(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルフレジ端末と、前記セルフレジ端末を監視・制御するストアサーバと、が通信回線を介して接続されたことを特徴とするセルフレジシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に従って本発明の実施形態を説明する。
図1は、セルフレジシステム1の全体構成を示す図である。セルフレジシステム1は、小売り店舗内で運用されるもので、顧客自身が商品の精算を行うことで、レジ待ち時間の短縮や人的コストの低減を図ることが可能な商品精算システムである。
【0015】
セルフレジシステム1は、商品を販売する小売店舗において、セルフレジ端末10を運用するシステムである。セルフレジシステム1は、セルフレジ端末10、ストアサーバ3、店員端末5、これらを通信可能に接続するネットワーク7を備えて構成される。セルフレジシステム1は、店舗内のセルフレジエリアに、1つ以上(例えば、
図1では4台)のセルフレジ端末10と1つの店員端末5を備え、バックヤード(売り場外)にストアサーバ3を備える。
【0016】
セルフレジ端末10は、顧客によるセルフレジを可能とするサービスを提供する。店員端末5は、セルフレジ端末10を利用する顧客による不正の監視と、不案内な顧客への操作案内や、顧客の誤操作の訂正などの顧客サービスを行う。
【0017】
ストアサーバ3は、セルフレジ端末10により登録された販売情報を一元管理する。ストアサーバ3は、サーバ本体3a、商品情報DB(データベース)3bや売上情報DB(データベース)3cを備え、セルフレジ端末10と通信して、セルフレジ端末10に商品情報等を提供し、セルフレジ端末10から送られる商品の売上情報を記憶し管理する。
【0018】
図2は、セルフレジ端末10を正面から見た外観図である。
図3は、顧客がセルフレジ端末10を利用している様子を示す図である。セルフレジ端末10は、顧客が自分自身で商品の精算を行うための端末装置である。
【0019】
セルフレジ端末10は、向かって右側のラック11aと左側のラック11bから構成される。ラック11aは、セルフレジ端末10を統括的に制御する制御装置や、外部との通信装置、電源装置などを有する。ラック11bは、会計登録した商品が載置される置台で、置台には商品重量を計測するためのスケール24が設けられる。
【0020】
ラック11aの上部には、ディスプレイ12、磁気カードリーダ13、バーコードスキャナ14、タッチスキャナ15、プリンタ16およびカメラ23が設けられる。バーコードスキャナ14およびタッチスキャナ15は、レーザ走査線を商品に照射して、商品に付されたバーコードを読み取る。バーコードスキャナ14は、セルフレジ端末10に固定して設けられる。タッチスキャナ15は、セルフレジ端末10に有線で接続して設けられる。
図3に示すように、顧客はバーコードが貼付された商品について、自らバーコードスキャナ14及びタッチスキャナ15を操作して登録を行う。セルフレジ端末10は、読み取った情報に基づいて商品を精算対象として会計登録する。
【0021】
ディスプレイ12は、所要の情報の表示出力を行う。ディスプレイ12は、セルフレジ端末10の操作案内や操作メニューの表示、読み取ったバーコードに基づいて商品名、商品単価、商品重量などの商品の精算に伴う情報、精算時の預かり金額、買い物合計金額、釣銭額などの情報を表示する。また、ディスプレイ12には、タッチパネル機能が備わっていて、ディスプレイ12のガイド表示にしたがった顧客のタッチ操作による入力も受け付ける。
【0022】
また、商品の中には、野菜や果物のようにバーコードが貼付されていない商品(以下、非バーコード商品と称す)もあり、このような非バーコード商品については、顧客がディスプレイ12で該当する商品を指定することで、会計登録を行う。
【0023】
磁気カードリーダ13は、支払い(精算)の際に、磁気カード(たとえば、クレジットカード)の磁気ストライプに記録された情報を読み取る。プリンタ16は、精算処理後に精算内容を印字したレシートを顧客に発券する。カメラ23は、バーコードスキャナ14等で登録あるいはディスプレイ12で登録された商品を撮影する。
【0024】
ラック11aには、中央に商品100を一時的に乗せるためのテーブル22、右側に商品精算時に顧客の進入方向となる位置に買い物かご載置台17が設けられる。買い物かご載置台17は、客が会計登録前の商品100を入れた買い物かご110を載置する台である。
【0025】
