(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1のシリンジプランジャロッドであって、前記間隔を置いて配置された複数の開口は、前記3つのリブの全てよりも少ないリブに沿っていることを特徴とするシリンジプランジャロッド。
請求項1のシリンジプランジャロッドであって、さらに、前記リブの二つに連絡する支持壁を含み、該支持壁は、前記細長い本体の前記長さに沿って間隔を置いて配置されることを特徴とするシリンジプランジャロッド。
請求項6のシリンジプランジャロッドであって、前記間隔を置いて配置された複数の開口は、前記リブの全てよりも少ないリブに沿って配置されることを特徴とするシリンジプランジャロッド。
請求項8のシリンジプランジャロッドであって、さらに、前記細長い本体の前記長さに沿って間隔を置いて配置された、複数の支持壁を含むことを特徴とするシリンジプランジャロッド。
請求項1〜9のいずれかのシリンジプランジャロッドであって、前記組成物は、さらに、抗酸化剤成分、スリップ剤成分、帯電防止剤成分、耐衝撃性改良剤成分、着色剤成分、酸捕捉剤成分、X線蛍光剤成分、放射線不透過性充填剤成分、表面改質剤成分、加工助剤成分、溶融安定剤、清澄剤または強化剤成分の1つ以上を含むことを特徴とするシリンジプランジャロッド。
【図面の簡単な説明】
【0017】
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図1】本発明の一つ以上の実施形態のシリンジアセンブリの分解図である。
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図2】本発明の一つ以上の実施形態に係る、メスおよびメスの遮蔽材の透視図である。
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図3A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図3B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図3C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図3D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図3E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図4F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図5F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図6F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図7F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図8F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図9F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図10F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図11F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図12F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図13F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図14F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図15F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図16F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図17F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図18F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図19】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図20】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図21】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図22A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23B】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23C】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23D】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23E】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図23F】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図24】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図25】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図26A】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図27】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図28】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
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図29】本発明の一つ以上の実施形態に係る、シリンジプランジャロッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本発明は、以下の説明に記載された構成または処理工程の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行される。
【0019】
本明細書で使用されるように、用語「医療機器」は、鋭利物収集容器のような廃棄物収集容器を除く、全ての医学、および/または、実験目的で使用される機器中の、全ての機器、および、他の構成要素と組み合わせて使用される構成要素を含むであろう。医療機器は、シリンジバレル、プランジャロッド、カテーテル、針ハブおよび針シールドを含む注射器組立体、安全シールド、外科用ブレード、外科用ハンドル、鋭利物廃棄容器、体液収集機器、チューブ、アダプタ、シャント、排液管、ガイドワイヤ、ステント、ペトリ皿、培養瓶、遠心分離管、血液採取装置およびそれに類するものを含む。示されるように、本明細書で使用される「医療機器」は、鋭利物収集容器のような廃棄物収集容器を除外する。
【0020】
本明細書で使用されるように、用語「生体適合性」は、身体または生物学的環境に対して有毒でない、または、人体への曝露の期間中に、望ましくない生物学的反応を生起しない任意の物質を意味するであろう。生体適合性組成物は、また、材料が、研究に使用される微生物の生物学的機能を妨害しないように、ペトリ皿や医療アッセイ型の応用(すなわち、実験室での研究)と適合性であり得る。組成物は、組成物および組成物の任意の分解生成物が、受容者または生物学的環境に対して非毒性であり、また、使用形態(例えば、短期使用または長期使)に依存して、生物学的環境に対して有意の有害な作用を示さない場合、生体適合性であり得る。医療機器は、医療機器および医療機器の任意の分解生成物が、受容者または生物学的環境に対して非毒性であり、また、生物学的環境に対して有意な有害な作用を示さない場合、生体適合性である。詳細な実施形態では、生体適合性材料は、米国薬局方および/またはISO 10993の要件を満たす。
【0021】
また、本明細書で使用されるように、用語「滅菌安定性」は、機能的性能および機械的特性の有意な損失なしに、滅菌に耐える医療機器または構成要素の能力を意味するであろう。滅菌は、滅菌処理中の、例えば、ガンマ線および/またはX線のような放射線への曝露を含む。機能的性能の有意な損失なしに放射線滅菌に耐えることができる医療機器またはその構成要素は、「放射線安定性」と言及され得る。滅菌処理の一例は、医療機器の全体にわたってイオン化または電子破壊(electron disruptions)を生じる、例えば、コバルト60のような同位体源から放出される高エネルギー光子への医療機器の曝露を含み得る。滅菌は、また、エチレンオキシド滅菌、電子線滅菌、オートクレーブ(蒸気滅菌)、プラズマ滅菌、乾熱滅菌、化学滅菌、およびX線ビーム滅菌を含み得る。
【0022】
本明細書で使用されるように、「流体通路接触医療機器」とは、少なくとも医療機器の一部が、流体および/または固体、例えば、医薬、医薬の溶液、薬物含有溶液、フラッシュ溶液、体液、ヒト組織、または汚染を防止するために単離されることが意図される任意の材料と、接触、または、相互作用に至る医療機器である、本明細書で使用されるように、「滅菌安定性再生樹脂組成物から形成された」医療機器への参照は、その機器が、再生樹脂から得られる樹脂から製造される、例えば、成形されることを意味する。したがって、「滅菌安定性再生樹脂組成物から形成された」医療機器は、使用され、その後、放射線によって、または、オートクレーブ中で、機器の一部または全体の洗浄または滅菌によって再処理される医療機器を含まない。そのような医療機器の再利用は、しばしば「再処理」と呼ばれ、再処理された医療機器は、そのような再処理が、樹脂組成物から機器を形成するための成形または他の製造プロセスを含まないため、滅菌安定性再生樹脂組成物から形成された機器の範囲内ではない。
