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特許6073058オーサリングシステムによる再生可能なシーンの生成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6073058
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】オーサリングシステムによる再生可能なシーンの生成
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/20 20110101AFI20170123BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20170123BHJP
【FI】
   G06T19/20
   G06F3/0481 150
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-281683(P2011-281683)
(22)【出願日】2011年12月22日
(65)【公開番号】特開2012-138087(P2012-138087A)
(43)【公開日】2012年7月19日
【審査請求日】2014年12月15日
(31)【優先権主張番号】10016070.4
(32)【優先日】2010年12月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500102435
【氏名又は名称】ダッソー システムズ
【氏名又は名称原語表記】DASSAULT SYSTEMES
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ カブリタ
【審査官】 村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−155230(JP,A)
【文献】 特開2005−107963(JP,A)
【文献】 特開2001−291119(JP,A)
【文献】 今本健児,外3名,“拡張現実感環境における仮想物体操作時のコミュニケーションに関する検討”,電子情報通信学会技術研究報告 ,社団法人電子情報通信学会,2002年11月 7日,Vol.101,No.594,p.31−36
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00 − 19/20
G06F 3/048 − 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成する、コンピュータにより実行される方法であって、
第1のコンピュータシステムにおいて、
3次元のオーサリングシーン上に表示された複数のオブジェクト表現を備える3次元のオーサリングシーンを表示するステップであって、前記オブジェクト表現の1つは、3次元のエクスペリエンスシーンであり、前記3次元のエクスペリエンスシーンは、(i)少なくとも一人のオーサが前記第1のコンピュータシステムを使用して、その上で前記再生可能なシーンを生成することを可能にし、(ii)エンドユーザがその上で前記再生可能なシーンを再生することを可能にするように構成されている、表示するステップと、
ユーザアクションに応じて、前記オーサリングシーンにおいて表示された前記オブジェクト表現の幾つかを、前記エクスペリエンスシーンへ移動させるステップと、
ユーザアクションに応じて、前記再生可能なシーンを生成するために、前記エクスペリエンスシーンにおいて移動させられた前記オブジェクト表現を整理するステップと、
ユーザアクションに応じて、前記3次元のオーサリングシーン又は前記3次元のエクスペリエンスシーンにおいて表現された複数のオブジェクトのコンフィグレーションを設定するステップであって、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オーサリングシーンから前記エクスペリエンスシーンへ移動されたとき不変であり、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オブジェクトと少なくとも別の1つのオブジェクトとの動作を含む、設定するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記オーサリングシーンにおいて表示される前記複数のオブジェクトの各々について、インスタンスを計算するステップをさらに備え、
前記移動させるステップは、複製をしないで前記オブジェクト表現を移動させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3次元のオーサリングシーンにおける視点の変化は、それに応じて、前記3次元のエクスペリエンスシーンにおける視点に影響を及ぼすことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記3次元のオーサリングシーンにおける視点は、前記3次元のエクスペリエンスシーンにおける視点に依存しないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ユーザアクションに応じて、前記オーサリングシーン又は前記エクスペリエンスシーンにおいて表現されるオブジェクトを構成するための複数のローカルツールの1つのセットを、前記オーサリングシーン又は前記エクスペリエンスシーンに表示するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記3次元のオーサリングシーン又は前記3次元のエクスペリエンスシーンを構成するための複数のグローバルツールの1つのセットを表示するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
複数のローカルツールまたは複数のグローバルツールは、複数のオブジェクトであり、前記複数のオブジェクトのそれぞれの表現が表示されることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記整理するステップにおいて、
