特許第6072961号(P6072961)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6072961
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20170123BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20170123BHJP
   A63F 13/20 20140101ALI20170123BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20170123BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20170123BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20170123BHJP
【FI】
   A63F13/69
   A63F13/95 A
   A63F13/20 A
   A63F13/213
   A63F13/79
   A63F13/53
【請求項の数】8
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-79292(P2016-79292)
(22)【出願日】2016年4月12日
【審査請求日】2016年4月26日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年1月23−24日、株式会社タカラトミーアーツが、イオンモール北戸田店等にて、大島翔等が発明したゲーム装置を公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年2月13−15日、株式会社タカラトミーアーツが、namco東急プラザ鎌田店にて、大島翔等が発明したゲーム装置を公開した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595030295
【氏名又は名称】株式会社タカラトミーアーツ
(73)【特許権者】
【識別番号】511242904
【氏名又は名称】株式会社マーベラス
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大島 翔
(72)【発明者】
【氏名】狩野 義明
(72)【発明者】
【氏名】吉田 雄介
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−046746(JP,A)
【文献】 特許第5568682(JP,B2)
【文献】 特開2016−019696(JP,A)
【文献】 特開2003−181130(JP,A)
【文献】 特開2016−022208(JP,A)
【文献】 特開2015−154832(JP,A)
【文献】 特開2007−054305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像出力部と、操作入力部と、前記操作入力部からの操作入力情報に基づき前記映像出力部を制御してゲームを展開する制御部と、前記制御部からの指令に従いゲーム筐体内に予め設置された提供物を提供する提供部と、を備えるゲーム装置であって、
上記ゲームは、装置側のコンピュータキャラクタと利用者側のキャラクタとを対戦させるバトルゲームであって、対価の支払いに応じて1プレイに係るゲームを展開可能となっており、
上記提供物は、バトルゲームにおいて利用者が獲得したコンピュータキャラクタのイラスト、ステータス等が表されたものであって、
前記制御部は、1プレイに係るゲームの終了後、前記提供物の提供のための追加の対価の支払いを検出した場合にのみ、前記提供物を提供するように前記提供部を制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記提供物の提供中に、新たなコンピュータキャラクタを映し出すように映像出力部を制御するとともに、更にゲームを展開するための追加の対価の支払いを検出した場合には、前記提供物の提供後、上記新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに移行する一連の新バトルチャレンジ動作を行うように前記ゲームを展開させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記新たなコンピュータキャラクタは、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタと同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有することを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記一連の新バトルチャレンジ動作が所定回数行われると、前記ゲームを終了させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記提供物には、さらにキャラクタイラスト、ステータスを特定するコード情報が表されており、
前記ゲーム筐体には、上記コード情報を光学的に読み取る読取部をさらに備え、
前記読取部において当該コード情報を読み取らせることによって、当該コード情報に対応するキャラクタを利用者側のキャラクタとして前記ゲームに登場させることが可能となることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
予め所定度数がチャージされた減算チップを使用して、
前記制御部は、ゲーム終了後に前記提供物の提供が行われなかったときにその回数を前記減算チップに基づく残度数から減算する減算対象としてカウントするカウント処理手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記カウント処理手段によりカウントされた、前記ゲーム終了後に前記提供物の提供が行われなかった回数を、前記減算チップに基づく残度数から減算し、前記提供物の提供を伴うゲームが終了したときには、その回数を前記減算チップに基づく残度数から減算しない減算処理を行う減算処理部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム筐体内には、印刷装置がさらに設けられ、
前記提供物は、該印刷装置により作製される印刷物であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームを行った後に、当該ゲームの結果に応じてキャラクタ等のイメージ画像を印刷した印刷物(印刷媒体、記録媒体)等の提供物を利用者に提供(送出)するゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
このようなゲーム装置では、利用者は単にゲームを楽しむのみでなく、提供物を取得することができるため、提供物を取得・収集する楽しみ等もあり、飽きずに繰り返しゲームを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−46746号公報
【特許文献2】特許第5568682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のゲーム装置では、1プレイに係るゲームで1つの提供物しか提供することができないため、複数の提供物を取得したい場合には、ゲーム装置に並び直してゲームをやり直さなければならない。
また、ゲーム装置を設置する店舗においても、利用者から1プレイ分の対価しか徴収することができず、利益が上がりにくいとの問題もある。
【0005】
この点、特許文献2に記載のゲーム装置では、利用者が追加の対価を投入することで複数の提供物を取得することが可能である。
しかし、あくまでも1プレイのゲーム結果に応じた提供物しか取得することができず、利用者にとって面白味に乏しいとの問題がある。
【0006】
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、利用者が追加の対価を投入することによって複数のプレイを楽しむことができ、各プレイの結果に応じた提供物を利用者に提供することができるゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
映像出力部と、操作入力部と、前記操作入力部からの操作入力情報に基づき前記映像出力部を制御してゲームを展開する制御部と、前記制御部からの指令に従いゲーム筐体内に予め設置された提供物を提供する提供部と、を備えるゲーム装置であって、
