(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1乃至3の何れか1項に記載のマッサージ器と、バッテリーを収納するバッテリー保持筒と、前記バッテリー保持筒の一端を閉鎖するスイッチキャップと、が軸方向に直線状に連結されたことを特徴とする光鍼マッサージ装置。
請求項1乃至3の何れか1項に記載のマッサージ器と、収容筒に取り付けられ、前記収容筒の軸方向に往復振動を与える振動手段と、前記マッサージ器を誘導自在に保持する外筒部と、前記振動手段を制御する制御手段と、電力供給手段と、を備えることを特徴とする光鍼マッサージ装置。
【背景技術】
【0002】
動脈の血液は栄養分を運搬し、静脈の血液やリンパ液は老廃物を除去する役割がある。また、頭と顔は一枚の皮でつながっており、頭皮が固くなると血液とリンパ液が停滞し、肌荒れやむくみが起こり、顔のしわやたるみの原因となる。頭皮をほぐすことは、頭皮の血液の循環を良くし、頭髪の生育を良好にすると共に、繋がっている顔の皮膚のリフトアップもしてくれる。
【0003】
また、筋肉に痛みがあると筋肉を自由に動かすことができないので運動不足になり、運動不足になると筋肉が衰え、例えば歩く時にも些細な段差でつまずいたり転倒したりする確率が高くなり、更に筋肉を傷めるという悪循環が起こる。したがって、筋肉に痛みがある場合は、患部をほぐしながら筋肉の痛みを取る必要がある。
【0004】
東洋医学には、皮膚を刺激したり、筋肉の痛みをほぐしたりする療法に鍼療法がある。しかし、鍼療法は専門の施術者に実施してもらう必要があること、及び身体に針を刺す恐怖と痛さなどから、敬遠されることも多い。
【0005】
針を刺さない鍼療法として「梅花鍼」がある。「梅花鍼」は
図9に示すように、棒の一端に複数の鍼を束にして取り付け、他端を持って患部を叩くもので、特に円形脱毛症の治療に効果があるとされている。しかし、棒の端を持って患部を的確の叩く技術や、叩く強さの手加減に熟練を要し、痛みが強く場合によっては出血し、その効果も円形脱毛症以外は限定されたものと言われている。
【0006】
一方、「梅花鍼」の原理を応用して、多数の刺激針が針の先端が揃うように植設された「集毛鍼」及び「集毛鍼」の外周に位置する外筒体を有する刺激体ユニットと、加温手段と、振動手段と、を備える「振動鍼圧マッサージ機」が開示されている(特許文献1を参照)。しかし、「集毛鍼」は効果が緩和であり、振動鍼圧マッサージ機」は効果があるものの管理医療機器に指定され、頭部及び顔面への使用が制限されているという問題点がある。
【0007】
また、近赤外線乃至可視光線に皮膚を活性化する効果があることが知られ、更に波長幅の狭い赤色光帯域の光線を照射することが、創傷痕の治療、及び育毛に効果があることが知られている(特許文献2を参照)。しかし、その各々の効果は限定されたものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
かかる現状において、本発明は、梅花鍼の原理と、近赤外線乃至可視光線の照射効果と、を兼備し、皮膚を刺激して活性化し、筋肉の凝りを解し、関節の痛みを緩和することによって、顔のしわや弛みを取り、毛髪の生育を活性化し、筋肉や関節の凝りや痛みを取るマッサージ器および該マッサージ器を備えるマッサージ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる課題を解決するための本発明の第1実施形態の係るマッサージ器は、
透光性を有する材料で形成された鍼保持体と、皮膚を傷つけないように先端がとがらない形状に形成され、鍼保持体に先端が同じ高さに揃うように突設されている複数の鍼体と、
前記鍼保持体を軸方向に移動可能に収容した
円筒形の収容筒と、収容筒の内部に配置され、複数の鍼体が前記収容筒の一
方の先端から突出
するまで前進し、収容筒が皮膚と当接するまで後退するように鍼保持体を付勢する弾性体と、
鍼保持体が前記収容筒から抜け止めされるストッパ部と、収容筒の他
方側に設けられ、鍼保持体に対し近赤外線乃至可視光線を放射する発光体と、を有することを特徴とする。
【0011】
前記鍼体は、収容筒内に軸方向に移動可能に設けられ、複数の鍼体が収容筒の先端から突出するように鍼保持体を付勢する弾性体を更に有することを特徴とする。
