(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような給湯装置では、高温側水量センサで検出される流量と低温側水量センサで検出される流量を合算することで、給湯箇所への給湯流量を検出し、制御装置が給湯流量を取得する。このため、仮に低温側水量センサが故障すると、給湯流量を正確に検出することができなくなってしまう。特に、混合弁の開度が高温の水の流量よりも低温の水の流量の方が大きくなる開度で保持されている場合、低温側水量センサが故障すると、給湯流量が大幅に低く検出されてしまう。このため、実際には給湯箇所へ水の供給が行われているにも関わらず、制御装置では取得した給湯流量が低過ぎて給湯が行われていないものと誤って認識されてしまう事態が生じる。このような事態を避けるために、低温側水量センサの故障の有無を自動的に判定することが可能な技術が期待されている。
【0005】
本明細書では、上記の課題を解決する技術を提供する。本明細書では、高温側水量センサと低温側水量センサを備える給湯装置において、低温側水量センサの故障の有無を自動的に判定することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する給湯装置は、高温の水と低温の水を混合する混合弁と、混合弁に流入する高温の水の流量を検出する高温側水量センサと、混合弁に流入する低温の水の流量を検出する低温側水量センサと、制御装置を備えている。制御装置は、低温側水量センサの故障を判定する故障判定処理を実行可能である。制御装置は、故障判定処理において、混合弁の開度が高温の水の流量よりも低温の水の流量の方が大きくなる開度であって、高温側水量センサで高温の水が流れていることを検出しており、低温側水量センサで低温の水が流れていることを検出しない場合に、低温側水量センサが故障していると判定する。
【0007】
混合弁の開度が高温の水の流量よりも低温の水の流量の方が大きくなる開度である場合、混合弁に高温の水が流入していれば、低温の水はそれ以上の流量で混合弁に流入しているはずである。そこで、上記の給湯装置では、混合弁の開度が高温の水の流量よりも低温の水の流量の方が大きくなる開度であって、高温側水量センサで高温の水が流れていることを検出しており、低温側水量センサで低温の水が流れていることを検出しない場合に、制御装置は低温側水量センサが故障していると判定する。上記の給湯装置によれば、低温側水量センサの故障の有無を自動的に判定することができる。
【0008】
上記の給湯装置は、混合弁よりも下流側で水を加熱する補助熱源機をさらに備えており、制御装置が、補助熱源機を利用した給湯を終了した場合に、故障判定処理を実行するように構成
されている。
【0009】
補助熱源機を利用した給湯を行う場合、混合弁から補助熱源機へは補助熱源機の最小加熱能力を考慮して給湯設定温度よりも低い温度に温度調整した水を供給する。このため、多くの場合、補助熱源機を利用した給湯においては、混合弁に流入する高温の水の流量よりも、混合弁に流入する低温の水の流量の方が大きくなる。従って、仮に補助熱源機を利用した給湯を行っている時に低温側水量センサが故障すると、制御装置が認識している給湯流量(低温側水量センサで検出される流量と、高温側水量センサで検出される流量を合算した流量)が大幅に低下して、実際には給湯箇所への給湯が継続していたとしても、給湯が終了したと制御装置が誤って判断することになる。そこで、上記の給湯装置では、制御装置が、補助熱源機を利用した給湯が終了したと判断した場合に、低温側水量センサの故障判定処理を行う。このような構成とすることによって、低温側水量センサに故障が発生した場合に、故障の発生を速やかに検出することができる。
【0010】
上記の給湯装置は、低温側水量センサが故障していると判断した場合に、混合弁の開度を低温側の開度全開にして、給湯流量の検出を補助熱源機の水量センサで行い、補助熱源機での加熱によって給湯を行うように構成することができる。
【0011】
上記の給湯装置によれば、故障した低温側水量センサの修理や交換を待つ間についても、給湯設定温度での給湯を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本明細書が開示する技術によれば、高温側水量センサと低温側水量センサを備える給湯装置において、低温側水量センサの故障の有無を自動的に判定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例)