また、ラック11aには、テーブル22の下部に、硬貨投入口18、紙幣入出口19、硬貨返金口20、硬貨出金口21が設けられる。ラック11aの内部に設けられる釣札機と釣銭機と、硬貨投入口18、紙幣入出口19、硬貨返金口20、硬貨出金口21が連結される。硬貨投入口18は、釣銭機に入金される硬貨の投入口である。紙幣入出口19は、釣札機に入金される紙幣の投入口、及び釣札機から出金される紙幣の取り出し口である。硬貨返金口20は、釣銭機から返金される硬貨の取り出し口である。硬貨出金口21は、釣銭機から出金される硬貨の取り出し口である。
【0026】
スケール24は、会計登録された商品の重量(以下、商品重量と呼ぶ)を一品ずつ計量する。通常、スケール24には買い物かご110が置かれて、会計登録された商品は次々に買い物かご110に入れられていき、増加した重量が各商品重量としてカウントされていく。セルフレジ端末10は、バーコードで会計登録された商品については、商品情報DB3bによる商品重量と、スケール24により計量された実際の重量との差が所定の許容範囲内にあれば、精算対象として商品登録を確定する。
【0027】
また、セルフレジ端末10は、ディスプレイ12で商品名を入力した非バーコード商品については、商品重量の確認に加えて、カメラ23により撮影された商品画像によるチェックを行って、会計登録を確定する。商品画像による確認については、後述する。
【0028】
全ての商品の会計登録が完了すると、顧客は、精算処理を行う。顧客は、磁気カードリーダ13にクレジットカードを読み取らせるか、あるいは紙幣入出口19への紙幣投入や硬貨投入口18への硬貨投入により商品の精算を行う。セルフレジ端末10は、釣銭が生じた場合、釣銭機からの硬貨払い出し、釣札機からの紙幣払い出しにより釣銭を払い出す。セルフレジ端末10は、プリンタ16により精算内容を印字したレシートを発券する。
【0029】
図4は、ストアサーバ3とセルフレジ端末10のハードウェア構成を示すブロック図である。ストアサーバ3は、サーバ本体3a、商品情報DB3b、売上情報DB3cを有する。サーバ本体3aは、ストアサーバ3を統括的に制御する制御部で、プログラムに従って処理を実行するCPU(不図示)と、その処理プログラムが格納される記憶部(不図示)を有する。商品情報DB3bや売上情報DB3cは、不図示のメモリ(例えばハードディスク)に格納される。
【0030】
商品情報DB3bは、商品情報として、商品を識別するための商品コード(商品コード情報)、商品名や価格などが登録された商品マスタ(商品マスタ情報)、重量マスタ(商品重量情報)、および商品の形態が記述された商品形態情報を有する。商品重量情報は、予め登録された商品の重量で、一定の幅があってもよい。商品重量情報は、会計登録された商品と現に計量された商品とが同一であるかを、重量の観点から判断するための基準である。
【0031】
商品形態情報は、会計登録された商品と現に計量された商品とが同一であるかを、カメラ23で現に撮影された画像から判断するための基準である。商品形態情報は、特に、非バーコード商品の登録に際して不正を防止するための情報である。商品形態情報は、例えば、商品がリンゴの場合には、色:赤、形状:丸、サイズ:直径80〜120mmというような内容である。なお、商品形態情報としては、カメラ23で撮影される商品画像と比較するための、該当する商品の画像(参照画像)そのものであってもよい。
【0032】
各セルフレジ端末10は、前述のようにストアサーバ3とネットワーク7で接続される。セルフレジ端末10は、POS30を有する。POS30は、プログラムに従って処理を実行する制御部31とそのプログラムが格納される記憶部(不図示)を有する。制御部31は、後述する不正登録判定手段31aと、重量エラー判定手段31bと、重量エラー特定手段31cとを有している。POS30は、データベースアクセス部32、スキャン処理部34、入力/表示処理部36、会計登録部38、カメラ制御部40、画像処理部42、重量処理部44、会計登録確定部46及び精算処理部48を有する。データベースアクセス部32〜精算処理部48の各機能は、POS30のCPUにより実現される機能部である。
【0033】
データベースアクセス部32は、ストアサーバ3の商品情報DB3bまたは売上情報DB3cにアクセスして、商品情報DB3bから必要な商品情報を取得し、あるいは売上情報DB3に売上情報を送信する。スキャン処理部34は、バーコードスキャナ14またはタッチスキャナ15によりスキャンされた商品のバーコード情報を読込んで、商品コードに変換する処理を行う。
【0034】
