特許第6073089号(P6073089)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フランケ・カフェーマシーネン・アー・ゲーの特許一覧

特許6073089コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ
<>
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000002
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000003
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000004
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000005
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000006
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000007
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000008
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000009
  • 特許6073089-コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6073089
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】コーヒーメーカーおよびコーヒー抽出アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20170123BHJP
【FI】
   A47J31/44 100
【請求項の数】16
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-183291(P2012-183291)
(22)【出願日】2012年8月22日
(65)【公開番号】特開2013-43090(P2013-43090A)
(43)【公開日】2013年3月4日
【審査請求日】2015年8月21日
(31)【優先権主張番号】10 2011 110 793.6
(32)【優先日】2011年8月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512218854
【氏名又は名称】フランケ・カフェーマシーネン・アー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】FRANKE KAFFEEMASCHINEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120352
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100126930
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 隆司
(72)【発明者】
【氏名】マリアノ・トゥーリ
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ・ヴェッテルリ
【審査官】 木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0011272(US,A1)
【文献】 欧州特許第01774883(EP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒーメーカーに用いられるコーヒー抽出アセンブリ(1)であって、前記コーヒー抽出アセンブリ(1)は駆動ユニット(2)と抽出モジュール(3)とを備え、
前記抽出モジュール(3)は、抽出ヘッド(6)と、上側密閉手段(7a)と、下側密閉手段(7b)とを有し、
前記抽出ヘッド(6)は前記上側密閉手段及び前記下側密閉手段によって密閉可能な円筒形の抽出チャンバ(6a)を有し、
前記駆動ユニット(2)は、少なくとも1つのリニアガイド機構(4)を有し、前記抽出ヘッド(6)が前記リニアガイド機構(4)と連結可能であることによって前記抽出ヘッド(6)は前記リニアガイド機構(4)によって前記コーヒー抽出アセンブリ(1)内を線形的に移動可能であり、
前記駆動ユニット(2)は前記リニアガイド機構(4)のためのモータ駆動部を含み、
前記抽出ヘッド(6)と、前記上側密閉手段及び前記下側密閉手段のいずれか一方と、前記抽出チャンバ(6a)とが線形的に移動できるように前記抽出モジュール(3)に配置され、
前記抽出モジュール(3)は着脱可能に前記駆動ユニット(2)に連結され、前記抽出モジュール(3)が前記駆動ユニット(2)に連結される場合、少なくとも前記抽出ヘッド(6)が前記駆動ユニット(2)の前記リニアガイド機構(4)によって線形的に移動可能であり、
前記上側密閉手段及び前記下側密閉手段の他方が、前記抽出モジュール(3)に固定されるように配置され
前記駆動ユニット(2)の前記リニアガイド機構(4)は第1の機械式連結手段を有すると共に、前記抽出モジュール(3)の前記抽出ヘッド(6)は第2の機械式連結手段を有し、前記第1の機械式連結手段及び前記第2の機械式連結手段は、前記抽出モジュール(3)が前記駆動ユニット(2)に連結される場合に、両者が機械式に連結されるように配置されることにより、線形的移動力が前記リニアガイド機構(4)を介して前記抽出ヘッド(6)に伝達可能であることを特徴とするコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項2】