【0023】
本発明の第一の態様は、追跡可能な原料源からの再生樹脂を含む医療機器の成形に用いるための組成物に関する。本発明の第二の態様は、再生樹脂組成物から形成される医療機器に関する。本発明の第三の態様は、医療機器を形成する方法に関する。
【0024】
説明されたシリンジプランジャロッドを含む医療機器は、バージン材料、滅菌安定性再生樹脂および生物由来の組成物の1つ以上を含む組成物から製造され得る。組成物は、混合された原料源(例えば、バージン材料と再生材料の混合物を有する同じ種類のプラスチック)を有する単一の構成要素、または、同じ原料源(例えば、両方がバージン材料である2種類のプラスチック)からの複数の構成要素を含み得る。
【0025】
第一の態様の一つ以上の実施形態の再生樹脂組成物は、産業廃棄物再生樹脂を含み得る。産業廃棄物再生樹脂の量は、再生樹脂組成物中に、再生樹脂組成物の重量の約0.1%から約100%の範囲内で存在し得る。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、重量で約50%〜約99%の範囲の量で産業廃棄物再生樹脂を含む。一つ以上の特定の実施形態では、再生樹脂組成物は、重量で約20%〜約80%の範囲の量で産業廃棄物再生樹脂を含み得る。より具体的な実施形態においては、産業廃棄物再生樹脂の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の、25%、30%、35%、40%、45%および50%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。産業廃棄物再生樹脂の量の上限は、再生樹脂組成物の重量で、75%、70%、65%、60%、55%および50%、およびそれらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。
【0026】
第一の態様の一つ以上の実施形態の再生樹脂組成物は、一般廃棄物再生樹脂を含み得る。樹脂は、フレーク、チップ、ペレット、および同様のもののような、任意の適切な形態で提供され得る。一変形形態では、再生樹脂組成物は、一般廃棄物再生樹脂と産業廃棄物再生樹脂を含み得る。一般廃棄物再生樹脂の量は、再生樹脂組成物の重量の約0.1%〜約100%の範囲内で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、重量で約50%〜約99%の範囲の量で一般廃棄物再生樹脂を含む。一つ以上の特定の実施形態では、再生樹脂組成物は、重量で約20%〜約80%の範囲の量で一般廃棄物再生樹脂を含み得る。より具体的な実施形態では、一般廃棄物再生樹脂量の下限は、再生樹脂組成物の重量の、25%、30%、35%、40%、45%および50%、およびそれらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。一般廃棄物再生樹脂の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の、75%、70%、65%、60%、55%および50%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。
【0027】
適切な産業廃棄物再生樹脂、および、一般廃棄物再生樹脂の例は、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含む生物由来のポリオレフィン、および再生可能であると当該技術分野において知られている他の樹脂、および、それらの組み合わせを含む。再生樹脂は、製造プロセス中(消費者使用前)、または、消費者の使用後(消費者使用後)のいずれかに、回収されるか、そうでなければ、固形廃棄物の流れから逸らされ得る。
【0028】
一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、また、任意の添加剤の一つ以上を含み得る。これらの任意の添加剤は、抗酸化剤、スリップ剤、帯電防止剤、耐衝撃性改良剤、可塑剤、界面活性剤、着色剤、酸捕捉剤、X線蛍光剤、放射線不透過性充填剤、表面改質剤、溶融安定剤を含む反応助剤、清澄剤を含む造核剤、難燃剤、微粉末タルク以外の無機充填剤、有機充填剤、および、他のポリマーおよび強化剤からなる群から選択される。
【0029】
一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、抗酸化剤成分を含む。抗酸化剤成分は、連鎖停止反応により酸化を阻害する化合物を含み得る。一つ以上の実施形態において、抗酸化剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約10%までの量で、再生樹脂組成物に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、再生樹脂組成物は、再生樹脂組成物の重量の約5%までの量で、より具体的には約1%までの量で、抗酸化剤成分を含み得る。一つ以上の特定の実施形態において、抗酸化剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約1%から約5%の範囲の量で存在し得る。さらにより具体的な実施形態において、抗酸化剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.1%〜約1%の範囲の量で存在し得る。抗酸化剤成分の量の上限は、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%および0.5%、および、これらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。
【0030】
一つ以上の実施形態において、抗酸化剤成分は、製品の滅菌中および保存期間および/または使用段階の間、酸化反応を阻害するのに十分な量で存在する。
【0031】
好適な抗酸化剤成分の非排他的な例は、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、亜リン酸塩および/またはそれらの組み合わせを含む。ヒンダードフェノールは、水素供与体として作用し、ペルオキシラジカルと反応してヒドロペルオキシドを形成し、ポリマー主鎖からの水素の引き抜きを防止する化合物を含む。好適なヒンダードフェノールは、ブチル化ヒドロキシトルエンを含む。他の好適なヒンダードフェノールとしては、現在、独国ルートヴィッヒスハーフェンのBASF社の一部である、Ciba社からの、「lrganox(登録商標)1076」、「lrganox(登録商標)1010」 、「lrganox(登録商標)3114」、「lrganox(登録商標)E201」が利用可能である。ヒンダードフェノールの他の例は、米国ジョージア州ノルクロスのMayzo社からの、「BNX(登録商標)1010」および「BNX(登録商標)1076TF」を含む。好適なヒンダードフェノールとしては、また、米国ルイジアナ州バトンルージュのアルベマール社からの、「Ethanox(登録商標)330」と「Ethanox(登録商標)376」が利用可能である。
【0032】
ヒンダードアミンは立体環境によって囲まれたアミン官能基を含む化合物を含む。それらは、ほとんどのポリマーの光誘発分解に対して非常に有効な安定剤である。好適なヒンダードアミンの例は、ビス(1、2、2、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−n−ブチル−2−(3、5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(1、2、3、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(1、2、2、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、を含む。これらは、一般的に、それぞれ、「Tinuvin 144」、「Tinuvin 770」、「Tinuvin 292」および「Tinuvin 765」と呼ばれ、現在、独国ルートヴィッヒスハーフェンのBASF社の一部である、チバガイギー社から入手可能である。好適なヒンダードアミンの他の例としては、イタリア国ベルガモの3V Sigma SpAからの「Uvasorb HA-88(商標名)」、独国ルートヴィッヒスハーフェンのBASF社からの「Chimassorb 944」および「Chimassorb 994」が利用可能である。
【0033】
具体的な実施形態では、再生樹脂組成物は、スリップ剤成分を含む。スリップ剤成分は、ポリマーの表面摩擦係数を低減するための化合物を含み得、処理または最終用途のいずれかを向上させるために使用される。スリップ剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.001%〜約5%の範囲の量で、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、スリップ剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約1%〜約2%の範囲の量で存在する。スリップ剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、および2.5%、およびそれらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。スリップ添加剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、および0.9%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。好適なスリップ剤成分の例は、オレアミド、エルカミド、オレイルパルミタミド、ステアリルエルカミド、エチレン−ビス−オレアミド、ワックスおよびそれらの組み合わせを含む。
