特許第6073695号(P6073695)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6073695ポーチ及びポーチに収納される携帯電子機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6073695
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】ポーチ及びポーチに収納される携帯電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170123BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170123BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20170123BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170123BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
   G06F3/041 662
   G06F3/041 460
   G06F3/044 120
   G06F3/0481 170
   G06F3/0488
   G06F1/16 313C
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-11698(P2013-11698)
(22)【出願日】2013年1月25日
(65)【公開番号】特開2013-235559(P2013-235559A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2015年10月16日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0049338
(32)【優先日】2012年5月9日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】オー ジュンジン
(72)【発明者】
【氏名】シン スルヨン
【審査官】 原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第97/035263(WO,A1)
【文献】 特開2011−180964(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0037285(US,A1)
【文献】 特開2004−145893(JP,A)
【文献】 特開平09−262115(JP,A)
【文献】 特開2006−191387(JP,A)
【文献】 宮本 朱美,ついに日本でも販売開始へ iPad2+白いiPhone4もようやく登場!?,週刊アスキー,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2011年 4月25日,通巻831号,pp. 20-23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
G06F 3/0481
G06F 3/0488
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面及び背面を備える本体と、
前記本体の前面に配置され、ポーチの第1部分に前記本体の背面が収納された状態で前記ポーチの第2部分により覆われるか又は開放されるタッチスクリーンと、
前記本体に取り付けられる近接センサと、
前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により開放されて第1グラフィックユーザインタフェース(GUI)を表示している状態から、前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により覆われた状態に移行すると、前記タッチスクリーンに前記第1グラフィックユーザインタフェースとは異なる第2グラフィックユーザインタフェースを表示する制御部とを含み、
前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により覆われた状態で前記近接センサによりユーザの入力が感知されると、前記タッチスクリーンに出力されていた画面が他の画面に移行することを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記ポーチの第2部分は、前記タッチスクリーンを覆った状態で前記タッチスクリーンがタッチ入力を感知できるように、ゴム材質で形成される、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記ポーチの第2部分が前記タッチスクリーンを覆った状態で前記タッチスクリーンがアクティブになると、前記タッチスクリーンの明るさを予め設定された明るさより高くする、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記ポーチの第2部分による前記タッチスクリーンの開閉によって前記タッチスクリーンのロックモードの解除が行われる、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記タッチスクリーンは、前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により開放されると、ロック画面に移行するのではなく、前記第1グラフィックユーザインタフェースを表示する、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記タッチスクリーンが非アクティブになるスリープモードに移行して前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により覆われた状態で前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により開放されると、前記タッチスクリーンに前記第1グラフィックユーザインタフェースが出力され、