前記抽出モジュール(3)の前記第2の機械式連結手段は、少なくとも1つの突起を有し、前記リニアガイド機構(4)の前記第1の機械式連結手段は前記突起を受け入れる少なくとも1つの受入部を有し、前記受入部は前記突起を着脱可能に受け入れるように形成されていることを特徴とする請求項に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項3】
前記抽出モジュール(3)の前記第2の機械式連結手段はロッド状要素として形成され、前記ロッド状要素は前記抽出ヘッド(6)の線形的移動方向に対してほぼ垂直となるように配置されていることを特徴とする請求項に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項4】
前記抽出モジュール(3)の前記第2の機械式連結手段は、前記抽出チャンバ(6a)の線形的移動方向に対して垂直に、少なくとも前記抽出チャンバ(6a)の幅にわたって延びていることを特徴とする請求項に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項5】
前記抽出モジュール(3)の前記第2の機械式連結手段は金属から形成されていることを特徴とする請求項に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項6】
前記上側密閉手段(7a)と前記下側密閉手段(7b)のいずれか一方は、使用済みの挽きコーヒーを前記抽出チャンバ(6a)から排出するための排出ラム部材として形成されることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項7】
前記抽出ヘッド(6)と、排出ラム部材として形成された、前記上側密閉手段もしくは前記下側密閉手段とは、排出ポジションにおいて、前記抽出ヘッド(6)の線形的移動方向に対して垂直をなす揺動軸を中心にして揺動できるように前記抽出モジュール(3)に配置されていることを特徴とする請求項に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項8】
前記抽出モジュール(3)は前記駆動ユニット(2)に着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項9】
前記抽出モジュール(3)は工具を用いることなく着脱可能に前記駆動ユニット(2)に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項10】
前記抽出ヘッド(6)、前記上側密閉手段(7a)及び前記下側密閉手段(7b)のうちの少なくとも1つはクイックコネクションを介して前記抽出モジュール(3)に装着されることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項11】
前記上側密閉手段(7a)及び前記下側密閉手段(7b)のうちの少なくとも1つは、液体導管に接続するためのシール付き液体導管接続口を有していることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項12】
前記駆動ユニット(2)には、互いに平行かつ離間して配置されるとともに前記モータ駆動部によって回転駆動可能な2本のスピンドルが備えられ、前記抽出モジュール(3)が少なくとも部分的に前記スピンドル(4a,4b)間に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項13】
前記抽出モジュール(3)は実質的にプラスチックから形成される、請求項1に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項14】
前記上側密閉手段(7a)と前記下側密閉手段(7b)と前記抽出チャンバ(6a)とはプラスチックから形成されていることを特徴とする請求項13に記載のコーヒー抽出アセンブリ。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載のコーヒー抽出アセンブリ(1)と、水加熱ユニットと、コーヒー粉末供給ユニットとを備え、これらが互いに連係動作するように構成され、前記コーヒー抽出アセンブリ(1)に、コーヒー粉末供給ユニットによるコーヒー粉末の供給と、水加熱ユニットによる熱湯の供給とによってコーヒー飲料がつくり出されることを特徴とするコーヒーメーカー。
【請求項16】
制御ユニットを備え、前記制御ユニットは、前記抽出モジュールに応じて、粉砕度、抽出圧力、抽出温度、抽出プロセス中の給水量、及びコーヒー粉圧縮時の対抗圧力からなるグループから少なくとも1つのコーヒー調製パラメーターを選択するように構成されることを特徴とする請求項15に記載のコーヒーメーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー抽出アセンブリおよびこのコーヒー抽出アセンブリを組み込んだコーヒーメーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コーヒー飲料を自動的につくり出すコーヒーメーカーは一般に、水加熱ユニット、コーヒー粉末供給ユニットおよびコーヒー抽出アセンブリを備えている。コーヒー飲料をつくるためには、コーヒー粉末供給ユニットからコーヒー粉末が、水加熱ユニットから熱湯がそれぞれコーヒー抽出アセンブリに供給されて、このコーヒー抽出アセンブリでコーヒー飲料調製のための抽出プロセスが行なわれる。
【0003】
代表的なコーヒー抽出アセンブリは、抽出ヘッドと、上側密閉手段と、下側密閉手段と、少なくとも1つのリニアガイド機構とを有している。抽出ヘッドはコーヒー粉末を受け入れる円筒形の抽出チャンバを含み、前記抽出チャンバは上側密閉手段および下側密閉手段によって密閉されるので、コーヒー飲料を抽出するための抽出ルームとなる。
【0004】
欧州特許公開公報第1774883号から、抽出ヘッドがリニアガイド機構と連係し、前記抽出ヘッドはコーヒー抽出アセンブリ内を案内機構によって線形的に移動できるように構成されたコーヒー抽出アセンブリが知られている。この公知のコーヒー抽出アセンブリにおいて、案内機構はモータによって回転駆動される2本のスピンドルによって形成され、これらのスピンドルによって抽出ヘッドと下側密閉手段とは上下方向に直線運動が可能となる。