図1に示すように、本実施例に係る給湯システム2は、HP(ヒートポンプ)ユニット4と、タンクユニット6と、バーナユニット8を備えている。
【0015】
HPユニット4は、外気から吸熱して水を加熱する熱源である。HPユニット4は、圧縮機10と、凝縮器12と、膨張弁14と、蒸発器16を備えている。圧縮機10は、冷媒を加圧して高温高圧にする。凝縮器12は、水との熱交換により冷媒を冷却する。膨張弁14は、冷媒を減圧して低温低圧にする。蒸発器16は、外気との熱交換により冷媒を加熱する。HPユニット4は、冷媒(例えばフロン系冷媒)を、圧縮機10、凝縮器12、膨張弁14、蒸発器16の順に循環させることで、外気から吸熱して水を加熱する。HPユニット4はさらに、凝縮器12に水を循環させる循環ポンプ18と、凝縮器12に流れ込む水の温度を検出する戻りサーミスタ20と、凝縮器12から流れ出る水の温度を検出する往きサーミスタ22と、外気温度を検出する外気温度サーミスタ23と、HPユニット4の各構成要素の動作を制御するHPコントローラ24を備えている。
【0016】
タンクユニット6は、タンク30と、混合弁32と、バイパス制御弁34を備えている。タンク30は、外側が断熱材で覆われており、内部に水を蓄える密閉型の容器である。本実施例のタンク30の容量は、例えば100リットルである。HPユニット4の循環ポンプ18が駆動すると、タンク30の底部から水が吸い出されて凝縮器12へ送られる。凝縮器12で加熱されて高温となった水は、タンク30の頂部からタンク30内に戻される。HPユニット4によって加熱された水がタンク30に流れ込むと、タンク30の内部には、低温の水の層の上に高温の水の層が積み重なった温度成層が形成される。タンク30には、上部の水の温度を検出する上部サーミスタ36と、中間部の水の温度を検出する中間部サーミスタ37と、下部の水の温度を検出する下部サーミスタ38が取り付けられている。本実施例では、上部サーミスタ36はタンク30の頂部から6リットルの位置に配置されており、中間部サーミスタ37はタンク30の頂部から12リットルの位置に配置されており、下部サーミスタ38はタンク30の頂部から30リットルの位置に配置されている。
【0017】
タンクユニット6には、給水経路40を介して水道水が供給される。給水経路40には、給水圧力を減圧する減圧弁42と、給水温度を検出する入水サーミスタ44が取り付けられている。給水経路40は、タンク30の底部に連通するタンク給水経路46と、混合弁32に連通するタンクバイパス経路48に分岐している。タンク給水経路46とタンクバイパス経路48には、それぞれ逆止弁50,52が取り付けられている。また、タンクバイパス経路48には、混合弁32に流入する水道水の流量を検出する水側水量センサ54が取り付けられている。タンク30の頂部と混合弁32は、タンク出湯経路56を介して連通している。タンク出湯経路56には、逆止弁58と、混合弁32に流入するタンク30からの水の流量を検出する湯側水量センサ60が取り付けられている。
【0018】
混合弁32は、タンクバイパス経路48から流れ込む水道水と、タンク出湯経路56から流れ込むタンク30からの水を混合して、第1給湯経路62に送り出す。混合弁32は、ステッピングモータによって弁を駆動し、タンクバイパス経路48側の開度(水側の開度)と、タンク出湯経路56側の開度(湯側の開度)を調整する。第1給湯経路62には、混合弁32から送り出される水の温度を検出する混合サーミスタ64が取り付けられている。
【0019】
タンクユニット6からは、第2給湯経路66を介して、台所やシャワー、カラン等の給湯箇所への給湯が行われる。第2給湯経路66には、給湯箇所へ供給される水の温度を検出する給湯出口サーミスタ68と、逆止弁70が取り付けられている。第1給湯経路62と第2給湯経路66の間は、給湯バイパス経路72によって連通している。給湯バイパス経路72には、バイパス制御弁34が取り付けられている。
【0020】