上記ゲームは、装置側のコンピュータキャラクタと利用者側のキャラクタとを対戦させるバトルゲームであって、対価の支払いに応じて1プレイに係るゲームを展開可能となっており、
上記提供物は、バトルゲームにおいて利用者が獲得したコンピュータキャラクタのイラスト、ステータス等が表されたものであって、
前記制御部は、1プレイに係るゲームの終了後、前記提供物の提供のための追加の対価の支払いを検出した場合にのみ、前記提供物を提供するように前記提供部を制御することを特徴とするゲーム装置である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記制御部は、前記提供物の提供中に、新たなコンピュータキャラクタを映し出すように映像出力部を制御するとともに、更にゲームを展開するための追加の対価の支払いを検出した場合には、前記提供物の提供後、上記新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに移行する一連の新バトルチャレンジ動作を行うように前記ゲームを展開させることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のゲーム装置において、
前記新たなコンピュータキャラクタは、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタと同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載のゲーム装置において、
前記制御部は、前記一連の新バトルチャレンジ動作が所定回数行われると、前記ゲームを終了させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記提供物には、さらにキャラクタイラスト、ステータスを特定するコード情報が表されており、
前記ゲーム筐体には、上記コード情報を光学的に読み取る読取部がさらに設けられ、
前記読取部において当該コード情報を読み取らせることによって、当該コード情報に対応するキャラクタを利用者側のキャラクタとして前記ゲームに登場させることが可能となることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
予め所定度数がチャージされた減算チップを使用して、
前記制御部は、ゲーム終了後に前記提供物の提供が行われなかったときにその回数を前記減算チップに基づく残度数から減算する減算対象としてカウントするカウント処理手段を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のゲーム装置において、
前記カウント処理手段によりカウントされた、前記ゲーム終了後に前記提供物の提供が行われなかった回数を、前記減算チップに基づく残度数から減算し、前記提供物の提供を伴うゲームが終了したときには、その回数を前記減算チップに基づく残度数から減算しない減算処理を行う減算処理部をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記ゲーム筐体内には、印刷装置がさらに設けられ、
前記提供物は、該印刷装置により作製される印刷物であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、装置側のコンピュータキャラクタと利用者側のキャラクタとを対戦させるバトルゲームを、対価の支払いに応じて1プレイずつ展開可能となっており、1プレイに係るゲームの終了後、追加の対価の支払いを検出した場合に、バトルゲームにおいて利用者が獲得したコンピュータキャラクタのイラスト、ステータス等が表された提供物を提供する。
これにより、利用者は追加で対価を支払うことで複数回プレイを楽しむことができる。また、各プレイの結果に基づく提供物を取得することができるため、提供物を収集する楽しみが増し、同時に欲しい提供物を取得するために積極的に複数回のプレイを行うことが期待され、本発明のゲーム装置でゲームを行う楽しみや意欲を高めることができる。
また、対価の支払いに応じて複数回のプレイが可能であるとともに、追加の対価を支払った場合にのみ提供物が提供されるため、ゲーム装置を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、提供物の作製中に、新たなコンピュータキャラクタを映像出力部により映し出すとともに、更に追加の対価の支払いを検出した場合には、提供物の作製後、新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに移行する一連の新バトルチャレンジ動作を行うようにゲームが展開する。
このため、利用者は追加で対価を支払うことで新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームを楽しむことができる。
また、提供物を作製した場合に新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームへの参加ができるとすることにより、新たなゲームに挑戦するために対価を支払って提供物を取得しようとする利用者意識が働き、ゲーム装置を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、新たなコンピュータキャラクタは、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタと同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有する。
このため、利用者において、複数回プレイに挑戦する意欲が高まることが期待できる。
また、追加で対価を支払っても新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに参加したいとの利用者意識が働くため、ゲーム装置を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、一連の新バトルチャレンジ動作が所定回数行われると、ゲームが終了するようになっている。
このように繰り返しゲームすることができる回数を制限することにより、ゲーム装置を誰か1人が独占することなく多くの人が利用することができる。また、ゲームに夢中になりすぎて対価を使いすぎる等を防止する効果もある。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、提供物には、さらにキャラクタのイラスト、ステータスを特定するコード情報が表されており、コード情報を光学的に読み取る読取部において当該コード情報を読み取らせることによって、当該コード情報に対応するキャラクタを利用者側のキャラクタとしてゲームに登場させることが可能となる。
コード情報には多くの情報を含ませることができるため、より複雑なキャラクタ設定や各種の能力、ステータスの設定を提供物上において行うことができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、提供物の提供を伴わずにゲームを終了した回数をカウントするカウント処理手段を備えている。
このため、ゲーム装置の設置店舗において提供物の提供を伴わずにゲームを終了した回数をチェックする必要がなく、設置店舗の負担を生じない。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、減算処理部において、提供物の提供を伴わずにゲームを終了した回数を、予め設定された所定回数から減算する減算処理を行う。
このため、ゲーム装置の設置店舗の仕入・売上管理に資するとともに、メーカーの売上確保に資する。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、提供物は、印刷装置により作製される印刷物である。
これにより、利用者はキャラクタのイラスト等が印刷された印刷物を提供物として取得することができ、ゲームへの関心や意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態におけるゲーム装置の外観斜視図である。
図2】(a)は、プレート挿入部の斜視図であり、(b)は、プレート載置部の斜視図であり、(c)は、プレート載置部の側面図である。
図3】本実施形態におけるゲーム装置の内部構成を示す要部ブロック図である。
図4】(a)は、基材プレートの平面図であり、(b)は、キャラクタプレートの平面図である。
図5】本実施形態におけるゲーム装置により行われるゲームの概略を示すフローチャートである。
