導体1モル当たり1〜10Lの範囲において選択される。さらに好ましくは、当該反応は、不活性雰囲気下、例えば、窒素またはアルゴン雰囲気下、において実施される。さらに、当該反応を水性塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物または炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na
2CO
3、K
2CO
3、Cs
2CO
3、の存在下において実施することも好ましく、好ましくはK
2CO
3水溶液が選択される。通常、当該塩基とボロン酸もしくはボロン酸エステル誘導体とのモル比は、0.5:1〜50:1の範囲において選択され、特段には1:1である。概して、当該反応温度は、40〜180℃の範囲において選択され、好ましくは還流条件下である。好ましくは、反応時間は、1〜80時間、より好ましくは20〜72時間の範囲において選択される。好ましい実施形態において、カップリング反応または重縮合反応のための通常の触媒、好ましくはPdベースの触媒、が使用され、それについては、国際公開第2007/101820号に記載されている。パラジウム化合物は、閉じられるべき結合の数に基づいて、1:10000〜1:50、好ましくは1:5000〜1:200の比率において加えられる。好ましいのは、例えば、パラジウム(II)塩、例えば、PdAc
2またはPd
2dba
3、の使用であり、ならびに、
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される配位子の添加であり;
この場合、
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
である。当該配位子は、Pdに対して、1:1〜1:10の比率において加えられる。さらに好ましくは、当該触媒は、溶液または懸濁液として加えられる。好ましくは、適切な有機溶媒、例えば、上記において説明したものなど、好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン、THF、ジオキサン、より好ましくはトルエン、またはそれらの混合物が使用される。溶媒の量は、通常、ボロン酸誘導体1モル当たり1〜10Lの範囲において選択される。有機塩基、例えば、水酸化テトラアルキルアンモニウム、および相間移動触媒、例えば、TBAB、は、ホウ素の活性を促進することができる(例えば、Leadbeater & Marco;Angew.Chem.Int.Ed.Eng.42(2003)1407およびそこに引用されている文献を参照のこと)。反応条件の他のバリエーションは、T.I.Wallow and B.M.Novak,J.Org.Chem.59(1994)5034−5037;M.Remmers,M.Schulze,G.Wegner,Macromol.Rapid Commun.17(1996)239−252;G.A.Molander und B.Canturk,Angew.Chem.,121(2009)9404−9425に記載されている。
化合物A−1の可能な合成経路を、以下の反応スキームに示す。
【0290】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
化合物B−3の可能な合成経路を、以下の反応スキームに示す。
【0292】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
ハロゲン/金属交換は、−78℃においてnBuLi/THFにより、または−78℃においてtBuLi/THFにより行われる。そのような化合物の合成について記載されている国際公開第2010/079051号を参照されたい。
【0294】
式:
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物は、式:
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、触媒、例えば、酢酸銅(Cu(OAc)
2);配位子、例えば、PPh
3および1,10−フェナントロリン;塩基、例えば、酢酸ナトリウム(NaOAc)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、および炭酸水素ナトリウム;溶媒、例えば、o−、m−、およびp−キシレン、ならびに酸素(1気圧)、の存在下において、高温、とりわけ、100〜160℃にて、1〜72時間、反応させることによっても合成することができる。X.Wang et al.,Org.Lett.14(2012)452−455[2011年12月29日にウェブ上で公開]を参照されたい。
【0295】
式:
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物は、本発明の化合物の製造における中間体であり、新規の化合物であり、ならびに本発明のさらなる主題を形成する。X
6’は−N=でありかつX
7’は−NR
1’−であるか、あるいはX
7’は=N−でありかつX
6’は−NR
1’−であり、R
1’は、式−A
1−(A
2)
p−(A
3)
q−(A
4)
r−(R
6’)
tの基であり、tは、1または2、とりわけ1であり;p、q、r、A
1、A
2、A
3、A
4、X
1、X
2、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、上記において定義される通りである。
一実施形態において、R
6’は、ハロゲン、とりわけ、Cl、Br、またはJ;−OS(O)
2CF
3、−OS(O)
2−アリール、とりわけ
【化157】
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;または、−OS(O)
2CH
3であり、特段にはBrまたはJである。
【0296】
別の実施形態において、R
6’は、ZnX
12;−SnR
207R
208R
209であり、この場合、R
207、R
208、およびR
209は、同じかまたは異なっており、ならびにHまたはC
1〜C
6アルキルであり、この場合、2つの基は、場合により、共通の環を形成し、これらの基は、場合により分岐または非分岐であり;ならびに、X
12は、ハロゲン原子、とりわけ、IまたはBr;−B(OH)
2、−B(OY
1)
2、
【化158】
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、−BF
4Na、または−BF
4Kであり、この場合、Y
1は、独立して各場合において、C
1〜C
10アルキル基であり、ならびに、Y
2は、独立して各場合において、C
2〜C
10アルキレン基、例えば、−CY
3Y
4−CY
5Y
6−または−CY
7Y
8−CY
9Y
10−CY
11Y
12−、であり、この場合、Y
4、Y
5、Y
6、Y
7、Y
8、Y
9、Y
10、Y
11、およびY
12は、互いに独立して、水素、またはC
1〜C
10アルキル基、とりわけ−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、−C(CH
3)
2CH
2C(CH
3)
2−、または−CH
2C(CH
3)
2CH
2−であり、ならびに、Y
13およびY
14は、互いに独立して、水素またはC
1〜C
10アルキル基である。p、q、r、A
1、A
2、A
3、A
4、X
1、X
2、R
2、R
3、R
4、およびR
5に関して、式Iの化合物と同じ選好性が適用される。中間体の例を以下に示す。
【0297】
【化159】
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【0298】
式Iの化合物は、例えば、Suzukiカップリング反応、Stilleカップリング反応、またはNegishiカップリング反応によって、中間体および好適な共反応体から出発することにより得られる。
【0299】
式:
【化160】
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[式中、R
2、R
3、R
4、R
5、R
11、R
12、R
13、およびR
14はHであり、R
1は上記において定義される通りである]の化合物の製造方法は、(a)H
3PO
4、ポリリン酸、CH
3SO
3H/P
2O
5、CH
3SO
3H、または硫酸中において、式:
【化161】
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の化合物を加熱して、式:
【化162】
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の化合物を得る工程;および(b)式XIの化合物を式IIの化合物に反応させる工程、を含み得る。工程b)のための様々な例が上記に示されている。工程a)では、溶媒、または140℃を超える沸点を有する溶媒、例えばキシレンまたはメシチルエン、の混合物が存在し得る。式Xの化合物を、不活性ガス、例えば、窒素またはアルゴン、の雰囲気下で、140℃を超える、好ましくは160℃を超える、より好ましくは180℃を超える温度において、30分〜3週間、好ましくは1〜48時間撹拌する。
【0300】
式Iの化合物は、電荷キャリア伝導性が必要とされる用途での使用にとって、とりわけ、例えば、スイッチング素子、例えば有機トランジスタ、例えば、有機FETおよび有機TFT、有機太陽電池、ならびに有機発光ダイオード(OLED)から選択される、有機エレクトロニクス用途での使用に特に好適であり、式Iの化合物は、OLEDにおいて、とりわけリン光発光体との組み合わせにおいて、発光層におけるマトリックス材料として、ならびに/あるいは正孔および/または励起子ブロッカー材料として、ならびに/あるいは電子および/または励起子ブロッカー材料として、特に好適であることが見出された。OLEDにおいて式Iの本発明の化合物を使用する場合、良好な効率と長い耐用期間を有しかつ特に低い使用電圧および作動電圧において作動可能なOLEDが得られる。式Iの本発明の化合物は、青色および緑色発光体、例えば淡青色または深青色発光体など(これらは、とりわけリン光発光体である)、のマトリックスおよび/または正孔/励起子ブロッカー材料としての使用にとりわけ好適である。さらに、式Iの化合物は、スイッチング素子および有機太陽電池から選択される有機エレクトロニクス用途における導電体/補助材料として使用することができる。
【0301】
式Iの化合物は、マトリックス材料および/または正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料および/または正孔注入材料および/または電子注入材料および/または正孔伝導体材料(正孔輸送材料)および/または電子伝導体材料(電子輸送材料)として、好ましくは、有機エレクトロニクス用途において、とりわけ、OLEDにおいて、マトリックス材料および/または電子/励起子ブロッカーおよび/または正孔輸送材料として、使用することができる。式Iの本発明の化合物は、より好ましくは、有機エレクトロニクス用途において、とりわけ、OLEDにおいて、マトリックス材料として使用される。
【0302】
OLEDの発光層において、またはOLEDの複数ある発光層のうちの1つにおいて、発光体材料を、式Iの化合物のマトリックス材料および、例えば良好な正孔伝導体(正孔輸送)特性を有するさらなるマトリックス材料、と組み合わせることも可能である。これにより、この発光層の高い量子効率が達成される。
【0303】
式Iの化合物が、発光層においてマトリックス材料として、さらに正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料として使用される場合、材料の化学的同一性または類似性から、発光層と隣接する正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料との間において改良された界面が得られ、これにより、同じ輝度を得るための電圧が低下し、OLEDの寿命が延長され得る。さらに、正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料と、発光層のマトリックスとに同じ材料を使用することで、式Iの化合物のうちの1つの材料の蒸着プロセスに同じ供給源を使用することができ、OLEDの製造プロセスを簡素化することが可能である。
【0304】
有機電子デバイスの好適な構造は、当業者に公知であり、以下に明記する。
【0305】
当該有機トランジスタは、概して、正孔輸送能および/または電子輸送能を有する有機層から形成された半導体層;導電層から形成されたゲート電極;および半導体層と導電層との間に導入された絶縁層、を含む。ソース電極およびドレイン電極をこの配置の上に取り付けて、トランジスタ素子を製造する。加えて、当業者に公知のさらなる層が、当該有機トランジスタに存在していてもよい。
【0306】
有機太陽電池(光電変換素子)は、概して、平行に配置されたプレートタイプの2つの電極の間に存在する有機層を含む。当該有機層は、くし形電極上に構成され得る。有機層の場所に関して特に制限はなく、電極の材料に関しても特に制限はない。しかしながら、平行に配置されたプレートタイプの電極が使用される場合、少なくとも一方の電極は、好ましくは、透明電極、例えば、ITO電極またはフッ素ドーピングされた酸化スズ電極、から形成される。当該有機層は、2つの副層、すなわち、p型半導体特性または正孔輸送能を有する層と、n型半導体特性または電子輸送能を有するように形成された層、から形成されている。さらに、当業者に公知のさらなる層が当該有機太陽電池に存在することも可能である。正孔輸送能を有する層は、式Iの化合物を含み得る。
【0307】
式Iの化合物が、発光層(好ましくはマトリックス材料として)および電子に対するブロッキング層(電子/励起子ブロッカーとして)の両方に存在することも、同様に可能である。
【0308】