タンクユニット6はさらに、タンクコントローラ74と、タンクコントローラ74と通信可能なリモコン76を備えている。タンクコントローラ74は、タンクユニット6の各構成要素の動作を制御する。リモコン76は、スイッチやボタン等を介して、ユーザからの各種の操作入力を受け入れる。また、リモコン76は、表示や音声によってユーザに給湯システム2の設定や動作に関する各種の情報を通知する。
【0021】
バーナユニット8は、バーナ80と、熱交換器82と、バイパスサーボ84と、水量サーボ86と、湯はり弁88を備えている。バーナ80は、ガスの燃焼によって熱交換器82を流れる水を加熱する補助熱源機である。熱交換器82には、バーナ往路90を介して、タンクユニット6の第1給湯経路62からの水が流れ込む。熱交換器82を通過した水は、バーナ復路92を介して、タンクユニット6の第2給湯経路66へ流れ出る。バーナ往路90には、バーナ往路90を流れる水の流量を調整する水量サーボ86と、バーナ往路90を流れる水の流量を検出する水量センサ91が取り付けられている。バーナ往路90とバーナ復路92の間は、バーナバイパス経路94を介して連通している。バーナ往路90とバーナバイパス経路94の接続部に、バイパスサーボ84が取り付けられている。バイパスサーボ84は、バーナ往路90からバーナバイパス経路94へ流れる水の流量を調整する。バーナ復路92には、熱交換器82から流れ出る水の温度を検出するバーナ給湯サーミスタ96が取り付けられている。バーナ復路92からは、湯はり経路98が分岐している。湯はり経路98には、湯はり弁88が取り付けられている。バーナユニット8からは、湯はり経路98を介して、給湯箇所である浴槽への湯はりが行われる。バーナユニット8はさらに、バーナユニット8の各構成要素の動作を制御するバーナコントローラ100を備えている。
【0022】
HPコントローラ24とタンクコントローラ74は、互いに通信可能である。タンクコントローラ74とバーナコントローラ100は、互いに通信可能である。従って、HPコントローラ24と、タンクコントローラ74と、バーナコントローラ100が協調して制御を行うことで、給湯システム2は沸上げ運転や給湯運転等の各種の動作を行うことができる。以下では、HPコントローラ24と、タンクコントローラ74と、バーナコントローラ100を総称して、単にコントローラとも呼ぶ。
【0023】
以下では、給湯システム2が行う沸上げ運転および給湯運転について説明する。
【0024】
沸上げ運転では、給湯システム2は、HPユニット4を駆動して、タンク30内の水を沸かし上げる。沸上げ運転を開始するタイミングは、様々な観点から設定することが可能である。例えば、割安な深夜電力を利用可能な時間帯が終了する直前に、タンク30内の水の沸かし上げが終了するように、コントローラが沸上げ運転の開始タイミングを決定してもよい。あるいは、前日までの給湯実績に基づいて、大きな給湯需要の発生が予想される時刻の直前に、タンク30の水の沸かし上げが終了するように、コントローラが沸上げ運転の開始タイミングを決定してもよい。あるいは、ユーザがリモコン76を介してタンク30の水の沸かし上げを指示することで、コントローラが沸上げ運転を開始してもよい。
【0025】
沸上げ運転が開始されると、コントローラは、圧縮機10を駆動して、圧縮機10、凝縮器12、膨張弁14、蒸発器16の順に冷媒を循環させるとともに、循環ポンプ18を駆動して、タンク30と凝縮器12の間で水を循環させる。これによって、タンク30の底部から吸い出された水は、凝縮器12において沸上げ温度まで加熱されて、タンク30の頂部に戻される。タンク30内の水が全て沸上げ温度まで加熱された水で置き換えられると、コントローラは沸上げ運転を終了する。
【0026】
給湯運転では、給湯設定温度の水を給湯箇所へ供給する。以下では、
図2のフローチャートを参照しながら、給湯運転について説明する。
【0027】
ステップS2では、コントローラは、給湯流量が最低動作流量(例えば2.4L/分)以上となるまで待機する。給湯流量は、水側水量センサ54で検出される流量と、湯側水量センサ60で検出される流量を合算した流量である。給湯流量が最低動作流量以上となると(ステップS2でYESとなると)、コントローラは、給湯箇所の開栓や浴槽への湯はりなどにより給湯が開始されたものと判断して、処理はステップS4へ進む。
