【実施例】
【0069】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0070】
(測定方法)
融点は、微量融点測定装置 MP(柳本製作所製)により計測した。
イリジウムの元素分析は、iCAP6500Duo ICP発光分析装置(サーモフィッシャー・サイエンティフィク製)を用いておこなった。
赤外スペクトル(IR)は、FT/IR−4100(JASCO製)により計測した。
遠赤外スペクトルは、IFS―66V/s(Bruker製)を用いポリエチレンペースト法により計測した。
核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、Gemini−200(Varian製)により計測した。内部標準物質としてTMS(Tetramethylsilane)を用い、測定溶媒としてCDCl
3またはCD
3ODまたはDMSO−d6を用いて、室温下で計測した。測定値はすべてδ(ppm)で示した。
比旋光度は、P−1020(JASCO製)により計測した。
粉末X線回折パターンはMiniFlexII(理学電機製)を用いて測定した。
光学純度はキラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC:島津製作所製 LC10A)により、各エナンチオマーに対応するピークの面積比から決定した。
反応に用いた溶媒及び試薬は特記ない限り、市販品を使用した。
【0071】
以下の実施例においては、(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル部をCp
*、2−ピロリジンカルボキサミドをPA、N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミドをPQA、N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドをPMDBFAと表記または併記する。
(実施例1)
結晶性(R)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(R−PA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(R)−プロリンアミド502mg、トリエチルアミン425mgを塩化メチレン40mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。20%食塩水10mlを反応液に添加し約30分間攪拌した後に静置、分液した。
水層を塩化メチレン10mlで抽出した後に有機層を合わせて20%食塩水10mlで洗浄した。この水層をさらに塩化メチレン10mlで抽出した後に有機層を合わせて無水硫酸ナトリウム10gを加え、一晩乾燥した。乾燥剤をろ過、塩化メチレンで洗浄した後に減圧濃縮し、その濃縮残留物にテトラヒドロフラン/ジイソプロピルエーテル(1/1)20mlを加え、35〜40℃で約1時間攪拌した。析出結晶を吸引ろ過しテトラヒドロフラン/ジイソプロピルエーテル(1/1)10ml洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、1.813gの(R)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0072】
融点:174.8℃
元素分析:C
15H
24ClIrN
2O(476.01)計算値(%)C37.84、H5.08、N5.88、Ir40.4 実測値(%)C37.81、H5.07、N5.93、Ir40.7
IR(KBr):3429,3282,1599cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 1.60−2.28 (4H, m, 2 x CH
2), 1.70 (15H, s, 5Me of Cp*), 2.71−2.93 (1H, m, one of NCH
2), 3.41−3.55 (1H, m, one of NCH
2), 3.89−4.01 (1H, m, NCH), 4.96 (2H, br, 2 x NH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl3): δ9.1 (5Me of Cp*), 27.1 (CH
2), 28.2 (CH
2), 54.3 (NCH
2), 62.9 (NCH), 84.4 (ArC of Cp*), 183.5 (C=O).
(実施例2)
結晶性(R)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(R−PA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)3.59g、(R)−プロリンアミド1.08gをアセトニトリル90mlに懸濁してアルゴン気流中室温で攪拌しながらトリエチルアミン1.38mlを滴下して室温で約1.5時間攪拌した。減圧下でアセトニトリルを留去した後、残留物に飽和食塩水60ml及び水30mlを加え、クロロホルムで3回抽出した(クロロホルムの添加量は、それぞれ45ml,30ml,30ml)。抽出液を集め飽和食塩水45mlで1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した。乾燥剤を除去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残留濃縮物にアセトニトリル15mlを加え、氷点下まで溶液を冷却し結晶を析出させた。
結晶をろ過して集め、アセトニトリル/ジイソプロピルエーテル(1/3)で洗浄した後に60℃で3時間真空乾燥したところ、3.289gの(R)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0073】
融点:210℃(分解)
元素分析:C
15H
24ClIrN
2O(476.01)計算値(%)C37.84、H5.08、N5.88、Ir40.4 実測値(%)C37.82、H5.08、N5.94、Ir40.7
水分(カールフィッシャー法):0.17%
【0074】
(実施例3)
結晶性(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(S)−プロリンアミド502mg、トリエチルアミン425mgを塩化メチレン40mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。20%食塩水10mlを反応液に添加し約30分間攪拌した後に静置、分液した。水層を塩化メチレン10mlで抽出した後に有機層を合わせて20%食塩水10mlで洗浄した。この水層をさらに塩化メチレン10mlで抽出した後に、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウム10gを加え、一晩乾燥した。乾燥剤をろ過、塩化メチレンで洗浄した後に減圧濃縮し、その濃縮残留物にテトラヒドロフラン/ジイソプロピルエーテル(1/1)20mlを加えて35〜40℃で約1時間攪拌した。析出結晶を吸引ろ過し、テトラヒドロフラン/ジイソプロピルエーテル(1/1)10mlで洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、1.796gの(S)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0075】
融点:173.5℃
IR(KBr):3433,3281,1599cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.60−2.28 (4H, m, 2 x CH
2), 1.70 (15H, s, 5Me of Cp*), 2.71−2.93 (1H, m, one of NCH
2), 3.41−3.56 (1H, m, one of NCH
2), 3.88−4.00 (1H, m, NCH), 4.96 (2H, br, 2 x NH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ9.1 (5Me of Cp*), 27.1 (CH
2), 28.2 (CH
2), 54.3 (NCH
2), 62.9 (NCH), 84.5 (ArC of Cp*), 183.6 (C=O).