【0034】
再生樹脂組成物は、必要に応じて、帯電防止剤成分が含む。帯電防止剤成分は、静電気の蓄積を防止または減少させる化合物を含み得る。帯電防止剤成分は、材料の本体または表面が、静電荷の逸散性であることをもたらし、静電気の形成を防止し、塵埃の固定を妨げる。帯電防止剤成分は、成形前に材料に組み込まれ、または、成形後に表面に適用され得、本質的に静電気散逸性であることによって、または、空気から水分を吸収することによって機能する。帯電防止剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.01%〜約5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、帯電防止剤成分は、再生樹脂組成物の重量約0.1%〜約3.0%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。帯電防止剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の4.5%、4.0%、3.5%、3.0%および2.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。帯電防止剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%および1.0%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。帯電防止剤成分の例は、例えば、長鎖脂肪族アミン類およびアミド類、リン酸エステル、第四級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、エトキシ化長鎖脂肪族アミンおよびそれらの組合せである。好適な帯電防止剤の他の例としては、日本国名古屋の豊田通商株式会社からの商標名「ペレスタット230」および「ペレスタット300」、現在、英国、イングランド、ヨークシャーのCroda International Picの一部であるUniqemaからの「Atmer(登録商標) 163」、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニーからの「Entira(登録商標)MK 400」、および、オランダ国、アムステルダムのAkzo Nobel N.V.からの「Nourymix(登録商標) AP 375 and 775」が利用可能である。
【0035】
再生樹脂組成物は、必要に応じて、耐衝撃性改良剤成分を含む。耐衝撃性改良剤成分は、仕上がった物品または機器の耐衝撃性を向上させるための化合物を含み得る。耐衝撃性改良剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.1%〜約30%の範囲の量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態では、耐衝撃性改良剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.5%〜約5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。耐衝撃性改良剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、2.5%および2.0%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。耐衝撃性改良剤の含有量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%および2.0%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。好適な耐衝撃性改良剤成分の例は、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ブタジエン−スチレン・メタクリレート コアシェル耐衝撃性改良剤およびそれらの組み合わせを含む。適切な耐衝撃性改良剤の例としては、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニーからの商品名「Elvaloy(登録商標) EAC3427」、米国ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社からの「Engage(登録商標)」および「Versify(登録商標)、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアのアルケマ社からの「Clearstrength(登録商標)」が利用可能である。
【0036】
存在する場合、耐衝撃性改良剤成分は、製造された医療用物品の耐衝撃要件を満たすのに十分な量で存在し得る。
【0037】
再生樹脂組成物は、必要に応じて酸捕捉剤成分を含む。酸捕捉剤成分は、製造、処理、滅菌、保管または使用段階の過程で、ポリマーはもちろん作製された医療用物品の、酸性不純物からの変色または早期劣化を防止するための化合物を含み得る。例えば、そのような化合物は、加工時の熱および剪断の影響により形成され得る、樹脂組成物に見出されるハロゲンアニオンを中和し得る。酸捕捉剤成分は、ポリマー分解または腐食を防止するために、これらのハロゲン酸を捕捉する。酸捕捉剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.01%から約1%の範囲内の量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、酸捕捉剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.1%〜約0.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。酸捕捉剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の0.6%、0.7%、0.8%、および0.9%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。酸捕捉剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%および0.09%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。好適な酸捕捉剤成分としては、カルシウム、亜鉛またはナトリウムのステアリン酸塩のような長鎖カルボン酸の金属塩、乳酸塩、ハイドロタルサイトのような天然または合成ケイ酸塩、金属酸化物(例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛)等の、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム)、または、金属水酸化物(例えば、エー・ホルズナー(A Holzner)、ケー・クミル(K Chmil)、「エイチ・ヅヴァイフェル(H. Zweifel)編、プラスチック添加剤ハンドブック」、5版、ハンサー出版社、ミュンヘン、2001年、「第4章 酸捕捉剤」を参照)。酸捕捉剤の好適な例は、ステアリン酸カルシウム、ジヒドロタルサイト、乳酸カルシウム、クエン酸モノカリウムおよびそれらの組み合わせを含む。
【0038】
存在する場合には、酸捕捉剤成分は、ポリマーおよびそれから製造された医療用物品の製造、加工、貯蔵、保管、または使用段階で、酸性不純物によって引き起こされる、変色を抑制し、劣化を防ぐための十分な量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。
【0039】
再生樹脂組成物の他の任意の成分は、放射線不透過性充填剤成分である。放射線不透過性充填剤成分は、樹脂組成物から形成される医療機器が、蛍光透視またはX線画像化で可視であることをもたらす化合物を含み得る。放射線不透過性充填材成分は、再生樹脂組成物の重量の約10%〜約48%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲内の量で再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態では、放射線不透過充填剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約22%〜約25%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。放射線不透過性充填剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の26%、28%、30%、32%、34%、36%、38%、40%、42%、44%および46%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。放射線不透過性充填剤の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%および20%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。放射線不透過性充填剤成分のより高いパーセンテージが使用され得る。例えば、放射線不透過充填剤成分の量は、再生樹脂組成物の重量の約50%より大きくてもよい。好適な放射線不透過性充填剤成分の例は、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、三酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、タングステン、およびそれらの組み合わせを含む。