視点は前記エクスペリエンスシーンに入り、前記エクスペリエンスシーン及び前記エクスペリエンスシーンの上に移動させられた前記オブジェクト表現のみを表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記表現を表示するステップは、ビルドタイムにおいて実行され、
前記移動させるステップ及び前記整理するステップは、ランタイムにおいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記オブジェクトは、3次元のモデル化されたオブジェクトであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成するコンピュータプログラムをその上に記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは第1のコンピュータに、
3次元のオーサリングシーン上に表示された複数のオブジェクト表現を備える3次元のオーサリングシーンを表示するステップであって、前記オブジェクト表現の1つは、3次元のエクスペリエンスシーンであり、前記3次元のエクスペリエンスシーンは(i)少なくとも一人のオーサが前記第1のコンピュータシステムを使用して、その上で前記再生可能なシーンを生成することを可能にし、(ii)エンドユーザがその上で前記再生可能なシーンを再生することを可能にするように構成されている、表示するステップと、
ユーザアクションに応じて、前記オーサリングシーンにおいて表示された前記オブジェクト表現の幾つかを、前記エクスペリエンスシーンへ移動させるステップと、
ユーザアクションに応じて、前記エクスペリエンスシーンにおいて移動させられた前記オブジェクト表現を整理するステップと、
ユーザアクションに応じて、前記3次元のオーサリングシーン又は前記3次元のエクスペリエンスシーンにおいて表現された複数のオブジェクトのコンフィグレーションを設定するステップであって、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オーサリングシーンから前記エクスペリエンスシーンへ移動されたとき不変であり、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オブジェクトと少なくとも別の1つのオブジェクトとの動作を含む、設定するステップ
を実行させるコンピュータプログラムであることを特徴とするコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項12】
再生可能なシーンを生成するオーサリングシステムであって、
第1のコンピュータシステムと、
前記第1のコンピュータに関連付けられたディスプレイであって、3次元のオーサリングシーン上に表示された複数のオブジェクト表現を備える3次元のオーサリングシーンを表示するためのディスプレイであり、前記オブジェクト表現の1つは、3次元のエクスペリエンスシーンであり、前記3次元のエクスペリエンスシーンは(i)少なくとも一人のオーサが前記第1のコンピュータシステムを使用して、その上で前記再生可能なシーンを生成することを可能にし、(ii)エンドユーザがその上で前記再生可能なシーンを再生することを可能にするように構成されている、前記ディスプレイと、
ユーザアクションに応じて、前記オーサリングシーンにおいて表示された前記オブジェクト表現の幾つかを、前記エクスペリエンスシーンへ移動させるハプティックデバイスとを備え、
前記第1のコンピュータシステムは、前記ハプティックデバイスにおけるユーザアクションに応じて、前記エクスペリエンスシーンにおいて移動させられた前記オブジェクト表現を整理するように構成され、
前記第1のコンピュータシステムは、ユーザアクションに応じて、前記3次元のオーサリングシーン又は前記3次元のエクスペリエンスシーンにおいて表現された複数のオブジェクトのコンフィグレーションを整理するように構成され、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オーサリングシーンから前記エクスペリエンスシーンへ移動されたとき不変であり、1つのオブジェクトの前記コンフィグレーションは、前記オブジェクトと少なくとも別の1つのオブジェクトとの動作を含む、
ことを特徴とするオーサリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータシステムに使用する3次元のシーン、ビデオゲーム、バーチャルリアリティ、シミュレーション等の、再生可能なコンテンツを生成するためのオーサリングツールの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
オーサリングシステムは、3次元(3D)のシーン又はビデオゲーム等の、シミュレーション領域において、オーサにオブジェクトを構成させることができるツールの収集を含むことが知られている。オーサは、例を挙げると、オブジェクトの通常の、及び通常でない動きを指定するオブジェクトを構成できる。オーサリングシステムによって提供される最終結果は、例としてお客様又は観客であるエンドユーザによって再生可能であるコンテンツである。典型的には、この再生可能なコンテンツは、専用のインタープリターにロードされなければならない。
【0003】
一般に、3Dシーンは、イメージ又はアニメの3D動画を生成するために、バックグラウンドに位置付けられた1つ又は複数の3Dオブジェクトを備える。これらの3Dオブジェクト及びバックグラウンドは、3Dシーンのグラフィック要素を形成する。
【0004】
3Dシーンは、外観に影響を与える複数の特徴を、さらに具体化する。複数の特徴の第1のカテゴリは、複数のタイプ及び複数の光源の位置によって形成される。例えば、オブジェクト上の、シャドウ上の鏡面反射のように、シーンにおける違う効果を生むという要求の通りに使用され得る。複数の特徴の別のカテゴリは、3Dシーンの視点を備える。そして、ビューアの関連する視点を表現し、カメラを通して見られたであろうとして見える。そして、3D空間において変化され得る(1つは、視点が動かされると言うこともできる)。何故なら、視点の変化は、シーンがビューアにどのように見えるのかを修正するからである。
