(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カテーテル本体の前記近位部分に接続されているハンドルをさらに備え、前記ロック制御回路、前記モータ、および前記ロックデバイスは、前記ハンドル内に配置されている、請求項1に記載の組織除去カテーテル。
前記ハンドル内に配置されている動力源をさらに備え、前記センサによって検出可能な前記パラメータは、前記電気モータによって前記動力源から引き出されている電力量を示す、請求項4に記載の組織除去カテーテル。
前記展開機構は、前記ハンドル上の手動アクチュエータを備え、前記手動アクチュエータは、前記組織除去要素を前記組織除去位置に位置付けるための第1の位置と、前記組織除去要素を前記中立位置に位置付けるための第2の位置との間で前記ハンドルに対して選択的に移動可能であり、前記ロックデバイスは、そのロック位置にある場合、前記手動アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置まで移動させられることを抑制するように構成されている、請求項4に記載の組織除去カテーテル。
前記ロック制御回路と電気通信しているインジゲータをさらに備え、前記ロック制御回路は、前記電気モータによって引き出されている電力が、既定の閾値電力レベル以上であると決定される場合、前記インジゲータを活性化するように構成されている、請求項1に記載の組織除去カテーテル。
前記モータ制御回路は、前記電気モータによって引き出されている電力が、前記既定の閾値電力レベル以上あると決定される場合、前記モータに供給される電力量を減少させるように構成されているパルス幅変調(PWM)回路を備えている、請求項9に記載の組織除去カテーテル。
前記モータ制御回路は、前記電気モータによって引き出されている電力が、前記既定の閾値電力レベル以上あると決定される場合、前記モータを非活性化するように構成されているパルス幅変調(PWM)回路を備えている、請求項9に記載の組織除去カテーテル。
前記ロック制御回路の動作制御機能を活性化すること、およびそれを非活性化することのうちの少なくとも1つのためのスイッチをさらに備えている、請求項1に記載の組織除去カテーテル。
回転可能組織除去要素と展開機構とを含む組織除去カテーテルのためのハンドルであって、前記展開機構は、前記組織除去要素に動作可能に接続され、前記展開機構は、前記組織除去要素が前記カテーテル本体を通して露出され、切断動作を行うことが可能である組織除去位置と、前記組織除去要素が前記カテーテルの内側に位置付けられている中立位置との間で前記組織除去要素を移動させるように構成され、前記ハンドルは、
前記カテーテルの切断動作の間、前記組織除去要素の回転を与えるために前記組織除去要素に動作可能に接続可能である電気モータと、
ロックデバイスであって、前記ロックデバイスは、前記ロックデバイスがその組織除去位置からその中立位置までの前記組織除去要素の移動を抑制するロック構成と、前記ロックデバイスがその組織除去位置からその中立位置までの前記組織除去要素の移動を可能にするロック解除構成との間で選択的に構成可能である、ロックデバイスと、
前記組織除去要素がその組織除去位置にある場合、前記カテーテルの切断動作の間、前記電気モータのパラメータを検出するように構成されているセンサと、
前記センサおよび前記ロックデバイスと電気通信しているロック制御回路と
を備え、
動作制御機能の間、前記ロック制御回路は、
前記センサからの信号を受信することであって、前記信号は、前記カテーテルの前記切断動作の間に検出される前記モータのパラメータに少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記受信信号が、前記組織除去要素が非組織障害物を係合していることを示しているかどうかを決定することと、
前記受信信号が、前記組織除去要素が非組織障害物を係合していることを示す場合、前記ロックデバイスをそのロック構成に構成し、その組織除去位置からその中立位置までの前記組織除去要素の移動を抑制することと
を行うように構成されている、ハンドル。
前記組織除去要素を前記組織除去位置に位置付けるための第1の位置と、前記組織除去要素を前記中立位置に位置付けるための第2の位置との間で、選択的に移動可能である手動アクチュエータをさらに備え、前記ロックデバイスは、そのロック位置にある場合、前記手動アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置まで移動させられることを抑制するように構成されている、請求項13に記載のハンドル。
前記ロック制御回路と電気通信しているインジゲータをさらに備え、前記ロック制御回路は、前記電気モータによって引き出されている電力が、既定の閾値電力レベル以上であると決定される場合、前記インジゲータを活性化するように構成されている、請求項13に記載のハンドル。
前記ロック制御回路の動作制御機能を活性化すること、およびそれを非活性化することのうちの少なくとも1つのためのスイッチをさらに備えている、請求項13に記載のハンドル。
【発明を実施するための形態】
【0009】
対応参照文字は、図面全体を通して対応する部品を示す。
【0010】
ここで、図面を参照すると、組織を身体管腔から移動させる組織除去カテーテルのための動作制御機構のいくつかの実施形態が、開示される。特に、動作制御機構の実施形態は、ステント内再狭窄および浸潤型慢性完全閉塞(CTO)に起因するプラークを除去することを含む、血管からアテローム(すなわち、プラーク)を除去する(すなわち、摘出する)ためのアテローム摘出術カテーテルとの使用のために好適であり得る。しかしながら、開示される動作制御機構実施形態はまた、尿管、胆管、呼吸器経路、膵管、リンパ管等、他の身体管腔の狭窄ならびに他の血管および身体管腔内の他の過形成性および腫瘍性疾患を治療するためにも好適であり得る。腫瘍性細胞成長は、多くの場合、身体管腔を囲み、かつその中へ侵入する腫瘍の結果として発生するであろう。残りの議論は、動脈内のアテローム性または血栓症閉塞物質を通して組織を除去し、通過させるためのカテーテルのための動作制御機構を対象とするが、動作制御システムは、様々な身体管腔内の様々な閉塞、狭窄、または過形成物質を通して、除去および/または通過させるための他の種類のカテーテルとともに採用され得ることが認識されるであろう。
【0011】
ここで、
図1−16を参照すると、以下に開示される動作制御機構の実施形態との使用のための好適なアテローム摘出術カテーテルの一非限定実施例が、概して、20で示される。以下に開示される動作制御機構は、組織を身体管腔から除去するための他の種類のカテーテルとともに使用され得、「側面切断」アテローム摘出術および組織除去カテーテルに必ずしも限定されないことを理解されたい。
【0012】
例証されるカテーテル20は、近位部分24および遠位部分26を有するカテーテル本体22を備えている。近位部分24は、接続アセンブリ27を用いて遠位部分26に結合されることができ、近位部分24に対する遠位部分26の枢動または偏向を可能にする。例証されるように、カッター等の組織除去要素28が、カテーテル本体22の管腔30内部に配置される。組織除去要素28は、組織を病変または障害物から除去する。組織除去要素28は、例えば、研磨要素(例えば、バリ)を含む、例証されるカッター以外の組織を除去するための別の種類の要素であり得ることを理解されたい。カッター28は、典型的には、遠位部分26内部で、カテーテル20の遠位部分の縦軸に平行である軸の周りに回転可能であり、かつ縦軸に沿って軸方向に移動可能である。カッター28は、典型的には、カッター28が、既定の距離だけウィンドウ32を通して突出し、かつそれから出るように移動することを可能にするために十分に大きい遠位部分26内の側面開放ウィンドウ32を通して標的組織にアクセスすることができる。カッターは、コイル状ドライブシャフト36を通して、概して、34で示されるようなハンドルに結合される(
図12−16)。この実施形態における展開機構の一部を形成する、ハンドル上の入力デバイスまたは手動アクチュエータ38の作動は、ドライブシャフト36およびカッター28を活性化し、遠位部分を偏向させ、かつカッター28が切断ウィンドウ32から出るように移動するように、カムを越えて、カッター28を縦方向に移動させることができる。以下により詳細に説明されるように、カッター28のカム作用は、身体管腔内の組織の中へカッターを偏向させ、誘導するように、遠位部分26が近位部分24に対して枢動または偏向することをもたらすことができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、カテーテルの遠位部分26は、カテーテルおよびカッター28の近位部分24の縦軸から、角度付けまたはオフセットされた構成に移動させられ得る。いくつかの実施形態では、カッター28もまた、カテーテルの近位および/または遠位部分の軸から離れるように偏向させられることができる。種々の実施形態では、遠位部分26を角度付け/オフセットされた位置に移動させることは、カテーテル20の一部が標的組織に対して誘導されることをもたらし得、ウィンドウ32を通してカッター28を露出させ得る。