【0028】
ステップS4では、コントローラは、上部サーミスタ36で検出される温度が給湯設定温度以上であるか否かを判断する。上部サーミスタ36で検出される温度が給湯設定温度以上の場合(ステップS4でYESの場合)、処理はステップS6へ進む。
【0029】
ステップS6では、コントローラは、非燃焼給湯運転を実行する。具体的には、コントローラは、バーナ80の燃焼運転を禁止するとともに、混合サーミスタ64で検出される温度が給湯設定温度となるように、混合弁32の開度を調整する。ステップS6の後、処理はステップS8へ進む。
【0030】
ステップS8では、コントローラは、給湯流量が最低動作流量以上であるか否かを判断する。給湯流量が最低動作流量以上である場合(ステップS8でYESの場合)、処理はステップS4へ戻る。給湯流量が最低動作流量を下回ると(ステップS8でNOとなると)、コントローラは、
図2の処理を終了する。
【0031】
通常、非燃焼給湯運転においては、タンクバイパス経路48を流れる水の流量よりもタンク出湯経路56を流れる水の流量の方が大きい。従って、仮に非燃焼給湯運転中に水側水量センサ54が故障した場合でも、ステップS8での判定に用いる給湯流量(水側水量センサ54で検出される流量と、湯側水量センサ60で検出される流量を合算した流量)は、それほど低下しない。このため、ステップS8で給湯流量が最低動作流量を下回った場合、給湯箇所の閉栓や浴槽への湯はり終了など、実際に給湯が終了したものと考えられる。そこで、本実施例の給湯システム2では、非燃焼給湯運転時に給湯が終了した場合には、後述する水側水量センサ54の故障判定処理は行わない。
【0032】
ステップS4で、上部サーミスタ36で検出される温度が給湯設定温度に満たない場合(ステップS4でNOの場合)、処理はステップS10へ進む。
【0033】
ステップS10では、コントローラは、燃焼給湯運転を実行する。具体的には、コントローラは、バーナ80の燃焼運転を許可するとともに、混合サーミスタ64で検出される温度が、給湯設定温度よりも補助熱源機の最小加熱能力の分だけ低い温度となるように、混合弁32の開度を調整する。この場合、タンク30の上部から供給される高温の水と、給水経路40から供給される低温の水が、混合弁32において混合された後、バーナ80によって給湯設定温度まで加熱されて、給湯箇所へ供給される。ステップS10の後、処理はステップS12へ進む。
【0034】
ステップS12では、コントローラは、給湯流量が最低動作流量以上であるか否かを判断する。給湯流量が最低動作流量以上である場合(ステップS12でYESの場合)、処理はステップS4へ戻る。給湯流量が最低動作流量を下回ると(ステップS12でNOとなると)、処理はステップS14へ進む。
【0035】
ステップS14では、コントローラは、燃焼給湯運転を終了する。具体的には、コントローラは、バーナ80の燃焼運転を終了させる。なお、燃焼給湯運転を終了する際には、混合弁32の開度はそのまま保持される。ステップS14の後、処理はステップS16へ進む。
【0036】
ステップS16では、コントローラは、水側水量センサ54の故障判定処理を行う。通常、燃焼給湯運転においては、タンク出湯経路56を流れる水の流量よりもタンクバイパス経路48を流れる水の流量の方が大きい。従って、仮に燃焼給湯運転中に水側水量センサ54が故障すると、ステップS12で判定に用いる給湯流量(水側水量センサ54で検出される流量と、湯側水量センサ60で検出される流量を合算した流量)は、大幅に低下する。このため、ステップS12で給湯流量が最低動作流量を下回ると判断されるのは、実際に給湯が終了した場合だけでなく、水側水量センサ54の故障により検出される給湯流量が大幅に低下した場合も考えられる。そこで、本実施例の給湯システム2では、燃焼給湯運転時に給湯が終了した場合には、ステップS16において水側水量センサ54の故障判定処理を行う。
【0037】
具体的には、ステップS16において、コントローラは、以下の(1)、(2)および(3)の条件が満たされた状態が所定時間(例えば10秒)以上継続した場合に、水側水量センサ54が故障していると判定する。