【0076】
(実施例4)
結晶性(S)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)3.19g、(S)−プロリンアミド0.959gをアセトニトリル80mlに懸濁して、アルゴン気流中室温で攪拌しながらトリエチルアミン1.23mlを滴下して室温で約1時間攪拌した。減圧下でアセトニトリルを留去した後、残留物に飽和食塩水50ml及び水25mlを加え、クロロホルムで3回抽出した(クロロホルムの添加量は、それぞれ40ml,30ml,30ml)。抽出液を集め飽和食塩水40mlで1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した。乾燥剤を除去し、ろ液を減圧下で濃縮した。濃縮残留物にアセトニトリル12mlを加えて50℃に加温して溶かし、ジイソプロピルエーテル24mlを加え、氷点下まで溶液を冷却し結晶を析出させた。
結晶をろ過して集め、アセトニトリル/ジイソプロピルエーテル(1/3)で洗浄した後に60℃で3時間真空乾燥したところ、3.028gの(S)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
上記物質のIR(KBr)を[
図1]に、遠赤外線スペクトルを[
図2]に、粉末X線回折パターンを[
図3]に、それぞれ示す。
【0077】
融点:210℃(分解)
水分(カールフィッシャー法):0.30%
元素分析:C
15H
24ClIrN
2O(476.01)計算値(%)C37.84、H5.08、N5.88 実測値(%)C37.74、H5.08、N5.89
IR(KBr):3433,1609, 1449, 917cm
−1
遠赤外線スペクトル:664, 641,604,581,564,540,468,449,417,350,270cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.60−2.28 (4H, m, 2 x CH
2), 1.70 (15H, s, 5Me of Cp*), 2.71−2.93 (1H, m, one of NCH
2), 3.40−3.60 (1H, m, one of NCH
2), 3.85−4.05 (1H, m, NCH), 4.75−5.00 (1H, br, NH) , 4.90 (1H, s, NH).
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.46−1.93 (4H, m), 1.63 (15H, s, 5Me of Cp*), 2.48−2.74 (1H, m, one of NCH
2), 3.23−3.38 (1H, m, one of NCH
2), 3.45−3.58 (1H, m, NCH), 5.04 (1H, br s, CONH), 6.15−6.30 (6.23 centered, 1H, br, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): 8.6 (5Me of Cp*), 26.1 (CH
2), 27.8 (CH
2), 53.6 (NCH
2), 62.1 (NCH), 83.7 (ArC of Cp*), 182.2 (C=O).
【0078】
(参考例1)
Winfried Hoffmuellerらの方法(Winfried Hoffmueller,Kurt Polborn, Joerg Knizek, Heinlich Noeth and Wolfgang Beck, Z. anorg. Allg. Chem.1997, 623, 1903−1911.)に従い、上記文献中の化合物10の粉末を調製した。上記物質の遠赤外線スペクトルを[
図4]に示す。
遠赤外線スペクトル:617,583,539,466,427,350,266,244cm
−1【0079】
(実施例5)
結晶性(R)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(R−PQA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(R)−N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミド502mg、トリエチルアミン425mgをアセトニトリル50mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。析出結晶を吸引ろ過し、アセトニトリル/水(20/1)15ml、次いでアセトニトリル10mlで順次洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、2.175gの(R)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PQA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0080】
融点:243.8℃
IR(KBr):3446,3128,1576cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CD
3OD): δ1.37 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.66−2.32 (4H, m, 2 x CH
2), 3.18−3.36 (1H, m, one of NCH
2), 3.48−3.59 (1H, m, one of NCH
2), 4.06−4.14 (1H, m, NCH), 7.50 (1H, dd, J = 8.2, 4.2 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 8.6, 2.2 Hz), 7.79 (1H, br s), 7.96 (1H, br d, J = 8.6 Hz), 8.29 (1H, br dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 8.75 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
13C−NMR (50.3 MHz, CD
3OD): δ8.9 (5Me of Cp*), 27.9 (CH
2), 31.1 (CH
2), 56.0 (NCH
2), 66.3 (NCH), 87.1 (ArC of Cp*), 122.7 (CH), 125.7 (CH), 128.8 (CH), 130.2 (quaternary), 133.2 (CH), 138.0 (CH), 146.9 (quaternary), 149.2 (quaternary), 150.3 (CH), 183.2 (C=O).