【0005】
3Dシーンにおけるオブジェクトは、色彩、テクスチャ及び/又は素材の組み立て等の特徴を有することができる。そして、オブジェクト及び3Dシーンは、どのようにビューアに見えるのかに影響を及ぼす。3Dシーンの表現は、レンダリング(3Dレンダリングとも呼ばれる)の結果である。そして、イメージ又はアニメの3D動画を表すデータからのイメージ生成し、モデルを形成する方法として通常特徴付けられる。
【0006】
従来のシステムは、その目的のために具体的にデザインされた3Dシーンを生成していて、2次元(2D)/3次元の混在のユーザインターフェイスに寄っている。オーサは、シーンを組み立てている間、2Dユーザインターフェイスの中に没入している。それから、オーサは、3Dシーンを体験するため、すなわち、3Dシーンを再生するため、3Dシーンにスイッチする。2Dユーザインターフェイスは、古典的なインターフェイスである。例えば、グラフィカルユーザインターフェイス(すなわち、GUI)は、ユーザ選択可能アイコンの1つのセットを含む、ボトム及びサイドのツールバー等の標準メニューバーを有する。各アイコンは、1つ又は複数の操作又は機能を関連付けられている。
【0007】
従って、オーサは、しばしば、3Dシーンを生成するとき、3Dシーンにおいて表示される結果が予想された結果であるかをチェックできるため、2Dユーザインターフェイスから3Dユーザインターフェイスへスイッチする必要がある。これは、ユーザにとって、煩わしいタスクである。何故なら、時間がかかり、人間工学的でないからである。
【0008】
さらに、3Dシーンを効率よく生成するため、オーサは、2Dユーザインターフェイスと3Dユーザインターフェイスとの間を行ったり来たりするのを制限するために、かなりの量の知識、トレーニング及び専門技術を取得する必要がある。結果として、従来システムを使用する3Dシーンの生成は、遅く、困難な作業である。
【0009】
さらに、2Dユーザインターフェイスのワークスペースは、有限なサイズである。結果として、ボトム及びサイドのツールバー等の標準メニューバーの機能の数は、制限される。それ故、オーサは、複雑なメニューとサブメニューとの間を行き来することを強いられる。それらのメニューは、理解することが困難であり、従って、再生可能なシーンのデザインについて、かなりの量の知識、トレーニング及び専門技術が再度必要となる。
【0010】
このように、上記で簡潔に議論された問題の所在の限界により、オーサリングシステムにおいて再生可能なシーンを生成する方法は、必要である。その方法は、人間工学を改善し、及び再生可能なシーンの制作時間を減少させる。
【発明の概要】
【0011】
一実施形態において、本発明は、オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成する方法であって、3次元のオーサリングシーン上に表示された複数のオブジェクト表現を備える3次元のオーサリングシーンを表示するステップであって、オブジェクト表現の1つは、3次元のエクスペリエンスシーンであることと、ユーザアクションに応じて、オーサリングシーンにおいて表示されたオブジェクト表現の幾つかを、エクスペリエンスシーンへ移動させるステップと、ユーザアクションに応じて、エクスペリエンスシーンにおいて移動させられた複数のオブジェクト表現を整理するステップとを備えることを特徴とする方法を提供する。
【0012】
一実施形態において、本発明に従って、オーサリングシステムにより再生可能なシーンの生成する方法は、1つ又は複数の以下の機能である。
【0013】
オーサリングシーンにおいて表示された複数のオブジェクトの各々について、インスタンスを計算するステップをさらに備え、移動させるステップは、複製をしないでオブジェクト表現を移動させることをさらに備える。
【0014】
ユーザアクションに応じて、3次元のオーサリングシーン又は3次元のエクスペリエンスシーンにおいて表現された複数のオブジェクトのコンフィグレーションを設定するステップをさらに備え、1つのオブジェクトのコンフィグレーションは、オーサリングシーンからエクスペリエンスシーンへ移動したとき、不変になる。
【0015】
オブジェクトのコンフィグレーションは、少なくとも、もう1つのオブジェクトによりオブジェクトの動作を備える。
【0016】
3次元のオーサリングシーンにおける視点の変化は、それに応じて、3次元のエクスペリエンスシーンにおける視点に影響を及ぼす。
【0017】
3次元のオーサリングシーンにおける視点は、3次元のエクスペリエンスシーンにおける視点に依存しない。
【0018】
ユーザアクションに応じて、オーサリングシーン又はエクスペリエンスシーンにおいて表現されるオブジェクトを構成する、オーサリングシーン又はエクスペリエンスシーンにおける複数のローカルツールの1つのセットを表示する。
【0019】
3次元のオーサリングシーン又は3次元のエクスペリエンスシーンを構成する、複数のグローバルツールの1つのセットを表示する。
【0020】
複数のローカルツール又は複数のグローバルツールは、複数のオブジェクトであり、複数のオブジェクトのそれぞれの表現は、表示される。
【0021】
整理するステップにおいて、視点は、エクスペリエンスシーン及びエクスペリエンスシーンの上に移動させられたオブジェクト表現だけを表示する、エクスペリエンスシーンに入る。
【0022】
表現を表示するステップは、ビルドタイムにおいて実行され、移動及び整理するステップは、ランタイムにおいて実行される。
【0023】
オブジェクトは、3次元のモデル化されたオブジェクトである。
【0024】
本発明は、オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成するコンピュータプログラムが、コンピュータに、本発明の方法を実行させる符号化手段を備えたことを特徴とするコンピュータプログラムを、さらに提案する。
【0025】