(1)混合弁32の開度が、タンク出湯経路56から流れる水の流量よりもタンクバイパス経路48から流れる水の流量の方が大きくなる開度である。例えば、混合弁32の開度が、タンク出湯経路56から流れる水(高温の水)の流量を1としたときに、タンクバイパス経路48から流れる水(低温の水)の流量が2以上となる開度である。
(2)湯側水量センサ60で水が流れていることを検出している。例えば、湯側水量センサ60で検出される流量が、湯側水量センサ60の検出下限流量(例えば1.5L/分)以上である。
(3)水側水量センサ54で水が流れていることを検出しない。例えば、水側水量センサ54で検出される流量が、水側水量センサ54の検出下限流量(例えば1.5L/分)に満たない。
【0038】
上記の(1)の条件が満たされている場合、タンク出湯経路56に水が流れていれば、タンクバイパス経路48にはそれ以上の流量で水が流れているはずである。従って、水側水量センサ54が故障していなければ、上記の(1)と(2)の条件が満たされている場合、上記の(3)の条件は満たされることがない。そこで、本実施例の給湯システム2では、上記の(1)、(2)および(3)の条件が満たされた場合に、水側水量センサ54が故障していると判定する。
【0039】
ステップS18では、コントローラは、水側水量センサ54の故障が検知されたか否かを判断する。水側水量センサ54の故障が検知されていない場合(ステップS18でNOの場合)、コントローラは、
図2の処理を終了する。水側水量センサ54の故障が検知された場合(ステップS18でYESの場合)、処理はステップS20へ進む。
【0040】
ステップS20では、コントローラは、リモコン76を介して、水側水量センサ54が故障していることをユーザに報知する。これによって、ユーザに水側水量センサ54の修理や交換を促すことができる。ステップS20の後、処理はステップS22へ進む。
【0041】
ステップS22では、コントローラは、混合弁32の開度を、タンクバイパス経路48側の開度(水側の開度)を全開とし、タンク出湯経路56側の開度(湯側の開度)を全閉とするとともに、その後の給湯流量の検出をバーナユニット8の水量センサ91により行う制御に切り換える。これによって、水側水量センサ54が故障している間も給湯流量を正確に検出して、燃焼給湯運転によって給湯箇所への給湯を行うことができる。ステップS22の後、コントローラは
図2の処理を終了する。
【0042】
以上のように、本実施例の給湯システム2(給湯装置に相当する)は、高温の水と低温の水を混合する混合弁32と、混合弁32に流入する高温の水の流量を検出する湯側水量センサ60(高温側水量センサに相当する)と、混合弁32に流入する低温の水の流量を検出する水側水量センサ54(低温側水量センサに相当する)と、HPコントローラ24、タンクコントローラ74およびバーナコントローラ100を含むコントローラ(制御装置に相当する)を備えている。
図2のステップS16に示すように、コントローラは、水側水量センサ54の故障を判定する故障判定処理を実行可能である。コントローラは、故障判定処理において、混合弁32の開度が高温の水の流量よりも低温の水の流量の方が大きくなる開度であって、湯側水量センサ60で高温の水が流れていることを検出しており、水側水量センサ54で低温の水が流れていることを検出しない場合に、水側水量センサ54が故障していると判定する。
【0043】
本実施例の給湯システム2は、混合弁32よりも下流側で水を加熱するバーナ80(補助熱源機に相当する)をさらに備えている。
図2のステップS12からステップS16に示すように、コントローラは、バーナ80を利用した給湯を終了した場合に、故障判定処理を実行する。
【0044】
本実施例の給湯システム2は、水側水量センサ54が故障していると判断した場合に、
図2のステップS20、S22に示すように、混合弁32の開度をタンクバイパス経路48側(低温側)の開度全開にして、給湯流量の検出をバーナユニット8の水量センサ91で行い、バーナユニット8での加熱によって給湯を行う。
【0045】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0046】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。