(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1においては、燃料二段燃焼の欠点として、空気二段燃焼よりはNOx低減効果が高いものの、未燃分を生成しやすく、振動燃焼もおこしやすいので燃焼室とのマッチングが重要となることが指摘されている。
【0007】
また、非特許文献1に紹介されているバーナ構造(
図8.23)およびNOxの排出特性(
図8.24)からは以下の問題点等があるものと推定される。すなわち、
・NOx排出値が、O
2=3%(空気比1.17)の燃焼条件において、40ppm(O
2=5%)、すなわち、酸素濃度0%に換算すると52.5ppmであり、未だNOx排出量が多い。
【0008】
・燃焼に必要とされる全量の空気を用いて一次燃料の高空気比・急速混合燃焼を行っているために、主燃料の流量が副燃料の流量より多くなり、燃料の絞り比(TDR:Turn Down Ratio)を大きくすることが困難である。
【0009】
・燃焼に必要とされる全量の空気をすべて予燃焼ポート(一次燃料領域)に供給しているため、空気供給圧力損失が大きい。
本発明の目的は、上記技術の問題点を解消し、低NOx化を有効に達成できる燃焼装置
、その燃焼装置を用いたボイラ及び燃焼方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、本発明においては、風箱の内側に設けられた一次燃料ノズルと、前記一次燃料ノズルの周囲に配設された保炎器と、前記保炎器の外周側であって
前記風箱の内側に設けられ、前記一次燃料ノズルを中心とした環状領域上に周方向に相互間隔をあけて配設された複数の二次燃料ノズルとを備えた燃焼装置において、前記保炎器の外周側であって、前記環状領域上に相互間隔をあけて前記風箱の前板に配設された複数の空気ノズルを備え、
前記複数の二次燃料ノズルは前記前板を貫通して配置され、前記複数の空気ノズルと前記複数の二次燃料ノズルとは、交互に
相互間隔をあけて燃焼室の再循環流が通過可能に配設されたことを特徴とする。
【0011】
以上の構成においては、軸線を中心とした環状領域上に相互間隔をあけて
空気ノズルと複数の二次燃料ノズルとが交互に配設されているため、二次燃料ノズル、
空気ノズルの両方による高速噴流効果によって、燃焼ガスの再循環が行われて、低NOx状態となる。しかも、
空気ノズルと複数の二次燃料ノズルとが相互に離間されているため、
空気と二次燃料ガスとの混合を遅らせて、それらを長時間分割状態に維持できて、有効な緩慢燃焼状態を得ることができる。従って、この緩慢燃焼によってNOxの発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、緩慢燃焼によって十分な低NOx化を達成できるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した燃焼装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態を
図1〜
図7及び
図16〜
図23に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、ボイラ21には横向きの燃焼室22が形成され、この燃焼室22に本実施形態の燃焼装置31が取り付けられる。
燃焼装置31の風箱32の内側における中心部の水平な軸線100上にはパイプ状の燃焼用空気供給スロート(以下、単にスロートという)33が配置されている。このスロート33は風箱32内の後部の第1送風室34に接続され、この第1送風室34からスロート33内に一次空気が送られて、その一次空気がスロート33の先端開口35から燃焼室22内の前方に向かって噴出される。なお、本実施形態においては、
図1の左側を前部とする。
【0016】
図1及び
図2に示すように、スロート33内においてその軸線100上には先端を開口した中央燃料供給管36が貫通配置されている。この中央燃料供給管36の先端には一次燃料ノズル37が取り付けられ、その先端外周部には複数(本実施形態では6個)ノズル孔38が等間隔を隔てて配列されている。従って、スロート33と一次燃料ノズル37とは同軸上に配置されている。