【0014】
カテーテル本体22の近位部分24は、比較的可撓性であり得、遠位部分26は、比較的堅くあり得る。加えて、多くの実施形態は、可撓性遠位先端部材42を含む。カテーテルの可撓性近位部分24は、典型的には、トルクシャフトであり、遠位部分26は、典型的には、堅い管類である。同一の参照番号24によって示されるトルクシャフトは、罹患部位へのカテーテル本体22およびカッター28の移送を促進する。トルクシャフト24の近位端は、ハンドル34に結合され、トルクシャフトの遠位端は、接続アセンブリ27を通してカテーテル20の遠位の堅い部分26に取り付けられる。ドライブシャフト36は、トルクシャフト24内部で回転かつ軸方向に移動するようにトルクシャフト24内部に移動可能に位置付けられる。ドライブシャフト36およびトルクシャフト24は、他方のシャフトの運動に干渉せずに、各シャフトの相対運動を可能にするようにサイズ決定される。カテーテル本体22は、近位端のトルクおよび押動が運動をカテーテル本体22の遠位部分26に伝達するであろうように、プッシャビリティおよびトルクアビリティを有するであろう。
【0015】
ここで、
図1Aを参照すると、
図1にあるようなカテーテル20は、誘導手段25を追加的に含む可撓性近位部分24を有し得る。
図1Aに示されるように、誘導手段25は、カッター28または他の組織除去要素を身体管腔壁に対して誘導し、治療を向上させることに役立ち得る、遠位端近位部分24に向かって屈曲または湾曲される形状を備え得る。そのような屈曲は、カッターが幅がより広い直径を横断して管腔壁の中へ誘導されることを可能にすることによって、カテーテルの作業範囲を増加させる。
【0016】
他の実施形態では、誘導手段25は、多くの他の好適な形態をとり得る。例えば、屈曲と似た結果が、恒久的に屈曲されないが、カテーテル本体22の反対側におけるよりも片側がより堅い遠位部分を含むことによって、達成され得る。したがって、近位力が組織除去装置に与えられ、ウィンドウ32を通してカッター28を露出させるときのように、近位張力が、近位部分24に与えられると、誘導手段25は、カテーテル本体22をより堅くない側に対して屈曲させるであろう。より堅くない側は、典型的には、ウィンドウ32および/またはカッター28が、屈曲によって身体管腔壁に対して誘導されるであろうように、ウィンドウ32と同一の側面であろう。さらなる他の実施形態では、成形要素が、誘導手段25として作用するためにカテーテル本体22の中へ導入され得る。任意の好適な誘導手段が、想定される。
【0017】
図2を参照すると、カテーテル20は、接続アセンブリ27と、遠位部分26と、少なくとも部分的に、切断されたアテローム様物質を保存するための収集チャンバ53を画定する遠位先端部材42と、ガイドワイヤを受け取ることができる管腔と含む。遠位先端部材42は、撮像ガイドワイヤまたは従来のガイドワイヤ(図示せず)が、先端部材を通して遠位に前進させられることを可能にするようにサイズ決定された遠位開口部43を有することができる。いくつかの実施形態では、遠位先端部材42はまた、ガイドワイヤの通過を可能にするための遠位ガイドワイヤ管腔(図示せず)を含み得る。例えば、いくつかの実施形態は、約1.0cm〜5.0cm、好ましくは、約2.0cm〜3.0cmの長さを有する遠位ガイドワイヤ管腔を含み得る。そのような遠位ガイドワイヤ管腔は、単独で、またはカテーテル20の別のより近位部分に位置する近位ガイドワイヤ管腔と併せて使用され得る。
【0018】
傾斜またはカム44が、少なくとも部分的に、カテーテル20の遠位部分26内部に篏入することができる。以下に詳細に説明されるであろうように、多くの実施形態では、傾斜44の上でのカッター28の近位移動は、遠位ハウジング26の偏向をもたらし、切断ウィンドウ32から外へガイドカッターを案内する。遠位部分26の回転軸を作り出すために1つ以上の関節部材48を遠位先端部材42に接続することができるハウジングアダプタ46が、傾斜44に取り付けられる。ハウジングアダプタ46および関節部材48は、カテーテル20の遠位部分26が、身体管腔に対して枢動すること、および一方に偏ることを可能にする。例証される実施形態では、1つのハウジングアダプタ46および1つの関節部材48のみがあるが、所望に応じて、本発明のカテーテルは、2つ、3つ、またはそれ以上の接合部(例えば、回転軸)を含むことができることを認識されたい。さらに、回転軸は、互に平行または非平行であることができる。
【0019】
カテーテル20はまた、関節部材48をトルクシャフト22に結合するためにシャフトアダプタ50およびカラー52を含むことができる。シャフトアダプタ50は、ハウジングをトルクシャフト22に接続することができ、カラー52は、シャフトアダプタの近位端を覆って配置され、かつ確実な取り着けのために圧着されることができる。一カテーテル実施形態は、上記のコンポーネントを有するが、その他のカテーテルは、上記に説明されるより多数またはより少数のコンポーネントを含み得ることは、当業者によって認識されるはずである。例えば、いくつかのコンポーネントは、他のコンポーネントと一体化されることができ、いくつかのコンポーネントは、完全に除外され得る。したがって、別個の傾斜44を有する代わりに、傾斜は、カッター28を切断ウィンドウ32から出るように向けるために遠位部分26と一体化され得る。
【0020】
図3−5に示されるように、カッター28は、概して、展開機構を使用して、2つ以上位置の間で移動可能であろう。例証される実施形態では、アクチュエータ38は、展開機構の動作を作動させるが、他の実施形態では、展開機構は、他のアクチュエータによって作動させられ得る。例証される実施形態では、展開機構は、カッターがカテーテル本体22の遠位部分26内に格納され、ウィンドウ32を通して露出されない格納または中立位置(
図3Aおよび3B)に、カッター28が選択的に移動可能であることを可能にする。いくつかの実施形態では、撮像デバイス(図示せず)は、カッターが中立位置にあるとき、切断ウィンドウ32を通して身体管腔を撮像するようにカッター28に結合されることができる。カテーテル20が標的部位に到達すると、カッター28は、組織除去位置(
図4Aおよび4B)に近位に移動させられることができ、組織除去位置において、カッター28は、遠位部分26の外径Dを越えて、距離Lだけ切断ウィンドウ32を通って延びる。いくつかの実施形態では、組織除去位置において、カッター28は、偏向しており、遠位部分26とカッターの回転軸とは、概して、接続アセンブリ27と一致するが、カテーテル本体22の縦軸の遠位部分から角度付けられ、またはオフセットされるであろう。
【0021】
随意に、いくつかの実施形態では、カッター28は、パッキング位置に移動させられることができ、パッキング位置において、カッターは、格納または中立位置を越えて遠位に移動させられ、切断組織を遠位収集チャンバ53(
図5Aおよび5B)の中へ詰め込む。しかしながら、例示的実施形態は、上記に説明される位置にカッター28を移動させるが、他の実施形態では、そのカッターが他の相対位置に位置付けられることができることを認識されたい。例えば、切断ウィンドウの遠位である中立位置を有する代わりに、中立位置は、ウィンドウの近位にあり得、開放位置は、切断ウィンドウの遠位端に沿ってあり得る。
【0022】
再度、
図4Aおよび4Bを参照すると、一例示的実施形態では、堅い遠位部分26のコンポーネントの相互作用がさらに、説明されるであろう。
図4Bに示されるように、切断ウィンドウ32は、典型的には、遠位部分26内の切り欠き開口部である。切断ウィンドウ32のサイズは、変動することができるが、切断ウィンドウは、組織を収集するために十分に長く、カッター28が切断の間に切断ウィンドウから出るように移動することを可能にするために円周方向に十分に広く、しかし、血管系の中へ塞栓を放出しないようにサイズ決定かつ成形されるべきである。カムまたは傾斜44(
図4Bに最も明確に示される)は、カテーテル本体22の遠位部分26内に配置され、カッター28がアクチュエータ38を介してドライブシャフト36の張力を通して近位に引っ張られるにつれて、非露出中立位置(
図3B)から露出組織除去位置(
図4B)まで、カッター28を切断ウィンドウ32から出るように案内または別様に枢動させることができる。この動作は、以下に詳細に説明される。
【0023】
図4Aおよび4Bを参照すると、接合部49が切断ウィンドウ32の近位に位置され、近位部分24に対する遠位部分26のカム作用のための枢動点を提供する。接合部49における屈曲は、カムまたは傾斜44のカッター28との相互作用と、ドライブシャフト36を通して提供される張力とによってもたらされる。例示的構成では、接合部49は、遠位の堅い部分26に枢動可能に結合されるハウジングアダプタ46を含む。