【0081】
(実施例6)
結晶性(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PQA−H+))
の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(S)−N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミド502mg、トリエチルアミン425mgをアセトニトリル50mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。析出結晶を吸引ろ過し、アセトニトリル/水(20/1)15ml、次いでアセトニトリル10mlで順次洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、2.322gの(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PQA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0082】
融点:241.8℃
IR(KBr):3433,3130,1576cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CD
3OD): δ1.37 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.66−2.32 (4H, m, 2 x CH
2), 3.16−3.36 (1H, m, one of NCH
2), 3.48−3.59 (1H, m, one of NCH
2), 4.06−4.14 (1H, m, NCH), 7.50 (1H, dd, J = 8.2, 4.4 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 8.6, 2.2 Hz), 7.79 (1H, br s), 7.96 (1H, br d, J = 8.6 Hz), 8.29 (1H, br dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 8.75 (1H, dd, J = 4.4, 1.6 Hz).
13C−NMR (50.3 MHz, CD
3OD): δ8.9 (5Me of Cp*), 27.9 (CH
2), 31.1 (CH
2), 56.0 (NCH
2), 66.3 (NCH), 87.1 (ArC of Cp*), 122.7 (CH), 125.7 (CH), 128.8 (CH), 130.2 (quaternary), 133.2 (CH), 138.0 (CH), 146.9 (quaternary), 149.2 (quaternary), 150.3 (CH), 183.2 (C=O).
【0083】
(実施例7)
結晶性(R)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(R−PMDBFA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミド1.361g及びトリエチルアミン425mgをアセトニトリル50mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。水7.0mlを反応液に添加し約30分間攪拌した。その後析出結晶を吸引ろ過し、アセトニトリル/水(9/1)20ml、次いでアセトニトリル10mlで順次洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、2.623gの(R)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PMDBFA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0084】
融点:300℃以上
IR(KBr):3446,3214,1581cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CD
3OD): δ1.38 (15H, s, 5Me of Cp*), 3.93 (3H, s, OMe), 7.48 (1H, s, ArH), 7.57 (1H, s, ArH).
【0085】
(実施例8)
結晶性(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PMDBFA−H+))の合成
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)1.593g、(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミド1.361g及びトリエチルアミン425mgをアセトニトリル50mlに順次加えて、室温で一晩攪拌を続けた。水7.0mlを反応液に添加し、約30分間攪拌した後に、析出結晶を吸引ろ過した。結晶をアセトニトリル/水(9/1)20ml、次いでアセトニトリル10mlで洗浄した後に40〜50℃で5時間真空乾燥したところ、2.655gの(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PMDBFA−H
+))が黄色結晶性粉末として得られた。
【0086】
融点:300℃以上
IR(KBr):3433,3215,1580cm
−1
1H−NMR (200 MHz, CD
3OD): δ1.38 (15H, s, 5Me of Cp*), 3.93 (3H, s, OMe), 7.48 (1H, s, ArH), 7.58 (1H, s, ArH).
【0087】
(実施例9)
2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 1.00gを塩化メチレン 60mlに溶解し、結晶性(S)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)) 66.5mg(2.0モル%)を加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液8.4mlを滴下し、同温で20時間攪拌を続けたところ反応が終了した。反応液に炭酸カリウム水溶液を加えて塩基性にした後に分液し、有機層を水洗、濃縮したところ、1.05gの2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが油状物として得られた。
このものの光学純度を光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で光学純度は90.4%eeであった。
【0088】
比旋光度:〔α〕
D20 −78.3°(c=1.0,MeOH)
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.21 (3H, d, J = 6.2 Hz, 2−Me), 1.58 (1H, dddd, J = 12.8, 11.0, 9.9, 5.9 Hz, one of 3−H
2), 1.93 (1H, dddd, J = 12.8, 5.5, 3.7, 2.9 Hz, one of 3−H
2), 2.64−2.94 (2H, m, 4−H
2), 3.30−3.85 (1H, br, 1−H), 3.39 (1H, dqd, J = 9.9, 6.2, 2.9 Hz, 2−H), 6.44−6.49 (1H, m, ArH), 6.60 (1H, td, J = 7.3, 1.2 Hz, ArH), 6.91−7.01 (2H, m, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ22.6 (2−Me), 26.6 (3−C), 30.1 (4−C), 47.2 (2−C), 114.0 (ArC), 117.0 (ArC), 121.1 (quaternary ArC), 126.7 (ArC), 129.3 (ArC), 144.7 (quaternary ArC).