図3(a)(b)に示すように、前記ノズル孔38は軸線100方向から見て軸線100を中心とした半径線上に配置されるとともに、軸線100と直交する方向から見て軸線100に対して中心角θ1が30度〜80度(本実施形態では60度)程度の方向に向かって開口されている。そして、中央燃料供給管36を介して一次燃料ノズル37内には都市ガスよりなる燃料ガスが供給され、その燃料ガスがノズル孔38から燃焼室22内に対して放射方向に、つまり燃焼室22内の外周側の斜め前方に向けて噴射される。
【0017】
なお、スロート33内において一次燃料ノズル37の後部側には、着火用のパイロットバーナ(図示しない)が設けられている。
図1及び
図3(a)(b)に示すように、前記ノズル孔38の直近の後部において、一次燃料ノズル37の周囲には、その一次燃料ノズル37の外周面とスロート33の内周面との間に位置する保炎器41が取り付けられており、この保炎器41の外周部の6箇所には等間隔をおいて複数(実施形態では6箇所)の凸部43が形成されている。これらの凸部43間の凹部が通気口42になっているとともに、凸部43の先端とスロート33の内周面との間が狭い通気間隙44になっている。凸部43は前記ノズル孔38間の部分に対応して位置している。そして、スロート33内の一次空気が通気口42及び通気間隙44を通って燃焼室22内に前記軸線100に沿って噴出される。この保炎器41とスロート33とによって、燃焼室22内に一次空気を噴出するための一次空気ノズルが構成されている。
【0018】
前記風箱32の前端面は燃焼室22内に突出している。そして、保炎器41の前面は風箱32の前板321の前端面より所定長さd分だけ奥側に位置している。
図1,
図2及び
図4(a)(b)に示すように、スロート33の外周側において風箱32の前板321には等間隔をおいて複数本(本実施形態では6本)の外側燃料供給管51が貫通されている。この外側燃料供給管51の先端には軸線100を中心とした環状領域上に位置する二次燃料ノズル52が固定されている。二次燃料ノズル52の先端部には単一のノズル孔53が形成されている。このノズル孔53は、軸線100を中心とするとともに、前記保炎器41の通気口42を通る半径線上に位置している。
図5に示すように、ノズル孔53は、軸線100と直交する方向から見て、軸線100に対して中心角θ2が5度〜30度(本実施形態では15度)程度の角度で内向きに開口している。一次燃料ノズル37の先端部はスロート33の先端開口と同位置に配置されている。そして、外側燃料供給管51を介して二次燃料ノズル52内に都市ガスよりなる燃料ガスが供給され、その燃料ガスがノズル孔53から燃焼室22の中心部に向けて斜め前方に向けて噴射される。
【0019】
図1及び
図2に示すように、前記保炎器41の外周側である外側燃料供給管51の間において、風箱32の前板321の複数箇所(本実施形態では6箇所)には連通口61が等間隔をおいて形成され、各連通口61の部分において前板321には二次空気ノズル62が相互に等間隔をおいて取り付けられている。各二次空気ノズル62は風箱32の前端面から燃焼室22側に突出している。この二次空気ノズル62は風箱32の第2送風室63に接続されている。そして、前記スロート33により、風箱32内において前記第1送風室34と第2送風室63とが分離されており、第2送風室63からの空気が二次空気ノズル62の先端開口621から二次空気として燃焼室22内に前記軸線100に沿う方向に噴出される。この二次空気ノズル62の先端開口621は矩形のスリット状に形成されている。そして先端開口621は前記凸部43を通る軸線100を中心とした半径線上に位置し、その長辺が半径線に沿って延長されている。二次空気ノズル62の先端開口621は、スロート33の先端開口に対して所定長さ分だけ燃焼室22側に突出している。
【0020】
そして、二次空気ノズル62及びその先端開口621は、前記二次燃料ノズル52とともに軸線100を中心とした同心の環状領域上に配置されるとともに、二次燃料ノズル52と等間隔をおいて交互に配置されている。
