【課題を解決するための手段】
【0012】
これらの目的は、請求項1の特徴を有する装置によって、請求項8の特徴を有する方法によって、及び請求項12による方法によって、本発明により達成される。有利な実施形態は、従属項の対象事項である。
【0013】
接触信号は、変形、即ち、何かの大きさの永久的な又は交互の変形であると理解される。
【0014】
本発明は、本発明は、少なくとも一つのタッチスクリーンを有する技術医用装置、特に透析装置に基づき、それによって、タッチスクリーンは、タッチスクリーンを押す指の位置を検出するための二つの重複したセンサを有する。
【0015】
さらに、本発明は、タッチスクリーン及び少なくとも二つの重複したセンサを有する技術医用装置での情報の表示及び入力のための方法にもとづき、ここで、ディスプレイスクリーン上の指紋の位置は、両方のセンサによって決定される。
【0016】
そのうえ、本発明は、少なくとも一つのタッチスクリーンを有する技術医用デバイスに表示する方法に基づき、接触信号は、タッチスクリーン上に生成される。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、タッチスクリーン上の指紋の位置を決定するタッチスクリーンのセンサの少なくとも一つは、複数の圧電素子を備えている。
【0018】
圧電素子は、圧電効果を使用し、電圧を印加することによって運動を実行し、又は、力を加えることによって電圧を発生させる。かくして、圧電素子は、力センサとアクチュエータの両方として、設けることができる。圧電素子は、ある結晶(圧電結晶)でもよいし、圧電セラミックス、即ち多結晶材料でもよい。
【0019】
圧電素子は、マトリクスパターン内のタッチスクリーン表面にわたって配置されるのが良く、また、適当な制御による局所的な分解能で個々に制御することができる。
【0020】
圧電素子はまた、ディスプレイの下のコーナー又はサイドで、力をロックした方法(force-locked manner)で、ディスプレイに接続されてもよい。
【0021】
変形例において、圧電素子はまた、ディスプレイのある位置において多数配列してもよいし、減じた数で、又は他の位置でなく、存在してもよい。かくして、触覚信号の改善された分解能を、圧電素子の合計数を増加させることなく、タッチスクリーン上のある位置で達成することができる。
【0022】
一実施形態では、圧電素子は、本質的に光透過性の圧電層を、本質的に光透過性である二つの電極の向かい合った側に接触させることによって形成される。このようにして、圧電層の表面及び底面側の複数の電極が、特にディスプレイ全面にわたって、好ましくは等間隔で、互いに直交して延びる。
【0023】
上記の観点で、圧電素子は、圧電層の表面上に延びる電極と圧電層の底部に延びる電極との交差、及びその間に配置された圧電材料として形成される。
【0024】
圧電層に対して上部に配置された電極は、好ましくは等幅の、ラインのパターンを形成し、電極は、好ましくはライン幅に相当する間隔で、互いに等距離であり平行である。圧電層に対して底部に配置された電極もまた、同様に配列される。上記から分かるように、両方の電極のレベルは、圧電層の上下に延びる電極のすべての交差で、均一なグリッドを有し、個々に制御及び/又は読み出すことができる圧電素子を形成する。
【0025】
圧電層の上部側の電極の数と、圧電層の底部側の電極の数との積は、圧電素子の数を与える。
【0026】
圧電層の上部側の一つの電極徒弟部側の一つの電極を選択することによって、ある圧電素子を制御及び/又は読み出すことができる。圧電層の上部側の電極と底部側の電極とに電位差を印加することによって、これら二つの電極の間の圧電材料が変形させられる。
【0027】
同様にして、圧電素子の両端間の電圧降下は、この圧電素子に接触する電極で得られる。
【0028】
この実施形態では、個々の圧電素子が、互いに別々に同時に制御され及び/又は読み出すことができないことが欠点であることが証明されている。単一の電極が、一方の側で複数の圧電素子の電圧を決定する。
【0029】