図6】本実施形態におけるゲーム装置により行われるゲームの概略を示すフローチャートである。
図7】(a)から(h)は、表示部に表示される表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1から図7図7(a)〜(h))を参照しつつ、本発明に係るゲーム装置の一実施形態について説明する。なお、以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0025】
[ゲーム装置の構成]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置の外観構成例を示す斜視図である。
ゲーム装置100は、後述する表示部81の表示画面上にモンスター等のキャラクタを表示させ、利用者が手持ちのモンスター等のキャラクタとのバトルゲーム等を行うことができる装置であり、ゲームセンター等の店舗に設置される。
図1に示すように、本実施形態において、ゲーム装置100は、情報入力部2、情報読取部3、操作ボタン4(4a,4b)、操作レバー5、プレート挿入部6(6a,6b)、プレート載置部7、表示部81等で構成された映像出力部8、スピーカ91等で構成された音声出力部9(図3参照)等が設けられたゲーム筐体1を備えている。また、ゲーム筐体1には、コイン投入部10、プレート排出部11等が形成されている。
なお、図1に示したゲーム装置100のゲーム筐体1の形状、構成、外装の形状、レイアウト等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0026】
上記のゲーム筐体1は、プラスチック、樹脂、金属等によって形成されている。なお、ゲーム筐体1の内部に収納される要素については、後述する。
【0027】
上記の情報入力部2は、例えば個人識別情報等を入力可能な入力部である。
本実施形態では、個人識別情報を有する非接触型ICカードを情報入力部2に近接させることにより、情報入力部2において利用者の個人識別情報やこれと対応付けて記憶されているゲーム遊技履歴等の読み取りを行う。また、ゲーム終了後に再度非接触型ICカードを情報入力部2に近接させることで、情報入力部2においてゲーム遊技履歴の書き換え等を行う。
なお、情報入力部2の具体的な構成や、情報入力部2において読み取り及び書き込み(書き換え)が可能な情報はここに例示したものに限定されない。
【0028】
情報読取部3は、例えば図示しないカメラ、照射光源等を備えて構成されている。
情報読取部3は、各種情報をゲーム装置100内のゲームに反映、登場させるために、当該各種情報の読み込みを行うものであり、例えば、ゲーム中に登場させたいキャラクタのフィギュアやゲーム内のキャラクタに持たせたい武器等の各種道具の模型、これを示すカード類等に表示されたQRコード(登録商標)や、スマートフォン用アプリケーションに表示されたQRコードをカメラで撮影することで情報として取り込むものである。
情報読取部3において読み取られたものは、ゲーム中に反映、登場させることができ、例えば各種道具の模型等が読み取られると、ゲーム中の利用者側のキャラクタが当該道具をゲーム中で使用可能となる。
【0029】
操作ボタン4(4a,4b)は、ゲーム筐体1の本体上面の左側と右側(図1においては、左側に操作ボタン4a、右側に操作ボタン4b)とにそれぞれ配置されている。
本実施形態では、利用者が操作ボタン4を叩いたり、押したりすることでゲーム進行のための各種の指定入力や設定入力等を行うことができる。
なお、操作ボタン4の形状、構成、配置等は特に限定されず、スティック状等であってもよいし、キーボード等であってもよい。
【0030】
操作レバー5は、ゲーム筐体1の本体上面のほぼ中央部に配置されており、前後左右等に倒したり傾けたりすることでゲーム進行のための各種の指定入力や設定入力等を行うことができる。
なお、操作レバー5の形状、構成、配置等は図示例に限定されない。
本実施形態では、操作ボタン4(4a,4b)及び操作レバー5により、利用者がゲーム進行のための各種の指定入力や設定入力等を行う操作入力部50(図3参照)が構成されている。後述する制御部20は、これらの操作入力部50からの操作入力情報に基づいて、映像出力部8や音声出力部9等を制御してゲームを展開する。
【0031】
プレート挿入部6は、本実施形態における「提供物」であるキャラクタプレート200(後述、図4参照)を挿入することのできる部分であり、本実施形態では2つのプレート挿入部6(6a,6b)がゲーム筐体1の上面に配置されている。
図2(a)は、プレート挿入部6(6a,6b)を拡大した斜視図である。
図2(a)に示すように、プレート挿入部6(6a,6b)は、キャラクタプレート200の厚み及び幅よりも大きな開口部であり、キャラクタプレート200の長さ(高さ)方向の3分の2程度を収容することのできる深さに形成されている。
なお、プレート挿入部6(6a,6b)の大きさ、形状等は、キャラクタプレート200を挿入しやすく取り出しやすいものであればよく、図示例に限定されない。また、プレート挿入部6(6a,6b)の数は2つに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上設けられていてもよい。
プレート挿入部6(6a,6b)の内側であって、後述するキャラクタプレート200に付されたQRコード202(図4(b)参照)に対応する部分には、後述するコード読取部22(図3参照)が設けられており、プレート挿入部6(6a,6b)に挿入されたキャラクタプレート200のQRコード202をコード読取部22が読み取ることができるようになっている。
【0032】
プレート載置部7は、キャラクタプレート200を載置しておくことができる部分である。
図2(b)は、プレート載置部7の斜視図であり、図2(c)は、プレート載置部7の側面図である。
図2(b)及び図2(c)に示すように、プレート載置部7は、キャラクタプレート200の裏面側を支持する支持部71と、キャラクタプレート200の表面側に被さるカバー部72とを有している。支持部71はキャラクタプレート200がプレート載置部7に載置された際にキャラクタプレート200が前に倒れないように、多少後ろ側に傾いて形成されている。
利用者が手持ちのキャラクタプレート200のうちプレート挿入部6(6a,6b)に挿入していない予備のキャラクタプレート200をこのプレート載置部7に並べてストックしておくことにより、手持ちのキャラクタプレート200を容易に一覧することができ、確認しやすくなっている。
【0033】
映像出力部8は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって構成された表示部81を有しており、後述する制御部200の指示に従ってキャラクタのイラスト画像や各種指示、メッセージ等を表示部81に表示させる。
映像出力部8の表示部81は、利用者が椅子等に着座してゲーム装置100と対峙した際に、利用者の目線とほぼ同程度の高さ位置にくるように設けられている。
なお、表示部81の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、ユーザが指等により表示部81の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができる。
【0034】
音声出力部9(図3参照)は、スピーカ91の他、図示しないD/A変換器、出力音声増幅器等を備えて構成されており、キャラクタの声や各種の効果音、ゲーム進行に関する各種指示等を音声出力させる。
具体的には、後述する制御部20から音声出力を指示する信号が送られると、D/A変換器において音声データがD/A変換されて振動となり、この振動が出力音声増幅器において増幅された後、スピーカ91から所定の音声として出力される。
音声出力部9のスピーカ91は、例えばゲーム筐体1の上面等に配置されている。なお、スピーカ91の配置や数等は特に限定されず、ゲーム筐体1にスピーカ91が複数設けられていてもよい。
【0035】
コイン投入部10は、本実施形態における「対価」であるコインを投入する開口部である。
プレート排出部11は、「提供物」である印刷物としてのキャラクタプレート200(図4参照)が印刷後に払い出しされる排出口である。
【0036】
次に、図3を参照して、本実施形態のゲーム装置100の内部構成について説明する。
図3は、本実施形態におけるゲーム装置の機能ブロック図である。
図3に示すように、ゲーム装置100は、ゲーム筐体1内に、制御部20、記憶部21、コード読取部22、コイン検出部23、印刷部24、提供部25、減算処理部26、通信部27等を備えている。