前記第1グラフィックユーザインタフェースがホーム画面を備える、請求項5に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記第2グラフィックユーザインタフェースは、前記タッチスクリーンが前記ポーチの第2部分により覆われた状態でユーザが特定のアプリケーションを実行できるように、前記特定のアプリケーションの実行に関連する少なくとも1つのアイコンを備え、
前記特定のアプリケーションの実行に関連する少なくとも1つのアイコンは、カメラ機能を実行するアイコンを含む、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記第1グラフィックユーザインタフェースにおいて出力される文字や画像の大きさは、前記第2グラフィックユーザインタフェースにおいて出力される文字や画像の大きさと異なる、請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記ポーチの第2部分による前記タッチスクリーンの開閉を感知するように、前記ポーチの第2部分にはマグネットが取り付けられ、前記本体には前記マグネットの磁場を感知するセンサが取り付けられる、請求項1に記載の携帯電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電子機器を収納するポーチとポーチに関連する機能を有する携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器は、携帯が可能であり、かつ音声通話及びテレビ電話機能、情報入出力機能、並びにデータ保存機能などを少なくとも1つ備えた電子機器である。
【0003】
携帯電子機器は、機能が多様化することにより、例えば写真や動画像の撮影、音楽や動画像ファイルの再生、ゲーム、放送受信などの複雑な機能を備えたマルチメディア機器の形で実現されている。
【0004】
マルチメディア機器の複雑な機能を実行するために、ハードウェア又はソフトウェアの面で様々な新しい試みがなされている。一例として、使用者に機能を容易かつ便利に検索又は選択させるためのユーザインタフェース環境が提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、携帯電子機器を収納して保護するためのポーチの開発が活発に行われている。しかし、携帯電子機器をポーチに収納した状態では、携帯電子機器の使用に制限が生じる。その制限の例として、第一に、携帯電子機器のタッチスクリーンが覆われた状態ではタッチスクリーンに出力される視覚情報を見ることができないので、携帯電子機器を使用するためにはポーチを開放しなければならない。第二に、これを解決するためにポーチのうちタッチスクリーンに対応する部分を切開した場合は、デザインが悪くなり、タッチスクリーンの保護が困難になる。第三に、タッチスクリーンが覆われた状態で剪断方向の外力が加わると、ポーチが曲がる問題も発生し得る。
【0006】
そこで、本発明者らは、携帯電子機器のタッチスクリーンが覆われた状態でも当該タッチスクリーンへのタッチ入力を可能にするポーチと、当該タッチスクリーンが覆われた状態に関連するユーザインタフェースを実現する携帯電子機器を開発した。
【0007】
本発明の目的は、携帯電子機器と組み合わせられて当該携帯電子機器の新しいフォームファクタを実現するポーチを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、ポーチを開放することなくタッチ入力を行うことのできる携帯電子機器とそのポーチを提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、携帯電子機器においてデザインの変化や追加機能を与える新しいメカニズムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、前面にタッチスクリーンを備える携帯電子機器の本体を収納するように形成されるポーチにおいて、携帯電子機器の本体の背面が収納されるように形成される第1部分、及びタッチスクリーンを覆うか又は開放するように第1部分に対して回動可能に連結される第2部分を含み、第2部分は、タッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンに表示される視覚情報を外部に露出させるように形成され、タッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンがタッチ入力を感知できるように導電性を有することを特徴とするポーチを提供する。
【0011】
本発明の一態様によれば、第2部分は、タッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンに密着するように、ゴム材質で形成され、第1部分は、ゴム材質より硬い材質で形成されることが好ましい。
【0012】
本発明の他の態様によれば、第2部分は、より容易に変形するように、第1部分より高い軟性を有することが好ましい。
【0013】
本発明のさらに他の態様によれば、携帯電子機器の本体の前面には、タッチスクリーンに隣接してタッチキーが配置され、第2部分は、タッチスクリーンに対応して配置される第1領域、及びタッチキーに対応して配置されて第1領域より高いタッチ感度を有する第2領域を含むことが好ましい。
【0014】
本発明のさらに他の態様によれば、第2部分に別途の機能を与えるように、第2部分にフィルムが貼り付けられることが好ましい。第2部分の一面にはリセス部が形成され、フィルムはリセス部に収容されることが好ましい。
【0015】
本発明のさらに他の態様によれば、タッチスクリーンが覆われた状態を携帯電子機器の本体が認識してタッチスクリーンの明るさを調整できるように、第2部分にはマグネットが取り付けられ、携帯電子機器の本体にはマグネットに対応するセンサが取り付けられることが好ましい。
【0016】
本発明のさらに他の態様によれば、第2部分は、光透過性材質で形成されるベース部、及びベース部の一面に形成されてタッチスクリーンとの密着力を向上させるためにベース部より軟質の軟質層を含むことが好ましい。
【0017】
本発明のさらに他の態様によれば、ポーチは、第1部分と第2部分とを連結するように形成され、第2部分と同じ材質からなる連結部をさらに含むことが好ましい。
【0018】
本発明のさらに他の態様によれば、携帯電子機器の本体の前面には音響出力孔が備えられ、第2部分の端部には第2部分と音響出力孔との間にギャップを形成するように傾斜部が形成されることが好ましい。
【0019】