図4Aおよび4Bに示されるように、近位部分24に対する堅い遠位部分26の結果として生じる枢動作用は、切断ウィンドウ32の反対側に位置付けられる誘導手段(例えば、バルーン)の使用を伴わずに、遠位部分を身体管腔壁に対して誘導するカム作用効果をもたらす。したがって、カテーテル本体22の全体の断面サイズは、カテーテル20が、より小さい身体管腔内の病変にアクセスすることを可能にするために減少させられることができる。例示的実施形態では、遠位部分26は、典型的には、0°〜30°、通常、5°〜20°、最も好ましくは、5°〜10°で、カテーテル20の近位部分24の軸から離れるように偏向させられることができる。偏向の角度は、誘導に直接関係する。しかしながら、誘導は、必ずしも力に関係しないが、カテーテル20の全体のプロファイルに関係する。例えば、偏向の角度がより大きくなるにつれて、プロファイルはより大型に、治療されることができる管腔はより大きくなる。その範囲は、コンポーネントの機械的設計の制限の範囲内の2mm未満から3mmより大きい範囲までを範囲とする血管の治療を可能にするために選ばれた。しかしながら、偏向の角度は、治療される身体管腔のサイズ、カテーテルのサイズ等に応じて、変化するであろうことを認識されたい。
【0024】
いくつかの実施形態では、カテーテル20の遠位部分26の偏向は、カテーテル本体22全体の遠位の前進が、閉塞物質を通して回転カッターを移動させることができるように、露出組織除去位置(
図4B)にカッター28を誘導する。カッター28は、カテーテル20の遠位部分26の外径を越え、かつ切断ウィンドウ32の外側である距離L1だけ移動させられるため、ユーザは、切断ウィンドウの中へ組織を陥入させる必要はない。いくつかの実施形態では、例えば、カッター28は、遠位部分26の外側寸法を越えて、約0.025mm〜1.016mm、好ましくは、約0.025mm〜0.64mmで、移動させられることができる。カッター偏位は、切断の深度に直接関係することを認識されたい。カッター28が、切断ウィンドウ32からより高く出るように移動するにつれて、その切断は、より深くなる。範囲は、身体管腔の穿孔の危険性を伴わない有効性を踏まえて選ばれる。
【0025】
カテーテル20のいくつかの実施形態は、カテーテルを組織除去位置に一時的に係止するためのシャトル機構または他の類似する機構を含む。
図3Cおよび3Dは、中立非組織除去位置におけるそのような実施形態を例証する。そのような実施形態は、概して、シャトル部材45と、シャトル停止部材42とを含む。シャトル停止部材は、典型的には、カテーテルを通した縦軸に対して、ある角度で配置される。
図4Cおよび4Dは、組織除去位置における同一の実施形態を示す。そのような実施形態において、カッター28が組織除去位置に移動させられると、シャトル部材45は、シャトル停止部材の中へ降下し、次いで、カッター28を組織除去位置に係止する。カッター28をロック解除するために、カッターは、シャトル部材45をシャトル停止部材42から解放するために、遠位に、前方向に前進させられ得る。
【0026】
シャトル機構を含むいくつかの実施形態はまた、カテーテル本体22内に2つの接合部を含むであろう。したがって、カテーテル本体22は、遠位部分26と、近位部分24と、中間部分とを含むであろう。シャトル機構が、ウィンドウ32を通してカッター28を露出させるように活性化されると、中間部分は、近位および遠位部分に対してある角度において、それ自体を配向し、したがって、カッターが、管腔の側面に向かって誘導されることを可能にし得る。そのような2接合部構成は、身体管腔からデバッキングされる物質とのカッター28の向上された接触を提供することによって、カテーテル20の向上された性能を提供し得る。
【0027】
病変を横断してカテーテル20全体を押すことは、病変の全部または一部を病変身体管腔から除去する。病変からの切断組織は、カッター28を介して先端部材42内の収集チャンバ53の中へ除去組織を向けることによって、収集される。カテーテル20およびカッター28が、病変を通して移動すると、カッターは、病変「分離位置(part off position)」へと遠位に前進させられることができる。「分離する」間、カッター28は、組織除去位置から切断ウィンドウ32(
図3B)の中へ後退させられ、かつそこから中立または格納位置まで、遠位に移動させられる。先端部材42の収集チャンバ53は、切断閉塞物質が、身体管腔に進入すること、かつ可能性として下流閉塞をもたらすことを防止するために、切断物質のための容器として作用する。「分離した」後、カッター28は、パッキング位置に遠位に移動させられることができ、その位置において、カッターは、収集チャンバ53内部で遠位に移動し、切断組織を収集チャンバ53(
図3B)の中へ詰め込む。典型的には、収集チャンバ53は、カテーテル20が、身体管腔から除去されなければならない前に、複数の切断物が収集されることを可能にするために十分な大きさであろう。収集チャンバ53が充満されると、またはユーザの裁量において、カテーテル20は、除去され、空にされ、ガイドワイヤの上を通って再挿入されることができる。
【0028】
種々の実施形態では、収集チャンバ53に対する改良点が、含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、収集チャンバ53は、部分的または完全に、半透明または放射線透過性であるように構成され得、ウィンドウ32を囲み、またはそれに隣接するカテーテル20の一部は、放射線不透過性であろう。放射線透過性の収集チャンバ53およびウィンドウ32に隣接する放射線不透過性材料のこの組み合わせは、収集チャンバの充満が、カッター28が収集チャンバ53の中へ前方向に前進させられることができる距離に直接関係するであろうため、収集チャンバ53の充満の程度を決定するためのユーザの能力を向上させるであろう。収集チャンバ充填の査定を容易にすることによって、これらの実施形態は、収集チャンバ53を検査するために、カテーテルを手動で引き抜く必要性を減少させるであろう。
【0029】
図6−8は、カッター28を標的部位に位置付けることを補助するための一例示的モノレール送達システムを例証する。例えば、カテーテルの先端部材42は、約0.014インチ、約0.018インチ、約0.032インチの直径、または任意の他の好適な直径を有する、ガイドワイヤを受け取るようにサイズ決定される遠位開口部43および近位開口部55を有する管腔54を含むことができる。
【0030】
カテーテル20は、ユーザが、蛍光透視法下で、カテーテルの位置を追跡することを可能にするように放射線不透過性マーカーを含むことができる。例えば、既に説明されたように、ウィンドウ32の周囲またはそれに隣接する、点または区域は、放射線不透過性にされ得る。他の実施形態では、遠位部分26は、放射線不透過性であることができ、放射線不透過性マーカーが、可撓性シャフト36上に配置されることができる。典型的には、マーカーは、ユーザに、標的部位に対するカッターおよび切断ウィンドウ位置を知らせるために、上部に沿って、切断ウィンドウ32の近位に、かつカテーテル20の底部に配置されるであろう。所望に応じて、上部および底部マーカーは、ユーザに、身体管腔内のカテーテル20の相対配向を知らせるように、異なって成形されることができる。ガイドワイヤは、管腔56から先端部材管腔54までのその変遷において、らせんを形成するであろうために、ユーザは、ガイドワイヤからの干渉を伴わずに、上部および底部放射線不透過性マーカーを視認することができるであろう。カテーテル20のいくつかの実施形態はまた、カッター28が開放位置にあるとき、ユーザに知らせるように、カッターとともに移動するカッターの近位のドライブシャフト36に圧着される放射線不透過性カッター停止部61(
図3B)を含むことができる。
【0031】
図9A−11Dは、カッター28のいくつかの例示的実施形態を示す。回転可能カッター28の遠位部分60は、鋸歯状ナイフ縁部62または平滑ナイフ縁部64と、湾曲またはスコップ状の遠位表面66とを含むことができる。遠位部分60は、任意の好適な直径または高さを有し得る。いくつかの実施形態では、例えば、遠位部分60を横断する直径は、約0.1cm〜0.2cmの間であり得る。カッター28の近位部分68は、カッターを回転させるドライブシャフト36に結合されることができる、チャネル70を含むことができる。
図10A−10Cに示されるように、カッター28のいくつかの実施形態は、ステントとの切断縁部の相互作用を減少させるように、ステントと相互作用するように提供されるバルジまたはバンプ69を含むことができる。前述の実施形態のいずれかでは、鋸歯状ナイフ縁部62、平滑ナイフ縁部64、またはスコップ状の遠位表面66をタングステンカーバイドから構築することが有利であり得る。
【0032】
カッター28の別の実施形態は、