本発明はさらに、陽極Anおよび陰極Ka、ならびに陽極Anと陰極Kaとの間に配置された発光層E、ならびに、適切であれば、正孔/励起子に対する少なくとも1つのブロッキング層、電子/励起子に対する少なくとも1つのブロッキング層、少なくとも1つの正孔注入層、少なくとも1つの正孔伝導体層、少なくとも1つの電子注入層、および少なくとも1つの電子伝導体層からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる層を含み、式Iの少なくとも1種の化合物が、発光層Eおよび/または当該さらなる層のうちの少なくとも1つに存在する、有機発光ダイオードを提供する。式Iの少なくとも1種の化合物は、好ましくは、発光層および/または正孔に対するブロッキング層に存在する。
【0309】
本出願はさらに、式Iの少なくとも1種の化合物を含む発光層に関する。
本発明のOLEDの構造
したがって、本発明の有機発光ダイオード(OLED)は、概して、以下の構造:
陽極(An)および陰極(Ka)ならびに陽極(An)と陰極(Ka)との間に配置された発光層E
を有する。
【0310】
本発明のOLEDは、例えば、好ましい実施形態において、以下の層:
1.陽極
2.正孔伝導体層
3.発光層
4.正孔/励起子に対するブロッキング層
5.電子伝導体層
6.陰極
から形成され得る。
【0311】
前述の構造とは異なる層配置も可能であり、当業者に公知である。例えば、OLEDが、言及された層のいずれかを有していないことも可能であり、例えば、層(1)(陽極)、(3)(発光層)、および(6)陰極を有するOLEDは、層(2)(正孔伝導体層)および(4)(正孔/励起子に対するブロッキング層)および(5)(電子伝導体層)の機能が隣接する層によって担われる場合、同様に好適である。層(1)、(2)、(3)、および(6)、あるいは層(1)、(3)、(4)、(5)、および(6)を有するOLEDも同様に好適である。さらに、当該OLEDは、正孔伝導体層(2)と発光層(3)との間に電子/励起子に対するブロッキング層を有していてもよい、
複数の前述の機能(電子/励起子ブロッカー、正孔/励起子ブロッカー、正孔注入、正孔伝導、電子注入、電子伝導)を1つの層において組み合わせて、例えば、この層中に存在する単一の材料が担うことも、さらに可能である。例えば、正孔伝導体層において使用される材料は、一実施形態において、同時に励起子および/または電子を遮蔽し得る。
【0312】
さらに、上記において指定されたものの中でも、OLEDの個々の層を2つ以上の層から形成することもできる。例えば、正孔伝導体層は、電極から正孔が注入される層と、正孔注入層から発光層へ正孔を輸送する層とから形成してもよい。電子伝導層も同様に、複数の層、例えば、電極によって電子が注入される層、および電子注入層から電子を受け取ってそれを発光層へと輸送する層、からなっていてもよい。言及されたこれらの層は、それぞれ、エネルギーレベル、耐熱性、および電荷キャリア移動度、ならびに有機層または金属電極によって指定される層のエネルギー差などの因子に従って選択される。当業者は、OLEDの構造を選択することができるので、OLEDの構造は、本発明により発光体物質として使用される有機化合物に最適に適合される。
【0313】
特に効率的なOLEDを得るためには、例えば、前述の層が本発明のOLEDに存在する場合には、正孔伝導体層のHOMO(最高被占分子軌道)は、陽極の仕事関数に適合しているべきであり、ならびに電子伝導体層のLUMO(最低空分子軌道)は、陰極の仕事関数に適合しているべきである。
【0314】
陽極(1)は、正電荷キャリアを提供する電極である。例えば、それは、金属、様々な金属の混合物、金属合金、金属酸化物、または様々な金属酸化物の混合物を含む材料から形成することができる。あるいは、陽極は、導電性ポリマーであってもよい。好適な金属は、主族の金属および金属の合金、遷移金属、ランタノイド金属、とりわけ、元素周期表のIb族、IVa族、Va族、およびVIa族の金属ならびにVIIIa族の遷移金属を含む。陽極が透明であるべき場合、概して、元素周期表(IUPAC版)のIIb族、IIIb族、およびIVb族の混合金属酸化物、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、が使用される。陽極(1)が、例えば、Nature,Vol.357,pages477 to 479(June 11,1992)に記載されているように、有機材料、例えばポリアニリン、を含むことも同様に可能である。陽極または陰極の少なくとももどちらかは、形成された光を放出可能であるように、少なくとも部分的に透明であるべきである。陽極(1)に使用される材料は、好ましくは、ITOである。
【0315】
本発明のOLEDの層(2)に好適な正孔伝導体材料は、例えば、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,4th edition,Vol.18,pages 837 to 860,1996に開示されている。正孔輸送分子およびポリマーの両方を、正孔輸送材料として使用することができる。通常使用される正孔輸送分子は、トリス[N−(1−ナフチル)−N−(フェニルアミノ)]トリフェニルアミン(1−NaphDATA)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3.3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD)、テトラキス(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA)、α−フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン(TPS)、p−(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(DEH)、トリフェニルアミン(TPA)、ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル)(4−メチルフェニル)メタン(MPMP)、1−フェニル−3−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−5−[p−(ジエチルアミノ)フェニル]ピラゾリン(PPRまたはDEASP)、1,2−トランス−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン(DCZB)、N,N,N’,N’−テトラキス(4メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB)、4,4’,4''−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDTA)、4,4’,4''−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(β−NPB)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン(スピロ−TPD)、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン(スピロ−NPB)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチルフルオレン(DMFL−TPD)、ジ[4−(N,N−ジトリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチルフルオレン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−2,2−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)、4,4’,4''−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン、4,4’,4''−トリス(N−(2−ナフチル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル(PPDN)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン(MeO−TPD)、2,7−ビス[N,N−ビス(4−メトキシフェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(MeO−スピロ−TPD)、2,2’−ビス[N,N−ビス(4−メトキシフェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(2,2’−MeO−スピロ−TPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−N,N−ジトリルアミノ)フェニル]ベンジジン(NTNPB)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ[4−N,N−ジフェニルアミノ)フェニル]ベンジジン(NPNPB)、N,N’−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンゼン−1,4−ジアミン(β−NPP)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニルフルオレン(DPFL−TPD)、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニルフルオレン(DPFL−NPB)、2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9’−スピロビフルオレン(スピロ−TAD)、9,9−ビス[4−(N,N−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ)フェニル]−9H−フルオレン(BPAPF)、9,9−ビス[4−(N,N−ビス(ナフタレン−2−イル)アミノ)フェニル]−9H−フルオレン(NPAPF)、9,9−ビス[4−N,N−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビスフェニルアミノ)フェニル]−9H−フルオレン(NPBAPF)、2,2’,7,7’−テトラキス[N−ナフタレニル(フェニル)アミノ]−9,9’−スピロビフルオレン(スピロ−2NPB)、N,N’−ビス(フェナントレン−9−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(PAPB)、2,7−ビス[N,N−ビス(9,9−スピロビフルオレン−2−イル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(スピロ−5)、2,2’−ビス[N,N−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(2,2’−スピロ−DBP)、2,2’−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−9.9−スピロビフルオレン(スピロ−BPA)、2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジトリル)アミノスピロビフルオレン(スピロ−TTB)、N,N,N’,N’−テトラナフタレン−2−イルベンジジン(TNB)、ポルフィリン化合物、およびフタロシアニン、例えば、銅フタロシアニンおよび酸化チタンフタロシアニン、からなる群より選択される。通常使用される正孔輸送ポリマーは、ポリビニルカルバゾール、(フェニルメチル)ポリシラン、およびポリアニリンからなる群より選択される。正孔輸送分子を、ポリマー、例えば、ポリスチレンおよびポリカーボネート、にドープすることによって正孔輸送ポリマーを得ることも、同様に可能である。好適な正孔輸送分子は、上記において既に言及されている分子である。
さらに、一実施形態において、正孔伝導体材料としてカルベン錯体を使用することが可能であり、少なくとも1種の正孔伝導体材料のバンドギャップは、概して、使用される発光体材料のバンドギャップより大きい。本出願の文脈において、「バンドギャップ」は、三重項エネルギーを意味すると理解される。好適なカルベン錯体は、例えば、国際公開第2005/019373(A2)号、国際公開第2006/056418(A2)号、国際公開第2005/113704号、国際公開第2007/115970号、国際公開第2007/115981号、および国際公開第2008/000727号に記載されているようなカルベン錯体である。好適なカルベン錯体の一例は、式:
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
のlr(dpbic)
3であり、これは、例えば、国際公開第2005/019373号に開示されている。原則として、正孔伝導体層が、正孔伝導体材料として式Iの少なくとも1種の化合物を含むことは可能である。
【0316】
発光層(3)は、少なくとも1種の発光体材料を含む。原則として、それは、蛍光またはリン光発光体であり得、好適な発光体材料は、当業者に公知である。当該少なくとも1種の発光体材料は、好ましくは、リン光発光体である。選好的に使用されるリン光発光体化合物は、金属錯体、とりわけ、金属Ru、Rh、Ir、Pd、およびPtの錯体、をベースとしており、特にIrの錯体は重要である。式Iの化合物は、発光層においてマトリックスとして使用することができる。
【0317】