また、本発明は、前面及び背面を備え、ポーチに収納できるように形成される本体と、前面に配置されるタッチスクリーンとを含み、ポーチは、本体の背面が配置される第1部分、及びタッチスクリーンを覆うか又は開放するように第1部分に対して回動可能に連結され、タッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンに表示される視覚情報を外部に露出させるように光透過性を有する第2部分を含み、本体は、ポーチの第2部分によるタッチスクリーンの開閉を感知するように構成されることを特徴とする携帯電子機器を提供する。
【0020】
本発明の一態様によれば、ポーチの第2部分は、タッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンがタッチ入力を感知できるようにゴム材質で形成されることが好ましい。
【0021】
本発明の他の態様によれば、本体は、ポーチの第2部分がタッチスクリーンを覆った状態でタッチスクリーンがアクティブになると、タッチスクリーンの明るさを予め設定された明るさより高くすることが好ましい。
【0022】
本発明のさらに他の態様によれば、タッチスクリーンのロックモードの解除のための入力定義は、ポーチの第2部分によるタッチスクリーンの開閉に関連して設定されることが好ましい。
【0023】
本発明のさらに他の態様によれば、制御命令の入力に対応してタッチスクリーンに出力されるグラフィックユーザインタフェース(GUI)は、ポーチの第2部分によるタッチスクリーンの開閉によって異なるように設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明においては、ポーチが光透過性(又は半透光性)及び導電性を有するため、タッチスクリーンを覆った状態で視覚情報を外部に露出させるだけでなく、タッチスクリーンへのタッチ入力を可能にすることが好ましい。
【0025】
また、ポーチの第2部分はゴム材質で形成され、ポーチの第1部分はゴム材質より硬い材質で形成されることにより、携帯電子機器を強固に保護しながらも、携帯電子機器を覆った状態で滑らないだけでなく、タッチ感度を維持するポーチを実現することができる。
【0026】
さらに、ポーチの第2部分は部分的に異なるタッチ感度を有するように形成されることにより、携帯電子機器のタッチスクリーン及びタッチキーにそれぞれ適合するハイブリッド機能を有するポーチを実現することができる。
【0027】
さらに、本発明においては、ポーチを閉じた状態でのグラフィックユーザインタフェースを別途備える携帯電子機器により、使用者の利便性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態によるポーチに収納された携帯電子機器を示す斜視図である。
図2図1のポーチが携帯電子機器のタッチスクリーンを覆った状態を示す斜視図である。
図3図2のポーチで覆われた状態での携帯電子機器の動作例を示す概念図である。
図4】本発明の一実施形態によるポーチ及び携帯電子機器の具体的な構成を説明するための分解斜視図である。
図5図2のポーチの閉じた状態を示す断面図である。
図6A】本発明の他の実施形態によるポーチを示す概念図である。
図6B】本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す概念図である。
図7】本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す断面図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す断面図である。
図9】本発明のさらに他の実施形態によるポーチ及び携帯電子機器を示す斜視図である。
図10】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースの一例を示す概念図である。
図11】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースの他の例を示す概念図である。
図12】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
図13A】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
図13B】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
図13C】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
図14】本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明によるポーチ及びそれに収納される携帯電子機器について添付図面を参照して詳細に説明する。本明細書で使用される構成要素の接尾辞である「モジュール」及び「部」は、明細書の作成を容易にするために付与又は混用されるものであり、それ自体が有意性や有用性を有するものではない。
【0030】
本明細書においては、異なる実施形態であっても同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号を付し、その説明は省略する。本明細書で使用される単数の表現は、特に断らない限り、複数の表現を含む。
【0031】
本明細書で説明される携帯電子機器には、タブレットPC、携帯電話、スマートフォンなどの移動端末機や、ノートパソコン、デジタル放送端末機、携帯情報端末(Personal Digital Assistants; PDA)、ポータブルマルチメディアプレーヤ(Portable Multimedia Player; PMP)、ナビゲーションなどが含まれる。
【0032】
図1は本発明の一実施形態によるポーチに収納された携帯電子機器を示す斜視図である。同図においては携帯電子機器の一例としてストレートタイプの移動端末機を示す。ただし、本発明に適用される移動端末機は、ストレートタイプに限定されるものではなく、スライドタイプ、折り畳みタイプ、スイングタイプなどの様々な構造が可能である。
【0033】
携帯電子機器100の本体の外観を形成するケース(ケーシング、ハウジング、カバーなど)は、フロントケース101とリアケース102とから構成される。フロントケース101とリアケース102とにより形成された空間には、各種電子部品が内蔵される。フロントケース101とリアケース102との間には、1つ又は複数の中間ケースをさらに配置してもよい。ケースは、合成樹脂を射出して形成してもよく、金属材、例えばステンレススチールやチタン(Ti)などで形成してもよい。