本発明は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体が、コンピュータ読み取り可能記憶媒体上に記録されたコンピュータプログラムを有し、オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成するコンピュータプログラムが、コンピュータに、本発明の方法を実行させる符号化手段を備えたことまで考慮する。
【0026】
本発明は、再生可能なシーンを生成するオーサリングシステムであって、本発明の方法を実行する手段を備えたことを特徴とするオーサリングシステムも考慮する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
次に、本発明を実施するシステムについて、非限定的例として、添付の図面を参照して説明する。
【0028】
図1】本発明を実施する再生可能なシーンを生成するプロセスを示すフローチャートである。
図2】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図3】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図4】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図5】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図6】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図7】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図8】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図9】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図10】本発明に従って再生可能なシーンを生成するプロセスを示す図の例である。
図11】ポータルを生成する手段の例を示す概略図である。
図12】本発明の実施に適合されるクライアントワークステーションのアーキテクチャの例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、オーサリングシステムにより再生可能なシーンを生成する方法を指し示している。再生可能なシーンは、オーサによって生成される。再生可能なシーンは、エンドユーザが相互にやりとりしたり、遊戯したりするのを許可されることによる、3次元(3D)のシーンである。本発明にかかる方法は、オーサへ3Dオーサリングシーンを表示するステップを備える。3Dオーサリングシーンは、3D空間である。オーサは、再生可能なシーンに不可欠な要素になるだろうオブジェクトを集めて、(オプションとして)構成する。3Dオーサリングシーンは、その上に表示されるオブジェクト表現を備え、オブジェクト表現の1つは、3次元のエクスペリエンスシーンである。3Dエクスペリエンスシーンは、3D空間であり、オーサは、再生可能なシーンを生成する。そして、エンドユーザは、再生可能なシーンを再生することを許可される。方法はオーサリングシーンにおいて表示されるオブジェクト表現の幾つかを、オーサアクションに応じてエクスペリエンスシーンへ移動させるステップをさらに備える。それから、さらにオーサアクションに応じて、エクスペリエンスシーンに移動されたオブジェクト表現は、整理される。
【0030】
本発明にかかる方法は、3Dオーサリングシーン(すなわち、オーサリングユーザインターフェイス)と3Dエクスペリエンスシーンとの間の永続的なイマージョン(immersion)を有利に提供し、エンドユーザは、再生可能なシーンを再生する。再生可能なシーンは、エンドユーザに対してのオーサによって、デザインされたシーンである。実質的に、3Dエクスペリエンスシーンは、3Dオーサリングシーンのオブジェクトである。それは、それ故3Dオーサリングシーンに不可欠な要素である。その結果として、3Dオーサリングシーンと3Dエクスペリエンスシーンとの間を行ったり来たりすることは、シームレスな手段で制作される。その結果、オーサは、再生可能なシーンを生成している間、同じ3D空間(オーサリングスペース)に没入したままにできる。このとき、それ故、従来のオーサリング2Dユーザインターフェイスと再生可能なシーンとの間をスイッチする手間を取り除く。言い換えれば、オーサは、オーサリングシーン及びエクスペリエンスシーンを同時に使用し、見ることができ、シームレスな手段において、その上で動作することができる。
【0031】
さらに、本発明にかかる方法は、エクスペリエンスについてどんな空間も失わない3Dオーサリングシーンで利用できる無限な3D空間を提供する。これは、シームレスな手段における2つの空間の間の分離のおかげの可能性がある。有利に、ユーザは、再生可能なシーンを生成する人間工学を改善するツール及びオブジェクトを設置する、制限のない空間を有する。
【0032】
説明のために、3D空間は、座標系で定義される3次元の領域であり、一般的に、カルテシアン座標である。3D空間は、幾何モデルを包含できる。ちなみに、3次元の空間を表す他の方法は、存在する。
【0033】
図1は、再生可能なシーンを生成するプロセスのフローチャートが、示されている。ここで留意すべきは、図1の参照で表されている以下のプロセスは、再生可能なシーンを生成する具体的な方法に関連し、特に、ステップ110〜120におけるポータルの計算である。それとは別に、上記プロセスの表示は、本発明を理解するのに役立つだろう。
【0034】
図1のプロセスは、ビルドタイム(ステップ100,110,120を備える)及びランタイム(ステップ200〜260)において、広く、分解される。
【0035】
ビルドタイムは、特に、ステップ100〜120の処理を備え、主として、ポータルの計算専用である。これらのステップ100〜120は、望ましくは、ビルドタイムの間に
起こる。したがって、繰り返しは避けられる。
【0036】