本発明のOLEDにおける使用に好適な金属錯体は、例えば、文献国際公開第02/60910(A1)号、米国特許出願公開第2001/0015432(A1)号、米国特許出願公開第2001/0019782(A1)号、米国特許出願公開第2002/0055014(A1)号、米国特許出願公開第2002/0024293(A1)号、米国特許出願公開第2002/0048689(A1)号、欧州特許出願公開第1191612(A2)号、欧州特許出願公開第1191613(A2)号、欧州特許出願公開第1211257(A2)号、米国特許出願公開第2002/0094453(A1)号、国際公開第02/02714(A2)号、国際公開第00/70655(A2)号、国際公開第01/41512(A1)号、国際公開第02/15645(A1)号、国際公開第2005/019373(A2)号、国際公開第2005/113704(A2)号、国際公開第2006/115301(A1)号、国際公開第2006/067074(A1)号、国際公開第2006/056418号、国際公開第2006/121811(A1)号、国際公開第2007/095118(A2)号、国際公開第2007/115970号、国際公開第2007/115981号、国際公開第2008/000727号、国際公開第2010/129323号、国際公開第2010/056669号、および国際公開第10/086089号に記載されている。
【0318】
さらなる好ましい金属錯体は、市販の金属錯体である、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)、イリジウム(III)トリス(2−(4−トリル)ピリジナト−N,C
2’)、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)、イリジウム(III)トリス(1−フェニルイソキノリン)、イリジウム(III)ビス(2,2’−ベンゾチエニル)ピリジナト−N,C
3’)(アセチルアセトネート)、トリス(2−フェニルキノリン)イリジウム(III)、イリジウム(III)ビス(2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C
2)ピコリネート、イリジウム(III)ビス(1−フェニルイソキノリン)(アセチルアセトネート)、ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)、イリジウム(III)ビス(ジ−ベンゾ[f,h]キノキサリン)(アセチルアセトネート)、イリジウム(III)ビス(2−メチルジベンゾ[f,h]キノキサリン)(アセチルアセトネート)、およびトリス(3−メチル−1−フェニル−4−トリメチルアセチル−5−ピラゾリノ)テルビウム(III)、ビス[1−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)イソキノリン](アセチルアセトナト)イリジウム(III)、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)、ビス(2−(9,9−ジヘキシルフルオレニル)−1−ピリジン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)、ビス(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルピリジン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)である。
【0319】
さらに、以下の市販の材料:トリス(ジベンゾイルアセトナト)モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジベンゾイルメタン)モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジベンゾイルメタン)モノ(5−アミノフェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジ−2−ナフトイルメタン)モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(4−ブロモベンゾイルメタン)モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジ(ビフェニル)メタン)モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジベンゾイルメタン)モノ(4,7−ジフェニルフェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジベンゾイルメタン)モノ(4,7−ジ−メチルフェナントロリン)ユウロピウム(III)、トリス(ジベンゾイルメタン)モノ(4,7−ジメチルフェナントロリンジスルホン酸)ユウロピウム(III)二ナトリウム塩、トリス[ジ(4−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)ベンゾイルメタン)]モノ(フェナントロリン)ユウロピウム(III)およびトリス[ジ[4−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)ベンゾイルメタン)]モノ(5−アミノフェナントロリン)ユウロピウム(III)、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(4−tert−ブチルピリジル)−1,2,4−トリアゾラト)ジフェニルメチルホスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール)ジメチルフェニルホスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(4−tert−ブチルピリジル)−1,2,4−トリアゾラト)ジメチルフェニルホスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(2−ピリジル)ピラゾラト)ジメチルフェニルホスフィン、トリス[4,4’−ジ−tert−ブチル(2,2’)−ビピリジン]ルテニウム(III)、オスミウム(II)ビス(2−(9,9−ジブチルフルオレニル)−1−イソキノリン(アセチルアセトネート)が好適である。
【0320】
当該発光層は、好ましくは、式:
【化164】
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の化合物を含み、これは、国際公開第2005/019373(A2)号に記載されており、この場合、符号は、以下の意味を有する:
Mは、それぞれの金属原子において可能な任意の酸化状態である、Co、Rh、Ir、Nb、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Cu、Ag、およびAuからなる群より選択され;
carbeneは、無電荷かまたはモノアニオン性の一座配位、二座配位、または三座配位であり得るカルベン配位子であり、当該カルベン配位子は、ビスカルベン配位子またはトリスカルベン配位子であることも可能であり;
Lは、モノアニオン性またはジアニオン性配位子であり、これは、一座配位または二座配位であってもよく;
Kは、ホスフィン;ホスホン酸塩およびその誘導体、ヒ酸塩およびそれらの誘導体;亜リン酸塩;CO;ピリジン;ニトリル、およびM
1を有するπ錯体を形成する共役ジエンからなる群より選択される無電荷の一座または二座配位子であり;
n1は、カルベン配位子の数であり、この場合、n1は少なくとも1であり、ならびに、n1>1の場合、式Iの錯体におけるカルベン配位子は、同じかまたは異なっていてもよく;
m1は、配位子Lの数であり、この場合、m1は0または≧1であってもよく、ならびに、m1>1の場合、配位子Lは、同じかまたは異なっていてもよく;
oは、配位子Kの数であり、この場合、oは0または≧1であってもよく、ならびに、o>1の場合、配位子Kは、同じかまたは異なっていてもよく;
n1+m1+oの合計は、酸化状態、金属原子の配位数、および配位子カルベン、L、およびKの配座数、ならびに配位子、カルベン、およびLの電荷に依存しており、ただし、n1は少なくとも1である。
【0321】
好適な三重項発光体であるカルベン錯体は、例えば、国際公開第2006/056418(A2)号、国際公開第2005/113704号、国際公開第2007/115970号、国際公開第2007/115981号、および国際公開第2008/000727号、国際公開第2009/050281号、国際公開第2009/050290号、国際公開第2011/051404号、および国際公開第2011/073149号に記載されている。
【0322】
より好ましいのは、一般式:
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
の金属−カルベン錯体であり、これは、米国特許出願第61/286046号、同第61/323885号、および欧州特許出願公開第10187176.2号(PCT/EP2010/069541)に記載されており、この場合、M、n1、Y、A
2、A
3、A
4、A
5、R
51、R
52、R
53、R
54、R
55、R
56、R
57、R
58、R
59、K、L、m1、およびoは、それぞれ、以下において定義される通りであり:
Mは、IrまたはPtであり、
n1は、1、2、および3から選択される整数であり、
Yは、NR
51、O、S、またはC(R
25)
2であり、
A
2、A
3、A
4、およびA
5は、それぞれ独立して、NまたはCであり、2つのA=窒素原子の場合、少なくとも1つの炭素原子が、環の2つの窒素原子の間に存在し、
R
51は、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および1〜20個の炭素原子を有している直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および3〜20個の炭素原子を有しているシクロアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および6〜20個の炭素原子を有している置換または非置換のアリール基、ならびに、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有している、置換または非置換のヘテロアリール基、であり、
R
52、R
53、R
54、およびR
55は、それぞれ、A
2、A
3、A
4、および/またはA
5がNの場合には自由電子対であり、またはA
2、A
3、A
4、および/またはA
5がCの場合には、それぞれ独立して水素、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および1〜20個の炭素原子を有している直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および3〜20個の炭素原子を有しているシクロアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および6〜30個の炭素原子を有している置換または非置換のアリール基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有している置換または非置換のヘテロアリール基、ならびに、ドナーまたはアクセプター作用を有する基、であり、あるいは、
R
53およびR
54は、A
3およびA
4と一緒に、場合により少なくとも1つのさらなるヘテロ原子で中断されていてもよく、および合計で5〜8個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する、場合により置換されていてもまたは非置換であってもよい環、を形成し、
R
56、R
57、R
58、およびR
59は、それぞれ独立して、水素、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および1〜20個の炭素原子を有している直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および3〜20個の炭素原子を有しているシクロアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および3〜20個の炭素原子を有しているシクロヘテロアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および6〜30個の炭素原子を有している置換または非置換のアリール基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、合計5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有している置換または非置換のヘテロアリール基、ならびに、ドナーまたはアクセプター作用を有する基、であり、あるいは、
R
56およびR
57、R
57およびR
58、あるいはR
58およびR
59は、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和、不飽和、または芳香族の、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、ならびに合計で5〜8個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する、場合により置換されていてもよい環、を形成し、
A
5がCの場合、R
55およびR
56は一緒に、場合によりヘテロ原子、芳香族ユニット、ヘテロ芳香族ユニット、および/または官能基を含んでいてもよくかつ合計で1〜30個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する飽和または不飽和の直鎖状または分岐鎖状のブリッジを形成し、当該ブリッジは、場合により、飽和または不飽和の、炭素原子および/またはヘテロ原子を含む5〜8員環に縮合していてもよく、
R