【0005】
コーヒー飲料を自動につくり出すコーヒーメーカーは、特に飲食店でのドリンク部門、同じくまた個人利用としてでもよく使用されている。このようなコーヒーメーカーに組み込まれるコーヒー抽出アセンブリは、コーヒー抽出チャンバ内でコーヒー粉が圧縮され、高圧下で熱湯の作用を受けることからして、機械的に特に大きな負荷を受ける構成ユニットである。
【0006】
したがって、上記欧州特許公開公報第1774883号では、抽出ヘッドを双方のスピンドルに着脱式に取り付けて、洗浄、保守および交換のために抽出ヘッドを取り外し可能にすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許公開公報第1774883号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、洗浄作業、保守作業の容易性および特に摩耗部品の交換容易性、保守作業の短縮実施の実現、コーヒーメーカーの保守・保全コストの低減、といった要望をできるだけ可能にする、コーヒー抽出アセンブリおよびコーヒーメーカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明による、コーヒーメーカーに用いられるコーヒー抽出アセンブリでは、抽出ヘッドと、上側密閉手段と、下側密閉手段と、少なくとも1つのリニアガイド機構とが備えられ、前記抽出ヘッドは前記上側密閉手段及び前記下側密閉手段によって密閉可能な円筒形の抽出チャンバを有し、前記抽出ヘッドと前記リニアガイド機構との連係構成によって前記抽出ヘッドは前記リニアガイド機構によって前記コーヒー抽出アセンブリ内を線形的に移動可能であり、
前記コーヒー抽出アセンブリは駆動ユニットと抽出モジュールとを有し、前記駆動ユニットは前記リニアガイド機構と前記リニアガイド機構のためのモータ駆動部とを含み、前記抽出モジュールは前記抽出ヘッドと前記上側密閉手段と下側密閉手段の少なくともいずれか一方とを含み、その際、少なくとも前記抽出チャンバは線形的に移動できるように前記抽出モジュールに配置され、
前記抽出モジュールは着脱可能な形で前記駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置され、前記抽出モジュールが前記駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態で少なくとも前記抽出ヘッドは前記駆動ユニットの前記リニアガイド機構によって線形的に移動可能である。
【0010】
本発明によるコーヒー抽出アセンブリはコーヒーメーカーに組み込まれるように形成されており、抽出ヘッドと、上側密閉手段と、下側密閉手段と、少なくとも1つのリニアガイド機構とを含んでいる。抽出ヘッドは、上側密閉手段と下側密閉手段の2つの密閉手段によって密閉可能な円筒形の抽出チャンバを有している。さらに、抽出ヘッドは、リニアガイド機構と連係して、抽出ヘッドが案内機構によってコーヒー抽出アセンブリ内を線形的に移動できるように形成されている。
【0011】
従来の技術から知られているように、本発明のコーヒー抽出アセンブリによって、抽出チャンバへのコーヒー粉末が供給された後、少なくとも抽出ヘッドの線形的移動と上側ならびに下側の密閉手段による抽出チャンバの密閉とによって、抽出チャンバ内において、高圧の熱湯供給によるコーヒー飲料の抽出調製が可能となる。
【0012】
本発明の重要な点は、上記コーヒー抽出アセンブリが駆動ユニットと抽出モジュールとを有していることである。
駆動ユニットは、リニアガイド機構と、リニアガイド機構のためのモータ駆動部とを含んでいる。抽出モジュールは、抽出チャンバと、上側密閉手段と下側密閉手段の少なくともいずれか一方とを含み、その際、少なくとも抽出チャンバは線形的に移動できるようにコーヒー抽出アセンブリに配置されている。
【0013】
抽出モジュールは着脱可能な形で駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置され、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態で少なくとも上記抽出ヘッドは駆動ユニットのリニアガイド機構によって線形的に移動することが可能である。
【0014】
本発明は、保守、洗浄および摩耗部品を交換作業に容易に対処するために、コーヒー抽出アセンブリを2つの機能要素に分割することができるという本願出願人の知見に基づいている。
【0015】
駆動ユニットには、リニアガイド機構と、リニアガイド機構のためのモータ式の駆動ユニットとが含まれている。このことから、この駆動ユニットを形成するこれらの要素は、リニアガイドの作用及びそれによる移動の際に生じる力を受け止めるために、安定した構造にしなければならない。ただし、これらの機械構成要素はそれ自体公知の機械要素によって耐久的に構成することが可能であるため、以下に述べるその他の機械構成要素に比較して摩耗部材にはならない。
【0016】
抽出モジュールには、抽出ヘッドと、上述した上側密閉手段と下側密閉手段のうちの少なくとも一方とが含まれている。これらの構成要素は、コーヒー粉末圧縮時ならびにコーヒー粉末への高圧熱湯供給によるコーヒー抽出時の圧力作用と共に、コーヒー粉末による汚損に曝されており、それゆえ、定期的間隔による保守、洗浄が要されると共に、摩耗に起因する交換が頻繁に要求される。
【0017】
したがって、抽出モジュールおよび/または駆動ユニットを共に着脱可能な形で配置することにより、ユーザーまたは専門作業員は、容易かつ時間のかからない方法で、コーヒー抽出アセンブリから抽出モジュールを取外し、それに対して洗浄および/または保守点検を実施したり、あるいは交換用抽出モジュールとの交換を行なったりする。上記構成により、短い時間でコーヒーメーカーの保守が可能である。特に、抽出モジュールの交換はわずか数秒足らずのコーヒーメーカーの稼動中断で実施することができるため、まずは、抽出モジュールの保守および/または洗浄に要する時間が低減され、さらには、保守のためのコーヒーメーカー稼動中断時間が低減される。