ポータルの概要は、ビデオゲームでよく知られている。ポータルは、しばしば、室内のシーン(典型的に、多すぎるオブジェクトが描かれているとき)の誇張のレンダリングを最適化するのに有用である。しかし、ポータルも、ゲームで別の場所を通してゲートを作成するのに使用される。重要なことには、ポータルは、シーンのサブパートのレンダリングの基礎のマッピングだけでない(テクスチャへの描画と言われる)。実質的に、ポータルは、シーンの別の部分のために実際のウィンドウに表示する。そのため、ポータル内に表示された眺めは、ウィンドウの外側のカメラ視点により変化する。ポータルの概要は、ポータルの片側からポータルの他の側へのオブジェクトの移動を考慮に入れる。
【0037】
図1で表現されているプロセスは、3Dオーサリングシーンの表示(100)から始める。3Dオーサリングシーンは、3Dシーンである。オーサは、再生可能なシーンに不可欠な要素になるだろうオブジェクトを集めて、(オプションとして)構成する。3Dシーンは、オブジェクトが、位置付けられる3D保存場所空間として特徴付けられる。
【0038】
次に、ステップ110では、3Dエクスペリエンスシーンを生成するオブジェクトのインスタンスが、計算される。オブジェクトは、バックグラウンド、照明等の3Dエクスペリエンスシーンの数個の特徴を具体化する必要な命令を備える。3Dエクスペリエンスシーンを生成するオブジェクトのインスタンス化は、技術分野で周知のように、実行される。
【0039】
3Dエクスペリエンスシーンを生成する3Dオブジェクトを、インスタンス化すると、その表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示されることが可能である(ステップ120)。3Dエクスペリエンスシーンは、オーサリングシーンのオブジェクトであり、それ故、それは、3Dオーサリングシーンに不可欠な要素になる。そして、オーサは、シームレスな手段で、3Dオーサリングシーンと3Dエクスペリエンスシーンとの間を、有利に行ったり来たりすることができる。これは、ポータルを経由して、達成され得る。換言すれば、カメラは、3Dオーサリングシーンから3Dエクスペリエンスシーンへ行き来できる。
【0040】
3Dエクスペリエンスシーンの表現は、3Dオーサリングシーンで生成されたポータルエフェクトを経由して、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。オブジェクトは、3Dオーサリングシーンにおいてインスタンス化され、3Dオーサリングシーンから3Dエクスペリエンスシーンへ移動されることが可能であり、従って、ポータルを通して見られることが可能である。
【0041】
ところで、図11を参照すると、ポータルを生成する手段が示されている。図11に示される手段は、3Dオーサリングシーン1110及び3Dエクスペリエンスシーン1120の両方の、正確に同じ視点からのレンダリングに依存する。各シーンは、RGB(赤、緑、青)カラーモデルの情報を格納するそれ自身のRGBバッファを有する。
【0042】
3Dエクスペリエンスシーンは、3Dエクスペリエンスシーン1140の制限されたビューを提供するため、マスク1130(又はポータルマスク)と一体化する。すなわち、3Dエクスペリエンスシーンのたった一部分だけ見れる。3Dエクスペリエンスシーン1140の制限されたビューは、マスク1130の表現により3Dエクスペリエンスシーン1120の表現をピクセルごとに増やすことによって、取得されることが可能である。
【0043】
3Dオーサリングシーン1110も、マスク1130の(白い)エリア1132と合致する、空の(ブラックの)エリア1152を有する3Dオーサリングシーン1150を取得するため、同じマスク1130と一体化する。3Dオーサリングシーン1110の表現は、それ故修正され、この修正は、マスク1130の表現により3Dオーサリングシーン1110の表現をピクセルごとに減らすことによって、取得されることが可能である。
【0044】
最終的に、ポータルの効果を経由して、その上に表示された3Dエクスペリエンスシーン1160の表現を有する3Dオーサリングシーンの表現は、修正された3Dオーサリングシーン1150のピクセルにより3Dエクスペリエンスシーン1140の制限されたビューのピクセルを増やすことによって、生成される。
【0045】
図2は、図1のプロセスのステップ100〜120の結果のグラフィカルユーザインターフェイス(すなわちGUI)におけるビューの例を示す。GUIは、標準メニューバー2010、及びボトム、ツールバー2020を有する。このメニューバー及びツールバーは、ユーザ選択可能アイコン2012,2014の1つのセットを含み、各アイコンは、1つ又は複数の操作又は機能を関連付けられている。例えば、GUIにおいて表示される3Dオーサリングシーン2000の3Dオリエンテーションを容易にする操作又は機能である。GUIは、GUIにおいて機能の選択などのアクションを実行するオーサによって使用されるカーソル2040(一般的な手の形をした)を、さらに表示する。カーソルは、キーボード、マウス、スタイラスペン又は同種のハプティックデバイスを経由して操作されることができる。変形例においては、オーサは、GUIに表示されたタッチセンシティブスクリーンを経由してGUIにおけるアクションを実行することもできる。
【0046】
3Dオーサリングシーン2000は、ポータル2100を備え、3Dエクスペリエンスシーン2200の表現を、表示する。3Dエクスペリエンスシーンは、例えば冷蔵庫2210のように、その上のデフォルトによって表示された1つ又は数個のオブジェクトを備える。重要なことに、3Dオーサリングシーンにおける視点の変化は、それ故に3Dエクスペリエンスシーンにおける視点に影響を及ぼす。実質的に、ポータル2100は、別のシーン2200の別の部分のためのリアルウィンドウを表示する。だから、ポータルの内側に表示されている眺めは、ポータルの外側の視点により変化する(3Dオーサリングシーンの視点により)。
【0047】
