(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定することをさらに含むことを特徴とする
請求項1〜5のいずれか1項に記載の伝送モード切り替え方法。
前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定するように構成される選択ユニットをさらに含むことを特徴とする
請求項7〜11のいずれか1項に記載の伝送モード切り替え装置。
【発明の概要】
【0005】
これを鑑みて、本発明の実施形態は、従来技術に存在する問題を解決するために、正確に切り替えることができ、システムスループットを向上させることができる伝送モード切り替え方法および装置、並びにコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0006】
本発明の実施形態に係る技術的解決手段は、以下のように実現される。
【0007】
本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え方法は、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定することと、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値を推定することと、前記各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算することと、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行うことと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記各伝送モードにおける重み関数式の値を計算することは、推定された各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値に基づいて、伝送モードセットを分割することと、分割された試行すべき伝送モードセットT
3を、1つのスケジューリングウィンドウ内にスケジューリングパターンに従ってスケジューリングを試行し、重み関数式の各変数の値を取得することと、分割された、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算し、取得された前記重み関数式の各変数の値に基づいて前記伝送モードセットT
3の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算することと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記スケジューリングパターンは、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングするスケジューリングパターン1と、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン2と、奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次スケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順で順次スケジューリングするスケジューリングパターン3と、奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順でスケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順でスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン4とを含む。
【0010】
好ましくは、前記重み関数式の各変数は、スペクトル効率、ブロック誤り率、パケットロストレートおよび隣セルに対する干渉を含む。
【0011】
好ましくは、前記基地局側の測定情報は、チャネル推定情報とチャネル測定情報を含み、前記端末側の報告情報は、チャネル品質指示、プリコーディングマトリックス指示およびランク指示を含み、前記端末側のスケジューリング情報は、スケジューリング回数、スケジューリングされる変調と符号化方式、およびスケジューリングされる伝送モードを含む。
【0012】
好ましくは、前記方法は、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定することをさらに含む。
【0013】
本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え装置は、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定するように構成される確定ユニットと、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値を推定するように構成される推定ユニットと、前記各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算するように構成される第一の計算ユニットと、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行うように構成される切り替えユニットと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記第一の計算ユニットは、推定された各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値に基づいて、伝送モードセットを分割するように構成される分割ユニットと、前記分割された試行すべき伝送モードセットT
3を、1つのスケジューリングウィンドウ内にスケジューリングパターンに従ってスケジューリングを試行し、重み関数式の各変数の値を取得するように構成されるスケジューリングユニットと、前記分割された、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算し、取得された前記重み関数式の各変数の値に基づいて前記伝送モードセットT
3の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算するように構成される第二の計算ユニットと、を含む。
【0015】
好ましくは、前記スケジューリングパターンは、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングするスケジューリングパターン1と、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン2と、奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次スケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順で順次スケジューリングするスケジューリングパターン3と、奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順でスケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順でスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン4とを含む。