図11Dにおける遠位部分26内部の側面図で示される。この実施形態では、カッター28は、タングステンカーバイド、ステンレス鋼、チタン、または任意の他の好適な材料から作製される傾斜した縁部64を有する。傾斜した縁部64は、カッター28の回転(または、中心)軸に向かって内向きに角度付けられ、カッター28のための「負の仰え角」65を作り出す。そのような負の仰え角は、物質の1つ以上の層が、組織の下層を損傷させずに身体管腔からデバッキングされることを望まれるとき、多くの設定において有利となり得る。血管から除去される閉塞物質は、典型的には、低コンプライアンスを有し、血管の媒体(理想的には、保存される)は、より高いコンプライアンスを有する。負の仰え角を有するカッター28は、高コンプライアンスが、カッターの傾斜した表面の上で伸びることを可能にすることによって、低コンプライアンスの物質を通して、効率的に切断する一方、高コンプライアンスの媒体を通して切断しないために採用され得る。
【0033】
図12−16を参照すると、ここで、ハンドル34の一実施形態が、詳細に説明されるであろう。ハンドル34は、ユーザの手の中に保持されるようにサイズ決定かつ成形されたハウジング40を含む。電気モータ74(例えば、DCモータ)が、モータを給電するためのモータに電気的に接続される電源76(例えば、電池またはDC電源の他の源)とともに、ハウジング40内で含まれる。ドライブシャフト36は、ドライブシャフトおよびカッター28の回転を駆動するためにカテーテル20がハンドル34に接続されると、モータ74に動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、最大電力において、所望に応じて、モータ74は、1、000rpm〜10、000rpm以上でドライブシャフト36を回転させることができる。ハウジング40の外側の手動アクチュエータ38(例えば、例証されるようなレバー)は、ユーザが、カテーテル20の動作を制御することを可能にする。例えば、例証される実施形態では、レバー38は、ハウジング40に対して軸方向に移動可能である。特に、レバー38は、中立位置(
図14に示される)に移動可能であり、それによって、カッター28は、その非露出中立位置(
図3D)にある。カッター28を露出し、モータ74を活性化し、カッターの回転を駆動するために、レバー38は、中立位置から、レバーの近位組織除去位置(
図15参照)まで近位に移動させられ、カッターを近位にかつ切断ウィンドウ32(
図4B)から出るようにその組織除去位置に移動させ、同時に、モータ74を活性化する。例えば、レバー38の近位位置への近位移動は、電源76をモータ74に電気的に接続する電気スイッチ78を作動させ(例えば、押下する)得る。組織を分離するために、レバー38は、近位組織除去位置からその中立位置(
図14)まで遠位に後退させられ、カッター28をカテーテル20(
図3D)の遠位部分の中へ遠位に駆動(すなわち、移動)させる。レバー38が、その中立位置に位置付けられると、電気スイッチ78は、電気モータ74を非活性化するように解放される(すなわち、開放される)。遠位先端部材42の収集チャンバ53内に除去組織を詰め込むために、レバー38は、中立位置から、遠位位置、すなわち、カッター28を収集チャンバの中かつそのパッキング位置(
図5B)に遠位に駆動(すなわち、移動)させるためのレバーのパッキング位置(
図16参照)まで、遠位に移動させられる。図は、レバー38または親指スイッチの使用を例証するが、本発明の他の実施形態は、別個のボタン(例えば、ウィンドウ閉鎖ボタン、組織デバッキングボタン、およびパッキングボタン)等のアクチュエータの他の種類を使用することができることを認識されたい。
【0034】
上記に説明されるように、カテーテル20は、カテーテルの1つ以上の動作を自動的に制御するための1つ以上の動作制御機構を含む。
図12−19を参照すると、第1の実施形態では、動作制御機構は、モータ制御機構100(
図13、17、および18)を備え、モータ制御機構は、カッター28が既定の閾値硬度より大きい硬度を有する物質を係合していることをモータ制御機構が検出する場合、電源76からカッターモータ74に供給される電力(例えば、電流)を自動的に減少させるように機能する。例えば、モータ制御機構100は、カッター28が、例えば、ステントまたは他の非組織インプラントを係合していること、あるいはカッターが、硬化組織(例えば、石灰化プラーク)を係合していることを検出し得る。モータ制御機構100は、例証される実施形態におけるように、ハンドル34内に収納されるか、またはカテーテル20上の他の場所に位置され得る。モータ74を含むこのモータ制御機構のブロック図が、
図17に例証される。
図17に示されるように、モータ制御機構100は、電源76とモータ74との間に接続されるモータ制御回路102を含む。モータ制御回路102は、モータを動作させ、カッター28の回転を駆動するためにモータ74に供給される電力量(すなわち、電流)を調整する。
【0035】
図17をさらに参照すると、ある実施形態において、モータ制御機構100はまた、カテーテル20の切断動作の間、いくつかの瞬間的時間において、モータ74によって引き出されている電力量を示すパラメータ等のモータ74の動作パラメータを感知するセンサ104を含む。センサ104は、検出される動作パラメータ(例えば、モータ74によって消費される電力量を示す信号)を示す信号をモータ制御回路102に送信する。モータ制御回路102は、センサ104から受信する信号に基づいて、モータ74に供給される電力量を調整する。したがって、
図17に示されるように、モータ制御機構100は、フィードバックループを備えている。
【0036】
図18に例証される一非限定実施例では、モータ制御回路102は、パルス幅変調(PWM)回路(同一の参照番号102によって示される)を備えている。PWM回路102は、センサ104から受信される信号に基づいて、モータにデューティサイクル信号を出力することによって、モータ74に供給される電力量を調整するようにプログラムされるマイクロコントローラを備え得る。モータ制御回路102は、マイクロコントローラ以外のデバイスの他の種類を備え得、PWM回路は、マイクロコントローラの使用を伴わず、好適に動作し得ることを理解されたい。同一の例証される実施例(または、別の実施例)では、センサ104は、電流感知抵抗器108と、電流感知抵抗器と通信するアナログ/デジタル(A/D)コンバータ110とを備えている。A/Dコンバータ110は、いくつかの瞬間的時間におけるモータ74によって引き出されている電力量を示す、電流感知抵抗器108にわたる電圧降下を検出する。アナログ入力は、A/Dコンバータ110によってデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、PWM回路102(または、他のモータ制御回路)に入力される。PWM回路102は、少なくとも部分的に、このデジタル信号に基づいて、デューティサイクルをモータ74に出力する。センサ104は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の種類および構成であり得ることを理解されたい。例えば、センサは、モータの速度および/またはトルクを検出するように構成され得る。モータによって消費される電力を示すモータのパラメータを検出する他のセンサも、本発明の範囲内である。また、モータのパラメータを検出し、モータに供給される電力を調整するように構成されるモータ制御回路は、本発明の範囲から逸脱せずに、上記に例証かつ説明される以外の他の構成であり得ることを理解されたい。
【0037】
一非限定実施例では、モータ制御回路102は、モータ制御回路が、モータが既定の閾値電力レベル(例えば、閾値アンペア数)以上である電力(例えば、電流)を引き出していると決定する場合、モータ74を止めるか、または既定の量だけモータに供給される電力(すなわち、電流)を有意に減少させ、それによって、モータの速度を減少させるように構成され得る。例えば、モータ制御回路102は、そのような決定を行った後すぐに、モータ74の速度を0rpm〜約1000rpmに減少させ得る。そのような実施例では、既定の閾値電力レベルは、カッター28が、既定の閾値硬度(例えば、石灰化プラーク等のステントまたは他の非組織インプラント、あるいは硬化組織)より大きい硬度を有する物質を係合していることを示す。モータ制御回路102は、モータ74を止めるか、またはその速度を有意に減少させ、カテーテル20がステントと絡まらないように抑制する。モータ制御回路102が、PWM回路を含む、一非限定実施例では、PWM回路は、約0%〜約10%でデューティサイクルを出力し、モータ74を止めるか、またはその速度を有意に減少させ得る。
【0038】
図18、12、および13を参照すると、モータ制御機構100は、モータ制御回路102が、カッター28が障害物を係合していることを決定し、モータ制御回路が、モータ74を止めている(または、既に止めた)か、またはそれに供給される電力を減少させていることをユーザに通信するためのインジゲータ112(例えば、LED)を含み得る。