加えて、3Dオーサリングシーン2000は、3次元のオーサリングシーン又は3次元のエクスペリエンスシーンを構成する複数のグローバルツールの1つのセットをさらに備えることができる。これらのグローバルツールは、例えば、1つ又は複数の、操作又は機能と関連付けられることができる。しかし、それだけではなく、再生可能なシーン2032にトリガでき、エクスペリエンスシーン2034を保存でき、オブジェクトライブラリにおいて表示されているオブジェクト2038を検索でき、3Dエクスペリエンスシーン2036に入ることができ、GUIにおいて表示された3Dオーサリングシーン2000の3Dオリエンテーション2050を容易にできる。3Dエクスペリエンスシーンに入ることは、オーサだけがエクスペリエンスシーンを見ることを意味する。言い換えれば、3次元のオーサリングシーンにおける視点及び3次元のエクスペリエンスシーンにおける視点は、独立している。
【0048】
実際には、グローバルツール2032,2034,2036,2038は、オブジェクトであり、オブジェクトのそれぞれの表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。好ましくは、これらのオブジェクトは、3Dオーサリングシーンに不可欠な要素であり、それ故、オーサリングシーンが表示する間、すなわちビルドタイム100〜120の間、インスタンス化される。ちなみに、グローバルツールは、典型的には3Dエクスペリエンスシーンへ入った後、3Dエクスペリエンスシーンにおいて表示されることもできる。
【0049】
グローバルツールは、図3で示されたように、複数のサブ機能の1つのセットを提供することもできる。オーサは、グローバルツール2050の上の動作によって(例えば、カーソル2040によりグローバルツール上のクリックによって)、グローバルツール2050を選択する。それから、グローバルツールは、複数のユーザ選択可能機能2062〜2068の1つのセットを備えるメニュー2060を示す。メニュー2060を形成する各ユーザ選択可能機能2062〜2068は、オブジェクトであることが可能であり、オブジェクト表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。
【0050】
図1を参照すると、再生可能なシーンを生成するプロセスのビルドタイム(100〜120)が、達成され、プロセス200〜260のランタイムを、図2〜10を参照して、これから述べる。
【0051】
ステップ200において、オーサは、3Dオーサリングシーンにおいて表現されるために、オブジェクトを選択する。ここで、複数のオブジェクトの様々な選択スキームが、利用可能であり、複数のオブジェクトのセットのリストを通したオーサアクション上の選択、又はオーサリングシーンにおいて直接表示されるオブジェクト表現の1つのセットを通した選択を含む。どんな選択スキームでも、コンボボックス、アイコン、特別コマンド、又は右クリック等のユーザインターフェイスのどんな種類によっても、実行することができる。
【0052】
好ましくは、オブジェクトの選択は、図4に示されたように、複数のオブジェクトの1つのセットを提供する検索ツール2038を経由して実行される。提案される例では、オーサは、要求されたオブジェクト(例えば、ピンク)を識別する働きをする検索ツールにおいて、識別情報を入力する。識別情報の入力に応答して、検索ツールは、オブジェクト2300の1つのセットに表示する。表示されたオブジェクトは、実際は、データベースの等の保存場所に保存されるオブジェクトである。このために、検索ツールは、識別情報に関連している保存場所におけるすべてのオブジェクトを識別するデータベースのリレーショナルプロパティを使用することが可能である。オブジェクトが、識別されると、それらの表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。そして、オブジェクト2300の表現の1つのセットは、示される。最終的に、オーサは、3Dオーサリングシーンにおいて表現されることを希望するオブジェクトを選択する。
【0053】
さらに、各オブジェクト表現は、前もって計算されることができる。これは、計算時間を削減できる。表現を前もって計算することは、可能であり、少なくとも、保存場所で繰り返して使用されると思われている表現の幾つかについて、可能である。そのような、この前もって計算された表現は、何もしないで計算され、及びアクセスのために、格納されることができる。与えられた表現が、表示されることであっても、すでに格納された表現の間で、最初に検索されるだろう。そして、表示されている表現が、存在していなくても、その後、計算されるだろう。
【0054】
図1を参照すると、オーサがオブジェクトを選択すると、選択されたオブジェクトのインスタンスは、計算される(ステップ210)。インスタンスの計算は、技術分野で周知のように、実行される。
【0055】
それから、選択されたオブジェクト表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される(ステップ220)。これは、結局インスタンス化されたオブジェクト表現を表示する、と言うことになる。
【0056】
実際には、オブジェクトは、3次元のモデル化されたオブジェクトである。3Dモデル化されたオブジェクトは、3D空間におけるオブジェクトの描画である。3Dモデル化されたオブジェクトは、基本的に形状が生成されるところの(仕様書)(定義)を参照する。3Dモデル化されたオブジェクトは、従って、3Dオブジェクトを示す数学的な描画である。すなわち、3D空間における点の集まりは、三角形、線、曲がっている面等の様々な幾何学的な構成要素によって結合される。3Dモデル化されたオブジェクトは、3Dモデル化されたオブジェクトの3D表現によって、表現される。
【0057】
図5は、ステップ220の表示を指し示す。ユーザは、図4で示されたように、検索エンジンにより提供されたオブジェクト2302を選択する。この選択されたオブジェクトのインスタンスは、計算され、このオブジェクト表現2400は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。選択されたオブジェクトが、ヒョウの3Dモデル化されたオブジェクトであるように、オブジェクト2400の表現は、3D表現である。オブジェクト2400の表現が、3Dオーサリングシーンにおいて表示されてもなおかつ、選択されたオブジェクト2302が、まだ表示されていることは、明らかである。従って、数回同じオブジェクト2302を選択することが、可能であり、選択されたオブジェクトのインスタンスを計算したり、オブジェクト2400の表現と同じ数個の表現を表示したりすることが可能である。