【0034】
フロントケース101には、ディスプレイ部113、音響出力部114、カメラ115、ユーザ入力部116、マイク(図示せず)などが配置されてもよい。
【0035】
ディスプレイ部113は、携帯電子機器100の主面(前面)の大部分を占める。ディスプレイ部113は、視覚情報又は画像情報を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display; LCD)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor-Liquid Crystal Display; TFT-LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode; OLED)、フレキシブルディスプレイ、3次元ディスプレイの少なくとも1つを含む。ディスプレイ部113は、使用者のタッチによる情報入力を可能にするタッチパッドを含む。この場合、ディスプレイ部113はタッチスクリーンとして動作するので、以下、ディスプレイ部をタッチスクリーンという。
【0036】
タッチスクリーン113の露出した部分には、仮想キーとして機能キーのアイコンをタッチ入力可能な状態で出力することができる。例えば、タッチスクリーン113に動画像が出力される場合、機能キーは、一時停止、再生、巻き戻し、早送り、再生リストなどの機能を実行するための命令を入力できるように構成される。
【0037】
タッチスクリーン113には様々な種類の視覚情報を表示することができる。これらの情報は、文字、数字、記号、グラフィック、アイコンなどで表示される。
【0038】
これらの情報の入力のために、文字、数字、記号、グラフィック、アイコンの少なくとも1つを所定の配列で表示することにより、キーボードの形にしてもよい。このようなキーボードは「仮想キーボード」とも呼ばれる。
【0039】
タッチスクリーン113は、全領域にわたって動作するようにしてもよく、複数の領域に分けられて動作するようにしてもよい。後者の場合、複数の領域が互いに関連して動作するように構成してもよい。同図に示すように、タッチスクリーン113の縁部には、当該タッチスクリーン113を支持するベゼル部(符号なし)が備えられる。
【0040】
タッチスクリーン113とベゼル部との間には音響出力部114が配置される。音響出力部114は、レシーバ又はスピーカの形で実現されてもよい。
【0041】
タッチスクリーン113の両端部のうち一端部に隣接する領域にはカメラ115が配置される。カメラ115は、回転又はポップアップ可能に携帯電子機器100の本体に設置されてもよい。
【0042】
ユーザ入力部116は、携帯電子機器100の動作を制御するための命令を入力するために操作するものであり、複数の操作ユニットを含む。複数の操作ユニットは、操作部とも通称され、触知式(tactile manner)であればいかなる方式も採用可能である。
【0043】
例えば、操作部は、使用者の押圧又はタッチ操作により命令又は情報を入力するドームスイッチ、タッチスクリーン、タッチパッドで実現されてもよく、キーを回転させるホイール又はジョグ方式やジョイスティックのように操作する方式で実現されてもよい。
【0044】
このようなユーザ入力部116の一例として、タッチキー116aがタッチスクリーン113の下部に配置されてもよい。ユーザ入力部116の他の例として、プッシュキー116bが携帯電子機器100の側面に配置されてもよい。タッチキー116a及びプッシュキー116bは操作部とも通称される。
【0045】
プッシュキー116bは、ポーチ200により覆われない側面に配置されることが、操作利便性の面で好ましい。
【0046】
機能的な面において、タッチキー116aは、開始、終了、確認などのメニューなどを入力するためのメニューキーとして動作し、プッシュキー116bは、スクロール機能、ボリューム調整機能や、カメラ115のアクティブ化、タッチスクリーン113のアクティブ化などの特殊な機能を実行するためのホットキーとして動作するようにしてもよい。
【0047】
さらに、プッシュキー116bが配置される側面の反対側面には、インタフェース(図示せず)が備えられてもよい。インタフェースは、携帯電子機器100が外部機器とデータ交換などを行えるようにする通路となる。例えば、インタフェースは、有線又は無線でイヤホンを接続するための接続端子、近距離通信のためのポート(例えば、赤外線ポート(IrDA port)、ブルートゥースポート、無線LANポートなど)、又は携帯電子機器100に電源を供給するための電源供給端子の少なくとも1つである。インタフェース部は、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module; SIM)、ユーザ識別モジュール(User Identity Module; UIM)、情報を保存するためのメモリカードなどの外部カードを収容するカードソケットであってもよい。
【0048】
マイクは、タッチスクリーン113の両端部のうち、カメラ115が配置される一端部とは異なる他端部に隣接する領域に配置されてもよい。また、携帯電子機器100の本体には、照度センサ(図示せず)、近接センサ117などが取り付けられてもよい。
【0049】
同図に示すように、ポーチ200は、携帯電子機器100の本体を収納するように形成される。同図においては、ポーチ200によりタッチスクリーン113が開放された状態を示す。
【0050】
ポーチ200は、第1部分210及び第2部分220を含む。より具体的には、第1部分210は、携帯電子機器100の本体の背面が収納されるように形成され、第2部分220は、タッチスクリーン113を覆うか又は開放するように第1部分210に対して回動可能に連結される。
【0051】
第1部分210及び第2部分220の少なくとも一部分が携帯電子機器100とは異なる物質、例えば革などからなる場合は、携帯端末機100のみを使用する場合とは異なる新しい感覚を与える。
【0052】
第1部分210と第2部分220とを連結するように、連結部230が第2部分220の縁部から外部に突出して延びる。連結部230は、第2部分220と同じ材質で一体に形成されてもよい。連結部230は、曲がりやすくなるように狭い幅に形成され、第2部分220は、連結部230により、タッチスクリーン113を覆う状態に回動することができる。