図18に示される、一実施例では、インジゲータ112(例えば、LED)は、モータ制御回路102によって活性化される。そのような実施形態では、モータ制御回路102は、マイクロコントローラであり得る。別の実施例では、インジゲータ112は、触知性または可聴フィードバックをユーザに提供するデバイスであり得る。ユーザに、モータ制御回路102が、モータ74を止めている(または、既に止めた)、またはモータに供給される電力を有意に減少させていることを通信するためのインジゲータの他の種類も、本発明の範囲から逸脱しない。
【0039】
モータ制御機構100は、モータ制御回路102がモータ74を止めた後、またはその速度を有意に減少させた後に、モータ制御機構をリセットするためのリセット入力機構116(
図12)を含み得る。リセット入力機構116は、ハンドル34上に(
図12に示されるような)手動スイッチまたはボタンを備え得るか、あるいはモータ制御機構100内部に自動リセットコンポーネントを備え得る。モータ制御回路102が、モータ74を止めた、またはその速度を有意に減少させた後、ユーザは、障害物を検出するモータ制御回路を囲む環境を査定するために、および/またはカッター28が障害物にさらに係合することをさらに防止するために、必要なステップを講じるであろうことが考えられる。例えば、カテーテル20がIVUSを含む場合、ユーザは、標的部位の画像を視認し、カテーテルが、ステントまたは他の非組織障害物を係合していることを確認し得るか、または別様に状況を査定し得る。査定を行った後、ユーザは、モータ制御機構100をリセットし、治療を再開し得る。
【0040】
一非限定実施例では、カテーテル20は、ユーザが、上記に説明されるモータ制御機構100の動作制御機能を選択的に活性化および非活性化することを可能にするように構成され得る。例えば、ステントまたは他のインプラント構造が、標的身体管腔内に存在しない(あるいは、少なくとも、ステントが存在せず、または干渉されないであろうと考えられる)場合、ユーザは、モータ制御機構100の動作制御機能を非活性化し、カッター28が硬化組織(例えば、石灰化プラーク)を係合している場合、モータ74が、止められること、または速度減少されることを防止することができる。いくつかの場合、モータ74は、カッター28が硬化組織を係合している場合、閾値電力レベル以上である電力を引き込み得ることが考えられる。したがって、モータ制御機構100の動作制御機能が活性化されている場合、モータ制御回路102は、カッター28が硬化組織を係合し、いくつかの状況においてこれが望ましくない場合、モータ74を止めるか、またはその速度を有意に減少させ得る。一実施例(
図12)では、ハンドル34は、モータ制御回路100を選択的に非活性化または活性化するためのスイッチ120(または、他の入力機構)を含み得る。
【0041】
本実施形態のモータ制御回路102のための例示的フロー図が、
図19に示される。この実施例では、モータ制御回路102は、モータ74に供給されるデューティサイクルを調整するためのマイクロコントローラを含む、PWM回路を含む。モータ制御機構100がアクティブ(例えば、スイッチ120を使用して、モータ制御機構を活性化すること等によって)のとき、マイクロコントローラは、ステップ130において、そのデューティサイクルを初期デューティサイクルに設定する。ステップ132において、マイクロコントローラは、センサ104からの、カテーテル20の切断動作中の信号に基づいて、電気モータ74によって引き込まれる電力が、既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。既定の閾値電力レベルは、カッター28が、既定の閾値より大きい硬度を有する硬度物質(例えば、ステントまたは他の非組織インプラント、あるいは石灰化プラーク等の硬化組織)を係合していることを示す。マイクロコントローラが、電気モータ74によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上あると決定する場合、ステップ134において、マイクロコントローラは、モータ74に供給される電力量を減少させ、(すなわち、デューティサイクルを減少させる)、モータを止めるか、またはその速度を有意に減少させる。ステップ136において、マイクロコントローラは、インジゲータ112を活性化し、ユーザに、カッターが硬質物質を係合していること、および、モータ74が、シャットダウンまたは速度減少されている(または、された)ことを通信する。モータ74のこのシャットダウンまたは減少速度モードは、ステップ138において、例えば、ユーザがリセットボタン116を活性化すること等によって、リセットが活性化されるまで(または、されない限り)継続される。マイクロコントローラが、電気モータ74によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上でないと決定する場合、モータによる電力消費の検出は、ステップ140おいて継続され、それは、遅延を含み得る。カッター28が障害物を係合していることを決定することと、モータの速度74を続いて減少させることとに関わるステップは、上記に説明される以外のものであり得ることを理解されたい。さらに、これらのステップは、マイクロコントローラの使用を伴わず、アナログおよび/またはデジタル回路を使用して、行われ得る。
【0042】
図20−27を参照すると、第2の実施形態では、動作制御機構は、ロック制御機構150を備え、ロック制御機構150は、カッター28が、例えば、ステントまたは他の非組織インプラントを係合していることをロック制御機構が検出する場合、ユーザが、カッター28を組織除去位置(
図4B)から中立位置(
図3D)まで移動させることを抑制するように機能する。ロック制御機構150が収納される例示的ハンドルが、概して、
図23−27の34’に示され得る。ロック制御機構150は、カテーテル20の他の場所にあり得ることを理解されたい。ハンドル34’の以下のコンポーネント、すなわち、ハウジング40’、レバー38’(広範に、アクチュエータ)、モータ74’、および電源76’は、第1のハンドル34の対応するコンポーネントと同様または同一であり得る。ロック制御機構150を含む本発明のハンドル34’の他のコンポーネントは、以下に本明細書で説明される。さらに、本発明のハンドル34’は、本明細書に上記で説明される同一のカテーテル20とともに使用され得、したがって、カテーテルのコンポーネントは、上記に説明される同一の参照番号によって示されるであろう。
【0043】
モータ74’を含む、ロック制御機構150の一実施例のブロック図が、
図20に例証される。ロック制御機構150は、モータ制御回路100内のセンサ104と同一または類似であり得るセンサ152と、そのセンサと通信するロック制御回路154とを含む。ロック制御回路154は、センサ152から、モータ74’によって引き出される電力を示す信号を受信し、モータ74’によって引き出される電力が既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。ロック制御回路154は、ロックデバイス158と通信し、それを作動させる。ロックデバイス158は、ロックデバイスが、その組織除去位置からその中立位置までのカッター28の移動を抑制する、ロック構成(
図26)と、ロックデバイスが、その組織除去位置からその中立位置までのカッター移動を可能にする、ロック解除構成(
図25および27)との間で、選択的に構成可能である。通常動作の間、ロックデバイス158は、そのロック解除構成である。モータ74’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上である場合、ロック制御回路154は、ロックデバイス158をそのロック構成に構成し、その組織除去位置からその中立位置までのカッター28の移動を抑制する。そのカッターが、非組織障害物(例えば、ステント)を係合していることを決定した後、その組織除去位置からその中立位置までのカッター28の移動を制限することによって、ロック制御回路154は、ユーザが、非組織障害物がカテーテル20のドライブシャフト36と絡まることにさらにつながり得る、組織障害物をカテーテル本体22の遠位部分26の中へ押し込むことを抑制する。
【0044】
図21に例証される一非限定実施例では、ロック制御機構150のセンサ152は、電流感知抵抗器162と、その電流感知抵抗器と通信するアナログ/デジタル(A/D)コンバータ164とを含む。