25は、独立して、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および1〜20個の炭素原子を有している直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および3〜20個の炭素原子を有しているシクロアルキル基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および6〜30個の炭素原子を有している置換または非置換のアリール基、場合により少なくとも1つのヘテロ原子で中断されていてもよく、場合により少なくとも1つの官能基を有していてもよく、および5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有している置換または非置換のヘテロアリール基、であり、
Kは、無電荷の一座または二座配位子であり、
Lは、モノアニオン性またはジアニオン性配位子、好ましくはモノアニオン性配位子であり、これは、一座配位または二座配位であってもよく、
m1は、0、1、または2であり、m1が2の場合、K配位子は同じかまたは異なっていてもよく、
oは、0、1、または2であり、oが2の場合、L配位子は同じかまたは異なっていてもよい。
【0323】
式IXの化合物は、好ましくは、式:
【化166】
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【0324】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0326】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0330】
当該ホモレプテイック金属−カルベン錯体は、フェイシャル異性体またはメリジオナル異性体の形態において存在し得、フェイシャル異性体が選好される。
【0331】
ヘテロレプティック金属−カルベン錯体の場合、4つの異なる異性体が存在し得、疑似フェイシャル異性体が選好される。
【0332】
発光層は、発光体材料以外に、さらなる成分を含んでいてもよい。例えば、発光体材料の発光色を変えるために、蛍光染料が、発光層中に存在していてもよい。さらに、好ましい実施形態では、マトリックス材料を使用することができる。このマトリックス材料は、ポリマー、例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)またはポリシラン、であり得る。しかしながら、当該マトリックス材料は、小分子、例えば、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CDP=CBP)、または第三級芳香族アミン、例えば、TCTA、であってもよい。本発明の好ましい実施形態において、式Iの少なくとも1種の化合物が、マトリックス材料として使用される。
【0333】
好ましい実施形態において、当該発光層は、2〜40質量%、好ましくは5〜35質量%の、前述の発光体材料うちの少なくとも1種と、60〜98質量%、好ましくは75〜95質量%の、前述のマトリックス材料のうちの少なくとも1つ(一実施形態において、式Iの少なくとも1種の化合物)とから形成され、この場合、発光体材料およびマトリックス材料の合計は100質量%までになる。
【0334】
特に好ましい実施形態において、発光層は、式Iの化合物、例えば、
【化173】
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、および2つのカルベン錯体、好ましくは、式:
【化174】
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のカルベン錯体を含む。上記の実施形態において、発光層は、2〜40質量%、好ましくは5〜35質量%の、
【化175】
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と、60〜98質量%、好ましくは65〜95質量%の、式Iの化合物および
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
とから形成され、この場合、カルベン錯体および式Iの化合物の合計は、100質量%までになる。
【0335】
したがって、OLEDにおけるマトリックス材料および/または正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料および/または正孔注入材料および/または電子注入材料および/または正孔伝導体材料および/または電子伝導体材料としての、好ましくはマトリックス材料および/または正孔/励起子ブロッカー材料としての式Iの化合物と一緒の使用に好適な金属錯体の例として、国際公開第2005/019373(A2)号、国際公開第2006/056418(A2)号、国際公開第2005/113704号、国際公開第2007/115970号、国際公開第2007/115981号、および国際公開第2008/000727号に記載されているカルベン錯体も挙げられる。引用された国際公開出願の開示についてここで明確に言及しており、これらの開示内容は、本出願の内容に組み入れられると見なされるべきである。
【0336】
正孔/励起子に対するブロッキング層(4)が、式Iのいかなる化合物も含まない場合、OLEDは、正孔に対するブロッキング層が存在する場合、OLEDにおいて典型的に使用される正孔ブロッカー材料、例えば、2,6−ビス(N−カルバゾリル)ピリジン(mCPy)、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン、(BCP))、ビス(2−メチル−8−キノリナト)−4−フェニルフェニラト)アルミニウム(III)(BAlq)、フェノチアジンS,S−ジオキシド誘導体、および1,3,5−トリス(N−フェニル−2−ベンジルイミダゾリル)ベンゼン)(TPBI)、を有し、TPBIは、電子伝導性材料としても好適である。さらに好適な正孔ブロッカーおよび/または電子伝導体材料は、2,2’,2''−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、8−ヒドロキシキノリノラトリチウム、4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール、1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−tert−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール、6,6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]−2,2’−ビピリジル、2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン、2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン、1,3−ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン、2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−f][1,10]フェナントロリンである。さらなる実施形態において、国際公開第2006/100298号に開示されているカルボニル基、例えばPCT出願PCT/EP2008/058207およびPCT/EP2008/058106(これらは、本出願の優先日においてまだ公開されていない)に指定される、ジシリルカルバゾール、ジシリルベンゾフラン、ジシリルベンゾチオフェン、ジシリルベンゾホスホール、ジシリルベンゾチオフェンS−オキシド、およびジシリルベンゾチオフェンS,S−ジオキシドからなる群より選択されるジシリル化合物、ならびに、国際公開第2008/034758号に開示されているジシリル化合物、を含む基によって連結された芳香族環またはヘテロ芳香族環を含む化合物を、電子/励起子に対するブロッキング層(4)として、または発光層(3)におけるマトリックス材料として、使用することが可能である。
【0337】
本発明のOLEDの層(5)に好適な電子伝導体材料は、オキシノイド化合物、例えば、2,2’,2''−(1,3,5−フェニレン)トリス[1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール](TPBI)、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq
3)、フェナントロリンベースの化合物、例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA=BCP)、または4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DPA)、ならびにアゾール化合物、例えば、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、および3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、8−ヒドロキシキノリノラトリチウム(Liq)、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BPhen)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq)、1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン(Bpy−OXD)、6,6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]−2,2’−ビピリジル(BP−OXD−Bpy)、4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール(NTAZ)、2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(NBphen)、2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン(Bby−FOXD)、1,3−ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン(OXD−7)、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)、1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−f][1,10]フェナントロリン(2−NPIP)、2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(PADN)、2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(HNBphen)、に対してキレートした金属を含む。層(5)は、電子輸送を容易にするため、およびOLEDの層の界面での励起子のクエンチングを防ぐためにバッファー層またはバリア層として機能し得る。層(5)は、好ましくは、電子の移動度を向上させ、励起子のクエンチングを減じる。好ましい実施形態において、TPBIは、電子伝導体材料として使用される。別の好ましい実施形態において、BCPは、電子伝導体材料として使用される。原則として、電子伝導体層は、電子伝導体材料として式Iの少なくとも1種の化合物を含むことが可能である。
【0338】
正孔伝導体材料および電子伝導体材料として上記において言及した材料の中のいくつかは、複数の機能を満たし得る。例えば、いくつかの電子伝導性材料は、低いHOMOを有する場合、同時に正孔ブロッキング材料でもある。これらは、例えば、正孔/励起子に対するブロッキング層(4)において使用することができる。しかしながら、正孔/励起子ブロッカーとしての機能も層(5)に担わせることも同様に可能であり、これにより、層(4)を省くことができる。
【0339】
電荷輸送層は、第一に層厚をより大きくするため(ピンホール/短絡の回避)、および第二にデバイスの作動電圧を最小にするため、電子的にドープすることで当該材料の輸送特性を向上させることもできる。例えば、正孔伝導体材料は、電子アクセプターでドープすることができ;例えば、フタロシアニンまたはアリールアミン、例えば、TPDまたはTDTA、は、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)またはMoO
3もしくはWO
3でドープすることができる。電子伝導体材料は、例えば、アルカリ金属、例えば、リチウムを有するAlq
3、でドープすることができる。さらに、電子伝導体は、Cs
2CO
3または8−ヒドロキシキノリラトリチウム(Liq)などの塩でドープすることができる。電子ドーピングは、当業者に公知であり、例えば、W.Gao,A.Kahn,J.Appl.Phys.,Vol.94,No.1,1 July 2003(p−ドープされた有機層);A.G.Werner,F.Li,K.Harada,M.Pfeiffer,T.Fritz,K.Leo.Appl.Phys.Lett.,Vol.82,No.25,23 June 2003、Pfeiffer et al.,Organic Electronics 2003,4,89−103に開示されている。例えば、正孔伝導体層は、カルベン錯体、例えばlr(dpbic)
3、以外に、MoO
3またはWO
3でドープしてもよい。例えば、電子伝導体層は、Cs
2CO
3でドープされたBCPを含み得る。
【0340】
陰極(6)は、電子または負電荷キャリアを導入する電極である。陰極に好適な材料は、元素周期表(旧IUPAC版)の、Ia族のアルカリ金属、例えば、Li、Cs、IIa族のアルカリ土類金属、例えば、カルシウム、バリウム、またはマグネシウム、IIb族の金属、ならびにランタノイドおよびアクチニド、例えばサマリウム、からなる群より選択される。さらに、アルミニウムもしくはインジウムなどの金属、および言及されたすべての金属の組み合わせを使用することも可能である。さらに、アルカリ金属、とりわけ、リチウムを含む有機金属化合物、またはアルカリ金属フッ化物、例えば、LiF、CsF、またはKF、は、有機層と陰極との間に適用することで、作動電圧を下げることができる。