【0089】
(実施例10)
6−フルオロ−2−メチルキノリンの不斉還元
原料として6−フルオロ−2−メチルキノリンを用いて実施例7と同様の操作を行ったところ、6−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはS体が過剰であり光学純度は95.4%eeであった。
【0090】
(実施例11)
6−メトキシ−2−メチルキノリンの不斉還元
原料として6−メトキシ−2−メチルキノリンを用いて実施例7と同様の操作を行ったところ、6−メトキシ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはS体が過剰であり光学純度は80.4%eeであった。
【0091】
(実施例12)
2−メチルキノリンの不斉還元
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)55.6mg(ダイマーとして1.0モル%)、(S)−プロリンアミド16.7mg、トリエチルアミン15.6mgを塩化メチレン10mlに加えてアルゴン雰囲気下に室温で約30分間攪拌し、触媒調製液を得た。
2−メチルキノリン 1.00gを塩化メチレン 60mlに溶解し、上記触媒調製液を加えて−10℃に冷却した。蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液8.4mlを反応液に滴下し、同温で一晩攪拌したところ、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはS体が過剰であり光学純度は86.4%eeであった。
【0092】
(比較例1)
結晶性イリジウム触媒(使用触媒量0.2モル%)を用いた2−メチルキノリンの不斉反応
2−メチルキノリン 1.00gを塩化メチレン 60mlに溶解し、触媒として6.7mg(0.2モル%)の結晶性(R)−クロロ〔(1,2,3,4,5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PA−H
+))錯体を加えて−10℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液8.4mlを滴下し同温で2日間攪拌したところ反応率73%で2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはR体が過剰であり光学純度は90.2%eeであった。
【0093】
(比較例2)
イリジウム触媒調製液(使用触媒量0.2モル%)を用いた2−メチルキノリンの不斉反応
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー([Cp
*IrCl
2]
2)55.6mg、(R)−プロリンアミド16.7mg、トリエチルアミン15.6mgを塩化メチレン10mlに加えてアルゴン雰囲気下に室温で約30分間攪拌して、触媒調製液を得た。2−メチルキノリン 1.00gを塩化メチレン 60mlに溶解し、上記触媒調製液の10分の1量(イリジウムクロリドダイマーとして0.1モル%分に相当)を加えて−10℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液8.4mlを滴下し、同温で2日間攪拌したところ反応率67.4%で2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはR体が過剰であり光学純度は85.4%eeであった。
【0094】
(比較例3)
調製後1週間放置させたイリジウム触媒調製液(使用触媒量0.2モル%)を用いた2−メチルキノリンの不斉反応
触媒として、実施例11で調製した触媒調製液を、調製後室温で1週間放置させた後に用いた以外は、比較例11と同様の操作を行ったところ、反応率56.9%で2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンが得られた。このものはR体が過剰であり光学純度は49.8%eeであった。
【0095】
(実施例13)
2−フェニルキノリンの不斉還元
2−フェニルキノリン 1.03gを10%含水メタノール 30mlに溶解し結晶性(S)−クロロ〔(1、2,3、4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)) 47.7mg(2.0モル%)を加えた。溶液を−20℃に冷却し蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液6.0mlを滴下し同温で20時間攪拌を続けたところ、反応は終了した。
生成物はNMRより2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンであり、光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、R体が過剰で光学純度は74.1%eeであった。
反応で生じる沈殿物を濾取し50%含水メタノールで洗浄、風乾すると、406mgの無色結晶が得られた。これは(R)−2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンであり、光学純度は98.3%eeであった。
【0096】
融点:56.9℃
比旋光度:〔α〕
D20 −69.8°(c=1.0,MeOH)
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.89−2.19 (2H, m, 3−H
2), 2.74 (1H, H
B of ABXX’ system, J
AB = 16.3 Hz, J
BX = J
BX’ = 4.8 Hz, one of 4−H
2), 2.92 (1H, H
A of ABXX’ system, J
AB = 16.3 Hz, J
AX = 10.5 Hz, J
AX’ = 5.9 Hz, one of 4−H
2), 4.04 (1H, br s, 1−H), 4.44 (1H, dd, J = 9.1, 3.7 Hz, 2−H), 6.51−6.57 (1H, m, ArH), 6.65 (1H, td, J = 7.3, 1.1 Hz, ArH), 6.96−7.06 (2H, m, ArH), 7.23−7.43 (5H, m, Ph).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ26.4 (3−C), 31.0 (4−C), 56.2 (2−C), 114.0 (ArC), 117.2 (ArC), 120.9 (quaternary ArC), 126.5 (ArC), 126.9 (ArC), 127.4 (ArC), 128.6 (ArC), 129.3 (ArC), 144.7 (quaternary ArC), 144.8 (quaternary ArC).