図18に例証される第1の実施形態のように、本発明のA/Dコンバータ164は、電流感知抵抗器162にわたる電圧降下を検出し、それは、いくつかの瞬間的時間におけるモータ74’によって引き出されている電力量を示す。アナログ入力は、A/Dコンバータ164によって、デジタル信号に変換される。このデジタル信号は、ロック制御回路154(例えば、マイクロコントローラ)に入力される。ロック制御回路154が、モータ74’によって引き出される電力が既定の閾値電力レベル以上であると決定する場合、ロック制御回路154は、カッターロックデバイス158を作動させ、ロックデバイスをそのロック構成に構成し得る。この実施例では、ロックデバイス158は、電気機械ソレノイド(または、他のデバイス)を備えている。ソレノイド158は、そのロック構成に構成されると、その組織除去位置からその中立位置までのレバー38の移動を抑制する。
図24−27に示されるように、ロックソレノイド158は、マイクロコントローラ154によって活性化されると、電気機械ソレノイドのアーマチャ158aが、レバーの経路を遮り、レバーが、その中立位置に移動することを抑制するように、レバー38に隣接して位置付けられる。モータ74’の動作パラメータを検出し、カッター28の移動を制限するように構成されるロック制御機構150は、本発明の範囲から逸脱せずに、上記に例証かつ説明される以外の他の構成であり得ることを理解されたい。
【0045】
図21および24を参照すると、ロック制御機構150は、ロック制御回路154が、そのカッター28が障害物を係合していることを決定したこと、および/または、ロック制御回路が、その中立位置へのカッター28の移動を抑制していることをユーザに通信するためのインジゲータ170(例えば、LED)を含み得る。一実施例では、
図27に示されるように、インジゲータ170は、ロック制御回路154によって活性化されるハンドル34’上のLEDである。別の実施例では、インジゲータ170は、触知性、可聴、またはいくつかの他のフィードバックをユーザに提供するデバイスを含み得る。
【0046】
ロック制御機構150は、ロック制御回路154が、カッター28の移動を制限した後に、ロック制御機構をリセットするためのリセット入力デバイス174(
図23)を含み得る。リセット入力機構174は、ハンドル34’上に手動スイッチまたはボタン(
図23に示されるような)を備え得る、またはロック制御回路150内部に含まれる自動リセットを備え得る。ロック制御回路154が、カッター28の移動を制限した後に、および/またはユーザが、インジゲータ170を通して等、そのようなアクションを認知した後に、ユーザは、障害物を決定するロック制御回路を囲む環境を査定するための、および/または、カッター28が障害物にさらに係合することをさらに防止するための必要なステップを講じるであろうことが考えられる。査定を行った後、ユーザは、ロック制御機構150をリセットし、治療を再開し得る。
【0047】
この同一の実施例では、本明細書の上記に説明されるように、ロック制御機構150の動作制御機能は、ユーザによって、選択的に活性化および/または非活性化され得る。例えば、ステントまたは他のインプラント構造が、標的身体管腔内に存在しない(または、少なくとも、ステントが存在しないと考えられる)場合、ユーザは、ロック制御機構150を非活性化し、カッター28が硬化組織(例えば、石灰化プラーク)を係合している場合、ロックデバイス158の作動を防止することができる。いくつかの場合、カッター28が硬化組織を係合している場合、モータ74’が閾値電力レベル以上である電力を引き込み得ることが考えられる。したがって、ロック制御機構150の動作制御機能が活性化されている場合、ロック制御回路154は、硬化組織がカッターを係合しているとき、カッター28の軸移動を抑制し、除去組織を分離し、先端42内に詰め込むこと(それは、望ましくないことがある)を防止し得る。
図23を参照すると、一実施例では、ハンドル34’は、ロック制御機構150を選択的に非活性化または活性化するためのスイッチ178(または、他の入力機構)を含み得る。
【0048】
ロック制御回路154のための例示的フロー図が、
図22に示される。ロック制御機構150の動作制御機能がアクティブのとき、ステップ190において、ロック制御回路154は、センサ152からのカテーテルの切断動作中の信号に基づいて、電気モータ74’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。既定の閾値電力レベルは、カッター28が非組織障害物を係合していることを示す。ロック制御回路154が、電気モータ74’によって引き出される電力が既定の閾値電力レベル以上あると決定する場合、ステップ192において、ロック制御回路は、ロックデバイス158を作動させ、その組織除去位置からその中立位置までのカッター28の移動を抑制する。ステップ194において、ロック制御回路154は、インジゲータ170を活性化し、非組織障害物が検出され、カッター28が分離を抑制するために係止されていることをユーザに通信する。ステップ196において、ユーザがカッター28を移動させることができないことは、(ユーザがリセットボタン174を活性化すること等によって)リセットが、活性化されるまで(または、されない限り)継続される。ロック制御回路154が、電気モータ74’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上でないと決定する場合、モータによる電力消費の検出は、ステップ198において継続され、それは、遅延を含み得る。カッター28が障害物を係合していることを決定すること、およびカッターの移動を続いて制限することに関わるステップは、上記に説明される以外のものであり得ることを理解されたい。さらに、これらのステップは、マイクロコントローラの使用を伴わず、アナログおよび/またはデジタル回路を使用して、行われ得る。
【0049】
図28および29を参照すると、第3の実施形態では、動作制御機構は、モータ制御機構100と、ロック制御機構150との両方を備えている。モータ74を含む、この結合制御機構の一実施例の図が、概して、
図28および29の参照番号200によって示される。モータ制御機構100およびロック制御機構150のコンポーネントは、それぞれの実施形態に関して、上記に説明されるものと同一であり得る。この実施形態では、モータ制御機構100およびロック制御機構150は、共通センサ104を共有する。例証されるように、モータ制御機構100およびロック制御機構150はまた、制御回路のそれぞれの動作機能を行うように構成される共通モータ/ロック制御回路を共有し得、またはモータおよびロック制御回路は、別個のコンポーネントであり得ることを理解されたい。
【0050】
図30−34を参照すると、第4の実施形態では、動作制御機構は、モータ制御機構250を備え、モータ制御機構250は、第1のモータ制御機構100とは異なり、モータ制御機構が、モータが閾値レベル(例えば、閾値アンペア数)以上である電力(例えば、電流)を電源76’’から引き出していることを検出する場合、モータ74’’に供給される電力を既定の量だけ増加させるように機能する。そのような実施例では、この既定の閾値電力レベルは、カッター28が身体管腔内の石灰化組織または他の硬化組織を係合していることを示すであろう。この実施形態のモータ制御機構が収納され得る例示的ハンドルが、概して、
図33および34の34’’に示される。ハンドル34’’の以下のコンポーネント、すなわち、ハウジング40’’、レバー38’’(広範に、アクチュエータ)、モータ74’’、および電源76’’は、第1のハンドル34の対応するコンポーネントと同様または同一であり得る。この実施形態のモータ制御機構250を含む、本発明のハンドル34’’の他のコンポーネントは、以下に本明細書で説明される。さらに、本発明のハンドル34’’は、本明細書に上記で説明される同一のカテーテル20とともに使用され得、したがって、カテーテルのコンポーネントは、上記に説明される同一の参照番号によって示されるであろう。
【0051】
図30に示されるように、モータ制御機構250は、電源76’’から電流(広範に、電力)を受信するモータ制御回路302を含む。モータ制御回路302は、モータ74’’に供給される電流量を調整する。モータ制御機構250はまた、いくつかの瞬間的時間において、モータによって引き出されている電力量を示すモータ74’’のパラメータを感知するセンサ304を含む。センサ304は、モータ制御回路302と通信する。モータ制御回路302は、いくつかの瞬間的時間において、モータ74’’によって引き出されている電力量を示す、センサ304から受信する信号に基づいて、モータ74’’に供給される電力量を調整する。したがって、モータ制御回路250は、フィードバックループを備えている。
【0052】