【0016】
好ましくは、前記重み関数式の各変数は、スペクトル効率、ブロック誤り率、パケットロストレートおよび隣セルに対する干渉を含む。
【0017】
好ましくは、前記基地局側の測定情報は、チャネル推定情報とチャネル測定情報を含み、前記端末側の報告情報は、チャネル品質指示、プリコーディングマトリックス指示およびランク指示を含み、前記端末側のスケジューリング情報は、スケジューリング回数、スケジューリングされる変調と符号化方式、およびスケジューリングされる伝送モードを含む。
【0018】
好ましくは、前記装置は、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定するように構成される選択ユニットをさらに含む。
【0019】
本発明の実施形態に係るコンピュータ記憶媒体は、前記伝送モードの切り替え方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令を記憶している。
【0020】
本発明の実施形態において、まず伝送モード切り替えのための重み関数式を確定し、次に基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値を推定し、その後前記各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算し、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う。重み関数式の値を計算する過程において、本発明の実施形態は、伝送モードセットを分割すること、およびスケジューリングを試行することの方式により、各伝送モードにおける関連情報を取得し、さらに取得された情報に基づいて切り替え可能な伝送モードを確定して伝送モードの切り替えを行うことができる。このようにして、切り替えがより正確となり、システムスループットを効果的に向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態において、まず伝送モード切り替えのための重み関数式を確定し、次に各伝送モードにおいて重み関数の最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定して伝送モード切り替えを行う。
【0023】
ここで、伝送モード切り替えのための重み関数式の情報は、スペクトル効率(Spectrum Effectiveness:SE)、ブロック誤り率(Block Error Ratio:BLER)、パケットロストレート(Harq Fail Rate:HFR)および隣セルに対する干渉(NI)などを含む。前記重み関数最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定して伝送モード切り替えを行うことは、基地局によって完了される。
【0024】
以下、図面と具体的な実施形態を参照して本発明の技術的解決手段をさらに詳しく説明する。
【0025】
図1は本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え方法の実現プロセスを示す図である。
図1に示すように、当該切り替え方法の具体的なプロセスは、次の通りである。
【0026】
ステップ101において、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定する。
【0027】
ここで、伝送モード切り替えのための重み関数は、f(SE,BLER,HFR,NI)に記され、式(1)で表されることができる。
f(SE,BLER,HFR,NI)=W
1*SE(1−BLER)+W
2*ε(HFR−TH
1)+W
3*NI (1)
【0028】
ここで、SEが変数スペクトル効率を表し、BLERが変数ブロック誤り率を表し、HFRが変数パケットロストレートを表し、NIが変数隣セルに対する干渉を表し、TH
1がシステムのパケットロストレート許容上限を表し、W
1、W
2、W
3がそれぞれ変数スペクトル効率の重み係数、変数パケットロストレートの重み係数および変数隣セルに対する干渉の重み係数であり、ε(t)が階段関数を表し、その式が
ε(t)=1(t>0) or 0(t≦0)であり、tがランダム変数である。
【0029】
式(1)に関して、当業者は、システムの特性および経験などに基づいて重み関数の式を確定することができる。実際の操作において、システムのあるパラメータに基づいて対応して重み関数式を確定することができ、例えば、スペクトル効率を重視するシステムに対して、変数スペクトル効率SEの重み係数W
1を、他のパラメータの重み係数よりはるかに大きく設定することができ、スペクトル効率最大化基準に基づく通信システムに対して、変数スペクトルSEの重み係数W
1のみを保留し、他のパラメータの重み係数を0に設定することができ、アイランドセルに対して、隣セルに対する干渉を考える必要がないので、変数隣セルに対する干渉NIの重み係数W
3を0に設定することができる。
【0030】
ステップ102において、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値を推定する。
【0031】
ここで、前記基地局側の測定情報は、チャネル推定情報、チャネル推定情報などを含み、端末側の報告情報は、チャネル品質指示(Channel Quality Indicator:CQI)、プリコーディングマトリックス指示(Precoding Matrix Indication:PMI)およびランク指示(Rank Indication:RI)などを含み、端末側のスケジューリング情報は、スケジューリング回数、スケジューリングされる変調と符号化方式(Modulation Coding Scheme:MCS)、およびスケジューリングされる伝送モードなどを含む。
【0032】
具体的には、システムにおける切り替えに関与する各伝送モードのセットをTに記すことができ、伝送モードセットTが送信ダイバーシチ、シングルストリームビームフォーミングおよびダブルストリームビームフォーミングなどの伝送モードを含むがこれらに限られない。伝送モード切り替えの判定時点に、基地局は、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける重み関数式の変数スペクトル効率SE、変数ブロック誤り率BLER、変数パケットロストレートHFRおよび変数隣セルに対する干渉NIを推定する。
【0033】
ステップ103において、前記各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算し、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う。
【0034】
ここで、各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算することは、ステップ101における確定された前記システムのパケットロストレート許容上限TH
1、前記重み係数W
1、W
2、W
3およびステップ102における推定された各伝送モードにおける重み関数式の各変数の値に基づいて行われ、前記W