【0053】
図2図1のポーチが携帯電子機器のタッチスクリーンを覆った状態を示す斜視図であり、図3図2のポーチで覆われた状態での携帯電子機器の動作例を示す概念図である。
【0054】
同図を参照すると、ポーチ200の第2部分220は、タッチスクリーン113を開放する開いた状態(図1参照)から連結部230を中心に回動してタッチスクリーン113を覆う状態に移行する。
【0055】
タッチスクリーン113を覆った状態では、携帯電子機器100及びポーチ200がダイアリーのような形態となるので、携帯性が良くなる。また、ポーチ200が携帯電子機器100を囲む保護カバーの役割を果たすので、携帯電子機器100は外部の衝撃や刺激からもより安全に保護される。
【0056】
第1部分210と第2部分220とは、タッチスクリーン113を覆った状態で互いに平行に配置されるように形成され、連結部230は、第1部分210と第2部分220との間に形成されるギャップの一部のみを塞ぐように形成される。これにより、携帯電子機器100の側面の一部はタッチスクリーン113が覆われた状態で外部に露出する。その露出部にはインタフェースなどが配置されてもよい。
【0057】
図2及び図3(a)〜(c)を参照すると、ポーチ200の第2部分220は、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113の視覚情報を外部に露出させるように形成され、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113がタッチ入力を感知できるように導電性を有する。
【0058】
例えば、タッチスクリーン113が覆われた状態で携帯電子機器100がスリープモードにある場合にプッシュキーが押されると(図3(a)参照)、携帯電子機器100がウェイクアップしてタッチスクリーン113にロック画面が出力される(図3(b)参照)。
【0059】
本実施形態において、携帯電子機器100の状態は、使用者の制御命令の入力を許可するか否かによって「ロック状態」と「解除状態」とに分けられる。
【0060】
まず、ロック状態とは、携帯電子機器100のアプリケーションに対する使用者の制御命令の入力を制限する状態をいう。ロック状態は、主にタッチ入力が可能な携帯電子機器100において使用者が意図しない制御命令が入力されて当該携帯電子機器100の機能及びアプリケーションがアクティブ化又は非アクティブ化することを防止するためのものである。よって、ロック状態では、タッチスクリーン113及びユーザ入力部116(図1参照)などにより入力される使用者の制御命令の入力を設定された範囲内に制限する。
【0061】
ロック状態は、携帯電子機器100において設定された時間の間に使用者の入力が感知されない場合に実行されるようにしてもよい。設定された時間は、使用者の設定により変更可能である。
【0062】
また、ロック状態は、当該ロック状態のために予め設定された携帯電子機器100の特殊キー(例えば、ホールドキー)を使用者が押した場合に実行されるようにしてもよい。本実施例においては、プッシュキー116b(図1参照)が特殊キーである。
【0063】
ロック状態では、例えばタッチスクリーン113にロック画面が出力されるようにしてもよい。ロック画面はロック解除のための特定のアイコンが出力される画面であってもよく、ロック状態でロック画面の特定のアイコンをタッチすることにより解除状態が実行されるようにしてもよい。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、解除状態の実行は、予め設定された携帯電子機器100の操作(例えば、使用者が特殊キーを再び押す操作など)により行われるようにしてもよい。
【0064】
図3(b)を参照すると、タッチスクリーン113のロック画面は、ポーチ200の第2部分220を介して外部に出力される。このために、第2部分220は光透過性材質で形成されてもよい。また、図3(b)及び(c)を参照すると、タッチスクリーン113のロック画面へのタッチ入力のためにポーチ200の第2部分220をタッチすると、タッチスクリーン113がこれを感知して携帯電子機器100がタッチ入力に対応する制御命令を実行する。本実施例の制御命令はロック解除である。
【0065】
このように、本発明においては、ポーチ200で携帯電子機器100が覆われた状態でも、使用者がタッチスクリーン113を操作する動作が可能である。
【0066】
以下、このような新しいデザイン又は動作を可能にするポーチ及び携帯電子機器の構造についてより詳細に説明する。
【0067】
図4は本発明の一実施形態によるポーチ及び携帯電子機器の具体的な構成を説明するための分解斜視図であり、図5図2のポーチの閉じた状態を示す断面図である。
【0068】
同図に示すように、ポーチ200の第1部分210及び第2部分220は、どちらも携帯電子機器100と平行に配置される。
【0069】
第1部分210は、携帯電子機器100の本体が嵌合される形状に形成される。例えば、第1部分210は、第1部分210の縁部が第1部分210の主面より突出するように形成されてもよい。
【0070】
図4を参照すると、第2部分220の一辺から連結部230が突設され、第1部分210の一面に連結部230を収容する収容溝211が形成されており、収容溝211に連結部230の端部が取り付けられる。これにより、連結部230の結合が容易ながらもスリムな構造が可能になる。
【0071】
また、第2部分220の他辺には、ペンが取り付けられるように環状に形成されるペン取付部221が備えられる。ペンは、タッチ入力用スタイラスペンであってもよい。ペン取付部221は、第2部分220の周面から突設され、第2部分220と同じ材質、すなわちゴム材質からなる。これにより、第2部分220が外部の物体にぶつかっても傷が発生しなくなる。
【0072】
図5を参照すると、第2部分220は、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113に密着し、このために、第2部分220は、第1部分210より軟質の材質で形成される。例えば、硬度は70〜90度であってもよい。
【0073】