【0037】
図3に示すように、制御部20は、上述したゲーム装置100の各要素である情報入力部2、情報読取部3、操作ボタン4a,4b、操作レバー5、映像出力部8、音声出力部9等と接続されている。また、制御部20は、ゲーム筐体1内に設けられた後述の記憶部21、コード読取部22、コイン検出部23、印刷部24、提供部25、減算処理部26、通信部27等と接続されている。
【0038】
制御部20は、本実施形態では、中央処理装置(CPU)等を備え、後述する記憶部21に格納されているプログラムを実行することにより、ゲーム装置100の全体を統括制御する。
すなわち、利用者により設定入力やゲーム進行のための指定入力が行われると、制御部20は当該入力内容を受け付けて、各入力内容に対応する処理を実行する。
本実施形態におけるゲームは、ゲーム装置100側のコンピュータキャラクタと利用者側のキャラクタとを対戦させるバトルゲームであり、「対価」であるコイン(例えば100円)の支払いに応じて1プレイに係るゲームを展開可能となっている。
【0039】
具体的には、制御部20は、操作ボタン4a,4bや操作レバー5で構成される操作入力部50から入力される各種の操作入力情報を受け付ける。そして、制御部20は、この操作入力情報に基づいて、映像出力部8や音声出力部9を制御してゲームを展開させる。
すなわち、制御部20は、ゲーム開始前、ゲーム中、或いは、各種設定時において適宜映像出力部8の表示部81に表示すべき画像の信号を生成する。そして、制御部20は、生成された画像の信号を映像出力部8に送る。この結果、映像出力部8の表示部81には、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において適切な画像が表示される。
また、制御部20は、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において出力すべき音声の信号を生成する。そして、制御部20は、生成された音声の信号を音声出力部9に送る。この結果、音声出力部9のスピーカ91から、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において適切な音声が出力される。
また、制御部20は、ゲームの進行や対価の支払い状況に応じて印刷部24に対して適宜提供物である印刷物(本実施形態ではキャラクタプレート200)を作製するよう指令を行う。そして、制御部20は、提供部25に対して提供物(本実施形態では印刷部24により作製された印刷物であるキャラクタプレート200)をプレート排出部11に送り出すよう指令を行う。
【0040】
また、制御部20は、情報入力部2から入力されるゲームを行う利用者個人を識別するためのID情報等の個人識別情報を受け付ける。情報入力部2から利用者の個人識別情報が入力されると、次に異なる利用者の個人識別情報が入力されるまで、制御部20は、同じ利用者による一連のゲームであると判断する。
また、制御部20は、個人識別情報と対応付けられた当該利用者のゲーム遊技履歴に応じてゲームの内容や展開を変化させるようにしてもよい。
さらに、制御部20には、情報読取部3により読み取られた各種情報が送られるようになっており、制御部20は、情報読取部3により読み取られた情報を受け付けると、当該情報に応じたキャラクタをゲーム中に登場させたり、当該情報に応じた武器等の道具や各種アイテムをゲーム中に反映させ、ゲーム中の利用者側のキャラクタが当該道具等をゲーム中で使用できるようにしたりする。
【0041】
記憶部21は、たとえばROM,RAM等で構成されており、制御部20がアクセス可能となっている。記憶部21には、制御部20が各種処理を実行するために用いる様々な情報データが記憶されている。
記憶部21に記憶される情報データとしては、制御部20が実行する各種のプログラムの他、後述するキャラクタプレート200のQRコード202(図4(b)参照)と対応付けられた各種キャラクタに関する情報(例えば、キャラクタのイラストやステータス情報、キャラクタの音声データ等)や各種のゲーム効果音、指示音声等の音声データ等がある。
【0042】
コード読取部22は、図示しないカメラ、照射光源等を備えて構成されており、後述するキャラクタプレート200(図4(b)参照)に付されているコード情報(本実施形態ではQRコード202、図4(b)参照)を光学的に読み取る読取部である。
本実施形態のコード読取部22は、前述のように、プレート挿入部6(6a,6b)の内部に設けられている。
具体的には、コード読取部22では、キャラクタプレート200がプレート挿入部6(6a,6b)に挿入されると、挿入された部分に照明光源から射出した光を照射する。そして、キャラクタプレート200の表面で反射された光が形成する像をカメラによって撮像することにより、キャラクタプレート200に印刷されているQRコード202を読み取る。コード読取部22により読み取られた情報は、制御部20に送られる。
制御部20は、コード読取部22において当該コード情報を読み取らせて、この情報を取得することにより、当該コード情報に対応するキャラクタを利用者側のキャラクタとしてゲームに登場させることが可能となる。
すなわち、制御部20は、コード読取部22により読み取られた情報を受け付けると、当該情報に対応するキャラクタのイラストを映像出力部8の表示部81に表示させたり、当該キャラクタの声を音声出力部9のスピーカ91から出力させたりしてゲームを展開する。
なお、キャラクタプレート200に付されるコード情報は、キャラクタ等に関する各種の情報を読み取り可能な物であればよく、QRコードに限定されない。キャラクタプレート200に付されるコード情報がQRコード以外で構成されている場合には、コード読取部22も当該コード情報を読み取り可能な構成を備える。
【0043】
コイン検出部23は、コイン投入部10から「対価」であるコインが投入されると、投入されたコインの種類や投入量等を検出する。そして、コイン検出部23は、検出結果を制御部20に送る。
制御部20は、コイン検出部23において1プレイに係るゲームを行うに足るコイン(対価)が投入された(支払われた)ことが検出されると、ゲームを開始させる。本実施形態では、対価として100円が投入された場合に制御部20はゲームを開始させる。
また、本実施形態では、1プレイに係るゲームの終了後、コイン検出部23において、さらに追加のコイン(対価)が投入された(支払われた)ことが検出された場合にのみ、「提供物」であるキャラクタプレート200(印刷物)を作製するように制御部20が印刷部24を制御する。そして、この場合には、印刷部24によって作成されたキャラクタプレート200(印刷物)をプレート排出部11に送り出すように制御部20が提供部25を制御する。
本実施形態では、この場合も対価としてさらに100円が投入された場合に制御部20が印刷部24を制御してキャラクタプレート200を作製させる。
【0044】
さらに、制御部20は、キャラクタプレート200(提供物)の作製・提供中に、新たなコンピュータキャラクタを表示部81に映し出すように映像出力部8を制御するようになっており、このとき、更に追加のコイン(対価)が投入された(支払われた)ことがコイン検出部23において検出された場合には、制御部20は、キャラクタプレート200(提供物)の作製・提供後、表示部81に映し出された新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに移行するようにゲームを展開させる。
このようなキャラクタプレート200(提供物)の作製・提供中に新たなコンピュータキャラクタが表示部81に映し出されてから、追加の対価の投入により新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに移行するまでを、本実施形態では「一連の新バトルチャレンジ動作」という。
本実施形態では、この一連の新バトルチャレンジ動作において、新たなバトルゲームの対戦相手となる「新たなコンピュータキャラクタ」が、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタと同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有するキャラクタとなるように、制御部20は、この新たなバトルゲームにおける「新たなコンピュータキャラクタ」を選択、設定する。