1、W
2とW
3が一定の程度において前記重み関数式の値を決定し、それに応じて、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う必要がある。
【0035】
具体的には、
図2は、
図1におけるステップ103の具体的な実現プロセスを示す図である。
図2に示すように、ステップ103は、以下のステップを含む。
【0036】
ステップ201において、推定された重み関数式の各変数の値に基づいて、切り替えに関与する伝送モードセットTを、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がない伝送モードセットT
1、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2、および試行すべき伝送モードセットT
3に分割する。
【0037】
ここで、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がない伝送モードセットT
1とは、基地局が伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得しなく、且つ取得されない情報に対して論理的な最適値を選択しても、当該伝送モードに対応する重み関数式の値が通常最大値または最小値となる可能性がない伝送モードのセットである。
【0038】
伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2とは、基地局がすでに伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードのセットである。
【0039】
試行すべき伝送モードセットT
3とは、基地局が伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得しないが、取得されない情報に対して論理的な最適値を選択した場合、当該伝送モードに対応する重み関数式の値が最大値または最小値となる可能性がある伝送モードのセットである。
【0040】
ここで、ステップ201は、ステップ102に基づいて各伝送モードにおける重み関数式の各変数の値を推定することで、切り替えに関与する伝送モードセットTに対する分割を実現する。ステップ102において何らかの変数の値を正確に推定できなく、または推定できなく、または正確に報告しないことがあるので、これらの変数の値を知らないものとして考え、さらにこれらの変数値に対応する伝送モードを伝送モードセットT
3に分割させる。したがって、本発明は、切り替えを正確に行い、システムスループットを向上させることができるために、伝送モードセットT
3を、スケジューリングを試行することで伝送モードセットT
3の各伝送モードに対応する変数値を取得する。
【0041】
ここで、正確に推定できないことは、信号対雑音比(SNR)が低い場合、基地局側のチャネル推定方法と測定方法が無効になることを含む。推定できないことは、異なる伝送モードのパイロット構成が異なり、例えば、BFのパイロット構成がSFBCのパイロット構成と異なるなどで、両者の復調性能が一致しないことを含む。正確に報告しないことは、端末側により報告されたRI、PMI、CQI情報が時効性を満足しない場合を含む。
【0042】
伝送モードセットT
1、T
2およびT
3の定義から分かるように、伝送モードセットT
1における伝送モードは、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がなく、切り替え可能な伝送モードが伝送モードセットT
2またはT
3にのみに存在することができる。
【0043】
ステップ202において、前記伝送モードセットT
3を、1つのスケジューリングウィンドウ内にスケジューリングパターンに従ってスケジューリングを試行して、重み関数式の各変数の値を取得する。
【0044】
ここで、前記スケジューリングウィンドウは、連続的な若干回数のスケジューリングを説明することに用いられる。スケジューリングを試行するとシステム損失を引き起こすので、スケジューリングウィンドウの設定範囲は、一般的にシステムが許容できるオーバーヘッドに応じて設定され、一般的に伝送モードの切り替え周期の1%〜10%である。前記スケジューリングパターンは、
前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングするスケジューリングパターン1と、
前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン2と、
奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次スケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順で順次スケジューリングするスケジューリングパターン3と、
奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順でスケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順でスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン4とを含む。
【0045】
伝送モードセットT
3における各伝送モードをT
3(1)、T
3(2)...T
3(n)に記すことができ、それに応じて、前記スケジューリングパターン1、2、3および4は、以下のスケジューリングパターンを含む。
【0046】
スケジューリングパターン[1]:T
3(1)T
3(2)...T
3(n)、T
3(1)T
3(2)...T
3(n)、...;
スケジューリングパターン[2]:T
3(1)...T
3(1)、T
3(2)...T
3(2)、...、T
3(n)...T
3(n)、...;
スケジューリングパターン[3]:T
3(n)T
3(n−1)...T
3(1)、T
3(n)T
3(n−1)...T
3(1)、...;
スケジューリングパターン[4]:T
3(n)...T
3(n)、...、T
3(2)...T
3(2)、T
3(1)...T
3(1)、T
3(n)...T
3(n)、...、T
3(2)...T
3(2)、T
3(1)...T
3(1)、...;
スケジューリングパターン[5]:T
3(1)T
3(2)...T
3(n)、T
3(n)T
3(n−1)...T
3(1)、...;
スケジューリングパターン[6]:T
3(n)T
3(n−1)...T
3(1)、T
3(1)T
3(2)...T
3(n)、...;
スケジューリングパターン[7]:T
3(1)...T
3(1)、T
3(2)...T
3(2)、...、T
3(n)...T
3(n)、T
3(n)...T
3(n)、...、T
3(2)...T
3(2)、T
3(1)...T
3(1)、...;
スケジューリングパターン[8]:T
3(n)...T
3(n)、...、T
3(2)...T
3(2)、T
3(1)...T
3(1)、T
3(1)...T
3(1)、T
3(2)...T
3(2)、...、T
3(n)...T
3(n)、...