【0097】
(実施例14)
2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−(3−トリフルオロメトキシフェニル)キノリンの不斉還元
2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−(3−トリフルオロメトキシフェニル)キノリン 381mgをメタノール 30mlに溶解し、結晶性(R)−クロロ〔(1、2,3、4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PA−H
+)) 23.8mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液5.0mlを滴下し、同温で2日間攪拌を続けた。その後さらに上記触媒および蟻酸/トリエチルアミン混合溶液の同量を追加して1日間攪拌を続けると、反応は終了した。反応液を減圧濃縮し、塩化メチレンで抽出し炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした後に分液し、有機層を水洗、濃縮した。
得られた油状物をカラムクロマト精製し、塩化メチレン/n−ヘキサン(3/1)で溶出される成分を分取し減圧濃縮したところ、280mgの油状物が得られた。
このものはNMRより1,2,3,4−テトラヒドロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−(3−トリフルオロメトキシフェニル)キノリンであり、光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株))を用い分析したところ、R体が過剰で光学純度は71.3%eeであった。
【0098】
比旋光度:〔α〕
D20 −17.3°(c=1.04、CHCl
3)
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.74−1.94 (1H, m, one of 3−H
2), 2.01−2.11 (1H, m, one of 3−H
2), 2.44−2.59 (1H, m, one of 4−H
2), 2.73 (1H, H
A of ABXX’ system, J
AB = 16.7 Hz, J
AX = 10.0 Hz, J
AX’ = 5.1 Hz, one of 4−H
2), 4.41 (1H, dd, J = 8.8, 3.5 Hz, 2−H), 6.53−6.57 (1H, m, ArH), 6.58−6.61 (1H, m, ArH), 6.74 (1H, ddd, J = 8.1, 2.6, 0.9 Hz, ArH), 6.84−6.87 (1H, m, ArH), 6.93 (1H, br d, J = 7.8 Hz, ArH), 7.07 (1H, t, J = 7.8 Hz, ArH), 7.12−7.27 (5H, m, ArH), 7.33−7.44 (1H, m, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ24.7 (3−C), 30.7 (4−C), 55.7 (2−C), 113.3 (ArCH), 113.7 (ArCH), 114.4 (ArCH), 118.2 (quaternary ArC), 118.7 (ArCH), 118.9 (ArCH), 119.1 (ArCH), 121.7 (ArCH), 123.1 (CF
3), 126.8 (ArCH), 127.6 (ArCH), 129.3 (ArCH), 129.9 (ArCH), 140.9 (quaternary ArC), 143.8 (quaternary ArC), 144.7 (quaternary ArC), 146.7 (quaternary ArC), 148.9 (quaternary ArC), 155.8 (quaternary ArC).
【0099】
(参考例2)
実施例12で得られたカラムクロマト精製品224mgをジメチルスルホキシド8.0mlに溶解し、炭酸セシウム283mgおよび1,1,2,2−テトラフルオロ−1−ヨードエタン139mgを加え、水冷下に溶液を一晩撹拌し続けた。反応物を塩化メチレンで抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、更に5回の水洗を行った後に減圧濃縮したところ、240mgの油状物が得られた。
得られた油状物をカラムクロマト精製し、塩化メチレン/n−ヘキサン(1/10)で溶出される成分を分取し減圧濃縮したところ、221mgの油状物が得られた。このものはNMRより1,2,3,4−テトラヒドロ−2−〔3−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル〕−5−(3−トリフルオロメトキシフェニル)キノリンであり、
光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、R体が過剰で光学純度は66.8%eeであった。
【0100】
比旋光度:〔α〕
D20 −8.6°(c=0.88、CHCl
3)
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.77−1.96 (1H, m, one of 3−H
2), 1.99−2.14 (1H, m, one of 3−H
2), 2.53 (1H, H
B of ABXX’ system, J
AB = 16.7 Hz, J
BX = J
BX’ = 5.1 Hz, one of 4−H
2), 2.75 (1H, H
A of ABXX’ system, J
AB = 16.7 Hz, J
AX = 10.0 Hz, J
AX’ = 5.3 Hz, one of 4−H
2), 4.21 (1H, br s, NH), 4.50 (1H, dd, J = 8.9, 3.6 Hz, 2−H), 5.90 (1H, tt,
2J
HF = 53.1 Hz,
1J
HF = 2.9 Hz, CF
2H), 6.61 (2H, d, J = 7.7 Hz, ArH), 7.04−7.45 (9H, m, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ24.6 (3−C), 30.9 (4−C), 55.5 (2−C), 107.7 (CF
2H), 113.8 (ArCH), 116.5 (OCF
2), 118.1 (quaternary ArC), 118.9 (ArCH), 119.2 (ArCH), 119.8 (ArCH), 120.6 (ArCH), 121.7 (ArCH), 123.1 (CF
3), 124.6 (ArCH), 126.9 (ArCH), 127.5 (ArCH), 129.3 (ArCH), 129.9 (ArCH), 140.9 (quaternary ArC), 143.8 (quaternary ArC), 144.6 (quaternary ArC), 147.1 (quaternary ArC), 149.0 (quaternary ArC), 149.2 (quaternary ArC).