【0040】
放射線不透過性充填剤成分は、X線や他の放射線画像化技術を用いて医療機器の視認性を可能にするのに十分な量で存在し得る。
【0041】
再生樹脂組成物は、さらに、必要に応じて、表面改質剤の成分を含む。表面改質剤成分は、接着性、潤滑性および/または物理的特性を満たす、または、増強するために、1つまたは複数の製造された構成要素の表面を調整する化合物または化学物質を含み得る。表面改質剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.1%〜約10%の範囲内の量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態では、表面改質剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.5%〜約5重量%、より好ましくは0.2%と1%の間、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。表面改質剤成分の量の上限は、1.5%、2.0%、3.0%、3.5%、4.0%および4.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。表面改質剤の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.3%、0.35%、0.4%および0.45%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。一つ以上の実施形態において、表面改質剤のより高いパーセンテージが使用され得る。好適な表面改質剤成分の例は、珪藻土、タルク、炭酸カルシウム、オルガノシラン、チタン酸塩、マレエート化ポリオレフィン、PTFE粉末およびそれらの組み合わせを含む。
【0042】
表面改質剤は、製造された医療機器の表面に所望の表面特性を与えるのに十分な量で再生樹脂組成物中に存在し得る。
【0043】
一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、着色剤成分を含む。着色剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.01%〜約5%の範囲内の量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、1つまたは複数の着色剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.5%〜約3%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。着色剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の3.25%、3.5%、3.75%、4.0%、4.25%、4.5%および4.75%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。着色剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.1%、0.15%、0.2%、0.25%、0.3%、0.35%、0.4%および0.45%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。好適な着色剤成分の例は、有機染料、無機顔料、カーボンブラック、チャンネルブラック、二酸化チタンおよびそれらの組み合わせを含む。有機染料は、フタロシアニンブルーおよびフタロシアニングリーン、およびFD&C着色料を含み得る。典型的な無機顔料は、ウルトラマリンおよび酸化鉄を含む。
【0044】
再生樹脂組成物の他の任意の成分は、加工助剤成分を含む。加工助剤成分は、高分子量ポリマーの加工性を改善し、サイクルタイムを減少させ、最終製品の品質を向上するのに役立つ化合物を含み得る。加工助剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.05%〜約5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態において、加工助剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.1〜約3%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。加工助剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の3.25%、3.5%、3.75%、4.0%、4.25%、4.5%および4.75%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。加工助剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.06%、0.07%、0.08%および0.09%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。加工助剤のより高いパーセンテージが使用され得る。好適な加工助剤成分の例は、脂肪酸エステル、脂肪酸アミン、ワックス、酸化ポリエチレン、コロイダルヒュームドシリカ粒子、およびこれらの組み合わせを含む。コロイダルヒュームドシリカ粒子は、米国ニューヨーク州オールドチャタムのEnergy Strategy Associates社および他の供給会社から商標名「Nan-O-Sil ASD」で利用可能である。グリセロールモノステアレートおよびビスステアルアミド(bisstearaamides)は、適切な脂肪酸エステルおよび脂肪酸アミドである。
【0045】
再生樹脂組成物は、必要に応じて、核形成剤および/または清澄剤成分を含み得る。核形成剤は、例えば、剛性および耐熱性などの樹脂性能特性を向上させる化合物を含み得る。清澄剤は、また、それをより透明にすることによって形成された製品の美的評価を高めるために添加され得る。一つ以上の実施形態において、核形成剤および/または清澄剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.005%〜約3%の範囲内の量で存在する。核形成剤および/または清澄剤のより高いパーセンテージが使用され得るが、一般的に、認識される利点を提供しない。一つ以上の特定の実施形態において、清澄剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約0.05〜約0.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。清澄剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の1.0%、1.5%、2.0%および2.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。清澄剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の0.01%、0.015%、0.02%、0.025%、0.03%、0.035%、0.04%および0.045%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。清澄剤成分の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,016,118号に記載されたジベンジリデンソルビトール、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,371,645号に記載された置換ジベンジリデンソルビトール、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,994,552号に記載されたジベンジリデンソルビトールチオエーテル誘導体を含む。
【0046】
存在する場合には、清澄剤は、得られる樹脂組成物中の結晶のサイズが、不透明度を生じさせる光散乱を防止するために、可視光の波長よりも小さくなるのに十分な量で存在し得る。
【0047】
再生樹脂組成物は、必要に応じて、補強剤成分が含む。補強剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約1%〜約35%の範囲内の量で、再生樹脂組成物中に存在し得る。一つ以上の特定の実施形態では、単数または複数の補強剤成分は、再生樹脂組成物の重量の約5%〜約30%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の量で存在する。補強剤成分の量の上限は、再生樹脂組成物の重量の30.5%、31%、31.5%、32%、32.5%、33%、33.5%、34%および34.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。補強剤成分の量の下限は、再生樹脂組成物の重量の1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%および4.5%、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲を含み得る。好適な補強剤成分の例は、ガラス繊維、シンダーアッシュ、天然繊維および鉱物、炭素繊維、セラミック繊維、およびそれらの組み合わせを含む。天然繊維の例は、生物由来の材料である、亜麻繊維、ケナフ繊維、充填材を含む。補強剤成分は、ナノ繊維および/またはナノ粒子の形態で、再生樹脂組成物中に存在し得る。