【0341】
本発明によるOLEDは、さらに、当業者に公知のさらなる層を含んでいてもよい。例えば、正電荷の輸送を促進する、および/または、層のバンドギャップを互いに適合させる層を、層(2)と発光層(3)との間に適用してもよい。あるいは、このさらなる層は、保護層として機能し得る。類似の方法において、負電荷の輸送を促進する、および/または層間のバンドギャップを互いに適合させるために、さらなる層が、発光層(3)と層(4)との間に存在していてもよい。あるいは、この層は、保護層として機能し得る。
【0342】
好ましい実施形態において、本発明のOLEDは、層(1)〜(6)に加えて、以下に言及する層:
・2〜100nm、好ましくは5〜50nmの厚さを有する、陽極(1)と正孔輸送層(2)との間の正孔注入層;
・正孔輸送層(2)と発光層(3)との間の、電子に対するブロッキング層;
・電子輸送層(5)と陰極(6)との間の電子注入層
のうちの少なくとも1つを含む。
【0343】
正孔注入層の材料は、銅フタロシアニン、4,4’,4''−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、4,4’,4''−トリス(N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(2T−NATA)、4,4’,4''−トリス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(1T−NATA)、4,4’,4''−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(NATA)、酸化チタンフタロシアニン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル(PPDN)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン(MeO−TPD)、2,7−ビス[N,N−ビス(4−メトキシフェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(MeO−スピロ−TPD)、2,2’−ビス[N,N−ビス(4−メトキシフェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン(2,2’−MeO−スピロ−TPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−[4−(N,N−ジトリルアミノ)フェニル]ベンジジン(NTNPB)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−[4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル]ベンジジン(NPNPB)、N,N’−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンゼン−1,4−ジアミン(α−NPP)、から選択され得る。原則として、正孔注入層が、正孔注入材料として式Iの化合物の少なくとも1種の化合物を含むことは可能である。さらに、ポリマー性正孔注入材料、例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、自己ドーピングポリマー、例えば、スルホン化ポリ(チオフェン−3−[2[(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)(Plextronicsから市販されているPlexcore(登録商標) OC Conducting Inks)、およびコポリマー例えば、PEDOT/PSSとも呼ばれるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)、を使用することができる。
【0344】
電子注入層の材料として、例えば、LiFを選択することができる。原則として、電子注入層が、電子注入材料として式Iの化合物の少なくとも1種の化合物を含むことは可能である。
【0345】
当業者は、好適な材料をどのように選ばなければならないか理解している(例えば、電気化学の研究に基づいて)。個々の層に好適な材料は、当業者に公知であり、ならびに、例えば、国際公開第00/70655号に開示されている。
【0346】
さらに、電荷キャリア輸送の効率を高めるために、本発明のOLEDにおいて使用される層のいくつかを表面処理しておくことは可能である。言及された層のそれぞれに対する材料の選択は、好ましくは、高効率および長寿命のOLEDが得られるように特定される。
【0347】
本発明のOLEDは、当業者に公知の方法によって製造することができる。概して、本発明のOLEDは、個々の層を好適な基材上に連続的に蒸着することによって製造される。好適な基材は、例えば、ガラス、無機半導体、またはポリマーフィルムである。蒸着には、慣例の技術、例えば、熱蒸発、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、を使用することが可能である。代替のプロセスにおいて、OLEDの有機層は、当業者に公知のコーティング技術を用いて、好適な溶媒における溶液または分散液から適用することができる。
【0348】
概して、異なる層は、以下の厚さ:陽極(1)50〜500nm、好ましくは100〜200nm;正孔伝導層(2)5〜100nm、好ましくは20〜80nm;発光層(3)1〜100nm、好ましくは10〜80nm;正孔/励起子に対するブロッキング層(4)2〜100nm、好ましくは5〜50nm;電子伝導層(5)5〜100nm、好ましくは20〜80nm;陰極(6)20〜1000nm、好ましくは30〜500nm、を有する。陰極に関する、本発明のOLEDにおける正孔および電子の再結合領域の相対位置、したがってOLEDの発光スペクトルは、いくつかある因子の中でも特に、各層の相対厚さによって影響され得る。これは、電子輸送層の厚さは、好ましくは、当該再結合領域の位置がダイオードの光学的共振器特性に、したがって、発光体の発光波長に適合するよう選択されるべきであることを意味している。当該OLEDの個々の層の層厚の比率は、使用する材料に依存する。使用する任意の追加の層の層厚は、当業者に公知である。電子伝導層および/または正孔伝導層が、それらが電気的にドープされる場合に指定される層厚より厚い層厚を有することは可能である。
【0349】
OLEDの少なくとも1つの層において、好ましくは発光層(好ましくはマトリックス材料として)および/または正孔/励起子に対するブロッキング層において、式Iの化合物を使用することにより、高い効率と低い使用電圧および作動電圧とを有するOLEDが得られる。さらに、式Iの化合物を使用して得られるOLEDは長寿命である。OLEDの効率は、さらに、OLEDの他の層を最適化することによって向上させることができる。例えば、LiFの中間層との組み合わせにおいて適切であれば、高効率の陰極、例えば、CaまたはBa、を使用することができる。成形基材ならびに、作動電極の低下または量子効率の増加を生じる新規の正孔輸送材料も同様に、本発明のOLEDにおいて使用可能である。さらに、異なる層のエネルギーレベルを調節するため、ならびにエレクトロルミネセンスを促進するために、OLEDに追加の層が存在していてもよい。
【0350】
当該OLEDはさらに、少なくとも1つの第二の発光層を備えていてもよい。OLEDの発光全体は、少なくとも2つの発光層の発光で構成され得、ならびに白色光も含み得る。
【0351】
当該OLEDは、エレクトロルミネセンスが有用なすべての機器に使用することができる。好適なデバイスは、好ましくは、定置型または可動型視覚的表示装置ならびに照明装置から選択される。定置型視覚的表示装置は、例えば、コンピュータの視覚的表示装置、テレビ、プリンタの視覚的表示装置、台所用電化製品、ならびに広告パネル、照明パネル、および情報パネルなどである。可動型視覚的表示装置は、例えば、携帯電話、タブレット型PC、ラップトップ、デジタルカメラ、MP3プレーヤー、自動車、ならびにバスおよび車両の目的地表示の視覚的表示装置である。本発明のOLEDを使用可能なさらなるデバイスは、例えば、キーボード;衣類のアイテム;家具;壁紙である。
【0352】
さらに、本発明は、定置型視覚的表示装置、例えば、コンピュータの視覚的表示装置、テレビ、プリンタの視覚的表示装置、台所用電化製品、ならびに広告パネル、照明パネル、情報パネル、ならびに可動型視覚的表示装置、例えば、携帯電話、タブレット型PC、ラップトップ、デジタルカメラ、MP3プレーヤー、自動車、ならびにバスおよび電車の行先表示の視覚的表示装置;照明装置;キーボード;衣服のアイテム;家具;壁紙、からなる群より選択されるデバイスであって、少なくとも1つの本発明の有機発光ダイオードまたは少なくとも1つの本発明の発光層を有する、デバイスに関する。
【0353】
以下の実施例は、例示目的のみのために含まれ、本発明の範囲を制限するものではない。特に明記しない限り、全ての部および百分率は、質量を基準とする。
【0354】
実施例
実施例1
【化177】
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【0355】
a)当該合成は国際公開第2010/079051号に記載されており、ペンタン中における16.4ml(27.9mmol)のt−ブチル−リチウムを、アルゴン下、−78℃において、無水テトラヒドロフラン(THF)中における5.00g(12.1mmol)の9−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)カルバゾールの溶液に加える。15分後、2.93g(15.8mmol)の2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランをゆっくりと加える。当該反応混合物を、アルゴン下において−78℃で3時間撹拌し、水に注いで、当該水相をジエチルエーテルで抽出する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去する。エーテルから結晶化させ、2.57gの化合物1を得る(収率:46%)。
【0356】
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【0357】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
b)11.3g(50.0mmol)の3−(2−アミノフェニル)−1H−ベンズイミダゾール−2−オンを、180℃で、50gのポリリン酸に加える。当該反応混合物を、窒素下において220℃で3時間撹拌し、水に注ぐ。当該生成物をろ別し、水およびメタノールで洗浄する。50mlの30%水酸化ナトリウム溶液を、200mlのTHF中における当該生成物の懸濁液に加える。当該混合物を30分間撹拌し、有機相を分離して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸留除去する。9.26gの化合物2が得られる(収率:89%)。
【0359】
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【0360】
5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールおよび3−(2−アミノフェニル)−1H−ベンズイミダゾール−2−オンの合成は、Bull.Soc.Chem.Belg.96(1987)787に記載されている。
【0361】
【化179】
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【0362】
c)当該合成は欧州特許第1885818号に記載されており、5.00g(13.4mmol)の2−ブロモ−8−ヨード−ジベンゾフラン、8.74g(26.8mmol)の炭酸セシウム、255mg(1.34mmol)のヨウ化銅(I)、および309mg(2.68mmol)のL−プロリンを、窒素下において、75mlのジメチルホルムアミド中における2.78g(13.4mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を、150℃で19時間加熱し、THFによりHyflo Super Cel(登録商標)媒体、Fluka 56678、CAS[9105339−3]においてろ過する。有機相を水で洗浄する。溶媒を蒸留除去する。トルエン/酢酸エチル(19/1)を用いたシリカゲルのカラムクロマトグラフィにより、化合物3を得る(収量:2.29g(37.7%))。
【0363】
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【0364】
【化180】
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【0365】
d)1.98g(3.41mmol)の化合物1、ならびに4.02g(16.6mmol)の三塩基性リン酸カリウム一水和物、15mlのジオキサン、60mlのトルエン、および12mlの水を、1.50g(3.32mmol)の化合物3に加える。当該混合物を、アルゴンで脱ガス処理する。81mg(0.199mmol)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)、および74mg(0.033mmol)の酢酸パラジウム(II)を加える。当該反応混合物をアルゴンで脱ガス処理し、アルゴン下において100℃で4.5時間撹拌する。40mlの1%シアン化ナトリウム溶液を加え、当該反応混合物を1時間還流させる。ジクロロメタンを加え、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。トルエンおよび次にトルエン/酢酸エチル(9/1)を用いたシリカゲルのカラムクロマトグラフィにより、化合物A−1を得る(収量:1.42g(61%))。