ここで、各キャラクタに対応付けられている「ステータス」とは、キャラクタの強さ等を決定する要素であり、例えば、キャラクタのランク情報や、使用する武器の指定情報、ライフ(HP)数値、攻撃力(ATK)数値、防御力(DEF)数値等により構成される。なお、「ステータス」の具体的内容はここに例示したものに限定されず、適宜設定される。
【0045】
また、本実施形態において、制御部20は、「一連の新バトルチャレンジ動作」が所定回数行われると、ゲームを終了させるようになっている。
所定回数を何回とするかは特に限定されないが、本実施形態では、所定回数が3回である場合を例示する。
本実施形態では、前述のように、ある利用者の個人識別情報が入力されると、次に異なる利用者の個人識別情報が入力されるまで、制御部20は、同じ利用者による一連のゲームであると判断する。
そして、制御部20は、当該利用者によるゲームが開始されてから「一連の新バトルチャレンジ動作」が行われた回数をカウントしており、この回数が3回に達したと判断すると、ゲームを終了させ、ゲームが終了した旨を映像出力部8の表示部81に表示させたり、音声出力部9のスピーカ91からその旨のメッセージ音声を出力させたりして利用者に報知する。
なお、制御部20は、一連のゲームが終了すると、ゲーム開始からカウントしていた「一連の新バトルチャレンジ動作」の回数等をリセットし、次に新規のゲームが開始されたときには新たにカウントを開始する。
【0046】
印刷部24は、制御部20からの指令に従い提供物(印刷物、本実施形態では、キャラクタプレート200)を作製する印刷装置である。
本実施形態では、1プレイに係るゲームの終了後、追加のコイン(対価)が投入された(支払われた)ことがコイン検出部23において検出された場合にのみ、制御部20は、キャラクタプレート200(提供物)を作製するように印刷部24を制御する。
具体的には、1プレイに係るゲームの終了後に、追加のコイン(対価)が投入された(支払われた)ことがコイン検出部23において検出されると、制御部20は、当該バトルゲームにおいて利用者が獲得したコンピュータキャラクタのイラスト、ステータス等の印刷画像を印刷するように印刷指令を印刷部24に出力する。
印刷部24は、この印刷指令に従って、所定の基材プレート200aの印刷面201(図4(a)参照)にキャラクタのイラスト、ステータス等を印刷し、キャラクタプレート200(提供物)を作製する。
なお、本実施形態では、キャラクタプレート200(提供物)にキャラクタのイラスト、ステータスを特定するコード情報(本実施形態ではQRコード202)をも印刷されるようになっており、制御部20から印刷部24に出力される印刷指令は当該コード情報についての印刷指令を含んでいる。
印刷部24によって作製されて送出部25により送り出され、プレート排出部11から排出されたキャラクタプレート200は、次回以降のゲームにおいて利用者が手持ちのキャラクタプレート200としてバトルゲームに用いることができる。
【0047】
印刷部24は、例えば昇華型熱転写方式等による転写式印刷装置であり、図示しない各色のインクリボンがセットされこのインクリボンからインクを基材プレート200aの印刷面201に転写する転写ヘッド(図示せず)を備えている。
なお、各色のインクリボンの他に、オーバーコート用のインクリボンを備え、絵柄等の印刷後にオーバーコート膜が印刷面201の全面に転写形成されるようにしてもよい。このように、絵柄等の印刷後にオーバーコート膜を設けた場合には、絵柄等の印刷層がオーバーコート膜によって被覆保護された状態に仕上がる。
なお、印刷部24は、基材プレート200aの印刷面201に印刷を施すことのできるものであればよく、印刷部24の具体的な構成は、ここに例示したものに限定されない。
【0048】
ここで、印刷部24により作製される提供物(印刷物)であるキャラクタプレート200について図4(a)及び図4(b)を参照しつつ説明する。
図4(a)は、イラストや各種情報を印刷する前の基材プレート200aを示す平面図であり、図4(b)は、基材プレート200aの印刷面201に印刷指令に応じた印刷を施して作製されたキャラクタプレート200を示す平面図である。
【0049】
キャラクタプレート200は、図4(a)に示す基材プレート200aの印刷面201に印刷部24において印刷を施したものである。
基材プレート200aは、例えば、ポリエチレン(Polyethylene、PE)やポリスチレン(Polystyrene、PS)等の合成樹脂で形成された板状の部材である。なお、基材プレート200aは、これらの合成樹脂で形成されたプレートの上にポリ塩化ビニル(Polyvinyl Chloride、PVC)等を貼り合わせる等により重畳したものであってもよい。
基材プレート200aは、例えば3mm程度の厚みを有するものであり、ゲーム筐体1の内部には、この基材プレート200aを100枚程度ストックする図示しないプレート収容部が設けられている。
本実施形態では、制御部20から印刷指令が送られると、基材プレート200aがプレート収容部から適宜印刷部24に送られて、印刷処理が施される。
なお、基材プレート200aを形成する材料、基材プレート200aの構成、板厚を含む形状等は、ここに例示したものに限定されない。
また、プレート収容部の構成や、プレート収容部に収容可能な基材プレート200aの枚数等は特に限定されない。
【0050】
キャラクタプレート200は、基材プレート200aの印刷面201に、バトルゲームにおいて利用者が獲得したコンピュータキャラクタのイラスト、ステータス等が印刷された印刷物(提供物)である。
具体的には、図4(b)に示すように、キャラクタ(バトルゲームにおいて獲得されたモンスター)のイラストや当該キャラクタの名称、キャラクタのランク情報、使用する武器の指定情報、ライフ(HP)数値、攻撃力(ATK)数値、防御力(DEF)数値等の各種ステータス等が印刷される。
また、本実施形態では、キャラクタプレート200には、さらに、キャラクタのイラスト、ステータスを特定するコード情報としてQRコード202が印刷されている。
なお、キャラクタプレート200に印刷される内容はここに例示したものに限定されない。
【0051】
提供部25は、制御部20からの指令に従いゲーム筐体1内に予め設置された提供物(本実施形態では、印刷物であるキャラクタプレート200)を提供するものである。
本実施形態では、提供部25は、印刷部24によって作製された提供物(印刷物、本実施形態では、キャラクタプレート200)をプレート排出部11から送出させる。
【0052】
また、本実施形態のゲーム装置100のゲーム筐体1内には、図示しない減算チップが取り付けられている。
この減算チップは、例えばICチップが搭載されたカードであり、ゲーム装置100を店舗等に設置する時点でゲーム筐体1内に取り付けられる。
なお、減算チップの形状・形態は、カード状のものに限定されない。例えばUSB接続可能なUSBメモリ型のものであってもよい。
減算チップには100度数等、予め所定の回数分がチャージされており、減算処理部26は、制御部20におけるカウント結果に応じて、減算すべき回がある場合に、当該回数分減算チップから減算する処理を行う。
すなわち、本実施形態では、制御部20は、提供物の提供を伴わずに終了したゲーム回数(本実施形態において、キャラクタプレート200の作製・提供に至らなかった「100円のみのゲーム」の回数)をカウントするカウント処理手段として機能する。そして、減算処理部26は、カウント処理手段としての制御部20によりカウントされた回数を、予め設定された所定回数(例えば100度数がチャージされている場合には所定回数「100」)から減算する減算処理を行う。
なお、減算処理部26による減算処理の結果、減算チップの残度数が「0」となったときには、当該ゲーム装置100の使用が停止されるようになっていてもよい。また、この場合には、当該ゲーム装置100の設置店舗等にその旨が通知されるようになっていてもよい。さらに、減算チップの残度数が所定の度数を下回った場合には、「100」度数等、所定の度数まで自動的にチャージされるような設定ができるようになっていてもよい。
【0053】
本実施形態では、ゲームを開始する際に1回目の対価の投入(すなわち本実施形態では100円の支払い)が必要であり、さらに、キャラクタプレート200(提供物)を作製・提供させるために2回目の対価の投入(すなわち本実施形態では100円の支払い)が必要であるため、利用者が提供物であるキャラクタプレート200を取得するためには、最低2回の対価の投入(すなわち本実施形態では200円の支払い)が必要となっている。したがって、キャラクタプレート200は200円で販売されていることとなるが、実際のゲームにおいては、利用者がはじめに1回だけ対価を投入(すなわち本実施形態では100円の支払い)し、キャラクタプレート200(提供物)を作製・提供させずにゲームを終了することも可能となっている。