したがって、特に好ましい実施形態では、好ましくは立方形で設計された、複数の光透過性電極が、圧電層の上部側に配列される。これら電極の各々は、それ自身のコントロールラインによって、制御され且つ読み出されることができる。圧電層の退部側は、単一の光透過性電極を有し、その光透過性電極は、圧電光透過性層の表面全体にわたって走り、その電圧は、単一のコントロールラインによって制御され且つ読み出される。この実施形態では、圧電素子は、圧電層の上部側の電極と、圧電層の底部側の共有電極との間に形成される。この実施形態は、各個々の圧電素子の、個別且つ同時の可制御性及び可読出性を可能にする。
【0030】
圧電層の上部側の電極の表面は、人間の指の接触表面(約1cm
2)に基づく。また、例えば、圧電層の上部側で電極を、形状及び寸法が好ましい可視ディスプレイに適合するように個別に設計することも可能である。タッチスクリーン上のある表面(例えば、全体)でいつも明らかな、大きな操作表面は、単一のより大きい圧電素子によってしかるべく覆われてもよく、これに対して、より小さい電極が、他の位置に存在する。
【0031】
バーリナイト、蔗糖、水晶、ロッシェル塩、トパーズ又はトルマリンのような天然結晶、オルト燐酸ガリウム又はランガサイトのような合成結晶、セラミックス、又はポリマが、圧電素子の材料として使用できる。電圧が印加されたときに変形する本質的にすべての材料が、この目的のために使用できる。
【0032】
電極は、金属又は半導体で作ることができるが、好ましくは、可視光に対して高い透過性を有する酸化インジウム錫(indium thin oxide:ITO)電極として設計される。
【0033】
触覚フィードバックを有するタッチスクリーンの実施形態は、以下に透析装置の例で説明される。ここに説明する実施形態は、制限なしで、あらゆる技術医用装置に提供することができることは、当業者に明らかであろう。
【0034】
一つの実施形態において、装置は、圧力の印加によって発生した各圧電素子の電圧を読み出すように設計される。この実施形態では、圧電素子は、力センサのように作動する。タッチスクリーンの対応する位置の指の圧力は、このようにして検出される。位置分解能を有する接触を検出するタッチスクリーンの特性が、例えば、技術的な欠陥により制限され、又は最早存在しないことが起こり得る。この場合、装置に加えて、とにかく代替の重複した選択肢が、指の圧力によって発生した圧電素子の電圧を読み出すことによっても作り出され、位置分解能とともにユーザ入力を検出する可能性を作り出す。
【0035】
タッチスクリーン上の指の位置を突き止めるタッチスクリーンの装置(以下、タッチスクリーン指センサと称する)の信号が、指がタッチスクリーンを押すたびに、圧電素子の対応する電圧と比較され、それによって、両方のセンサ装置の機能をチェックすることが考えられる。
【0036】
例えば、位置分解能を有する接触を検出するタッチスクリーンの機能が不完全又は制限されることが起きるかもしれないが、圧電素子の機能は維持される。そして、オペレータが指押し力によって力を印加している圧電素子が、本発明のタッチスクリーン上に指を押しつけることによって電圧を発生させる。タッチスクリーン指センサの信号と圧電素子の信号とを比較する分析制御装置は、この場合、タッチスクリーン指センサのセンサ信号の欠落を検出し、したがって、欠陥又はエラーケースの存在を推定する。同時に、分析制御装置がタッチスクリーン指センサの信号を検出するが、圧電素子マトリクスの信号がなければ、機能の欠陥、及び/又は、圧電素子を含むエラーケースを検出することができる。両方の場合、分析制御装置は、オペレータのために欠陥の存在を表示することができ、及び/又は、この情報を透析装置の別の制御装置に提供することができる。この表示は、制御信号、及び/又は、視覚、触覚又は聴覚信号でもよい。欠陥の場合には、透析装置の制御ユニットは、措置をとるのがよく、例えば、制御された方法で継続している透析処理を終了させてもよく、透析処理を最後まで継続して、欠陥が除去された後でのみ更なる処理を可能にしてもよい。
【0037】