前記複数の鍼体それぞれは、先端が尖らない形状に形成され、鍼保持体に先端が同じ高さに揃うように突設されていることを特徴とする。
【0012】
前記鍼体が、収容筒内に軸方向に移動可能に設けられ、複数の鍼体が収容筒の先端から突出するように鍼保持体を付勢する弾性体を更に有することを特徴とする。
前記鍼体は、鍼の数が3至100本であって、鍼保持体に略円形に配列されていることを特徴とする
【0013】
前記鍼体は、鍼の数が12本であって、鍼保持体に等間隔で配列されていることを特徴とする。
前記
収容筒は、先端部に鍼保持体が収容筒から抜け止めされるストッパ部を更に有していることを特徴とする。
【0014】
また別の観点にたてば、本発明のマッサージ装置は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のマッサージ器と、バッテリーを収納するバッテリー保持筒と、バッテリー保持筒の一端を閉鎖するスイッチキャップと、が軸方向に直線状に連結されたことを特徴とする。
【0015】
前記バッテリー保持筒は、マッサージ器及びスイッチキャップが取り付けられる取付部を長さ方向両端部に有し、
スイッチキャップは、接点部にバッテリーを押しつけるバッテリー用弾性体と、発光体のオン/オフを切り替えるスイッチボタンと、を更に備えていることを特徴とする。
マッサージ器に被せられる筒状の保護キャップを更に有していることを特徴とする。
【0016】
更に別の観点にたてば、本発明のマッサージ装置は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のマッサージ器と、収容筒に取り付けられ、前記収容筒の軸方向に往復振動を与える振動手段と、前記マッサージ器を誘導自在に保持する外筒部と、前記振動手段を制御する制御手段と、電力供給手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のマッサージ器は、発光体を点灯させ、複数の鍼体を有する先端を患部に複数回の当接−押圧−離脱を繰り返すことによって、所定の面積を有する鍼保持体に垂設された複数の鍼体が、弾性体に付勢された所定の圧力で患部を刺激すると共に、発光体から放射された赤色光乃至近赤外線が患部の皮膚の深部まで到達して刺激して、患部の血流量を増加させ、体温を上昇させる。
【0018】
本発明のマッサージ装置を片手で把持し、患部を軽くタップするように叩くことによって患部を刺激し活性化させることができる。これによって顔面及び頭部の皮膚を刺激し活性化して顔のしわや弛みを取り、あるいは毛髪の生育を活性化することができる。
【0019】
また、本発明の振動手段を備えるマッサージ装置の複数の鍼体を有する先端を患部に当接し、振動させながら患部に当接することによって、近赤外線乃至可視光線の効果、震動、及び複数の鍼体による刺激が協奏して、筋肉のこりを解し、関節の痛みを和らげることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、添付図面を参照して本願の光鍼マッサージ器及び光鍼マッサージ器を備える光鍼マッサージ装置を説明する。
なお、以下の説明においては、マッサージ器が円筒形状に構成された例を示して説明するが、本発明の実施形態に係るマッサージ器は、機能部分を収容できるものであれば外側の形状は特に制限されない。また、同一の機能を有する要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略した。
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係るマッサージ器の断面図である。
図1に示すように、本実施例のマッサージ器10は、複数の鍼体12が先端から突出するように保持した透光性の鍼保持体14と連結され、針保持体14を収容する収容筒16と、収容筒16内に設けられ、鍼保持体14に対し赤色光乃至可視光線を放射する発光体20と、発光体20を支持するソケット28と、電力を供給する電源34と、を備えている。収容筒16とコンセント28とは、例えば封止部26によって封止・固定されることができる。
【0023】