【0018】
したがって、抽出モジュールの交換によって、コーヒー抽出アセンブリの保守・摩耗関連部品の取外し、特に、交換を必要とする部品の交換が完了するので、従来不可能であった短時間でのコーヒー抽出アセンブリの保守点検の実施が本発明のコーヒー抽出アセンブリによって初めて実現されることになる。
【0019】
それゆえ、本発明による抽出モジュールの重要な利点は、抽出モジュールがコーヒー抽出アセンブリの典型的な摩耗部品と見なすことのできる構成要素を含んでいることである。こうした構成要素には一般に以下の部材、つまり上側および下側密閉手段のシール、連結手段のシールおよび/または上側密閉手段のコーヒー・フィルターのうちの1つ以上が含まれる。
【0020】
好ましくは、抽出モジュールは、上側密閉手段と、下側密閉手段とを含んでいる。上述したように、抽出チャンバ内のコーヒー粉末への圧力作用等によって、特に関係する構成要素/関連要素は摩耗を生じやすい。このことは、抽出ヘッド以外に、上側密閉手段ならびに下側密閉手段にも当てはまるため、抽出モジュールの要素部品としての上側密閉手段と下側密閉手段は抽出モジュールと共にコーヒー抽出アセンブリから取外し可能であることが好ましい。
【0021】
好ましくは、上側と下側の密閉手段のいずれか一方、より好ましくは、上側密閉手段が抽出モジュールに配置され、他方の密閉手段は抽出ヘッドと共に線形的に移動できるように抽出モジュールに配置される。
【0022】
これにより、駆動ユニットと前記駆動ユニットのリニアガイド機構とによって、抽出ヘッドと他方の密閉手段とは、配置された密閉手段の方向へ移動されるため、その結果として抽出ヘッドの抽出チャンバの密閉とコーヒー粉の圧縮とが達成される。
【0023】
好ましくは、駆動ユニットのリニアガイド機構は第1の機械式連結手段を有すると共に、抽出モジュールの抽出ヘッドは第2の機械式連結手段を有している。これらの連結手段は、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態で双方の連結手段が機械式に連結されて、上記案内機構の線形的移動力が抽出ヘッドに伝達可能なように形成されて、配置されている。したがって、これらの第1の機械式連結手段および第2の機械式連結手段によって、構造的にシンプルな方法で、駆動ユニットと抽出モジュールとの着脱式連結が保証される。同時に、この着脱式連結によって、駆動ユニットから少なくとも抽出ヘッドおよび好ましくは上側密閉手段と下側密閉手段のいずれか一方への線形的移動力の伝達が可能となる。
【0024】
特に、抽出モジュールの上記連結手段は少なくとも1つの突起を有し、リニアガイド機構の連結手段は前記突起を受け入れるように対応する少なくとも1つの受入部を有しているのが好都合である。これによって、構造的にシンプルな構造で、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置される際に上記の機械式連結が達成される。この場合、上記受入部は前記突起を着脱可能に受け入れるように形成されていると、好都合である。特に、一方の連結手段を、相補嵌合形状(凹凸かみ合い形状)によって他方の連結手段を受け入れる受入部として形成することは本発明の好適な実施形態に属する。
【0025】
好ましくは、抽出モジュールの連結手段はロッド状要素として形成することができる。
特に、前記ロッド状要素は抽出ヘッドの線形的移動方向に対してほぼ垂直となるように配置されているのが好適である。これにより、構造的にシンプルな方法で、線形的移動力がモータ駆動部から駆動ユニットのリニアガイド機構と上記ロッド状要素とを経て抽出ヘッドに伝達可能とされることになる。
【0026】
抽出モジュールの上記連結手段は抽出チャンバの線形的移動方向に対して垂直をなし少なくとも抽出チャンバの幅全体にわたって延びている。その際、コーヒー粉圧縮時に線形的移動力による圧力が加えられる抽出チャンバ領域はその全幅にわたって上記連結手段によって支えられているのが好ましい。特に、抽出モジュールの上記連結手段を金属により形成するとよい。これにより、駆動ユニットと抽出ヘッドの間の力の伝達に不可欠な抽出モジュールのこの要素を安定的かつ耐久的な材料から作られることになり、好都合である。
【0027】
好適な実施形態では、上記上側密閉手段と下側密閉手段の一方、特に好ましくは下側密閉手段がさらに、使用済みのコーヒー粉を抽出チャンバから排出するための排出ラム部材として形成され、配置されている。したがって、この密閉手段は一方で、コーヒー粉の圧縮ならびにコーヒー抽出時に抽出チャンバの片側を密閉する機能を果たすと共に、この密閉手段はさらに、コーヒー飲料の調製後に抽出チャンバ内にさらに進入する。これにより、この密閉手段は他方の密閉手段によって密閉されていない抽出チャンバ側で排出ラム部材として使用済みの挽きコーヒーを排出する機能を果たすことになる。
【0028】
特に、抽出ヘッドと、排出ラム部材として形成された密閉手段は、排出ポジションにおいて、線形的移動方向に対して垂直をなす揺動軸を中心にして揺動できるように抽出モジュールに配置されているのが好適である。これにより、構造的にシンプルな方法で、コーヒー飲料の調製後に抽出ヘッドと排出ラム部材とを排出ポジションに向かって線形的に移動させ、線形的移動方向に対して直交する揺動軸を中心にして揺動させ、その結果、排出ラム部材として形成された上記密閉手段によるコーヒー粉の排出を、排出コーヒー粉によるコーヒー抽出アセンブリの汚損のリスクを低下させるという条件下で、実施することができる。
【0029】