【0366】
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【0367】
実施例2
4H−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールの合成は、ARKIVOC 2002(v)48−61に記載されている。
【0368】
【化181】
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【0369】
a)200mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中における8.02g(51.0mmol)の4H−イミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾール、15.9g(56.1mmol)の1−ブロモ−3−ヨード−ベンゼン、33.2g(102mmol)の炭酸セシウム、1.94g(10.2mol)のヨウ化銅(I)、および2.35g(20.4mol)のL−プロリンを、100℃で24時間撹拌する。固体をろ別し、ジクロロメタンで洗浄する。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。当該溶媒を蒸留除去する。トルエンおよび次にトルエン/酢酸エチル(20/1)を用いたカラムクロマトグラフィにより、生成混合物(3.89g(24%)の異性体Aおよび4.46g(28%)の異性体B)を得る。2つの異性体の分離は、トルエン/酢酸エチル(トルエン(100%)、トルエン/酢酸エチル(95/5)、トルエン/酢酸エチル(90/10)、および酢酸エチル(100%))を用いた勾配カラムクロマトグラフィにより達成される。
【0370】
【化182】
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【0371】
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【0372】
【化183】
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【0373】
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【0374】
b)化合物C−1の合成は、化合物A−1の合成と同様に実施する。
【0375】
【化184】
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【0376】
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【0377】
c)実施例2c)の生成物の合成は、化合物A−1の合成と同様に実施する。
【0378】
【化185】
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【0379】
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【0380】
適用実施例1−混合マトリックス
陽極として使用されるITO基板を、超音波槽において、最初に、LCD製造用の市販の洗浄剤(Deconex(登録商標) 20NS、および25ORGAN−ACID(登録商標)中和剤)により、次いで、アセトン/イソプロパノール混合物中において清浄化する。可能性のあるあらゆる有機残留物を排除するために、基板を、さらに25分間、オゾンオーブン中において連続するオゾン流に晒す。この処理は、ITOの正孔注入特性も向上させる。次いで、Plexcore(登録商標) OC AJ20−1000(Plextronics Inc.から市販されている)をスピンコーティングし、乾燥させて、正孔注入層(約40nm)を形成する。
【0381】
その後、下記に指定される有機材料を、当該清浄化された基板に、蒸着により、約10
-7〜10
-9mbarにおいて、およそ0.5〜5nm/分の速度で被着させる。正孔輸送および励起子ブロッカー、
【化186】
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(Ir(dpbic)
3)
(調製については、出願国際公開第2005/019373号におけるIr錯体(7)を参照のこと)を、厚さ20nmで当該基板に適用し、最初の10nmにMoO
x(約10%)をドープして導電性を向上させる。
【0382】
続いて、30質量%の発光体化合物、
【化187】
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、8質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および62質量%の化合物:
【化188】
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の混合物を、蒸着により30nmの厚さで被着させる。
【0383】
続いて、材料
【化189】
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を、ブロッカーとして、蒸着により厚さ5nmで被着させる。
【0384】
次に、電子輸送層として、Cs
2CO
でドープした
【化190】
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層を、蒸着により厚さ20nmで被着し、最終的に100nm厚のAl電極によりデバイスが完成する。
【0385】
すべての製作部品を、不活性窒素雰囲気下においてガラスリッドおよびゲッターにより密封する。
適用実施例2−単一のマトリックス
発光層が30質量%の化合物:
【化191】
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および70質量%の化合物:
【化192】
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のみからなる(すなわち、化合物Ir(dpbic)
3を含まない)ことを除き、適用実施例1と同じOLEDの製造および構成。
【0386】
当該OLEDの特徴を明らかにするため、様々な電流および電圧において、エレクトロルミネッセンススペクトルを記録する。加えて、放出された光出力と組み合わせて、電流−電圧特性を測定する。当該光出力は、光度計を用いて較正することにより、光度測定パラメータに変換することができる。寿命を特定するために、OLEDを、一定電流密度において作動させ、光出力の減少を記録する。寿命は、輝度が初期の輝度の半分に低下するまでの経過時間として定義される。
【0387】
【表129】
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1)外部量子効率(EQE)は、物質またはデバイスから放出された発生フォトンの#/それを流れる電子の#、である。
【0388】
実施例3
【化193】
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【0389】
3.30g(10mmol)の1,3−ジヨードベンゼン、13.0g(40.0mmol)の炭酸セシウム、1,90g(1.00mmol)のヨウ化銅(I)、および2.30g(20.0mmol)のL−プロリンを、窒素下において、100mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中における4.56g(22.0mmol)mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を、100℃で5時間撹拌する。当該反応混合物を水に注ぎ、生成物をろ別する。当該生成物をトルエンから2回結晶化させる。収量1.6g(48%)。MS(APCI(正イオン):m/z=489(M
+1)。
【0390】
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【0391】
実施例4
【化194】
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【0392】
a)7.78g(25mmol)の1−ブロモ−3−ヨード−ベンゼン、16.3g(50.0mmol)炭酸セシウム、1.24g(6.50mmol)のヨウ化銅(I)、および1.50g(13.0mmol)のL−プロリンを、窒素下において、100mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中における5.18g(25.0mmol)mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を、100℃で18時間撹拌する。当該反応混合物を水に注ぐ。有機相をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させる。溶媒を蒸留除去する。トルエンを用いたシリカゲルのカラムクロマトグラフィにより、生成物を得る。収量8.35g(92%)。
【0393】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
b)20mlのDMF中における1.09g(3.00mmol)の実施例4a)の生成物、690mg(2.70mmol)の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン、5.86g(1.80mmol)の炭酸カリウムを、アルゴンで脱ガス処理する。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)を加え、当該反応混合物をアルゴンで脱ガス処理する。当該反応混合物を、80℃で18時間撹拌する。当該生成物をろ別し、ジメチルホルムアミド(DMF)、水、およびメタノールで洗浄する。収量370mg(44%)。
【0396】
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【0397】
実施例5
【化196】
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【0398】
a)50mlのDMF中における5.78g(16.0mmol)の実施例4a)の生成物、12.16g(47.8mmol)の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン、12.5g(0.128mol)の酢酸カリウムを、アルゴンで脱ガス処理する。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)を加え、当該反応混合物をアルゴンで脱ガス処理する。当該反応混合物を60℃で22時間撹拌し、塩化ナトリウムの飽和水溶液に注ぐ。水相をテトラヒドロフラン(THF)で抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸留除去する。生成物をジエチルエーテルおよびシクロヘキサンから結晶化させる。収量3.62g(59%)。
【0399】
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【0400】
【化197】
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【0401】
b)2.72g(6.01mmol)の5−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、ならびに6.92g(3.01mmol)の三塩基性リン酸カリウム一水和物、27mlのジオキサン、100mlのトルエン、および21mlの水を、3.20g(7.82mmol)の5−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該混合物を、アルゴンで脱ガス処理する。148mg(0.361mmol)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)および135mg(0.060mmol)の酢酸パラジウム(II)を加える。当該混合物をアルゴンで脱ガス処理し、アルゴン下において100℃で22時間撹拌する。110mlの1%シアン化ナトリウム溶液を加え、当該反応混合物を1時間還流させる。ジクロロメタンを加え、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。生成物をメタノールで煎じる(収量:1.62g(41%))。
【0402】
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【0403】
実施例6
【化198】
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【0404】
a)200mlのDMF中における20.0g(78.8mmol)の1,3−ジブロモ−5−フルオロ−ベンゼン、16.3g(78.8mmol)の6H−ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、および43.5g(0.315mmol)の炭酸カリウムを、170℃で17時間撹拌する。当該反応混合物を熱ろ過し、冷却後、母液からの沈殿物を濾過する。当該生成物を、水およびエタノールで洗浄し、ジエチルエーテルおよびエタノールで煎じる。収量21.2g(61%)。
【0405】
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【0406】
【化199】
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【0407】