かくして、本発明の装置及び方法は、透析装置に更なる安全性を提供し、重複した入力オプションを提供する。この重複した入力オプションは、作動中にスイッチの数及び位置を変更する事ができない重複した機械式スイッチよりも、入力の遙かに変更のきく可能性を可能にする。触覚フィードバックを有するタッチスクリーンの融通性により、透析装置の操作性を、エラー又は欠陥の場合でさえも、制限のない範囲まで維持することができる。患者にとっては、これは、タッチスクリーン指センサが故障した場合に、著しい改善を意味する、というのは、透析装置の操作性を、重複した入力オプションにより制限されることなく継続させることができるからである。かくして、継続している透析処理を中断することは絶対に必要なことではなく、それによって、利便性及び安全性が向上する。
【0038】
別の実施形態では、圧電素子マトリクスはまた、同時に、多数の指の圧力を検出するのに利用される。当該分野では、特殊な容量性タッチスクリーン技術(special capacitive touchscreen technology)に基づくマルチタッチ機能を有するタッチスクリーンが知られている。
【0039】
従来の容量性タッチスクリーンディスプレイでは、ユーザの指がディスプレイ表面に接近するとき、指がタッチスクリーン上の(例えば、ITOの)コーティングと要領を形成し、このコーティングは、本質的に、可視光に対して透明である。コーティングを摩耗から保護してタッチスクリーンを丈夫にするために、耐擦性フィルム又はガラスカバーが、導電性コーティングの上に通常付けられる。そして、このフィルム又はガラスカバーは、それによって形成された、プレートキャパシタについて誘電体として機能し、その一方のプレートは、導電性コーティングになり、他方のプレートは、接近又はつけられた指によって形成される。したがって、容量性タッチスクリーンの機能にとって、スクリーンに接触する物体その物体が人間の指の場合、電化をきっと集め得ることは本質的である。導電性コーティングのコーナーは、交流電圧源に接続されている。タッチスクリーンに接触すると、電流が、これらの交流電圧源から、導電層、及び、指と導電層とによって形成されたキャパシタに流れる。次いで、それぞれの交流電圧源から指の接触点までの経路は、ここに電気抵抗を形成し、その寸法は、コーティングの導電率及び経路の長さに依存する。これは、経路の長さに比例する電流レベルを与え、これらの電流レベルは、分析回路によって検出され、指の瞬時の位置に割り当てられることができる。
【0040】
この容量性タッチスクリーンの広く行き渡った安い設計は、タッチスクリーンに接触している二つの指の位置を突き止めることができない、というのは、二つの接触点での電流信号は、接触の位置に明白に割り当てられることができないからである。マルチタッチ機能を有するタッチスクリーンは従来技術の状態から知られているが、従来の透析装置は、マルチタッチ機能を有するタッチスクリーンを備えていない。
【0041】
付加圧電素子層により、かかる機能をも与えることができる。各圧電素子を個別に照会することができるから、同時に異なる圧電素子を指で押すことをも検出することができる。これは、例えばパラメータの上限及び下限を便利に入力するために、例えば二つの指を使用して、数値メモリ上の複数の数値の間をつなぐのに使用することができる。タッチスクリーン上の二つの指の動きで、タッチスクリーンディスプレイの拡大された又は縮小された表示を、二つの指の動きの下に引き起こすことも考えられる。
【0042】
別の実施形態では、圧電素子は、制御電圧を印加することによって、タッチスクリーンの表面に好ましくは垂直に運動を行うように設計される。制御電圧は、時間とともに変化してもよいし、ある期間同一であってもよい。
【0043】
本発明によれば、それにより、タッチスクリーンの部分は、それらの触覚特性が、個別に変えられてもよい。変化は、周囲の領域と比較してタッチスクリーンの一部の領域の陥没又は隆起、一部の領域の振動、及び、周囲の領域と比較してタッチスクリーンの一部の領域の粗さの変化(滑らかにする/粗くする)を本質的に含む。タッチスクリーンの一部の領域に作用する触覚特性のすべての変化を、本発明の装置及び本発明の方法の適切な設計で、タッチスクリーンの全ての領域に適用することもできる。
【0044】
例えば、直流電圧をマトリクスの一つ以上の圧電素子に印加してもよく、その結果、圧電素子は、(印加された直流電圧の極性に依存して)一つの寸法が延びあるいは縮み、この効果は、直流電圧が印加されている限り継続する。一つ以上の圧電素子のこの収縮又は伸長は、指がそれぞれの圧電素子の上の位置で持ち上げられているユーザによって陥没又は隆起として検知される。