【0048】
一つ以上の実施形態に係る再生樹脂組成物は、必要に応じて、溶融安定剤成分を含み得る。溶融安定剤成分は、溶融プロセス中に再生樹脂組成物の粘度を調整するための化合物を含み得る。
【0049】
再生樹脂組成物は、また、必要に応じて、非再生樹脂成分を含有させ得る。非再生樹脂成分の例は、バージン樹脂成分、生物由来の樹脂成分、および、それらの組み合わせを含む。バージン樹脂成分は、再生樹脂を有意に含まない樹脂組成物である。一つ以上の実施形態において、バージン樹脂成分は、再生樹脂を含まない。バージン樹脂成分は、また、互換的に使用されるであろう「化石燃料由来のポリマー」または「石油由来のポリマー」を含み、および、限定されないが、化石燃料源のような非再生可能エネルギー源から形成されるポリマーを含み得る。そのようなポリマーは、ポリプロピレン、砂糖またはその他の再生可能資源に由来しないポリエチレン、ポリカーボネートを含む。
【0050】
用語「生物由来の」は、用語「バイオ形成の」および「生物派生の」と、互換的に使用され得る。生物由来の成分は、全体的にまたはかなりの部分で、生物源または再生可能国内農業材料(植物、動物、海洋材料を含む)または林業材料から派生、生産または合成された成分を含む。例えば、生物由来の成分は、炭素が、微生物学的発酵のような生物学的プロセスを介して、再生可能な資源から派生される、ポリマーを含み得る。生物由来の成分は、異なるグレードのセルロース系材料を有するポリマーを含み得る。生物由来の成分は、また、ASTMのD6866-08によって決定されるような、化石燃料または非再生可能資源由来の材料を実質的に含まないポリマーを含み得る。
【0051】
本明細書中で使用される生物由来の成分は、植物のような生物学的供給源に由来するポリマーを含み得、デンプンや糖質由来のポリマーのような、多糖類由来のポリマー、および、砂糖由来のポリマーを含み得る。バイオ形成のポリマーを形成するために使用されるデンプンは、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦、キャッサバ、米および他の植物に由来し得る。デンプンから派生するバイオ形成のポリマーを含む組成物の例は、米国カリフォルニア州ホーソーンのCereplast社から、商標および商品名「Cereplast Hybrid Resins(登録商標)」、「Bio-polyolefins(登録商標)」、または、「Biopropylene 50」で利用可能である。
【0052】
そのようなバイオ形成のポリマーを形成するために使用される砂糖は、サトウキビに由来し得る。そのような砂糖由来ポリマーは、その次にエチレンを生成するために使用される、サトウキビ由来のエタノールから製造され得、ポリマーは、イタリア国ノバラのNovamount SPAから、商標名「MATER-BI(登録商標)」で利用可能である。バイオ形成のポリマーの他の例は、米国特許第7393590号、米国特許出願公開第2008/0113887号および2008/0153940号、PCT出願公開WO07/099427号およびWO07/063361号、および、欧州特許第1725614号に記載されており、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。バイオ形成のポリマーの具体例は、甘蔗糖またはコーンスターチから製造された合成ポリマーを含み得る、「ポリ(乳酸)」または「PLA」を含む。PLAは、米国ミネソタ州ミネトンカのNatureWorks LLCから、商品名「Ingeo(登録商標)」で利用可能である。PLAを利用する実施形態は、また、エチレン共重合体を含み得る。エチレン共重合体は、米国デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニーから、商標名「BIOMAX(登録商標)」で利用可能である。
【0053】
ポリマーを含む生物由来の成分は、微生物から生産され得る。微生物は、糖原料を含む原料上での成長によって、ポリマーを含む物質を生産する。これらのポリマーの製造は、糖または脂質の細菌発酵を含み得る。生物由来の成分は、さらに、天然物から処理または合成され得る。そのような生産および/または合成された生物由来ポリマーの例は、ポリヒドロキシアルカノエートを含む。用語「ポリヒドロキシアルカノエート」または「PHA」は、糖や脂質の細菌発酵によって自然界で生産された直鎖状ポリエステルを含む。PHAの例は、ポリ(ヒドロキシブチレート)およびポリ(ヒドロキシ吉草酸塩)、または、「PHBV」を含む。PHAは、弾力性のような特性を示し得る。PHAは、米国マサチューセッツ州ケンブリッジのMetabolix社から、商標名「MIREL(登録商標)」で利用可能である。
【0054】
本明細書で定義されるように、一つ以上の実施形態による再生樹脂組成物は、生体適合性である。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、ガンマ線、電子線、X線、エチレンオキシドガス、乾熱、過酸化水素ガスプラズマ、過酢酸、蒸気オートクレーブおよび他の滅菌手段への曝露に耐えることができる。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、放射線に安定であり、約5kGys〜約75kGysの範囲で、より具体的には、約25kGys〜約50kGysの範囲で、ガンマ線への曝露に耐えることができる。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、約30kGys〜約80kGysの範囲で、より具体的には、約40kGys〜約70kGysの範囲で、電子ビームへの曝露に耐えることができる。
【0055】
一つ以上の実施形態に係る再生樹脂組成物は、約3dg /分〜約80dg/分の範囲のメルトフローレートを有する。一つ以上の特定の実施形態では、再生樹脂組成物は、約8dg/分〜約40dg/分の範囲のメルトフローレートを有する。さらにより具体的な実施形態において、再生樹脂組成物は、約11dg/分〜約30dg/分の範囲のメルトフローレートを有する。本明細書において使用されるように、用語「メルトフローレート」は、本明細書に記載された再生樹脂組成物の溶融物の流れの容易さに言及する。
【0056】
本明細書中に記載された再生樹脂組成物は、ASTM D790の試験法に従って測定されるように、約4921kgf/cm
2(70 kpsi)〜24607kgf/cm
2(350 kpsi)、および、それらの間の全ての範囲および部分範囲の範囲内の曲げ弾性率を有し得る。詳細な実施形態において、再生樹脂組成物は、約5273kgf/cm
2(75 kpsi)〜約21092kgf/cm
2(300 kpsi)の範囲の曲げ弾性率を有する。一つ以上の特定の実施形態において、再生樹脂組成物は、約7031kgf/cm
2(100 kpsi)〜約21092kgf/cm
2(300 kpsi)の範囲の曲げ弾性率を有する。さらにより具体的な実施形態において、再生樹脂組成物は、約9140kgf/cm
2(130 kpsi)〜約18983kgf/cm
2(270 kpsi)の範囲の曲げ弾性率を示す。
【0057】
再生樹脂組成物は、ASTM D256の試験方法に従って測定されるような、約0.55kg・cm/cm(0.1 ft-lb/in)〜約22kg・cm/cm(4.0 ft-lb/in.)、および、全ての範囲および部分範囲の範囲内のノッチ付きアイゾット衝撃強さを有することによって特徴づけられ得る。一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、約1.1kg・cm/cm(0.2 ft-lb/in.)〜約16.5kg・cm/cm(3.0 ft-lb/in.)の、または、約1.1kg・cm/cm(0.2 ft-lb/in.)〜約8.25kg・cm/cm(1.5 ft-lb/in.)の範囲のノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し得る。一つ以上の特定の実施形態では、再生樹脂組成物は、約1.65kg・cm/cm(0.3 ft-lb/in.)〜約5.5kg・cm/cm(1.0 ft-lb/in.)の範囲内のノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し得る。本明細書で使用されるように、用語「ノッチ付きアイゾット衝撃強度」は、衝撃強度を決定するASTM規格の方法に言及する。
【0058】
本明細書に記載の再生樹脂組成物の一つ以上の実施形態は、約60°〜約260゜の範囲の熱たわみ温度を有することによって特徴づけられる。本明細書で使用されるように、用語「熱たわみ温度」は、高温での所定の荷重下における歪みに対するポリマーの抵抗の尺度を含む。熱たわみ温度は、また、「荷重たわみ温度 (DTUL)」、たわみ温度、または「加熱たわみ温度(HDT)」として知られている。5.0MPa(725 psi)または8.0MPa(1160 psi)のような高負荷で実施される試験が、ときどき遭遇されるが、熱変形温度を測定するために使用される2つの一般的な負荷は0.46MPa(66 psi)および10.8MPa(264 psi)である。一般的なASTM試験は、ASTM D 648であり、類似のISO試験は、ISO 75である。1.8MPaの荷重を用いる試験は、ISO 75方法Aの下で行われ、0.46 MPaの荷重を用いる試験は、ISO 75方法Bの下で行われる。一つ以上の特定の実施形態において、再生樹脂組成物は、約68℃〜約140℃の範囲の、または、約68℃〜約130℃の範囲の熱たわみ温度を有し得る。さらにより具体的な実施形態において、再生樹脂組成物は、約70℃〜約95℃の範囲の熱たわみ温度を有し得る。ポリカーボネートを含む産業廃棄再生樹脂成分を利用する一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、0.46MPaの負荷で約140°の、1.8MPaの負荷で130°の熱たわみ温度を有する。ナイロン、および、ガラス繊維を含む強化材成分を含む、産業廃棄再生樹脂成分を利用する一つ以上の実施形態において、再生樹脂組成物は、0.46MPaの負荷で約220°の、1.8MPaの負荷で200°の熱たわみ温度を有する。PET、および、ガラス繊維を含む強化材成分を含む、産業廃棄再生樹脂成分を利用する実施形態において、再生樹脂組成物は、0.46MPaの負荷で約250°の、1.8MPaの負荷で230°の熱たわみ温度を有する。