このように、消費可能な電子データとして予め店舗側に減算チップを導入させ、キャラクタプレート200の作製・提供に至らないゲームがあった場合にその分を100円ずつ減算チップから差し引くことで、キャラクタプレート200を作製・提供しない場合でも「100円のみのゲーム」を利用者に販売したものと捉えることができ、ゲーム装置の設置店舗の仕入・売上管理に資するとともに、メーカーの売上確保に資する。
【0054】
本実施形態では、前述のように、キャラクタプレート200の作製・提供に至らなかった「100円のみのゲーム」の回数を制御部20においてカウントするようになっており、減算処理部26は、制御部20におけるカウント結果に応じて、減算すべき回がある場合に、当該回数分減算チップから減算する処理を行う。
例えば、3回のバトルゲームが行われた場合、全てのゲームにおいてキャラクタプレート200の作製・提供が行われた場合には、200円×3回=600円が利用者によってゲーム及びキャラクタプレート200の作製・提供の対価として支払われることとなる。この場合には、キャラクタプレート200の作製・提供につながらなかったゲーム回数は0回であるため、制御部20はカウント「0」と判断し、減算処理部26は、減算チップからの減算を行わない。
これに対して、同様に3回のバトルゲームが行われたが、全てのゲームにおいてキャラクタプレート200の作製・提供が行われなかった場合には、100円×3回=300円が利用者によってゲームのみの対価として支払われることとなる。この場合には、キャラクタプレート200の作製・提供につながらなかったゲーム回数は3回であるため、制御部20はカウント「3」と判断し、減算処理部26は、減算チップから「3」を差し引くように、減算チップ内の情報の書き換えを行う。
【0055】
通信部27は、制御部20による制御のもとで、外部の装置との間で通信を行う。ここで、通信は有線によるものでも無線によるものでもよく、例えばインターネット回線等を介して無線通信を行うものであってもよい。
なおゲーム装置100が、通信部27を介して外部の装置と通信可能に構成されている場合、装置側のコンピュータキャラクタ(装置側のキャラクタ)の各種情報は、装置内部の記憶部21ではなく、外部の装置で管理されていて、制御部20が適宜通信部27を介しても必要な情報を取得するようにしてもよい。
【0056】
[ゲーム装置によるゲームの内容]
次に、図5から図7図7(a)〜図7(h))を参照しつつ、ゲーム装置100により行われるゲームの概略について、制御部20が実行する処理に主に着目して説明する。
まず、ゲーム装置100に電源を入れると、図5に示すように、制御部20が、ゲーム開始前処理を行う(ステップS1)。かかるゲーム開始前処理では、制御部20が、タイトル画面、デモ画面等を適宜映像出力部8の表示部81に表示する。これらの画面は、コインが投入されない限り、繰り返し表示される。
【0057】
ゲーム開始前処理中にコイン投入部10からコイン(本実施形態では100円)が投入され、そのことをコイン検出部23が検出すると、ゲーム前処理が終了する。そして、利用者が情報入力部2等から自己の個人識別情報(例えばID等)を入力すると、この識別情報が制御部20に送られ、受け付けられる(ステップS2)。なお、ゲーム前処理が終了した時点で、利用者の個人識別情報(例えばID等)を入力するよう促す画面が表示部81に表示されるようにしてもよい。
利用者の個人識別情報が制御部20において受け付けられると、図7(a)に示すように、制御部20は映像出力部8を制御して表示部81の表示画面に利用者の対戦相手となる装置側のコンピュータキャラクタ(以下「野生のモンスター」という。図7(a)ではモンスターA,B)を出現させる(ステップS3)。
なお、本実施形態では、野生のモンスターが2体出現する場合を例示しているが、出現するモンスターの数は2体に限定されない。
また、表示部81の表示画面に野生のモンスターを表示させる前に、出現させるモンスターのレベルや数等を利用者が選択することのできるレベル選択画面、モード選択画面、コース選択画面等を表示部81に表示させて、当該選択画面において利用者にゲームのレベルやモード等を選択させるようにしてもよい。この場合には、利用者により選択されたレベルやモードに応じたモンスターが表示部81に表示される。
また、制御部20は、当該利用者の個人識別情報に基づいて、これと対応付けられた当該利用者の過去のゲーム遊技履歴を読み出し、そのゲーム進度等に応じて、選択可能なレベル、モード、コース等を変化させるようにしてもよい。
【0058】
利用者は、表示部81に表示されたモンスター(図7(a)ではモンスターA,B)に応じて、手持ちのキャラクタプレート200の中から2枚を選択し、これをプレート挿入部6(6a,6b)に挿入する。また、残りのキャラクタプレート200をプレート載置部7に載置する。
プレート挿入部6(6a,6b)に挿入されたキャラクタプレート200の情報は、プレート挿入部6(6a,6b)内に配置されたコード読取部22がキャラクタプレート200に付されたコード情報(本実施形態ではQRコード202)を読み取ることによって取得され、装置側の野生のモンスターA,Bと対戦する利用者側のキャラクタ(利用者側のモンスター)の情報として制御部20に送られ、制御部20により受け付けられる(ステップS4)。例えば、図7(b)ではモンスターC,Dが利用者側のモンスターとしてエントリーされた例を示している。
なお、利用者が未だキャラクタプレート200を保有していない場合にもゲームにエントリーできるようにすることが好ましく、この場合には、利用者側のキャラクタ(利用者側のモンスターC,D)は、制御部20によりランダムに選択されるようにする。
利用者側のモンスター(図7(b)ではモンスターC,D)の情報が制御部20によって受け付けられると、制御部20は、当該モンスターC,Dの映像を表示部81に表示させる(ステップS5)。
そして、図7(c)に示すように、利用者側のモンスターC,Dと野生のモンスターA,Bとの間で各々の武器や技を用いたバトルが行われる(ステップS6)。
このとき、利用者は、例えば操作ボタン4を連打する等、操作入力部50を操作することにより、利用者側のモンスターC,Dのパワーをアップさせたり、野生のモンスターA,Bに対する攻撃を仕掛ける等の攻撃や防御の指示入力を行うことができる。このとき、例えば、装置左側に配置された操作ボタン4aは表示部81上の左側のモンスター(図7(c)ではモンスターC)の攻撃力を高め、装置右側に配置された操作ボタン4bは表示部81上の右側のモンスター(図7(c)ではモンスターD)の攻撃力を高めることができる等、画面上のモンスターの配置と操作ボタン4の配置とが対応していることが直観的な操作を可能とするため好ましい。
【0059】
そして、バトルにおいて、例えば、利用者側のモンスターC,Dの攻撃により野生のモンスターA,Bのパワーが所定以下になった場合や、バトルがスタートしてから所定の制限時間を経過した場合や、利用者側のモンスターC,Dが相手の攻撃により全滅した場合には、捕獲用ボール投入チャンスとなり、利用者は、操作レバー5等の操作入力部50を操作することにより、図7(d)に示すように、野生のモンスターA,Bに対して捕獲用ボールを投げつけることができる。
制御部20は、利用者による操作レバー5等の操作方向や操作時の力の強さ等から、投げられた捕獲用ボールによって野生のモンスターA,Bを捕獲できたか否か、すなわち、捕獲用ボールが野生のモンスターA,Bに命中したか否かを判定する(ステップS7)。
野生のモンスターA,Bを捕獲できたと判断される場合(ステップS7;YES)には、制御部20は、図7(e)に示すように、表示部81にモンスターが捕獲用ボールに閉じ込められたことを示す画像を表示させ(ステップS8)、表示画面上や音声等により、当該捕獲したモンスターについてキャラクタプレート200の払い出しを行うか否かの選択を利用者に求める。
利用者は、操作ボタン4等の操作入力部50を操作することにより、捕獲したモンスターについてキャラクタプレート200の払い出しを行うか否かの選択を行う。また、キャラクタプレート200の払い出しを希望する場合には、利用者は、さらに追加の対価であるコイン(本実施形態では100円)をコイン投入部10から投入する。
なお、野生のモンスターA,Bを2体とも捕獲した場合にはいずれか一方のみを利用者に選択させる。
【0060】