【0045】
このようにして、周囲の領域に対して接触のために隆起した領域として現れる、入力要域のようなタッチスクリーン上の位置が、タッチスクリーン上に作り出されてもよい。オペレータによって接触されたときに情報の明確な入力へ導く、タッチスクリーンの一部の領域は、入力領域として構成されてもよい。
【0046】
例えば、10キーのキーパッドを、視覚的に表示することができる。かくして、機械的キーの感触は、入力領域の間の分割ラインを隆起させないでおいて、示されたそれぞれの数字の上の隆起した位置によって作り出すことができる。
【0047】
触覚効果を支持するために、かつ機械的キー又はスイッチを模擬するために、ユーザの指が隆起した入力領域に接触した後で、その接触はタッチスクリーンのセンサによって検出され、分析制御装置が、圧電素子が凹んだ表面又は平坦な表面を形成するように、この入力領域を形成する圧電素子を制御することができる。この目的のために、接触が検出された後、対応する圧電素子の制御電圧は反転し又は停止する。この制御電圧の極性の反転又は停止は、突然起こってもよいし、よりゆっくりと進行してもよい。
【0048】
圧電素子の電圧が制御された状態でモニタされることも考えられる。かくして、指の圧力による機械的な力の印加を検出することができる。圧電素子上の指の圧力が大きいほど、圧電素子によって生成される電圧による制御電圧の調整が大きい。実際には、圧電素子に作用する力による、制御電圧の直流電圧成分の変化が観察される。この実施形態では、圧電素子は、同時に、力センサとして、かつアクチュエータとして作動する。
【0049】
この情報は、タッチスクリーンの意図しない接触と、意図したユーザ入力とを区別するのに使用することができる。疑わしい場合、タッチスクリーンの意図しない拙速が、タッチスクリーンのセンサの信号を引き起こし、これに対し、操作領域のそれぞれの圧電素子の電圧が、信号を引き起こさず、又は、わずかだけ調整される。意図した接触は、ユーザの指による力の確かな印加で生じ、それは、タッチスクリーンセンサの信号を引き起こすとともに、予め定められた制限値よりも大きい、それぞれの圧電素子の電圧のある確かな調整を引き起こす。制限値が越されたときに、かくして、意図した入力が検出され、その後、操作領域は、上述したように、隆起した状態から陥没した状態に変化することができる。これは、ユーザ入力には、力の確かな印加が必要であることを保証する。そのうえ、これはまた、機械式スイッチ又はボタンの動きをより実際的に模擬する。
【0050】
かくして、本発明による装置及び方法は、更なる安全性を透析装置に提供し、意図しないユーザ入力を検出して誤操作を防止する。
【0051】
別の実施形態では、タッチスクリーンの視覚表示が故障した場合であっても保証されるように、圧電素子による操作可能性を提供することができる。例えば、タッチスクリーンの視覚表示に欠陥があることが分かれば、例えば、対応する代替入力選択肢によるユーザ入力、例えば、「ディスプレイ故障」ボタンにより、又は、ディスプレイのバックグランド照明をモニタしてバックグランド照明の
故障の場合に対応するメッセージを制御ユニットへ送る適当なセンサ、例えば、光検知素子(フォトダイオード、フォトトランジスタ等)の照会によって、圧電素子は、かくして、圧電素子が入力装置及び出力装置として同時に使用されるという事実によって制御されることができる。
【0052】
この場合、表示表面は、区別可能な触覚特性を有する多数の部分領域に更に細かく分けられ、例えば、多数の部分領域は、触覚感覚によりユーザ/オペレータによって互いに区別されることができる。ユーザに知られた、及び/又は、適当な手段によって記録された、ある動作が、各部分の領域に割り当てられる。例えば、ディスプレイの部分の領域が接触特性に関連づけられていること、及び、ユーザの指又は手でこの部分の領域を押すことによってこの部分の領域が選択されたときに動作が実行されることを示す記録があってもよい。例えば、タッチスクリーン表面が四つの部分に更に分けられたことを記録することができ、その位置は、タッチスクリーン上の対応する触覚特性及び/又は位置によって特徴づけられる。例えば、ある部分の領域を、「隆起」及び「右下」の触覚特性で特徴づけてもよく、この部分の領域に「透析処理終了」の動作を割り当ててもよい。別の部分の領域を、同様に、「振動」及び「左上」の触覚特性で特徴づけて、かつ、「透析処理継続」の動作を関連づけてもよい。かくして、タッチスクリーンの視覚ディスプレイの故障の場合に、例えば、透析処理を安全に終了させるために、又は、機器を操作する人間(医師)の判断において透析処理を安全に継続させるために、透析装置の少なくとも限定された操作可能性を保証することができる。