【0047】
前記スケジューリングパターンに対して、当業者は、システムの性能などに応じて合理的に変更することができる。通常、基地局は、1つのスケジューリングウィンドウ内に、上記の1つ以上のスケジューリングパターンに従って伝送モードセットT
3における各伝送モードに対してスケジューリングを試行し、基地局は、スケジューリング試行結果に基づいて、重み関数式の各変数の値を取得する。
【0048】
ステップ203において、前記伝送モードセットT
2の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算し、取得された前記重み関数式の各変数の値に基づいて、前記伝送モードセットT
3の各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算する。
【0049】
ステップ204において、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う。
【0050】
さらに、重み関数式の値に対応する最大の伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定する。
【0051】
前記ステップ202が伝送モードセットT
3における各伝送モードに対する処理プロセスであり、ステップ201で分割された結果において、伝送モードセットT
3に対応する伝送モードがない場合、ステップ202を行わずに、ステップ203に入る。
【0052】
実施形態1
本実施形態において、切り替えに関与する伝送モードが送信ダイバーシチとビームフォーミングの2種類であると仮定する場合、本実施形態に係る伝送モード切り替え方法は、以下のステップを含む。
【0053】
ステップ301において、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定する。
【0054】
ここで、当該システムがスペクトル効率最大化基準に基づくシステムであると仮定する場合、式(1)のW
1=1、W
2=2、W
3=0およびTH
1=0.01にする場合に、式(1)は、式(2)に変形される。
f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)+0・ε(HFR−0.01)+0・NI
f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER) (2)
【0055】
ステップ302において、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける重み関数式の各変数の値を推定する。
【0056】
ステップ303aにおいて、推定された重み関数式の各変数の値に基づいて、切り替えに関与する伝送モードセットTを、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がない伝送モードセットT
1、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2、および試行すべき伝送モードセットT
3に分割する。
【0057】
ここで、ステップ302で有効な重み関数式の各変数の値を推定できないと仮定する場合、送信ダイバーシチとビームフォーミングを伝送モードセットT
3に分割させる。
【0058】
ステップ303bにおいて、送信ダイバーシチとビームフォーミングの2種類の伝送モードに対してそれぞれスケジューリングを試行し、重み関数式の各変数の値を取得する。
【0059】
ここで、隣接してスケジューリングされたチャネル品質が基本的に変化しないと仮定する場合、より正確な情報を取得するために、スケジューリングを試行するスケジューリングパターンに対してスケジューリングパターン[1]、即ち:送信ダイバーシチT
3(1)、ビームフォーミングT
3(2)、送信ダイバーシチT
3(1)、ビームフォーミングT
3(2)...を選択する。
【0060】
送信ダイバーシチT
3(1)に対して、スケジューリングを試行して取得された重み関数式の各変数の値は、SE=2.1、BLER=0.1、HFR=0、NI=0であり、
ビームフォーミングT
3(2)に対して、スケジューリングを試行して取得された重み関数式の各変数の値は、SE=3、BLER=0.1、HFR=0、NI=1である。
【0061】
ステップ303cにおいて、取得された重み関数式の各変数の値に基づいて、前記伝送モードセットT
3の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算する。
【0062】
式(2)に基づいて、送信ダイバーシチ伝送モードにおける重み関数式の値は、f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)=2.1×(1−0.1)=1.89である。
【0063】
式(2)に基づいて、ビームフォーミング伝送モードにおける重み関数式の値は、f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)=3×(1−0.1)=2.7である。
【0064】
ステップ303dにおいて、前記重み関数式の値のうちの最大値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う。
【0065】
本実施形態において、ビームフォーミングの重み関数式の値が送信ダイバーシチの重み関数式の値より大きいので、切り替え可能な伝送モードがビームフォーミングであり、さらに伝送モードをビームフォーミングに切り替える。
【0066】
実施形態2
本実施形態において、切り替えに関与する伝送モードが送信ダイバーシチ、シングルストリームビームフォーミングおよびダブルストリームビームフォーミングの3種類であると仮定する場合、本実施形態に係る伝送モード切り替え方法は、以下のステップを含む。
【0067】
ステップ401において、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定する。
【0068】
ここで、当該システムは、パケットロストレートが0.001以下であることが要求されるシステムであると仮定する場合、式(1)のW
1=1、W
2=−100、W
3=0、およびTH
1=0.001にする場合に、式(1)は、式(3)に変形される。
f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)−100・ε(HFR−0.001)+0・NI