より具体的に例示すれば、マッサージ器10は、円筒形の収容筒16の中心軸A−Aに沿って設けられた複数の鍼体12と、中心軸に直交して設けられ、鍼体12を保持する透光性の鍼保持体14と、一端に中心軸に直交する開口を有し、鍼体12が開口から突出するように鍼保持体14を収容した収容筒16と、収容筒16の他端に、コンセント28を介して封止部26によって固定され、鍼保持体14に対し近赤外光線乃至可視光線を放射する発光体20と、を備えることが好ましい。発光体20は、電源34から電力供給手段35を通じて電力を供給される。
【0024】
通常、可視光線は、波長が380〜780nmの光線を指し、近赤外線は、波長が800〜2500の光線を指す。本発明で使用する近赤外線乃至可視光線は、380〜2500nmの波長帯の光線が少なくとも70%以上の光エネルギーを占める光線である。
【0025】
本発明は、複数の鍼体12の各々が、施術を受ける患者の皮膚を傷つけないように先端が尖らない形状に形成される。先端の形状は特に限定されないが、例えば丸く形成されることができる。鍼体12それぞれは、先端が中心軸方向の同じ高さに揃う様に突設されることが好ましい。
【0026】
鍼体12の数は、3乃至100本であることが好ましく、5乃至20本であることがより好ましい。鍼体12の数が2本以下であると、各々の鍼体12に力がかかりすぎて効果が上がらないばかりでなく、皮膚を傷つける恐れがあり、また、鍼体12の数が101本以上の場合は、力が分散しすぎて鍼治療としての効果が上がらないことがある。最も好ましくは、12本の鍼体が4列に並べられ、各列それぞれが2本、4本、4本、2本の鍼体12から構成され、鍼保持体14に等間隔で略円形に配列された例を挙げることができる。
【0027】
鍼保持体14は、透光性を有する材料で形成され、収容筒16の中心軸A−Aと直交する面を有し、複数の鍼体12が略全面に突設される。鍼保持体14の直径は特に制限されないが、0.5cm乃至3cmの範囲であることができる。鍼保持体14の直径が0.5cm未満では鍼体の間隔が短くなりすぎ、3cmを越えると、鍼治療機としての効果を発揮しないことがある。
【0028】
図2は、本発明の第2実施形態に係るマッサージ器の断面図である。
図2に示すように、第2実施形態のマッサージ器110は、複数の鍼体12が先端から突出するように保持した透光性の鍼保持体14と、針保持体14を軸方向に移動可能に収容した収容筒16と、収容筒16内に設けられ、複数の鍼体12が収容筒16の先端から突出するように鍼保持体14を付勢する弾性体18と、収容筒16内に設けられ、鍼保持体14に対し近赤外光線乃至可視光線を放射する発光体20と、を備えていることが好ましい。
【0029】
より詳細には、マッサージ器110は、円筒形の収容筒16の中心軸A−A方向に沿って設けられた複数の鍼体12と、中心軸に直交する面を有して鍼体12を保持する透光性の鍼保持体14と、一端に中心軸に直交する開口を有し、鍼体12が前記開口から突出するように鍼保持体14を軸方向に移動可能に収容した収容筒16と、収容筒16の内部に設けられ、複数の鍼体12が収容筒16の先端から突出するように鍼保持体14を付勢する弾性体18と、収容筒16の他端側に設けられ、鍼保持体に対し近赤外線乃至可視光線を放射する発光体20と、を備えている例を例示できる。
【0030】
上記の光線を放射する発光体20は、ソケット28を介し封止部26によって収容筒16の他端に固定されることができ、電力供給手段35を介して電源34に連結されることができる。また収容筒16は、先端に針保持体14が抜け留めされるストッパ部24を備えることが好ましい。
【0031】
本発明の第1実施形態に係るマッサージ器10と、本発明の第2実施形態に係るマッサージ器110とは、マッサージ器10が、鍼保持体14が収容筒16に固定されているのに対して、マッサージ器110は、鍼保持体14を付勢する弾性体18を更に備え、鍼保持体14が、収容筒16の中心軸方向に移動自在に設けられ、鍼体12が収容筒16の先端から突出するように配備されている点で相違し、その他の点では一致する。
【0032】
以下に、本発明のマッサージ器10、110を含むマッサージ装置を、実施例を挙げて説明する。
[実施例1]
図3は、本発明の実施例1に係るマッサージ装置の斜視図であり、