【0021】
本実施形態において、二次空気ノズル62の先端開口621は、軸線100を中心とした半径線の方向に延長され、その半径線方向の長さが半径線に対する直交線方向の長さより長ければよい。従って、先端開口621の形状は、矩形スリットに限定されず、長円状、楕円形状、前記半径線の方向の両端部が膨らんだ分銅形状等、各種形状が実現可能である。
【0022】
次に、以上のように構成された実施形態の作用について説明する。
図5及び
図6に示すように、実施形態の燃焼装置31の燃焼作動時には、一次燃料ノズル37の軸線100の周囲のノズル孔38から一次燃料ガスが燃焼室22に向かって斜め外周方向に噴出されて、一次火炎201が形成される。このとき、一次燃料ノズル37の周囲において、保炎器41の通気口42及び通気間隙44から一次空気が軸線100の延長方向に沿って燃焼室22内に噴出される。また、このとき、保炎器41がスロート33内に位置しているため、保炎器41の凸部43の前面側に小さな再循環流204が形成されることによって、この一次火炎201が、高空気比下において保炎されるとともに、一次火炎201が分割状態になって、表面積が増大し、その一次火炎201は温度低下される。
【0023】
一方、二次燃料ノズル52のノズル孔53から二次燃料ガスが軸線100に向かう傾斜方向に噴出されて、この二次燃料ガスが一次火炎201の先端付近に向かって供給される。このため、一次火炎201をパイロット火炎として一次火炎201の先端部に続く二次火炎202が形成される。この二次燃料ガスの噴出によって、燃焼ガスが二次燃料ノズル52の上流側から巻き込まれて再循環されて、その再循環流203に二次燃料ガスが混合されるため、二次火炎202は緩慢燃焼となりNOxの発生が低減される。つまり、ノズル孔53からの二次燃料ガスはノズル孔53から離れた部位で燃焼されるために、その燃焼が緩慢になる。
【0024】
そして、このとき、二次燃料ノズル52の間に位置する二次空気ノズル62の先端開口621から燃焼室22に向かって二次空気が噴出される。このため、この二次空気によって、二次火炎202の温度が低下される。これとともに、二次空気ノズル62の先端開口から、二次火炎202、その外側及び二次空気ノズル62の基端部付近を周回する前記再循環流203が形成されて、この再循環流203によって二次空気,二次燃料ガス及び両ガスの噴流によって誘引される燃焼ガスが循環して、それらが混合して緩慢燃焼が実現されるとともに、二次火炎が保炎される。
【0025】
二次燃料ノズル52及び二次空気ノズル62はスロート33の周囲において交互に均等間隔で配置されているため、
図2に示すように、再循環流203は二次燃料ノズル52と二次空気ノズル62との間の空間を通る。このため、燃焼ガスと二次空気とが分割状態になってそれらの混合が遅れる。しかも、二次燃料ノズル52と二次空気ノズル62との間の空間を通る再循環流によって緩慢燃焼が達成される。
【0026】
加えて、二次空気ノズル62が二次燃料ノズル52の先端より前方に突出しているため、二次空気が再循環流の前方位置、すなわち、二次火炎202を上流とした再循環流の下流側に合流するため、二次火炎202に対する酸素供給が遅れ、NOxの抑制に有効である。
【0027】
以上のように、本実施形態においては二次燃料ノズル52が燃焼室22内へ突出して配設されることによって、燃焼ガスが、二次燃料ノズル52の上流側から巻き込まれて再循環して混合されるため、緩慢燃焼となり、NOxの発生が低減される。
【0028】
また、二次燃料ノズル52間に二次空気ノズル62が相互間隔をあけて配置されることによって、二次燃料ノズル52からの二次燃料及び二次空気ノズル62からの二次空気の双方による高速噴流効果によって、燃焼室22内の燃焼ガスの再循環が促進され、低NOxを得ることができる。さらに、一次火炎201は二次火炎202のために保炎すればよい程度の強さでよい。このため、一次燃料ガス及び一次空気の量を少なくすることができて、高TDR(ターンダウン比)を確保しながら低NOxが可能となる。