f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)−100・ε(HFR−0.001) (3)
【0069】
ステップ402において、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける重み関数式の各変数の値を推定する。
【0070】
基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて推定された結果として、ダブルストリームビームフォーミング伝送モードの変数パケットロストレートHFRの値が0.01であり、変数ブロック誤り率BLERの値が0.1であり、他の情報が知られなく、シングルストリームビームフォーミング伝送モードの変数パケットロストレートHFRが0.0001であり、他の情報が知られなく、推定された送信ダイバーシチ伝送モードの情報がいずれも知られない。
【0071】
ステップ403aにおいて、推定された重み関数式の各変数の値に基づいて、切り替えに関与する伝送モードセットを、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がない伝送モードセットT
1、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2、および試行すべき伝送モードセットT
3に分割する。
【0072】
具体的には、変数スペクトル効率SEの論理的な最適値が5であり、その論理的な最差値が0であり、変数隣セルに対する干渉NIの論理的な最適値0であり、その論理的な最差値が100であり、変数ブロック誤り率BLERの論理的な最適値が0であり、その論理的な最差値が1であると仮定する。
【0073】
ステップ402で推定された各伝送モードの重み関数式の各変数の値に基づいて、ダブルストリームビームフォーミング伝送モードに対して、変数パケットロストレートHFRが0.01であって0.001より大きいので、変数スペクトル効率SEが理論的な最適値5を取り、変数隣セルに対する干渉NIが論理的な最適値0を取る場合でも、その重み関数式の値は、f(SE,BLER,HFR,NI)=5×(1−0.1)−100×1+0×0=−95.5である。
【0074】
シングルストリームビームフォーミング伝送モードに対して、変数スペクトル効率SEが理論的な最差値0を取り、変数隣セルに対する干渉NIが理論的な最差値100を取り、変数ブロック誤り率BLERが理論的な最差値1を取る場合でも、f(SE,BLER,HFR,NI)=1×0×(1−1)−100×0+0×100=0である。
【0075】
上記の計算から分かるように、ダブルストリームビームフォーミング伝送モードは、伝送モードセットT
1に分割され、シングルストリームビームフォーミング伝送モードと送信ダイバーシチ伝送モードが伝送モードセットT
3に分割される。
【0076】
ステップ403bにおいて、送信ダイバーシチ伝送モードとシングルストリームビームフォーミング伝送モードに対してそれぞれスケジューリングを試行し、重み関数式の各変数の値を取得する。
【0077】
ここで、チャネル品質が緩やかに変化すると仮定する場合、工程において簡単で実現するために、スケジューリングが試行されたスケジューリングパターンに対してスケジューリングパターン[2]、即ち:送信ダイバーシチT
3(1)、送信ダイバーシチT
3(1),シングルストリームビームフォーミングT
3(2)、シングルストリームビームフォーミングT
3(2)...を選択する。
【0078】
送信ダイバーシチT
3(1)に対して、スケジューリングを試行して取得された重み関数式の各変数の値は、SE=2、BLER=0.1、HFR=0、NI=1である。
【0079】
シングルストリームビームフォーミングT
3(2)に対して、スケジューリングを試行して取得された重み関数式の各変数の値は、SE=1、BLER=0.1、HFR=0、NI=1である。
【0080】
ステップ403cにおいて、取得された重み関数式の各変数の値に基づいて、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードにおける重み関数式の値を計算する。
【0081】
式(3)に基づいて、送信ダイバーシチ伝送モードにおける重み関数式の値は、f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)−100・ε(HFR−0.001)=1.8である。
【0082】
式(3)に基づいて、シングルストリームビームフォーミング伝送モードにおける重み関数式の値は、f(SE,BLER,HFR,NI)=SE・(1−BLER)−100・ε(HFR−0.001)=0.9である。
【0083】
ステップ403dにおいて、前記重み関数式の値のうちの最大値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行う。
【0084】
本実施形態において、送信ダイバーシチの重み関数式の値がシングルストリームビームフォーミングの重み関数式の値より大きいので、切り替え可能な伝送モードが送信ダイバーシチであり、さらに伝送モードを送信ダイバーシチに切り替える。
【0085】
図3は本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え装置の構成構造を示す図である。
図3に示すように、前記伝送モード切り替え装置は、確定ユニット31、推定ユニット32、第一の計算ユニット33、および切り替えユニット34を含む。
【0086】
前記確定ユニット31は、伝送モード切り替えのための重み関数式を確定するように構成される。
【0087】
前記推定ユニット32は、基地局側の測定情報および端末側の報告情報とスケジューリング情報に基づいて、各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値を推定するように構成される。
【0088】
前記重み関数式の各変数は、スペクトル効率、ブロック誤り率、パケットロストレートおよび隣セルに対する干渉を含む。前記基地局側の測定情報は、チャネル推定情報とチャネル測定情報を含み、前記端末側の報告情報は、チャネル品質指示、プリコーディングマトリックス指示およびランク指示を含み、前記端末側のスケジューリング情報は、スケジューリング回数、スケジューリングされる変調と符号化方式、およびスケジューリングされる伝送モードを含む。
【0089】