b)2.00g(4.53mmol)の5−(3,5−ジブロモフェニル)ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、ならびに4.15g(3.00mmol)の炭酸カリウム、27mlのジオキサン、100mlのトルエン、および21mlの水を、3.20g(7.82mmol)の2−ジベンゾフラン−2−イル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランに加える。当該混合物をアルゴンで脱ガス処理する。37mg(0.090mmol)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)および10mg(0.0045mmol)の酢酸パラジウム(II)を加える。当該反応混合物をアルゴンで脱ガス処理し、アルゴン下において120℃で19時間撹拌する。110mlの1%シアン化ナトリウム溶液を加え、当該反応混合物を1時間還流させる。当該溶媒を蒸留除去する。30mlのトルエンを加え、生成物をろ別し、水およびシクロヘキサンで洗浄し、メチルブチルケトン(MEK)から結晶化させる。収率1.84g(66%)。
【0408】
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【0409】
実施例7
【化200】
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【0410】
実施例7の生成物を、実施例6において説明した手順と同様にして調製する。
【0411】
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【0412】
実施例8
【化201】
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【0413】
3.85g(8.51mmol)の5−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、ならびに10.3g(4.26mmol)の三塩基性リン酸カリウム一水和物、20mlのジオキサン、80mlのキシレン、および16mlの水を、2.01g(4.09mmol)の4,4,5,5−テトラメチル−2−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,2−ジオキサボロランに加える。当該混合物をアルゴンで脱ガス処理する。210mg(0.511mmol)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)および191mg(0.085mmol)の酢酸パラジウム(II)を加える。当該混合物をアルゴンで脱ガス処理し、アルゴン下において100℃で22時間撹拌する。110mlの1%シアン化ナトリウム溶液を加え、当該反応混合物を1時間還流させる。ジクロロメタンを加える。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。当該生成物をジエチルエーテルで煎じる。収率1.31(39%)。
【0414】
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【0415】
実施例9
【化202】
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【0416】
a)2,6−ジヨード−ジベンゾフランを、国際公開第2011/111423号の実施例13に従って調製し、シクロヘキサンからの結晶化により精製する。
【0417】
【化203】
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【0418】
b)実施例9の生成物を、実施例5において説明した手順と同様にして調製する。
【0419】
実施例10
【化204】
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【0420】
4.20g(10mmol)の2,8−ジヨードジベンゾフラン、13.0g(40.0mmol)の炭酸セシウム、1.90g(1.00mmol)のヨウ化銅(I)、および2.30g(20.0mmol)のL−プロリンを、窒素下において、100mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中における4.56g(22.0mmol)mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を100℃で24時間撹拌し、ろ過し、ジクロロメタンで洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸留除去する。当該生成物をエーテルから結晶化させる。収量4.7g(81%)。
【0421】
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【0422】
実施例11
【化205】
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【0423】
a)2−ブロモ−ジベンゾフランを、E.Hand,J.Org.Chem.62(1997)1348に従って調製し、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)からの結晶化により精製する。
【0424】
【化206】
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【0425】
b)47.27g(0.199mol)の2−ブロモ−ベンゾフランを、440mlの乾燥THFに溶解させ、アルゴン下において−78℃に冷却する。1時間以内に、リチウムジイソプロピルアミド(LDA;250mlの乾燥THF中における81.2ml(0.219mol)のn−ブチルリチウム(ヘプタン中において2.7M)および20.18g(0.199mol)のジイソプロピルアミンから調製する)を加え、温度を−73℃未満に維持する。得られた黄色溶液を−78℃で2時間撹拌する。次いで、150mlの乾燥THFに溶解させた50.6g(0.199mol)のヨウ素の溶液を50分以内に加え、温度を−73℃未満に維持する。得られた茶色溶液を室温まで温め、500mlの緩衝液(pH=7)に注ぎ、2NのHClでpH=7に中和する。有機溶媒を蒸発させ、水相を酢酸エチルで3回抽出する。収集した有機層を水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、溶媒を蒸発させる。シクロヘキサン/TBME=1:1からの2回の結晶化により、35.0gの2−ブロモ−4−ヨード−ジベンゾフランを得る(収率:45.6%)。
【0426】
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【0427】
実施例12
【化207】
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【0428】
a)4−ブロモ−ジベンゾフランを、米国特許第2011/0006670号の実施例1に従って調製し、メタノールからの結晶化により精製する。
【0429】
【化208】
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【0430】
b)6−ブロモ−2−ヨード−ジベンゾフランを、米国特許第2011/0006670号の実施例1に従って調製し、2−プロパノールからの結晶化により精製する。
【0431】
【化209】
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【0432】
c)1.00g(2.68mmol)の6−ブロモ−2−ヨード−ジベンゾフラン、1.75g(5.36mmol)の炭酸セシウム、130mg(0.67mmol)のヨウ化銅(I)、および150mg(1.34mmol)のL−プロリンを、窒素下において、20mlのDMSO中における670mg(3.22mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を、100℃で18時間撹拌し、ろ過する。THFおよびトルエンを有機相に加え、当該有機相を水で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸留除去する。当該生成物は、さらなる精製を行わずに工程b)において使用することができる(収量=650mg(78%))。
【0433】
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【0434】
【化210】
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【0435】
d)実施例12の生成物を、実施例5において説明した手順と同様にして調製する。MS(APCI(正イオン)、m/z):615.5(M
+1)。
【0436】
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【0437】
実施例13
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
9−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]カルバゾールの合成については、Chem.Mater.20(2008)1691−1693に記載されている。実施例21の生成物を、実施例5において説明した手順と同様にして調製する。
【0439】
実施例14
【化212】
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【0440】
2−ヨード−ジベンゾフランを、A.Kryska,Journal of Chemical Research,Miniprint 10(1999)2501に従って調製し、メタノールからの結晶化により精製する。
【0441】
実施例15
【化213】
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【0442】
a)2,4−ジヨード−ジベンゾフランを、2−ヨード−ジベンゾフラン(実施例14)から出発して、実施例11において説明した手順と同様にして調製し、2−プロパノールからの結晶化によって精製する(収率:80%)。
【0443】
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【0444】
【化214】
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【0445】
b)実施例15の生成物を、実施例10において説明した手順と同様にして調製する。
【0446】
実施例16
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0447】
a)7.00g(24.7mmol)の1−ブロモ−4−ヨード−ベンゼン、10.5g(32.2mmol)の炭酸セシウム、2.36g(12.4mmol)ヨウ化銅(I)、および2.85g(24.7mmol)のL−プロリンを、窒素下において、80mlのDMSO中における5.13g(24.7mmol)mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を、100℃で15時間および150℃で4時間撹拌し、ジクロロメタンによりHyfloにおいてろ過する。有機相を水で洗浄する。当該有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させる。生成物をジエチルエーテルおよびメチルエチルケトン(MEK)で煎じる。収量:2.90g(77%)。
【0448】
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【0449】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
b)実施例16b)の生成物を、実施例4b)において説明した手順と同様にして調製する。
【0451】
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1つのシグナルがDMFで覆われる。
MS(APCI(正イオン)、m/z):565(M
+1)。
【0452】
実施例17
【化217】
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【0453】
b)実施例17の生成物を、実施例4b)において説明した手順と同様にして調製する。
【0454】
実施例18
【化218】
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【0455】
実施例18の生成物を、実施例5b)において説明した手順と同様にして調製する。MS(APCI(正イオン)、m/z):615(M
+1)。
【0456】
実施例19
【化219】
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【0457】
2g(4.04mmol)の3,6−ジヨード−9−フェニル−カルバゾール、5.26g(16.2mmol)の炭酸セシウム、190mg(0.101mmol)ヨウ化銅(I)、および233mg(2.02mmol)のL−プロリンを、窒素下において、40mlのDMSO中における1.84g(8.89mmol)の5H−ベンズイミダゾ[1,2−a]ベンズイミダゾールに加える。当該反応混合物を150℃で10時間撹拌し、Hyflo Super Cel(登録商標)媒体(Fluka 56678、CAS[91053−39−3])においてろ過し、ジクロロメタンで洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸留除去する。シクロヘキサン/トルエン(シクロヘキサン100%、シクロヘキサン/トルエン(10/1)、シクロヘキサン/トルエン(4/1))による勾配カラムクロマトグラフィにより、生成物を得る(収量:70mg(3%))。MS(APCI(正イオン)、m/z):654(M