図31に例証される一非限定実施例では、モータ制御回路302は、パルス幅変調(PWM)回路を備えている。例えば、PWM回路302は、センサ304から受信される信号に基づいて、デューティサイクル信号をモータに出力することによって、モータ74’’に供給される電力量を調整するようにプログラムされるマイクロコントローラ(図示せず)を備え得る。モータ制御回路302は、本発明の範囲から逸脱せずに、デバイスの他の種類を備え得ることを理解されたい。同一の例証される実施例(または別の実施例)では、センサ304は、電流感知抵抗器308と、その電流感知抵抗器と通信するアナログ/デジタル(A/D)コンバータ310とを備えている。A/Dコンバータ310は、いくつかの瞬間的時間において、モータ74’’によって引き出されている電力量を示す、電流感知抵抗器308にわたる電圧降下を検出する。アナログ入力は、A/Dコンバータ310によってデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、PWM回路302(または他のモータ制御回路)に入力される。PWM回路302は、少なくとも部分的に、このデジタル信号に基づいて、モータ74’’にデューティサイクルを出力する。センサ304は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の種類および構成であり得ることを理解されたい。また、モータのパラメータを検出し、モータに供給される電力を増加させるように構成される、モータ制御回路250は、本発明の範囲から逸脱せずに、上記に例証かつ説明される以外の他の構成であり得ることを理解されたい。
【0053】
モータ制御回路302は、モータ制御回路が、モータが既定の閾値電力レベル(例えば、閾値アンペア数)以上である電力(例えば、電流)を引き出していることを決定する場合、モータ74’’に供給される電力を増加させるように構成される。そのような実施例では、この既定の閾値電力レベルは、カッター28が硬化組織を係合していることを示すであろう。モータ制御回路302は、モータ74’’に供給される電力を増加させ、カッター28が、硬化組織を通して切断することを可能にする。モータ制御回路302が、PWM回路を含む、一非限定実施例では、PWM回路は、その初期デューティサイクルから約10%〜100%以上デューティサイクルを増加させ得る。
【0054】
図33および34を参照すると、ハンドル34’’は、そのモータ制御回路302が、そのカッター28が硬化組織障害物を係合していることを検出し、モータ74’’に供給される電力を増加させている(または、させた)ことをユーザに通信するためのインジゲータ312(例えば、LED)を含み得る。一実施例では、
図24に示されるように、インジゲータ312(例えば、LED)は、モータ制御回路302(例えば、マイクロコントローラ)によって、活性化される。別の実施例では、インジゲータ312は、触知性または可聴フィードバックをユーザに提供するデバイスを含み得る。
【0055】
この同一の実施例では、ハンドル34’’は、ユーザが、モータ制御機構250を選択的に活性化および非活性化することを可能にするように構成され得る。例えば、標的身体管腔内に(例えば、動脈)内にステントまたは他のインプラント構造がある場合、ユーザは、モータを制御するユニット250を非活性化し、カッター28がステントまたは他のインプラント構造を係合している場合、モータ制御回路302がモータ74’’への電力を増加させることを防止することができる。いくつかの場合、モータ74’’は、カッター28がステントまたは他のインプラント構造を係合している場合、閾値電力レベル以上である電力を引き込み得ることが考えられる。したがって、モータ制御機構250が活性化されている場合、モータ制御回路302は、カッター28がステントまたは他のインプラント構造を係合している場合、モータ74’’への電力、ひいては、モータ74’’の速度を増加させ得、これは、ステントまたは他のインプラント構造との絡まりおよび負の衝撃治療をもたらし得る。一実施例では、ハンドル34’’は、モータ制御回路250を選択的に非活性化または活性化するためのスイッチ320(または、他の入力機構)を含み得る。
【0056】
モータ制御回路302のための例示的フロー図が、
図32に示される。この実施例では、モータ制御回路302は、モータ74’’に供給されるデューティサイクルを調整するためのマイクロコントローラを含むPWM回路を含む。モータ制御機構250がアクティブ(例えば、スイッチ320を使用すること等によって)のとき、マイクロコントローラは、ステップ330において、デューティサイクルを初期デューティサイクルに設定する。ステップ332において、マイクロコントローラは、センサ304からの、カテーテル20の切断動作中のデータに基づいて、電気モータ74’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。既定の閾値電力レベルは、カッター28が硬化組織障害物を係合していることを示す。マイクロコントローラが、電気モータ74’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上でないと決定する場合、モータによる電力消費の検出は、ステップ340において継続され、それは、遅延を含み得る。
【0057】
しかしながら、マイクロコントローラが、電気モータ74’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上あると決定する場合、ステップ334において、マイクロコントローラは、モータ74’’に供給される電力量を増加させる(すなわち、デューティサイクルを増加させる)。ステップ336において、マイクロコントローラは、インジゲータ312を活性化し、硬化組織障害物が検出されていること、および、モータ74’’に供給される電力は増加させられている(または、された)ことをユーザに通信する。ステップ338において示されるように、モータ74’’に供給される電力のこの増加は、マイクロコントローラが、電気モータ74’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベルの以下であると続いて決定するまで(または、されない限り)、継続され、その時点において、マイクロコントローラは、デューティサイクルを初期設定(示されるように)にリセットし得るか、または好適な電力値が到達されるまで、既定の量だけデューティサイクルを減少させ得る。そのカッター28が障害物を係合していることを決定すること、およびモータ74’’に供給される電力を続いて増加させることに関わるステップは、上記に説明される以外のものであり得ることを理解されたい。さらに、これらのステップは、マイクロコントローラの使用を伴わず、アナログおよび/またはデジタル回路を使用して、行われ得る。
【0058】
また、カテーテル20は、第1の実施形態のモータ制御機構100(および/またはロック制御機構150)と、第2の実施形態のモータ制御機構250とを含み得ることが想定される。そのような実施形態では、カテーテルは、切断動作(または、その一部)の間、ユーザが、モータ制御機構100、250の第1および第2の実施形態のうちの1つを選択的に活性化することができるように、またはユーザが、モータ制御機構の第1および第2の実施形態の両方を選択的に非活性化することができるように構成され得る。一実施例では、単一のハンドル(図示せず)が、各モータ制御機構100、250を含み得る。
【0059】
図30−34を参照すると、第4の実施形態では、動作制御機構は、第1のロック制御機構150と異なり、ロック制御機構が、先端部材42内の収集チャンバ53が満杯であり、追加の切断を進行する前に空にされるべきであることを検出する場合、ユーザが、カッター28をそのパッキング位置(
図5B)からその組織除去位置(
図4B)まで後退させることを抑制するように機能するロック制御機構350を備えている。このロック制御機構350が収納され得る例示的ハンドルが、概して、
図35−39の34’’’に示される。ハンドル34’’’の以下のコンポーネント、すなわち、ハウジング40’’’、レバー38’’’(広範に、アクチュエータ)、モータ74’’’、および電源76’’’は、第1のハンドル34の対応するコンポーネントと同様または同一であり得る。ロック制御機構350を含む、本発明のハンドル34’’’の他のコンポーネントは、以下に本明細書で説明される。さらに、本発明のハンドル34’’’は、本明細書に上記で説明される、同一のカテーテル20とともに使用され得、したがって、カテーテルのコンポーネントは、上記に説明される同一の参照番号によって示されるであろう。
【0060】
モータ74’’’を含む、ロック制御機構350の一実施例のブロック図が、
図40に例証される。ロック制御機構350は、ロック制御機構150内のセンサ152と同一または類似であり得るセンサ352と、そのセンサと通信するロック制御回路354とを含む。ロック制御回路354は、ロックデバイス358と通信し、かつそれを作動させる。ロックデバイス358は、ロックデバイスが、そのパッキング位置からその組織除去位置までのカッター28の移動を抑制するロック構成(
図39)と、ロックデバイスが、そのパッキング位置からその組織除去位置までのカッター移動を可能にする、ロック解除構成(