【0059】
本発明の再生樹脂組成物の製造は、当該技術分野で公知の任意の適切なブレンドまたは混合手段によって達成され得る。混合工程は、少なくとも最小限、互いの間に成分を分散させるべきである。成分は、一段階工程または多段階工程で一緒にブレンドされ得る。一段階工程において、全ての成分は、同時に一緒に混合される。多段階工程において、二つ以上の成分が、第一混合物を形成するために一緒にブレンドされ、その後、残りの成分の一つ以上が、第一混合物とブレンドされる。一つ以上の成分がまだ残っている場合、これらの成分は、その後の混合工程で配合され得る。一つ以上の実施形態において、すべての成分は、単一の工程でブレンドされる。
【0060】
一つ以上の代替的な実施形態において、再生ポリプロピレン組成物は、個々の成分を乾式混合し、その後、完成品を製造するために使用される押出機において、直接溶融混合するか、別の押出機で予備混合することによって調製され得る。組成物の乾燥混合物は、また、事前に溶融混合することなく、直接射出成形され得る。
【0061】
本明細書に開示された再生樹脂組成物は、医療機器を、型成形し、押し出し、さもなければ形成するために利用される。一つ以上の実施形態において、医療機器は使い捨てである。例えば、医療機器は、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成され得、注射、輸液、血液採取、外科的用途および当該技術分野で公知の他の用途に使用され得る。本明細書に説明される再生樹脂組成物から形成され得る医療機器の具体例は、シリンジ(注射器バレル、ニードルハブ部品、プランジャロッド、針シールドおよびこれに類するものを含む。)、安全シリンジ、カテーテル、血液収集機器、外科用ブレードまたはメス、および、他のそのような機器および構成要素を含む。一つ以上の代替の実施形態において、医療機器は、全体として、または部分的に、再生樹脂組成物から型成形され得る。例えば、シリンジバレルの内面は、再利用されていない樹脂組成物から、シリンジバレルの外表面またはシリンジバレルのフィンガーフランジは、再生樹脂組成物から製造される。一つ以上の代替の実施形態において、スカルペルハンドルまたは針シールドは、再生樹脂組成物から形成される。
【0062】
一つ以上の実施形態において、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成される医療機器は、非流体経路接触構成要素または医療機器として特徴づけられ得る。しかるがゆえに、医療機器および構成要素は、流体および/または固体、例えば、薬、薬の溶液、溶液を含む薬剤、フラッシュ溶液、体液、ヒト組織、または、汚染を防止するために単離することを意図される任意の材料と相互作用または接触するに至らない。このような機器の例は、3ピースシリンジのシリンジプランジャロッド、針シールド、注入機器の安全シールド、シリンジバレルのフィンガーフランジ、末梢IVカテーテルのハンドル、カテーテルウィング、カテーテル流れ制御プラグなどを含む。再生樹脂組成物から形成される医療機器および構成要素は、また、流体経路接触医療機器として特徴づけられ得る。そのような医療機器または医療機器構成要素は、シリンジバレル、ニードルハブ、外科用ブレードハンドル、バルブハウジング、シリンジストッパー、2ピースシリンジのプランジャロッドを含み得る。
【0063】
医療機器の非限定的な例が、
図1および
図2に示される。
図1は、チャンバを画定する内面を有するシリンジバレル110、チャンバ内に配置されたプランジャロッド120、シリンジバレルに取り付けるための針カニューレ140を含むニードルハブ130、を含むシリンジアセンブリ100を示す。
図1は、また、針カニューレ140を保護し、覆うために、ニードルハブ130に取り付けられる任意の針シールド150を示す。プランジャロッド120は、細長い本体121の長さを画定する、近位端122と遠位端123との間に延びる細長い本体121を有する。プランジャロッド120は、細長い本体121の近位端122に配置されるサムプレス(thumbpress)124、および、細長い本体121の遠位端123に配置されるストッパ支持部126を有する。ストッパ支持体126は、ストッパ125を支持するための任意の適切な構造であり得る。プランジャロッド120は、
図1に示されるように、シリンジバレルの内面と液密シールを形成するためにプランジャロッド120の一端に取り付けられた別個のストッパ125を含み得る。1つ以上の代替の実施形態では、プランジャロッド120は、ストッパとして機能する封止部(図示せず)を含み得、そして、プランジャロッド120と一体的に成形され、従って、プランジャロッド120と同じ材料で形成され得る。
図1に示されるシリンジバレル110は、また、シリンジバレル110の一端に、ルアーフィッティング112を、シリンジバレル110の対向端にフィンガーフランジ114を含む。
【0064】
一変形例では、シリンジバレルは、完全に、本明細書に開示された、再生樹脂組成物から形成され得る。あるいは、ルアーフィッティング112および/またはフィンガーフランジ114は、本明細書に開示された再生樹脂組成物から形成され得、一方、シリンジバレル110は、バージン樹脂成分および/または生物由来の樹脂成分を含み、いずれの再生樹脂をも含まない公知の樹脂組成物から形成され得る。1つ以上の代替の構成では、シリンジバレル110の内面は、バージン樹脂成分および/または生物由来の樹脂成分を含み、いずれの再生樹脂をも含まない公知の樹脂組成物(単数または複数)で被覆され得、一方、シリンジバレル110の残りの部分は、本明細書に記載された1つ以上の再生樹脂組成物から形成される。
【0065】
一変形例では、プランジャロッド120は、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成され得る。プランジャロッド120にシールエッジ(不図示)を組み込む実施形態では、シールエッジ(不図示)は、また、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成され得る。1つ以上の実施形態において、ストッパ125は、エラストマーまたは他の公知の材料から形成され得、一方、プランジャロッドは、再生樹脂組成物から形成され、ストッパ125に取り付けられる。
【0066】
一つ以上の実施形態においては、針ハブ130は、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成され得、一方、針カニューレ140は、当技術分野で公知の材料から形成される。一つ以上の代替の構成において、針シールド150は、また、本明細書に開示された再生樹脂組成物から形成され得る。
【0067】
図2は、細長いハンドル210、および、細長いハンドルに刃(不図示)を取り付けるための、刃保持体220を含む、外科用メス200を示す。外科用メス200は、また、刃(不図示)を保護するために、細長いハンドル210および/または刃保持体220に取外し可能に取り付けられた、刃遮蔽体230を含む。1つ以上の実施形態において、細長いハンドル210、刃保持体220、および/または、刃遮蔽体230は、本明細書に記載された再生樹脂組成物から形成され得る。
【0068】
図3A〜3Eは、本発明の実施形態の種々の図を示す。
図3Aを参照すると、細長い本体121は、円筒形であり、それを通る複数の開口が存在する。複数の開口160は、細長い本体121の長さに沿って間隔を置かれている。開口は、プランジャロッドの重量、および、プランジャロッドを構成するのに必要とされる材料の量を減少させる。開口160は、孔あけ、および、型の一部を含むが、これに限定されない任意の適切な方法により形成され得る。
図3Bは、
図3Aのプランジャロッドの側面図を示す。
図3Cは、
図3Aのプランジャロッドの上面図を示す。
図3Dおよび3Eは、それぞれ、近位端および遠位端から見た図を示す。複数の開口160は、円形に示されているが、開口は任意の適切な形状であり得ることが、当業者によって理解されるであろう。種々の形状の例が、図面を通して示される。これらの例のいずれも、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0069】
図4A〜4Fを参照すると、シリンジプランジャロッドのいくつかの実施形態は、細長い本体121の長さに延びる少なくとも1つのリブ165を含む、細長い本体121を有する。少なくとも一つのリブ165の少なくとも一つは、複数の間隔を置いた開口160を含む。
図4A〜4Fは、4つのリブ165を有し、そのうちの2つが複数の開口160を有する、シリンジプランジャロッドの別の実施形態を示す。
図4A〜4Fは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。4つのリブ165は、断面(
図4Fに示す)が十字型であるように配置される。種々の実施形態では、すべての4つのリブ165が開口160有するか、または、3つのリブ165が開口160を有するか、または、唯一つのリブ165が開口160を有する。詳細な実施形態において、リブ165の少なくとも一つ、リブの全てよりも少ないリブ165が開口160を有する。