好ましくは、抽出モジュールは一体的に着脱可能な形で駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置されている。抽出モジュールは、好ましくは一体としてかつそれゆえ「1回の操作」でコーヒー抽出アセンブリから取り外すことができるように、構造的に一体をなすアッセンブリとして構成される。
【0030】
好ましくは、抽出モジュールは工具を用いることなく着脱可能な形で駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置されている。したがって、ユーザーまたは保守作業員は保守のために、必要なときにはなかなか見つからないことが多く、それゆえにその作業時間が長引く原因となってしまう、特殊な工具を必要とすることなく、抽出モジュールをコーヒー抽出アセンブリから容易に取り外すことができる。
【0031】
好ましくは、以下の要素/機構、抽出ヘッド、上側密閉手段および/または下側密閉手段のうちの少なくともいずれか1つはワンタッチクランプ(簡単な操作で着脱が可能な取付具)を介して抽出モジュールに配置されている。これによって、コーヒー抽出アセンブリから抽出モジュールを取り外した後、さらに抽出モジュールの前記要素/機構を低コストで取り外して、保守および/または交換を実施することができる。
【0032】
さらに別の好適な実施形態において、上側および/または下側密閉手段、好ましくは上側密閉手段と下側密閉手段は、液体導管を接続するためのシール付き液体導管接続口を有している。この好適な実施形態において、上側密閉手段および/または下側密閉手段は、液体とくに水を液体導管接続口から抽出チャンバに導入し、また逆の方向に送出するために形成されている。
【0033】
本願出願人の調査によれば、液体導管と上述した液体導管接続口の間の封止を行うシールは、同じく高い頻度で、摩耗に曝されおよび/または保守ないし洗浄に付されなければならないことが判明した。それゆえ、この好ましい実施形態においては、コーヒー抽出アセンブリから抽出モジュールを取り外すことにより、同時に、保守に重要なシールも取り外される。あるいは抽出モジュールの交換時にシールを交換してもよい。
【0034】
好ましくは、駆動ユニットは、互いに平行かつ離間して駆動ユニットに配置されてモータ駆動部によって回転駆動可能な2本のスピンドルを有している。特に、駆動ユニットと抽出モジュールとは、抽出モジュールが着脱可能な形で少なくとも部分的に前記スピンドル間に配置されるように形成されるのが好適である。
【0035】
これによって、構造的にシンプルかつ特に堅牢な形で、モータ駆動部によるスピンドルの回転駆動に起因する線形的移動力の抽出モジュールの移動可能な要素/機構とくに抽出ヘッドへの伝達が実現される。好ましくは、線形的移動力を伝達するために、スピンドルにはそれぞれ1つの連結手段が配置されている。そして、抽出モジュールは、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態でスピンドルに配置された受入部と機械式に連結されることとなる、対応する2連結手段を有している。この場合、抽出モジュールは連結手段として、抽出モジュールの相反する2つの側を越えてそれぞれ一端が突き出した金属ロッドを有し、他方、駆動ユニットはそれぞれ前記ロッドの一端を相補嵌合連結するようにスピンドルに設けられた対応する受入部を有するように形成することにより、特に構造的にシンプルな実施態様が得られる。
【0036】
好ましくは、抽出モジュールは基本的にプラスチックから形成され、これによって、特に摩耗し易い要素/機構の重量節減かつ低コストの実施態様が確実に達成される。特に、上側および下側密閉手段ならびに抽出チャンバはプラスチックで形成されているのが好適である。抽出モジュールのうち最も強度な機械荷重を受ける要素/機構は一般に連結手段であることから、好ましくは、連結手段は硬質の材料とくに好ましくは金属から形成されている。
【0037】
本発明の根底をなす冒頭に述べた課題は、さらに、水加熱ユニットと、コーヒー粉末供給ユニットと、コーヒー抽出アセンブリとを含むコーヒーメーカーによって解決される。
これらの要素は互いに連係して、コーヒー抽出アセンブリ中で、コーヒー粉末供給ユニットによるコーヒー粉末の供給と、水加熱ユニットによる熱湯の供給とによってコーヒー飲料が製出されるように構成されている。それゆえ、本発明によるコーヒーメーカーの基本構造は、従来公知の全自動コーヒーメーカーのそれ自体公知の構造と同じである。重要な点は、コーヒー抽出アセンブリが上記説明した本発明によるコーヒー抽出アセンブリに準拠してまたは前記コーヒー抽出アセンブリの好ましい実施形態に準拠して形成されていることである。
【0038】
本発明によるコーヒー抽出アセンブリの重要な利点は、動力が発生するために必然的に堅牢かつ安定的に形成されなければならない駆動ユニットが、そうした安定的かつ堅牢な構成によって、その他の要素/機構に比較して摩耗を免れており、それゆえ、保守ないし交換の必要がないか、もしくはごくまれにしか実施される必要がないという点である。さらに、コーヒー粉との接触および圧力荷重によっていずれにしても摩耗を免れない類の要素/機構は低コストでプラスチックから製造可能であると共に、取外し可能な抽出モジュール内に配置されているために、保守および交換はごく短時間で実施可能である。
【0039】
特に、コーヒー粉の圧縮時に、抽出ヘッドの抽出チャンバ内にあるコーヒー粉は加圧されるが、その際、上側および下側密閉手段の相対対向運動によって抽出チャンバ内の残存容積は減少し、その結果、コーヒー粉の圧縮が行われる。この場合に必要とされる力は駆動ユニットのモータ駆動部によってもたらされ、駆動ユニットのリニアガイド機構を経て抽出モジュールに、好ましくは1つの密閉手段に、特に好ましくは下側密閉手段に伝達される。これは好ましくは、上述したように形成された第1の機械式連結手段および第2の機械式連結手段によって行われる。
【0040】