入力/表示処理部36は、ディスプレイ12に、セルフレジ端末10の操作案内や操作メニューの表示、読み取ったバーコードに基づいて商品名、商品単価、商品重量などの商品の精算に伴う情報、精算時の預かり金額、買い物合計金額、釣銭額などの情報を表示する処理を行う。また、入力/表示処理部36は、ディスプレイ12への顧客のタッチ入力を処理し、非バーコード商品に対して顧客により入力された商品名を受け付ける。
【0035】
会計登録部38は、バーコード商品についてはバーコードスキャナ14等で読み込まれたバーコード情報により会計登録を行い、非バーコード商品については顧客によりディスプレイ12に入力された商品名で会計登録を行う。
【0036】
カメラ制御部40は、カメラ23の撮影開始・終了の制御、あるいは画角・明るさ等の撮影条件の制御を行う。画像処理部42は、カメラ23で撮影された画像または画像から商品画像の部分を切出した画像を内部のメモリに記憶する。画像処理部42は、更に、メモリに記憶された画像から商品部分の輪郭抽出や色成分の抽出を行い、抽出した輪郭から実際の商品サイズや形状を決定し、また色成分から商品の色を決定する。重量処理部44は、スケール24に載置された商品の重量を計測して処理する。
【0037】
会計登録確定部46は、バーコード商品の場合には、バーコードで会計登録された商品の重量情報と重量処理部44で計測された実際の商品の重量を比較して、合致すれば、会計登録を確定する。また、会計登録確定部46は、非バーコード商品の場合には、顧客により入力されて会計登録された商品について、商品重量だけではなく、カメラ23で撮影され画像処理部42で処理された商品画像との照合を行って、一致する場合に会計登録を確定する。特に、会計登録確定部46は、撮影された商品画像の中から、商品がスケール24に近接する位置で撮影された特定の商品画像を、会計登録された商品の商品形態情報と対比して、一致する場合に会計登録を確定する。
【0038】
精算処理部48は、全商品の会計登録確定終了後に、会計登録が確定された商品を合算して精算を行う。精算処理部48は、クレジットカード払いの場合には、ストアサーバ3と通信して処理を行い、現金で支払いされた場合には、計算して釣銭機・釣札機27から釣銭を支払う。
【0039】
図5は、本発明の実施形態のセルフレジ端末10の特徴部分の概略を示す機能構成図であり、
図4と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0040】
制御部31の有する不正登録判定手段31aは、顧客が非バーコード商品について行った登録が不正登録か否かを判定する手段である。ここで、不正登録とは、例えば、顧客が非バーコード商品の高価な宮崎マンゴーを安価なマンゴーと見せかけて登録するような行為である。不正登録判定手段31aは、制御部31が、カメラ制御部40、入力/表示処理部36、データベースアクセス部32等を制御することにより機能する。
【0041】
制御部31の有する重量エラー判定手段31bは、スケール24に乗せた商品の重量が商品情報DB3bの商品重量情報の範囲外のときに、重量エラーと判定する手段である。例えば、
図6に示された商品重量情報のように、商品リンゴの適正な重量範囲が150〜200(gw)であったとすると、リンゴ1個を登録しておきながら重量増加が150〜200(gw)の範囲内でない場合に、重量エラーと判定する。重量エラー判定手段31bは、制御部31が、重量処理部44、カメラ制御部40、データベースアクセス部32等を制御することにより機能する。
【0042】
更に、制御部21の有する重量エラー特定手段31cは、スケール24に乗せた商品による重量増加が適正な重量の範囲外のとき、バックスケールの所定の領域からはみ出しているものを特定する手段である。
【0043】
(実施形態の動作)
本発明の実施形態の動作について、(I)非バーコード商品の会計登録と、(II)現行の会計登録の確定処理と、(III)本発明の会計登録の確定処理と、に分けて説明する。
【0044】
(I)非バーコード商品の会計登録
図7は、非バーコード商品における会計登録の処理の流れを説明する図である。セルフペイ端末側処理を左列に、顧客側処理を右列にして、両者の関係を示す。なお、セルフペイ端末10による処理をステップQ、顧客による処理をステップPで示す。
【0045】
顧客がディスプレイ12に入力操作を開始する(ステップP1)。
図8は、顧客がディスプレイ12に会計登録をしている様子を示す図である。ディスプレイ12には、非バーコード商品が例えばアイコンで表示され、顧客はアイコン列から登録するアイコンを選択してタッチする。顧客がディスプレイ12に表示された商品(アイコン)をタッチすることで、入力操作が終了し(ステップP2)、入力された商品で会計登録が行われる(ステップQ1)。