+1)。
【0458】
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【0459】
化合物A−12以外に、以下の化合物:
【化220】
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も、HPCL−MSによって検出された。
【0460】
実施例20
【化221】
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【0461】
a)実施例20a)の生成物を、実施例1c)において説明した手順と同様にして調製する。4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾールの合成およびその合成のために使用される出発材料に関しては、J.Heterocyclic Compounds(1989)168およびJ.Org.Chem 42(1977)542を参照されたい。MS(MALDI−MS(、m/z):403(M
+1)。
【0462】
【化222】
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【0463】
b)実施例20b)の生成物を、実施例13において説明した手順と同様にして調製する。
【0464】
実施例21
【化223】
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【0465】
a)5g(31.6mmol)の4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾール、20,6g(63,2mmol)の炭酸セシウム、1,5g(7.9mmol)ヨウ化銅(I)、および910mg(7.9mmol)のL−プロリンを、窒素下において、60mLのDMSO中における17.8g(8mL)(63.2mmol)の1−ブロモ−3−ヨードベンゼンに加える。当該反応混合物を、85℃で15時間撹拌する。当該反応混合物を、ジクロロメタンを用いてシリカゲルによりろ過する。有機相を水、NaCl溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。生成物をジエチルエーテルで煎じる(収量:8.0g(80%))。
【0466】
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【0467】
【化224】
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【0468】
b)40mLのトルエン中における1.25g(4mmol)の4−(3−ブロモフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾール、2,4g(5,2mmol)の9−[8−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ジベンゾフラン−2−イル]カルバゾール、および4.3g(20mmol)リン酸カリウムを、アルゴン下において、ジオキサン/水40mL/10mL中における90mg(0.03mmol)の酢酸パラジウム(II)、100mg(0.24mmol)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2,6−ジメトキシビフェニル(SPhos)に加える。当該反応混合物を85℃で15時間撹拌し、ジクロロエタンを用いてセライトによりろ過する。有機相を水、NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる(収量:1.75g(77%))。
【0469】
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【0470】
実施例22
【化225】
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【0471】
10mLのDMSO中における160mg(0.48mmol)の1,3−ジヨードベンゼンおよび170mg(1.06mmol)の4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾールを、アルゴン下において15分間撹拌する。625mg(1.9mmol)の炭酸セシウム、120mg(1.06mmol)のL−プロリン、および90mg(0.48mmol)のヨウ化銅(I)を加える。当該反応混合物を100℃で15時間撹拌し、ジクロロエタンを用いてセライトによりろ過する。有機相を水、NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。生成物をイソプロパノールから結晶化させる(収量:130mg(69%))。
【0472】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
実施例23
【化226】
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【0474】
10mLのDMSO中における1g(2.4mmol)の2,8−ジヨードジベンゾフランおよび840mg(5.3mmol)の4H−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾールを、アルゴン下において、15分間撹拌する。3.1gmg(9.6mmol)の炭酸セシウム、550mg(4.8mmol)のL−プロリン、および460mg(2.4mmol)のヨウ化銅(I)を加える。茶色の反応混合物を100℃で15時間撹拌する。当該反応混合物に水を加え、ろ過し、メタノールで洗浄する。生成物をトルエンから結晶化させる(収量:330mg(28%))。
【0475】
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【0476】
実施例24
9−(9H−カルバゾール−3−イル)−9H−カルバゾールを、文献の手順(J.Org.Chem,2008,73,1809)に従って調製する。
【0477】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
a)実施例24a)の生成物を、実施例10の手順に従って調製する。精製:FC(SiO
2、シクロヘキサン/CH
2Cl
2(4:1)。収率:85%。
【0479】
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【0480】
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
b)Pd(dppf)
*CH
2Cl
2(8mg、0.01mmol)を、5−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ベンズイミダゾロ[1,2−a]ベンズイミダゾール(133mg、0.33mmol)、ジオキサン(5mL)中における実施例24a)の生成物(144mg、0.25mmol)、およびNaOH(3M、0.25mL)の、脱ガス処理(Ar)した混合物に加える。当該反応混合物を、80℃で8時間加熱し、セライトによりろ過し、FC(SiO
2、CH
2Cl
2)により、生成物を得る(収量:50mg、26%)。
【0482】
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【0483】
適用実施例3
ITO基板の準備ならびにその後の完成したダイオードの特性評価は、以下の層の組成物が異なっていることを除いて、適用実施例1と同じである。
【0484】
正孔輸送および励起子ブロッカーとして、Ir(dpbic)
3を、厚さ20nmで基板に適用し、導電性を向上させるために、最初の10nmにMoO
3(約10%)をドープする。続いて、30質量%の発光体化合物:
【化229】
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、15質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および55質量%の化合物:
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物を、蒸着により、厚さ30nmで被着させる。
続いて、化合物A−10を、正孔ブロッカーとして、蒸着により、厚さ5nmで被着させる。続いて、50質量%の材料:
【化231】
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および50質量%の材料:
【化232】
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の混合物を、電子輸送層として、厚さ20nmで蒸着する。最後に、約2nmのKFを電子注入層として被着し、100nm厚のAl電極によりデバイスを完成させる。
【0485】
適用比較例1
OLEDの製造および構成は、以下を除き、適用実施例3と同じである。正孔輸送層におけるIr(dpbic)
3中へのMoO
3のドーピング濃度は、5質量%である。発光層は、30質量%の化合物:
【化233】
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、15質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および55質量%の化合物:
【化234】
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からなる。正孔ブロッキング層は化合物Ref−1からなり、電子輸送層は25nm厚である。
【0486】
【表130】
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*測定された適用実施例3の寿命を100として、適用比較例1の寿命を、適用実施例3の寿命に対して特定する。
【0487】
適用実施例4
OLEDの製造および構成は、以下を除いて、適用実施例3と同じである。MoO
3およびIr(dpbic)
3を有する正孔輸送層は15nmであり、非ドープ電子ブロッカーのIr(dpbic)
3は、5nm厚のみである。発光層は、30質量%の化合物:
【化235】
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、10質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および60質量%の化合物:
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
からなり、厚さは40nmである。正孔ブロッキング層は、材料B−5からなる。
【0488】
適用比較例2
OLEDの製造および構成は、以下を除いて、適用実施例3と同じである。発光層は、30質量%の化合物:
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
、10質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および60質量%の化合物:
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
からなり、厚さは40nmである。正孔ブロッキング層は、化合物Ref−2からなる。
【0489】
【表131】
[この文献は図面を表示できません]
*測定された適用実施例4の寿命を100として、適用比較例2の寿命を、適用実施例4の寿命に対して特定する。
【0490】
適用実施例5
OLEDの製造および構成は、以下を除いて、適用実施例4と同じである。発光層は、30質量%の化合物:
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
、10質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および60質量%の化合物
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
からなり、厚さは30nmである。電子輸送層は、25nm厚である。
適用比較例3
OLEDの製造および構成は、以下を除いて、適用実施例1と同じである。発光層は、30質量%の化合物:
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
、10質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および60質量%の化合物:
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
からなり、厚さは30nmである。電子輸送層は、25nm厚である。
【0491】
【表132】
[この文献は図面を表示できません]
*測定された適用実施例5の寿命を100として、適用比較例3の寿命を、適用実施例5の寿命に対して特定する。
【0492】
適用実施例6
OLEDの製造および構成は、以下を除いて、適用実施例3と同じである。発光層は、30質量%の化合物:
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
、10質量%の化合物Ir(dpbic)
3、および60質量%の化合物:
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
からなり、厚さは40nmである。正孔ブロッキング層は、材料A−3からなる。
【0493】
【表133】
[この文献は図面を表示できません]