前記第一の計算ユニット33は、前記各伝送モードにおける前記重み関数式の値を計算するように構成される。
【0090】
前記切り替えユニット34は、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが切り替え可能な伝送モードであることを確定し、伝送モード切り替えを行うように構成される。
【0091】
さらに、前記伝送モード切り替え装置は、前記重み関数式の値のうちの最大値または最小値に対応する伝送モードが複数である場合、切り替え可能な伝送モードをランダムな選択または固定順に従って確定するように構成される選択ユニットをさらに含む。
【0092】
図4は
図3における第一の計算ユニットの構成構造を示す図である。
図4に示すように、前記第一の計算ユニット33は、分割ユニット41、スケジューリングユニット42、および第二の計算ユニット43を含む。
【0093】
前記分割ユニット41は、推定された各伝送モードにおける前記重み関数式の各変数の値に基づいて、切り替えに関与する伝送モードセットTを、切り替え可能な伝送モードとなる可能性がない伝送モードセットT
1、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2、および試行すべき伝送モードセットT
3に分割するように構成される。
【0094】
前記スケジューリング42は、前記伝送モードセットT
3を、1つのスケジューリングウィンドウ内にスケジューリングパターンに従ってスケジューリングを試行し、重み関数式の各変数の値を取得するように構成される。
【0095】
ここで、前記スケジューリングウィンドウは、連続的な若干回数のスケジューリングを説明することに用いられる。スケジューリングを試行するとシステム損失を引き起こすので、スケジューリングウィンドウの設定範囲は、一般的にシステムが許容できるオーバーヘッドに応じて設定され、一般的に伝送モードの切り替え周期の1%〜10%である。前記スケジューリングパターンは、
前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングするスケジューリングパターン1と、
前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次循環してスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン2と、
奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順で順次スケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順で順次スケジューリングするスケジューリングパターン3と、
奇数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを正順若しくは逆順でスケジューリングし、偶数ラウンドで、前記伝送モードセットT
3における各伝送モードを逆順若しくは正順でスケジューリングし、且つ各伝送モードの各ラウンドで連続的にスケジューリングされる回数が1回より大きいスケジューリングパターン4とを含む。
【0096】
前記第二の計算ユニット43は、分割された、伝送モード切り替えのために必要なすべての情報を取得した伝送モードセットT
2の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算し、取得された前記重み関数式の各変数の値に基づいて前記伝送モードセットT
3の各伝送モードにおける重み関数式の値を計算するように構成される。
【0097】
具体的な実施プロセスにおいて、本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え装置における確定ユニット、推定ユニット、第一の計算ユニットおよび切り替えユニットは、すべて基地局側のプロセッサにより実現されることができ、当然、具体的な論理回路により実現されることができ、例えば、実際の応用において、プロセッサが中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、マイクロプロセッサ(Micro Processor Unit:MPU)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)などであってよい。
【0098】
本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え装置における各ユニットおよびそのサブユニットは、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現されて独立した製品として販売または使用される場合、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の実施形態の技術的解決手段は、本質的にソフトウェア製品の形態で現れることができ、または従来技術に貢献する部分がソフトウェア製品の形態で現れることができ、当該コンピュータソフトウェア製品が1つの記憶媒体に記憶され、1つのコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバまたはネットワーク機器などであってよい)に本発明の各実施形態の前記方法のすべてまたは部分を実行させるための若干の命令を含む。前記記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、読取り専用メモリー(Read Only Memory:ROM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどの様々なプログラムコードを記憶できる媒体を含む。このようにして、本発明の実施形態は、いかなる特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに制限されない。
【0099】
それに応じて、本発明の実施形態に係るコンピュータ記憶媒体は、本発明の実施形態に係る伝送モード切り替え方法を実行するためのコンピュータプログラムを記憶している。
【0100】
上記は、本発明の好ましい実施形態に過ぎなく、そのため本発明の特許保護範囲を制限することではなく、本発明の明細書および図面の内容を使用して行われる等価構造または等価プロセスの変換は、直接または間接に他の関連する技術分野に運用され、いずれも同様に本発明の特許保護範囲に含まれるものである。