【0029】
また、従来の燃料二段燃焼方式においては、必要な燃焼空気を全量、一次火炎領域に供給していたが、二次空気ノズル62から二次空気を分割して供給して燃料二段燃焼を実現したため、空気供給圧力損失を低減できるとともに、一次ガス燃料を少なくすることを実現できる。
【0030】
図7に非特許文献1に記載されたNOxデータと、第1実施形態のNOxデータの比較を示す。O
2=3%(空気比1.17)の燃焼条件において、第1実施形態のNOx排出値は34ppm(O
2=0%換算値)であり、従来から約18ppmの低減効果がある。また、都市部の地域冷暖房設備におけるNOx排出量の規制値(酸素濃度0%換算にて40ppm以下)にも十分対応できることが分かる。
【0031】
この実施形態においては、以下の効果がある。
(1)二次燃料ノズル52がスロート33の先端より燃焼室22内へ突出しているため、燃焼ガスが、再循環流としてスロート33及び二次燃料ノズル52の上流側で、かつ外周側から中心側に巻き込まれる。このため、二次燃料ノズル52からの燃料ガスが再循環流に対して除々に混合されて、緩慢に燃焼され、NOxが低減される。また、二次燃料ノズル52からの高速噴流による再循環が円滑に実行される。
【0032】
(2)一次燃料ノズル37からの燃料ガスは、二次火炎を保炎する程度の小さな一次火炎が形成される量であればよい。すなわち、燃焼に必要な全空気量の一部を一次空気としてスロート33へ供給しているため、従来と比較して、二次燃料ガス量に対し、一次燃料ガス量を少なくできる。例えば、(一次燃料ガス量)/(二次燃料ガス量)との比を1/2〜1/10程度とし、二次燃料ガスの量のみを制御することによって、高TDRを得ることができる。従って、燃焼装置の燃焼量を幅広い範囲で制御することができる。また、一次燃料ガス量と二次燃料ガス量とを個別に制御する必要がないため、ガス調量弁が二次燃料ガス用のみとなり、コストダウンをすることができる。
【0033】
(3)軸線100上に形成された高空気比の一次燃料ガス領域に向けて二次燃料ガスを噴出することによって、二次火炎を安定化することが可能となるとともに、未燃分および一酸化炭素の排出を防ぐことが可能となる。
【0034】
(4)二次燃料ノズル52のノズル孔53は、軸線100の方向の下流側に向かって半径方向内側向きに傾斜して配設される単孔である。従って、高空気比の一次燃料ガス領域に向けて二次燃料ガスが噴出されることになり、未燃分および一酸化炭素の排出を防ぐことが可能となる。
【0035】
(5)スロート33の外周側であって軸線100を中心とした環状領域上に相互間隔をあけて複数の二次空気ノズル62が設けられているため、軸線100上に形成される低濃度の残存酸素を含む燃焼ガスに対し、周囲から二次燃料ガスを有効に混合させて、緩慢燃焼させるとともに、未燃分を有効に燃焼させることができる。従って、一次燃料ガス量を減らしても、一次火炎201を安定させる補助効果を発揮する。
【0036】
(6)複数の二次空気ノズル62と複数の二次燃料ノズル52とが環状領域上に交互に配設されているため、二次燃料ノズル、二次空気ノズルの両方による高速噴流効果によって、燃焼ガスの再循環が行われて、低NOx状態となる。しかも、二次空気ノズル62と複数の二次燃料ノズル52とが相互に離間されているため、二次空気と二次燃料ガスとの混合を遅らせて、それらを長時間分割状態に維持できて、有効な緩慢燃焼状態を得ることができる。
【0037】
(7)二次空気ノズル62の開口が軸線100を中心とした半径方向に延びるスリット状の単孔であることにより、二次燃料ノズルと二次空気ノズルとの間の間隔を確保できる。このため、前記分割状態をより確実に形成できて、より有効な緩慢燃焼状態を得ることができ
、より低NOx化が可能となる。
【0038】
(8)風箱32の前板321が燃焼室22内へ突出しているため、再循環流203が二次空気ノズル62の後方から流れてきて、その流れの下流側に二次空気ノズル62の二次空気が巻き込まれて混合していくことになる。このため、再循環流203に対する二次空気の混合が遅れ、より緩慢な燃焼が可能とな