コーヒー粉圧縮時の対抗圧力は、一方で円筒形の抽出チャンバの周面によって受けとめられ、他方で他方の密閉手段、好ましくは、駆動ユニットのモータ駆動部によってリニアガイド機構を経て運動させられることのない上側密閉手段によって受けとめられる。それゆえ、好ましくは、本発明によるコーヒー抽出アセンブリは、駆動ユニットにも、駆動ユニットに接する抽出モジュールにも共に、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態で互いに密接するそれぞれ1つの当接面が形成され、コーヒー粉圧縮時および/またはコーヒー抽出プロセス中の反力を受け止めるように形成されている。
【0041】
したがって、この好ましい実施形態は、抽出モジュール自体が、特にコーヒー粉の圧縮時に、コーヒー粉圧縮時の対抗圧力を造成するのに必要な安定性を必ずしも保証する必要はないという利点を有している。それどころか、発生する力は全面的または部分的に上述した当接面を経て、本質的に十分な安定性を有する駆動ユニットに逃がされる。
【0042】
特に、駆動ユニットが、抽出モジュールに形成された対応する当接面を経て圧力ないし力を受け止める前記当接面を含んだフレームおよび/または支持枠を有する形態が好適である。特に、フレームないし支持枠を安定した構造に、好ましくは金属から構成するのが好適である。
【0043】
下側密閉手段がリニアガイド機構によって可動する上述した好適実施形態において、駆動ユニットの当接面は好ましくは対応する駆動ユニットの上部領域に下向きに配置され、これに合わせて、好ましくは抽出モジュールの当接面は抽出モジュールの上部領域、好ましくは抽出モジュールの上端に上向きに配置するとよい。
【0044】
上述したコーヒー抽出アセンブリを組み込んだコーヒーメーカーも本発明の対象である。上記課題を解決するための本発明によるコーヒーメーカーでは、上述したコーヒー抽出アセンブリと、水加熱ユニットと、コーヒー粉末供給ユニットとが互いに連係動作するように構成され、前記コーヒー抽出アセンブリの中の、コーヒー粉末供給ユニットによるコーヒー粉末の供給と、水加熱ユニットによる熱湯の供給とによってコーヒー飲料がつくり出される。従って、このコーヒーメーカーも、上述したコーヒー抽出アセンブリに関する種々の特徴、作用、効果を有することになる。
【0045】
好適な実施形態において、抽出モジュールは、抽出モジュールが駆動ユニットの内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態でリーダによって機械式に読取り可能な標識を有している。この標識は、たとえば、バーコード式符号化においては、それ自体公知のようにバーコードとして形成されていてよい。同様に、その他の機械式読取り可能な標識たとえばRFID標識の採用も本発明の範囲に含まれる。したがって、この好ましい実施形態においては、内蔵されるか、もしくは駆動ユニットに外面に接して装着されたそれぞれの抽出モジュールに関する固有の情報がリーダによって読取り可能である。これによって数多くの利点が得られる。
【0046】
一方で、識別標識によって、製造日付を調べることができる。また場合により、使用された要素/機構の一般的な耐用寿命をユーザーに知らせることもできる。
【0047】
しかしながら、コーヒーの調製に使用されるパラメーターをそれぞれの抽出モジュールに適合させることが特に好適である。以下のグループ、粉砕度、抽出圧力、抽出温度、抽出プロセス中の給水量、コーヒー粉圧縮時の対抗圧力のうちの少なくともいずれか1個のパラメーターが変更されるのが好適である。そのため、コーヒー抽出アセンブリの標識がリーダによって読み取られて、コーヒーメーカーの制御装置に転送されるようにすべく、駆動ユニットおよび/またはコーヒーメーカーは、標識を読み取るリーダに指令を与えておく。制御装置は、標識に対するリーダによる読み取りを通じて、1個以上のコーヒー調製パラメーターが選択され、調整されるように構築されている。
【0048】
この場合、抽出モジュール標識と前記コーヒー調製パラメーターとを対応させたテーブルおよび/またはリストが制御装置に記憶されているようにすることも本発明の範囲に含まれる。同じく、標識自体がパラメーター値または同等な情報を含むような構成を採用することも本発明の範囲に含まれる。
【0049】
したがって、この好適な実施形態においては、コーヒー抽出プロセスを使用されるそれぞれのコーヒー抽出アセンブリに最適適合させることができる。それゆえ、たとえば抽出チャンバのサイズに合わせて、粉砕度、抽出圧力および/または抽出温度を適合させることができる。この場合、特に、特別な飲料種ごとの一連の抽出モジュールたとえば特にエスプレッソ用に形成された抽出モジュールおよび特にその他の種類のコーヒー用に形成された抽出モジュールを設け、それら一連の抽出モジュールをそれぞれに対応する標識によって区別し、コーヒーメーカーを抽出モジュールの交換によって非常に容易に、特にエスプレッソ調製用に最適化されたコーヒーメーカーから、多様な種類のコーヒー飲料を調製し得る、より大きなバラエティーを備えたコーヒーメーカーに転換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本発明によるコーヒー抽出アセンブリの一実施形態の駆動ユニットの正面図である。
図2】コーヒー抽出アセンブリの上記実施形態の駆動ユニットの側面図である。
図3】上記実施形態の駆動ユニットを斜め上方から眺めた斜視図である。
図4】本発明によるコーヒー抽出アセンブリの上記実施形態の抽出モジュールの正面図である。
図5】上記抽出モジュールの斜視図である。
図6】上記抽出モジュールが駆動ユニットに嵌装された状態の、本発明によるコーヒー抽出アセンブリの上記実施形態の側面図である。
図7】上記コーヒー抽出アセンブリの背面図である。
図8図6の線Cに沿った、図6の描図平面に対して垂直な上記コーヒー抽出アセンブリの断面図である。
図9】コーヒー抽出アセンブリとこのコーヒー抽出アセンブリが組み込まれるコーヒーメーカーとの関係を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明のその他の好ましい特徴および実施形態を、実施形態ならびに図面を参照して説明する。図1から図9において、同一の符号は同一の要素/機構を表している。