図37および38)との間で、選択的に構成可能である。一実施例では、ロックデバイス358は、電気機械ソレノイド(または、他のデバイス)を備えている。ソレノイド358が、そのロック構成内で構成されると、その組織除去位置からその中立位置までのレバー38’’’の移動を抑制する。
図37−39に示されるように、ロックソレノイド358は、ロック制御回路354によって活性化されると、電気機械ソレノイドのアーマチャ358aが、レバーの経路を遮り、レバーが、その中立位置(
図39)に移動することを抑制するように、レバー38’’’に隣接して位置付けられる。
【0061】
通常動作の間、ロックデバイス358は、そのロック解除構成である。前述の実施形態とは異なり、モータ74’’’は、カッターがそのパッキング位置(すなわち、少なくとも部分的デューティサイクルが、そのパッキング位置で、カッターを駆動するために、モータに供給される)にあるとき、カッター28を駆動させ続ける。カッター28がパッキング位置にあるとき、ロック制御回路354は、センサ352から、モータ74’’’によって引き出される電力を示す信号を受信し、モータによって引き出される電力が既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。既定の閾値電力レベル以上であるモータ74’’’によって引き出される電力は、収集チャンバ53が満杯であることを示す。モータ74’’’によって引き出される電力が既定の閾値電力レベル以上であると決定される場合、ロック制御回路354は、ロックデバイス358をそのロック構成に構成し、そのパッキング位置からその組織除去位置までのカッター28の移動を抑制する。収集チャンバ53が満杯であると決定した後、そのパッキング位置からその組織除去位置までのカッター28の移動を制限することによって、ロック制御回路354は、ユーザが初めに収集チャンバを空にせずに追加の組織を除去することを抑制する。
【0062】
図41に例証される一非限定実施例では、ロック制御回路354は、第2の実施形態のロック制御回路154と同じではないにしても、それに類似し得る。ロック制御機構350のセンサ352は、電流感知抵抗器362と、その電流感知抵抗器と通信するアナログ/デジタル(A/D)コンバータ364とを含む。
図18に例証される第1の実施形態のように、本発明のA/Dコンバータ364は、いくつかの瞬間的時間において、モータ74’’’によって消費される(すなわち、引き出される)電力量を示す、電流感知抵抗器362にわたる電圧降下を検出する。アナログ入力は、A/Dコンバータ364によって、デジタル信号に変換される。このデジタル信号は、ロック制御回路354(例えば、マイクロコントローラ)に入力される。ロック制御回路354が、モータ74’’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上であると決定する場合、ロック制御回路354は、ロックデバイス358を作動させ、ロックデバイスをそのロック構成に構成し得る。モータ74’’’の動作パラメータを検出し、カッター28の移動を制限するように構成されるロック制御機構350は、本発明の範囲から逸脱せずに、上記に例証かつ説明される以外の他の構成であり得ることを理解されたい。
【0063】
図35および41を参照すると、ロック制御機構350は、ロック制御回路354が、収集チャンバ53が空にされる必要があることを決定したこと、および/またはロック制御回路がその組織除去位置へのカッター28の移動を抑制していることをユーザに通信するためのインジゲータ370(例えば、LED)を含み得る。一実施例では、
図41に示されるように、インジゲータ370は、ロック制御回路354によって活性化される、ハンドル34’’’上のLEDである。別の実施例では、インジゲータ370は、ユーザに、触知性、可聴、またはいくつかの他のフィードバックを提供するデバイスを含み得る。
【0064】
ロック制御機構350は、ロック制御回路354が、カッター28の移動を制限した後に、ロック制御機構をリセットするためのリセット入力デバイス374(
図35)を含み得る。リセット入力機構374は、ハンドル34’上に手動スイッチまたはボタン(図に示されるように35)を備え得るか、または、ロック制御機構350内部に含まれる自動リセットを備え得る。ロック制御回路354が、カッター28の移動を制限した後、および/またはユーザが、インジゲータ370を通して等、そのようなアクションを認知した後に、ユーザは、身体管腔BLからカテーテル20を引き抜き、ロック制御機構350をリセットし、収集チャンバ53を空にし、次いで、カテーテルを身体管腔の中へ再挿入し、治療を再開するであろうことが考えられる。
【0065】
ロック制御回路354のための例示的フロー図が、
図41に示される。ロック制御機構350の動作制御機能がアクティブである場合、ステップ390において、ロック制御回路354は、センサ352からの、収集チャンバ53内の除去組織のパッキング中の信号に基づいて、電気モータ74’’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上であるかどうかを決定する。既定の閾値電力レベルは、収集チャンバ53が除去組織で満杯であることを示す。ロック制御回路354は、電気モータ74’’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上あると決定する場合、ステップ392において、ロック制御回路は、ロックデバイス358を作動させ、そのパッキング位置からその組織除去位置までのカッター28の移動を抑制する。ステップ394において、ロック制御回路354は、インジゲータ370を活性化し、非組織障害物が検出されたこと、および、収集チャンバ53が満杯であるためカッター28が係止されていることをユーザに通信する。ステップ396において、好ましくは、カテーテル20が引き抜かれ収集チャンバ53が空にされた後、ユーザがカッター28を移動させることができないことは、(ユーザがリセットボタン374を活性化すること等によって)リセットが活性化されるまで(または、されない限り)継続される。ロック制御回路354が、電気モータ74’’’によって引き出される電力が、既定の閾値電力レベル以上でないと決定する場合、モータによる電力消費の検出は、ステップ398において継続され、それは、遅延を含み得る。カッター28が障害物を係合していることを決定すること、およびカッターの移動を続いて制限することに関わるステップは、上記に説明される以外のものあり得ることを理解されたい。さらに、これらのステップは、マイクロコントローラの使用を伴わず、アナログおよび/またはデジタル回路を使用して、行われ得る。
【0066】
本明細書に例証かつ説明される本発明の実施形態における動作の実行または遂行の順番は、別様に規定されない限り、必須ではない。すなわち、それらの動作は、別様に規定されない限り、任意の順番で行われ得、本発明の実施形態は、本明細書に開示されるものに追加的である、またはそれより少ない動作を含み得る。例えば、別の動作の前、それと同時に、またはその後に、特定の動作を実行または遂行することは、本発明の側面の範囲内であることが想定される。
【0067】
本発明の実施形態は、コンピュータ実行可能命令を用いて、実装され得る。コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のコンピュータ実行可能コンポーネントまたはモジュールの中に編成され得る。本発明の側面は、任意の数および編成のそのようなコンポーネントまたはモジュールを用いて、実装され得る。例えば、本発明の側面は、図に例証され、かつ本明細書に説明される具体的なコンピュータ実行可能命令あるいは具体的なコンポーネントまたはモジュールに限定されない。他の本発明の実施形態は、本明細書に例証かつ説明されるよりも、多いかまたは少ない機能性を有する異なるコンピュータ実行可能命令またはコンポーネントを含み得る。
【0068】
詳細に本発明を説明したが、修正および変形例が、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱せずに、可能であることは、明白であろう。本発明の要素またはその好ましい実施形態を導入するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、要素の1つ以上であることを意味することが意図される。用語「comprising(備えている)」、「including(含む)」、および「having(有する)」は、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを含み、かつ意味することが意図される。上記を考慮して、本発明のいくつかの目的が達成され、かつ他の利点となる結果が獲得されることが分かるであろう。
【0069】
種々の変更が、本発明の範囲から逸脱せずに、上記の構成、製品、および方法に行なわれ得るため、上記の説明に含有され、かつ付随の図面に示される全ての内容は、例証として解釈され、限定的な意味でないことが意図される。