【0046】
入力操作(会計登録)が終了すると、商品撮影が開始される(ステップQ2)。顧客は商品を手に持って、スケール24への移動を開始する(ステップP3)。顧客は商品をスケール24に接近させて(ステップP4)、商品をスケール24に載置する(ステップP5)。
【0047】
商品がスケール24に載置されて、商品重量が計測され確定される(ステップQ3)。あわせて、商品撮影が終了する(ステップQ4)。顧客により商品が正しく登録されたかの商品チェックが行われる(ステップQ5)。ステップQ1で会計登録された商品に対応する商品情報と、実際の商品重量と商品画像とを比較することで、商品チェックが行われる。商品チェックで正しいと判断された場合には、会計登録が確定される(ステップQ6)。
【0048】
(II)現行の会計登録の確定処理
図9−1,
図9−2は、現行の会計登録の確定処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
セルフレジ端末10の画面表示例を示す
図11〜
図21及び店員端末5の画面表示例を示す
図22〜
図24を参照しつつ、
図9−1,
図9−2に示されたフローチャートに沿って、現行の会計登録の確定処理について説明する。
【0050】
図9−1において、処理が開始されると、ステップS1へ進む。ステップS1において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図11に示されたような初期画面を表示し、ステップS2へ進む。タッチパネルを兼ねたディスプレイ12上の初期画面には、レジ袋を利用しない場合に顧客が押下する「マイバックご持参」ボタンと、レジ袋を利用する場合に顧客が押下する「レジ袋利用」ボタンが表示されている。
【0051】
ステップS2において、制御部31は、「マイバックご持参」ボタンが押下されたかを判定し、押下されないときは(N)、ステップS3へ進み、押下されたときは(Y)、ステップS4へ進む。ステップS3において、制御部31は、「レジ袋利用」ボタンが押下されたかを判定し、押下されないときは(N)、ステップS1へ戻り、押下されたときは(Y)、ステップS6へ進む。
【0052】
ステップ4において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図12に示されたような画面を表示し、ステップS5へ進む。
図12に示された画面には、顧客がスケール24上に持参したマイバックをセットし終わったときに押下する「セット完了」ボタンが表示されている。ステップS5において、制御部31は、「セット完了」ボタンが押下されるのを待って、ステップS6へ進む。
【0053】
ステップS6において、制御部31は、現在のバックスケール重量を記録し、ステップS7へ進む。ステップS7において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図13に示されたような画面を表示し、ステップS8へ進む。
図13は、商品登録前のセルフレジ端末10の画面表示例であり、
図13の左下の「小計」欄を見ると、¥0と表示されている。
【0054】
ステップS8において、制御部31は、バックスケールにおける重量変動があるか否かを判定し、ある場合は(Y)、ステップS9へ進む。ステップS9において、制御部31は、重量変動が増加か否かを判定し、増加であれば(Y)、ステップS10へ進む。
【0055】
ステップS10において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図17に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS11へ進む。
図17の右上には、「重さが増加いたしました 最後に置いた商品を袋から取り出して、スキャンし直して下さい」というガイダンスが表示されている。ステップS11において、店頭端末5は、ディスプレイに
図23に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS8へ戻る。
図23に示された店員端末5の表示画面例には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。尚、正常時の店員端末5の表示画面例が
図22に示されている。
【0056】