【0052】
図1〜8は本発明によるコーヒーメーカーに用いられるコーヒー抽出アセンブリ1の実施形態に関するものである。図9は、コーヒーメーカーと、このコーヒーメーカー取り外されたコーヒー抽出アセンブリとを模式的に示している。
【0053】
コーヒー抽出アセンブリは駆動ユニット2と抽出モジュール3とを有している。
駆動ユニット2は、互いに平行をなして直立する2本のスピンドル4aおよび4bを有するリニアガイド機構4を含んでいる。駆動ユニット2はさらに、電動機として形成されたモータ駆動部5を有し、前記モータ駆動部はベルトを介して2本のスピンドル4aおよび4bと連結されているために、これらのスピンドルはモータによってスピンドル軸を中心にして同一方向に垂直に回転可能である。
【0054】
抽出モジュール3は、円筒形の抽出チャンバ6aを有する抽出ヘッド6を含んでいる。
前記抽出モジュールはさらに、上側密閉手段7aと下側密閉手段7bとを含んでいる。
【0055】
抽出ヘッド6と下側密閉手段7bとは、たとえば図4に双方向矢印Aで示されているように、線形的に移動できるように上記抽出モジュールに配置されている。他方、上側密閉手段7aは抽出モジュール3に配置されている。
【0056】
重要な点は、図6から図8に示されているように、上記抽出モジュールは着脱可能な形で部分的に上記駆動ユニット内に配置可能なことである。
【0057】
上記抽出モジュールが上記駆動ユニット内に配置されると、抽出ヘッド6と下側密閉手段7bとはモータ駆動部5によって上下動され得る。
【0058】
リニアガイド機構4は2個のスピンドルナット4c、4dを含んでおり、これらのナットはそれぞれスピンドルねじ山とかみ合い連係して、スピンドルナットの並進運動(ただし、それぞれのスピンドル軸を中心とした回転運動ではない)が可能となるように駆動ユニット2のフレームにガイドされている。
【0059】
スピンドルナット4cおよび4dはそれぞれの内側に、図1および8において描図平面に対して垂直方向から前記面内に侵入するようにして、つまり、手前からスピンドルナットに挿し込むことのできる水平に延びる円柱体を受け入れる受入部を有している。
【0060】
相応して、抽出モジュール3は(図4から理解できるように)抽出モジュール3のフレームを越えて左右に突き出した金属ロッド8を有している。
【0061】
駆動ユニット2のフレームも受入部9a、9b(図1および3を参照)の設けられたフレームを有しているため、抽出ヘッドと下側密閉手段とが下降されて抽出モジュール3が駆動ユニット2に嵌装される際に、金属ロッド8の両端はスピンドルナット4cおよび4dのそれぞれ対応する受入部に挿入される。
【0062】
金属ロッド8は下側密閉手段7bと抽出ヘッド6との下側に配置されているために、スピンドルナット4c、4dが上昇する際には、相応した上向きの線形的移動力が金属ロッド8を介して下側密閉手段7bと抽出ヘッド6とに伝達されるため、両者はモータ駆動部5によって上下方向に移動可能である。
【0063】
コーヒー飲料を製出するために、抽出ヘッドと下側密閉手段7bとはモータ駆動部5によって下方に移動されるため、抽出チャンバ6aは、上側密閉手段7aが配置されていることにより上部が開放され、こうして、同所にコーヒー粉を装入することが可能になる。
【0064】
続いて、モータ駆動部5によって抽出ヘッド6と下側密閉手段7bとが上方へ移動されるため、抽出チャンバは上側密閉手段7aによって密閉され、さらに、コーヒー粉は上下の密閉手段の間で圧縮される。
【0065】
上側および下側の密閉手段はそれぞれ1本の液体導管ならびに、Oリングとして形成されたシール付きの、稼動時にコーヒーメーカーの前記液体導管と連結される1個の接続口を有している。これらの導管の一方を経てコーヒー抽出用の熱湯が抽出チャンバ6aに導入され、他方の導管を経てコーヒー飲料がコーヒーメーカーの注出口に送出される。
【0066】
金属ロッド8および場合によりねじまたは類似の締結手段を別として、抽出モジュール3のその他の要素/部品はプラスチックから製造されている。これにより、抽出モジュール3の省コスト製造が可能である。
【0067】
コーヒーの製出中とくにコーヒー粉の圧縮中に大きな力が特に垂直方向に及ぼされることは確かであるが、こうした力は駆動ユニット2に逃がされるために、これらの力の作用及び反力の受け止めに関するしっかりした安定性は駆動ユニット2によって保証される。
【0068】
図1〜3から理解できるように、駆動ユニット2は金属製のフレーム10を有している。このフレームにはモータ駆動部が配置されていると共に、同じくスピンドル4a、4bもこのフレーム10に支持されている。
【0069】
駆動ユニット2に抽出モジュール3が嵌装されると、抽出モジュール3の上部領域は駆動ユニット2に密接する(図8の符号Bで示された領域を参照)。
【0070】
相応して、図5に示した抽出モジュール3の斜視図から理解できるように上側面ならびにリブ(全体として図5の符号Dで表示)は、駆動ユニット2のフレーム10の、図1に符号Eで示した下向きの当接面に密接している。コーヒー粉の圧縮に際し、モータ駆動部5によって、スピンドル4a、4b、スピンドルナット4c、4d、金属ロッド8を経て、上側密閉手段7aの方向に作用する力が下側密閉手段7bに伝達される一方で、上側密閉手段7aは抽出モジュール3の前記壁面とリブとによって駆動ユニット2のフレーム10の当接面Eに支保されている。したがって、フレーム10、スピンドル4a、4b、スピンドルナット4c、4dおよび金属ロッド8によって高度の安定性が所与である。
【0071】