【0053】
かくして、本発明の装置及び本発明の方法は、透析装置に更なる安全性を提供し、タッチスクリーンの視覚表示の故障の場合に、透析装置の少なくとも制限された操作可能性を保証する。
【0054】
本発明の別の実施形態では、ユーザ入力のために隆起するようにした表面を操作するためだけに提供することができる。例えば、数値を入力するときに、それは、ある区間の範囲内でのみ変化してもよく、入力は、数の入力のために、割り当てられた操作領域、即ち、妥当な、即ち与えられた数に割り当てられたものだけが隆起するように設計されてもよい。例えば、0以上50以下の数の区間内だけの入力が可能であれば、第1のディジット(digit)が入力された場合に、0〜5の数を有する操作領域が隆起し、第2のディジットが入力されると、0〜9の数、又は(第1のディジットが5だったならば)0の数のみを有する操作領域が隆起する。この割り当てられた操作領域の触覚特性は、対応する視覚表示及び聴覚信号によって支持され得る。かくして、割り当てられた操作領域を割り当てられていない操作領域とは異なる色又は強度で表示してもよく、聴覚信号を誤入力の場合に出力してもよい。
【0055】
入力用に設けられたものではない操作領域を圧電素子により凹ませることができる。
【0056】
その代わりに、入力用に設けられた操作領域を圧電素子によって凹ませて、入力用のものではない操作領域を隆起させることができる。
【0057】
入力用に設けられたものではない操作領域に指を押しつけることによって、これらの操作領域は振動して、触覚間隔によってオペレータの注意を誤入力に引きつけるであろう。
【0058】
この振動は、それぞれの圧電素子を交流電圧で制御することによって作り出され、圧電素子は、制御電圧の周波数で振動する。振動数は、オペレータによって振動として検出されるために、有利には30Hz〜100Hzの範囲内である。実際に使用可能な大変小さい領域での、この振動数、及び圧電素子により制限される可能な振幅での振動は、可聴音を出さず、したがって感知されるだけである。
【0059】
別の実施形態では、圧電素子は、高い周波数で振動するように制御されてもよい。好ましくは20kHzを超える範囲の、高い周波数での振動は、オペレータによって粗い表面として認識される。20kHzを超える振動周波数では、この振動に関する音の放出が人間に聞こえないことが利点である。このようにして、タッチスクリーンの操作表面は、タッチスクリーンの他の表面、又は他の操作表面と知覚的に区別される。
【0060】
別の実施形態は、特別な圧電素子における、少なくとも三つ、好ましくは四つのアクチュエータの使用に関し、アクチュエータは、タッチスクリーンの下のエッジ又はコーナーに位置決めされ、そこでタッチスクリーンをぴったり合うように支持する。このように設計された場合、ディスプレイ全体をアクチュエータによって動かすことができる。同様に、ディスプレイ上の指の圧力は、圧電素子電圧の照会、又は代わりの圧力センサによって検出することができる。ディスプレイ上に指を押しつける動きを生じさせる力は、エッジ又はコーナーに位置決めされた力センサに対する位置の関数として分配される。センサの信号をひかくすることによって、指の圧力の位置及び強度を決定することができる。
【0061】
上述した圧電素子のすべての制御及び読み出し処理はまた、制限なしで、互いに組み合わせることができる。例えば、隆起した振動領域は、対応する圧電素子を、直流成分を有する交流電圧で制御して、実行することができる。同様に、陥没した振動表面は、今度は反対の信号を有する直流成分を有する交流電圧での対応する圧電素子の制御により可能である。
【0062】
本発明は、励磁の実施形態に基づいて添付の図面を参照して以下に説明される。図面では、同一符号は、同一要素又は同一機能を有するものを示す。