【0058】
オブジェクトの選択のステップ(200,210,220)は、選択されたオブジェクトのインスタンスを計算したり、数回連続して実行されることが可能である選択されたオブジェクトを表示したりする。ところで、オーサは、オーサリングシーンにおいて、再生可能なシーンを生成する必要性のあるすべてのオブジェクトを格納することが可能である。有利に、3Dオーサリングシーンは、オブジェクトを一時的に格納するため、又はオーサにとって最善の手段でそれを整理するため、無制限の空間を提供する(例えば、オブジェクトの大きさ又はオブジェクトの形によって)。そして、再生可能なシーンを生成する人間工学を改善する。
【0059】
次に、ステップ230において、オーサは、オーサリングシーンにおいて表示されたオブジェクト表現をエクスペリエンスシーンへ移動させる。好ましくは、オブジェクトの移動は、数個の手段により、例えばドラッグアンドドロップと呼ばれる技術の使用により、実行され得る。別の方法として、オーサは、カットアンドペーストと呼ばれる同じ従来技術の採用により、同じ結果を達成することが可能である。
【0060】
重要なことには、オブジェクトが、3Dオーサリングシーンから3Dエクスペリエンスシーンへ移動されるとき(及び逆に)、オブジェクトのインスタンスは、不変になる。何故ならば、移動されたオブジェクト及び3Dエクスペリエンスシーンの両方は、共通の3Dオーサリングシーンにおいてインスタンス化されたオブジェクトだからである。さらに、オブジェクト(及びそのインスタンス)の表現は、オブジェクトが、オーサリングシーンからエクスペリエンスシーンへ移動する場合、又はエクスペリエンスシーンからオーサリングシーンへ移動する場合は、複製されない。言い換えれば、オブジェクトの単一のインスタンスは、1つのシーンから他のシーンへ複製しないで移動される。
【0061】
有利に、これは、追加の計算が必要ないので、他のシーンの中での1つのシーンのために生成されるコードの断片をより共有し易しくさせる。従って、本発明のプロセスを実行するコンピュータ化されたシステムのコンピュータによるリソース(ランダムアクセスメモリ、セントラルプロセッシングユニット)の消費の制限をより緩和させる。
【0062】
これから参照する図6では、新しいオブジェクト2402は、3Dオーサリングシーン上で表現される。オーサは、車という識別情報に関連するオブジェクトの検索も実行され、ユーザは、オブジェクト2304を選択している。
【0063】
参照する図7では、オーサは、オーサリングシーンにおいてこれから表現される(2406)、オブジェクト2304を選択したところである。ユーザは、3Dオーサリングシーン2000から3Dエクスペリエンスシーン2200へのオブジェクト2402の移動を始める。そして、オブジェクトは、3Dエクスペリエンスシーンにおいて、これから位置付けられ、もはや、3Dオーサリングシーンへ属しない。
【0064】
ユーザは、オブジェクト2402が、3Dオーサリングシーンにおいて位置付けられると、ローカルツール2460の1つのセットの表示を、さらに、トリガする。これらのツールは、ローカルツールと呼ばれる。何故ならば、それらは、1つのオブジェクト2402だけのコンフィグレーションのために設けられるからである。これらのツールの表示は、カーソルがオブジェクトを超えている場合に、ハプティックデバイス上で右クリックを実行すること等により、技術分野で周知のように伝送されることが可能である。ローカルツール2460は、ユーザ選択可能な機能2462〜2468のセットを提供する。そして、図3の関連で議論されたユーザ選択可能な機能2062〜2068と同じであることが可能である。同様に、ローカルツール2460の1つのセットの各ユーザ選択可能な機能2462〜2468は、オブジェクトであることが可能である。オブジェクト表現は、3Dオーサリングシーンにおいて表示される。さらに、図7に示されるように、ローカルツール2460は、3Dエクスペリエンスシーンにおいて表示されることが可能である。さらに、ツールのセットは、オブジェクトが、3Dエクスペリエンスシーンにある場合、呼び出されることが可能である。
【0065】
図8を参照にすると、オブジェクト2402は、これから3Dエクスペリエンスシーン2200において没入される。すなわち、オブジェクト2402の移動は、終わる。言い換えれば、オブジェクト2402は、3Dエクスペリエンスシーンにドロップされる。
【0066】
オブジェクト表現の反対側の移動は、考慮されることが可能であると理解することができる。すなわち、3Dエクスペリエンスシーンにおいて、3Dオーサリングシーンに位置付けられたオブジェクトを移動させることである。
【0067】
図9は、同じ3Dオーサリングシーン2000及び3Dエクスペリエンスシーン2200を、変化してしまった視点を除き、図8中のように、示す。3Dモデル化されたオブジェクト2036,2050,2038,2400及び2406の3D表現は、新しい視点に示されたのを除いて、図8で表示されたものと同等である。
【0068】
これから参照する図1では、オーサは、3Dエクスペリエンスシーンにおいて移動されたオブジェクトの1つの位置、又はコンフィグレーションを修正しようと希望できる。
【0069】
ステップ240において、オーサは、3Dエクスペリエンスシーンだけを見る場合、オーサは、3Dエクスペリエンスシーンに入ると決めることができる。3Dエクスペリエンスシーンに入ることに対して、オーサは、グローバルツールのオブジェクト2036によって表現された専用の機能にトリガできる。そして、視点は、エクスペリエンスシーン及びエクスペリエンスシーン上に移動されたオブジェクト表現だけを表示するエクスペリエンスシーンの中に入る。従って、
3Dオーサリングシーンにおける視点及び3Dエクスペリエンスシーンにおける視点は、独立している。
【0070】