図9から理解できるように、コーヒー抽出アセンブリ1の抽出モジュール3には二次元バーコードとして形成された機械読取り式標識11が装着されている。このコーヒー抽出アセンブリ1が組み込まれるコーヒーメーカー100には機械読取り式標識11の内容を読み取るリーダ12と、そのリーダ12からの検出データを入力して、コーヒー抽出制御処理に利用する制御装置13とが備えられている。読み取られたデータに応じて、粉砕度、抽出圧力、抽出温度、抽出プロセス中の給水量およびコーヒー粉圧縮時の対抗圧力が選択されるため、使用されるそれぞれのコーヒー抽出アセンブリに最適な飲料製出パラメーターが適用されることになる。この場合、さらに、1個以上のパラメーターに関して、ユーザーによる、またはその他の制御要素によって変更が行われることも本発明の範囲に含まれる。特に、検出されたコーヒー抽出アセンブリのタイプによって、1個以上のパラメーターに関する情報、好ましくは、値および/または許容範囲がプリセットされるようにすると好都合である。
図9で模式的に示されているだけであるが、コーヒーメーカー100の本体には、コーヒー抽出アセンブリ1以外に、水やコーヒー粉末などの貯蔵タンク(コーヒーメーカー100の上部に載せられている)、水加熱ユニット、コーヒー粉末供給ユニットなどが互いに連係動作するように組み込まれており、コーヒー抽出アセンブリ1の中の、コーヒー粉末供給ユニットによるコーヒー粉末の供給と、水加熱ユニットによる熱湯の供給とによってコーヒー飲料がつくり出される。
【0072】
具体的には、リーダ12や制御装置13を駆動ユニット2ないしはコーヒーメーカー100本体に備えられる。これにより、駆動ユニット2に抽出モジュール3が装着された際に、自動的にリーダ12が機械読取り式標識の一例である二次元バーコード11を読み込む。その検出データは制御装置13に転送される。機械読取り式標識として無線ICタグ11を用いてもよいし、その際には制御装置13にリーダ12を組み込むことができる。
【0073】
以下に、部分的には繰り返しになるが、本発明の好適な実施形態を列挙する。
(1)抽出モジュール3は、上側密閉手段7aと下側密閉手段7bの両方を含んでいる。
(2)上側密閉手段7aと下側密閉手段7bのいずれか一方が抽出モジュール3に固定され、他方の密閉手段が抽出ヘッド6と共に線形的に移動できるように抽出モジュールに配置されている。
(3)駆動ユニット2のリニアガイド機構4は第1の機械式連結手段を有すると共に、抽出モジュール3の抽出ヘッド6は第2の機械式連結手段を有し、抽出モジュール3が駆動ユニット2の内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置された状態で双方の第1の機械式連結手段および第2の機械式連結手段が機械式に連結されるように第1の機械式連結手段および第2の機械式連結手段は配置され、この連結によりリニアガイド機構4の線形的移動力が抽出ヘッド6に伝達可能である。
(4)抽出モジュール3の第2の機械式連結手段は少なくとも1つの突起を有し、リニアガイド機構4の第1の機械式連結手段は突起を受け入れる少なくとも1つの受入部を有し、受入部は突起を着脱可能に受け入れるように形成されている。
(5)抽出モジュール3の第2の機械式連結手段はロッド状要素として形成され、ロッド状要素は抽出ヘッド6の線形的移動方向に対してほぼ垂直となるように配置されている。
(6)抽出モジュール3の第2の機械式連結手段は抽出チャンバ6aの線形的移動方向に対して垂直に少なくとも抽出チャンバ6aの幅にわたって延びている。
(7)抽出モジュール3の第2の機械式連結手段は金属から形成されている。
(8)上側密閉手段7aと下側密閉手段7bのいずれか一方は、使用済みのコーヒー粉を抽出チャンバ6aから排出するための排出ラム部材として形成され、配置されている。
(9)抽出ヘッド6と、排出ラム部材として形成された密閉手段とは、排出ポジションにおいて、抽出ヘッド6の線形的移動方向に対して垂直をなす揺動軸を中心にして揺動できるように抽出モジュール3に配置されている。
(10)抽出モジュール3は一体的に着脱可能な形で駆動ユニット2の内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置されている。
(11)抽出モジュール3は工具を用いることなく着脱可能な形で駆動ユニット2の内部またはその外面にあるいはそれら双方に配置される。
(12)抽出ヘッド6、上側密閉手段7a、下側密閉手段7bのうちの少なくとも1つはワンタッチクランプを介して抽出モジュール3に装着される。
(13)上側密閉手段7aまたは下側密閉手段7bあるいはそれら両方は、液体導管を接続するためのシール付き液体導管接続口を有している。
(14)駆動ユニット2には、互いに平行かつ離間して配置されるとともにモータ駆動部によって回転駆動可能な2本のスピンドルが備えられ、駆動ユニット2と抽出モジュール3とは、抽出モジュール3が着脱可能な状態において少なくとも部分的にスピンドル4a,4b間に位置するように設けられている。
(15)抽出モジュール3は少なくとも大部分がプラスチックから形成され、上側密閉手段7aと下側密閉手段7bと抽出チャンバ6aとはプラスチックから形成されている。
(16)抽出モジュール3には、機械読取り式標識11として、駆動ユニット2にまたはこの駆動ユニット2を組み込んだコーヒーメーカー100に備えられたリーダ12によって読取り可能なバーコードやICタグが設けられている。
(17)駆動ユニット2の内部またはその外面にあるいはそれら双方に抽出モジュール3が位置した状態において、抽出モジュール3の機械読取り式標識11がリーダ12によって読取り可能な位置となるようにリーダ12が配置されている。
(18)リーダ12と連係して、抽出モジュール3の機械読取り式標識11の読み取り結果に応じて、少なくとも1個のコーヒー調製パラメーターとして、粉砕度、抽出圧力、抽出温度、抽出プロセス中の給水量、コーヒー粉圧縮時の対抗圧力のうちから選択された少なくとも1つのパラメーターを利用する制御ユニット13が備えられている。
【0074】
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造に限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9