り、より低NOx化が可能となる。
【0039】
(9)二次空気ノズル62が、燃焼室22内へ突出しているため、再循環流203が二次空気ノズル62の後方から流れてきて、その流れの下流側に二次空気が巻き込まれて混合していくので、再循環流203に対する二次空気の混合が遅れる。このため、より緩慢な燃焼が可能となる。
【0040】
(10)二次空気ノズル62の開口がスリット状をなして、スロート33に近接しているため、一次火炎201に対する酸素量が不足することを避けることができ、一酸化炭素の発生を抑制できる。
【0041】
(11)保炎器41を通過して供給される一次空気と、保炎器41の周囲から供給される二次空気とを分離して供給するスロート33が設けられているため、一次空気と二次空気とを個別に制御できるので、従来と比較して、TDRを大きくすることが可能となる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、この第2実施形態以降の各実施形態及び変更例においては、第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。
【0043】
第2実施形態においては、
図8に示すように外側供給管51が中央供給管36から分岐されている点において前記第1実施形態と異なる。
従って、第2実施形態では以下の効果がある。
【0044】
(12)中央供給管36から外側供給管51が分岐されているため、燃料供給構造を簡単化することができて、コストダウンにつながる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を
図9及び
図24〜
図30に基づいて説明する。なお、この第3実施形態以降の各実施形態において、右側面図は第1実施形態と同様であるため、図示を省略する。
【0045】
第3実施形態においては、第1実施形態の構成において、前板321の中心側がスロート33に向かうように傾斜されたものである。これによって、第6実施形態では以下の効果がある。
【0046】
(13)燃焼ガスの再循環流203が二次燃料ノズル52と二次空気ノズル62との間の離間部分を通って流れやすくなる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を
図10(a),(b)及び
図31〜
図37に基づいて説明する。
【0047】
第4実施形態においては、第1実施形態の構成におけるける二次空気ノズル62の矩形の開口621が円形の開口621に変更されている。この開口621の形状変更は既成パイプを用いることによって実現される。
【0048】
第4実施形態では以下の効果がある。
(14)円形の開口621を形成するために、既成パイプが用いられているため、コストダウンとなる。また、既成パイプを適宜に選択することにより、開口621の径を任意に変更できる。このため、再循環流203の指向性や流量を適宜に調整して、低NOx化に役立たせることができる。
【0049】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を
図11(a),(b)及び
図38〜
図44に基づいて説明する。
【0050】
第5実施形態では、前記第4実施形態の構成において、二次空気ノズル62の円形の開口621が風箱32の径方向に沿って複数ずつ設けられている。開口621は既成パイプによって形成されている。
【0051】
これによって、第5実施形態では以下の効果がある。
(15)複数の開口621が径方向に並んでいるため、矩形の開口621を有する二次空気ノズル62に近い効果を得ることができるとともに、既成パイプが用いられているため、第4実施形態と同様にコストダウンが可能となる。
【0052】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を
図12(a),(b)及び
図45〜
図51に基づいて説明する。
【0053】
第6実施形態では、
図10(a),(b)に示す第4実施形態の二次空気ノズル62の開口621が、燃焼室22の前方に向かって軸線100に対して内側向きに中心角θ2が10度〜50度(第2実施形態では30度)程度の角度で傾斜して設けられたものである。