【0101】
(実施例15)
2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−ベンジルオキシキノリンの不斉還元
2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−ベンジルオキシキノリン 523mgをメタノール 40mlに溶解し、結晶性(R)−クロロ〔(1、2,3、4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(R−PA−H
+)) 30.4mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、2日間攪拌を続けたところ反応は終了した。反応液を減圧濃縮し、塩化メチレンおよび炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした後に分液し有機層を水洗、濃縮して得られる油状物をカラムクロマト精製し塩化メチレン/n−ヘキサン(4/3)で溶出される成分を分取し減圧濃縮すると434mgの油状物が得られた。
このものはNMRより1,2,3,4−テトラヒドロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)−5−ベンジルオキシキノリンであり、光学活性カラム(CHIRALPAC IB;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、R体が過剰で光学純度は78.0%eeであった。
【0102】
比旋光度:〔α〕
D20 6.5°(c=0.70、CHCl
3)
1H−NMR (200 MHz, CDCl
3): δ1.81−2.01 (1H, m, one of 3−H
2), 2.04−2.18 (1H, m, one of 3−H
2), 2,64−2.93 (2H, m, 4−H
2), 4.30 (1H, dd, J = 9.2, 3.1 Hz, 2−H), 5.04 (2H, s, OCH
2Ph), 6.22 (1H, br d, J = 8.1 Hz, ArH), 6.31 (1H, br d, J = 8.1 Hz, ArH), 6.72 (1H, ddd, J = 8.1, 2.6, 0.9 Hz, ArH), 6.81−6.85 (1H, m, ArH), 6.89−7.00 (2H, m, ArH), 7.14−7.47 (6H, m, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, CDCl
3): δ20.4 (3−C), 30.5 (4−C), 55.6 (2−C), 69.7 (benzylic C), 100.9 (ArCH), 107.7 (ArCH), 109.9 (quaternary ArC), 113.4 (ArCH), 114.3 (ArCH), 119.0 (ArCH), 126.9 (ArCH), 127.1 (ArCH), 127.7 (ArCH), 128.4 (ArCH), 129.8 (ArCH), 137.7 (quaternary ArC), 145.8 (quaternary ArC), 146.7 (quaternary ArC), 155.8 (quaternary ArC), 157.0 (quaternary ArC).
【0103】
(実施例16)
(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PQA−H+))を用いた2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 36mgを塩化メチレン 5mlに溶解し、(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PQA−H
+)) 6.0mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(5/2)混合溶液1.0mlを加えて同温で48時間攪拌を続けたところ反応がほぼ終了した。光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で、光学純度は91%eeであった。
【0104】
(実施例17)
(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp*Ir(Cl−)(S−PMDBFA−H+))を用いた2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 36mgを塩化メチレン 5mlに溶解し、(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PMDBFA−H
+)) 7.3mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(5/2)混合溶液1.0mlを加えて同温で48時間攪拌を続けたところ反応がほぼ終了した。光学活性カラム(CHIRALPAC IB;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で、光学純度は92%eeであった。
【0105】
(実施例18)
Cp*Ir(BF4−)(S−PA−H+)の合成
クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+))238mgをメタノール10mlに溶解してアルゴン置換し、テトラフルオロホウ酸銀、98mgを加えて一晩攪拌した後に不溶物を濾別し減圧濃縮すると264mgの結晶となった。少量のエタノールを加えて懸濁液にした後に濾過、洗浄、50℃で真空乾燥すると褐色結晶189mgが得られた。
【0106】
元素分析:C
15H
24BF
4IrN
2O・2H
2O(563.40)計算値(%)C31.98、H5.01、N4.97 実測値(%)C32.00、H4.86、N5.03
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.55−1.84 (3H, m), 1.72 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.94−2.10 (1H, m), 2.65−2.85 (1H, m, one of NCH
2), 3.40−3.63 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 5.57 (1H, br s, CONH), 6.30 (1H, br td−like, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.6 (5Me of Cp*), 26.5 (CH
2), 29.2 (CH
2), 56.4 (NCH
2), 62.5 (NCH), 91.8 (ArC of Cp*), 183.0 (C=O).
【0107】
(実施例19)
Cp*Ir(PF6−)(S−PA−H+)の合成
(S)−クロロ〔(1,2,3,4、5−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)(Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)) 238mgをメタノール10mlに溶解してアルゴン置換し、ヘキサフルオロリン酸銀127mgを加えて一晩攪拌した後に不溶物を濾別し減圧濃縮したところ、291mgの結晶が得られた。これに少量のメタノールを加えて懸濁液にした後に濾過、洗浄した後、50℃で真空乾燥したところ、淡赤褐色の結晶性粉末177mgが得られた。
【0108】
元素分析:C
15H
24F
6IrN
2OP・H
2O(603.55)計算値(%)C29.85、H4.34、N4.64 実測値(%)C29.96、H4.17、N4.74
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.54−1.83 (3H, m), 1.72 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.95−2.10 (1H, m), 2.65−2.86 (1H, m, one of NCH
2), 3.41−3.62 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 5.58 (1H, br s, CONH), 6.31 (1H, br td−like, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.7 (5Me of Cp*), 26.5 (CH
2), 29.2 (CH
2), 56.4 (NCH
2), 62.5 (NCH), 92.0 (ArC of Cp*), 183.1 (C=O).