また、第2部分220は、より容易に変形するように、第1部分210より高い軟性を有する。その例として、第2部分220はゴム材質で形成されてもよい。これにより、第2部分220がタッチスクリーン113に密着するので、タッチスクリーン113のタッチ感度が維持される。また、ゴム材質が若干の導電性を有するので、第2部分220は、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113がタッチ入力を感知できるようにする。
【0074】
さらに、第2部分220は、タッチスクリーン113を外部に露出させるように光透過性を有し、かつタッチ入力を行えるように導電性を有する材質で形成されてもよい。その例として、第2部分220は光透過性のウレタン又はシリコン材質からなるようにしてもよい。
【0075】
第1部分210は、ゴム材質より硬い材質、例えば合成樹脂で形成されてもよい。また、第2部分220は、第1部分210より薄く形成されてもよい。
【0076】
さらに、タッチスクリーン113を覆った状態で携帯電子機器100の本体(具体的には前面)との間で摩擦力を向上させるように、ゴム材質の第2部分220の一面は表面処理されてもよい。その表面処理の例として、第2部分220の内面が光沢処理されてもよい。これにより、第2部分220の内面は表面処理層222を形成し、携帯電子機器100の前面と平行な方向に第2部分220が滑ることを防止することができる。
【0077】
タッチスクリーン113の縁部を支持するベゼル部は非常に薄く形成され、タッチスクリーン113(具体的にはウィンドウ)の端部には音響出力孔114aが形成される。ポーチ200の第2部分220の端部には、音響出力孔114aと第2部分220との間にギャップを形成するように傾斜部223が形成される。第2部分220が携帯電子機器100の前面に密着しても、ギャップにより、タッチスクリーン113が覆われた状態でも音響を外部に放射することができる。
【0078】
また、傾斜部223は、第2部分220の前面及び背面の辺部にそれぞれ形成されてもよい。これにより、タッチスクリーン113に密着した第2部分220を開くために使用者が第2部分220をめくることが容易になる。
【0079】
第2部分220の透明度を低下させるように、ゴム材質に顔料が含有されてもよい。これにより、第2部分220は、タッチスクリーン113がアクティブになった場合にのみ外部からタッチスクリーン113の出力内容を容易に認識できるように、半透明の性質を有する。
【0080】
また、顔料は、第2部分220の導電性を向上させるように、導電性物質を含む。導電性物質により、タッチスクリーン113のタッチ認識率がさらに向上する。
【0081】
前述したポーチ200及び携帯電子機器100は様々な形態に変形可能である。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、図1図5を参照して説明した上記実施形態と同様の内容についてはその説明を省略する。
【0082】
図6Aは本発明の他の実施形態によるポーチを示す概念図であり、図6Bは本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す概念図である。
【0083】
同図に示すように、ポーチの第2部分320は、第1領域324と第2領域325とに分けられる。より具体的には、第1領域324はタッチスクリーン113に対応する領域であり、第2領域325はタッチキー116aに対応する領域である。
【0084】
第1領域324と第2領域325とは異なるタッチ感度を有するように形成される。例えば、第2領域325は第1領域324より高いタッチ感度を有するように形成される。
【0085】
携帯電子機器のタッチキー116aは、キーに対応する部分のタッチのみを感知するので、タッチスクリーン113に比べてタッチ感度を相対的に弱くしてもよい。例えば、タッチスクリーン113におけるタッチパターンの密度をより密にしてもよい。よって、第2領域325をより導電しやすく形成することにより、タッチ感度の弱いタッチキー116aに対する補償がなされる。
【0086】
一例として、図6Aを参照すると、第1領域324と第2領域325とは材質が異なる。例えば、第1領域324は合成樹脂(例えば、透明PC)で形成され、第2領域325はシリコン材質で形成される。
【0087】
他の例として、第1領域324と第2領域325との材質は同じであるが、第1領域324と第2領域325とに導電性の異なる顔料が含有されるようにしてもよい。より具体的には、顔料は色毎に導電度が異なるので、第1領域324と第2領域325とを異なる色にすることにより、斬新なデザインを実現すると共に、タッチキー116aのタッチ感度を補償することができる。
【0088】
さらに他の例として、第1領域324と第2領域325との材質は同じであるが、第1領域324と第2領域325とに同一の顔料が異なる含有量で含有されるようにしてもよい。より具体的には、顔料の含有量が多くなると不透明性が高くなるので、第1領域324と第2領域325とに異なる含有量の顔料を含有させることにより、領域毎に透明度が異なるポーチを実現することができる。
【0089】
一方、図6Bを参照すると、第1領域324と第2領域325とは厚さが異なる。例えば、第2領域325は第1領域324より薄く形成される。このために、第2領域325は、第2部分320の前面からリセスされて形成されてもよい。また、第2部分320の前面にはカメラ孔326が備えられる。カメラ孔326は、携帯電子機器のカメラ115に対応する位置に形成される。
【0090】
さらに、第2部分320の端部には、携帯電子機器の音響出力孔114aに対応する溝327が形成される。溝327から音響が外部に放射され、これはタッチスクリーン113が覆われた状態での通話をより容易にする役割を果たす。
【0091】
図7は本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す断面図である。
【0092】
同図に示すように、ポーチ400の第2部分420に追加機能を与えるように、第2部分420にフィルム428aが貼り付けられる。
【0093】
フィルム428aは、タッチスクリーン113が非アクティブになると光を反射するミラーフィルムであってもよく、タッチスクリーン113に対する視野角を制限する覗き見防止フィルムであってもよい。
【0094】