ステップS9において、制御部31は、重量変動が増加か否かを判定し、重量変動が増加でなければ(N)、ステップS12へ進む。ステップS12において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図18に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS13へ進む。ステップS13において、店頭端末5は、ディスプレイに
図24に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS8へ戻る。
図24には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0057】
ステップS8において、制御部31は、バックスケールにおける重量変動があるか否かを判定し、重量変動がない場合は(N)、ステップS14へ進む。ステップS14において、制御部31は、バーコード商品読取の商品登録があったか否かを判定し、ない場合(N)、ステップS15へ進む。ステップS15において、制御部31は、支払ボタンが押下されるまで待って、ステップS16へ進む。ステップS16において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図16に示された画面を表示し、ステップS17へ進む。ステップS17において、制御部31は、精算処理部48を介してお釣やレシートを発行して、現金支払いの処理を行い、処理を終了する。
【0058】
ステップS14において、制御部31が、バーコード商品読取の商品登録があった場合(Y)、ステップS18へ進む。ステップS18において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図14に示されたような画面を表示し、ステップS19へ進む。ステップS19において、制御部31は、重量が増加し、かつ安定するまで待って、ステップS20へ進む。ステップS20において、制御部31は、増加した重量が商品登録した商品の重量DBの範囲内か否かを判定し、範囲内であれば(Y)、ステップS21へ進み、範囲外であれば(N)、ステップS22へ進む。
【0059】
ステップS21において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図15に示されたような画面を表示し、
図9−1中のステップS8に戻る。
図15に示された画面表示には、商品登録した商品名として、「ミネラルウォーター」が表示されている。
【0060】
ステップS22において、制御部31は、重量増加が登録商品の適正な重量の範囲の上限を超えているか否かを判定し、上限を超えていれば(Y)、ステップS23へ進み、重量増加が登録商品の適正な重量の範囲の下限未満であれば(N)、ステップS25へ進む。例えば、
図6の商品重量情報において登録商品が「みかん」であり、重量増加が150(gw)である場合には、適正な重量増加の範囲の上限130(gw)を超えているので、ステップS23へ進み、重量増加が50(gw)である場合は、適正な重量増加の範囲の下限75(gw)未満であるので、ステップS25へ進む。
【0061】
ステップS23において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図17に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS24へ進み、ステップS24において、店頭端末5は、ディスプレイに
図23に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS19へ戻る。
図23には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0062】
ステップS25において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図18に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS16へ進み、ステップS26において、店頭端末5は、ディスプレイに
図24に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS19へ戻る。
図24には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
以上が、現行の会計登録の確定処理である。
【0063】
現行の会計登録の確定処理では、