【0109】
(実施例20)
Cp*Ir(CF3SO3−)(S−PA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)にトリフルオロメタンスルホン酸銀を加えて、実施例19と同様の方法により反応を行ったところ、黄色の結晶性粉末が得られた。
【0110】
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.56−1.84 (3H, m), 1.72 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.96−2.10 (1H, m), 2.65−2.86 (1H, m, one of NCH
2), 3.41−3.63 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 5.58 (1H, br s, CONH), 6.30 (1H, br td−like, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.6 (5Me of Cp*), 26.5 (CH
2), 29.2 (CH
2), 56.4 (NCH
2), 62.5 (NCH), 91.9 (ArC of Cp*), 183.0 (C=O).
【0111】
(実施例21)
Cp*Ir(SbF6−)(S−PA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)にヘキサフルオロアンチモン酸銀を加えて、実施例19と同様の方法により反応を行ったところ、暗褐色の結晶性粉末が得られた。
【0112】
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.54−1.84 (3H, m), 1.72 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.95−2.10 (1H, m), 2.64−2.86 (1H, m, one of NCH
2), 3.41−3.62 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 5.57 (1H, br s, CONH), 6.30 (1H, br td−like, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.6 (5Me of Cp*), 26.5 (CH
2), 29.2 (CH
2), 56.4 (NCH
2), 62.5 (NCH), 91.8 (ArC of Cp*), 183.0 (C=O).
【0113】
(実施例22)
Cp*Ir(ClO4−)(S−PA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PA−H
+)に過塩素酸銀を加え、実施例19と同様の方法により反応を行ったところ、黄色の結晶性粉末が得られた。
【0114】
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.54−1.87 (3H, m), 1.72 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.94−2.10 (1H, m), 2.64−2.86 (1H, m, one of NCH
2), 3.39−3.62 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 5.57 (1H, br s, CONH), 6.30 (1H, br td−like, NH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.6 (5Me of Cp*), 26.5 (CH
2), 29.2 (CH
2), 56.4 (NCH
2), 62.5 (NCH), 91.9 (ArC of Cp*), 183.0 (C=O).
【0115】
(実施例23)
Cp*Ir(BF4−)(S−PQA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PQA−H
+)302mgをメタノール10mlに加えてアルゴン置換し、テトラフルオロホウ酸銀98mgを加えて一晩攪拌した後、水5mlを加えて約1時間攪拌を続けた。不溶物を濾別し減圧濃縮した。得られた残留濃縮物をメタノールにより結晶化させ濾過、洗浄した後、50℃で真空乾燥したところ、黄色の結晶性粉末114mgが得られた。
【0116】
元素分析:C
24H
29BF
4IrN
3O・2H
2O(690.54)計算値(%)C41.74、H4.82、N6.09 実測値(%)C41.44、H4.43、N6.16
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.36 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.39−1.57 (1H, m), 1.62−2.23 (3H, m), 2.79−3.00 (1H, m, one of NCH
2), 3.54−3.78 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 6.75 (1H, br td−like, NH), 7.49−7.62 (3H, m, ArH), 7.98 (1H, d, J = 8.8 Hz, ArH), 8.29 (1H, dd, J = 8.8, 1.2 Hz, ArH), 8.84 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.4 (5Me of Cp*), 25.7 (CH
2), 29.4 (CH
2), 55.7 (NCH
2), 62.5 (NCH), 89.2 (ArC of Cp*), 121.5 (ArCH), 123.7 (ArCH), 127.9 (quaternary ArC), 128.4 (ArCH), 131.4 (ArCH), 135.3 (ArCH), 145.5 (quaternary ArC), 147.2 (quaternary ArC), 149.6 (ArCH), 182.8 (C=O).
【0117】
(実施例24)
(Cp*Ir(PF6−)(S−PQA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PQA−H
+)にヘキサフルオロリン酸銀を加えて実施例23と同様の方法により反応を行ったところ、黄色の結晶性粉末が得られた。
【0118】
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6): δ1.36 (15H, s, 5Me of Cp*), 1.38−1.56 (1H, m), 1.60−2.23 (3H, m), 2.79−3.00 (1H, m, one of NCH
2), 3.54−3.78 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 6.75 (1H, br td−like, NH), 7.49−7.63 (3H, m, ArH), 7.98 (1H, d, J = 8.8 Hz, ArH), 8.29 (1H, dd, J = 8.8, 1.2 Hz, ArH), 8.84 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6): δ8.4 (5Me of Cp*), 25.7 (CH
2), 29.4 (CH
2), 55.7 (NCH
2), 62.5 (NCH), 89.1 (ArC of Cp*), 121.5 (ArCH), 123.7 (ArCH), 127.9 (quaternary ArC), 128.4 (ArCH), 131.5 (ArCH), 135.3 (ArCH), 145.4 (quaternary ArC), 147.3 (quaternary ArC), 149.6 (ArCH), 182.7 (C=O).