【0054】
従って、第6実施形態では以下の効果がある。
(16)二次空気ノズル62の開口621は、半径方向内側向きに傾斜して配設される単孔であることによって、二次空気ノズル62からの二次空気の噴流が内向きになることから、軸線100上に形成される二次火炎202による燃焼ガスに二次空気が良好に混合される。このことで、二次火炎202の安定性を保持しつつ、二次火炎領域における更なる高空気比化を実現できる。従って、NOxの発生抑制に有効である。また、既成パイプを使用することでコストダウンとなる。
【0055】
(変更例)
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様で具体化することも可能である。
【0056】
・前記第1実施形態において、第6実施形態と同様に二次空気ノズル62の先端開口621を内向きに形成してもよい。このようにすれば、前記(15)に記載の効果と同様な効果を得ることができる。
【0057】
・二次燃料ノズル52及び二次空気ノズル62の数を変更すること。例えば、二次燃料ノズル52及び二次空気ノズル62の数を少なくしてもよい。このように構成すれば、二次空気ノズル62と二次燃料ノズル52との間の空間が広くなり、再循環流203が円滑に流れる。
【0058】
・二次燃料ノズル52及び二次空気ノズル62の数を同数ではなく、それらの数を異ならせてもよい。
・一次、二次燃料はガス燃料ではなく、噴霧状の液体燃料でもよい。
【0059】
・一次、二次空気は、21%酸素含有の空気でなくてもよい。排ガスを混入させてもよい。この場合は、外部排ガス循環となる。
・二次燃料ノズル52を二次空気ノズル62より燃焼室22側に突出させてもよい。
【0060】
・保炎器41は、第1〜6実施形態のような凹凸形のバッフル型保炎器に限らず、他のバッフル型保炎器であってもよい。また、保炎器41は、スワラ型保炎器としてもよい。
・前記二次燃料ノズル52のノズル孔38を前記軸線100を中心とした半径線に沿って延びるスリット状の単孔にしてもよい。このように、ノズル孔38をスリット状の単孔とすることで、二次燃料ノズル52と二次空気ノズル62との間の間隔を広げることができる。従って、燃焼ガスの再循環が良好に行われながら緩慢燃焼するため、より低NOx化が可能となる。
【0061】
・
図13に示すように、第1〜第6実施形態において、スロート33を省略することができる。この場合、スロート33が存在しないために、風箱32内において一次空気と二次空気とを分離できず、それらの量を風箱32内においては制御できない。従って、燃焼室22内に供給される一次空気量と二次空気量との配分が適切になるように、一次空気が噴出される保炎器41の通気口42等の開口面積を適正に設定する必要がある。スロート33が存在しない構成の場合、
図14(a)(b)に示すように、前板321と保炎器41とを接合したり、一体化したりしてもよい。前板321と保炎器41とを接合したり、一体化したりした場合、保炎器41の凸部43の先端側の通気間隙44が形成されないため、
図14(b)に2点鎖線で示すように、凸部43の先端に通気間隙44となる開口を形成してもよい。
【0062】
・前板321と保炎器41の前面との間の所定距離d(
図1及び
図13参照)を必ずしも設ける必要はなく、例えば、前板321を傾斜させる
図9及び
図24〜
図30の第2実施形態を除き、
図15(a)(b)及び
図52〜
図58に示すように、前板321と保炎器41とを面一として形成してもよい。
図15(a)(b)及び
図52〜
図58においては、
図1〜
図6及び
図16〜
図23に示す第1実施形態の構成において、前板321と保炎器41とを一体化して保炎器41に相当する部分を凹凸形の開口とすることなく、同部分に複数の小孔45を設けたものである。このように前板321と保炎器41とを一体化して小孔45を設ける構成は、
図9及び
図24〜
図30の第2実施形態を除く第3〜第6実施形態において適用してもよい。