【0070】
いくつかの実施形態では、
図4Aに示されるように、細長い本体が、細長い本体の長さに延びる少なくとも二つのリブを含み、複数の離間した開口が、全てよりも少ないリブの長さに沿って配置される。
図4Aを参照すると、細長い本体は、本体の長さに延びる4つのリブを有するが、開口は、4つのリブの2つに沿ってのみ存在する。そのため、開口は、全てよりも少ないリブ上に存在する。ここで説明されるリブと開口を有するリブの数は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0071】
図5Aは、4つのリブを有するシリンジプランジャロッドの別の実施形態を示す。リブのうちの2つが、離間した複数の開口を備えて示されるが、任意のまたは全てのリブが開口を有し得ることが理解されるであろう。
図5A〜5Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッド近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図5Fは、図示されたプラグ状構成を有するリブの断面図を示す。
【0072】
図6Aは、4つのリブを有するシリンジプランジャロッドの別の実施形態を示す。リブのうちの2つが、離間した複数の開口を備えて示されるが、任意のまたは全てのリブが開口を有し得ることが理解されるであろう。
図6A〜6Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図6Fは、図示されたプラグ状構成を有するリブの断面図を示す。
【0073】
幾つかの実施形態では、細長い本体は、3つのリブを備える。これは、例えば、
図7A〜7Fにおいて見られ得る。
図7A〜7Fにおいて、離間した複数の開口は、リブの全てに存在する。しかし、開口は、任意のまたはすべてのリブに配置され得、任意の形状を有し得ることが理解されるであろう。詳細な実施形態では、間隔をおいた複数の開口は3つのリブの2つに沿って配置される。特定の実施形態では、間隔をおいた複数の開口は、3つのリブの1つに配置される。
図7A〜
図7Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図7Fは、3つのリブを有する細長い本体の断面図を示す。
【0074】
図8A〜8Fは、複数の支持壁部168が、細長い本体121の長さに沿って離間されている、本発明の別の実施形態を示す。図示の実施形態では、3つのリブは、各リブを通る複数の開口を有する。開口は、比較的大きく、リブ上に比較的少ない材料を残す。支持壁168は、プランジャロッドに追加の支持を提供するため、開口のいずれかまたは全てに分散配置させられ得る。
図8A〜8Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図8Fは、3つのリブおよび支持壁を有する細長い本体の断面図を示す。
【0075】
図9Aは、プランジャロッドが、プラス形状の4つのリブを有する、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態では、リブのいくつかが、切欠きを含む異なった形状を有する。ノッチは、有意にプランジャロッドの有用性に影響を与えることなく、プランジャロッドの構造に使用される材料の量を低減するのに役立ち得る。
図9A〜9Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図9Fは、4つのリブを有する細長い本体の断面図を示す。
【0076】
図10Aは、プランジャロッドが3つのリブを有する本発明の別の実施形態を示している。この実施形態では、リブの一部が切欠きを含む異なった形状を有する。
図10A〜10Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図10Fは、3つのリブを有する細長い本体の断面図を示す。
【0077】
図11Aは、プランジャロッドが3つのリブを有し、複数の開口が半月状である、本発明の別の実施形態を示す。
図11A〜11Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図11Fは、3つのリブを有する細長い本体の断面図を示す。
【0078】
図12Aは、プランジャロッドがV字状の2つのリブを有する、本発明の別の実施形態を示す。この構造を強化するために、細長い本体の長さに沿って、離間した複数の支持壁を含むことが有用であり得る。
図12A〜12Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図12Fは、2つのリブおよび支持壁を有する細長い本体の断面図を示す。
【0079】
図13Aは、プランジャロッドが、一つの長手方向軸に沿う、1つは、主たる十字リブの上方の、1つは主たる十字リブの下方の、2つの付加的なリブを備えた、プラス記号の形状の4つのリブを有する本発明の別の実施形態を示す。
図13A〜13Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図13Fは、水平方向の主たる十字リブの上下に示された二つの追加のリブを備える、プラス記号の形状の4つの主たるリブを示す、細長い本体の断面図を示す。
【0080】
図14Aは、プランジャロッドが、内部の中空部および近位端上のサムプレスを備えた、細長い円筒状の中空形状を有する、本発明の別の実施形態を示す。
サムプレスは、細長い中空形状と整列する開口を有し得、または、細長い円筒状本体の中空部分を囲んで中実であり得る。細長い円筒状の中空形状は、開放端とされるか、一方の端部(近位または遠位のいずれか)で閉鎖されるか、または、両端で閉鎖され得る。閉鎖部材は、一体的に形成されるか、または、中空シリンダーに取り付けられた別個の片であり得る。細長い円筒状の中空体の壁は、シリンジバレルを通してプランジャロッドを押すことに耐えるのに十分な強度を提供する任意の適切な厚さを有し得る。より大きい強度を有するより厚い壁は、しかしながら、製造するために追加の材料を必要とする。
図14A〜14Eは、それぞれ、透視図、側面図、上面図、プランジャロッドの近位端から見た図、プランジャロッドの遠位端から見た図を示す。
図14Fは、細長い円筒状の中空体の断面図を示す。
【0081】
細長い円筒状の中空体と中空部分の形状は、変化し得る。特定の実施形態では、中空部分の形状は、細長い本体のそれと類似する。例えば、細長い本体は円形であり得、中空部分は、細長い本体の形状に合わせて円形であり得る。様々な実施形態において、細長い本体は、それぞれ、正方形、長方形または八角形であり、中空部分は、それぞれ、正方形、長方形または八角形である。さらに、中空部分の形状は、細長い本体のそれとは異なり得る。例えば、正方形の細長い本体は、細長い本体の長さに沿って延びる円形の中空部分を有し得る。
【0082】
図15Aは、プランジャロッドが、
図14Aのそれと同様に、中空形状を有する、本発明の別の実施形態を示す。
図15A〜15Fにおいて、中空のプランジャロッドは、円筒状の中空体の長さに沿って軸方向に延びるリブの組み合わせを有する。リブは、十字型の構造で示される。リブは、本体の全長に延び得、または、部分長に沿ったものであり得る。図示の実施形態では、リブは、プランジャロッドのストッパ端からプランジャロッドの長さの約2/3の点まで延びる。その点で、リブは、中空プランジャロッドの内側に向かって先細りになる。当業者は、これが特定の一実施形態の単なる例示であり、プランジャロッドに沿って延びるリブの長さは変動し得ることを理解するであろう。加えて、リブの端部は、鈍く、または、示されるようなテーパ状にし得る。テーパは、所望される任意の形状および長さを有し得る。
【0083】
図16A〜16Fは、中空円筒体の長さに沿って延びる3本のリブを備える、同様の構成を示す。
図17A〜17Fは、細長いバレルの本体が正方形である、類似の構成を示す。
図18A〜18Fは、細長いバレルの本体が細長い八角形状である、類似の構成を示す。細長い中空体の断面形状は、三角形、五角形、六角形、七角形、九角形および十角形形状を含むが、これに限定されない任意の適切な形状であり得ることが、当業者には理解されるであろう。
【0084】
図19〜29は、本発明の種々の実施形態を示す。プランジャロッドは、円筒形であり、また、複数のリブから製造され得、さらに、支持壁を有し得る。示された実施例は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図22Aは、中空部分が細長い本体内に封入された中空部分を有する細長い本体を示す。これは、
図22Bの断面において最も良く示される。ここで、中空部分は完全に細長い本体内に収容されるが、中空部分は、細長い本体の端部の一方または両方に延び得ることが理解されるであろう。
【0085】
図23Aは、細長い本体の長さに延びる3つの主要リブが存在する、本発明の詳細な実施形態を示す。
図23A〜23Fを参照すると、複数の離間した開口が、3つのリブのうちの1つに沿って延びる。さらに、細長い本体の長さに沿って、複数の開口に隣接する複数の支持壁が存在する。これは、スペースにおける材料の節約と、支持壁による追加の構造的支持を提供する。
図23Bは、
図23Aのプランジャロッドの上面(または下面)図を示す。
図23Cは、
図23Aのプランジャロッドの左視(または右視)図を示す。
図23Dおよび23Eは、それぞれ、サムプレスおよびストッパを見下ろした図である。
図23Fに示される断面は、支持壁の形状を示す。
【0086】
本発明のさらなる実施形態は、それを通る少なくとも一つの開口を有する細長い本体を含むシリンジプランジャロッドに向けられる。
図5Aに示されるように、少なくとも1つの開口は、本体の長さに沿って存在し得、開口は、細長い軸に対して垂直に延びる。