図4は、
図3のA−Aに沿った断面図である。
図3に示すように、実施例1に係るマッサージ装置1は、主要構成部品として、マッサージ器110と、バッテリー保持筒30と、スイッチキャップ40と、を具備し、更に保護キャップ50を備えることができる。また、本実施例の変形例として、マッサージ器110の代わりにマッサージ器10を備えることができる。
【0033】
図4に示すように、本発明の実施例1に係るマッサージ装置1は、マッサージ器110と、バッテリー32を収納するバッテリー保持筒30と、バッテリー保持筒30の一端を閉鎖するスイッチキャップ40と、が収容筒16の軸A−A上に直線状に連結されて構成される。
【0034】
バッテリー保持筒30には、ソケット28に発光体20の一方の導線と連結された接点部22と、バッテリー32を接点部22の方向に押しつけるバッテリー用弾性体38と、を設けることができる。
スイッチキャップ40は、内部に設けられたスイッチ48と、スイッチ48の一方の導線に連結されスイッチ48をオン/オフさせるスイッチボタン46と、バッテリー保持筒30側の外周にネジ山を刻設したネジ部42と、を有することができる。
【0035】
マッサージ装置1は、マッサージ器110の、他端側の外周にネジ山を刻設して連結部25を設け、バッテリー保持筒30の長手方向両端部内周側に設けた取付部36、36の一方を収容筒16の連結部25に螺合し、他方をスイッチキャップ40のネジ部42に螺合して組付けることができる。
このように構成されたマッサージ装置1は、片手で把持して操作することが可能である。
【0036】
また、本発明のマッサージ装置1は、発光体20の他方の導線と、スイッチ48の他方の導線と、を別途の配線で連結するか、または収容筒16及びバッテリー保持筒30で構成される外套部を導電性材料で形成し、発光体20の他方の導線と、スイッチ48の他方の導線とを外套部に接地することによって電気回路を構成することができる。
【0037】
[実施例2]
図5は本発明の実施例2に係るマッサージ装置の断面図である。
図5に示すように、実施例2に係るマッサージ装置101は、マッサージ器110と、一端がマッサージ器110の少なくとも一部を覆う外筒部70と、外筒部70の他端に被せられた外筒キャップ80と、を主要構成要素とする。マッサージ器110の収容筒16の外側面と、外筒部70の内側面の間に、振動手段21が設けられ、マッサージ器110と外筒部70とが、収容筒16の中心軸A−Aの沿った方向に往復振動自在に連結される。
【0038】
発光体20及びソケット28は、外筒部70と連結されて収容筒16の内部に取り付けられることが好ましい。また制御基板33は、外筒部70と外筒キャップ80との空間に設けられ、振動手段17を制御すると共に、電力供給手段35を介して電源34に連結されることができる。
【0039】
本実施例における振動手段21は、永久磁石を収容筒16の外側面に取り付け、対向する外筒部70の内側面に2個の電磁石を直線上に連設し、夫々の電磁石の磁極の向きを制御手段33によって制御して、収容筒16と外筒部70との間に、収容筒16の軸A−A方向の往復振動を発生させた。
【0040】
本実施例のマッサージ装置101は、鍼体12が収容筒16の先端から突出するように鍼保持体14を付勢する弾性体18を有するので、複数の鍼体12が、患部に一定の圧力で刺激を加えることができる。本実施例では、0.5〜3秒周期で収容筒16を1往復させた。
【0041】
振動手段17は、形状、振動数、及びパワーに応じて公知の振動手段から選択することができ、本発明の振動手段は、上記実施例に限定されるものではない。また、供給する震動の振幅、強度、及び振動数を可変に設計することも可能である。
【0042】
[実施例3]
図6は本発明の実施例3に係るマッサージ装置の断面図である。
図6に示すように、本発明の実施例3に係るマッサージ装置201は、マッサージ器10と、マッサージ器10の軸方向と直交する底面74及びマッサージ器10の鍼体14が突出する開口部73を有し、マッサージ器10を覆うように離隔して設けられた外筒部70と、底面74を覆うように設けられた外筒キャップ80と、を主要構成要素とする。
【0043】