【0119】
(実施例25)
Cp*Ir(PF6−)(S−PMDBFA−H+)の合成
Cp
*Ir(Cl
−)(S−PMDBFA−H
+)336mgを50%含水メタノール20mlに加えてアルゴン置換し、ヘキサフルオロリン酸銀126mgを加えて一晩攪拌した。約50℃に加温し約30分間攪拌した後に不溶物を濾別し減圧濃縮した。得られた濃縮残留物を50%含水メタノールより結晶化させ濾過、洗浄した後、50℃で真空乾燥したところ、茶褐色の結晶性粉末190mgが得られた。
【0120】
元素分析:C
28H
32F
6IrN
2O
3P(781.73)計算値(%)C43.02、H4.13、N3.58 実測値(%)C43.14、H4.36、N3.91
1H−NMR (200 MHz, DMSO−d
6, mainly two rotamers observed in the ratio ca. 7:3): δ1.31 (15H x 0.7, s, 5Me of Cp* for the major), 1.58−2.18 (4H, m), 1.34 (15H x 0.3, s, 5Me of Cp* for the minor), 2.83−3.12 (1H, m, one of NCH
2), 3.50−3.76 (2H, m, one of NCH
2 and NCH), 3.84 (3H x 0.7, s, OMe for the major), 3.88 (3H x 0.3, s, OMe for the minor), 6.89 (0.7H, br td−like, NH for the major), 7.04 (0.3H, br td−like, NH for the minor), 7.31−7.54 (2H, m, ArH), 7.38 (0.3H, s, ArH), 7.39 (0.7H, s, ArH), 7.65 (1H, br d, J = 7.5 Hz, ArH), 7.77 (0.7H, s, ArH), 7.81 (0.3H, s, ArH), 8.12 (1H, dd, J = 7.5, 1.1 Hz, ArH).
13C−NMR (50.3 MHz, DMSO−d
6, two rotamers observed): δ8.2 (5Me of Cp* for the major), 8.3 (5Me of Cp* for the minor), 25.4 (CH
2 for the major), 25.7 (CH
2 for the minor), 29.1 (CH
2 for the major), 29.2 (CH
2 for the minor), 54.8 (CH
2 for the minor), 55.2 (CH
2 for the major), 55.4 (OMe for the minor), 56.2 (OMe for the major), 61.7 (NCH), 87.0 (quaternary ArC of Cp* for the major), 88.6 (quaternary ArC of Cp* for the minor), 95.0 (ArC), 102.3 (ArCH for the minor), 102.7 (ArCH for the major), 109.9 (ArCH), 111.5 (ArCH for the major), 112.0 (ArCH for the minor), 120.4 (ArCH for the minor), 120.8 (ArCH for the major), 122.8 (ArCH), 124.1 (quaternary ArC), 126.7 (ArCH), 137.7 (quaternary ArC for the minor), 139.1 (quaternary ArC for the major), 149.4 (quaternary ArC for the minor), 149.6 (quaternary ArC for the major), 151.0 (quaternary ArC for the minor), 151.8 (quaternary ArC for the major), 156.0 (quaternary ArC for the major), 156.1 (quaternary ArC for the minor), 183.7 (CO for the major), 184.8 (CO for the minor).
【0121】
(実施例26)
Cp*Ir(PF6−)(S−PA−H+)を用いた2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 36mgを塩化メチレン 5mlに溶解し、Cp
*Ir(PF
6−)(S−PA−H
+)6.8mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(5/2)混合溶液1.0mlを加えて同温で48時間攪拌を続けたところ反応が終了した。反応液を光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で、光学純度は82%eeであった。
【0122】
(実施例27)
Cp*Ir(CF3SO3−)(S−PA−H+)を用いた2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 36mgを塩化メチレン 5mlに溶解し、Cp
*Ir(CF
3SO
3−)(S−PA−H
+)5.9mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(5/2)混合溶液1.0mlを加えて同温で48時間攪拌を続けたところ反応が終了した。反応液を光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で、光学純度は86%eeであった。
【0123】
(実施例28)
Cp*Ir(BF4−)(S−PQA−H+)を用いた2−メチルキノリンの不斉還元
2−メチルキノリン 36mgを塩化メチレン 5mlに溶解し、Cp
*Ir(BF
4−)(S−PQA−H
+)6.6mgを加えた。溶液を−20℃に冷却し、蟻酸/トリエチルアミン(5/2)混合溶液1.0mlを加えて同温で48時間攪拌を続けたところ反応がほぼ終了した。反応液を光学活性カラム(CHIRALCEL OJ−RH;ダイセル化学工業(株)製)を用い分析したところ、S体が過剰で、光学純度は91%eeであった。