図14Aに示されるように、少なくとも一つの開口は、細長い本体の長さに沿って延びる。いくつかの実施形態では、細長い軸に沿って延びるものと、垂直に延びるものとの両方の開口の組み合わせが存在する。シリンジプランジャロッドは、バージン材料、滅菌安定化再生樹脂、および、生物由来の組成物の一つ以上を含む組成物から製造され得る。
【0087】
一つ以上の実施形態において、本明細書に記載された、再生樹脂組成物から形成された医療機器は、黄色度指数に関して測定され得る、滅菌後の色を変化させない。例えば、医療機器は、上述のように滅菌され得、色または外観に変化を受けない。
【0088】
医療機器は、当該技術分野で公知の種々の方法を用いて形成され得る。例えば、そのような方法は、射出成形、ブロー成形、押出成形、および/または、ロト(roto)または回転成形を含む。当該技術分野で公知の他の方法は、また、医療機器または構成要素を形成するために利用され得る。
【0089】
記載された再生樹脂組成物から形成された医療機器は、使用者および/または臨床医に受け入れられる機能性を発揮するプランジャロッドを含み得る。
【0090】
一つ以上の実施形態において、上述の再生樹脂組成物から形成されたプランジャロッドは、非再生樹脂組成物またはいかなる再生内容物をも含まない組成物から形成されたプランジャロッドと同じ機能性を発揮する。
【0091】
本発明の第三の態様は、医療機器および構成要素を形成する方法に関する。一以上の実施形態において、本方法は、本明細書に記載の再生樹脂組成物の溶融ブレンド組成物を提供することを含む。方法は、溶融ブレンド組成物を安定化し、プランジャロッド、シリンジバレル、カテーテル、採血器具、外科用ブレードハンドル、ニードルシールド、および、ニードルハブを含み得る、予め選択された形状に組成物を固化することを含む。一つ以上の実施形態において、溶融ブレンド組成物を安定化することは、最終製品の機能性および/または美観を損なうことなく、ガンマ線、電子線、X線放射線、エチレンオキシドガスへの暴露に耐えるように、溶融ブレンド組成物を安定化することを含む。
【0092】
一実施形態によれば、溶融ブレンド組成物を提供するステップは、溶融混合押出成形機に、再生樹脂成分、ならびに、抗酸化剤成分、スリップ剤成分、帯電防止剤成分、耐衝撃性改良剤成分、着色剤成分、酸捕捉剤成分、溶融ブレンド成分、清澄剤成分、X線蛍光剤成分、放射線不透過性充填剤成分、表面改質剤成分、加工助剤成分、および、補強剤成分の1つ以上を供給することを含む。組成物を固化するステップは、組成物を射出成形すること、組成物を押出し成形すること、および、組成物を回転成形することのうちの1つを含む。
【0093】
再生樹脂組成物、そのような組成物から成形された医療機器および構成要素、ならびに、そのような医療機器および構成要素を製造する方法は、埋立地への影響を軽減する、ユニークなサプライチェーンシステムを提供する。
【0094】
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照することにより更に理解されるであろうが、特許請求の範囲はそれによって限定されない。
【実施例】
【0095】
本発明の配合物1−6は、再生ポリプロピレン樹脂をバージンポリプロピレン樹脂と機械的に混合することにより調製され、バージンポリプロピレン樹脂は、抗酸化剤、酸捕捉剤および溶融安定剤を更に含んだ。
【0096】
本発明の配合物1は、再生ポリプロピレン成分Aを重量で60%、バージンポリプロピレン成分Aを重量で40%含んだ。バージンポリプロピレン成分Aは、抗酸化剤成分および溶融安定剤成分を重量で0.8%まで、酸捕捉剤成分を重量で0.3%まで含んだ。
【0097】
本発明の配合物2は、再生ポリプロピレン成分Bを重量で70%、上述したバージンポリプロピレン成分Aを重量で30%含んだ。
【0098】
発明の配合物3は、再生ポリプロピレン成分Cを重量で50%、上述したバージンポリプロピレン成分Aを重量で50%含んだ。
【0099】
本発明の配合物4は、再生ポリプロピレン成分Aを重量で60%、バージンポリプロピレン成分Bを重量で40%を含んだ。バージンポリプロピレン成分Bは、抗酸化剤成分を重量で0.3%まで、酸捕捉剤成分を重量で0.2%まで含んだ。
【0100】
本発明の配合物5は、再生ポリプロピレン成分Bを重量で50%、上述したバージンポリプロピレン成分Bを重量で50%含んだ。
【0101】
本発明の配合物6は、再生ポリプロピレン成分Dを重量で60%、上述したバージンポリプロピレン成分Aを重量で40%含んだ。
【0102】
本発明の配合物1−6のそれぞれの物理的特性が分析された。具体的には、本発明の配合物1−6の、曲げ弾性率、引っ張り降伏強さ、切断点引っ張り強さ、引っ張り降伏伸び、切断点引っ張り伸び、引張弾性率、アイゾット衝撃強さ、および、熱変形温度が評価され、下記の表1に示される。比較のために、バージンポリプロピレン成分の物理的性質の典型的な範囲が、表2に示される。
【0103】
曲げ弾性率は、ASTM D790-03に準拠して測定された。試験は、発明の配合物1−6の各々の5つの試験片で行われた。試験は、米国ニュージャージー州ラーウェイのインストルメット社(Instru-Met Corp.)によって提供される機器で、1.27mm/分(0.05in/min)のクロスヘッド速度、5.08cm(2inch)の支持スパン長さを用いて行なわれた。試験片は、射出成形プロセスを用いて形成され、試験が実行される前に、23℃および50%の相対湿度(RH)で40時間調整された。本発明の配合物の5つの試料の各々の平均曲げ弾性率の測定値が、表1に示される。
【0104】
本発明の配合物1−6の引っ張り特性は、ASTM D638-03に従って評価された。試験は、本発明の配合物1−6の各々の5つの試験片で行われた。試験は、米国ニュージャージー州ラーウェイのインストルメット社(Instru-Met Corp.)によって提供される機器で、5.08cm/分(2in/min)のクロスヘッド速度を用いて行なわれた。「l」型引張試験片が、射出成形プロセスを用いて形成され、試験が実行される前に、23℃および50%の相対湿度(RH)で40時間調整された。本発明の配合物としての5つの試料の各々の、平均の引っ張り降伏強さ、切断点引っ張り強さ、引っ張り降伏伸び、切断点引っ張り伸び、引張弾性率の測定値が表1に示される。
【0105】
本発明の配合物1−6のアイゾット衝撃強さは、ASTM D256-02に従って評価された。試験は、本発明の配合物1−6の各々の10試験片で行われた。本発明の配合物1−6に対する平均のアイゾット衝撃強さの測定値が表1に示される。
【0106】
本発明の配合物1−6の熱変形温度は、4.64kg/cm
2(66 psi)の荷重下で、米国ペンシルベニア州ホーシャムのティニアスオルセン社(Tinius Olsen, Inc.)から入手可能な、HDT / Vicat機器を用いて、ASTM D648-06に従って評価された。本発明の配合物1−6の平均の熱変形温度が表1に示される。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
本発明の配合物1−6の物理的特性は、表2に示された、バージンポリオレフィン樹脂の物理的特性に匹敵する。したがって、本明細書に説明された再生樹脂組成物は、得られる器具の物理的特性を損なうことなく、生体適合性であり、医療機器として有用である再生樹脂を利用する目標を達成する。
【0110】
本発明の配合物1−6は、また、生体適合性について分析された。具体的には、本発明の配合物1 −6の各々は、ANSI / AAMI / ISO 10-993-5、および、米国薬局方生物学的試験法・定量法の<87>生物活性試験法 インビトロに従って分析された。米国薬局方<87>生物活性試験法 インビトロは、直接または間接的に患者と接触したエラストマープラスチックや他の高分子材料と接触した後の哺乳動物細胞培養、または、試験対象の材料から調製された特定の抽出物の生物学的反応性を決定するように設計される。米国薬局方<87>生物活性試験法 インビトロに記載の溶出試験が、本発明の配合物1−6で行われた。
【0111】
本発明の配合物1−6のそれぞれは、米国薬局方に関する細胞毒性試験の基準であるスコアゼロを通過または満たし、米国薬局方およびISO 10-993-5によって確立された、前臨床毒性学的安全性評価の標準を満たす。全ての生体適合性試験は、当技術分野で公知の手順に従い、医薬品安全性試験実施基準またはGLP原則に従って行われた。
【0112】
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「一つ以上の実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された、特定の特徴、構造、材料、または特性が、本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。従って、例えば、本明細書全体を通した様々な箇所における、「一つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「一実施形態において」または「実施形態において」などの語句の出現は、必ずしも本発明の同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つまたはそれ以上の実施形態で任意の適切な方法で組み合わせられ得る。
【0113】
本発明は、本明細書において、特定の実施例を参照して説明されたが、これらの実施形態は、本発明の原理および応用の単なる例示であることが理解されるべきである。様々な修正および変形が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の方法および装置になされ得ることは、当業者には明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある修正および変形を包含することが意図される。