図9−1に示されたフローチャート中のステップS8において、バックスケールの重量変動があった場合には(Y)、ステップS9へ進み、顧客がバックスケールの重量変動の原因を発見できない場合は、ステップS8〜S13の処理を繰り返さねばならない。
【0064】
同様に、
図9−2に示されたフローチャート中のステップS20において、増加した重量が商品登録した商品の重量DBの範囲外であれば(N)、ステップS22へ進み、顧客が増加した重量が商品登録した商品の重量DBの範囲外である原因を発見できない場合は、ステップS19〜S26の処理を繰り返さねばならない。
【0065】
以上説明したように、現行の会計登録の確定処理では、顧客が重量変動の原因や増加した重量が商品登録した商品の重量DBの範囲外である原因を発見できない場合は、処理のループから抜けることができなくなり、折角のセルフレジ機能が麻痺してしまう。
【0066】
そこで、本発明の会計登録の確定処理では、
図9−1に示されたフローチャート中のステップS8とステップS9との間及び
図9−2に示されたフローチャート中のステップS20とステップS22との間に、新たな処理が追加されている。
【0067】
(III)本発明の会計登録の確定処理
図10−1〜
図10−3は、本発明の実施形態の会計登録の確定処理の手順を示すフローチャートであり、
図9−1,
図9−1と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0068】
セルフレジ端末10の画面表示例を示す
図11〜
図21及び店員端末5の画面表示例を示す
図22〜
図24を参照しつつ、
図10−1〜
図10−3に示されたフローチャートに沿って、新たに追加した処理を中心に、本発明の実施形態の会計登録の確定処理について説明する。
【0069】
図10−1において、処理が開始されると、ステップS1へ進み、現行の会計登録の確定処理と同様に、ステップS1〜S7の処理が行われ、ステップS8へ進む。ステップS8において、制御部31は、バックスケールにおける重量変動があるか否かを判定し、ある場合は(Y)、ステップS31へ進む。
【0070】
ステップS31において、制御部31は、カメラ制御部40を介してカメラ23によりバックスケール上の画像を取得し、ステップS32へ進む。ステップS32において、制御部31は、重量検出エリア外に画像変化があったか否かを判定し、変化があった場合は(Y)、ステップS33へ進む。
【0071】
ステップS33において、制御部31は、重量検出エリア外で画像変化があった部分を検索し、画像変化があった部分を強調表示する画像を作成し、ステップS34へ進む。
図20は、重量減少時の原因部分の強調画像の例を示す図であり、重量検出エリアからはみ出した一点鎖線で囲まれた長葱部分が強調表示されている。又、
図21は、重量増加時の原因部分の強調画像の例を示す図であり、重量検出エリアからはみ出した子供の手が一点鎖線で囲まれた子供の手部分が強調表示されている。
【0072】
ステップS34において、制御部31は、重量変動が増加か否かを判定し、増加の場合は(Y)、ステップS35へ進み、減少の場合は(N)、ステップS37へ進む。
【0073】
ステップS35において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図19に示されたような重量エラー時の画面を表示し、ステップS36へ進む。
図19に示された画面表示中の右端中央部分の強調表示エリアには、例えば、
図21に示されたような重量増加時の原因部分の強調画像が表示される。
【0074】
ステップS36において、店頭端末5は、ディスプレイに
図23に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS8へ戻る。
図23には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0075】
ステップS37において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図19に示されたような重量エラー時の画面を表示し、ステップS38へ進む。
図19に示された画面表示中の右端中央部分の強調表示エリアには、例えば、
図20に示されたような重量減少時の原因部分の強調画像が表示される。ステップS38において、店頭端末5は、ディスプレイに
図24に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS8へ戻る。
図23には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0076】