より具体的には、第2部分420の一面にリセス部428bが形成され、リセス部428bにフィルム428aが収容される。フィルム428aがミラーフィルムの場合、第2部分420の一面は、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113に対向する面の反対面であってもよい。ミラーフィルムは、インサート射出により第2部分420と一体化されてもよい。つまり、第2部分420の外面(前面)上にリセス部428bを形成し、当該リセス部428bにミラーフィルムを配置する。
【0095】
フィルム428aが覗き見防止フィルムの場合、第2部分420のリセス部が形成される面は、タッチスクリーン113を覆った状態でタッチスクリーン113に対向する面であってもよい。覗き見防止フィルムは、溶融点が低いためインサート射出が困難である。よって、第2部分420の内面(背面)上にリセス部を形成し、当該リセス部に覗き見防止フィルムを配置する。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、製造工程を変えたり、新しい材料を使用したりすることにより、覗き見防止フィルムを第2部分420の外面に貼り付けることもできる。
【0096】
図8は本発明のさらに他の実施形態によるポーチを示す断面図である。
【0097】
同図に示すように、ポーチ500の第2部分520は、ベース部520a及び軟質層520bを含む。
【0098】
ベース部520aは、光透過性材質の合成樹脂、例えば透明PCや透明アクリルからなる。この場合、第1部分510は、ベース部520aと同じ材質で形成されてもよい。しかし、これに限定されるものではなく、第1部分510は、不透明材質などのように、他の材質で形成されてもよい。
【0099】
軟質層520bは、ベース部520aの一面に形成され、タッチスクリーン113との密着力を向上させるために、ベース部520aより軟質である。例えば、軟質層520bはベース部520aの内面(背面)に形成される。軟質層520bは、インサート射出によりベース部520aに一体化したゴム材質の部分であり、第2部分520とタッチスクリーン113との間で密着を助ける。
【0100】
図9は本発明のさらに他の実施形態によるポーチ及び携帯電子機器を示す斜視図である。
【0101】
同図を参照すると、携帯電子機器の本体は、ポーチ600の第2部分620によるタッチスクリーン713の開閉を感知するように構成される。
【0102】
一例として、タッチスクリーン713がポーチ600の第2部分620で覆われた状態を携帯電子機器の本体が認識してこれを利用した動作制御を行えるように、ポーチ600の第2部分620にはマグネット629が取り付けられ、携帯電子機器の本体にはマグネット629に対応するセンサ718が取り付けられる。例えば、センサ718は磁場を感知するホールICであってもよい。
【0103】
ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、近接センサ117を用いて第2部分620で覆われることを認識するか、又は照度センサを用いて第2部分620で覆われることを認識するようにしてもよい。また、同図に示すように、ペン取付部のないポーチの構成も可能であり、これは上記実施形態においても同様に適用可能である。
【0104】
携帯電子機器は、タッチスクリーン713の開閉を利用した新しいユーザインタフェースを使用者に提供することができる。以下、このようなユーザインタフェースについてより詳細に説明する。
【0105】
図10は本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースの一例を示す概念図である。
【0106】
同図に示すように、本発明による携帯電子機器は、タッチスクリーン713の開閉を利用してタッチスクリーン713の明るさを調整できるように構成される。
【0107】
より具体的には、携帯電子機器は、ポーチの第2部分620がタッチスクリーン713を覆った状態で当該タッチスクリーン713がアクティブになると、タッチスクリーン713の明るさが予め設定された明るさより高くなるように制御する。
【0108】
例えば、タッチスクリーン713の明るさは使用者により設定される。ポーチに収納された携帯電子機器のタッチスクリーン713が開放された状態では設定された値がそのまま適用され(図10(a))、ポーチでタッチスクリーン713が覆われた状態では設定された値より高い値が適用される(図10(b))。これにより、タッチスクリーン713が覆われた状態でのタッチスクリーン713の認識をより容易にすることができる。この場合、設定された値より高くなる程度は、照度センサが感知する照度値に連動して制御されるようにしてもよい。
【0109】
図11は本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースの他の例を示す概念図である。
【0110】
同図を参照すると、タッチスクリーン713のロックモードの解除のための入力定義は、ポーチの第2部分620によるタッチスクリーン713の開閉に関連して設定される。ロックモードの解除のための入力定義はロックモードの省略も含む。
【0111】
一例として、携帯電子機器は、スリープモードからロック画面に移行するのではなく、タッチスクリーン713の開閉によりホーム画面に直ちに移行するようにしてもよい。
【0112】
ここで、「ホーム画面」とは、ロック状態が解除された解除状態で表示される待ち受け画面をいい、携帯電子機器にインストールされたアプリケーションのアイコン又はウィジェットが表示される画面を意味する。また、ホーム画面は、使用者の設定に応じて複数存在することもある。
【0113】
スリープモードとは、図11(a)のように携帯電子機器のタッチスクリーン713が非アクティブになり、制御命令の入力がロックされた状態を意味する。スリープモードでポーチの第2部分620がタッチスクリーン713を開放する方向に回動すると、携帯電子機器がこれを感知して図11(b)のようにホーム画面に移行する。
【0114】
図12は本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
【0115】
同図を参照すると、タッチスクリーン713のロックモードの解除のための入力定義は、ポーチの第2部分620の開閉であってもよい。
【0116】
図12(a)及び(b)を参照すると、携帯電子機器は、サイドボリュームキー(プッシュキー)の押圧により、スリープモードからロックモードに移行する。
【0117】