図10は、GUIにおいてビューの例を示し、3Dエクスペリエンスシーン2200だけが、表示される。オーサは、完全にエクスペリエンスシーンにおいて没入され、オーサは、どんな視点でも、ポータル及び3Dオーサリングシーンを見ることはないだろうということを意味する。オーサは、アイコン2036aにより表現された機能をトリガすることによって、3Dエクスペリエンスシーンから抜け出すことが可能である。アイコン2036aは、図2で示されるオブジェクト2036ではないことが理解される。実質的に、オブジェクト2036は、オーサが、3Dエクスペリエンスシーン上にオブジェクト2036を移動させる場合に限り、3Dエクスペリエンスシーンに不可欠な要素である。
【0071】
次に、ステップ250において、オーサは、図10上に表現されたオブジェクト2402を構成するため、ローカルツール2460の1つを使用できる。オブジェクトのコンフィグレーションは、制限されない、型及び光源の位置、カラー、テクスチャ及び/又は素材の組み立てを含む。そして、どのようにオブジェクトがレンダリングされるかに影響され、オブジェクトの動き等に影響される。オブジェクトの動きは、アクションを備え、ユーザは、再生可能なシーンを再生する場合、オブジェクト上で実行することが許可される。動きは、オブジェクトと少なくとももう1つのオブジェクトとの間のインタラクションにさらに特徴付けることができる。例えば、オブジェクトが冷蔵庫2210の近くに来ると、そのドア開くことが可能である。
【0072】
それから、ステップ260において、オーサは、再生可能なシーンを生成するため、3Dエクスペリエンスシーンにおいて、オブジェクトの移動された表現を整理する。整理とは、3Dエクスペリエンスシーンにおいて移動されたオブジェクト表現が、オーサの計画により整列されることを意味する。整理は、3Dエクスペリエンスシーンにおいて、オブジェクトの位置を顕著に含むが、オブジェクトのコンフィグレーション及び動きもさらに含む。
【0073】
上記方法は、CAD/CAM/CAEシステム又は変化する視点からのオブジェクトのビューの表示に使用された任意のシステムにより特徴付けられることが可能な、どんな構成においても、どんなオブジェクトにも適用できると理解されることができる。本発明は、デジタル電子回路又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせにおいて実装されることができる。本発明の装置は、プログラマブルプロセッサによる実行のためのマシン可読記憶装置において有形的に実施されたコンピュータプログラム製品において実装されることができる。また、本発明の方法ステップは、入力データ及び出力の生成での操作により本発明の機能が実行するための命令からなるプログラムを実行するプログラマブルプロセッサにより実行されることができる。
【0074】
本発明は、有利に、1つ又は複数のコンピュータプログラムにおいて実装されることができる。プログラムは、データ記憶システム、少なくとも1つの入力装置及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信するように、及びデータ記憶システム、少なくとも1つの入力装置及び少なくとも1つの出力装置へデータ及び命令を送信するように、結合された少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で、実行可能である。アプリケーションプログラムは、高度手続き型プログラミング言語又はオブジェクト指向プログラミング言語、又は望むなら、アセンブリ言語又はマシン言語において実装されることができる。そして、いずれの場合でも、コンピュータ言語は、コンパイラ型言語、又はインタープリタ型言語でよい。
【0075】
図12は、例えば、ユーザのワークステーション等のクライアントコンピュータシステムを示す。クライアントコンピュータは、インターナルコミュニケーションBUS1200へ接続されたセントラルプロセッシングユニット(CPU)1201と、バスに接続されるランダムアクセスメモリ(RAM)1207も備える。クライアントコンピュータは、グラフィカルプロセッシングユニット(GPU)1211をさらに提供する。GPUは、BUSに接続されたビデオランダムアクセスメモリ1210に関連付けられる。ビデオRAM1210も、フレームバッファとして技術分野で周知である。大容量記憶装置コントローラ1202は、ハードドライブ1203のように、大容量メモリ装置へのアクセスを管理する。コンピュータプログラム命令及びデータを有形的に実施するため適切な大容量メモリ装置は、不揮発性メモリのすべての形を含む。そして、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置、磁気ディスク、内部ハードディスク、取り外し可能ディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROMディスク1204等の、例に挙げる半導体メモリ装置による手段を含む。前述のどんなものも、特殊設計ASIC(特定用途向け集積回路)で補うこと、又はそこに組み込まれることができる。ネットワークアダプタ1205はネットワーク1206へのアクセスを管理する。クライアントコンピュータは、カーソル制御装置、キーボード又は同種のハプティックデバイスも含むことができる。カーソル制御装置は、ユーザが、ディスプレイ1208上のどんな要求された位置においてもカーソルを選択して位置付けることを、許可するようにクライアントコンピュータで使用される。さらに、カーソル制御装置は、様々なコマンド及び入力制御信号を選択することをユーザに許可する。カーソル制御装置は、システムへの入力制御信号のための複数の信号発生装置を含む。典型的に、カーソル制御装置は、信号を発生するのに使用されるマウスのボタン、マウスであり得る。
【0076】
本発明の好ましい実施形態は、説明された。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が、作成されることができると理解されるだろう。それ故、他の実装形態は、以下の請求項の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12