底面74の収容筒16の他端と対向する位置に支持部72を設け、収容筒16の外側面と支持部74の間に振動手段21を設けて、マッサージ器10を、収容筒16の中心軸A−Aの沿った方向に往復振動自在に連結することができる。
【0044】
本実施例においては、外筒体70と外筒キャップ80とが接合されて卵型に形成され、片手で把持できる形状に形成したが、外筒体70と外筒キャップ80の形状は任意に変更することができる。
発光体20及びソケット28は、外筒部70の底面と連結され、収容筒16の内側から鍼保持体14に向けて取り付けられることが好ましい。また外筒部70と外筒キャップ80との空間には制御基板33が設けられ、振動手段17を制御すると共に、電力供給手段35を介してコンセント23を介して外部電源に連結することができる。
【0045】
本実施例において振動手段は、圧電素子を用いた撓み振動器を使用して、マッサージ器10を毎分30〜300回往復運動させた。本実施例のマッサージ装置201は、鍼体12が収容筒16の先端と直結した鍼保持体14を有するので、患部に高振動数で強力な刺激を加えることができる。
【0046】
振動手段17は、形状、必要とする振動数、及びパワーに応じて、圧電素子、永久磁石とコイルの組み合わせ等、公知の振動手段から選択することができ、本発明の振動手段は、上記実施例に限定されるものではない。また、供給する電力及び振動数を可変に設計することも可能である。
【0047】
[作用]
本発明のマッサージ器の作用は以下のとおりである。
図7は、本発明のマッサージ器の作用を説明する図である。
図7は、
図2のマッサージ器110の鍼体12が、患部60に押圧されて収容筒16に収納された状態を示す図である。即ち、マッサージ器110の発光体20を点灯した状態で患部60の周辺の皮膚62に当接して加圧すると、鍼体12が鍼保持体14を介して弾性体18を加圧し、弾性体18が収縮して相対的にマッサージ器110の本体が前進し、
図7に示すように、収容筒16が患部60周辺の皮膚62に当接して停止する。マッサージ器110を皮膚62から離脱させると、弾性体の付勢力によって鍼体12と鍼保持体14が前進して
図2の状態に復帰する。
【0048】
従って、本発明のマッサージ器110の発光体を点灯させ、先端を患部60周辺の皮膚62をタップするように複数回の当接−押圧−離脱を繰り返すことによって、鍼保持体14に垂設された鍼体12が、弾性体18に付勢された所定の圧力で患部60を刺激すると共に、発光体20から放射された近赤外線乃至可視光線が皮膚62の深部にある患部60まで到達して患部60を刺激し、活性化させることができる。
【0049】
[効果]
〈血流量の増加〉
・試験装置:実施例1のマッサージ装置を点灯して用いた。
・被験者:被験者1(41歳、男性)、及び被験者2(31歳、女性)
・使用方法:被験者本人が、右肩を、1分間当たり約60回の速度で10分間叩いた。
・測定方法:レーザ−ドップラー式血流計で、治療開始前、終了直後、及び終了20分後の右肩の表面血流の症例画像及び平均血流量を測定した。
・結果:結果を
図8及び表1に示す。
図8は、実施例1のマッサージ装置の効果を示す症例画像である。
図8に示すように、実施例1のマッサージ装置1を使用することによって、皮膚の表面の血流量の上昇が認められた。
表1に示すように、被験者1,2共に、使用後の皮膚表面の血流量の増加が認められ、実施例1のマッサージ装置1に、患部表面の血流量を増加させる効果があることが示された。
【表1】
【0050】
(皮膚表面温度)
・試験装置:実施例1のマッサージ装置を点灯して用いた。
・被験者:被験者1(41歳、男性)、及び被験者2(31歳、女性)
・使用方法:被験者本人が、右肩を、1分間当たり60回の速度で10分間叩いた。
・測定方法:サーモグラフィー装置でで、治療開始前、終了直後、及び終了20分後の右肩及び左型の表面血流量の症例画像及び平均血流量を測定した。
・結果:結果を表2に示す。
表2に示すように、被験者1、2共に、使用後の皮膚表面の温度上昇が認められ、実施例1のマッサージ装置1に、患部の表面温度を上昇させる効果があることが示された。
【表2】
【0051】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。