タッチスクリーン713がポーチの第2部分620で覆われた状態であることを携帯電子機器が認識すると、携帯電子機器の制御部は、ロック画面にアンロックガイドを出力する。例えば、アンロックガイドは、第2部分620を開くとロックが解除されることの案内であってもよい。
【0118】
図12(c)に示すように、ロック画面にアンロックガイドが出力された状態で第2部分620が開く方向に回動すると、タッチスクリーン713はホーム画面に移行する。この場合、使用者は第2部分620を用いてタッチスクリーン713を操作することでロックを解除したり、ポーチの開放を利用したりしてロックを解除することができる。
【0119】
図13A図13Cは本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
【0120】
同図に示すように、制御命令の入力に対応してタッチスクリーン713に出力されるグラフィックユーザインタフェース(GUI)は、ポーチの第2部分620によるタッチスクリーン713の開閉によって異なるように設定される。すなわち、携帯電子機器は、覆われた状態での専用GUIを提供する。
【0121】
図13Aにおいては、出力される文字や画像の大きさが異なることを例示する。より具体的には、ポーチの第2部分620が閉じた状態では、ポーチのため文字や画像の識別が難しくなるので、出力される文字や画像が大きくなる。一方、ポーチの第2部分620が開くと、出力される文字や画像が元の設定値に対応して変化する。すなわち、文字や画像の大きさが予め設定された値に戻る。
【0122】
図13Bにおいては、タッチスクリーン713が覆われた状態での待ち受け画面のレイアウトと、タッチスクリーン713が開放された状態での待ち受け画面のレイアウトとが異なることを例示する。
【0123】
携帯電子機器の元のホーム画面は、図13B(c)に示すように、現在出力されているオブジェクトが複数のベース領域のうち何番目のベース領域に該当するかを示す識別情報領域713a、及びオブジェクトが表示されるベース領域713bを含んでもよい。さらに、携帯電子機器の元のホーム画面は、使用者の選択又は制御部により予め設定された特定のアプリケーションに対応するアイコンが固定的に表示される基本領域713cを含んでもよい。
【0124】
基本領域713cに表示されたアイコンは、現在出力されているベース領域713bが他のベース領域に切り替えられても、基本領域713c上に出力され続けるようにしてもよい。
【0125】
図13B(a)及び(b)を参照すると、ロック画面の状態でロックが解除されると、携帯電子機器は、タッチスクリーン713が覆われた状態であることを感知し、この場合、専用GUIを出力する。専用GUIは、識別情報領域713a、ベース領域713b、基本領域713c上に配置されるアイコンから選択することができる。すなわち、タッチスクリーン713が覆われた状態で出力されるアイコンの構成は、タッチスクリーン713が開放された状態で出力されるアイコンから選択することができる。
【0126】
選択されたアイコンの配置も別に設定することができ、それにより、使用者はタッチスクリーン713が覆われた状態で主に使用するアイコンを、タッチスクリーン713が覆われた状態のホーム画面に出力させることができる。アイコンの例としては、時計、通信記録、前面カメラの実行、SMS又はMMSの実行、SNSの実行などに関連するアイコンがある。
【0127】
図13Cに示すように、ポーチの開閉だけでなく、近接センサ117や照度センサに連動するユーザインタフェースも可能である。例えば、携帯電子機器は、プッシュキーが押圧されるとスリープモードからロックモードに移行するように基本設定されるが、ポーチで覆われた状態ではそれとは異なる動作を行う。
【0128】
図13C(a)のように、プッシュキーが押圧されると、時計などのように使用者が指定したウィジェットやアプリケーションが実行され、その状態で使用者の手が近接したことが近接センサ117により感知されると、ウィジェットやアプリケーションの実行画面(本例示においては時計)からロック画面に移行する。このようなユーザインタフェースは使用者の使用利便性を向上させる。
【0129】
図14は本発明による携帯電子機器により実現されるグラフィックユーザインタフェースのさらに他の例を示す概念図である。
【0130】
同図においては、ポーチの第2部分が開いた状態から閉じた状態に移行する動作に関連するユーザインタフェースを例示する。なお、ポーチの第2部分が開いており、かつ携帯電子機器のタッチスクリーンがアクティブになった状態を基本状態という。
【0131】
一例として、基本状態でポーチが閉じると、図14(a)のように、携帯電子機器がスリープモードに移行する。この場合、設定された時間内にポーチが開くと、携帯電子機器は基本状態に戻る。
【0132】
他の例として、基本状態でポーチが閉じると、図14(b)のように、携帯電子機器がクイックメモなどの特定のアプリケーションを実行するアイコンIを出力する。アイコンIは使用者により設定することができ、使用者は第2部分が閉じた状態で所望のアプリケーションを実行することができる。
【0133】
図14(b)の例は他の形態に変形可能である。例えば、基本状態でポーチが閉じると、図14(c)のように、基本状態でホーム画面に出力されていた情報の残像が所定時間残り、残像が残っている間特定のアプリケーションを実行するアイコンIが出力される。
【0134】
このように、携帯電子機器がタッチスクリーンの開閉を感知することにより、新しいユーザインタフェースを実現することができる。
【0135】
本発明によるポーチ及びそれに収納される携帯電子機器は、上記実施形態の構成と方法に限定されるものではなく、各実施形態の全部又は一部を選択的に組み合わせて構成することで様々に変形することができる。
【符号の説明】
【0136】
100 携帯電子機器
113、713 タッチスクリーン
114a 音響出力孔
116a タッチキー
200、400、500、600 ポーチ
210、510 第1部分
211 収容溝
220、520、620 第2部分
221 ペン取付部
223 傾斜部
324 第1領域
325 第2領域
230 連結部
428a フィルム
428b リセス部
520a ベース部
520b 軟質層
629 マグネット
718 センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14