制御部20は、操作入力の結果から利用者がキャラクタプレート200の払い出しを希望しているか否かを判断し、さらにコイン検出部23が追加の対価であるコインの投入を検出したか否かを判断する(ステップS9)。
そして、利用者がキャラクタプレート200の払い出しを希望し、かつ追加の対価が投入された場合(ステップS9;YES)には、制御部20は、さらに、当該ゲームを行っている利用者がバトルを続行することができる状態か否か、すなわち、バトルを続行することができない状態となっていないかどうかを判断する(ステップS10)。
ここで、利用者がバトルを続行することができない状態とは、既に所定回数ゲームを行っている場合や、利用者側のモンスターがすでに前回のバトルで全滅している場合である。すなわち、例えば、前述のように本実施形態では3回ゲームを行うとそれ以上はゲームを行うことができないという回数制限が設定されているため、既に3回ゲームを行っている場合には利用者がバトルを続行することができない状態にあると判断される。また、本実施形態では、図7(c)等に示すモンスターC,Dが利用者側のモンスターであり、この2体が両方とも前回のバトルでパワーを使い切る等により全滅している場合にも利用者がバトルを続行することができない状態にあると判断される。
そして、利用者がバトルを続行することができない状態である場合(ステップS10;NO)には、制御部20は、印刷部24を制御して、利用者の希望するモンスターのイラストやコード情報等が印刷されたキャラクタプレート200を作製させ、提供部25を制御して作製されたキャラクタプレート200を提供させる(ステップS11)。すなわち、印刷部24は、制御部20の印刷指令に応じて所定の印刷を行い、印刷部24により印刷されたキャラクタプレート200を提供部25がプレート排出部11から排出させる。ただ、バトルを続行することはできないため、キャラクタプレート200の作製・提供を行った後、バトルを終了する(ステップS12)。
【0061】
他方、利用者がバトルを続行可能な状態である場合(ステップS10;YES)には、制御部20は、以下のような一連の新バトルチャレンジ動作に移行するように各部を制御する。
すなわち、まず、制御部20は、印刷部24を制御して、ステップS11の場合と同様に、利用者の希望するモンスターのイラストやコード情報等が印刷されたキャラクタプレート200を作製させ、提供部25を制御して作製されたキャラクタプレート200を提供させる(ステップS13)。すなわち、印刷部24は、制御部20の印刷指令に応じて所定の印刷を行い、印刷部24により印刷されたキャラクタプレート200を提供部25がプレート排出部11から排出させる。
さらに、本実施形態では、印刷部24によるキャラクタプレート200の作製及び提供部25によるキャラクタプレートの提供(送り出し)が行われている間、利用者は、例えば操作ボタン4を連打する等、操作入力部50を操作することにより、図7(f)に示すように、利用者側のモンスターC,Dのパワーをアップさせ、「気合い」レベルを高めることができる。そして、制御部20は操作入力部50の操作状況に応じて「気合い」レベルを判定し、判定した「気合い」レベルに応じて利用者側のモンスターC,Dに雄叫びを上げさせるように、映像出力部8や音声出力部9を制御する(ステップS14)。
このように、利用者による操作入力部50の操作に応じて利用者側のモンスターC,Dの「気合い」レベルが高まっていく様子や、利用者側のモンスターC,Dが雄叫びを上げる様子等を表示部81に表示させるといった演出を行うことで、印刷部24によるキャラクタプレート200の作製及び提供部25によるキャラクタプレートの提供(送り出し)を待つ間の時間も利用者が飽きることなく有意義に楽しむことができる。
【0062】
また、制御部20は、利用者による操作入力部50の操作に応じた利用者側のモンスターC,Dの「気合い」レベルに応じて、図7(g)に示すように、表示部81の表示画面に利用者の次の対戦相手となる装置側の新たなコンピュータキャラクタ(図7(g)ではモンスターE,F)を出現させるように映像出力部8や音声出力部9を制御する(ステップS15)。
この場合、制御部20は、利用者側のモンスターC,Dの「気合い」レベルが高いほど、新たなコンピュータキャラクタであるモンスターE,Fとしてステータスのレベルの高いものが出現するように各部を制御する。
また、新たなコンピュータキャラクタであるモンスターE,Fは、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタ(本実施形態では、モンスターA,B)と比較して同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有するものとなるように、制御部20は各部を制御する。
なお、本実施形態では、新たな野生のモンスターが2体出現する場合を例示しているが、出現するモンスターの数は2体に限定されない。
【0063】
制御部20は、図7(h)に示すように、表示部81に新たなモンスター(図7(g)ではモンスターE,F)の画像を表示させるとともに、当該モンスターE,Fを対戦相手としてさらに新たなバトルを行うか否かの選択を利用者に求めるメッセージを表示部81に表示させる。
利用者は、操作ボタン4等の操作入力部50を操作することにより、モンスターE,Fとのバトルを行うか否かの選択を行う。また、新たなバトルを希望する場合には、利用者は、さらに追加の対価であるコイン(本実施形態では100円)をコイン投入部10から投入する。
【0064】
制御部20は、操作入力の結果から利用者が新たなバトルを希望しているか否かを判断し、さらにコイン検出部23が追加の対価であるコインの投入を検出したか否かを判断する(ステップS16)。そして、利用者が新たなバトルを希望し、かつ追加の対価が投入された場合(ステップS16;YES)には、制御部20は、ステップS6に戻り、新たなバトルに移行するように各部を制御する。
他方、利用者が新たなバトルを希望していないか、追加の対価が投入されない場合(ステップS16;NO)には、制御部20は、バトルを終了する(ステップS12)。
【0065】
また、ステップS7に戻って、野生のモンスターA,Bを2体とも捕獲できなかったと判断される場合(ステップS7;NO)には、制御部20は、さらに、当該ゲームを行っている利用者がバトルを続行することができる状態か否か、すなわち、バトルを続行することができない状態となっていないかどうかを判断する(ステップS17)。
ここで、利用者がバトルを続行することができない状態とは、上記ステップS10において説明した状態と同じであるため、その説明を省略する。
そして、バトルを続行することができない状態であると判断される場合(ステップS17;NO)には、制御部20は、バトルを終了する(ステップS12)。
【0066】
他方、野生のモンスターA,Bを2体とも捕獲できなかった(ステップS7;NO)が、利用者がバトルを続行可能な状態である場合(ステップS17;YES)には、制御部20は、利用者側のモンスターC,Dに雄叫びを上げさせるように、映像出力部8や音声出力部9を制御する(ステップS18)。なお、この場合におけるモンスターC,Dが雄叫びを上げる演出は、ステップS12における場合と異なり、キャラクタプレート200の作製・提供(送出)を待つ時間を稼ぐ等の意味を持たない。このため、ステップS12における場合の演出よりも簡易で時間も短いものとすることが好ましい。
そして、この演出の後、制御部20は、表示部81の表示画面に利用者の次の対戦相手となる装置側の新たなコンピュータキャラクタ(新たな野生のモンスター)を出現させるように映像出力部8や音声出力部9を制御する(ステップS19)。
この場合、制御部20は、新たなコンピュータキャラクタ(新たな野生のモンスター)のステータスのレベルは特に限定されず、例えば直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタ(本実施形態では、モンスターA,B)と同レベルやそれ以下のものであってもよい。なお、出現する新たな野生のモンスターの数は特に限定されない。
また、ステップS9において、利用者がキャラクタプレート200の払い出しを希望しないか、又は追加の対価が投入されない場合(ステップS9;NO)にも、ステップS17に進み、制御部20は、上述のステップS17からステップS19の処理を行う。
【0067】
なお、本実施形態では、図6に示すように、バトルが終了した場合(ステップS12)でも、制御部20は、さらに最後のバトルの際にキャラクタプレート200の払い出しを行ったか否かを判断し(ステップS20)、キャラクタプレート200の払い出しを行っている場合(ステップS20;YES)には、そのままゲームを終了する(ステップS21)。