ステップS8において、バックスケールの重量変化がなかった場合は(N)、ステップS9へ進み、現行の会計登録の確定処理と同様に、ステップS9〜S21の処理が行われ、その後、ステップS41へ進む。
【0077】
ステップS41において、制御部31は、カメラ制御部40を介してカメラ23によりバックスケール上の画像を取得し、ステップS42へ進む。ステップS42において、制御部31は、重量検出エリア外に画像変化があったか否かを判定し、変化があった場合は(Y)、ステップS43へ進む。
【0078】
ステップS43において、制御部31は、重量検出エリア外で画像変化があった部分を検索し、画像変化があった部分を強調表示する画像を作成し、ステップS44へ進む。
図20は、重量減少時の原因部分の強調画像の例を示す図であり、重量検出エリアからはみ出した一点鎖線で囲まれた長葱部分が強調表示されている。又、
図21は、重量増加時の原因部分の強調画像の例を示す図であり、重量検出エリアからはみ出した子供の手が一点鎖線で囲まれた子供の手の部分が強調表示されている。
【0079】
ステップS44において、制御部31は、重量変動が適正な重量の範囲の上限を超えているか否かを判定し、上限を超えていれば(Y)、ステップS45へ進み、下限未満であれば(N)、ステップS47へ進む。例えば、
図6の商品重量情報において登録商品が「長葱」であり、重量増加が300(gw)である場合には、適正な重量増加の範囲の上限250(gw)を超えているので、ステップS45へ進み、重量増加が100(gw)である場合は、適正な重量増加の範囲の下限150(gw)未満であるので、ステップS47へ進む。
【0080】
ステップS45において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図19に示されたような重量エラー時の画面を表示し、ステップS46へ進む。
図19に示された画面表示中の右端中央部分の強調表示エリアには、例えば、
図21に示されたような重量増加時の原因部分の強調画像が表示される。
【0081】
ステップS46において、店頭端末5は、ディスプレイに
図23に示されたような重量増加時の画面を表示し、ステップS19へ戻る。
図23には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0082】
ステップS47において、制御部31は、画像処理部42を介してディスプレイ12に
図19に示されたような重量エラー時の画面を表示し、ステップS48へ進む。
図19に示された画面表示中の右端中央部分の強調表示エリアには、例えば、
図20に示されたような重量減少時の原因部分の強調画像が表示される。ステップS48において、店頭端末5は、ディスプレイに
図24に示されたような重量減少時の画面を表示し、ステップS19へ戻る。
図23には、レーン31のセルフレジ端末10において異常が発生していることが表示されている。
【0083】
ステップS42において、画像変化がなかった場合は(N)、ステップS22へ進み、現行の会計登録の確定処理と同様に、ステップS22〜S26の処理が行われ、その後、ステップS19へ戻る。
【0084】
本発明の実施形態の会計登録の確定処理では、現行の会計登録の確定処理に、ステップS8において、バックスケールの重量変動があった場合(Y)のステップS31〜S38、及びステップS20において、商品登録した商品の重量データベースと増加分重量が同じでない場合(N)のステップS41〜S48の処理が追加されている。
【0085】
(実施形態の効果)
本発明の実施形態の会計登録の確定処理は、ステップS35及びS37において、セルフレジ端末10の画面上の強調表示エリアに、
図20或いは
図21で示されたような重量エラーの原因部分の強調画像を表示する。同様に、ステップS45及びS47において、セルフレジ端末10の画面上の強調表示エリアに、
図20或いは
図21で示されたような原因部分の強調画像を表示する。顧客に重量エラーの原因部分の強調画像を表示することにより、顧客が重量エラーの原因を知ることができ、顧客自らが重量エラーの原因を取り除くことにより、現行の会計登録の確定処理で問題があった処理のループから抜け出すことができる。
【0086】
以上、本発明の実施形態の構成及び動作について説明したが、動作において説明した各処理は、ハードウェア構成により実行してもよいし、プログラムを読み込ませることにより、セルフレジ端末が有する図示しないコンピュータに実行させてもよい。
【0087】
本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。