他方、キャラクタプレート200の払い出しを行っていない場合(ステップS20;NO)には、制御部20は、さらに利用者が利用者側のキャラクタ(モンスター)として選択しプレート挿入部6に挿入しているキャラクタプレート200に対応するキャラクタを進化させるか否かの進化抽選を自動的に行い、抽選に当たったか否かを判断する(ステップS22)。そして、進化抽選に当たった場合(ステップS22;YES)には、キャラクタの進化チャンスが訪れたことを利用者に報知するメッセージ画面を表示部81に表示させる(ステップS23)。利用者は、キャラクタを進化させたい場合には、追加の対価(本実施形態では100円)をコイン投入部10に投入する。制御部20は、追加の対価の支払いがあったか否かを判断し(ステップS24)、追加の対価の支払いがあった場合(ステップS24;YES)には、制御部20は、当該キャラクタを、元の状態よりもステータスレベルの上がった状態として表示部81に表示させるとともに、印刷部24を制御して、これに対応する新たなキャラクタプレート200を作製させ、提供部25を制御して作製されたキャラクタプレート200を提供させる(ステップS25)。印刷部24によって作製された新たなキャラクタプレート200が提供部25によりプレート排出部11から排出されると、これにより、ゲームが終了する(ステップS21)。
【0068】
他方、進化抽選に当たったが追加の対価の支払いがない場合(ステップS24;NO)及び進化抽選に外れた場合(ステップS22;NO)には、制御部20は、さらにラストチャンスとして例えば小モンスター等に捕獲用ボールを投げて捕獲するミニゲーム等の画面(ラストチャンス画面)を表示部81に表示させ(ステップS26)、当該ラストチャンスにおいて捕獲した小モンスター等に対応するキャラクタプレート200を取得するか否か(すなわち、追加の対価を支払うか否か)を利用者に問い合わせるメッセージ等を表示部81に表示させる(ステップS27)。利用者は、キャラクタプレート200を取得したい場合には、追加の対価(本実施形態では100円)をコイン投入部10に投入する。
制御部20は、追加の対価の支払いがあったか否かを判断し(ステップS28)、追加の対価の支払いがあった場合(ステップS28;YES)には、制御部20は、印刷部24を制御して当該小モンスター等に対応する新たなキャラクタプレート200を作製させ、提供部25を制御して作製されたキャラクタプレート200を提供させる(ステップS29)。印刷部24によって作成された新たなキャラクタプレート200が提供部25によりプレート排出部11から排出されると、これにより、ゲームが終了する(ステップS21)。
他方、追加の対価の支払いがない場合(ステップS28;NO)には、制御部20は、そのままゲームを終了させる(ステップS21)。
【0069】
以上のように、本実施形態によれば、利用者は追加の対価を支払うことで複数回プレイを楽しむことができる。
また、各プレイの結果に基づく印刷物であるキャラクタプレート200を作製させ、作製されたキャラクタプレート200を提供(送出)させることができるため、キャラクタプレート200を収集する楽しみが増し、同時に欲しいキャラクタプレート200を取得するために積極的に複数回のプレイを行いたいという利用者の意欲を高めることができる。
また、このように対価の支払いに応じて複数回のプレイが可能であるとともに、追加の対価を支払った場合にのみキャラクタプレート200が作製されるため、ゲーム装置100を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
また、キャラクタプレート200を作製した場合に新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームへの参加ができるようになるため、利用者においてキャラクタプレート200を取得したいとの意欲が高まる。
また、このように、新たなゲームに挑戦するために対価を支払って提供物を取得しようとする利用者意識が働き、ゲーム装置を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
また、追加の対価を支払うことで対戦可能となる新たなコンピュータキャラクタは、直前のプレイに登場したコンピュータキャラクタと同レベルないしはこれよりも上位レベルのステータスを有するため、新たなコンピュータキャラクタと対戦したいとの利用者意欲を高め、ゲームを楽しむことができる。
また、このように、追加で対価を支払っても新たなコンピュータキャラクタとのバトルゲームに参加したいとの利用者意識が働くため、ゲーム装置を設置する店舗においても収益の向上を期待することができる。
また、本実施形態では一連の新バトルチャレンジ動作が所定回数(例えば3回)行われると、ゲームが終了するようになっている。
このように繰り返しゲームすることができる回数を制限することにより、ゲーム装置100を誰か1人が独占することなく多くの人が利用し、広く楽しむことができる。また、ゲームに夢中になりすぎて利用者が対価を払い過ぎる危険等を防止することもできる。
また、本実施形態のキャラクタプレート200には、コード情報としてのQRコード202が印刷されている。このようなコード情報にはイラストや文字による表示では表現しきれない多くの情報を持たせることができるため、より複雑なキャラクタ設定や各種の能力、ステータスの設定をキャラクタプレート200上において行うことができる。このため利用者が飽きずに当該ゲーム装置100においてゲームを行うことができる。
【0070】
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0071】
例えば、本実施形態では、印刷物としてのキャラクタプレート200を作製する印刷部24を備え、提供部25は、印刷部24によって作製された印刷物であるキャラクタプレート200を提供物として送り出すものである場合を例示したが、印刷部24は本発明の必須の構成要素ではなく、印刷部24を備えない構成とすることもできる。
この場合には、制御部20は、1プレイに係るゲームの終了後、追加の対価の支払いを検出した場合にのみ、提供物を送り出すように提供部25を制御し、提供部25は、制御部20からの指令に従いゲーム筐体1内に予め設置された提供物をプレート排出部11から排出させる。
なお、印刷物(キャラクタプレート200)以外の提供物としては、例えば、キャラクタのフィギュアや各種の模型、メダル等がある。
また、提供物は、必ずしも具象物に限定されず、例えば、利用者がゲームにおいて獲得したキャラクタ(モンスター)等の電子データであってもよい。この場合には、提供部25は、当該キャラクタ(モンスター)等の電子データを情報入力部2に提供し、ゲーム終了後に利用者の非接触型IDカードが情報入力部2にかざされた際に、情報入力部2は提供された電子データを利用者の非接触型IDカードのICチップに書き込む。
【符号の説明】
【0072】
1 ゲーム筐体
2 情報入力部
3 情報読取部
4 操作ボタン
5 操作レバー
6 プレート挿入部
7 プレート載置部
8 映像出力部
9 音声出力部
20 制御部
21 記憶部
22 コード読取部
23 コイン検出部
24 印刷部
25 提供部
26 減算処理部
50 操作入力部
81 表示部
91 スピーカ
100 ゲーム装置
200 キャラクタプレート
【要約】
【課題】利用者が追加の対価を投入することによって複数のプレイを楽しむことができ、各プレイの結果に応じた提供物を利用者に提供することができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】映像出力部8と、操作入力部50と、操作入力部50からの操作入力情報に基づき映像出力部8を制御してゲームを展開する制御部20と、制御部20からの指令に従いゲーム筐体内に予め設置された提供物を提供する提供部25とを備えるゲーム装置100であって、ゲームは装置側のキャラクタと利用者側のキャラクタとを対戦させるバトルゲームであり、対価の支払いに応じて1プレイに係るゲームを展開可能であって、提供物は、バトルゲームにおいて利用者が獲得したキャラクタのイラスト、ステータス等が表されたものであり、制御部20は、1プレイに係るゲームの終了後、追加の対価の支払いを検出した場合にのみ、提供物を提供するように提供部25を制御する。
【選択図】図1
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図7